説明

コネクタ

【課題】コネクタが高さ方向に大型化するのを防止する。
【解決手段】第1ハウジング10には検知端子80が装着されている。検知端子80は、両ハウジング10、60の嵌合過程でアーム本体52に押圧されて一対の第2端子金具180から離間する高さ方向に撓み変形し、両ハウジング10、60が正規嵌合されるに伴いアーム本体52による押圧状態が解除されて一対の第2端子金具180の夫々と導通可能に接触する。アーム本体52の幅方向中間部における検知端子80と対向する面には、凹部57が高さ方向に凹み形成されている。検知端子80には、凹部57内に挿入されて凹部57の底面で押圧される押圧受け部86が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のコネクタは、一対の第2端子金具が装着された第2ハウジングと、第2ハウジングと嵌合可能な第1ハウジングと、第1ハウジングに突出して形成されたロックアームと、第1ハウジングに装着される検知端子とを備えている。ロックアームは前後方向に延びるアーム本体を有している。第1、第2ハウジング(以下、両ハウジング)の嵌合過程では、アーム本体が高さ方向に撓み変形し、両ハウジングが正規嵌合されると、アーム本体が弾性的に復帰し、これによって両ハウジングが嵌合状態に保持されるようになっている。また、両ハウジングの嵌合過程では、検知端子がアーム本体に押圧されて一対の第2端子金具と接触しない位置まで変位し、両ハウジングが正規嵌合されると、アーム本体による押圧状態が解除されて検知端子が一対の第2端子金具の夫々と接触する位置に至るようになっている。これにより、検知端子を介して閉成回路が形成され、両ハウジングが正規嵌合状態に至ったことが電気的に検知されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−252012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来のコネクタの場合、アーム本体における検知端子と対向する下端面が凹凸の無い押圧面とされ、この押圧面に検知端子が押圧されるようになっている。しかしこのような構成であると、アーム本体の厚み、つまりアーム本体における上端面から下端面までの高さ寸法と、検知端子の高さ寸法とが、いずれもコネクタの高さ寸法として加算されるため、コネクタが高さ方向に大型化する懸念がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタが高さ方向に大型化するのを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相手ハウジングに嵌合可能なハウジングと、前記ハウジングに突出して形成され、かつ前記ハウジングの嵌合方向となる前後方向に延出するアーム本体を有し、両ハウジングの嵌合過程では前記アーム本体が高さ方向に撓み変形し、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴い前記アーム本体が弾性復帰して前記両ハウジングを嵌合状態に保持するロックアームと、前記ハウジングにおいて前記アーム本体の撓み方向と対向する位置に装着され、前記両ハウジングの嵌合過程では前記アーム本体に押圧されて高さ方向に撓み変形し、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴い前記アーム本体による押圧状態が解除されて復帰方向に変位し、その変位動作によって検知回路を閉成し又は開成する検知端子とを備えたコネクタであって、前記アーム本体の幅方向中間部でかつ前記検知端子と対向する面には、凹部が高さ方向に凹み形成され、前記検知端子には、前記凹部内に挿入されて前記凹部の内底面で押圧される押圧受け部が形成されているところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記凹部の幅方向両側の内壁が高さ方向に沿って配置されて前記検知端子の幅方向への遊動を規制する一対の規制壁とされているところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のものにおいて、前記アーム本体において撓み動作の支点寄りの位置には、前記凹部と連通する貫通孔が高さ方向に貫通して形成され、前記検知端子が前記貫通孔を通して目視可能とされているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項記載のものにおいて、前記ハウジングにおいて前記アーム本体の撓み方向と対向する面には、前記検知端子を収容する検知端子収容部が凹み形成され、前記検知端子が、前記検知端子収容部内と前記凹部内とに跨って配置されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0010】
<請求項1の発明>
アーム本体の幅方向中間部でかつ検知端子と対向する面には凹部が高さ方向に凹み形成され、検知端子には凹部内に挿入されて凹部の内底面で押圧される押圧受け部が形成されているため、押圧受け部の凹部内への挿入分、コネクタの高さ寸法が抑えられる。
【0011】
<請求項2の発明>
凹部の幅方向両側の内壁が高さ方向に沿って配置されて検知端子の幅方向への遊動を規制する一対の規制壁とされているため、検知端子の撓み動作を円滑に行うことができる。
【0012】
<請求項3の発明>
アーム本体において撓み動作の支点寄りの位置に形成された貫通孔を通して検知端子を目視可能とされているため、検知端子が正確に装着されているのかどうかを容易に知ることができる。
【0013】
<請求項4の発明>
検知端子が検知端子収容部内と凹部内とに跨って配置されているから、コネクタの高さ寸法をより小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態1に係るコネクタが正規嵌合された状態をあらわす断面図である。
【図2】コネクタが嵌合される途中の状態をあらわす断面図である。
【図3】コネクタが嵌合される前の状態をあらわす断面図である。
【図4】第1ハウジングの背面図である。
【図5】第1ハウジングの正面図である。
【図6】第2ハウジングの正面図である。
【図7】第2ハウジングの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。実施形態1に係るコネクタは、互いに嵌合可能な第1、第2ハウジング(以下、両ハウジング10、60)と、第1ハウジング10に突出して形成されるロックアーム50と、第1ハウジング10に装着される検知端子80とを備えている。なお、以下の説明において前後方向については両ハウジング10、60の相互の嵌合面側を前方とする。
【0016】
第2ハウジング60は合成樹脂製であって、図6及び図7に示すように、幅方向に長い角筒状のフード部61を有している。フード部61の幅方向両側の外面には、金属製の一対のペグ62が取り付けられている。両ペグ62はプリント回路基板100の表面に半田付けされ、第2ハウジング60は両ペグ62を介してプリント回路基板100に固定される。
【0017】
フード部61の奥壁64には、複数の雄端子金具200が装着されている。各雄端子金具200は、図3に示すように、フード部61内に突出して相手側の雌端子金具300に接続される端子接続部201と、フード部61の奥壁64から後方に突出してプリント回路基板100の導電路と電気的に接続される基板接続部202とを有している。
【0018】
フード部61の上壁内面の幅方向中央部には、ロックアーム50と係止可能なロック部65が突出して形成され、ロック部65を挟んだ両側に、ロックアーム50の撓み動作を案内する一対のガイド壁66が垂下して形成されている。また、フード部61の奥壁64の幅方向中央部でかつロック部65の下方には、一対の第2端子金具180が装着されている。両第2端子金具180は、雄端子金具200と同様の形状をなし、フード部61内に突出して検知端子80と接続可能な相手接点部181を有している。
【0019】
第1ハウジング10は合成樹脂製であって、図3ないし図5に示すように、幅方向に長い角ブロック状のハウジング本体11を有している。ハウジング本体11は、フード部61内に嵌合可能とされている。そして、ハウジング本体11内には、各雄端子金具200と対応する位置に、複数のキャビティ12が形成されている。各キャビティ12は、ハウジング本体11の幅方向両端部では上下2段(高さ方向に2段)で配置され、ハウジング本体11の幅方向中央部では下段に配置されている。そして、各キャビティ12内には後方から雌端子金具300が挿入され、正規挿入された雌端子金具300は各キャビティ12の内壁下面に突成されたランス13によって弾性的に抜け止めされるようになっている。
【0020】
雌端子金具300は、雄端子金具200の端子接続部201が挿入されて接続される角筒状の端子本体部301と、端子本体部301の後方に連なって電線400の端末部に接続されるオープンバレル状のバレル部302とを有している。両ハウジング10、60が正規嵌合されると、雄端子金具200の端子接続部201が端子本体部301内に正規深さで挿入され、これによって両端子金具200、300が導通可能に接続される。
【0021】
また、ハウジング本体11の下面には、リテーナ500が挿入される装着孔14が開口して形成されている。装着孔14は各キャビティ12に連通する深さで形成されている。各雌端子金具300は、ランス13によって一次的に抜け止めされた後、装着孔14に挿入されたリテーナ500によって二次的に抜け止めされるようになっている。
【0022】
そして、ハウジング本体11の幅方向中央部には、幅方向両端部より一段低くされた凹溝15が前後方向(嵌合方向)の全長に亘って形成されている。凹溝15の内底面は、上段のキャビティ12と高さ方向で重なる位置に配置されている。
【0023】
ロックアーム50は、ハウジング本体11の凹溝15内に撓み変形可能に配置されている。詳しくはロックアーム50は、凹溝15の底面前端部から一体に立ち上がる支持部51と、支持部51の上端から後方へ前後方向に沿って片持ち状に延出するアーム本体52とを有している。アーム本体52の前後方向中央部の上面には、ロック突起53が突出して形成されている。また、アーム本体52の後端部(自由端部)には操作部54が一段高くして形成されている。さらに、操作部54の幅方向両端には、一対の規制片55が両側方に張り出して形成されている。ハウジング本体11には、両規制片55とその上方で対向する位置に、一対の当止片56が凹溝15内に張り出して形成されている。
【0024】
ここで、両ハウジング10、60が嵌合される過程では、ロック突起53がロック部65と干渉して、アーム本体52が支持部51を支点として下方(高さ方向)へ撓み変形させられる。両ハウジング10、60が正規嵌合されると、アーム本体52が弾性的に復帰してロック突起53がロック部65にその前方から係止可能に配置され、これによって両ハウジング10、60が嵌合状態に保持される。また、両ハウジング10、60が正規嵌合された状態で操作部54が下方へ押圧されると、ロック突起53がロック部65から離間して両ハウジング10、60のロック状態が解除され、これによって両ハウジング10、60を互いに引き離すことが可能となる。さらに、操作部54に対して下方から突き上げ力が不要に作用しても、両規制片55が両当止片56にその下方から当接することで、ロックアーム50の捲れ上がりが防止される。また、ロックアーム50の下面の幅方向中間部(詳細には幅方向中央部)には、凹部57が高さ方向に凹み形成されている。この凹部57は、アーム本体52の全長に亘って形成され、ロックアーム50の後端に開口する形態とされている。凹部57の幅方向両側の内壁は、互いに略平行であって高さ方向に沿った一対の規制壁58とされている。後述するように、検知端子80は両規制壁58によって幅方向の遊動を規制可能とされている。また、アーム本体52の凹部57の内底面(内上面)は、幅方向にほぼ同一高さで連続して配置され、幅方向両端で両規制壁58と略直角に連なる押圧面59とされている。後述するように、検知端子80は押圧面59で押圧されてアーム本体52に追従変位可能とされている。
【0025】
ロックアーム50の前端側の幅方向中央部、詳細には支持部51からアーム本体52においてロック突起53より前方領域に亘る部分には、貫通孔49が厚み方向(高さ方向)に貫通して形成されている。貫通孔49は、ロック突起53より前方に位置し、下方で凹部57と連通する形態とされている。
【0026】
また、ハウジング本体11の幅方向中央部には、検知端子80を収容する検知端子収容部16が凹み形成されている。検知端子収容部16は、凹溝15の底面及びハウジング本体11の後端に開口する有底溝状の形態とされている。そして、検知端子収容部16は、その上方で凹部57と対向して配置され、その下方で隔壁17を介して下段のキャビティ12と対向して配置されている。検知端子収容部16の前面には、下面と連続する位置に、検知端子80の先端部が圧入されるスリット孔18が開口して形成されている。
【0027】
また、ハウジング本体11の前壁の幅方向中央部には、幅方向に一対の挿入孔19が検知端子収容部16に連通して形成されている。両ハウジング10、60の嵌合時に、両挿入孔19の夫々には前方から第2端子金具180が挿入され、これにより、第2端子金具180の相手接点部181が検知端子収容部16内に進入するようになっている。
【0028】
続いて検知端子80について説明すると、検知端子80は導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形されている。そして、検知端子80は、検知端子収容部16内の略前半部に適合して嵌入可能とされている。詳しくは検知端子80は、図1に示すように、検知端子収容部16の下面に沿って配置される基板部81と、基板部81の後端から後方へ延出する部分を前方へ回曲状に折り返してなる一対の接触片82と、基板部81の幅方向両側縁から立ち上げられた一対の側板部83とを有している。基板部81の先端部は、ハウジング本体11のスリット孔18内に圧入保持されるようになっている。また、両側板部83の上端には、接触片82を上方から押さえる一対の押さえ片84が内向きに屈曲して形成されている。接触片82は両押さえ片84によってその折り返し形状が保持されるようになっている。
【0029】
そして、接触片82は、基板部81との連結部分となる回曲部85から前方へ屈曲しつつ片持ち状に延びる形態とされ、回曲部85を支点として高さ方向に撓み変形可能とされている。接触片82の上端部には、略三角形状の押圧受け部86が上方へ突出して形成されている。押圧受け部86は撓み変形するアーム本体52によって押圧され、それに伴って接触片82が下方(高さ方向)へ撓み変形させられる。また、接触片82の先端部(前端部)でかつ押圧受け部86より下方の位置には、両ハウジング10、60の正規嵌合時に相手接点部181と接触する接点部87が形成されている。接点部87は、接触片82が撓み変形する前の状態では第2端子金具180の相手接点部181の挿入経路と同じ高さ位置に臨み、接触片82が撓み変形した状態では相手接点部181の挿入経路から下方へ退避するようになっている。なお、接触片82が撓み変形する前の状態では、接点部87は挿入孔19の内壁上面に当接可能に配置されている。
【0030】
さて、本実施形態の場合、検知端子80の全高のうち、4分の1から2分の1の領域、具体的には概ね3分の1の領域が、アーム本体52の凹部57内に挿入されている。つまり、検知端子80は、凹部57内と検知端子収容部16内に跨って配置されている。ここでは、検知端子80の押圧受け部86が凹部57内に挿入され、アーム本体52が撓み変形する間、及びアーム本体52が撓み変形せずに自然状態に保たれる間のいずれであっても、押圧受け部86が凹部57内に挿入された状態を維持している。押圧受け部86の上端は、アーム本体52が自然状態にあるときに、凹部57の押圧面59と当接可能に配置され、アーム本体52の撓み動作に伴って押圧面59により下方へ押圧される。
【0031】
次に、本実施形態に係るコネクタの作用効果を説明する。
両ハウジング10、60の嵌合される前の状態で、ロックアーム50のアーム本体52は自然状態に保たれ、検知端子80の接点部87が相手接点部181の挿入経路に臨むように配置される(図3を参照)。この場合、検知端子80の接触片82等は貫通孔49を通して上方から目視できる。
【0032】
両ハウジング10、60が嵌合される過程で、ロック突起53がロック部65の下面に当接すると、アーム本体52が下方へ撓み変形させられる(図2を参照)。アーム本体52が下方へ撓み変形するに伴い、凹部57の押圧面59が押圧受け部86を上方から押圧し、これによって検知端子80の接触片82が下方へ撓み変形させられるとともに、接点部87が相手接点部181の挿入経路から下方へ変位させられる。この場合、接触片82は、その幅方向両端縁が凹部57の両規制壁58に沿って変位するため、撓み動作の間、幅方向両側方に遊動するのが防止される。こうして両ハウジング10、60の嵌合過程では、検知端子80と第2端子金具180とが互いに非接触状態に保たれる。
【0033】
その後、両ハウジング10、60が正規嵌合されると、ロック突起53がロック部65を通過してアーム本体52が弾性的に復帰して、両ハウジング10、60が離脱規制状態にロックされる(図1を参照)。また、アーム本体52の復帰動作に伴い、押圧受け部86に対するアーム本体52の押圧状態が解除され、検知端子80の接触片82も復帰方向に弾性変位する。これにより、両第2端子金具180の相手接点部181の夫々に検知端子80の接点部87が下方から当接し、もって検知端子80を介して検知回路が閉成される。
【0034】
一方、両ハウジング10、60が正規嵌合されずに半嵌合状態で留め置かれていると、ロック突起53がロック部65の下面に当接して、アーム本体52が撓み変形したままの状態となる。したがって、検知端子80の接触片82の撓み状態も解消されず、接点部87と相手接点部181との非接触状態が維持される。このため、検知回路が閉成されず、このことをもって両ハウジング10、60が半嵌合状態にあることを電気的に知ることができる。
【0035】
以上説明したように本実施形態によれば、アーム本体52の幅方向中間部でかつ検知端子80と対向する面となる下面には凹部57が高さ方向に凹み形成され、検知端子80には凹部57内に挿入されて凹部57の押圧面59で押圧される押圧受け部86が形成されているため、押圧受け部86の凹部57内への挿入分、コネクタの高さ寸法が抑えられる。その結果、コネクタが高さ方向に大型化するのが防止される。
【0036】
また、凹部57の幅方向両側の内壁面が高さ方向に沿って配置されて検知端子80の幅方向への遊動を規制する一対の規制壁58とされているため、検知端子80の撓み動作を円滑に行うことができる。
さらに、アーム本体52に形成された貫通孔49を通して検知端子80を目視可できるため、検知端子80が正確に装着されているのかどうかを容易に知ることができる。
【0037】
しかも、検知端子80が検知端子収容部16内と凹部57内とに跨って配置されているから、コネクタの高さ寸法をより小さく抑えることができる。
【0038】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)両ハウジングの嵌合過程では、検知端子の接点部と相手接点部とが電気的に接続され、両ハウジングが正規嵌合されるに伴い、接点部と相手接点部とが電気的に非接続状態となる構成であってもよい。つまり、上記実施形態とは逆に、両ハウジングの正規嵌合時に検知回路が開成される構成であってもよい。
(2)検知端子の全体がロックアームの凹部内に挿入される構成であってもよい。
(3)ロックアームが、両持ち梁状に形成されるものであってもよい。
(4)本発明は、ハウジング内にシール構造を有する防水コネクタやレバーを装着したレバー式コネクタにも適用可能である。
(5)凹部は、アーム本体の幅方向中央部から端部寄りに位置ずれして形成されていてもよい。つまり、アーム本体において凹部を挟んだ幅方向両側の壁部のうち、一方の壁部は他方の壁部より壁厚が薄くされていてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…第1ハウジング(ハウジング)
16…検知端子収容部
49…貫通孔
50…ロックアーム
52…アーム本体
57…凹部
58…規制壁
60…第2ハウジング(相手ハウジング)
80…検知端子
86…押圧受け部
87…接点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手ハウジングに嵌合可能なハウジングと、
前記ハウジングに突出して形成され、かつ前記ハウジングの嵌合方向となる前後方向に延出するアーム本体を有し、両ハウジングの嵌合過程では前記アーム本体が高さ方向に撓み変形し、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴い前記アーム本体が弾性復帰して前記両ハウジングを嵌合状態に保持するロックアームと、
前記ハウジングにおいて前記アーム本体の撓み方向と対向する位置に装着され、前記両ハウジングの嵌合過程では前記アーム本体に押圧されて高さ方向に撓み変形し、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴い前記アーム本体による押圧状態が解除されて復帰方向に変位し、その変位動作によって検知回路を閉成し又は開成する検知端子とを備えたコネクタであって、
前記アーム本体の幅方向中間部でかつ前記検知端子と対向する面には、凹部が高さ方向に凹み形成され、
前記検知端子には、前記凹部内に挿入されて前記凹部の底面で押圧される押圧受け部が形成されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記凹部の幅方向両側の内壁面が高さ方向に沿って配置されて前記検知端子の幅方向への遊動を規制する一対の規制壁とされている請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記アーム本体において撓み動作の支点寄りの位置には、前記凹部と連通する貫通孔が高さ方向に貫通して形成され、前記検知端子が前記貫通孔を通して目視可能とされている請求項1又は2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ハウジングにおいて前記アーム本体の撓み方向と対向する面には、前記検知端子を収容する検知端子収容部が凹み形成され、前記検知端子が、前記検知端子収容部内と前記凹部内とに跨って配置されている請求項1ないし3のいずれか1項記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−156052(P2012−156052A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15246(P2011−15246)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】