説明

コラプシブル型の容器を分配ユニットに配置するためのデバイスおよび方法

デバイスは、コラプシブル型の充填密封済の容器(2)を分配ユニット(3)に配置するためのデバイスであり、前記容器(2)はパッキング位置(B)に移動させられ、この位置において、前記容器(2)は吊り下げられて且つ水平な長手方向軸線(A1)に沿って配置されるようになる。デバイスは、前記パッキング位置(B)での容器(2)の数と対応する多数のフィンガ対(14)を含み、非グリップ状態にある場合に、各フィンガ対(14)が前記容器(2)を通すことができるフィンガ隙間(17)を有するようになる、グリップユニット(6)を備える。前記グリップユニット(6)はグリップ状態まで作動することができ、このグリップ状態において各フィンガ対(14)は絞り動作を行って前記容器(2)を掴むようになり、このような絞り力によって、前記容器(2)の内容物は、内部の圧力に対応した構造をとるようになり良好なグリップをもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前進させられた充填密封済の容器を分配ユニット(分与ユニット)に配置するためのデバイスおよび方法に関し、更に詳細には、吊り下げられて長手方向軸線(前後方向軸線)に沿って前後に並べて配置されたコラプシブル型の容器(折り畳み可能な容器、折り畳むように変形可能な容器)を取り扱うように構成されたデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品産業では、充填機で充填および密封を行われた容器は、通常、これらの容器をパケット化するためのデバイスに輸送するため、コンベアベルトに供給される。
【0003】
パケット化は、例えば、容器をボックス等の分配ユニットに配置する工程を含む。
【0004】
容器が板紙等の剛性パッケージング材料で形成されている場合には、前方の容器を制動することによって容器を位置決めすることができる。制動後、続く容器は制動された容器を先頭にして並ぶと同時に整合する。この種の容器の剛性は、その形状と相まって前記整合を促すのである。その後、整合した容器群を自動プロセスで分配ユニットに配置することができる。
【0005】
しかしながら、コラプシブル型の容器が益々多く使用されている。このような容器は、可撓性パッケージング材料で形成されており、かくして上述の種類の容器と同じ剛性構造を備えておらず、従って、上文中に説明した方法で整合および位置決めを行うことができない。
【0006】
従って、コラプシブル型の容器をボックスに入れるためには、これを手作業で行う労働者やロボット化したパッケージングデバイスが必要とされる。
【0007】
充填密封済のコラプシブル型の容器をパケット化するためのこれらの二つの方法には比較的大きな費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上に鑑み、本発明の目的は、コラプシブル型容器を分配ユニットに配置するための比較的簡単であって、これにともなって安価となるデバイスを、提供することである。
【0009】
更に、本発明の目的は、一列に並んで吊り下げられたコラプシブル型容器を分配ユニットに簡単に且つ合理的に配置することができる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の目的および以下の説明から明らかになるこの他の目的を達成するため、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を持つデバイスおよび請求項18に記載の特徴を持つ方法が提供される。デバイスの実施の形態は、請求項1の従属項である請求項2〜17に定義され、方法の実施の形態は、請求項18の従属項である請求項19〜23に定義される。
【0011】
更に詳細には、本発明によれば、コラプシブル型の充填密封済の容器を分配ユニットに配置するためのデバイスが提供される。前記容器はパッキング位置まで移動させられ、この位置で、容器は吊り下げられており且つ水平な長手方向軸線(前記方向軸線)に沿って配置されている。本デバイスは、パッキング位置での容器の数と対応する多数のフィンガ対を有する。これらのフィンガ対の各々は、グリップユニットが非グリップ状態にある場合には、容器を通すことができるフィンガ隙間を形成する。グリップユニットは、グリップ状態まで作動することができ、このグリップ状態において、各フィンガ対は、容器を掴むための絞り動作を行うように構成されている。
【0012】
結果として、吊り下げられたコラプシブル型の容器を分配ユニットに配置するための簡単で安価なデバイスが提供される。デバイスが、吊り下げられて長手方向軸線に沿って一列に並んだ容器を取り扱うことができるため、充填機に達した容器の正確な配置を利用することができる。更に詳細には、比較的簡単な構造を持つグリップユニットがこの正確な配置を利用する。グリップユニットは、グリップ状態において、絞り移動を行って各々一つの容器を掴むように構成されたフィンガ対を、備えている。容器がコラプシブル型であるため、各容器は、グリップ位置でつぶれる(変形する、へこむ)。このため、このような絞り力により、容器の内容物が、内部への圧力に対応した構造を形成して、良好なグリップをもたらし、容器を掴むことができる。
【0013】
本発明のデバイスのグリップユニットは、グリップ位置と配置位置との間を移動可能にしてもよく、グリップ位置では、グリップユニットはグリップユニットをそのグリップ状態へ作動させることによって、パッキング位置の容器を掴むようになり、配置位置では、グリップユニットは掴んだ容器を分配ユニットに配置するようになる。
【0014】
グリップユニットは、長手方向軸線に対して直交する移動軸線に沿って移動可能にしてもよく、グリップユニットは移動軸線に沿って移動することによって、グリップ位置と前記配置位置との間を移動可能としてもよい。
【0015】
デバイスのグリップユニットは、長手方向軸線と平行な枢動軸線を中心として枢動可能であるようにしてもよい。グリップユニットは、枢動軸線に対して直交し且つ長手方向軸線および枢動軸線によって画定される平面上にある移動軸線に沿って、移動可能にしてもよく、グリップユニットは、枢動軸線を中心として枢動し且つ移動軸線に沿って移動することにより、グリップ位置と前記配置位置との間を移動可能にしてもよい。
【0016】
デバイスは、かくして、枢動軸線を中心として枢動可能であり、前記枢動軸線に対して垂直に延びる移動軸線に沿って移動可能である。これらの自由度により、吊り下げられた容器を掴むことができ、これらの容器を分配ユニットに重ねた状態で配置することができる。
【0017】
本発明の一実施の形態では、グリップユニットは、そのグリップ位置において、パッキング位置の容器を、一方の容器側部の方からのみ掴むように構成されている。グリップユニットは、グリップ位置から配置位置まで移動するため、枢動軸線を中心として第1枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第1移動方向に移動するように構成されていてもよい。配置位置からグリップ位置まで移動するため、グリップユニットは、枢動軸線を中心として第1枢動方向とは逆方向の第2枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第1移動方向とは逆方向の第2移動方向に移動するように構成されていてもよい。これにより、分配ユニットに配置された容器が同じ方向となるようにすることができる。これは、分配ユニットが、例えば食品販売店の容器用の陳列ユニットとして役立つようになっている場合に有利である。分配ユニットを持ち上げることによって、容器を直立姿勢に配向することができ、分配ユニットの壁部分を取り外すことによって直立状態の容器にアクセスすることができる。
【0018】
あるいは、グリップユニットが容器を分配ユニット(ボックス)に配置する度毎に、分配ユニット(ボックス)を180°回転させるように構成された取り扱いエレメントを、デバイスがさらに備えるようにしてもよい。グリップユニットは、容器をパッキング位置で同じ容器側部から掴むけれども、分配ユニットに配置された容器には、交互の配向が与えられる。その結果、分配ユニットの容積を効率的に使用することができる。
【0019】
本発明のデバイスの別の実施の形態では、グリップユニット(6)は、そのグリップ位置において、パッキング位置の容器を、第1容器側部の方および第2容器側部の方から交互に掴むように構成されている。容器を第1容器側部から掴むグリップ位置から配置位置まで移動するため、グリップユニットは、枢動軸線を中心として第1枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第1移動方向に移動するように構成されていてもよい。配置位置から容器を第2容器側部から掴むグリップ位置まで移動するため、グリップユニットは、枢動軸線を中心として第1枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第1移動方向とは逆方向の第2移動方向に移動するように構成されていてもよい。容器を第2容器側部から掴むグリップ位置から配置位置まで移動させるため、グリップユニットは、枢動軸線を中心として第1枢動方向とは逆方向の第2枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第1移動方向に移動するように構成されていてもよい。配置位置から容器を第1容器側部から掴むグリップ位置まで移動するため、グリップユニットは、枢動軸線を中心として第2枢動方向に枢動し、移動軸線に沿って第2移動方向に移動するように構成されていてもよい。
【0020】
これは、容器が分配ユニットに交互に逆の配向で配置され、これにより分配ユニットの容積を更によく使用されるようにするのを補助するということを意味する。
【0021】
デバイスのグリップユニットは、少なくとも二つの容器(2)を含む群(G1;G2)の容器(2)を掴むように構成されていてもよい。好ましくは、一群は容器によって、分配ユニット内のある階層(ある高さ領域)のすべてが、埋められる(満たされる)ようになる。
【0022】
別の実施の形態では、グリップユニットは、全てのフィンガ対を支持するバックピースを含んでいる。バックピースは少なくとも二つのフィンガ対を支持していてもよく、これらのフィンガ対が、一緒に押圧された状態と離れた状態との間を移動可能となっていてもよい。かくして、互いに対して第1距離に配置され、吊り下げられた容器を掴むことができるとともに、互いに対して第2距離において、これらの容器をボックスに配置することができる。第2距離は第1距離よりも小さくてもよく、これにより、分配ユニットの容積がよく活用されるようにすることができる。
【0023】
デバイスのグリップユニットは、長手方向軸線と平行な枢動軸線を中心として枢動可能であってもよく、また、枢動軸線に対して直交し且つ長手方向軸線および枢動軸線によって画定される平面上にある移動軸線に沿って移動可能であってもよい。また、デバイスは、移動軸線と平行に移動可能な枢動モータをさらに備えていてもよく、グリップユニットは、枢動軸線を中心として枢動するように、枢動モータによって枢動可能に支持されていてもよい。その結果、グリップユニットを容易に移動させることができる。グリップユニットは、枢動軸線に対して直交して延びるアームを用いて、枢動モータに支持されていてもよく、アームは、第1端において枢動モータに連結されるとともに、第2端においてバックピースに連結されていてもよい。
【0024】
バックピースは、アームの第2端に枢着されていてもよい。これによって、フィンガ対と前記アームとの間の角度を調節することができる。更に詳細には、容器を枢軸の上方または下方の点で掴むようにグリップユニットを調節することができる。これにより、分配ユニット内への容器の配置と関連して、容器を横方向に変位させることができる。前記横方向変位の方向は、グリップユニットがいずれの容器側部の方から容器を掴むのかで決まり、これにより、分配ユニットの容積が更によく活用されるようにすることができる。
【0025】
分配ユニットへの容器の各配置前に、分配ユニットを横方向の反対向きに交互に移動させるように構成された取り扱いエレメントを、デバイスがさらに備えるようにしてもよい。これにより、容器の前記横方向変位を行うための別の方法が提供される。
【0026】
本発明の別の実施の形態では、デバイスは、コラプシブル型の容器を充填するための充填機に連結可能なモジュールを形成する。別の態様として、デバイスは、コラプシブル型の容器を充填するための充填機の一体的な一部分をなす。
【0027】
更に、本発明によれば、パッキング位置まで移動させられて、吊り下げられて且つ水平な長手方向軸線に沿って配置されたコラプシブル型の充填密封済の容器を、分配ユニットに配置するための方法が提供される。この方法は、パッキング位置の容器を、第1および第2の容器側部のうちの一方の方から、絞り動作によって個々に掴む工程を備える。各容器は絞り力で掴まれて、容器の内容物は、内部の圧力に対応した構造をとるようになり良好なグリップをもたらす。
【0028】
これにより、充填機で提供され得る容器の正確な配置を利用することができる方法が提供される。絞り動作によってパッキング位置の各容器(これらの容器はコラプシブル型である)を別々に掴む工程を含む工程を含む方法によって、容器の内容物が、良好に掴むことを可能にする両側の突出した部分(abutment)、すなわち、圧力に対して相補的な圧力対応構造を形成するまで、掴まれた部分がへこむ(つぶれる、変形する)。これにより、掴まれた容器は、スライドしたり何らかの他の方法で変位したりしない。これにより容器の位置を完全な制御下に保持することができる。
【0029】
本方法は、長手方向軸線と平行であり且つ長手方向軸線を含む垂直平面上にある枢動軸線を中心として、掴んだ容器を枢動させ、第1および第2の容器側部のうちの他方が下方を向くようにする工程と、掴んだ容器を垂直方向下方に移動させる工程と、掴んだ容器を、放すことによって、分配ユニット内に配置する工程と、次いで、分配ユニットが容器で一杯になるまで以上のプロセスを繰り返す工程と、をさらに備えていてもよい。これにより、容器を、分配ユニットに、分配ユニットの容積を効率的に活用して配置することができる。
【0030】
本方法の一実施の形態では、パッキング位置の容器は、第1容器側部の方からのみ掴まれる。方法のこの実施の形態は、更に、掴まれた容器を分配ユニットに配置する工程の前に、分配ユニット(ボックス)を180°枢動する工程を備えてもよい。
【0031】
方法の別の実施の形態では、パッキング位置の前記容器は、第1容器側部の方および第2容器側部の方から交互に掴まれる。掴んだ容器を分配ユニットに配置する工程の前に、掴んだ容器を分配ユニットに対して横方向に移動させる工程が行われるようにしてもよい。
【0032】
本発明の複数の実施の形態を添付図面を参照して以下に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、充填密封済のコラプシブル型の容器を取り扱うための本発明の一デバイスの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すデバイス用のグリップユニットの斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一デバイスが充填密封済のコラプシブル型の容器を配置した分配ユニットの概略断面図である。
【図4】図4a〜図4gは、吊り下げられた容器を本発明の第1の実施の形態によるデバイスのグリップユニットによって分配ユニットに配置する方法を概略的に示す図である。
【図5】図5a〜図5iは、吊り下げられた容器を本発明の第2の実施の形態によるデバイスのグリップユニットによって分配ユニットに配置する方法を概略的に示す図である。
【図6】図6a〜図6iは、吊り下げられた容器を本発明の第3の実施の形態によるデバイスのグリップユニットによって分配ユニットに配置する方法を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、充填密封済のコラプシブル型の容器2を、例えばボックス4の形態の分配ユニット3に配置するための図1に示すデバイス1に関する。
【0035】
「コラプシブル型の容器2」という用語は、連結部分に沿って相互連結された可撓性の壁によって形成された室を持つ容器を意味する。これらの壁は、通常は、二つの向き合った側壁および底壁を含む。これらの壁は、無機充填材入りのポリオレフィン材料でできたコア層を含む一片の積層包装材で形成することができる。
【0036】
ボックス4に入れた容器2を、その後、更に分配することができる。
【0037】
本発明のデバイス1は、添付図面に示すように、充填機(図示せず)に連結することができるモジュールを構成する。別の態様として、デバイス1は、充填機の一体的な一部分をなすようにしてもよい。
【0038】
デバイス1は、充填機で充填および密封を行った容器2を受け入れるための構成5を含んでいる。容器2をパッキング位置Bまで移動させ、この位置でこれらの容器を吊り下げ、長手方向軸線(前後方向軸線)A1に沿って、良好に定められた間隔が隔てられた関係で互いに一列に並べる。
【0039】
デバイス1が充填機の一体の部分をなす場合には、デバイス1は、充填および密封後に容器をパッキング位置まで移動させたとき、容器2を取り扱うように構成されていてもよい。パッキング位置では、これらの容器は、長手方向(前後方向)に沿って一列に並んで充填機内に吊り下げられている。
【0040】
デバイス1は、更に、グリップ位置と配置位置との間で移動自在のグリップユニット6を含んでいる。グリップ位置では、グリップユニット6は、吊り下げられた容器2を、パッキング位置Bで、容器の一方の側から掴むように構成されている。配置位置では、グリップユニットは、掴んだ容器3をボックス4内に入れるように構成されている。デバイス1は、空のボックスを供給し、このボックス4が容器2で一杯になったときにボックス4を排出するための構成7を含んでいる。
【0041】
グリップユニット6は、吊り下げられ、かくして垂直方向に配向されたパッキング位置Bの容器2を掴み、これらの容器を枢動(枢転)させながら移動し、水平方向に配向された状態でこれらの容器をボックス4に置くように構成されている。
【0042】
グリップユニット6は、一個の容器2を掴むように構成されていてもよいし、少なくとも二個の容器を含む複数の容器2の群を掴むように構成されていてもよい。図示の実施の形態では、グリップユニット6は、四個の容器を含む容器の群を掴むように構成されている。
【0043】
容器2がコラプシブル型であるため、各容器は、グリップ位置で、圧力に対して相補的な圧力対応構造、すなわち、両側の突出した部分(abutment)を形成するまでへこむ(つぶれる、変形する)。これにより、良好なグリップが提供されるようになる。
【0044】
グリップユニット6によって掴まれた容器2の群(または個々の容器)がグリップユニット6によってボックス4内に置かれると、グリップユニット6は、そのグリップ位置に戻され、パッキング位置Bに移動させられた容器2の新たな群を掴むようになる。グリップユニット6は、既にボックス4内に配置された容器2の上に容器2の新たな群を置く。グリップユニット6は、その後、ボックス4が容器2で一杯になるまで、容器2を掴んで配置するプロセスが繰り返されるように、構成されていてもよい。
【0045】
上述のように、グリップユニット6は、枢動しながら移動することによって、そのグリップ位置からその配置位置まで移動することができる。更に詳細には、グリップユニット6は、長手方向軸線A1と平行な枢動軸線A2を中心として枢動可能(枢転可能)であり、且つ、枢動軸線A2に対して直交し且つ枢動軸線A2および長手方向軸線A1によって画定される平面上に位置する移動軸線A3に沿って、移動可能である。
【0046】
デバイス1は、枢動モータ9が移動自在に配置されたピラースタンド8を有する。モータ9は、前記移動軸線A3と平行に第1移動方向(第1移動向き)P1に、および、前記第1移動方向P1とは逆方向(逆向き)の第2移動方向(第2移動向き)P2に移動するように構成されている。
【0047】
枢動モータ9は出力シャフト軸受け(図示せず)を有している。この軸受けは、枢動モータ9を駆動することにより、枢動軸線A2を中心として第1枢動方向(第1枢動向き)V1に、および、前記第1枢動方向V1とは逆方向(逆向き)の第2枢動方向(第2枢動向き)V2に枢動させることができる。
【0048】
次に図2を参照すると、この図2に概略に示すように、グリップユニット6は枢動モータ9のアーム10によって支持されている。このアーム10は、枢動軸線A2に対して直交する方向に延びており、その第1端11がシャフト軸受けに連結されており、第2端12がグリップユニット6のバックピース13に連結されている。
【0049】
このことは、グリップユニット6は、枢動モータ9を前記ピラースタンド8に沿って移動させることにより前記移動軸線A3に沿って移動させられ得り、前記枢動モータ9を作動させることにより前記枢動軸線A2を中心として枢動させられ得ることを、意味している。
【0050】
グリップユニット6のバックピース13は複数のフィンガ対14を支持する。これらのフィンガ対14の数は、グリップユニット6によって取り扱われるようになった容器2の群に含まれる容器の数と一致している。図1に示す実施の形態では、グリップユニット6は四個の容器2を含む容器2の群を取り扱うようになっており、従って、バックピース13は四つのフィンガ対14を支持している。各フィンガ対14は、一つの容器2を取り扱うようになっている。
【0051】
グリップユニット6は、グリップ状態と非グリップ状態との間で作動することができる。
【0052】
図2から、フィンガ対14に含まれるフィンガ15がその間に隙間17をどのように形成するのかが明らかとなっている。隙間17は、グリップユニット6の非グリップ状態において、容器2を通すことができるようになっている。
【0053】
グリップユニット6がグリップ状態にある場合には、各フィンガ対14は、問題のフィンガ対14のフィンガ15間に配置された容器2を保持するように作用する。
【0054】
グリップユニット6は、そのグリップ位置で、容器2の群を容器の一方の側部の方だけから掴むように構成されていてもよい。別の態様として、グリップユニット6は、そのグリップ位置で、容器2の群を、容器の第1側部の方および第2側部の方から交互に掴むように構成されていてもよい。
【0055】
容器2すなわち容器の群を容器の一方の側部の方だけから掴む場合には、容器2は、分配ユニット3に同じ配向で互いに重ねて配置され得る。
【0056】
容器2すなわち容器の群を容器の第1側部の方および第2側部の方から交互に掴む場合には、次の容器2の配向は、グリップユニット6がその配置位置にある状態で、水平平面内で、前の容器2とは逆の配向である。次に、図3を参照すると、この図から、容器2の第1前群G1をボックス4の形態の分配ユニット3に、水平平面における第1配向で配置する方法、および、容器2の第2群G2をボックス4に、容器2の第1前群G1の上に水平平面における逆の配向で配置する方法が、明らかとなっている。配置パターンは、ボックス4が一杯になるまで繰り返される。
【0057】
グリップ位置のグリップユニット6が容器2を容器の一方の側部の方だけから掴むように構成されている場合でも、同じ配置パターンを提供することができる。更に詳細には、これは、グリップユニットが容器の群をボックスに置く度毎に分配ユニット(ボックス)を180°回転するようになされた図示しない取り扱いエレメント(ハンドリングエレメント)を持つ本発明のデバイスによって達成することができる。
【0058】
次に図4a乃至図4gを参照すると、これらの図には、第1の実施の形態による本発明のデバイス1のグリップユニット6の移動パターンが概略的に示してある。この実施の形態では、グリップユニット6は、そのグリップ位置で、容器2を第1容器側部18から掴むように構成されている。
【0059】
グリップユニット6は、パッキング位置Bまで移動させられた容器2を取り扱うように構成されている。パッキング位置では、これらの容器は、図示の例において水平平面内を延びる長手方向軸線(前後方向軸線)A1に沿って互いに一列に並んで吊り下げられている。
【0060】
これらの図面では、グリップユニット6は、一度に一つの容器2を掴むように作用し、従って、フィンガ対14を一つしか備えていないが、上文中に論じたように、グリップユニット6は、幾つかの容器2を含む容器2の群を掴むように構成されていてもよいということは理解されよう。
【0061】
グリップユニット6のフィンガ対14は、アーム10と平行に延び、かくして、グリップユニット6の枢動の中心である枢動軸線A2に対して直交して延びる。
【0062】
図4aでは、グリップユニット6はグリップ位置に配置されており、第1容器2aを第1容器側部18の方から掴む位置をとっている。
【0063】
グリップユニット6がそのグリップ位置にあるとき、そのフィンガ対14は、長手方向軸線A1および枢動軸線A2によって形成される平面と、交差する長さを有している。
【0064】
グリップユニット6のフィンガ対14のフィンガ15は、グリップユニット6が非グリップ状態にある場合には、これらのフィンガ間に容器2aを通すことができる隙間17が形成される。グリップユニット6は前記グリップ位置を容易にとることができる。
【0065】
グリップ6は、ひとたびグリップ位置をとると、そのグリップ状態まで作動させられ、フィンガ対14のフィンガ15が絞り動作を行って第1容器2aを掴むようになる。容器2aがコラプシブル型であるため、容器2aは絞られた部分がへこみ(変形し、つぶれ)、容器の内容物が圧力に対応する構造を持つようになる。これにより、容器2aを良好に掴むことができる。
【0066】
図4bは、グリップ位置から配置位置まで移動する際のグリップユニット6を示している。グリップユニット6は、そのグリップ状態のままであり、かくして第1容器2aとともに配置位置まで運ばれる。
【0067】
この移動中、グリップユニット6は移動軸線A3に沿って第1移動方向P1に移動し、枢動軸線A2を中心として第1枢動方向V1に枢動する。
【0068】
図4cは、配置位置のグリップユニット6を示す。この位置では、グリップユニット6は、掴んだ容器2をボックス(図示せず)に配置するように構成されている。更に詳細には、第1容器2aは、第1容器側部18とは反対側の第2容器側部19が下に向くように枢動させられている。第1容器2aは、次いで、グリップユニット6をその非グリップ状態まで作動させることによってボックス(図示せず)に配置することができる。
【0069】
図4cは、更に、第2容器2bをパッキング位置Bまで前進させ、かくして、グリップユニット6によって集められる前の第1容器2aの位置をとる態様が示されている。
【0070】
図4dは、容器2を第1容器側部18の方から掴むために配置位置からグリップ位置まで戻る際のグリップユニット6を示す。グリップユニット6は、第1容器2aをボックスに残し、グリップ位置まで容器なしで移動させられる。
【0071】
この移動中、グリップユニット6は、前記移動軸線A3に沿って、第1移動方向P1とは逆方向の第2移動方向P2に移動させられ、枢動軸線A2を中心として、第1枢動方向V1とは逆方向の第2枢動方向V2に枢動させられる。
【0072】
図4eでは、グリップユニット6は、第2容器2bを第1容器側部18の方から掴むため、グリップ位置をとっている。
【0073】
前記グリップ位置では、グリップユニット8のフィンガ対14は、上文中に説明したように、長手方向軸線A1および枢動軸線A2によって画定される平面と交差するようになる程度の長さを有している。
【0074】
グリップユニット6のフィンガ対14のフィンガ15は、グリップユニット6が非グリップ状態にある場合には、容器2bを通すことができる隙間17をその間に形成し、グリップユニット6は容易にグリップ位置をとることができる。
【0075】
グリップユニット6は、グリップ位置をとった後、そのグリップ状態まで作動させられ、フィンガ対14のフィンガ15が絞り動作を行い、第2容器2bを掴む。
【0076】
図4fは、グリップ位置から配置位置まで移動する際のグリップユニット6を示す。グリップユニット6はグリップ状態のままであり、かくして第2容器2bとともに配置位置まで移動する。
【0077】
この移動中、グリップユニット6は、前記移動軸線A3に沿って第1移動方向P1に移動させられ、枢動軸線A2を中心として第1枢動方向V1に枢動させられる。
【0078】
図4gは、グリップユニット6を配置位置で示している。配置位置では、第2容器2bは、第1容器側部18とは反対側の第2容器側部19の方が下を向くように枢動させられている。次いで、グリップユニット6をその非グリップ状態まで作動させることによって、ボックス(図示せず)内の第1容器2aの上に第2容器2bを、水平平面内で第1容器2aと同じ配向で、ボックス(図示せず)内の第1容器2aの上に、第2容器2bを配置することができる。
【0079】
上述のように、本発明のデバイスは、容器が配置される度毎に分配ユニット(ボックス)を回転させ、図3に示された配置パターンを提供するようになった取り扱いエレメント(図示せず)を、含んでいてもよい。
【0080】
図4gは、更に、第3容器2cをパッキング位置Bまで前進させ、以前に第1容器2aがとった位置であって、そしてその次に第2容器2bがとった位置を、第3容器2cがとるようにする。
【0081】
次いで、グリップユニット6(図示せず)が再びグリップ位置まで移動させられ、上文中に説明したプロセスが、ボックス(図示せず)が容器2で一杯になるまで、繰り返される。
【0082】
次に参照する図5a〜図5gは、本発明の第2の実施の形態によるデバイス1のグリップユニット6の移動パターンを概略的に示している。この実施の形態では、グリップユニット6は、そのグリップ位置で、容器を第1容器側部18の方および第2容器側部19の方から交互に掴むように構成されている。
【0083】
図4a〜図4gを参照して上文中に説明した第1の実施の形態との第2の実施の形態の相違点は、第2の実施の形態のグリップユニット6が、第1容器2aをボックス(図示せず)に置いた後、配置位置からグリップ位置に移動させられ、第2容器2bを第2容器側部19の方から掴むようになる、ということである。これを図5dおよび図5eに示す。
【0084】
この移動中、図5dから特に明らかであるように、グリップユニット6は、かくして、前記移動軸線A3に沿って、第1移動方向P1とは逆方向の第2移動方向P2に移動させられ、枢動軸線A2を中心として第1枢動方向V1に枢動させられ続ける。
【0085】
図5eでは、グリップユニット6は、第2容器2bを、第1容器側部18とは反対側の第2容器側部19の方から掴むためのグリップ位置をとっている。
【0086】
図5fは、容器2bを第2容器側部19から掴むためのグリップ位置から配置位置まで移動する際のグリップユニット6を示している。
【0087】
この移動中、グリップユニット6は、移動軸線A3に沿って第1移動方向P1に移動させられ、枢動軸線A2を中心として第1枢動方向V1とは逆方向の第2枢動方向V2に枢動させられる。
【0088】
図5gは、配置位置におけるグリップユニット6を示している。この場合、第2容器2bは、その第1容器側部18の方を下に向けて配向されている。次いで、グリップユニット6をその非グリップ状態まで作動することにより、第2容器2bを、ボックス(図示せず)に、第1容器2a上に逆の配向で置くことができる。
【0089】
その後、枢動軸線A2を中心として第2枢動方向V2に枢動し続け、移動軸線A3に沿って第2移動方向P2に移動することによって、グリップユニット6(図示せず)がグリップ位置まで再び移動し、第3容器2cを第1容器側部18の方から掴み、ボックス(図示せず)が容器2で一杯になるまで上文中に説明したプロセスを繰り返す。その結果、図3に示す配置パターンをボックスに提供することができる。
【0090】
上述の実施の形態では、グリップユニット6のフィンガ対14の長さ方向は、グリップユニット6のアーム10と平行であると説明した。グリップユニット6がグリップ位置にあるとき、枢動軸線A2が、パッキング位置に配置された容器2の中心を通って長手方向軸線A1に沿って延びる場合には、グリップユニット6を枢動させることにより、前記中心を中心とした容器2の枢動が行われる。しかしながら、フィンガ対14の長さ(長さ方向)が異なっていてもよい。これを、本発明の第3実施の形態を示す図6a〜図6iに示す。
【0091】
第3の実施の形態では、グリップユニット6は、そのグリップ位置において、パッキング位置Bまで移動させられた容器を、第1容器側部の方および第2容器側部の方から交互に掴むように構成されている。グリップユニットは、図5a〜図5gを参照して上文中に説明した方法と本質的に対応する方法で、グリップ位置と配置位置との間を移動する。
【0092】
この実施の形態は、グリップユニット6のバックピース13がアーム10に枢着されているという点で、上文中に説明した実施の形態と異なっている。
【0093】
グリップユニット6が、第1容器2aを第1容器側部18の方から掴むグリップ位置にあるとき(図6a参照)、バックピース13はアーム10に対して枢動させられており、フィンガ対14は水平方向に対してアーム10に対して角度αをなすようにして配置されている。その結果、フィンガ対14は、グリップユニット6をそのグリップ状態まで作動させたとき、第1容器2aを枢動軸線A2の上方の点Oで掴む。
【0094】
次いで、グリップユニット6を配置位置まで移動させる。これを図6bおよび図6cに示す。
【0095】
グリップユニット6が配置位置にあるとき、フィンガ対14がアーム10と平行に配置されるようにバックピース13が枢動させられる。これを図6dに示す。別の態様として、配置位置への移動中にこの枢動を行ってもよい。
【0096】
バックピース13をアーム10に対して枢動させることにより、フィンガ対14が第1移動方向P1に向くようにフィンガ対14を配向する。更に、この枢動により、第1容器2aを横方向における第1方向(第1向き)R1に変位させる。
【0097】
グリップユニット6をその非グリップ状態まで作動させた後、容器2bを第2容器側部19の方から掴むためのグリップ位置までグリップユニット6を移動させる。これを図6eおよび図6fに示す。このグリップ位置では、バックピース13は、フィンガ対14がアーム10に対して角度αをなして水平に配置されるようにアーム10に対して枢動させられている。その結果、フィンガ対14は、グリップユニット6をそのグリップ状態まで作動させるとき、第2容器2bを枢動軸線A2の上方の点Oで掴むように作用する。バックピース13をアーム10に対して枢動させることによるフィンガ対14の配向は、別の態様として、問題のグリップ位置への移動中に行ってもよい。
【0098】
その後、グリップユニット6を再び配置位置まで移動させ、この配置位置でバックピース13をアーム10に対して再び枢動させる。これは、図6gおよび図6iから明らかである。フィンガ対14は、第1移動方向P1に向くように、アーム10と平行に配置される。枢動により、更に、第2容器2bを横方向に変位させるが、これは第1方向(第1向き)R1とは逆方向の第2方向(第2向き)R2で行われる。
【0099】
グリップユニット6が容器2a、2bを枢動軸線A2の上方の点Oで掴むように構成されているため、ボックス4(図示せず)に配置された容器2a、2bが、かくして、横方向に離間される。この離間により、ボックス4の容積を更に良好に活用することができる。
【0100】
ボックス内に互いに重ねて配置された容器2の分離は、この他の方法で行うこともできる。例えば、グリップユニット6によって、容器を、容器2の中心と一致する点で第1容器側部18および第2容器側部19の両方から掴むこともできる。アーム10は、フィンガ対14に対し、枢動軸線A2が前記グリップ点の上方所定距離のところに配置されるように角度をなしている。グリップユニット6を移動軸線A3に沿って移動させると同時に枢動軸線A2の上で枢動させることにより、グリップユニットが配置位置まで移動するとき、掴まれた容器2を横方向に移動させる。
【0101】
本発明によれば、デバイス1は、かくして、コラプシブル型の充填密封済の容器2を分配ユニット3に配置する。デバイス1は、容器2がパッキング位置Bまで移動させられ、これらの容器が長手方向軸線A1に沿って互いに一列に並んで吊り下げられているとき、すなわち、これらの容器を充填機に提供することができる状態にあるとき、これらの容器2を捕捉するように構成されている。グリップユニット6はフィンガ対を有し、これらのフィンガ対は、グリップユニットがグリップ状態にあるとき、絞り動作を行う。掴まれた容器はコラプシブル型であり、すなわち、可撓性であり、かくして容器の内容物が良好に掴むことを可能にする両側の突出した部分(衝合体、abutment)、すなわち、圧力に対して相補的な圧力対応構造を形成するまで、掴まれた部分がへこむ(つぶれる、変形する)。
【0102】
本発明のデバイス1は、容器2を吊り下げられた状態で受け入れるための構成5を含む、充填機に連結されたモジュールとして設計することができ、あるいは、このモジュールは、充填機と一体的な一部分をなすようにしてもよい。容器を前記吊り下げられた状態で取り扱うように構成されたデバイス1によって、デバイス1は、充填機によって提供された容器2の正確な位置を使用することができる。容器を良好に掴むことにより、容器の位置を、掴んだ後でも制御された状態に保持する。
【0103】
本発明のデバイスは、更に、容器2を第1容器側部18の方からから掴むように構成することができる、または別の態様として、容器2を両方の容器側部18、19の方から掴むように構成することができるグリップユニット6を含む。グリップユニット6は、更に、枢動中および線型移動中に、掴まれた容器2をボックス4等の分配ユニット3まで移動し、互いに重ねて配置するように構成されている。
【0104】
容器2が専ら第1容器側部18から掴まれる場合には、容器2は分配ユニット3に同じ配向で配置することができる。かくして一杯になった分配ユニット3は、例えば、分配ユニット3内に配置された容器2が直立位置で置かれるように分配ユニット3を立てることによって、容器を販売箇所で容器2を露呈させるためのユニットとして役立つ。
【0105】
本発明のデバイス1は、更に、容器2を互い違いの配向で配置することによって、分配ユニット3の容積を効率的に活用することができる。これは、分配ユニット3を容器2が配置される度毎に枢動することによって、または別の態様として、容器2を第1容器側部18の方および第2容器側部19の方から交互に掴むことによって行うことができる。
【0106】
分配ユニット3内に互いに重ねて配置した容器2の群を横方向にずらすことによって、分配ユニット3の容積を更に良好に活用することができる。この横方向にずらすことは、例えば、容器を第1容器側部18の方および第2容器側部19の方から交互に掴むことによって行うことができる。容器は、枢動軸線A2の上方の所定の点のところで掴まれ、あるいは、別の態様として、容器が掴まれる場所の上方に枢動軸線A2を配置することによって行われる。
【0107】
容器は、例えば分配ユニットを横方向に、容器群を分配ユニットに配置する度毎に交互に逆方向に変位させることによって、横方向に変位させることができる。
【0108】
かくして、構造が比較的簡単であり、容器2をボックス4に合理的な方法で配置することができ、ボックス4の容積を効率的に移送することができるデバイス1が提供される。
【0109】
上文中に説明したように、デバイス1のグリップユニット6は、幾つかの容器2を含む一群の容器を掴むように構成することができる。グリップユニット6は、ボックス4の底部上に収容されるのと同数の容器2を含む群を掴むように構成されていてもよく、これによって、グリップユニット6が一群の容器をボックス4に配置する度毎に完全な層が形成される。
【0110】
本発明が上文中に説明した実施の形態に限定されないということは、理解されよう。
【0111】
例えば、グリップユニット6のフィンガ対14は、互いに対して移動可能であってもよい。これにより、フィンガ対14間の距離を調節することによって、互いから第1距離のところに配置された吊り下げられた容器2を掴み、これらの容器2をボックスに互いから第2距離のところで配置することができる。ボックス4の容積を更に効率よく活用するため、かくして、第2距離は、第1距離よりも小さくてもよい。
【0112】
かくして、幾つかの変形および変更が考えられ、従って、本発明の範囲は、専ら、添付の特許請求の範囲によって定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラプシブル型の充填密封済の容器(2)を分配ユニット(3)に配置するためのデバイスであって、前記容器(2)がパッキング位置(B)に移動させられ、この位置において、前記容器(2)は吊り下げられて且つ水平な長手方向軸線(A1)に沿って配置されるようになる、デバイスであって、
前記パッキング位置(B)での容器(2)の数と対応する多数のフィンガ対(14)を含み、非グリップ状態にある場合に、各フィンガ対(14)が前記容器(2)を通すことができるフィンガ隙間(17)を有するようになる、グリップユニット(6)を備え、
前記グリップユニット(6)はグリップ状態まで作動することができ、このグリップ状態において各フィンガ対(14)は絞り動作を行って前記容器(2)を掴むようになり、前記容器(2)の内容物は、絞り力によって、内部の圧力に対応した構造をとるようになり良好なグリップをもたらす、デバイス。
【請求項2】
前記グリップユニット(6)はグリップ位置と配置位置との間を移動可能であり、
前記グリップ位置では、前記グリップユニットは、前記グリップユニット(6)をそのグリップ状態へ作動させることによって、前記パッキング位置(B)の前記容器(2)を掴むようになり、
前記配置位置では、前記グリップユニット(6)は、掴んだ容器(2)を前記分配ユニット(3)に配置するようになる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記グリップユニット(6)は、前記長手方向軸線(A1)に対して直交する移動軸線(A3)に沿って移動可能であり、
前記グリップユニット(6)は、前記移動軸線(A3)に沿って移動することによって、前記グリップ位置と前記配置位置との間を移動可能である、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記グリップユニット(6)は、前記長手方向軸線(A1)と平行な枢動軸線(A2)を中心として枢動可能である、請求項1、2または3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記グリップユニット(6)は、前記枢動軸線(A2)に対して直交し且つ前記長手方向軸線(A1)および前記枢動軸線(A2)によって画定される平面上にある移動軸線(A3)に沿って、移動可能であり、
前記グリップユニット(6)は、前記枢動軸線(A2)を中心として枢動し且つ前記移動軸線(A3)に沿って移動することにより、前記グリップ位置と前記配置位置との間を移動可能である、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記グリップユニット(6)は、そのグリップ位置において、前記パッキング位置(B)の前記容器(2)を、一方の容器側部(18;19)の方からのみ掴むように構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記グリップユニット(6)が前記容器(2)を分配ユニット(ボックス)(3)に配置する度毎に、前記分配ユニット(ボックス)(3)を180°回転させるように構成された取り扱いエレメントを、さらに備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記グリップユニット(6)は、そのグリップ位置において、前記パッキング位置(B)の容器(2)を、第1容器側部(18)の方および第2容器側部(19)の方から交互に掴むように構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記グリップユニット(6)は、少なくとも二つの容器(2)を含む群(G1;G2)の容器(2)を掴むように構成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記グリップユニット(6)は、全てのフィンガ対(14)を支持するバックピース(13)を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記バックピース(13)は少なくとも二つのフィンガ対(14)を支持し、
これらのフィンガ対(14)は、共に押圧された状態と離れた状態との間を互いに対して移動可能である、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記グリップユニット(6)は、前記長手方向軸線(A1)と平行な枢動軸線(A2)を中心として枢動可能であり、前記枢動軸線(A2)に対して直交し且つ前記長手方向軸線(A1)および前記枢動軸線(A2)によって画定される平面上にある移動軸線(A3)に沿って移動可能であり、
デバイスは、前記移動軸線(A3)と平行に移動可能な枢動モータ(9)をさらに備え、
前記グリップユニット(6)は、前記枢動軸線(A2)を中心として枢動するように、前記枢動モータ(9)によって枢動可能に支持されている、請求項10または11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記グリップユニット(6)は、前記枢動軸線(A2)に対して直交して延びるアーム(10)を用いて、前記枢動モータ(9)に支持され、
前記アーム(10)は、第1端(11)において前記枢動モータ(9)に連結され、第2端(12)において前記バックピース(13)に連結されている、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記バックピース(13)は前記アーム(10)の前記第2端(12)に枢着されている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記分配ユニット(3)への前記容器(2)の各配置前に、前記分配ユニット(3)を横方向の反対向きに交互に移動させるように構成された取り扱いエレメントを、さらに備える、請求項1〜14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記デバイスは、コラプシブル型の容器(2)を充填するための充填機に連結可能なモジュールを形成する、請求項1〜15のいずれか一項にデバイス。
【請求項17】
前記デバイスは、コラプシブル型の容器(2)を充填するための充填機と一体の一部分である、請求項1〜15のいずれか一項にデバイス。
【請求項18】
パッキング位置(B)まで移動させられて、吊り下げられて且つ水平な長手方向軸線(A1)に沿って配置されたコラプシブル型の充填密封済の容器(2)を、分配ユニット(3)に配置するための方法であって、
前記パッキング位置(B)の前記容器(2)を、第1および第2の容器側部(18;19)のうちの一方の方から、絞り動作によって一つずつ掴む工程を備え、
各容器(2)は絞り力によって掴まれて、前記容器(2)の内容物は、内部の圧力に対応した構造をとるようになり良好なグリップをもたらす、方法。
【請求項19】
前記長手方向軸線(A1)と平行であり且つ前記長手方向軸線(A1)を含む垂直平面上にある枢動軸線(A2)を中心として、掴んだ容器(2)を枢動させ、前記第1および第2の容器側部(18;19)のうちの他方が下方を向くようにする工程と、
前記掴んだ容器(2)を垂直方向下方に移動させる工程と、
前記掴んだ容器(2)を、放すことによって、前記分配ユニット(3)内に配置する工程と、
次いで、前記分配ユニット(3)が容器(2)で一杯になるまで以上のプロセスを繰り返す工程と、をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パッキング位置(B)の前記容器(2)は、前記第1容器側部(18)の方からのみ掴まれる、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記掴んだ容器(2)を前記分配ユニット(3)に配置する工程の前に、前記分配ユニット(3)を180°枢動させる工程が行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記パッキング位置(B)の前記容器(2)は、前記第1容器側部(18)の方および前記第2容器側部(19)の方から交互に掴まれる、請求項18または19に記載の方法。
【請求項23】
前記掴んだ容器(2)を前記分配ユニット(3)に配置する工程の前に、前記掴んだ容器(2)を前記分配ユニット(3)に対して横方向に移動させる工程が行われる、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a−4g】
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【図5a−5g】
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【図6a−6i】
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【公表番号】特表2010−509153(P2010−509153A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536194(P2009−536194)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/SE2007/000983
【国際公開番号】WO2008/057021
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(502367502)エコ、レーン、リサーチ、アンド、デベロップメント、アクティーゼルスカブ (11)
【氏名又は名称原語表記】ECO LEAN RESEARCH & DEVELOPMENT A/S
【Fターム(参考)】