ゲーム装置、その制御方法及びコンピュータプログラム
【課題】消去条件が満たされたとしても即座に消去しないようにすることで、スリル感を演出する。
【解決手段】所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と、落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームに関する。落下停止したブロックを含む落下停止物体に、所定の消去条件を満たすブロックの群が含まれていた場合には、消去対象ブロックとして登録し、消去の待機状態に入る。なお、この待機状態においても、次の落下物体は落下移動を開始する。その後、ゲームの進行とともに出力される楽曲について所定の個所が音声出力されるのに応じて、消去対象のブロックを消去する。
【解決手段】所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と、落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームに関する。落下停止したブロックを含む落下停止物体に、所定の消去条件を満たすブロックの群が含まれていた場合には、消去対象ブロックとして登録し、消去の待機状態に入る。なお、この待機状態においても、次の落下物体は落下移動を開始する。その後、ゲームの進行とともに出力される楽曲について所定の個所が音声出力されるのに応じて、消去対象のブロックを消去する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落下物体を操作して、落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで物体を消去するゲームに係り、とりわけ、組み合わせられた物体の消去タイミングや消去条件を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テトリスやコラムスなど、ゲーム業界では、いわゆる「落ちゲー」と呼ばれるジャンルのゲームが存在する。
【0003】
例えば、テトリスは、横方向の一列がすべてブロックによって埋まると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、横一列に並んだブロックを消去するものであった。一方、コラムスは、縦、横または斜めに同色のブロックが3以上つながると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、ブロックを消去するものであった。
【0004】
また、自動的に落下する2色の薬カプセルを操作し、予め配置されているウイルスの上に落下させ、同色のウイルスと薬カプセルとが縦又は横に3以上つながると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、これらを消去するゲームも提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3019970号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の「落ちゲー」では、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、消去されてしまうため、スリル感に欠けるといった課題があった。とりわけ、消去対象ブロックが確定してから消去が完了するまでは、次のブロックが落下してこなかったので、ブロックが揃ってしまえば、プレイヤーは安心してしまい、さらなるスリル感を味わう機会が奪われていた。
【0006】
また、消去条件についても、縦、横または斜めに所定以上つながった物体を消去するといった単純なものしかなく、ゲームプレイヤーには、すぐに飽きられやすいといった課題もあった。すなわち、ゲームが開始されてから終了するまで,消去条件は固定されたままであったので、消去条件に関して意外性を感じることはなかった。
【0007】
そこで、本発明は、このような課題および他の課題の少なくとも一つを解決することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明によれば、所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームにおいて、落下停止した落下停止物体と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体とが所定の消去条件を満たしているかを判定する。この消去条件が満たされると(すなわち消去物体が確定されると)、落下停止物体(新たな落下停止物体と既存の落下停止物体との双方を含む)のうち消去条件を満たしている部分を消去対象として登録する。ゲームの進行とともに出力される楽曲のうち所定の個所が出力されることに連動して、消去対象として登録された落下停止物体を消去する。あるいは、ゲームの進行とともに前記所定の表示領域内を移動可能な移動体が、消去対象として登録された落下停止物体上を通過すると、当該落下停止物体を消去する。あるいは、ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して、表示領域内を縦または横方向に移動するシーケンスバーが、落下停止物体の部分を通過すると部分を消去する。
【0009】
なお、消去条件は、落下停止物体の部分を構成する小ブロックが縦、横または斜めに所定以上にわたって連なることだけでなく、当該部分によって、例えば「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されることも消去条件にしてもよい。なお、「犬」や「×マーク」は、従来の消去条件とは異なることを示すための単なる例示に過ぎない。
【0010】
なお、所定の図柄の形成を消去条件とする場合は、当該図柄のヒントを表示してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、消去条件が満たされたとしても即座に消去することなく、シーケンスバーが通過するのを待ってから消去するようにしたので、プレイヤーは、従来よりもスリル感を味わうことが可能となろう。
【0012】
また、「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときも消去するようにすれば、従来よりも複雑な消去条件となるため、プレイヤーは、従来にないゲームの難易度や爽快感を味わうことができよう。
【0013】
また、当該図柄のヒントを表示することで、プレイヤーによる消去条件の理解を促進できよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の上位概念、中位概念および下位概念の理解に役立つ一実施形態を示す。なお、以下の実施形態に含まれる概念について、そのすべてが特許請求の範囲に記載されているとは限らない。ただし、これは特許発明の技術的範囲から意識的に除外したのではなく、特許発明と均等の関係にあるため特許請求の範囲には記載していない場合があることを理解していただきたい。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係るゲームの表示画面の一例を示す図である。当該図面を用いて初めに本実施形態に係るゲームの概要を説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、ゲーム業界において「落ちゲー」と呼ばれるジャンルのゲームである。プレイヤーは、所定の表示領域であるフィールド100の内部を落下移動する落下物体102を操作し、該落下物体102と落下停止物体103とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体102と該落下停止物体103とを消去する(厳密には、落下物体102は落下停止物体103となったあとで消去条件が判断され、消去条件を満たしている部分だけが消去される)。
【0017】
落下物体102と落下停止物体103とを消去する際には、その全体が必ずしも消去されるとは限らず、落下物体102や落下停止物体103を構成する小ブロックの一部が消去されることもある。この例では、次に出現する落下物体102は、ネクストボックス101に表示される。この例で、落下物体102は、4つの小ブロックから構成されているが、本発明はこれに限定されることはなく、1以上のブロックから構成されていればよい。また、落下物体102の種類も、必ずしも落下物体102の外形が統一されている必要はない。たとえば、1つのブロックからなる落下物体102があってもよいし、2つのブロックからなる落下物体102があってもよい。
【0018】
落下停止物体103は、落下物体102がフィールド100の底面に着地した後に消去されることなく堆積したものである。なお、落下停止物体103を、落下物体102とは別に、ゲームの最初から落下停止物体として表示しておいてもよい。ここで、落下停止物体103は、落下停止物体を構成する一部の小ブロックが消去される可能性があり、また、消去の際には、残りの小ブロックが下方向に移動する可能性がある。
【0019】
この例で、フィールド100は、横15マス、縦10マスからなり、一マスには一つの小ブロックを収容できる。落下物体102を移動させるときは、このマス単位で移動制御を実行する。
【0020】
図2は、本実施形態に係る小ブロックの一例を示す図である。この例では、白ブロック200と、赤ブロック201と、白の魔法ブロック202と、赤の魔法ブロック203とが示されている。白ブロック200と、赤ブロック201とは出現確率の高い通常の小ブロックである。一方、白の魔法ブロック202と、赤の魔法ブロック203とは、通常ブロックに比し、相対的に出現確率が小さいが、特別の意味を持っている。例えば、消去条件を満たしている複数の同色ブロックの中に、魔法ブロックが含まれているときは、当該複数の同色ブロックに隣接する他の同色ブロックも、同時に消去されるように制御される。なお、隣接の形態は、縦、または横であり、斜めは除く。なお、隣接ブロックにさらに隣接する他のブロックもまた同色であれば、当該他のブロックも消去対象となる。
【0021】
図3は、本実施形態に係る落下物体の一例を示す図である。それぞれ内部の小ブロックの構成が異なる4種類のブロックが例示されている。白ブロック200と赤ブロック201だけの組み合わせだけでも、実際には、16種類の落下物体が存在する。なお、2種類の魔法ブロックを含めると、256種類の落下物体が存在しうる。
【0022】
図4は、本実施形態に係る落下物体の操作例を示す図である。落下開始位置に表示されている落下物体が落下移動を開始すると、ゲーム装置の操作部からの操作入力に応じて、右方向、下方向または左方向に落下物体が移動する。同様に操作部からの操作入力に応じて、落下物体を構成する内部の小ブロックを並び替えることもできる。なお、並び替えは、落下物体自体を回転させることなく実行される。もちろん、落下物体自体を回転させてもよい。
【0023】
図5乃至図8は、本実施形態に係る落下物体と落下停止物体との消去例を示す図である。図5は、図1における落下物体102が、一度、内部の小ブロックを並び替え操作され、かつ、右方向に2マス分だけ移動されたことを示している。その後、落下物体102は、落下停止物体103に着地する。落下物体102は、時間の経過とともに自動的に落下移動するように制御されるが、操作部からの入力によって強制的に下方向へと移動させてもよい。
【0024】
図6は、落下物体102が落下停止物体103に着地し、4つの同色の小ブロックが正方形状に並んだことを示している。すなわち、4つの同色の小ブロックが消去対象ブロックとして確定される。なお、消去対象として確定されるための条件は種々考えられるが、この実施形態では、同色のブロックがn*m(n、mはともに2以上の整数)の四角形(ときには、L字型等の場合もありうる。)を構成したときに第1の消去条件が満たされたものとする。第1の消去条件は、すなわち、消去対象として確定されるための条件である。消去対象が確定したときは、消去対象となっている小ブロックの群を強調表示する。強調表示は一時的なものであってもよいし、継続的なものであってもよい。後者の場合は、消去対象ブロックが確定してから消去されるまで強調表示される。
【0025】
本実施形態で、特徴的なのは、消去対象が確定したからといって、即座に消去しないことである。すなわち、第2の消去条件が満たされたときに、初めて消去される。
【0026】
図7は、本実施形態に係る第2の消去条件であるシーケンスバーの通過例を示す図である。シーケンスバー701は、例えば、ゲームの進行中に音声出力部から出力される楽曲データに連動して移動する。例えば、2小節ごとに、一度、フィールド100の左端から右端へと移動する。なお、フィールド100の底辺から天井へと移動するようにしてもよい。なお、これらの移動方向はそれぞれ反対であってもよい。また、フィールド100の消去対象ブロック上を通過するものであればよく、シーケンスバーに限られるものではない。
【0027】
図8は、本実施形態に係るシーケンスバーの通過による消去対象ブロックの消去例を示す図である。上述した消去対象ブロック上をシーケンスバー701が通過すると、第2の消去条件が満たされたことになり、消去対象ブロックの色が変わり、消去される。
【0028】
本実施形態によれば、複数の消去条件を満たしてから消去対象ブロックを消去するようにしたので、ゲームの複雑さが増し、よりプレイヤーを楽しませることができるだろう。とりわけ、落下物体を操作することで、消去ブロックを確定できたとしてもすぐには消去されず、楽曲に連動して出現するシーケンスバーの通過を待たねば消去されないため、従来よりも、スリル感、焦燥感、緊張感および爽快感を味わうことができよう。とくに、シーケンスバーの通過を待っている間も、ゲームは進行し、落下物体は降り注ぐので、これらの感情をより一層享受しやすくなっている。
【0029】
なお、図8によれば、ブロックを消去した結果、左下に4つの白ブロックが並んでおり、あらたな消去対象ブロックの群が形成されている。後述のフローチャートからも明らかなように、この場合は、連鎖的な消去処理が実行される。なお、連鎖的な消去処理もシーケンスバー701の通過を待ってから実行される。
【0030】
図9は、本実施形態に係る他の消去条件を示す図である。従来は、縦、横、斜めのいずれかに、複数以上のブロックを一列に並べることを消去条件としていた。すなわち、単純な消去条件に過ぎなかった。それに対し、本実施形態では、課題として与えられた図柄を形成できたときにも、上述の第1の消去条件が満たされたものとして扱うものである。なお、課題は、図柄であるため、具体的な例が示されないとプレイヤーが迷ってしまう可能性がある。そこで、課題を表示するための課題ボックス900を設け、その中に課題となる図柄を表示する。
【0031】
図10は、実際に図柄の課題を達成した様子を示した図である。この例では、課題として「犬」の図柄が与えられている。このあとで、シーケンスバー701が通過すると、犬の模様を形成している赤ブロックが消去される。
【0032】
この図柄による課題(消去条件)は、ゲームの進行中に変更されてもよいし、変更されなくてもよい。変更されれば、より、一層ゲームの複雑さが増し、楽しみが増えるであろう。
【0033】
また、当該図柄の課題を達成したときは、ボーナスポイントを付加したり、シーケンスバーが通過しなくてもブロックを消去したり、または、画面内のブロックをすべて消去したりすれば、図柄課題の達成への執着心を増すことができよう。ひいては、図柄達成によるこの上ない至福感をプレイヤーは享受できよう。
【0034】
図11は、本実施形態に係るゲーム装置の例示的なブロック図である。CPU1101は、ゲーム装置の全体を統括的に制御する中央処理演算装置である。ROM1102は、OSなどの基本プログラムを記憶する記憶回路である。RAM1103は、ゲームに関するデータを記憶する記憶回路である。ゲームプログラム記憶媒体1104は、ゲームプログラムを記憶するメモリ、CD−ROMまたはDVD−ROMその他の記憶媒体である。表示部1105は、ゲームの内容を表示する液晶表示装置などである。操作部1106は、複数のボタンやキーを含むコントローラであり、落下物体102を下方向、右方向、左方向に移動させたり、あるいは落下物体102内部の小ブロックを並び替えたりするための操作入力をCPU1101に出力する。音声出力部1107は、記憶媒体1104に記憶されている楽曲データを音声出力したり、効果音を出力したりする音声出力回路とスピーカとを含んでいる。通信インタフェース1108は、他のゲーム装置など外部のPC等と接続して、データを送受信する通信回路である。
【0035】
図12は、本実施形態に係るゲームプログラムのメインシーケンスの一例を示す図である。
【0036】
ステップS1201において、CPU1101は、落下物体102の制御を行なう。例えば、CPU1101は、乱数によって、落下物体102を構成する4つの小ブロックを決定し、落下開始位置であるネクストボックス101に落下物体102を表示する。また、CPU1101は、フィールド100における落下物体102の表示位置データと、落下物体102を構成する各小ブロックの種類データと表示位置データとをRAM1103に記憶する。なお、落下物体102と落下停止物体103とを区別するためのフラグデータも併せてRAM1103に記憶してもよい。
【0037】
ステップS1202において、CPU1101は、フィールド100上の落下停止物体103の制御を行なう。CPU1101は、例えば、落下停止物体103を構成する各小ブロックの種類データ、表示位置データ、および落下停止ブロックであることを表すフラグデータをRAM1103に記憶する。なお、フィールド100の一マスごとに、ブロックが存在するか否かやその種類を表すデータを記録するようにしてもよい。各マスに対応する配列(Field_Block[i,j]、0<i<n+1, 0<j<m+1)を定義し、配列の値が、0のときは、ブロックなしを意味し、1のときは赤ブロックが存在することを意味し、2のときは白ブロックが存在するものとして処理する。i,jは表示位置データに相当し、配列に代入される値は、ブロックの有無とブロックの種類を表すデータに相当する。例えば、フィールド100のもっとも左でかつ最も上のマスを[1,1]とし、もっとも右かつ最も下のマスを[15,10]とした場合に、Field_Block[5,9]=1であれば、左から5番目で上から9番目のマスに赤ブロックが存在することを表現できる。
【0038】
なお、落下停止ブロックと落下ブロックも、この配列によって管理してもよい。この場合は、配列の値を、0のときは、ブロックなしを意味し、1のときは落下停止の赤ブロックが存在することを意味し、2のときは落下停止の白ブロックが存在するものとし、3のときは落下中の赤ブロックが存在することを意味し、4のときは落下中の白ブロックが存在するものとして定義すればよい。
【0039】
ステップS1203において、CPU1101は、シーケンスバー701の移動および表示を制御する。シーケンスバー701は、楽曲データに連動して移動する。
【0040】
ステップS1204において、CPU1101は、ゲームの終了を判定する。例えば、フィールド100の縦方向に落下停止物体が積み重なってしまい、もはやあらたな落下物体102を落下移動させる余地がなくなった場合は、ゲームオーバーと判定する。ゲームオーバーでなければ、ステップS1201に戻る。
【0041】
図13は、本実施形態に係る落下物体制御サブルーチンの例示的なフローチャートである。本サブルーチンは、上述のステップS1201に対応するものである。
【0042】
ステップS1301において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力があったかどうかを判定する。キー入力を検出した場合は、ステップS1302に進み、そうでなければ、ステップS1306に進む。
【0043】
ステップS1302において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力信号が並び替えを指示する操作指示であるかどうかを判定する。並び替えの指示であれば、ステップS1303に進み、そうでなければステップS1304に進む。
【0044】
ステップS1303において、CPU1101は、落下物体102を構成する小ブロックの配置を並び替える。例えば、落下物体102に関する表示データをRAM1103から読み出し、各小ブロックの表示位置データを所定の並び替えルールに従って変更し、RAM1103に書き戻す。並び替えのルールとしては、例えば、右回りに並び替えたり、左回りに並び替えたり、前後または左右を入れ替えるなど種々のルールがあるが、何れを採用してもよい。
【0045】
ステップS1304において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力信号が左移動、右移動または下移動のいずれかを指示する移動指示であるかどうかを判定する。移動指示であれば、ステップS1305に進み、そうでなければステップS1306に進む。
【0046】
ステップS1305において、CPU1101は、落下物体102を移動指示に従って移動させる。例えば、落下物体102に関する表示データをRAM1103から読み出し、各小ブロックの表示位置データを移動指示に従って変更し、RAM1103に書き戻す。右移動であれば、落下物体102を構成するすべての小ブロックの表示位置データを一マス右となるように変更する。左移動、下移動の場合も同様の手法で変更する。
【0047】
ステップS1306において、CPU1101は、落下タイミングか否かを判定する。例えば、CPU1101は、内部タイマーから時刻データを読み出し、所定時間(1秒など)となったか否かを判定する。落下タイミングであれば、ステップS1307に進み、そうでなければ、ステップS1301に戻る。
【0048】
ステップS1307において、CPU1101は、落下物体102の下に、落下停止ブロック103を形成している小ブロックが存在するかどうかを判定する。すなわち、落下停止条件を満たしているかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、落下物体102の表示位置データ(とくに、4つ有る小ブロックのうち、下側2つの小ブロックの表示位置データ)をRAM1103から読み出し、当該表示位置データから一マス下の表示位置データを算出する。そして、算出した表示位置データに対応するマスに落下停止物体103が存在するかどうかを判定する。下に落下停止物体103のブロックが存在しなければ、ステップS1308に進み、存在すればステップS1310に進む。
【0049】
ステップS1308において、CPU1101は、落下物体102の下がフィールド100の底辺であるか否かを判定する。すなわち、落下停止条件を満たしているかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、RAM1103から落下物体102の表示位置データ(とくに、4つ有る小ブロックのうち、下側2つの小ブロックの表示位置データ)を読み出し、当該位置が移動限界位置(落下停止位置とも表現できる。)であるかどうかを判定する。図1のフィールド100において、各マスの座標(x,y)で表し、特に、左上を(1,1)とし、左下を(1,10)とすれば、移動限界位置のy座標は、10となる。よって、落下物体102の下側小ブロックのy座標が9以下であれば下は底辺ではないことになる。下が底辺であれば、ステプS1310に進み、そうでなければ、ステップS1309に進む。
【0050】
ステップS1309において、CPU1101は、落下物体102を一マス下に移動して表示部1105に表示させる。例えば、CPU1101は、落下物体102を構成する4つの小ブロックの表示位置データを一マス下となるように変更し、RAM1103に書き戻す。
【0051】
ステップS1310において、CPU1101は、落下物体102について落下停止物体化の処理を実行する。例えば、CPU1101は、落下物体102に含まれる各小ブロックのフラグデータを、落下物体を表すデータから落下停止物体を表すデータに変更する。
【0052】
図14は、本実施形態に係る落下停止物体の制御サブルーチンを示す例示的なフローチャートである。本サブルーチンは、上述のステップS1202に相当するものである。なお、ステップS1401乃至ステップS1403は、消去対象ブロックを消去した後に、残りのブロック(非消去ブロック)を整理する処理に相当する。すなわち、落下停止物体103のうち、一部のブロック群が消去されると、その上に乗っていた非消去ブロックを下方向に移動させる必要があるため、このような整理処理が必要となる。
【0053】
ステップS1401において、CPU1101は、フィールド100内の落下停止物体103を構成する各小ブロックのそれぞれについて、下にブロックが存在するか否かを判定する。下にブロックが存在すれば、ステップS1404に進み、そうでなければ、ステップS1402に進む。なお、詳細な判定方法は、ステップS1307と同等である。
【0054】
ステップS1402において、CPU1101は、各小ブロックの下が底辺であるかどうかを判定する。下が底辺であれば、ステップS1404に進み、そうでなければ、ステップS1403に進む。なお、詳細な判定方法は、ステップS1308と同等である。
【0055】
ステップS1403において、CPU1101は、落下停止物体103を構成する小ブロックを下に移動させる。具体的には、ステップS1309において説明した処理を実行する。その後、ステップS1401に戻る。
【0056】
ステップS1404において、CPU1101は、落下停止物体103について静止処理を実行する。例えば、CPU1101は、落下停止物体103に含まれる小ブロックのうち、底辺に達するかあるいは他のブロックの上に到着するなど所定の移動停止位置に到達したものについて、移動を終了させ、静止したことを表すようにフラグデータ等を変更し、RAM1103に書き戻す。これによって、表示部1105には、非消去ブロックが移動停止位置まで移動して固定したように表示される。
【0057】
ステップS1405において、CPU1101は、消去条件に合致するブロックが存在するかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、落下停止物体103の中に、消去条件を満たす小ブロックの組み合わせが存在しないかどうかを判定する。これは、上述の第1の消去条件に関する判定処理に相当する。より具体例を用いて説明すると、CPU1101は、落下停止物体103を構成する各小ブロックについて、RAM1103から表示位置データと種類データとを読み出し、表示位置データに基づいて隣接するブロックを特定し、その種類データを読み出す。そして、読み出された隣接ブロックの種類データと、注目ブロックの種類データとを比較し、同種のブロックかどうかを判定する。さらに、これら複数の同種のブロックがn*m(n、mはともに2以上の整数)の四角形(ときには、L字型等の場合もある)を構成しているかを判定する。消去条件に合致する小ブロックの組み合わせが存在すれば、ステップS1406に進む。そうでなければ、ステップS1408に進む。
【0058】
ステップS1406において、CPU1101は、消去ブロックの確定処理を実行する。例えば、CPU1101は、第1の消去条件を満たしている小ブロックの各表示位置データに基づいて、消去対象が存在するフィールド100内の座標を登録している消去対象リストを作成し、RAM1103に記憶する。あるいは、第1の消去条件を満たしている小ブロックのフラグデータを、非消去ブロックを表すデータから消去対象を表すデータに書き換える。これらは何れも消去対象データの作成に相当する。
【0059】
ステップS1407において、CPU1101は、消去対象ブロックについて強調表示を行なう。例えば、CPU1101は、消去対象リストに登録されている座標に、消去対象ブロックを表すような点滅表示や色変更表示などを実行する。
【0060】
ステップ1408において、CPU1101は、非消去ブロックの確定処理を実行する。すなわち、CPU1101は、第1の消去条件を満たしていない落下停止物体103の小ブロックについて、そのフラグデータに非消去を意味するデータを書き込み、RAM1103に記憶する。
【0061】
ステップS1409において、CPU1101は、非消去ブロックについて、通常どおりに表示部1105に表示する。通常どおりに表示するとは、消去対象ブロックではないことがわかるように表示することをいう。例えば、強調表示とはせずに、静的に表示する。
【0062】
図15は、本実施形態に係るシーケンスバー制御サブルーチンに係る例示的なフローチャートである。当該サブルーチンは、上述したステップS1203に相当する。
【0063】
ステップS1501において、CPU1101は、シーケンスバー701の表示タイミングになったかどうかを判定する。CPU1101は、ゲームの進行に合わせて、記憶媒体1104から楽曲データを読み出し、音声出力部1106から音声として出力している。CPU1101は、例えば、この楽曲データに連動してシーケンスバー701を表示させる。例えば、楽曲データに含まれるテンポパラメータに応じてシーケンスバー701を出現させる。あるいは、楽曲データのうち、2小節分のデータが演奏される度にシーケンスバー701を出現させる。なお、楽曲データに直接的に基づかずに、シーケンスバー701の表示タイミングを制御してもよい。例えば、楽曲データとは、独立して、一定のタイミングをカウンターでカウントし、当該カウンターが所定の値となると、CPU1101は、シーケンスバー701を表示し、左から右へと移動表示させる。なお、この場合であっても、楽曲データによる音声出力は実行されているため、結果としては、楽曲データの出力に連動していることになろう。このようにして、シーケンスバー701の表示タイミングであると判定されれば、ステップS1502に進み、そうでなければ、本サブルーチンから抜ける。
【0064】
ステップS1502において、CPU1101は、シーケンスバー701を移動表示させる。例えば、フィールド100の左端にシーケンスバー701を表示し、表示されたシーケンスバー701を右方向に移動表示させる。具体的には、シーケンスバー701の表示位置データを、フィールド100の左端を示す位置データから右端を示す位置データとなるまで、CPU1101は、時々刻々と内容を書き換えてゆく。位置データは、RAM1103に記憶され、必要に応じてCPU1101により、読み出されたり、書き込まれたりする。
【0065】
ステップS1503において、CPU1101は、シーケンスバー701が通過したブロックをサーチする。例えば、CPU1101は、シーケンスバー701の現在の表示位置データをRAM1103から読み出し、当該表示位置データに基づいて、シーケンスバー701の左側に位置するブロックの表示位置データを読み出す。
【0066】
ステップ1504において、CPU1101は、サーチにより見つかったブロックが消去対象であるかどうかを判定する。たとえば、CPU1101は、読み出したブロックのフラグデータが消去対象ブロックであることを示しているかどうかを判定する。なお、上述の消去対象リストをRAM1103から読み出し、当該リストに登録されている座標と、シーケンスバー701の表示位置とを比較し、シーケンスバー701の左側に消去ブロックが位置するかどうかを判定してもよい。このように、ステップS1503とステップS1504によって、シーケンスバー701が消去対象ブロックを通過したか否かを判定する。シーケンスバー701が消去対象ブロックを通過していれば、ステップS1505に進み、そうでなければ、ステップS1507に進む。
【0067】
ステップS1505において、CPU1101は、シーケンスバー701が通過した消去対象ブロックの表示を消去する。
【0068】
ステップS1506において、CPU1101は、消去されたブロックの数に応じてスコアを加点し、スコアのデータをRAM1103に記憶する。
【0069】
ステップS1507において、CPU1101は、シーケンスバー701の移動を停止させるべきかどうかを判定する。例えば、シーケンスバー701の表示位置データをRAM1103から読み出し、当該表示位置データがフィールド100の右端の座標を示していれば、移動を停止させるべき、と判定する。移動を停止させるべきときは、ステップS1508に進む。そうでなければ、本サブルーチンを終了する。
【0070】
ステップS1508において、CPU1101は、シーケンスバー701の表示を消去し、本サブルーチンを終了する。
【0071】
以上説明したように本実施形態によれば、所定の表示領域内(例:フィールド100)において落下移動する落下物体(例:落下物体102)をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体103とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームにおいて、落下停止した落下物体である、あらたな落下停止物体(例:落下物体102から変化したばかりの落下停止物体103に含まれるいずれかのブロック)と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体(例:もともとフィールド100の底辺から堆積していた落下停止物体103に含まれるいずれかのブロック)とが所定の消去条件を満たしているかを判定する(例:S1405)。この消去条件が満たされると(すなわち消去対象ブロックが確定されると)、消去条件を満たしている落下停止物体の部分(例:落下停止物体103に含まれる複数のブロックのうち消去条件を満たしているブロックの群)を消去対象として登録する。ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して、表示領域内を縦または横方向に移動するシーケンスバー(例:シーケンスバー701)が、落下停止物体の部分(例:消去対象ブロック)を通過すると当該部分を消去する(例:S1503〜S1505)。
【0072】
このように本実施形態によれば、消去条件が満たされたとしても即座に消去することなく、シーケンスバー701が通過するのを待ってから消去するようにしたので、プレイヤーは、従来よりもスリル感を味わうことが可能となろう。なお、上述の実施形態については、ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して表示されるシーケンスバーが、落下停止物体の部分を通過すると部分を消去するものとして説明した。しかしながら、シーケンスバーの表示等を省略し、ゲームの進行とともに出力される楽曲のうち所定の個所が出力されることに連動して、消去対象として登録された落下停止物体を消去するようにしてもよい。もちろん、楽曲データとは非連動な所定のタイミングでもってシーケンスバーを表示させ、消去対象として登録された落下停止物体上をシーケンスバーが通過すると、当該落下停止物体を消去するようにしてもよい。
【0073】
上述の実施形態では、消去対象ブロックを確定するための条件と、シーケンスバーの通過など、実際に消去ブロックを消去するタイミングを決定するための条件とを用いていた。広義の意味では、前者は第1の消去条件であり、後者は第2の消去条件と呼ぶことができるかもしれない。
【0074】
ところで、消去条件として、落下停止物体の部分を構成する小ブロックが縦、横または斜めに所定以上にわたって連なることだけでは、プレイヤーの強い興味をひきつけることは難しいかもしれない。
【0075】
そこで、図9や図10を用いて説明したように、消去条件として、落下停止物体に含まれる複数のブロックによって、例えば「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときにも、当該ブロックを消去してもよい。なお、「犬」や「×マーク」は、単なる例示に過ぎず、他の種々の図柄を採用してもよい。
【0076】
なお、所定の図柄の形成を消去条件とする場合は、当該図柄のヒントを表示してもよい。図柄の形成を消去条件とするのは、少なくとも「落ちゲー」の分野では、全く存在しなかった。そのため、プレイヤーはゲームに慣れるまで消去条件の理解に戸惑うかもしれない。そこで、ゲーム画面上に当該図柄のヒントを表示すれば、プレイヤーのゲームへの理解を深めることができ、ゲームに慣れるために必要となる時間も短縮されよう。
【0077】
図16は、本実施形態に係る他のメインルーチンを示す例示的なフローチャートである。既に説明した個所は、同一の参照符号を付すことにより説明を簡潔にする。
【0078】
ステップS1600において、CPU1101は、消去条件の一つである図柄のヒントを課題ボックス900に表示する。図9によれば、フィールド100の右上に図柄のヒントとして犬の図柄が表示されている。その後は、上述したとおりに、ステップS1201以降を実行する。
【0079】
図17は、本実施形態に係る図柄ヒントの表示制御のサブルーチンを示す例示的なフローチャートである。当該サブルーチンは、上述のステップS1600に相当する。なお、ステップS1703とS1704はともにオプションであり、必ずしも必要ではない。
【0080】
ステップS1701において、CPU1101は、RAM1103または記憶媒体1104から、消去条件の1つとなる図柄データを読み出す。CPU1101は、この際に、複数の図柄データを読み出して、消去条件として設定してもよい。
【0081】
ステップS1702において、CPU1101は、読み出した図柄データなどのヒントを課題ボックスに表示する。なお、図柄データに代えてヒントデータを読み出して表示してもよい。ヒントデータとは、当該図柄を連想できるような情報をいうが、図柄データと同様に図柄のヒントを構成することには変わりはない。
【0082】
ステップS1703において、CPU1101は、図柄データを変更するタイミングであるかどうかを判定する。変更のタイミングは、例えば、ある図柄データによる課題をプレイヤーがクリアし、次の課題が必要になったとき、あるいは定期的なタイミングまたはランダムなタイミングとなったときであってもよい。
【0083】
例えば、CPU1101は、上述のステップS1405において、消去条件を判定する際にRAM1103等から図柄データを読み出し、当該図柄データによる複数ブロックの配置と一致する複数のブロックの配置が落下停止物体103によって形成されているかどうかを判定する。落下停止物体103が図柄データに対応するブロックの配置を含んでいる場合は、当該ブロックの群を消去対象ブロックとして登録するとともに、課題達成を意味するデータをRAM1103に記憶する。そして、ステップS1703において、CPU1101は、課題達成を意味するデータをRAM1103から読み出したときは、図柄を変更すべきタイミングになったと判定し、ステップS1704に進む。そうでなければ、本サブルーチンから抜ける。
【0084】
ステップS1704において、CPU1101は、読み出されるべき図柄データを変更する。例えば、複数の図柄データが記憶媒体1104に記憶されている場合は、そのうちの少なくとも一つをRAM1103にロードしておく。次にステップS1701に戻り、CPU1101は、変更後の図柄データをRAM1103から読み出すことになる。
【0085】
以上説明した図柄データによる処理に関する実際の表示例が、図9および図10に示されている。
【0086】
このように、「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときもブロック消去するようにすれば、従来よりも複雑な消去条件となるため、プレイヤーは、従来にないゲームの難易度や爽快感を味わうことができよう。
【0087】
また、当該図柄のヒントを表示するようにすれば、プレイヤーによる消去条件の理解を促進できよう。なお、ヒントの表示は必ずしも必要ではない。
【0088】
なお、複数の図柄データが消去条件となってもよい。その場合に、CPU1101は、ステップS1702において、複数の図柄データに関するヒントを定期的に切り替えて表示すればよい。複数のヒントを同時に表示できるのであれば、このようなヒント表示の切り替えは不要となろう。
【0089】
また、図柄の課題が達成されたときは、通常とは異なるようにゲームを制御してもよい。例えば、CPU1101は、ボーナスポイントをスコアに付加したり、シーケンスバー701が通過しなくても消去対象ブロックを消去したり、または、画面内のブロックをすべて消去したりすれば、図柄課題の達成への執着心を増すことができよう。ひいては、図柄達成によるこの上ない至福感をプレイヤーは享受できよう。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、本実施形態に係るゲームの表示画面の一例を示す図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る小ブロックの一例を示す図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る落下物体の一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る落下物体の操作例を示す図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る落下物体と半固定物体との消去例を示す図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る落下物体と半固定物体との消去例を示す図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る第2の消去条件であるシーケンスバーの通過例を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態に係るシーケンスバーの通過による消去対象ブロックの消去例を示す図である。
【図9】図9は、本実施形態に係る他の消去条件を示す図である。
【図10】図10は、本実施形態において図柄の課題を達成した様子を示した図である。
【図11】図11は、本実施形態に係るゲーム装置の例示的なブロック図である。
【図12】図12は、本実施形態に係るゲームプログラムのメインシーケンスの一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る落下物体制御サブルーチンの例示的なフローチャートである。
【図14】図14は、本実施形態に係る半固定物体の制御サブルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【図15】図15は、本実施形態に係るシーケンスバー制御サブルーチンに係る例示的なフローチャートである。
【図16】図16は、本実施形態に係る他のメインルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【図17】図17は、本実施形態に係る図柄ヒントの表示制御のサブルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、落下物体を操作して、落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで物体を消去するゲームに係り、とりわけ、組み合わせられた物体の消去タイミングや消去条件を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テトリスやコラムスなど、ゲーム業界では、いわゆる「落ちゲー」と呼ばれるジャンルのゲームが存在する。
【0003】
例えば、テトリスは、横方向の一列がすべてブロックによって埋まると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、横一列に並んだブロックを消去するものであった。一方、コラムスは、縦、横または斜めに同色のブロックが3以上つながると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、ブロックを消去するものであった。
【0004】
また、自動的に落下する2色の薬カプセルを操作し、予め配置されているウイルスの上に落下させ、同色のウイルスと薬カプセルとが縦又は横に3以上つながると、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、これらを消去するゲームも提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3019970号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の「落ちゲー」では、消去対象ブロックが確定したことを表示した後、即座に、消去されてしまうため、スリル感に欠けるといった課題があった。とりわけ、消去対象ブロックが確定してから消去が完了するまでは、次のブロックが落下してこなかったので、ブロックが揃ってしまえば、プレイヤーは安心してしまい、さらなるスリル感を味わう機会が奪われていた。
【0006】
また、消去条件についても、縦、横または斜めに所定以上つながった物体を消去するといった単純なものしかなく、ゲームプレイヤーには、すぐに飽きられやすいといった課題もあった。すなわち、ゲームが開始されてから終了するまで,消去条件は固定されたままであったので、消去条件に関して意外性を感じることはなかった。
【0007】
そこで、本発明は、このような課題および他の課題の少なくとも一つを解決することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明によれば、所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームにおいて、落下停止した落下停止物体と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体とが所定の消去条件を満たしているかを判定する。この消去条件が満たされると(すなわち消去物体が確定されると)、落下停止物体(新たな落下停止物体と既存の落下停止物体との双方を含む)のうち消去条件を満たしている部分を消去対象として登録する。ゲームの進行とともに出力される楽曲のうち所定の個所が出力されることに連動して、消去対象として登録された落下停止物体を消去する。あるいは、ゲームの進行とともに前記所定の表示領域内を移動可能な移動体が、消去対象として登録された落下停止物体上を通過すると、当該落下停止物体を消去する。あるいは、ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して、表示領域内を縦または横方向に移動するシーケンスバーが、落下停止物体の部分を通過すると部分を消去する。
【0009】
なお、消去条件は、落下停止物体の部分を構成する小ブロックが縦、横または斜めに所定以上にわたって連なることだけでなく、当該部分によって、例えば「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されることも消去条件にしてもよい。なお、「犬」や「×マーク」は、従来の消去条件とは異なることを示すための単なる例示に過ぎない。
【0010】
なお、所定の図柄の形成を消去条件とする場合は、当該図柄のヒントを表示してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、消去条件が満たされたとしても即座に消去することなく、シーケンスバーが通過するのを待ってから消去するようにしたので、プレイヤーは、従来よりもスリル感を味わうことが可能となろう。
【0012】
また、「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときも消去するようにすれば、従来よりも複雑な消去条件となるため、プレイヤーは、従来にないゲームの難易度や爽快感を味わうことができよう。
【0013】
また、当該図柄のヒントを表示することで、プレイヤーによる消去条件の理解を促進できよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の上位概念、中位概念および下位概念の理解に役立つ一実施形態を示す。なお、以下の実施形態に含まれる概念について、そのすべてが特許請求の範囲に記載されているとは限らない。ただし、これは特許発明の技術的範囲から意識的に除外したのではなく、特許発明と均等の関係にあるため特許請求の範囲には記載していない場合があることを理解していただきたい。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係るゲームの表示画面の一例を示す図である。当該図面を用いて初めに本実施形態に係るゲームの概要を説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、ゲーム業界において「落ちゲー」と呼ばれるジャンルのゲームである。プレイヤーは、所定の表示領域であるフィールド100の内部を落下移動する落下物体102を操作し、該落下物体102と落下停止物体103とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体102と該落下停止物体103とを消去する(厳密には、落下物体102は落下停止物体103となったあとで消去条件が判断され、消去条件を満たしている部分だけが消去される)。
【0017】
落下物体102と落下停止物体103とを消去する際には、その全体が必ずしも消去されるとは限らず、落下物体102や落下停止物体103を構成する小ブロックの一部が消去されることもある。この例では、次に出現する落下物体102は、ネクストボックス101に表示される。この例で、落下物体102は、4つの小ブロックから構成されているが、本発明はこれに限定されることはなく、1以上のブロックから構成されていればよい。また、落下物体102の種類も、必ずしも落下物体102の外形が統一されている必要はない。たとえば、1つのブロックからなる落下物体102があってもよいし、2つのブロックからなる落下物体102があってもよい。
【0018】
落下停止物体103は、落下物体102がフィールド100の底面に着地した後に消去されることなく堆積したものである。なお、落下停止物体103を、落下物体102とは別に、ゲームの最初から落下停止物体として表示しておいてもよい。ここで、落下停止物体103は、落下停止物体を構成する一部の小ブロックが消去される可能性があり、また、消去の際には、残りの小ブロックが下方向に移動する可能性がある。
【0019】
この例で、フィールド100は、横15マス、縦10マスからなり、一マスには一つの小ブロックを収容できる。落下物体102を移動させるときは、このマス単位で移動制御を実行する。
【0020】
図2は、本実施形態に係る小ブロックの一例を示す図である。この例では、白ブロック200と、赤ブロック201と、白の魔法ブロック202と、赤の魔法ブロック203とが示されている。白ブロック200と、赤ブロック201とは出現確率の高い通常の小ブロックである。一方、白の魔法ブロック202と、赤の魔法ブロック203とは、通常ブロックに比し、相対的に出現確率が小さいが、特別の意味を持っている。例えば、消去条件を満たしている複数の同色ブロックの中に、魔法ブロックが含まれているときは、当該複数の同色ブロックに隣接する他の同色ブロックも、同時に消去されるように制御される。なお、隣接の形態は、縦、または横であり、斜めは除く。なお、隣接ブロックにさらに隣接する他のブロックもまた同色であれば、当該他のブロックも消去対象となる。
【0021】
図3は、本実施形態に係る落下物体の一例を示す図である。それぞれ内部の小ブロックの構成が異なる4種類のブロックが例示されている。白ブロック200と赤ブロック201だけの組み合わせだけでも、実際には、16種類の落下物体が存在する。なお、2種類の魔法ブロックを含めると、256種類の落下物体が存在しうる。
【0022】
図4は、本実施形態に係る落下物体の操作例を示す図である。落下開始位置に表示されている落下物体が落下移動を開始すると、ゲーム装置の操作部からの操作入力に応じて、右方向、下方向または左方向に落下物体が移動する。同様に操作部からの操作入力に応じて、落下物体を構成する内部の小ブロックを並び替えることもできる。なお、並び替えは、落下物体自体を回転させることなく実行される。もちろん、落下物体自体を回転させてもよい。
【0023】
図5乃至図8は、本実施形態に係る落下物体と落下停止物体との消去例を示す図である。図5は、図1における落下物体102が、一度、内部の小ブロックを並び替え操作され、かつ、右方向に2マス分だけ移動されたことを示している。その後、落下物体102は、落下停止物体103に着地する。落下物体102は、時間の経過とともに自動的に落下移動するように制御されるが、操作部からの入力によって強制的に下方向へと移動させてもよい。
【0024】
図6は、落下物体102が落下停止物体103に着地し、4つの同色の小ブロックが正方形状に並んだことを示している。すなわち、4つの同色の小ブロックが消去対象ブロックとして確定される。なお、消去対象として確定されるための条件は種々考えられるが、この実施形態では、同色のブロックがn*m(n、mはともに2以上の整数)の四角形(ときには、L字型等の場合もありうる。)を構成したときに第1の消去条件が満たされたものとする。第1の消去条件は、すなわち、消去対象として確定されるための条件である。消去対象が確定したときは、消去対象となっている小ブロックの群を強調表示する。強調表示は一時的なものであってもよいし、継続的なものであってもよい。後者の場合は、消去対象ブロックが確定してから消去されるまで強調表示される。
【0025】
本実施形態で、特徴的なのは、消去対象が確定したからといって、即座に消去しないことである。すなわち、第2の消去条件が満たされたときに、初めて消去される。
【0026】
図7は、本実施形態に係る第2の消去条件であるシーケンスバーの通過例を示す図である。シーケンスバー701は、例えば、ゲームの進行中に音声出力部から出力される楽曲データに連動して移動する。例えば、2小節ごとに、一度、フィールド100の左端から右端へと移動する。なお、フィールド100の底辺から天井へと移動するようにしてもよい。なお、これらの移動方向はそれぞれ反対であってもよい。また、フィールド100の消去対象ブロック上を通過するものであればよく、シーケンスバーに限られるものではない。
【0027】
図8は、本実施形態に係るシーケンスバーの通過による消去対象ブロックの消去例を示す図である。上述した消去対象ブロック上をシーケンスバー701が通過すると、第2の消去条件が満たされたことになり、消去対象ブロックの色が変わり、消去される。
【0028】
本実施形態によれば、複数の消去条件を満たしてから消去対象ブロックを消去するようにしたので、ゲームの複雑さが増し、よりプレイヤーを楽しませることができるだろう。とりわけ、落下物体を操作することで、消去ブロックを確定できたとしてもすぐには消去されず、楽曲に連動して出現するシーケンスバーの通過を待たねば消去されないため、従来よりも、スリル感、焦燥感、緊張感および爽快感を味わうことができよう。とくに、シーケンスバーの通過を待っている間も、ゲームは進行し、落下物体は降り注ぐので、これらの感情をより一層享受しやすくなっている。
【0029】
なお、図8によれば、ブロックを消去した結果、左下に4つの白ブロックが並んでおり、あらたな消去対象ブロックの群が形成されている。後述のフローチャートからも明らかなように、この場合は、連鎖的な消去処理が実行される。なお、連鎖的な消去処理もシーケンスバー701の通過を待ってから実行される。
【0030】
図9は、本実施形態に係る他の消去条件を示す図である。従来は、縦、横、斜めのいずれかに、複数以上のブロックを一列に並べることを消去条件としていた。すなわち、単純な消去条件に過ぎなかった。それに対し、本実施形態では、課題として与えられた図柄を形成できたときにも、上述の第1の消去条件が満たされたものとして扱うものである。なお、課題は、図柄であるため、具体的な例が示されないとプレイヤーが迷ってしまう可能性がある。そこで、課題を表示するための課題ボックス900を設け、その中に課題となる図柄を表示する。
【0031】
図10は、実際に図柄の課題を達成した様子を示した図である。この例では、課題として「犬」の図柄が与えられている。このあとで、シーケンスバー701が通過すると、犬の模様を形成している赤ブロックが消去される。
【0032】
この図柄による課題(消去条件)は、ゲームの進行中に変更されてもよいし、変更されなくてもよい。変更されれば、より、一層ゲームの複雑さが増し、楽しみが増えるであろう。
【0033】
また、当該図柄の課題を達成したときは、ボーナスポイントを付加したり、シーケンスバーが通過しなくてもブロックを消去したり、または、画面内のブロックをすべて消去したりすれば、図柄課題の達成への執着心を増すことができよう。ひいては、図柄達成によるこの上ない至福感をプレイヤーは享受できよう。
【0034】
図11は、本実施形態に係るゲーム装置の例示的なブロック図である。CPU1101は、ゲーム装置の全体を統括的に制御する中央処理演算装置である。ROM1102は、OSなどの基本プログラムを記憶する記憶回路である。RAM1103は、ゲームに関するデータを記憶する記憶回路である。ゲームプログラム記憶媒体1104は、ゲームプログラムを記憶するメモリ、CD−ROMまたはDVD−ROMその他の記憶媒体である。表示部1105は、ゲームの内容を表示する液晶表示装置などである。操作部1106は、複数のボタンやキーを含むコントローラであり、落下物体102を下方向、右方向、左方向に移動させたり、あるいは落下物体102内部の小ブロックを並び替えたりするための操作入力をCPU1101に出力する。音声出力部1107は、記憶媒体1104に記憶されている楽曲データを音声出力したり、効果音を出力したりする音声出力回路とスピーカとを含んでいる。通信インタフェース1108は、他のゲーム装置など外部のPC等と接続して、データを送受信する通信回路である。
【0035】
図12は、本実施形態に係るゲームプログラムのメインシーケンスの一例を示す図である。
【0036】
ステップS1201において、CPU1101は、落下物体102の制御を行なう。例えば、CPU1101は、乱数によって、落下物体102を構成する4つの小ブロックを決定し、落下開始位置であるネクストボックス101に落下物体102を表示する。また、CPU1101は、フィールド100における落下物体102の表示位置データと、落下物体102を構成する各小ブロックの種類データと表示位置データとをRAM1103に記憶する。なお、落下物体102と落下停止物体103とを区別するためのフラグデータも併せてRAM1103に記憶してもよい。
【0037】
ステップS1202において、CPU1101は、フィールド100上の落下停止物体103の制御を行なう。CPU1101は、例えば、落下停止物体103を構成する各小ブロックの種類データ、表示位置データ、および落下停止ブロックであることを表すフラグデータをRAM1103に記憶する。なお、フィールド100の一マスごとに、ブロックが存在するか否かやその種類を表すデータを記録するようにしてもよい。各マスに対応する配列(Field_Block[i,j]、0<i<n+1, 0<j<m+1)を定義し、配列の値が、0のときは、ブロックなしを意味し、1のときは赤ブロックが存在することを意味し、2のときは白ブロックが存在するものとして処理する。i,jは表示位置データに相当し、配列に代入される値は、ブロックの有無とブロックの種類を表すデータに相当する。例えば、フィールド100のもっとも左でかつ最も上のマスを[1,1]とし、もっとも右かつ最も下のマスを[15,10]とした場合に、Field_Block[5,9]=1であれば、左から5番目で上から9番目のマスに赤ブロックが存在することを表現できる。
【0038】
なお、落下停止ブロックと落下ブロックも、この配列によって管理してもよい。この場合は、配列の値を、0のときは、ブロックなしを意味し、1のときは落下停止の赤ブロックが存在することを意味し、2のときは落下停止の白ブロックが存在するものとし、3のときは落下中の赤ブロックが存在することを意味し、4のときは落下中の白ブロックが存在するものとして定義すればよい。
【0039】
ステップS1203において、CPU1101は、シーケンスバー701の移動および表示を制御する。シーケンスバー701は、楽曲データに連動して移動する。
【0040】
ステップS1204において、CPU1101は、ゲームの終了を判定する。例えば、フィールド100の縦方向に落下停止物体が積み重なってしまい、もはやあらたな落下物体102を落下移動させる余地がなくなった場合は、ゲームオーバーと判定する。ゲームオーバーでなければ、ステップS1201に戻る。
【0041】
図13は、本実施形態に係る落下物体制御サブルーチンの例示的なフローチャートである。本サブルーチンは、上述のステップS1201に対応するものである。
【0042】
ステップS1301において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力があったかどうかを判定する。キー入力を検出した場合は、ステップS1302に進み、そうでなければ、ステップS1306に進む。
【0043】
ステップS1302において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力信号が並び替えを指示する操作指示であるかどうかを判定する。並び替えの指示であれば、ステップS1303に進み、そうでなければステップS1304に進む。
【0044】
ステップS1303において、CPU1101は、落下物体102を構成する小ブロックの配置を並び替える。例えば、落下物体102に関する表示データをRAM1103から読み出し、各小ブロックの表示位置データを所定の並び替えルールに従って変更し、RAM1103に書き戻す。並び替えのルールとしては、例えば、右回りに並び替えたり、左回りに並び替えたり、前後または左右を入れ替えるなど種々のルールがあるが、何れを採用してもよい。
【0045】
ステップS1304において、CPU1101は、操作部1106からのキー入力信号が左移動、右移動または下移動のいずれかを指示する移動指示であるかどうかを判定する。移動指示であれば、ステップS1305に進み、そうでなければステップS1306に進む。
【0046】
ステップS1305において、CPU1101は、落下物体102を移動指示に従って移動させる。例えば、落下物体102に関する表示データをRAM1103から読み出し、各小ブロックの表示位置データを移動指示に従って変更し、RAM1103に書き戻す。右移動であれば、落下物体102を構成するすべての小ブロックの表示位置データを一マス右となるように変更する。左移動、下移動の場合も同様の手法で変更する。
【0047】
ステップS1306において、CPU1101は、落下タイミングか否かを判定する。例えば、CPU1101は、内部タイマーから時刻データを読み出し、所定時間(1秒など)となったか否かを判定する。落下タイミングであれば、ステップS1307に進み、そうでなければ、ステップS1301に戻る。
【0048】
ステップS1307において、CPU1101は、落下物体102の下に、落下停止ブロック103を形成している小ブロックが存在するかどうかを判定する。すなわち、落下停止条件を満たしているかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、落下物体102の表示位置データ(とくに、4つ有る小ブロックのうち、下側2つの小ブロックの表示位置データ)をRAM1103から読み出し、当該表示位置データから一マス下の表示位置データを算出する。そして、算出した表示位置データに対応するマスに落下停止物体103が存在するかどうかを判定する。下に落下停止物体103のブロックが存在しなければ、ステップS1308に進み、存在すればステップS1310に進む。
【0049】
ステップS1308において、CPU1101は、落下物体102の下がフィールド100の底辺であるか否かを判定する。すなわち、落下停止条件を満たしているかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、RAM1103から落下物体102の表示位置データ(とくに、4つ有る小ブロックのうち、下側2つの小ブロックの表示位置データ)を読み出し、当該位置が移動限界位置(落下停止位置とも表現できる。)であるかどうかを判定する。図1のフィールド100において、各マスの座標(x,y)で表し、特に、左上を(1,1)とし、左下を(1,10)とすれば、移動限界位置のy座標は、10となる。よって、落下物体102の下側小ブロックのy座標が9以下であれば下は底辺ではないことになる。下が底辺であれば、ステプS1310に進み、そうでなければ、ステップS1309に進む。
【0050】
ステップS1309において、CPU1101は、落下物体102を一マス下に移動して表示部1105に表示させる。例えば、CPU1101は、落下物体102を構成する4つの小ブロックの表示位置データを一マス下となるように変更し、RAM1103に書き戻す。
【0051】
ステップS1310において、CPU1101は、落下物体102について落下停止物体化の処理を実行する。例えば、CPU1101は、落下物体102に含まれる各小ブロックのフラグデータを、落下物体を表すデータから落下停止物体を表すデータに変更する。
【0052】
図14は、本実施形態に係る落下停止物体の制御サブルーチンを示す例示的なフローチャートである。本サブルーチンは、上述のステップS1202に相当するものである。なお、ステップS1401乃至ステップS1403は、消去対象ブロックを消去した後に、残りのブロック(非消去ブロック)を整理する処理に相当する。すなわち、落下停止物体103のうち、一部のブロック群が消去されると、その上に乗っていた非消去ブロックを下方向に移動させる必要があるため、このような整理処理が必要となる。
【0053】
ステップS1401において、CPU1101は、フィールド100内の落下停止物体103を構成する各小ブロックのそれぞれについて、下にブロックが存在するか否かを判定する。下にブロックが存在すれば、ステップS1404に進み、そうでなければ、ステップS1402に進む。なお、詳細な判定方法は、ステップS1307と同等である。
【0054】
ステップS1402において、CPU1101は、各小ブロックの下が底辺であるかどうかを判定する。下が底辺であれば、ステップS1404に進み、そうでなければ、ステップS1403に進む。なお、詳細な判定方法は、ステップS1308と同等である。
【0055】
ステップS1403において、CPU1101は、落下停止物体103を構成する小ブロックを下に移動させる。具体的には、ステップS1309において説明した処理を実行する。その後、ステップS1401に戻る。
【0056】
ステップS1404において、CPU1101は、落下停止物体103について静止処理を実行する。例えば、CPU1101は、落下停止物体103に含まれる小ブロックのうち、底辺に達するかあるいは他のブロックの上に到着するなど所定の移動停止位置に到達したものについて、移動を終了させ、静止したことを表すようにフラグデータ等を変更し、RAM1103に書き戻す。これによって、表示部1105には、非消去ブロックが移動停止位置まで移動して固定したように表示される。
【0057】
ステップS1405において、CPU1101は、消去条件に合致するブロックが存在するかどうかを判定する。例えば、CPU1101は、落下停止物体103の中に、消去条件を満たす小ブロックの組み合わせが存在しないかどうかを判定する。これは、上述の第1の消去条件に関する判定処理に相当する。より具体例を用いて説明すると、CPU1101は、落下停止物体103を構成する各小ブロックについて、RAM1103から表示位置データと種類データとを読み出し、表示位置データに基づいて隣接するブロックを特定し、その種類データを読み出す。そして、読み出された隣接ブロックの種類データと、注目ブロックの種類データとを比較し、同種のブロックかどうかを判定する。さらに、これら複数の同種のブロックがn*m(n、mはともに2以上の整数)の四角形(ときには、L字型等の場合もある)を構成しているかを判定する。消去条件に合致する小ブロックの組み合わせが存在すれば、ステップS1406に進む。そうでなければ、ステップS1408に進む。
【0058】
ステップS1406において、CPU1101は、消去ブロックの確定処理を実行する。例えば、CPU1101は、第1の消去条件を満たしている小ブロックの各表示位置データに基づいて、消去対象が存在するフィールド100内の座標を登録している消去対象リストを作成し、RAM1103に記憶する。あるいは、第1の消去条件を満たしている小ブロックのフラグデータを、非消去ブロックを表すデータから消去対象を表すデータに書き換える。これらは何れも消去対象データの作成に相当する。
【0059】
ステップS1407において、CPU1101は、消去対象ブロックについて強調表示を行なう。例えば、CPU1101は、消去対象リストに登録されている座標に、消去対象ブロックを表すような点滅表示や色変更表示などを実行する。
【0060】
ステップ1408において、CPU1101は、非消去ブロックの確定処理を実行する。すなわち、CPU1101は、第1の消去条件を満たしていない落下停止物体103の小ブロックについて、そのフラグデータに非消去を意味するデータを書き込み、RAM1103に記憶する。
【0061】
ステップS1409において、CPU1101は、非消去ブロックについて、通常どおりに表示部1105に表示する。通常どおりに表示するとは、消去対象ブロックではないことがわかるように表示することをいう。例えば、強調表示とはせずに、静的に表示する。
【0062】
図15は、本実施形態に係るシーケンスバー制御サブルーチンに係る例示的なフローチャートである。当該サブルーチンは、上述したステップS1203に相当する。
【0063】
ステップS1501において、CPU1101は、シーケンスバー701の表示タイミングになったかどうかを判定する。CPU1101は、ゲームの進行に合わせて、記憶媒体1104から楽曲データを読み出し、音声出力部1106から音声として出力している。CPU1101は、例えば、この楽曲データに連動してシーケンスバー701を表示させる。例えば、楽曲データに含まれるテンポパラメータに応じてシーケンスバー701を出現させる。あるいは、楽曲データのうち、2小節分のデータが演奏される度にシーケンスバー701を出現させる。なお、楽曲データに直接的に基づかずに、シーケンスバー701の表示タイミングを制御してもよい。例えば、楽曲データとは、独立して、一定のタイミングをカウンターでカウントし、当該カウンターが所定の値となると、CPU1101は、シーケンスバー701を表示し、左から右へと移動表示させる。なお、この場合であっても、楽曲データによる音声出力は実行されているため、結果としては、楽曲データの出力に連動していることになろう。このようにして、シーケンスバー701の表示タイミングであると判定されれば、ステップS1502に進み、そうでなければ、本サブルーチンから抜ける。
【0064】
ステップS1502において、CPU1101は、シーケンスバー701を移動表示させる。例えば、フィールド100の左端にシーケンスバー701を表示し、表示されたシーケンスバー701を右方向に移動表示させる。具体的には、シーケンスバー701の表示位置データを、フィールド100の左端を示す位置データから右端を示す位置データとなるまで、CPU1101は、時々刻々と内容を書き換えてゆく。位置データは、RAM1103に記憶され、必要に応じてCPU1101により、読み出されたり、書き込まれたりする。
【0065】
ステップS1503において、CPU1101は、シーケンスバー701が通過したブロックをサーチする。例えば、CPU1101は、シーケンスバー701の現在の表示位置データをRAM1103から読み出し、当該表示位置データに基づいて、シーケンスバー701の左側に位置するブロックの表示位置データを読み出す。
【0066】
ステップ1504において、CPU1101は、サーチにより見つかったブロックが消去対象であるかどうかを判定する。たとえば、CPU1101は、読み出したブロックのフラグデータが消去対象ブロックであることを示しているかどうかを判定する。なお、上述の消去対象リストをRAM1103から読み出し、当該リストに登録されている座標と、シーケンスバー701の表示位置とを比較し、シーケンスバー701の左側に消去ブロックが位置するかどうかを判定してもよい。このように、ステップS1503とステップS1504によって、シーケンスバー701が消去対象ブロックを通過したか否かを判定する。シーケンスバー701が消去対象ブロックを通過していれば、ステップS1505に進み、そうでなければ、ステップS1507に進む。
【0067】
ステップS1505において、CPU1101は、シーケンスバー701が通過した消去対象ブロックの表示を消去する。
【0068】
ステップS1506において、CPU1101は、消去されたブロックの数に応じてスコアを加点し、スコアのデータをRAM1103に記憶する。
【0069】
ステップS1507において、CPU1101は、シーケンスバー701の移動を停止させるべきかどうかを判定する。例えば、シーケンスバー701の表示位置データをRAM1103から読み出し、当該表示位置データがフィールド100の右端の座標を示していれば、移動を停止させるべき、と判定する。移動を停止させるべきときは、ステップS1508に進む。そうでなければ、本サブルーチンを終了する。
【0070】
ステップS1508において、CPU1101は、シーケンスバー701の表示を消去し、本サブルーチンを終了する。
【0071】
以上説明したように本実施形態によれば、所定の表示領域内(例:フィールド100)において落下移動する落下物体(例:落下物体102)をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体103とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲームにおいて、落下停止した落下物体である、あらたな落下停止物体(例:落下物体102から変化したばかりの落下停止物体103に含まれるいずれかのブロック)と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体(例:もともとフィールド100の底辺から堆積していた落下停止物体103に含まれるいずれかのブロック)とが所定の消去条件を満たしているかを判定する(例:S1405)。この消去条件が満たされると(すなわち消去対象ブロックが確定されると)、消去条件を満たしている落下停止物体の部分(例:落下停止物体103に含まれる複数のブロックのうち消去条件を満たしているブロックの群)を消去対象として登録する。ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して、表示領域内を縦または横方向に移動するシーケンスバー(例:シーケンスバー701)が、落下停止物体の部分(例:消去対象ブロック)を通過すると当該部分を消去する(例:S1503〜S1505)。
【0072】
このように本実施形態によれば、消去条件が満たされたとしても即座に消去することなく、シーケンスバー701が通過するのを待ってから消去するようにしたので、プレイヤーは、従来よりもスリル感を味わうことが可能となろう。なお、上述の実施形態については、ゲームの進行とともに出力される楽曲に連動して表示されるシーケンスバーが、落下停止物体の部分を通過すると部分を消去するものとして説明した。しかしながら、シーケンスバーの表示等を省略し、ゲームの進行とともに出力される楽曲のうち所定の個所が出力されることに連動して、消去対象として登録された落下停止物体を消去するようにしてもよい。もちろん、楽曲データとは非連動な所定のタイミングでもってシーケンスバーを表示させ、消去対象として登録された落下停止物体上をシーケンスバーが通過すると、当該落下停止物体を消去するようにしてもよい。
【0073】
上述の実施形態では、消去対象ブロックを確定するための条件と、シーケンスバーの通過など、実際に消去ブロックを消去するタイミングを決定するための条件とを用いていた。広義の意味では、前者は第1の消去条件であり、後者は第2の消去条件と呼ぶことができるかもしれない。
【0074】
ところで、消去条件として、落下停止物体の部分を構成する小ブロックが縦、横または斜めに所定以上にわたって連なることだけでは、プレイヤーの強い興味をひきつけることは難しいかもしれない。
【0075】
そこで、図9や図10を用いて説明したように、消去条件として、落下停止物体に含まれる複数のブロックによって、例えば「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときにも、当該ブロックを消去してもよい。なお、「犬」や「×マーク」は、単なる例示に過ぎず、他の種々の図柄を採用してもよい。
【0076】
なお、所定の図柄の形成を消去条件とする場合は、当該図柄のヒントを表示してもよい。図柄の形成を消去条件とするのは、少なくとも「落ちゲー」の分野では、全く存在しなかった。そのため、プレイヤーはゲームに慣れるまで消去条件の理解に戸惑うかもしれない。そこで、ゲーム画面上に当該図柄のヒントを表示すれば、プレイヤーのゲームへの理解を深めることができ、ゲームに慣れるために必要となる時間も短縮されよう。
【0077】
図16は、本実施形態に係る他のメインルーチンを示す例示的なフローチャートである。既に説明した個所は、同一の参照符号を付すことにより説明を簡潔にする。
【0078】
ステップS1600において、CPU1101は、消去条件の一つである図柄のヒントを課題ボックス900に表示する。図9によれば、フィールド100の右上に図柄のヒントとして犬の図柄が表示されている。その後は、上述したとおりに、ステップS1201以降を実行する。
【0079】
図17は、本実施形態に係る図柄ヒントの表示制御のサブルーチンを示す例示的なフローチャートである。当該サブルーチンは、上述のステップS1600に相当する。なお、ステップS1703とS1704はともにオプションであり、必ずしも必要ではない。
【0080】
ステップS1701において、CPU1101は、RAM1103または記憶媒体1104から、消去条件の1つとなる図柄データを読み出す。CPU1101は、この際に、複数の図柄データを読み出して、消去条件として設定してもよい。
【0081】
ステップS1702において、CPU1101は、読み出した図柄データなどのヒントを課題ボックスに表示する。なお、図柄データに代えてヒントデータを読み出して表示してもよい。ヒントデータとは、当該図柄を連想できるような情報をいうが、図柄データと同様に図柄のヒントを構成することには変わりはない。
【0082】
ステップS1703において、CPU1101は、図柄データを変更するタイミングであるかどうかを判定する。変更のタイミングは、例えば、ある図柄データによる課題をプレイヤーがクリアし、次の課題が必要になったとき、あるいは定期的なタイミングまたはランダムなタイミングとなったときであってもよい。
【0083】
例えば、CPU1101は、上述のステップS1405において、消去条件を判定する際にRAM1103等から図柄データを読み出し、当該図柄データによる複数ブロックの配置と一致する複数のブロックの配置が落下停止物体103によって形成されているかどうかを判定する。落下停止物体103が図柄データに対応するブロックの配置を含んでいる場合は、当該ブロックの群を消去対象ブロックとして登録するとともに、課題達成を意味するデータをRAM1103に記憶する。そして、ステップS1703において、CPU1101は、課題達成を意味するデータをRAM1103から読み出したときは、図柄を変更すべきタイミングになったと判定し、ステップS1704に進む。そうでなければ、本サブルーチンから抜ける。
【0084】
ステップS1704において、CPU1101は、読み出されるべき図柄データを変更する。例えば、複数の図柄データが記憶媒体1104に記憶されている場合は、そのうちの少なくとも一つをRAM1103にロードしておく。次にステップS1701に戻り、CPU1101は、変更後の図柄データをRAM1103から読み出すことになる。
【0085】
以上説明した図柄データによる処理に関する実際の表示例が、図9および図10に示されている。
【0086】
このように、「犬」や「×マーク」など所定の図柄が形成されたときもブロック消去するようにすれば、従来よりも複雑な消去条件となるため、プレイヤーは、従来にないゲームの難易度や爽快感を味わうことができよう。
【0087】
また、当該図柄のヒントを表示するようにすれば、プレイヤーによる消去条件の理解を促進できよう。なお、ヒントの表示は必ずしも必要ではない。
【0088】
なお、複数の図柄データが消去条件となってもよい。その場合に、CPU1101は、ステップS1702において、複数の図柄データに関するヒントを定期的に切り替えて表示すればよい。複数のヒントを同時に表示できるのであれば、このようなヒント表示の切り替えは不要となろう。
【0089】
また、図柄の課題が達成されたときは、通常とは異なるようにゲームを制御してもよい。例えば、CPU1101は、ボーナスポイントをスコアに付加したり、シーケンスバー701が通過しなくても消去対象ブロックを消去したり、または、画面内のブロックをすべて消去したりすれば、図柄課題の達成への執着心を増すことができよう。ひいては、図柄達成によるこの上ない至福感をプレイヤーは享受できよう。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、本実施形態に係るゲームの表示画面の一例を示す図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る小ブロックの一例を示す図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る落下物体の一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る落下物体の操作例を示す図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る落下物体と半固定物体との消去例を示す図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る落下物体と半固定物体との消去例を示す図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る第2の消去条件であるシーケンスバーの通過例を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態に係るシーケンスバーの通過による消去対象ブロックの消去例を示す図である。
【図9】図9は、本実施形態に係る他の消去条件を示す図である。
【図10】図10は、本実施形態において図柄の課題を達成した様子を示した図である。
【図11】図11は、本実施形態に係るゲーム装置の例示的なブロック図である。
【図12】図12は、本実施形態に係るゲームプログラムのメインシーケンスの一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る落下物体制御サブルーチンの例示的なフローチャートである。
【図14】図14は、本実施形態に係る半固定物体の制御サブルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【図15】図15は、本実施形態に係るシーケンスバー制御サブルーチンに係る例示的なフローチャートである。
【図16】図16は、本実施形態に係る他のメインルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【図17】図17は、本実施形態に係る図柄ヒントの表示制御のサブルーチンを示す例示的なフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体と該落下停止物体とを消去するゲームに関して、該ゲームに対し操作入力するための操作部と、該ゲームに関する情報を表示する表示部と、該ゲームの実行に必要となるデータを記憶する記憶部と、該データのうち楽曲データを該ゲームの進行とともに出力する音声出力部とを有するコンピュータに、
前記落下物体の表示位置データを、前記表示部の所定の表示領域内における落下開始位置にセットすることで該落下物体を該落下開始位置に表示させるステップと、
前記表示部に表示されている前記落下物体を、前記操作部からの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体に対する前記操作部からの操作入力に応じて、該落下物体を前記表示領域の下方向または横方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して落下停止条件を満たすと、該落下物体の落下を停止させ、落下停止物体として表示させるステップと、
前記落下停止物体の表示位置データと事前に周囲に配置されている他の落下停止物体との表示位置データとが消去条件を満たしているかを判定するステップと、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録するための消去対象データを作成して前記記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行とともに前記記憶部から読み出されて前記音声出力部から音声出力される前記楽曲データについて所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象データにより消去対象とされている前記落下停止物体の表示を消去するステップと
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の少なくとも一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを、前記記憶部から読み出し、該図柄を前記表示部に表示させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記表示部に表示されている図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して前記表示部に表示させるステップをさらに含む請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲーム装置であって、
前記所定の表示領域内の落下開始位置に落下物体を表示させる手段と、
表示された前記落下物体を、前記プレイヤーの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させて表示させる手段と、
前記落下物体に対する操作入力に応じて、前記落下物体を下方向または横方向に移動させて表示させる手段と、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して停止条件が満たされると、該落下物体の落下移動を停止させ、落下停止物体として表示させる手段と、
前記落下停止物体と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体とが消去条件を満たしているかを判定する手段と、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録する手段と、
ゲームの進行とともに楽曲を音声出力する手段と、
前記楽曲のうち所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象として登録されている前記落下停止物体の表示を消去する手段と
を含むゲーム装置。
【請求項6】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを読み出し、該図柄を表示させる手段をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
表示されている前記図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して表示させる手段をさらに含む請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
所定の表示領域内において落下する落下物体を操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体と該落下停止物体とを消去するゲームに関して、該ゲームに対し操作入力するための操作部と、該ゲームに関する情報を表示する表示部と、および該ゲームの実行に必要となるデータを記憶する記憶部と、該データのうち楽曲データを該ゲームの進行とともに出力する音声出力部とを有するゲーム装置の制御方法であって、
前記落下物体の表示位置データを、前記表示部の所定の表示領域内における落下開始位置にセットすることで該落下物体を該落下開始位置に表示させるステップと、
前記表示部に表示されている前記落下物体を、前記操作部からの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体に対する前記操作部からの操作入力に応じて、該落下物体を前記表示領域の下方向または横方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して落下停止条件を満たすと、該落下物体の落下を停止させ、落下停止物体として表示させるステップと、
前記落下停止物体の表示位置データと、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体との表示位置データとが消去条件を満たしているかを判定するステップと、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録するための消去対象データを作成して前記記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行とともに前記記憶部から読み出されて前記音声出力部から音声出力される前記楽曲データについて所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象データにより消去対象とされている前記落下停止物体の表示を消去するステップと
を含むゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項9に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項11】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを、前記記憶部から読み出し、該図柄を前記表示部に表示させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項12】
前記表示部に表示されている図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して前記表示部に表示させるステップをさらに含む請求項11に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項13】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
【請求項1】
所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体と該落下停止物体とを消去するゲームに関して、該ゲームに対し操作入力するための操作部と、該ゲームに関する情報を表示する表示部と、該ゲームの実行に必要となるデータを記憶する記憶部と、該データのうち楽曲データを該ゲームの進行とともに出力する音声出力部とを有するコンピュータに、
前記落下物体の表示位置データを、前記表示部の所定の表示領域内における落下開始位置にセットすることで該落下物体を該落下開始位置に表示させるステップと、
前記表示部に表示されている前記落下物体を、前記操作部からの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体に対する前記操作部からの操作入力に応じて、該落下物体を前記表示領域の下方向または横方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して落下停止条件を満たすと、該落下物体の落下を停止させ、落下停止物体として表示させるステップと、
前記落下停止物体の表示位置データと事前に周囲に配置されている他の落下停止物体との表示位置データとが消去条件を満たしているかを判定するステップと、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録するための消去対象データを作成して前記記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行とともに前記記憶部から読み出されて前記音声出力部から音声出力される前記楽曲データについて所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象データにより消去対象とされている前記落下停止物体の表示を消去するステップと
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の少なくとも一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを、前記記憶部から読み出し、該図柄を前記表示部に表示させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記表示部に表示されている図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して前記表示部に表示させるステップをさらに含む請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
所定の表示領域内において落下移動する落下物体をプレイヤーに操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで落下物体と落下停止物体とを消去するゲーム装置であって、
前記所定の表示領域内の落下開始位置に落下物体を表示させる手段と、
表示された前記落下物体を、前記プレイヤーの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させて表示させる手段と、
前記落下物体に対する操作入力に応じて、前記落下物体を下方向または横方向に移動させて表示させる手段と、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して停止条件が満たされると、該落下物体の落下移動を停止させ、落下停止物体として表示させる手段と、
前記落下停止物体と、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体とが消去条件を満たしているかを判定する手段と、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録する手段と、
ゲームの進行とともに楽曲を音声出力する手段と、
前記楽曲のうち所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象として登録されている前記落下停止物体の表示を消去する手段と
を含むゲーム装置。
【請求項6】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを読み出し、該図柄を表示させる手段をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
表示されている前記図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して表示させる手段をさらに含む請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
所定の表示領域内において落下する落下物体を操作させ、該落下物体と落下停止物体とを所定の条件で組み合わせることで該落下物体と該落下停止物体とを消去するゲームに関して、該ゲームに対し操作入力するための操作部と、該ゲームに関する情報を表示する表示部と、および該ゲームの実行に必要となるデータを記憶する記憶部と、該データのうち楽曲データを該ゲームの進行とともに出力する音声出力部とを有するゲーム装置の制御方法であって、
前記落下物体の表示位置データを、前記表示部の所定の表示領域内における落下開始位置にセットすることで該落下物体を該落下開始位置に表示させるステップと、
前記表示部に表示されている前記落下物体を、前記操作部からの操作入力とは無関係に、前記表示領域の下方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体に対する前記操作部からの操作入力に応じて、該落下物体を前記表示領域の下方向または横方向に移動させるように該落下物体の表示位置データを変更するステップと、
前記落下物体が前記表示領域の落下停止位置に到達して落下停止条件を満たすと、該落下物体の落下を停止させ、落下停止物体として表示させるステップと、
前記落下停止物体の表示位置データと、事前に周囲に配置されている他の落下停止物体との表示位置データとが消去条件を満たしているかを判定するステップと、
前記消去条件が満たされると、前記落下停止物体のうち該消去条件を満たしている部分を消去対象として登録するための消去対象データを作成して前記記憶部に記憶するステップと、
前記ゲームの進行とともに前記記憶部から読み出されて前記音声出力部から音声出力される前記楽曲データについて所定の個所が音声出力されるのに応じて、前記消去対象データにより消去対象とされている前記落下停止物体の表示を消去するステップと
を含むゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
前記落下物体は、一以上の小ブロックから構成されており、
前記消去条件の一つは、前記小ブロックと前記落下停止物体に含まれる小ブロックとによって予め定められた図柄を形成することを条件とする請求項9に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項11】
前記消去条件としての前記図柄の表示データを、前記記憶部から読み出し、該図柄を前記表示部に表示させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項12】
前記表示部に表示されている図柄が前記落下停止物体によって形成されると、次の図柄に関する表示データを前記記憶部から読み出して前記表示部に表示させるステップをさらに含む請求項11に記載のゲーム装置の制御方法。
【請求項13】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−87946(P2006−87946A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−363810(P2005−363810)
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【分割の表示】特願2004−159811(P2004−159811)の分割
【原出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【出願人】(504205381)キューエンタテインメント株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【分割の表示】特願2004−159811(P2004−159811)の分割
【原出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【出願人】(504205381)キューエンタテインメント株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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