説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームにおいて、対戦相手チームの選手キャラクタが移動体を保持している場合のユーザの操作性を向上できるようになるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】第1マーカー制御部72dは、ユーザチームの選手キャラクタから選択されたマーカー選手キャラクタの位置を、対戦相手チームの選手キャラクタから選択されたマーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する。第2マーカー制御部72eは、マーカー選手キャラクタの位置を、マーク対象選手キャラクタの位置と、移動体の位置又は移動体を保持する選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する。マーカー制御切替部72gは、第1マーカー制御部72d又は第2マーカー制御部72eを、所定の切替条件が満足されたか否かの判定結果に基づいて切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームが知られている。例えば、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム又はアイスホッケーゲームなどが知られている。
【特許文献1】特開2007−259988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなスポーツゲームでは、対戦相手チームの選手キャラクタが移動体を保持している場合、ユーザは、移動体を保持する選手キャラクタと、その選手キャラクタからのパスを受ける可能性の高い他の選手キャラクタと、に注意を払いながら守備の操作を行わなければならなかった。しかしながら、そのような操作を行うことはユーザ(特に、熟練度の低いユーザ)にとって困難である場合があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームにおいて、対戦相手チームの選手キャラクタが移動体を保持している場合のユーザの操作性を向上できるようになるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置において、前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶する選手キャラクタ状態記憶手段と、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択手段と、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択手段と、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御手段と、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御手段と、所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定手段と、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定手段の判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶してなる選手キャラクタ状態記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択ステップと、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択ステップと、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御ステップと、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御ステップと、所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定ステップと、前記第1マーカー制御ステップによって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御ステップによって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定ステップの判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶する選手キャラクタ状態記憶手段、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択手段、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択手段、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御手段、前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御手段、所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定手段、及び、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定手段の判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明では、ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置に関する。本発明では、ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、が記憶される。対戦相手チームに所属する選手キャラクタのうちのいずれかがマーク対象選手キャラクタとして選択され、ユーザチームに所属する選手キャラクタのうちのいずれかがマーカー選手キャラクタとして選択される。第1マーカー制御手段によって、マーカー選手キャラクタの位置が、マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御される。第2マーカー制御手段によって、マーカー選手キャラクタの位置が、マーク対象選手キャラクタの位置と、移動体の位置又は対戦相手チームに所属する選手キャラクタのうちの移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御される。所定の切替条件が満足されたか否かが判定される。第1マーカー制御手段によってマーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、第2マーカー制御手段によってマーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、がその判定結果に基づいて切り替えられる。本発明によれば、対戦相手チームの選手キャラクタが移動体を保持している場合のユーザの操作性を向上できるようになる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記選手キャラクタ状態記憶手段は、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの代表方向を記憶し、前記切替条件は、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの代表方向と、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記マーク対象選手キャラクタの位置への方向と、の間の角度が所定の基準角度以下であるか否かの条件を含み、前記マーカー制御切替手段は、前記角度が前記所定の基準角度以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含むようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、前記対戦相手チームは対戦相手ユーザによって操作され、該ゲーム装置は、前記対戦相手ユーザの操作に応じて移動するカーソルをゲーム画面に表示する手段と、前記対戦相手ユーザによって所定のパス指示操作が行われた場合、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタに、前記カーソルの位置に向けてのパスを実行させる手段と、を含み、前記切替条件は、前記カーソルの位置と、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、に関する条件を含むようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、前記切替条件は、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記カーソルの位置への方向と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記マーク対象選手キャラクタの位置への方向と、の間の角度が所定の基準角度以下であるか否かの条件を含み、前記マーカー制御切替手段は、前記角度が前記所定の基準角度以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また本発明の一態様では、前記切替条件は、前記カーソルの位置と前記マーク対象選手キャラクタの位置との間の距離が所定の基準距離以下であるか否かの条件を含み、前記マーカー制御切替手段は、前記距離が所定の基準距離以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また本発明の一態様では、前記切替条件は、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記所定位置と、に基づいて特定される領域内に、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが位置している否かの条件であり、前記マーカー制御切替手段は、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが前記領域内に位置している場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また本発明の一態様では、前記切替条件は、前記マーカー選手キャラクタの位置と、前記所定位置と、に基づいて特定される領域内に、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが位置している否かの条件であり、前記マーカー制御切替手段は、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが前記領域内に位置している場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含むようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記判定手段は、所定の切替指示操作が行われたか否かを判定し、前記マーカー制御切替手段は、前記所定の切替指示操作が行われた場合に、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を切り替え、該ゲーム装置は、前記マーカー選手キャラクタ又は前記マーク対象選手キャラクタの少なくとも一方の位置に関する条件が満足されたか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段の判定結果に基づいて、所定の画像をゲーム画面に表示する手段と、を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、モニタ30、スピーカ31、光ディスク32及びメモリカード33を含んで構成される。モニタ30及びスピーカ31は家庭用ゲーム機11に接続される。光ディスク32及びメモリカード33は情報記憶媒体であり、家庭用ゲーム機11に装着される。モニタ30としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられる。スピーカ31としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。光ディスク32としては例えばCD−ROMやDVD−ROMなどが用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース(I/F)19、コントローラインタフェース(I/F)20及び操作入力部21を含んで構成される。操作入力部21以外の構成要素は家庭用ゲーム機11の筐体内に収容される。
【0020】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース19及びコントローラインタフェース20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0021】
マイクロプロセッサ13は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されるプログラム及びデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶14は例えばRAMを含み、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶14はマイクロプロセッサ13の作業用としても用いられる。
【0022】
画像処理部15はVRAMを含み、マイクロプロセッサ13から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして画像処理部15は、そのゲーム画面をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ30に出力する。音声処理部16はサウンドバッファを含む。音声処理部16は、光ディスク32からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(ゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等)を再生してスピーカ31から出力する。
【0023】
光ディスクドライブ17は、光ディスク32に記録されたプログラムやデータをマイクロプロセッサ13からの指示に従って読み取る。ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク32を用いることとするが、例えばメモリカード33などの他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネットなどのデータ通信網を介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0024】
メモリカードスロット18はメモリカード33を装着するためのインタフェースである。メモリカード33は不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含み、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶する。通信インタフェース19は、インターネットなどのデータ通信網に通信接続するためのインタフェースである。
【0025】
コントローラインタフェース20は複数のコントローラ22を無線接続するためのインタフェースである。コントローラインタフェース20としては、例えばBluetoothインタフェース規格に則ったインタフェースを利用できる。なお、コントローラインタフェース20はコントローラ22を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
【0026】
操作入力部21はユーザが操作入力を行うためのものである。操作入力部21は、例えば、モニタ30に表示されるゲーム画面上の位置をユーザが指し示すためのポインティングデバイスとしての機能を備える。操作入力部21としては、例えば特許3262677号公報に開示される技術を利用できる。操作入力部21は、1又は複数のコントローラ22と、発光部25と、を含む。図2は操作入力部21の一例を示し、図3はコントローラ22の一例を示す。
【0027】
図2に示すように、発光部25は複数の光源を含み、モニタ30の上部に配置される。図2に示す例では、発光部25の両端部に光源34a,34bが設けられている。なお、発光部25はモニタ30の下部に配置されるようにしてもよい。
【0028】
図3に示すように、コントローラ22は方向ボタン36、ボタン37a,37b,37cを含む。方向ボタン36は十字形状を有し、一般的に方向指示操作に用いられる。ボタン37a,37b,37cは各種ゲーム操作に用いられる。また図1に示すように、コントローラ22は撮像部23と撮影画像解析部24とを含む。撮像部23は例えばCCDなどの撮像素子であり、コントローラ22の前端部22a(一の側面)に設けられる。撮影画像解析部24は例えばマイクロプロセッサなどであり、コントローラ22に内蔵される。
【0029】
ユーザがコントローラ22の前端部22aをモニタ30の方に向けると、撮像部23の撮影画像には光源34a,34bが写し出される。撮影画像解析部24は、撮像部23の撮影画像に写し出された光源34a,34bの位置を解析し、その解析結果に基づいてコントローラ22の位置及び傾きを取得する。例えば、撮影画像解析部24は、所定の基準位置35に対するコントローラ22の相対位置と、光源34a及び光源34bを結ぶ直線に対するコントローラ22の傾き角度と、を算出する。ゲーム装置10は、基準位置35と、モニタ30に表示されるゲーム画面と、の位置関係に関する情報を記憶しており、この情報と、撮影画像解析部24によって取得されるコントローラ22の位置及び傾きと、に基づいて、コントローラ22の前端部22aが指し示す位置(P)のスクリーン座標値(スクリーン座標系の座標値)を取得する。なお以下では、コントローラ22の前端部22aが指し示す位置(P)のことを「コントローラ22の指示位置」と記載する。また、撮影画像解析部24によって取得されるコントローラ22の位置及び傾きを示す情報、すなわち、コントローラ22の指示位置のスクリーン座標値を特定するための情報のことを「ポインティング情報」と記載する。
【0030】
コントローラ22からマイクロプロセッサ13に対しては、一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)にコントローラ22の操作状態を表す操作信号がコントローラインタフェース20を介して送信される。この操作信号には、例えば、コントローラ22を識別する識別情報と、上記のポインティング情報と、各ボタンの押下状態を示す情報と、が含まれる。マイクロプロセッサ13は、各コントローラ22から供給される操作信号に基づいて、そのコントローラ22の指示位置を特定したり、そのコントローラ22において方向ボタン36、ボタン37a,37b,37cが押下されたか否かを判定する。
【0031】
上記構成を備えるゲーム装置10では、例えば、ユーザ同士で対戦可能なサッカーゲームが実行される。このサッカーゲームは、光ディスク32から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。以下、このサッカーゲームについて、第1ユーザと第2ユーザとの間で対戦が行われる場合を例に説明する。
【0032】
主記憶14には仮想3次元空間(ゲーム空間)が構築される。図4は仮想3次元空間の一例を示す。図4に示すように、仮想3次元空間40には、サッカーのフィールドを表すフィールドオブジェクト42が配置される。フィールドオブジェクト42上には例えばゴールライン43やタッチライン45が表され、ゴールを表すゴールオブジェクト44と、サッカー選手を表す選手オブジェクト46(選手キャラクタ)と、サッカーボールを表すボールオブジェクト48(移動体)と、が配置される。図4では省略されているが、フィールドオブジェクト42上には、第1ユーザが操作するチーム(以下、「第1チーム」と記載する。)に属する11体の選手オブジェクト46と、第2ユーザが操作するチーム(以下、「第2チーム」と記載する。)に属する11体の選手オブジェクト46と、が配置される。
【0033】
選手オブジェクト46とボールオブジェクト48とが近づくと、所定条件の下、その選手オブジェクト46とボールオブジェクト48とが関連づけられる。この場合、ボールオブジェクト48は選手オブジェクト46に従動する。この様子は選手オブジェクト46のドリブル動作として表される。以下では、ボールオブジェクト48が選手オブジェクト46に関連づけられた状態のことを「選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している」というように記載する。
【0034】
ゴールオブジェクト44の一方は第1チームに関連づけられ、他方は第2チームに関連づけられる。一方のチームに関連づけられたゴールオブジェクト44内(所定領域内)にボールオブジェクト48が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0035】
また、仮想3次元空間40には仮想カメラ49(視点)が設定される。仮想カメラ49は例えばボールオブジェクト48の移動に基づいて仮想3次元空間40内を移動する。
【0036】
図5はゲーム画面50の一例を示す。図5に示すように、ゲーム画面50には、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表す画像が表示される。また、ゲーム画面50は時間経過を示す時間欄52と得点状況を示す得点欄54とを含む。さらに、ゲーム画面50には、第1ユーザのコントローラ22の指示位置を示すカーソル56aと、第2ユーザのコントローラ22の指示位置を示すカーソル56bと、が表示される。本実施の形態ではカーソル56a,56bは円形状になっているが、円形以外の形状であってもよい。なお図5において、選手オブジェクト46a−1,46a―2は第1チームに所属する選手オブジェクト46であり、選手オブジェクト46b−1,46b−2は第2チームに所属する選手オブジェクト46である。
【0037】
各選手オブジェクト46は基本的に所定のアルゴリズムに従って行動する。ただし、ユーザは、自分のチームに属する選手オブジェクト46に対して移動目標位置やキック目標位置などを指示できる。
【0038】
選手オブジェクト46の移動目標位置やキック目標位置の指示方法について説明する。ここでは、第2ユーザが選手オブジェクト46b−1に対して指示を与える場合を想定する。この場合、まず第2ユーザは選手オブジェクト46b−1を選択する。すなわち、第2ユーザは選手オブジェクト46b−1をコントローラ22の前端部22aで指し示し、選手オブジェクト46b−1までカーソル56bを移動させる。この状態で第2ユーザが選択ボタン(例えばボタン37b)を押下すると、選手オブジェクト46b−1が指示対象として選択される。
【0039】
選手オブジェクト46b−1が指示対象として選択された場合、第2ユーザは選手オブジェクト46b−1の移動目標位置をコントローラ22の前端部22aで指し示すことによって指示できる。すなわち、カーソル56bの位置(カーソル56bの表示位置に対応する仮想3次元空間40内の位置)が選手オブジェクト46b−1の移動目標位置として設定され、選手オブジェクト46b−1は該移動目標位置に向けて移動する。
【0040】
ボールオブジェクト48を保持している選手オブジェクト46b−1が指示対象として選択された場合、第2ユーザは選手オブジェクト46b−1のキック方向をコントローラ22の前端部22aで指し示すことによって指示できる。すなわち、ユーザがキック指示ボタン(例えばボタン37a)を押下すると、カーソル56bの位置(カーソル56bの表示位置に対応する仮想3次元空間40内の位置)がキック目標位置として設定され、選手オブジェクト46b−1は該キック目標位置に向けてボールオブジェクト48を蹴り出す。例えば図5に示すゲーム画面50において、選手オブジェクト46b−2にカーソル56bが移動した状態で第2ユーザがキック指示ボタンを押下すると、選手オブジェクト46b−1から選手オブジェクト46b−2へのパスが実行される。
【0041】
上記サッカーゲームはマーク指示機能を備えている。マーク指示機能は、ユーザが、自分のチームの選手オブジェクト46に対して対戦相手チームの選手オブジェクト46のマークを指示できる機能である。なお、「マーク」とは、特定の対戦相手選手から離れないようにしつつ(特定の対戦相手選手からの距離が一定の距離以下となるように保ちつつ)、該対戦相手選手に対する守備等を行うことである。
【0042】
ここで、図5に示す状態において、第1ユーザが選手オブジェクト46b−2のマークを指示する場合を想定する。この場合、まず第1ユーザは選手オブジェクト46b−2を選択する。すなわち、第1ユーザは選手オブジェクト46b−2をコントローラ22の前端部22aで指し示し、選手オブジェクト46b−2上にカーソル56aを重ねる。この状態で第1ユーザが選択ボタン(例えばボタン37b)を押下すると、選手オブジェクト46b−2がマーク対象として選択される。選手オブジェクト46b−2がマーク対象として選択されると、第1チームに所属する選手オブジェクト46のうちで、選手オブジェクト46b−1に最も近い選手オブジェクト46が、選手オブジェクト46b−2をマークするマーカーとして選択される。例えば図5に示す状態では、選手オブジェクト46a−1がマーカーとして選択される。この場合、選手オブジェクト46b−2と選手オブジェクト46a−1とが関連づけられ、選手オブジェクト46a−1が選手オブジェクト46b−2のマークを開始する。図6はこの場合のゲーム画面50を示している。この場合、選手オブジェクト46a−1と選手オブジェクト46b−2とを結ぶライン画像58が表示される。このライン画像58によって、ユーザは選手オブジェクト46b−2と選手オブジェクト46a−1とが関連づけられていることを把握できる。
【0043】
なお、対戦相手チームの選手オブジェクト46のマークを指示する操作は下記のようにしてもよい。ここでも、図5に示す状態において、第1ユーザが選手オブジェクト46b−2のマークを指示する場合を想定する。この場合、まず第1ユーザは第1チームに属する選手オブジェクト46のうちの任意の選手オブジェクト46(ここでは、選手オブジェクト46a−1とする。)上にカーソル56aを重ねる。次に、第1ユーザは選択ボタン(例えばボタン37b)を押しながら、選手オブジェクト46b−2上にカーソル56aを重ねる。その状態で第1ユーザが選択ボタンの押下を解除すると、選手オブジェクト46b−2と選手オブジェクト46a−1とが関連づけられ、選手オブジェクト46a−1が選手オブジェクト46b−2のマークを開始する。このように、マーカー及びマーク対象の両方をユーザが選択できるようにしてもよい。
【0044】
以下では、対戦相手チームの選手オブジェクト46をマークする選手オブジェクト46のことを「マーカー選手オブジェクト」と記載する。また、マーカー選手オブジェクトがマークする選手オブジェクト46のことを「マーク対象選手オブジェクト」と記載する。また、ボールオブジェクト48を保持している選手オブジェクト46のことを「ボール保持選手オブジェクト」と記載する。
【0045】
マーカー選手オブジェクトは「通常モード」又は「インターセプトモード」のいずれかの行動モードで行動する。図7及び図8は「通常モード」及び「インターセプトモード」について説明するための図である。これらの図において、位置(B)はボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)の位置を示す。位置(T)はマーク対象選手オブジェクトの位置を示す。位置(M)はマーカー選手オブジェクトの位置を示す。位置(G)はマーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点を示す。
【0046】
「通常モード」は、マーク対象選手オブジェクトがボール保持選手オブジェクトからのパスを受けてゴールオブジェクト44に向かって攻め込むことをマーカー選手オブジェクトが警戒するモードである。図7に示すように、「通常モード」では、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、を結ぶ直線60上にマーカー選手オブジェクトが位置するように、マーカー選手オブジェクトの位置(M)が制御される。
【0047】
「インターセプトモード」は、ボール保持選手オブジェクトからマーク対象選手オブジェクトへのパスをインターセプトすることをマーカー選手オブジェクトが狙うモードである。図8に示すように、「インターセプトモード」では、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)と、を結ぶ直線62上にマーカー選手オブジェクトが位置するように、マーカー選手オブジェクトの位置(M)が制御される。
【0048】
なお、「通常モード」及び「インターセプトモード」のいずれにおいても、マーク対象選手オブジェクトがボールオブジェクト48を保持している場合、マーカー選手オブジェクトは所定のアルゴリズムに従って、マーク対象選手オブジェクトからボールオブジェクト48を奪うべく行動する。
【0049】
また、ユーザは例えば切替指示ボタン(例えばボタン37c)を押下することによって、自分のチームに所属するマーカー選手オブジェクトの行動モード(以下、「マーカー行動モード」と記載する。)を切り替えることができる。
【0050】
例えば図5に示す状態において、第1ユーザは、ボールオブジェクト48を保持する選手オブジェクト46b−1に対する守備を行いながら、選手オブジェクト46b−1からのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46b−2に対する守備を行う必要がある。選手オブジェクト46b−2に対する守備では、選手オブジェクト46b−2が選手オブジェクト46b−1からのパスを受けてゴールオブジェクト44に向かって攻め込むことを警戒するとともに、選手オブジェクト46b−1から選手オブジェクト46b−2へのパスをインターセプトするべく第1ユーザはゲーム操作を行う必要がある。マーク指示機能が備えられていない場合、第1ユーザは選手オブジェクト46a−1と選手オブジェクト46a−2との間で指示対象を切り替えながら、選手オブジェクト46b−1及び選手オブジェクト46b−2に対する守備を行う必要がある。しかしながら、このようなゲーム操作を行うことはユーザ(特に、熟練度の低いユーザ)にとって困難である場合がある。
【0051】
この点、マーク指示機能によれば、ユーザは、選手オブジェクト46b−2をコントローラ22の前端部22aで指し示した状態で選択ボタンを押下することによって、選手オブジェクト46b−2へのマークを自分のチームの選手オブジェクト46に指示することができる。また、ユーザは切替指示ボタンを押下することによって、選手オブジェクト46b−2をマークする選手オブジェクト46(選手オブジェクト46a−1)に対して、(A)選手オブジェクト46b−2が選手オブジェクト46b−1からのパスを受けてゴールオブジェクト44に向かって攻め込むことを警戒するのか、又は(B)選手オブジェクト46b−1から選手オブジェクト46b−2へのパスのインターセプトを狙うのかを指示できるようになる。すなわち、マーク指示機能によれば、選手オブジェクト46b−1からのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46b−2に対する守備を第1ユーザは比較的簡易な操作で行うことができるようになる。その結果、第1ユーザは、選手オブジェクト46a−2を操作することによって、ボールオブジェクト48を保持する選手オブジェクト46b−1に対する守備を行いながら、切替指示ボタンを押下することによって、選手オブジェクト46b−1からのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46b−2に対する守備を選手オブジェクト46a−1に指示できるようになる。マーク指示機能によれば、対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合のユーザの操作性が向上される。以下、このマーク指示機能を実現するための構成について説明する。
【0052】
図9は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。図9に示すように、ゲーム装置10はゲーム状況データ記憶部70(選手キャラクタ状態記憶手段)と、ゲーム状況データ更新部72と、表示制御部74と、を含む。これらの機能ブロックはマイクロプロセッサ13がプログラムを実行することによって実現される。
【0053】
ゲーム状況データ記憶部70は例えば主記憶14によって実現される。ゲーム状況データ記憶部70はゲームの現在状況を示すゲーム状況データを記憶する。図10はゲーム状況データの一例を示す。ゲーム状況データは試合時間データと得点状況データとを含む。またゲーム状況データは、第1ユーザのカーソル56aの位置データと、第2ユーザのカーソル56bの位置データと、を含む。カーソルの位置データは、例えばカーソルの表示位置や、カーソルの表示位置に対応する仮想3次元空間40内の位置を示すデータである。またゲーム状況データは、仮想カメラ49の状態データと、ボールオブジェクト48の状態データと、を含む。仮想カメラ49の状態データは位置データ、姿勢(視線方向)データ等を含む。ボールオブジェクト48の状態データは位置データ、移動方向・速度データ等を含む。またゲーム状況データは、第1及び第2チームに所属する各選手オブジェクト46の状態データを含む。選手オブジェクト46の状態データは位置データ、姿勢データ、移動方向・速度データ、指示対象フラグ、ボール保持フラグ、マーカーフラグ、マーク対象選手ID、マーカー行動モードフラグ等を含む。「指示対象フラグ」は選手オブジェクト46が指示対象として選択中であるか否かを示すデータである。「ボール保持フラグ」は選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持中であるか否かを示すデータである。「マーカーフラグ」は選手オブジェクト46がマーカー選手オブジェクトであるか否かを示すデータである。「マーク対象選手ID」は選手オブジェクト46がマーク中の選手オブジェクト46のID(識別情報)を示すデータである。「マーカー行動モードフラグ」は選手オブジェクト46の現在のマーカー行動モードを示すデータである。試合開始時に各選手オブジェクト46のマーカー行動モードは「通常モード」に設定される。なお図10において、「選手オブジェクト(A01)」、「選手オブジェクト(A02)」及び「選手オブジェクト(A11)」は第1チームの選手オブジェクト46を示し、「選手オブジェクト(B01)」及び「選手オブジェクト(B11)」は第2チームの選手オブジェクト46を示す。
【0054】
ゲーム状況データ更新部72は例えばマイクロプロセッサ13を主として実現される。ゲーム状況データ更新部72は、ゲーム状況データ記憶部70に記憶されるゲーム状況データを更新する。ゲーム状況データ更新部72は、マーク指示機能に関連する構成として、マーク対象選択部72aと、マーカー選択部72bと、マーカー制御部72cと、切替条件判定部72fと、マーカー制御切替部72gと、を含む。
【0055】
マーク対象選択部72aは、対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーク対象選手オブジェクトを選択する。マーカー選択部72bは、ユーザのチームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーカー選手オブジェクトを選択する。
【0056】
本実施の形態の場合、マーク対象選択部72aは、ユーザの選択操作に従って、対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーク対象選手オブジェクトを選択する。すなわち、マーク対象選択部72aは、ユーザによるマーク対象選手オブジェクトの選択を受け付ける。またマーカー選択部72bは、マーク対象選手オブジェクトが選択された後、該マーク対象選手オブジェクトの位置と、ユーザのチームに属する各選手オブジェクト46の位置と、に基づいて、ユーザの操作対象チームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーカー選手オブジェクトを選択する。例えば、マーカー選択部72bは、ユーザのチームに属する選手オブジェクト46のうちで、マーク対象選手オブジェクトの位置に最も近い選手オブジェクト46をマーカー選手オブジェクトとして選択する。
【0057】
なおマーカー選択部72bは、ユーザの選択操作に従って、ユーザのチームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーカー選手オブジェクトを選択するようにしてもよい。またマーク対象選択部72aは、マーカー選手オブジェクトが選択された後、該マーカー選手オブジェクトの位置と、対戦相手チームに属する各選手オブジェクト46の位置と、に基づいて、対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46のうちからマーク対象選手オブジェクトを選択するようにしてもよい。例えば、マーク対象選択部72aは、対戦相手チームに属する選手オブジェクト46のうちで、マーカー選手オブジェクトの位置に最も近い選手オブジェクト46をマーク対象選手オブジェクトとして選択するようにしてもよい。
【0058】
[マーカー制御部]
マーカー制御部72cはマーカー選手オブジェクトの制御を実行する。マーカー制御部72cは第1マーカー制御部72dと第2マーカー制御部72eとを含む。
【0059】
第1マーカー制御部72dは「通常モード」に対応している。第1マーカー制御部72dの動作を図7を参照して説明する。第1マーカー制御部72dは、マーカー選手オブジェクトの位置(M)を、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、該マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、に基づいて制御する。本実施の形態の場合、第1マーカー制御部72dは、マーカー選手オブジェクトの位置(M)が、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、を結ぶ直線60上になるように、マーカー選手オブジェクトの移動制御を実行する。
【0060】
第2マーカー制御部72eは「インターセプトモード」に対応している。第2マーカー制御部72eの動作を図8を参照して説明する。第2マーカー制御部72eは、マーカー選手オブジェクトの位置(M)を、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、ボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)の位置(B)と、に基づいて制御する。本実施の形態の場合、第2マーカー制御部72eは、マーカー選手オブジェクトの位置(M)が、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)と、を結ぶ直線62上になるように、マーカー選手オブジェクトの移動制御を実行する。
【0061】
切替条件判定部72fは所定の切替条件が満足されたか否かを判定する。例えば、切替条件は、所定の切替指示操作(例えば切替指示ボタンの押下)が行われたか否かの条件を含む。
【0062】
マーカー制御切替部72gは、第1マーカー制御部72dによってマーカー選手オブジェクトの移動制御が行われる状態と、第2マーカー制御部72eによってマーカー選手オブジェクトの移動制御が行われる状態と、を切り替える。マーカー制御切替部72gは、この切り替えを切替条件判定部72fの判定結果に基づいて実行する。本実施の形態の場合、マーカー制御切替部72gは、所定の切替指示操作が行われた場合に上記の切り替えを実行する。
【0063】
表示制御部74は例えばマイクロプロセッサ13及び画像処理部15を主として実現される。表示制御部74は、ゲーム状況データ記憶部70に記憶されるゲーム状況データに基づいて、ゲーム画面50をVRAM上に描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面50は所定のタイミングでモニタ30に表示出力される。
【0064】
次に、上記の機能ブロックを実現するためにゲーム装置10が実行する処理について説明する。図11はゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ13は光ディスク32に記憶されるプログラムに従って、図11に示す処理を実行する。
【0065】
図11に示すように、マイクロプロセッサ13(ゲーム状況データ更新部72)はカーソル56a,56bの位置データと各選手オブジェクト46の状態データとを更新する(S101)。図12及び図13はこのステップの処理を示すフロー図である。
【0066】
図12及び図13に示す処理では、まずマイクロプロセッサ13は、ユーザのコントローラ22から供給される操作信号(ポインティング情報)に基づいて、そのユーザに対応するカーソルの位置データを更新する(S201)。例えば、第1ユーザのコントローラ22から供給される操作信号に基づいて、カーソル56aの位置データが更新される。第2ユーザについても同様である。
【0067】
また、マイクロプロセッサ13(マーク対象選択部72a)はユーザがマーク対象選手オブジェクトを選択したか否かを該ユーザのコントローラ22から供給される操作信号に基づいて判定する(S202)。例えば、第1ユーザが選択ボタンを押下したか否かが判定される。第1ユーザが選択ボタンを押下したと判定された場合、第1ユーザのコントローラ22の前端部22aが対戦相手チーム(第2チーム)に属する選手オブジェクト46のいずれかを指し示しているか否かが判定される。そして、第1ユーザのコントローラ22の前端部22aが対戦相手チームに属する選手オブジェクト46のいずれかを指し示している場合、その選手オブジェクト46がマーク対象選手オブジェクトとして選択されたと判断される。第2ユーザについても同様である。
【0068】
ユーザがマーク対象選手オブジェクトを選択したと判定された場合、マイクロプロセッサ13(マーカー選択部72b)は該マーク対象選手オブジェクトに対応するマーカー選手オブジェクトを選択する(S203)。例えば、第1ユーザがマーク対象選手オブジェクトを選択した場合、第1チームに属する選手オブジェクト46のうちで、そのマーク対象選手オブジェクトの位置に最も近い選手オブジェクト46がマーカー選手オブジェクトとして選択される。この場合、マイクロプロセッサ13は、マーカー選手オブジェクトとして選択された選手オブジェクト46のマーカーフラグ及びマーク対象選手IDを更新する(S204)。このとき、マーク対象選手IDは、ユーザがマーク対象選手オブジェクトとして選択した選手オブジェクト46のIDに更新される。
【0069】
なお図12では省略されているが、マイクロプロセッサ13は、ユーザがいずれかの選手オブジェクト46を指示対象として選択したか否かも判定する。そして、マイクロプロセッサ13は、その判定結果に基づいて、そのユーザのチームに属する各選手オブジェクト46の指示対象フラグを更新する。
【0070】
S202〜S204の処理が実行された後、マイクロプロセッサ13(切替条件判定部72f)はユーザが切替指示ボタンを押下したか否かを判定する(S205)。ユーザが切替指示ボタンを押下したと判定された場合、マイクロプロセッサ13(マーカー制御切替部72g)は該ユーザのチームに所属する全選手オブジェクト46のマーカー行動モードフラグを更新し、該ユーザのチームに所属する全選手オブジェクト46のマーカー行動モードを「通常モード」から「インターセプトモード」に、または「インターセプトモード」から「通常モード」に切り替える(S206)。
【0071】
S205及びS206の処理が実行された後、マイクロプロセッサ13は選手オブジェクト46のうちのいずれかを更新対象オブジェクトとして選択し(S207)、その更新対象オブジェクトを対象として状態データの更新処理(S208〜S217)を実行する。まず、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトの指示対象フラグをゲーム状況データから読み出し、現在、更新対象オブジェクトがユーザの指示対象として選択されているか否かを判定する(S208)。
【0072】
更新対象オブジェクトがユーザの指示対象として選択されている場合、マイクロプロセッサ13は該ユーザのコントローラ22から供給される操作信号に基づいて更新対象オブジェクトの状態データを更新する(S209)。例えば、そのユーザのカーソルの表示位置に対応する仮想3次元空間40内の位置に向かって更新対象オブジェクトが移動するように、更新対象オブジェクトの状態データが更新される。また例えば、コントローラ22から供給される操作信号に基づいて、キック指示ボタンが押下されたか否かが判定される。そして、キック指示ボタンが押下されたと判定された場合、更新対象オブジェクトがキック動作を行うように、更新対象オブジェクトの状態データが更新される。
【0073】
一方、更新対象オブジェクトがユーザの指示対象として選択されていない場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトのマーカーフラグをゲーム状況データから読み出し、更新対象オブジェクトがマーカー選手オブジェクトであるか否かを判定する(S210)。更新対象オブジェクトがマーカー選手オブジェクトでない場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトの状態データを所定のアルゴリズムに従って更新する(S213)。
【0074】
一方、更新対象オブジェクトがマーカー選手オブジェクトである場合、マイクロプロセッサ13は、対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持しているか否かを判定する(S211)。対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトのマーク対象選手IDをゲーム状況データから読み出し、更新対象オブジェクトがマークする選手オブジェクト46(マーク対象選手オブジェクト)を特定する。そしてマイクロプロセッサ13はマーク対象選手オブジェクトがボールオブジェクト48を保持しているか否かを判定する(S212)。マーク対象選手オブジェクトがボールオブジェクト48を保持している場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトの状態データを所定のアルゴリズムに従って更新する(S213)。例えば、更新対象オブジェクトがマーク対象選手オブジェクトからボールオブジェクト48を奪うべく行動するように、更新対象オブジェクトの状態データが更新される。
【0075】
マーク対象選手オブジェクトがボールオブジェクト48を保持していない場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトのマーカー行動モードフラグをゲーム状況データから読み出し、更新対象オブジェクトのマーカー行動モードが「通常モード」であるか否かを判定する(S214)。
【0076】
更新対象オブジェクトのマーカー行動モードが「通常モード」である場合、マイクロプロセッサ13(第1マーカー制御部72d)は、更新対象オブジェクトがマークする選手オブジェクト46(マーク対象選手オブジェクト)の位置(T)と、更新対象オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、に基づいて、更新対象オブジェクトの移動目標位置を決定する(S215:図7参照)。例えば、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)からゴールオブジェクト44の代表点(G)までの直線60上の位置であって、かつ、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)からの距離が所定距離である位置が移動目標位置として決定される。
【0077】
一方、更新対象オブジェクトのマーカー行動モードが「通常モード」でない場合、すなわち「インターセプトモード」である場合、マイクロプロセッサ13(第2マーカー制御部72e)は、更新対象オブジェクトがマークする選手オブジェクト46(マーク対象選手オブジェクト)の位置(T)と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)と、に基づいて、更新対象オブジェクトの移動目標位置を決定する(S216:図8参照)。例えば、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)からボール保持選手オブジェクトの位置(B)までの直線62上の位置であって、かつ、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)からの距離が所定距離である位置が移動目標位置として決定される。
【0078】
なお、S211で対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持していないと判定された場合、マイクロプロセッサ13は、更新対象オブジェクトのマーカー行動モードが「通常モード」である場合と同様にして、更新対象オブジェクトの移動目標位置を決定する(S215)。
【0079】
S215又はS216において更新対象オブジェクトの移動目標位置が決定された後、マイクロプロセッサ13(第1マーカー制御部72d及び第2マーカー制御部72e)は、更新対象オブジェクトの移動目標位置に基づいて、更新対象オブジェクトの状態データを更新する(S217)。すなわち、更新対象オブジェクトが移動目標位置に向かって移動するように、更新対象オブジェクトの状態データが更新される。
【0080】
S208〜S217の処理が実行された後、マイクロプロセッサ13は、状態データの更新処理(S208〜S217)を実行済みでない選手オブジェクト46が存在するか否かを判定する(S218)。そのような選手オブジェクト46が存在する場合、そのような選手オブジェクト46のうちのいずれかを新たな更新対象オブジェクトとして選択し(S219)、その更新対象オブジェクトを対象として状態データの更新処理(S208〜S217)を実行する。一方、上記のような選手オブジェクト46が存在しない場合、本処理は終了する。
【0081】
なお、図12及び図13では省略されているが、所定の解除操作が行われた場合、解除操作を行ったユーザのチームに所属するマーカー選手オブジェクトのマーカーフラグやマーカー対象選手IDがリセットされる。すなわち、マーカー選手オブジェクトであった選手オブジェクト46が対戦相手チームの選手オブジェクト46のマークを行わない状態に戻る。
【0082】
図11に示すように、カーソル56a,56bの位置データと各選手オブジェクト46の状態データが更新された後、マイクロプロセッサ13(ゲーム状況データ更新部72)はボールオブジェクト48の状態データを更新する(S102)。例えば、ボールオブジェクト48の位置が、現在の位置から、移動方向に、移動速度に応じた距離だけ移動した位置に更新される。また例えば、いずれかの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48をキックした場合、キック方向にボールオブジェクト48が移動するように、ボールオブジェクト48の状態データが更新される。
【0083】
その後、マイクロプロセッサ13(ゲーム状況データ更新部72)は仮想カメラ49の状態データを更新する(S103)。例えば、ボールオブジェクト48の位置等に基づいて、仮想カメラ49の状態データが更新される。また、マイクロプロセッサ13(ゲーム状況データ更新部72)は試合時間データと得点状況データを更新する(S104)。例えば、ボールオブジェクト48が一方のチームのゴールオブジェクト44内に移動した場合、他方のチームの得点イベントが発生し、他方のチームの得点が増加される。
【0084】
その後、マイクロプロセッサ13及び画像処理部15(表示制御部74)はゲーム画面50をゲーム状況データに基づいて更新する(S105)。まず、仮想3次元空間40を仮想カメラ49から見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。その後、VRAM上に描画された画像の所定位置に時間欄52や得点欄54が上書き描画される。また、VRAM上に描画された画像上にカーソル56a及びカーソル56bも上書き描画される。このようにしてVRAM上に描画された画像はゲーム画面50としてモニタ30に表示出力される。
【0085】
以上に説明したゲーム装置10はマーク指示機能を備えている。マーク指示機能によれば、例えば対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合において、ユーザは、その選手オブジェクト46からのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46を、自分のチームの選手オブジェクト46にマークさせることが可能になる。さらに、ユーザは切替指示ボタンを押下することによって、マーカー選手オブジェクトに対して、(A)マーク対象選手オブジェクトがボール保持選手オブジェクトからのパスを受けてゴールオブジェクト44に向かって攻め込むことを警戒するのか、又は(B)ボール保持選手オブジェクトからマーク対象選手オブジェクトへのパスのインターセプトを狙うのかを指示できるようになる。すなわち、マーク指示機能によれば、ボール保持選手オブジェクトからのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46に対する守備をユーザは比較的簡易な操作で行うことができるようになる。その結果、ユーザは、ボール保持選手オブジェクトの近くに位置する選手オブジェクト46を操作することによって、ボール保持選手オブジェクトに対する守備を行いながら、切替指示ボタンを押下することによって、ボール保持選手オブジェクトからのパスを受ける可能性の高い選手オブジェクト46に対する守備内容を自分のチームの選手オブジェクト46に対して指示できるようになる。ゲーム装置10(マーク指示機能)によれば、対戦相手チームの選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合のユーザの操作性を向上できるようになる。
【0086】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0087】
例えば、切替条件判定部72fによって判定される切替条件には、ボール保持選手オブジェクトの代表方向と、ボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)からマーク対象選手オブジェクトへの方向と、に関する条件が含まれるようにしてもよい。また切替条件には、マーク対象選手オブジェクトの位置と、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の位置と、に基づいて特定される領域内に、マーカー選手オブジェクトと同じチームに所属する他の選手オブジェクト46(以下、「味方選手オブジェクト」と記載する。)が位置するか否かの条件が含まれるようにしてもよい。図14はこの場合にゲーム装置10が実行する処理について説明するためのフロー図であり、図15及び図16は該処理の内容を説明するための図である。図14に示す処理は図12のS206の処理に代えて実行される。
【0088】
図14に示す処理では、図12のS205において、ユーザが切替ボタンを押下したと判定された場合、マイクロプロセッサ13は、そのユーザのチームに所属する選手オブジェクト46のうちのいずれかを更新対象オブジェクトとして選択し(S301)、その更新対象オブジェクトを対象にマーカー行動モード(マーカー行動モードフラグ)の更新処理(S302〜S307)を実行する。すなわち、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトがマーカー選手オブジェクトであるか否かを判定する(S302)。更新対象オブジェクトがマーカー選手オブジェクトである場合、マイクロプロセッサ13は対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持しているか否かを判定する(S303)。対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持していない場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトのマーカー行動モードフラグを更新し、更新対象オブジェクトのマーカー行動モードを「通常モード」に設定する(S307)。
【0089】
一方、対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合、マイクロプロセッサ13は更新対象オブジェクトのマーク対象選手IDをゲーム状況データから読み出し、更新対象オブジェクトがマークする選手オブジェクト46(マーク対象選手オブジェクト)を特定する。そしてマイクロプロセッサ13(切替条件判定部72f)は、図15に示すように、ボール保持選手オブジェクトの代表方向80と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)からマーク対象選手オブジェクトの位置(T)への方向82と、の間の角度(θ)が所定の基準角度(θa)以下であるか否かを判定する(S304)。例えば、ボール保持選手オブジェクトの代表方向80を示すベクトルと、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)からマーク対象選手オブジェクトの位置(T)への方向82を示すベクトルと、の内積値が所定の値範囲であるか否かが判定される。なお、ボール保持選手オブジェクトの代表方向80は、例えばボール保持選手オブジェクトの視線方向、顔の正面方向又は体の正面方向であり、ボール保持選手オブジェクトの姿勢データに基づいて特定される。
【0090】
上記角度(θ)が基準角度(θa)以下でない場合、マイクロプロセッサ13(マーカ制御切替部72g)は更新対象オブジェクトのマーカー行動モードを「通常モード」に設定する(S307)。一方、上記角度(θ)が基準角度(θa)以下である場合、マイクロプロセッサ13(切替条件判定部72f)は、図16に示すように、マーク対象選手オブジェクト(更新対象オブジェクトがマークする選手オブジェクト46)の位置(T)から、更新対象オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)への直線60付近に、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクト(ゴールキーパーを除く)が位置しているか否かを判定する(S305)。例えば、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクト(ゴールキーパーを除く)の各々について、その味方選手オブジェクトの位置(F)から直線60への垂線の長さ(L)が所定の基準距離(La)以下であるか否かが判定される。すなわち、上記直線60からの距離が所定の基準距離(La)以内となる領域84内に、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクト(ゴールキーパーを除く)が位置しているか否かが判定される。いずれかの味方選手オブジェクトの位置(F)から上記直線60への垂線の長さ(L)が所定の基準距離(La)以下であると判定された場合、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクトが上記直線60付近に位置していると判断される。
【0091】
更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクトのいずれもが上記直線60付近に位置していない場合、マイクロプロセッサ13(マーカー制御切替部72g)は更新対象オブジェクトのマーカー行動モードを「通常モード」に設定する(S307)。一方、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクトのいずれかが上記直線60付近に位置している場合、マイクロプロセッサ13(マーカー制御切替部72g)は更新対象オブジェクトのマーカー行動モードフラグを更新し、更新対象オブジェクトのマーカー行動モードを「インターセプトモード」に設定する(S306)。
【0092】
S306又はS307の処理が実行された後、マイクロプロセッサ13は、切替指示ボタンを押下したユーザのチームに所属する選手オブジェクト46のうちに、マーカー行動モードの更新処理(S302〜S307)を実行済みでない選手オブジェクト46が存在するか否かを判定する(S308)。そのような選手オブジェクト46が存在する場合、マイクロプロセッサ13は、そのような選手オブジェクト46のいずれかを新たな更新対象オブジェクトとして選択し(S309)、その更新対象オブジェクトを対象としてマーカー行動モードの更新処理(S302〜S307)を実行する。一方、上記のような選手オブジェクト46が存在しない場合、図12のS207の処理が実行される。
【0093】
図14のS304において角度(θ)が基準角度(θa)以下であると判定される場合とは、ボール保持選手オブジェクトがマーカー対象選手オブジェクトの方を向いており、ボール保持選手オブジェクトからマーカー対象選手オブジェクトへのパスが行われる可能性が高い場合である。この場合、マーカー選手オブジェクトの行動モードを「インターセプトモード」に設定するのに適していると考えられる。図14に示す処理によれば、ボール保持選手オブジェクトからマーカー対象選手オブジェクトへのパスが行われる可能性が高い場合にのみ、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが実行されるようになる。すなわち、ボール保持選手オブジェクトからマーカー対象選手オブジェクトへのパスが行われる可能性が高くない場合には、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが制限されるようになる。
【0094】
なお図14のS304では、マイクロプロセッサ13は、ボール保持選手オブジェクトを操作するユーザのカーソルの位置と、マーク対象選手オブジェクトの位置と、に関する所定条件が満足されるか否かを判定するようにしてもよい。図17は所定条件の一例について説明するための図である。例えば図17に示すように、マイクロプロセッサ13は、ボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)の位置(B)から、ボール保持選手オブジェクトを操作するユーザのカーソルの位置(C)への方向86と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)からマーク対象選手オブジェクトの位置(T)への方向82と、の間の角度(θ)が所定の基準角度(θb)以下であるか否かを判定するようにしてもよい。ここで、カーソルの位置(C)はカーソルの表示位置に対応する仮想3次元空間40内の位置である。または、マイクロプロセッサ13は、ボール保持選手オブジェクトを操作するユーザのカーソルの位置(C)とマーク対象選手オブジェクトの位置(T)との間の距離が所定の基準距離以下であるか否かを判定するようにしてもよい。上記のようにしても、ボール保持選手オブジェクトからマーカー対象選手オブジェクトへのパスが行われる可能性が高い場合にのみ、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが実行されるようになる。
【0095】
また、図14のS305において、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクトの位置(F)が、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)から、更新対象オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)への直線60付近であると判定される場合とは、ゴールオブジェクト44に向けて移動しようとするマーク対象選手オブジェクトに対する守備を、マーカー選手オブジェクトである味方選手オブジェクトが行える場合である。すなわち、仮にボール保持選手オブジェクトからマーク対象選手オブジェクトへのスルーパスが成功した場合であってもマーク対象選手オブジェクトが自由に行動できないように担保される場合である。この場合、マーカー選手オブジェクトの行動モードを「インターセプトモード」に設定するのに適していると考えられる。図14に示す処理によれば、ゴールオブジェクト44に向けて移動しようとするマーク対象選手オブジェクトに対する守備を、マーカー選手オブジェクトである味方選手オブジェクトが行える場合にのみ、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが実行されるようになる。すなわち、ゴールオブジェクト44に向けて移動しようとするマーク対象選手オブジェクトに対する守備を、マーカー選手オブジェクトである味方選手オブジェクトが行えない場合には、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが制限されるようになる。
【0096】
なお図14のS305では、マーク対象選手オブジェクトの位置に代えて、マーカー選手オブジェクトの位置を用いるようにしてもよい。すなわち、マイクロプロセッサ13は、更新対象オブジェクト(マーカー選手オブジェクト)の位置(M)から、更新対象オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)への直線付近に、更新対象オブジェクトの味方選手オブジェクトが位置するか否かを判定するようにしてもよい。このようにしても、ゴールオブジェクト44に向けて移動しようとするマーク対象選手オブジェクトに対する守備をマーカー選手オブジェクトの味方選手オブジェクトが行える場合にのみ、マーカー選手オブジェクトの行動モードの「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが実行されるようになる。
【0097】
図12及び図13に示した処理では、ユーザが切替指示ボタンを押下すると、そのユーザのチームに所属する全てのマーカー選手オブジェクトの行動モードが「通常モード」から「インターセプトモード」に、又は「インターセプトモード」から「通常モード」に切り替わるようになっている。これに対し、図14に示した処理によれば、例えば、マーカー選手オブジェクトの行動モードを「インターセプトモード」に設定するのに適している場合にのみ、「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが実行され、マーカー選手オブジェクトの行動モードを「インターセプトモード」に設定するのに適していない場合には、「通常モード」から「インターセプトモード」への切り替えが制限されるようになる。
【0098】
なお、図12のS205の処理を省略し、図12のS204の処理が実行された後、図14のS301の処理が実行されるようにしてもよい。こうすれば、ユーザが切替指示ボタンを押下しなくても、例えばマーカー選手オブジェクトの行動モードを「インターセプトモード」に設定するのに適している場合に、マーカー選手オブジェクトの行動モードが「通常モード」から「インターセプトモード」に切り替わるようになる。その結果、ユーザはボール保持選手オブジェクトの守備に集中できるようになり、対戦相手チームに所属する選手オブジェクト46がボールオブジェクト48を保持している場合のユーザの操作性が向上される。
【0099】
また例えば、マーカー行動モードの切り替えを実行するのに適していると考えられるタイミングにおいて、そのようなタイミングの到来をユーザに案内するための画像(例えばアイコン画像)をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。
【0100】
例えば図15に示したように、ボール保持選手オブジェクトの代表方向80と、ボール保持選手オブジェクトの位置(B)からマーク対象選手オブジェクトの位置(T)への方向82と、の間の角度(θ)が所定の基準角度(θa)以下であるタイミングにおいて、所定のアイコン画像をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。
【0101】
また例えば図17に示したように、ボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)の位置(B)から、ボール保持選手オブジェクトを操作するユーザのカーソルの位置(C)への方向86と、ボール保持選手オブジェクト(又はボールオブジェクト48)の位置(B)からマーク対象選手オブジェクトの位置(T)への方向82と、の間の角度(θ)が所定の基準角度(θb)以下であるタイミングにおいて、所定のアイコン画像をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。
【0102】
また例えば、ボール保持選手オブジェクトを操作するユーザのカーソルの位置(C)とマーク対象選手オブジェクトの位置(T)との間の距離が所定の基準距離以下であるタイミングにおいて、所定のアイコン画像をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。
【0103】
また例えば、マーク対象選手オブジェクトの位置(T)と、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、に基づいて特定される領域(例えば、図16で示す領域84)内に、マーカー選手オブジェクトの味方選手オブジェクト(ゴールキーパーを除く)の位置(F)が含まれるタイミングにおいて、所定のアイコン画像をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。また例えば、マーカー選手オブジェクトの位置(M)と、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(G)と、に基づいて特定される領域内に、マーカー選手オブジェクトの味方選手オブジェクト(ゴールキーパーを除く)の位置(F)が含まれるタイミングにおいて、所定のアイコン画像をゲーム画面50に表示するようにしてもよい。
【0104】
このようにすれば、マーカー行動モードの切り替えを実行するのに適していると考えられるタイミングをユーザが把握できるようになる。すなわち、切替指示ボタンを押下すべきタイミングをユーザが把握できるようになる。
【0105】
また例えば、以上では、第1マーカー制御部72dは、マーカー選手オブジェクトの位置を、マーク対象選手オブジェクトの位置と、該マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点(所定位置)と、に基づいて制御することとして説明した。しかしながら、第1マーカー制御部72dは、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44の代表点の代わりに、他の所定位置を用いるようにしてもよい。例えば、「所定位置」としては、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44がある側のゴールライン43上の位置が用いられるようにしてもよい。または、「所定位置」としては、マーカー選手オブジェクトが所属するチームのゴールオブジェクト44がある側のコーナーエリア47の代表点又はコーナーエリア47付近の位置が用いられるようにしてもよい。このようにして、「通常モード」において、例えば、マーク対象選手オブジェクトがゴールライン43(コーナーエリア47)付近まで移動してセンタリングを行うことをマーカー選手オブジェクトが警戒するようにしてもよい。
【0106】
なお、この場合、「所定位置」がマーク対象選手オブジェクトの位置に基づいて変化するようにしてもよい。例えば、マーク対象選手オブジェクトの位置に関する位置条件に対応づけて、「所定位置」の候補を記憶しておくようにしてもよい。そして、第1マーカー制御部72dは、マーカー選手オブジェクトの位置を、マーク対象選手オブジェクトの位置と、該マーカー選手オブジェクトの位置が満足する位置条件に対応する「所定位置」と、に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、タッチライン45付近の領域に対応する「所定位置」としては、そのタッチライン45に対応するコーナーエリア47の代表点が設定される。また例えば、タッチライン45付近以外の領域に対応する「所定位置」としては、ゴールオブジェクト44の代表点が設定される。このようにして、「通常モード」において、マーク対象選手オブジェクトがタッチライン45付近に位置している場合には、マーク対象選手オブジェクトがコーナーエリア47付近まで移動してセンタリングを行うことをマーカー選手オブジェクトが警戒するようにしてもよい。また、マーク対象選手オブジェクトがタッチライン45付近に位置していない場合には、マーク対象選手オブジェクトがボール保持選手オブジェクトからのパスを受けてゴールオブジェクト44に向かって攻め込むことをマーカー選手オブジェクトが警戒するようにしてもよい。
【0107】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、3つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間をゲーム画面50に表示するゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームは、2つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間をゲーム画面50に表示するゲームであってもよい。すなわち、ゲーム装置10で実行されるゲームは、ボールキャラクタや選手キャラクタの位置等が2つの座標要素で管理されるゲームであってもよい。
【0108】
また例えば、対戦相手チームはマイクロプロセッサ13によって操作されるようにしてもよい。また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、2名以上のユーザによって行われるゲームであってもよい。また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のスポーツゲームであってもよい。例えばボールやパックなどの移動体を用いて行われるスポーツのゲームに本発明は適用することができる。
【0109】
また例えば、操作入力部21はタッチパネル又はマウス等であってもよい。
【0110】
また例えば、カーソル56a,56bは方向ボタン36の操作に従って移動するようにしてもよい。また例えば、ユーザが方向ボタン36を操作することによって、指示対象の選手オブジェクト46の移動方向やキック方向を直接指示できるようにしてもよい。この場合、カーソル56a,56bの表示を省略することができる。
【0111】
また例えば、カーソル56a及びカーソル56bを表すオブジェクトを仮想3次元空間40に配置することによって、カーソル56a及びカーソル56bがゲーム画面50に表示されるようにしてもよい。
【0112】
また例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たる光ディスク32を介してゲーム装置10に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムをゲーム装置10に配信するようにしてもよい。図18は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図18に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図18に示すように、このプログラム配信システム100はゲーム装置10、通信ネットワーク106、プログラム配信装置108を含む。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含む。プログラム配信装置108はゲームデータベース102、サーバ104を含む。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、光ディスク32に記憶されたプログラムと同様のプログラムが記憶される。そして、ゲーム装置10を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをゲーム装置10に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】操作入力部の一例を示す図である。
【図3】コントローラの一例を示す図である。
【図4】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】通常モードについて説明するための図である。
【図8】インターセプトモードについて説明するための図である。
【図9】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図10】ゲーム状況データの一例を示す図である。
【図11】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図12】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図13】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図14】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図15】切替条件の一例を示す図である。
【図16】切替条件の一例を示す図である。
【図17】切替条件の一例を示す図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、13 マイクロプロセッサ、14 主記憶、15 画像処理部、16 音声処理部、17 光ディスクドライブ、18 メモリカードスロット、19 通信インタフェース、20 コントローラインタフェース、21 操作入力部、22 コントローラ、22a 前端部、23 撮像部、24 撮像画像解析部、25 発光部、30 モニタ、31 スピーカ、32 光ディスク、33 メモリカード、34a,34b 光源、35 基準位置、36 方向ボタン、37a,37b,37c ボタン、40 仮想3次元空間、42 フィールドオブジェクト、43 ゴールライン、44 ゴールオブジェクト、45 タッチライン、46,46a−1,46a−2,46b−1,46b−2 選手オブジェクト、47 コーナーエリア、48 ボールオブジェクト、49 仮想カメラ、50 ゲーム画面、52 時間欄、54 得点欄、56a,56b カーソル、58 ライン画像、60 ゴールオブジェクトの代表点とマーク対象選手オブジェクトの位置とを結ぶ直線、62 ボール保持選手オブジェクトの位置とマーク対象選手オブジェクトの位置とを結ぶ直線、70 ゲーム状況データ記憶部、72 ゲーム状況データ更新部、72a マーク対象選択部、72b マーカー選択部、72c マーカー制御部、72d 第1マーカー制御部、72e 第2マーカー制御部、72f 切替条件判定部、72g マーカー制御切替部、74 表示制御部、80 ボール保持選手オブジェクトの代表方向、82 ボール保持選手オブジェクトからマーク対象選手オブジェクトへの方向、86 ボール保持選手オブジェクトからカーソルへの方向、100 プログラム配信システム、102 データベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 プログラム配信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置において、
前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶する選手キャラクタ状態記憶手段と、
前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択手段と、
前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択手段と、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御手段と、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御手段と、
所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定手段と、
前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定手段の判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記選手キャラクタ状態記憶手段は、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの代表方向を記憶し、
前記切替条件は、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの代表方向と、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記マーク対象選手キャラクタの位置への方向と、の間の角度が所定の基準角度以下であるか否かの条件を含み、
前記マーカー制御切替手段は、前記角度が前記所定の基準角度以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記対戦相手チームは対戦相手ユーザによって操作され、
該ゲーム装置は、
前記対戦相手ユーザの操作に応じて移動するカーソルをゲーム画面に表示する手段と、
前記対戦相手ユーザによって所定のパス指示操作が行われた場合、前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタに、前記カーソルの位置に向けてのパスを実行させる手段と、を含み、
前記切替条件は、前記カーソルの位置と、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、に関する条件を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記切替条件は、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記カーソルの位置への方向と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置から、前記マーク対象選手キャラクタの位置への方向と、の間の角度が所定の基準角度以下であるか否かの条件を含み、
前記マーカー制御切替手段は、前記角度が前記所定の基準角度以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記切替条件は、前記カーソルの位置と前記マーク対象選手キャラクタの位置との間の距離が所定の基準距離以下であるか否かの条件を含み、
前記マーカー制御切替手段は、前記距離が所定の基準距離以下である場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記切替条件は、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記所定位置と、に基づいて特定される領域内に、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが位置している否かの条件であり、
前記マーカー制御切替手段は、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが前記領域内に位置している場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記切替条件は、前記マーカー選手キャラクタの位置と、前記所定位置と、に基づいて特定される領域内に、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが位置している否かの条件であり、
前記マーカー制御切替手段は、前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記マーカー選手キャラクタ以外の前記選手キャラクタが前記領域内に位置している場合、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態から、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態に切り替える手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記判定手段は、所定の切替指示操作が行われたか否かを判定し、
前記マーカー制御切替手段は、前記所定の切替指示操作が行われた場合に、前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を切り替え、
該ゲーム装置は、
前記マーカー選手キャラクタ又は前記マーク対象選手キャラクタの少なくとも一方の位置に関する条件が満足されたか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段の判定結果に基づいて、所定の画像をゲーム画面に表示する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶してなる選手キャラクタ状態記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、
前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択ステップと、
前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択ステップと、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御ステップと、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御ステップと、
所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定ステップと、
前記第1マーカー制御ステップによって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御ステップによって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定ステップの判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
ユーザチームと対戦相手チームとの間で行われるスポーツゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
前記ユーザチームに所属する選手キャラクタの位置と、前記対戦相手チームに所属する選手キャラクタの位置と、を記憶する選手キャラクタ状態記憶手段、
前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーク対象選手キャラクタとして選択するマーク対象選択手段、
前記ユーザチームに所属する前記選手キャラクタのうちのいずれかをマーカー選手キャラクタとして選択するマーカー選択手段、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、所定位置と、に基づいて制御する第1マーカー制御手段、
前記マーカー選手キャラクタの位置を、前記マーク対象選手キャラクタの位置と、前記移動体の位置又は前記対戦相手チームに所属する前記選手キャラクタのうちの前記移動体を保持する前記選手キャラクタの位置と、に基づいて制御する第2マーカー制御手段、
所定の切替条件が満足されたか否かを判定する判定手段、及び、
前記第1マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、前記第2マーカー制御手段によって前記マーカー選手キャラクタの位置が制御される状態と、を前記判定手段の判定結果に基づいて切り替えるマーカー制御切替手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−112405(P2009−112405A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286494(P2007−286494)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】