説明

コンソール・デバイスに通信接続された周辺機器の結び付け

ゲーム・コンソールまたは計算デバイスに通信する周辺機器にデバイスを結び付けるためのシステムおよび方法を開示する。周辺機器は、最初にゲーム・コンソールまたは計算デバイスのポートに結合される。デバイスは、自律的またはユーザが起動した手順を介して、そのゲーム・コンソールまたは計算デバイスに結合し、かつ次にその周辺機器に割り当てられたポートに関連付けられる。周辺機器に結び付けられたデータは、関連付けられた後に、デバイスに通信される。デバイスおよび周辺機器はまた、ユーザ・プロファイルに基づき結び付けられることがある。ユーザがゲーム・コンソールまたは計算デバイスにサインインすると、デバイスはプロファイル中の周辺機器識別子および構成設定情報を介して周辺機器に結び付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(著作権通告/許可)
本特許文書の開示部分は、著作権保護の対象となる題材を含む。本著作権の所有者は、米国特許商標庁の特許ファイルまたは記録において発生する、本特許文書または本特許開示の何人による複製にも異論を唱えるものではないが、そのほかの場合には、すべての著作権をすべからく留保するものである。次の通告は、以下に、およびここでの図面において記述されたソフトウェアおよびデータに適用されるものとする:Copyright (著作権) 2005 本件特許出願人, All Rights Reserved。
【0002】
本発明は一般には、計算およびゲーム・デバイスの分野に関する。本発明は、コンソール、制御器、または他の計算デバイスに通信する周辺機器を結び付けることを対象とする。
【背景技術】
【0003】
オンライン・ゲームは、ゲーム体験のかなりの部分になって来ている。プレーヤは最初はテキストを介して通信するかも知れないが、しかしながらゲーム・プレイの間中テキストでやり取りすることは難しい。最近ではゲームは、ヘッドホンなどの、音声だけのデバイスを使用して、プレーヤか互いに繋がることまたは集中化されたサーバが連携すること、を容易にすることが可能となってきている。現在ではゲームをする人(ゲーマ:gamer)の多くのは、これらの目的のために特に設計されたヘッドホンを使用する。従来のヘッドホンは、例えばヘッドホンまたはマイクロホン・ジャック、またはUSBコネクタを使用してゲーム・コンソールに接続する。制御器またはコンソールとは有線による接続であるが故に、特定のゲーマのプレイにその音を関連付けることは比較的簡単である。
【0004】
ゲーマはまた、ゲーム・コンソールに制御器を無線により接続することによって、プレーヤに行動の自由度を提供する、無線制御器を使用することを享受する。無線制御器は通常は、振動フィードバック、ミニ・ジョイスティック、D−パッド、圧力感応式ボタンなど、プレーヤが有線の制御器において見出すであろう機能を提供する。さらに、無線制御器をゲーム・コンソールに接続するシステムは多くの場合、複数のプレーヤがそのゲーム・コンソールで同時にプレイすることを可能とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来的には、ヘッドホン音声をゲーム制御器に結び付けることは、有線または無線の制御器におけるジャックに有線のヘッドホンのプラグを差し込むことによって、実行される。しかしながら、ヘッドホンが無線である場合には、無線デバイスの特質に依り、特定のゲーマのプレイまたは制御器にヘッドホンを結び付けるための物理的メカニズムは何もない。しかしながら、無線デバイスの特質に依り、特定のゲーマのプレイまたは制御器に無線ヘッドホンを結び付けるための物理的メカニズムは何もない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ゲーム・コンソールまたは計算デバイスに通信する周辺機器にデバイスを結び付けるためのシステムおよび方法をここに開示する。最初に周辺機器は、ゲーム・コンソールまたは計算デバイスのポートに結合される。周辺機器は、自律的またはユーザによって起動された手順を介してゲーム・コンソールまたは計算デバイスに結合し、そして次に周辺機器に割り当てられたポートに関連付けられる。周辺機器に結び付けられたデータは、関連付けられた後に、デバイスに通信される。ゲーム・コンソール(または、計算デバイス)および周辺機器はまた、ユーザ・プロファイルに基づき結び付けられることがある。
【0007】
上記の非限定的な一例には、ゲーム・プレイの間にゲーマによって使用される無線ヘッドホンがある。ゲーマのプレイに結び付けられたゲーム関連の音声をゲーム・コンソールからヘッドホンに送るように、ヘッドホンを、ゲーマの制御器に結び付けることができる。ゲーマはまた、ヘッドホンを使用して他のゲーマと通信することができる。
【0008】
添付図面を参照して進行する以下の詳細な記述から、付加的な特徴および利点が明らかになるであろう。
【0009】
以上の概要は、以下の好適な実施形態の詳細な記述と共に、付加された図面に関連して解釈すると、より良く理解される。本発明を例証する目的のために、この図面には本発明の代表的構造が示される。しかしながら、本発明は開示された特定の方法および手段に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明のある態様を実施することができるマルチメディア/ゲーム・コンソール100の機能構成要素を例証する。マルチメディア・コンソール100には、一次キャッシュ102、二次キャッシュ104、およびフラッシュROM(Read Only Memory)106を有する中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)101がある。一次キャッシュ102および二次キャッシュ104は、一時的にデータを格納し、そしてしたがってメモリ・アクセス周期の数を減少させ、その結果処理速度およびスループットを改善する。1つより多いコア、およびその結果追加的一次キャッシュおよび二次キャッシュ102および104を有するCPU101を提供することができる。フラッシュROM106は、マルチメディア・コンソール100の電源が投入されたときのブート処理の初期段階の間にロードされる実行可能コードを格納することができる。
【0011】
図形処理ユニット(Graphics Processing Unit:GPU)108およびビデオ・エンコーダ/ビデオ・コーデック(符号化器/復号化器)114は、高速および高画質の図形処理のためのビデオ処理パイプラインを形成する。データは、図形処理ユニット108からビデオ・エンコーダ/ビデオ・コーデック114へバスを介して伝達される。ビデオ処理パイプラインは、テレビ受像機または他の表示装置への送信のために、A/V(音声/ビデオ)ポート140にデータを出力する。メモリ制御器110はGPU108に接続され、限定的ではなく、RAM(Random Access Memory)などの、様々なタイプのメモリ112へのプロセッサのアクセスを容易にする。
【0012】
マルチメディア・コンソール100は、望ましくはモジュール118において実施される、入出力制御器120、システム管理制御器122、音声処理ユニット123、ネットワーク・インタフェース制御器124、第1のUSBホスト制御器126、第2のUSB制御器128、およびフロント・パネル入出力部分組立品130を含む。USB制御器126および128は、周辺機器制御器142(1)〜142(2)、無線アダプタ148、および外部記憶装置デバイス146(例えば、フラッシュ・メモリ、外部CD/DVD ROM駆動装置、着脱可能媒体など)に対するホストとして機能する。追加的USB制御器が提供されることがあることに注意すべきである。ネットワーク・インタフェース124、および/または無線アダプタ148は、ネットワーク(例えばインタネット、ホーム・ネットワークなど)へのアクセスを提供し、そしてイーサネット(登録商標)・カード、モデム、ブルートゥース(Bluetooth)・モジュール、ケーブル・モデム、および同様のものを含む、広範な様々な有線の、または無線のアダプタ構成要素の何れかであることができる。
【0013】
システム・メモリ143は、ブート処理の間にロードされるアプリケーション・データを格納するために提供される。媒体駆動装置144が提供され、そしてDVD/CD駆動装置、ハードディスク駆動装置、または他の着脱可能媒体駆動装置などを備えることができる。媒体駆動装置144は、マルチメディア・コンソール100に内蔵の場合または外付けの場合がある。アプリケーション・データには、マルチメディア・コンソール100による実行、再生などのために、媒体駆動装置144を介してアクセスすることができる。媒体駆動装置144は、シリアルATAバス、または他の高速接続(例えば、IEEE1394)などのバスを介して入出力制御器120に接続される。
【0014】
システム管理制御器122は、マルチメディア・コンソール100の可用性を確実にすることに関連するさまざまなサービス機能を提供する。音声処理ユニット123および音声コーデック132は、対応する高忠実度の音声処理パイプラインおよびステレオ処理を形成する。音声データは、通信リンクを介して音声処理ユニット123および音声コーデック132の間を伝達される。音声処理パイプラインは、外部の音声プレーヤまたは音声能力を有するデバイスによる再生のために、A/Vポート140にデータを出力する。
【0015】
フロント・パネル入出力部分組立品130は、マルチメディア・コンソール100の外面上に露出された何れかのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)または他の表示子に加えて、電源ボタン150および取り出しボタン152の機能性を支援する。システム電源モジュール136は、マルチメディア・コンソール100の構成要素に電力を供給する。ファン138は、マルチメディア・コンソール100内の回路類を冷却する。
【0016】
マルチメディア・コンソール100内のCPU101、GPU108、メモリ制御器110、および他の様々な構成要素は、種々のバス構造の何れかを使用する、直列および並列バス、メモリ・バス、周辺バス、ならびにプロセッサまたはローカルのバスを含む、1つまたは複数のバスを介して相互接続される。そのような構造には一例として、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI−高速(Express)バスなどが含まれることがある。
【0017】
マルチメディア・コンソール100に電源が投入されると、アプリケーション・データが、システム・メモリ143からメモリ112、および/またはキャッシュ102、104にロードされ、そしてCPU101上で実行されることがある。アプリケーションは、マルチメディア・コンソール100上で利用可能な異なったタイプの媒体に進んだときに一貫したユーザ体験を提供する図形ユーザ・インタフェースを提示することができる。動作としては、メディア駆動装置144中に収容されたアプリケーションおよび/または他の媒体は、メディア駆動装置144から起動されまたは実行されて、マルチメディア・コンソール100に追加的機能性を提供する。
【0018】
マルチメディア・コンソール100は、テレビ受像機または他の表示装置にシステムを単に接続することによって、スタンドアロン・システムとして動作させることができる。このスタンドアロン・モードにおいて、マルチメディア・コンソール100は、1人または複数のユーザが、システムと対話し、映画を観覧し、または音楽を傾聴することを可能とする。しかしながら、ネットワーク・インタフェース124または無線アダプタ148を通して利用可能にされた広帯域接続性と融合することにより、マルチメディア・コンソール100を、さらにより大きいネットワーク共同環境における参画者として動作させることができる。
【0019】
マルチメディア・コンソール100に電源が投入されると、マルチメディア・コンソールのオペレーティング・システムにより、一定量のハードウェア資源がシステム使用のために予約される。これらの資源には、メモリ(例えば16MB)、CPUおよびGPU周期(例えば5%)、ネットワーク帯域幅(例えば8kbs)などの予約が含まれる場合がある。これらの資源はシステム・ブートの期間に予約されるため、予約された資源はアプリケーションの観点からは見えていない。
【0020】
特にメモリの予約は、起動カーネル、並行システム・アプリケーション、およびドライバを含むに充分な大きさであることが望ましい。CPUの予約は、予約されたCPUの使用量がシステム・アプリケーションにより使用されないなら、空きスレッドが何れかの不使用の周期を費やすように、一定であることが望ましい。
【0021】
GPUの予約に関しては、システム・アプリケーション(例えば、ポップアップ)により発生する軽量のメッセージは、ポップアップを表現するコードをオーバレイに時間計画するためにGPU割込みを使用することによって表示される。オーバレイのために必要とされるメモリの量は、オーバレイ領域の大きさに依存し、かつオーバレイは画面解像度に対応することが望ましい。並行システム・アプリケーションにより完全なユーザ・インタフェースが使用されるところでは、アプリケーションの解像度の如何にかかわらず1つの解像度を使用することが望ましい。周波数を変更し、そしてテレビ受像機の「再同期化(resynch)」を引き起こすことの必要性が排除されるようにこの解像度を設定するために、計数器が使用される場合がある。
【0022】
マルチメディア・コンソール100がブートを行い、そしてシステム資源が予約された後に、並行システム・アプリケーションがシステムの機能性を提供するために実行される。システムの機能性は、上で記述された予約されたシステム資源の中で実行するシステム・アプリケーションの集合においてカプセル化される。オペレーティング・システムのカーネルは、システム・アプリケーション・スレッドであるスレッドをゲーム・アプリケーション・スレッドに対して識別する。アプリケーションに対して首尾一貫した資源の見え方を提供するために、システム・アプリケーションは、予め定められた時間および間隔にてCPU101上でランするように時間計画されることが望ましい。時間計画することは、コンソールでランするゲーム・アプリケーションに対するキャッシュ中断を最小にするためである。
【0023】
並行システム・アプリケーションが音声を必要とすると、音声処理はゲーム・アプリケーションに対して時間感度に依り非同期的に時間計画される。システム・アプリケーションがアクティブであるときには、マルチメディア・コンソール・アプリケーション・マネージャ(以下に記述される)はゲーム・アプリケーションの音声水準(例えば、無音、減衰)を制御する。
【0024】
入力デバイス(例えば、制御器142(1)および142(2))は、ゲーム・アプリケーションおよびシステム・アプリケーションにより共有される。入力デバイスは予約される資源ではないが、システム・アプリケーションおよびゲーム・アプリケーションの間で、それぞれが入力デバイスの対象となるように、切り換えられることになる。アプリケーション・マネージャは、望ましくは、ゲーム・アプリケーションの知識なしで、入力ストリームの切り換えを制御し、そしてドライバは、対象の切り換えに関する状態情報を保持する。
【0025】
図2を参照すると、4つの四分円(注.円を4つに分割した)LED表示子156(その拡大図を含む)を有する代表的無線制御器154、および4つの四分円LED表示子158を有するコンソール100が例証される。制御器154はまた、振動フィードバック、ミニ・ジョイスティック、圧力感応式ボタンなどを含む。ゲームは画面160上に示される。コンソール表示子158は、電源ボタンを囲むように示されるが、しかしながら他の構成を実施することができる。リングのそれぞれの四分円はLEDにより表示(iluminate)することができ、それらは単色である場合、または二色であって複数色で表示される場合がある。以下で記述されるように、通知、システム状態、結合、および発見を示す複数のパターンにて四分円を表示することができる。
【0026】
複数のコンソール100および無線制御器154が同時に存在することがある環境を支援するため、それぞれの制御器は、単一のコンソール100に論理的に「結合(bind)」され、リンクはそのコンソール100のみにより確立される。一時には1台より多いコンソール100に制御器154を結合することは可能ではない。結合するとは,コンソール100が制御器154に、その制御器がコンソール100とのリンクを確立することを可能にする情報を、送信する処理である。いったんコンソール100に「結合される」と、制御器154は、制御器154がオンしたときはいつも、それが結合しているコンソール100とリンクを確立するよう試みる。
【0027】
結合情報は該当制御器においてのみ保有されることが望ましい。結合は、制御器154に関しては1対1であるが、コンソール100に関しては1対多である。このように結合は、新しい結合関係が確立されるまで、バッテリ放電/充電周期の間は制御器154について維持される。コンソール上のBINDボタンおよび無線制御器154上のBINDボタンが、互いの予め定められた時間期間内に押下されたときに、結合関係を確立する動作が試みられる。結合関係の確立に成功するかは、無線通信リンクの確立、および互いの検証アルゴリズムの実行が成功するかに依存する。
【0028】
コンソールは、BINDボタンを押下する前に電源が投入されることが望ましい。その時点でコンソール100に接続されている制御器154との結合をユーザが起動すると、制御器154は、結合処理を試みるに先立ち、コンソール100への接続を切断する。結合処理が動作するにつれ、状態通知画面は結合および発見処理を表示することができる(例えば、結合中...結合済み...発見済み)。結合は1対1のイベントである。言い換えれば、コンソール100上の結合ボタンを押下することにより一度に1つの制御器154を結合することになる。第2の制御器154を結合するためには、コンソール100上のBINDボタンがもう一度押下される。結合が予め定められた時間内に成功しないなら、コンソール100または制御器154は自律的にタイムアウトとなり、そして以前の結合関係が失われないように、以前の状態に戻ることになる。
【0029】
コンソール100上には、ここに「Vポート(Vport)」と言及される、4つ(または他のいくつかの)仮想制御器ポートがある。Vポートは、コンソール100に有線または無線のいずれかで接続されたアクティブなゲーム制御器を表わす。番号を付けられたVポートが、コンソール100にそれらが接続される順番に、自律的に制御器に割り当てられる。それぞれのVポートは、LED表示子156およびコンソール表示子158の四分円によって表される。「発見(discovery)」とは、有線または無線のゲーム・デバイスがコンソール100によって認識され、Vポートを割り当てられ、そしてゲーム・プレイのために利用可能にされる間の処理である。
【0030】
したがって、望ましくは、「結合」および「発見」の動作は、2つの異なった動作である。結合の動作は、制御器およびコンソール上のBINDボタンを押下することによって起動される。結合されると、制御器は発見処理を開始することになり、そして成功すると第1の利用可能なVポートを割り当てられることになり、記述されたようにこの場合これはVポート1である。1〜3つの制御器が以前に結合されかつ発見されている場合には、発見された次の制御器は個々に、Vポート2、3、4などを割り当てられることになるであろう。Vポートの総数に等しい制御器の総数が既に発見されている場合には、結合処理は依然として実行されるかも知れないが、しかしながら何れのVポートも割り当てるべく利用可能ではないことになり、従って制御器にはVポートを割り付けられないことになる。しかしながら、他の制御器の1つがオフにされるか、または新規コンソールに結合されるなら、依然としてコンソールに結合され、そして発見されるべく利用可能であることになる。
【0031】
図3を参照すると、結合動作および発見処理、ならびにLED表示子156およびコンソール表示子158がその過程をプレーヤに視覚的に如何に伝達するか、に関して視覚化されている。図3において示されるように、制御器に電源が投入され、そしてコンソール100および制御器上のBINDボタンが押下されている。結合処理が終了した後に、発見処理が行われる。これがコンソール100によって発見されるべき第1の制御器であるので、Vポート1に結び付けられ、そして表示子156および158の上側左の四分円が接続を合図するために点灯(表示)されることになる。1つより多い制御器がコンソール100によって発見されたなら、表示子158の他の四分円が順番に点灯(表示)される。その結果、2つの制御器が接続されているなら表示子158の2つの四分円が、そして4つの制御器の場合に4つの四分円までが、点灯(表示)されることになる。コンソール上で追加的四分円が順番に点灯(表示)されるときには、エラーの状態または他の状態がユーザに対して表示される場合を除いて、何れの単一の制御器上にても、一度にはただ一つの四分円のみが点灯(表示)されることが注目される。
【0032】
図4を参照すると、代表的無線デバイス(例えばヘッドホン)200のブロック図が例証される。ヘッドホン200は、無線203、マイクロ制御器(MCU)/デジタル信号処理装置(Digital Signal Processor:DSP)/音声コーデック204、入出力デバイス205、DA変換器(Digital to Analog Converter:DAC)208、AD変換器(Analog to Digital to Converter:ADC)210、電源212、入力デバイス214、および視覚的表示子216を収容する電子モジュール202を含むことができる。電子モジュール203の中の構成要素は、スピーカ216およびマイクロホン218に接続する。
【0033】
無線203は、データ(例えば、音声、構成設定情報など)をコンソール100に通信する2.4ギガヘルツ周波数帯にて動作する周波数ホッピング・スペクトル拡散(Frequency Hopping Spread Spectrum:FHSS)無線であることができる。MCU/DSP/コーデック204は、ヘッドホン200との間の音声通信を処理する。出力音声は、DAC208を介してスピーカ216に通信される。入力音声は、マイクロホン218によって受信され、かつADC210によってデジタル情報に変換され、そしてコンソール100への通信のための無線203へのMCU/DSP/CODEC204に渡される。
【0034】
入力デバイス214は、以下で図6〜図9を参照してより詳細に記述されることになるが、ヘッドホン200を特定のVポートに結び付けるために使用される。視覚的表示子206は、結び付けられたVポートの表示または確認をユーザに提供する。以下で記述されることになるように、ユーザのゲーム・プレイに関連する音声は、ユーザの制御器154に割り当てられたVポートへのヘッドホン200の結び付けに基づくヘッドホン200、または他の発見された周辺機器との間で通信される。
【0035】
上で述べたように、無線のヘッドホン200は、制御器154よりむしろコンソール100に直接通信する。そのようにして、ヘッドホンは制御器154と同様な結合/発見を実行する。これを達成するために、無線のヘッドホン200はコンソールに結び付けられそしてVポートを割り当てられる。制御器および音声装置ポートのためのVポートは別々に存在する。
【0036】
図5は、無線ヘッドホン200に対する結合および発見の処理を例証する。ステップ220にて、例えばコンソール100、無線制御器154、またはヘッドホン200(入力デバイス214を介して)の上のボタンを押下することにより、ユーザはコンソールに接続(結合)する。ヘッドホン200および/またはコンソール100は、結合ボタンが押下された後に電源投入されることが望ましく、それによりRF放射が有利に削減される。しかしながらヘッドホン200の場合には、最初にユーザは、ヘッドホン200に電源を入れるか、またはボタンを押下する動作がヘッドホン200に電源を入れることになることがある。随意的に、ヘッドホン200をコンソール100の通信範囲に持ち込むことによって、ステップ220を達成することができる。ステップ222にて、コンソール100は、ヘッドホン200との結合処理を起動し、そして完了する。ステップ224にて、1つのアクティブな制御器154があるかが判定される。存在する場合には、ステップ226にて、ヘッドホン222にアクティブな制御器154と同じVポートが割り当てられる。
【0037】
ユーザは次にステップ228にて、結び付けが成功したことを通知される。通知は、可聴音によるか、または視覚によることができる。Vポート割り当ての可聴音確認は、チャイムまたはトーンをヘッドホンに送ることによって為すことができる。チャイムまたはトーンがヘッドホンで鳴らされることを確実にするために、個人的な設定が無視されるか、または覆される場合がある。視覚的通知は、ヘッドホン上でのLED(または他の視覚的表示子206)のフラッシングによって為すことができる。ヘッドホン上に単一のLEDが提供されるなら、それが予め定められた早さにてフラッシュ(点灯)することがある。いくつかのLEDが提供されるなら、LEDのパターンをフラッシュすることができる。後のシナリオから、そのパターンが結び付けられた制御器154と同じであることが望ましい。さらに、画面表示による通知を使用することがある。結び付けが不成功なら、成功した結び付けに対するものとは異なった通知が使用されることがある。
【0038】
しかしながら、ステップ224にて1つより多いアクティブな制御器154がある場合には、ユーザはヘッドホン200がコンソール100によって結び付けされるべきVポートを選択するように通知される。この通知は、表示子206を介してヘッドホン200上で目視により視覚的画面上表示により、音響的に、または視覚的に実行されることがある。ここで図6〜図9を参照すると、Vポートのユーザ選択は、ダイヤルまたはジョグ・シャトル(jog shuttle)(図6)、スライダ(図7)、ボタン(図8)、またはトグルスイッチ(図9)などの入力デバイス214により実行することができる。当業者は、Vポートの選択をするために他の機械的な入力デバイスを提供することができることを認識するであろう。
【0039】
視覚的表示子206は、Vポートがヘッドホン200上で選択されたユーザへ伝達するためのLED、7セグメント表示などを含むことができる。入力デバイスを使用することは、複数のヘッドホンおよび特定の制御器154の間の競合を解決したり、または回避するために役に立つ。さらに、複数のヘッドホンが同一のVポートに対して設定されたなら、発見されるべき最初のものがそのVポートに割り当てられることが望ましい。ステップ232にてヘッドホン200が発見され、そしてコンソール100によって選択されたVポートに結び付けられる。ステップ234にて結び付けが成功したことの通知が提供される。通知は上に述べられたものと同様であることができる。
【0040】
あるいはまた、画面表示を使用して処理を実行することができる。ゲーム・プレイのための多くのオプションを構成するために画面表示が使用されるように、画面表示を使用することが、デバイスを構成するためによりなじみ深くかつ使いやすいとユーザが感じることがあるため、これは望ましい場合がある。ここで図10を参照すると、画面上の処理はユーザが無線ヘッドホンに電源を入れたとき(ステップ240)に開始することがある。次に、制御器上でボタンが押下され、そしてユーザはオプション画面へ進む(ステップ242および244)。「無線ヘッドホン検出」というオプションが提示されることがあり、そして選択されたなら、コンソールがヘッドホンとの結合処理を起動する(ステップ246)。画面表示は、ヘッドホン上で結合ボタンを押下するようユーザに表した状態で提示される(ステップ248)。ユーザがヘッドホンの結合ボタンを押下し、そしてコンソールはヘッドホンを制御器に結び付けるための結合処理を達成する。ヘッドホンは次に、結合および結び付けが成功したことをユーザに通知することがある(ステップ250)。
【0041】
別の代替手段として、ユーザが無線ヘッドホンに電源を入れ、そしてヘッドホンの結合ボタンを押下する(ステップ240および242)。これらの2ステップは、電源ボタンを単に1回押下することによって実行することができる。ユーザは、制御器上でボタンを押下し、そしてオプションに進む(ステップ244)。ユーザは次に、オプション画面から「無線ヘッドホン割り当て」というボタンを選択する(ステップ252)。コンソールは、ヘッドホンとの結合処理を起動し、そして処理を起動した制御器のVポートにヘッドホンを結び付ける。ヘッドホンおよび/または画面表示は、結合および結び付けが成功したことをユーザに通知する(ステップ250)。
【0042】
無線ヘッドホンを自身の制御器に結び付けようとするすべてのユーザに対して、上の処理を繰り返すことができる。
【0043】
したがって上で記述されたように、コンソール100はヘッドホンの制御器への結び付けを管理する。ヘッドホンはコンソールに結合され、コンソール100が比較的に容易に新機能により更新可能なように、ヘッドホンおよび他の周辺機器の管理が時と共に発展することを可能とする。さらに、ヘッドホンおよび制御器の間で1対1の結び付けが為されることが望ましい。
【0044】
結合/発見の通知に加えて、Vポートの割り当てが喪失し、そして/または再結び付けが為されたなら、ユーザに通知されることがある。例えば、制御器100の結び付けは望ましくは、コンソール100のパワー(power)/スリープ(sleep)周期の間で持続されるべきである。しかしながら、無線制御器の発見処理がパワー周期の後にVポートを再割り当てすることがある。これは、そのパワー周期の前にVポート3に結び付けられた制御器154が、後ではVポートlに結び付けられることがあるということを意味する。ヘッドホン200は、制御器154に従ってVポートlへ付けられることになる。
【0045】
元々は制御器154に結び付けられたヘッドホン200は、制御器154に従ってその新たに割り当てられたVポートへ付けられるべきである。これは、何らかのヘッドホン識別子により、または望ましくは、ヘッドホン200を制御器154に結び付けるために使用されるゲーマ・プロファイルに対比してこれを達成することができる。後の事例においては、ゲーマがサインインするときに、ゲーマ・プロファイルに結び付けられたヘッドホン200の一意な識別子を介して、どのヘッドホン200が制御器154に結び付けられるべきであるかをプロファイルが判定する。制御器154は、発見の時に自律的にVポートに割り当てられ、そして上で述べたようにヘッドホン200は次に、そのVポートに結び付けられる。
【0046】
ユーザがゲーム・プレイの間有線接続されたヘッドホンを使用しようとすることが有ることが考えられる。有線のヘッドホンが制御器上のヘッドホン・ジャックに挿入されると、無線ヘッドホンの結び付けは有線のヘッドホンを優先して切断されるであろう。これは、有線のヘッドホンがユーザ選好が故に使用されているのであって、かつ有線のヘッドホンの偶発的な挿入はあり得そうにないと思われるからである。
【0047】
Vポートを選択するための制御に加えて、ヘッドホンは、電源オン/オフ、マイクロホン無音化、音量上げ/下げ、コンソール接続、などのための制御を含むことがある。表示子は、電池水準(例えば、LEDまたは可聴音警報)、ヘッドホンONなどのために提供されることがある。行方不明のヘッドホン200の位置を示すためにブザーまたは他の可聴音機構が提供されることがある。
【0048】
上の処理は無線制御器に関して記述されているが、無線ヘッドホンが結び付けられる有線の制御器に等しく適用することができることに注意されたい。
【0049】
本発明が様々な図面よりなる好適な実施形態に関連して記述されているが、本発明の同一の機能をそこから逸脱することなく実行するために、他の同様の実施形態を使用することができ、または記述された実施形態に修正および追加を為すことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の態様を実施することができるゲーム・コンソールを示すブロック図である。
【図2】制御器およびLED表示子例を示す図である。
【図3】コンソールによって結合され、かつ発見される1つまたは複数の制御器/周辺機器の例を示す図である。
【図4】無線デバイス例を示すブロック図である。
【図5】無線デバイスを周辺機器に結び付けるために実行される代表的処理例を示す図である。
【図6】代表的無線デバイスの設計例を示す図である。
【図7】代表的無線デバイスの設計例を示す図である。
【図8】代表的無線デバイスの設計例を示す図である。
【図9】代表的無線デバイスの設計例を示す図である。
【図10】無線デバイスを周辺機器に結び付けるために実行される代替の処理例を示す図である。
【図11】無線デバイスを周辺機器に結び付けるために実行される代替の処理例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンソールに通信する無線と、
前記コンソールによって周辺機器に割り当てられたポートに関連付ける無線通信デバイスによって使用されるポート設定を選択するためのセレクタと、
前記ポート設定を表す表示子と
を備え、
前記周辺機器に結び付けられた通信が、前記無線通信デバイスに通信されること
を特徴とする無線通信デバイス。
【請求項2】
前記周辺機器が、前記コンソールによってポートを割り当てられた唯一の周辺機器であるなら、前記ポート設定が、前記無線通信デバイスに自律的に割り当てられることを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項3】
前記セレクタが結合入力デバイスを備え、前記結合入力デバイスが作動したとき、前記無線通信デバイスが前記コンソールと結合し、および前記コンソールが、画面表示オプションを提供し、前記無線通信デバイスを発見することを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項4】
前記無線通信デバイスが、前記周辺機器に結び付けられた、ユーザ・プロファイルおよび識別子に基づき、前記ポート設定に設定されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項5】
前記通知が、可聴音の構成要素を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項6】
前記表示子が予め定められた順序にて示され、前記無線通信デバイスが前記周辺機器との結び付けに成功したという通知を伝達することを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項7】
前記周辺機器に結び付けられた通信が、前記無線通信デバイスおよび前記コンソールの間で通信されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項8】
計算デバイスと通信する無線デバイスおよび周辺機器の間の結び付けを確立する方法であって、
結合手順を起動するステップと、
前記無線デバイスを認識するステップ、およびそれを前記計算デバイスに結合するステップと、
周辺機器に割り当てられたポートに関連付けられたポート設定に前記無線デバイスを設定するステップと、
前記無線デバイスおよび前記計算デバイスの間でデータを通信するステップであって、前記データが、前記周辺機器に結び付けられること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記周辺機器が、前記計算デバイスと通信する唯一の割り当てられた周辺機器であるなら、前記ポート設定を自律的に割り当てるステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記起動するステップが、
結合入力デバイスを介して入力を受信するステップと、
画面表示オプションを提供し、前記無線デバイスを発見するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
選択された画面表示オプションに基づき、前記無線通信デバイスを前記ポート設定に設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線デバイスが前記周辺機器に結び付けられたという通知を提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
視覚的表示子を予め定められた順序にて示し、前記通知を伝達するステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記設定が、機械的入力デバイスを介してユーザ入力を受信し、前記無線デバイスを前記ポート設定に設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
無線デバイスおよび前記計算デバイスの間に通信を確立するステップと、
前記無線デバイスおよび前記周辺機器の前記結び付けを除去するステップと、
前記無線デバイスおよび前記周辺機器の間に前記結び付けを確立するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記設定が、
ユーザ・プロファイルにアクセスするステップと、
前記ユーザ・プロファイルにおける周辺機器の設定を判定するステップと、
前記周辺機器の設定および前記周辺機器の識別子に基づき、前記ポート設定を設定するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項17】
ゲーム・コンソールと通信する無線ヘッドホンおよびゲーム制御器の間の結び付けを確立する方法であって、
結合手順を起動し、前記無線ヘッドホンを前記ゲーム・コンソールに結合するステップと、
ゲーム制御器に割り当てられたポートに関連付けられたポート設定に前記無線ヘッドホンを設定するステップと、
前記無線ヘッドホンおよび前記ゲーム・コンソールの間に音声を通信するステップであって、前記音声が、前記ゲーム制御器およびポートに結び付けられること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記起動するステップが、
画面表示オプションを提供し、前記無線ヘッドホンを発見するステップと、
選択された画面表示オプションに基づき、前記無線ヘッドホンを前記ポート設定に設定するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記結合手順が起動されるまで、前記ゲーム・コンソールにおいて無線をOFF状態に維持するステップをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記設定が、
ゲーマ・プロファイルにアクセスするステップと、
前記ゲーマ・プロファイルにおける周辺機器の設定を判定するステップと、
前記ゲーム制御器設定および前記ゲーム制御器の識別子に基づき、前記ポート設定を設定するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−520387(P2009−520387A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541176(P2008−541176)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/040839
【国際公開番号】WO2007/061542
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】