説明

コンソールボックス

【課題】開状態と閉状態とに関わらずアームレストとして使用することができるコンソールボックスを提供する。
【解決手段】車両の運転席と助手席との間に配設されるコンソールボックス1。コンソールボックス1は、開口部22と収納部21を備えたボックス本体2と、閉状態と開状態との間で移動可能に設けられた蓋体3からなる。蓋体3は、閉状態及び開状態に静止するよう構成されており、閉状態で上方を向く蓋上面32と側方を向く蓋側面31とを有している。開状態において蓋体3は、蓋側面31が上方を向き、その高さ位置が閉状態における蓋上面32の高さ位置と略同等となる位置においてボックス本体2に保持されるよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内に配設されるコンソールボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転席と助手席との間に配置されるコンソールボックス9としては、図7〜図10に示すごとく、収納部を有するボックス本体部94と、上記収納部の開口部を覆う蓋体91とからなり、蓋体91の蓋上面92をアームレストとしても使用できるものが一般的に知られている。また、蓋体91は、回動機構を有するヒンジ部93を介してボックス本体部94に開閉可能に配設されており、ヒンジ部93をボックス本体部94と蓋体91の運転席側または助手席側のいずれかの側端部に設ける横開き型(図7、図8)と、上記ボックス本体部と上記蓋体の後端部に設ける縦開き型(図9、図10)の2種類が主流である。
また、左右2つに分割した蓋体を、回動機構を有するヒンジ部を介して結合し、該ヒンジ部により上記蓋体を2つ折り状とする折りたたみ機構により、上記コンソールボックスを開閉するよう構成したものも知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−223567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述したコンソールボックスには次の問題点がある。
コンソールボックス9においては、いずれの場合においても、蓋体91が収納部の開口部を覆った閉状態(図7、図9)において、蓋上面92が適切な高さ位置に配されるように設計されていることで、蓋上面92をアームレストとして使用できる。しかし、収納部の開口部を開放する開状態(図8、図10)とした場合には、蓋体3が起立した状態にあるため、蓋上面92をアームレストとして使用することができない。また、蓋上面92に直交する蓋側面95や蓋前面96をアームレストとして使用しようとしても、その高さ位置が高くなりすぎるため、アームレストとして使用することができない。
また、折りたたみ機構を用いた場合(特許文献1)にも、開状態において、上記蓋体が起立して、蓋側面の高さが閉状態における蓋上面の高さよりも高くなるため、同様に、アームレストとして使用することは困難である。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、開状態と閉状態とに関わらずアームレストとして使用することができるコンソールボックスを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両の運転席と助手席との間に配設されるコンソールボックスであって、
上方に開口部を有する収納部を備えたボックス本体と、上記開口部を覆う閉状態と上記開口部を開放する開状態との間において上記ボックス本体に対して移動可能に設けられた蓋体とからなり、
上記蓋体は、上記閉状態及び上記開状態においてそれぞれ上記ボックス本体に対して静止するよう構成されていると共に、上記閉状態において上方を向く蓋上面と側方を向く蓋側面とを有しており、
上記開状態において上記蓋体は、上記蓋側面が上方を向き、かつ上記蓋側面の高さ位置が上記閉状態における上記蓋上面の高さ位置と略同等となる位置において上記ボックス本体に保持されるよう構成されていることを特徴とするコンソールボックスにある(請求項1)。
【発明の効果】
【0007】
本発明のコンソールボックスは、運転席と助手席との間に配設されているため、その高さを適切に設定することにより、閉状態において、蓋上面をアームレストとして使用することが可能となる。
一方、開状態において、上記蓋体は、上記蓋側面が上方を向き、かつ上記蓋側面の高さ位置が上記閉状態における上記蓋上面の高さ位置と略同等となる位置において上記ボックス本体に保持される。そのため、上記蓋体を開状態とした場合においては、上記蓋側面をアームレストとして使用することができる。
このように、開状態においても、閉状態においても、コンソールボックスをアームレストとして違和感なく使用することができる。逆に言えば、コンソールボックスをアームレストとして使用しながら、収納部への小物の出し入れを行うことも可能となる。
【0008】
以上のごとく、本発明によれば、開状態と閉状態とに関わらずアームレストとして使用することができるコンソールボックスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1における、閉状態のコンソールボックスを示す説明図。
【図2】実施例1における、回動動作により蓋体を起立させた状態のコンソールボックスを示す説明図。
【図3】実施例1における、開状態のコンソールボックスを示す説明図。
【図4】実施例1における、コンソールボックスの構成を示す斜視分解図。
【図5】実施例2における、閉状態のコンソールボックスを示す説明図。
【図6】実施例2における、開状態のコンソールボックスを示す説明図。
【図7】従来例における、横開き型のコンソールボックスの閉状態を示す説明図。
【図8】従来例における、横開き型のコンソールボックスの開状態を示す説明図。
【図9】従来例における、縦開き型のコンソールボックスの閉状態を示す説明図。
【図10】従来例における、縦開き型のコンソールボックスの開状態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明において、閉状態における上記蓋上面と、開状態における上記蓋側面とは、略同等の高さ位置となる。該略同等の高さとは、アームレストとして使用した際に、大きな違和感を覚えない範囲を指し、±30mmの範囲内にあることが好ましい。
【0011】
本発明のコンソールボックスにおいて、上記ボックス本体は、上記開状態において上記蓋体の一部を収容する蓋体収容部を、上記収納部の側方に設けてなることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記コンソールボックス内に上記蓋体を収納することができるため、車室内における居住性に影響を与えない。
また、上記コンソールボックス内に設けた上記蓋体収容部に上記蓋体の一部を収容したとき、上記蓋側面は、上記ボックス本体の上面よりも上方に配置されることが好ましい。この場合には、上記蓋側面をアームレストとして使用することができる。
【0012】
上記コンソールボックスにおいて、上記蓋体は、該蓋体の側端部を中心に上記ボックス本体に対して回動する回動動作と、上記蓋側面が上方を向いた姿勢を保ちつつ、上記ボックス本体に対して鉛直方向に移動する上下動作とによって、上記閉状態と上記開状態との間を移動するよう構成されていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記蓋体の開閉及び収納の操作をより容易に行うことができる。
【0013】
上記コンソールボックスにおいて、上記開状態における上記蓋体の上記蓋側面は、複数の高さ位置において静止可能に構成されていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、乗員の体格や好みに応じて上記蓋側面の高さ位置を変更することができ、上記蓋側面をアームレストとして使用した際における、乗員の快適性を向上することができる。
【実施例】
【0014】
(実施例1)
本発明の実施例に係るコンソールボックスにつき、図1〜図4を用いて説明する。
本例においては、自動車の進行方向を前方F、その反対側を後方Rとする。また、水平平面上において、前方Fおよび後方Rに対して直交する方向を左右方向とし、後方Rを向いた状態で左側に配置される側を運転席側Dとし、その反対側を助手席側Pとする。尚、本例においては、右ハンドル車を示し、左ハンドル車においては、運転席側Dを右側とし、助手席側Pを左側として左右対称の配置とする。
【0015】
本例に示すコンソールボックス1は、自動車の運転席と助手席との間に配設されるものである。コンソールボックス1は、図1〜図4に示すごとく、その上方に開口部22を有する収納部21を備えたボックス本体2と、開口部22を覆う閉状態(図1)と開口部22を開放する開状態(図3)との間において、ボックス本体2に対して移動可能に設けられた蓋体3とからなる。
【0016】
蓋体3は、図1〜図3に示すごとく、上記閉状態及び上記開状態において、それぞれボックス本体2に対して静止するよう構成されていると共に、上記閉状態において上方を向く蓋上面32と側方を向く蓋側面31とを有している。また、上記開状態において、蓋体3は、蓋側面31が上方を向き、かつ蓋側面31の高さ位置が上記閉状態における蓋上面32の高さ位置と略同等となる位置においてボックス本体2に保持されるよう構成されている。
【0017】
以下詳説する。
コンソールボックス1は、図1に示すごとく、ボックス本体2と該ボックス本体2の蓋およびアームレストとして使用可能な蓋体3を有している。また、ボックス本体2は、収納部21の左右に配設された運転席側パネル41および助手席側パネル42を有している。運転席側パネル41および助手席側パネル42は、コンソールボックス1の側面を形成し、その外側表面には意匠面を有している。また、運転席側パネル41および助手席側パネル42の上端部には、収納部21に向かい水平方向に延びたパネルフランジ411、421をそれぞれ設けてある。パネルフランジ411の高さ位置は蓋体3の下面と略同等であり、パネルフランジ421の高さ位置は、収納部21の上面と同等である。
【0018】
また、運転席側パネル41および助手席側パネル42は、その下端側を上記フロアパネルに固定してある。また、運転席側パネル41および助手席側パネル42の、前方端部は、運転席および助手席の前方に配設されたインストルメントパネル(図示略)と結合し、後方端部には、図4に示すごとく、外側面に意匠面を有する後部パネル43を配設してある。
【0019】
収納部21は、図1〜図4に示すごとく、その上方に開口部22を有し、該開口部22の縁部には、水平方向の外側に延びたボックスフランジ221を有している。助手席側Pのボックスフランジ221は、パネルフランジ421の下面と接合されている。また、運転席側パネル41と収納部21との間には、図3に示すごとく、開状態において、蓋体3を収容するための蓋体収容部25が形成されている。
【0020】
収納部21の運転席側パネル41と対向する側面24に、図1に示すごとく、蓋体3を開閉可能に取りつけるためのヒンジ35を固定してある。ヒンジ35は図4に示すごとく、側面24の前方Fおよび後方Rの2箇所に設けてある。各ヒンジ35は、ボックス本体側に配設される固定ヒンジ部351と、蓋体3側に配設される可動ヒンジ部352とからなる。固定ヒンジ部351は、ヒンジ35をボックス本体2の側面24に固定するための固定部353と、該固定部353に対して90°の角度をなして形成され、可動ヒンジ部352と連結するための連結部354とを有している。可動ヒンジ部352は、固定ヒンジ部351と連結するための連結部355と蓋体3を支承する支承部356とを有する。固定ヒンジ部351の連結部354と、可動ヒンジ部352の連結部355とは、図1〜図3に示すごとく、回動軸358によって軸支され、互いに回動可能に連結されている。
【0021】
また、可動ヒンジ部352において支承部356には、ガイド部357が固定されており、蓋体3の裏面に設けたレール部36をスライド可能に保持している。すなわち、蓋体3の裏面には、略長方形形状を有する蓋体3の長手方向(前後方向)と直交するように2本のレール部36が互いに平行に配設されている。これら2本のレール部36のそれぞれに対して、ガイド部357がスライドするよう構成されている。上記のように構成されたヒンジ35とガイド部357とレール部36とによって、ボックス本体2に対して、蓋体3がヒンジ35を介して回動する(図1、図2)と共に、ガイド部357とレール部36とを介して上下にスライドする(図2、図3)ことができる。
【0022】
蓋体3は、ボックス本体2が閉状態において上方を向く蓋上面32と、助手席側の側方を向く蓋側面31と、該蓋側面31と反対側に位置する側端部33を有している。尚、蓋側面31の幅Sは、50mm以上とすることが好ましい。この場合には、開状態において、蓋側面31が上方を向きアームレストとして使用するのに必要な幅を確保することができる。また、蓋側面31は、開状態において上方から見たとき、開口部22にかからないように構成してある。この場合には、収納部21の使い勝手への影響が少ない。
【0023】
また、蓋体3の運転席側を向く側端部33の厚みT(mm)は、蓋側面31の幅S(mm)よりも小さくしてあることが好ましい。この場合には、蓋体3を収容する蓋体収容部25のスペースを小さくし、ボックス本体2が有する収納部21のスペースを大きくすることができる。そのため、収納部21の機能性を向上させることができる。
【0024】
次に、本例のコンソールボックス1の開閉動作について説明する。
コンソールボックス1を閉状態(図1)から開放して開状態(図3)とする場合には、図2に示すごとく、蓋体3をヒンジ35の回動軸358を中心として回動させながら起立させ、蓋側面31が上方を向いた状態とする。すなわち、蓋体3を略鉛直方向に起立させる。この間においては、ガイド部357とレール部36とが、互いにスライドしないように両者間を固定する、ストッパー(図示略)が機能している。蓋体3が完全に起立すると、ストッパーが解除され、レール部36がガイド部357に対して移動可能となる。
【0025】
そして、図3に示すごとく、蓋体3を下方へ押し下げると、一対のレール部36が、それぞれ一対のガイド部357上を移動することにより蓋体3が下降し、蓋体3は蓋体収容部25の内側に収容される。このとき、蓋側面31は上方を向き、その高さは閉状態における蓋上面32の高さと略同等となる。
尚、前述した開放の手順と逆手順の動作を行うことにより、コンソールボックス1を開状態から閉状態とすることができる。
【0026】
また、コンソールボックス1には、蓋体3が開状態(図3)において、上方を向く蓋側面31の高さ位置を変更する高さ調整機構を設けることができる。例えば、ガイド部357とレール部36との間に段階的に位置調整が可能なラッチ機構を設けることにより、蓋側面31の高さ位置を段階的に調整できるようにしてもよいし、ガイド部357とレール部36との間に無段階に位置調整が可能なスライドロック機構(図示略)を設け、蓋側面31の高さ位置を無段階に調整できるようにしてもよい。尚、上記高さ位置調整機構には、無段階又は段階的に関わらず、位置調整機能を有する様々な機構を用いることができる。
【0027】
また、蓋体3をヒンジ35の回動動作により開状態として収容部25に収容する前の状態(図2)において、蓋体3の意図しない急な下降を防止するための落下防止機構を設けることもできる。例えば、本例においては、ガイド部357にエアダンパ(図示略)を設け落下速度を低減する方法を用いている。尚、落下防止の方法として、各種ダンパを設けることにより落下速度を低減する方法や、ロック機構を設ける方法も用いることができる。
【0028】
また、コンソールボックス1には、走行中の振動により、閉状態(図1)における蓋体3が開閉することを防止するためのロック機構を備えることができる。例えば、本例において、蓋体3の裏面には、係合部(図示略)を設け、ボックス本体2には、上記係合部と係合可能な被係合部(図示略)を設けてある。これにより、走行中に蓋体3が開閉することで生じる雑音を抑制することができる。
【0029】
以下、本例の作用効果について説明する。
本例のコンソールボックス1は、運転席と助手席との間に配設されているため、その高さを適切に設定することにより、閉状態(図1)において、蓋上面をアームレストとして使用することが可能となる。
一方、開状態(図3)において、蓋体3は、蓋側面31が上方を向き、かつ蓋側面31の高さ位置が閉状態における蓋上面32の高さ位置と略同等となる位置においてボックス本体2に保持される。
【0030】
そのため、蓋体3を開状態(図3)とした場合においては、蓋側面31をアームレストとして使用することができる。このように、開状態(図3)においても、閉状態(図1)においても、コンソールボックス1をアームレストとして違和感なく使用することができる。逆に言えば、コンソールボックス1をアームレストとして使用しながら、収納部21への小物の出し入れを行うことも可能となる。
【0031】
また、ボックス本体2は、開状態において蓋体3の一部を収容する収容部25を、収納部21の側方に設けてなる。
この場合には、コンソールボックス1内に蓋体3を収納することができるため、車室内における居住性に影響を与えない。また、コンソールボックス1内に設けた蓋体収容部25に蓋体3を収容したとき、蓋体3の一部は蓋体収容部25に収容され、蓋側面31は、ボックス本体2の上面よりも上方に配置される。そのため、蓋側面31をアームレストとして使用することができる。
【0032】
また、蓋体3は、該蓋体3の側端部33を中心にボックス本体2に対して回動する回動動作と、蓋側面31が上方を向いた姿勢を保ちつつ、ボックス本体2に対して鉛直方向に移動する上下動作とによって、閉状態と開状態との間を移動するよう構成されている。
そのため、蓋体3の開閉及び収納の操作をより容易に行うことができる。
【0033】
また、開状態における蓋体3の蓋側面31は、複数の高さ位置において静止可能に構成されている。
そのため、乗員の体格や好みに応じて蓋側面31の高さ位置を変更することができ、蓋側面31をアームレストとして使用した際における、乗員の快適性を向上することができる。
【0034】
以上のごとく、本例によれば、開状態と閉状態とに関わらずアームレストとして使用することができるコンソールボックスを提供することができる。
【0035】
(実施例2)
本例は、図5及び図6に示すごとく、実施例1の蓋体3を左右に分割した例である。
収納部21の開口部を覆う蓋体3は、図5に示すごとく、運転席側Dに配置される第1蓋体38と、助手席側Pに配置される第2蓋体39とからなる。第1蓋体38および第2蓋体39は、閉状態(図5)において上面を向く第1蓋上面382と第2蓋上面392をそれぞれ有している。また、第1蓋体38および第2蓋体39が対向する面には、開状態(図6)において、上方を向く第1蓋側面381と第2蓋側面391が形成されている。尚、第1蓋側面381及び第2蓋側面391の幅は、それぞれ、50mm以上とすることが好ましい。この場合には、開状態において、第1蓋側面381と第2蓋側面391が上方を向きアームレストとして使用するのに必要な幅を確保することができる。また、第1蓋側面381及び第2蓋側面391は、開状態において上方から見たとき、第1蓋側面381と第2蓋側面391が開口部22にかからないように構成されていることが好ましい。この場合には、収納部21の使い勝手を損なわない。
【0036】
本例の助手席側パネル42は、実施例1の運転席側パネル41を左右方向に対称となる形状を有している。また、収納部21は、運転席側パネル41と助手席側パネル42とがなす間隔の中央に位置しており、運転席側パネル41と収納部21及び助手席側パネル42と収納部21の間に第1蓋体38及び第2蓋体39をそれぞれ収容する蓋体収容部251、252を形成している。本例のコンソールボックス1において、開状態(図6)の第1蓋体38及び第2蓋体39は、第1蓋側面381及び第2蓋側面391が上方を向き、かつ第1蓋体38及び第2蓋体39が閉状態(図5)における第1蓋上面382及び第2蓋上面392の高さ位置と略同等となる位置においてボックス本体2に保持されるよう構成されている。その他の構成については実施例1と同様である。
【0037】
本例においては、第1蓋体38及び第2蓋体39を、ボックス本体2の左右に形成された収容部251、252に収容することにより、第1蓋側面381及び第2蓋側面391をアームレストとして使用できる。そのため、コンソールボックス1が開状態においても運転席の乗員のみでなく、助手席の乗員においても、アームレストとして使用することができ、乗員の快適性を向上することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 コンソールボックス
2 ボックス本体
21 収納部
25 蓋体収容部
3 蓋体
31 蓋側面
32 蓋上面
35 ヒンジ
357 ガイド部
36 レール部
38 第1蓋体
381 第1蓋側面
382 第1蓋上面
39 第2蓋体
391 第2蓋側面
392 第2蓋上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転席と助手席との間に配設されるコンソールボックスであって、
上方に開口部を有する収納部を備えたボックス本体と、上記開口部を覆う閉状態と上記開口部を開放する開状態との間において上記ボックス本体に対して移動可能に設けられた蓋体とからなり、
上記蓋体は、上記閉状態及び上記開状態においてそれぞれ上記ボックス本体に対して静止するよう構成されていると共に、上記閉状態において上方を向く蓋上面と側方を向く蓋側面とを有しており、
上記開状態において上記蓋体は、上記蓋側面が上方を向き、かつ上記蓋側面の高さ位置が上記閉状態における上記蓋上面の高さ位置と略同等となる位置において上記ボックス本体に保持されるよう構成されていることを特徴とするコンソールボックス。
【請求項2】
請求項1に記載のコンソールボックスにおいて、上記ボックス本体は、上記開状態において上記蓋体の一部を収容する蓋体収容部を、上記収納部の側方に設けてなることを特徴とするコンソールボックス。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコンソールボックスにおいて、上記蓋体は、該蓋体の側端部を中心に上記ボックス本体に対して回動する回動動作と、上記蓋側面が上方を向いた姿勢を保ちつつ、上記ボックス本体に対して鉛直方向に移動する上下動作とによって、上記閉状態と上記開状態との間を移動するよう構成されていることを特徴とするコンソールボックス。
【請求項4】
請求項1〜3に記載のコンソールボックスにおいて、上記開状態における上記蓋体の上記蓋側面は、複数の高さ位置において静止可能に構成されていることを特徴とするコンソールボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−86767(P2012−86767A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237020(P2010−237020)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】