説明

ゲーム装置、及びゲーム方法

【課題】ゲームバリエーションを増やしより興趣の向上が図れるゲーム装置を提供する。
【解決手段】本発明のゲーム装置は、ルーレットゲームが実施されるルーレット装置3と、ルーレットゲームと並行してスロットゲームが実施される画像表示装置10と、少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作可能な画像表示装置10に表示される操作部と、ルーレットゲーム、及びスロットゲームにおける遊技動作を制御すると共に、操作部からのBET操作、及び配当に応じた遊技価値の払出し処理を制御する制御部とを有する。そして、この制御部は、ルーレットゲームでの結果を、スロットゲームに適用して、スロットゲームの結果が成立するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤの好みによって複数のゲームを実施することが可能なゲーム装置、及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、遊技場やカジノには様々なゲーム装置が設置されており、その中には、1つのゲーム装置で複数ゲームを実施できるように構成したものが知られている。例えば、特許文献1には、3つの回転リールが停止した際の図柄の組み合わせによって配当を得る第1のゲームと、予め配当額が付されたボーナスホイールの停止位置によって、停止位置の配当を得る第2のゲームを備えたゲーム装置が開示されている。すなわち、このゲーム装置は、前記第1のゲームによって3つの回転リールの組み合わせによって入選が成立すると、その組み合わせに応じた配当額が獲得でき、更には、ボーナスとして、前記第2のゲームによってボーナスホイールが停止した部分に付された配当額を獲得できるようになっている。
【特許文献1】米国特許第5848932号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記したような特許文献1に提案されているゲーム装置は、単に、2つのゲームを組み合わせたに過ぎず、プレイできるゲームバリエーション(ゲームの内容、配当パターンの組み合わせ等)には限界があり、また、プレイヤは、第1のゲームの結果、及び第2のゲームの結果のみに関心を持つことから、複数のゲームが実施可能であるにもかかわらず、ゲーム装置としてプレイヤの興奮感を充分に高めることはできない。
【0004】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ゲームバリエーションを増やし、より興趣の向上が図れるゲーム装置、及びゲーム方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、請求項1に係るゲーム装置は、第1のゲームが実施される第1遊技部と、前記第1のゲームと並行して第2のゲームが実施される第2遊技部と、前記第1遊技部、及び第2遊技部の少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作可能な操作部と、前記第1遊技部、及び第2遊技部における遊技動作を制御すると共に、前記操作部からのBET操作、及び配当に応じた遊技価値の払出し処理を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を、前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して、第2遊技部で実施される第2のゲーム結果が成立するように制御することを特徴とする。
【0006】
このようなゲーム装置では、第1のゲームと共に第2のゲームが実施され、プレイヤは好みにより、第1のゲーム又は第2のゲームにBET操作するか、或いは、両方のゲームにBET操作することが可能である。また、第2のゲームの結果は、第1のゲームの結果によって成立することから、並行して実施される第1のゲーム、及び第2のゲームに関連性があり、プレイヤは両方のゲームの結果に関心を持つようになって、興趣の向上が図れると共に、第1のゲームの結果によって第2のゲームの結果が左右されることから、ゲームバリエーションの増加が図れる。
【0007】
また、請求項2に係る発明によれば、前記制御部は、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用した際、第2のゲーム結果が予め定めた特別状態になったことを条件として、プレイヤに対して賞を付与することを特徴とする。
【0008】
このようなゲーム装置では、プレイヤは、第1のゲーム及び第2のゲームの両方にBET操作しなくても、ゲームが開始される毎に特別状態が成立する可能性が生じるため、そのゲーム装置に参加するプレイヤに対して、常に好奇心を持たせることが可能になる。
【0009】
また、請求項3に係る発明によれば、前記第1遊技部を構成し、前記第1のゲームが実施される共通ステーションと、複数のプレイヤが遊技可能であると共に、前記操作部を備えたプレイヤ端末と、を有することを特徴とする。
【0010】
このようなゲーム装置は、例えば、共通ステーションにおいて、多数のプレイヤが同時に参加できる第1のゲーム(例えば、ルーレットゲーム、カードゲーム、競馬ゲーム、ダイスゲーム等)が実施され、プレイヤ端末では、プレイヤ端末毎に、第1のゲームの結果によって、結果が成立するような第2のゲーム(例えば、スロットゲーム、カードゲーム、ビンゴゲーム等)を実施することが可能になる。このような態様によれば、各プレイヤ端末において、プレイヤは、好みにより、共通ステーションで実施される第1のゲーム、及び、そのプレイヤ端末で実施される第2のゲームの内、いずれか一方のゲーム、もしくは両方のゲームを楽しむことができる。
【0011】
また、請求項4に係る発明によれば、前記プレイヤ端末は、前記第2のゲームを画像表示させると共に、前記BET操作を受け付けるためのBETテーブル画像を表示する画像表示部を有することを特徴とする。
【0012】
このようなゲーム装置においては、プレイヤ端末では、画像表示部において第2の遊技が実施されると共に、第1のゲーム及び第2のゲームのBET操作が可能となっている。このため、プレイヤ端末のプレイヤは、共通ステーションで実施される第1のゲームについて、画像表示部でBET操作することで参加することが可能であり、かつ画像表示部で実施される第2のゲームについても、そのまま画像表示部においてBET操作して参加することが可能であるため、両方のゲームを容易に実施することが可能になる。
【0013】
また、請求項5に係る発明によれば、前記プレイヤに対して付与される賞は、該当したプレイヤ端末で実施されるボーナスゲームであることを特徴とする。
【0014】
このようなゲーム装置においては、第1のゲームの結果を第2のゲームに適用した際、第2のゲームにおいて特別条件が成立すると、プレイヤは、ボーナスゲームを実施することができ、より多くの遊技価値を取得すること可能となる。このため、プレイヤは、第1のゲームの結果に関心が高まるようになり、より興趣の向上が図れる。
【0015】
また、請求項6に係る発明によれば、前記第1のゲームの手順、及び前記第2のゲームの手順を格納したメモリと、前記第1のゲーム、及び前記第2のゲームのゲーム内容を表示する画像表示部と、を備えており、前記制御部は、前記画像表示部における前記第1のゲーム及び第2のゲームの画像表示を制御することを特徴とする。
【0016】
このようなゲーム装置は、第1のゲームの結果を、第2のゲームに適用するに際して、単一の筺体に画像表示部を設置しておき、その画像表示部で、第1のゲーム及び第2のゲームが実施される。このため、ゲーム装置を大型化することなく、様々な種類のゲームを組み合わせたゲーム装置を構築することが可能になる。
【0017】
また、上記した目的を達成するために、本発明は、請求項7に係るように、第1遊技部で実施される第1のゲームと、第2遊技部で実施される第2のゲームを実施するゲーム方法を提供するのであり、このゲーム方法は、前記第1遊技部、及び第2遊技部の少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作を受け付けるBET受付手順と、前記第1のゲームを実施する第1のゲーム実施手順と、前記第1のゲームと並行して前記第2のゲームを実施する第2のゲーム実施手順と、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を、前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して第2遊技部で実施される第2のゲーム結果を成立させた後、前記BET受付手順で受け付けたBETに応じた配当の払い出し処理を行う配当払出手順と、を有することを特徴とする。
【0018】
このようなゲーム方法では、第1のゲームと共に第2のゲームが実施され、プレイヤは好みにより、第1のゲーム又は第2のゲームにBET操作するか、或いは、両方のゲームにBET操作することが可能である。また、第2のゲームの結果は、第1のゲームの結果によって成立することから、並行して実施される第1のゲーム、及び第2のゲームに関連性があり、プレイヤは両方のゲームの結果に関心を持つようになって、興趣の向上が図れると共に、第1のゲームの結果によって第2のゲームの結果が左右されることから、ゲームバリエーションの増加が図れる。
【0019】
また、請求項8に係る発明によれば、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して、予め定めた特別状態になった際、第3のゲームを実施する第3ゲーム実施手順を有することを特徴とする。
【0020】
このようなゲーム方法においては、第1のゲームの結果を第2のゲームに適用した際、第2のゲームにおいて特別条件が成立すると、プレイヤは、更に第3のゲームを実施する権利があることから、より多くの遊技価値を取得すること可能となる。このため、プレイヤは、第1のゲームの結果に感心が高まるようになり、より興趣の向上が図れる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ゲームバリエーション(ゲームの内容、配当パターンの組み合わせなど)を増やし、より興趣の向上が図れるゲーム装置、及びゲーム方法が得られるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明におけるゲーム装置は、第1のゲームが実施される第1遊技部と、前記第1のゲームと並行して第2のゲームが実施される第2遊技部と、前記第1遊技部、及び第2遊技部の少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作可能な操作部と、を備えたことを特徴とする。この場合、前記第1遊技部で実施される第1のゲームの結果は、第2遊技部で実施される第2のゲームの結果に影響を及ぼすものであり、第1のゲームの結果によって、第2のゲームの結果が決定される。
【0023】
前記第1のゲーム、及び第2のゲームの具体的なゲーム内容は、本実施形態では、第1のゲームはルーレットゲーム、第2のゲームは複数のリール(画像表示されるリールとする)が回転するスロットマシン型のゲーム(スロットゲーム)で構成される。このため、本実施形態のゲーム装置は、中央にルーレットゲームが実施される第1遊技部が設置されており、その第1遊技部の周囲に、プレイヤがBET操作可能な複数のプレイヤ端末を備えた構成となっており、各プレイヤ端末には、上記した第2のゲームが実施可能な第2遊技部を構成する画像表示装置が設置されている。
【0024】
プレイヤは、プレイヤ端末に設置される画像表示装置を利用して、第1のゲームに対してBET操作することができるようになっており、かつその画像表示装置で実施される第2のゲームに対してもBET操作できるように構成されている。
【0025】
以下、本発明に係るゲーム装置、及びゲーム方法について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係るゲーム装置の一実施形態を示す斜視図である。
【0027】
図1に示すように、ゲーム装置1は、本体部分となる筐体2と、筐体3の上面の略中央部に設けられたルーレット装置(第1のゲームが実施される第1遊技部;共通ステーション)3と、ルーレット装置3の周囲に、ルーレット装置3を取り囲むようにして設置された複数個(本実施形態では10個)のプレイヤ端末5とを備えている。
【0028】
前記プレイヤ端末5は、少なくとも、貨幣や遊技に使用するメダル等の遊技媒体を投入する遊技媒体受付装置6と、プレイヤにより所定の指示が入力される複数のコントロールボタン等からなるコントロール部7と、ゲームに係る画像を表示させる画像表示装置10とを有しており、この画像表示装置10は、前記ルーレット装置3である第1のゲームにBET操作できると共に、ここで、回転リールによる第2のゲーム、及びその第2のゲームにBET操作できるように構成されている。
【0029】
すなわち、プレイヤは、画像表示装置10に表示される画像を見ながら、コントロール部7等を操作することにより、第1のゲーム、及び第2のゲームの少なくとも一方にBET操作することが可能となっている。また、各プレイヤ端末5が設置された筐体2の側面には、遊技価値を払い出すための払出口9がそれぞれ設けられていると共に、各プレイヤ端末5の画像表示装置10の右上には音楽、効果音等を流すスピーカ12が設けられている。
【0030】
前記遊技媒体受付装置6は、本実施形態では、遊技価値を有するメダルを受け付ける装置として構成され、前記払出口9からは、ゲームで獲得したメダルの払い出しが実行されるようになっている。遊技媒体受付装置6の内部には、メダルセンサ(図示せず)が設けられており、投入口より投入されたメダルの識別を行うとともに、投入されたメダルをカウントする。また、払出口9の内部にはホッパー(図示せず)が設けられており、所定枚数のメダルを払出口9から払い出す。
【0031】
前記ルーレット装置3は、一般的に知られているように、ゲーム中にボール11が転動する転動領域を有するルーレット盤13を備えている。このルーレット盤13は、支持台(図示せず)に固定される枠体14と、枠体14の内側に回転可能に収納支持された回転円盤15とから基本的に構成されている。そして、回転円盤15には、凹状のボール収納溝15aが周方向に多数(本実施形態では38個)形成されている。
【0032】
このボール収納溝15aは、転動するボール11を収納する収納部であり、仕切壁によって、数字毎に仕切られている。更に、各ボール収納溝15aの外方向における回転円盤15の上面には、各ボール収納溝15aと対応するように、図形文字としての「0」、「00」、「1」〜「36」の各数字が表示された番号表示板17が設けられている。
【0033】
上記したルーレット装置3において、ボール11の転動方法、ルーレット盤13の駆動機構、回転円盤15に形成された凹状のボール収納溝15aに落下したボールの認識(ゲーム結果を特定するボールが落下した番号の特定)の方法などについては、本発明の主要な特徴ではないため、詳細な構造や動作については、その説明を省略する。これらのルーレット装置3を駆動するための駆動ユニットについては、後述するゲーム装置1のメイン制御部において、その駆動等が制御される。
【0034】
上記したように構成されるルーレット装置3がゲーム装置1の筐体2に設置される際には、ルーレット盤13の上方全体が半球状のガラス製のカバー部材18により覆われる。それにより、ゲームの際にルーレット盤13上を転動するボール11がルーレット盤13より外へ飛び出さないように保持するとともに、異物等がルーレット盤13内に侵入することを防止し、不正行為等が行われないようにしている。
【0035】
上記した各プレイヤ端末5に設置されるコントロール部7は、画像表示装置10の側部に設けられ、プレイヤにより操作される各ボタンが配置されている。具体的には、左側から順に、BET確定ボタン20、払い戻し(CASHOUT)ボタン21、ヘルプ(HELP)ボタン22を備えている。
【0036】
BET確定ボタン20は、後述する画像表示装置10によるBET操作の後にBETを確定する際に押下されるボタンである。すなわち、BETが確定し、且つ、ルーレット装置3においてボール11が納まったボール収納溝15aに対応する番号表示板17に記載された番号にBETしていた場合に当選となる。当選した場合には、BETしたチップの枚数に応じたクレジットが、プレイヤの現在所有するクレジットに加算される。また、このBET確定ボタン20は、その画像表示装置10において実施されるビデオゲーム(第2のゲーム)に対してBET操作する際にも押下される。これらのBET操作については、後に詳細に説明する。
【0037】
払い戻しボタン21は、通常、ゲーム終了時に押下されるボタンであり、払い戻しボタン21が押下されると、それまでのゲーム等によって獲得したメダル(クレジットされているメダル)が払出口8から払い戻される。
【0038】
ヘルプボタン22は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、ヘルプボタン22が押下されると、その直後に画像表示装置10上に各種の操作情報を示したヘルプ画面が表示される。
【0039】
一方、画像表示装置10は、タッチパネルが前面に取り付けられた所謂タッチパネル方式の液晶ディスプレイであり、液晶画面上に表示されたアイコンを指等で押圧することにより、その選択が可能となっている。
【0040】
以下、遊技中に画像表示装置10に表示される表示画面の一例について図2及び図3を参照して説明する。
【0041】
図2に示すように、画像表示装置10を構成するタッチパネル10Aにおいて、ゲーム選択ボタン(第1のゲーム選択ボタン30、第2のゲーム選択ボタン31)を押下することで、それに応じた画像が表示される。例えば、プレイヤがルーレットゲーム装置3でゲームを行いたい場合、第1のゲーム選択ボタン30を押下することで、当選番号を予想してチップのBETを行うテーブル式ベッティングボード32を有するBET画面33が表示される。
【0042】
プレイヤは、BET画面33を用いて、手持ちのクレジットを使用してチップをベットすることができる。具体的には、BET画面33に表示されるテーブル式ベッティングボード32は、前記番号表示板17に表示された数字「0」、「00」、「1」〜「36」と同じ数字がマス目状に配列表示されて構成される。また、「奇数の数字」、「偶数の数字」、「番号表示板の色の種類(赤又は黒)」、「一定の数字範囲(例えば「1」〜「12」等)」を指定してチップをベットする為の特殊なBETエリアも同様にマス目状に配列されている。
【0043】
そして、テーブル式ベッティングボード32の下方には、画面左から順に、結果履歴表示部35、単位BETボタン36、払い戻し結果表示部37、クレジット数表示部38が表示されている。
【0044】
結果履歴表示部35は、前回までのゲーム(ここで、1ゲームは、各プレイヤ端末5においてプレイヤがBETを行い、ボール11がボール収納溝15aに落下し、当選番号に基づいてクレジットの払い出しが行われるまでの一連の動作をいう)における当選番号の結果が一覧に表示される。その際、1ゲームが終了すると、新たな当選番号が上から追加して表示されていき、最大16ゲームの当選番号の履歴を確認することが可能となっている。
【0045】
また、単位BETボタン36は、プレイヤが指定したBETエリア(番号及びのマークのマス目上、若しくはマス目を形成するライン上)にベットする為のボタンである。単位BETボタンは、1BETボタン36A、5BETボタン36B、10BETボタン36C、100BETボタン36Dの4種類からなる。
【0046】
プレイヤは、先ず、ベットするBETエリアを指等で画面を直接押すことにより、図に示すカーソル40でBETエリアを指定する。その状態で、1BETボタン36Aを押下すると、プレイヤはチップを1枚毎(1BETボタン36Aを指等で押す毎に「1」→「2」→「3」→・・・の順にBET枚数が増加)にBETすることが可能である。また、10BETボタン36Cを押下すると、チップを10枚単位(10BETボタン36Cを指等で押す毎に「10」→「20」→「30」→・・・の順にBET枚数が増加)でBETすることが可能である。なお、5BETボタン36B、100BETボタン36Dの操作も同様である。従って、多量のチップをベットする際にも、その操作が簡略化される。プレイヤによってBETした枚数は、図2に示すように、チップマーク41として対応する箇所に表示される。
【0047】
また、払い戻し結果表示部37は、前回のゲームにおけるプレイヤのチップのBET枚数、及び払い戻しのクレジット数が表示される。ここで、払い戻しクレジット数よりBET枚数を引いた数が、前回のゲームによりプレイヤが新たに獲得したクレジット数に該当する。
【0048】
更に、クレジット数表示部38は、現在のプレイヤが所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、チップをBETした際には、そのBET枚数(チップ一枚につき1クレジット)に応じて減少する。また、BETした番号が当選し、クレジットの払い戻しがなされた場合には、払い戻し枚数分のクレジット数が増加する。なお、プレイヤが所有するクレジット数が0となった場合には、ゲーム終了となる。
【0049】
また、テーブル式ベッティングボード32の上部には、BETタイマーグラフ42が設けられている。BETタイマーグラフ42は、プレイヤがBETすることが可能な残り時間を表示するグラフであり、ゲーム開始時より赤いグラフが徐々に右側に延び始める。そして、最も右側まで延びたときに、現在のゲームにおけるBET可能な時間が終了する。また、各プレイヤ端末5においてプレイヤのBET期間が終了した場合、即ち、BETタイマーグラフ42が最も右側まで達した場合、前回のゲームでボール収納溝15aに収納されているボール11の転動動作を開始する。
【0050】
次に、図3を参照して、図2に示す画像表示装置10のタッチパネル10Aにおいて、第2のゲーム選択ボタン31を押下した際に表示される画像表示例について説明する。なお、図2で示した操作と同一の機能を有する操作部については、同一の参照符号を付してある。
【0051】
プレイヤが、図2に示す画像表示において、第2のゲーム選択ボタン31を押下すると、その画像表示装置10では、第2のゲームが、第1のゲーム(ルーレットゲーム)と並行して実施される。本実施形態では、第2のゲームは、画像表示装置10内において、3つの回転リールを表示させるゲームとして構成される。
【0052】
具体的には、画像表示装置10の画像表示領域には、3つの回転リール50L,50C,50Rが回転表示される3つの窓枠表示部51L,51C,51Rが表示される。この窓枠表示部51L,51C,51Rには、中央で水平に延びる入賞ラインL1、その上下位置において水平に延びる入賞ラインL2,L3、及び斜めに2本の入賞ラインL4,L5が設けられている。これらの入賞ラインL1〜L5は、夫々ペイライン表示部53A〜53Dを押下することで有効化される。
【0053】
前記回転リール50L,50C,50Rは、前記第1のゲームと関連性を持たせるべく、夫々の回転リールには、図柄として、「0」、「00」、「1」〜「36」の数字が付されており、そのような回転リールが回転するように画像制御される。この場合、3つの回転リールの内、2つの回転リールは、例えば、抽籤処理によってその停止図柄が決定され、停止制御されるが、残りの1つの回転リールについては、前記第1のゲームであるルーレット装置3で最終的に決定された結果と、同一の結果となるように停止制御されるようになっている。
【0054】
具体的には、図3に示すように、例えば、左側と中央の回転リール50L,50Cが、抽籤処理の結果の停止表示態様となり、残りの右側の回転リール50Rが、第1のゲームであるルーレット装置3の結果と同一の結果が表示されるように制御される(図に示す例では、ルーレット装置3において当籤番号「8」のボール収納溝15aにボールが落下したことを示している)。
【0055】
このように、入賞ラインL1〜L5に並ぶ数字は、その内の1つが、第1のゲームであるルーレット装置によって決定されるようになっている。
【0056】
上記した第2のゲームは、各プレイヤ端末5において、第1のゲームと並行して実施されるようになっており、プレイヤは、そのプレイヤ端末5に設置された画像表示装置10において、第1のゲーム(ルーレットゲーム)、及び第2のゲーム(スロットマシン型のゲーム)のいずれか一方、又はその両方を実施することが可能となっている。
【0057】
ここで、具体的に、第2のゲームを実施する手順例について説明する。
【0058】
プレイヤが、図2に示す画像表示状態において、上記した第2のゲーム選択ボタン31を押下すると、図3に示す画像が表示される。プレイヤは、ペイライン表示部53A〜53Eを押下することで、所定のペイラインを有効化し、引き続き単位BETボタン(1BETボタン36A、5BETボタン36B、10BETボタン36C、100BETボタン36D)を押下することで、そのBET量が決定される。
【0059】
図3に示す表示例では、プレイヤは、ペイライン表示部53A〜53Dの4つのペイラインを有効化し、その状態で、5BETボタン36Bを押下して、ライン毎に5枚のチップをBETした状態(合計20枚のチップをBET)を示している。BETした枚数については、払い戻し結果表示部37において表示される。このようなBET操作は、上記した第1のゲームと同様、BETタイマーグラフ42が最も右側まで延びるまで行うことが可能となっている。
【0060】
そして、上記した第1のゲームであるルーレット装置の開始(ボール11の転動)と同時に、3つの回転リール50L,50C,50Rが回転を始め、第1のゲームの結果が決定されるまでに、2つの回転リールの回転が停止制御される。その後、第1のゲームであるルーレット装置3で最終的に決定された結果が、そのまま残りの1つの回転リールの停止態様となるように画像表示制御される。
【0061】
第2のゲームの配当については、ペイラインに並ぶ数字の組み合わせによって、予め設定されている。この配当率や組み合わせについては、特に限定されることはなく、例えば、ペイラインの左側に特定の数字が表示されたときの払い出しを2倍、ペイラインの内、2つの回転リールで同一の数字が表示されたときの払い出しを10倍、ペイラインの内、3つの回転リールで同一の数字が表示されたときの払い出しを100倍…にする等、適宜、設定することが可能である。なお、図においては、ペイラインL4で、2つの同一の数字「12」が並んだことで、BET数5に対して10倍の払い出し量である50枚が払い出されたことを示している。
【0062】
また、クレジット数表示部38では、上記した第1のゲームにおける表示と同様、現在のプレイヤが所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、チップをBETした際、そのBET枚数(チップ一枚につき1クレジット)に応じて減少し、BETしたペイラインが当選し、クレジットの払い戻しがなされた場合には、払い戻し枚数分のクレジット数が増加するようになっている。
【0063】
そして、上記のように実施される第2のゲームでは、プレイヤによって特定されたペイライン上で、予め定めた特定の数字(例えば、「7」とする)が並んだ際、そのプレイヤに対して、特別な賞を付与するように構成しても良い。この賞は、例えば、プレイヤが、相対的に多量の遊技媒体を獲得できるゲーム(ボーナスゲーム;第3のゲーム)を実施する権利とすることができ、そのようなボーナスゲームが実施されている間、そのプレイヤ端末5のプレイヤは、多量の遊技媒体を獲得することが可能となる。
【0064】
このようなボーナスゲームは、例えば、プレイヤが、クレジットされているメダルを使用することなく、全てのペイラインが有効化された状態で、各回転リール50L,50C,50Rを回転させ、停止した表示態様の組み合わせによって、配当を付与するようにすることが考えられる。また、ボーナスゲームに移行した際の各回転リール50L,50C,50Rの表示図柄は、特別な図柄配列を表示させるように制御しても良い。上記したボーナスゲームが成立すると、ボーナスゲーム表示部58が点灯し、その状態は、プレイヤに対して報知される。
【0065】
また、上記したボーナスゲームは、上記した第1のゲームが実施される際のゲームとゲームの間のインターバルで実施するようにしても良いし、第1のゲームの実施とは別に、単独でそのプレイヤ端末のみで実施するように構成しても良い。
【0066】
次に、上記したゲーム装置1の制御系に係る構成について、図4を参照して説明する。図4は、ゲーム装置1の全体的な制御系を模式的に示すブロック図である。
【0067】
ゲーム装置1のメイン制御部80は、メイン制御用のCPU81、ROM82、RAM83、及びこれらの間で相互にデータ転送を行うバス84を核として構成されるマイクロコンピュータ85を有している。
【0068】
前記CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、ルーレット装置3を駆動する各種装置、具体的には、図1に示した回転円盤15を回転駆動したり、ボール11をルーレット盤13上に放出する機能を備えたルーレット盤駆動ユニット13A、及び、最終的にボール11が停止(落下)したボール収納溝15aの位置を特定するボール検出装置15Aと接続されている。ボール検出装置15Aからの結果信号は、第1のゲームの終了を意味しており、ここで決定された番号は、以下の通信インターフェース95を介して、各プレイヤ端末5に向けて送信される。
【0069】
前記I/Oインターフェース90には、通信インターフェース95が接続されており、この通信インターフェース95を介して、メイン制御部80は、各プレイヤ端末5との間で、BET操作情報、配当情報、及び各プレイヤ端末5で実施される第2のゲーム(スロットゲーム)の結果情報や制御情報等、各種のデータの送受信を行う。
【0070】
前記メイン制御部80におけるROM82は、例えば、半導体メモリ等により構成されており、ゲーム装置1の基本的な機能を実現させるためのプログラム、具体的には、第1遊技部であるルーレット装置3を駆動する各種の構成ユニットを制御するプログラム、各プレイヤ端末5を主導的に制御するためのプログラム等を記憶すると共に、ルーレットゲームやスロットゲームを実行する際に参照される配当テーブル等が格納されている。
【0071】
前記RAM83は、CPU81で演算された各種データを一時的に記憶するメモリであり、例えば、各プレイヤ端末5から送信されるチップのBET情報(第1のゲームに対するBET情報、及び第2のゲームに対するBET情報)、ボール検出装置15Aから送信される結果情報、及びCPU81により実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。なお、ゲーム装置として、プログレッシブ機能を持たせる構成であれば、各プレイヤ端末5から送信されるチップのBET量を所定の割合で蓄積して行くBET蓄積情報を記憶しても良い。このようにして蓄積されるチップは、最終的に、いずれかのプレイヤ端末5で特別の状態が成立したことを条件に払い出し処理が成される(ジャックポットの成立)。
【0072】
そして、前記CPU81は、ROM82及びRAM83に記憶されたデータやプログラムに基づいて、ルーレット盤駆動ユニット13Aの構成要素(例えば、ルーレット盤を回転駆動するための駆動モータ、いずれかのボール収納溝15aに納まっているボールを放出するための放出機構など)を駆動制御し、かつ最終的にボールが納まったボール収納溝の番号を検出すると共に、各プレイヤ端末5から送信される第1のゲームのBET情報について入賞判定処理を実行し、配当テーブルを参照して、入賞が成立したプレイヤ端末5に対して払い出し量に関するデータ(クレジットデータ)を送信する等、第1遊技部における一連のゲーム動作の制御処理を実行する。
【0073】
また、CPU81は、遊技の進行に伴う上記の制御処理に加え、各プレイヤ端末5との間でデータの送受信を行い、各プレイヤ端末5を主導的に制御して、第2のゲーム(スロットゲーム)を進行させる機能を有する。具体的には、各プレイヤ端末5から送信されるBET情報(第2のゲームのBET情報)を受け付けると共に、第1遊技部であるルーレット装置3で成立したゲーム結果情報(ボールが停止したボール収納溝の番号情報)を各プレイヤ端末5に送信する。各プレイヤ端末5で実行される第2のゲームは、メイン制御部80側から送信されるゲーム結果情報の送信によってその結果が成立しており、その結果(回転リールの停止態様)は画像表示される。また、夫々のプレイヤ端末5で実施される第2のゲームの結果については、CPU81において入賞判定処理が実行され、配当テーブルを参照して払い出し量が計算される。そして、第2のゲームで入賞が成立したプレイヤ端末に対して、払い出し量に関するデータ(クレジットデータ)を送信する。
【0074】
この場合、各プレイヤ端末5で実施される第2のゲーム(スロットゲーム)の回転リールの停止図柄の制御は、CPU81側で行っても良いし、後述するプレイヤ端末5の制御部で行っても良い。上述したように、第2のゲームにおける3つの回転リールの内、2つの回転リールの停止図柄は任意であり、残りの1つの回転リールの停止図柄は、第1のゲーム結果によって特定される。2つの回転リールの停止図柄については、抽籤処理によって行うことができ、例えば、メイン制御部80のCPU81、又は各プレイヤ端末5の制御部の端末制御用CPUに、乱数発生器やサンプリング回路等を接続しておき、任意の乱数を抽出することで実行したり、CPUの動作プログラム上で、乱数をサンプリングすることで実行することが可能であり、特定の手法に限定されることはない。
【0075】
また、CPU81は、上記した入賞判定処理を行う際に、ボーナスゲームが成立しているか否かの判定処理を行う。いずれかのプレイヤ端末5でボーナスゲームが成立した場合は、その旨を通知すると共に、そのプレイヤ端末5で実施されるボーナスゲームの遊技結果を受信し、そのプレイヤ端末5に対して、払い出し量に関するデータ(クレジットデータ)を送信する。
【0076】
次に、上記したメイン制御部80のCPU81に接続されたプレイヤ端末5の制御系に係る構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るプレイヤ端末5の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0077】
プレイヤ端末5の端末制御部100は、端末制御用CPU101、ROM102、RAM103を核として構成されるマイクロコンピュータ110を有している。
【0078】
前記ROM102は、例えば、半導体メモリ等により構成されており、プレイヤ端末5の基本的な機能を実現させるためのプログラム、その他プレイヤ端末5の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。
【0079】
前記RAM103は、前記端末制御用CPU101で演算された各種データ、プレイヤが現在所有するクレジット数、プレイヤによるチップのBET状況等を一時的に記憶しておくメモリである。
【0080】
また、前記端末制御用CPU101には、コントロール部7(図1参照)に設けられたBET確定ボタン20、払い戻し(CASHOUT)ボタン21、ヘルプ(HELP)ボタン22がそれぞれ接続されている。そして、端末制御用CPU101は、各ボタンの押下等により出力される操作信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。具体的には、プレイヤの操作が入力されたことを受けてコントロール部7から供給される入力信号、並びに、ROM102、RAM103に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果を上述したメイン制御部80のCPU81に送信する。
【0081】
また、前記端末制御用CPU101には、液晶駆動回路120を介して画像表示装置10が接続されている。液晶駆動回路120は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。前記プログラムROMには、画像表示装置10での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されており、画像ROMには、例えば、画像表示装置10で表示される画像(BETテーブル表、スロットゲームを実施するための回転リールの表示画像)を形成するためのドットデータが格納されている。この場合、画像制御CPUは、例えば、端末制御用CPU101で設定された第2のゲームであるスロットゲームに関する回転リールの表示結果(この表示結果には、抽籤処理に基づいて決定された2つの回転リールの表示結果、及び第1のゲームによって特定された表示結果を含む)を、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から画像表示装置10に表示する画像の決定を行う機能を有する。また、ワークRAMは、前記画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、画像表示装置10に出力するものである。尚、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0082】
前記画像表示装置10の前面には、上述したようにタッチパネル10Aが取り付けられており、タッチパネル10Aの操作情報は、端末制御用CPU101に対し送信される。タッチパネル10Aは、上記した図2及び図3に示すBET画面において、プレイヤのチップのBET操作を検知し、その情報が端末制御用CPU101に送信される。そして、その情報に基づいてRAM103に、現在のプレイヤのBET情報(第1のゲームのBET情報、及び第2のゲームのBET情報)が随時記憶される。更に、そのBET情報は、メイン制御部80のCPU81に対して送信され、RAM83のBET情報記憶エリアに記憶される。
【0083】
更に、端末制御用CPU101には、メダルセンサ150、ホッパー駆動回路160、音出力回路170が接続されている。前記メダルセンサ150は、遊技媒体受付装置6から投入されるメダル等の遊技媒体を検知し、これをクレジット信号として端末制御用CPU101に送信する。端末制御用CPU101は、新たなクレジット信号を受信した際、RAM103に記憶されたプレイヤのクレジット数を増加させる。また、前記ホッパー駆動回路160は、端末制御用CPU101からの命令信号により、ホッパー161を駆動し、所定枚数の遊技媒体を払出口9から払い出す。さらに、前記音出力回路170は、端末制御用CPU101からの命令信号により、前記スピーカ12を駆動し、各種の演出を行う際の効果音を発生する。
【0084】
次に、上記のように構成されるゲーム装置1の制御動作について、プレイヤ端末5でプレイヤが遊技する際の操作に基づいて説明する。
【0085】
図6は、ゲーム装置1のメイン制御部80とプレイヤ端末5との間で実施される第1のゲーム(ルーレットゲーム)及び第2のゲーム(プレイヤ端末で実施されるスロットゲーム)の手順の制御動作を示すフローチャートである。
【0086】
最初、ゲーム装置1では、BET受付処理を行う(ステップ;ST01)。このBET受付処理の間に、プレイヤ端末5に着座したプレイヤは、遊技媒体受付装置6にメダル等の遊技媒体を投入するか、所有するクレジットの範囲内で、画像表示装置10のBET画面を見ながら、上述したBET操作を行う。この場合、プレイヤは、ゲーム選択ボタン(第1のゲーム選択ボタン30、第2のゲーム選択ボタン31)を押下することで、第1のゲームであるルーレットゲーム、及び第2のゲームであるスロットゲームの両方、又はいずれか一方のゲームにBET操作することが可能である(図2、図3参照)。
【0087】
BET受付処理中、各プレイヤ端末5におけるBET画面には、BETタイマーグラフ42が表示されており、メイン制御部80は、この時間内にBET操作を受け付ける。なお、BET画面のクレジット数表示部38には、BET操作毎に、BET可能な枚数(残存チップ量)が減算表示されて行く。メイン制御部80は、各プレイヤ端末5から上記したBET操作を受け付けると、プレイヤ端末5毎に、BET内容をRAM83の所定の記憶領域に書き込む。
【0088】
上記した動作は、BET受付時間が経過するまで実行され(ST02)、BET受付時間が終了すると、メイン制御部80のCPU81は、ルーレット盤駆動ユニット13Aに駆動信号を送信すると共に、第2のゲームに対してBET操作のあったプレイヤ端末5の端末制御用CPU101に第2のゲーム開始の駆動信号を送信し、ルーレット装置3及びプレイヤ端末5の画像表示装置10において、遊技開始処理を実行する(ST03)。このとき、ルーレット装置3では、ボール11がルーレット盤13の周りを転動しており、かつ、プレイヤ端末5の画像表示装置10では、3つの回転リール50L,50C,50Rが回転している。なお、プレイヤが着座していなかったり、第2のゲームにBET操作をしていなければ、そのプレイヤ端末5では、基本的にスロットゲームは実施されないが、画像表示装置10で、そのような画像を表示するようにしても良い。
【0089】
そして、所定時間が経過した後、プレイヤ端末別に抽籤処理を実行し(ST04)、この抽籤処理の結果に基づいて、プレイヤ端末5に対して、3つの回転リールの内、2つの回転リールを停止する信号を送信する(ST05)。プレイヤ端末の端末制御用CPU101では、この信号を受信したことで、任意の2つの回転リールの停止図柄が、抽籤結果に基づく図柄となるように停止制御を行う。なお、この状態では、未だ、ボールはルーレット盤13の周囲を転動しているが、その後、ボールは、38通りあるボール収納溝15aのいずれかに落下する。
【0090】
引き続き、落下したボールの溝の番号の検出処理を行い(ST06)、この検出された番号を、プレイヤ端末5に送信する(ST07)。プレイヤ端末の端末制御用CPU101では、この信号を受信したことで、残りの1つの回転リールの停止図柄が、この番号となるように停止制御を行う。
【0091】
そして、メイン制御部80のCPU81は、RAM83に格納されているプレイヤ端末毎のBET情報との間で入賞判定処理を実行する(ST08)。この入賞判定処理は、第1のゲームであるルーレットゲームに対するBET、及び第2のゲームであるスロットゲームのBETの両者を含む。
【0092】
この際、入賞と判定されなければ(ST09,NO)、プレイヤのロスとなり、その結果をプレイヤ端末に送信する(ST10)。各プレイヤ端末では、BET画面の払い出し結果表示部37に、「LOSS」表示する等の結果表示処理が行われる。
【0093】
また、上記した入賞判定処理において、入賞と判定されると、引き続き、ボーナスゲームが成立しているか否かが判定される(ST09,YES、ST11)。ボーナスゲームの成立条件は、上述した通り、例えば、第2のゲームにおいて、プレイヤによって特定されたペイライン上で、予め定めた特定の数字(例えば、「7」とする)が並んだ状態とされている。
【0094】
ボーナスゲームが入賞していなければ(ST11,NO)、そのまま所定の配当テーブルを参照して配当量の計算(クレジット量加算処理;ST12)を実行し、その結果をRAM83の所定の作業領域に格納した後、各プレイヤ端末5にその結果情報を送信する(ST10)。各プレイヤ端末5の端末制御用CPU101は、メイン制御部80から送信される入賞判定信号に基づいて、液晶駆動回路120を駆動制御し、BET画面に表示されている払い出し結果表示部37、及びクレジット数表示部38の更新処理を行う。また、必要に応じて、各プレイヤ端末5の端末制御用CPU101は、液晶駆動回路120及び音出力回路170を駆動して、画像演出や音による演出を実施する。
【0095】
一方、ボーナスゲームが入賞していれば(ST11,YES)、そのままボーナスゲームの実行処理が行われる(ST13)。このボーナスゲームの実行処理は、メイン制御部80のCPU81が端末制御用CPU101に対して、ボーナスゲームが成立したことを通知することを契機として実施される。プレイヤ端末5の端末制御用CPU101では、この成立信号を受信すると、画像表示装置10で表示される回転リールの表示画像を制御し、プレイヤが特にBET操作することなく、所定回数のスロットゲームを実施することが可能となっている。また、成立信号を受信した際、画像表示装置10等で、別途、特別な演出を実施するようにしても良い。
【0096】
そして、上記したボーナスゲームが終了すると、クレジット量加算処理(ST12)を実行し、その計算結果をRAM83の所定の作業領域に格納した後、プレイヤ端末5に対して結果通知処理を実行する(ST10)。プレイヤ端末では、上記同様、BET画面に表示されている払い出し結果表示部37、及びクレジット数表示部38の更新処理等が行われる。
【0097】
上記したゲーム装置1では、ルーレットゲーム(第1のゲーム)と共に、スロットゲーム(第2のゲーム)が実施され、プレイヤは好みにより、第1のゲーム又は第2のゲームにBET操作するか、或いは、両方のゲームにBET操作することが可能である。また、第2のゲームの結果は、第1のゲームの結果によって成立することから、並行して実施される第1のゲーム、及び第2のゲームに関連性があり、プレイヤは両方のゲームの結果に関心を持つようになる。このため、従来の単一のゲームでは得られない興奮感が得られると共に、第1のゲームの結果によって第2のゲームの結果が左右されることから、ゲームバリエーションの増加が図れる。
【0098】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態以外にも、例えば、以下のように構成することが可能である。
【0099】
上記した実施形態では、プレイヤに対して付与される特別な賞は、第2のゲームに参加したことを条件として付与されるボーナスゲーム(第3のゲーム)としたが、このような特別な賞は、第2のゲームに参加しなくても付与するようにしても良い。例えば、画像表示装置10において、第1のゲームと常に並行して第2のゲームを画像表示させ、それが特別な状態になったとき、そのプレイヤに対して特別な賞(例えば、ジャックポットのような配当)を付与しても良い。このような構成では、プレイヤは、第1のゲーム及び第2のゲームの両方にBET操作しなくても、ゲームが開始される毎に特別状態が成立する可能性が生じることから、そのゲーム装置に参加するプレイヤに対して、常に好奇心を持たせることが可能になる。
【0100】
また、上記したゲーム装置1は、第1のゲームがルーレットゲーム装置であり、第2のゲームがビデオリールによるスロットゲームとして構成したが、第1のゲームの結果が、第2のゲームに適用できて、それにより第2のゲームが成立するものであれば、ゲームの種類については特に限定されることはない。
【0101】
例えば、共通ステーションにおいて、多数のプレイヤが同時に参加できる第1のゲームをカードゲーム、競馬ゲーム、ダイスゲーム等とし、プレイヤ端末では、プレイヤ端末毎に、第1のゲームの結果によって、結果が成立するような第2のゲーム、例えば、スロットゲーム、カードゲーム、ビンゴゲーム等を実施することが可能になる。
【0102】
このような態様によれば、各プレイヤ端末5において、プレイヤは、好みにより、共通ステーションで実施される第1のゲーム、及び、そのプレイヤ端末で実施される第2のゲームの内、いずれか一方のゲーム、もしくは両方のゲームを楽しむことができる。
【0103】
また、上述した構成では、メイン制御部80において、第1のゲーム動作、及びプレイヤ端末5で実施される第2のゲーム動作を制御するようにしていたが、このような制御の一部は、プレイヤ端末5で実施するようにしても良い。また、上述したBET部における配当については、地域毎、規制等によって適宜変形することが可能であり、さらに、上記したボーナスゲームの成立条件(プログレッシブボーナスの成立条件)や、そのゲーム内容についても、様々な方法で実施することが可能である。例えば、ボーナスゲームについては、上記したスロットゲーム以外にも、カードゲーム、ルーレットゲーム、ダイスゲームなど、様々な形態で実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明に係るゲーム装置の一例を示した全体構成を示す斜視図。
【図2】第1のゲームに対するBET操作画面の例を示す図。
【図3】第2のゲームに対するBET操作画面の例、及び第2のゲームの内容を示す図。
【図4】本発明に係るゲーム装置の制御系の構成を示すブロック図。
【図5】プレイヤ端末の制御系の構成を示すブロック図。
【図6】第1のゲーム、及び第2のゲームの手順例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0105】
1 ゲーム装置
3 ルーレット装置
5 プレイヤ端末
10 画像表示装置
10A タッチパネル
33 BET画面
80 メイン制御部
81 CPU
100 端末制御部
101 端末制御用CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のゲームが実施される第1遊技部と、
前記第1のゲームと並行して第2のゲームが実施される第2遊技部と、
前記第1遊技部、及び第2遊技部の少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作可能な操作部と、
前記第1遊技部、及び第2遊技部における遊技動作を制御すると共に、前記操作部からのBET操作、及び配当に応じた遊技価値の払出し処理を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を、前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して、第2遊技部で実施される第2のゲーム結果が成立するように制御することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記制御部は、前記第1遊技部での第1のゲームの結果を前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用した際、第2のゲーム結果が予め定めた特別状態になったことを条件として、プレイヤに対して賞を付与することを特徴とする。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置において、
前記第1遊技部を構成し、前記第1のゲームが実施される共通ステーションと、
複数のプレイヤが遊技可能であると共に、前記操作部を備えたプレイヤ端末と、
を有することを特徴とする。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置において、
前記プレイヤ端末は、前記第2のゲームを画像表示させると共に、前記BET操作を受け付けるためのBETテーブル画像を表示する画像表示部を有することを特徴とする。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置において、
前記プレイヤに対して付与される賞は、該当したプレイヤ端末で実施されるボーナスゲームであることを特徴とする。
【請求項6】
請求項1に記載のゲーム装置は、
前記第1のゲームの手順、及び前記第2のゲームの手順を格納したメモリと、
前記第1のゲーム、及び前記第2のゲームのゲーム内容を表示する画像表示部と、
を備えており、前記制御部は、前記画像表示部における前記第1のゲーム及び第2のゲームの画像表示を制御することを特徴とする。
【請求項7】
第1のゲームが実施される第1遊技部、及び第2のゲームが実施される第2遊技部の少なくとも一方で実施されるゲームの結果を予測してBET操作を受け付けるBET受付手順と、
前記第1のゲームを実施する第1のゲーム実施手順と、
前記第1のゲームと並行して前記第2のゲームを実施する第2のゲーム実施手順と、
前記第1遊技部での第1のゲームの結果を、前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して第2遊技部で実施される第2のゲーム結果を成立させた後、前記BET受付手順で受け付けたBETに応じた配当の払い出し処理を行う配当払出手順と、
を有することを特徴とするゲーム方法。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーム方法において、
前記第1遊技部での第1のゲームの結果を前記第2遊技部で実施される第2のゲームに適用して、予め定めた特別状態になった際、第3のゲームを実施する第3ゲーム実施手順を有することを特徴とする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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