説明

コンタクトイメージセンサが備える受光素子アレイ基板の位置調整方法、コンタクトイメージセンサの製造方法およびコンタクトイメージセンサ

【課題】ゴースト像の発生を防止するために、受光素子アレイ基板の位置調整を容易にするための構造を有するコンタクトイメージセンサを提供する。
【解決手段】コンタクトイメージセンサは、発光素子アレイを有する光源20と、スリット22と、レンズ24と、受光素子アレイ25が実装された受光素子アレイ基板26と、これらを収容するハウジング28とから構成される。光源20の片端には、電源供給のために4本のリード30が設けられている。受光素子アレイ基板26の片端は、リード30が通過する4個のU字状の凹部32が形成されている。この凹部32は、リード30の太さに対して十分に余裕のある大きさを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトイメージセンサが備える受光素子アレイ基板を副走査方向に位置を調整する方法、コンタクトイメージセンサを製造する方法およびコンタクトイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
原稿の画像情報を読取り可能なコンタクトイメージセンサは、光源、レンズ、受光素子(CCDなど)、およびこれらを収納するケース(ハウジング)から構成される。コンタクトイメージセンサは、光源から出射した光で原稿を照射し、原稿から反射した光をレンズで集光して、受光素子で受光するという構成を有する。原稿面からの反射光がレンズに入射して受光素子に取込まれるときに、光学系の構成によりゴースト像が発生することがあるが、これは画質が低下する原因となる。ゴースト像は、本来ならば画像が存在しない部分に虚像を結像する現象である。ゴースト像の発生を防止するためには、光源、レンズおよび受光素子など、イメージセンサを構成する部材の位置調整が重要となる。
【0003】
コンタクトイメージセンサを構成するレンズとして、従来から、ロッドレンズアレイが用いられている(例えば、特許文献1参照)。ロッドレンズアレイは、複数のロッドレンズを並べてアレイ状にしたものであるため、入射光線は各ロッドレンズ内のみを進み、隣接するロッドレンズには光線が入りにくい構造になっている。そのため、ロッドレンズアレイを用いた場合は、ゴースト像が発生しにくいが、より高品質な画像を得るために、各ロッドレンズに遮光膜を設けて、不要な光が隣接するロッドレンズに進入しない構成とするのが一般的である。
【0004】
上述したように、ロッドレンズアレイは、元々ゴースト像が発生しにくいレンズ構成となっているため、イメージセンサにロッドレンズアレイを用いる場合は、ゴースト像防止のために、ロッドレンズアレイ,受光素子などの構成部品を精密に位置合わせする必要がなく、精密な位置調整手段は用いられていなかった。
【0005】
しかし、最近、ロッドレンズアレイの代わりに平板状のマイクロレンズアレイを用いるイメージセンサが増加しつつある。平板状マイクロレンズアレイは、樹脂の射出成型によって一体的に作製されるため、製法上、マイクロレンズ間に遮光膜を一体に形成することができない。また、ロッドレンズアレイのように各レンズが分離していないため、レンズ間に不要な光が容易に進入する構造となっている。従って、ロッドレンズアレイの場合に問題とならなかったゴースト像が、平板状マイクロレンズアレイを用いる場合には、大きな問題となる。
【0006】
ゴースト像の発生を防止するために、一般的には平板状マイクロレンズアレイ上に別工程で遮光膜を設けたり、或いは原稿と平板状マイクロレンズアレイとの間にスリットを設けることが開示されている(例えば、特許文献2参照)。スリットを設ける場合は、スリット、レンズおよび受光素子について精密な位置調整をしなければ、ゴースト像を防止できない。このため、平板状マイクロレンズアレイ、スリットおよび受光素子の副走査方向の精密調整が特に重要となる。
【0007】
また、コンタクトイメージセンサに構成される光源には、複数の発光素子(例えば、発光ダイオードまたは発光サイリスタ)を線上に並べた線状照明装置や、透過性の線状導光体の端部に発光素子を設けた線状照明装置などが用いられている。そのような線状照明装置においては、ゴースト像の発生を防止するようにスリットとレンズとの位置を調整すると共に、光量が大きいコンタクトイメージセンサの出力電圧値(以下、センサ出力と称する)を得るようにスリットと受光素子アレイの位置を調整する必要がある。そこで、スリット開口部と受光素子アレイとが平行となるように受光素子アレイの位置を調整することが開示されている(特許文献3)。
【特許文献1】特開平5−167778号公報
【特許文献2】特開平11−331498号公報
【特許文献3】特開平5−122443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
コンタクトイメージセンサに平板状マイクロレンズアレイを用いた場合、平板状マイクロレンズアレイ、スリットおよび受光素子の精密位置調整が必要となる。精密な位置調整は、ゴースト像発生の有無を確認しながら行うことが必要となるが、ゴースト像を確認するために一般的に用いられている方法は、図1Aに示すような円形状パターン10を表示したテストチャート12の全面をイメージセンサで走査し、出力画像をモニタしてチェックするというものである。マイクロレンズアレイ、スリットおよび受光素子の位置が適切に調整されていない場合には、図1Bに示す出力画像14に、ゴースト像16が現れる。なお、18は円形状パターン10の主像である。
【0009】
しかし、図1Aのテストチャートを用いる場合、テストチャート全面を走査しなければならず、オンライン検査ができないため位置調整に時間がかかるという問題があった。
【0010】
また、コンタクトイメージセンサに構成される光源には、光源自体の光量にムラが生じる。それ以外に、レンズ系としてレンズアレイプレートを用いた場合には、他のレンズ(ロッドレンズアレイ等)を用いた場合と比較して、特に光量ムラが大きくなるという問題があった。射出成型でレンズアレイプレートを形成する場合、寸法(特に板厚)やレンズ特性(光軸方向、レンズピッチおよび曲率など)が成型体全域で均一となるように形成することが困難であることに起因している。
【0011】
本発明の目的は、上記問題を解決するために、上記コンタクトイメージセンサにおいて、受光素子アレイ基板を短時間で位置調整する方法、コンタクトイメージセンサを製造する方法、および、受光素子アレイ基板の位置調整を容易にする構造を有するコンタクトイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様は、コンタクトイメージセンサにおいて、受光素子アレイ基板を位置調整する方法である。この方法は、明度の分布が均一な基準原稿を読取らせたときに、受光素子アレイで検出される出力信号値が最大となるように、受光素子アレイ基板の副走査方向の位置を調整する。尚、本発明による受光素子アレイ基板の調整に用いる基準原稿は、明度が均一な原稿であればよい。また、そのような基準原稿には、反射率が高い原稿を用いることがより好ましく、これにより、検出されるセンサ出力が大きくなり、受光素子アレイ基板の調整が容易となる。明度の分布が均一な基準原稿には、白色又はグレイ色などの無彩色のほか、有彩色の原稿を用いることもできる。
【0013】
さらに、本発明の第2の態様は、コンタクトイメージセンサにおいて、受光素子アレイ基板を位置調整する別の方法である。この方法は、光源の主走査方向の光量分布に対応して、受光素子アレイで検出される主走査方向の出力信号値の差が低減するように、受光素子アレイ基板上の受光素子アレイの副走査方向の位置を、スリット開口部の中心線に対して傾けて調整する。
【0014】
さらに、本発明の第3の態様は、本発明の第1および第2の態様により調整された受光素子アレイ基板をハウジングに固定することにより、コンタクトイメージセンサを製造する。
【0015】
また、本発明の第4の態様は、原稿を走査して読取るコンタクトイメージセンサである。このコンタクトイメージセンサは、ハウジングと、ハウジングに固定され、原稿に光を照射する1個または2個の光源と、ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、原稿で反射した光を通過させるスリットと、ハウジングに固定され、スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能にハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明の位置調整方法によれば、電気信号をモニタしながらオンライン調整することが可能となる。
【0017】
また、本発明のコンタクトイメージセンサによれば、光源、スリットおよびレンズはハウジングに固定し、受光素子アレイ基板は固定せずに、ハウジング内部の収容部分に隙間(遊びの部分)を設けて、位置調整可能に支持するので、電気信号をモニタしながら、受光素子アレイ基板を位置決めすることができる。このように、受光素子アレイ基板のみを調整するので容易にオンライン調整ができる。
【0018】
さらに、本発明のコンタクトイメージセンサによれば、受光素子アレイ基板の形状を、光源への電源供給が容易となる基板形状とするので、オンライン調整が容易となる。
【0019】
さらに、本発明のコンタクトイメージセンサによれば、光源やレンズアレイに起因する光量ムラを抑制することができるので、発光素子の電流値を増大させることなく光量が大きいコンタクトイメージセンサを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、本発明のコンタクトイメージセンサの実施例1について説明する。
【0021】
(実施例1)
図2は、コンタクトイメージセンサの分解斜視図である。このコンタクトイメージセンサは、光源20と、スリット22と、重ね合わされた2枚の平板状マイクロレンズアレイ24Aおよび24Bよりなる正立等倍レンズ24と、受光素子アレイ25が実装された受光素子アレイ基板26と、これらを収容するハウジング28とから構成される。
【0022】
光源20は、線状照明装置であり、このような線状照明装置としては、発光素子アレイが主走査方向に延びるもの、線状導光体の端部に発光素子を有するものなどがある。
【0023】
また、本実施例では線状導光体の端部に、R色、G色及びB色の3個の発光ダイオード(LED)よりなる発光素子を設けた例について説明する。このような発光素子の場合、電源供給のために4本または5本のリードが必要になる。図2では、光源20の片端に、電源供給のために4本のリード30が設けられている。なお、リードを使用せずに受光素子アレイ基板に直接に接着するタイプの光源も存在する。
【0024】
スリット22には、本実施例では、スリット開口部23が、細長いスリット開口部として設けられている。これら光源20、スリット22およびレンズ24は、ハウジング28内に収容され、図3に示すようにハウジング28に固定される。図3では、光源20の片端に設けられるリードは、図示を省略してある。なお、33は原稿34を載せるガラス板である。
【0025】
一方、受光素子アレイ基板26を収容するハウンジング28の部分には、隙間(遊びの部分)を設けた構造にする。隙間の幅は、受光素子アレイ基板を副走査方向に±0.1mm以上の調整が可能となるように設計する。そして、受光素子アレイ基板26の位置を、後述するように副走査方向(図3に両端矢印Cで示す方向)に調整した後に、ハウジング28に固定する。固定は、例えば接着剤を用いて行うことができる。
【0026】
この場合、受光素子アレイ基板26の片端は、図4Aに示すようにリード30が通過する4個のU字状の凹部32が形成されている。この凹部32は、リード30の太さに対して十分に余裕のある大きさを有している。凹部32は、U字状に限らず、矩形状としてもよい。また、凹部の代わりに、受光素子アレイ基板を調整する方向、すなわち副走査方向に長い長穴としてもよい。
【0027】
また、図4Bに示すように、リード30の太さに対して十分に余裕のあるように、凹部32をリード30が通過する4個の長穴部35として受光素子アレイ基板26に形成させることもできる。
【0028】
さらに、図4Cに示すように、ハウジング底部の凸部36と嵌合するための穴部37を、受光素子アレイ基板26の中央部に設けることができ、好適には長穴状とすることが好ましい。図4Dは、その受光素子アレイ基板26の中央部付近の拡大図を示す。
【0029】
図3において、光源20から出射した光は、原稿34で反射し、スリット22のスリット開口部23を経て、レンズ24に入射する。レンズ24で集光された光は、受光素子アレイ25に入射する。
【0030】
以上のような構成のコンタクトイメージセンサにおいて、重ね合わされた2枚の平板状マイクロレンズアレイ24Aおよび24Bのマイクロレンズの配列方向を、主走査方向に対して傾けることにより、マイクロレンズの配列方向に現れるゴースト像をスリットで除去することが可能となる。
【0031】
図5Aは、平板状マイクロレンズアレイ24Aの平面図であり、図5Bは、図5AのH−H線断面図である。平板状マイクロレンズアレイ24Aは、レンズプレート40の両面にマイクロレンズ(微小凸レンズ)42を配列したものである。マイクロレンズは、六方配列されており、主走査方向(図5A)において両端矢印Dで示す)に対し、マイクロレンズの配列方向が15°傾いているようにする。
【0032】
平板状マイクロレンズアレイ24Bのマイクロレンズの配列も、平板状マイクロレンズアレイ24Aと同様である。これら2枚の平板状マイクロレンズアレイ24Aおよび24Bを重ね合わせて構成した正立等倍レンズ24は、マイクロレンズの配列方向にゴースト像が現れる。
【0033】
図6に、現れたゴースト像を示す。16は、ゴースト像を、18は主像を示している。ゴースト像16は、主像18を含む主走査方向(両端矢印Dで示す方向)に現れていないことが理解されるであろう。
【0034】
したがって、主走査方向に並ぶ受光素子アレイ25を有する受光素子アレイ基板26は、副走査方向の位置を調整すれば、ゴースト像を受光しないようにすることができる。このためには、明度の分布が均一な基準原稿(例えば、白色原稿)を読取らせたときに、受光素子アレイ25で検出される出力信号値が最大となるように、受光素子アレイ基板の副走査方向の位置を調整する。
【0035】
受光素子アレイ基板26の副走査方向における位置調整では、前述したように受光素子アレイ基板26の片端には光源20のリード30が通る十分な大きさの凹部32が形成されており、したがってリード30の存在が受光素子アレイ26の副走査方向への位置調整を妨げることはない。また、受光素子アレイ基板26の位置調整中に、リード30により光源20への電源供給を容易に行える。
【0036】
受光素子アレイ基板26の副走査方向における位置調整は、調整用部品を用いて行うことができる。図7に、調整用部品の一例を示す。部品としては、例えばピン等を用いることができる。図7に示すように、ハウジング28の両側面に切欠部50を設け、この切欠部に調整用ピン52を挿入する。調整用ピン52は、受光素子アレイ基板26に突き当てる。調整ピンを前後に動かすことによって、受光素子アレイ基板26を動かすことができるので、容易に受光素子アレイ基板の微調整が可能となる。調整用ピン52は、図示のように、ハウジング28の一側面に少なくとも2つ、両側面に計4つ設けることが好ましい。
【0037】
調整用ピン52を、ハウジング28の一側面に3つ、両側面に計6つ設けた場合には、調整ピンにより加える力を調整することにより、受光素子アレイ基板26の歪みを是正することができる。
【0038】
調整用部品としては、ピンの他、例えばネジやバネを用いてもよい。例えば図7において、片側のピンのみをバネやネジにすれば、微調整が容易となる。
【0039】
図7では、調整ピンを挿入するための切欠部をハウジングに設けているが、図8に示すように孔54を設けてもよい。
【0040】
コンタクトイメージセンサにおいては、原稿34を均一な輝度の光で照明することが望まれる。このための方法として、線状照明装置の光出射面に光拡散板を設ける方法がある。
【0041】
また、線状導光体の片端に発光素子を設けた構造の線状照明装置を用いる場合には、2個の線状照明装置を用いるのがよい。図9は、2個の線状照明装置20Aおよび20Bを配置した例を示す。これら装置の各線状導光体は、走査方向において互いに反対側にある片端に発光素子が設けられている。各線状照明装置は主走査方向に同様の輝度分布を有するので、2個の線状照明装置を以上のように配置することで、主走査方向に均一な輝度分布を得ることができる。
【0042】
さらに、1個の線状導光体の両端に発光素子を設けると、主走査方向に均一な輝度分布が得られる。
【0043】
次に、本発明のコンタクトイメージセンサの実施例2について説明する。
【0044】
(実施例2)
実施例2のコンタクトイメージセンサは、前述した図2に示される構成で実現することができ、同様な構成要素の説明を省略する。実施例2では、実施例1とは別の受光素子アレイ基板を位置調整する方法について説明する。この方法は、まず、光源の主走査方向の光量分布に対応する明度の分布が均一な基準原稿(例えば、白色原稿)からの反射光を受光素子アレイで受光して、光源の主走査方向の光量分布に対応するセンサ出力を検出する。次に、その検出された主走査方向のセンサ出力の差が低減するように、受光素子アレイの副走査方向の位置を、スリット開口部の中心線に対して傾けることにより、受光素子アレイ基板の位置を調整する。調整された受光素子アレイ基板をハウジングに固定して、コンタクトイメージセンサを製造することができるようになる。
【0045】
光源20には、透光性の線状導光体とその一端部に設けられた発光ダイオード光源ユニット(単色光源、RGB3色光源、または少なくともRGB3色を含む光源であり、以下LED光源ユニットと称する)から構成される線状照明装置を用いる。図10に、コンタクトイメージセンサにおいて、光量の大きい領域(例えば、LED光源ユニットから遠い領域)のみ、受光素子アレイの位置をスリット中央部から最大80μm遠ざけた状態を図示する。
【0046】
実施例2に使用される光源20の主走査方向の光量分布は均一ではなく、限定するものではないが、LED光源ユニットに近接する領域では光量が小さく、LED光源ユニットから遠い領域では光量が大きいものを使用している。即ち、この光源20において、透過性の線状導光体の出射面以外のいずれかの側面には、光を反射または散乱させるためのパターンが設けられている(図示せず)。反射/散乱パターンは、白色印刷または凹凸ある形状で形成される。LED光源ユニットから線状導光体に入射した光は、導光体内部で反射/散乱を繰り返して出射面から出射されるため、LED光源ユニットから遠い領域では、光量が大きくなる。
【0047】
実施例2の受光素子アレイ基板の位置を調整する方法によれば、受光素子アレイ基板26の配置を調整することにより、光源20の光量の小さい領域は、受光素子アレイ25をスリット開口部23の副走査方向の略中央部に位置させ、光源20の光量の大きい領域は、受光素子アレイ25をスリット開口部23の副走査方向の略中央部から所定の範囲内の距離に位置させる。所定の範囲内の距離は、スリット開口部23の主走査方向(D方向)の距離をx、スリット開口部23の中心線A−A’をy=0としたとき、受光素子アレイ25の終点位置xにおけるスリット開口部23の中心線A−A’に対する副走査方向の距離yが、0≦ y ≦ 150μmとなるように規定される。尚、図10において、受光素子アレイ25の始点位置xが、スリット開口部23の中心線A−A’上に位置し、受光素子アレイ25の終点位置xの副走査方向の距離yを80μmとして図示しているが、限定するものではない。
【0048】
この調整方法は、スリット開口部23の副走査方向の中央部付近ほど受光素子アレイ25が受光する光量が大きくなることを利用している。また、スリット開口部23の中心線A−A’と受光素子アレイ25の距離が大きくなるほどゴースト像が発生しやすくなる。特に、受光素子アレイ25の副走査方向の距離yが、150μmを越えると、ゴースト像が発生しやすくなる。更に、スリット開口部の中心線A−A’と受光素子アレイ25の距離が大きくなるほど、受光素子アレイ25が受光する光量が低下する。従って、受光素子アレイ25が結像に必要な一定以上の光量を受光するように、光源20の光量を大きくする必要が生じうる。特に、受光素子アレイ25の位置Xの副走査方向の距離yが、150μmを越えることは、光源20に流す電流値を極めて大きくしなければならないため、好ましくない。
【0049】
図11は、光源から照射された基準原稿からの反射光を受光素子アレイにより受光して得られる、センサ出力の測定結果を示す図である。
【0050】
光量ムラを示す指標として、次式を用いる。
PRNU=(最大出力−最小出力)/(最大出力+最小出力)×100(%)
【0051】
実施例2におけるPRNUは、36%であり、光量ムラが低減されている。このときのLED光源ユニットのLEDの電流値は、10.8mAとした。受光素子アレイ25の位置が、スリット開口部23の中心線A−A’から離れると、受光素子アレイ25が受光する光量が小さくなる。そこで、受光素子アレイをスリット開口部23の中心線A−A’に一致させたときのような、最大のセンサ出力と略同一となるように、LED光源ユニットのLEDの電流値を増大させる。受光素子アレイ25を中心線A−A’と一致させたときのLED光源の電流値は、10mAであったので、実施例2の発光ダイオード電流値の増大率は、比較的小さい、10%以下である。また、ゴースト像の発生も見られていない。
【0052】
次に、実施例2のコンタクトイメージセンサに対する比較例1について説明する。
【0053】
(比較例1)
図12は、受光素子アレイ25がスリット開口部23の略中央部の真上に位置するように(即ち、中心線A−A’上に)、受光素子アレイ基板26の位置を調整した状態を示す図である。この状態で、光源20から照射された基準原稿からの反射光を、受光素子アレイ25により受光して得られるセンサ出力を測定した結果を図13に示す。
【0054】
図13において、光源20の主走査方向の光量分布に起因して、受光素子アレイ25の主走査方向の始点位置xに近い領域ではセンサ出力が小さく、受光素子アレイ25の主走査方向の始点位置xから遠い領域ではセンサ出力が大きくなっていることが分かる。光量ムラの指標であるPRNUは、45%であった。LED光源ユニットの電流値は、10mAであった。ゴースト像は発生していない。比較例1と対比して、実施例2のように受光素子アレイ基板26を傾けることが、より効果的であることが分かる。
【0055】
次に、実施例2のコンタクトイメージセンサに対する比較例2について説明する。
【0056】
(比較例2)
比較例2では、図10に示すコンタクトイメージセンサの構成において、受光素子アレイ25の終点位置xの副走査方向の距離yを150μmより大きくした。この構成では、ゴースト像が発生した。更に、受光素子アレイ25の副走査方向の距離yを、145μmから155μmまでの間を移動させながらセンサ出力を観察すると、150μmを超える距離でゴースト像が発生した。また、受光素子アレイ25の副走査方向の距離yを150μmを超える距離とすると、受光素子アレイをスリット開口部23の中心線A−A’に一致させたときのような、最大のセンサ出力と略同一となるように、LED光源の電流値を13.5mAとかなり大きくする必要があった。
【0057】
実施例2では、光源自体が生じる光量ムラを対象として説明したが、スリット開口部23が主走査方向に不均一の開口幅分布を有する場合から生じる光量ムラや、光源20とスリット開口部23との間の位置関係などから生じる光量ムラを対象とすることができる。例えば、スリット開口部23が主走査方向に不均一の開口幅分布を有する場合、スリット開口部23の開口幅が大きい領域では、受光素子アレイ25の副走査方向の位置をスリット開口部23の中心線A−A’から離し、スリット開口部23の開口幅が小さい領域では、受光素子アレイ25の副走査方向の位置を、スリット開口部23の中心線A−A’に可能な限り近接させる。これにより、より均一なセンサ出力を得ることができる。
【0058】
図10に示すコンタクトイメージセンサの構成に対して、図14に示すような、主走査方向に不均一の開口幅分布を有するスリット開口部23とした場合には、PRNUは30%程度となった。このことは、主走査方向の光量分布をより均一にさせるような開口幅分布としたことに起因するというよりも、副走査方向の光量変動をより緩和するような開口幅分布としたことにより、光学調整が更に容易となる効果を有する。ゴースト像は発生していない。
【0059】
次に、本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像読取装置の実施例について説明する。
【0060】
(画像読取装置)
図15は、本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像読取装置の概略図である。画像読取装置の1つであるイメ−ジスキャナ200は、原稿台50に載置された原稿Gに光を照射する光源20と、原稿Gからの反射光によって原稿の画像情報を読み取るコンタクトイメ−ジセンサ100と、原稿を走査させる駆動源230と、イメ−ジスキャナを制御する制御回路部208とを備える。コンタクトイメ−ジセンサ100は、受光素子アレイ基板26上に設けられた照射された原稿からの反射光を受光して原稿Gの画像情報を読み取る受光素子アレイ25と、原稿Gからの反射光を受光素子アレイに結像するレンズ24とを備える。
【0061】
制御回路部208は、駆動源230の駆動を制御する走査制御部201と、コンタクトイメ−ジセンサ100内の光源20の発光を制御する点灯制御部202と、コンタクトイメ−ジセンサ100内の受光素子アレイ基板26に備えられる受光素子アレイ25によって原稿Gからの反射光を受光し、光電変換する処理部を制御するセンサ駆動制御部203と、センサ駆動制御部203によって得られる光電変換されたセンサ出力からの画像情報を処理する画像処理部204と、画像処理された画像情報を外部機器などへ出力するインターフェース部205と、画像処理、インターフェースおよび各種制御に必要なプログラムを格納するメモリ207と、走査制御部201、点灯制御部202、センサ駆動制御部203、画像処理部204、インターフェース部205およびメモリ207を制御する中央演算処理装置(CPU)206とを備える。たとえば実施例2のコンタクトイメージセンサ100から得られるセンサ出力は、主走査方向(D方向)に対して傾いた位置情報で読み取られる場合があるが、画像処理部204で好適に位置情報を変換することができ、そのような位置情報を保持するために、メモリ207を用いることができることは言うまでもない。
【0062】
図15に示す画像読取装置では、コンタクトイメージセンサ100を固定し、原稿G自体を走査させることにより、原稿の画像情報の読み取りを可能としているが、原稿Gを固定し、コンタクトイメージセンサ100を副走査方向(図示C方向)に走査させることにより、原稿の画像情報を読み取ることもできる。
【0063】
次に、本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像書込装置の実施例について説明する。
【0064】
(画像書込装置)
図16は、本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像書込装置の1つである複写機の概略図である。図15と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して示してあり、同様な説明は省略する。
【0065】
図16に示す複写機は、まず、コンタクトイメ−ジセンサ100からの画像情報に基づいて、光書込みヘッド340内の発光素子アレイ341が点灯する。次に、その点灯された発光点からの光を、レンズ24Kにより集光して感光ドラム302に照射する。円筒形の感光ドラム302の表面には、アモルファスSiなどの光導電性を持つ材料(感光体)が形成されている。この感光ドラムはプリントの速度で回転している。回転している感光ドラムの感光体表面を、帯電器304で一様に帯電させる。そして、光書き込みヘッド340で、印字するドットイメ−ジの光を感光体上に照射し、光の当たったところの帯電を中和する。続いて、現像器306で感光体上の帯電状態にしたがって、トナ−を感光体上につける。そして、搬送される用紙312上に、転写器308でトナ−を転写する。用紙312は、定着器314にて熱等を加えられ定着され、最終的に原稿Gの画像情報が、用紙312上に複写される。一方、転写の終了した感光ドラム302は、消去ランプ318で帯電が全面にわたって中和され、清掃器320で残ったトナ−が除去される。
【0066】
図16は、複写機として説明したが、その装置の構成は、ファクシミリまたはマルチファンクションプリンタなどの複合機についてもほぼ同様である。
【0067】
上述した実施例において、代表的な例として本発明を説明したが、本発明の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換することができることは当業者に明らかである。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、ゴースト像の低減およびPRNUの改善したコンタクトイメージセンサを提供することが可能となり、コンタクトイメ−ジセンサを備える、イメ−ジスキャナ、ファクシミリ、複写機、または、マルチファンクションプリンタなどの複合機を含む画像読取装置または画像書込装置において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】コンタクトイメージセンサで読み取るテストチャートを示す図である。
【図1B】テストチャートの読取り画像を示す図である。
【図2】コンタクトイメージセンサの分解斜視図である。
【図3】光源、スリット、レンズおよび受光素子アレイ基板のハウジングへの収容状態を示す図である。
【図4A】受光素子アレイ基板の片端の形状を示す図である。
【図4B】受光素子アレイ基板の片端の別の形状を示す図である。
【図4C】中央部に長穴を有する受光素子アレイ基板の平面図である。
【図4D】中央部に長穴を有する受光素子アレイ基板の拡大図である。
【図5A】平板状マイクロレンズアレイの平面図である。
【図5B】平板状マイクロレンズアレイの断面図である。
【図6】ゴースト像を示す図である。
【図7】位置調整の一例を示す図である。
【図8】位置調整の他の例を示す図である。
【図9】2個の光源のハウジングへの収容状態を示す図である。
【図10】本発明による実施例2のコンタクトイメージセンサにおいて、光量の大きい領域のみ、受光素子アレイの位置をスリット中央部から最大80μm遠ざけた状態を示す図である。
【図11】本発明による実施例2のコンタクトイメージセンサにおいて、光源から照射された基準原稿からの反射光を受光素子アレイにより受光して得られる、センサ出力の測定結果を示す図である。
【図12】比較用のコンタクトイメージセンサにおいて、受光素子アレイがスリット開口部の略中央部の真上に位置するように、受光素子アレイ基板を配置した状態を示す図である。
【図13】比較用のコンタクトイメージセンサにおいて、光源から照射された基準原稿からの反射光を受光素子アレイにより受光して得られる、センサ出力の測定結果を示す図である。
【図14】本発明による実施例2のコンタクトイメージセンサの更に別の態様において、主走査方向に不均一の開口幅分布を有するスリット開口部の形状を示す図である。
【図15】本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像読取装置の概略図である。
【図16】本発明によるコンタクトイメージセンサを備える画像書込装置の1つである複写機の概略図である。
【符号の説明】
【0070】
20 光源
22 スリット
23 スリット開口部
24A,24B 平板状マイクロレンズアレイ
24 レンズ
25 受光素子アレイ
26 受光素子アレイ基板
28 ハウジング
30 リード
32 凹部
34 原稿
40 レンズプレート
42 マイクロレンズ
50 切欠部
52 調整ピン
54 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジングに固定され、原稿に光を照射する1個または2個の光源と、前記ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、前記原稿で反射した光を通過させるスリットと、前記ハウジングに固定され、前記スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、前記主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能に前記ハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備える、コンタクトイメージセンサにおいて、前記受光素子アレイ基板を位置調整する方法であって、
(a) 前記スリット開口部の上部に、明度の分布が均一な基準原稿を載置するステップと、
(b) 前記光源により前記基準原稿に光を照射するステップと、
(c) 前記スリット開口部を通過する前記基準原稿からの反射光を前記受光素子アレイで受光し、光電変換されたセンサ出力を検出するステップと、
(d) 前記ステップ(c)により検出されるセンサ出力が最大となるように、前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記ハウジングには、前記受光素子アレイ基板の位置調整を行うための調整部品を挿入するための複数個の孔または切欠部が設けられており、前記ステップ(d)が、前記調整部品を用いて、前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ハウジングと、前記ハウジングに固定され、原稿に光を照射する1個または2個の光源と、前記ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、前記原稿で反射した光を通過させるスリットと、前記ハウジングに固定され、前記スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、前記主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能に前記ハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備える、コンタクトイメージセンサにおいて、前記受光素子アレイ基板を位置調整する方法であって、
(a) 前記スリット開口部の上部に、明度の分布が均一な基準原稿を載置するステップと、
(b) 前記光源により前記基準原稿に光を照射するステップと、
(c) 前記スリット開口部を通過する前記基準原稿からの反射光を前記受光素子アレイで受光し、光電変換されたセンサ出力を検出するステップと、
(d) 前記ステップ(c)により検出されるセンサ出力の主走査方向の分布の差が低減するように、前記スリット開口部の中心線に対して傾けて前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップとを含む方法。
【請求項4】
前記ハウジングには、前記受光素子アレイ基板の位置調整を行うための調整部品を挿入するための複数個の孔または切欠部が設けられており、前記ステップ(d)が、前記調整部品を用いて、前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップを更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ハウジングと、前記ハウジングに固定され、原稿に光を照射する1個または2個の光源と、前記ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、前記原稿で反射した光を通過させるスリットと、前記ハウジングに固定され、前記スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、前記主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能に前記ハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備える、コンタクトイメージセンサを製造する方法であって、
(a) 前記スリット開口部の上部に、明度の分布が均一な基準原稿を載置するステップと、
(b) 前記光源により前記基準原稿に光を照射するステップと、
(c) 前記スリット開口部を通過する前記基準原稿からの反射光を前記受光素子アレイで受光し、光電変換されたセンサ出力を検出するステップと、
(d) 前記ステップ(c)により検出されるセンサ出力が最大となるように、前記受光素子アレイ基板の副走査方向の位置を調整するステップと、
(e) 前記ステップ(d)により調整された前記受光素子アレイ基板を前記ハウジングに固定するステップとを含む方法。
【請求項6】
前記ハウジングには、前記受光素子アレイ基板の位置調整を行うための調整部品を挿入するための複数個の孔または切欠部が設けられており、前記ステップ(d)が、前記調整部品を用いて、前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップを更に含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ハウジングと、前記ハウジングに固定され、原稿に光を照射する1個または2個の光源と、前記ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、前記原稿で反射した光を通過させるスリットと、前記ハウジングに固定され、前記スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、前記主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能に前記ハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備える、コンタクトイメージセンサを製造する方法であって、
(a) 前記スリット開口部の上部に、明度の分布が均一な基準原稿を載置するステップと、
(b) 前記光源により前記基準原稿に光を照射するステップと、
(c) 前記スリット開口部を通過する前記基準原稿からの反射光を前記受光素子アレイで受光し、光電変換されたセンサ出力を検出するステップと、
(d) 前記ステップ(c)により検出される主走査方向のセンサ出力の差が低減するように、前記スリット開口部の中心線に対して傾けて前記受光素子アレイ基板の副走査方向の位置を調整するステップと、
(e) 前記ステップ(d)により調整された前記受光素子アレイ基板を前記ハウジングに固定するステップとを含む方法。
【請求項8】
前記ハウジングには、前記受光素子アレイ基板の位置調整を行うための調整部品を挿入するための複数個の孔または切欠部が設けられており、前記ステップ(d)が、前記調整部品を用いて、前記受光素子アレイ基板を副走査方向に位置調整するステップを更に含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
原稿を走査して読取るコンタクトイメージセンサであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに固定され、前記原稿に光を照射する1個または2個の光源と、
前記ハウジングに固定され、主走査方向に延びる細長いスリット開口部を有し、前記原稿で反射した光を通過させるスリットと、
前記ハウジングに固定され、前記スリットのスリット開口部を経た光を透過して正立等倍像を形成する、複数枚の平板状マイクロレンズアレイよりなるレンズと、
前記主走査方向と直交する副走査方向に位置調整可能に前記ハウジング内に支持され、受光素子アレイを有する受光素子アレイ基板とを備えるコンタクトイメージセンサ。
【請求項10】
前記ハウジングには、前記受光素子アレイ基板の位置調整を行うための調整部品を挿入するための複数個の孔または切欠部が設けられている請求項9に記載のコンタクトイメージセンサ。
【請求項11】
前記光源が線状照明装置を含む請求項10に記載のコンタクトイメージセンサ。
【請求項12】
前記線状照明装置は、電源を供給する少なくとも1つのリードを少なくとも一端に有し、前記受光素子アレイ基板は、その端部に、前記各リードを通過させる少なくとも1つの凹部または長穴部を有する、請求項11に記載のコンタクトイメージセンサ。
【請求項13】
前記レンズは、重ね合わされた2枚の平板状マイクロレンズアレイにより構成される請求項10に記載のコンタクトイメージセンサ。
【請求項14】
前記平板状マイクロレンズアレイのマイクロレンズ配列は六方配列であり、配列方向が主走査方向に対して傾いている請求項10に記載のコンタクトイメージセンサ。
【請求項15】
請求項9〜14のいずれかに記載のコンタクトイメージセンサを用いた画像読取装置。
【請求項16】
請求項9〜14のいずれかに記載のコンタクトイメージセンサを用いた画像書込装置。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図4D】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2008−66850(P2008−66850A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−240300(P2006−240300)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(000004008)日本板硝子株式会社 (853)
【Fターム(参考)】