説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】プレイヤが意図していない動作を操作対象が行わないように図ることが可能なゲーム装置を提供すること。
【解決手段】ゲーム装置10は、プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行する。数値情報取得部51はプレイヤの動きに応じた数値情報を取得する。制御部52は、数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を操作対象に行わせる。条件変更部55は、操作対象と、物体又はキャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、上記条件を変更する。条件変更部55は、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の上記条件を、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第1物体又は第1キャラクタである場合の上記条件に比べて、数値情報が上記条件を満足し難くなるように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤの動きに応じた数値情報を取得し、該数値情報に基づいて、操作対象に動作を行わせるゲーム装置が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−264195号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、プレイヤの体重や重心の位置を検出可能なボード型のコントローラを備えるゲーム装置では、プレイヤが一方の足に体重をかけて重心を移動させたことや、プレイヤがしゃがんだことを検出できるため、このようなゲーム装置では、プレイヤが重心を移動させた場合にプレイヤキャラクタがジャンプ動作を行い、プレイヤがしゃがんだ場合にプレイヤキャラクタにしゃがみ動作を行うようなゲームを実現することが考えられる。
【0005】
例えば、プレイヤは、プレイヤキャラクタにしゃがみ動作を行わせるべくしゃがもうとする場合に、無意識のうちに重心を移動させてしまう場合がある。このような場合、プレイヤキャラクタが、プレイヤの重心が移動したことに起因してジャンプ動作を行ってしまうと、プレイヤが意図していなかった動作をプレイヤキャラクタが行うことになってしまう。その結果、プレイヤが不満を感じてしまうおそれがある。このため、上記のようなゲームを実現する場合には、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタが行わないように図る必要がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プレイヤが意図していない動作を操作対象が行わないように図ることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置において、前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得手段と、前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御手段と、を含み、前記制御手段は、前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる手段と、前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更する手段であって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得ステップと、前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御ステップと、を含み、前記制御ステップは、前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせるステップと、前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更するステップであって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得手段、前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御手段、として前記コンピュータを機能させ、前記制御手段は、前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる手段と、前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更する手段であって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更手段と、を含むことを特徴とするプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、プレイヤが意図していない動作を操作対象が行わないように図ることが可能になる。
【0012】
また本発明の一態様では、前記制御手段は、前記数値情報に基づく数値が基準値よりも大きい場合、前記第1物体又は前記第1キャラクタに対応する前記動作を前記操作対象に行わせる手段を含むようにしてもよい。前記条件変更手段は、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第2物体又は前記第2キャラクタである場合の前記基準値を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記基準値よりも大きい値に設定するようにしてもよい。
【0013】
また本発明の一態様では、前記制御手段は、前記数値情報に基づく数値が基準値よりも小さい場合、前記第1物体又は前記第1キャラクタに対応する前記動作を前記操作対象に行わせる手段を含むようにしてもよい。前記条件変更手段は、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第2物体又は前記第2キャラクタである場合の前記基準値を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記基準値よりも小さい値に設定するようにしてもよい。
【0014】
また本発明の一態様では、前記条件変更手段は、前記操作対象と前記第2物体又は前記第2キャラクタとの間の距離が基準距離よりも短い場合の前記条件を、前記操作対象と前記第1物体又は前記第1キャラクタとの間の距離が前記基準距離よりも短い場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定するようにしてもよい。前記条件変更手段は、前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の移動速度に基づいて、前記基準距離を変更する基準距離変更手段を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】第1コントローラの一例を示す図である。
【図3】第2コントローラの一例を示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】プレイヤがゲームをプレイする様子を表す図である。
【図6】本実施形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図7】ゲーム装置が実行する処理の一例を示すフロー図である。
【図8】ゲーム空間の他の一例を示す図である。
【図9】プレイヤがゲームをプレイする様子を表す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0017】
図1は本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲーム装置10は家庭用ゲーム機11、表示部30、音声出力部31、光ディスク32、及びメモリカード33を含む。表示部30及び音声出力部31は家庭用ゲーム機11に接続される。例えば、家庭用テレビ受像機が表示部30として用いられ、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが音声出力部31として用いられる。光ディスク32及びメモリカード33は情報記憶媒体であり、家庭用ゲーム機11に装着される。
【0018】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース(I/F)19、コントローラインタフェース(I/F)20、第1コントローラ21、及び第2コントローラ22を含む。
【0019】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース19、及びコントローラインタフェース20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0020】
マイクロプロセッサ13は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されるプログラムに基づいて、各種情報処理を実行する。主記憶14は例えばRAMを含み、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶14はマイクロプロセッサ13の作業用としても用いられる。
【0021】
画像処理部15はVRAMを含み、マイクロプロセッサ13から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして画像処理部15は、そのゲーム画面をビデオ信号に変換して所定のタイミングで表示部30に出力する。音声処理部16はサウンドバッファを含み、光ディスク32からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(ゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等)を音声出力部31から出力する。
【0022】
光ディスクドライブ17は、光ディスク32に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここでは、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク32を用いることとするが、例えばメモリカード33などの他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネットなどのデータ通信網を介してプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0023】
メモリカードスロット18はメモリカード33を装着するためのインタフェースである。メモリカード33は不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含み、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶する。通信インタフェース19は、インターネットなどのデータ通信網に通信接続するためのインタフェースである。
【0024】
コントローラインタフェース20は、第1コントローラ21及び第2コントローラ22を無線接続するためのインタフェースである。コントローラインタフェース20としては、例えばBluetooth(登録商標)インタフェース規格に則ったインタフェースを利用できる。なお、コントローラインタフェース20は、第1コントローラ21及び第2コントローラ22を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
【0025】
図2は第1コントローラ21の一例を示す図である。第1コントローラ21はプレイヤの操作を受け付けるためのものである。図2に示すように、第1コントローラ21はスティック型のコントローラであり、方向ボタン34、ボタン35a,35b,35cを含む。
【0026】
さらに、第1コントローラ21は加速度センサ23を含む。加速度センサ23は、例えば、互いに直交するXa軸方向、Ya軸方向、及びZa軸方向の加速度を検出し、その検出結果を示す数値を出力する。例えば図2に示すように、Xa軸方向が第1コントローラ21の短手方向に対応し、Za軸方向が第1コントローラ21の長手方向に対応する。また、Ya軸方向は第1コントローラ21の表面21aの法線方向に対応している。加速度センサ23の検出結果を用いることによって、第1コントローラ21の動きを判断することが可能である。
【0027】
第1コントローラ21の状態を表す操作信号が、コントローラインタフェース20を介して第1コントローラ21からマイクロプロセッサ13に、一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)に送信される。この操作信号には、例えば、第1コントローラ21を識別する識別情報と、各ボタンの押下状態を示す情報と、加速度センサ23の検出結果を示す情報と、が含まれる。
【0028】
図3は第2コントローラ22の一例を示す図である。第2コントローラ22は、ボード(マット)型のコントローラであり、プレイヤの押圧操作(踏み操作)を受け付ける。第2コントローラ22には複数の荷重センサ24が内蔵される。例えば、荷重センサ24は第2コントローラ22の四隅に内蔵される。各荷重センサ24は、第2コントローラ22の上にのったプレイヤによって加えられる荷重を検出し、その検出結果を示す数値を出力する。各荷重センサ24の検出結果はコントローラインタフェース20を介してマイクロプロセッサ13に供給される。各荷重センサ24の検出結果に基づいて、第2コントローラ22の上にのっているプレイヤの体重や重心の位置を取得することが可能である。なお図3において、Xb軸は第2コントローラ22の長手方向に対応しており、Yb軸は第2コントローラ22の短手方向に対応している。
【0029】
ゲーム装置10では、例えば、ゲームキャラクタがスケートボードに乗って、障害物をよけながら進むゲームが実行される。
【0030】
図4は主記憶14に構築されるゲーム空間40の一例を示す。図4に示すように、ゲーム空間40には地面オブジェクト41が配置される。地面オブジェクト41上にはコース42が表されている。また、地面オブジェクト41には、プレイヤの操作対象であるプレイヤキャラクタ43が配置される。プレイヤキャラクタ43はスケートボード43aに乗っており、コース42上を移動する。
【0031】
さらに、地面オブジェクト41(コース42)上には第1障害物44及び第2障害物45が配置される。第1障害物44及び第2障害物45はプレイヤキャラクタ43の移動を妨げる物体である。図4に示す第1障害物44及び第2障害物45は陸上競技のハードルに類似した物体となっている。第1障害物44と第2障害物45とは高さが異なっており、第2障害物45は第1障害物44よりも高くなっている。なお、図4では、第1障害物44と第2障害物45とがそれぞれ一つずつ描かれているが、実際には、複数の第1障害物44と複数の第2障害物45とが配置される。
【0032】
また、ゲーム空間40には仮想カメラ46が設定される。例えば、仮想カメラ46はプレイヤキャラクタ43の後方かつ上方に設定される。この仮想カメラ46からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示部30に表示される。なお、仮想カメラ46はプレイヤキャラクタ43の目の位置に設定されるようにしてもよい。このようにして、プレイヤキャラクタ43からゲーム空間40を見た様子がゲーム画面に表示されるようにしてもよい。
【0033】
図5はプレイヤがゲームをプレイする様子を表す図である。図5に示すように、このゲームでは第2コントローラ22が用いられる。例えば、第2コントローラ22は、第2コントローラ22の長手方向(Xb軸方向)が、第2コントローラ22から表示部30への方向と略一致するように配置される。プレイヤは第2コントローラ22の上にのってゲームをプレイする。プレイヤは第2コントローラ22上で動くことよって、プレイヤキャラクタ43を操作する。
【0034】
例えば、プレイヤが一方の足(例えば右足)に体重をかけて重心を移動させると、プレイヤキャラクタ43がジャンプするようになっている。プレイヤキャラクタ43はジャンプすることによって、第1障害物44を飛び越すことができる。このため、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44に近づいた時に、プレイヤは重心を移動させることによって、プレイヤキャラクタ43に第1障害物44をよけさせることができる。
【0035】
また例えば、プレイヤが第2コントローラ22上でしゃがむと、プレイヤキャラクタ43もしゃがむようになっている。プレイヤキャラクタ43はしゃがむことによって、第2障害物45をくぐることができる。このため、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45に近づいた時に、プレイヤはしゃがむことによって、プレイヤキャラクタ43に第2障害物45をよけさせることができる。
【0036】
なお、以上では、プレイヤキャラクタ43の移動を妨害する物体(第1障害物44及び第2障害物45)が配置されることとして説明したが、プレイヤキャラクタ43の移動を妨害するゲームキャラクタ(第1敵キャラクタ及び第2敵キャラクタ)が配置されるようにしてもよい。この場合、第1敵キャラクタは第2敵キャラクタよりも身長の低いゲームキャラクタとすればよい。そして、プレイヤキャラクタ43はジャンプをして第1敵キャラクタの頭上を飛び越すことによって、第1敵キャラクタをかわすようにすればよい。また、プレイヤキャラクタ43はしゃがんで第2敵キャラクタの両足の間をくぐることによって、第2敵キャラクタをかわすようにすればよい。
【0037】
以下、上記に説明したゲームにおいて、プレイヤが意図してない動作をプレイヤキャラクタ43が行ってしまわないように図るための技術について説明する。
【0038】
図6は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。図6に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部50、数値情報取得部51、及び制御部52を含む。ゲームデータ記憶部50は例えば主記憶14及び光ディスク32によって実現され、数値情報取得部51及び制御部52は例えばマイクロプロセッサ13を主として実現される。数値情報取得部51及び制御部52は、マイクロプロセッサ13が光ディスク32に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
【0039】
ゲームデータ記憶部50はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部50は、第1障害物44及び第2障害物45の位置を示すデータを記憶する。また例えば、ゲームデータ記憶部50は、プレイヤキャラクタ43の現在の状態を示すデータを記憶する。例えば、プレイヤキャラクタ43の現在位置を示すデータが記憶される。また例えば、プレイヤキャラクタ43が、(1)スケートボード43aの上で立っている状態と、(2)スケートボード43aの上でしゃがんでいる状態と、(3)ジャンプしている状態と、のうちのいずれの状態であるかを示すデータも記憶される。
【0040】
数値情報取得部51はプレイヤの動きに応じた数値情報を取得する。本実施形態の場合、数値情報取得部51は、第2コントローラ22の各荷重センサ24の検出結果に基づいて、プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する。
【0041】
例えば、数値情報取得部51は、第2コントローラ22の各荷重センサ24の検出結果に基づいて、プレイヤの重心の移動距離を上記数値情報として取得する。詳細については後述する(図7のステップS102参照)。
【0042】
また例えば、数値情報取得部51は、第2コントローラ22の各荷重センサ24の検出結果に基づいて、プレイヤの体重の減少量を上記数値情報として取得する。プレイヤが急にしゃがみ動作を行うと、第2コントローラ22の各荷重センサ24で検出される荷重が一時的に減少する。その結果として、各荷重センサ24の検出結果から得られるプレイヤの体重も一時的に減少する。そこで、プレイヤがしゃがみ動作を行ったか否かを判定するための基礎情報として用いるために、数値情報取得部51はプレイヤの体重の減少量を取得する。詳細については後述する(図7のステップS103参照)。
【0043】
制御部52はプレイヤの操作対象の制御を実行する。本実施形態の場合、プレイヤキャラクタ43が「操作対象」に相当する。例えば、制御部52は、プレイヤキャラクタ43が予め定められた軌道(コース42)上を所定速度で移動するように、プレイヤキャラクタ43の位置を更新する。
【0044】
また、制御部52は、数値情報取得部51によって取得された数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作をプレイヤキャラクタ43に行わせる。制御部52は第1制御部53、第2制御部54、及び条件変更部55を含む。
【0045】
第1制御部53は、数値情報取得部51によって取得された数値情報が第1条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する第1動作を操作対象に行わせる。例えば、第1障害物44が「第1物体」に相当する。また例えば、上述の第1敵キャラクタが「第1キャラクタ」に相当する。
【0046】
また、「第1物体又は第1キャラクタに対応する第1動作」とは、例えば、第1物体又は第1キャラクタをよけるための動作である。本実施形態の場合、ジャンプ動作が「第1動作」に相当する。なお、「第1物体又は第1キャラクタに対応する動作」とは、例えば、第1物体を破壊するための動作や、第1キャラクタを退治するための動作であってもよい。
【0047】
また、「第1条件」とは、例えば、数値情報取得部51によって取得された数値情報に基づく第1数値が第1基準値よりも大きいか否かの条件である。本実施形態の場合、「第1条件」は、プレイヤが体の重心を移動させたか否かを判定するための条件となる。具体的には、「第1条件」は、プレイヤの重心の移動距離(第1数値)が基準移動距離(第1基準値)よりも長いか否かの条件である。
【0048】
第2制御部54は、数値情報取得部51によって取得された数値情報が第2条件を満足する場合、第2物体又は第2キャラクタに対応する第2動作を操作対象に行わせる。例えば、第2障害物45が「第2物体」に相当する。また例えば、上述の第2敵キャラクタが「第2キャラクタ」に相当する。
【0049】
また、「第2物体又は第2キャラクタに対応する第2動作」とは、例えば、第2物体又は第2キャラクタをよけるための動作である。本実施形態の場合、しゃがみ動作が「第2動作」に相当する。なお、「第2物体又は第2キャラクタに対応する第2動作」とは、例えば、第2物体を破壊するための動作や、第2キャラクタを退治するための動作であってもよい。
【0050】
また、「第2条件」とは、例えば、数値情報取得部51によって取得された数値情報に基づく第2数値が第2基準値よりも大きいか否かの条件である。本実施形態の場合、「第2条件」は、プレイヤがしゃがみ動作を行ったか否かを判定するための条件となる。上述したように、プレイヤが急にしゃがみ動作を行うと、各荷重センサ24の検出結果から得られるプレイヤの体重が一時的に減少する。このため、プレイヤの体重の一時的な減少量が基準減少量よりも大きいか否かを判定することによって、プレイヤがしゃがみ動作を行ったか否かを判定することができる。したがって、「第2条件」は、プレイヤの体重の減少量(第2数値)が基準減少量(第2基準値)よりも大きいか否かの条件である。
【0051】
条件変更部55は、操作対象と、物体又はキャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、第1条件を変更する。具体的には、条件変更部55は、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の第1条件を、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第1物体又は第1キャラクタである場合の第1条件に比べて、数値情報取得部51によって取得される数値情報が第1条件を満足し難くなるように設定する。
【0052】
上述のように、本実施形態の場合、「第1条件」は、プレイヤの重心の移動距離が基準移動距離よりも長いか否かの条件である。このため、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第2障害物45である場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45に近づいた場合)の基準移動距離を、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第1障害物44である場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44に近づいた場合)の基準移動距離よりも長い距離に設定する。
【0053】
プレイヤは、プレイヤキャラクタ43に第2障害物45をよけさせるべくしゃがみ動作を行おうとする場合に、無意識のうちに体の重心を移動させてしまう場合がある。つまり、プレイヤはプレイヤキャラクタ43にしゃがみ動作を行わせることを意図していたにも関わらず、しゃがみ動作とは異なる動作(ジャンプ動作)をプレイヤキャラクタ43に行わせるための動きを無意識に行ってしまう場合がある。このような場合にプレイヤキャラクタ43がジャンプ動作を行ってしまうと、プレイヤが意図していなかった動作をプレイヤキャラクタ43が行ってしまうことになり、プレイヤが不満を感じてしまう。
【0054】
この点、本実施形態では、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第2障害物45である場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43にしゃがみ動作を行わせることをプレイヤが意図する可能性が高い場合)、基準移動距離が長い距離に設定される。その結果、プレイヤが無意識のうちに体の重心を少し移動させてしまったとしても、プレイヤキャラクタ43がジャンプ動作を行わないようになる。すなわち、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行わないように図ることが可能になる。
【0055】
また、条件変更部55は、操作対象と、物体又はキャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、第2条件を変更するようにしてもよい。具体的には、条件変更部55は、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第1物体又は第1キャラクタである場合の第2条件を、操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の第2条件に比べて、数値情報取得部51によって取得される数値情報が第2条件を満足し難くなるように設定するようにしてもよい。
【0056】
上述のように、本実施形態の場合、「第2条件」は、プレイヤの体重の一時的な減少量が基準減少量よりも大きいか否かの条件である。このため、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第1障害物44である場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44に近づいた場合)の基準減少量を、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第2障害物45である場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45に近づいた場合)の基準減少量よりも大きい値に設定する。
【0057】
プレイヤは、プレイヤキャラクタ43に第1障害物44をよけさせるべく体の重心を移動させようとする場合に、無意識のうちに小さくしゃがみ動作を行ってしまうことも考えられる。つまり、プレイヤはプレイヤキャラクタ43にジャンプ動作を行わせることを意図していたにも関わらず、ジャンプ動作とは異なる動作(しゃがみ動作)をプレイヤキャラクタ43に行わせるための動きを無意識のうちに行ってしまうことが考えられる。このような場合にプレイヤキャラクタ43がしゃがみ動作を行ってしまうと、プレイヤが意図していなかった動作をプレイヤキャラクタ43が行ってしまうことになり、プレイヤが不満を感じてしまう。
【0058】
この点、本実施形態では、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第1障害物44である場合(言い換えれば、プレイヤがプレイヤキャラクタ43にジャンプ動作を行わせることを意図する可能性が高い場合)、基準減少量が大きい値に設定される。その結果、プレイヤが無意識のうちに小さくしゃがみ動作を行ってしまったとしても、プレイヤキャラクタ43がしゃがみ動作を行わないようになる。すなわち、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行わないように図ることが可能になる。
【0059】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図7はゲーム装置10が所定時間(例えば1/30秒)ごとに実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ13は光ディスク32から読み出されるプログラムに従って、図7に示す処理を実行する。図7に示す処理をマイクロプロセッサ13が実行することによって、数値情報取得部51及び制御部52が実現される。
【0060】
図7に示すように、まず、マイクロプロセッサ13(制御部52)はプレイヤキャラクタ43の位置を更新する(S101)。すなわち、マイクロプロセッサ13は、プレイヤキャラクタ43がコース42上を所定速度で移動するように、プレイヤキャラクタ43の位置を更新する。なお、プレイヤキャラクタ43の位置が更新されると、更新後のプレイヤキャラクタ43の位置に基づいて、仮想カメラ46の位置も更新される。
【0061】
また、マイクロプロセッサ13(数値情報取得部51)は、プレイヤの重心の移動距離(d)を算出する(S102)。このステップS102では、まず、第2コントローラ22の各荷重センサ24の検出結果が取得される。次に、各荷重センサ24の検出結果に基づいて、プレイヤの重心の位置が算出される。そして、前回算出された重心の位置と、今回算出された重心の位置と、の間の距離が移動距離(d)として取得される。
【0062】
さらに、マイクロプロセッサ13(数値情報取得部51)は、プレイヤの体重の減少量(w)を算出する(S103)。このステップS103では、まず、第2コントローラ22の各荷重センサ24の検出結果が取得される。次に、各荷重センサ24の検出結果に基づいて、プレイヤの体重が算出される。そして、前回算出された体重から今回算出された体重を差し引くことによって、体重の減少量(w)が取得される。
【0063】
その後、マイクロプロセッサ13は、基準移動距離(dr)を定数D1に初期化し、基準減少量(wr)を定数W1に初期化する(S104)。
【0064】
また、マイクロプロセッサ13は、プレイヤキャラクタ43からの距離が基準距離R未満である探索領域内に障害物が存在するか否かを判定する(S105)。なお、探索領域内に第1障害物44及び第2障害物45の両方が存在する場合、次に説明する処理(S106)では、第1障害物44と第2障害物45とのうちでプレイヤキャラクタ43に近い方のみが着目され、他方は無視される。
【0065】
探索領域内に障害物が存在する場合、マイクロプロセッサ13はその障害物が第1障害物44であるか否かを判定する(S106)。探索領域内に存在する障害物が第1障害物44である場合、マイクロプロセッサ13(条件変更部55)は、基準減少量(wr)を定数W2に更新する(S107)。ここで、定数W2は定数W1よりも大きい値である。
【0066】
一方、探索領域内に存在する障害物が第1障害物44でない場合、すなわち、探索領域内に存在する障害物が第2障害物45である場合、マイクロプロセッサ13(条件変更部55)は、基準移動距離(dr)を定数D2に更新する(S108)。ここで、定数D2は定数D1よりも長い距離である。
【0067】
ステップS107又はS108の処理が終了した場合や、ステップS105において探索領域内に障害物が存在しないと判定された場合、マイクロプロセッサ13は、ステップS102で算出された重心の移動距離(d)が基準移動距離(dr)よりも大きいか否かを判定する(S109)。そして、移動距離(d)が基準移動距離(dr)よりも大きい場合、マイクロプロセッサ13(第1制御部53)はプレイヤキャラクタ43にジャンプ動作を行わせる(S110)。
【0068】
一方、移動距離(d)が基準移動距離(dr)よりも大きくない場合、マイクロプロセッサ13は、ステップS103で算出された体重の減少量(w)が基準減少量(wr)よりも大きいか否かを判定する(S111)。そして、体重の減少量(w)が基準減少量(wr)よりも大きい場合、マイクロプロセッサ13(第2制御部54)はプレイヤキャラクタ43にしゃがみ動作を行わせる(S112)。
【0069】
一方、体重の減少量(w)が基準減少量(wr)よりも大きくない場合、プレイヤキャラクタ43はジャンプ動作及びしゃがみ動作のいずれも行わず、プレイヤキャラクタ43はスケートボード43a上で立った状態となる。
【0070】
ステップS101〜S112の処理が終了した後、マイクロプロセッサ13はゲーム画面を更新する(S113)。すなわち、ゲーム空間40を仮想カメラ46から見た様子を表すゲーム画面が生成され、表示部30に表示される。
【0071】
以上に説明したゲーム装置10によれば、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行わないように図ることが可能になる。
【0072】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0073】
[変形例1]
例えば、原則として基準移動距離(dr)を比較的長い距離(D2)に設定しておくことによって、プレイヤキャラクタ43がジャンプ動作を行い難くなるようにしておき、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44に近づいた場合にのみ、基準移動距離(dr)を比較的短い距離(D1)に設定することによって、プレイヤキャラクタ43がジャンプ動作を行い易くなるようにしてもよい。
【0074】
この場合、図7のステップS104では、基準移動距離(dr)が定数D2に初期化される。そして、ステップS106において、探索領域内に存在する障害物が第1障害物44と判定された場合に、ステップS107において、基準減少量(dw)の代わりに、基準移動距離(dr)が変更される。すなわち、基準移動距離(dr)が定数D1に変更される。このようにすれば、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第1障害物44である場合(すなわち探索領域内に第1障害物44が存在する場合)にのみ、基準移動距離(dr)が比較的短い距離(D1)に設定され、プレイヤキャラクタ43にジャンプ動作を行わせ易くなる。一方、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第1障害物44でない場合(すなわち探索領域内に第1障害物44が存在しない場合)には、基準移動距離(dr)が比較的長い距離(D2)に設定され、プレイヤキャラクタ43がジャンプ動作を行い難くなる。
【0075】
また例えば、原則として基準減少量(wr)を比較的大きい値(W2)に設定しておくことによって、プレイヤキャラクタ43がしゃがみ動作を行い難くなるようにしておき、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45に近づいた場合にのみ、基準減少量(wr)を比較的小さい値(W1)に設定することによって、プレイヤキャラクタ43がしゃがみ動作を行い易くなるようにしてもよい。
【0076】
この場合、図7のステップS104では、基準減少量(wr)が定数W2に初期化される。そして、ステップS106において、探索領域内に存在する障害物が第2障害物45と判定された場合(S106:N)に、ステップS108において、基準移動距離(dr)の代わりに、基準減少量(dw)が変更される。すなわち、基準減少量(wr)が定数W1に変更される。このようにすれば、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第2障害物45である場合(すなわち探索領域内に第2障害物45が存在する場合)にのみ、基準減少量(wr)が比較的小さい値(W1)に設定され、プレイヤキャラクタ43にしゃがみ動作を行わせ易くなる。一方、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第2障害物45でない場合(すなわち探索領域内に第2障害物45が存在しない場合)には、基準減少量(wr)が比較的大きい値(W2)に設定され、プレイヤキャラクタ43がしゃがみ動作を行い難くなる。
【0077】
以上のようにしても、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行わないように図ることが可能になる。
【0078】
[変形例2]
また例えば、プレイヤキャラクタ43の移動速度は変化するようにしてもよい。この場合、図7のステップS105では、プレイヤキャラクタ43の移動速度に基づいて、基準距離Rが決定されるようにしてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ43の移動速度が比較的速い場合には、プレイヤキャラクタ43の移動速度が比較的遅い場合に比べて、基準距離Rが長くなるようにしてもよい。
【0079】
基準距離Rが一定であって、かつ、プレイヤキャラクタ43の移動速度が比較的速い場合には、探索領域に障害物(第1障害物44又は第2障害物45)が含まれる状態になってから、プレイヤキャラクタ43がその障害物に到達するまでの時間が、プレイヤキャラクタ43の移動速度が比較的遅い場合に比べて短くなってしまう。
【0080】
探索領域に障害物(第1障害物44又は第2障害物45)が含まれる状態になってから、プレイヤキャラクタ43がその障害物に到達するまでの時間が短い場合、障害物が探索領域内に含まれる状態になる前に、プレイヤキャラクタ43にジャンプ動作又はしゃがみ動作を行わせるための動きをプレイヤが行ってしまうおそれがある。そして、この場合、プレイヤが意図しない動作をプレイヤキャラクタ43を行ってしまうおそれがある。すなわち、プレイヤが意図しない動作をプレイヤキャラクタ43を行ってしまうことを十分に防止することができなくなる。
【0081】
この点、変形例2によれば、プレイヤキャラクタ43の移動速度が変化する場合であっても、探索領域に障害物(第1障害物44又は第2障害物45)が含まれる状態になってから、プレイヤキャラクタ43がその障害物に到達するまでの時間が略一定となるように図ることが可能になる。また、障害物が探索領域内に含まれる状態になる前に、プレイヤキャラクタ43にジャンプ動作又はしゃがみ動作を行わせるための動きをプレイヤが行ってしまわないように図ることが可能になり、プレイヤが意図しない動作をプレイヤキャラクタ43を行ってしまうことを十分に防止することが可能になる。
【0082】
[変形例3]
また例えば、プレイヤキャラクタ43がコース42上を移動する代わりに、第1障害物44及び第2障害物45がコース42上をプレイヤキャラクタ43に向かって移動するようにしてもよい。この場合、図7のステップS101では、プレイヤキャラクタ43の位置が更新される代わりに、第1障害物44及び第2障害物45の位置が更新されることになる。
【0083】
また、この場合、第1障害物44及び第2障害物45の移動速度は変化するようにしてもよい。そして、変形例2と同様に、図7のステップS105では、第1障害物44又は第2障害物45の移動速度に基づいて、基準距離Rが決定されるようにしてもよい。例えば、第1障害物44又は第2障害物45の移動速度が比較的速い場合には、第1障害物44又は第2障害物45の移動速度が比較的遅い場合に比べて、基準距離Rが長くなるようにしてもよい。
【0084】
なお、プレイヤキャラクタ43と、第1障害物44及び第2障害物45と、の両方がコース42上を移動するようにしてもよい。この場合、図7のステップS105では、プレイヤキャラクタ43の第1障害物44又は第2障害物45に対する相対移動速度に基づいて、基準距離Rが決定されるようにしてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ43の相対移動速度が比較的速い場合には、プレイヤキャラクタ43の相対移動速度が比較的遅い場合に比べて、基準距離Rが長くなるようにしてもよい。
【0085】
[変形例4]
また例えば、図7のステップS109において、マイクロプロセッサ13(第1制御部53)は、重心の移動距離(d)の逆数(1/d)が(1/dr)よりも小さいか否かを判定するようにしてもよい。そして、(1/d)が(1/dr)よりも小さい場合に、マイクロプロセッサ13(第1制御部53)はプレイヤキャラクタ43にジャンプ動作を行わせるようにしてもよい(S110)。すなわち、第1制御部53は、数値情報取得部51によって取得された数値情報に基づく数値(1/d)が基準値(1/dr)よりも小さい場合に、プレイヤキャラクタ43に第1動作(ジャンプ動作)を行わせるようにしてもよい。
【0086】
なお、この場合、ステップS108において、マイクロプロセッサ13(条件変更部55)は、drの値をD1からD2(D2>D1)に変更することによって、基準値(1/dr)をより小さい値に変更していることになる。すなわち、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第2障害物45である場合の基準値(1/dr)を、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第1障害物44である場合の基準値(1/D1)よりも小さい値(1/D2)に設定していることになる。
【0087】
また例えば、図7のステップS111において、マイクロプロセッサ13(第2制御部54)は、体重の減少量(w)の逆数(1/w)が(1/wr)よりも小さいか否かを判定するようにしてもよい。そして、(1/w)が(1/wr)よりも小さい場合に、マイクロプロセッサ13(第2制御部54)はプレイヤキャラクタ43にしゃがみ動作を行わせるようにしてもよい(S112)。すなわち、第2制御部54は、数値情報取得部51によって取得された数値情報に基づく数値(1/w)が基準値(1/wr)よりも小さい場合に、プレイヤキャラクタ43に第2動作(しゃがみ動作)を行わせるようにしてもよい。
【0088】
なお、この場合、ステップS107において、マイクロプロセッサ13(条件変更部55)は、wrの値をW1からW2(W2>W1)に変更することによって、基準値(1/wr)をより小さい値に設定していることになる。すなわち、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第1障害物44である場合の基準値(1/wr)を、プレイヤキャラクタ43が次に対応すべき障害物が第2障害物45である場合の基準値(1/W1)よりも小さい値(1/W2)に設定していることになる。
【0089】
[変形例5]
また例えば、プレイヤが第2コントローラ22の代わりに第1コントローラ21を用いてゲームをプレイするようにしてもよい。
【0090】
図8は、変形例5におけるゲーム空間40の一例を示す。図8に示すように、変形例5では、地面オブジェクト41(コース42)上に第1障害物44a及び第2障害物45aが配置される。第1障害物44aは、コース42の左側をプレイヤキャラクタ43が移動するのを妨げる障害物であり、第2障害物45aは、コース42の右側をプレイヤキャラクタ43が移動するのを妨げる障害物である。なお、図8では、第1障害物44aと第2障害物45aとがそれぞれ一つずつ描かれているが、実際には、複数の第1障害物44aと複数の第2障害物45aとが配置される。
【0091】
図9は、プレイヤがゲームをプレイする様子を説明するための図である。図9に示すように、プレイヤは体の左側側面を表示部30に向けるようにして立ち、第1コントローラ21を一方の手で持って、第1コントローラ21の先端(Za軸正方向)を上に向けるようにして、第1コントローラ21の裏面(表面21aの反対側の面)を胸の辺りに押しつけた状態でゲームをプレイする。
【0092】
変形例5では、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44aに近づいた時に、プレイヤが前屈みになると、プレイヤキャラクタ43はコース42の右端に移動し、第1障害物44aをよけるようになっている。また、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45aに近づいた時に、プレイヤが体を後方に反らせると、プレイヤキャラクタ43はコース42の左端に移動し、第2障害物45aをよけるようになっている。
【0093】
変形例5における数値情報取得部51、第1制御部53、第2制御部54、及び条件変更部55の動作は下記の通りである。
【0094】
数値情報取得部51は、第1コントローラ21の加速度センサ23の検出結果に基づいて、プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する。
【0095】
例えば、数値情報取得部51は、第1コントローラ21の加速度センサ23の検出結果に基づいて、Ya軸正方向の加速度を上記数値情報として取得する。プレイヤが前屈みになると、第1コントローラ21の加速度センサ23で検出されるYa軸正方向の加速度が増加する。そこで、プレイヤが前屈みになったか否かを判定するための基礎情報として用いるために、数値情報取得部51はYa軸正方向の加速度を取得する。
【0096】
また例えば、数値情報取得部51は、第1コントローラ21の加速度センサ23の検出結果に基づいて、Ya軸負方向の加速度を上記数値情報として取得する。プレイヤが体を後方に反らせると、第1コントローラ21の加速度センサ23によって検出されるYa軸負方向の加速度が増加する。そこで、プレイヤが体を後方に反らしたか否かを判定するための基礎情報として用いるために、数値情報取得部51はYa軸負方向の加速度を取得する。
【0097】
第1制御部53は、数値情報取得部51によって取得された数値情報が第1条件を満足する場合、第1障害物44a(第1物体)に対応する第1動作をプレイヤキャラクタ43(操作対象)に行わせる。変形例5では、コース42の右端に移動する動作が「第1動作」に相当する。
【0098】
また、「第1条件」は、プレイヤが前屈みになったか否かを判定するための条件となる。上述したように、プレイヤが前屈みになった場合、Ya軸正方向の加速度が増加する。このため、Ya軸正方向の加速度が第1基準加速度よりも大きくなったか否かを判定することによって、プレイヤが前屈みになったか否かを判定することができる。このため、「第1条件」は、Ya軸正方向の加速度が第1基準加速度よりも大きくなったか否かの条件となる。
【0099】
第2制御部54は、数値情報取得部51によって取得された数値情報が第2条件を満足する場合、第2障害物45a(第2物体)に対応する第2動作をプレイヤキャラクタ43(操作対象)に行わせる。変形例5では、コース42の左端に移動する動作が「第2動作」に相当する。
【0100】
また、「第2条件」は、プレイヤが体を後方に反らしたか否かを判定するための条件となる。プレイヤが体を後方に反らした場合、Ya軸負方向の加速度が増加する。このため、Ya軸負方向の加速度が第2基準加速度よりも大きくなったか否かを判定することによって、プレイヤが体を後方に反らしたか否かを判定することができる。このため、「第2条件」は、Ya軸負方向の加速度が第2基準加速度よりも大きくなったか否かの条件となる。
【0101】
条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43と第1障害物44aと第2障害物45aとのうちの少なくとも一つの位置に基づいて、第1条件を変更する。具体的には、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第2障害物45aである場合の第1基準加速度を、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第1障害物44aである場合の第1基準加速度よりも大きい加速度に設定する。
【0102】
プレイヤは、プレイヤキャラクタ43をコース42の左端に移動させるべく体を後方に反らせようとする場合、無意識のうちに一旦少しだけ前屈みになった後に体を後方に反らせることがある。このような場合、プレイヤが一旦前屈みになったことに起因して、コース42の右端に移動させる動作をプレイヤキャラクタ43が行ってしまうと、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行ってしまうことになり、プレイヤが不満を感じてしまう。
【0103】
この点、本実施形態では、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第2障害物45aである場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第2障害物45aに近づいた場合)の第1基準加速度が、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第1障害物44aである場合(言い換えれば、プレイヤキャラクタ43が第1障害物44aに近づいた場合)の第1基準加速度よりも大きい加速度に設定される。その結果、プレイヤが無意識のうちに少しだけ前屈みになってしまったとしても、コース42の右端に移動する動作をプレイヤキャラクタ43が行わなくなる。すなわち、プレイヤが意図していない動作をプレイヤキャラクタ43が行わないように図ることが可能になる。
【0104】
同様に、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43と第1障害物44aと第2障害物45aとのうちの少なくとも一つの位置に基づいて、第2条件を変更するようにしてもよい。具体的には、条件変更部55は、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第1障害物44aである場合の第2基準加速度を、プレイヤキャラクタ43が次によけるべき障害物が第2障害物45aである場合の第2基準加速度よりも大きい加速度に設定するようにしてもよい。
【0105】
なお、プレイヤが第1コントローラ21及び第2コントローラ22の両方を用いてゲームをプレイするようにしてもよい。この場合、第1障害物44及び第2障害物45(図4参照)と、第1障害物44a及び第2障害物45a(図8参照)と、がゲーム空間40に配置されるようにしてもよい。
【0106】
[他の変形例]
本発明は、「ゲームキャラクタがスケートボードに乗って、障害物をよけながら進んでいくゲーム」以外のゲームにも適用することが可能である。例えば、プレイヤの操作対象が自動車やオートバイであるようなゲームにも本発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0107】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、13 マイクロプロセッサ、14 主記憶、15 画像処理部、16 音声処理部、17 光ディスクドライブ、18 メモリカードスロット、19 通信インタフェース、20 コントローラインタフェース、21 第1コントローラ、21a 表面、22 第2コントローラ、23 加速度センサ、24 荷重センサ、30 表示部、31 音声出力部、32 光ディスク、33 メモリカード、34 方向ボタン、35a,35b,35c ボタン、40 ゲーム空間、41 地面オブジェクト、42 コース、43 プレイヤキャラクタ、43a スケートボード、44,44a 第1障害物、45,45a 第2障害物、46 仮想カメラ、50 ゲームデータ記憶部、51 数値情報取得部、52 制御部、53 第1制御部、54 第2制御部、55 条件変更部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得手段と、
前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御手段と、
を含み、
前記制御手段は、
前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる手段と、
前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更する手段であって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記制御手段は、前記数値情報に基づく数値が基準値よりも大きい場合、前記第1物体又は前記第1キャラクタに対応する前記動作を前記操作対象に行わせる手段を含み、
前記条件変更手段は、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第2物体又は前記第2キャラクタである場合の前記基準値を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記基準値よりも大きい値に設定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記制御手段は、前記数値情報に基づく数値が基準値よりも小さい場合、前記第1物体又は前記第1キャラクタに対応する前記動作を前記操作対象に行わせる手段を含み、
前記条件変更手段は、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第2物体又は前記第2キャラクタである場合の前記基準値を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記基準値よりも小さい値に設定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記条件変更手段は、前記操作対象と前記第2物体又は前記第2キャラクタとの間の距離が基準距離よりも短い場合の前記条件を、前記操作対象と前記第1物体又は前記第1キャラクタとの間の距離が前記基準距離よりも短い場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定し、
前記条件変更手段は、前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の移動速度に基づいて、前記基準距離を変更する基準距離変更手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得ステップと、
前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御ステップと、
を含み、
前記制御ステップは、
前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせるステップと、
前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更するステップであって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更ステップと、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
プレイヤの操作対象と、複数の物体又はキャラクタと、の少なくとも一方がゲーム空間内を移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記プレイヤの動きに応じた数値情報を取得する数値情報取得手段、
前記数値情報に基づいて、物体又はキャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる制御手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記制御手段は、
前記数値情報が条件を満足する場合、第1物体又は第1キャラクタに対応する動作を前記操作対象に行わせる手段と、
前記操作対象と、前記物体又は前記キャラクタと、の少なくとも一方の位置に基づいて、前記条件を変更する手段であって、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが第2物体又は第2キャラクタである場合の前記条件を、前記操作対象が次に対応すべき物体又はキャラクタが前記第1物体又は前記第1キャラクタである場合の前記条件に比べて、前記数値情報が前記条件を満足し難くなるように設定する条件変更手段と、を含む、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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