説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム方法

【課題】 イベント結果およびイベント結果の内容を表現した文章を作成することができるようにする。イベント結果に基づいたキャラクタの情報を容易に把握することができるようにする。
【解決手段】 本ゲームプログラムでは、イベント内容を説明するための複数の第1用語と、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語と、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語とが格納される。記録されたイベント結果に基づいて、イベント結果が評価される。評価されたイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語が選択される。複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語が選択される。複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語が選択される。連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語がモニタに表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラム。また、このゲームプログラムによって実現されるゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のビデオゲームが提案されている。そのうちの1つとして、モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲーム、たとえば野球ビデオゲームが知られている(例えば非特許文献1参照)。この野球ビデオゲームでは、モニタに表示された選手キャラクタにより複数のイベントたとえば投球キャラクタの投球イベントや打者キャラクタの打撃イベント等が実行されるようになっている。このような選手キャラクタの動作に伴う全イベントの結果が記録されるようになっている。たとえば、1回から試合終了回たとえば9回までの各回の得点や1回から試合終了回たとえば9回までの総得点が記録されるようになっている。また、選手キャラクタの動作に伴う各イベントの結果が記録されるようになっている。たとえば、選手キャラクタが三振したりヒットを打ったりなどした場合、選手キャラクタのイベント結果として、「三振」という結果情報および「ヒット」という結果情報等が、逐一記録されるようになっている。また、選手キャラクタの打席数、安打数、および本塁打数等が、逐一記録されるようになっている。
【0003】
このような野球ゲームでは、試合が終了したときに、試合結果がモニタに表示されるようになっている。たとえば、試合結果は、予め用意された文章に、各チーム名や各チームごとの総得点を当てはめることによって表示される。すなわち、「AチームとBチームの試合は、10対9でBチームの勝ち。」というように、試合結果がモニタ表示されるようになっている。この場合、「(Aチーム)と(Bチーム)の試合は、(10)対(9)で(Bチーム)の負け。」の括弧の部分を除く部分の文章が予め用意された文章であり、この括弧の部分に、各チーム名や各チームごとの総得点が当てはめられる。
【0004】
一方で、試合が終了したときには、プレイヤが、試合において活躍した選手や活躍できなかった選手等を調べることができるようになっている。たとえば、選手キャラクタの打席数、安打数、および本塁打数等からなる野手成績表や、選手キャラクタの打撃情報(「三振」や「ヒット」等)からなる打撃記録表を、コントローラを操作して選択的にモニタに表示することにより、プレイヤは、活躍した選手や活躍できなかった選手等を調べることができるようになっている。
【非特許文献1】プロ野球スピリッツ2004 クライマックス,コナミ株式会社,PS2版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような従来の野球ゲームでは、試合結果が、各チーム名の部分や各チームごとの総得点の部分は異なるものの、毎回同じ表現の文章でモニタに表示されることになる。言い換えると、どのような試合展開であっても、試合結果を表現することができる単調な文章が予め用意されていることになる。このため、従来の野球ゲームでは、試合結果を面白みや人間味のある文章で表現することや、試合結果の内容を把握できるような文章を用意することが困難であった。
【0006】
一方で、プレイヤが試合において活躍した選手や活躍できなかった選手等を調べようとすると、プレイヤは、野手成績表や打撃記録表から、数多くの各選手の情報(打席数、安打数、および本塁打数等の情報や打撃情報)を識別して把握する必要がある。このため、野手成績表や打撃記録表があるにもかかわらず、識別作業を煩わしく思うプレイヤは、活躍した選手や活躍できなかった選手等を調べたいと思っても、野手成績表や打撃記録表を利用しないで、次の試合に臨んでしまうことが多かった。
【0007】
本発明の目的は、イベント結果およびイベント結果の内容を表現した文章を作成することができるようにすることにある。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、イベント結果に基づいたキャラクタの情報を容易に把握することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係るゲームプログラムは、モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納機能。
(2)2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納機能。
(3)第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納機能。
(4)複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録機能。
(5)記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果を評価するイベント結果評価機能。
(6)評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択機能。
(7)複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択機能。
(8)複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択機能。
(9)連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示する用語表示機能。
【0010】
このプログラムでは、第1用語格納機能において、複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語が格納される。第2用語格納機能においては、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語が格納される。第3用語格納機能においては、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語が格納される。イベント結果記録機能においては、複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果が記録される。イベント結果評価機能においては、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果が評価される。評価用語選択機能においては、評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語が選択される。連結用語選択機能においては、複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語が選択される。付随用語選択機能においては、複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語が選択される。用語表示機能においては、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語がモニタに表示される。
【0011】
たとえば、野球ゲームに対して本ゲームプログラムが適用された場合、まず、複数のイベントすべての内容たとえば試合において生じた全イベント内容、および複数のイベントそれぞれの内容たとえば試合において生じた各イベント内容の少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語たとえば複数の単語および複数の語句が、たとえば記憶部に格納される。そして、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語たとえば複数の助詞が、たとえば記憶部に格納される。そして、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語たとえば複数の助動詞が、記憶部に格納される。次に、複数のイベントすべての結果たとえばチームの得点結果、および複数のイベントそれぞれの結果たとえば各打席の選手キャラクタの結果の少なくともいずれか一方の結果が、記憶部に記録される。そして、記憶部に記録されたチームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果の少なくともいずれか一方の結果に基づいて、記憶部に記録されたチームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果の少なくともいずれか一方の結果が、制御部によって評価される。そして、制御部によって評価されたチームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果の少なくともいずれか一方の結果に基づいて、記憶部に格納された複数の単語および複数の語句のなかから、少なくとも2つの評価用語が制御部によって選択される。続いて、記憶部に格納された複数の助詞のなかから、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための助詞が制御部によって選択される。そして、複数の助動詞のなかから、助詞を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随して少なくとも2つの評価用語を活用する助動詞が選択される。最後に、助詞を介して連続的に連結させ助動詞を付随させた少なくとも2つの評価用語が、制御部からの指示に基づいてモニタに表示される。
【0012】
このように、本ゲームプログラムを適用した上記のような野球ゲームでは、チームの得点結果や各打席の選手キャラクタの結果に基づいて、チームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果を評価することができるようになっている。そして、評価後のチームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果に基づいて、複数の単語および複数の語句のなかから、少なくとも2つの評価用語が選択されるようになっている。また、複数の助詞のなかから、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための助詞が選択され、複数の助動詞のなかから、助詞を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する助動詞が選択されるようになっている。このように選択された教科用語、助詞、および助動詞に基づいて、助詞を介して連続的に連結させ助動詞を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示することができるようになっている。
【0013】
これにより、本ゲームプログラムを適用した野球ゲームでは、チームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果を評価した内容を表現した文章を作成してモニタに表示することができる。すなわち、全イベント結果および各イベント結果の内容を表現した文章を作成してモニタに表示することができる。また、ここでは、各打席の選手キャラクタの結果を評価した内容を表現した文章を作成してモニタに表示することができるようになっているので、プレイヤは、イベント結果に基づいたキャラクタの情報を、モニタに表示された文章によって、容易に把握することができる。
【0014】
請求項2に係るゲームプログラムでは、請求項1のゲームプログラムにおいて、複数の第1用語がイベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類される。そして、複数のグループそれぞれに分類された第1用語には、グループ内で第1用語を識別するための第1識別記号が設定される。そして、複数のグループそれぞれに分類され第1識別記号が設定された複数の第1用語が格納される。これら機能は、第1用語格納機能において実現される。イベント結果評価機能においては、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に対応する数値に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果が判断される。そして、判断された少なくともいずれか一方のイベント結果の判断結果を識別するための第2識別記号が判断結果に設定される。評価用語選択機能においては、第1識別記号が設定された複数の第1用語から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの評価用語が選択される。
【0015】
たとえば、野球ゲームに対して本ゲームプログラムが適用された場合、複数の第1用語たとえば複数の単語および複数の語句が、試合において生じた全イベント内容および試合において生じた各イベント内容を示す複数のグループそれぞれに、制御部により分類される。そして、複数のグループそれぞれに分類された単語および語句には、グループ内で単語および語句を識別するための第1識別記号が制御部により設定される。そして、複数のグループそれぞれに分類され第1識別記号が設定された複数の単語および複数の語句が、記憶部に格納される。また、チームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果に対応する数値に基づいて、チームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果が制御部により判断される。そして、制御部により判断されたチームの得点結果および各打席の選手キャラクタの結果の判断結果を識別するための第2識別記号が制御部により判断結果に設定される。そして、第1識別記号が設定された複数の単語および複数の語句から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの用語すなわち評価用語が制御部により選択される。
【0016】
このように、イベント内容を示す複数のグループそれぞれに含まれる複数の用語(単語、語句)から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された用語を選択することによって、イベント内容に応じた用語を選択することができる。このように選択された用語を用いることによって、全イベント結果および各イベント結果の内容を表現した文章を容易に作成してモニタに表示することができる。また、各イベント結果の内容を表現した文章を作成してモニタに表示することによって、プレイヤは、各イベント結果に基づいたキャラクタの情報を、モニタに表示された文章によって容易に把握することができる。
【0017】
請求項3に係るゲーム装置は、モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納手段と、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納手段と、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納手段と、複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録手段と、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果を評価するイベント結果評価手段と、評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択手段と、複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択手段と、複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択手段と、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示する用語表示手段と、を備えている。
【0018】
請求項4に係るゲーム方法は、モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なコンピュータにより実行されるゲーム方法である。このゲーム方法は、複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納ステップと、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納ステップと、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納ステップと、複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録ステップと、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果を評価するイベント結果評価ステップと、評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択ステップと、複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択ステップと、複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択ステップと、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示する用語表示ステップとを備えている。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、イベント結果に基づいて、イベント結果を評価することができるようになっている。そして、評価後のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から少なくとも2つの評価用語が選択されるようになっている。特に、イベント内容を示す複数のグループそれぞれに含まれる複数の第1用語から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された第1用語を選択することによって、イベント内容に応じた評価用語が選択されるようになっている。また、複数の第2用語から少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語が選択され、複数の第3用語から連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語が選択されるようになっている。このように選択された評価用語、連結用語、および付随用語に基づいて、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示することができるようになっている。これにより、イベント結果を評価した内容を表現した文章を作成してモニタに表示することができ、モニタに表示された文章によってイベント結果の内容に基づいた情報を容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置をとりあげて説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0021】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0022】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。
【0023】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0024】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0025】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0026】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0027】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0028】
コントローラ17は、プレイヤーが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤーの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0029】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0030】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0031】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0032】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0033】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0034】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0035】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データにコマンドを発行する。
【0036】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路13を介してD/Aコンバータ17に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ17でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0037】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0038】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機1において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機1は、テレビジョンモニタ20に表示された選手キャラクタにより複数のイベントが実行されるゲームを実現可能になっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。ここで説明する各種手段は、たとえば、後述する野球ゲームの試合結果に対する文章自動表示システムにおいて実行される。
【0039】
第1用語格納手段50は、複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する機能を備えている。第1用語格納手段50は、複数の第1用語をイベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類する機能、複数のグループそれぞれに分類された第1用語にグループ内で第1用語を識別するための第1識別記号を設定する機能、および複数のグループそれぞれに分類され第1識別記号が設定された複数の第1用語を格納する機能を備えている。
【0040】
この手段では、複数のイベントすべての内容および複数のイベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語が、記憶部に格納される。ここでは、複数の第1用語が、制御部によって、イベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類される。そして、複数のグループそれぞれに分類された第1用語には、制御部によって、グループ内で第1用語を識別するための第1識別記号が設定される。そして、複数のグループそれぞれに分類され第1識別記号が設定された複数の第1用語が、制御部によって記憶部に格納される。
【0041】
たとえば、野球ゲームにおいては、試合において生じた全イベント内容および試合において生じた各イベント内容を説明するための複数の第1用語データたとえば複数の単語データおよび複数の語句データが、ゲームプログラムのロード時に記録媒体10からRAM12にロードされる。そして、RAM12にロードされた複数の単語データおよび複数の語句データが、CPU11からの指示に基づいて、イベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類される。ここで、複数の第1用語データたとえば複数の単語データおよび複数の語句データは、記録媒体10に格納されたゲームプログラムのデータベースに予め用意されており、複数のグループは、ゲームプログラムにおいて予め設定されている。複数のグループそれぞれに分類された単語データおよび語句データには、各グループ内で単語データおよび語句データを識別するための第1識別記号が、CPU11によって設定される。そして、複数のグループそれぞれに分類され各グループにおいて第1識別記号が設定された複数の単語データおよび複数の語句データが、CPU11によってRAM12に格納される。
【0042】
第2用語格納手段51は、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する機能を備えている。
【0043】
この手段では、2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語が、記憶部に格納される。
【0044】
たとえば、野球ゲームにおいては、複数の単語データおよび複数の語句データの少なくとも2つの用語データを互いに連結するための複数の第2用語データたとえば複数の助詞データが、ゲームプログラムのロード時に記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。ここで、複数の第2用語データたとえば複数の助詞データは、記録媒体10に格納されたゲームプログラムのデータベースに予め用意されている。
【0045】
第3用語格納手段52は、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する機能を備えている。
【0046】
この手段では、第1用語に付随して第1用語を活用するための複数の第3用語が、記憶部に格納される。
【0047】
たとえば、野球ゲームにおいては、単語データおよび語句データそれぞれに付随して単語データおよび語句データを活用するための複数の第3用語データたとえば複数の助動詞データが、ゲームプログラムのロード時に記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。ここで、複数の第3用語データたとえば複数の助動詞データは、記録媒体10に格納されたゲームプログラムのデータベースに予め用意されている。
【0048】
イベント結果記録手段53は、複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録する機能を備えている。
【0049】
この手段では、複数のイベントすべての結果および複数のイベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果が、記憶部に記録される。
【0050】
たとえば、野球ゲームにおいては、試合において生じた全イベント結果たとえばチームの得点結果および試合において生じた各イベント結果たとえば各選手キャラクタの各打席の結果が、RAM12に記録される。
【0051】
イベント結果評価手段54は、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果を評価する機能を備えている。イベント結果評価手段54は、記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に対応する数値に基づいて少なくともいずれか一方のイベント結果を判断する機能、および判断された少なくともいずれか一方のイベント結果の判断状態を識別するための第2識別記号を設定する機能を備えている。
【0052】
この手段では、記憶部に記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果が制御部によって評価される。ここでは、記憶部に記録された少なくともいずれか一方のイベント結果に対応する数値に基づいて、少なくともいずれか一方のイベント結果が、制御部によって判断される。なお、複数のイベントそれぞれの結果を判別するための数値は、制御部によって、複数のイベントそれぞれの結果に割り当てられる。記録媒体10に格納されたゲームプログラムには、複数のイベントそれぞれの結果を数値によって判別するための第1判別テーブルが予め用意されており、この第1判別テーブルにおいて、複数のイベントそれぞれの結果に対応する数値は規定されている。また、制御部によって判断された少なくともいずれか一方のイベント結果の判断結果を識別するための第2識別記号は、制御部によって判断結果に対して設定される。たとえば、記録媒体10に格納されたゲームプログラムには、少なくともいずれか一方のイベント結果の判断結果を識別するための第2判別テーブルが予め用意されており、この第2判別テーブルに基づいて、第2識別記号は制御部によって判断結果に対して設定される。
【0053】
たとえば、野球ゲームにおいては、RAM12に記録されたチームの得点結果に対応する得点数およびRAM12に記録された各選手キャラクタの各打席の結果に対応する評価点に基づいて、チームの得点結果および各選手キャラクタの各打席の結果が、CPU11によって判断される。そして、CPU11により判断されたチームの得点結果および各選手キャラクタの各打席の結果の判断結果を識別するための第2識別記号が、第2判別テーブルに基づいて、CPU11によって判断結果に対して設定される。なお、各選手キャラクタの各打席の結果に対応する評価点は、第1判別テーブルによって規定されている。
【0054】
評価用語選択手段55は、評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する機能を備えている。評価用語選択手段55は、第1識別記号が設定された複数の第1用語から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの評価用語を選択する機能を備えている。
【0055】
この手段では、制御部によって評価された少なくともいずれか一方のイベント結果に基づいて、複数の第1用語から、少なくとも2つの評価用語が制御部によって選択される。
ここでは、制御部によって第1識別記号が設定された複数の第1用語から、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの評価用語が、制御部によって選択される。
【0056】
たとえば、野球ゲームにおいては、CPU11によって第1識別記号が設定された複数の単語データおよび複数の語句データから、第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの評価用語データが、CPU11によって選択される。
【0057】
連結用語選択手段56は、複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する機能を備えている。
【0058】
この手段では、複数の第2用語から、少なくとも2つの評価用語を連続的に連結するための連結用語が、制御部によって選択される。
【0059】
たとえば、野球ゲームにおいては、複数の助詞データから、少なくとも2つの評価用語データを連続的に連結するための連結用語すなわち評価用語用助詞データが、CPU11によって選択される。
【0060】
付随用語選択手段57は、複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語を選択する機能を備えている。
【0061】
この手段では、複数の第3用語から、連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語に付随する付随用語が、制御部によって選択される。
【0062】
たとえば、野球ゲームにおいては、複数の助動詞データから、評価用語用助詞データを介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語データに付随する付随用語すなわち評価用語用助動詞データが、CPU11によって選択される。
【0063】
用語表示手段58は、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語をモニタに表示する機能を備えている。
【0064】
この手段では、連結用語を介して連続的に連結させ付随用語を付随させた少なくとも2つの評価用語が、制御部からの命令に基づいて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0065】
たとえば、野球ゲームにおいては、評価用語用助詞データを介して連続的に連結させ評価用語用助動詞データを付随させた少なくとも2つの評価用語データが、CPU11からの命令に基づいて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0066】
なお、単語データ、語句データ、助詞データ、および助動詞データそれぞれは、平仮名、漢字、アルファベット、および数字の少なくともいずれか1つの文字データから構成されている。これら文字データは、ビットマップフォントの形式又はアウトラインフォントの形式によって、記録媒体10に格納されたゲームプログラムのデータベースに予め用意されている。
【0067】
〔野球ゲームの試合結果に対する文章自動表示システムの概要〕
ここでは、野球ゲームの試合結果に対する文章自動表示システムの具体的な内容について説明する。
【0068】
本野球ゲームでは、試合において生じたイベント全体の内容および試合において生じた各イベント内容を説明するための複数の単語データおよび複数の語句データ70(用語データ)がRAM12に格納されている。これら用語データは、イベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類される。
【0069】
たとえば、チームの試合全体の結果内容を説明するための用語データは、図3に示すように、以下の各用語グループに分類される。
【0070】
対戦チームの関係を示す用語がまとめられたグループには、たとえば、「試合」および「天王山の試合」といった用語データが分類されている。
【0071】
試合展開に関するグループには、たとえば、「逆転に次ぐ逆転」、「両チームともになかなか引き離せない」、および「引き締まった」といった用語データが分類されている。
【0072】
得点状況を説明するための用語がまとめられたグループには、たとえば、「引き締まった」、「激しい」、および「豪快な」といった用語データが分類されている。
【0073】
得点状況を示す用語がまとめられたグループには、たとえば、「シーソーゲーム」、「打撃戦」、「投手戦」および「展開」といった用語データが分類されている。
【0074】
点差状態を説明するための用語がまとめられたグループには、たとえば、「かろうじて」、「余裕で」、「劇的な」、「悔しい」および「惜しくも」といった用語データが分類されている。
【0075】
勝敗を示す用語がまとめられたグループには、たとえば、「サヨナラ勝利」、「サヨナラ負け」、「圧倒した」、「完勝した」、「敗れた」および「勝った」といった用語データが分類されている。
【0076】
上記以外の用語がまとめられたグループには、たとえば、「Aチーム」、「Bチーム」、「Cチーム」、「Dチーム」、「Eチーム」、および「Fチーム」といった用語データと、「の末」および「・対・」といった用語データとが分類されている。これら用語データのうちチーム名に関するデータは、ゲーム開始時に味方チームと相手チームとが選択されたときに、対戦チーム名の関係を示す用語データ、たとえば「AチームとBチーム」という用語データが制御部によって設定される。このため、対戦チーム名の関係を示す用語データは、識別する必要のない固定データとなり、後述する第1識別番号が設定されない。また、「の末」および「・対・」といったデータも、識別する必要のない固定データであり、後述する第1識別番号が設定されない。
【0077】
たとえば、試合における打者の結果内容を説明するための用語データは、図4に示すように、以下の各用語グループに分類されている。
【0078】
打者の活躍の程度を説明するための用語がまとめられた用語グループには、「大活躍」、「活躍」、「結果」および「沈黙」といった用語データが分類されている。
【0079】
上記以外の用語がまとめられた用語グループには、たとえば、「・打数・安打・本塁打・打点」といった用語データと、両チームのすべての選手名に対応する用語データとが分類されている。「・打数・安打・本塁打・打点」といったデータと、両チームのすべての選手名に対応するデータは、識別する必要のない固定データであり、後述する第1識別番号が設定されない。
【0080】
たとえば、試合における投手の結果内容を説明するための用語データは、図5に示すように、以下の各用語グループに分類されている。
【0081】
投手の活躍の程度を説明するための用語がまとめられた用語グループには、「完璧な内容」、「好投」、「内容」および「散々な内容」といった用語データが分類されている。
【0082】
上記以外の用語がまとめられた用語グループには、たとえば、「・回を投げて・失点」といった用語データと、両チームのすべての投手名に対応する用語データとが分類されている。「・回を投げて・失点」といったデータと、両チームのすべての投手名に対応するデータは、識別する必要のない固定データであり、後述する第1識別番号が設定されない。
【0083】
このような複数のグループに分類された用語データには、図3、図4および図5に示したように、各グループ内で単語データおよび語句データ70を識別するための第1識別番号が、グループに予め割り当てられた第1識別記号に設定されている。
【0084】
上記の複数の単語データおよび複数の語句データ70を互いに連結するための複数の助詞データ71は、RAM12に格納されている。ここでは、助詞データ71として、たとえば、図6に示すように、「の」、「は」、「が」、「で」、「には」、および「と」いったデータが、RAM12に格納されている。なお、助詞データ71には、助詞的な役割を果たす用語データも含まれる。
【0085】
上記の単語データおよび語句データ70それぞれに付随して単語データおよび語句データ70を活用するための複数の助動詞データ72が、RAM12に格納されている。ここでは、助動詞データ72として、たとえば、図7に示すように、「した」、「た」、「った」、「れた」、「なかった」、「く」、および「だった」といったデータが、RAM12に格納されている。なお、助動詞データ72には、助動詞的な役割を果たす用語データも含まれる。
【0086】
また、試合において生じた各イベントの結果および試合において生じたイベントすべての結果がRAM12に記録されている。RAM12に記録されるデータとしては、たとえば、図8、図9、図10および図11に示すように、試合記録、野手記録、打撃記録、および投手記録等がある。試合記録には、各回ごとの各チームの複数のイベントたとえば打者の打撃イベントに基づいて各チームが獲得した得点と、各回の得点の合計点と、本試合後の投手の成績と、本塁打を打った選手の本塁打数と、本試合後の各チームの成績とが記録されている。野手記録には、各選手キャラクタの打撃イベントの全体結果が数値的に記録されている。たとえば、野手記録には、各選手キャラクタの、打席数、安打数、2塁打数、3塁打数、ホームラン数、および三振数等が記録されている。打撃記録には、各選手キャラクタの打撃イベントの詳細結果が各回ごとに記録されている。投手記録には、投手キャラクタの投球イベントの結果が数値的に記録されている。たとえば、投手記録には、投球回、対戦した打者の数、投球数、安打された数、三振に討ち取った数、ファーボールの数、および失点数等が記録されている。
【0087】
本野球ゲームにおいて試合が終了すると、図12に示すように、味方チームの試合結果の評価が、文章によってテレビジョンモニタ20に表示される。この試合結果の評価は、たとえば、本試合における試合全体の結果に対する評価と、本試合における打者の結果に対する評価と、本試合における投手の結果に対する評価とから構成されている。ここでは、
1位である味方チームと5位である相手チームとが対戦して味方チームが負けた場合を例として、味方チームの試合結果に対する評価と、味方チームにおいて活躍した打者の結果に対する評価と、味方チームにおいて活躍できなかった投手の結果に対する評価とが、テレビジョンモニタ20に表示されている。この試合結果を評価する各文章は、試合記録、野手記録、打撃記録、および投手記録を評価することにより、評価用語データ80、助詞データ81および助動詞データ82を用いて生成されるようになっている。
【0088】
この各文章が生成されるときには、試合記録に記録された味方チームの各回の得点および合計点に基づいて、チームの試合全体の結果に対する評価がなされる。また、野手記録に記録された選手キャラクタの打撃イベントの全体結果および打撃記録に記録された打撃イベントの詳細結果に基づいて、試合における打者の結果に対する評価がなされる。さらに、投手記録に記録された投球イベントの結果に基づいて、試合における投手の結果に対する評価がなされる。
【0089】
チームの試合全体の結果に対する評価においては、たとえば、図13に示すような、予め用意された第2判別テーブルが、制御部たとえばCPU11によって参照される。そして、この第2判別テーブルに基づいて、イベント結果の判断結果を識別するための第2識別記号に第2識別番号(第2識別数値)が、制御部たとえばCPU11によって設定される。
【0090】
チームの試合全体の結果に対しては、第2判別テーブルに基づいて、第2識別記号が設定される。
【0091】
たとえば、対戦したチーム同士の順位差が3以上であった場合、第2識別記号P01には「1」という第2識別数値が設定される。対戦したチームの順位差が2以下であった場合、第2識別記号P01には「2」という第2識別数値が設定される。
【0092】
また、対戦中の逆転回数が2回以上であった場合、第2識別記号P02には「1」という第2識別数値が設定される。対戦中に追いつき同点になった回数が3回以上であった場合、第2識別記号P02には「2」という第2識別数値が設定される。両チームぞれぞれの合計点たとえば1回から9回までの合計得点を合算した総得点が6点以下であった場合、第2識別記号P02には「3」という第2識別数値が設定される。その他の場合は、第2識別記号P02には「4」という第2識別数値が設定される。
【0093】
また、両チームの総得点が6点以下であった場合、第2識別記号P03には「1」という第2識別数値が設定される。両チームの総得点が7点以上10点以下であった場合、第2識別記号P03には「2」という第2識別数値が設定される。両チームの総得点が11点以上20点以下であった場合、第2識別記号P03には「3」という第2識別数値が設定される。その他の場合は、第2識別記号P03には「4」という第2識別数値が設定される。
【0094】
また、対戦中の逆転回数が2回以上であった場合、第2識別記号P04には「1」という第2識別数値が設定される。両チームの総得点が10点以上であった場合、第2識別記号P04には「2」という第2識別数値が設定される。両チームの総得点が6点以下であった場合、第2識別記号P04には「3」という第2識別数値が設定される。
【0095】
また、味方チームと相手チームとの合計点差(味方チームの合計点−相手チームの合計点)が2点以下で味方チームが勝った場合、第2識別記号P05には「1」という第2識別数値が設定される。味方チームと相手チームとの合計点差が3点以上で味方チームが勝った場合、第2識別記号P05には「2」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ勝ちをした場合には、第2識別記号P05には「3」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ負けをした場合、第2識別記号P05には「4」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ負け以外で負けた場合、第2識別記号P05には「5」という第2識別数値が設定される。
【0096】
さらに、味方チームがサヨナラ勝ちした場合、第2識別記号P06には「1」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ負けした場合、第2識別記号P06には「2」という第2識別数値が設定される。味方チームが6点差以上で勝った場合、第2識別記号P06には「3」という第2識別数値が設定される。味方チームが追いつかれることなく勝った場合、第2識別記号P06には「4」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ負け以外で負けた場合、第2識別記号P06には「5」という第2識別数値が設定される。味方チームがサヨナラ勝ち以外で5点差以下で勝った場合、第2識別記号P06には「6」という第2識別数値が設定される。
【0097】
ここでは、味方チームと相手チームとの順位差が4であるので、第2識別記号P01には「1」という第2識別数値が設定される。また、味方チームの逆転回数はサヨナラを含み2回であるので、第2識別記号P02には「1」という第2識別数値が設定され、第2識別記号P04には「1」という第2識別数値が設定される。また、両チームの総得点は19点であるので、第2識別記号P03には「3」という第2識別数値が設定される。また、味方チームはサヨナラ負けをしたので、第2識別記号P05には「4」という第2識別数値が設定され、第2識別記号P06には「2」という第2識別数値が設定される。
【0098】
野手記録に記録された選手キャラクタの打撃イベントの全体結果および打撃記録に記録された打撃イベントの詳細結果に対する評価は、野手記録に記録された選手キャラクタの打撃イベントの全体結果および打撃記録に記録された打撃イベントの詳細結果に基づいて実行される。
【0099】
たとえば、まず、図14に示すような予め用意された第1判別テーブルが制御部たとえばCPU11によって参照されて、この第1判別テーブルに基づいて、各選手キャラクタの各打席の結果に対応する評価点が、制御部たとえばCPU11によって設定される。各選手キャラクタの各打席の結果に対応する評価点は、図9および図10に示した野手記録に記録された選手キャラクタの打撃イベントの全体結果および打撃記録に記録された打撃イベントの詳細結果と、図14に示した第1判別テーブルとに基づいて設定される。
【0100】
たとえば、選手キャラクタがヒットを打った場合、この選手キャラクタの評価点には「1」という評価点が加算される。選手キャラクタが2塁打を打った場合、この選手キャラクタの評価点には「2」という評価点が加算される。選手キャラクタが3塁打を打った場合、この選手キャラクタの評価点には「3」という評価点が加算される。選手キャラクタが本塁打を打った場合、この選手キャラクタの評価点には「5」という評価点が加算される。チームをサヨナラ勝ちさせる安打を放った選手キャラクタの評価点には、さらに「5」という評価点が加算される。一方で、選手キャラクタがランナーなしでアウトになった場合、この選手キャラクタの評価点には「−1」という評価点が加算される。選手キャラクタがランナーありでアウトになった場合、この選手キャラクタの評価点には「−2」という評価点が加算される。選手キャラクタが併殺打を放った場合、この選手キャラクタの評価点には「−3」という評価点が加算される。なお、選手キャラクタの評価点の初期値は「0」に設定されている。このようにして選手キャラクタに評価点を設定した場合、最も評価点が高い味方選手キャラクタはB5選手となり、「B5選手」という用語データが、固定データとして制御部たとえばCPU11に認識される。
【0101】
次に、このように各選手キャラクタに設定された評価点に基づいて、各選手キャラクタの打撃イベントに対する評価がなされる。
【0102】
たとえば、すべての味方選手キャラクタのなかから、評価点の最も高い味方選手キャラクタが、制御部たとえばCPU11によって選別される。ここでは、最も評価点が高い味方選手キャラクタはB5選手となっている。そして、評価点の最も高い味方選手キャラクタの成績が、制御部たとえばCPU11によって野手記録から抽出される。たとえば、B5選手の成績内容が、「5(打数)3(安打)2(本塁打)6(打点)」のように、野手記録から抽出される。この成績内容は、図4に示した、その他の用語データ用のグループの「・打数・安打・本塁打・打点」の用語データに割り当てられる。このような「5打数3安打2本塁打6打点」という用語データは、固定データとして制御部たとえばCPU11に認識される。
【0103】
そして、評価点の最も高い味方選手キャラクタの評価点の数値に応じて、図13に示すような第2判別テーブルに基づいて、第2識別記号が設定される。
【0104】
たとえば、評価点の最も高い味方選手キャラクタの評価点の数値が11以上であった場合、第2識別記号P11には「1」という数値が設定される。評価点の最も高い味方選手キャラクタの評価点の数値が6以上10以下であった場合、第2識別記号P11には「2」という数値が設定される。評価点の最も高い味方選手キャラクタの評価点の数値が−5以下であった場合、第2識別記号P11には「4」という数値が設定される。その他の場合は、第2識別記号P11には「3」という数値が設定される。
【0105】
ここでは、評価点の最も高い味方選手キャラクタはB5選手であり、B5選手の評価点は「12(2点(2塁打)+10点(本塁打X2))」であるので、第2識別記号P11には「1」という数値が設定される。
【0106】
投手記録に記録された投球イベントの結果に対する評価は、投手記録に記録された投球イベントの結果に基づいて実行される。
【0107】
たとえば、まず、図14に示すような予め用意された第1判別テーブルが制御部たとえばCPU11によって参照されて、この第1判別テーブルに基づいて、各投手キャラクタの投球結果に対応する評価点が、制御部たとえばCPU11によって設定される。各投手キャラクタの投球結果に対応する評価点は、図11に示した投手記録に記録された投球イベントの結果と、図14に示した第1判別テーブルとに基づいて設定される。
【0108】
たとえば、最も長いイニング数を投げた投手キャラクタの評価点には、「1」という数値が加算される。勝利投手になった投手キャラクタの評価点には、「2」という数値が加算される。セーブ投手になった投手キャラクタの評価点には、「1」という数値が加算される。自責点が最も多かった投手キャラクタの評価点には、「−1」という数値が加算される。敗戦投手になった投手キャラクタの評価点には、「−2」という数値が加算される。なお、投手キャラクタの評価点の初期値は「0」に設定されている。このようにして投手キャラクタに評価点を設定した場合、最も評価点が低い味方投手キャラクタはB22選手となり、「B22選手」という用語データが、固定データとして制御部たとえばCPU11に認識される。
【0109】
次に、このように各投手キャラクタに設定された評価点に基づいて、各選手キャラクタの投球イベントに対する評価がなされる。
【0110】
たとえば、すべての味方投手キャラクタのなかから、評価点の最も低い味方選手キャラクタが、制御部たとえばCPU11によって選別される。ここでは、最も評価点が低い味方投手キャラクタはB22選手となっている。そして、評価点の最も低い味方投手キャラクタの成績が、制御部たとえばCPU11によって投手記録から抽出される。たとえば、B22選手の成績内容が、「0(回を投げて)3(失点)」のように、野手記録から抽出される。この成績内容は、図5に示した、その他の用語データ用のグループの「・回を投げて・失点」の用語データに割り当てられる。このような「0回を投げて3失点」という用語データは、固定データとして制御部たとえばCPU11に認識される。
【0111】
そして、評価点の最も低い味方投手キャラクタの評価点の数値に応じて、図13に示すような第2判別テーブルに基づいて、第2識別記号が設定される。
【0112】
たとえば、評価点の最も低い味方投手キャラクタの評価点の数値が11以上であった場合、第2識別記号P21には「1」という第2識別数値が設定される。評価点の最も低い味方選手キャラクタの評価点の数値が6以上10以下であった場合、第2識別記号P21には「2」という第2識別数値が設定される。評価点の最も低い味方投手キャラクタの評価点の数値が−1以上5以下であった場合、第2識別記号P21には「3」という第2識別数値が設定される。その他の場合は、第2識別記号P21には「4」という第2識別数値が設定される。
【0113】
ここでは、評価点の最も低い味方投手キャラクタはB22選手であり、B22選手の評価点は「−2(敗戦投手)」であるので、第2識別記号P21には「4」という第2識別数値が設定される。
【0114】
このようにイベントの結果が評価されると、評価されたイベントの結果に基づいて、第1識別記号が設定された複数の単語データおよび複数の語句データ70から、第2識別記号の第2識別番号に対応する第1識別記号の第1識別番号を有する評価用語データ80が、評価順に順次、制御部たとえばCPU11により選択される。
【0115】
たとえば、チームの試合全体の結果内容を説明する文章の場合、評価用語データ80として、「AチームとBチーム(固定データ)」、「試合(P01=1)」、「逆転に次ぐ逆転(P02=1)」、「豪快な(P03=3)」、「シーソーゲーム(P04=1)」、「の末(固定データ)」、「Bチーム(固定データ)」、「10対9(固定データ)」、「悔しい(P05=4)」、および「サヨナラ負け(P06=2)」という用語が選択される。
【0116】
試合における打者の結果内容を説明する文章の場合、評価用語データ80として、「B5選手(固定データ)」、「5打数3安打2本塁打6打点(固定データ)」、および「大活躍(P11=1)」という用語が選択される。
【0117】
試合における投手の結果内容を説明する文章の場合、評価用語データ80として、「B22選手(固定データ)」、「1回を投げて3失点(固定データ)」、および「散々(P21=4)」という用語が選択される。
【0118】
続いて、これら複数の単語データおよび複数の語句データ70を互いに連結するための複数の助詞データ71から、固定データを含む評価用語データ80を連続的に連結するための助詞データ81(連結用語)が選択される。たとえば、制御部により選択された評価用語データ80(複数の単語データおよび複数の語句データ70のうちの2つのデータ)を互いに連結可能な所定の助詞データ81が、制御部たとえばCPU11により選択される。ここでは、各評価用語データ80に対応する助詞データ81が、ゲームプログラムにおいて予め設定されている。そして、RAM12に格納された複数の助詞データ71から、各評価用語データ80に対応する助詞データ81が制御部たとえばCPU11により選択される。
【0119】
たとえば、チームの試合全体の結果内容を説明する文章の場合、助詞データ81は、「|AチームとBチーム|の|」、「|試合|は|」、「|逆転に次ぐ逆転|の|」、「|Bチーム|が|」、および「|10対9|で|」のように、各評価用語データ80と助詞データ81との対応関係がゲームプログラムにおいて規定されている。また、試合における打者の結果内容を説明する文章の場合、「|B5選手|は|」および「|5打数3安打2本塁打6打点|の|」ように、各評価用語データ80と助詞データ81との対応関係がゲームプログラムにおいて規定されている。さらに、試合における投手の結果内容を説明する文章の場合、「|B22選手|は|」、および「|1回を投げて3失点|と|」のように、各評価用語データ80と助詞データ81との対応関係がゲームプログラムにおいて規定されている。なお、ゲームにおいて用いられる単語データおよび語句データ70の数は比較的少ないので、たとえば、上記のように、各評価用語データ80と用語データとの対応関係を予め規定しておくことが可能となる。
【0120】
続いて、単語データおよび語句データ70それぞれに付随して単語データおよび語句データ70を活用するための複数の助動詞データ72から、助詞データ81を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語データ80に付随する助動詞データ82が、制御部たとえばCPU11により選択される。たとえば、助詞データ81を介して連続的に連結させた少なくとも2つの評価用語データ80に付随可能な所定の助動詞データ82が、制御部たとえばCPU11により選択される。ここでは、助詞データ81を介して連続的に連結させた評価用語データ80に対応する助動詞データ82が、ゲームプログラムにおいて予め設定されている。そして、RAM12に格納された複数の助動詞データ72から、助詞データ81を介して連続的に連結させた評価用語データ80に対応する助動詞データ82が、制御部たとえばCPU11により選択される。たとえば、試合における投手の結果内容を説明する文章の場合、「B22選手は1回を投げて3失点と|散々|だった|」の「だった」というデータが、制御部たとえばCPU11により選択される。
【0121】
このように選択された評価用語データ80、助詞データ81および助動詞データ82を用いることによって、まず、評価用語データ80を連結用語データを介して連続的に連結させて、次に、連結用語データを介して連続的に連結させた評価用語データ80に付随用語データを付随させる。このようにして、各種の試合結果を評価する文章が生成されRAM12に格納される。そして、RAM12に格納された各文章が、図12に示すように、制御部たとえばCPU11かの指示に基づいて、RAM12からテレビジョンモニタ20へと供給され、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0122】
たとえば、チームの試合全体の結果内容を説明する文章の場合、「|AチームとBチーム|の|試合|は|、|逆転に次ぐ逆転|の|豪快な|シーソーゲーム|の末|、Bチーム|が|10対9|で|悔しい|サヨナラ負け|。」という文章が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0123】
たとえば、試合における打者の結果内容を説明する文章の場合、「|B5選手|は|、|3安打2本塁打6打点|の|大活躍|。」という文章が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0124】
たとえば、試合における投手の結果内容を説明する文章の場合、「|B22選手|は|1回を投げて3失点|と|散々|だった|。」という文章が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0125】
〔野球ゲームの試合結果に対する文章自動表示システム実行時の各種処理フロー〕
本実施形態の野球ゲームの試合結果に対する文章自動表示システムを、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0126】
本野球ゲームでは、まず、ゲームプログラムが実行されると、イベント全体の内容および試合において生じた各イベント内容を説明するための複数の単語データおよび複数の語句データ70(第1用語データ)が、RAM12に格納される(S1)。そして、これら複数の単語データおよび複数の語句データ70は、イベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類される(S2)。そして、複数のグループに分類された複数の単語データおよび複数の語句データ70それぞれには、各グループ内で単語データ又は語句データ70を識別するための第1識別番号が、グループに予め割り当てられた第1識別記号に設定される(S3)。
【0127】
続いて、複数の単語データおよび複数の語句データ70を互いに連結するための複数の助詞データ71(第2用語データ)がRAM12に格納され(S4)、単語データ又は語句データ70に付随して単語データおよび語句データ70を活用するための複数の助動詞データ72(第3用語データ)が、RAM12に格納される(S5)。
【0128】
次に、野球ゲームの試合が実行され終了すると(S6)、試合において生じた各イベントの結果および試合において生じたイベントすべての結果がRAM12に記録される(S7)。これらイベントの結果は、試合記録、野手記録、打撃記録および投手記録として、RAM12に記録される。
【0129】
すると、チームの試合全体の結果に対して、イベント結果を判別するための予め用意された第2判別テーブルが制御部によって参照され(S8)、この第2判別テーブルに基づいて、イベント結果の判別結果を識別するための第2識別番号が、第2判別テーブルにおいて予め設定された第2識別記号に、制御部によって設定される(S9)。
【0130】
また、試合における打者の結果に対して、予め用意された第1判別テーブルが制御部によって参照され(S10)、この第1判別テーブルと野手記録に記録された選手キャラクタの打撃イベントの全体結果および打撃記録に記録された打撃イベントの詳細結果とに基づいて、各選手キャラクタの各打席の結果に対応する評価点が、制御部によって設定される(S11)。この評価点に基づいて、選手キャラクタが制御部によって選別され、選別された選手キャラクタの成績(結果)が、制御部によって野手記録から抽出され割り当てられる(S12)。そして、選別された選手キャラクタの評価点と予め用意された第2判別テーブルとに基づいて、第2識別記号に第2識別番号が制御部によって設定される(S13)。
【0131】
さらに、試合における投手の結果に対しても、試合における打者の結果に対して行われた処理と同様の処理が実行される。予め用意された第1判別テーブルが制御部によって参照され(S10)、この第1判別テーブルと投手記録に記録された投手キャラクタの投手イベントの結果に基づいて、各投手キャラクタの投球結果に対応する評価点が、制御部によって設定される(S11)。この評価点に基づいて、投手キャラクタが制御部によって選別され、選別された投手キャラクタの成績(結果)が、制御部によって野手記録から抽出され割り当てられる(S12)。そして、選別された投手キャラクタの評価点と予め用意された第2判別テーブルとに基づいて、第2識別記号に第2識別番号が制御部によって設定される(S13)。
【0132】
続いて、第1識別記号が設定された複数の単語データおよび複数の語句データ70から、第2識別記号の第2識別番号に対応する第1識別記号の第1識別番号が設定された評価用語データ80が、制御部により選択される(S14)。そして、これら複数の単語データおよび複数の語句データ70を互いに連結するための複数の助詞データ71すなわちRAM12に格納された複数の助詞データ71から、評価用語データ80に対応する助詞データ81が制御部により選択される(S15)。そして、単語データ又は語句データ70に付随して単語データおよび語句データ70を活用するための複数の助動詞データ72すなわちRAM12に格納された複数の助動詞データ72から、助詞データ81を介して連続的に連結させた評価用語データ80に付随する助動詞データ82が、制御部により選択される(S16)。
【0133】
最後に、選択された評価用語データ80、助詞データ81および助動詞データ82を用いることによって、評価用語データ80を助詞データ81を介して連続的に連結させて(S17)、助詞データ81を介して連続的に連結させた評価用語データ80に助動詞データ82を付随させる(S18)。このようにして、各種の試合結果を評価する文章が制御部によって生成されRAM12に格納される。そして、RAM12に格納された各文章が、制御部からの指示に基づいて、RAM12からテレビジョンモニタ20へと供給され、テレビジョンモニタ20に表示される(S19)。
【0134】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0135】
(b) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0136】
(c) 前記実施形態では、野球ゲームが実行される場合の例を示したが、各種のイベントに対する結果が表示されるゲームであれば、どのようなゲームであっても良い。
【0137】
(d) 前記実施形態では、味方チームの試合結果の内容や味方チームの選手の成績内容をテレビジョンモニタ20に表示した場合の例を示したが、相手チーム用の判別テーブルを用意することによって、相手チームの試合結果の内容や相手チームの選手の成績内容をテレビジョンモニタ20に表示することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ビデオゲーム装置の一例としての機能ブロック図。
【図3A】グループ別に分類された単語データおよび語句データを示す図(試合全体結果用)。
【図3B】グループ別に分類された単語データおよび語句データを示す図(試合全体結果用)。
【図4】グループ別に分類された単語データおよび語句データを示す図(打者用)。
【図5】グループ別に分類された単語データおよび語句データを示す図(投手用)。
【図6】助詞データを示す図。
【図7】助動詞データを示す図。
【図8】モニタに表示される試合記録を示す図。
【図9】モニタに表示される野手記録を示す図。
【図10】モニタに表示される打撃記録を示す図。
【図11】モニタに表示される投手記録を示す図。
【図12】モニタに表示される試合評価を示す図。
【図13】各種イベントを評価するための第2判別テーブル。
【図14】各種イベントに対する評価点を設定するための第1判別テーブル。
【図15】文章自動表示システムを説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0139】
1 制御部
7 CPU
17 コントローラ
20 テレビジョンモニタ
50 第1用語格納手段
51 第2用語格納手段
52 第3用語格納手段
53 イベント結果記録手段
54 イベント結果評価手段
55 評価用語選択手段
56 連結用語選択手段
57 付随用語選択手段
58 用語表示手段
70 単語データおよび語句データ(第1用語)
71 助詞データ(第2用語)
72 助動詞データ(第3用語)
80 評価用語データ(評価用語)
81 助詞データ(連結用語)
82 助動詞データ(付随用語)
P01,P02,P03,P04,P05,P06,P11,P21 第1識別記号, 第2識別記号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なコンピュータに、
複数の前記イベントすべての内容および複数の前記イベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納機能と、
2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納機能と、
前記第1用語に付随して前記第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納機能と、
複数の前記イベントすべての結果および複数の前記イベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録機能と、
記録された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方の前記イベント結果を評価するイベント結果評価機能と、
評価された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、複数の前記第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択機能と、
複数の前記第2用語から、少なくとも2つの前記評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択機能と、
複数の前記第3用語から、前記連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの前記評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択機能と、
前記連結用語を介して連続的に連結させ前記付随用語を付随させた少なくとも2つの前記評価用語を前記モニタに表示する用語表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記第1用語格納機能においては、複数の前記第1用語が前記イベントの内容を示す複数のグループそれぞれに分類され、複数の前記グループそれぞれに分類された第1用語に前記グループ内で前記第1用語を識別するための第1識別記号が設定され、複数の前記グループそれぞれに分類され前記第1識別記号が設定された複数の前記第1用語が格納され、
前記イベント結果評価機能においては、記録された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に対応する数値に基づいて少なくともいずれか一方の前記イベント結果が判断され、判断された少なくともいずれか一方の前記イベント結果の判断結果を識別するための第2識別記号が前記判断結果に設定され、
評価用語選択機能においては、前記第1識別記号が設定された複数の前記第1用語から、前記第2識別記号に対応する第1識別記号が設定された少なくとも2つの前記評価用語が選択される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なゲーム装置であって、
複数の前記イベントすべての内容および複数の前記イベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納手段と、
2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納手段と、
前記第1用語に付随して前記第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納手段と、
複数の前記イベントすべての結果および複数の前記イベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録手段と、
記録された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方の前記イベント結果を評価するイベント結果評価手段と、
評価された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、複数の前記第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択手段と、
複数の前記第2用語から、少なくとも2つの前記評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択手段と、
複数の前記第3用語から、前記連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの前記評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択手段と、
前記連結用語を介して連続的に連結させ前記付随用語を付随させた少なくとも2つの前記評価用語を前記モニタに表示する用語表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項4】
モニタに表示されたキャラクタにより複数のイベントが実行されるビデオゲームを実現可能なコンピュータにより実行されるゲーム方法であって、
複数の前記イベントすべての内容および複数の前記イベントそれぞれの内容のうち少なくともいずれか一方のイベント内容を説明するための複数の第1用語を格納する第1用語格納ステップと、
2つの第1用語を互いに連結するための複数の第2用語を格納する第2用語格納ステップと、
前記第1用語に付随して前記第1用語を活用するための複数の第3用語を格納する第3用語格納ステップと、
複数の前記イベントすべての結果および複数の前記イベントそれぞれの結果のうち少なくともいずれか一方のイベント結果を記録するイベント結果記録ステップと、
記録された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、少なくともいずれか一方の前記イベント結果を評価するイベント結果評価ステップと、
評価された少なくともいずれか一方の前記イベント結果に基づいて、複数の前記第1用語から、少なくとも2つの評価用語を選択する評価用語選択ステップと、
複数の前記第2用語から、少なくとも2つの前記評価用語を連続的に連結するための連結用語を選択する連結用語選択ステップと、
複数の前記第3用語から、前記連結用語を介して連続的に連結させた少なくとも2つの前記評価用語に付随する付随用語を選択する付随用語選択ステップと、
前記連結用語を介して連続的に連結させ前記付随用語を付随させた少なくとも2つの前記評価用語を前記モニタに表示する用語表示ステップと、
を備えるゲーム方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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