ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法およびプログラム
【課題】プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置を実現すること。
【解決手段】このゲーム装置では、スピーカ52が順に音声単位を出力し、その音声単位の操作受入期間内に、コントローラ3およびインターフェース42を介して、表示パネル51に表示される複数の文字列のいずれかに対するプレイヤの選択操作を順次受け入れる。その選択操作をCPU21が逐次評価することでゲームが進行する。
【解決手段】このゲーム装置では、スピーカ52が順に音声単位を出力し、その音声単位の操作受入期間内に、コントローラ3およびインターフェース42を介して、表示パネル51に表示される複数の文字列のいずれかに対するプレイヤの選択操作を順次受け入れる。その選択操作をCPU21が逐次評価することでゲームが進行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声による操作指示に応じて選択操作を行うためのゲーム装置、ゲーム装置の制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤの視覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が知られている。例えば、公知のダンスゲームでは、スクロール表示される踏み位置指示マークと、静止マークとを画面に表示させ、両マークが一致するタイミングで所定の操作を行うようにプレイヤに対して指示するものがある(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3003851号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記ダンスゲームのように、プレイヤの視覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与えるゲーム装置は従来から存在したものの、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与えるゲーム装置は存在せず、かかるゲーム装置が要望されていた。
【0004】
上述した観点に鑑み、本発明の目的は、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、および、そのためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部と、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる表示制御部と、前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる操作入力部と、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する評価部と、を備えるものである。
【0006】
ここで、音声単位は、例えば単一のプレイにおいてプレイヤに提示される全体の音声(全体音声)の一部であって、各音声単位は、全体音声の中で所望の大きさまたは範囲に予め設定可能である。音声単位の操作受入期間は、操作入力部が、その音声単位に対するプレイヤの選択操作を受け入れる期間である。操作受入期間としては、例えば、音声単位の出力開始期間の前後の一定の期間、または、音声単位の出力開始期間の後の一定の期間が挙げられる。
【0007】
表示制御部は、音声単位の操作受入期間に、その音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる。そして、操作入力部は、操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる。すなわち、このゲーム装置は、音声出力部による音声単位の出力に伴ってプレイヤの聴覚が刺激されるとともに、選択対象としての複数の文字列の表示部に対する表示によってプレイヤに操作指示が与えられる。
【0008】
さらにこのゲーム装置において、評価部は、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、その音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する。したがって、本発明により、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が提供される。
【0009】
本発明に係るゲーム装置において、評価部は、前記第1文字列と前記第2文字列とが一致する場合にはさらに、音声単位の出力開始時刻と、当該音声単位に対する操作受入期間内における選択操作の受入時刻との差に基づいてプレイヤの選択操作を評価するようにしてもよい。これにより、音声単位を聴取してから適切な文字列を選択するまでのプレイヤの反応速さも評価の対象とすることができる。例えば、音声単位の出力開始時刻と、その音声単位に対する選択操作の受入時刻との差が小さい場合には、プレイヤの反応が速いことを意味し、かかる場合にはプレイヤの操作に対する評価を高くする。
【0010】
本発明に係るゲーム装置において、音声単位と第1文字列とは、異なる言語間の同一の意味内容となるように予め対応付けられているようにしてもよい。このようなゲーム装置では、例えば、音声単位の出力が英語によってなされ、その音声単位に予め対応付けられた日本語の第1文字列(音声単位と同一の意味内容の文字列)を含む複数の日本語の文字列を、選択対象として表示部に表示させる。このとき、プレイヤは、英語による音声単位を正しく聴取し、その音声単位に対応する日本語の文字列を適切に選択操作することが指示され、その選択操作が評価されることになる。したがって、プレイヤはゲームの興趣を味わいながら語学学習を行うことができる。
【0011】
本発明に係るゲーム装置において、音声出力部は、評価部による評価結果に応じて、前記複数の音声単位の出力速度を変化させるようにしてもよい。これにより、例えばプレイヤの選択操作が誤りと評価されたときに、その評価結果を強調してプレイヤに報知することができる。
【0012】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させるようにしてもよい。これにより、プレイヤが仮に音声単位を完全に聴取できなかった場合でも、その指示標識を視認することで、適切な文字列を選択操作できるようになる。すなわち、指示標識の表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0013】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、表示部の複数の第1表示領域のいずれかに配置して表示させ、操作入力部は、前記複数の第1表示領域のいずれかに対するプレイヤの選択操作を受け入れるようにしてもよい。これにより、プレイヤの文字列の選択操作は、その文字列が配置される第1表示領域の選択操作によってなされることになり、プレイヤの文字列選択操作が視覚的に容易になる。
【0014】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、前記複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置するようにしてもよい。選択対象としての複数の文字列の各々が複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置されると、文字列と、表示部における第1表示領域の位置との相関が低くなる。そのため、プレイヤは、たとえ同一の音声単位であっても適切な文字列を選択するためには、その文字列の位置、すなわち、表示部における第1表示領域の位置を把握した上で適切な操作をしなければならず、これによりゲームの難易度を高めることができる。
【0015】
本発明に係るゲーム装置において、音声出力部は、複数の音声単位を含み、かつフレーズの繰り返しを有する楽曲を出力し、表示制御部は、前記フレーズに含まれる音声単位に予め対応付けられた第1文字列の前記第1表示領域への配置を、楽曲内のすべての前記フレーズで規則的に行うようにしてもよい。これにより、その楽曲におけるフレーズの繰り返しに伴って、または、プレイヤの当該楽曲を用いたゲーム経験に基づいて、そのフレーズにおける第1文字列の第1表示領域への配置順序をプレイヤが予知し得ることが期待され、プレイヤの選択操作の難易度を低く設定することができる。
【0016】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々の特性に応じて、各文字列、および/または、各文字列が配置される第1表示領域を着色して表示させるようにしてもよい。これにより、プレイヤが音声単位に対応する文字列の特性を予測できる状況の場合には、プレイヤは適切な文字列を素早く認識して選択操作を行うことができる。
【0017】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、前記複数の音声単位の各々と同一言語上で対応する第3文字列を順に、表示部の前記複数の第1表示領域以外の第2表示領域上で一方向にスクロールさせて表示させるようにしてもよい。このスクロール表示される第3文字列は音声単位と同一言語上で対応しているため、プレイヤが仮に音声単位を聴取できなかった場合でも、プレイヤは聴取できなかった音声単位を文字として視認し、この認識した文字に基づいて適切な操作をし得る。すなわち、第3文字列のスクロール表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム制御方法は、表示部と、音声出力部と、表示制御部と、操作入力部と、評価部とを有するゲーム装置の制御方法であって、前記音声出力部が、複数の音声単位の各々を順に出力するステップと、前記表示制御部が、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させるステップと、前記操作入力部が、前記操作受入期間に前記表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れるステップと、前記評価部が、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価するステップと、を備えるものである。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るプログラムは、表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部とを有するゲーム装置のためのものであって、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる手順と、前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる手順と、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する手順と、をコンピュータに実行させるものである。
【0020】
コンピュータは、例えば家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ホームサーバ等である。また、プログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態であるゲーム装置1について説明する。このゲーム装置1は、音声による選択指示に応じてプレイヤに文字列の選択操作をさせるものである。
【0023】
[ゲーム装置1の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のハードウエア上の構成を示す模式図である。以下、本図を参照してゲーム装置1のハードウエア上の構成を説明する。
【0024】
図1に示すように、ゲーム装置1は、本体部2とコントローラ3を備える。本体部2は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、画像処理部31と、音声処理部32と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ41と、インターフェース42と、表示パネル51と、スピーカ52とを含む。
【0025】
ゲーム用プログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ41に装着して、ゲーム装置1の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0026】
CPU21は、各構成要素とバスで接続されて制御信号やデータの転送処理を行うとともに、ゲーム装置1全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング制御等を行う。
【0027】
ROM22には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM23に読み出してCPU21による実行が開始される。また、ROM22には、ゲーム装置1全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0028】
RAM23には、データやプログラムを一時的に記憶するための記録領域が設けられ、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行に必要なデータが保持される。
【0029】
インターフェース42と接続されるコントローラ3は、ゲーム実行時にプレイヤによって行われる操作入力を受け入れるためのセンサを備え、そのセンサ出力がインターフェース42を介してCPU21へ伝送されて処理される。後述するように、この実施形態のゲーム装置1では、プレイヤは表示パネル51上に表示される複数の文字列からいずれかの文字列を選択する操作を行うが、この選択操作が可能であればコントローラ3の構成としていかなる方式もとり得る。例えば、コントローラ3は、上下左右方向の方向指示操作を入力するための第1釦(図示せず)と、選択対象を確定させるための第2釦(図示せず)とを備える。この場合、コントローラ3に備えられるセンサは、例えば、プレイヤによる第1釦または第2釦に対する押圧を検出する圧力センサまたはアナログスイッチである。
【0030】
DVD−ROMドライブ41に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データ(音声ソース)が記録される。CPU21による制御の下、DVD−ROMドライブ41は、DVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらのプログラムやデータはRAM23等に一時的に記憶される。
【0031】
画像処理部31は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU21や画像処理部31が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部31が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部31に接続される表示パネル51へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0032】
音声処理部32は、DVD−ROMから読み出したデジタル音声データ(音声ソース)をアナログ信号に変換し、これに接続されたスピーカ52から出力させる。音声処理部32は、必要に応じて所要のコーデックを内蔵する。また、CPU21の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音声や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0033】
なお、ゲーム装置1は、インターフェース42を介して着脱自在に接続される外部メモリ(図示せず)を備えていてもよい。この外部メモリは、過去のゲーム結果を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータなどが書き換え可能に記憶する。この外部メモリは、プレイヤのコントローラ3を介した指示入力に応じて、上記データを適時外部メモリに記録することができるように構成される。
【0034】
また、ゲーム装置1は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM22、RAM23、上記外部メモリ、DVD−ROMドライブ41に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0035】
[ゲーム概略]
次に、ゲーム装置1によって実現されるゲームの概略について、図2および図3を参照して説明する。図2は、ゲーム実行時における表示パネル51の基本的な表示態様を示す図である。図3は、ゲームの概略を時系列上で説明するための図である。
【0036】
図2に示すように、このゲーム装置1において、ゲームの実行時の表示パネル51には6個の表示領域AR1〜AR6(複数の第1表示領域)が表示される。各表示領域内には、ゲームの実行時にプレイヤの選択対象としての文字列が表示される。
【0037】
ゲーム装置1は、プレイヤのコントローラ3に対する操作に応じて、6個の表示領域AR1〜AR6に表示された文字列の中から、いずれかの文字列をプレイヤの選択操作結果として受け入れるように構成されている。例えば、コントローラ3が、上下左右方向の方向指示操作を入力するための第1釦(図示せず)と、選択対象を確定させるための第2釦(図示せず)とを備える場合、CPU21は、第1釦に対する操作に応じて、いずれかの表示領域を仮選択結果として他の表示領域と区別して視認できるように表示し、さらなる第2釦に対する操作に応じて、その表示領域に対する選択を確定させる。これにより、CPU21は、選択された表示領域に配置された文字列をプレイヤの選択操作結果として認識する。
【0038】
このゲーム装置1は、音声による選択指示に応じてプレイヤに文字列の選択操作をさせ、その結果によって、プレイヤの選択操作を評価するものである。
この実施形態では、音声による選択指示の一例として、スピーカ52から、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声が所定の順序で出力される。例えば図3(a)に示すように、「C」(シー),「A」(エー),「F」(エフ)の音声が順にスピーカ52から出力される。そして、例えば図3(b)および図3(c)に示すように、ゲーム装置1は、各音声の出力開始時刻と略同一時刻から所定の期間を、プレイヤによる選択操作が可能な期間として、その期間、「A」から「F」までの文字列を表示領域AR1〜AR6のいずれかに配置して表示する。
【0039】
以下の各実施形態の説明では、複数の表示領域の各々に、選択候補としての文字列を配置させた状態の表示態様を、表示パネル51の「表示パターン」と称する。第1実施形態のゲーム装置1では、各音声の出力に伴う表示パターンでは、「A」から「F」までの文字列が各表示領域にランダムに配置される。
【0040】
ゲーム装置1では、スピーカ52から出力された音声と、それに応じて選択された文字列とが適切に対応している場合に、プレイヤが正しい選択操作を行ったと評価する。例えば、図3の例では、「C」(シー)という音声がスピーカ52から出力された後の所定の期間内にプレイヤがコントローラ3を操作して表示領域AR3を選択することによって、「C」という文字列が選択されたことになり、正しい選択操作と判定される。さらに、「A」(エー)という音声がスピーカ52から出力された後の所定の期間内にプレイヤが表示領域AR3を選択することによって、「A」という文字列が選択されたことになり、正しい選択操作と判定される。
【0041】
このように本実施形態のゲーム装置1では、音声の出力毎に「A」から「F」までの文字列の配置が入れ替わるため、プレイヤは、聴取した音声が同一であったとしても、正しい選択操作として評価されるためには、その都度異なる選択操作を所定の期間内に行わなければならない。このことは、音声が出力される度に、音声に対応する文字列の選択指示がなされているに等しく、これによりゲームの興趣が発揮される。
【0042】
[ゲーム装置1の機能構成]
図4は、図1に示したハードウエア構成上で実現されるゲーム装置1の機能構成を示す図である。以下、本図を参照して説明する。図4に示すように、このゲーム装置1は、記憶部101、音声出力部102、表示制御部103、表示部104、操作入力部105および評価部106を備える。
【0043】
記憶部101は、図1におけるROM22またはRAM23により構成され、音声ソース(全体音声)と、その音声ソースに対応付けられたデータとして音声単位と文字列のデータを記憶する。また、記憶部101は、後述する表示管理データを記憶する。
表示部104は、図1における画像処理部31および表示パネル51によって構成され、選択対象としての文字列をプレイヤに対して視認可能に提供するために設けられる。
【0044】
図4に示した、記憶部101および表示部104以外の構成要素については、以下のゲーム装置1の動作説明において適宜参照される。
【0045】
[ゲーム装置1の動作]
以下、このゲームを実現するためにゲーム装置1の動作について説明する。
【0046】
先ず、このゲームを実現するためにゲーム装置1内で処理される様々なデータ(全体音声のデータ(音声ソース)、音声単位と文字列のデータ、表示パターンのデータ)に関連して、図5〜図8を参照して説明する。図5は、後述する音声単位と文字列のデータの対応関係を示す図である。図6は、(a)全体音声と、(b)音声単位と、(c)表示パターンとを示すタイミングチャートである。図7は、表示パターンのデータの一例を示す図である。図8は、後述する表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図である。なお、図6(a)は、全体音声の音圧レベルを例示的に示しているに過ぎない。
【0047】
このゲーム装置1では、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声が所定の順序で出力される全体音声のデータが、音声ソースとしてROM22に記録されている。ゲーム実行時には、この音声ソースがROM22から読み出されて、スピーカ52から一連の音声が出力される。
【0048】
全体音声の一部であって、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声を含む部分を、以下の説明では「音声単位」と称する。図5に示すように、音声単位SX(i)(i=1,2,…)のデータには、全体音声の出力開始時刻を基準にした、各音声単位の出力開始時刻および出力終了時刻が記述されている。
また、図5に示すように、この音声単位SX(i)(i=1,2,…)は、文字列TX(i)(i=1,2,…)と予め対応付けられている。例えば、SX(1)が「シー」という音声を含む音声単位である場合、この音声単位SX(1)は、「C」という文字列TX(1)と予め対応付けられている。音声単位と文字列のデータはROM22に記録されており、ゲーム実行時には、対応する音声ソースとともにROM22から読み出される。
【0049】
図6に示すように、このゲーム装置1では、音声単位SX(i)(i=1,2,…)の出力開始時刻および出力終了時刻に基づいて、音声単位の各々に対応する表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の表示区間PD(i)(i=1,2,…)がCPU21によって設定される。図6では、例えば音声単位SX(1)の出力開始時刻ts10と略同一時刻の時刻td10が表示区間PD(1)の開始時刻として設定され、音声単位SX(1)の出力終了時刻ts11から所定期間Pだけ進んだ時刻td11が表示区間PD(1)の終了時刻として設定される。上述した所定期間Pは、対応する音声単位の出力区間の長さに応じて適宜変更して設定されるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、表示区間PD(i)(i=1,2,…)が、音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して、プレイヤの選択操作を受け入れるための操作受入期間となる。この表示区間は、音声単位の出力開始時刻よりも前から開始するようにしてもよい。
【0050】
CPU21は、各表示区間における表示パターンをランダムに決定する。各表示パターンDX(i)(i=1,2,…)のデータは、図7に一例を示すように、6個の表示領域AR1〜AR6の各々に配置される文字列のデータからなる。
【0051】
図8に示すように、CPU21は、各音声単位に対応した表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々の表示状態を、表示管理データによって管理する。表示管理データが「0」であるときには表示パターンが「未表示」であることを意味する。表示管理データが「1」であるときには表示パターンが表示パネル51上に「表示中」であることを意味する。表示管理データが「2」であるときには表示パターンが「表示終了」であることを意味する。
【0052】
次に、このゲームを実現するために実行される処理の全体について、図9を参照して説明する。図9は、ゲームの制御処理の全体を示すフローチャートである。
【0053】
図9において、ゲーム装置1が起動すると、所定の起動処理が行われた後に(ステップS100)、CPU21は、ROM22から音声ソースと、当該音声ソースに対応する音声単位と文字列のデータを読み出すとともに(ステップS101)、音声処理部32を制御して音声ソースの出力を開始する(ステップS102)。
ここで、CPU21は、音声処理部32と協働して、音声出力部102として機能する。
【0054】
CPU21は、音声ソースの出力が終了するまでの間(ステップS103)、表示管理データの更新処理(ステップS104)と、表示パターンの生成処理(ステップS105)と、評価処理(ステップS106)とを行う。なお、ステップS104〜S106の処理は、それぞれ後述する図10〜図12において、詳細なフローチャートを示してある。
【0055】
図10は、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理(表示管理データの更新処理)のフローチャートである。図11は、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々のデータを生成するために逐次実行される処理(表示パターンの生成処理)のフローチャートである。図12は、プレイヤによる選択操作を評価するために逐次実行される処理(評価処理)のフローチャートである。
【0056】
図10において、CPU21は、各音声単位に応じて設定した、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の表示区間を参照し、現在時刻(音声ソースの処理開始時刻を基準とした、処理実行時の時刻)が、表示パターンDX(i)の表示開始時刻を経過したか否かを判定し(ステップS1)、現在時刻が表示開始時刻を経過していない場合には、その表示パターンの表示管理データを「0」に設定する(ステップS2)。ステップS1で現在時刻が表示開始時刻を経過していると判定した場合には、表示パターンDX(i)の表示終了時刻を経過したか否かを判定する(ステップS3)。そして、現在時刻が表示終了時刻を経過していないと判定した場合には、その表示パターンの表示管理データを「1」に設定し(ステップS4)、表示終了時刻を経過していると判定した場合には、その表示パターンの表示管理データを「2」に設定する(ステップS5)。CPU21は、図10に示す処理を、すべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)に対して逐次実行する。
【0057】
図11において、CPU21は、すべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「0」から「1」に変化した表示パターンのデータを検索する(ステップS10)。対応する表示管理データが「0」から「1」に変化した表示パターンが存在する場合には、その表示パターンをランダムに生成して、表示パネル51上に表示させる(ステップS11)。図11のフローチャートによれば、表示開始時刻td10,td20,td30に達した時点で(図6を参照)、それぞれの表示パターンDX(1),DX(2),DX(3)をランダムに決定する処理がなされることになるが、音声単位SX(i)(i=1,2,…)のROM22からの読み出し直後に、一括してすべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)を決定しておいてもよい。
【0058】
図10および図11で示した処理において、CPU21は、画像処理部31と協働して、表示制御部103として機能する。
【0059】
図12において、CPU21は、プレイヤのコントローラ3に対する選択操作をインターフェース42を介して検出すると(ステップS20のYes)、各表示パターンの表示区間を参照して、その操作時刻(すなわち検出時刻)における表示パターンを特定する(ステップS21)。さらにCPU21は、ステップS21で特定された表示パターンに対応する音声単位を特定する(ステップS22)。
ここで、CPU21は、インターフェース42と協働して、操作入力部105として機能する。
【0060】
次にCPU21は、ステップS21で特定された表示パターンに基づいて、操作によって選択された文字列を特定する。そして、この選択された文字列(第2文字列)と、ステップS22で特定された音声単位に対して予め対応付けられた文字列(第1文字列)とが一致するか判定する(ステップS23)。その結果、両者が一致する場合にはプレイヤの選択操作が正しいと判定し(ステップS24)、両者が一致しない場合にはプレイヤの選択操作が誤りであると判定する(ステップS25)。
ここで、CPU21は、評価部106として機能する。
【0061】
なお、プレイヤの選択操作が正しいと判定した場合には(ステップS24)、音声単位の出力開始時刻と、その音声単位に応じて行われたステップS20における操作時刻との差に基づいて、プレイヤの選択操作を評価するようにしてもよい。例えば、その差が小さい場合には、プレイヤが音に対してより素早く反応したことを意味し、プレイヤの選択操作に対して高評価を与えるようにする。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置1によれば、プレイヤがスピーカ52から順次出力されてくる音声(音声単位)を聴取し、コントローラ3を操作して、その音声に対応する文字列を表示パネル51上に表示される複数の文字列の中から順次選択することによりゲームが進行する。ここで、表示パネル51上に表示される複数の文字列は、プレイヤの選択操作のタイミング毎にランダムに配置されるので、正しい文字列を選択するためには、タイミング次第で同一の音声に対しても異なる選択操作が要求される。これによりゲームの興趣が発揮される。
【0063】
なお、音声単位と文字列との対応関係は、本実施形態で例示したものに限られない。その対応関係をゲーム開始前にプレイヤに対して予め通知しておく限り、様々な設定が考えられる。例えば、「A」(エー)から「F」(エフ)までの音声単位と、「1」から「6」までの文字列とが対応することを予めプレイヤに通知しておけば、プレイヤがその対応関係を認識したうえでゲームを進行させることができる。
また、音声単位としては、人間の音声に限られず効果音や動物の声であっても構わない。例えば、「ワン」,「ニャー」という音声単位と、「犬(またはDOG)」,「猫(またはCAT)」の文字列とがそれぞれ対応することを予めプレイヤに通知しておけば、プレイヤがその対応関係を認識したうえでゲームを進行させることができる。
【0064】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態であるゲーム装置1Aについて説明する。なお、このゲーム装置1Aの構成は、図1および図4に示したものと同一である。本実施形態の以下の説明では、特に記述しない限り、第1実施形態の説明で用いた符号等をそのまま用いる。
【0065】
第1実施形態のゲーム装置1は、出力される音声単位の種類(「A(エー)」〜「F(エフ)」の6種類の音声)と、選択候補としてプレイヤに提示される文字列の種類(「A」〜「F」の6種類の文字列)とが限定されていたが、必ずしもその必要はない。本実施形態のゲーム装置1Aは、第1実施形態のものと同様のゲームを実現するものであるが、音声単位と、プレイヤに提示される文字列とが時刻の経過に従って変化する。音声単位と文字列とが時刻の経過に従って変化する一例として、本実施形態のゲーム装置1Aでは音声を含む楽曲を音声ソースとして扱う。
【0066】
[ゲーム概略]
以下、本実施形態のゲーム装置1Aによって実現されるゲームの概略について、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態のゲーム装置1Aのゲーム実行時における表示パネル51の基本的な表示態様を示す図である。
【0067】
図13に示すように、このゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと同様に、ゲームの実行時の表示パネル51には6個の表示領域AR1〜AR6が表示される。各表示領域内には、ゲームの実行時にプレイヤの選択対象としての文字列が表示される。
【0068】
ゲーム装置1Aは、プレイヤのコントローラ3に対する操作に応じて、6個の表示領域AR1〜AR6に表示された文字列の中から、いずれかの文字列をプレイヤの選択操作結果として受け入れるように構成されている。ここでは、音声による選択指示の一例として、スピーカ52から、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞を含む楽曲が出力されるものとする。図13に一例を示すように、表示パネル51には、楽曲(全体音声)の出力に連動して、歌詞の一部を含む音声単位に対応する文字列が、選択操作として表示領域AR1〜AR6のいずれかに配置されて表示される。図13では、音声単位に対応する文字列として、「My」,「Grandfather's」,「Clock」,「Was」,「Too」,「Large」の複数の文字列がそれぞれ表示領域AR1〜AR6に配置されて表示された例を示している。
【0069】
このゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと同様に、スピーカ52から出力された音声単位と、それに応じて選択された文字列とが適切に対応している場合に、プレイヤが正しい選択操作を行ったと評価する。例えば、図13の例では、「My」(マイ)という音声単位がスピーカ52から出力された後の所定の期間に、表示領域AR1を選択することで「My」という文字列が選択された場合には、正しい選択操作と判定される。
【0070】
なお、このゲーム装置1Aでも、第1実施形態のものと同様に、同一の音声単位に対応する文字列の配置は固定されずに逐次変化する。そのため、プレイヤは、聴取した音声(音声単位)が同一であったとしても、正しい選択操作として評価されるためには、その都度異なる選択操作を所定の期間内に行わなければならない。このことは、音声単位が出力される度に、音声単位に対応する文字列の選択指示がなされているに等しく、これによりゲームの興趣が発揮される。
【0071】
[ゲーム装置1Aの動作]
以下、このゲームを実現するためにゲーム装置1Aの動作について説明する。
【0072】
先ず、このゲームを実現するためにゲーム装置1A内で処理される様々なデータ(全体音声のデータ(音声ソース)、音声単位のデータ、文字列表示区間のデータ、表示パターンのデータ、表示管理データ)に関連して、図14および図15を参照して説明する。図14は、(a)全体音声と、(b)音声単位と、(c)文字列表示区間と、(d)表示パターンとを示すタイミングチャートである。図15は、後述する表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図である。なお、図14(a)は、全体音声の音圧レベルを例示的に示しているに過ぎない。なお、図14における文字列表示区間は、各音声単位に対応する文字列が表示領域AR1〜AR6のいずれかに表示されている区間(期間)を意味する。
【0073】
このゲーム装置1Aでは、楽曲を構成する全体音声のデータが、音声ソースとしてROM22に記録されている。ゲーム実行時には、この音声ソースがROM22から読み出されて、スピーカ52から全体音声が出力される。このゲーム装置1Aでは、全体音声の一部であって、楽曲の中の歌詞に対応した音声の一部を「音声単位」として予め設定される。
【0074】
図14において、第1実施形態と同様に、音声単位SX(i)(i=1,2,…)は、文字列TX(i)(i=1,2,…)と予め対応付けられている(図5参照)。例えば、図14に示した例で説明すると、「My」という歌詞の部分の音声「マイ」を含む音声単位SX(1)は、「My」という文字列TX(1)と予め対応付けられている。音声単位と文字列のデータはROM22に記録されており、ゲーム実行時には、対応する音声ソース(全体音声)とともにROM22から読み出される。
【0075】
図14に示すように、このゲーム装置1Aでは、音声単位SX(i)(i=1,2,…)の出力開始時刻および出力終了時刻に基づいて、音声単位の各々に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)の文字列表示区間TD(i)(i=1,2,…)がCPU21によって設定される。図14では、例えば音声単位SX(1)の出力開始時刻と略同一時刻の時刻が文字列表示区間TD(1)の開始時刻として設定され、音声単位SX(1)の出力終了時刻ts11から所定期間だけ経過した時刻が文字列表示区間TD(1)の終了時刻として設定される。文字列表示区間の長さは、対応する音声単位の出力区間に応じて適宜変更して設定されるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、文字列表示区間TD(i)(i=1,2,…)が、音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して、プレイヤの選択操作を受け入れるための操作受入期間となる。この文字列表示区間は、音声単位の出力開始時刻よりも前から開始するようにしてもよい。
【0076】
CPU21は、各文字列表示区間の終了時刻において、表示パターンを変更する。すなわち、図14において「再配置」と記述されている時刻に、プレイヤに対して視覚的に選択候補として提示される、表示パネル51上の文字列の配置を変更する。
【0077】
図15に示すように、本実施形態のゲーム装置1Aでは、CPU21は、各音声単位に対応した文字列TX(i)(i=1,2,…)の各々の表示状態を、表示管理データによって管理する。表示管理データが「0」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が「未表示」であることを意味する。表示管理データが「1」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が表示パネル51上のいずれかの表示領域に「表示中」であることを意味する。表示管理データが「2」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が「表示終了」であることを意味する。
【0078】
このゲームを実現するために実行される処理の全体は、図9に示した全体フローチャートと同一である。このとき、図9における表示管理データの更新処理(ステップS104)と、表示パターンの生成処理(ステップS105)はそれぞれ、後述する図16と図17において詳細なフローチャートを示してある。また、図9における評価処理(ステップS106)は、本実施形態においても図12で示したものと同一である。
【0079】
図16は、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理(表示管理データの更新処理)のフローチャートである。図17は、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々のデータを生成するために逐次実行される処理(表示パターンの生成処理)のフローチャートである。
【0080】
図16において、CPU21は、各音声単位に応じて設定した、文字列TX(i)(i=1,2,…)の文字列表示区間を参照し、現在時刻(音声ソースの処理開始時刻を基準とした、処理実行時の時刻)が、文字列表示区間の表示開始時刻を経過したか否かを判定し(ステップS30)、現在時刻が表示開始時刻を経過していない場合には、その文字列TX(i)の表示管理データを「0」に設定する(ステップS31)。ステップS30で現在時刻が表示開始時刻を経過していると判定した場合には、文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が正しかったか否かが判定される(ステップS32)。このステップS32は、プレイヤによる選択操作の評価処理結果(図12のステップS23の結果)に基づいて判定される。
【0081】
ステップS32で文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が誤りであると判定された、若しくは文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作がなく(ステップS32のNo)、かつ、文字列TX(i)の表示終了時刻を経過していないと判定した場合には(ステップS33のNo)、その表示パターンの表示管理データを「1」に設定する(ステップS34)。
【0082】
ステップS32で文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が正しいと判定された場合(ステップS32のYes)、または、表示終了時刻を経過したと判定した場合には(ステップS33のYes)、その表示パターンの表示管理データを「2」に設定する(ステップS35)。すなわち、ゲーム装置1Aでは、楽曲の進行に伴って新規の音声単位が順次出力され、その新規の音声単位に対応する文字列を選択候補として表示パネル51上に順次表示していく必要があるため、プレイヤによって正しい選択がなされた文字列や、表示開始から一定期間経過して選択対象として適切でなくなった文字列を、表示パネル51に表示しないようにする。
CPU21は、図16に示す処理を、すべての文字列に対して逐次実行する。
【0083】
図17において、CPU21は、すべての文字列TX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列を検索する(ステップS40)。対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列TX(i)が存在する場合には、そのTX(i)の次の文字列TX(i+1)から文字列TX(i+6)の連続する文字列を、表示領域AR1〜AR6にランダムに配置して表示パネル51上に表示する(ステップS41)。これにより、図14(d)に示したタイミングで表示パターンがDX(1)→DX(2)→DX(3)→…と更新されていくことになる。
この結果、図14に示したように、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)は、それぞれ文字列TX(i)(i=1,2,…)、さらには音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して生成されていく。
【0084】
図16および図17で示した処理において、CPU21は、画像処理部31と協働して、表示制御部103として機能する。
【0085】
前述したように、プレイヤによる選択操作を評価する処理は、図12に示した第1実施形態の処理と同様に行われる。すなわち、CPU21は、プレイヤのコントローラ3に対する選択操作を検出すると、その操作時刻における表示パターンを特定し、さらにその特定した表示パターンに対応する音声単位を特定する。次にCPU21は、特定した表示パターンに基づいて、操作によって選択された文字列を特定する。そして、CPU21は、この操作によって選択された文字列と、特定した音声単位に対して予め対応付けられた文字列とが一致するか判定する。その結果、両者が一致する場合にはプレイヤの選択操作が正しいと判定し、両者が一致しない場合にはプレイヤの選択操作が誤りであると判定する。
【0086】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置1Aによれば、プレイヤがスピーカ52から順次出力されてくる音声(音声単位)を聴取し、コントローラ3を操作して、その音声に対応する文字列を表示パネル51上に表示される複数の文字列の中から順次選択することによりゲームが進行する。ここで、表示パネル51上に表示される複数の文字列は、プレイヤの選択操作のタイミング毎にランダムに配置されるので、正しい文字列を選択するために適切な選択操作が要求される。これによりゲームの興趣が発揮される。
【0087】
また、本実施形態のゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと異なり、プレイヤが日本人である場合、聴取した外国語(この実施形態では、英語)の音に対応する外国語の文字列を選択することになるので、語学学習ゲームとしての側面も備える。この点で、このゲーム装置1Aによれば、プレイヤはゲームの興趣を味わいつつ、言語学習を楽しく進めることができる。
【0088】
次に、本実施形態のゲーム装置1Aのいくつかの変形例について説明する。
【0089】
(変形例1)
以上では、図14を参照して、各音声単位に対応して表示パターンが更新されていく場合について説明した。しかしながら、音声単位毎に表示パターンが更新されるようにすると、同一の文字列の表示パネル上の配置が頻繁に変更されることから、音声ソース次第ではゲームの実行可能性を損なうこともあり得るし、同一の音声ソースであっても難易度を複数段階に設定したい場合がある。そのため、単一の音声単位毎ではなく、複数の音声単位毎に表示パターンが更新されるようにできることが好ましい。
【0090】
図18は、図14と類似のタイミングチャートであって、複数の音声単位毎に表示パターンが更新される場合について示している。図18に示す例では、3個の音声単位毎に表示パターンが更新されている。すなわち、音声単位SX(3),SX(6),…に対応する文字列TX(3),TX(6),…の文字列表示区間TD(3),TD(6),…の終了時刻に達した時点で、表示パターンが更新される。これにより、例えば文字列TD(1)は、図14に示した場合よりも長期間、選択候補として表示パネル51上に残留することになるので、プレイヤがその文字列を選択できる期間が延び、ゲームが易しくなる。
なお、この場合、どの文字列表示区間の終了時刻において表示パターンを更新するかについての情報は、予めプログラムに設定しておけばよい。
【0091】
(変形例2)
以上では、図17を参照して、表示パターンをランダムに生成・表示の処理について説明した。これとは別に、表示パターンを完全にランダムにするのではなく、ある程度の規則性をもって設定するようにしてもよい。
【0092】
図19は、図17と類似のフローチャートであって、表示パターンがある程度の規則性をもって生成される処理の一例として、各音声単位に対応した文字列が、音声単位の時刻順に、表示パネル51の表示領域の下から上に向かって表示されるようにするための処理を示している。図19に示す処理において、CPU21は先ず、図17のステップS40と同様に、すべての文字列TX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した表示パターンのデータを検索する(ステップS60)。対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列TX(i)が存在する場合には、そのTX(i)の次の文字列TX(i+1)と文字列TX(i+2)を表示領域AR1,AR2にランダムに配置し、文字列TX(i+3)と文字列TX(i+4)を表示領域AR3,AR4にランダムに配置し、文字列TX(i+5)と文字列TX(i+6)を表示領域AR5,AR6にランダムに配置して表示する(ステップS61)。
【0093】
図19に示した処理によれば、音声単位の時刻順に、音声単位に対応する文字列が全体として表示パネル51の上方向に向かって表示される。そのため、プレイヤは、音声単位が全体としては上方向に向かって順に表示されていくという認識の下でゲームを進められるので、操作の難易度が低くなる。例えば、プレイヤは、表示領域AR1,AR2のみに注目して、そのいずれかを選択することによってもゲームを進行させることができる。
図19の処理では、表示パネル51上の左側表示領域(AR1,AR3,AR5)と右側表示領域(AR2,AR4,AR6)のいずれかに表示されるかについてはランダムに設定されるため、プレイヤは文字列の表示位置に対する予測が完全には付かず、ゲームの興趣が発揮される。
【0094】
(変形例3)
第2実施形態のゲーム装置1Aでは音声を含む楽曲を音声ソースとして扱ったが、楽曲は一般に、同一フレーズの繰り返しを含む場合が多い。そこで、同一フレーズの繰り返しを含む楽曲が音声ソースとして使用されるときには、そのフレーズに含まれる複数の音声単位の表示領域への配置順序を楽曲内で同じにしてもよい。これは、例えば、そのフレーズ内の音声単位に対応する文字列と、その文字列が配置される表示領域とを予め関連付けておき、CPU21が、図17のフローチャートのステップS40において文字列を検出する度に、その関連付けに応じた配置を行うようにすることで実施可能である。
このような文字列配置を行うことで、楽曲におけるフレーズの繰り返しに伴って、または、プレイヤの当該楽曲を用いたゲーム経験に基づいて、そのフレーズにおける文字列の表示領域への配置順序をプレイヤが予知することが期待され、プレイヤの選択操作の難易度を低く設定することができる。
【0095】
また、そのフレーズに含まれる複数の音声単位の内、最初の音声単位の表示領域への配置のみを楽曲内で同じにしてもよい。
【0096】
(変形例4)
以上では、個々の表示領域の表示態様について言及しなかったが、表示対象の文字列の特性に応じて、ある表示領域を他の表示領域と区別して表示するようにしてもよい。例えば、品詞毎に異なる着色を設定しておき、表示対象の文字列の品詞に応じて、その文字列、および/または、その文字列が配置される表示領域に対する着色を変化させて表示させてもよい。これにより、プレイヤが音声ソースを十分に知っている場合や、音声ソースが一定のリズムで出力される場合等、プレイヤが音声単位に対応する文字列の品詞を予測できる状況の場合には、プレイヤは適切な文字列を素早く認識して選択操作を行うことができる。
【0097】
(変形例5)
第2実施形態のゲーム装置1Aにおいて、一連の音声単位、すなわち、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声単位の各々と同一言語上で対応する文字列(第3文字列)を、表示パネル51上にスクロール表示してもよい。
図20は、かかるスクロール表示を含む表示パネル51の表示例を示す。図20の表示例では、矢印表示領域ARX(第2表示領域)内に、楽曲の進行に伴って上方向に向かって、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声に対応する文字列が、各音声単位に対応する文字列毎にスクロール表示される。スクロール表示は、図20に示した例に限られず、下方向、右方向または左方向に行ってもよい。
【0098】
このスクロール表示される文字列は音声単位と同一言語上で対応しているため、プレイヤが仮に音声単位を聴取できなかった場合でも、プレイヤは聴取できなかった音声単位を文字として視認し、この認識した文字に基づいて適切な操作をし得る。すなわち、かかるスクロール表示は、プレイヤの正しい文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0099】
(変形例6)
所定の音声ソースにおける音声単位の大きさは、自由に設定することができる。例えば、図21は、図13に示したものよりも、音声単位が大きく設定された表示パネル51の表示態様を示している。音声単位の大きさの設定は、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を複数セット予め設けておくことで、同一の音声ソースに対しても適宜、音声単位の大きさを可変にして、操作の難易度を変化させることができる。
【0100】
(変形例7)
このゲーム装置1Aにおいて、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に(図12のステップS25)、所定の演出効果を加えるようにしてもよい。例えば、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に、特殊な効果音をスピーカ52から出力させるほか、楽曲のテンポ(すなわち、音声単位の出力速度)を低下させるようにしてもよい。これにより、プレイヤの選択操作が誤りと判定されたときに、その判定結果が強調されてプレイヤに報知される。
【0101】
ここで、楽曲のテンポを可変にするためには、同一の楽曲でテンポが異なる複数の音声ソースを予め設けておく。このとき、同一の楽曲であってもテンポが異なれば各音声単位の出力開始時刻および出力終了時刻が異なってくるため、音声ソース毎に、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を設けておく。そして、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に、より低いテンポの音声ソースと、その音声ソースに対応した音声単位および文字列のデータとに基づいて、それ以降の処理を行うようにする。
また、ゲーム開始時にテンポの速さをプレイヤに選択させるように構成することで、同一の楽曲であっても操作の難易度を変化させることもできる。
【0102】
(変形例8)
第2実施形態の変形例8に係るゲーム装置は、プレイヤによる言語学習を主目的としたものであり、この言語学習をゲームの興趣を味わいつつ楽しく進めることができるように構成されている。
【0103】
この言語学習を主目的としたゲーム装置では、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を、異なる言語間の同一の意味内容によって予め対応付けるようにしておく。例えば図14において、「マイ(My)」という英語の音声単位であるSX(1)と、その英語の音声単位と同一の意味内容によって対応付けられる「私の」という日本語の文字列TX(1)とを予め対応付けておく。これによって、図13に示した表示態様の代わりに、このゲーム装置の表示パネル51では、図22に示す表示態様が形成される。したがって、このゲーム装置では、プレイヤが日本人である場合、聴取した外国語(図23の例では、英語)の音に対応する自国語(図23の例では、日本語)の文字列を選択することになるので、プレイヤはゲームの興趣を味わいつつ、言語学習を楽しく進めることができる。
【0104】
なお、図22には、矢印表示領域ARX内に、楽曲の進行に伴って上方向に向かって、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声に同一言語上で対応する文字列(すなわち、英語の文字列)が、各音声単位に対応する文字列毎にスクロール表示される。このスクロール表示は、プレイヤの正しい文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0105】
一方、図22において、このスクロール表示をしないように設定してもよい。これにより、プレイヤは視覚に頼らずに外国語による音声単位を確実に聴取することが要求され、言語学習としての難易度が高まる。
【0106】
(変形例9)
第2実施形態の変形例9に係るゲーム装置は、プレイヤが正しい選択操作が行えるように視覚的に補助するため、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させる操作補助手段を備えていることを特徴としている。
【0107】
図23は、操作補助手段を備えたゲーム装置においてゲームが実行されるときの表示パネル51の表示態様を例示している。図23に示した表示例は、例えば図18における表示パターンDX(1)に対応している。以下、図18および図23を参照して、操作補助手段の機能について説明する。
【0108】
図23において、表示領域AR1〜AR6に配置される6個の文字列に対応して、トラックTR1〜TR6が表示される。そして、このトラックTR1〜TR6の内、現在時刻が文字列表示区間内にある文字列に対応するトラック上には、インジケータ(指示標識)が表示される。例えば図18において文字列表示区間TD(1)〜TD(3)が重なる期間では、図23に示すように、対応する文字列のトラックTR1〜TR3上にそれぞれ、インジケータIND1〜IND3が表示される。そして、インジケータIND1〜IND3は、それぞれ文字列表示区間TD(1)〜TD(3)の間、表示パネル51の外郭から表示領域AR1〜AR3の方向にトラックに沿って移動する。各インジケータは、文字列表示区間の終了時には、トラックTR1〜TR3と表示領域AR1〜AR3とがそれぞれ交差する位置に到達し、それ以降表示されないようにする。このような操作補助手段は、CPU21および画像処理部31によって実現される。
【0109】
本実施形態のゲーム装置1Cによれば、トラックとインジケータとを用いた操作補助手段を備えているため、プレイヤは、インジケータにより操作受入期間としての文字列表示区間を視認することができる。そのため、プレイヤは、仮に音声単位を完全に聴取できなかった場合でも、そのインジケータを視認することで、適切な文字列を選択操作できるようになる。すなわち、インジケータの表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0110】
また、上述したように、インジケータは、操作受入期間の終了時刻が到来するときにトラックの所定位置(図23に示した例では、各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置)に到達するようにして移動するので、トラック上のインジケータの移動区域は操作受入期間の残り期間を示す。したがって、例えば、表示パネル51上の2以上のトラックにインジケータが表示されている場合には、プレイヤは、各インジケータのトラック上の位置を視認することで、2以上の文字列に対する選択操作の順序を把握することができるようになる。
【0111】
なお、この操作補助手段は、様々な改変が可能である。例えば図24は、表示パネル51に表示される文字列の表示領域が2個のみ(表示領域AR7,AR8)である場合について、表示パネル51の表示態様を例示している。図24では、文字列の表示領域の数が少ない分、表示領域AR7,AR8内の文字列が頻繁に更新され、それに応じてトラックTR7,TR8上のインジケータIND7,IND8も頻繁にトラック上を移動するようにして表示される。これにより、上記各実施形態で説明したゲームの興趣を発揮しつつ、リズムゲームとしての面白さを取り入れることも可能となる。
【0112】
上述した操作補助手段は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させるものであればよく、他の様々な代替の表示方法によっても実施することができる。例えば、かかる指示標識として、操作受入期間の開始から終了にかけて、表示パネル51の外郭から各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置まで伸長するゲージを表示するようにしてもよい。
【0113】
また、図23に示したものにおいて、操作受入期間の開始時期に、インジケータが各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置に到達するようにして、音声単位の操作受入期間の間、その音声単位に対応する文字列、および/または、その文字列を配置する表示領域(AR1〜AR6)を強調表示させるようにすることもできる。このような強調表示方法としては、例えば、文字列の輝度を変化させて表示させることや、インジケータを表示領域(AR1〜AR6)の外郭に沿って移動するようにして表示させること等が考えられる。
【0114】
以上、各実施形態について詳述してきたが、各実施形態の中で個別に述べた変形例等はすべての実施形態のゲーム装置と組み合わせて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図。
【図2】第1実施形態のゲーム装置において、ゲーム実行時における表示パネルの基本的な表示態様を示す図。
【図3】第1実施形態のゲーム装置で実現されるゲームの概略を時系列上で説明するための図。
【図4】第1実施形態のゲーム装置の機能構成を示す図。
【図5】音声単位と文字列のデータの対応関係を示す図。
【図6】第1実施形態のゲーム装置において、全体音声、音声単位および表示パターンを示すタイミングチャート。
【図7】表示パターンのデータの一例を示す図。
【図8】表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図。
【図9】第1実施形態のゲーム装置における制御処理全体を示すフローチャート。
【図10】第1実施形態のゲーム装置において、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図11】第1実施形態のゲーム装置において、表示パターンの各々のデータを生成するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図12】第1実施形態のゲーム装置において、プレイヤによる選択操作を評価するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図13】第2実施形態のゲーム装置において、ゲーム実行時における表示パネルの基本的な表示態様を示す図。
【図14】第2実施形態のゲーム装置において、全体音声、音声単位、文字列表示区間および表示パターンを示すタイミングチャート。
【図15】表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図。
【図16】表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図17】表示パターンの各々のデータを生成するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図18】複数の音声単位毎に表示パターンが更新される場合のタイミングチャート。
【図19】各音声単位に対応した文字列が、音声単位の時刻順に、表示パネルの表示領域の下から上に向かって表示されるようにするための処理を示すフローチャート。
【図20】スクロール表示を含む表示パネルの表示例を示す図。
【図21】音声単位が大きく設定された表示パネルの表示態様を示す図。
【図22】文字列がスクロール表示するようにした表示パネルの表示態様を示す図。
【図23】操作受入期間が表示されるようにした表示パネルの表示態様を示す図。
【図24】表示パネルに表示される文字列の表示領域の数が少ない場合の表示パネルの表示態様を示す図。
【符号の説明】
【0116】
1…ゲーム装置
2…本体部
21…CPU
22…ROM
23…RAM
31…画像処理部
32…音声処理部
41…DVD−ROMドライブ
42…インターフェース
51…表示パネル
52…スピーカ
3…コントローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声による操作指示に応じて選択操作を行うためのゲーム装置、ゲーム装置の制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤの視覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が知られている。例えば、公知のダンスゲームでは、スクロール表示される踏み位置指示マークと、静止マークとを画面に表示させ、両マークが一致するタイミングで所定の操作を行うようにプレイヤに対して指示するものがある(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3003851号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記ダンスゲームのように、プレイヤの視覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与えるゲーム装置は従来から存在したものの、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与えるゲーム装置は存在せず、かかるゲーム装置が要望されていた。
【0004】
上述した観点に鑑み、本発明の目的は、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、および、そのためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部と、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる表示制御部と、前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる操作入力部と、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する評価部と、を備えるものである。
【0006】
ここで、音声単位は、例えば単一のプレイにおいてプレイヤに提示される全体の音声(全体音声)の一部であって、各音声単位は、全体音声の中で所望の大きさまたは範囲に予め設定可能である。音声単位の操作受入期間は、操作入力部が、その音声単位に対するプレイヤの選択操作を受け入れる期間である。操作受入期間としては、例えば、音声単位の出力開始期間の前後の一定の期間、または、音声単位の出力開始期間の後の一定の期間が挙げられる。
【0007】
表示制御部は、音声単位の操作受入期間に、その音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる。そして、操作入力部は、操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる。すなわち、このゲーム装置は、音声出力部による音声単位の出力に伴ってプレイヤの聴覚が刺激されるとともに、選択対象としての複数の文字列の表示部に対する表示によってプレイヤに操作指示が与えられる。
【0008】
さらにこのゲーム装置において、評価部は、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、その音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する。したがって、本発明により、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が提供される。
【0009】
本発明に係るゲーム装置において、評価部は、前記第1文字列と前記第2文字列とが一致する場合にはさらに、音声単位の出力開始時刻と、当該音声単位に対する操作受入期間内における選択操作の受入時刻との差に基づいてプレイヤの選択操作を評価するようにしてもよい。これにより、音声単位を聴取してから適切な文字列を選択するまでのプレイヤの反応速さも評価の対象とすることができる。例えば、音声単位の出力開始時刻と、その音声単位に対する選択操作の受入時刻との差が小さい場合には、プレイヤの反応が速いことを意味し、かかる場合にはプレイヤの操作に対する評価を高くする。
【0010】
本発明に係るゲーム装置において、音声単位と第1文字列とは、異なる言語間の同一の意味内容となるように予め対応付けられているようにしてもよい。このようなゲーム装置では、例えば、音声単位の出力が英語によってなされ、その音声単位に予め対応付けられた日本語の第1文字列(音声単位と同一の意味内容の文字列)を含む複数の日本語の文字列を、選択対象として表示部に表示させる。このとき、プレイヤは、英語による音声単位を正しく聴取し、その音声単位に対応する日本語の文字列を適切に選択操作することが指示され、その選択操作が評価されることになる。したがって、プレイヤはゲームの興趣を味わいながら語学学習を行うことができる。
【0011】
本発明に係るゲーム装置において、音声出力部は、評価部による評価結果に応じて、前記複数の音声単位の出力速度を変化させるようにしてもよい。これにより、例えばプレイヤの選択操作が誤りと評価されたときに、その評価結果を強調してプレイヤに報知することができる。
【0012】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させるようにしてもよい。これにより、プレイヤが仮に音声単位を完全に聴取できなかった場合でも、その指示標識を視認することで、適切な文字列を選択操作できるようになる。すなわち、指示標識の表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0013】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、表示部の複数の第1表示領域のいずれかに配置して表示させ、操作入力部は、前記複数の第1表示領域のいずれかに対するプレイヤの選択操作を受け入れるようにしてもよい。これにより、プレイヤの文字列の選択操作は、その文字列が配置される第1表示領域の選択操作によってなされることになり、プレイヤの文字列選択操作が視覚的に容易になる。
【0014】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、前記複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置するようにしてもよい。選択対象としての複数の文字列の各々が複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置されると、文字列と、表示部における第1表示領域の位置との相関が低くなる。そのため、プレイヤは、たとえ同一の音声単位であっても適切な文字列を選択するためには、その文字列の位置、すなわち、表示部における第1表示領域の位置を把握した上で適切な操作をしなければならず、これによりゲームの難易度を高めることができる。
【0015】
本発明に係るゲーム装置において、音声出力部は、複数の音声単位を含み、かつフレーズの繰り返しを有する楽曲を出力し、表示制御部は、前記フレーズに含まれる音声単位に予め対応付けられた第1文字列の前記第1表示領域への配置を、楽曲内のすべての前記フレーズで規則的に行うようにしてもよい。これにより、その楽曲におけるフレーズの繰り返しに伴って、または、プレイヤの当該楽曲を用いたゲーム経験に基づいて、そのフレーズにおける第1文字列の第1表示領域への配置順序をプレイヤが予知し得ることが期待され、プレイヤの選択操作の難易度を低く設定することができる。
【0016】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々の特性に応じて、各文字列、および/または、各文字列が配置される第1表示領域を着色して表示させるようにしてもよい。これにより、プレイヤが音声単位に対応する文字列の特性を予測できる状況の場合には、プレイヤは適切な文字列を素早く認識して選択操作を行うことができる。
【0017】
本発明に係るゲーム装置において、表示制御部は、前記複数の音声単位の各々と同一言語上で対応する第3文字列を順に、表示部の前記複数の第1表示領域以外の第2表示領域上で一方向にスクロールさせて表示させるようにしてもよい。このスクロール表示される第3文字列は音声単位と同一言語上で対応しているため、プレイヤが仮に音声単位を聴取できなかった場合でも、プレイヤは聴取できなかった音声単位を文字として視認し、この認識した文字に基づいて適切な操作をし得る。すなわち、第3文字列のスクロール表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム制御方法は、表示部と、音声出力部と、表示制御部と、操作入力部と、評価部とを有するゲーム装置の制御方法であって、前記音声出力部が、複数の音声単位の各々を順に出力するステップと、前記表示制御部が、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させるステップと、前記操作入力部が、前記操作受入期間に前記表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れるステップと、前記評価部が、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価するステップと、を備えるものである。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るプログラムは、表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部とを有するゲーム装置のためのものであって、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる手順と、前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる手順と、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する手順と、をコンピュータに実行させるものである。
【0020】
コンピュータは、例えば家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ホームサーバ等である。また、プログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、プレイヤの聴覚を刺激することによってプレイヤに操作指示を与え、この操作指示に基づいて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態であるゲーム装置1について説明する。このゲーム装置1は、音声による選択指示に応じてプレイヤに文字列の選択操作をさせるものである。
【0023】
[ゲーム装置1の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のハードウエア上の構成を示す模式図である。以下、本図を参照してゲーム装置1のハードウエア上の構成を説明する。
【0024】
図1に示すように、ゲーム装置1は、本体部2とコントローラ3を備える。本体部2は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、画像処理部31と、音声処理部32と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ41と、インターフェース42と、表示パネル51と、スピーカ52とを含む。
【0025】
ゲーム用プログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ41に装着して、ゲーム装置1の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0026】
CPU21は、各構成要素とバスで接続されて制御信号やデータの転送処理を行うとともに、ゲーム装置1全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング制御等を行う。
【0027】
ROM22には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM23に読み出してCPU21による実行が開始される。また、ROM22には、ゲーム装置1全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0028】
RAM23には、データやプログラムを一時的に記憶するための記録領域が設けられ、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行に必要なデータが保持される。
【0029】
インターフェース42と接続されるコントローラ3は、ゲーム実行時にプレイヤによって行われる操作入力を受け入れるためのセンサを備え、そのセンサ出力がインターフェース42を介してCPU21へ伝送されて処理される。後述するように、この実施形態のゲーム装置1では、プレイヤは表示パネル51上に表示される複数の文字列からいずれかの文字列を選択する操作を行うが、この選択操作が可能であればコントローラ3の構成としていかなる方式もとり得る。例えば、コントローラ3は、上下左右方向の方向指示操作を入力するための第1釦(図示せず)と、選択対象を確定させるための第2釦(図示せず)とを備える。この場合、コントローラ3に備えられるセンサは、例えば、プレイヤによる第1釦または第2釦に対する押圧を検出する圧力センサまたはアナログスイッチである。
【0030】
DVD−ROMドライブ41に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データ(音声ソース)が記録される。CPU21による制御の下、DVD−ROMドライブ41は、DVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらのプログラムやデータはRAM23等に一時的に記憶される。
【0031】
画像処理部31は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU21や画像処理部31が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部31が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部31に接続される表示パネル51へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0032】
音声処理部32は、DVD−ROMから読み出したデジタル音声データ(音声ソース)をアナログ信号に変換し、これに接続されたスピーカ52から出力させる。音声処理部32は、必要に応じて所要のコーデックを内蔵する。また、CPU21の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音声や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0033】
なお、ゲーム装置1は、インターフェース42を介して着脱自在に接続される外部メモリ(図示せず)を備えていてもよい。この外部メモリは、過去のゲーム結果を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータなどが書き換え可能に記憶する。この外部メモリは、プレイヤのコントローラ3を介した指示入力に応じて、上記データを適時外部メモリに記録することができるように構成される。
【0034】
また、ゲーム装置1は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM22、RAM23、上記外部メモリ、DVD−ROMドライブ41に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0035】
[ゲーム概略]
次に、ゲーム装置1によって実現されるゲームの概略について、図2および図3を参照して説明する。図2は、ゲーム実行時における表示パネル51の基本的な表示態様を示す図である。図3は、ゲームの概略を時系列上で説明するための図である。
【0036】
図2に示すように、このゲーム装置1において、ゲームの実行時の表示パネル51には6個の表示領域AR1〜AR6(複数の第1表示領域)が表示される。各表示領域内には、ゲームの実行時にプレイヤの選択対象としての文字列が表示される。
【0037】
ゲーム装置1は、プレイヤのコントローラ3に対する操作に応じて、6個の表示領域AR1〜AR6に表示された文字列の中から、いずれかの文字列をプレイヤの選択操作結果として受け入れるように構成されている。例えば、コントローラ3が、上下左右方向の方向指示操作を入力するための第1釦(図示せず)と、選択対象を確定させるための第2釦(図示せず)とを備える場合、CPU21は、第1釦に対する操作に応じて、いずれかの表示領域を仮選択結果として他の表示領域と区別して視認できるように表示し、さらなる第2釦に対する操作に応じて、その表示領域に対する選択を確定させる。これにより、CPU21は、選択された表示領域に配置された文字列をプレイヤの選択操作結果として認識する。
【0038】
このゲーム装置1は、音声による選択指示に応じてプレイヤに文字列の選択操作をさせ、その結果によって、プレイヤの選択操作を評価するものである。
この実施形態では、音声による選択指示の一例として、スピーカ52から、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声が所定の順序で出力される。例えば図3(a)に示すように、「C」(シー),「A」(エー),「F」(エフ)の音声が順にスピーカ52から出力される。そして、例えば図3(b)および図3(c)に示すように、ゲーム装置1は、各音声の出力開始時刻と略同一時刻から所定の期間を、プレイヤによる選択操作が可能な期間として、その期間、「A」から「F」までの文字列を表示領域AR1〜AR6のいずれかに配置して表示する。
【0039】
以下の各実施形態の説明では、複数の表示領域の各々に、選択候補としての文字列を配置させた状態の表示態様を、表示パネル51の「表示パターン」と称する。第1実施形態のゲーム装置1では、各音声の出力に伴う表示パターンでは、「A」から「F」までの文字列が各表示領域にランダムに配置される。
【0040】
ゲーム装置1では、スピーカ52から出力された音声と、それに応じて選択された文字列とが適切に対応している場合に、プレイヤが正しい選択操作を行ったと評価する。例えば、図3の例では、「C」(シー)という音声がスピーカ52から出力された後の所定の期間内にプレイヤがコントローラ3を操作して表示領域AR3を選択することによって、「C」という文字列が選択されたことになり、正しい選択操作と判定される。さらに、「A」(エー)という音声がスピーカ52から出力された後の所定の期間内にプレイヤが表示領域AR3を選択することによって、「A」という文字列が選択されたことになり、正しい選択操作と判定される。
【0041】
このように本実施形態のゲーム装置1では、音声の出力毎に「A」から「F」までの文字列の配置が入れ替わるため、プレイヤは、聴取した音声が同一であったとしても、正しい選択操作として評価されるためには、その都度異なる選択操作を所定の期間内に行わなければならない。このことは、音声が出力される度に、音声に対応する文字列の選択指示がなされているに等しく、これによりゲームの興趣が発揮される。
【0042】
[ゲーム装置1の機能構成]
図4は、図1に示したハードウエア構成上で実現されるゲーム装置1の機能構成を示す図である。以下、本図を参照して説明する。図4に示すように、このゲーム装置1は、記憶部101、音声出力部102、表示制御部103、表示部104、操作入力部105および評価部106を備える。
【0043】
記憶部101は、図1におけるROM22またはRAM23により構成され、音声ソース(全体音声)と、その音声ソースに対応付けられたデータとして音声単位と文字列のデータを記憶する。また、記憶部101は、後述する表示管理データを記憶する。
表示部104は、図1における画像処理部31および表示パネル51によって構成され、選択対象としての文字列をプレイヤに対して視認可能に提供するために設けられる。
【0044】
図4に示した、記憶部101および表示部104以外の構成要素については、以下のゲーム装置1の動作説明において適宜参照される。
【0045】
[ゲーム装置1の動作]
以下、このゲームを実現するためにゲーム装置1の動作について説明する。
【0046】
先ず、このゲームを実現するためにゲーム装置1内で処理される様々なデータ(全体音声のデータ(音声ソース)、音声単位と文字列のデータ、表示パターンのデータ)に関連して、図5〜図8を参照して説明する。図5は、後述する音声単位と文字列のデータの対応関係を示す図である。図6は、(a)全体音声と、(b)音声単位と、(c)表示パターンとを示すタイミングチャートである。図7は、表示パターンのデータの一例を示す図である。図8は、後述する表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図である。なお、図6(a)は、全体音声の音圧レベルを例示的に示しているに過ぎない。
【0047】
このゲーム装置1では、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声が所定の順序で出力される全体音声のデータが、音声ソースとしてROM22に記録されている。ゲーム実行時には、この音声ソースがROM22から読み出されて、スピーカ52から一連の音声が出力される。
【0048】
全体音声の一部であって、「A」(エー)から「F」(エフ)までのいずれかの音声を含む部分を、以下の説明では「音声単位」と称する。図5に示すように、音声単位SX(i)(i=1,2,…)のデータには、全体音声の出力開始時刻を基準にした、各音声単位の出力開始時刻および出力終了時刻が記述されている。
また、図5に示すように、この音声単位SX(i)(i=1,2,…)は、文字列TX(i)(i=1,2,…)と予め対応付けられている。例えば、SX(1)が「シー」という音声を含む音声単位である場合、この音声単位SX(1)は、「C」という文字列TX(1)と予め対応付けられている。音声単位と文字列のデータはROM22に記録されており、ゲーム実行時には、対応する音声ソースとともにROM22から読み出される。
【0049】
図6に示すように、このゲーム装置1では、音声単位SX(i)(i=1,2,…)の出力開始時刻および出力終了時刻に基づいて、音声単位の各々に対応する表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の表示区間PD(i)(i=1,2,…)がCPU21によって設定される。図6では、例えば音声単位SX(1)の出力開始時刻ts10と略同一時刻の時刻td10が表示区間PD(1)の開始時刻として設定され、音声単位SX(1)の出力終了時刻ts11から所定期間Pだけ進んだ時刻td11が表示区間PD(1)の終了時刻として設定される。上述した所定期間Pは、対応する音声単位の出力区間の長さに応じて適宜変更して設定されるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、表示区間PD(i)(i=1,2,…)が、音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して、プレイヤの選択操作を受け入れるための操作受入期間となる。この表示区間は、音声単位の出力開始時刻よりも前から開始するようにしてもよい。
【0050】
CPU21は、各表示区間における表示パターンをランダムに決定する。各表示パターンDX(i)(i=1,2,…)のデータは、図7に一例を示すように、6個の表示領域AR1〜AR6の各々に配置される文字列のデータからなる。
【0051】
図8に示すように、CPU21は、各音声単位に対応した表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々の表示状態を、表示管理データによって管理する。表示管理データが「0」であるときには表示パターンが「未表示」であることを意味する。表示管理データが「1」であるときには表示パターンが表示パネル51上に「表示中」であることを意味する。表示管理データが「2」であるときには表示パターンが「表示終了」であることを意味する。
【0052】
次に、このゲームを実現するために実行される処理の全体について、図9を参照して説明する。図9は、ゲームの制御処理の全体を示すフローチャートである。
【0053】
図9において、ゲーム装置1が起動すると、所定の起動処理が行われた後に(ステップS100)、CPU21は、ROM22から音声ソースと、当該音声ソースに対応する音声単位と文字列のデータを読み出すとともに(ステップS101)、音声処理部32を制御して音声ソースの出力を開始する(ステップS102)。
ここで、CPU21は、音声処理部32と協働して、音声出力部102として機能する。
【0054】
CPU21は、音声ソースの出力が終了するまでの間(ステップS103)、表示管理データの更新処理(ステップS104)と、表示パターンの生成処理(ステップS105)と、評価処理(ステップS106)とを行う。なお、ステップS104〜S106の処理は、それぞれ後述する図10〜図12において、詳細なフローチャートを示してある。
【0055】
図10は、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理(表示管理データの更新処理)のフローチャートである。図11は、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々のデータを生成するために逐次実行される処理(表示パターンの生成処理)のフローチャートである。図12は、プレイヤによる選択操作を評価するために逐次実行される処理(評価処理)のフローチャートである。
【0056】
図10において、CPU21は、各音声単位に応じて設定した、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の表示区間を参照し、現在時刻(音声ソースの処理開始時刻を基準とした、処理実行時の時刻)が、表示パターンDX(i)の表示開始時刻を経過したか否かを判定し(ステップS1)、現在時刻が表示開始時刻を経過していない場合には、その表示パターンの表示管理データを「0」に設定する(ステップS2)。ステップS1で現在時刻が表示開始時刻を経過していると判定した場合には、表示パターンDX(i)の表示終了時刻を経過したか否かを判定する(ステップS3)。そして、現在時刻が表示終了時刻を経過していないと判定した場合には、その表示パターンの表示管理データを「1」に設定し(ステップS4)、表示終了時刻を経過していると判定した場合には、その表示パターンの表示管理データを「2」に設定する(ステップS5)。CPU21は、図10に示す処理を、すべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)に対して逐次実行する。
【0057】
図11において、CPU21は、すべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「0」から「1」に変化した表示パターンのデータを検索する(ステップS10)。対応する表示管理データが「0」から「1」に変化した表示パターンが存在する場合には、その表示パターンをランダムに生成して、表示パネル51上に表示させる(ステップS11)。図11のフローチャートによれば、表示開始時刻td10,td20,td30に達した時点で(図6を参照)、それぞれの表示パターンDX(1),DX(2),DX(3)をランダムに決定する処理がなされることになるが、音声単位SX(i)(i=1,2,…)のROM22からの読み出し直後に、一括してすべての表示パターンDX(i)(i=1,2,…)を決定しておいてもよい。
【0058】
図10および図11で示した処理において、CPU21は、画像処理部31と協働して、表示制御部103として機能する。
【0059】
図12において、CPU21は、プレイヤのコントローラ3に対する選択操作をインターフェース42を介して検出すると(ステップS20のYes)、各表示パターンの表示区間を参照して、その操作時刻(すなわち検出時刻)における表示パターンを特定する(ステップS21)。さらにCPU21は、ステップS21で特定された表示パターンに対応する音声単位を特定する(ステップS22)。
ここで、CPU21は、インターフェース42と協働して、操作入力部105として機能する。
【0060】
次にCPU21は、ステップS21で特定された表示パターンに基づいて、操作によって選択された文字列を特定する。そして、この選択された文字列(第2文字列)と、ステップS22で特定された音声単位に対して予め対応付けられた文字列(第1文字列)とが一致するか判定する(ステップS23)。その結果、両者が一致する場合にはプレイヤの選択操作が正しいと判定し(ステップS24)、両者が一致しない場合にはプレイヤの選択操作が誤りであると判定する(ステップS25)。
ここで、CPU21は、評価部106として機能する。
【0061】
なお、プレイヤの選択操作が正しいと判定した場合には(ステップS24)、音声単位の出力開始時刻と、その音声単位に応じて行われたステップS20における操作時刻との差に基づいて、プレイヤの選択操作を評価するようにしてもよい。例えば、その差が小さい場合には、プレイヤが音に対してより素早く反応したことを意味し、プレイヤの選択操作に対して高評価を与えるようにする。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置1によれば、プレイヤがスピーカ52から順次出力されてくる音声(音声単位)を聴取し、コントローラ3を操作して、その音声に対応する文字列を表示パネル51上に表示される複数の文字列の中から順次選択することによりゲームが進行する。ここで、表示パネル51上に表示される複数の文字列は、プレイヤの選択操作のタイミング毎にランダムに配置されるので、正しい文字列を選択するためには、タイミング次第で同一の音声に対しても異なる選択操作が要求される。これによりゲームの興趣が発揮される。
【0063】
なお、音声単位と文字列との対応関係は、本実施形態で例示したものに限られない。その対応関係をゲーム開始前にプレイヤに対して予め通知しておく限り、様々な設定が考えられる。例えば、「A」(エー)から「F」(エフ)までの音声単位と、「1」から「6」までの文字列とが対応することを予めプレイヤに通知しておけば、プレイヤがその対応関係を認識したうえでゲームを進行させることができる。
また、音声単位としては、人間の音声に限られず効果音や動物の声であっても構わない。例えば、「ワン」,「ニャー」という音声単位と、「犬(またはDOG)」,「猫(またはCAT)」の文字列とがそれぞれ対応することを予めプレイヤに通知しておけば、プレイヤがその対応関係を認識したうえでゲームを進行させることができる。
【0064】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態であるゲーム装置1Aについて説明する。なお、このゲーム装置1Aの構成は、図1および図4に示したものと同一である。本実施形態の以下の説明では、特に記述しない限り、第1実施形態の説明で用いた符号等をそのまま用いる。
【0065】
第1実施形態のゲーム装置1は、出力される音声単位の種類(「A(エー)」〜「F(エフ)」の6種類の音声)と、選択候補としてプレイヤに提示される文字列の種類(「A」〜「F」の6種類の文字列)とが限定されていたが、必ずしもその必要はない。本実施形態のゲーム装置1Aは、第1実施形態のものと同様のゲームを実現するものであるが、音声単位と、プレイヤに提示される文字列とが時刻の経過に従って変化する。音声単位と文字列とが時刻の経過に従って変化する一例として、本実施形態のゲーム装置1Aでは音声を含む楽曲を音声ソースとして扱う。
【0066】
[ゲーム概略]
以下、本実施形態のゲーム装置1Aによって実現されるゲームの概略について、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態のゲーム装置1Aのゲーム実行時における表示パネル51の基本的な表示態様を示す図である。
【0067】
図13に示すように、このゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと同様に、ゲームの実行時の表示パネル51には6個の表示領域AR1〜AR6が表示される。各表示領域内には、ゲームの実行時にプレイヤの選択対象としての文字列が表示される。
【0068】
ゲーム装置1Aは、プレイヤのコントローラ3に対する操作に応じて、6個の表示領域AR1〜AR6に表示された文字列の中から、いずれかの文字列をプレイヤの選択操作結果として受け入れるように構成されている。ここでは、音声による選択指示の一例として、スピーカ52から、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞を含む楽曲が出力されるものとする。図13に一例を示すように、表示パネル51には、楽曲(全体音声)の出力に連動して、歌詞の一部を含む音声単位に対応する文字列が、選択操作として表示領域AR1〜AR6のいずれかに配置されて表示される。図13では、音声単位に対応する文字列として、「My」,「Grandfather's」,「Clock」,「Was」,「Too」,「Large」の複数の文字列がそれぞれ表示領域AR1〜AR6に配置されて表示された例を示している。
【0069】
このゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと同様に、スピーカ52から出力された音声単位と、それに応じて選択された文字列とが適切に対応している場合に、プレイヤが正しい選択操作を行ったと評価する。例えば、図13の例では、「My」(マイ)という音声単位がスピーカ52から出力された後の所定の期間に、表示領域AR1を選択することで「My」という文字列が選択された場合には、正しい選択操作と判定される。
【0070】
なお、このゲーム装置1Aでも、第1実施形態のものと同様に、同一の音声単位に対応する文字列の配置は固定されずに逐次変化する。そのため、プレイヤは、聴取した音声(音声単位)が同一であったとしても、正しい選択操作として評価されるためには、その都度異なる選択操作を所定の期間内に行わなければならない。このことは、音声単位が出力される度に、音声単位に対応する文字列の選択指示がなされているに等しく、これによりゲームの興趣が発揮される。
【0071】
[ゲーム装置1Aの動作]
以下、このゲームを実現するためにゲーム装置1Aの動作について説明する。
【0072】
先ず、このゲームを実現するためにゲーム装置1A内で処理される様々なデータ(全体音声のデータ(音声ソース)、音声単位のデータ、文字列表示区間のデータ、表示パターンのデータ、表示管理データ)に関連して、図14および図15を参照して説明する。図14は、(a)全体音声と、(b)音声単位と、(c)文字列表示区間と、(d)表示パターンとを示すタイミングチャートである。図15は、後述する表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図である。なお、図14(a)は、全体音声の音圧レベルを例示的に示しているに過ぎない。なお、図14における文字列表示区間は、各音声単位に対応する文字列が表示領域AR1〜AR6のいずれかに表示されている区間(期間)を意味する。
【0073】
このゲーム装置1Aでは、楽曲を構成する全体音声のデータが、音声ソースとしてROM22に記録されている。ゲーム実行時には、この音声ソースがROM22から読み出されて、スピーカ52から全体音声が出力される。このゲーム装置1Aでは、全体音声の一部であって、楽曲の中の歌詞に対応した音声の一部を「音声単位」として予め設定される。
【0074】
図14において、第1実施形態と同様に、音声単位SX(i)(i=1,2,…)は、文字列TX(i)(i=1,2,…)と予め対応付けられている(図5参照)。例えば、図14に示した例で説明すると、「My」という歌詞の部分の音声「マイ」を含む音声単位SX(1)は、「My」という文字列TX(1)と予め対応付けられている。音声単位と文字列のデータはROM22に記録されており、ゲーム実行時には、対応する音声ソース(全体音声)とともにROM22から読み出される。
【0075】
図14に示すように、このゲーム装置1Aでは、音声単位SX(i)(i=1,2,…)の出力開始時刻および出力終了時刻に基づいて、音声単位の各々に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)の文字列表示区間TD(i)(i=1,2,…)がCPU21によって設定される。図14では、例えば音声単位SX(1)の出力開始時刻と略同一時刻の時刻が文字列表示区間TD(1)の開始時刻として設定され、音声単位SX(1)の出力終了時刻ts11から所定期間だけ経過した時刻が文字列表示区間TD(1)の終了時刻として設定される。文字列表示区間の長さは、対応する音声単位の出力区間に応じて適宜変更して設定されるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、文字列表示区間TD(i)(i=1,2,…)が、音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して、プレイヤの選択操作を受け入れるための操作受入期間となる。この文字列表示区間は、音声単位の出力開始時刻よりも前から開始するようにしてもよい。
【0076】
CPU21は、各文字列表示区間の終了時刻において、表示パターンを変更する。すなわち、図14において「再配置」と記述されている時刻に、プレイヤに対して視覚的に選択候補として提示される、表示パネル51上の文字列の配置を変更する。
【0077】
図15に示すように、本実施形態のゲーム装置1Aでは、CPU21は、各音声単位に対応した文字列TX(i)(i=1,2,…)の各々の表示状態を、表示管理データによって管理する。表示管理データが「0」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が「未表示」であることを意味する。表示管理データが「1」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が表示パネル51上のいずれかの表示領域に「表示中」であることを意味する。表示管理データが「2」である文字列TX(i)は、その文字列TX(i)が「表示終了」であることを意味する。
【0078】
このゲームを実現するために実行される処理の全体は、図9に示した全体フローチャートと同一である。このとき、図9における表示管理データの更新処理(ステップS104)と、表示パターンの生成処理(ステップS105)はそれぞれ、後述する図16と図17において詳細なフローチャートを示してある。また、図9における評価処理(ステップS106)は、本実施形態においても図12で示したものと同一である。
【0079】
図16は、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理(表示管理データの更新処理)のフローチャートである。図17は、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)の各々のデータを生成するために逐次実行される処理(表示パターンの生成処理)のフローチャートである。
【0080】
図16において、CPU21は、各音声単位に応じて設定した、文字列TX(i)(i=1,2,…)の文字列表示区間を参照し、現在時刻(音声ソースの処理開始時刻を基準とした、処理実行時の時刻)が、文字列表示区間の表示開始時刻を経過したか否かを判定し(ステップS30)、現在時刻が表示開始時刻を経過していない場合には、その文字列TX(i)の表示管理データを「0」に設定する(ステップS31)。ステップS30で現在時刻が表示開始時刻を経過していると判定した場合には、文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が正しかったか否かが判定される(ステップS32)。このステップS32は、プレイヤによる選択操作の評価処理結果(図12のステップS23の結果)に基づいて判定される。
【0081】
ステップS32で文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が誤りであると判定された、若しくは文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作がなく(ステップS32のNo)、かつ、文字列TX(i)の表示終了時刻を経過していないと判定した場合には(ステップS33のNo)、その表示パターンの表示管理データを「1」に設定する(ステップS34)。
【0082】
ステップS32で文字列TX(i)に対するプレイヤの選択操作が正しいと判定された場合(ステップS32のYes)、または、表示終了時刻を経過したと判定した場合には(ステップS33のYes)、その表示パターンの表示管理データを「2」に設定する(ステップS35)。すなわち、ゲーム装置1Aでは、楽曲の進行に伴って新規の音声単位が順次出力され、その新規の音声単位に対応する文字列を選択候補として表示パネル51上に順次表示していく必要があるため、プレイヤによって正しい選択がなされた文字列や、表示開始から一定期間経過して選択対象として適切でなくなった文字列を、表示パネル51に表示しないようにする。
CPU21は、図16に示す処理を、すべての文字列に対して逐次実行する。
【0083】
図17において、CPU21は、すべての文字列TX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列を検索する(ステップS40)。対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列TX(i)が存在する場合には、そのTX(i)の次の文字列TX(i+1)から文字列TX(i+6)の連続する文字列を、表示領域AR1〜AR6にランダムに配置して表示パネル51上に表示する(ステップS41)。これにより、図14(d)に示したタイミングで表示パターンがDX(1)→DX(2)→DX(3)→…と更新されていくことになる。
この結果、図14に示したように、表示パターンDX(i)(i=1,2,…)は、それぞれ文字列TX(i)(i=1,2,…)、さらには音声単位SX(i)(i=1,2,…)に対応して生成されていく。
【0084】
図16および図17で示した処理において、CPU21は、画像処理部31と協働して、表示制御部103として機能する。
【0085】
前述したように、プレイヤによる選択操作を評価する処理は、図12に示した第1実施形態の処理と同様に行われる。すなわち、CPU21は、プレイヤのコントローラ3に対する選択操作を検出すると、その操作時刻における表示パターンを特定し、さらにその特定した表示パターンに対応する音声単位を特定する。次にCPU21は、特定した表示パターンに基づいて、操作によって選択された文字列を特定する。そして、CPU21は、この操作によって選択された文字列と、特定した音声単位に対して予め対応付けられた文字列とが一致するか判定する。その結果、両者が一致する場合にはプレイヤの選択操作が正しいと判定し、両者が一致しない場合にはプレイヤの選択操作が誤りであると判定する。
【0086】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置1Aによれば、プレイヤがスピーカ52から順次出力されてくる音声(音声単位)を聴取し、コントローラ3を操作して、その音声に対応する文字列を表示パネル51上に表示される複数の文字列の中から順次選択することによりゲームが進行する。ここで、表示パネル51上に表示される複数の文字列は、プレイヤの選択操作のタイミング毎にランダムに配置されるので、正しい文字列を選択するために適切な選択操作が要求される。これによりゲームの興趣が発揮される。
【0087】
また、本実施形態のゲーム装置1Aでは、第1実施形態のものと異なり、プレイヤが日本人である場合、聴取した外国語(この実施形態では、英語)の音に対応する外国語の文字列を選択することになるので、語学学習ゲームとしての側面も備える。この点で、このゲーム装置1Aによれば、プレイヤはゲームの興趣を味わいつつ、言語学習を楽しく進めることができる。
【0088】
次に、本実施形態のゲーム装置1Aのいくつかの変形例について説明する。
【0089】
(変形例1)
以上では、図14を参照して、各音声単位に対応して表示パターンが更新されていく場合について説明した。しかしながら、音声単位毎に表示パターンが更新されるようにすると、同一の文字列の表示パネル上の配置が頻繁に変更されることから、音声ソース次第ではゲームの実行可能性を損なうこともあり得るし、同一の音声ソースであっても難易度を複数段階に設定したい場合がある。そのため、単一の音声単位毎ではなく、複数の音声単位毎に表示パターンが更新されるようにできることが好ましい。
【0090】
図18は、図14と類似のタイミングチャートであって、複数の音声単位毎に表示パターンが更新される場合について示している。図18に示す例では、3個の音声単位毎に表示パターンが更新されている。すなわち、音声単位SX(3),SX(6),…に対応する文字列TX(3),TX(6),…の文字列表示区間TD(3),TD(6),…の終了時刻に達した時点で、表示パターンが更新される。これにより、例えば文字列TD(1)は、図14に示した場合よりも長期間、選択候補として表示パネル51上に残留することになるので、プレイヤがその文字列を選択できる期間が延び、ゲームが易しくなる。
なお、この場合、どの文字列表示区間の終了時刻において表示パターンを更新するかについての情報は、予めプログラムに設定しておけばよい。
【0091】
(変形例2)
以上では、図17を参照して、表示パターンをランダムに生成・表示の処理について説明した。これとは別に、表示パターンを完全にランダムにするのではなく、ある程度の規則性をもって設定するようにしてもよい。
【0092】
図19は、図17と類似のフローチャートであって、表示パターンがある程度の規則性をもって生成される処理の一例として、各音声単位に対応した文字列が、音声単位の時刻順に、表示パネル51の表示領域の下から上に向かって表示されるようにするための処理を示している。図19に示す処理において、CPU21は先ず、図17のステップS40と同様に、すべての文字列TX(i)(i=1,2,…)を対象として、対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した表示パターンのデータを検索する(ステップS60)。対応する表示管理データが「1」から「2」に変化した文字列TX(i)が存在する場合には、そのTX(i)の次の文字列TX(i+1)と文字列TX(i+2)を表示領域AR1,AR2にランダムに配置し、文字列TX(i+3)と文字列TX(i+4)を表示領域AR3,AR4にランダムに配置し、文字列TX(i+5)と文字列TX(i+6)を表示領域AR5,AR6にランダムに配置して表示する(ステップS61)。
【0093】
図19に示した処理によれば、音声単位の時刻順に、音声単位に対応する文字列が全体として表示パネル51の上方向に向かって表示される。そのため、プレイヤは、音声単位が全体としては上方向に向かって順に表示されていくという認識の下でゲームを進められるので、操作の難易度が低くなる。例えば、プレイヤは、表示領域AR1,AR2のみに注目して、そのいずれかを選択することによってもゲームを進行させることができる。
図19の処理では、表示パネル51上の左側表示領域(AR1,AR3,AR5)と右側表示領域(AR2,AR4,AR6)のいずれかに表示されるかについてはランダムに設定されるため、プレイヤは文字列の表示位置に対する予測が完全には付かず、ゲームの興趣が発揮される。
【0094】
(変形例3)
第2実施形態のゲーム装置1Aでは音声を含む楽曲を音声ソースとして扱ったが、楽曲は一般に、同一フレーズの繰り返しを含む場合が多い。そこで、同一フレーズの繰り返しを含む楽曲が音声ソースとして使用されるときには、そのフレーズに含まれる複数の音声単位の表示領域への配置順序を楽曲内で同じにしてもよい。これは、例えば、そのフレーズ内の音声単位に対応する文字列と、その文字列が配置される表示領域とを予め関連付けておき、CPU21が、図17のフローチャートのステップS40において文字列を検出する度に、その関連付けに応じた配置を行うようにすることで実施可能である。
このような文字列配置を行うことで、楽曲におけるフレーズの繰り返しに伴って、または、プレイヤの当該楽曲を用いたゲーム経験に基づいて、そのフレーズにおける文字列の表示領域への配置順序をプレイヤが予知することが期待され、プレイヤの選択操作の難易度を低く設定することができる。
【0095】
また、そのフレーズに含まれる複数の音声単位の内、最初の音声単位の表示領域への配置のみを楽曲内で同じにしてもよい。
【0096】
(変形例4)
以上では、個々の表示領域の表示態様について言及しなかったが、表示対象の文字列の特性に応じて、ある表示領域を他の表示領域と区別して表示するようにしてもよい。例えば、品詞毎に異なる着色を設定しておき、表示対象の文字列の品詞に応じて、その文字列、および/または、その文字列が配置される表示領域に対する着色を変化させて表示させてもよい。これにより、プレイヤが音声ソースを十分に知っている場合や、音声ソースが一定のリズムで出力される場合等、プレイヤが音声単位に対応する文字列の品詞を予測できる状況の場合には、プレイヤは適切な文字列を素早く認識して選択操作を行うことができる。
【0097】
(変形例5)
第2実施形態のゲーム装置1Aにおいて、一連の音声単位、すなわち、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声単位の各々と同一言語上で対応する文字列(第3文字列)を、表示パネル51上にスクロール表示してもよい。
図20は、かかるスクロール表示を含む表示パネル51の表示例を示す。図20の表示例では、矢印表示領域ARX(第2表示領域)内に、楽曲の進行に伴って上方向に向かって、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声に対応する文字列が、各音声単位に対応する文字列毎にスクロール表示される。スクロール表示は、図20に示した例に限られず、下方向、右方向または左方向に行ってもよい。
【0098】
このスクロール表示される文字列は音声単位と同一言語上で対応しているため、プレイヤが仮に音声単位を聴取できなかった場合でも、プレイヤは聴取できなかった音声単位を文字として視認し、この認識した文字に基づいて適切な操作をし得る。すなわち、かかるスクロール表示は、プレイヤの正しい文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0099】
(変形例6)
所定の音声ソースにおける音声単位の大きさは、自由に設定することができる。例えば、図21は、図13に示したものよりも、音声単位が大きく設定された表示パネル51の表示態様を示している。音声単位の大きさの設定は、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を複数セット予め設けておくことで、同一の音声ソースに対しても適宜、音声単位の大きさを可変にして、操作の難易度を変化させることができる。
【0100】
(変形例7)
このゲーム装置1Aにおいて、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に(図12のステップS25)、所定の演出効果を加えるようにしてもよい。例えば、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に、特殊な効果音をスピーカ52から出力させるほか、楽曲のテンポ(すなわち、音声単位の出力速度)を低下させるようにしてもよい。これにより、プレイヤの選択操作が誤りと判定されたときに、その判定結果が強調されてプレイヤに報知される。
【0101】
ここで、楽曲のテンポを可変にするためには、同一の楽曲でテンポが異なる複数の音声ソースを予め設けておく。このとき、同一の楽曲であってもテンポが異なれば各音声単位の出力開始時刻および出力終了時刻が異なってくるため、音声ソース毎に、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を設けておく。そして、プレイヤの選択操作が誤りと判定された場合に、より低いテンポの音声ソースと、その音声ソースに対応した音声単位および文字列のデータとに基づいて、それ以降の処理を行うようにする。
また、ゲーム開始時にテンポの速さをプレイヤに選択させるように構成することで、同一の楽曲であっても操作の難易度を変化させることもできる。
【0102】
(変形例8)
第2実施形態の変形例8に係るゲーム装置は、プレイヤによる言語学習を主目的としたものであり、この言語学習をゲームの興趣を味わいつつ楽しく進めることができるように構成されている。
【0103】
この言語学習を主目的としたゲーム装置では、音声単位SX(i)(i=1,2,…)と、各音声単位に対応する文字列TX(i)(i=1,2,…)のデータ(図5参照)を、異なる言語間の同一の意味内容によって予め対応付けるようにしておく。例えば図14において、「マイ(My)」という英語の音声単位であるSX(1)と、その英語の音声単位と同一の意味内容によって対応付けられる「私の」という日本語の文字列TX(1)とを予め対応付けておく。これによって、図13に示した表示態様の代わりに、このゲーム装置の表示パネル51では、図22に示す表示態様が形成される。したがって、このゲーム装置では、プレイヤが日本人である場合、聴取した外国語(図23の例では、英語)の音に対応する自国語(図23の例では、日本語)の文字列を選択することになるので、プレイヤはゲームの興趣を味わいつつ、言語学習を楽しく進めることができる。
【0104】
なお、図22には、矢印表示領域ARX内に、楽曲の進行に伴って上方向に向かって、「My Grandfather's Clock Was Too Large For The Shelf, So It Stood Ninety Years …」という歌詞の音声に同一言語上で対応する文字列(すなわち、英語の文字列)が、各音声単位に対応する文字列毎にスクロール表示される。このスクロール表示は、プレイヤの正しい文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0105】
一方、図22において、このスクロール表示をしないように設定してもよい。これにより、プレイヤは視覚に頼らずに外国語による音声単位を確実に聴取することが要求され、言語学習としての難易度が高まる。
【0106】
(変形例9)
第2実施形態の変形例9に係るゲーム装置は、プレイヤが正しい選択操作が行えるように視覚的に補助するため、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させる操作補助手段を備えていることを特徴としている。
【0107】
図23は、操作補助手段を備えたゲーム装置においてゲームが実行されるときの表示パネル51の表示態様を例示している。図23に示した表示例は、例えば図18における表示パターンDX(1)に対応している。以下、図18および図23を参照して、操作補助手段の機能について説明する。
【0108】
図23において、表示領域AR1〜AR6に配置される6個の文字列に対応して、トラックTR1〜TR6が表示される。そして、このトラックTR1〜TR6の内、現在時刻が文字列表示区間内にある文字列に対応するトラック上には、インジケータ(指示標識)が表示される。例えば図18において文字列表示区間TD(1)〜TD(3)が重なる期間では、図23に示すように、対応する文字列のトラックTR1〜TR3上にそれぞれ、インジケータIND1〜IND3が表示される。そして、インジケータIND1〜IND3は、それぞれ文字列表示区間TD(1)〜TD(3)の間、表示パネル51の外郭から表示領域AR1〜AR3の方向にトラックに沿って移動する。各インジケータは、文字列表示区間の終了時には、トラックTR1〜TR3と表示領域AR1〜AR3とがそれぞれ交差する位置に到達し、それ以降表示されないようにする。このような操作補助手段は、CPU21および画像処理部31によって実現される。
【0109】
本実施形態のゲーム装置1Cによれば、トラックとインジケータとを用いた操作補助手段を備えているため、プレイヤは、インジケータにより操作受入期間としての文字列表示区間を視認することができる。そのため、プレイヤは、仮に音声単位を完全に聴取できなかった場合でも、そのインジケータを視認することで、適切な文字列を選択操作できるようになる。すなわち、インジケータの表示は、プレイヤの適切な文字列に対する選択操作を視覚的に補助する役割を果たす。
【0110】
また、上述したように、インジケータは、操作受入期間の終了時刻が到来するときにトラックの所定位置(図23に示した例では、各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置)に到達するようにして移動するので、トラック上のインジケータの移動区域は操作受入期間の残り期間を示す。したがって、例えば、表示パネル51上の2以上のトラックにインジケータが表示されている場合には、プレイヤは、各インジケータのトラック上の位置を視認することで、2以上の文字列に対する選択操作の順序を把握することができるようになる。
【0111】
なお、この操作補助手段は、様々な改変が可能である。例えば図24は、表示パネル51に表示される文字列の表示領域が2個のみ(表示領域AR7,AR8)である場合について、表示パネル51の表示態様を例示している。図24では、文字列の表示領域の数が少ない分、表示領域AR7,AR8内の文字列が頻繁に更新され、それに応じてトラックTR7,TR8上のインジケータIND7,IND8も頻繁にトラック上を移動するようにして表示される。これにより、上記各実施形態で説明したゲームの興趣を発揮しつつ、リズムゲームとしての面白さを取り入れることも可能となる。
【0112】
上述した操作補助手段は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させるものであればよく、他の様々な代替の表示方法によっても実施することができる。例えば、かかる指示標識として、操作受入期間の開始から終了にかけて、表示パネル51の外郭から各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置まで伸長するゲージを表示するようにしてもよい。
【0113】
また、図23に示したものにおいて、操作受入期間の開始時期に、インジケータが各トラックと各表示領域とがそれぞれ交差する位置に到達するようにして、音声単位の操作受入期間の間、その音声単位に対応する文字列、および/または、その文字列を配置する表示領域(AR1〜AR6)を強調表示させるようにすることもできる。このような強調表示方法としては、例えば、文字列の輝度を変化させて表示させることや、インジケータを表示領域(AR1〜AR6)の外郭に沿って移動するようにして表示させること等が考えられる。
【0114】
以上、各実施形態について詳述してきたが、各実施形態の中で個別に述べた変形例等はすべての実施形態のゲーム装置と組み合わせて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図。
【図2】第1実施形態のゲーム装置において、ゲーム実行時における表示パネルの基本的な表示態様を示す図。
【図3】第1実施形態のゲーム装置で実現されるゲームの概略を時系列上で説明するための図。
【図4】第1実施形態のゲーム装置の機能構成を示す図。
【図5】音声単位と文字列のデータの対応関係を示す図。
【図6】第1実施形態のゲーム装置において、全体音声、音声単位および表示パターンを示すタイミングチャート。
【図7】表示パターンのデータの一例を示す図。
【図8】表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図。
【図9】第1実施形態のゲーム装置における制御処理全体を示すフローチャート。
【図10】第1実施形態のゲーム装置において、表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図11】第1実施形態のゲーム装置において、表示パターンの各々のデータを生成するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図12】第1実施形態のゲーム装置において、プレイヤによる選択操作を評価するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図13】第2実施形態のゲーム装置において、ゲーム実行時における表示パネルの基本的な表示態様を示す図。
【図14】第2実施形態のゲーム装置において、全体音声、音声単位、文字列表示区間および表示パターンを示すタイミングチャート。
【図15】表示タイミング管理テーブルのデータ構成を示す図。
【図16】表示管理データの値を決定するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図17】表示パターンの各々のデータを生成するために逐次実行される処理のフローチャート。
【図18】複数の音声単位毎に表示パターンが更新される場合のタイミングチャート。
【図19】各音声単位に対応した文字列が、音声単位の時刻順に、表示パネルの表示領域の下から上に向かって表示されるようにするための処理を示すフローチャート。
【図20】スクロール表示を含む表示パネルの表示例を示す図。
【図21】音声単位が大きく設定された表示パネルの表示態様を示す図。
【図22】文字列がスクロール表示するようにした表示パネルの表示態様を示す図。
【図23】操作受入期間が表示されるようにした表示パネルの表示態様を示す図。
【図24】表示パネルに表示される文字列の表示領域の数が少ない場合の表示パネルの表示態様を示す図。
【符号の説明】
【0116】
1…ゲーム装置
2…本体部
21…CPU
22…ROM
23…RAM
31…画像処理部
32…音声処理部
41…DVD−ROMドライブ
42…インターフェース
51…表示パネル
52…スピーカ
3…コントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部と、
音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる表示制御部と、
前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる操作入力部と、
音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する評価部と、
を備えたゲーム装置。
【請求項2】
評価部は、前記第1文字列と前記第2文字列とが一致する場合にはさらに、音声単位の出力開始時刻と、当該音声単位に対する操作受入期間内における選択操作の受入時刻との差に基づいてプレイヤの選択操作を評価する、
請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
音声単位と第1文字列とは、異なる言語間の同一の意味内容となるように予め対応付けられていることを特徴とする、
請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
音声出力部は、評価部による評価結果に応じて、前記複数の音声単位の出力速度を変化させることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
表示制御部は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、表示部の複数の第1表示領域のいずれかに配置して表示させ、
操作入力部は、前記複数の第1表示領域のいずれかに対するプレイヤの選択操作を受け入れることを特徴とする、
請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、前記複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置することを特徴とする、
請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
音声出力部は、前記複数の音声単位を含み、かつフレーズの繰り返しを有する楽曲を出力し、
表示制御部は、前記フレーズに含まれる音声単位に予め対応付けられた第1文字列の前記第1表示領域への配置を、楽曲内のすべての前記フレーズで規則的に行うことを特徴とする、
請求項6または7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々の特性に応じて、各文字列、および/または、各文字列が配置される第1表示領域を着色して表示させることを特徴とする、
請求項6〜8のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項10】
表示制御部は、前記複数の音声単位の各々と同一言語上で対応する第3文字列を順に、表示部の前記複数の第1表示領域以外の第2表示領域上で一方向にスクロールさせて表示させることを特徴とする、
請求項6〜9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項11】
表示部と、音声出力部と、表示制御部と、操作入力部と、評価部とを有するゲーム装置の制御方法であって、
前記音声出力部が、複数の音声単位の各々を順に出力するステップと、
前記表示制御部が、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させるステップと、
前記操作入力部が、前記操作受入期間に前記表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れるステップと、
前記評価部が、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価するステップと、
を備えた、ゲーム装置の制御方法。
【請求項12】
表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部とを有するゲーム装置のためのプログラムであって、
音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる手順と、
前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる手順と、
音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項1】
表示部と、
複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部と、
音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる表示制御部と、
前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる操作入力部と、
音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する評価部と、
を備えたゲーム装置。
【請求項2】
評価部は、前記第1文字列と前記第2文字列とが一致する場合にはさらに、音声単位の出力開始時刻と、当該音声単位に対する操作受入期間内における選択操作の受入時刻との差に基づいてプレイヤの選択操作を評価する、
請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
音声単位と第1文字列とは、異なる言語間の同一の意味内容となるように予め対応付けられていることを特徴とする、
請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
音声出力部は、評価部による評価結果に応じて、前記複数の音声単位の出力速度を変化させることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
表示制御部は、各音声単位に対する操作受入期間を示すための指示標識を表示させることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、表示部の複数の第1表示領域のいずれかに配置して表示させ、
操作入力部は、前記複数の第1表示領域のいずれかに対するプレイヤの選択操作を受け入れることを特徴とする、
請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々を、前記複数の第1表示領域のいずれかにランダムに配置することを特徴とする、
請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
音声出力部は、前記複数の音声単位を含み、かつフレーズの繰り返しを有する楽曲を出力し、
表示制御部は、前記フレーズに含まれる音声単位に予め対応付けられた第1文字列の前記第1表示領域への配置を、楽曲内のすべての前記フレーズで規則的に行うことを特徴とする、
請求項6または7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
表示制御部は、選択対象としての複数の文字列の各々の特性に応じて、各文字列、および/または、各文字列が配置される第1表示領域を着色して表示させることを特徴とする、
請求項6〜8のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項10】
表示制御部は、前記複数の音声単位の各々と同一言語上で対応する第3文字列を順に、表示部の前記複数の第1表示領域以外の第2表示領域上で一方向にスクロールさせて表示させることを特徴とする、
請求項6〜9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項11】
表示部と、音声出力部と、表示制御部と、操作入力部と、評価部とを有するゲーム装置の制御方法であって、
前記音声出力部が、複数の音声単位の各々を順に出力するステップと、
前記表示制御部が、音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させるステップと、
前記操作入力部が、前記操作受入期間に前記表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れるステップと、
前記評価部が、音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価するステップと、
を備えた、ゲーム装置の制御方法。
【請求項12】
表示部と、複数の音声単位の各々を順に出力する音声出力部とを有するゲーム装置のためのプログラムであって、
音声単位の操作受入期間に、当該音声単位に予め対応付けられる第1文字列を含む複数の文字列を、選択対象として表示部に表示させる手順と、
前記操作受入期間に表示部に表示させられる前記複数の文字列のいずれかを選択するためのプレイヤの選択操作を受け入れる手順と、
音声単位に予め対応付けられる第1文字列と、当該第1文字列を含む複数の文字列の中からプレイヤの選択操作に基づいて選択される第2文字列とが一致するか否かに基づいて、前記音声単位に対するプレイヤの選択操作を評価する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2010−103(P2010−103A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158657(P2008−158657)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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