説明

ゲームプログラムおよびゲーム装置

【課題】コントローラをプレイヤの手で操作することなく楽しめるゲーム装置やゲームプログラムを提供すること。
【解決手段】入力装置自体の動きを検出する動きセンサを備えた入力装置をプレイヤの身体に装着させ、当該入力装置で検出された動きデータに基づいて、仮想3次元空間内で設定されているコース上の所定の経路に沿ってプレイヤオブジェクトを移動させる。当該コースには、複数の経路へ分岐する分岐ポイントが少なくとも1つ含まれている。この際、動きセンサから出力される動きデータが逐次取得され、当該動きデータに応じてプレイヤキャラクタの移動速度が設定される。更に、コースの分岐ポイントにおいて、上記動きデータに基づいてプレイヤオブジェクトの分岐方向が設定される。そして、設定された分岐方向の経路に沿って、上記設定された移動速度でプレイヤオブジェクトを移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動きセンサを備える入力装置を用いたゲームプログラムおよびゲーム装置に関し、より特定的には、動きセンサの出力に基づいたプレイヤオブジェクトの操作に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より知られているビデオゲーム装置では、当該装置で実行されるゲームの操作方法として、多くの場合、プレイヤの手でコントローラを操作する方法が用いられている。例えば、ハウジングの左側に方向操作ボタンが設けられ、右側に複数のボタンが設けられているようなコントローラがある。そして、このようなコントローラを両手で把持し、左手で方向操作キーを押し、右手で複数のボタンを押し分けるという操作が行われていた。
【0003】
また、ゲームによっては、そのゲーム内容とプレイヤのプレイ状態との一体感を出すために、特殊な形状のコントローラを用いる場合もあった。例えば、ハンドルの形状を模したコントローラを用いたドライビングゲーム装置が開示されている(例えば、特許文献1)。このゲーム装置では、当該ハンドル型のコントローラをプレイヤが両手で把持し、ハンドリング操作を行うことで、車を運転する感覚をプレイヤに提供していた。
【特許文献1】特開平6−165880号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1などのゲームでは、コントローラの形状はどうあれ、プレイヤが自らの手でコントローラを持って操作する必要があった。しかしながら、ゲームの内容によっては、体感度やリアリティをより一層高めるために、コントローラをプレイヤの手に持たせずにプレイさせたいという要請がある。例えば、ジョギングを題材にしたようなゲームの場合、プレイヤの手にコントローラを持たせて操作を行わせるよりも、プレイヤの手には何も持たないまま、走る動作をプレイヤに行わせてプレイさせるほうが、よりゲームの体感度やリアリティが高まると考えられる。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、コントローラをプレイヤの手で操作することなく楽しめるゲーム装置、ゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係の一例を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0007】
第1の発明は、入力装置自体の動きを検出する動きセンサを備えた入力装置(7)をプレイヤの身体に装着し、当該入力装置で検出された動きデータに基づいて、仮想3次元空間内で設定されているコース上の所定の経路に沿ってプレイヤオブジェクトが移動する様子を表示するゲーム装置(3)のコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
コースは複数の経路へ分岐する分岐ポイントを少なくとも1つ含んでおり、コンピュータを、動きデータ取得手段(S11)と、移動速度設定手段(S14,S18)と、分岐方向設定手段(S50)と、プレイヤオブジェクト移動手段(S16)として機能させる。動きデータ取得手段は、動きセンサから出力される動きデータを逐次取得する。移動速度設定手段は、動きデータ取得手段が取得した動きデータに基づいてプレイヤオブジェクトの移動速度を設定する。分岐方向設定手段は、コースの分岐ポイントにおいて、動きデータ取得手段が取得した動きデータに基づいてプレイヤオブジェクトの分岐方向を設定する。プレイヤオブジェクト移動手段は、分岐方向設定手段で設定された分岐方向に従ったコース上の所定の経路に沿って、移動速度設定手段で設定された移動速度でプレイヤオブジェクトを移動する。
【0008】
第1の発明によれば、入力装置をプレイヤの手に持たせて操作を行わせることなく、プレイヤオブジェクトを操作することができる。これにより、ゲーム内容との一体感や臨場感を高めることができ、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、ゲームプログラムは、コンピュータを、非プレイヤ経路設定手段(S44)と、非プレイヤオブジェクト移動手段(S46)として更に機能させる。非プレイヤ経路設定手段は、コース上の経路のうちいずれか一つの経路を非プレイヤオブジェクトが移動する非プレイヤ経路として設定する。非プレイヤオブジェクト移動手段は、非プレイヤオブジェクトを非プレイヤ経路に沿って移動する。また、分岐方向設定手段は、所定の条件を満たしたときに、プレイヤオブジェクトの移動する経路を非プレイヤ経路に設定する経路設定手段を更に含む。
【0010】
第2の発明によれば、分岐するコース上で、所定の分岐方向へプレイヤオブジェクトを移動させることが可能となる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明において、分岐方向設定手段は、仮想3次元空間内においてプレイヤオブジェクトと非プレイヤオブジェクトとの間の距離が所定距離以下である状態が所定時間以上継続したか否かを判定するための変更条件判定手段を更に含む。また、所定の条件とは、変更条件判定手段で肯定と判定することである。
【0012】
第3の発明によれば、入力装置をプレイヤの手で操作させることなく、分岐するコース上でプレイヤが所望する分岐方向を選択させることが可能となる。これにより、コース選択を手操作で行う場合に比べ、ゲームの臨場感が損なわれることを防ぐことができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明において、ゲームプログラムは、コンピュータを、コース上の経路のうちいずれか一つの経路をプレイヤオブジェクトが移動するプレイヤ経路として設定する、プレイヤ経路設定手段として更に機能させる。また、経路設定手段は、変更条件判定手段が肯定と判定したときに、プレイヤ経路を非プレイヤ経路に変更する。
【0014】
第4の発明によれば、入力装置をプレイヤの手で操作させることなく、プレイヤに移動するコースを変更させることができる。これにより、コース変更を手操作で行う場合に比べ、ゲームの臨場感が損なわれることを防ぐことができる。
【0015】
第5の発明は、第2乃至第4のいずれかの発明において、非プレイヤオブジェクト移動手段は、非プレイヤオブジェクトを所定のタイミングで仮想3次元空間に配置し、非プレイヤ経路に沿って移動させる。
【0016】
第5の発明によれば、プレイヤにコース選択が可能なタイミングを知らせることができる。
【0017】
第6の発明は、第5の発明において、ゲームプログラムは、コンピュータを、プレイヤオブジェクトがコースの分岐している分岐ポイントに到達あるいは通過する前であって、且つ、当該分岐ポイントから所定の距離内に当該プレイヤオブジェクトが存在するか否かを判定する分岐ポイント接近判定手段(S42)として更に機能させる。更に、非プレイヤオブジェクト移動手段は、プレイヤオブジェクトが分岐ポイントから所定の距離内に存在すると判定されたときに、非プレイヤオブジェクトをプレイヤオブジェクトの近傍に配置する。
【0018】
第6の発明によれば、分岐ポイントに近づくまでは非プレイヤオブジェクトを出現させないため、処理負荷を軽減することが可能となる。
【0019】
第7の発明は、第5の発明において、ゲームプログラムは、コンピュータを、非プレイヤオブジェクトを配置した後、当該非プレイヤオブジェクトとプレイヤオブジェクトとの距離が所定値以上になったときに当該非プレイヤオブジェクトを消去する、非プレイヤオブジェクト消去手段(S48)として更に機能させる。
【0020】
第7の発明によれば、非プレイヤオブジェクトが出現した後、プレイヤオブジェクトとの距離が離れると、非プレイヤオブジェクトを消去するため、処理負荷を軽減することができる。
【0021】
第8の発明は、第5の発明において、非プレイヤ経路設定手段は、複数の異なる非プレイヤ経路を設定する。また、非プレイヤオブジェクト移動手段は、非プレイヤ経路設定手段で設定される非プレイヤ経路毎にそれぞれ外観が異なる非プレイヤオブジェクトを移動する。
【0022】
第8の発明によれば、様々な非プレイヤオブジェクトを出現させることができ、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0023】
第9の発明は、第1の発明において、移動速度決定手段は、動きデータから算出される単位時間当たりの振動周波数が高くなるに連れて移動速度が上がるように移動速度を決定する。
【0024】
第10の発明は、第1の発明において、振動センサは加速度センサである。そして、移動速度決定手段は、加速度センサから出力される重力方向の加速度の大きさに基づいて単位時間当たりの振動周波数を算出する。
【0025】
第9乃至第10の発明によれば、プレイヤの動作の激しさに応じてプレイヤオブジェクトの移動速度を変更することができる。これにより、違和感のないプレイ感覚を提供することが可能となる。
【0026】
第11の発明は、入力装置(7)自体の動きを検出する動きセンサを備えた入力装置をプレイヤの身体に装着し、当該入力装置で検出された動きデータに基づいて、仮想3次元空間内で設定されているコース上の所定の経路に沿ってプレイヤオブジェクトが移動する様子を表示するゲーム装置であって、コースは複数の経路へ分岐する分岐ポイントを少なくとも1つ含んでおり、動きデータ取得手段(10)と、移動速度設定手段(10)と、分岐方向設定手段(10)と、プレイヤオブジェクト移動手段(10)とを備える。動きデータ取得手段は、動きセンサから出力される動きデータを逐次取得する。移動速度設定手段は、動きデータ取得手段が取得した動きデータに応じて前記プレイヤオブジェクトの移動速度を設定する。分岐方向設定手段は、コースの分岐ポイントにおいて、前記動きデータ取得手段が取得した動きデータに基づいて前記プレイヤオブジェクトの分岐方向を設定する。プレイヤオブジェクト移動手段は、分岐方向設定手段で設定された分岐方向に従ったコース上の所定の経路に沿って、移動速度設定手段で設定された移動速度でプレイヤオブジェクトを移動する。
【0027】
第11の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、入力装置をプレイヤの手に持たせて操作を行わせることなく、プレイヤオブジェクトを操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(ゲームシステムの全体構成)
図1を参照して、本発明の実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。以下、据置型のゲーム装置を一例にして、本実施形態のゲーム装置およびゲームプログラムについて説明する。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器(以下、単に「テレビ」と記載する)2、ゲーム装置3、光ディスク4、コントローラ7、およびマーカ部8を含む。本システムは、コントローラ7を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置3でゲーム処理を実行するものである。
【0030】
ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、ゲーム装置3において実行されるためのゲームプログラムが記憶されている。ゲーム装置3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。ゲーム装置3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
【0031】
ゲーム装置3には、表示装置の一例であるテレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2には、ゲーム装置3において実行されるゲーム処理の結果得られるゲーム画像が表示される。また、テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ部8が設置される。マーカ部8は、その両端に2つのマーカ8Rおよび8Lを備えている。マーカ8R(マーカ8Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LEDであり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ部8はゲーム装置3に接続されており、ゲーム装置3はマーカ部8が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0032】
コントローラ7は、当該コントローラ7自身に対して行われた操作の内容を示す操作データをゲーム装置3に与える入力装置である。コントローラ7とゲーム装置3とは無線通信によって接続される。本実施形態では、コントローラ7とゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ7とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。
【0033】
(ゲーム装置3の内部構成)
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置3の構成を示すブロック図である。ゲーム装置3は、CPU10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
【0034】
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間のデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。システムLSIの内部構成について後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0035】
また、システムLSI11には、入出力プロセッサ11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
【0036】
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。より具体的には、GPU11bは、当該グラフィクスコマンドに従って3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理、例えば、レンダリングの前処理にあたる3D座標から2D座標への座標変換などの処理や、テクスチャの張り込みなどの最終的なレンダリング処理を行うことで、ゲーム画像データを生成する。ここで、CPU10は、グラフィクスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラムをGPU11bに与える。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。
【0037】
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。また、内部メインメモリ11eは、外部メインメモリ12と同様に、プログラムや各種データを記憶したり、CPU10のワーク領域やバッファ領域としても用いられる。
【0038】
上述のように生成された画像データおよび音声データは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、画像がテレビ2に表示されるとともに音がスピーカ2aから出力される。
【0039】
入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、無線通信モジュール18、無線コントローラモジュール19、拡張コネクタ20、および外部メモリカード用コネクタ21に接続される。無線通信モジュール18にはアンテナ22が接続され、無線コントローラモジュール19にはアンテナ23が接続される。
【0040】
入出力プロセッサ11aは、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される他のゲーム装置や各種サーバと通信することができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、他のゲーム装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22および無線通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置3と他のゲーム装置や各種サーバとの間で送受信されるデータの他、ゲーム装置3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。
【0041】
また、入出力プロセッサ11aは、コントローラ7から送信される操作データをアンテナ23および無線コントローラモジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0042】
さらに、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20および外部メモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタであり、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラのような周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによって無線通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。外部メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20や外部メモリカード用コネクタ21を介して、外部記憶媒体にアクセスし、データを保存したり、データを読み出したりすることができる。
【0043】
ゲーム装置3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンにされると、ゲーム装置3の各構成要素に対して、図示しないACアダプタを経て電源が供給される。また、一旦電源がオンにされた状態で、再度電源ボタン24を押すと、低電力スタンバイモードへの移行が行われる。この状態でも、ゲーム装置3への通電は行われているため、インターネット等のネットワークに常時接続しておくことができる。なお、一旦電源がオンにされた状態で、電源をオフにしたいときは、電源ボタン24を所定時間以上長押しすることで、電源をオフとすることが可能である。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
【0044】
次に、図3および図4を参照して、コントローラ7について説明する。なお、図3は、コントローラ7の上面後方から見た斜視図である。図4は、コントローラ7を下面前方から見た斜視図である。
【0045】
図3および図4において、コントローラ7は、ハウジング71と、当該ハウジング71の表面に設けられた複数個の操作ボタンで構成される操作部72とを備える。本実施例のハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさであり、例えばプラスチック成型によって形成されている。
【0046】
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72aが設けられる。この十字キー72aは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。プレイヤが十字キー72aのいずれかの操作部分を押下することによって前後左右いずれかの方向を選択される。例えばプレイヤが十字キー72aを操作することによって、仮想ゲーム世界に登場するプレイヤキャラクタ等の移動方向を指示したり、複数の選択肢から選択指示したりすることができる。
【0047】
なお、十字キー72aは、上述したプレイヤの方向入力操作に応じて操作信号を出力する操作部であるが、他の態様の操作部でもかまわない。例えば、十字方向に4つのプッシュスイッチを配設し、プレイヤによって押下されたプッシュスイッチに応じて操作信号を出力する操作部を設けてもかまわない。さらに、上記4つのプッシュスイッチとは別に、上記十字方向が交わる位置にセンタスイッチを配設し、4つのプッシュスイッチとセンタスイッチとを複合した操作部を設けてもかまわない。また、ハウジング71上面から突出した傾倒可能なスティック(いわゆる、ジョイスティック)を倒すことによって、傾倒方向に応じて操作信号を出力する操作部を上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。さらに、水平移動可能な円盤状部材をスライドさせることによって、当該スライド方向に応じた操作信号を出力する操作部を、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。また、タッチパッドを、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。
【0048】
ハウジング71上面の十字キー72aより後面側に、複数の操作ボタン72b〜72gが設けられる。操作ボタン72b〜72gは、プレイヤがボタン頭部を押下することによって、それぞれの操作ボタン72b〜72gに割り当てられた操作信号を出力する操作部である。例えば、操作ボタン72b〜72dには、1番ボタン、2番ボタン、およびAボタン等としての機能が割り当てられる。また、操作ボタン72e〜72gには、マイナスボタン、ホームボタン、およびプラスボタン等としての機能が割り当てられる。これら操作ボタン72a〜72gは、ゲーム装置3が実行するゲームプログラムに応じてそれぞれの操作機能が割り当てられる。なお、図3に示した配置例では、操作ボタン72b〜72dは、ハウジング71上面の中央前後方向に沿って並設されている。また、操作ボタン72e〜72gは、ハウジング71上面の左右方向に沿って操作ボタン72bおよび72dの間に並設されている。そして、操作ボタン72fは、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0049】
また、ハウジング71上面の十字キー72aより前面側に、操作ボタン72hが設けられる。操作ボタン72hは、遠隔からゲーム装置3本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。この操作ボタン72hも、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0050】
また、ハウジング71上面の操作ボタン72cより後面側に、複数のLED702が設けられる。ここで、コントローラ7は、他のコントローラ7と区別するためにコントローラ種別(番号)が設けられている。例えば、LED702は、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤに通知するために用いられる。具体的には、コントローラ7からゲーム装置3へ送信データを送信する際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED702のうち、種別に対応するLEDが点灯する。
【0051】
また、ハウジング71上面には、操作ボタン72bおよび操作ボタン72e〜72gの間に後述するスピーカ(図5のスピーカ706)からの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0052】
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。後述で明らかとなるが、ハウジング71下面の凹部は、プレイヤがコントローラ7の前面をマーカ8Lおよび8Rに向けて片手で把持したときに、当該プレイヤの人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の傾斜面には、操作ボタン72iが設けられる。操作ボタン72iは、例えばBボタンとして機能する操作部である。
【0053】
また、ハウジング71前面には、撮像情報演算部74の一部を構成する撮像素子743が設けられる。ここで、撮像情報演算部74は、コントローラ7が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い場所を判別してその場所の重心位置やサイズなどを検出するためのシステムであり、例えば、最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期であるため比較的高速なコントローラ7の動きでも追跡して解析することができる。この撮像情報演算部74の詳細な構成については、後述する。また、ハウジング71の後面には、コネクタ73が設けられている。コネクタ73は、例えばエッジコネクタであり、例えば接続ケーブルと嵌合して接続するために利用される。
【0054】
ここで、以下の説明を具体的にするために、コントローラ7に対して設定する座標系について定義する。図3および図4に示すように、互いに直交するxyz軸をコントローラ7に対して定義する。具体的には、コントローラ7の前後方向となるハウジング71の長手方向をz軸とし、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が設けられている面)方向をz軸正方向とする。また、コントローラ7の上下方向をy軸とし、ハウジング71の上面(操作ボタン72a等が設けられた面)方向をy軸正方向とする。さらに、コントローラ7の左右方向をx軸とし、ハウジング71の左側面(図3では表されずに図4で表されている側面)方向をx軸正方向とする。
【0055】
次に、図5および図6を参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。なお、図5は、コントローラ7の上ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を後面側から見た斜視図である。図6は、コントローラ7の下ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を前面側から見た斜視図である。ここで、図6に示す基板700は、図5に示す基板700の裏面から見た斜視図となっている。
【0056】
図5において、ハウジング71の内部には基板700が固設されており、当該基板700の上主面上に操作ボタン72a〜72h、加速度センサ701、LED702、およびアンテナ754等が設けられる。そして、これらは、基板700等に形成された配線(図示せず)によってマイコン751等(図6、図7参照)に接続される。マイコン751は本願発明のボタンデータ発生手段の一例として、操作ボタン72a等の種類に応じた操作ボタンデータを発生させるように機能する。この仕組みは公知技術であるが、例えばキートップ下側に配置されたタクトスイッチなどのスイッチ機構による配線の接触/切断をマイコン751が検出することによって実現されている。より具体的には、操作ボタンが例えば押されると配線が接触して通電するので、この通電がどの操作ボタンにつながっている配線で発生したかをマイコン751が検出し、操作ボタンの種類に応じた信号を発生させている。
【0057】
また、コントローラ7は、図示しない無線モジュール753(図7参照)およびアンテナ754によって、ワイヤレスコントローラとして機能する。なお、ハウジング71内部には図示しない水晶振動子が設けられており、後述するマイコン751の基本クロックを生成する。また、基板700の上主面上に、スピーカ706およびアンプ708が設けられる。また、加速度センサ701は、操作ボタン72dの左側の基板700上(つまり、基板700の中央部ではなく周辺部)に設けられる。したがって、加速度センサ701は、コントローラ7の長手方向を軸とした回転に応じて、重力加速度の方向変化に加え、遠心力による成分の含まれる加速度を検出することができるので、所定の演算により、検出される加速度データからコントローラ7の回転を良好な感度でゲーム装置3等が判定することができる。
【0058】
一方、図6において、基板700の下主面上の前端縁に撮像情報演算部74が設けられる。撮像情報演算部74は、コントローラ7の前方から順に赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744によって構成されており、それぞれ基板700の下主面に取り付けられる。また、基板700の下主面上の後端縁にコネクタ73が取り付けられる。さらに、基板700の下主面上にサウンドIC707およびマイコン751が設けられている。サウンドIC707は、基板700等に形成された配線によってマイコン751およびアンプ708と接続され、ゲーム装置3から送信されたサウンドデータに応じてアンプ708を介してスピーカ706に音声信号を出力する。
【0059】
そして、基板700の下主面上には、バイブレータ704が取り付けられる。バイブレータ704は、例えば振動モータやソレノイドである。バイブレータ704は、基板700等に形成された配線によってマイコン751と接続され、ゲーム装置3から送信された振動データに応じてその作動をオン/オフする。バイブレータ704が作動することによってコントローラ7に振動が発生するので、それを把持しているプレイヤの手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。ここで、バイブレータ704は、ハウジング71のやや前方寄りに配置されるため、プレイヤが把持している状態において、ハウジング71が大きく振動することになり、振動を感じやすくなる。
【0060】
次に、図7を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。なお、図7は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。
【0061】
図7において、コントローラ7は、上述した操作部72、撮像情報演算部74、加速度センサ701、バイブレータ704、スピーカ706、サウンドIC707、およびアンプ708の他に、その内部に通信部75を備えている。
【0062】
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コントローラ7の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ出射する。撮像素子743は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。撮像素子743で生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。具体的には、画像処理回路744は、撮像素子743から得られた画像データを処理して高輝度部分を検知し、それらの位置座標や面積を検出した結果を示す処理結果データを通信部75へ出力する。なお、これらの撮像情報演算部74は、コントローラ7のハウジング71に固設されており、ハウジング71自体の方向を変えることによってその撮像方向を変更することができる。後述により明らかとなるが、この撮像情報演算部74から出力される処理結果データに基づいて、コントローラ7の位置や動きに応じた信号を得ることができる。
【0063】
コントローラ7は、3軸(x、y、z軸)の加速度センサ701を備えていることが好ましい。この3軸の加速度センサ701は、3方向、すなわち、上下方向、左右方向、および前後方向で直線加速度を検知する。また、他の実施形態においては、ゲーム処理に用いる制御信号の種類によっては、上下および左右方向(または他の対になった方向)のそれぞれに沿った直線加速度のみを検知する2軸の加速度検出手段を使用してもよい。例えば、この3軸または2軸の加速度センサ701は、アナログ・デバイセズ株式会社(Analog Devices, Inc.)またはSTマイクロエレクトロニクス社(STMicroelectronics N.V.)から入手可能であるタイプのものでもよい。加速度センサ701は、シリコン微細加工されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電子機械システム)の技術に基づいた静電容量式(静電容量結合式)であってもよい。しかしながら、既存の加速度検出手段の技術(例えば、圧電方式や圧電抵抗方式)あるいは将来開発される他の適切な技術を用いて3軸または2軸の加速度センサ701が提供されてもよい。
【0064】
当業者には公知であるように、加速度センサ701に用いられるような加速度検出手段は、加速度センサの持つ各軸に対応する直線に沿った加速度(直線加速度)のみを検知することができる。つまり、加速度センサ701からの直接の出力は、その2軸または3軸のそれぞれに沿った直線加速度(静的または動的)を示す信号である。このため、加速度センサ701は、非直線状(例えば、円弧状)の経路に沿った動き、回転、回転運動、角変位、傾斜、位置、または姿勢等の物理特性を直接検知することはできない。
【0065】
しかしながら、加速度センサ701から出力される加速度の信号に基づいて、ゲーム装置のプロセッサ(例えばCPU10)またはコントローラのプロセッサ(例えばマイコン751)などのコンピュータが処理を行うことによって、コントローラ7に関するさらなる情報を推測または算出(判定)することができることは、当業者であれば本明細書の説明から容易に理解できるであろう。例えば、加速度センサを搭載するコントローラが静的な状態であることを前提としてコンピュータ側で処理する場合(すなわち、加速度センサによって検出される加速度が重力加速度のみであるとして処理する場合)、コントローラが現実に静的な状態であれば、検出された加速度に基づいてコントローラの姿勢が重力方向に対して傾いているか否か又はどの程度傾いているかを知ることができる。具体的には、加速度センサの検出軸が鉛直下方向を向いている状態を基準としたとき、1G(重力加速度)がかかっているか否かだけで傾いているか否かを知ることができるし、その大きさによってどの程度傾いているかも知ることができる。また、多軸の加速度センサの場合には、さらに各軸の加速度の信号に対して処理を施すことによって、各軸が重力方向に対してどの程度傾いているかをより詳細に知ることができる。この場合において、、加速度センサ701からの出力に基づいて、プロセッサがコントローラ7の傾き角度のデータを算出する処理をおこなってもよいが、当該傾き角度のデータを算出する処理をおこなうことなく、加速度センサ701からの出力に基づいて、おおよその傾き具合を推定するような処理としてもよい。このように、加速度センサ701をプロセッサと組み合わせて用いることによって、コントローラ7の傾き、姿勢または位置を判定することができる。一方、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合には、重力加速度成分に加えて加速度センサの動きに応じた加速度を検出するので、重力加速度成分を所定の処理により除去すれば、動き方向などを知ることができる。具体的には、、加速度センサ701を備えるコントローラ7がユーザの手で動的に加速されて動かされる場合に、加速度センサ701によって生成される加速度信号を処理することによって、コントローラ7のさまざまな動きおよび/または位置を算出することができる。なお、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合であっても、加速度センサの動きに応じた加速度を所定の処理により除去すれば、重力方向対する傾きを知ることが可能である。他の実施例では、加速度センサ701は、信号をマイコン751に出力する前に内蔵の加速度検出手段から出力される加速度信号に対して所望の処理を行うための、組込み式の信号処理装置または他の種類の専用の処理装置を備えていてもよい。例えば、組込み式または専用の処理装置は、加速度センサが静的な加速度(例えば、重力加速度)を検出するためのものである場合、検知された加速度信号をそれに相当する傾斜角(あるいは、他の好ましいパラメータ)に変換するものであってもよい。
【0066】
他の実施形態の例では、コントローラ7の動きを検出する動きセンサとして、回転素子または振動素子などを内蔵したジャイロセンサを用いてもよい。この実施形態で使用されるMEMSジャイロセンサの一例として、アナログ・デバイセズ株式会社から入手可能なものがある。加速度センサ701と異なり、ジャイロセンサは、それが内蔵する少なくとも一つのジャイロ素子の軸を中心とした回転(または角速度)を直接検知することができる。このように、ジャイロセンサと加速度センサとは基本的に異なるので、個々の用途のためにいずれの装置が選択されるかによって、これらの装置からの出力信号に対して行う処理を適宜変更する必要がある。
【0067】
具体的には、加速度センサの代わりにジャイロセンサを用いて傾きや姿勢を算出する場合には、大幅な変更を行う。すなわち、ジャイロセンサを用いる場合、検出開始の状態において傾きの値を初期化する。そして、当該ジャイロセンサから出力される角速度データを積分する。次に、初期化された傾きの値からの傾きの変化量を算出する。この場合、算出される傾きは、角度に対応する値が算出されることになる。一方、加速度センサによって傾きを算出する場合には、重力加速度のそれぞれの軸に関する成分の値を、所定の基準と比較することによって傾きを算出するので、算出される傾きはベクトルで表すことが可能であり、初期化を行わずとも、加速度検出手段を用いて検出される絶対的な方向を検出することが可能である。また、傾きとして算出される値の性質は、ジャイロセンサが用いられる場合には角度であるのに対して、加速度センサが用いられる場合にはベクトルであるという違いがある。したがって、加速度センサに代えてジャイロセンサが用いられる場合、当該傾きのデータに対して、2つのデバイスの違いを考慮した所定の変換を行う必要がある。加速度検出手段とジャイロセンサとの基本的な差異と同様にジャイロセンサの特性は当業者に公知であるので、本明細書ではさらなる詳細を省略する。ジャイロセンサは、回転を直接検知できることによる利点を有する一方、一般的には、加速度センサは、本実施形態で用いるようなコントローラに適用される場合、ジャイロセンサに比べて費用効率が良いという利点を有する。
【0068】
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。また、マイコン751は、アンテナ754を介して無線モジュール753が受信したゲーム装置3からのデータに応じて、サウンドIC707およびバイブレータ704の動作を制御する。サウンドIC707は、通信部75を介してゲーム装置3から送信されたサウンドデータ等を処理する。また、マイコン751は、通信部75を介してゲーム装置3から送信された振動データ(例えば、バイブレータ704をONまたはOFFする信号)等に応じて、バイブレータ704を作動させる。
【0069】
コントローラ7に設けられた操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの加速度信号(x、y、およびz軸方向加速度データ;以下、単に加速度データと記載する)、および撮像情報演算部74からの処理結果データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、加速度データ、処理結果データ)を無線コントローラモジュール19へ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。ここで、通信部75からゲーム装置3への無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)であり、ブルートゥース(Bluetooth;登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は例えば5msである。マイコン751は、無線コントローラモジュール19への送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、例えばブルートゥース(登録商標)の技術に基づいて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報で変調し、その電波信号をアンテナ754から放射する。つまり、コントローラ7に設けられた操作部72からのキーデータ、加速度センサ701からの加速度データ、および撮像情報演算部74からの処理結果データが無線モジュール753で電波信号に変調されてコントローラ7から送信される。そして、ゲーム装置3の無線コントローラモジュール19でその電波信号を受信し、ゲーム装置3で当該電波信号を復調や復号することによって、一連の操作情報(キーデータ、加速度データ、および処理結果データ)を取得する。そして、ゲーム装置3のCPU10は、取得した操作情報とゲームプログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。なお、ブルートゥース(登録商標)の技術を用いて通信部75を構成する場合、通信部75は、他のデバイスから無線送信された送信データを受信する機能も備えることができる。
【0070】
次に、図8〜図12を用いて、本実施形態で想定するゲームの概要について説明する。本実施形態で想定するゲームは、ジョギングを題材にしたゲーム(以下、ジョギングゲーム)である。図8は、本実施形態で想定するジョギングゲームの画面の一例である。図8において、テレビ2には、ゲーム画面として3次元仮想ゲーム空間が表示されている。更に、ゲーム画面には、プレイヤキャラクタ101、および、プレイヤキャラクタ101の前方を走っている先導キャラクタ102が表示されている。なお、図8では、プレイヤキャラクタ101の前方の様子がわかるように、プレイヤキャラクタ101については透けた状態で表している。実際のゲーム画面上では、プレイヤキャラクタ101は半透明の状態で表示される。また、プレイヤキャラクタ101および先導キャラクタ102の前方には、分岐点103が表示されている。
【0071】
本ジョギングゲームでは、上記仮想ゲーム空間内の所定のルートが予めジョギングコースとして設定されている。そして、このコースを先導する先導キャラクタ102に付き従って、プレイヤキャラクタ101をジョギングさせるゲームである。なお、図8において、先導キャラクタ102の上には、カーソル104が表示されている。このカーソル104は、仮想ゲーム空間内に登場する各種キャラクタのうち、先導キャラクタ102がどのキャラクタであるかを示すためのものである。
【0072】
次に、本実施形態におけるジョギングゲームの操作について説明する。当該ジョギングゲームでは、上述したコントローラ7の加速度センサ701からの出力を用いてプレイヤキャラクタ101を操作する。具体的には、まず、プレイヤは、コントローラ7を身体のいずれかの部位に装着する。例えば、腰のベルトに挟み込むようにして装着したり、あるいはズボンのポケットに入れるようにしてもよい。次に、プレイヤは、その場で駆け足する(移動しないように駆け足する)ような動作(以下、ジョギング動作)を行う。すると、この動作によって、プレイヤの身体が揺れることになる。これに伴って、プレイヤの身体に装着されたコントローラ7も振動することになる。この振動を加速度センサ701で検知して、プレイヤキャラクタ101の移動に反映させる。つまり、プレイヤがジョギング動作を行うと、その動作に合わせて、仮想ゲーム空間内でプレイヤキャラクタ101もジョギング動作を行いながら前進する様子(前方に走行していく様子)が表示される。
【0073】
また、ジョギング動作中に、プレイヤが自己の脚の上下運動を速くする、つまり、速く走る動作を行うことで、プレイヤキャラクタ101の走行速度を上げることができる。つまり、速く走る動作を行うことで、単位時間当たりのコントローラ7の振動回数(振動周波数)が多くなる。この振動回数の変化をゲ−ム処理に反映させることで、プレイヤキャラクタ101を速く走らせることができる。
【0074】
このように、本ジョギングゲームでは、プレイヤがコントローラ7を身体に装着した状態でジョギング動作を行うことによって、プレイヤキャラクタ101を前方へ走らせることができる。また、プレイヤの脚の上下運動の速度を調整することで、プレイヤキャラクタ101の走行速度を調整することが可能である。
【0075】
ところで、上述のようにしてゲームをプレイしていても、毎回同じジョギングコースばかり走っていると、ゲームに飽きがきてしまう。そのため、本ジョギングゲームでは、ジョギングコースを複数用意している。そして、ジョギングコースの途中に分岐点を設けることでコースを途中で分岐させ、ジョギングの途中で走行するコースを変更できるようにしている。
【0076】
ここで、コースを変更するための操作としては、例えば、上記分岐点にさしかかったときに、身体に装着しているコントローラ7を一旦身体から外し、手に持ち替えてからボタン操作等を行って進みたいコースを指示することで、コース変更を行うという操作方法が考えられる。しかし、上記のようなジョギング動作中に、このようにいちいちコントローラ7を手に持ち替えてコース変更操作を行うことは、プレイヤにとっては非常に煩わしい操作となる。また、上述のようにコントローラ7の振動によってプレイヤキャラクタ101を走行させているところ、手に持ち替えて操作を行うと、プレイヤキャラクタ101の走行速度の低下や、場合によっては、プレイヤキャラクタ101が停止してしまうことも考えられる。更に、プレイヤが実際にジョギング動作を行うことでゲーム内容との一体感、臨場感を感じているところに、このような手操作が入り込むと、ゲーム内容との一体感、臨場感が失われてしまい、ゲームの面白さが一気に損なわれてしまう。そこで、本実施形態では、ジョギング動作を続けながら、手を使うことなく、不自然さをプレイヤに感じさせないようなコース変更を可能にする。これにより、ゲーム内容との一体感や臨場感を損なわないようにしつつ、ゲーム展開に変化をつけ、ゲームが単調になることを防いでいる。
【0077】
次に、上述したコース変更の処理について説明する。まず、本ジョギングゲームにおけるジョギングコースの構成について説明する。図9は、本ジョギングゲームにおけるコースの構成を説明するための図である。本ジョギングゲームでは、コースは3つ用意されている。図9では、コース番号1、コース番号2、コース番号3の3つのコースが示されている。そして、1つのコースは複数の区間から構成されている。例えば、コース番号1のコース(以下、単にコース番号1と呼ぶ)は、区間番号1の区間(以下、単に区間1と呼ぶ)、および区間番号2の区間(以下、単に区間2と呼ぶ。他の区間についても、以下同様に呼ぶ。)の2つの区間の組み合わせから構成されている。また、コース番号2のコース(以下、単にコース番号2と呼ぶ)は、区間1、区間3、区間4の3つの区間の組み合わせから構成される。また、コース番号3のコース(以下、単にコース番号3と呼ぶ)は、区間1、区間3、区間5の3つの区間の組み合わせから構成されている。
【0078】
更に、各区間の終わりには、ゴール地点を除いて、分岐点が設定されている。各分岐点には、分岐点番号が割り振られている。図9の例では、区間1の最後に分岐点番号”1”の分岐点が設けられている。この分岐点では、区間2(すなわち、コース番号1を進むルート)と、区間3(コース番号2あるいはコース番号3に進むことができるルート)とのいずれかに進むことが可能となっている。
【0079】
次に、上記のようなコース構成を例として、上述の図8および図9〜図12を用いて本実施形態におけるコース変更のための処理の概要を説明する。まず、ジョギングゲーム開始時は、プレイヤが進むジョギングコースの初期値として、コース番号1が設定される。そして、コース番号1を先導するための先導キャラクタが表示された状態でスタートする。つまり、コース変更が行われない限り、プレイヤはコース番号1を走行し、ゴールすることになる。以下、プレイヤが走行するコースをメインコースと呼ぶ。なお、図8における分岐点103は、上記図9の分岐点番号”1”の分岐点に対応している。そして、分岐点103を右に曲がると区間2に進み、左に曲がると、区間3に進むものとして、以下説明する。
【0080】
ゲームがスタートした後、プレイヤが上述したようなジョギング動作を行って、先導キャラクタ102について走り進めていくと、図8に示したように、分岐点番号”1”の分岐点103に近づいてくる。分岐点103に近づいてくると、図10に示すように、犬型の非プレイヤキャラクタ(以下、分岐キャラクタ105)が、プレイヤキャラクタ101を後方から追い抜いて出現する。この分岐キャラクタ105が、コース変更を行うためのキャラクタとなる。当該分岐キャラクタ105の移動速度は、先導キャラクタ102よりも速い速度である。また、当該分岐キャラクタ105は、コース番号2と関連づけられている。以下、分岐キャラクタ105に関連づけられているコース(ここではコース番号2)をサブコースと呼ぶ。そして、このように分岐キャラクタ105が出現したときに、この分岐キャラクタ105について走って行くことで、ジョギングコースの変更ができる。
【0081】
具体的には、分岐キャラクタ105が出現して画面内にいる間に、プレイヤキャラクタ101の走行速度を上げ、先導キャラクタ102を追い抜いて、この分岐キャラクタ105について行くようにする。これにより、分岐点103を左に曲がり、区間3へと進むことができる。つまり、ジョギングコースが、初期値として設定されていたコース番号1から、当該分岐キャラクタ105に関連づけられているコース番号2に変更されることになる。換言すると、サブコースとして設定されている「コース番号2を進むコース」が、プレイヤが走るメインコースとして設定されることになる。図11では、分岐点103を左に進み、区間3に進んだ状態を示している。また、図11に示されるように、ジョギングコースが変更されると、分岐キャラクタ105の上部にカーソル104が表示される。これにより、以降は、この犬型の分岐キャラクタ105が先導キャラクタに切り替わり、プレイヤを先導することになる(このとき、プレイヤにとって走りやすいペースになるよう、犬型のキャラクタの走行速度も少し低下する)。
【0082】
一方、図10の状態で、プレイヤキャラクタ101の走行速度を上げずに、先導キャラクタ102に追走している状態を続ければ、図12に示すように、分岐キャラクタ105はそのまま先の方に走り去ってしまう。その結果、プレイヤキャラクタ101は、現在のコース(初期値として設定されたコース番号1)を走り続けることになる。つまり、先導キャラクタ102に従って分岐点103を右に曲がり、区間2へと進んでいくことになる。
【0083】
このように、本実施形態では、ジョギングコース上に分岐点を設け、各分岐点で分岐キャラクタ105を出現させる。そして、当該分岐キャラクタ105について走るようにすることで、ジョギングコースの変更ができる。これにより、ジョギング動作を中断することなく違和感のないコース変更を行うことができ、多彩なジョギングコースをプレイヤに楽しませることが可能となる。その結果、ゲーム展開が単調になることを防ぎ、ゲームの興趣を高めることが可能となる。
【0084】
次に、本実施形態で用いられる各種データについて説明する。図13は、図2に示した外部メインメモリ12(ただし、内部メインメモリ11eでもよいし、両方を使用するようにしてもよい)のメモリマップを示す図である。図13において、外部メインメモリ12は、プログラム記憶領域120、データ記憶領域124、作業領域129を含む。プログラム記憶領域120およびデータ記憶領域124のデータは、ディスク4に予め記憶されたものが、ジョギングゲーム処理に際して外部メインメモリ12にコピーされたものである。また、ここでは説明の便宜上、各データをテーブルデータの形式で説明するが、これらのデータは、実際にテーブルデータの形式で記憶されている必要はなく、ゲームプログラムにおいて、このテーブルに相当する内容の処理が記憶されていればよい。なお、外部メインメモリ12には、図13に示す情報に含まれるデータの他、仮想ゲーム空間に関するデータ(地形データ等)や音声データ等、ゲーム処理に必要なデータが記憶される。
【0085】
ゲームプログラム記憶領域120は、CPU10によって実行されるゲームプログラムを記憶し、このゲームプログラムは、メイン処理プログラム121と、入力処理プログラム122と、分岐処理プログラム123などによって構成される。メイン処理プログラム121は、後述する図17のフローチャートの処理に対応するプログラムである。入力処理プログラム122は、加速度センサ701からの出力に基づいてプレイヤキャラクタ101を走行させるための処理をCPU10に実行させるためのプログラムであり、分岐処理プログラム123は、上述したようなコース変更に関する処理をCPU10に実行させるためのプログラムである。
【0086】
データ記憶領域124には、区間テーブル125、分岐キャラクタテーブル126、分岐点対応テーブル127、区間詳細データ128などのデータが記憶される。
【0087】
区間テーブル125は、各区間が、各コースの何番目の区間に割り当てられているかを示すテーブルである。図14は、区間テーブル125のデータ構成の一例を示す図である。図14に示された区間テーブル125は、コース番号1251と、1から連番が割り振られている並び順1252と、この2種のデータから特定される区間番号1253とを有する構造になっている。図14のテーブルは、図9を用いて上述したコースの構成を例としている。図14では、コース1の1番目の区間の区間番号1253として”1”が定義されている。また、コース1の2番目の区間の区間番号1253として”2”が定義されている。また、コース1の3番目および4番目の区間番号1253としては、”−1”が定義されているが、これは、その区間はないことを示す。つまり、コース1を構成する区間は2つだけであることが示されている。
【0088】
図13に戻り、分岐キャラクタテーブル126は、分岐キャラクタとコース番号との対応関係等を示すためのテーブルである。図15は、分岐キャラクタテーブル126のデータ構成の一例を示す図である。図15に示された分岐キャラクタテーブル126は、分岐キャラクタ番号1261と、コース番号1262と、オブジェクトデータ1263とを有する構造になっている。図15の例では、分岐キャラクタ番号1261が”1”の分岐キャラクタに、コース番号”1”のコースが対応づけられている。また、分岐キャラクタ番号1261が”2”の分岐キャラクタには、コース番号”2”のコースが対応づけられている。また、オブジェクトデータ1263には、分岐キャラクタに関するその他の各種データが含まれている。例えば、モデリングデータやテクスチャデータ、仮想ゲーム空間内における初期配置位置や走行速度などのデータが含まれ、このデータを元にポリゴンモデルが生成され、仮想ゲーム空間内に配置されることになる。
【0089】
図13に戻り、分岐点対応テーブル127は、図9を用いて説明したコース上の分岐点番号と分岐キャラクタとの対応関係を示すためのテーブルである。換言すると、どの分岐点番号ではどの分岐キャラクタを登場させるかを示すテーブルである。図16は、分岐点対応テーブル127のデータ構成の一例を示す図である。図16に示された分岐点対応テーブル127は、分岐点番号1271と、分岐キャラクタ番号1272とを有する構造になっている。図16の例では、分岐点番号”1”に分岐キャラクタ番号が”1”の分岐キャラクタが対応づけられている。これはすなわち、分岐点番号が”1”の分岐点においては、分岐キャラクタ番号が”1”の分岐キャラクタを登場させることを示している。
【0090】
図13に戻り、区間詳細データ128は、上述した各区間についての詳細なデータが含まれる。例えば、仮想ゲーム空間上における各区間の位置や占める範囲や、また、区間走行中に発生するイベントなどに関するデータが、上記区間番号1253に対応づけられて記憶される。
【0091】
作業領域129には、加速度データ130、平滑化ベクトル131、前回平滑化ベクトル132が記憶される。この他、ジョギングゲーム処理において用いられる各種フラグや変数データ等が記憶される。
【0092】
加速度データ130は、コントローラ7から送信データとして送信されてくる一連の操作情報に含まれる加速度データであり、得られた加速度データを所定フレーム分(例えば、ゲーム処理間隔である1フレーム(1/60秒)に対して30フレーム分)格納する。加速度データ130には、加速度センサ701がX、Y、およびZ軸の3軸成分に分けてそれぞれ検出したX軸方向加速度130a、Y軸方向加速度130b、およびZ軸方向加速度130cが含まれる。なお、ゲーム装置3に備える無線コントローラモジュール19は、コントローラ7から所定間隔例えば5msごとに送信される操作情報に含まれる加速度データ130を受信し、無線コントローラモジュール19に備える図示しないバッファに蓄えられる。その後、ゲーム処理間隔である1フレーム毎に読み出されて外部メインメモリ12に記憶される。
【0093】
平滑化ベクトル131、および、前回平滑化ベクトル132は、コントローラ7からの加速度データに基づいて算出されるデータである。これらのデータは、所定の時点のコントローラ7の姿勢における重力方向を知るために用いられる。ここで、上述のように、本実施形態におけるゲーム処理の処理間隔は1フレームである。そして、平滑化ベクトル131は、現在のフレームにおける処理で算出されるデータであり、前回平滑化ベクトル132は、その1つ前のフレームにおける処理で算出された平滑化ベクトルが記憶されているデータである。
【0094】
次に、図17〜図19を参照して、ゲーム装置3によって実行されるジョギングゲーム処理の詳細について説明する。なお、図17はゲーム装置3によって実行されるジョギングゲーム処理の全体処理を示すフローチャートである。また、図18は、図17のコントローラ入力処理の詳細な動作を示すサブルーチンであり、図19は、図17の分岐処理の詳細な動作を示すサブルーチンである。
【0095】
まず、図17のステップS1において、以降の処理において用いられる各種データの初期化処理が実行される。具体的には、CPU10は、プレイヤキャラクタ101が走るジョギングコースのコース番号を示す変数である変数Cbに、”1”を設定する。つまり、初期値として、コース1を走るように設定されることになる(上記メインコースが設定される)。更に、CPU10は、プレイヤキャラクタ101が走行する区間がジョギングコースの何番目であるかを示すための変数Knbに”1”を設定する。そして、CPU10は、区間テーブル125にアクセスし、変数Cb(コース番号1251に対応)およびKnb(並び順1252に対応)に基づいて、区間番号1253を検索して取得する。図14の例では、”1”が取得されることになる。そして、CPU10は、区間番号を示すための変数Kbに当該取得した値を設定する。また、CPU10は、後述の入力処理で用いられるフラグであるカウントフラグに”オフ”を設定する。また、平滑化ベクトル131、前回平滑化ベクトル132に、”0”を設定する。その後、仮想ゲーム空間内におけるジョギングコースのスタート地点に、プレイヤキャラクタ101、および、コース1を先導するための先導キャラクタ102を配置する。また、その他の必要なオブジェクトも適宜仮想ゲーム空間内に配置する。以上のように構築されたゲーム空間を表すゲーム画像が生成され、生成されたゲーム画像がモニタ2に表示される。
【0096】
次に、ステップS2において、プレイヤキャラクタ101のスタート処理が実行される。すなわち、CPU10は、走行開始を促す旨のメッセージ(カウントダウンのメッセージ等)を画面に表示する。また、これに併せて、CPU10は、先導キャラクタ102の走行も開始させる。以降、ステップS3〜S6、S8の処理ループが1フレーム毎に繰り返されることによって、ゲームが進行していく。
【0097】
次に、ステップS3において、コントローラ入力処理が実行される。この処理では、加速度センサ701からの入力に基づいて、プレイヤキャラクタ101を一歩分移動させるための処理が行われる。
【0098】
図18は、ステップS3で示したコントローラ入力処理の詳細を示すフローチャートである。図18において、最初に、現在のコントローラ7の姿勢における重力方向を算出するための処理が実行される。まず、ステップS11において、CPU10は、コントローラ7から送信された加速度データ130を加速度ベクトルとして読み出す。続くステップS12において、平滑化ベクトル131が算出される。平滑化ベクトルは、上述したように、常にかかっている重力に対して、プレイヤが行う重力加速度以外の動き(ノイズ)を除去することで算出される。そして、このようにしてノイズを除去した平滑化ベクトルの示す方向が、そのときのコントローラ7の姿勢における重力方向を示すことになる。
【0099】
上記平滑化ベクトルは、上記ステップS11で取得された加速度ベクトルと、前回平滑化ベクトル132とを用いて算出される。具体的には、平滑化ベクトル(bx,by,bz)は次式に従って算出される。
bx=bx’+(ax−bx’)×k1
by=by’+(ay−by’)×k1
bz=bz’+(az−bz’)×k1
上式において、変数axは加速度ベクトルのx成分の値であり、変数ayは加速度ベクトルのy成分の値であり、変数azは加速度ベクトルのz成分の値である。また、変数bx’は前回平滑化ベクトル132のx成分の値であり、変数by’は前回平滑化ベクトル132のy成分の値であり、変数bz’は前回平滑化ベクトル132のz成分の値である。また、定数k1の値は予め定められているものとする。
【0100】
次に、ステップS13において、上記ステップS11で読み出した加速度ベクトルから、平滑化ベクトルの方向(つまり、重力方向)の加速度ベクトル(以下、重力方向ベクトルと呼ぶ)の大きさを算出する。これにより、重力方向に対して、プレイヤがコントローラ7をどれくらい振動させたかを把握することができる。また、このとき、ステップS12で算出された平滑化ベクトル131を前回平滑化ベクトル132として記憶する。なお、上記の処理方法はあくまで一例であり、これらに限らず、重力方向についての加速度の大きさが算出できれば、どのような処理方法を用いても良い。
【0101】
次に、ステップS14において、上記ステップS13で算出された重力方向ベクトルの大きさが第1の所定値以上であるか否かが判定される。その結果、第1の所定値以上であれば、続くステップS15において、カウントフラグが”オフ”であるか否かが判定される。カウントフラグが”オン”のときは(ステップS15でNO)、そのままコントローラ入力処理は終了する。
【0102】
一方、ステップS15の判定の結果、カウントフラグが”オフ”のときは(ステップS15でYES)、ステップS16において、プレイヤキャラクタ101を、一歩分の距離だけ前進させる処理が行われる。ここで、本実施形態では、一歩分の距離(すなわち、歩幅)については、予め固定的な値が設定されているものとする。更に、ステップS17において、カウントフラグが”オン”に設定され、コントローラ入力処理が終了する。
【0103】
一方、上記ステップS14の判定の結果、重力方向ベクトルの大きさが第1の所定値以上ではないと判定されたときは(ステップS14でNO)、続くステップS18において、重力方向ベクトルの大きさが第2の所定値以下であるか否かが判定される。なお、第1の所定値と第2の所定値の関係は、”第1所定値 ≧ 第2所定値”であるものとする。その結果、第2の所定値以下でもないときは(ステップS18でNO)、コントローラ入力処理は終了する。
【0104】
一方、上記ステップS18の判定の結果、重力方向ベクトルの大きさが第2の所定値以下と判定されたときは(ステップS18でYES)、続くステップS19において、カウントフラグが”オン”に設定されているか否かが判定される。その結果、カウントフラグが”オフ”のときは(ステップS19でNO)、コントローラ入力処理は終了する。一方、カウントフラグが”オン”のときは(ステップS19でYES)、ステップS20において、カウントフラグが”オフ”に設定される。そして、コントローラ入力処理が終了する。以上で、コントローラ入力処理の説明は終了する。
【0105】
図17に戻り、コントローラ入力処理が終了すると、続くステップS4において、現在走行中の区間を走り終えたか否かが判定される。その結果、まだ走り終えていないと判定されたときは(ステップS4でNO)、ステップS8の分岐処理(詳細は後述)が行われた後、ステップS3の処理に戻って処理が繰り返される。一方、現在の区間を走り終えたときは(ステップS4でYES)、現在のジョギングコースにおける次の区間へ進むための処理が行われる。具体的には、CPU10は変数Knbに1を加算する。更に、CPU10は、区間テーブル125にアクセスし、変数Cbおよび変数Knb、つまり、現在のコース番号と区間の順番(並び順)とに基づいて、次に走行すべき区間を示す区間番号1253を取得する。そして、CPU10は、取得した区間番号1253を変数Kbに設定する。更に、区間番号1253に基づいて、区間詳細データ128から次に走行する区間の詳細なデータを取得し、適宜仮想ゲーム空間内に反映させる処理を行う。
【0106】
次に、ステップS6において、ジョギングコースを全て走り終えたか否か、つまり、ゴールしたか否かが判定される。当該判定の結果、ゴールしていれば(ステップS6でYES)、続くステップS7において、プレイヤゴール処理が行われる。具体的には、ゴールしたことを示すメッセージの表示や、ゴールするまでにかかった時間の表示などが実行される。そして、本実施形態にかかるジョギングゲーム処理は終了する。
【0107】
一方、ステップS6の判定の結果、まだゴールしていないときは(ステップS6でNO)、ステップS8において分岐処理が実行される。この処理では、上述したような分岐キャラクタの出現等の、ジョギングコースの変更に関する処理が実行される。
【0108】
図19は、上記ステップS8で示した分岐処理の詳細を示すフローチャートである。図19では、まず、ステップS41で、仮想ゲーム空間内におけるプレイヤキャラクタ101の現在の位置を基点とした所定範囲内で、いずれかの分岐キャラクタ105が既に走行しているか否かが判定される。その結果、分岐キャラクタ105が走行していないときは(ステップS41でNO)、ステップS42において、プレイヤキャラクタ101が、いずれかの分岐点に近づいてきたか否かが判定される。いずれかの分岐点に近づいてきたと判定されたときは(ステップS42でYES)、ステップS43において、プレイヤキャラクタ101が近づいている分岐点の分岐点番号が検出される。これは、例えば、仮想ゲーム空間内でのプレイヤキャラクタ101の現在位置と分岐点の位置等に基づいて検出される。
【0109】
次に、ステップS44において、分岐点対応テーブル127から、検出された分岐点の分岐点番号に応じた分岐キャラクタ番号1272が取得される。
【0110】
次に、ステップS45において、上記取得された分岐キャラクタ番号1272に対応するオブジェクトデータ1263が読み込まれる。そして、当該オブジェクトデータ1263に基づいて分岐キャラクタ105が生成される(上述のように、当該分岐キャラクタ105には、分岐キャラクタ番号1272をキーとして所定のコース(サブコース)が対応づけられている)。更に、当該オブジェクトデータ1263に含まれている、分岐キャラクタ105の配置位置を示すデータ(図示せず)に基づいて、当該生成された分岐キャラクタ15が仮想ゲーム空間に配置される。本実施形態では、当該分岐キャラクタ105は、プレイヤキャラクタ101の後方になるよう配置される。また、この配置位置は、プレイヤキャラクタ101とある程度近い距離となるような位置が好ましい。これは、プレイヤに違和感を感じさせない程度の速度で分岐キャラクタ105にプレイヤキャラクタ101を追い抜かせるためである。つまり、あまりに遠い位置に配置すると、プレイヤキャラクタ101に追いつかせるためには、その分速い速度で分岐キャラクタ105を移動させることになり、結果的に、プレイヤキャラクタ101が追いつけない程の速さで追い抜いて行ってしまうことを防ぐためである。そして、分岐キャラクタ105の走行が開始された後、分岐処理が終了する。
【0111】
一方、上記ステップS41の判定の結果、分岐キャラクタ105が既に走行していると判定されたときは(ステップS41でYES)、続くステップS46において、当該分岐キャラクタに設定されている走行速度に従って、当該分岐キャラクタを前進させる。本実施形態では、分岐キャラクタ105は先導キャラクタ102よりも速い走行速度が設定されている。そのため、走行開始から数フレーム〜数十フレーム後には、プレイヤキャラクタ101を追い抜くようにして分岐キャラクタ105が画面に登場し、先導キャラクタ102も追い抜いて、その先に走っていくことになる。
【0112】
次に、ステップS47において、プレイヤキャラクタ101から分岐キャラクタ105までの距離が所定値を越えたか否かが判定される。つまり、プレイヤが分岐キャラクタ105を追いかけずに(つまり、走行速度は上げないまま)、分岐キャラクタ105だけが先に走っていってしまった状態になったか否かが判定される。その結果、所定値を越えたと判定されたときは(ステップS47でYES)、走行中の分岐キャラクタ105を仮想ゲーム空間から消去する処理が実行される。
【0113】
一方、ステップS47の判定の結果、所定値を越えていないと判定されたときは(ステップS47でNO)、ステップS49において、コース変更条件が満たされたか否かが判定される。ここで、本実施形態におけるコース変更条件は、プレイヤキャラクタ101から一定の距離内に分岐キャラクタ105が存在している状態が所定の時間以上継続したか否か、で判定される。つまり、プレイヤキャラクタ101が走行速度を上げて先導キャラクタを追い抜き、分岐キャラクタ105を追走あるいは伴走している状態が所定時間継続したか否かを判定している。具体的な判定処理としては、例えば、まず、プレイヤキャラクタ101と分岐キャラクタ105との間の距離が所定値以下になったか否かを判定する。そして、所定値以下であれば、その時点からフレーム数等のカウントを開始し、プレイヤキャラクタ101と分岐キャラクタ105との間の距離が所定値以下である状態が継続している時間をカウントしていく。そして、当該カウントが所定値以上になれば、上記のコース変更条件が満たされたと判定することが考えられる。上記の判定の結果、コース変更条件が満たされたときは(ステップS49でYES)、分岐キャラクタ105に応じたコースにジョギングコースが変更される。つまり、上記サブコースがメインコースとして設定されることになる。具体的には、CPU10は、分岐キャラクタテーブル126にアクセスし、分岐キャラクタ105に対応づけられているコース番号1262を取得する。そして、CPU10は、当該取得したコース番号1262を変数Cbに設定する。また、このとき、CPU10は、ジョギングコースが変更されて先導キャラクタが切り替わったことを示すために、カーソル104が分岐キャラクタ105の上部に表示されるような設定を行う。更に、プレイヤにとって走りやすいペースになるように、分岐キャラクタ105の走行速度を所定の速度まで低下させる。その後、分岐処理が終了する。
【0114】
一方、ステップS49の判定の結果、コース変更条件が満たされていないと判定されたときは(ステップS49でNO)、そのまま、分岐処理が終了する。以上で、本実施形態にかかるジョギングゲーム処理の説明を終了する。
【0115】
このように、本実施形態では、プレイヤにコントローラ7を手に持たせて操作を行わせることなく、プレイヤキャラクタ101の走行速度を調整させることができる。これにより、ジョギングゲームなどのゲームにおいて、そのゲーム内容との一体感、臨場感をプレイヤに与えることができ、ゲームの興趣を高めることができる。
【0116】
更に、本実施形態では、ジョギングコースを複数用意し、上述したような分岐キャラクタ105を出現させることで、プレイヤキャラクタ101が走行中に、手操作に頼ることなく、ジョギング動作を継続しながらコースの変更が行えるようにしている。これにより、多彩なジョギングコースを走行させることができ、ゲーム展開が単調になることを防ぐことができる。
【0117】
なお、上記実施形態のコントローラ入力処理において、プレイヤキャラクタ101を移動させる一歩分の距離、すなわちプレイヤキャラクタ101の歩幅に関しては、固定値を用いていた。これに限らず、歩幅については、加速度センサから得られるコントローラ7の振動の周波数や振幅の大きさに応じて変化させるようにしても良い。例えば、単位時間当たりの周波数が増えるに連れて、プレイヤキャラクタ101の歩幅を大きくする。更に、一歩分の振幅の大きさを検出し、その振幅が大きくなるに連れて更に歩幅を大きくするようにしても良い。振幅の大きさは、例えば、上記ステップS14で、第1の所定値を越えたときの加速度の大きさと、上記ステップS18で第2の所定値以下となったときの加速度の大きさとの差分を振幅の大きさとして算出することが考えられる。これにより、プレイヤが、より激しい動きで速く走る動作を行ったときに、歩幅を固定値にしている場合と比べ、より遠くに進ませることができ、プレイヤの爽快感を高めることができる。例えば、プレイヤキャラクタの歩幅を仮想ゲーム空間内における1mという値に固定した場合、5秒で10歩進んだときは10m進んだことになり、5秒で20歩進んだときは、歩数に単純に比例して、2倍となる20m進んだことになる。しかし、上記のように周波数(歩数)、および振幅に応じて歩幅が大きくなるようにすることで、5秒で10歩進んだときは10mであっても、5秒で20歩進んだときは、例えば30m進ませることが可能となる。
【0118】
また、分岐キャラクタに関して、上述した実施形態では、1体だけ出現させた例で説明していたが、これに限らず、分岐点においてコースを3つ以上に分岐させておき、それぞれ異なるコースに関連づけられている複数の分岐キャラクタを同時に出現させるようにしてもよい。これらの分岐キャラクタの外観は、それぞれ異なったものとしてもよい。この場合は、同時に出現する分岐キャラクタの走行速度に差を設けておくことが好ましい。移動速度が同じであると、いずれの分岐キャラクタと伴走しているかの判定ができない場合があるためである。また、移動速度が異なっていても、その速度差が小さい場合は、2体の分岐キャラクタとの間で伴走している状態が同時に成立する場合がある。このような場合は、プレイヤキャラクタ101に最も近い分岐キャラクタに関連づけられているコースに変更するようにすればよい。
【0119】
また、上記実施形態では、プレイヤキャラクタ101の後方から追い抜くようにして分岐キャラクタ105を出現させていたが、これに限らず、プレイヤキャラクタ101の前方から分岐キャラクタ105を出現させるようにしてもよい。この場合は、分岐キャラクタ105の走行速度を先導キャラクタ102よりも遅い速度に設定する。つまり、分岐キャラクタ105が前方を遅い速度で走っている状態で出現させる。その結果、プレイヤキャラクタ101が前方に出現した分岐キャラクタ105に徐々に追いついていくことになる。そして、ある程度分岐キャラクタ015に近づいたところで、プレイヤが走行速度を遅くすることで、プレイヤキャラクタ101が分岐キャラクタ105に伴走する状態となる。そして、この伴走状態が所定時間継続したか否かを判定して、コース変更条件を満たしたか否かを判定するようにすればよい。
【0120】
また、上記ステップS49におけるコース変更条件の例としては、上述した条件に限らず、単位時間内に急激な速度変化が起こったか否かを判定するようにしてもよい。これは、例えば、分岐点に近づいて分岐キャラクタが出現したとき、プレイヤが当該分岐キャラクタ105に伴走しようとすると、走行速度が急に上がることになる。そこで、例えば分岐キャラクタ105が出現した後、所定時間が経過するまでに急激な速度の上昇が検知できれば、分岐キャラクタについて伴走しているものと判定し、コース変更条件が満たされたと判定すればよい。
【0121】
また、先導キャラクタ102は、ゲーム中に登場させなくてもよい。そして、分岐キャラクタ105も分岐点前のコース変更の処理にかかる間だけ出現させるようにすればよい。つまり、分岐点にプレイヤキャラクタ101が近づいたときに分岐キャラクタ105を出現させ、その後、コース変更が完了した後に、分岐キャラクタ105を仮想ゲーム空間から消去するようにすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明にかかるゲームプログラムおよびゲーム装置は、プレイヤにコントローラの手操作を行わせることなくプレイヤオブジェクトの操作を行うことができ、据置型ゲーム装置やパーソナルコンピュータ等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1を説明するための外観図
【図2】図1のゲーム装置3の機能ブロック図
【図3】図1のコントローラ7の上面後方から見た斜視図
【図4】図3のコントローラ7を下面前方から見た斜視図
【図5】図3のコントローラ7の上ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図6】図3のコントローラ7の下ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図7】図3のコントローラ7の構成を示すブロック図
【図8】本実施形態で想定するジョギングゲームの画面の一例
【図9】本ジョギングゲームにおけるコースの構成を説明するための図
【図10】本実施形態で想定するジョギングゲームの画面の一例
【図11】本実施形態で想定するジョギングゲームの画面の一例
【図12】本実施形態で想定するジョギングゲームの画面の一例
【図13】外部メインメモリ12のメモリマップを示す図
【図14】区間テーブル125のデータ構成の一例を示す図
【図15】分岐キャラクタテーブル126のデータ構成の一例を示す図
【図16】分岐点対応テーブル127のデータ構成の一例を示す図
【図17】本発明の実施形態に係るジョギングゲーム処理を示すフローチャート
【図18】図17のステップS3で示したコントローラ入力処理の詳細を示したフローチャート
【図19】図17のステップS8で示した分岐処理の詳細を示したフローチャート
【符号の説明】
【0124】
1…ゲームシステム
2…モニタ
2a…スピーカ
3…ゲーム装置
4…光ディスク
7…コントローラ
10…CPU
11…システムLSI
11a…入出力プロセッサ
11b…GPU
11c…DSP
11d…VRAM
11e…内部メインメモリ
12…外部メインメモリ
13…ROM/RTC
14…ディスクドライブ
15…AV−IC
16…AVコネクタ
17…フラッシュメモリ
18…無線通信モジュール
19…無線コントローラモジュール
20…拡張コネクタ
21…外部メモリカード用コネクタ
22…アンテナ
23…アンテナ
24…電源ボタン
25…リセットボタン
26…イジェクトボタン
71…ハウジング
72…操作部
73…コネクタ
74…撮像情報演算部
741…赤外線フィルタ
742…レンズ
743…撮像素子
744…画像処理回路
75…通信部
751…マイコン
752…メモリ
753…無線モジュール
754…アンテナ
700…基板
701…加速度センサ
702…LED
703…水晶振動子
704…バイブレータ
707…サウンドIC
708…アンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置自体の動きを検出する動きセンサを備えた入力装置をプレイヤの身体に装着し、当該入力装置で検出された動きデータに基づいて、仮想3次元空間内で設定されているコース上の所定の経路に沿ってプレイヤオブジェクトが移動する様子を表示するゲーム装置のコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
前記コースは複数の経路へ分岐する分岐ポイントを少なくとも1つ含み、
前記コンピュータを、
前記動きセンサから出力される動きデータを逐次取得する動きデータ取得手段と、
前記動きデータ取得手段が取得した動きデータに応じて前記プレイヤオブジェクトの移動速度を設定する移動速度設定手段と、
前記コースの分岐ポイントにおいて、前記動きデータ取得手段が取得した動きデータに基づいて前記プレイヤオブジェクトの分岐方向を設定する分岐方向設定手段と、
前記分岐方向設定手段で設定された分岐方向に従った前記コース上の所定の経路に沿って、前記移動速度設定手段で設定された移動速度で前記プレイヤオブジェクトを移動する、プレイヤオブジェクト移動手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、
前記コース上の経路のうちいずれか一つの経路を非プレイヤオブジェクトが移動する非プレイヤ経路として設定する、非プレイヤ経路設定手段と、
前記非プレイヤオブジェクトを前記非プレイヤ経路に沿って移動する非プレイヤオブジェクト移動手段として更に機能させ、
前記分岐方向設定手段は、所定の条件を満たしたときに、前記プレイヤオブジェクトの移動する経路を前記非プレイヤ経路に設定する経路設定手段を更に含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記分岐方向設定手段は、
前記仮想3次元空間内において前記プレイヤオブジェクトと前記非プレイヤオブジェクトとの間の距離が所定距離以下である状態が所定時間以上継続したか否かを判定するための変更条件判定手段を更に含み、
前記所定の条件とは、前記変更条件判定手段で肯定と判定することである、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、
前記コース上の経路のうちいずれか一つの経路を前記プレイヤオブジェクトが移動するプレイヤ経路として設定する、プレイヤ経路設定手段として更に機能させ、
前記経路設定手段は、前記変更条件判定手段が肯定と判定したときに、前記プレイヤ経路を前記非プレイヤ経路に変更する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記非プレイヤオブジェクト移動手段は、前記非プレイヤオブジェクトを所定のタイミングで前記仮想3次元空間に配置し、前記非プレイヤ経路に沿って移動させる、請求項2〜4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、
前記プレイヤオブジェクトが前記コースの分岐している分岐ポイントに到達あるいは通過する前であって、且つ、当該分岐ポイントから所定の距離内に当該プレイヤオブジェクトが存在するか否かを判定する分岐ポイント接近判定手段として更に機能させ、
前記非プレイヤオブジェクト移動手段は、前記プレイヤオブジェクトが前記分岐ポイントから所定の距離内に存在すると判定されたときに、前記非プレイヤオブジェクトを前記プレイヤオブジェクトの近傍に配置する、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータを、
前記非プレイヤオブジェクトを配置した後、当該非プレイヤオブジェクトと前記プレイヤオブジェクトとの距離が所定値以上になったときに当該非プレイヤオブジェクトを消去する、非プレイヤオブジェクト消去手段として更に機能させる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記非プレイヤ経路設定手段は、複数の異なる非プレイヤ経路を設定し、
前記非プレイヤオブジェクト移動手段は、前記非プレイヤ経路設定手段で設定される非プレイヤ経路毎にそれぞれ外観が異なる非プレイヤオブジェクトを移動する、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記移動速度設定手段は、前記動きデータから算出される単位時間当たりの振動周波数が高くなるに連れて移動速度が上がるように移動速度を設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記動きセンサは加速度センサであり、
前記移動速度設定手段は、前記加速度センサから出力される重力方向の加速度の大きさに基づいて算出される前記単位時間当たりの振動周波数を算出する、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
入力装置自体の動きを検出する動きセンサを備えた入力装置をプレイヤの身体に装着し、当該入力装置で検出された動きデータに基づいて、仮想3次元空間内で設定されているコース上の所定の経路に沿ってプレイヤオブジェクトが移動する様子を表示するゲーム装置であって、
前記コースは複数の経路へ分岐する分岐ポイントを少なくとも1つ含み、
前記動きセンサから出力される動きデータを逐次取得する動きデータ取得手段と、
前記動きデータ取得手段が取得した動きデータに応じて前記プレイヤオブジェクトの移動速度を設定する移動速度設定手段と、
前記コースの分岐ポイントにおいて、前記動きデータ取得手段が取得した動きデータに基づいて前記プレイヤオブジェクトの分岐方向を設定する分岐方向設定手段と、
前記分岐方向設定手段で設定された分岐方向に従った前記コース上の所定の経路に沿って、前記移動速度設定手段で設定された移動速度で前記プレイヤオブジェクトを移動する、プレイヤオブジェクト移動手段とを備える、ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−89904(P2009−89904A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−263638(P2007−263638)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】