説明

ゲーム装置およびゲームプログラム

【課題】敵オブジェクトの動作に応じて特殊な攻撃が可能な期間およびその攻撃アクションを設定し、その操作を容易にすることによって、対戦ゲームをよりエキサイティングにするゲーム装置およびゲームプログラムを提供する。
【解決手段】第1の入力部より所定の入力が行われたときに特定期間の状態である場合、プレイヤオブジェクトに第1の動作を実行させる。特定期間外の状態である場合、プレイヤオブジェクトに第2の動作を実行させる。そして、特定期間の状態である場合、第1の入力部の操作によって与えられるプレイヤオブジェクトへの動作指示内容として第1の動作を示す画像を表示装置に表示する。特定期間外の状態である場合、第1の入力部の操作によって与えられるプレイヤオブジェクトへの動作指示内容として第2の動作を示す画像を表示装置に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤがコントローラの操作によって、ゲーム画像上に表現されたプレイヤオブジェクトが敵オブジェクトを攻撃するゲーム装置およびゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームシステムに含まれるコンピュータの高性能化に伴い、3次元コンピュータグラフィックス技術を利用した3次元ゲームが増えている。3次元ゲームでは、プレイヤオブジェクトや地形オブジェクト等のポリゴンによって構成されるオブジェクトを3次元のゲーム空間に配置し、所定の視点によってそのゲーム空間内の様子を3次元ゲーム画面として表示している。
【0003】
一方、ゲームプレイヤによって操作される主人公が、設定されたストーリーに基づいてゲーム進行する、いわゆるロールプレイングゲームにおいては、そのゲーム進行の中で主人公と敵キャラクタとが互いに攻撃/防御を行う対戦ゲームが挿入されることがある。このような対戦ゲームを上記3次元ゲームで表示する場合、ゲーム画面では、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクト(主人公)や敵オブジェクト(敵キャラクタ)等のポリゴンによって構成されるオブジェクトが3次元ゲーム空間に配置され、プレイヤの操作に応じて対戦シーンが表現される。
【0004】
このような対戦ゲームでは、プレイヤオブジェクトに対してプレーヤが攻撃/防御等の指示を与える必要があり、このような指示はゲーム装置に設けられたコントローラを使用して行われる。コントローラは、複数の操作ボタン、方向キー、およびスティック等(以下、入力部と総称して説明する)を有しており、プレイヤが攻撃/防御の指示をする場合、その指示内容に応じた操作がそれぞれ入力部を用いて行われる。このような攻撃/防御のための指示は、その攻撃/防御の種類に応じて入力部を操作する手順が異なり、攻撃/防御の種類が多数あるとそれらに応じた操作手順も複雑になる。このような多彩な攻撃/防御の指示を容易にするために、n種類の指示をn個の入力部にそれぞれ割り当てるゲーム装置が開示されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1で開示されたゲーム装置では、攻撃/防御の種類をいずれもn種類とし、コントローラのn個のボタンにこれらをそれぞれ割り当てる。そして、1つのボタンで攻撃および防御の両方を指示することができ、攻撃か防御かは、先にボタンで指示を出した方か否かで判断される。攻撃および防御の組み合わせによって防御側の受けるダメージを変化させることで、プレイヤオブジェクトの多彩な動きを表現することができる。また、攻撃および防御がいずれも「表攻撃」「裏攻撃」の2種類の場合、攻撃および防御が一致する場合には不利防御となり、相違する場合には有利防御となる。この有利防御は、不利防御に比べ防御側が返し技を指示できるようになる時点が早くなる。
【特許文献1】特開平11−156049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1で開示されたゲーム装置は、1つのボタンで攻撃および防御が出来るが、「攻撃は最大の防御」と記載されているように、ゲーム画面では防御も攻撃と同じアクション(例えば、剣を振る)が表現される。つまり、防御側は、防御としての成功度が評価されるが、そのゲーム画面は攻撃に対して攻撃によって防御するような表現となり、攻撃側となったアクションに比べて防御側特有のアクションが表現されるような記載はない。したがって、1つのボタンで攻撃および防御が出来るが、防御の場合も攻撃と同じアクションが表現されるため、ゲームの面白さが減じていた。
【0007】
また、上述した対戦ゲームにおいては、敵オブジェクトの種類に応じて異なったボタンを使用して攻撃を指示したり、敵オブジェクトの表示動作に応じて所定の期間のみプレイヤから特殊な攻撃が可能にする等によって、より楽しみの多いゲームが可能となるが、上記特許文献1にはこのような記載はない。つまり、ある一定の期間のみプレイヤに特殊な攻撃をさせようとした場合、その攻撃を指示するプレイヤに、可能な期間や特殊な攻撃を判断させることが困難であり、また、敵オブジェクトの種類毎に攻撃等のボタンの種類を変化させることができなかった。
【0008】
それ故に、本発明の目的は、敵オブジェクトの種類毎に、その敵オブジェクトの動作に応じて特殊な攻撃が可能な期間およびその攻撃アクションを設定し、その操作を容易にすることによって、対戦ゲームをよりエキサイティングにするゲーム装置およびゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。
第1の発明は、プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの対戦を表示装置に表示するゲーム装置である。ゲーム装置は、入力手段(実施例との対応関係を示せば、例えばコントローラ2)、動作データ記憶手段(12c)、敵オブジェクト動作手段(実施例との対応関係を示せば、例えばステップS83を実行するCPU11;以下単にステップ番号だけを示す)、入力判定手段(S88、S91)、敵オブジェクト動作判定手段(S86)、プレイヤオブジェクト動作手段(S89、S92)、ゲーム画像表示制御手段(S89、S92)、および動作指示内容表示制御手段(S87、S90)を備える。入力手段は、プレイヤによって操作される第1の入力部(Aボタン21)を有する。動作データ記憶手段は、敵オブジェクトごとに設定された動作データおよびそれぞれの動作データに基づいてその敵オブジェクトが動作する期間の一部である特定期間を記憶する。敵オブジェクト動作手段は、動作データに基づいて敵オブジェクトを動作させる。入力判定手段は、入力手段の第1の入力部より所定の入力が行われたことを判定する。敵オブジェクト動作判定手段は、入力判定手段が所定の入力が行われたことを判定したときに、敵オブジェクトの動作データが特定期間の状態(s≦C<t;チャンスタイミング)であるかどうかを判定する。プレイヤオブジェクト動作手段は、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間の状態と判定したときにプレイヤオブジェクトに第1の動作を実行させ(S89)、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間外の状態(s<Cあるいはt≦C)と判定したときにプレイヤオブジェクトに第2の動作を実行させる(S92)。ゲーム画像表示制御手段は、プレイヤオブジェクトおよび敵オブジェクトの動作する様子を表示装置に表示する。動作指示内容表示制御手段は、少なくとも第1の入力部の操作によって与えられるプレイヤオブジェクトへの動作指示内容を表示装置に表示する。動作指示内容表示制御手段は、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間の状態と判定したときに、第1の動作を示す画像(IOc)を表示装置に表示し、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間外の状態と判定したときに、第2の動作を示す画像(IOf)を表示装置に表示する。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、さらに、状態設定データ記憶手段(対応モーションテーブルを記憶するRAM12)および状態設定データ選択手段(S82)を備えている。状態設定データ記憶手段は、複数の敵オブジェクトに対して、それぞれ敵オブジェクト毎に特定期間を設定する状態設定データ(sおよびt)を記憶する。状態設定データ選択手段は、プレイヤオブジェクトと対戦する敵オブジェクトに対応する状態設定データを選択する。この場合、敵オブジェクト動作判定手段は、状態設定データ選択手段によって選択された状態設定データに基づいて、敵オブジェクトに設定された動作データが特定期間の状態であることを判定する。
【0011】
第3の発明は、第1の発明に従属する発明であって、第1の動作は、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトを特殊攻撃する固有の動作である。動作指示内容表示制御手段は、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間の状態と判定したときに、第1の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示す画像を表示装置に表示する。
【0012】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、第2の動作は、敵オブジェクトに対するプレイヤオブジェクトの攻撃以外の動作である。動作指示内容表示制御手段は、敵オブジェクト動作判定手段が特定期間外の状態と判定したときに、第1の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが攻撃以外の動作をすることを示す画像を表示装置に表示する。
【0013】
第5の発明は、第4の発明に従属する発明であって、入力手段は、さらに、プレイヤによって操作される第2の入力部(Bボタン22)を有する。プレイヤが対戦中に第2の入力部を用いて所定の操作を行ったとき(S93)、プレイヤオブジェクト動作手段は、敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なくプレイヤオブジェクトが第1および第2の動作とは異なった敵オブジェクトを攻撃する第3の動作を実行するように動作決定を行う(S94)。動作指示内容表示制御手段は、敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なく、第2の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが攻撃できることを示す画像を表示装置に表示する。
【0014】
第6の発明は、第1の発明に従属する発明であって、入力手段は、さらに、プレイヤによって操作される第3の入力部(Lボタン26)を有する。第3の入力部が操作されたことに応答して、ゲーム画像上に表現された敵オブジェクトをプレイヤオブジェクトの対戦の対象として選択する敵オブジェクト選択手段(S7)を、さらに備える。敵オブジェクト動作判定手段は、敵オブジェクト選択手段で選択された敵オブジェクトに対してその状態を判定する。
【0015】
第7の発明は、プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの対戦を表示装置に表示するコンピュータで実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、入力受付ステップ、敵オブジェクト動作ステップ、入力判定ステップ、敵オブジェクト動作判定ステップ、プレイヤオブジェクト動作ステップ、ゲーム画像表示制御ステップ、および動作指示内容表示制御ステップをコンピュータに実行させる。入力受付ステップは、プレイヤによって操作される少なくとも第1の入力部を有する入力装置より入力を受け付ける。敵オブジェクト動作ステップは、メモリに記憶された敵オブジェクトごとに設定された動作データおよびそれぞれの動作データに基づいてその敵オブジェクトが動作する期間の一部である特定期間に基づいて、敵オブジェクトを動作させる。入力判定ステップは、入力手段の第1の入力部より所定の入力が行われたことを判定する。敵オブジェクト動作判定ステップは、入力判定ステップで所定の入力が行われたことを判定したときに、敵オブジェクトの動作データが特定期間の状態であるかどうかを判定する。プレイヤオブジェクト動作ステップは、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間の状態と判定したときにプレイヤオブジェクトに第1の動作を実行させ、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間外の状態と判定したときにプレイヤオブジェクトに第2の動作を実行させる。ゲーム画像表示制御ステップは、プレイヤオブジェクトおよび敵オブジェクトの動作する様子を表示装置に表示する。動作指示内容表示制御ステップは、少なくとも第1の入力部の操作によって与えられるプレイヤオブジェクトへの動作指示内容を表示装置に表示する。動作指示内容表示制御ステップでは、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間の状態と判定したときに、第1の動作を示す画像が表示装置に表示され、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間外の状態と判定したときに、第2の動作を示す画像が表示装置に表示される。
【0016】
第8の発明は、第7の発明に従属する発明であって、状態設定データ記憶ステップおよび状態設定データ選択ステップを、さらにコンピュータに実行させる。状態設定データ記憶ステップは、複数の敵オブジェクトに対して、それぞれ敵オブジェクト毎に特定期間を設定する状態設定データをメモリに記憶する。状態設定データ選択ステップは、プレイヤオブジェクトと対戦する敵オブジェクトに対応する状態設定データを選択する。敵オブジェクト動作判定ステップは、状態設定データ選択ステップによって選択された状態設定データに基づいて、敵オブジェクトに設定された動作データが特定期間の状態であることを判定する複数敵オブジェクト動作判定ステップを含む。
【0017】
第9の発明は、第7の発明に従属する発明であって、第1の動作は、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトを特殊攻撃する固有の動作である。動作指示内容表示制御ステップでは、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間の状態と判定したときに、第1の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示す画像が表示装置に表示される。
【0018】
第10の発明は、第9の発明に従属する発明であって、第2の動作は、敵オブジェクトに対するプレイヤオブジェクトの攻撃以外の動作である。動作指示内容表示制御ステップでは、敵オブジェクト動作判定ステップで特定期間外の状態と判定したときに、第1の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが攻撃以外の動作をすることを示す画像が表示装置に表示される。
【0019】
第11の発明は、第10の発明に従属する発明であって、プレイヤオブジェクト動作ステップは、プレイヤが対戦中に第1の入力部とは異なる入力装置の第2の入力部を用いて所定の操作を行ったとき、敵オブジェクト動作判定ステップの判定結果に関係なくプレイヤオブジェクトが第1および第2の動作とは異なった敵オブジェクトを攻撃する第3の動作を実行するように動作決定を行う第3動作決定ステップを含む。動作指示内容表示制御ステップでは、敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なく、第2の入力部の操作によってプレイヤオブジェクトが攻撃できることを示す画像が表示装置に表示される。
【0020】
第12の発明は、第7の発明に従属する発明であって、敵オブジェクト選択ステップを、さらにコンピュータに実行させる。敵オブジェクト選択ステップは、プレイヤによって操作される入力装置の第3の入力部が操作されたことに応答して、ゲーム画像上に表現された敵オブジェクトをプレイヤオブジェクトの対戦の対象として選択する。敵オブジェクト動作判定ステップは、敵オブジェクト選択ステップで選択された敵オブジェクトに対してその状態を判定する選択オブジェクト動作判定ステップを含む。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明によれば、ゲーム装置は、第1の入力部の操作に応答してプレイヤオブジェクトが動作する内容を、敵オブジェクトが動作データに基づいて動作する期間の一部である特定期間か特定期間外かに応じて変更することができ、例えば、その状態特有の攻撃をプレイヤオブジェクトに指示することが可能である。また、第1の入力部の操作に応答してプレイヤオブジェクトが動作する内容を変更することによって、プレイヤオブジェクトの動作も異なって表現され、その操作も容易であることから、ゲーム装置による対戦ゲームをよりエキサイティングにすることができる。また、プレイヤは特定期間を敵オブジェクトの所定のモーションによって知ることができる。したがって、プレイヤは、対戦の経験を積むことによって、事前に特定期間を予想することが可能であり、よりゲームを面白くすることができる。さらに、敵オブジェクトの所定のモーションを、例えば、プレイヤオブジェクトに対して敵オブジェクトが逃げた瞬間あるいは敵オブジェクトが襲いかかってきた瞬間等、自由に設定することによって、バリエーションが豊富なゲーム設定が可能である。さらに、第1の入力部を操作によってプレイヤオブジェクトに対して行う指示内容を、特定期間内または特定期間外に対応してプレイヤに視認させることができるため、プレイヤは、特定期間であるか否かを把握することが可能であるため入力部による操作が容易になる。
【0022】
第2の発明によれば、状態設定データ記憶手段に複数の敵オブジェクトに対応した固有の特定期間を設定し、状態設定データ選択手段で適宜プレイヤオブジェクトと対戦する敵オブジェクトに設定された特定期間を選択することによって、複数の敵オブジェクトそれぞれに固有の特定期間を設定することができる。したがって、プレイヤが第1の入力部を操作することによって第1の動作を指示するタイミングを、複数の敵オブジェクトそれぞれに応じて設定することができるため、対戦ゲームの面白さを増すことができる。
【0023】
第3の発明によれば、特定期間においてプレイヤが第1の入力部を操作することによって、敵オブジェクトに対して特殊攻撃を行うことができる。その結果、敵オブジェクトとの対戦がよりエキサイティングになる。また、表示装置に第1の入力部を操作すれば特殊攻撃が可能であることが表示されるため、特殊攻撃が可能であることをプレイヤが把握して入力部による操作が容易になる。
【0024】
第4の発明によれば、プレイヤが第1の入力部を操作することによって敵オブジェクトを攻撃できる期間は、特定期間のみであり、敵オブジェクトに対する特殊攻撃の特殊性がより強調され、敵オブジェクトに対する攻撃にバリエーションが増えるため、エキサイティングなゲームになる。また、表示装置に第1の入力部を操作すれば攻撃以外の指示になることが表示されるため、第1の入力部を操作しても攻撃ができないことをプレイヤが把握して入力部による操作が容易になる。
【0025】
第5の発明によれば、プレイヤは第2の入力部を操作することによって、対戦中は常に敵オブジェクトを攻撃することができるため、特殊攻撃の存在や特殊攻撃が可能な期間を事前に知らなくてもストレスなくゲームを楽しむことができる。また、常に敵オブジェクトを攻撃する動作指示が可能な第2の入力部を設けることによって、特殊攻撃がもう一つの攻撃操作として設定されるため、プレイヤは複数の攻撃操作を楽しむことが可能であり、ゲームの面白さが増す。また、表示装置に第2の入力部を操作すれば攻撃の指示が可能であることが表示されるため、第2の入力部を操作すれば攻撃できることをプレイヤが把握して入力部による操作が容易になる。
【0026】
第6の発明によれば、プレイヤは、対戦したい敵オブジェクトを選択することができる。また、敵オブジェクト動作判定手段は、選択された敵オブジェクトに対して状態の判定をするため、ゲーム処理が簡素化される。
【0027】
本発明のゲームプログラムによれば、ゲーム装置のコンピュータで実行されることによって、上述したゲーム装置と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステムについて説明する。なお、図1は、当該ゲームシステムを説明するための外観図である。以下、据置型ゲーム装置を一例にして、本発明の一実施形態について説明する。
【0029】
図1において、当該ゲームシステムは、家庭用テレビジョン受像機等のCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ(以下、CRTと記載する)3に、接続コード5を介して接続される据置ゲーム装置(以下、単にゲーム装置と記載する)1によって構成される。ゲーム装置1は、接続コード4を介してゲーム装置1と接続されるコントローラ2およびゲーム装置1に対して選択的に用いられる情報記憶媒体の一例のDVD−ROM6を含む。また、ゲーム装置1には、セーブデータ等を固定的に記憶するフラッシュメモリ等を搭載するメモリカード7が必要に応じて着脱自在に装着される。ゲーム装置1は、DVD−ROM6に記憶されたゲームプログラムを実行することによって、その結果をゲーム画像としてCRT3に表示する。さらに、ゲーム装置1は、メモリカード7に記憶されたセーブデータを用いて、過去に実行されたゲーム状態を再現して、ゲーム画像をCRT3に表示することもできる。そして、ゲーム装置1のプレイヤは、CRT3に表示されたゲーム画像を見ながら、コントローラ2を操作することによって、ゲーム進行を楽しむことができる。
【0030】
次に、図2を参照して、コントローラ2について説明する。なお、図2は、コントローラ2の外観図である。
【0031】
図2において、コントローラ2は、上述したように接続コード4を介してゲーム装置1に接続され、接続コード4は、ゲーム装置1に対して着脱自在である。コントローラ2は、主にCRT3に表示されるゲーム空間に登場するプレイヤオブジェクト(典型的には、プレイヤの操作対象であるゲーム主人公)を操作するための操作手段であり、複数の操作ボタン、キー、およびスティック(以下、これらを総称する場合は、入力部と記載する)を備えている。具体的には、コントローラ2には、プレイヤによって各々把持されるグリップ部が形成される。そして、コントローラ2は、プレイヤの左手の親指等によって操作可能なメインスティック28および十字キー29と、右手の親指等によって操作可能なCスティック27、Aボタン21、Bボタン22、Xボタン23、Yボタン24、およびスタート−ポーズボタン30を含む。さらに、コントローラ2には、プレイヤの左右の人差し指等によってそれぞれ操作可能なRボタン25、Lボタン26、およびZボタン31(Zボタン31は、図2紙面の裏側に配置されるために破線で示す)を備える。
【0032】
例えば、メインスティック28は、ゲーム空間内のプレイヤオブジェクトを任意方向に移動させ、Cスティック27は、ゲーム空間内の視点を移動させる指示を行うために利用される。また、Lボタン26は、ゲーム空間内のプレイヤオブジェクトが相対する他のオブジェクト(例えば、対戦モードにおけるゲーム主人公の敵オブジェクト)を選択/決定する場合に用いられる。また、通常、Aボタン21は、ゲーム空間内のプレイヤオブジェクトの動作を指示したりする場合に利用されると共に、対戦モードにおける所定のタイミングにおいて、Lボタン26によって決定された敵オブジェクトに対する特殊な攻撃を指示する場合に用いられる。さらに、Bボタン22は、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトに対して、通常的な攻撃する指示をする場合に用いられる。なお、対戦モードにおけるこれらの入力部の用いられる詳細な説明については、後述する。また、他の入力部についても、後述するゲーム進行で用いられることがあるが、本発明の説明とは関連しないため詳細な説明を省略する。
【0033】
次に、図3を参照して、ゲーム装置1の構成について説明する。なお、図3は、ゲーム装置1の機能ブロック図である。
【0034】
図3において、ゲーム装置1は、各種プログラムを実行する例えば128ビットのCPU(セントラルプロセッシングユニット)11を備える。CPU11は、図示しないブートROMに記憶された起動プログラムを実行し、RAM12等のメモリの初期化等を行った後、DVD−ROM6に記憶されているゲームプログラムの実行し、そのゲームプログラムに応じたゲーム処理を行うものである。CPU11には、RAM12、画像処理ユニット(RCP:リアリティ・コプロセッサ)13、およびI/O(Input/Output:インプット/アウトプット)15が接続される。
【0035】
I/O15は、ゲーム装置1内部のデータ転送を統括的に管理するものであり、CPU11、RAM12、DVDドライブ16、各種コネクタ17および18が接続される。コネクタ17は、例えば4つのコネクタ17a〜17dで構成され、それぞれのコネクタ17a〜17dと嵌合するコネクタ20a〜20dと接続されることによって、外部機器と通信可能に接続できる。例えば、上述したコントローラ2は、接続コード4の一方端に接続され、当該接続コード4の他方端に接続されたコネクタ20aとコネクタ17aとが嵌合することによって、コントローラ2とゲーム装置1とが接続される。また、コネクタ18には、メモリカード7が接続される。DVDドライブ16は、所定の読み出し位置に配置されたDVD−ROM6に記憶されたデータを読み出し、I/O15に出力する。
【0036】
画像音声処理ユニット13は、CPU11の命令に基づいて画像処理および音声処理を行うものあり、DP(ピクセル描画プロセッサ)およびSP(サウンドおよびグラフィックス演算プロセッサ)を内蔵している。画像音声処理ユニット13は、これらを用いてCRT3に表示すべきゲーム画像データおよびゲーム音声データを生成し、適宜エンコーダ(映像&音声信号発生回路)14に出力する。エンコーダ14は、画像音声処理ユニット13で生成されたゲーム画像データおよびゲーム音声データを、CRT3に対応した映像および音声信号に変換して、接続コード5を介してCRT3に出力する。
【0037】
RAM12は、CPU11によって利用される記憶領域であって、CPU11の処理に必要なゲームプログラム等を適宜記憶する。例えば、RAM12は、CPU11によってDVD−ROM6から読み出されたゲームプログラムや各種データ等を記憶する。このRAM12に記憶されたゲームプログラムや各種データ等がCPU11によって実行される。なお、RAM12に記憶されるデータの詳細については、後述する。
【0038】
次に、図4を参照して、DVD−ROM6に記憶されているデータについて説明する。なお、図4は、DVD−ROM6に記憶されるプログラム等のデータ領域の一例を図解した図である。なお、以下の説明における「対戦モード」では、主にプレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクト(典型的には、ゲーム進行上の主人公)と、CPU11が演じる敵オブジェクト(典型的には、ゲーム進行上の主人公に対する敵)とが対戦する形態を一例に説明する。
【0039】
図4において、ゲーム装置1に設けられたDVDドライブ16に装着されるDVD−ROM6は、ゲーム装置1のCPU11によって実行されるメインプログラム等を記録した記録媒体である。具体的には、DVD−ROM6の記憶領域は、ゲーム装置1のCPU11によって実行されるメインプログラム等の各種プログラムを記憶するプログラム領域6aと、それらのプログラムによって利用される画像データ領域6b、音データ領域6c、およびその他の領域6dを含んでいる。
【0040】
プログラム領域6aには、CPU11によって実行されるメインプログラムや、ゲーム進行上で発生する対戦モードで用いられる攻撃処理プログラムやプレイヤルーチンおよび敵の攻撃思考ルーチン等の各モードで用いられるサブルーチンを示すプログラムや、各オブジェクトの動作を制御するアニメーションデータが記憶される。
【0041】
画像データ領域6bには、上記プログラムによって利用される各種画像データが記憶される。例えば、画像データ領域6bには、主にプレイヤが操作するプレイヤオブジェクトデータ、敵オブジェクトデータ、および背景データ等の画像データが記憶され、それぞれポリゴンやテクスチャーデータ等によって構成される。
【0042】
音データ領域6cには、ゲーム中に用いられるBGMや効果音等の音データが記憶される。
【0043】
次に、図5を参照して、RAM12に記憶されるデータについて説明する。上述したように、RAM12は、CPU11によって利用される記憶領域であって、CPU11の処理に必要なゲームプログラム等を適宜記憶する。以下の説明では、ゲーム進行上に発生する対戦モードにおいて、DVD−ROM6からRAM12に記憶されるデータの一例について説明する。なお、図5は、RAM12に記憶されるプログラム等のデータ領域の一例を図解した図である。
【0044】
図5において、RAM12は、ゲーム装置1のCPU11によって利用される記憶領域である。具体的には、RAM12の記憶領域は、CPU11によって実行されるメインプログラム等の各種プログラムを記憶するプログラム領域12aと、プレイヤオブジェクトに関連するデータに利用されるプレイヤオブジェクト関連データ領域12b、敵オブジェクトに関連するデータに利用される敵オブジェクト関連データ領域12c、CPU11のフレームバッファとして利用されるフレームメモリ領域12d、およびその他の領域12eを含んでいる。
【0045】
プログラム領域12aには、CPU11によって利用されるメインプログラムや、対戦モードで用いられる攻撃処理プログラム等、CPU11の処理に必要なプログラムが適宜記憶される。
【0046】
プレイヤオブジェクト関連データ領域12bには、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトに関連するプレイヤルーチン、プレイヤオブジェクトデータ、およびプレイヤアニメーションデータ等が記憶される。プレイヤルーチンは、プレイヤオブジェクトに対して用いられるサブルーチンであり、例えば、プレイヤオブジェクトに関するアクションデータ、特殊アクションデータ、移動データ、ライフデータ、およびアイテムデータ等が記憶される。プレーヤオブジェクトデータは、上述した画像データであり、プレイヤオブジェクトに関する画像のモデルデータ等が記憶される。プレイヤアニメーションデータは、プレイヤオブジェクトのゲーム画面上の動作を制御するアニメーションに関するデータであり、RAM12には、プレイヤオブジェクトの複数のアニメーションデータ1〜nが記憶される。
【0047】
敵オブジェクト関連データ領域12cには、CPU11が演じる敵オブジェクトに関連する敵ルーチン、敵オブジェクトデータ、および敵アニメーションデータ等が記憶される。敵ルーチンは、敵オブジェクトに対して用いられるサブルーチンであり、例えば、敵オブジェクトの思考ルーチンデータや後述する対応モーションテーブルおよび特殊アクション発生カウンタ等が記憶される。
【0048】
図6〜図12を参照して、本発明のゲームシステムにおけるゲーム装置1によって実行される処理について具体的に説明する。
【0049】
図6は、ゲーム装置1で実行される対戦モードに至るメインプログラムの処理動作を示すフローチャートである。図6において、ゲーム装置1の電源が投入されると、ゲーム装置1のCPU11は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、RAM12等の各ユニットが初期化される(ステップS1)。そして、メインプログラムがDVDドライブ16を通じてRAM12に読み込まれ、そのメインプログラムの実行が開始され、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3にゲーム空間が表現されることによって、ゲームが開始される。
【0050】
ゲーム装置1のプレイヤは、CRT3に表示されたゲーム画像を見ながら、主にCRT3に表示されるプレイヤオブジェクトを操作する。このプレイヤの操作は、上述したようにコントローラ2に設けられた各入力部を操作することによって行われ、ゲームで行われている各モードに応じて、様々な指示をプレイヤオブジェクトに与えることができる。例えば、プレイヤがメインスティック28を操作することによって、ゲーム空間内のプレイヤオブジェクトを任意方向に移動させることができる。ゲーム装置1は、このようにプレイヤがコントローラ2を操作することによって得られるデータを取得する(ステップS2)。
【0051】
そして、ゲーム装置1のCPU11は、コントローラ2から得られたデータが、プレイヤが例えばメインスティック28を操作することによって得られる移動データか否かを判断し(ステップS3)、移動データである場合、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3に表現されたゲーム空間内のプレイヤオブジェクトを移動させ(ステップS4)、次のステップS5に処理を進める。上記ステップS3で移動データでない場合、CPU11は、処理を次のステップS9に進める。
【0052】
ステップS5において、CPU11は、コントローラ2に設けられたLボタン26がONされたか否かを判断する。このLボタン26は、プレイヤがゲーム空間内のプレイヤオブジェクトが相対する他のオブジェクト(例えば、対戦モードにおけるゲーム主人公の敵オブジェクト)を選択/決定する場合に用いられる。つまり、Lボタン26がプレイヤによってONされることによって、ゲーム空間に配置された複数のオブジェクトからプレイヤが相対したい1つのオブジェクトが選択/決定される。CPU11は、上記ステップS5でLボタン26がONされた場合、次のステップS6に処理を進め、Lボタン26がONされていない場合、次のステップS9に処理を進める。
【0053】
ステップS6において、CPU11は、上記ステップS5で選択/決定されたオブジェクトが敵オブジェクトの場合、上記ゲーム空間におけるプレイヤオブジェクトに対して当該敵オブジェクトが所定の範囲内にいるか否かを判断する。上記ステップS5で選択/決定されたオブジェクトが敵オブジェクトであり、かつ当該敵オブジェクトが所定の範囲内に配置されている場合、CPU11は、当該敵オブジェクトを対戦モードにおけるプレイヤオブジェクトの相手に決定し(ステップS7:以下、この処理をロックオンと記載する)、以降の処理を対戦モードに移行してステップS8の攻撃処理に処理を進める。なお、このステップS8における攻撃処理についての詳細は、後述する。一方、上記ステップS5で選択/決定されたオブジェクトが敵オブジェクトでない場合、あるいは敵オブジェクトが選択/決定され当該敵オブジェクトが所定の範囲外に配置されている場合、CPU11は、次のステップS9に処理を進める。
【0054】
ステップS9において、CPU11は、対戦モード以外のゲーム進行における通常の処理を行う。上述したように、プレイヤは、コントローラ2に設けられた各入力部を操作することによって、ゲームで行われている各モードに応じて、様々な指示をプレイヤオブジェクトに与えることができる。つまり、このステップS9では、CPU11は、そのゲームモードおよびプレイヤによって操作された入力部からのデータに応じて、様々な処理を行うが、ここでの詳細な説明は省略する。
【0055】
上記ステップS8の攻撃処理あるいは上記ステップS9の通常処理が終了後、CPU11は、各処理に応じた画面表示処理を行い、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3にその画面表示処理結果がゲーム空間に表現される(ステップS10)。そして、CPU11は、ゲームを終了するか否かを判断し(ステップS11)、ゲームを継続する場合、上記ステップS2に戻って処理を継続し、ゲームを終了する場合、当該メインプログラムによる処理を終了する。
【0056】
上記ステップS8の攻撃処理の詳細動作を説明する前に、本発明のゲームプログラムに設定されている「特殊攻撃」について説明する。本発明のゲームプログラムにおいては、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトに対して特殊な攻撃が所定の期間のみ可能に設定されている。この攻撃は、「特殊攻撃」と呼ばれ、例えば、後述する通常攻撃が「プレイヤオブジェクトが剣を振る」動作に対して、特殊攻撃は、「プレイヤオブジェクトが大ジャンプして縦斬り」や「プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトの後ろに回り込んで上昇回転斬り」するような、ゲーム進行上、敵オブジェクトに対して大きなダメージを与えることが可能な攻撃が設定されている。このような特殊攻撃の内容は、敵オブジェクトの種類に対応して固有に設定され、敵オブジェクトが動作する所定のモーション(以下、対応モーションと記載する)の表現途中で設定される所定の期間(以下、チャンスタイミングと記載する)のみ特殊攻撃が可能に設定されている。なお、本実施形態においては、上記通常攻撃は、プレイヤがコントローラ2に設けられたBボタン22を操作することによって指示され、上記特殊攻撃は、Aボタン21を操作することによって指示される。また、上記チャンスタイミング以外において、プレイヤがAボタン21を操作した場合、上記特殊攻撃とは別の動作が指示される。ここで、別の動作とは、敵オブジェクトに対する攻撃以外の動作(例えば「剣をしまう」)や上記特殊攻撃とは別の動作で敵オブジェクトを攻撃する動作(例えば「プレイヤオブジェクトが剣を突く」)である。以下、説明を具体的にするために、上記別の動作を敵オブジェクトに対する攻撃以外の動作として説明を行う。
【0057】
次に、ゲーム装置1によって上記ステップS8で実行される攻撃処理について具体的に説明する。図7は、ゲーム装置1で実行されるステップS8の攻撃処理動作を示すサブルーチンである。
【0058】
図7において、CPU11は、上記ステップS7でロックオンされた敵オブジェクトの種類を検出する(ステップS81)。そして、CPU11は、上記ステップS81で検出した敵オブジェクトに対応するデータを取得する(ステップS82)。このステップS82で取得する主なデータは、上述した敵オブジェクト関連データ領域12cに記憶される各種データに相当するが、それらのデータの1つとして対応モーションテーブルが取得される。以下、対応モーションテーブルについて説明する。なお、図8は対応モーションテーブルを説明するための一例を示す図であり、図9は対応モーションテーブルに基づいて設定される対応モーションとチャンスタイミングとの関係の一例を示す図である。
【0059】
図8において、対応モーションテーブルには、敵の種類、対応モーション、対応モーション発生フレーム数、チャンスタイミング開始カウント値s、チャンスタイミング終了カウント値t、および成功時の攻撃が、それぞれ敵の種類毎に記載される。敵の種類は、敵オブジェクトの種類が記載され、例えば、「敵A」、「敵B」、「敵C」…で表される。対応モーションは、プレイヤによる上記特殊攻撃が可能となる敵オブジェクトの動作を示しており、例えば、「火を吹くモーション」や「剣を振るモーション」等が記載される。対応モーション発生フレーム数は、上記対応モーションをCRT3に表現するために要するフレーム数が記載される。ここで、上記フレームは、家庭用テレビジョン受像機等で発生する垂直同期信号に基づいて設定される画像転送間隔の単位であり、例えば、1フレーム=1/60秒である。チャンスタイミング開始およびチャンスタイミング終了カウント値sおよびtは、それぞれ上記対応モーションの表現途中で発生するチャンスタイミングが開始および終了するカウント値が記載される。ここで、上記カウント値は、当該攻撃処理のサブルーチンで用いられる一時変数であり、敵オブジェクト関連データ領域12cに記憶されている特殊アクション発生カウンタでカウントされる。成功時の攻撃は、チャンスタイミングにプレイヤから特殊攻撃の指示が操作された場合に、プレイヤオブジェクトが行う特殊攻撃の種類が記載される。
【0060】
図9は、対応モーション発生フレーム数が120フレーム、チャンスタイミング開始カウント値sが60、チャンスタイミング終了カウント値tが80で設定された場合、対応モーションとチャンスタイミングとの関係を示している。なお、説明を具体的にするために、カウント値Cは、初期値をC=0として1フレーム毎に更新されるように設定する。図9に示すように、対応モーションは、開始後120フレーム経過することによって、CRT3への表現が終了する。この対応モーションの表現に対して、特殊攻撃が可能となるチャンスタイミングは、対応モーションの開始からカウント値Cが60≦C<80の期間で発生する。このチャンスタイミングをフレーム数で表現すると、カウント値Cが1フレーム毎に更新されるため、対応モーションの開始を基準に61フレーム〜80フレームまでの20フレームの期間が特殊攻撃が可能となる。一方、対応モーション開始から60フレームおよび81フレームから対応モーション終了までの間は、対応モーションがCRT3に表現されていても、特殊攻撃は不可能に設定される。
【0061】
図7に戻り、上記ステップS82で敵オブジェクトに対応するデータを取得した後、CPU11は、敵オブジェクトの動作処理を行う(ステップS83)。この敵オブジェクトの動作処理は、CPU11がRAM12の敵オブジェクト関連データ領域12cに記憶された思考ルーチンデータに基づいて行い、選択された敵オブジェクトのアニメーションデータおよびモデルデータを用いて、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間に表現される。
【0062】
次に、CPU11は、上記ステップS83の動作処理が、敵オブジェクトの対応モーションの開始に相当するか否かを判断する(ステップS84)。このCPU11の判断は、現在ロックオンされている敵オブジェクトの種類に基づいて、上述した対応モーションテーブルを参照することによって行われる。そして、CPU11は、対応モーションの開始に相当する場合、敵オブジェクト関連データ領域12cに記憶されている特殊アクション発生カウンタをカウンタ値C=0に初期化し(ステップS85)、次のステップS86に処理を進める。一方、CPU11は、対応モーションの開始に相当しない(既に対応モーションが開始されており、対応モーションの途中の場合も含む)場合、そのまま次のステップS86に処理を進める。
【0063】
ステップS86において、CPU11は、現在のカウント値Cがチャンスタイミング開始カウント値s≦C<チャンスタイミング終了カウント値tであるか否かを判断する。なお、チャンスタイミング開始およびチャンスタイミング終了カウント値sおよびtは、現在、開始されている対応モーションに対して上記対応モーションテーブルに記載されている数値が用いられる。CPU11は、現在、上記ステップS86でs≦C<tの場合、処理を次のステップS87に進め、s≦C<tでない場合あるいは対応モーションが表現されていない場合、次のステップS90に処理を進める。
【0064】
CPU11は、ステップS87においてアクションアイコン表示処理を行い、ステップS90において通常アイコン表示処理を行う。以下、図10〜図12を参照して、各アイコン表示処理においてCRT3に表現されるゲーム画像の一例を説明する。なお、図10は通常モードにおいてCRT3に表現されるゲーム画像の一例であり、図11は対戦モードにおいて通常アイコン表示処理が行われたときのCRT3に表現されるゲーム画像の一例であり、図12は対戦モードにおいてアクションアイコン表示処理が行われたときのCRT3に表現されるゲーム画像の一例である。
【0065】
図10において、例えば上記ステップS9における通常モードで、CRT3に表現されるゲーム画像では、プレイヤオブジェクトPO、敵オブジェクトEO等の他のオブジェクト、および背景オブジェクト(図示せず)等の各オブジェクトがゲーム進行に合わせて表現され、さらにアイコンオブジェクトIOが表現される。アイコンオブジェクトIOは、コントローラ2の入力部の内、例えば、Aボタン21、Bボタン22、Xボタン23、Yボタン24、およびRボタン25をプレイヤが容易にCRT3で視認できるようにアイコン表現されたオブジェクトである。そして、アイコンオブジェクトIOは、アイコン表現された各入力部がプレイヤに操作されることによって、ゲーム装置1に与えられる指示が表示される。図10に示した一例では、プレイヤによるAボタン21の操作で「けってい」の指示が、Bボタン22の操作で「もどる」の指示が、Rボタン25の操作で「しゃがむ」の指示が、それぞれゲーム装置1に与えられることが表現されている。例えば、「けってい」は現在選択されているコマンド等の選択肢を決定する指示であり、「もどる」は上記選択肢を決定せずに前の処理に戻る指示であり、「しゃがむ」はプレイヤオブジェクトPOにゲーム画面上しゃがむ動作をさせる指示を行うことを示している。
【0066】
図11において、上記ステップS90の通常アイコン表示処理によってCRT3に表示されるゲーム画像を示している。この処理では、上述したようにゲーム進行上対戦モードに移行しており、敵オブジェクトEOにロックオンされている。したがって、CRT3には対戦モード状態を示すプレイヤオブジェクトPOfおよび敵オブジェクトEOfが表現され、敵オブジェクトEOfにはロックオンされたことを示すロックオンマークRMが付与されて表現される。例えば、対戦モード状態を示すプレイヤオブジェクトPOfは、敵オブジェクトEofに対して攻撃するアイテム(例えば、剣)を取り出したようなプレイヤオブジェクトの画像が表現される。また、対戦モード状態を示すアイコンオブジェクトIOfがCRT3に表現される。このアイコンオブジェクトIOfは、上記通常モードにおけるアイコンオブジェクトIOと同様の入力部をプレイヤが容易に視認できるようにアイコン表現されるが、ゲーム装置1に与えられる指示内容が異なる。具体的には、プレイヤによるAボタン21の操作で「しまう」の指示が、Bボタン22の操作で「剣」のアイテムを用いて攻撃する指示が、それぞれゲーム装置1に与えられることが表現されている。なお、「しまう」はプレイヤオブジェクトPOfが敵オブジェクトEOfを攻撃せずに、現在取り出しているアイテム(剣)をしまう動作をさせる指示であり、「剣」のアイテムはプレイヤオブジェクトPOfが敵オブジェクトEOfに対して「剣を振る」動作で攻撃(以下、通常攻撃と記載する)をさせる指示である。例えば、この通常アイコン表示処理が行われているタイミングでプレイヤが特殊攻撃を行うためにAボタン21を操作した場合、その特殊攻撃は実行されず(特殊攻撃失敗)、現在取り出しているアイテム(剣)をしまう動作をさせることになる。
【0067】
図12において、上記ステップS87のアクションアイコン表示処理によってCRT3に表示されるゲーム画像を示している。この処理では、上述したようにゲーム進行上対戦モードに移行しており、敵オブジェクトEOにロックオンされている。さらに、敵オブジェクトEOは、上記対応モーションによる動作中であり、かつ特殊攻撃が可能なチャンスタイミングの期間である。したがって、CRT3には対戦モードを示すプレイヤオブジェクトPOfおよび対応モーションを示す敵オブジェクトEOcが表現され、敵オブジェクトEOcにはロックオンされたことを示すロックオンマークRMが付与されて表現される。例えば、敵オブジェクトEOが図8に示す対応モーションテーブルの「敵A」である場合、敵オブジェクトEOcは、「火を吹くモーション」が表現される。また、チャンスタイミング状態を示すアイコンオブジェクトIOcがCRT3に表現される。このアイコンオブジェクトIOcは、上記通常モードにおけるアイコンオブジェクトIOと同様の入力部をプレイヤが容易に視認できるようにアイコン表現されるが、ゲーム装置1に与えられる指示内容が異なる。具体的には、プレイヤによるAボタン21の操作で「特殊攻撃」の指示が、Bボタン22の操作で「剣」のアイテムを用いて攻撃する指示が、それぞれゲーム装置1に与えられることが表現されている。プレイヤは、このチャンスタイミングの期間にAボタン21を操作することによって敵オブジェクトEOcに対する「特殊攻撃」が可能となる。例えば、プレイヤが「特殊攻撃」の指示を行うことによって、プレイヤオブジェクトPOfは、「プレイヤオブジェクトが大ジャンプして縦斬り」や「プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトの後ろに回り込んで上昇回転斬り」するような、ゲーム進行上、敵オブジェクトEOcに対して大きなダメージを与えることが可能な特殊攻撃が上記対応モーションテーブルに基づいて表現される。
【0068】
図7に戻り、CPU11は、ステップS87において上記アイコンオブジェクトIOc等を表示するアクションアイコン表示処理を行い、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間にそれぞれのオブジェクトを表現する。次に、CPU11は、プレイヤの操作によってコントローラ2に設けられたAボタン21がONされたか否かを判断する(ステップS88)。Aボタン21がONされた場合、CPU11は、上記チャンスタイミング期間にプレイヤから特殊攻撃の指示が与えられたと判断し、上記対応モーションテーブルに基づいて特殊攻撃処理を行い(ステップS89)、次のステップS93に処理を進める。この特殊攻撃処理は、CPU11がRAM12の敵オブジェクト関連データ領域12cに記憶された上記対応モーションテーブルの成功時の攻撃の記載に基づいて行い、プレイヤオブジェクト関連データ領域12bに記憶され選択された特殊アクションデータ、プレイヤオブジェクトのアニメーションデータおよびモデルデータを用いて、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間に表現される。一方、上記ステップS88において、Aボタン21がONされていない場合、CPU11は、そのまま処理を次のステップS93に進める。
【0069】
一方、CPU11は、ステップS90において上記アイコンオブジェクトIOf等を表示する通常アイコン表示処理を行い、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間にそれぞれのオブジェクトを表現する。次に、CPU11は、プレイヤの操作によってコントローラ2に設けられたAボタン21がONされたか否かを判断する(ステップS91)。Aボタン21がONされた場合、CPU11は、上記チャンスタイミング期間外であるためプレイヤから通常処理の指示が与えられた(特殊攻撃の失敗)と判断し、通常処理を行い(ステップS92)、次のステップS93に処理を進める。この通常処理は、CPU11がRAM12のプレイヤオブジェクト関連データ領域12bに記憶され選択されたアクションデータ、プレイヤオブジェクトのアニメーションデータおよびモデルデータを用いて、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間に表現される。例えば、図11に示す対戦モードの場合、当該通常処理としては、プレイヤオブジェクトPOfが「剣をしまう」アクションをCRT3のゲーム空間で表現する。一方、上記ステップS91において、Aボタン21がONされていない場合、CPU11は、そのまま処理を次のステップS93に進める。
【0070】
ステップS93において、CPU11は、プレイヤの操作によってコントローラ2に設けられた他の攻撃ボタンがONされたか否かを判断する。この「他の攻撃ボタン」とは、図11あるいは図12の例では「剣」のアイテムが表示されたBボタン22が相当し、現在、上記通常攻撃が設定されている入力部である。他の攻撃ボタンがONされた場合、CPU11は、プレイヤから通常攻撃の指示が与えられたと判断し、通常攻撃処理を行い(ステップS94)、次のステップS95に処理を進める。この通常攻撃処理は、CPU11がRAM12のプレイヤオブジェクト関連データ領域12bに記憶され選択されたアクションデータ、プレイヤオブジェクトのアニメーションデータおよびモデルデータを用いて、画像音声処理ユニット13およびエンコーダ14を介してCRT3のゲーム空間に表現される。例えば、図11あるいは図12に示す対戦モードの場合、当該通常攻撃処理としては、プレイヤオブジェクトPOfが「剣を振る」アクションをCRT3のゲーム空間で表現することによって、敵オブジェクトEOfあるいはEOcを攻撃する。一方、上記ステップS93において、他の攻撃ボタンがONされていない場合、CPU11は、そのまま処理を次のステップS95に進める。
【0071】
ステップS95において、CPU11は、敵オブジェクトが行う上記対応モーションが終了したか否かを判断する。対応モーションが継続して表現されている場合、CPU11は、RAM12の敵オブジェクト関連データ領域12cに設定されている特殊アクション発生カウンタのカウンタ値Cを+1して(ステップS96)、次のステップS97に処理を進める。一方、CPU11は、対応モーションが現在表現されていない場合、あるいは対応モーションが終了した場合、そのまま次のステップS97に処理を進める。
【0072】
ステップS97において、CPU11は、敵オブジェクトに対する攻撃が終了したか否かを判断する。このCPU11の判断は、プレイヤオブジェクトあるいは敵オブジェクトが攻撃不能になったり、プレイヤの指示による対戦モードの終了等によって、攻撃の終了が判断される。そして、CPU11は、攻撃を継続(すなわち、対戦モードの継続)する場合、上記ステップS83に戻って対戦モードにおける処理を継続し、攻撃を終了する場合、対戦モードを終了して、当該攻撃処理プログラムのサブルーチンによる処理を終了する。
【0073】
このように、本発明のゲーム装置は、ゲームプログラムが実行されることによって、攻撃以外の指示に使用される入力部(Aボタン21)を上記チャンスタイミングの期間のみ特殊攻撃の指示に用いることができる。また、この特殊攻撃が指示された場合、プレイヤオブジェクトに特有な攻撃アクションを表現させることが可能であり、その操作も容易であることから対戦ゲームをよりエキサイティングにすることができる。
【0074】
なお、上述した対応モーションテーブルでは、敵オブジェクトの各種類に対して、それぞれ1つの対応モーションが設定される例を示したが、対応モーションは、1種類の敵オブジェクトに対して複数設定されてもかまわない。対応モーションが複数設定された場合、CPU11は、上記敵オブジェクトの思考ルーチンデータに基づいて所定の対応モーションを選択して開始する。次に、CPU11は、選択された対応モーションの開始に合わせて、上記ステップS85のカウンタ値Cの初期化を行い、図7に示した攻撃処理を行う。そして、上記対応モーションが終了した後も対戦モードが継続しており、同じ敵オブジェクトで別の対応モーションが開始された場合、同様に上記ステップS85でカウンタ値Cの初期化を行い、図7に示した攻撃処理を継続すれば、CPU11は、複数の対応モーションに対して攻撃処理をそれぞれ行うことができる。
【0075】
また、上述の説明では、各攻撃指示を行う入力部を具体的に説明したが、各攻撃指示をする入力部は、これらに限定されない。本発明のゲームプログラムを実行するゲーム装置に備えられた入力部に対して、それぞれ指示内容を割り当てれば、どのような入力部でも実現可能であることは言うまでもない。
【0076】
また、上述の説明では、ゲームシステムに据置型のゲーム装置を設けたが、本発明が適用可能なゲーム装置は、据置型のゲーム装置でなくてもかまわない。例えば、携帯型ゲーム装置であっても、そのゲーム装置に設けられた複数の入力部を用いて、本発明を適用することが可能であり、一般的な表示部を備えたコンピュータシステムであっても、本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムを説明するための外観図である。
【図2】図1のコントローラ2の外観図である。
【図3】図1のゲーム装置1の機能ブロック図である。
【図4】図1のDVD−ROM6に記憶されるプログラム等のデータ領域の一例を図解した図である。
【図5】図3のRAM12に記憶されるプログラム等のデータ領域の一例を図解した図である。
【図6】図1のゲーム装置1で実行される対戦モードに至るメインプログラムの処理動作を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS8の攻撃処理動作を示すサブルーチンである。
【図8】対応モーションテーブルを説明するための一例を示す図である。
【図9】図8の対応モーションテーブルに基づいて設定される対応モーションとチャンスタイミングとの関係の一例を示す図である。
【図10】図1のCRT3に通常モードにおいて表現されるゲーム画像の一例である。
【図11】図1のCRT3に対戦モードにおいて通常アイコン表示処理が行われたときに表現されるゲーム画像の一例である。
【図12】図1のCRT3に対戦モードにおいてアクションアイコン表示処理が行われたときに表現されるゲーム画像の一例である。
【符号の説明】
【0078】
1…ゲーム装置
2…コントローラ
3…CRT
4、5…接続コード
6…DVD−ROM
7…メモリカード
11…CPU
12…RAM
13…画像音声処理ユニット
14…エンコーダ
15…I/O
16…DVDドライブ
17、18、20…コネクタ
21…Aボタン
22…Bボタン
23…Xボタン
24…Yボタン
25…Rボタン
26…Lボタン
27…Cスティック
28…メインスティック
29…十字キー
30…スタート−ポーズボタン
31…Zボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの対戦を表示装置に表示するゲーム装置であって、
プレイヤによって操作される第1の入力部を有する入力手段と、
前記敵オブジェクトごとに設定された動作データおよびそれぞれの前記動作データに基づいて当該敵オブジェクトが動作する期間の一部である特定期間を記憶する動作データ記憶手段と、
前記動作データに基づいて前記敵オブジェクトを動作させる敵オブジェクト動作手段と、
前記入力手段の第1の入力部より所定の入力が行われたことを判定する入力判定手段と、
前記入力判定手段が所定の入力が行われたことを判定したときに、前記敵オブジェクトの動作データが前記特定期間の状態であるかどうかを判定する敵オブジェクト動作判定手段と、
前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間の状態と判定したときに前記プレイヤオブジェクトに第1の動作を実行させ、前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間外の状態と判定したときに前記プレイヤオブジェクトに第2の動作を実行させるプレイヤオブジェクト動作手段と、
前記プレイヤオブジェクトおよび前記敵オブジェクトの動作する様子を前記表示装置に表示するゲーム画像表示制御手段と、
少なくとも前記第1の入力部の操作によって与えられる前記プレイヤオブジェクトへの動作指示内容を前記表示装置に表示する動作指示内容表示制御手段とを備え、
前記動作指示内容表示制御手段は、
前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間の状態と判定したときに、前記第1の動作を示す画像を前記表示装置に表示し、
前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間外の状態と判定したときに、前記第2の動作を示す画像を前記表示装置に表示する、ゲーム装置。
【請求項2】
さらに、複数の前記敵オブジェクトに対して、それぞれ前記敵オブジェクト毎に前記特定期間を設定する状態設定データを記憶する状態設定データ記憶手段と、
前記プレイヤオブジェクトと対戦する前記敵オブジェクトに対応する前記状態設定データを選択する状態設定データ選択手段とを備え、
前記敵オブジェクト動作判定手段は、前記状態設定データ選択手段によって選択された状態設定データに基づいて、前記敵オブジェクトに設定された動作データが前記特定期間の状態であることを判定する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1の動作は、前記プレイヤオブジェクトが前記敵オブジェクトを特殊攻撃する固有の動作であり、
前記動作指示内容表示制御手段は、前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間の状態と判定したときに、前記第1の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示す画像を前記表示装置に表示する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第2の動作は、前記敵オブジェクトに対する前記プレイヤオブジェクトの攻撃以外の動作であり、
前記動作指示内容表示制御手段は、前記敵オブジェクト動作判定手段が前記特定期間外の状態と判定したときに、前記第1の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが攻撃以外の動作をすることを示す画像を前記表示装置に表示する、請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記入力手段は、さらに、プレイヤによって操作される第2の入力部を有し、
プレイヤが前記対戦中に前記第2の入力部を用いて所定の操作を行ったとき、前記プレイヤオブジェクト動作手段は、前記敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なく前記プレイヤオブジェクトが前記第1および第2の動作とは異なった前記敵オブジェクトを攻撃する第3の動作を実行するように動作決定を行い、
前記動作指示内容表示制御手段は、前記敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なく、前記第2の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが攻撃できることを示す画像を前記表示装置に表示する、請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記入力手段は、さらに、プレイヤによって操作される第3の入力部を有し、
前記第3の入力部が操作されたことに応答して、前記ゲーム画像上に表現された前記敵オブジェクトを前記プレイヤオブジェクトの対戦の対象として選択する敵オブジェクト選択手段を、さらに備え、
前記敵オブジェクト動作判定手段は、前記敵オブジェクト選択手段で選択された敵オブジェクトに対してその状態を判定する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの対戦を表示装置に表示するコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
プレイヤによって操作される少なくとも第1の入力部を有する入力装置より入力を受け付ける入力受付ステップと、
メモリに記憶された前記敵オブジェクトごとに設定された動作データおよびそれぞれの前記動作データに基づいて当該敵オブジェクトが動作する期間の一部である特定期間に基づいて、前記敵オブジェクトを動作させる敵オブジェクト動作ステップと、
前記入力手段の第1の入力部より所定の入力が行われたことを判定する入力判定ステップと、
前記入力判定ステップで所定の入力が行われたことを判定したときに、前記敵オブジェクトの動作データが前記特定期間の状態であるかどうかを判定する敵オブジェクト動作判定ステップと、
前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間の状態と判定したときに前記プレイヤオブジェクトに第1の動作を実行させ、前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間外の状態と判定したときに前記プレイヤオブジェクトに第2の動作を実行させるプレイヤオブジェクト動作ステップと、
前記プレイヤオブジェクトおよび前記敵オブジェクトの動作する様子を前記表示装置に表示するゲーム画像表示制御ステップと、
少なくとも前記第1の入力部の操作によって与えられる前記プレイヤオブジェクトへの動作指示内容を前記表示装置に表示する動作指示内容表示制御ステップとを、前記コンピュータに実行させ、
前記動作指示内容表示制御ステップでは、
前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間の状態と判定したときに、前記第1の動作を示す画像が前記表示装置に表示され、
前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間外の状態と判定したときに、前記第2の動作を示す画像が前記表示装置に表示される、ゲームプログラム。
【請求項8】
さらに、複数の前記敵オブジェクトに対して、それぞれ前記敵オブジェクト毎に前記特定期間を設定する状態設定データをメモリに記憶する状態設定データ記憶ステップと、
前記プレイヤオブジェクトと対戦する前記敵オブジェクトに対応する前記状態設定データを選択する状態設定データ選択ステップとを、前記コンピュータに実行させ、
前記敵オブジェクト動作判定ステップは、前記状態設定データ選択ステップによって選択された状態設定データに基づいて、前記敵オブジェクトに設定された動作データが前記特定期間の状態であることを判定する複数敵オブジェクト動作判定ステップを含む、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記第1の動作は、前記プレイヤオブジェクトが前記敵オブジェクトを特殊攻撃する固有の動作であり、
前記動作指示内容表示制御ステップでは、前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間の状態と判定したときに、前記第1の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示す画像が前記表示装置に表示される、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第2の動作は、前記敵オブジェクトに対する前記プレイヤオブジェクトの攻撃以外の動作であり、
前記動作指示内容表示制御ステップでは、前記敵オブジェクト動作判定ステップで前記特定期間外の状態と判定したときに、前記第1の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが攻撃以外の動作をすることを示す画像が前記表示装置に表示される、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記プレイヤオブジェクト動作ステップは、プレイヤが前記対戦中に前記第1の入力部とは異なる前記入力装置の第2の入力部を用いて所定の操作を行ったとき、前記敵オブジェクト動作判定ステップの判定結果に関係なく前記プレイヤオブジェクトが前記第1および第2の動作とは異なった前記敵オブジェクトを攻撃する第3の動作を実行するように動作決定を行う第3動作決定ステップを含み、
前記動作指示内容表示制御ステップでは、前記敵オブジェクト動作判定手段の判定結果に関係なく、前記第2の入力部の操作によって前記プレイヤオブジェクトが攻撃できることを示す画像が前記表示装置に表示される、請求項10に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
さらに、プレイヤによって操作される前記入力装置の第3の入力部が操作されたことに応答して、前記ゲーム画像上に表現された前記敵オブジェクトを前記プレイヤオブジェクトの対戦の対象として選択する敵オブジェクト選択ステップを、前記コンピュータに実行させ、
前記敵オブジェクト動作判定ステップは、前記敵オブジェクト選択ステップで選択された敵オブジェクトに対してその状態を判定する選択オブジェクト動作判定ステップを含む、請求項7に記載のゲームプログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの仮想空間内での対戦を表示装置に表示するゲーム装置であって、
プレイヤによって操作可能な操作ボタン備える入力手段と、
前記操作ボタンに対応するボタン画像を前記表示装置に表示するボタン表示制御手段と、
前記操作ボタンによって実行される前記プレイヤオブジェクトの動作を示すコマンド画像を、当該操作ボタンに対応するボタン画像の近傍に表示するコマンド画像表示制御手段と、
前記敵オブジェクトに関連して記憶されている敵オブジェクト関連データを参照し、当該敵オブジェクトが第1状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果が前記第1状態であるとき、前記コマンド画像表示制御手段によって第1の種類のコマンド画像を表示させ、当該判定結果が前記第1状態でないとき、前記コマンド画像表示制御手段によって当該第1の種類とは異なる第2の種類のコマンド画像を表示させるコマンド画像表示変更手段とを備える、ゲーム装置。
【請求項2】
前記敵オブジェクト関連データは、前記敵オブジェクトの特定動作およびその動作期間が少なくとも記述された対応モーションテーブルであり、
前記判定手段は、前記対応モーションテーブルで示される動作期間の一部である特定期間であるときを前記第1状態として判定する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1状態は、前記プレイヤオブジェクトが前記敵オブジェクトに対して特殊攻撃を行うことができる状態であり、
前記コマンド画像表示変更手段は、前記判定手段が前記第1状態であると判定したときに、前記プレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示すコマンド画像を前記第1の種類のコマンド画像として前記表示装置に表示する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記仮想空間には複数の敵オブジェクトが存在し、
前記第1状態は、複数の前記敵オブジェクトから前記プレイヤオブジェクトが相対する1つの敵オブジェクトが選択または決定された状態である、請求項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤの操作に応答して動作するプレイヤオブジェクトと、その敵オブジェクトとの仮想空間内での対戦を表示装置に表示するコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
プレイヤによって操作可能な操作ボタン備える入力装置より入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記操作ボタンに対応するボタン画像を前記表示装置に表示するボタン画像表示制御ステップと、
前記操作ボタンによって実行される前記プレイヤオブジェクトの動作を示すコマンド画像を、当該操作ボタンに対応するボタン画像の近傍に表示するコマンド画像表示制御ステップと、
前記敵オブジェクトに関連して記憶されている敵オブジェクト関連データを参照し、当該敵オブジェクトが第1状態であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果が前記第1状態であるとき、前記コマンド画像表示制御ステップによって第1の種類のコマンド画像を表示させ、当該判定結果が前記第1状態でないとき、前記コマンド画像表示制御ステップによって当該第1の種類とは異なる第2の種類のコマンド画像を表示させるコマンド画像表示変更ステップとを、前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項6】
前記敵オブジェクト関連データは、前記敵オブジェクトの特定動作およびその動作期間が少なくとも記述された対応モーションテーブルであり、
前記判定ステップでは、前記対応モーションテーブルで示される動作期間の一部である特定期間であるときが前記第1状態として判定される、請求項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1状態は、前記プレイヤオブジェクトが前記敵オブジェクトに対して特殊攻撃を行うことができる状態であり、
前記コマンド画像表示変更ステップでは、前記判定ステップで前記第1状態であると判定されたときに、前記プレイヤオブジェクトが特殊攻撃できることを示すコマンド画像が前記第1の種類のコマンド画像として前記表示装置に表示される、請求項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記仮想空間には複数の敵オブジェクトが存在し、
前記第1状態は、複数の前記敵オブジェクトから前記プレイヤオブジェクトが相対する1つの敵オブジェクトが選択または決定された状態である、請求項に記載のゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−314833(P2006−314833A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−223135(P2006−223135)
【出願日】平成18年8月18日(2006.8.18)
【分割の表示】特願2002−346070(P2002−346070)の分割
【原出願日】平成14年11月28日(2002.11.28)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】