説明

ゲーム装置及びプログラム

【課題】 遊技における演出により提供される情報を遊技者が容易かつ確実に理解できるようにする。
【解決手段】 第1の画像表示装置と、上記第1の画像表示装置とは異なる第2の画像表示装置とを備え、複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示する複数のリール画像を一方の上記画像表示装置に表示し、上記遊技における演出に係る演出画像及び当該演出の解説を他方の上記画像表示装置に表示することで、遊技者に対して当該演出の意味や期待度を容易に認識可能なように示すことができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関し、特にスロットマシンやパチンコ機等の遊技機を擬似的に再現するゲーム装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ等の画像表示装置を用いて遊技を行うゲーム装置が広く普及している。例えば、スロットゲームやパチンコゲーム等を行うゲーム装置では、画像表示装置に表示する画像等によりスロットマシンやパチンコ機等の遊技機を擬似的に再現し、実際の遊技機を操作している操作感を遊技者が得られるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。さらには、演出画像表示、ランプ点灯、サウンド出力など実際の遊技機において遊技とともに実行される様々な演出も擬似的に再現するゲーム装置がある。
【0003】
【特許文献1】特開平8−57153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、遊技における演出のなかには、その演出内容によって、役の抽選結果を告知する演出や特別役の当選可能性の期待度を告知する演出等がある。しかしながら、初心者など演出に係る知識が十分でない遊技者にとっては、演出が実行されても当該演出がどのような意味を有するのか、またその演出により示される期待度がどの程度であるのか(高いのかあるいは低いのか)を理解することができなかった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、遊技における演出により提供される情報を遊技者が容易かつ確実に理解できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るゲーム装置は、第1の画像表示装置と、上記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置とを備え、複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示する複数のリール画像を一方の上記画像表示装置に表示し、上記遊技における演出に係る演出画像及び当該演出の解説を他方の上記画像表示装置に表示することを特徴とする。
本発明によれば、演出に係る演出画像及びその演出の解説を画像表示装置に表示することで、遊技者に対して当該演出の意味や期待度を容易に認識可能なように示すことができる。また、複数のリール画像が表示される画像表示装置とは独立して設けられている他の画像表示装置に演出画像及び演出の解説を表示することで、遊技者にとって見やすいように(視認性を改善して)演出の内容及びその解説を表示することができる。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の一態様例においては、上記リール画像を可変表示している期間は、上記演出に係る演出画像及び当該演出の解説のうち、上記演出画像だけを上記他方の画像表示装置に表示し、すべてのリール画像が停止した後に、上記演出画像とともに当該演出の解説を上記他方の画像表示装置に表示することを特徴とする。これにより、すべてのリール画像の停止後に演出の解説を表示するので演出の解説に注目させることができるとともに、処理を複雑化させることなく簡単な処理で演出の解説の表示を行うことができる。
【0008】
ここで、上記演出の解説毎に、予め設定した複数の説明レベルの何れかに各演出の解説を対応させ、遊技者の知識量に対応する上記説明レベルに応じて、上記演出の解説を選択的に表示するようにしても良い。このようにした場合には、遊技者の知識量に応じて演出の解説を適切に提供することができる。例えば遊技者が既に理解しているものと想定される演出の解説は表示しないことで、遊技者の知識量に応じた必要十分な演出の解説を効率良く提供することができる。また、例えば逆に遊技者が到達していない説明レベルの演出の解説は表示しないようにすることで、遊技者の向上心を促すことができる。
【0009】
さらに、上記演出の解説を表示する場合に、当該演出の解説の上記説明レベルを併せて表示するようにしても良い。その際、上記各説明レベルに対応させた互いに異なるキャラクター画像を用いて上記説明レベルを表示するようにしても良い。これにより、表示されている演出の解説が何れの説明レベルのものであるかを容易に認識することができる。
【0010】
また、本発明に係るゲーム装置の一態様例においては、上記他方の画像表示装置に上記演出の解説を表示するか否かを任意に設定可能な表示制限手段を備えることを特徴とする。これにより、演出の解説の表示、非表示を適宜設定することができ、例えば遊技数の消化を図りたい場合などには演出の解説を表示しないようにすることで進行を速めることが可能となる。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、第1の画像表示装置と、上記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置とを有するゲーム装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示する複数のリール画像を一方の上記画像表示装置に表示する処理と、上記遊技における演出に係る演出画像及び当該演出の解説を他方の上記画像表示装置に表示する処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、演出に係る演出画像とともにその演出の解説を画像表示装置に表示することで、当該演出の意味や演出により示される期待度を容易に認識可能なように表示すことができる。したがって、演出により提供される情報を遊技者が容易かつ確実に理解することができ、趣向性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下では本発明の実施形態によるゲーム装置としてスロットマシンを擬似的に再現した、容易に持ち運び可能な携帯型スロットゲーム装置を一例として説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によるスロットゲーム装置10の外観を示す図である。なお、スロットゲーム装置10は、その本体100が筐体100aと筐体100bとに分かれて構成されており、それらがコネクタ11により開閉可能となっている。図1は、この2つの筐体100a、100bを全開させた状態を示している。
【0015】
スロットゲーム装置10は、その本体100と、本体100の所定位置に挿入され、スロットゲームを行うためのプログラム等が格納されているカートリッジ200を備えている。
【0016】
スロットゲーム装置10の本体100には、筐体100aに備えられた第1の画像表示装置110と、第1の画像表示装置110とは独立して設けられ、筐体100bに備えられた第2の画像表示装置120との2つの画像表示装置が具備されている。これらの2つの画像表示装置は、カラー画像を表示可能な液晶表示パネル等で構成されている。また、第1の画像表示装置110には、その表示面上の全面にタッチパネルが設けられており(いわゆるタッチスクリーン)、遊技者がこのタッチパネルを指等で直接触れたり、タッチペン等を接触させたりすることによって、遊技者がスロットゲーム装置10に対して入力を行うことができるように構成されている。
【0017】
図1に示した第1の画像表示装置110の表示面には、複数のリール画像を含む第1の表示画像が表示されている。第1の表示画像は、その中央部にリール表示部111L、111C、111Rを3つ有している。これらリール表示部111L、111C、及び111Rは、複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示するリール画像が表示される領域である。このリール画像は、複数種類の図柄画像が等間隔で配列される実際のスロットマシンにおけるリール(回胴)を模写したものである。
【0018】
図1に示す例では、遊技者から見て左側から順に、左リール表示部111L、中リール表示部111C、右リール表示部111Rが設けられている。但し、リール画像として表示される図柄画像の配列は各リール表示部111L、111C及び111Rごとに異なっている。また、各リール表示部111L、111C及び111Rには、上下方向で連続する3つの図柄画像が表示されるようになっている。したがって、表示面には、総計9個の図柄画像が表示される。また、各リール表示部111L、111C及び111Rにおける図柄画像の可変表示は、あたかもリールが回転して各図柄画像が移動するように表示されるため、遊技者の立場からすると、図柄画像が上下に移動しているように見える。
【0019】
スロットゲーム装置10では、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示される図柄画像に対して、図柄組み合わせライン22a、22b及び22cからなる図柄組み合わせライン群22が設定される。図柄組み合わせライン群22は、水平方向の中段の図柄組み合わせライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の図柄組み合わせライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組み合わせライン22cとから構成されている。そして、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示される図柄画像は、停止した時に9個の図柄画像が全てこれらの図柄組み合わせライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
【0020】
また、第1の表示画像は、リール表示部群111の下側に、クレジット数表示部113、払い出し数表示部114及び投入枚数表示部115を有している。クレジット数表示部113は、クレジットされている仮想の遊技媒体(以下、この仮想の遊技媒体は、一例として仮想のメダルとし、また、この仮想のメダルを単に「メダル」と称する。)の枚数が表示される領域である。払い出し数表示部114は、メダルが払い出される際に、その枚数が表示される領域である。投入枚数表示部115は、後述のベットスイッチ118又はベットボタンとして機能させた場合の第2の操作ボタン151Dに対する操作や、後述のメダル投入スイッチ112を用いたメダルの投入操作に応じて、メダルの投入枚数が表示される領域である。
【0021】
表示面上に透明のタッチパネルが設けられている第1の画像表示装置110には、その表示面の下側に、遊技者がスロットゲームにおける遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ112、116〜118が表示されている。また、第1の画像表示装置110には、各画像表示装置の画面表示に関する種々の設定や、遊技及び後述する演出解説に関する種々の設定を行う上で操作する各種のアイコン119a〜119eが表示されている。
【0022】
例えば、本実施形態では、操作スイッチとして、メダル投入スイッチ112、スタートスイッチ116、ストップスイッチ群117及びベットスイッチ118が設定されている。これらの操作スイッチは、遊技者が各操作スイッチに対して指やタッチペン等で圧力をかけることにより選択されるようになっている。
【0023】
メダル投入スイッチ112は、遊技媒体となるメダルを投入するときに遊技者が操作するスイッチである。遊技者がこのメダル投入スイッチ112に対して指やタッチペン等で触れると、メダルの投入を行うことができる。また、遊技者がこのメダル投入スイッチ112に対して指やタッチペン等で長時間圧力をかけ続けると、メダルの連続投入を行うことが可能となっている。
【0024】
スタートスイッチ116は、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示されるリール画像における図柄画像の可変表示をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0025】
ストップスイッチ群117は、各リール表示部111L、111C及び111Rのリール画像を停止表示させるときに操作するスイッチである。ストップスイッチ群117は、左リール表示部111Lのリール画像を停止表示させるときに操作する左ストップスイッチ117Lと、中リール表示部111Cのリール画像を停止表示させるときに操作する中ストップスイッチ117Cと、右リール表示部111Rのリール画像を停止表示させるときに操作する右ストップスイッチ117Rとから構成されている。
【0026】
ベットスイッチ118は、遊技者がベット枚数(賭数)を指定するスイッチであり、1枚のメダルをベットすると1つの図柄組み合わせライン22aが有効になり、2枚のメダルをベットすると水平方向の3つの図柄組み合わせライン22a及び22bが有効になり、3枚のメダルをベットするとさらに加えて斜め方向の2つの図柄組み合わせライン22cを含む総計で5つの図柄組み合わせライン22a〜22cが有効になる。なお、以下では有効となった図柄組み合わせラインを有効ラインと称す。本実施形態では、ベットスイッチ118として、3枚のメダルをベットするMAXベットスイッチが構成されている。よって、本実施形態における遊技においては、各リール表示部111L、111C及び111Rに表示されているリール画像における図柄画像が停止した時に、5つの有効ライン22a〜22cのうち、少なくとも1つの有効ライン上に特定の図柄画像の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
【0027】
また、例えば、本実施形態では、アイコンとして、サブメニュー表示アイコン119a、インフォメーション表示アイコン119b、リール表示部拡大/縮小アイコン119c、表示画像入れ替えアイコン119d、及び解説進行アイコン119eが設定されている。これらの各種のアイコン119a〜119eは、前述した操作スイッチと同様に、遊技者が各アイコンに対して指やタッチペン等で圧力をかけることにより選択されるようになっている。
【0028】
サブメニュー表示アイコン119aは、払い出されたメダル枚数や遊技回数の累計、特別役へ入賞してからの遊技回数、特別役の当選可能性の期待度(あるいは特別役入賞への期待度)等を表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。インフォメーション表示アイコン119bは、払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)や、操作スイッチ116〜118及び後述の操作ボタン群150〜151がともに操作可能な状態で、例えばどちらか一方の操作手段を無効とする設定等を行うための表示を行うときに遊技者が選択するアイコンである。リール表示部拡大/縮小アイコン119cは、現在表示されているリール表示部群111を拡大、あるいは縮小して表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。表示画像入れ替えアイコン119dは、現在、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120に表示されている表示画像を相互に入れ替えて再表示させるときに遊技者が選択するアイコンである。また、解説進行アイコン119eは、演出解説ウィンドウを表示している場合に当該ウィンドウに表示される演出解説を進めるときに遊技者が選択するアイコンである。
【0029】
第1の画像表示装置110の左側には、スロットゲーム装置10の電源ボタン140と、第1の操作ボタン150A、150B、150C、及び150Dからなる第1の操作ボタン群150が設けられている。第1の操作ボタン群150の各操作ボタン150A〜150Dは、動作状態に応じて適宜機能が割り当てられ、例えば遊技実行時には各リール表示部111L、111C及び111Rのリール画像の可変表示をスタートさせるときに遊技者が操作するスタートボタンとしての機能が割り当てられる。なお、第1の操作ボタン150A〜150Dにスタートボタンとしての機能が割り当てられた場合には、いずれかの操作ボタンが操作されることによりリール表示部111L、111C及び111Rのリール画像の可変表示が開始される。
【0030】
また、第1の画像表示装置110の右側には、第2の操作ボタン151A、151B、151C、及び151Dからなる第2の操作ボタン群151が設けられている。第2の操作ボタン群151の各操作ボタン151A〜151Dは、動作状態に応じて適宜機能が割り当てられる。例えば遊技実行時には、左リール表示部111Lのリール画像を停止表示させるときに操作する左ストップボタンとしての機能が操作ボタン151Aに割り当てられ、中リール表示部111Cのリール画像を停止表示させるときに操作する中ストップボタンとしての機能が操作ボタン151Bに割り当てられ、右リール表示部111Rのリール画像を停止表示させるときに操作する右ストップボタンとしての機能が操作ボタン151Cに割り当てられる。また、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット枚数(賭数)を指定するベットボタンとしての機能が操作ボタン151Dに割り当てられる。
【0031】
本実施形態においては、リール表示部群111に表示されるリール画像における図柄画像の可変表示をスタートさせるための操作手段として、スタートスイッチ116と第1の操作ボタン群150が設けられ、リール表示部群111の図柄画像を停止表示させるための操作手段として、ストップスイッチ群117と第2の操作ボタン151A〜151Cが設けられ、遊技者がベット枚数(賭数)を指定するための操作手段として、ベットスイッチ118と第2の操作ボタン151Dが設けられている。即ち、遊技者は、第1の画像表示装置110の左右に設けられた操作ボタン群150〜151を操作して遊技を進行することも、第1の画像表示装置110の表示面上にタッチパネルとして設けられた各種の操作スイッチ116〜118を操作して遊技を進行することも可能となっている。また、例えば、どちらか一方の操作手段を無効にして遊技を行う場合には、インフォメーション表示アイコン119bを選択して、無効とする操作手段の指定を行うこともできる。
【0032】
図1に示した第2の画像表示装置120の表示面には、演出画像を含む第2の表示画像が表示されている。第2の表示画像は、演出画像表示部121、バックランプ表示部122及び払出しランプ表示部123を有している。演出画像表示部121は、種々の演出に係る演出画像が表示され、例えば、キャラクターなどの一連の動作による演出パターン等の演出画像が表示される領域である。バックランプ表示部122は、演出におけるバックランプの点灯が表示される領域である。払出しランプ表示部123は、メダルの払出しを報知するランプが表示される領域である。
【0033】
また、第2の画像表示装置120の左右には、遊技者に対して音声を出力するためのスピーカ130が設けられている。
【0034】
次に、第1の画像表示装置110の表示面上に設けられたタッチパネルの構成について説明する。
図2は、第1の画像表示装置110の表示面上に設けられたタッチパネルの構成を示した概略図である。
【0035】
図2に示すように、第1の画像表示装置110には、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ112、116〜118に対して、その操作スイッチの表示領域よりも広い検知領域が設定されている。具体的に、メダル投入スイッチ112には検知領域31が設定され、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ)118には検知領域32が設定され、スタートスイッチ116には検知領域33が設定され、左ストップスイッチ117Lには検知領域34が設定され、中ストップスイッチ117Cには検知領域35が設定され、右ストップスイッチ117Rには検知領域36が設定されている。
【0036】
また、第1の画像表示装置110には、各種のアイコン119a〜119eに対して、そのアイコンの表示領域と同程度の検知領域が設定されている。具体的に、サブメニュー表示アイコン119aには検知領域37が設定され、インフォメーション表示アイコン119bには検知領域38が設定され、リール表示部拡大/縮小アイコン119cには検知領域39が設定され、表示画像入れ替えアイコン119dには検知領域40が設定され、解説進行アイコン119eには検知領域41が設定されている。
【0037】
次に、スロットゲーム装置10のシステム構成について説明する。
図3は、本実施形態におけるスロットゲーム装置10のシステム構成を示すブロック図である。スロットゲーム装置の本体100内部には、制御基板50が配置されている。また、スロットゲーム装置の本体100には、コネクタ12を介して前述のカートリッジ200が接続されている。
【0038】
制御基板50には、CPU51、ROM52、RAM53が設けられており、これらはバスを介して互いに接続されている。また、カートリッジ200には、ROM201、RAM202が設けられており、これらはCPU51とコネクタ12を介して通信バス13で互いに接続されている。
【0039】
CPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。CPU51は、ROM52及びROM201に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットゲーム装置10の起動等のシステム制御や、スロットゲーム装置10における遊技全体の制御を行う。ROM52及び/又はROM201には、CPU51に、後述の図5及び図8に示す処理及びその他の遊技制御等に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM53及びRAM202は、CPU51が各種の制御を行う時に用いられ、必要に応じてデータ等を一時的に記憶する。
【0040】
CPU51には、スロットゲーム装置の本体100に設けられた各種のボタン140、150〜151や、第1の画像表示装置110の表示面上にタッチパネルとして設けられた各種のスイッチ112、116〜118及びアイコン群119からの入力信号が入力される。そして、CPU51は、この入力信号の入力に基づく種々の処理により、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120に所定の画像を表示させるとともに、スピーカ130に所定の音声を出力させる。
【0041】
次に、スロットゲーム装置10の機能的な構成について説明する。
図4は、本実施形態におけるスロットゲーム装置10の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばCPU51及びROM52、ROM201のプログラムから、以下の各部301、302、303、307、308、309、310、312、及び313が構成され、例えばROM201により演出データ記憶部304(305、306)が構成されるとともに検索項目リスト311のデータが記憶されている。
【0042】
(制御部301)
制御部301は、図4に示すスロットゲーム装置10の各機能部を総括的に制御する。例えば制御部301は、電源ボタン140、第1及び第2の操作ボタン群150、151、操作スイッチ群112、116〜118、及びアイコン群119に対する操作や、各機能部の動作状況などに応じて各機能部の動作タイミング等を制御する。言い換えれば、制御部301は、後述の図5及び図8に示す処理及びその他の遊技制御等に係る処理を行うための処理プログラムを、ROM52あるいはROM201から読み出して実行することで、図5及び図8に示す処理及びその他の遊技制御等での動作を実現するための制御を行う。
【0043】
(遊技制御部302)
遊技制御部302は、制御部301による制御に応じてスロットゲームの遊技に係る制御を行う。遊技制御部302は、遊技毎の役抽選処理、リール画像制御処理(役抽選の結果に応じたリール画像の停止表示制御を含む。)、停止時の図柄画像の組み合わせに基づく入賞判定処理、及び判定結果に応じた払出制御処理や特別遊技制御処理等を行う。
【0044】
(演出制御部303)
演出制御部303は、遊技において実行する演出のパターンを選択し、選択した演出パターンに応じた演出の制御を行うとともに、設定に応じて当該演出の解説を行うための制御を行う。演出パターンは、演出データ記憶部304内の演出パターン記憶部305に記憶されており、演出制御部303は、遊技制御部302での役抽選の結果等を参照し、演出パターン記憶部305に記憶されている演出パターンの中から何れか1つの演出パターンを、例えば抽選により選択する。また、演出の解説は、演出パターン毎に、予め設定されている複数の説明レベルの何れかに対応させて演出データ記憶部304内の演出解説記憶部306に記憶されており、演出制御部303は、選択した演出パターンに対応する演出の解説を選択する。
【0045】
(表示制御部307)
表示制御部307は、第1の画像表示装置110及び第2の画像表示装置120への画像の表示に関するすべての制御を行う。すなわち、表示制御部307は、第1及び第2の表示画像の画像データを逐次生成し、さらに演出の解説を行う場合には、演出画像及び演出の解説を含む第2の表示画像の画像データを生成する。そして、表示制御部307は、生成した画像データに基づいて第1及び第2の表示画像を各画像表示装置に表示する制御を行う。
【0046】
例えば、表示制御部307は、制御部301及び遊技制御部302からの情報に基づいて、リール画像を含む第1の表示画像の画像データを生成し、生成した画像データに基づくリール画像における図柄画像の可変表示及び停止表示の制御を行う。より詳細には、表示制御部307は、スタートスイッチ116又は第1の操作ボタン群150が操作されたタイミング等に基づいて、第1の表示画像における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像が、遊技者にとって回転しているように見える図柄画像の可変表示の制御を行う。また、表示制御部307は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選の結果、並びにストップスイッチ群117又は第2の操作ボタン群151(より詳細にはストップスイッチとしての機能が割り当てられる第2の操作ボタン151A〜151C)が操作されたタイミング等に基づいて、第1の表示画像における各リール表示部111L、111C及び111Rに表示する図柄画像の停止表示の制御を行う。
【0047】
また、例えば、表示制御部307は、制御部301、演出制御部303、及び演出検索部312からの情報等に基づいて、演出画像を含む第2の表示画像の画像データを生成し、生成した画像データに基づく第2の表示画像の表示制御を行う。より詳細には、表示制御部105は、選択された演出パターンの演出画像を第2の表示画像における演出画像表示部121に表示する制御を行う。
【0048】
なお、表示制御部307による制御は、上述したものに限定されるものではない。例えば、表示制御部307は、遊技者による操作スイッチ、あるいは操作ボタンの操作や、遊技状態、遊技の結果等に応じて、第1の表示画像における各表示部113〜115の表示を変更する表示制御や、第2の表示画像における各表示部122、123の表示を変更する表示制御も行う。また、例えば、表示制御部307は、遊技者によるアイコン119a〜119eの操作に応じて、サブメニュー画像などそれぞれの目的にあった画像を各画像表示装置に表示させる制御も行う。
【0049】
(サウンド制御部308)
サウンド制御部308は、制御部301及び演出制御部303からの情報を受けて、演出パターンに基づく音信号の生成や、遊技制御部302からの情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出における音信号の生成等を行い、生成した音信号をスピーカ130からサウンドとして出力させる。
【0050】
(解説表示/非表示設定部309)
解説表示/非表示設定部309は、制御部301からの情報を基に、遊技において実行された演出の解説を表示するか否かを設定する。この演出解説の表示/非表示設定に係る情報は、演出制御部303に出力されている。
【0051】
(検索条件設定部310)
検索条件設定部310は、遊技を行うことなく演出及びその演出解説のみを表示させる演出解説表示処理の辞書モード設定時に所望の演出解説を検索するための検索条件を設定する。より詳細には、検索条件設定部310は、遊技者による第1及び第2の操作ボタン群150、151の操作に応じた制御部301からの情報に基づいて、遊技者が見たい所望の演出解説を検索するための検索条件を設定する。
【0052】
検索条件の設定は、ROM201に記憶されている検索項目リスト311を参照して行われる。検索条件設定部310は、第1又は第2の画像表示装置110、120に検索項目リスト311を表示し、表示している検索項目リスト311の中から操作ボタン群150、151の操作等により選択された検索項目を検索条件として設定する。なお、詳細は後述するが、この検索項目リスト311は、複数の階層からなる階層構造(ツリー構造)を有しており、操作ボタン群150、151の操作等により検索項目を選択して、その検索項目に対応する下層の検索項目からなるリストを表示する処理を繰り返して行うことにより、検索条件を順次詳細化でき所望の演出解説の検索が容易となるように構成している。
【0053】
(演出検索部312)
演出検索部312は、検索条件設定部310にて設定された検索条件を基に、演出データ記憶部304から検索条件に応じた演出パターン及び当該演出パターンに対応する演出の解説を検索する。さらに、演出検索部312は、検索の結果として得られた演出パターン及びその演出解説に係る情報を表示制御部307(必要に応じてサウンド制御部308)に供給し、当該演出パターンに応じた演出の実行及びその演出解説表示を行わせる。
【0054】
(出題部313)
出題部313は、演出解説表示処理の解説モード設定時に、遊技者の知識量を判定するための演出に係るクイズを出題するとともに、その正解数(あるいは正答率)に基づいて遊技者が対応する説明レベルを決定する。
【0055】
次に、上述のように構成された本実施形態におけるスロットゲーム装置10の動作について説明する。図5及び図8は、本実施形態におけるスロットゲーム装置10の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、遊技者によって電源ボタン140が押されて、当該ゲーム装置10が既に電源オンの状態になっているものとする。
【0056】
ステップS101にて、制御部301は、各種設定情報に基づいて、遊技を行うことなく演出及びその演出解説のみを表示させる演出解説表示処理が要求されているか否かを判断する。この演出解説表示処理を実行するか否かの設定は、所定の操作に応じて画像表示装置110又は120に表示されるメニュー画面等を用いて設定される。
【0057】
その結果、演出解説表示処理が要求されていないと判断した場合には、ステップS102にて、制御部301、遊技制御部302、及び演出制御部303等の制御に基づいて、遊技実行処理が行われる。ここで、遊技実行処理は、実際のスロットマシンにおけるメダル投入から入賞判定及びメダル払出しまでの1遊技に相当する処理であり、遊技における演出パターンに応じた演出も含む。なお、この遊技実行処理は、役抽選処理、リール画像制御処理(役抽選の結果に応じた停止表示制御を含む。)、演出出力処理、入賞判定処理、それに応じた払出制御処理、及び特別遊技制御処理等を含み構成されるが、ステップS102での遊技実行処理については従来のスロットゲーム装置での処理と同様であるので説明は省略する。
【0058】
ステップS102での遊技実行処理完了後(少なくとも全リール画像の停止後)、ステップS103にて、演出制御部303は、解説表示/非表示設定部309の設定を参照し、遊技実行処理にて実行された演出の演出解説を表示するか否かを判定する。その判定の結果、演出解説を表示しないよう設定されている場合(非表示設定時)には、ステップS101に戻り、演出解説を表示するよう設定されている場合(表示設定時)には、ステップS104に進む。
【0059】
ステップS104にて、表示制御部307は、第2の画像表示装置120に表示している演出画像を停止させる。また、演出制御部303は、ステップS102での遊技実行処理にて実行された演出(演出パターン)に対応する演出解説を演出解説記憶部306から読み出す。
【0060】
このとき、演出制御部303は、読み出すべき演出解説の対応する説明レベルを考慮して、演出解説記憶部306から演出解説を読み出す。例えば、演出制御部303は、遊技者の説明レベルを参照し、演出解説の対応する説明レベルが遊技者の説明レベルより高い場合には、当該演出解説の読み出しを行わず、後述するステップS105にて演出解説を行わないようにしても良い。また、逆に演出解説の対応する説明レベルが遊技者の説明レベルより低い場合には、遊技者にとっては不要な情報であると判断し、当該演出解説の読み出しを行わず、後述するステップS105にて演出解説を行わないようにしても良い。これにより、遊技者に応じて適切に演出解説を表示することができ、遊技者の知識量に応じた必要十分な演出解説を効率良く表示し提供することができる。
【0061】
続いて、ステップS105にて、表示制御部307は、ステップS104において演出制御部303により読み出された演出解説を含む第2の表示画像を第2の画像表示装置120に表示する。
【0062】
より詳細には、表示制御部307は、演出画像とステップS104において読み出された演出解説とを含む第2の表示画像の画像データを生成し、生成した画像データに基づいて第2の表示画像を第2の画像表示装置120に表示する。このとき、第2の表示画像には、さらに演出解説の対応する説明レベルを示す情報を付加する。この説明レベルを示す情報には、例えば図6に示すような説明レベルにそれぞれ対応させた互いに異なる解説キャラクター画像を用い、演出解説の対応する説明レベルに応じた解説キャラクター画像を演出画像及び演出解説とともに第2の画像表示装置120に表示する。
【0063】
なお、演出解説の対応する説明レベルを示す情報は、キャラクター画像に限らず任意である。例えば、説明レベルを示す情報は、テキスト(文字情報)であっても良く、テキストで表示する場合には第2の表示画像に限らず第1の表示画像に付加するようにしても良い。また、説明レベルを示す情報として、解説キャラクター画像とテキストとの双方を付加するようにしても良い。
【0064】
このように、演出解説とともに、その演出解説の対応する説明レベルを示す情報を表示することにより、演出解説が何れの説明レベルに対応するものであるかを容易に認識することができる。また、説明レベルを示す情報を参照することで、自らの知識量等に応じた演出解説の取捨選択を行うことが可能となるとともに、自らがどの程度の知識量を有しているかを判断することが可能になる。
【0065】
その後、次の遊技等に進むために、操作スイッチ112、116〜118や操作ボタン群150、151などを用いた所定の操作が遊技者により行われる、あるいは所定の時間が経過すると、ステップS101に戻る。
ステップS101での判断の結果、演出解説表示処理が要求されていると判断した場合には、ステップS106の演出解説表示処理を実行した後、ステップS101に戻る。
【0066】
図6は、演出解説とともに表示する解説キャラクター画像を示す図であり、図6においては、説明レベルが初級、中級、上級の3段階に分けた場合の解説キャラクター画像を一例として示している。例えば、演出解説の対応する説明レベルが初級である場合には、図6(A)に示すAキャラクター画像が演出に係る演出画像及びその演出の解説とともに第2の表示画像の一部として第2の画像表示装置120に表示される。同様に、演出解説の対応する説明レベルが中級である場合には、図6(B)に示すBキャラクター画像が演出画像及び演出解説とともに表示され、演出解説の対応する説明レベルが上級である場合には、図6(C)に示すCキャラクター画像が演出画像及び演出解説とともに表示される。
【0067】
図7は、上述のようにして第2の画像表示装置120に表示された演出解説画面の一例を示す図である。図7に示す例は、演出解説の対応する説明レベルが初級の場合を示しており、遊技において実行された演出に係る演出画像401、当該演出の解説402、及びその解説キャラクター画像として演出解説の対応する説明レベル(初級)を示すAキャラクター画像403を含む第2の表示画像が第2の画像表示装置120に表示されている。
【0068】
以上のように、遊技において実行された演出に係る演出画像とその演出解説を表示することで、遊技者に対して演出の意味や演出により示される期待度を容易に認識させることができ、演出により遊技者に対して提供される情報を容易かつ確実に理解することができる。また、リール画像が表示される第1の画像表示装置とは異なる第2の画像表示装置に演出画像及び演出解説を表示することで、視認性を改善して、遊技者にとって見やすいように演出及びその解説を表示することができる。
【0069】
また、遊技実行処理が完了した後(少なくとも全リール画像が停止した後)に、演出画像を停止させ、停止した演出画像とともに演出解説を表示するようにしたことにより、表示する演出解説に遊技者を注目させることができるとともに、簡単な処理のみでこれら表示制御処理を行うことができる。
【0070】
また、演出解説の表示・非表示を設定可能にしたことで、例えば演出解説が不必要である場合には非表示に設定し、1遊技あたりに要する時間を短縮することができ、遊技の進行を速めることができる。
【0071】
図8は、図5に示したステップS101での判断の結果、演出解説表示処理が要求されていると判断した場合に、ステップS106にて実行する演出解説表示処理動作を示すフローチャートである。以下に説明する演出解説表示処理は、遊技を行うことなく、演出パターンに応じた演出を実行するともに、当該演出の解説(演出解説の対応する説明レベルを示す情報を含む。)を画像表示装置に表示させる処理である。
【0072】
まず、ステップS201にて、制御部301は、演出解説表示処理における動作モードとして解説モード又は辞書モードのいずれが設定されているかを判断する。
その結果、解説モードが設定されている場合には、さらにステップS202にて、演出解説を実行せずに演出クイズに進むための演出解説スキップ設定がなされているか否かを判断する。この判断の結果、演出解説のスキップ設定がなされている場合には、ステップS206に進み、そうでない場合にはステップS203に進む。
【0073】
ステップS203にて、演出検索部312は、制御部301による制御を基に検索条件設定部310により設定された検索条件に従って、演出パターン記憶部305に記憶されている演出パターンの中から何れか1つの演出パターンを選択する。また、演出検索部312は、選択した演出パターンに対応する演出解説を演出解説記憶部306から読み出す。このステップS203での演出パターンの選択は、遊技者の知識量に応じた説明レベルに従い、かつ、その説明レベル毎に予め決定された順番で演出パターンの選択が行われる。また、このような演出パターンの選択がなされるように、制御部301による制御を基に検索条件設定部310にて検索条件が設定される。なお、この演出解説表示処理における説明レベルは、上述した初級、中級、上級の3段階であっても良いが、各レベルをさらに細分化することでより多くの段階を設けることが望ましい。
【0074】
ステップS204にて、表示制御部307(必要に応じてサウンド制御部308も含む。)は、ステップS203において選択した演出パターンの演出を実行するとともに、当該演出に対応する演出解説を第2の画像表示装置に表示させる。より詳細には、表示制御部307は、まず演出パターンに応じた演出画像を含む第2の表示画像の画像データを生成し、生成した画像データに基づいて当該演出画像を第2の画像表示装置120に表示する。そして、演出パターンに応じた演出が終了するとき、表示制御部307は、演出画像と演出解説とを含む第2の表示画像の画像データを生成し、生成した画像データに基づいて演出画像とともにその演出解説を第2の画像表示装置120に表示する。なお、この場合にも、図5に示した動作と同様に、演出解説の対応する説明レベルを示す情報を付加して表示する。
【0075】
その後、次の演出及び演出解説に進むために、アイコン119eが遊技者により操作されると、ステップS205にて、演出パターンの演出及びその演出解説を所定の演出パターン数だけ実行したか否か判断する。その結果、実行した演出パターンの数が所定数より少ない場合にはステップS203に戻り、上述したステップS203〜S205の処理を再び行う。一方、所定の演出パターン数実行した場合には、ステップS206に進む。
【0076】
ステップS206にて、出題部313は、遊技者の説明レベルに応じた演出に係るクイズを遊技者に対して出題する。このクイズでは、遊技者の説明レベルに合ったある演出パターンの演出が所定数実行され、それらの演出の意味や演出に示される期待度が例えば3択選択式で出題される。遊技者は、それぞれのクイズに対して操作スイッチや操作ボタン群を適宜操作することにより解答する。
【0077】
そして、ステップS207にて、出題部313は、出題したクイズの正解数(あるいは正答率)に基づいて、遊技者の説明レベルをあげるか否かを判定する。具体的には、正解数(あるいは正答率)が予め設定した閾値を超えたか否かを判定する。判定の結果、遊技者の説明レベルをあげる場合には、ステップS208にて、出題部313は、遊技者の説明レベルを1段階上げ、そうでない(現在の説明レベルを維持する)場合にはステップS208をスキップする。
【0078】
続いて、ステップS209にて、制御部301は、上述したステップS202〜S208の処理を再び実行するか否かの応答を遊技者に促し、再び実行する場合にはステップS202に戻り、そうでない場合には演出解説表示処理を終了する。
【0079】
ステップS201での判断の結果、演出解説表示処理における動作モードとして辞書モードが設定されている場合には、ステップS210にて、検索条件設定部310は、検索項目リスト311を読み出すとともに、表示制御部307が、検索条件設定部310により読み出された検索項目リスト311に係る表示画像を第1の画像表示装置110に表示させる。初期表示においては、図9に示すように、階層構造における最上層に位置する検索項目リスト311の検索項目が表示される。
【0080】
図10は検索項目リスト311の構成例を示す図である。
図10に示す例では、最上層に位置する検索項目は、「初級説明」、「中級説明」、「上級説明」、及び「キャラから選択」からなる。例えば検索項目「初級説明」については、その1つ下層の検索項目として「スロットゲームの遊び方(A)」、「スロットゲームの遊び方(B)」、…と検索項目が設けられている。また、例えば検索項目「キャラから選択」については、「Aさん」、「Bさん」、「Cさん」、「通常ボーナス中」、「特別ボーナス中」、「小役成立」、…と検索項目が設けられている。さらに、検索項目「Aさん」の1つ下層の検索項目として、「Aさん登場1」、「Aさん登場2」、…と検索項目が設けられている。このようにして、階層構造を有する検索項目リスト311が構成されている。
【0081】
図8に戻り、ステップS211にて、検索条件設定部310は、制御部301からの情報を基に、第1の画像表示装置110に表示した検索項目リスト311に係る画像を参照した遊技者により何らかの選択操作が行われるまで待機する。
【0082】
そして、遊技者による選択操作が行われたと判断した場合には、ステップS212にて、検索条件設定部310は、選択された検索項目に対応する1つ下層の検索項目リストが存在するか否かを判断する。この判断の結果、1つ下層の検索項目リストが存在する場合には、ステップS210に戻り、選択された検索項目に対応する1つ下層の検索項目リストが存在しなくなるまでステップS210〜S212の処理を繰り返し行う。
【0083】
選択された検索項目に対応する下層の検索項目リストが存在しない場合に進むステップS213では、検索条件設定部310は、順次選択された検索項目に従って検索条件を決定する。さらに、演出検索部312は、検索条件設定部310にて決定された検索条件を基に、演出データ記憶部304から検索条件に応じた演出パターン及び当該演出パターンに対応する演出解説を検索する。
【0084】
続いて、ステップS214にて、表示制御部307(必要に応じてサウンド制御部308も含む。)は、上述したステップS204と同様にして、検索結果として得られた演出パターンの演出を実行するとともに、当該演出に対応する演出解説を第2の画像表示装置に表示させ、その後、演出解説表示処理を終了する。
【0085】
以上のように、階層構造を有する検索項目リスト311を参照して、階層構造の上層から下層に向けて検索項目を選択して検索条件を設定し、その検索条件に応じた演出パターン及び当該演出パターンに対応する検索する。そして、検索結果として得られた演出パターンの演出を実行して当該演出に係る演出画像を第2の画像表示装置に表示させ、さらに当該演出に対応する演出解説を第2の画像表示装置に表示させる。
【0086】
これにより、遊技者の要求に応じた演出を容易に選択して実行するとともに、その演出解説を行い、当該演出の意味や期待度を遊技者に提供することができる。したがって、演出により提供される情報を遊技者が容易かつ確実に理解することができる。また、階層構造を有する検索項目リスト311を用い、検索項目を順次選択して検索条件を設定することで、遊技者が要求する所望の演出を検索するための検索条件を適切かつ容易に設定することができる。さらには、容易に持ち運び可能な携帯型のゲーム装置であるので、任意の場所で上述した本実施形態における機能を実現し、演出の意味や期待度をわかりやすく遊技者に提供することができ、例えば、実際の遊技機にて実行される演出の意味や期待度をその場で直ちに調べることができる。
【0087】
また、図5に示した動作と同様に、演出パターン及び演出解説を検索する際には、遊技者の対応する説明レベルに応じて、演出パターン及び演出解説を検索するようにしても良く、遊技者の技量や知識量に見合った適切な情報を遊技者に提供することができる。
また、予め決定された順番で所定数の演出を実行しその解説を表示した後、当該演出に係るクイズを遊技者に対して出題し、それに対する正解数(正答率)に応じて遊技者の説明レベルをあげるかあるいは維持するかを決定する、言い換えれば出題されたクイズの正解数(正答率)に応じて遊技者の説明レベルを制御することで、遊技者の説明レベルや提供された情報の習得度を容易に把握することができるとともに、クイズ機能を備えることでゲーム装置としての趣向性も向上させることができる。また、遊技者に向上心を抱かせることを促すことが可能となる。
【0088】
なお、上述した実施形態では、リール画像を含む第1の表示画像を第1の画像表示装置110に表示し、演出画像(演出解説を含むこともある)を含む第2の表示画像を第2の画像表示装置120に表示するようにしているが、第1の表示画像を第2の画像表示装置120に表示し、第2の表示画像を第1の画像表示装置110に表示するようにしても良い。
【0089】
また、メダル投入から入賞判定及びメダル払出しまでに相当する遊技実行処理の完了後に遊技において実行された演出の解説を表示するようにしているが、上述したように少なくとも全リール画像の停止後であれば良く、演出解説の表示に係る処理を行った後に、入賞判定及びメダル払出しに相当する処理を行うようにしても良い。
【0090】
また、上述した実施形態では、携帯型スロットゲーム装置を一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施形態における各機能を任意の場所で実現することはできなくなるが、家庭用ゲーム装置等をはじめとする据え置き型ゲーム装置に適用しても良い。
【0091】
また、上述した実施形態では、スロットマシンを擬似的に再現したスロットゲーム装置を一例にして説明したが、本発明はこれに限定させるものではなく、例えばパチンコ機を擬似的に再現したパチンコゲーム装置等であってもよい。このパチンコゲーム装置を適用した場合には、実際のパチンコ機における遊技盤により構成される遊技領域に相当する画像を一方の画像表示装置に表示し、実際のパチンコ機における液晶表示装置等に表示される演出画像を他方の画像表示装置に表示するようにすれば良い。
【0092】
本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段としては、例えば、かかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体が挙げられる。また、上記プログラムも本発明の実施形態として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施形態によるスロットゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】第1の画像表示装置の表示面上に設けられたタッチパネルの構成を示した概略図である。
【図3】本実施形態におけるスロットゲーム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態におけるスロットゲーム装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図5】本実施形態におけるスロットゲーム装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】演出解説の対応する説明レベルを示す解説キャラクター画像の一例を示す図である。
【図7】演出解説画面の一例を示す図である。
【図8】演出解説表示処理動作を示すフローチャートである。
【図9】検索項目選択画面の一例を示す図である。
【図10】検索項目リストの構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0094】
10 スロットゲーム装置
11、12 コネクタ
13 通信バス
50 制御基板
52、201 ROM
53、202 RAM
110、120 画像表示装置
301 制御部
302 遊技制御部
303 演出制御部
304 演出データ記憶部
305 演出パターン記憶部
306 演出解説記憶部
307 表示制御部
308 サウンド制御部
309 解説表示/非表示設定部
310 検索条件設定部
311 検索項目リスト
312 演出検索部
313 出題部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像表示装置と、
上記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置とを備え、
複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示する複数のリール画像を一方の上記画像表示装置に表示し、上記遊技における演出に係る演出画像及び当該演出の解説を他方の上記画像表示装置に表示することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
上記リール画像を可変表示している期間は、上記演出に係る演出画像及び当該演出の解説のうち、上記演出画像だけを上記他方の画像表示装置に表示し、すべてのリール画像が停止した後に、上記演出画像とともに当該演出の解説を上記他方の画像表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
上記演出の解説毎に、予め設定した複数の説明レベルの何れかに各演出の解説を対応させ、遊技者の知識量に対応する上記説明レベルに応じて、上記演出の解説を選択的に表示することを特徴とする請求項1又は2記載のゲーム装置。
【請求項4】
上記演出の解説を表示する場合に、当該演出の解説の上記説明レベルを併せて表示することを特徴とする請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】
上記各説明レベルに対応させた互いに異なるキャラクター画像を用いて上記説明レベルを表示することを特徴とする請求項4記載のゲーム装置。
【請求項6】
上記他方の画像表示装置に上記演出の解説を表示するか否かを任意に設定可能な表示制限手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
第1の画像表示装置と、上記第1の画像表示装置とは独立して設けられた第2の画像表示装置とを有するゲーム装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
複数種類の図柄画像が所定の順序に従って可変表示され、停止時の図柄画像の組み合わせにより遊技結果を表示する複数のリール画像を一方の上記画像表示装置に表示する処理と、
上記遊技における演出に係る演出画像及び当該演出の解説を他方の上記画像表示装置に表示する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate