説明

コイルローラ

【課題】本発明は、プロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業のために配された作業員によって、プロファイルコイルの回転状態を制御することを可能にする新規なコイルローラを提供することを目的とする。
【解決手段】更生管40の製管作業中において、円周方向に回転するプロファイルコイル10の回転状態を、フットスイッチ61が備えられた遠隔操作装置6を介して決定できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管を更生するための長尺の帯状部材を巻き回して形成されたプロファイルコイルを円周方向に回転させるためのコイルローラに関する。
【背景技術】
【0002】
農業用水管、下水道管、上水道管などの既設管が、ひび割れや腐食などを生じたり、老朽化したりした場合の対策の一つとして、長尺の帯状部材を巻き回して形成されたプロファイルコイルを地上に設置すると共に既設管内に製管機を配置し、前記プロファイルコイルから帯状部材を製管機に連続的に供給しながら螺旋状に巻回すことによって、帯状部材が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成する更生方法が実施されている。
【0003】
この更生方法においては、帯状部材を螺旋状に巻き回しながら製管するので、プロファイルコイルから引き出した帯状部材にはねじれが生じる。製管が進むにつれて帯状部材にねじれが蓄積されると、帯状部材が折れ曲ったり、破断したりするといった不具合が生じる。
【0004】
そのため、帯状部材をプロファイルコイルから引き出す際に、プロファイルコイルを円周方向に回転させることによって帯状部材に過剰なねじれが生じないようにする手段が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10‐166443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明においては、プロファイルコイルを円周方向に回転させるにあたり、モータによる駆動力を利用する旨が開示されている。これにより、プロファイルコイルを回転させる人的労力は軽減される。
【0007】
しかしながら、製管作業時における帯状部材のねじれは常に一定でなく、プロファイルコイルの回転状態は帯状部材のねじれ状態に応じて適宜変更する必要がある。
【0008】
ところが、実際の作業現場において、プロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業員は、引き出した帯状部材を両手で捌きつつ、立坑を介して帯状部材を既設管内に順次投入する作業を継続的に行うことから、プロファイルコイルの回転状態を制御する余裕はない。
【0009】
そのため、プロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業員とは別に、プロファイルコイルの回転状態を制御する作業員を配する必要があった。
【0010】
本発明は、前記技術的課題を解決するために開発されたものであり、長尺の帯状部材を巻き回して形成されたプロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業のために配された作業員によってプロファイルコイルの回転状態を制御することを可能にする新規なコイルローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のコイルローラは、既設管を更生するための長尺の帯状部材を巻き回して形成されたプロファイルコイルを円周方向に回転させるためのコイルローラであって、このコイルローラは、基台と、基台に回転軸が軸支され、プロファイルコイルに対し、円周方向への回転力を付与する回転体と、回転体を回転させるための回転力を出力する駆動源と、回転体の回転数を決定するフットスイッチが備えられた遠隔操作装置と、を具備することを特徴とする。
【0012】
即ち、本発明のコイルローラにおいては、プロファイルコイルに対し、円周方向への回転力を付与する回転体の回転数の決定につき、フットスイッチが備えられた遠隔操作装置を介して行えるようにしているから、プロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業のために配された作業員が、作業を中断することなく遠隔操作装置を足で操作することが可能となる。これより、コイルローラを専門的に操作する作業員が不要となり、省人化が可能となる。
【0013】
なお、本発明において、「プロファイルコイル」とは、長尺の帯状部材を一端から巻き回し、順に外周に巻足していくことによってコイル状に形成した帯状部材の巻き物を意味する。具体的に例えば、帯状部材を単独で巻き回すことによってコイル状に形成したものや、円筒状のドラムを心材として、このドラムの外周に帯状部材を巻き付けたものなどを挙げることができる。
【0014】
本発明において、プロファイルコイルに対し、円周方向への回転力を付与する手段については特に限定されるものではない。プロファイルコイルに対し、円周方向への回転力を付与する一般的な手段としては、プロファイルコイルの中心に棒状の回転体を挿入し、この回転体を回転させることによってプロファイルコイルを円周方向に回転させる手段や、プロファイルコイルの周縁に回転体を接触させ、この回転体を回転させることによって、プロファイルコイルを円周方向に回転させる手段などを挙げることができる。
【0015】
ここで、プロファイルコイルの中心に棒状の回転体を挿入し、この回転体を回転させることによってプロファイルコイルを円周方向に回転させる手段に比べ、プロファイルコイルの周縁に回転体を接触させ、この回転体を回転させることによって、プロファイルコイルを円周方向に回転させる手段は、コイルローラの剛性が確保し易く、しかも比較的低トルクでプロファイルコイルを回転させることができる利点がある。
【0016】
これより、本発明においては、基台に回転軸が軸支された回転体が、プロファイルコイルの周縁に接して回転することによって、プロファイルコイルを円周方向に回転させることが好ましい。
【0017】
本発明のコイルローラにおいて、回転体として、基台に回転軸が軸支され、プロファイルコイルの周縁に接して回転する回転体を用いる場合にあっては、回転体の外周部分を、エラストマーによって被覆することが好ましい。回転体の外周部分を、エラストマーによって被覆すれば、プロファイルコイルの外周に接して回転する回転体の摩擦力が向上し、回転開始時や停止時における回転体の空滑りを防止することができる。なお、本発明において「エラストマー」とは、ゴム状の弾力性を有する工業用材料のことを意味し、具体的に例えば、天然ゴムや合成ゴム等の加硫ゴムや、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の熱硬化性樹脂系エラストマーなどを挙げることができる。
【0018】
本発明のコイルローラにおいては、駆動源の回転軸にウォームギヤを配すると共に、回転体の回転軸にウォームホイールを配し、ウォームギヤとウォームホイールとを介して、駆動源の回転力が回転体に伝達されるようにすることが好ましい。
【0019】
ウォームギヤとウォームホイールによる回転力の伝達は、通常の平歯車同士による回転力の伝達と比較して非常にスムーズで、しかも発生する騒音が非常に小さい利点がある。又、ウォームギヤが配された駆動源の回転軸の一回転に対し、ウォームホイールの歯が一齣進む構造のため、回転体の回転数の制御が非常に容易となる。
【0020】
更に、ウォームギヤとウォームホイールによる回転力の伝達は、その構造上、ウォームギヤの回転をウォームホイールの回転に伝達することは容易である一方で、ウォームホイールの回転をウォームギヤに伝達することは困難である。即ち、ウォームギヤとウォームホイールによる回転力の伝達は、原則的に、ウォームギヤ側からウォームホイール側への一方向の伝達となる。
【0021】
これより、不測の事態が生じて、プロファイルコイルの回転を停止する必要が生じた場合においても、駆動源の回転を停止すれば、いわゆるセルフストップ機能が働き、直ちに回転体の回転を停止することができる。
【0022】
この場合、ウォームギヤのねじれ角を0〜30度に設定すれば、より確実にセルフストップ機能を働かすことができる。
【0023】
本発明のコイルローラにおいて、駆動源を水密性の外箱によって覆えば、駆動源に水が浸水して不具合が生じることを防止することができ、雨天時においても作業を遂行することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のコイルローラによれば、プロファイルコイルから帯状部材を引き出す作業のために配された作業員が、係る作業を継続しながらプロファイルコイルの回転状態を制御することが可能となる。これより、プロファイルコイルの回転状態を制御するための作業員が不要となり、省人化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、帯状部材が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成している状況を模式的に示す説明図である。
【図2】図2は、コイルローラにプロファイルコイルを載置し、プロファイルコイルから帯状部材を引き出している状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、別のコイルローラに別のプロファイルコイルを載置し、プロファイルコイルから帯状部材を引き出している状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、更に別のコイルローラに更に別のプロファイルコイルを載置し、プロファイルコイルから帯状部材を引き出している状態を示す斜視図(a)及び分解斜視図(b)である
【図5】図5は、ギヤ機構を拡大して示す斜視図である。
【図6】図6は、プロファイルコイルから帯状部材を引き出しながら、遠隔操作装置を作業員が操作している状態を示す説明図である。
【図7】図7は、作業員がフットスイッチを踏み込んでいる状態を示す斜視図であり、図7(a)は、フットスイッチを中ほどまで踏み込んでいる状態を示し、図7(b)は、フットスイッチを最下端まで踏み込んでいる状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明のコイルローラについて、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は、長尺の帯状部材100を巻き回したプロファイルコイル10を地上に設置すると共に既設管20内に製管機30を配置し、前記プロファイルコイル10から帯状部材100を製管機30に連続的に供給しながら螺旋状に巻回すことによって、帯状部材100が螺旋状に付加形成された更生管40を既設管20の管路に沿って形成している状況を模式的に示す図である。
【0028】
この際、プロファイルコイル10はコイルローラ1に載置されており、帯状部材100をプロファイルコイル10から引き出しながら、プロファイルコイル10を円周方向に回転させることによって、帯状部材100に過剰なねじれが生じないようにしている。
【0029】
図2に示すように、プロファイルコイル10は、平行に配置された一対の円盤状のフランジ11を有し、一対のフランジ11は、連結ロッド12によって一定の間隔をあけて相互に平行な状態で支持されている。帯状部材100は、一対のフランジ11間に存する空間においてコイル状に巻き回されている。
【0030】
各フランジ11の中心部には貫通孔11aが各々設けられており、帯状部材100の巻き回し時及び搬送時には、貫通孔11aに円筒状の胴体(図示せず)が挿入されて、各フランジ間に架設状態で取り付けられる。この胴体は、帯状部材100を巻き回す際の心材となる。
【0031】
この胴体は、施工現場において貫通孔11aから引き抜かれるものであり、胴体が引き抜かれた貫通孔11aから帯状部材100が引き出される。
【0032】
コイルローラ1は、基台2と、基台2に回転軸31が軸支され、プロファイルコイル10の周縁(この場合、フランジ11の周縁)に接して回転する4つのローラ3とを具備する。
【0033】
基台2は、上部が開口した箱状の一対の基台本体21と、一対の基台本体21を一定の間隔(前記プロファイルコイル10における一対のフランジ11の間隔に対応させた間隔)をあけて相互に平行な状態で支持する支持ロッド22とからなる。
【0034】
ローラ3は、各基台本体21に設けられた軸受部21aに回転軸が軸支され、プロファイルコイル10の周縁に接して回転する。本実施形態において、軸受部21aは、各基台本体21の前後2箇所に配されており、各軸受部21aに軸支された合計4個のローラ3によって、プロファイルコイル10を4点で支持し得るように設計されている。
【0035】
ローラ3は、剛性を確保するために鉄を主体として形成されており、ローラ3の外周部分(即ち、ローラ3におけるプロファイルコイル10のフランジ11に接する部分)には、ウレタンゴムが被覆されている。これにより、プロファイルコイル10に接して回転するローラ3の摩擦力が向上し、プロファイルコイル10の回転開始時や停止時におけるローラ3の空滑りを防止することができる。
【0036】
ローラ3のうちの一つ(回転体3a)は、駆動源としての電動モータMによって回転力が付与されており、電動モータMが回転力を出力することによって、プロファイルコイル10が円周方向に回転する。他の駆動力が付与されていない3つのローラ3は、プロファイルコイル10の回転を受けて回転する。
【0037】
本実施形態において、電動モータMと、電動モータMから出力される回転力を回転体3aに伝達するギヤ機構5は、水密性の外箱4によって覆われている。又、外箱4を貫通する回転体3aの回転軸31は、外箱4内においてO‐リングを介在させることによってシールされており、雨天時などにおいて発生した水が外箱4内に浸入しないように構成している。
【0038】
図3は、別のコイルローラ1に別のプロファイルコイル10を載置し、プロファイルコイル10から帯状部材100を引き出している状態を示す斜視図である。
【0039】
図3に示すプロファイルコイル10は、帯状部材100を単独でコイル状に巻き回したものである。
【0040】
図3に示すコイルローラ1は、基台2と、基台2に回転軸31が軸支され、プロファイルコイル10の周縁(この場合、コイル状の帯状部材100の外周)に接して回転する2本の棒状のローラ3とを具備する。
【0041】
2本のローラ3は、一定の間隔をおいて平行に立設された基台本体21にそれぞれ片持ち状態で軸支され、プロファイルコイル10は2本のローラ3の上に載置される。なお、平行に立設された基台本体21には、それぞれ一対の支持アーム23が更に設けられており、プロファイルコイル10は、一対の支持アーム23に支えられることによって、安定的にコイルローラ1上に載置される。
【0042】
2本のローラ3のうちの一方(回転体3a)は、駆動源としての電動モータMによって回転力が付与されており、電動モータMが回転力を出力することによって、プロファイルコイル10が円周方向に回転する。他の駆動力が付与されていないローラ3は、プロファイルコイル10の回転を受けて回転する。
【0043】
図4(a)は、更に別のコイルローラ1に更に別のプロファイルコイル10を載置し、プロファイルコイル10から帯状部材100を引き出している状態を示す斜視図である。
【0044】
図4(a)に示すプロファイルコイル10は、円筒状の胴体(図示せず)を挟んで一対の円盤状のフランジ11が平行に配されたものであり、帯状部材100は、円筒状の胴体に巻き回されている。
【0045】
図4(b)に示すように、コイルローラ1は、基台2と、基台2に回転軸31が軸支されて回転する1本の棒状のローラ3とを具備する。
【0046】
ローラ3は、基台2に片持ち状態で軸支されており、プロファイルコイル10は、その中心軸にローラ3が挿入されることによってコイルローラ1に支持される。
【0047】
ローラ3は、駆動源としての電動モータMによって回転力が付与されており、電動モータMが回転力を出力することによって、プロファイルコイル10が円周方向に回転する。即ち、プロファイルコイル10の中心軸に挿入されたローラ3が、回転体3aとしての役割を担う。
【0048】
図5に示すように、電動モータMの回転力を回転体3aに伝達するギヤ機構5は、電動モータMの回転軸M1に配されたウォームギヤ51と、回転体3aの回転軸31に配されたウォームホイール52とからなる。電動モータMの回転に伴って電動モータMの回転軸M1に配されたウォームギヤ51が回転することによって、ウォームギヤ51と噛み合わされたウォームホイール52が回転する。ウォームホイール52の回転に伴って回転体3aの回転軸31が回転し、もって回転体3aが回転する構成となっている。
【0049】
ここで、ウォームギヤ51と、ウォームホイール52とからなるギヤ機構5には、いわゆるセルフストップ機能が働くため、例えば、不測の事態が生じて、プロファイルコイル10の回転を停止する必要が生じた場合、電動モータMの回転を停止すれば、直ちに回転体3aの回転を停止することができる。これより、回転するプロファイルコイル10の速やかな停止を行うことができ、操作上の安全性が向上する。なお、ウォームギヤ51のねじれ角を0〜30度の範囲内に設定すれば、より確実にセルフストップ機能を働かすことができる。
【0050】
本実施形態においては、電動モータMに供給される電力は図示しない整流器によって直流に変換されている。そして、本実施形態においては、電動モータMに供給される直流電流の正負を変更するスイッチ回路を備えることによって、電動モータMから出力される回転力の正転/逆転の変更を可能にしている。又、本実施形態においては、可変抵抗器(ボリューム)を備えることによって、電動モータMから出力される回転力の回転数の変更を可能にしている。
【0051】
図6に示すように、本実施形態においては、遠隔操作装置6に備えられたフットスイッチ61が、可変抵抗器を操作するスイッチとなっている。
【0052】
遠隔操作装置6は、電動モータMへの電力の供給/停止、及び電動モータMから出力される回転力の正転/逆転を決定する主操作装置(図示せず)に電気的につながっている。電動モータMから出力される回転力が正転の場合、作業員は、正転用遠隔操作装置6aにおけるフットスイッチ61を足で操作する。電動モータMから出力される回転力が逆転の場合は、逆転用遠隔操作装置6aにおけるフットスイッチ61を足で操作する。
【0053】
本実施形態において用いられる遠隔操作装置6は、作業員Sがフットスイッチ61から足を離している間は電動モータMから回転力が出力されず、作業員Sがペダル状のフットスイッチ61を踏み込むことによって、電動モータMから回転力が出力される仕組みとなっている(図7(a)参照)。又、フットスイッチ61を強く踏み込めば、踏み込みの程度に応じて、更に回転数が増加する仕組みとなっている(図7(b)参照)。なお、フットスイッチ61は、図示しないバネによって、作業員Sがフットスイッチ61から足を離せば、フットスイッチ61が元の位置に復帰する構造となっている。従って、作業員Sがフットスイッチ61から足を離せば、再び、電動モータMから回転力が出力されなくなる。
【0054】
即ち、本実施形態においては、回転体3aの回転数の増減の決定につき、フットスイッチ61が備えられた遠隔操作装置6を介して行えるようにしているから、プロファイルコイル10から帯状部材100を引き出す作業のために配された作業員Sが、作業を中断することなく遠隔操作装置6を足で操作することが可能となる。
【0055】
本実施形態においては、フットスイッチ61に対する踏み込みが強くなるにつれて連続的に電動モータMから出力される回転力の回転数が増加する仕組みとなっているが、例えば、フットスイッチ61を一回踏み込めば電動モータMから回転力が出力され、更にもう一回踏み込めば電動モータMから出力される回転力の回転数が増加するように、段階的に電動モータMから出力される回転力の回転数が増加する仕組みとしても良い。
【0056】
又、本実施形態においては、遠隔操作装置6には、駆動ローラ3aの回転数の増減を決定するフットスイッチ61のみを配し、電動モータMへの電力の供給/停止、及び電動モータMから出力される回転力の正転/逆転の決定は主操作装置によるものとしているが、遠隔装置6において、電動モータMへの電力の供給/停止、及び電動モータMから出力される回転力の正転/逆転の決定ができるようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、老朽化した下水道管、上水道管、農業用水管、ガス管などの既設管を更生する更生管を帯状部材により製管する際に、好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 コイルローラ
2 基台
3a 回転体
4 外箱
5 ギヤ機構
6 遠隔操作装置
10 プロファイルコイル
20 既設管
30 製管機
40 更生管
51 ウォーギヤ
52 ウォームホイール
100 帯状部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設管を更生するための長尺の帯状部材を巻き回して形成されたプロファイルコイルを円周方向に回転させるためのコイルローラであって、
このコイルローラは、
基台と、
基台に回転軸が軸支され、プロファイルコイルに対し、円周方向への回転力を付与する回転体と、
回転体を回転させるための回転力を出力する駆動源と、
回転体の回転数を決定するフットスイッチが備えられた遠隔操作装置と、
を具備することを特徴とするコイルローラ。
【請求項2】
請求項1に記載のコイルローラにおいて、
基台に回転軸が軸支された回転体が、プロファイルコイルの周縁に接して回転することによって、プロファイルコイルを円周方向に回転させるコイルローラ。
【請求項3】
請求項2に記載のコイルローラにおいて、
回転体の外周部分が、エラストマーによって被覆されてなるコイルローラ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコイルローラにおいて、
駆動源の回転軸にはウォームギヤを配すると共に、回転体の回転軸にはウォームホイールを配し、
ウォームギヤとウォームホイールとを介して、駆動源の回転力が回転体に伝達されるコイルローラ。
【請求項5】
請求項4に記載のコイルローラにおいて、
ウォームギヤのねじれ角が0〜30度に設定されてなるコイルローラ。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のコイルローラにおいて、
駆動源が水密性の外箱によって覆われてなるコイルローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−25085(P2012−25085A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167507(P2010−167507)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】