ゲーム装置
【課題】プレイヤの左右方向の変化を精度良く検出する。
【解決手段】ゲーム装置には、プレイヤが上によってジャンプするためのジャンプ台が設けられる。ジャンプ台18は、回動軸88を介して支持され、回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられている。複数のフォトセンサ80〜83は、ジャンプ台18の傾斜方向に沿って配設されている。たま、検出物体86は、ジャンプ台18の回転軸の位置に設けられ、ジャンプ台18の傾斜に伴ってフォトセンサ80〜83の検出範囲を通過するように形成されている。ゲーム装置は、複数のフォトセンサ80〜83により検出される検出物体86が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとにジャンプ台18の傾斜を検出する。
【解決手段】ゲーム装置には、プレイヤが上によってジャンプするためのジャンプ台が設けられる。ジャンプ台18は、回動軸88を介して支持され、回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられている。複数のフォトセンサ80〜83は、ジャンプ台18の傾斜方向に沿って配設されている。たま、検出物体86は、ジャンプ台18の回転軸の位置に設けられ、ジャンプ台18の傾斜に伴ってフォトセンサ80〜83の検出範囲を通過するように形成されている。ゲーム装置は、複数のフォトセンサ80〜83により検出される検出物体86が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとにジャンプ台18の傾斜を検出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤに台上でジャンプや横移動させるゲームを行うゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤがジャンプをしてゲームを行うゲーム装置が考えられている(特許文献1)。特許文献1に記載されたゲーム装置では、機台上でプレイヤが乗ってジャンプ操作をすることで上下方向に移動可能にされた上載本体と、上載本体の上下方向と横方向の移動状態を検出する回転抵抗系とを有し、回転抵抗系からの入力情報によってゲームを行うようになっている。従来のゲーム装置では、プレイヤが上載本体を操作してジャンプすることにより、キャラクタを操作してゲーム画面中のオブジェクトの上にジャンプさせたり、障害物を越えて進んでいくゲームなどを実行することができる。
【特許文献1】特開2001−87552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように従来のゲーム装置では、プレイヤが上載本体を操作して横移動させることにより、ゲーム画面中のキャラクタを横移動させることができるが、上載本体に設けられた垂直シャフトの上端に設けられた回転抵抗系により回転量を検出し、これにより横方向いドゥ量を検出していた。従来のゲーム装置の構成では、プレイヤが横移動する位置から最も離れた位置に垂直シャフトが設けられているために、プレイヤの横移動の大きさに比較して回転抵抗系の回転量が僅かとなってしまう。このため、精度良くプレイヤの横移動を検出することができなかった。
【0004】
また、従来のゲーム装置では、上載本体と一体化された垂直シャフトを回転させ、この回転量を回転抵抗系により検出する機械的な構造となっているため、上載本体上でプレイヤがジャンプする使用形態を継続して行うことにより故障が発生する恐れがあった。このため、精度の良い検出動作を継続的に行うことが困難となってしまう。
【0005】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、プレイヤの左右方向の変化を精度良く検出することが可能なゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、回転軸を介して支持され、前記回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられたジャンプ台と、前記ジャンプ台の傾斜方向に沿って配設された複数のフォトセンサと、前記ジャンプ台の回転軸の位置に設けられ、前記ジャンプ台の傾斜に伴って前記フォントセンサの検出範囲を通過するように形成された検出部材と、前記複数のフォントセンサにより検出される前記検出部材が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとに前記ジャンプ台の傾斜を検出する検出手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プレイヤの左右方向の変化を精度良く検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム装置の外観構成を示す図である。図1に示すゲーム装置は、プレイヤのジャンプ台におけるジャンプを検出し、このジャンプに連動させてゲーム画面中のキャラクタをジャンプ(ホッピング)の動作をするように表示制御するホッピングゲームを実行するものとする。図1に示すゲーム装置は、同時に二人のプレイヤがゲームを実行できる構成とした例を示している。
【0009】
図1に示すように、ゲーム装置は、本体ユニット10、ディスプレイユニット12、及び基台13が設けられている。本体ユニット10は、例えば直方体形状をしており、ゲーム装置を制御する回路等が収納されている。本体ユニット10の上部には、ディスプレイユニット12が搭載されている。ディスプレイユニット12には、二人のプレイヤ用の2つのディスプレイ15a,15bが収納されている。本体ユニット10の上にディスプレイユニット12が搭載されていることにより、後述するジャンプ検出ユニット16(ジャンプ台18)の上に乗っているプレイヤのほぼ正面で、ディスプレイ15a,15bにおいて表示されるゲーム画面を視認できるように配置されている。また、本体ユニット10の正面には、ゲーム使用の対価であるコインを投入するためのコイン投入口17が設けられている。
【0010】
基台13は、本体ユニット10の正面に配置されている水平面が形成された台である。基台13の上には、二人のプレイヤ用の2台のジャンプ検出ユニット16(16a,16b)が設置されている。ジャンプ検出ユニット16(16a,16b)の底部には、プレイヤが乗ってジャンプするためのジャンプ台18(18a,18b)(板部材)が設けられている。ジャンプ台18の前方(本体ユニット10側)には、中央から垂直方向に伸びるシャフト19(19a,19b)が取り付けられている。シャフト19(19a,19b)の上部先端には、左右に水平に伸びるグリップ20(20a,20b)が設けられ、左右のグリップ20(201,20b)の中央にはボタンユニット21(21a,21b)が設けられている。シャフト19は、ジャンプ台18に乗ったプレイヤがグリップ20を容易に把持しやすい高さに構成されている。従って、グリップ20を持ちながら安定してジャンプ台18の上でジャンプすることができる。ボタンユニット21は、ゲームスタートの指示や、ゲームメニューの選択指示(コースの選択など)をする場合に使用される。
【0011】
図2は、本実施形態におけるゲーム装置の機能構成を示す図である。
図2に示すように、ゲーム装置のメインユニット30には、CPU31、メモリ32、記憶装置33、表示コントローラ34、I/Oインタフェース35等の回路が設けられている。
【0012】
CPU31は、ゲーム装置全体の制御を司るもので、メモリ32に記憶された基本プログラムやゲームプログラムなどを含むプログラムにより各種の処理を実行する。CPU31は、メモリ32に記憶されたゲームプログラムを実行することで、ホッピングゲームを制御する。ホッピングゲームでは、ゲーム画面中においてキャラクタをジャンプ(ホッピング)表示させ、このキャラクタの動作をジャンプ台18上におけるプレイヤのジャンプに応じて制御する。CPU31は、ジャンプ検出ユニット16に設けられた各種のセンサにより検出された検出信号をもとに、ジャンプ台18の上でプレイヤがジャンプしたことを検出する。CPU31は、この検出されたプレイヤのジャンプと連動させて、ゲーム画面中において表示されるキャラクタの動き(ジャンプのタイミング)を制御する。なお、ホッピングゲームの詳細については後述する。
【0013】
メモリ32は、CPU31によりアクセスされるもので、プログラムやデータなどを一時的に記憶する。
【0014】
記憶装置33は、ハードディスク装置などにより構成され、プログラムやデータを記憶する。
【0015】
表示コントローラ34は、CPU31の制御のもとで、ディスプレイ15(15a,15b)における表示を制御する。表示コントローラ34は、二人のプレイヤのそれぞれに対応するゲーム画面を、ディスプレイ15a,15bに表示させる。
【0016】
I/Oインタフェース35は、I/O回路40を介して、各種入力デバイスからのデータの入力出力を制御する。
【0017】
I/O回路40には、コインセンサ41、ボタンユニット21(21a,21b)が接続されている。
コインセンサ41は、コイン投入口17から投入されたコインの投入を検出するためのセンサである。ボタンユニット21には、例えば選択支持用のボタン、方向指示用のボタンなど複数のボタンが設けられているものとする。
【0018】
また、I/O回路40には、ジャンプ台18に乗ったプレイヤのジャンプと、ジャンプした時の傾斜を検出するためのセンサ群が接続されている。本実施形態におけるゲーム装置では、位置センサ群42、加速度センサ群43、傾きセンサ群44が接続されている。
【0019】
位置センサ群42は、ジャンプ台18の上下方向の変化を検出するためのもので、フォトセンサ回路50(50a,50b)を介して複数のフォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)がI/O回路40と接続されている。フォトセンサ回路50aは、ジャンプ台18aの上下方向の変化を検出するための、例えば7つのフォトセンサ60a〜66aが接続されている。また、フォトセンサ回路50bは、ジャンプ台18bの上下方向の変化を検出するための、例えば7つのフォトセンサ60b〜66bが接続されている。本実施形態では、ジャンプ台18が上下方向に移動すると、縦方向に配列されたフォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)の何れかにより検出物体が検出されるように構成されている。なお、ジャンプ台18の上にプレイヤが乗っていない初期状態では、最上部に配置されたセンサ60(0番)によって検出物体が検出されているものとする。
【0020】
加速度センサ群43は、ジャンプ台18の上下方向の変化を検出するためのもので、加速度センサ回路51(51a,51b)を介して複数の加速度センサ70,71(70a,71a,70b,71b)がI/O回路40と接続されている。加速度センサ70は、精度が高くジャンプ台18の上下方向の変化を検出することができ、例えばフォトセンサ60〜66により検出できない体重の軽いプレイヤであっても、ジャンプ台18でのジャンプを検出することができる。加速度センサ回路51aは、ジャンプ台18aの上下方向の変化を検出するための、例えば2つの加速度センサ70a,71aが接続されている。また、加速度センサ回路51bは、ジャンプ台18bの上下方向の変化を検出するための、例えば2つの加速度センサ70b,71bが接続されている。加速度センサ70,71は、例えばジャンプ台18の裏面に装着され、ジャンプ台18の振動(加速度変化)を検出することができる。
【0021】
本実施形態のゲーム装置では、フォトセンサ60〜66と加速度センサ70,71とを組み合わせることで、体重の違いやジャンプのタイミングの違いなどがある様々なプレイヤを対象として、ジャンプ台18でのプレイヤのジャンプを精度良く検出することができる。
【0022】
傾きセンサ群44は、ジャンプ台18の傾斜の変化を検出するためのもので、フォトセンサ回路52を介して複数のフォトセンサ80〜83がI/O回路40と接続されている。本実施形態におけるゲーム装置では、例えばジャンプ台18の左右方向の傾斜を検出するものとする。ジャンプ台18を横幅方向中央において軸回動可能とし、この軸の回動方向に沿って複数のフォトセンサ80〜83を配置することで、ジャンプ台18の傾斜を検出することができる。なお、本実施形態におけるゲーム装置では、左右方向の傾斜を検出するものとして説明するが、左右方向だけでなく前後方向の傾斜を検出する構成とすることも可能である。
【0023】
フォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)とフォトセンサ80〜83は、例えば透過型フォトセンサが使用される。透過型フォトセンサは、発光素子と受光素子とを相対向して配置して、その間を検出物体が通過することにより光を遮ったことを検出する。透過型フォトセンサは、検出物体の通過を非接触により検出するので、耐久性が高いという特徴を持つ。
なお、透過型フォトセンサに限らず回帰反射型フォトセンサなど、他の形式のフォトセンサを用いることも可能である。
【0024】
次に、ジャンプ検出ユニット16の詳細な構成について説明する。
図3は、ジャンプ検出ユニット16の図1(図4)に示すA−A線における断面図、図4は図1(図3)に示すB−B線における断面図を示している。図3は、ジャンプ検出ユニット16の側面側から見た図であり、図4は、ジャンプ検出ユニット16の後端側から見た図である。
【0025】
図3及び図4に示すように、ジャンプ台18は、ジャンプ支持台87の上に回動軸88を介して装着されている。また、ジャンプ台18とジャンプ支持台87の上面との間には、若干の隙間(例えば2cm程度)が設けられている。回動軸88は、正面(本体ユニット10の設置側)に対して垂直方向で軸回転する。このため、プレイヤは、ジャンプ台18の上で本体ユニット10(ディスプレイ15)に正対した状態で左右方向にジャンプ台18を傾斜させることができる。本実施形態では、例えば左右方向にそれぞれ0°〜5°の範囲で傾斜させることができるものとする。
【0026】
ジャンプ支持台87は、サスペンションユニット90、スライド機構92、連結部材93を介して、所定の高さで水平状態が維持されるように支持されている。サスペンションユニット90は、例えばラバースプリングにより構成されるもので、プレイヤのジャンプに伴う、連結部材93を介して結合されたジャンプ支持台87の上下方向の衝撃を緩衝させるためのものである。サスペンションユニット90は、連結部材93の一方の端部が結合されており、ジャンプ支持台87が上下するのに伴って連結部材93の角度を変位させることができる。連結部材93の他方の端部は、スライド機構92に設けられたローラと連結されている。
【0027】
スライド機構92は、ジャンプ支持台87の底面部に取り付けられ、連結部材93と連結されたローラが水平方向に移動可能となるように収納されている。すなわち、ジャンプ支持台87の上下方向の移動に伴って、スライド機構92のローラが水平方向に移動する構成となっている。これにより、サスペンションユニット90によりジャンプの衝撃を吸収しながら、ジャンプ支持台87が上下方向に移動可能となるように支持することができる。
なお、サスペンションユニット90の詳細については図5〜図7を用いて後述する。
【0028】
また、図3には、各センサの取り付け位置を示している。
フォトセンサ60〜66は、縦方向に配列されて、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内に固定して取り付けられている。図3に示す例では、底部筐体の前方側(シャフト19の取り付け位置近傍)に取り付けられている。ジャンプ支持台87の底部には、フォトセンサ60〜66により検出される検出物体85が取り付けられている。検出物体85の先端部は、フォトセンサ60〜66による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能とする形状に形成されている。検出物体85は、ジャンプ台18にプレイヤが乗っていない初期状態において、最上部に配置されたセンサ60(0番)によって検出される位置となるように取り付けられている。従って、ジャンプ台18にプレイヤが乗ることによりジャンプ台18と共にジャンプ支持台87が下方に移動するのに伴って、検出物体85が下方に移動して、フォトセンサ61〜66の何れかによって検出される。
【0029】
加速度センサ70,71は、ジャンプ台18の中央付近の裏面に取り付けられている。ジャンプ台18は、回動軸88を介してジャンプ支持台87と連結されているため、プレイヤが乗ると上下方向に変動する。加速度センサ70,71は、このジャンプ台18の上下方向の変動(加速度)を検出する。
【0030】
フォトセンサ80〜83は、回動軸88による回転方向に沿って配置されている。図3に示す例では、フォトセンサ80〜83は、ジャンプ支持台87の後方側に取り付けられており、ジャンプ支持台87と共に上下方向に移動する。また、フォトセンサ80〜83に対する検出物体86がジャンプ台18の後方側端部の中央(回動軸88の位置)に取り付けられている。検出物体86は、フォトセンサ80〜83による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能となる厚さの板状に形成されている。フォトセンサ80〜83は、ジャンプ支持台87と固定され、検出物体86は、ジャンプ台18の回動軸88による回動(傾斜)に伴って回転方向に沿って移動するため、ジャンプ台18の傾斜角度に応じてフォトセンサ80〜83によって検出物体86の異なる位置が検出可能となる。検出物体86は、フォトセンサ80〜83により検出可能な部分と検出されない部分が交互に現れる歯形の形状をしている。このため、回転位置によって検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83の組み合わせが異なっている。この検出物体86を検出したフォトセンサ80〜83の組み合わせによって、ジャンプ台18の傾斜角度を判別することができる。なお、検出物体86の詳細な構成については後述する(図11、図12参照)。
【0031】
図5は、ジャンプ検出ユニット16のサスペンションユニット90が設けられた付近の底部筐体内を示す図である。
図5に示すように、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内の横幅方向の中央には、右側用と左側用の2つのサスペンションユニット90が並べて取り付けられている。右側用のサスペンションユニット90には、ジャンプ支持台87の右側底部に取り付けられたスライド機構92(のローラ)との間に連結部材93が連結され、左側用のサスペンションユニット90には、ジャンプ支持台87の左側底部に取り付けられたスライド機構92(のローラ)との間に連結部材93が連結されている。
【0032】
図6には、サスペンションユニット90の詳細な構成を示している。
図6に示すように、サスペンションユニット90は、断面をほぼ四角柱に形成された金属製の外殻90aと、外殻90aの内部に挿入された断面をほぼ四角柱に形成された金属製の内殻90bと、円柱形の4つのゴム90cにより形成されている。内殻90bは、角部を外殻90aの辺部と相対させる位置となるように挿入されている。ゴム90cは、外殻90aの角部と内殻90bの辺部との間に形成される空隙に圧入されている。連結部材93の端部が内殻90bと連結されており、連結部材93の角度が変更されることにより内殻90bが外殻90a内で回転される。これにより、4箇所に圧入されたゴム90cが変形され緩衝作用が発生する。
【0033】
また、他図では省略しているが、図5に示すように、底部筐体内には、左右両端部の底部に第2のサスペンションユニット97が設けられている。サスペンションユニット97は、サスペンションユニット90だけではジャンプ台18に乗ったプレイヤの体重を支えることが十分でない場合や、ジャンプ台18の上で強くジャンプされた場合の衝撃を分散するために設けられている。
【0034】
サスペンションユニット97は、サスペンションユニット90(図6)と同じものが使用され、連結部材98を介してスライド機構99を支持している。サスペンションユニット97は、ジャンプ台18にプレイヤが乗っていない状態において、スライド機構92の下方部に僅かの隙間を設けた位置となるようにスライド機構99を支持している。図7(a)には、この時の状態を示している。
【0035】
ジャンプ台18の上にプレイヤが乗ることによりジャンプ支持台87が下がると、スライド機構92の底面部がスライド機構99に接触し、さらにジャンプ支持台87が下がることによりスライド機構99を押し下げる。図7(b)には、この時の状態を示している。スライド機構99のローラは、スライド機構99が押し下げられるのに伴って水平方向に移動してスライド機構99の水平状態を保つ。
【0036】
次に、ジャンプ支持台87を水平状態に保って上下方向に移動させる機構について説明する。
図8は、ローラ91の配置を示す図である。図8に示す2つのローラ91は、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内の横幅方向の中央に配置されており、2つのサスペンションユニット90とそれぞれ対応している。ローラ91の回転軸は、サスペンションユニット90の内殻90bと連結されており、内殻90bの回転に伴って連動して回転するようになっている。2つのローラ91は、例えば歯車により係合されており、逆方向に同じ角度分回転するように構成されている。このため、2つのサスペンションユニット90(内殻90b)のそれぞれに取り付けられた連結部材93は、2つのローラ91によって内殻90bの回転量が同じとなるように制限されることから、ジャンプ支持台87の上下動に伴って同じだけ変動されることになる。この結果、ジャンプ支持台87は、常時水平状態を保ったまま上下方向に移動可能となる。
【0037】
このように、本実施形態におけるゲーム装置では、サスペンションユニット90,97を利用した機構によりジャンプ支持台87を上下方向に移動可能としている。サスペンションユニット90,97は、ラバースプリングにより構成されているため、ジャンプ台18の上でプレイヤがジャンプした衝撃を軟らかく吸収することができる。また、バネなどのように機械的な部品を使用した緩衝装置ではないため、使用経過に伴って作用が低下(へたり)しにくい。また、簡単な構造により緩衝装置が構成されているので、製造工程を簡略化し、またジャンプ検出ユニット16(底部筐体)の小型化を図ることができる。
【0038】
なお、前述した説明では、ジャンプ支持台87の上に回動軸88を介してジャンプ台18を設ける構成とし、ジャンプ支持台87を水平状態に保って上下動するようにし、ジャンプ台18を所定角度の範囲内で左右に傾斜するようにしているが、ジャンプ台18を省いた構成とすることも可能である。すなわち、ジャンプ支持台87のみによって上下方向の移動と左右方向への傾斜を可能な構成としても良い。この場合、図8に示すローラ91の機構を省略し、ジャンプ支持台87を所定範囲内で傾斜可能にする。
【0039】
次に、本実施形態におけるゲーム装置に設けられたフォトセンサ80〜83による検出動作について説明する。
図9は、フォトセンサ80〜83と検出物体86の取り付け位置を示す図である。図9に示すように、検出物体86は、ジャンプ台18の後方側端部の中央に取り付けられている。従って、ジャンプ台18が左右方向に傾斜することで、ジャンプ台18の回動軸88による回動(傾斜)に伴って回転方向に沿って移動する。
【0040】
なお、ジャンプ台18の上面には、図11に示すように、左右の両端部に向かって傾斜95が形成されている。これは、例えば図10(a)に示すように、ジャンプ台18の上にプレイヤが乗ってゲームを実行(ジャンプ)している際に、図10(b)のようにジャンプ台18が傾斜することによりプレイヤが端部近くに移動したとしても、傾斜95によってジャンプ台18の上面がほぼ水平となるので滑落を防止することができる。
【0041】
図11は、フォトセンサ80〜83と検出物体86の詳細な構成を示す図である。
図11に示すように、検出物体86は、フォトセンサ80〜83により検出可能な部分(検出部分)と検出されない部分(非検出部分)が交互に現れる歯形の形状をしている。図11に示す検出物体86の例では、3つの検出部分と、検出部分に挟まれた2つの非検出部分とから形成されている。フォトセンサ81,82は、中央に並べて配置され、ジャンプ台18が水平状態に有るときに、検出物体86の中央の検出部分において検出物体86を同時に検出する。フォトセンサ80,83は、ジャンプ台18が水平状態にあるとき、検出物体86の左右検出部分の外側に配置され、検出物体86を検出しないようになっている。従って、ジャンプ台18が水平状態にある初期位置では、フォトセンサ80,83がOFF(非検出)、フォトセンサ81,82がON(検出)の状態となっている。
【0042】
図12は、検出物体86とフォトセンサ80〜83の周辺の詳細を示す側面図である。
【0043】
図12に示すように、検出物体86は、ジャンプ台18の後方側端部の中央に取り付けられている。検出物体86は、フォトセンサ80〜83による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能となる厚さの板状に形成されており、フォトセンサ80〜83とは非接触の状態で検出範囲を通過する。
【0044】
このため、ゲーム装置が長期間利用される場合であっても、プレイヤのジャンプ台18でのジャンプ動作などによっても構造的な影響を受けず、継続して精度良く、検出動作を行うことが可能となる。
【0045】
フォトセンサ80〜83は、ジャンプ台18の傾斜に伴う検出物体86の位置変化によって、検出物体86を検出する組み合わせが異なる。図13には、フォトセンサ80〜83による検出物体86を検出する組み合わせの変化の一例を示している。
【0046】
例えば、図13(a)に示す例では、ジャンプ台18が右側に傾斜することにより、検出物体86の右側の非検出部分がフォトディテクタ82の位置にまで移動している。従って、図13(a)に示す検出物体86の位置では、フォトセンサ80,82,83がOFF(非検出)、フォトセンサ81がON(検出)状態となっている。そして、図13(a)に示す状態からさらにジャンプ台18が右側に傾斜すると、図13(b)に示すようになる。すなわち、左側の検出部分がフォトセンサ80が配置された位置にまで到達する。従って、図13(b)に示す検出物体86の位置では、フォトセンサ82,83がOFF(非検出)、フォトセンサ80,81がON(検出)状態となっている。
【0047】
図14には、ジャンプ台18(検出物体86)の傾斜毎の検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83(センサー1〜4)の組み合わせを示している。
【0048】
図14に示すように、ジャンプ台18が傾きが0°の場合には、前述したように、フォトセンサ80,83(センサー2.3)がOFF(非検出)、フォトセンサ81,82(センサー1.4)がON(検出)となる。ジャンプ台18の傾きが右に2.5°の場合には、フォトセンサ80,82,83(センサー1.3.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ81(センサー2)がON、以下同様にして、ジャンプ台18の傾きが右に5°の場合には、フォトセンサ82,83(センサー3.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ80,81(センサー1.2)がON、ジャンプ台18の傾きが左に2.5°の場合には、フォトセンサ80,81.83(センサー1.2.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ82(センサー3)がON、ジャンプ台18の傾きが左に5°の場合には、フォトセンサ80,82(センサー1.2)がOFF(非検出)、フォトセンサ82,83(センサー3.4)がONとなる。
【0049】
CPU31は、各フォトセンサ80〜83からの検出信号をもとに、検出物体86を検出したフォトセンサの組み合わせからジャンプ台18の傾斜方向と角度を検出することができる。
【0050】
このようにして、図11に示すような、検出物体86をフォトセンサ80〜83により検出可能な部分(検出部分)と検出されない部分(非検出部分)が交互に現れる歯形の形状とし、この形状に合わせて4つのフォトセンサ80〜83を所定の配置とすることで、ジャンプ台18の傾斜に応じて変化する検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83の組み合わせに基づいて、ジャンプ台18の傾斜方向と角度を検出することができる。また、故障を検知するために、常時、少なくとも1つのフォトセンサが検出物体86を検出するように構成するとしても、図11に示す形状の検出物体86を用いることで、単純な形状の検出物体(例えば、1つのフォトセンサのみにより検出可能な細板状)を用いた場合よりも少ない、4つのフォトセンサ80〜83によって5段階のジャンプ台18の状態を検出することができる。また、フォトセンサ80〜83を用いることで、検出物体86を非接触で検出するので耐久性を高くすることができる。
【0051】
次に、本実施形態におけるゲーム装置のゲーム実行時の動作について説明する。
ゲーム装置において実行されるホッピングゲームは、ゲーム空間中において予め設定されたコースを、複数のプレイヤにより動作が制御されるキャラクタにより制限時間内で競争させるゲームとする(コンピュータにより制御されるキャラクタを含んでいても良い)。キャラクタは、プレイヤがジャンプ台18の上でジャンプすることにより、連動してコースを進む方向にジャンプするよう表示制御される。
【0052】
ホッピングゲームプログラムには、ゲーム空間中のコースを定義するコースデータが設定されている。コースデータには、コースの地形(マップ)を定義するデータ、コース中に配置されたアイテムに関するデータ、環境(風向きなど)を制御するためのデータなどが含まれている。地形には、例えば森、草原、砂漠、ゴム面、鉄板など、ジャンプに影響する各種の種類が用意されている。また、上り坂、下り坂などの斜面や段差についても定義されている。キャラクタは、ジャンプしながら進むコースの地形や環境の違いに応じてジャンプの大きさ(幅、高さ)や方向が変化される。このため適切なコース取りをすることにより競争に勝つことができる。
【0053】
CPU31は、ホッピングプログラムを実行することで、ホッピングゲームを制御する。CPU31は、コイン投入口17にコインが投入され、ボタンユニット21の所定のボタン操作によりゲーム開始が指示されるとゲームを開始する。
【0054】
CPU31は、ゲームが開始されると、位置センサ群42及び加速度センサ群43からの各センサからの検出信号をもとに、ジャンプ台18の上におけるプレイヤのジャンプを検出する。また、CPU31は、前述したように、傾きセンサ群44(フォトセンサ80〜83)による検出信号をもとに、プレイヤがジャンプした時のジャンプ台18の傾斜角度を検出する。
【0055】
CPU31は、プレイヤのジャンプと連動させて、ゲーム画面中においてコースの進行方向にキャラクタをジャンプさせる。この際、CPU31は、傾きセンサ群44によって検出されたジャンプ台18の傾斜角度(例えば、0°、左右2,5°、左右5°)に応じた方向にキャラクタをジャンプさせる。
【0056】
本実施形態では、図11〜図14に示すように、4つのフォトセンサ80〜83を用いて、例えば0°〜5°の範囲のジャンプ台18の傾斜を精度良く検出するので、プレイヤは、僅かな動作によってキャラクタを制御することができる。従って、体重の軽い子供や女性であっても、体格の良くプレイヤと変わらないキャラクタの操作が可能となる。
【0057】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0058】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本実施形態におけるゲーム装置の外観構成を示す図。
【図2】本実施形態におけるゲーム装置の機能構成を示す図。
【図3】ジャンプ検出ユニット16の図1(図4)に示すA−A線における断面図。
【図4】図1(図3)に示すB−B線における断面図。
【図5】ジャンプ検出ユニット16のサスペンションユニット90が設けられた付近の底部筐体内を示す図。
【図6】サスペンションユニット90の詳細な構成を示す図。
【図7】サスペンションユニット97の作用を説明するための図。
【図8】ローラ91の配置を示す図。
【図9】フォトセンサ80〜83と検出物体86の取り付け位置を示す図。
【図10】傾斜95の作用を説明するための図。
【図11】フォトセンサ80〜83と検出物体86の詳細な構成を示す図。
【図12】検出物体86とフォトセンサ80〜83の周辺の詳細を示す側面図。
【図13】フォトセンサ80〜83による検出物体86を検出する組み合わせの変化の一例を示す図。
【図14】ジャンプ台18(検出物体86)の傾斜毎の検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83(センサー1〜4)の組み合わせを示す図。
【符号の説明】
【0060】
10…本体ユニット、12…ディスプレイユニット、13…基台、15(15a,15b)…ディスプレイ、16(16a,16b)…ジャンプ検出ユニット、17…コイン投入口、18(18a,18b)…ジャンプ台、19…シャフト、20(20a,20b)…グリップ、21…ボタンユニット、30…メインユニット、31…CPU、32…メモリ、33…記憶装置、34…表示コントローラ、35…I/Oインタフェース、40…I/O回路、41…コインセンサ、42…位置センサ群、43…加速度センサ群、44…傾きセンサ群、50(50a,50b)…フォトセンサ回路、51(51a,51b)…加速度センサ回路、52…フォトセンサ回路、60〜66(60a〜66a、60b〜66b)…フォトセンサ、70,71(70a,71a,71b,72b)…加速度センサ、80〜83…フォトセンサ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤに台上でジャンプや横移動させるゲームを行うゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤがジャンプをしてゲームを行うゲーム装置が考えられている(特許文献1)。特許文献1に記載されたゲーム装置では、機台上でプレイヤが乗ってジャンプ操作をすることで上下方向に移動可能にされた上載本体と、上載本体の上下方向と横方向の移動状態を検出する回転抵抗系とを有し、回転抵抗系からの入力情報によってゲームを行うようになっている。従来のゲーム装置では、プレイヤが上載本体を操作してジャンプすることにより、キャラクタを操作してゲーム画面中のオブジェクトの上にジャンプさせたり、障害物を越えて進んでいくゲームなどを実行することができる。
【特許文献1】特開2001−87552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように従来のゲーム装置では、プレイヤが上載本体を操作して横移動させることにより、ゲーム画面中のキャラクタを横移動させることができるが、上載本体に設けられた垂直シャフトの上端に設けられた回転抵抗系により回転量を検出し、これにより横方向いドゥ量を検出していた。従来のゲーム装置の構成では、プレイヤが横移動する位置から最も離れた位置に垂直シャフトが設けられているために、プレイヤの横移動の大きさに比較して回転抵抗系の回転量が僅かとなってしまう。このため、精度良くプレイヤの横移動を検出することができなかった。
【0004】
また、従来のゲーム装置では、上載本体と一体化された垂直シャフトを回転させ、この回転量を回転抵抗系により検出する機械的な構造となっているため、上載本体上でプレイヤがジャンプする使用形態を継続して行うことにより故障が発生する恐れがあった。このため、精度の良い検出動作を継続的に行うことが困難となってしまう。
【0005】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、プレイヤの左右方向の変化を精度良く検出することが可能なゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、回転軸を介して支持され、前記回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられたジャンプ台と、前記ジャンプ台の傾斜方向に沿って配設された複数のフォトセンサと、前記ジャンプ台の回転軸の位置に設けられ、前記ジャンプ台の傾斜に伴って前記フォントセンサの検出範囲を通過するように形成された検出部材と、前記複数のフォントセンサにより検出される前記検出部材が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとに前記ジャンプ台の傾斜を検出する検出手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プレイヤの左右方向の変化を精度良く検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム装置の外観構成を示す図である。図1に示すゲーム装置は、プレイヤのジャンプ台におけるジャンプを検出し、このジャンプに連動させてゲーム画面中のキャラクタをジャンプ(ホッピング)の動作をするように表示制御するホッピングゲームを実行するものとする。図1に示すゲーム装置は、同時に二人のプレイヤがゲームを実行できる構成とした例を示している。
【0009】
図1に示すように、ゲーム装置は、本体ユニット10、ディスプレイユニット12、及び基台13が設けられている。本体ユニット10は、例えば直方体形状をしており、ゲーム装置を制御する回路等が収納されている。本体ユニット10の上部には、ディスプレイユニット12が搭載されている。ディスプレイユニット12には、二人のプレイヤ用の2つのディスプレイ15a,15bが収納されている。本体ユニット10の上にディスプレイユニット12が搭載されていることにより、後述するジャンプ検出ユニット16(ジャンプ台18)の上に乗っているプレイヤのほぼ正面で、ディスプレイ15a,15bにおいて表示されるゲーム画面を視認できるように配置されている。また、本体ユニット10の正面には、ゲーム使用の対価であるコインを投入するためのコイン投入口17が設けられている。
【0010】
基台13は、本体ユニット10の正面に配置されている水平面が形成された台である。基台13の上には、二人のプレイヤ用の2台のジャンプ検出ユニット16(16a,16b)が設置されている。ジャンプ検出ユニット16(16a,16b)の底部には、プレイヤが乗ってジャンプするためのジャンプ台18(18a,18b)(板部材)が設けられている。ジャンプ台18の前方(本体ユニット10側)には、中央から垂直方向に伸びるシャフト19(19a,19b)が取り付けられている。シャフト19(19a,19b)の上部先端には、左右に水平に伸びるグリップ20(20a,20b)が設けられ、左右のグリップ20(201,20b)の中央にはボタンユニット21(21a,21b)が設けられている。シャフト19は、ジャンプ台18に乗ったプレイヤがグリップ20を容易に把持しやすい高さに構成されている。従って、グリップ20を持ちながら安定してジャンプ台18の上でジャンプすることができる。ボタンユニット21は、ゲームスタートの指示や、ゲームメニューの選択指示(コースの選択など)をする場合に使用される。
【0011】
図2は、本実施形態におけるゲーム装置の機能構成を示す図である。
図2に示すように、ゲーム装置のメインユニット30には、CPU31、メモリ32、記憶装置33、表示コントローラ34、I/Oインタフェース35等の回路が設けられている。
【0012】
CPU31は、ゲーム装置全体の制御を司るもので、メモリ32に記憶された基本プログラムやゲームプログラムなどを含むプログラムにより各種の処理を実行する。CPU31は、メモリ32に記憶されたゲームプログラムを実行することで、ホッピングゲームを制御する。ホッピングゲームでは、ゲーム画面中においてキャラクタをジャンプ(ホッピング)表示させ、このキャラクタの動作をジャンプ台18上におけるプレイヤのジャンプに応じて制御する。CPU31は、ジャンプ検出ユニット16に設けられた各種のセンサにより検出された検出信号をもとに、ジャンプ台18の上でプレイヤがジャンプしたことを検出する。CPU31は、この検出されたプレイヤのジャンプと連動させて、ゲーム画面中において表示されるキャラクタの動き(ジャンプのタイミング)を制御する。なお、ホッピングゲームの詳細については後述する。
【0013】
メモリ32は、CPU31によりアクセスされるもので、プログラムやデータなどを一時的に記憶する。
【0014】
記憶装置33は、ハードディスク装置などにより構成され、プログラムやデータを記憶する。
【0015】
表示コントローラ34は、CPU31の制御のもとで、ディスプレイ15(15a,15b)における表示を制御する。表示コントローラ34は、二人のプレイヤのそれぞれに対応するゲーム画面を、ディスプレイ15a,15bに表示させる。
【0016】
I/Oインタフェース35は、I/O回路40を介して、各種入力デバイスからのデータの入力出力を制御する。
【0017】
I/O回路40には、コインセンサ41、ボタンユニット21(21a,21b)が接続されている。
コインセンサ41は、コイン投入口17から投入されたコインの投入を検出するためのセンサである。ボタンユニット21には、例えば選択支持用のボタン、方向指示用のボタンなど複数のボタンが設けられているものとする。
【0018】
また、I/O回路40には、ジャンプ台18に乗ったプレイヤのジャンプと、ジャンプした時の傾斜を検出するためのセンサ群が接続されている。本実施形態におけるゲーム装置では、位置センサ群42、加速度センサ群43、傾きセンサ群44が接続されている。
【0019】
位置センサ群42は、ジャンプ台18の上下方向の変化を検出するためのもので、フォトセンサ回路50(50a,50b)を介して複数のフォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)がI/O回路40と接続されている。フォトセンサ回路50aは、ジャンプ台18aの上下方向の変化を検出するための、例えば7つのフォトセンサ60a〜66aが接続されている。また、フォトセンサ回路50bは、ジャンプ台18bの上下方向の変化を検出するための、例えば7つのフォトセンサ60b〜66bが接続されている。本実施形態では、ジャンプ台18が上下方向に移動すると、縦方向に配列されたフォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)の何れかにより検出物体が検出されるように構成されている。なお、ジャンプ台18の上にプレイヤが乗っていない初期状態では、最上部に配置されたセンサ60(0番)によって検出物体が検出されているものとする。
【0020】
加速度センサ群43は、ジャンプ台18の上下方向の変化を検出するためのもので、加速度センサ回路51(51a,51b)を介して複数の加速度センサ70,71(70a,71a,70b,71b)がI/O回路40と接続されている。加速度センサ70は、精度が高くジャンプ台18の上下方向の変化を検出することができ、例えばフォトセンサ60〜66により検出できない体重の軽いプレイヤであっても、ジャンプ台18でのジャンプを検出することができる。加速度センサ回路51aは、ジャンプ台18aの上下方向の変化を検出するための、例えば2つの加速度センサ70a,71aが接続されている。また、加速度センサ回路51bは、ジャンプ台18bの上下方向の変化を検出するための、例えば2つの加速度センサ70b,71bが接続されている。加速度センサ70,71は、例えばジャンプ台18の裏面に装着され、ジャンプ台18の振動(加速度変化)を検出することができる。
【0021】
本実施形態のゲーム装置では、フォトセンサ60〜66と加速度センサ70,71とを組み合わせることで、体重の違いやジャンプのタイミングの違いなどがある様々なプレイヤを対象として、ジャンプ台18でのプレイヤのジャンプを精度良く検出することができる。
【0022】
傾きセンサ群44は、ジャンプ台18の傾斜の変化を検出するためのもので、フォトセンサ回路52を介して複数のフォトセンサ80〜83がI/O回路40と接続されている。本実施形態におけるゲーム装置では、例えばジャンプ台18の左右方向の傾斜を検出するものとする。ジャンプ台18を横幅方向中央において軸回動可能とし、この軸の回動方向に沿って複数のフォトセンサ80〜83を配置することで、ジャンプ台18の傾斜を検出することができる。なお、本実施形態におけるゲーム装置では、左右方向の傾斜を検出するものとして説明するが、左右方向だけでなく前後方向の傾斜を検出する構成とすることも可能である。
【0023】
フォトセンサ60〜66(60a〜66a、60b〜66b)とフォトセンサ80〜83は、例えば透過型フォトセンサが使用される。透過型フォトセンサは、発光素子と受光素子とを相対向して配置して、その間を検出物体が通過することにより光を遮ったことを検出する。透過型フォトセンサは、検出物体の通過を非接触により検出するので、耐久性が高いという特徴を持つ。
なお、透過型フォトセンサに限らず回帰反射型フォトセンサなど、他の形式のフォトセンサを用いることも可能である。
【0024】
次に、ジャンプ検出ユニット16の詳細な構成について説明する。
図3は、ジャンプ検出ユニット16の図1(図4)に示すA−A線における断面図、図4は図1(図3)に示すB−B線における断面図を示している。図3は、ジャンプ検出ユニット16の側面側から見た図であり、図4は、ジャンプ検出ユニット16の後端側から見た図である。
【0025】
図3及び図4に示すように、ジャンプ台18は、ジャンプ支持台87の上に回動軸88を介して装着されている。また、ジャンプ台18とジャンプ支持台87の上面との間には、若干の隙間(例えば2cm程度)が設けられている。回動軸88は、正面(本体ユニット10の設置側)に対して垂直方向で軸回転する。このため、プレイヤは、ジャンプ台18の上で本体ユニット10(ディスプレイ15)に正対した状態で左右方向にジャンプ台18を傾斜させることができる。本実施形態では、例えば左右方向にそれぞれ0°〜5°の範囲で傾斜させることができるものとする。
【0026】
ジャンプ支持台87は、サスペンションユニット90、スライド機構92、連結部材93を介して、所定の高さで水平状態が維持されるように支持されている。サスペンションユニット90は、例えばラバースプリングにより構成されるもので、プレイヤのジャンプに伴う、連結部材93を介して結合されたジャンプ支持台87の上下方向の衝撃を緩衝させるためのものである。サスペンションユニット90は、連結部材93の一方の端部が結合されており、ジャンプ支持台87が上下するのに伴って連結部材93の角度を変位させることができる。連結部材93の他方の端部は、スライド機構92に設けられたローラと連結されている。
【0027】
スライド機構92は、ジャンプ支持台87の底面部に取り付けられ、連結部材93と連結されたローラが水平方向に移動可能となるように収納されている。すなわち、ジャンプ支持台87の上下方向の移動に伴って、スライド機構92のローラが水平方向に移動する構成となっている。これにより、サスペンションユニット90によりジャンプの衝撃を吸収しながら、ジャンプ支持台87が上下方向に移動可能となるように支持することができる。
なお、サスペンションユニット90の詳細については図5〜図7を用いて後述する。
【0028】
また、図3には、各センサの取り付け位置を示している。
フォトセンサ60〜66は、縦方向に配列されて、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内に固定して取り付けられている。図3に示す例では、底部筐体の前方側(シャフト19の取り付け位置近傍)に取り付けられている。ジャンプ支持台87の底部には、フォトセンサ60〜66により検出される検出物体85が取り付けられている。検出物体85の先端部は、フォトセンサ60〜66による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能とする形状に形成されている。検出物体85は、ジャンプ台18にプレイヤが乗っていない初期状態において、最上部に配置されたセンサ60(0番)によって検出される位置となるように取り付けられている。従って、ジャンプ台18にプレイヤが乗ることによりジャンプ台18と共にジャンプ支持台87が下方に移動するのに伴って、検出物体85が下方に移動して、フォトセンサ61〜66の何れかによって検出される。
【0029】
加速度センサ70,71は、ジャンプ台18の中央付近の裏面に取り付けられている。ジャンプ台18は、回動軸88を介してジャンプ支持台87と連結されているため、プレイヤが乗ると上下方向に変動する。加速度センサ70,71は、このジャンプ台18の上下方向の変動(加速度)を検出する。
【0030】
フォトセンサ80〜83は、回動軸88による回転方向に沿って配置されている。図3に示す例では、フォトセンサ80〜83は、ジャンプ支持台87の後方側に取り付けられており、ジャンプ支持台87と共に上下方向に移動する。また、フォトセンサ80〜83に対する検出物体86がジャンプ台18の後方側端部の中央(回動軸88の位置)に取り付けられている。検出物体86は、フォトセンサ80〜83による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能となる厚さの板状に形成されている。フォトセンサ80〜83は、ジャンプ支持台87と固定され、検出物体86は、ジャンプ台18の回動軸88による回動(傾斜)に伴って回転方向に沿って移動するため、ジャンプ台18の傾斜角度に応じてフォトセンサ80〜83によって検出物体86の異なる位置が検出可能となる。検出物体86は、フォトセンサ80〜83により検出可能な部分と検出されない部分が交互に現れる歯形の形状をしている。このため、回転位置によって検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83の組み合わせが異なっている。この検出物体86を検出したフォトセンサ80〜83の組み合わせによって、ジャンプ台18の傾斜角度を判別することができる。なお、検出物体86の詳細な構成については後述する(図11、図12参照)。
【0031】
図5は、ジャンプ検出ユニット16のサスペンションユニット90が設けられた付近の底部筐体内を示す図である。
図5に示すように、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内の横幅方向の中央には、右側用と左側用の2つのサスペンションユニット90が並べて取り付けられている。右側用のサスペンションユニット90には、ジャンプ支持台87の右側底部に取り付けられたスライド機構92(のローラ)との間に連結部材93が連結され、左側用のサスペンションユニット90には、ジャンプ支持台87の左側底部に取り付けられたスライド機構92(のローラ)との間に連結部材93が連結されている。
【0032】
図6には、サスペンションユニット90の詳細な構成を示している。
図6に示すように、サスペンションユニット90は、断面をほぼ四角柱に形成された金属製の外殻90aと、外殻90aの内部に挿入された断面をほぼ四角柱に形成された金属製の内殻90bと、円柱形の4つのゴム90cにより形成されている。内殻90bは、角部を外殻90aの辺部と相対させる位置となるように挿入されている。ゴム90cは、外殻90aの角部と内殻90bの辺部との間に形成される空隙に圧入されている。連結部材93の端部が内殻90bと連結されており、連結部材93の角度が変更されることにより内殻90bが外殻90a内で回転される。これにより、4箇所に圧入されたゴム90cが変形され緩衝作用が発生する。
【0033】
また、他図では省略しているが、図5に示すように、底部筐体内には、左右両端部の底部に第2のサスペンションユニット97が設けられている。サスペンションユニット97は、サスペンションユニット90だけではジャンプ台18に乗ったプレイヤの体重を支えることが十分でない場合や、ジャンプ台18の上で強くジャンプされた場合の衝撃を分散するために設けられている。
【0034】
サスペンションユニット97は、サスペンションユニット90(図6)と同じものが使用され、連結部材98を介してスライド機構99を支持している。サスペンションユニット97は、ジャンプ台18にプレイヤが乗っていない状態において、スライド機構92の下方部に僅かの隙間を設けた位置となるようにスライド機構99を支持している。図7(a)には、この時の状態を示している。
【0035】
ジャンプ台18の上にプレイヤが乗ることによりジャンプ支持台87が下がると、スライド機構92の底面部がスライド機構99に接触し、さらにジャンプ支持台87が下がることによりスライド機構99を押し下げる。図7(b)には、この時の状態を示している。スライド機構99のローラは、スライド機構99が押し下げられるのに伴って水平方向に移動してスライド機構99の水平状態を保つ。
【0036】
次に、ジャンプ支持台87を水平状態に保って上下方向に移動させる機構について説明する。
図8は、ローラ91の配置を示す図である。図8に示す2つのローラ91は、ジャンプ検出ユニット16の底部筐体内の横幅方向の中央に配置されており、2つのサスペンションユニット90とそれぞれ対応している。ローラ91の回転軸は、サスペンションユニット90の内殻90bと連結されており、内殻90bの回転に伴って連動して回転するようになっている。2つのローラ91は、例えば歯車により係合されており、逆方向に同じ角度分回転するように構成されている。このため、2つのサスペンションユニット90(内殻90b)のそれぞれに取り付けられた連結部材93は、2つのローラ91によって内殻90bの回転量が同じとなるように制限されることから、ジャンプ支持台87の上下動に伴って同じだけ変動されることになる。この結果、ジャンプ支持台87は、常時水平状態を保ったまま上下方向に移動可能となる。
【0037】
このように、本実施形態におけるゲーム装置では、サスペンションユニット90,97を利用した機構によりジャンプ支持台87を上下方向に移動可能としている。サスペンションユニット90,97は、ラバースプリングにより構成されているため、ジャンプ台18の上でプレイヤがジャンプした衝撃を軟らかく吸収することができる。また、バネなどのように機械的な部品を使用した緩衝装置ではないため、使用経過に伴って作用が低下(へたり)しにくい。また、簡単な構造により緩衝装置が構成されているので、製造工程を簡略化し、またジャンプ検出ユニット16(底部筐体)の小型化を図ることができる。
【0038】
なお、前述した説明では、ジャンプ支持台87の上に回動軸88を介してジャンプ台18を設ける構成とし、ジャンプ支持台87を水平状態に保って上下動するようにし、ジャンプ台18を所定角度の範囲内で左右に傾斜するようにしているが、ジャンプ台18を省いた構成とすることも可能である。すなわち、ジャンプ支持台87のみによって上下方向の移動と左右方向への傾斜を可能な構成としても良い。この場合、図8に示すローラ91の機構を省略し、ジャンプ支持台87を所定範囲内で傾斜可能にする。
【0039】
次に、本実施形態におけるゲーム装置に設けられたフォトセンサ80〜83による検出動作について説明する。
図9は、フォトセンサ80〜83と検出物体86の取り付け位置を示す図である。図9に示すように、検出物体86は、ジャンプ台18の後方側端部の中央に取り付けられている。従って、ジャンプ台18が左右方向に傾斜することで、ジャンプ台18の回動軸88による回動(傾斜)に伴って回転方向に沿って移動する。
【0040】
なお、ジャンプ台18の上面には、図11に示すように、左右の両端部に向かって傾斜95が形成されている。これは、例えば図10(a)に示すように、ジャンプ台18の上にプレイヤが乗ってゲームを実行(ジャンプ)している際に、図10(b)のようにジャンプ台18が傾斜することによりプレイヤが端部近くに移動したとしても、傾斜95によってジャンプ台18の上面がほぼ水平となるので滑落を防止することができる。
【0041】
図11は、フォトセンサ80〜83と検出物体86の詳細な構成を示す図である。
図11に示すように、検出物体86は、フォトセンサ80〜83により検出可能な部分(検出部分)と検出されない部分(非検出部分)が交互に現れる歯形の形状をしている。図11に示す検出物体86の例では、3つの検出部分と、検出部分に挟まれた2つの非検出部分とから形成されている。フォトセンサ81,82は、中央に並べて配置され、ジャンプ台18が水平状態に有るときに、検出物体86の中央の検出部分において検出物体86を同時に検出する。フォトセンサ80,83は、ジャンプ台18が水平状態にあるとき、検出物体86の左右検出部分の外側に配置され、検出物体86を検出しないようになっている。従って、ジャンプ台18が水平状態にある初期位置では、フォトセンサ80,83がOFF(非検出)、フォトセンサ81,82がON(検出)の状態となっている。
【0042】
図12は、検出物体86とフォトセンサ80〜83の周辺の詳細を示す側面図である。
【0043】
図12に示すように、検出物体86は、ジャンプ台18の後方側端部の中央に取り付けられている。検出物体86は、フォトセンサ80〜83による検出範囲(発光素子と受光素子との間)を通過可能となる厚さの板状に形成されており、フォトセンサ80〜83とは非接触の状態で検出範囲を通過する。
【0044】
このため、ゲーム装置が長期間利用される場合であっても、プレイヤのジャンプ台18でのジャンプ動作などによっても構造的な影響を受けず、継続して精度良く、検出動作を行うことが可能となる。
【0045】
フォトセンサ80〜83は、ジャンプ台18の傾斜に伴う検出物体86の位置変化によって、検出物体86を検出する組み合わせが異なる。図13には、フォトセンサ80〜83による検出物体86を検出する組み合わせの変化の一例を示している。
【0046】
例えば、図13(a)に示す例では、ジャンプ台18が右側に傾斜することにより、検出物体86の右側の非検出部分がフォトディテクタ82の位置にまで移動している。従って、図13(a)に示す検出物体86の位置では、フォトセンサ80,82,83がOFF(非検出)、フォトセンサ81がON(検出)状態となっている。そして、図13(a)に示す状態からさらにジャンプ台18が右側に傾斜すると、図13(b)に示すようになる。すなわち、左側の検出部分がフォトセンサ80が配置された位置にまで到達する。従って、図13(b)に示す検出物体86の位置では、フォトセンサ82,83がOFF(非検出)、フォトセンサ80,81がON(検出)状態となっている。
【0047】
図14には、ジャンプ台18(検出物体86)の傾斜毎の検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83(センサー1〜4)の組み合わせを示している。
【0048】
図14に示すように、ジャンプ台18が傾きが0°の場合には、前述したように、フォトセンサ80,83(センサー2.3)がOFF(非検出)、フォトセンサ81,82(センサー1.4)がON(検出)となる。ジャンプ台18の傾きが右に2.5°の場合には、フォトセンサ80,82,83(センサー1.3.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ81(センサー2)がON、以下同様にして、ジャンプ台18の傾きが右に5°の場合には、フォトセンサ82,83(センサー3.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ80,81(センサー1.2)がON、ジャンプ台18の傾きが左に2.5°の場合には、フォトセンサ80,81.83(センサー1.2.4)がOFF(非検出)、フォトセンサ82(センサー3)がON、ジャンプ台18の傾きが左に5°の場合には、フォトセンサ80,82(センサー1.2)がOFF(非検出)、フォトセンサ82,83(センサー3.4)がONとなる。
【0049】
CPU31は、各フォトセンサ80〜83からの検出信号をもとに、検出物体86を検出したフォトセンサの組み合わせからジャンプ台18の傾斜方向と角度を検出することができる。
【0050】
このようにして、図11に示すような、検出物体86をフォトセンサ80〜83により検出可能な部分(検出部分)と検出されない部分(非検出部分)が交互に現れる歯形の形状とし、この形状に合わせて4つのフォトセンサ80〜83を所定の配置とすることで、ジャンプ台18の傾斜に応じて変化する検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83の組み合わせに基づいて、ジャンプ台18の傾斜方向と角度を検出することができる。また、故障を検知するために、常時、少なくとも1つのフォトセンサが検出物体86を検出するように構成するとしても、図11に示す形状の検出物体86を用いることで、単純な形状の検出物体(例えば、1つのフォトセンサのみにより検出可能な細板状)を用いた場合よりも少ない、4つのフォトセンサ80〜83によって5段階のジャンプ台18の状態を検出することができる。また、フォトセンサ80〜83を用いることで、検出物体86を非接触で検出するので耐久性を高くすることができる。
【0051】
次に、本実施形態におけるゲーム装置のゲーム実行時の動作について説明する。
ゲーム装置において実行されるホッピングゲームは、ゲーム空間中において予め設定されたコースを、複数のプレイヤにより動作が制御されるキャラクタにより制限時間内で競争させるゲームとする(コンピュータにより制御されるキャラクタを含んでいても良い)。キャラクタは、プレイヤがジャンプ台18の上でジャンプすることにより、連動してコースを進む方向にジャンプするよう表示制御される。
【0052】
ホッピングゲームプログラムには、ゲーム空間中のコースを定義するコースデータが設定されている。コースデータには、コースの地形(マップ)を定義するデータ、コース中に配置されたアイテムに関するデータ、環境(風向きなど)を制御するためのデータなどが含まれている。地形には、例えば森、草原、砂漠、ゴム面、鉄板など、ジャンプに影響する各種の種類が用意されている。また、上り坂、下り坂などの斜面や段差についても定義されている。キャラクタは、ジャンプしながら進むコースの地形や環境の違いに応じてジャンプの大きさ(幅、高さ)や方向が変化される。このため適切なコース取りをすることにより競争に勝つことができる。
【0053】
CPU31は、ホッピングプログラムを実行することで、ホッピングゲームを制御する。CPU31は、コイン投入口17にコインが投入され、ボタンユニット21の所定のボタン操作によりゲーム開始が指示されるとゲームを開始する。
【0054】
CPU31は、ゲームが開始されると、位置センサ群42及び加速度センサ群43からの各センサからの検出信号をもとに、ジャンプ台18の上におけるプレイヤのジャンプを検出する。また、CPU31は、前述したように、傾きセンサ群44(フォトセンサ80〜83)による検出信号をもとに、プレイヤがジャンプした時のジャンプ台18の傾斜角度を検出する。
【0055】
CPU31は、プレイヤのジャンプと連動させて、ゲーム画面中においてコースの進行方向にキャラクタをジャンプさせる。この際、CPU31は、傾きセンサ群44によって検出されたジャンプ台18の傾斜角度(例えば、0°、左右2,5°、左右5°)に応じた方向にキャラクタをジャンプさせる。
【0056】
本実施形態では、図11〜図14に示すように、4つのフォトセンサ80〜83を用いて、例えば0°〜5°の範囲のジャンプ台18の傾斜を精度良く検出するので、プレイヤは、僅かな動作によってキャラクタを制御することができる。従って、体重の軽い子供や女性であっても、体格の良くプレイヤと変わらないキャラクタの操作が可能となる。
【0057】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0058】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本実施形態におけるゲーム装置の外観構成を示す図。
【図2】本実施形態におけるゲーム装置の機能構成を示す図。
【図3】ジャンプ検出ユニット16の図1(図4)に示すA−A線における断面図。
【図4】図1(図3)に示すB−B線における断面図。
【図5】ジャンプ検出ユニット16のサスペンションユニット90が設けられた付近の底部筐体内を示す図。
【図6】サスペンションユニット90の詳細な構成を示す図。
【図7】サスペンションユニット97の作用を説明するための図。
【図8】ローラ91の配置を示す図。
【図9】フォトセンサ80〜83と検出物体86の取り付け位置を示す図。
【図10】傾斜95の作用を説明するための図。
【図11】フォトセンサ80〜83と検出物体86の詳細な構成を示す図。
【図12】検出物体86とフォトセンサ80〜83の周辺の詳細を示す側面図。
【図13】フォトセンサ80〜83による検出物体86を検出する組み合わせの変化の一例を示す図。
【図14】ジャンプ台18(検出物体86)の傾斜毎の検出物体86を検出するフォトセンサ80〜83(センサー1〜4)の組み合わせを示す図。
【符号の説明】
【0060】
10…本体ユニット、12…ディスプレイユニット、13…基台、15(15a,15b)…ディスプレイ、16(16a,16b)…ジャンプ検出ユニット、17…コイン投入口、18(18a,18b)…ジャンプ台、19…シャフト、20(20a,20b)…グリップ、21…ボタンユニット、30…メインユニット、31…CPU、32…メモリ、33…記憶装置、34…表示コントローラ、35…I/Oインタフェース、40…I/O回路、41…コインセンサ、42…位置センサ群、43…加速度センサ群、44…傾きセンサ群、50(50a,50b)…フォトセンサ回路、51(51a,51b)…加速度センサ回路、52…フォトセンサ回路、60〜66(60a〜66a、60b〜66b)…フォトセンサ、70,71(70a,71a,71b,72b)…加速度センサ、80〜83…フォトセンサ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を介して支持され、前記回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられたジャンプ台と、
前記ジャンプ台の傾斜方向に沿って配設された複数のフォトセンサと、
前記ジャンプ台の回転軸の位置に設けられ、前記ジャンプ台の傾斜に伴って前記フォントセンサの検出範囲を通過するように形成された検出部材と、
前記複数のフォントセンサにより検出される前記検出部材が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとに前記ジャンプ台の傾斜を検出する検出手段と
を具備したことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記検出部材は、前記フォトセンサにより検出可能な検出部分と検出されない非検出部分とが交互に現れる歯形の形状に形成され、
前記複数のフォトセンサは、前記ジャンプ台の傾斜に応じて、前記検出部材を検出するものと、検出しないものとの組み合わせが変化する位置に配設されたことを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記検出部材に、3つの検出部分と、検出部分に挟まれた2つの非検出部分とを形成し、
前記ジャンプ台が水平状態に有るときに、中央の前記検出部分を検出する位置に配設された2つのフォトセンサと、左右の前記検出部分の外側にそれぞれ配置された2つのフォトセンサとを設けたことを特徴とする請求項2記載のゲーム装置。
【請求項1】
回転軸を介して支持され、前記回転軸により所定方向に傾斜可能に設けられたジャンプ台と、
前記ジャンプ台の傾斜方向に沿って配設された複数のフォトセンサと、
前記ジャンプ台の回転軸の位置に設けられ、前記ジャンプ台の傾斜に伴って前記フォントセンサの検出範囲を通過するように形成された検出部材と、
前記複数のフォントセンサにより検出される前記検出部材が検出範囲を通過したことを示す検知信号をもとに前記ジャンプ台の傾斜を検出する検出手段と
を具備したことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記検出部材は、前記フォトセンサにより検出可能な検出部分と検出されない非検出部分とが交互に現れる歯形の形状に形成され、
前記複数のフォトセンサは、前記ジャンプ台の傾斜に応じて、前記検出部材を検出するものと、検出しないものとの組み合わせが変化する位置に配設されたことを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記検出部材に、3つの検出部分と、検出部分に挟まれた2つの非検出部分とを形成し、
前記ジャンプ台が水平状態に有るときに、中央の前記検出部分を検出する位置に配設された2つのフォトセンサと、左右の前記検出部分の外側にそれぞれ配置された2つのフォトセンサとを設けたことを特徴とする請求項2記載のゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−68918(P2010−68918A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237959(P2008−237959)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】
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