説明

コンタクトレンズ保存容器

【課題】再利用をより有効に防止し得る、新規な構造のコンタクトレンズ保存容器を提供すること。
【解決手段】収容部に対して外部からコンタクトレンズ18を挿し入れることは出来るが該収容部に収容された該コンタクトレンズ18の流出は阻止される大きさの収納口32を設けると共に、該収納口32より大きな開口面積で開口可能とされて該収容部に収容された該コンタクトレンズ18を取り出すことの出来る取出口30が、平面への載置状態で該収容部の底壁22と周壁16の少なくとも一方を構成する部分を含む位置において開操作可能で且つ再封止不能に形成されて使い捨てられるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトレンズを収容保存するコンタクトレンズ保存容器に係り、特に、コンタクトレンズが取り出された後に廃棄される使い捨てのコンタクトレンズ保存容器に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、ハードコンタクトレンズやディスポーザブル(所謂使い捨て)でないソフトコンタクトレンズ、およびディスポーザブルタイプの中でも1日使い捨てでないソフトコンタクトレンズなどのように、複数日に亘って繰り返し使用されるコンタクトレンズは、就寝時など眼球から取り外して保存する際には、保存液に浸漬せしめた状態で保存容器に収容されて保存される。
【0003】
ところで、保存容器に充填される保存液は、レンズを収容する度に(通常は、毎日)新しい保存液に入れ替えられる必要があるが、レンズ使用者の中には、保存液を保存容器に貯留せしめたままの状態で、数日或いはそれ以上の期間に亘って同じ保存液を連続して使用するという誤った方法で使用されることがあった。このように保存液が使い回されると、保存液の抗菌作用が次第に低下して、保存容器内の衛生状態が悪化してしまう。それと共に、レンズを収容する際に、保存液中に手指が入ることによって、手指に付着した細菌が保存液に入ってしまうという問題もあった。
【0004】
さらに、近年においては、保存液を毎回入れ替えたとしても、保存容器内に発生するバイオフィルムが原因で、細菌感染を引き起こすおそれが懸念されている。バイオフィルムとは、細菌同士がフィルム状に凝集した集合体であり、かかるバイオフィルムが形成されると、バイオフィルム内部の細菌は抗菌剤から保護されて、殺菌が困難となる。それ故、コンタクトレンズ用の保存容器の内面にバイオフィルムが形成されると、抗菌性の保存液を保存容器内に充填したとしても、バイオフィルムで保護された細菌がレンズに付着し、延いては眼球に入ることによって細菌感染を引き起こすおそれのあることが明らかとなってきた。
【0005】
そこで、このような問題を解決するために、コンタクトレンズ保存容器として、再利用を防止して使い捨てられる保存容器を採用することが検討されている。即ち、保存容器を使い捨てて再利用を防止することによって、レンズを保存する度に新たな無菌状態の保存容器を提供して衛生状態の向上を図ると共に、バイオフィルムが形成される前に、新たな保存容器に交換することによって、バイオフィルムに起因する細菌感染のおそれを回避しようとするものである。
【0006】
そのような使い捨てのコンタクトレンズ保存容器として、例えば特許文献1(特開2002−142838号公報)には、コンタクトレンズを収容する収容部の開口部に対して、シート状の蓋部材を接着剤等でシールして再封止を不可能とした構造のものが提案されている。しかし、このような保存容器は、蓋部材の開閉状態に関わらず、収容部の形状は保たれている。それ故、繰り返して保存液を貯留せしめることが可能であり、再利用を防止するには未だ不十分であった。
【0007】
また、特許文献2(特開2002−306227号公報)、特許文献3(特開2004−121645号公報)、特許文献4(特開2005−296678号公報)には、屈曲可能なヒンジ部を挟んで容器本体と蓋部材が一体的に形成されており、かかるヒンジ部を中心に折り畳むようにして蓋部材を容器本体に重ね合わせて、容器本体と蓋部材とに設けられた係合部の係合によって閉状態が維持されるようになっており、開封時には、係合部を破壊しなければ蓋部材を開くことが不可能とされることによって、再封止が不可能とされた使い捨てのコンタクトレンズ保存容器が開示されている。
【0008】
しかし、これら特許文献2乃至4に記載の何れの保存容器においても、前述の特許文献1に記載の如き保存容器と同様に、開放状態でも容器本体に保存液を貯留することが可能であることから、再利用を防止するという効果は未だ十分には発揮され得なかった。
【0009】
【特許文献1】特開2002−142838号公報
【特許文献2】特開2002−306227号公報
【特許文献3】特開2004−121645号公報
【特許文献4】特開2005−296678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、再利用をより有効に防止し得る、新規な構造のコンタクトレンズ保存容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下、前述の如き課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
【0012】
すなわち、本発明の第一の態様は、保存液を貯留してコンタクトレンズを浸漬状態で保存する収容部を備えたコンタクトレンズ保存容器において、前記収容部に対して外部からコンタクトレンズを挿し入れることは出来るが該収容部に収容された該コンタクトレンズの流出は阻止される大きさの収納口が設けられていると共に、該収納口より大きな開口面積で開口可能とされて該収容部に収容された該コンタクトレンズを取り出すことの出来る取出口が、平面への載置状態で該収容部の底壁と周壁の少なくとも一方を構成する部分を含む位置において開操作可能で且つ再封止不能に形成されて使い捨て使用されるようになっていることを、特徴とする。
【0013】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、コンタクトレンズを取り出す取出口が、収容部の底壁と周壁の少なくとも一方を構成する部分を含む位置において開操作可能で且つ再封止不能とされていることから、コンタクトレンズを取り出した後には、収容部の底壁と周壁の少なくとも一方が再封止不能な開口状態とされる。従って、再び保存液を充填しようとしても、底壁又は周壁が開口せしめられていることによって、開操作後には収容部に保存液を貯留することが出来ないようにされている。これにより、本発明に従う構造とされた保存容器においては、コンタクトレンズの取出し後には廃棄せざるを得ず、再利用をより有利に防止することが出来る。その結果、保存容器の繰り返しの使用に起因する細菌感染のおそれをより有利に軽減することが出来る。
【0014】
また、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器は、例えば、複数個がセットとして一般のコンタクトレンズ使用者に提供されて、コンタクトレンズ使用者が、各家庭において毎日のレンズの保存時毎に、新たな保存容器にレンズを収容する等して用いられる。ここにおいて、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器は、外部からコンタクトレンズを挿入可能な収納口が設けられていることから、特別な技術を要することなく容易にコンタクトレンズを収容することが可能とされており、一般のレンズ使用者においても、容易に収容を行うことが可能とされている。
【0015】
加えて、かかる収納口からは、収容されたコンタクトレンズを取り出すことが困難とされていることから、コンタクトレンズを取り出す際には、取出口を開操作せざるを得ない。これにより、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、取出口を開操作することなく、収納口からレンズを取り出すような使用方法を有利に阻止することが可能とされており、再利用されるおそれをより有利に防止することが可能とされているのである。
【0016】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るコンタクトレンズ保存容器において、前記収納口を水密に封止する封止手段が設けられていることを、特徴とする。
【0017】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、収納口を封止出来ることから、収納口から保存液が流出するおそれを有利に防止することが出来る。これにより、持ち運びが容易な保存容器を実現することが出来る。なお、本態様から明らかなように、収納口の封止手段は、本発明において必ずしも必要ではない。例えば、前記第一の態様として、収納口が常に開口せしめられた保存容器等も採用可能であり、そのような保存容器を、収納口を鉛直上方に開口せしめた状態で保存液がこぼれないように静置して使用することなども可能である。
【0018】
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係るコンタクトレンズ保存容器において、前記取出口が形成された容器本体に対して蓋部材を重ね合わせて該取出口を封止することにより前記収容部が形成されていると共に、該収容部の前記周壁の少なくとも一部が該蓋部材で構成されていることを、特徴とする。
【0019】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、蓋部材によって周壁の一部が構成されている。これにより、取出口を発現せしめるために蓋部材を容器本体から取り外した際には、取り外しと同時に、蓋部材で構成された周壁の一部が破壊される。これにより、コンタクトレンズの取り出し後には、取出口の周壁の一部が破壊されて、容器本体のみで保存液を貯留することが不可能とされることから、再利用のおそれを有効に防止することが出来る。なお、本態様において、蓋部材で収容容器の側面を全周に亘って覆うなどして、周壁の略全てを蓋部材で構成することなども可能である。また、本態様において、前記収納口は、容器本体及び蓋部材の何れに形成されていても良い。
【0020】
本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係るコンタクトレンズ保存容器において、前記収納口が、前記蓋部材に形成されていることを、特徴とする。
【0021】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、取出口を封止する蓋部材に収納口が形成されていることから、収納口として、取出口の開口部分を用いることが出来る。これにより、簡易な構成をもって本発明に従うコンタクトレンズ保存容器を実現することが出来る。
【0022】
本発明の第五の態様は、前記第三又は第四の態様に係るコンタクトレンズ保存容器において、前記容器本体が、平面への載置状態で鉛直上方および側方の一方に開口せしめられることによって前記取出口が形成されていると共に、該容器本体において該側方の一方を構成する前記周壁の側端部が、該容器本体の内方に傾斜せしめられていることを、特徴とする。
【0023】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、容器本体において開口せしめられた周壁の側端部が傾斜せしめられていることによって、かかる開口を覆う蓋部材で構成される周壁が傾斜面とされる。これにより、蓋部材を容器本体から取り外す際に、保存液がこぼれやすいようにされている。
【0024】
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れか一つの態様に係るコンタクトレンズ保存容器において、前記取出口が前記収容部の前記周壁を構成する部分を含む位置において開操作可能とされると共に、前記底壁が該周壁に向けて下るように傾斜せしめられていることを、特徴とする。
【0025】
本態様に従う構造とされたコンタクトレンズ保存容器においては、底壁が傾斜せしめられていることによって、コンタクトレンズを取り出す際に、収容部に貯留された保存液を速やかに排出することが出来る。それと共に、保存液の貯留を困難にすることが出来て、再利用をより有効に防止することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0027】
先ず、図1に、本発明の第一の実施形態に係るコンタクトレンズ保存容器としてのレンズケース10をモデル的に示す。レンズケース10は、容器本体12の後述する取出口30に蓋部材としてのカバーシート16が貼着されて封止されており、容器本体12内に、一枚のコンタクトレンズ18が、保存液20に浸漬せしめられた状態で収容されている。ここにおいて、本実施形態におけるレンズケース10は、特にソフトコンタクトレンズを収容保存するために用いられる保存容器であり、コンタクトレンズ18としては、変形容易なソフトコンタクトレンズであり、ディスポーザブルタイプでないものや、1日使い捨てでないディスポーザブルタイプ等の複数日に亘って使用されるソフトコンタクトレンズが用いられている。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向とは、図1中の上下方向をいうものとする。
【0028】
より詳細には、容器本体12は、図2にモデル的に示すように、略矩形板形状を有する底板22と、底板22の3辺の外周縁部から垂直方向に立ち上がる周壁24a,24b、24cが一体的に形成された略箱体形状とされており、平面への載置状態において、上方に開口する上面開口部26および側面の一方(図2中、右下方向)に開口せしめられる側面開口部28を有している。なお、互いに対向位置せしめられて、側面開口部28を形成する一対の周壁24b、24cの開口側端面25,25は、容器本体12の内方に向けて斜め方向に立ち上がる傾斜面とされている。更に、側面開口部28の一辺を形成する底板22の開口側端面27は、これら周壁24b、24cの傾斜角度と等しい傾斜角度を有する傾斜面とされて、周壁24b、24cの側端面25、25と滑らかに接続されている。
【0029】
また、底板22における収容容器12内面の寸法は、収容するコンタクトレンズ18の径寸法よりも大きくされている。従って、収容容器12内部に収容されたコンタクトレンズ18は、上面開口部26と側面開口部28を通じて取り出すことが可能とされており、本実施形態においては、上面開口部26と側面開口部28によって、取出口30が構成されている。
【0030】
なお、容器本体12は、製作性やコスト、取扱性等を考慮して強度と耐薬品性に優れた天然系の材料や金属材料、或いは合成樹脂材料などの工業材料が適宜に採用される。金属材料としては例えばアルミニウム合金等が挙げられると共に、天然系材料としては例えば天然樹脂や繊維等が挙げられ、不透水性や耐薬品性、耐酸化性等の確保のために、適当な合成樹脂材料に含浸されたり積層されて使用される。その他、非金属材料としてセラミックス材料を採用することも可能である。特に好適に採用される合成樹脂としては、例えば、フッ素樹脂やポリアミド、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、非結晶ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等や、或いはそれらの複合体又は積層体等が好適に採用される。そして、このような樹脂材料を用いた射出成形や真空成形、および圧空成形などによって、容器本体12が一体成形されることによって、有利に製造され得る。
【0031】
また、容器本体12は、コンタクトレンズ18を非変形状態で収容し得る程度の大きさをもって形成しても良いし、或いは、コンタクトレンズ18を変形状態で収容することによってよりコンパクトに形成しても良い。更に、周壁24a乃至24cは、必ずしも底板22から垂直に立ち上げられる必要はなく、例えば、底板22の内方に向けて傾斜して立ち上げられるなどしても良い。本実施形態においては、コンタクトレンズ18として、径寸法が14mmのものが収容されており、容器本体12の底板22の幅寸法、換言すれば、周壁24aの底辺の長さ寸法:L1は、15mm〜20mmの範囲内で設定されており、底板22の長さ寸法、換言すれば、周壁24b、24cの底辺の長さ寸法:L2は、15mm〜20mmの範囲内で設定される。また、周壁24aの上辺の長さ寸法:L3は、15mm〜20mmの範囲内で設定されており、周壁24b、24cの長さ寸法:L4は、6mm〜14mmの範囲内で設定される。また、周壁24a乃至24cの高さ寸法:L5は、5mm〜10mmの範囲内で設定されている。
【0032】
そして、容器本体12の上面開口部26および側面開口部28に対して、蓋部材としてのカバーシート16が接着により貼着されている。図3に、カバーシート16の上面をモデル的に示す。カバーシート16は、上面視において矩形状を有するシート形状を有しており、例えばポリエチレンやポリエステル等の合成樹脂フィルムやアルミニウム箔等の金属性膜、或いはアルミニウム箔と合成樹脂の複合材からなるラミネートシート等の不透水性の材料が好適に採用される。ここにおいて、カバーシート16は、容器本体12の取出口30の全体を覆う矩形状とされており、換言すれば、容器本体12の上端面の全体に亘る大きさの矩形状とされている。
【0033】
さらに、カバーシート16には、収納口としての収容口32が貫設されている。収容口32は、外部からコンタクトレンズ18を挿入することは可能であるが、容器本体12内に挿入されたコンタクトレンズ18の流出は阻止し得る大きさおよび形状とされる。好適には、収容口32は、非変形状態のコンタクトレンズ18の挿入および手指の挿入を阻止し、コンタクトレンズ18を手指等で圧縮変形せしめてその径寸法を縮小せしめた状態でのみ挿入可能とする大きさおよび形状をもって形成される。例えば本実施形態においては、収容口32は最大開口寸法がコンタクトレンズ18の径寸法よりも僅かに小さな矩形状の貫通孔とされており、最大開口寸法となる長手方向寸法:L6は、好適には10mm以下、より好適には8mm以下、更に好適には5mm以下の大きさとされている。これにより、非変形状態のコンタクトレンズ18は収容口32内に挿入することが出来ず、手指等でコンタクトレンズ18を圧縮変形せしめて、その径寸法を小さくすることによって収容口32内に挿入することが可能とされている。また、容器本体12内に収容されたコンタクトレンズ18は、圧縮状態が解除されて、収容口32の最大開口寸法よりも大きな径寸法となることから、収容口32を通って外部に流出することが阻止される。それと共に、カバーシート16には、収容口32を水密に封止する封止手段としての収容口カバー34が設けられている。収容口カバー34は、カバーシート16と同様の部材がフィルム状に形成された構造とされて、収容口32より一回り大きな矩形状とされており、収容口32に重ね合わされた状態で、一方の端部がカバーシート16に対して接着やヒートシールによって剥離不能に固着されている。そして、収容口カバー34が重ね合わされる収容口32の周囲には、収容口カバー34を再封止可能に接着する接着剤が塗布されている。このような接着剤としては、例えば感圧接着剤が好適に採用され、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ニトリルゴム、エポキシ−ナイロン、ニトリルフェノール系、ネオプレン−フェノール系、およびビニル−フェノール系の感圧接着剤が例示される。これにより、収容口32は、収容口カバー34によって再封止可能に、且つ、水密に封止されるようになっている。
【0034】
そして、このような構造とされたカバーシート16が、容器本体12の上面に重ね合わされて、その外周縁部が全周に亘って、接着やヒートシールなどによって、容器本体12に対して剥離可能に固着されている。これにより、容器本体12の開口部、具体的には、上面開口部26と側面開口部28によって形成される取出口30がカバーシート16で水密に封止される。以って、容器本体12内に、コンタクトレンズ18を収容する収容部としての収容領域36が形成されると共に、側面開口部28を覆蓋するカバーシート16によって、収容領域36を形成する周壁の一部が構成されている。特に本実施形態においては、側面開口部28が傾斜せしめられていることから、カバーシート16は、上面開口部26と側面開口部28との接続位置に重なる屈曲線38で屈曲せしめられた状態で、容器本体12に固着される。そして、容器本体12への固着状態において、収容口32が上面開口部26上に位置せしめられるようになっている。
【0035】
なお、特に本実施形態においては、容器本体12の平面への如何なる(通常考えられる)載置状態においてもカバーシート16が周壁の一部を構成するようにされている。即ち、例えば周壁24aを底板として容器本体12を平面上に載置した場合には、上側開口部26が側方に開口せしめられて、かかる上側開口部26を覆蓋するカバーシート16が、底板22、周壁24b,24cと共に周壁を形成することとなる。なお、周壁24aを底板として容器本体12を立てた状態で、上側開口部26を覆蓋するカバーシート16を残して、側面開口部28のみを開口せしめれば、上側開口部26を覆蓋するカバーシート16と底板22、周壁24b,24cで囲まれた領域内に保存液20を貯留してレンズケース10を再利用することが可能なようにも見えるが、本実施形態においては、上側開口部26の長さ寸法:L4はコンタクトレンズ18に比して小さくされていることから、これら上側開口部26を覆蓋するカバーシート16と底板22、周壁24b,24cで囲まれた領域のみでは、コンタクトレンズ18の全体を保存液20に浸漬せしめることが不可能とされており、保存容器として再利用することが実質的に不可能とされている。但し、周壁24aの高さ寸法:L5を底板22の長さ寸法:L2に比して小さく形成したり、周壁24aを傾斜面や湾曲面とすることによって、周壁24aを底板としては容器本体12が倒れて、実質的に容器本体12を平面上に載置出来ないようにする等しても良い。
【0036】
このような構造とされたレンズケース10にコンタクトレンズ18を収容する際には、先ず、収容口32を封止する収容口カバー34を開いて、収容口32をレンズケース10の外部に露出せしめる。そして、収容口32から、保存液20を収容領域36内に注入することによって、収容領域36内に保存液20を貯留せしめる。
【0037】
続いて、図4に示すように、コンタクトレンズ18を収容口32を通じて収容領域36内に収容する。ここにおいて、特に本実施形態における収容口32の長手方向寸法は、コンタクトレンズ18の径寸法よりも小さくされていることから、収容口32にコンタクトレンズ18を挿入する際には、コンタクトレンズ18を手指で適当な形に圧縮変形せしめて小さくした状態で挿入することとなる。そして、収容口32を収容口カバー34で再び封止することによって、図5に示すように、コンタクトレンズ18が保存液20に浸漬された状態で、収容領域36内に収容されることとなる。なお、圧縮変形せしめられて収容口32に挿入されたコンタクトレンズ18は、手指による圧縮力が解除されることによって、収容領域36内で平衡状態の大きさ、換言すれば、収容口32の最大開口寸法(本実施形態においては、収容口32の長手方向寸法)よりも大きな径寸法とされる。これにより、収容領域36に収容されたコンタクトレンズ18は、収容口32からの流出が阻止される。また、収容口32は、手指の挿入を阻止し得る程度の大きさとされていることから、収容口32から手指を差し込んでコンタクトレンズ18を取り出すことも不可能とされる。
【0038】
一方、コンタクトレンズ18が収容されたレンズケース10からコンタクトレンズ18を取り出す際には、図6に示すように、容器本体12に固着されたカバーシート16の全体を引き剥がす。これにより、容器本体12の上面開口部26および側面開口部28のカバーシート16による封止状態が解除されて、取出口30が外部に露出せしめられることとなり、かかる取出口30から、コンタクトレンズ18を取り出すことが可能とされる。
【0039】
ここにおいて、特に本実施形態においては、コンタクトレンズ18を取り出すためにカバーシート16を引き剥がすに際して、側面開口部28の封止状態が解除される。これにより、容器本体12が側面開口部28を通じて側面に開口せしめられて、容器本体12内に貯留されていた保存液20が、側面開口部28から容器本体12の外部に漏出せしめられる。即ち、本実施形態におけるレンズケース10は、容器本体12に側面開口部28が形成されていることによって、容器本体12のみでは液状の保存液20を貯留することが出来ず、カバーシート16で側面開口部28を覆蓋することによって、容器本体12の周壁24a乃至24cと、側面開口部28を覆蓋するカバーシート16を含んで、保存液20を収容領域36内に貯留せしめる周壁が構成されているのである。
【0040】
また、特に本実施形態においては、上面開口部26の開口寸法が、側面開口部28の開口寸法に比して小さくされており、例えばカバーシート16を部分的に剥がして、上面開口部26を開口せしめるのみでは、コンタクトレンズ18の取り出しが困難とされている。従って、コンタクトレンズ18を取出し得る程度に取出口30の開口寸法を確保するためには、側面開口部28に至るカバーシート16の略全体を剥離しなければならないようにされている。
【0041】
そして、カバーシート16は、容器本体12に対して接着剤やヒートシールで固着されていることから、容器本体12から完全に剥離せしめたカバーシート16を用いて取出口30を再度封止することは不可能とされており、レンズケース10は、カバーシート16を剥がしてコンタクトレンズ18を取り出した後は、廃棄されることとなる。
【0042】
このような構造とされたレンズケース10は、例えばカバーシート16で容器本体12が封止された状態で、使い捨ての保存容器として複数個をセットにして一般のコンタクトレンズ使用者に提供される。そして、本実施形態におけるレンズケース10によれば、コンタクトレンズ18を収容する際には、前述のように、収容口カバー34を開封することによって容易に収容可能とされることから、特別な技術を持たない一般のコンタクトレンズ使用者でも、収容作業を容易に行うことが出来る。そして、収容口32に手指が入らないようにされていることから、レンズケース10内に貯留された保存液20に手指が直接に触れないようにされており、手指に付着した細菌が保存液20内に入るおそれも軽減されている。
【0043】
そして、コンタクトレンズ18を取り出すためにカバーシート16を剥離した場合には、カバーシート16の容器本体12への再固着が不可能とされていることから、レンズケース10を再利用されることを防ぐことが出来る。これにより、レンズ使用者に常に新しいレンズケース10を提供することが出来て、衛生状態を良好に保つことが出来る。
【0044】
さらに、特に本実施形態においては、カバーシート16が剥離されると、容器本体12が側面開口部28を通じて側面に開口せしめられることから、側面開口部28から保存液20が漏れ出して、容器本体12のみによって保存液20を貯留することが不可能とされている。このように、本実施形態におけるレンズケース10においては、コンタクトレンズ18を取り出した後は、カバーシート16を再封止することのみならず、保存液20を貯留することも不可能とされることから、レンズ使用者はレンズケース10を廃棄せざるを得ず、レンズケース10が開封後に再び使用されることをより有利に回避することが可能とされているのである。加えて、本実施形態におけるレンズケース10においては、収容口32がレンズの径寸法よりも小さくされていることから、コンタクトレンズ18を一旦収容領域36内に収容すると、収容口32から取り出すことは困難とされており、コンタクトレンズ18を取り出すにはカバーシート16を剥離せざるを得なくして、再利用のおそれをより有利に回避することが可能とされている。
【0045】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではなく、例えば以下に例示する各実施形態の如き構造等も、好適に採用され得る。なお、以下の説明において、上述の第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0046】
例えば、コンタクトレンズを収容領域内に収容するための収納口およびかかる収納口を水密に封止する封止手段の具体的な構造は、何等限定されるものではない。収納口の異なる態様として、例えば図7に示す本発明の第二の実施形態としてのレンズケース40のように、前述の第一の実施形態としてのレンズケース10において、カバーシート16において容器本体12の上側開口部26に重なり合う位置に円筒状の開口筒部42を設けて、かかる開口筒部42を通じて収容領域36と外部空間を連通せしめると共に、開口筒部42の外周面にネジを形成する。そして、内周面にネジが形成された有底円筒形状のキャップ44を開口筒部42に螺合せしめることによって、開口筒部42の開口部46を水密に封止する封止手段を構成する等してもよい。このような態様においては、開口筒部42の開口部46が収納口とされており、その開口形状はコンタクトレンズ18の径寸法よりも小さな径寸法を有する略円形状とされている。そして、コンタクトレンズ18は、開口部46に入る程度に丸められて開口筒部42に挿入されることとなる。
【0047】
また、収納口および封止手段の更に異なる態様として、図8に本発明の第三の実施形態としてのレンズケース50を示す。レンズケース50は、カバーシート16において容器本体12の上面開口部26に対応する位置に、略円筒形状をもって上方に突出する開口部52が一体形成されている。かかる開口部52は、コンタクトレンズ18を縮小変形せしめて或いは非変形状態で挿入可能な開口寸法をもって形成されており、その開口縁部の内周面には、凸状の雄条54と凹状の雌条56が対向位置せしめられて構成された封止手段としてのジッパー58が設けられている。これにより、開口部52は、図8(a)に示す開口状態でコンタクトレンズ18が挿入可能とされると共に、図8(b)に示すように、雄条54と雌条56を咬合せしめることによって水密に封止可能とされている。
【0048】
但し、収納口を封止する封止手段は、必ずしも必要ではない。例えば、封止手段を設けることなく、収納口が常に開口状態とされていても、収納口から保存液が漏出しない静置状態で使用することが出来る。
【0049】
また、容器本体の形状についても、前述の如き形状に限定されるものではない。例えば、図9に、本発明の第四の実施形態としてのレンズケース60を示す。レンズケース60における容器本体62は、軸方向に次第に縮径せしめられた略円錐形状の容器とされており、円錐の底面にあたる位置が開口せしめられた開口部64とされている。そして、前述の第一の実施形態としてのレンズケース10と同様に、かかる開口部64にシートカバー16が固着されることによって、容器本体62の内部に収容領域36が形成されるようになっている。このようなレンズケース60においては、シートカバー16に形成された収容口32を通じてコンタクトレンズ18が収容領域36内に収容されるようになっている。そして、シートカバー16を剥離することによって、開口部64が外部と連通せしめられて、コンタクトレンズ18を取り出すことが可能とされる。
【0050】
ここにおいて、本実施形態におけるレンズケース60においては、容器本体62が先細形状とされていることから、図9(b)に示すように、平面に載置した場合には、容器本体62が倒れて開口部64が側方に向けて開口せしめられる。従って、収容領域36内に貯留された保存液20は、開口部64を通じて容器本体62から排出されると共に、容器本体62は、カバーシート16無しでは、保存液20を容器本体62に貯留しておくことは不可能とされている。そして、カバーシート16において開口部64と重なる位置に、前述の第一の実施形態としてのレンズケース10と略同様に、収納口としての収容口32が形成されており、かかる収容口32が、収容口カバー34によって水密に封止されている。従って、収容口32から挿入されたコンタクトレンズ18は、開口部64を通じて容器本体62内に収容されるようになっており、本実施形態においては、コンタクトレンズ18を挿入する収納口と、コンタクトレンズ18を取り出す取出口が同一の開口部64を用いて構成されている。
【0051】
なお、本実施形態におけるレンズケース60は、開口部64を下方に開口せしめた状態で平面上に載置することも可能である。そのような場合には、カバーシート16によって収容領域36の底壁が構成されており、かかる底壁が開操作可能とされることとなる。
【0052】
また、図10に、本発明の第五の実施形態としてのレンズケース70を示す。レンズケース70は、ハードコンタクトレンズを収容するために好適に用いられる保存容器であり、中空とされた円柱形状の容器本体72を有している。そして、容器本体72の側面に所定の周方向寸法に亘って貫設された開口部74によって内部空間と外部が連通せしめられており、かかる開口部74がシートカバー16で封止されることによって、収容領域36が形成されている。更に、容器本体72の上面に収容口76が貫設されている。ここにおいて、収容口76は、コンタクトレンズ18のレンズ光軸に直交する投影形状に対して一回り大きな略相似形状とされており、コンタクトレンズ18は、レンズ径の延び出し方向と等しい方向で圧縮変形せしめられることのない非変形状態で収容口76に挿入されて、収容領域36内に収容される。本実施形態からも明らかなように、本発明における収納口は、必ずしも蓋部材に形成される必要は無く、容器本体に形成されていても良いし、また、収納口と取出口が別の箇所に独立して形成されていても良い。そして、収容口76が上述の如き特定形状とされていることから、例えばレンズケース70を逆さにして、収容口76からコンタクトレンズ18を取り出そうとしても、収容口76を通過することの出来るコンタクトレンズ18の向きが限定されており、収容口76からコンタクトレンズ18が流出することが実質的に阻止されている。このように、本発明における収納口は、その開口寸法を調節することのみならず、その形状を適当に設定することによってコンタクトレンズの流出を阻止する等しても良い。
【0053】
また、容器本体72は側面に開口部74を有することから、軸を鉛直方向に向けた状態では保存液を貯留することが出来ないようにされている。更に、例えば図10(b)に示すように、軸を水平方向に向けた場合でも、容器本体72が円柱形状とされて平面状に安定して載置することが出来ず、開口部74が側面に開口せしめられることから、同じく保存液を貯留することが困難とされている。また、軸を水平方向に向けた場合には、収容口76も側面に開口せしめられることから、保存液が収容口76からも排出され得るようにされており、再利用がより困難とされている。ここにおいて、側面とは、容器本体72を平面に載置した際に、収容領域36の壁部を構成する部分の内で最下部(最深部)より立ち上がる部分の周壁によって形成された面をいう。
【0054】
また、図11に、本発明の第六の実施形態としてのレンズケース80を示す。レンズケース80は、前述の第一の実施形態としてのレンズケース10と略同様の構造とされており、収容部の底壁を構成する容器本体12の底板82が、周壁24aから側面開口部28に向けて下方に傾斜するように形成されている。なお、図11においては、理解を容易とするために、収容領域36に収容されるコンタクトレンズを省略して示す。このようにすれば、カバーシート16を剥がして側面開口部28を開口せしめた際には、保存液20が側面開口部28側へ流動せしめられることから、保存液20をより速やかに排出することが出来る。それと共に、収容部の低壁が傾斜面とされることによって、保存液20の貯留をより困難として、再利用をより有利に防止することも出来る。
【0055】
また、図12に、本発明の第七の実施形態としてのレンズケース90を示す。レンズケース90は、矩形板形状とされた連結板92に、右眼用と左眼用として前述の第一の実施形態におけるレンズケース10と略同様とされた容器本体12a,12bが設けられた構造とされており、それら一対の容器本体12a,12bのそれぞれに対して、カバーシート16が固着されている。このようなレンズケース80を用いれば、左右のレンズを収容出来ることから、レンズを紛失するおそれも軽減することが出来る。
【0056】
また、図示は省略するが、例えば前述の第一の実施形態におけるレンズケース10において、カバーシート16との接着面積を確保するために、上面開口部26および側面開口部28に、外方に広がるフランジ状部を形成する等してもよい。
【0057】
さらに、蓋部材は、必ずしもシート状の変形容易な部材に限定されるものでもない。例えば、前述の第一の実施形態において、容器本体12の取出口30を覆蓋する硬質の蓋部材を用いて、取出口30を水密に封止するなどしても良い。このようにしても、蓋部材を容器本体12から取り外した場合には、前記第一の実施形態と同様に、容器本体12が側面に開口せしめられることから、蓋部材を取り外した状態で貯留液を保存することを困難とすることが出来る。
【0058】
また、収容領域の大きさとしては、必ずしも収容するコンタクトレンズよりも大きな容積を有する必要は無く、例えば収容するコンタクトレンズが変形容易なソフトコンタクトレンズ等である場合には、コンタクトレンズを変形状態で収容する程度に小さな容積とする等してもよい。
【0059】
また、本発明における保存容器は、予め保存液などを収容領域に貯留せしめた状態で出荷することなども可能である。例えば、保存液を貯留せしめた状態で販売することによって、旅行先で保存容器を紛失した際の応急的な保存容器として用いることも出来る。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図2】同コンタクトレンズ保存容器の容器本体をモデル的に示す斜視図。
【図3】同コンタクトレンズ保存容器の蓋部材をモデル的に示す上面図。
【図4】同コンタクトレンズ保存容器へのコンタクトレンズの収容方法を説明するための説明図。
【図5】同コンタクトレンズ保存容器へのコンタクトレンズの収容状態を説明するための断面説明図。
【図6】同コンタクトレンズ保存容器からのコンタクトレンズの取出方法を説明するための説明図。
【図7】本発明の第二の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図8】本発明の第三の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図9】本発明の第四の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図10】本発明の第五の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図11】本発明の第六の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【図12】本発明の第七の実施形態としてのコンタクトレンズ保存容器をモデル的に示す斜視図。
【符号の説明】
【0061】
10:レンズケース、12:容器本体、16:カバーシート、18:コンタクトレンズ、20:保存液、30:取出口、32:収容口、34:収容口カバー、36:収容領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保存液を貯留してコンタクトレンズを浸漬状態で保存する収容部を備えたコンタクトレンズ保存容器において、
前記収容部に対して外部からコンタクトレンズを挿し入れることは出来るが該収容部に収容された該コンタクトレンズの流出は阻止される大きさの収納口が設けられていると共に、該収納口より大きな開口面積で開口可能とされて該収容部に収容された該コンタクトレンズを取り出すことの出来る取出口が、平面への載置状態で該収容部の底壁と周壁の少なくとも一方を構成する部分を含む位置において開操作可能で且つ再封止不能に形成されて使い捨て使用されるようになっていることを特徴とするコンタクトレンズ保存容器。
【請求項2】
前記収納口を水密に封止する封止手段が設けられている請求項1に記載のコンタクトレンズ保存容器。
【請求項3】
前記取出口が形成された容器本体に対して蓋部材を重ね合わせて該取出口を封止することにより前記収容部が形成されていると共に、該収容部の前記周壁の少なくとも一部が該蓋部材で構成されている請求項1又は2に記載のコンタクトレンズ保存容器。
【請求項4】
前記収納口が、前記蓋部材に形成されている請求項3に記載のコンタクトレンズ保存容器。
【請求項5】
前記容器本体が、平面への載置状態で鉛直上方および側方の一方に開口せしめられることによって前記取出口が形成されていると共に、該容器本体において該側方の一方を構成する前記周壁の側端部が、該容器本体の内方に傾斜せしめられている請求項3又は4に記載のコンタクトレンズ保存容器。
【請求項6】
前記取出口が前記収容部の前記周壁を構成する部分を含む位置において開操作可能とされると共に、前記底壁が該周壁に向けて下るように傾斜せしめられている請求項1乃至5の何れか一項に記載のコンタクトレンズ保存容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−56165(P2009−56165A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227026(P2007−227026)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000138082)株式会社メニコン (150)
【Fターム(参考)】