説明

ゲーム装置、ゲーム制御方法、及び、プログラム

【課題】指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示するのに好適なゲーム装置等を提供する。
【解決手段】ゲーム装置は、プレイヤからの入力が受け付けられるまで、第1の色彩で基準画像を通常表示し、当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、強調時間の間、当該基準画像を強調表示する。また、当該相対的な位置の大きさが、所定の閾値を超える場合、当該強調表示の後、第3の色彩で、移行時間の間、当該基準画像を移行表示し、超えない場合、当該強調表示の後、当該第1の色彩で、当該移行時間の間、当該基準画像を移行表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示するのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、及び、これらをコンピュータにて実現するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
音楽のリズムに合わせてプレイヤが入力を操作する、いわゆる音楽ゲーム(リズムゲーム)が知られている。音楽ゲームは、例えば、画面上に順次表示される案内画像が、基準画像に到達したときに、プレイヤがタイミングよく入力をすることにより進行するゲームである(例えば、特許文献1参照)。案内画像が基準画像付近に到達した際に、プレイヤが当該案内画像に対応する入力操作をすることにより、当該案内画像は画面上から消滅する(例えば、特許文献1段落0053乃至0059、図3参照)。特許文献1では、プレイヤの入力タイミングに対応付けられたメッセージ(例えば、「GREAT」、「GOOD」等)が画面上に表示される。
【0003】
【特許文献1】特開2001−222280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特に初心者の場合には、当該案内画像と当該基準画像との位置関係を確認しつつ入力操作を行い、さらに表示されるメッセージの内容を確認することにより、入力したタイミングが基準に対して早いのか遅いのかを瞬時に判断することが困難な場合があった。従って、タイミングが早いのか遅いのかを、プレイヤにわかりやすく提示する技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示するのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、及び、これらをコンピュータにて実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、表示部と、受付部と、を含んで構成される。
【0007】
表示部は、案内画像が基準画像を通過するように表示して、当該案内画像が当該基準画像に重なる時にプレイヤが入力をすべき旨を促す。
受付部は、当該プレイヤの入力を受け付ける。
また、前記表示部は、(a)当該入力が受け付けられるまで、第1の色彩で当該基準画像を通常表示し、(b)当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する当該案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、強調時間の間、当該基準画像を強調表示する。
【0008】
これらの構成により、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示することができる。つまり、入力が受け付けられた場合、基準画像と案内画像との距離(位置関係)に応じて、当該基準画像が強調表示される。例えば、白色で表示された基準画像を、基準画像と案内画像との距離が近い場合には薄い赤色で、また、当該距離が遠い場合には濃い赤色で、表示する。
その結果、画面上に表示されるメッセージの内容からだけでなく、プレイヤが絶えず注目をしている当該基準画像の色彩変化から、入力したタイミングをプレイヤは知ることができる。
【0009】
前記表示部は、当該相対的な位置の大きさが、所定の閾値を(c)超える場合、当該強調表示の後、第3の色彩で、移行時間の間、当該基準画像を移行表示し、(d)超えない場合、当該強調表示の後、当該第1の色彩で、当該移行時間の間、当該基準画像を移行表示する、ことも可能である。
【0010】
これらの構成により、強調表示された基準画像の色彩がさらに変化するため、強調表示と通常表示との差を明確にすることができる。例えば、基準画像と案内画像との距離が所定の閾値を超える場合には、赤色で強調表示された基準画像を黒色で表示し、当該距離が所定の閾値を超えない場合には、明白色で強調表示された基準画像を白色で表示する。
これにより、強調された基準画像から、プレイヤは入力したタイミングの早遅を瞬時に詳しく知ることができる。
なお、強調時間と移行時間とは、異なる時間長であっても良いし、等しい時間長であってもよい。
【0011】
当該強調時間の間、当該基準画像を表示する色彩を、当該第2の色彩から、当該第1若しくは当該第3の色彩へ、次第に変化させる、ことも可能である。
【0012】
これらの構成により、基準画像の強調表示が一度解除されるため、強調表示と通常表示との差を明確にすることができる。例えば、基準画像の色彩を、明白色から白色へ、赤色から黒色へ、また、青色から黒色へ、次第に変化させて表示する。
これにより、強調された基準画像から、プレイヤは入力したタイミングの早遅を瞬時に詳しく知ることができる。
【0013】
前記表示部は、当該移行表示の後、当該第1の色彩で、当該基準画像を通常表示する、ことも可能である。
【0014】
これらの構成により、強調表示された基準画像が、通常の色彩で表示されるため、プレイヤが次の入力を行う際に、基準画像を再び強調表示させることができる。例えば、明白色、赤色、また、青色で強調表示された基準画像を、白色で表示する。
これにより、基準画像が一度強調表示された後も通常表示に戻るため、プレイヤは入力したタイミングの早遅を瞬時に詳しく知ることができる。
【0015】
当該移行時間の間、当該基準画像を表示する色彩を、当該第1若しくは第3の色彩から、当該第1の色彩へ、次第に変化させる、ことも可能である。
【0016】
これらの構成により、強調表示及び通常表示以外の色彩で基準画像が表示されるため、強調表示と通常表示との差を明確にすることができる。例えば、基準画像を、白色で通常表示し、また、明白色、赤色、青色で強調表示する場合、白色及び明白色等以外の色彩である黒色で表示された基準画像を、白色へ次第に変化させて表示する。
これにより、強調された基準画像から、プレイヤは入力したタイミングの早遅を瞬時に詳しく知ることができる。
【0017】
前記表示部は、当該強調表示の間、当該基準画像の周囲に所定の画像を表示する、ことも可能である。
【0018】
これらの構成により、基準画像の表示がより強調されるため、プレイヤは入力したタイミングの早遅を瞬時に詳しく知ることができる。
【0019】
上記の目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るゲーム制御方法は、表示部と、受付部と、を有するゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、表示工程と、受付工程と、を備える。
【0020】
表示工程では、表示部が、案内画像が基準画像を通過するように表示して、当該案内画像が当該基準画像に重なる時にプレイヤが入力をすべき旨を促す。
受付工程では、受付部が、当該プレイヤの入力を受け付ける。
また、前記表示工程では、(a)当該入力が受け付けられるまで、第1の色彩で当該基準画像を通常表示し、(b)当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する当該案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、強調時間の間、当該基準画像を強調表示する。
【0021】
上記の目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記のゲーム装置として機能させるように構成する。また、本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータに上記のゲーム制御方法を実行させるように構成する。
【0022】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下では、本発明のゲーム装置の実施形態の一つについて説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
【0025】
まず、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図1を参照して説明する。
【0026】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、マット型コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0027】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0028】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0029】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、CPU 101がDVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出して実行する。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録され、CPU 101がこれらのプログラム等を読み出して実行する。
【0030】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行に必要なデータが保持される。
【0031】
インターフェース104を介して接続されたマット型コントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。例えば、マット型コントローラ105には、図2に示すように、左ボタン105a、下ボタン105b、上ボタン105c、右ボタン105d等が配置されている。マット型コントローラ105は、一般にユーザの足によって操作入力が行われる。そして、これらのボタンがユーザに押下されると、押下されたボタンに応じた操作入力を受け付ける。
なお、ユーザが手で操作を行う方向ボタン(方向キー)等を備えるコントローラを使用することもできる。
【0032】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータ、通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、マット型コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0033】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し,これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0034】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0035】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0036】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0037】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0038】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0039】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどの入出力デバイスを接続する形態も採用することができる。
【0040】
また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、一般的なコンピュータ(汎用のパーソナルコンピュータ等)を本発明に係るゲーム装置として利用することもできる。例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。そして、ゲームプログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させると、ゲーム装置として機能させることができる。
【0041】
以下では、注記しない限り、後述するゲーム装置について、図1に示した情報処理装置100により説明を加える。ゲーム装置は、必要に応じて適宜一般的なコンピュータの要素に置換することができ、これらの実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0042】
(ゲームの説明)
図3は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置300により実現されるゲーム画面の一例を示す図である。以下、本図を参照して当該ゲームについて説明する。ゲーム画面200は、DVD−ROMドライブ107に装着されたDVD−ROMから読み出されるゲームプログラム及びゲームデータに基づいてモニタに生成される。同図に示すように、このゲーム画面200では、背景には背景画像206が全面に表示されており、基準画像201a、201b、201c、201dと、案内画像202a、202b、202c、202dと、ダンスゲージ203と、スコア204と、メッセージ205と、が背景画像206に重畳表示されている。スコア204はゲーム画面200の下段に表示されており、これまでの累積点数を表示するものである。メッセージ205は画面中段に表示されており、プレイヤの操作の巧拙に応じた内容の文字を表示するものである。例えば、「GREAT」、「PERFECT」、「GOOD」、「BAD」等の文字が表示される。
【0043】
ダンスゲージ203は画面上段に表示されており、ゲーム操作の優劣に応じて伸縮するゲージバーを含んでいる。例えば、ゲーム操作が高い評価を受けた場合は、ゲージバーは右方向に伸び、逆にゲーム操作が低い評価しか受けられなかった場合は、ゲージバーは左方向に縮む。そして、ゲージバーが所定長よりも短くなった場合には、ゲームオーバとなるようになっており、プレイヤはダンスゲージ203を見てゲームオーバが近いか否かを判断することができる。ダンスゲージ203の下側には、基準画像201a、201b、201c、201dが順に表示されている。基準画像201a、201b、201c、201dは、プレイヤが操作タイミングを判断するための基準である。
【0044】
また、DVD−ROMから読み出される楽曲データに基づいてスピーカから楽曲が出力される。当該楽曲データには、楽曲のリズムに合わせて定められる複数の時刻(基準時)が記憶されている。プレイヤからの入力が受け付けられた時刻(入力時)と基準時とのずれに応じて、ゲージバーは伸縮する。基準時は、各基準画像及び各案内画像と連動している。入力時と基準時とが一致するタイミングと案内画像と基準画像とが一致するタイミングとは等しい。
【0045】
次に、基準画像と案内画像とのずれについて説明する。図4(a)は、案内画像202aが基準画像201aに到達していない状態(プレイヤの入力タイミングが早い場合)を示し、図4(b)は、案内画像202aと基準画像201aとが完全に一致している状態(プレイヤの入力タイミングが一致している場合)を示し、図4(c)は、案内画像202aが基準画像201aを超えている状態(プレイヤの入力タイミングが遅い場合)を示す。プレイヤは、図4(b)に示されるようなタイミングで入力を行うことにより、得点をあげることができる。一方、図4(a)及び(c)に示されるようなタイミングで入力を行うとゲージバーが縮小して、ゲージバーが所定長よりも短くなった場合には、ゲームオーバとなる。
【0046】
なお、必ずしも入力時が基準時に完全に重なるタイミングでプレイヤがマット型コントローラ105を操作しなければ得点を上げることができないという訳ではなく、その一致度に応じて得点が与えられるようになっている。つまり、入力時と基準時とのタイミングが近いほど、得点は高くなる。なお、案内画像202a、202b、202c、202dの出現数、出現順序、及び基準時等は、DVD−ROM等に記録されたゲームプログラム及びゲームデータに基づき決定される。
【0047】
(ゲーム装置の構成)
次に、本実施の形態に係るゲーム装置300の概要構成について図5を参照して説明する。ゲーム装置300は、表示部301と、受付部302と、判定部303と、を備える。以下にゲーム装置300の各構成要素について説明する。なお、各部の機能は互いに連関し合っているが、用途に応じて各部の採否を適宜変更することができる。
【0048】
表示部301は、DVD−ROM等から必要なプログラムやデータを読み出し、図3に示すように、基準画像201a、201b、201c、201d、案内画像202a、202b、202c、202d、ダンスゲージ203、スコア204、メッセージ205等をモニタに表示する。また、表示部301は、プレイヤの動作を模したキャラクタ等も必要に応じてモニタに表示する。表示部301は、読み出されたプログラムに基づき、基準画像上を通過するように案内画像を移動させる。例えば、図3に示すように、案内画像202cは、基準画像201c上を通過するように移動する。基準画像201c上を通過した後、案内画像202cはゲーム画面200の上辺に向かって移動し、ゲーム画面200から消える。
【0049】
また、表示部301は、後述する判定部303の判定結果に基づいて、所定の時間、基準画像の色彩を変更する。まず、表示部301は、プレイヤからの入力が受け付けられるまで、第1の色彩(例えば、白色)で基準画像を表示する。次に、入力が受け付けられると、表示部301は、判定部303が判定した基準画像に対する案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩(例えば、赤色、青色、明るい白色)で、所定の時間、基準画像を強調表示する。次に、表示部301は、第2の色彩で強調表示された基準画像を、所定の時間、第3の色彩(例えば、黒色)で移行表示した後、再び第1の色彩で通常表示する。
【0050】
ここで、強調表示とは、所定の強調時間の間、基準画像の色彩を第2の色彩で表示することをいう。また、移行表示とは、所定の移行時間の間、基準画像の色彩を第2の色彩から第3又は第1の色彩へ変化させて表示することをいう。さらに、通常表示とは、基準画像の色彩を第1の色彩で表示することをいう。また、強調時間及び移行時間は、基準画像を所定の色彩で表示する時間をいい、色彩が変化する時間も含まれる。
なお、強調時間及び移行時間の長さは任意であり、また、当該長さを等しくまた異なるように調整することもできる。
【0051】
CPU 101、RAM 103、及び画像処理部108等が協働して動作することにより、表示部301として機能する。
なお、第1の色彩、第2の色彩、第3の色彩は、それぞれ異なる色彩である。また、表示される色彩は、1色に限定されず、複数の色、グラデーション等、任意である。
【0052】
受付部302は、マット型コントローラ105を通じてプレイヤが操作した入力を受け付け、当該入力情報を後述する判定部303に渡す。受付部302を通じてプレイヤからの入力が受け付けられた時刻が入力時となる。受付部302は、図3に示すように、4つの案内画像202a、202b、202c、202dに対応する少なくとも4つの入力ボタンを備える。
なお、CPU 101、インターフェース104、及びマット型コントローラ105等が協働して動作することにより、受付部302として機能する。
【0053】
判定部303は、受付部302から渡される入力操作に対応する入力時情報に基づいて、入力の有無を判定する。また、判定部303は、プレイヤが入力をした入力時における案内画像と基準画像との位置関係を判定する。つまり、案内画像の位置が基準画像の位置に対して、到達していないか、一致しているか、超えているか、を判定部303は判定する。
【0054】
判定部303は、図4(a)に示される位置関係を、案内画像202aが基準画像201aに到達していないと判定し、図4(b)に示される位置関係を、案内画像202aと基準画像201aとが完全に一致していると判定し、図4(c)に示される位置関係を、案内画像202aが基準画像201aを超えていると判定する。判定部303は、案内画像と基準画像との当該位置関係を判定し、当該判定結果を表示部301に渡す。
なお、CPU 101、及びRAM 103等が協働して動作することにより、判定部303として機能する。
【0055】
(表示処理)
次に、基準画像が強調表示される表示処理を、図6のフローチャートを参照して説明する。なお、本フローチャートでは、案内画像の移動表示の処理については、理解を容易にするため、図示を省略している。
【0056】
ゲーム装置300の電源が投入されてゲームが開始されると、表示部301は、DVD−ROM等から必要なプログラムやデータを読み出し、図3に示すように、基準画像201a、201b、201c、201d、及び案内画像202a、202b、202c、202d等をモニタに表示する。次に、表示部301は、読み出されたプログラムに基づき、所定の基準画像を第1の色彩(例えば、白色)で通常表示して、当該基準画像上を通過するように所定の案内画像を移動させる(ステップS11)。例えば、案内画像202bは、白色で表示された基準画像201b上を通過するように移動する。
【0057】
次に、受付部302は、プレイヤから入力を受け付け、当該入力情報を判定部303に渡す。判定部303は、受付部302からの入力情報に基づいて、プレイヤからの入力があるか否かを判定する(ステップS12)。
【0058】
プレイヤからの入力がない場合(ステップS12;No)、表示部301は、案内画像を移動させる表示等を行い、第1の色彩で基準画像を通常表示し続ける(ステップS11)。
【0059】
一方、プレイヤからの入力がある場合(ステップS12;Yes)、判定部303は、受付部302がプレイヤからの入力を受け付けた入力時における基準画像に対する案内画像の相対的な位置(案内画像と基準画像との位置関係)を判定する(ステップS13)。
【0060】
判定部303は、入力情報に基づいて、入力時における案内画像の基準位置と基準画像の基準位置との差(位置の差)を判定する。
【0061】
図7は、案内画像と基準画像との位置の差を説明する図である。図7(a)に示されるように、当該差の値が所定の閾値以上であり、かつ、案内画像の基準位置が基準画像の基準位置に到達していない場合、案内画像が基準画像に到達していない(入力タイミングが早い)と、判定部303は判定する。一方、当該差の値が所定の閾値以上であり、かつ、案内画像の基準位置が基準画像の基準位置を超えている場合、案内画像が基準画像を超えている(入力タイミングが遅い)と、判定部303は判定する。
また、図7(b)に示されるように、当該差の値が所定の閾値未満の場合、案内画像と基準画像とが一致している(入力タイミングが一致)と、判定部303は判定する。
【0062】
入力タイミングが一致する場合(ステップS13;一致)、表示部301は、第2の色彩(例えば、明るい白色)で、所定の強調時間(例えば、1秒間)、基準画像を強調表示する(ステップS14)。つまり、第1の色彩で表示された基準画像が、第2の色彩で表示される。プレイヤが入力した入力タイミングに応じて当該色彩が変化するため、プレイヤは入力したタイミングを知ることができる。
【0063】
次に、表示部301は、第2の色彩で強調表示された基準画像を、第1の色彩で移行表示し、(ステップS15)、ステップS11に戻る。ステップS15において、表示部301は、基準画像を表示する色彩を、第2の色彩から第1の色彩へ次第に変化させることもできる。
【0064】
入力タイミングが早い場合(ステップS13;早い)、表示部301は、判定部303が判定した案内画像と基準画像との位置の差に対応付けられる第2の色彩(例えば、赤色)で、基準画像を強調表示する(ステップS16)。
【0065】
図8は、位置の差に対応して変化する第2の色彩で表示される基準画像を示す。表示部301は、図8に示すように、位置の差が小さい場合、強調の弱い第2の色彩(例えば、薄い赤)で、また、位置の差が大きい場合、強調の強い第2の色彩(例えば、濃い赤)で、基準画像を強調表示する。
【0066】
次に、表示部301は、第2の色彩で強調表示された基準画像を、第3の色彩(例えば、
黒色)で移行表示し(ステップS17)、ステップS11に戻る。
なお、表示部301は、基準画像を表示する色彩を、第2の色彩から第3の色彩へ、また、第3の色彩から第1の色彩へ、次第に変化させて表示することもできる。
【0067】
図9は、基準画像の色彩変化を示す図である。表示部301は、図9に示すように、ステップS16又は後述するステップS18において、第2の色彩で強調表示した基準画像を、第3の色彩で移行表示した後、第1の色彩で通常表示する。基準画像を第3の色彩で移行表示することにより、案内画像と基準画像との位置の差に対応付けられる色彩で強調表示される第2の色彩と、強調表示された第2の色彩が第1の色彩に変化する途中の色彩と、が区別される。
【0068】
入力タイミングが遅い場合(ステップS13;遅い)、表示部301は、ステップS16と同様に、判定部303が判定した案内画像と基準画像との位置の差に対応付けられる第2の色彩(例えば、青色)で、基準画像を強調表示する(ステップS18)。
【0069】
次に、表示部303は、ステップS16と同様に、第2の色彩で強調表示された基準画像を、第3の色彩(例えば、黒色)で移行表示し(ステップS19)、ステップS11に戻る。
【0070】
なお、典型的には、(1)ステップS14、S16、S18のそれぞれにかかる時間は互いに等しく、また、(2)ステップS15、S17、S19のそれぞれにかかる時間は互いに等しい。
また、典型的には、(1)及び(2)に要する時間の和は、次の案内画像が基準画像に到着するまでの時間よりも短い。(1)や(2)において時間が経過するので、その間にも案内画像は移動するように、並行・並列に処理が行われる。
【0071】
以上の処理により、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力されたタイミングの早遅をプレイヤにわかりやすく提示することができる。
プレイヤが入力した入力時における案内画像と基準画像との位置の差に対応付けられる色彩で、基準画像が強調表示されるため、入力タイミングが、早い、遅い、又は、一致しているか否かをプレイヤは知ることができる。
【0072】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0073】
図10は、強調表示される基準画像の変形例を示す図である。表示部301は、図10に示すように、基準画像の周囲に所定の背景画像を表示することにより、基準画像を強調表示することもできる。表示部301は、基準画像の色彩を変更し、さらに、所定の背景画像を基準画像の周囲に表示することもできる。
なお、所定の背景画像の形状及び色彩等は、任意である。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上説明したように、本発明によれば、指定されたタイミングにプレイヤが入力をすべきゲームにおいて、入力するタイミングをプレイヤにわかりやすく知らせるのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、及び、これらをコンピュータにて実現するためのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲーム装置等が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】マット型コントローラを示す図である。
【図3】ゲーム画面例を示す図である。
【図4】案内画像と基準画像との位置関係を説明する図であり、(a)は案内画像が基準画像に到達していない状態を示す図であり、(b)は案内画像と基準画像とが一致している状態を示す図であり、(c)は案内画像が基準画像を超えている状態を示す図である。
【図5】ゲーム装置の概要構成を示す説明図である。
【図6】表示処理を説明するフローチャートである。
【図7】案内画像と基準画像との位置の差を説明する図であり、(a)は案内画像と基準画像とが一致していない状態を示す図であり、(b)は案内画像と基準画像とが一致している状態を示す図である。
【図8】位置の差に対応して色彩が変化する基準画像を説明する図である。
【図9】基準画像の色彩変化を説明する図である。
【図10】強調表示される基準画像の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 マット型コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200 ゲーム画面
201a、201b、201c、201d 基準画像
202a、202b、202c、202d 案内画像
203 ダンスゲージ
204 スコア
205 メッセージ
206 背景画像
300 ゲーム装置
301 表示部
302 受付部
303 判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内画像が基準画像を通過するように表示して、当該案内画像が当該基準画像に重なる時にプレイヤが入力をすべき旨を促す表示部と、
当該プレイヤの入力を受け付ける受付部と、を備え、
前記表示部は、
(a)当該入力が受け付けられるまで、第1の色彩で当該基準画像を通常表示し、
(b)当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する当該案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、所定の時間(以下「強調時間」という。)の間、当該基準画像を強調表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、当該相対的な位置の大きさが、所定の閾値を
(c)超える場合、当該強調表示の後、第3の色彩で、所定の時間(以下「移行時間」という。)の間、当該基準画像を移行表示し、
(d)超えない場合、当該強調表示の後、当該第1の色彩で、当該移行時間の間、当該基準画像を移行表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
当該強調時間の間、当該基準画像を表示する色彩を、当該第2の色彩から、当該第1若しくは当該第3の色彩へ、次第に変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、当該移行表示の後、当該第1の色彩で、当該基準画像を通常表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置であって、
当該移行時間の間、当該基準画像を表示する色彩を、当該第1若しくは第3の色彩から、当該第1の色彩へ、次第に変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、当該強調表示の間、当該基準画像の周囲に所定の画像を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
表示部と、受付部と、を有するゲーム装置にて実行されるゲーム制御方法であって、
前記表示部が、案内画像が基準画像を通過するように表示して、当該案内画像が当該基準画像に重なる時にプレイヤが入力をすべき旨を促す表示工程と、
前記受付部が、当該プレイヤの入力を受け付ける受付工程と、を備え、
前記表示工程は、
(a)当該入力が受け付けられるまで、第1の色彩で当該基準画像を通常表示し、
(b)当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する当該案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、所定の時間(以下「強調時間」という。)の間、当該基準画像を強調表示する、
ことを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
案内画像が基準画像を通過するように表示して、当該案内画像が当該基準画像に重なる時にプレイヤが入力をすべき旨を促す表示部と、
当該プレイヤの入力を受け付ける受付部と、として機能させ、
前記表示部は、
(a)当該入力が受け付けられるまで、第1の色彩で当該基準画像を通常表示し、
(b)当該入力が受け付けられると、当該基準画像に対する当該案内画像の相対的な位置に対応付けられる第2の色彩で、所定の時間(以下「強調時間」という。)の間、当該基準画像を強調表示する、
ように機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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