コンテナ管理サーバ及び荷役管理システム
【課題】積み重ねられて保管される空コンテナを管理すること。
【解決手段】コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向におけるコンテナの保管位置を示す水平アドレス及びコンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶部25と、コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、記憶手段に格納された属性情報を読み出し、コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他のコンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索部23と、コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに属性情報及び保管アドレスを受信した場合に、受信した属性情報及び保管アドレスを関連付けて記憶手段に格納する情報更新部22と、を備える
【解決手段】コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向におけるコンテナの保管位置を示す水平アドレス及びコンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶部25と、コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、記憶手段に格納された属性情報を読み出し、コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他のコンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索部23と、コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに属性情報及び保管アドレスを受信した場合に、受信した属性情報及び保管アドレスを関連付けて記憶手段に格納する情報更新部22と、を備える
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ管理サーバ及び荷役管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場や倉庫等に置かれている部材を管理するシステムとして、特許文献1に開示される部材管理システムがある。
特許文献1には、散在する部材に無線タグを貼付し、この無線タグからの応答信号を複数の固定型無線基地により受信し、複数の固定型無線基地のうち、受信された応答信号が最も強い固定型無線基地を特定することで、検索対象とされている部材の置き場所の範囲を絞り込む技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−099255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンテナ船が寄航してコンテナを荷役搬送するための港湾施設において、バンプールと呼ばれる専用の保管場所に、空になったコンテナ(空コンテナ)を保管することが知られている。バンプールに保管される空コンテナは、高さ方向に積み上げられているとともに、バンプールの地面に隙間なく並べられている。空コンテナは、バンプールに運び込まれた順に段積みされ、荷主の指示に応じて運び込まれた順と逆順でバンプールから取り出されて使用される。このため、先にバンプールに運び込まれた空コンテナは、後に運び込まれた空コンテナよりも長い間バンプールに放置される可能性が高い。
このように、空コンテナを保管するバンプールにおいては、先にバンプールに運び込まれたために取り出される可能性が低い長期保管コンテナが発生する可能性があることから、コンテナを管理する効率が悪くなるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、積み重ねられて保管される空コンテナを効率よく管理することができるコンテナ管理サーバ及び荷役管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明は、積み重ねられて保管されるコンテナを管理するコンテナ管理サーバであって、前記コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向における前記コンテナの保管位置を示す水平アドレス及び前記コンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶手段と、前記コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、前記記憶手段に格納された前記属性情報を読み出し、前記コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索手段と、コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに前記属性情報及び前記保管アドレスを受信した場合に、受信した前記属性情報及び前記保管アドレスを関連付けて前記記憶手段に格納する情報更新手段と、を備えることを特徴とするコンテナ管理サーバを提供する。
【0007】
このような構成によれば、コンテナ検索手段によって、あらかじめ定められた期間以上保管されている長期保管コンテナのうちから、最も少ない荷役回数で取り出すことができる長期保管コンテナを検索することができるので、コンテナが保管される期間の差が大きくなることを抑えながら、効率よくコンテナを管理することができる。
【0008】
また、前記属性情報には、前記コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を示す識別情報が含まれており、前記コンテナ検索手段は、前記コンテナの中から、あらかじめ選択されたコンテナ番号を有する指定コンテナを検索し、前記指定コンテナの中から、他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少ない前記長期保管コンテナを少なくとも1つ抽出することとしてもよい。
【0009】
このような構成によれば、コンテナ番号によって長期保管コンテナを絞り込んで長期保管コンテナを検索することができる。
【0010】
また、本発明は、本発明のコンテナ管理サーバと、前記コンテナ検索手段によって検索されたコンテナの前記属性情報及び前記保管アドレスに基づいて、前記コンテナ検索手段によって検索された前記長期保管コンテナを取り出す荷役指示を生成する荷役管理サーバと、前記コンテナを荷役搬送する荷役機械に設けられ、前記荷役指示が表示される表示端末と、前記荷役管理サーバと通信をして前記荷役指示を表示する通信端末と、を備えることを特徴とする荷役管理システムを提供する。
【0011】
このような構成によれば、荷役管理サーバによって通信端末に送信された荷役指示に基づいてコンテナを取り出すことができる。
【0012】
また、前記通信端末は、前記荷役管理サーバと無線通信を行うこととしてもよい。
このような構成によれば、通信端末を容易に移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のコンテナ管理サーバ及び荷役管理システムによれば、積み重ねられて保管される空コンテナを効率よく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る荷役管理システムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る部材管理サーバのハードウエア構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る部材管理サーバの機能を展開して示した機能ブロック図である。
【図4】保管エリアにおける水平アドレスを説明するための図である。
【図5】保管エリアにおける段積みアドレスを説明するための図である。
【図6】(A)及び(B)は、荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図7】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図8】(A)及び(B)は、荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図9】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図10】荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図11】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図12】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の一実施形態のコンテナ管理サーバ10及び荷役管理システム100について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る荷役管理システム100の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、荷役管理システム100は、通信端末1と、コンテナ管理サーバ10と、荷役管理サーバ20とを備えている。通信端末1と、コンテナ管理サーバ10と、荷役管理サーバ20とは、例えばLANなどの通信網によって接続され、互いに通信できるようになっている。
【0017】
通信端末1は、コンテナ管理サーバ10及び荷役管理サーバ20と通信をするためのものである。通信端末1は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等であり、ハードディスク等の記憶部、処理部(CPU)、入力部、表示部、通信部等を備えている。また、通信端末1は、後述する車両L(図5参照)に搭載されている。
【0018】
図2は、部材管理サーバ10のハードウエア構成を示した図である。図1及び図2に示すように、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1と通信を行うと共に、コンテナを保管するためのコンテナ保管エリアP(図5参照)に保管されているコンテナを管理するものである。コンテナ管理サーバ10は、図2に示すように、例えば、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)11、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置12、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置13、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置14などを備えている。また、コンテナ管理サーバ10は、キーボードやマウスなどの入力装置、及びモニタやプリンタなどの出力装置をさらに備えていても良い。補助記憶装置13には、各種プログラム(例えば、コンテナ管理プログラム)が格納されており、CPU11が補助記憶装置13から主記憶装置12にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
【0019】
通信装置14は、通信網に接続された通信端末1及び荷役管理サーバ20と通信をするものである。また、通信装置14は、通信装置14と通信端末1との間では無線信号を送受信する無線通信を行うようになっている。
【0020】
図3は、コンテナ管理サーバ10が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図3に示されるように、コンテナ管理サーバ10は、通信部21、情報更新部(情報更新手段)22、コンテナ検索部(検索手段)23、及び記憶部(記憶手段)25を主な構成として備えている。
【0021】
記憶部25は、コンテナ保管エリアP(図5参照)に保管されている各コンテナの識別情報、属性情報、コンテナの保管アドレスが互いに関連付けられて格納されるものである。記憶部25に記憶された識別情報、属性情報、コンテナの保管アドレスは、情報更新部22及びコンテナ検索部23によって読み出すことができるようになっている。
記憶部25に記憶されるコンテナの識別情報は、例えば、コンテナに対して個別に付与されたコンテナ番号を含んでいる。なお、コンテナ番号には、数字、アルファベット、その他の記号を適宜組み合わせたものを採用することができる。
また、記憶部25に記憶されるコンテナの属性情報は、例えば、コンテナが保管エリアに運び込まれた日付を示す情報を含んでいる。
また、記憶部25に記憶されるコンテナの保管アドレスは、保管エリアに保管されたコンテナの位置を示すための、後述する水平アドレス及び段積みアドレスとが対になった情報を含んでいる。
【0022】
荷役管理サーバ20は、コンテナの荷役搬送を指示するための荷役指示を生成して通信端末1に送信するものである。図1に示すように、荷役管理サーバ20は、通信網を介してコンテナ管理サーバ10及び通信端末1と通信を行うことができるようになっている。また、荷役管理サーバ20と通信端末1との間は、無線通信によって荷役指示が通信されるようになっている。
【0023】
次に、コンテナ保管エリアPについて図4及び図5を参照して説明する。
図4は、コンテナ保管エリアPを上方から見た模式図である。また、図5は、コンテナ保管エリアPを側方から見た模式図である。
コンテナ保管エリアPは、コンテナが積み上げられて保管されるものである。本実施形態では、コンテナ保管エリアPは、略平面状に形成された地面に設けられており、例えばアスファルトやコンクリートなどによって舗装され、コンテナを搬送するための車両Lなどが走行できるようになっている。
また、本実施形態で説明するコンテナ保管エリアPは、内部に貨物などが収容されていない空のコンテナを保管するため例えばバンプールなどである。
なお、図示していないが、コンテナ保管エリアPの近傍には、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナを整列させたり順番を入れ替えたりするための荷役(このような荷役を一般的にマーシャリングと称する。)をするための作業エリア(マーシャリングヤード)が設けられている。
【0024】
図4に示すように、コンテナ保管エリアPは、一つのコンテナが占有する地面の広さを単位として区画分けされ、各区画は一列に並べて配置されている。各区画には、それぞれ水平アドレスP1、P2、P3、・・・、Pn(nは1以上の整数)が割り当てられている。また、各区画に割り当てられた水平アドレスは、並べられた区画の一方側から他方側に向かって順番に水平アドレスの番号が大きくなるようになっている。
また、各区画には、図5に示すように、コンテナを積み重ねて保管することができる。コンテナが何段目に積み重ねられているかを示すアドレスとして、例えば段積みアドレスるT1、T2、T3、T4が割り当てられている。
本実施形態においては、水平アドレスと段積みアドレスとの組み合わせにより、各コンテナがどの区画の何段目に保管されているのかを特定することができる。
【0025】
また、本実施形態では、コンテナ保管エリアP内でコンテナを搬送する車両Lは、コンテナの上部を把持しながら走行するトップリフタである。なお、車両Lはトップリフタに限定されるものではない。
【0026】
次に、荷役管理システム100の使用例を説明する。
〔使用例1 コンテナの保管位置登録〕
以下では、コンテナ保管エリアPにコンテナを保管する場合の荷役管理システム100の動作について説明する。
図6(A)及び図6(B)は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。また、図7は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
図6(A)及び図6(B)に示すように、コンテナ保管エリアPに搬入されるコンテナCn2は、車両Lによって搬送され、コンテナ保管エリアP内で水平アドレスが最も大きい区画(水平アドレスPnで特定される区画)に配置される。このとき、コンテナCn2を保管エリアに搬入する作業員は、車両Lに搭載された通信端末1の入力部を操作することにより、保管位置登録画面を表示部に表示させる(図7のステップSA1)。この保管位置登録画面には、例えば、これから保管するコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、並びにコンテナを保管する保管アドレスを入力するための入力欄と、保管位置登録を要求するためのボタン表示がなされている。
【0027】
作業員は、この保管位置登録画面において、必要事項を入力し(図7のステップSA2)、保管位置登録を要求するためのボタンを操作する(図7のステップSA3)。
この操作に基づいて、通信端末1は、保管位置登録要求と共に、作業員により入力されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを、通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信する。
【0028】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、保管位置登録要求が受信されると、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1から送信されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレス受信された情報を情報更新部22に転送する。
情報更新部22は、保管位置登録の要求を受け付けると、受信した保管アドレスにおける水平アドレスで特定される区画の段積みアドレスを記憶部25から読み出す(図7のステップSA4)。これにより、情報更新部22は、コンテナを保管しようとしている区画にコンテナが何段積み重ねられているかを特定する。
【0029】
続いて、情報更新部22は、記憶部25から読み出した段数と、通信端末1から受信した段積みアドレスとを比較する。
この結果、通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段数よりも上段であることを示す値であった場合には、通信端末1から受信した情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを互いに関連付けて記憶部25に格納する(図7のステップSA5)。
【0030】
例えば、図6(A)に示すように、水平アドレスが最も大きい区画(図6の例では水平アドレスPn)に段積みアドレスT1の領域を占有するコンテナCn1が配置されている場合には、コンテナCn1の上にコンテナCn2を積み重ねるために、作業者は通信端末1を用いて段積みアドレスT2をコンテナ管理サーバ10に対して送信する。すると、コンテナ管理サーバ10では、記憶部25から読み出した水平アドレスPnで特定される区画の2段目にコンテナCn2が積まれたと情報更新部22が判断し、受信した情報を記憶部25に格納する。これにより、図6(B)に示すようにコンテナCn1の上にコンテナCn2が積み重ねられていることが記憶部25に記憶される。
【0031】
なお、コンテナ保管エリアPでは、段積みアドレスが小さいほうからコンテナを順に積み上げてコンテナを保管する場合以外にも、すでに保管されたコンテナの下に別のコンテナを挿入するようにコンテナを配置してもよい。通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段積みアドレス以下であった場合には、情報更新部22は、通信端末1から受信した情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを互いに関連付けて記憶部25に格納すると共に(図7のステップSA5)、通信端末1から受信した段積みアドレス以上の段積みアドレスを持つコンテナの段積みアドレスを一段ずつ増加させる(図7のステップSA6)。
【0032】
この場合、これから保管されるコンテナが、今まで保管されていたコンテナの間に入れ込まれると、その状況が自動的にコンテナ管理サーバ10によって認識され、コンテナ管理サーバ10は今まで保管されていたコンテナの段積みアドレスを自動的に更新するので、作業員の手を煩わせることなく、正確にコンテナの保管位置を管理することができる。
【0033】
このようにして、コンテナコンテナ保管エリアPにコンテナを運び込むたびに、作業者は、保管位置登録要求と、作業員により入力された識別情報、属性情報、及び保管アドレスとを通信端末1を用いてコンテナ管理サーバ10に送信する。すると、記憶部25には、コンテナ保管エリアPに保管されているコンテナの情報が蓄積される。
【0034】
〔使用例2 コンテナ取り出し〕
以下では、上述の使用例1においてコンテナ保管エリアPに運び込まれたコンテナを取り出す例について説明する。図8(A)及び図8(B)は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。図9は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
保管エリアに保管されているコンテナを取り出したい場合には、作業者は、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ取出画面を表示部に表示させる(図9のステップSB1)。
このコンテナ取出画面には、例えば、これから取り出すコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、ならびにコンテナが保管されている保管アドレスを入力するための入力欄と、取り出すコンテナの情報の削除をコンテナ管理サーバ10に要求するためのコンテナ情報削除ボタンが表示されている。
【0035】
作業員は、このコンテナ取出画面において、必要事項を入力し(図9のステップSB2),コンテナ情報削除ボタンを操作する(図9のステップSB3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスならびにコンテナ情報削除要求が通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0036】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、コンテナ情報削除要求が受信されると、受信された一連の情報は、情報更新部22に転送される。
【0037】
情報更新部22は、コンテナ情報削除要求を受け付けると、受信した保管アドレスにおける水平アドレスで特定される区画の最上段の段数を記憶部25から読み出す(図7のステップSB4)。これにより、取り出そうとしているコンテナが保管されている区画に、コンテナが何段積み重ねられているのかをコンテナ管理サーバ10は特定する。
【0038】
続いて、情報更新部22は、記憶部25から読み出した段数と、通信端末1から受信した段積みアドレスとを比較する。
この結果、通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段数と一致した場合には、通信端末1から受信した一連の情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを記憶部25から削除する(図9のステップSB5)。
【0039】
例えば、図8(A)及び図8(B)に示すように、水平アドレスPnで特定される区画において段積みアドレスT4に位置するコンテナCn4をコンテナ保管エリアPから取り出す場合には、車両Lに搭載された通信端末1(図1参照)から受信した段積みアドレスは段積みアドレスT4である。コンテナ管理サーバ10が記憶部25から読み出した段積みアドレスがT4であった場合には、今回取り出すコンテナが最上段に保管されていることをコンテナ管理サーバ10は識別し、情報更新部22は、受信した一連の情報を記憶部25から削除する。
【0040】
一方、例えば図8(A)に示すように段積みアドレスT1、T2、T3、T4のそれぞれの位置に積まれたコンテナCn1〜Cn4から、最上段に配置されていないコンテナ(図8(A)においてはコンテナCn1、Cn2、Cn3)を取り出す場合には、通信端末1から受信した段積みアドレスは、記憶部25から読み出した段積みアドレスの値と異なっている。このとき、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1から受信した一連の情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを記憶部25から削除するとともに(図9のステップSB5)、通信端末1から受信した段積みアドレス以上の段積みアドレスを持つコンテナの段積みアドレスを一段ずつ減少させて記憶部25に記憶させる。
【0041】
例えば、通信端末1から受信した段積みアドレスが段積みアドレスT2であり、記憶部25から読み出した段数が段積みアドレスT4であった場合には、段積みアドレスT4より下段のコンテナが取り出されると判断できる。この場合には、情報更新部22は、受信した一連の情報を記憶部25から削除するとともに、取り出されたコンテナよりも上に積まれているコンテナの段積みアドレスを一段ずつ減少させる。これにより、今まで段積みアドレスが段積みアドレスT4であったコンテナの段積みアドレスはT3に更新される。また、これにより、段積みアドレスT3が記憶部25に記憶されているので、この区画の最上段の段数は3段であることがわかるようになる。
【0042】
このように、本使用例では、保管されていたコンテナを取り出して使用する場合に、そのコンテナが最上段ではなく、コンテナの積み重ね方向でコンテナの間に挟まれて保管されていた場合には、その上場を自動的に認識し、取り出されるコンテナの情報を削除するとともに、取り出されたコンテナの上段に積まれていたコンテナの段積みアドレスを自動的に更新するので、作業員の手を煩わせることなく、正確にコンテナの保管位置を管理することができる。
【0043】
保管されているコンテナの中から目的のコンテナを取り出すときに、他のコンテナを一時的に上述のマーシャリングヤードへ移動させて退避させておく場合がある。この場合には、目的のコンテナを取り出した後に、マーシャリングヤードに対比させたコンテナをコンテナ保管エリアPに戻す。
【0044】
このとき、コンテナ管理サーバ10は、コンテナを取り出すことによって削除された保管アドレスを詰めるように退避させたコンテナの保管アドレスを書き換える。さらに、コンテナ管理サーバ10は、書き換えられた保管アドレスとこの保管アドレスに対応する識別情報及び属性情報を荷役管理サーバ20に送信する。
【0045】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスとこの保管アドレスに対応する識別情報及び属性情報に基づいて、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置するための荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する。
【0046】
通信端末1を備えた車両Lは、荷役指示に基づいて、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置する。これにより、コンテナ保管エリアPでは、コンテナを取り出した後でも隙間なくコンテナを積み込むことができる。
【0047】
〔使用例3 長期保管コンテナの検索〕
以下では、コンテナ保管エリアPから特定の条件を満たすコンテナを取り出す場合の荷役管理システム100の動作について説明する。
例えば、コンテナ保管エリアPに長期間保管された長期保管コンテナは、使用頻度が高いコンテナと比較して損傷が少ない。このような長期保管コンテナは、損傷が少ないコンテナを使用して貨物などを輸送する必要がある場合に特にコンテナ保管エリアPから取り出すように指示されることがある。
【0048】
また、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナのうち、一定期間以上取り出されずに放置された長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出して、その形状や機能を検査して貨物の輸送に使用できるか否かを確認する場合がある。
【0049】
以下、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナから上述の長期保管コンテナを検索する場合について説明する。図10は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。図11は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
本実施形態に係る荷役管理システム100においては、上述したように、コンテナの属性情報には、コンテナ保管エリアPにコンテナが搬入された日付を特定するための情報が含まれている。作業員は、長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出すために長期保管コンテナの保管アドレスを知りたい場合には、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ検索画面を表示部に表示させる(図11のステップSC1)。コンテナ検索画面は、長期保管コンテナを検索する場合に使用される検索画面である。
【0050】
このコンテナ検索画面には、コンテナがコンテナ保管エリアPに保管されている期間を例えば日単位で入力するための入力欄と、取り出す長期保管コンテナの検索を要求するためのコンテナ検索ボタンが表示されている。
【0051】
作業員は、このコンテナ検索画面において、コンテナ保管期間を入力し(図11のステップSC2)、コンテナ検索ボタンを操作する(図11のステップSC3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナ保管期間及びコンテナ検索要求が通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0052】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、コンテナ検索要求が受信されると、受信された一連の情報は、コンテナ検索部23に転送される。
【0053】
コンテナ検索部23は、コンテナ検索要求を受け付けると、受信したコンテナ保管期間をキーとして長期保管コンテナを検索する(図11のステップSC4)。具体的には、コンテナ検索部23は、受信したコンテナ保管期間とコンテナ検索要求を受け付けた日付とに基づいて、受信したコンテナ保管期間の初日を算出する。さらに、記憶部25に記憶された属性情報を読み出し、上述の初日以前にコンテナ保管エリアPに搬入されたコンテナの保管アドレスを抽出する。
【0054】
コンテナ検索部23は、抽出された保管アドレスの中から、最も少ない荷役回数でコンテナ保管エリアPから取り出せる長期保管コンテナの保管アドレスを更に検索して荷役管理サーバ20に送信する(図11のステップSC5)。具体的には、コンテナ検索部23は、水平アドレスが最も大きい区画に配置され、且つ段積みアドレスが最も大きい位置に配置されたコンテナの保管アドレスを荷役管理サーバ20に送信する。このとき、水平アドレスが大きいことは、段積みアドレスが大きいことよりも優先される。
【0055】
例えば、図10に示すように、コンテナ保管期間をキーとして長期保管コンテナを検索した結果、水平アドレスPn、且つ段積みアドレスT3であるコンテナCn3が長期保管コンテナXであり、さらに水平アドレスP(n−1)、且つ段積みアドレスT4であるコンテナC(n−1)4が長期保管コンテナYであった場合を考える。この場合には、コンテナ管理サーバ10は、水平アドレスが大きいほうに該当する長期保管コンテナXの保管アドレスが荷役管理サーバ20に送信する。
【0056】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスに基づいて、車両Lによって取り出す対象となる長期保管コンテナに到達するまで他のコンテナを退避させる荷役(マーシャリング)を行う荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する(図11のステップSC6)。
【0057】
通信端末1には荷役管理サーバ20から荷役指示が送信され、通信端末1は、荷役管理サーバ20からの荷役指示を表示する(図11のステップSC7)。これにより、作業者は、荷役管理サーバ20から送信された荷役指示に基づいて目的の長期保管コンテナを取り出すことができる。
【0058】
また、長期保管コンテナを取り出した場合には、上述したコンテナ取り出しの際の操作を通信端末1から行うことで、コンテナを取り出すことによる保管アドレスの変更を記憶部25に速やかに反映させることができる。
【0059】
目的の長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出したら、上述の使用例2と同様に、退避させたコンテナの保管アドレスを書き換え、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置する。
【0060】
以上説明してきたように、本使用例では、コンテナ検索部23によって、あらかじめ定められた期間以上保管されている長期保管コンテナのうちから、最も少ない荷役回数で取り出すことができる長期保管コンテナを抽出することができるので、コンテナが保管される期間を平均化するようにコンテナを管理することができる。
【0061】
また、車両Lに設けられた通信端末1がコンテナ管理サーバ10及び荷役管理サーバ20と無線通信できるので、車両Lはコンテナ保管エリアP内を走行しながらコンテナ管理サーバ10や荷役管理サーバ20と通信をすることができる。
【0062】
〔使用例4 指定コンテナの検索〕
コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナは、コンテナの所有者によってコンテナ保管エリアPから取り出すように指示される。このとき、コンテナに個別に付与されたコンテナ番号が所有者によって複数指定され、所有者によって指定されたコンテナ番号が付与されたコンテナのうちから、所有者によって指定された数量の指定コンテナを取り出す場合がある。
【0063】
以下では、本実施形態の荷役管理システム100を用いて複数のコンテナから特定の条件を満たすコンテナを検索してコンテナ保管エリアPから取り出す動作について、所有者がコンテナ番号を用いて指定した複数のコンテナから1つの指定コンテナを検索してコンテナ保管エリアPから取り出す例を説明する。
図12は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
【0064】
作業員は、指定コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出すために、指定コンテナの保管アドレスを知りたい場合には、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ検索画面を表示部に表示させる(図12のステップSD1)。本使用例のコンテナ検索画面は、指定コンテナを検索する場合に使用される検索画面である。
【0065】
このコンテナ検索画面には、コンテナ番号を入力するための入力欄と、取り出す指定コンテナの検索を要求するためのコンテナ検索ボタンが表示されている。
【0066】
作業員は、このコンテナ検索画面において、コンテナ番号を入力し(図12のステップSD2)、コンテナ検索ボタンを操作してコンテナ検索要求を通信端末1から発信させ(図12のステップSD3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナ番号及びコンテナ検索要求が通信端末1によって、通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0067】
コンテナ管理サーバ10の通信部21によりコンテナ検索要求が受信されると、受信された一連の情報は、コンテナ検索部23に転送される。
【0068】
コンテナ検索部23は、コンテナ検索要求を受け付けると、受信したコンテナ番号をキーとしてコンテナ保管エリアPに配置されたコンテナからキーに合致するコンテナを検索する(図12のステップSD4)。具体的には、コンテナ検索部23は、記憶部25に記憶された属性情報に含まれるコンテナ番号と、通信端末1から送信されたコンテナ番号とを照合し、通信端末1から送信されたコンテナ番号と一致するコンテナの保管アドレスを収集する。
【0069】
さらに、コンテナ検索部23は、コンテナ保管エリアPからコンテナを取り出すための荷役回数に応じて検索されたコンテナに優先度を付与する。具体的には、コンテナ検索部23は、収集したコンテナ保管アドレスの中から、水平アドレスが最も大きく、且つ段積みアドレスが最も高いコンテナの保管アドレスを抽出する。なお、本使用例では、水平アドレスが大きいことが段積みアドレスが大きいことよりも優先される。コンテナ検索部23は、水平アドレスが最も大きく、且つ段積みアドレスが最も高いコンテナの保管アドレス(指定コンテナの保管アドレスである)が検索されたら、その保管アドレスを荷役管理サーバ20に送信する(図12のステップSD6)。
なお、指定コンテナを複数取り出す場合には、コンテナ管理サーバ10は、優先度の高い順に保管アドレスが荷役管理サーバ20に送信する。
【0070】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスに基づいて、車両Lによって目的の指定コンテナに到達するまで他のコンテナを退避させる荷役(マーシャリング)を行う荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する(図12のステップSD7)。
通信端末1には荷役管理サーバ20から荷役指示が送信され、通信端末1は、荷役管理サーバ20からの荷役指示を表示する(図12のステップSD8)。これにより、作業者は、荷役管理サーバ20から送信された荷役指示に基づいて目的の指定コンテナを取り出すことができる。
【0071】
また、指定コンテナを取り出した場合には、上述したコンテナ取り出しの際の操作を通信端末1から行うことで、コンテナを取り出すことによる保管アドレスの変更を記憶部25に速やかに反映させることができる。
【0072】
以上説明してきたように、本使用例では、コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を用いてコンテナ保管エリアPからコンテナを取り出す場合に、コンテナ保管エリアPから取り出すための荷役回数が少ないコンテナを選択することができる。このため、コンテナ保管エリアPから指定コンテナを容易に取り出すことができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態ではコンテナの属性情報にはコンテナをコンテナ保管エリアPに運び込んだ日付を示す情報が含まれている例を示したが、これに限らず、コンテナの属性情報には、コンテナをコンテナ保管エリアPに運び込んだ日付に加えて時刻を示す情報が含まれていてもよく、また月、年などの単位であっても構わない。
【0074】
また、コンテナの属性情報には、コンテナが貨物の輸送に使用された回数を示す情報が含まれていてもよく、この場合には、貨物の輸送に使用された回数が多いコンテナ、貨物の輸送に使用された回数が少ないコンテナ、あるいは貨物の輸送に使用された回数が一定の範囲の回数であるコンテナをそれぞれ検索して、コンテナ保管エリアPから取り出しやすいものを取り出すことができる。
【0075】
また、上述の実施形態では、車両Lを用いてコンテナを移動させる例を示したが、これに限らず、コンテナ保管エリアP内を走行する門型クレーンを用いてコンテナを移動させることもできる。この場合、コンテナ保管エリアPから最も取り出しやすいコンテナを選択するときの優先順位は、上述の使用例3、4で説明したのとは逆になってもよい。すなわち、門型クレーンを用いてコンテナをコンテナ保管エリアPから移動させる場合には、段積みアドレスが大きいことが、水平アドレスが大きいことよりも優先されてもよい。
【0076】
また、上述の実施形態では、段積みアドレスがT1〜T4の4値である例を示したが、段積みアドレスは1以上であればコンテナを積む数量に応じて適宜定めることができる。
【0077】
また、上述の使用例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、使用例2と使用例3とを組み合わせて、コンテナの所有者が指定したコンテナ番号に合致するコンテナであって、かつ一定期間以上コンテナ保管エリアに保管された長期保管コンテナの中から、1つ又は複数の長期保管コンテナを取り出す場合にも、上述の実施形態の荷役管理システムによればコンテナ保管エリアから最も取り出しやすい長期保管コンテナを取り出すことができる。
【0078】
また、上述の実施形態では空のコンテナを管理する例を示したが、これに限らず、内部に貨物などが収容されたコンテナを管理するシステムとしても本発明の荷役管理システムを好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
100 荷役管理システム
1 通信端末
10 コンテナ管理サーバ
20 荷役管理サーバ
22 情報更新部(情報更新手段)
23 コンテナ検索部(検索手段)
25 記憶部(記憶手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ管理サーバ及び荷役管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場や倉庫等に置かれている部材を管理するシステムとして、特許文献1に開示される部材管理システムがある。
特許文献1には、散在する部材に無線タグを貼付し、この無線タグからの応答信号を複数の固定型無線基地により受信し、複数の固定型無線基地のうち、受信された応答信号が最も強い固定型無線基地を特定することで、検索対象とされている部材の置き場所の範囲を絞り込む技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−099255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンテナ船が寄航してコンテナを荷役搬送するための港湾施設において、バンプールと呼ばれる専用の保管場所に、空になったコンテナ(空コンテナ)を保管することが知られている。バンプールに保管される空コンテナは、高さ方向に積み上げられているとともに、バンプールの地面に隙間なく並べられている。空コンテナは、バンプールに運び込まれた順に段積みされ、荷主の指示に応じて運び込まれた順と逆順でバンプールから取り出されて使用される。このため、先にバンプールに運び込まれた空コンテナは、後に運び込まれた空コンテナよりも長い間バンプールに放置される可能性が高い。
このように、空コンテナを保管するバンプールにおいては、先にバンプールに運び込まれたために取り出される可能性が低い長期保管コンテナが発生する可能性があることから、コンテナを管理する効率が悪くなるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、積み重ねられて保管される空コンテナを効率よく管理することができるコンテナ管理サーバ及び荷役管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明は、積み重ねられて保管されるコンテナを管理するコンテナ管理サーバであって、前記コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向における前記コンテナの保管位置を示す水平アドレス及び前記コンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶手段と、前記コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、前記記憶手段に格納された前記属性情報を読み出し、前記コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索手段と、コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに前記属性情報及び前記保管アドレスを受信した場合に、受信した前記属性情報及び前記保管アドレスを関連付けて前記記憶手段に格納する情報更新手段と、を備えることを特徴とするコンテナ管理サーバを提供する。
【0007】
このような構成によれば、コンテナ検索手段によって、あらかじめ定められた期間以上保管されている長期保管コンテナのうちから、最も少ない荷役回数で取り出すことができる長期保管コンテナを検索することができるので、コンテナが保管される期間の差が大きくなることを抑えながら、効率よくコンテナを管理することができる。
【0008】
また、前記属性情報には、前記コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を示す識別情報が含まれており、前記コンテナ検索手段は、前記コンテナの中から、あらかじめ選択されたコンテナ番号を有する指定コンテナを検索し、前記指定コンテナの中から、他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少ない前記長期保管コンテナを少なくとも1つ抽出することとしてもよい。
【0009】
このような構成によれば、コンテナ番号によって長期保管コンテナを絞り込んで長期保管コンテナを検索することができる。
【0010】
また、本発明は、本発明のコンテナ管理サーバと、前記コンテナ検索手段によって検索されたコンテナの前記属性情報及び前記保管アドレスに基づいて、前記コンテナ検索手段によって検索された前記長期保管コンテナを取り出す荷役指示を生成する荷役管理サーバと、前記コンテナを荷役搬送する荷役機械に設けられ、前記荷役指示が表示される表示端末と、前記荷役管理サーバと通信をして前記荷役指示を表示する通信端末と、を備えることを特徴とする荷役管理システムを提供する。
【0011】
このような構成によれば、荷役管理サーバによって通信端末に送信された荷役指示に基づいてコンテナを取り出すことができる。
【0012】
また、前記通信端末は、前記荷役管理サーバと無線通信を行うこととしてもよい。
このような構成によれば、通信端末を容易に移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のコンテナ管理サーバ及び荷役管理システムによれば、積み重ねられて保管される空コンテナを効率よく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る荷役管理システムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る部材管理サーバのハードウエア構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る部材管理サーバの機能を展開して示した機能ブロック図である。
【図4】保管エリアにおける水平アドレスを説明するための図である。
【図5】保管エリアにおける段積みアドレスを説明するための図である。
【図6】(A)及び(B)は、荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図7】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図8】(A)及び(B)は、荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図9】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図10】荷役管理システムの使用時の動作を説明するための動作説明図である。
【図11】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【図12】荷役管理システムの使用時の動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の一実施形態のコンテナ管理サーバ10及び荷役管理システム100について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る荷役管理システム100の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、荷役管理システム100は、通信端末1と、コンテナ管理サーバ10と、荷役管理サーバ20とを備えている。通信端末1と、コンテナ管理サーバ10と、荷役管理サーバ20とは、例えばLANなどの通信網によって接続され、互いに通信できるようになっている。
【0017】
通信端末1は、コンテナ管理サーバ10及び荷役管理サーバ20と通信をするためのものである。通信端末1は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等であり、ハードディスク等の記憶部、処理部(CPU)、入力部、表示部、通信部等を備えている。また、通信端末1は、後述する車両L(図5参照)に搭載されている。
【0018】
図2は、部材管理サーバ10のハードウエア構成を示した図である。図1及び図2に示すように、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1と通信を行うと共に、コンテナを保管するためのコンテナ保管エリアP(図5参照)に保管されているコンテナを管理するものである。コンテナ管理サーバ10は、図2に示すように、例えば、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)11、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置12、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置13、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置14などを備えている。また、コンテナ管理サーバ10は、キーボードやマウスなどの入力装置、及びモニタやプリンタなどの出力装置をさらに備えていても良い。補助記憶装置13には、各種プログラム(例えば、コンテナ管理プログラム)が格納されており、CPU11が補助記憶装置13から主記憶装置12にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
【0019】
通信装置14は、通信網に接続された通信端末1及び荷役管理サーバ20と通信をするものである。また、通信装置14は、通信装置14と通信端末1との間では無線信号を送受信する無線通信を行うようになっている。
【0020】
図3は、コンテナ管理サーバ10が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図3に示されるように、コンテナ管理サーバ10は、通信部21、情報更新部(情報更新手段)22、コンテナ検索部(検索手段)23、及び記憶部(記憶手段)25を主な構成として備えている。
【0021】
記憶部25は、コンテナ保管エリアP(図5参照)に保管されている各コンテナの識別情報、属性情報、コンテナの保管アドレスが互いに関連付けられて格納されるものである。記憶部25に記憶された識別情報、属性情報、コンテナの保管アドレスは、情報更新部22及びコンテナ検索部23によって読み出すことができるようになっている。
記憶部25に記憶されるコンテナの識別情報は、例えば、コンテナに対して個別に付与されたコンテナ番号を含んでいる。なお、コンテナ番号には、数字、アルファベット、その他の記号を適宜組み合わせたものを採用することができる。
また、記憶部25に記憶されるコンテナの属性情報は、例えば、コンテナが保管エリアに運び込まれた日付を示す情報を含んでいる。
また、記憶部25に記憶されるコンテナの保管アドレスは、保管エリアに保管されたコンテナの位置を示すための、後述する水平アドレス及び段積みアドレスとが対になった情報を含んでいる。
【0022】
荷役管理サーバ20は、コンテナの荷役搬送を指示するための荷役指示を生成して通信端末1に送信するものである。図1に示すように、荷役管理サーバ20は、通信網を介してコンテナ管理サーバ10及び通信端末1と通信を行うことができるようになっている。また、荷役管理サーバ20と通信端末1との間は、無線通信によって荷役指示が通信されるようになっている。
【0023】
次に、コンテナ保管エリアPについて図4及び図5を参照して説明する。
図4は、コンテナ保管エリアPを上方から見た模式図である。また、図5は、コンテナ保管エリアPを側方から見た模式図である。
コンテナ保管エリアPは、コンテナが積み上げられて保管されるものである。本実施形態では、コンテナ保管エリアPは、略平面状に形成された地面に設けられており、例えばアスファルトやコンクリートなどによって舗装され、コンテナを搬送するための車両Lなどが走行できるようになっている。
また、本実施形態で説明するコンテナ保管エリアPは、内部に貨物などが収容されていない空のコンテナを保管するため例えばバンプールなどである。
なお、図示していないが、コンテナ保管エリアPの近傍には、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナを整列させたり順番を入れ替えたりするための荷役(このような荷役を一般的にマーシャリングと称する。)をするための作業エリア(マーシャリングヤード)が設けられている。
【0024】
図4に示すように、コンテナ保管エリアPは、一つのコンテナが占有する地面の広さを単位として区画分けされ、各区画は一列に並べて配置されている。各区画には、それぞれ水平アドレスP1、P2、P3、・・・、Pn(nは1以上の整数)が割り当てられている。また、各区画に割り当てられた水平アドレスは、並べられた区画の一方側から他方側に向かって順番に水平アドレスの番号が大きくなるようになっている。
また、各区画には、図5に示すように、コンテナを積み重ねて保管することができる。コンテナが何段目に積み重ねられているかを示すアドレスとして、例えば段積みアドレスるT1、T2、T3、T4が割り当てられている。
本実施形態においては、水平アドレスと段積みアドレスとの組み合わせにより、各コンテナがどの区画の何段目に保管されているのかを特定することができる。
【0025】
また、本実施形態では、コンテナ保管エリアP内でコンテナを搬送する車両Lは、コンテナの上部を把持しながら走行するトップリフタである。なお、車両Lはトップリフタに限定されるものではない。
【0026】
次に、荷役管理システム100の使用例を説明する。
〔使用例1 コンテナの保管位置登録〕
以下では、コンテナ保管エリアPにコンテナを保管する場合の荷役管理システム100の動作について説明する。
図6(A)及び図6(B)は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。また、図7は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
図6(A)及び図6(B)に示すように、コンテナ保管エリアPに搬入されるコンテナCn2は、車両Lによって搬送され、コンテナ保管エリアP内で水平アドレスが最も大きい区画(水平アドレスPnで特定される区画)に配置される。このとき、コンテナCn2を保管エリアに搬入する作業員は、車両Lに搭載された通信端末1の入力部を操作することにより、保管位置登録画面を表示部に表示させる(図7のステップSA1)。この保管位置登録画面には、例えば、これから保管するコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、並びにコンテナを保管する保管アドレスを入力するための入力欄と、保管位置登録を要求するためのボタン表示がなされている。
【0027】
作業員は、この保管位置登録画面において、必要事項を入力し(図7のステップSA2)、保管位置登録を要求するためのボタンを操作する(図7のステップSA3)。
この操作に基づいて、通信端末1は、保管位置登録要求と共に、作業員により入力されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを、通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信する。
【0028】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、保管位置登録要求が受信されると、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1から送信されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレス受信された情報を情報更新部22に転送する。
情報更新部22は、保管位置登録の要求を受け付けると、受信した保管アドレスにおける水平アドレスで特定される区画の段積みアドレスを記憶部25から読み出す(図7のステップSA4)。これにより、情報更新部22は、コンテナを保管しようとしている区画にコンテナが何段積み重ねられているかを特定する。
【0029】
続いて、情報更新部22は、記憶部25から読み出した段数と、通信端末1から受信した段積みアドレスとを比較する。
この結果、通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段数よりも上段であることを示す値であった場合には、通信端末1から受信した情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを互いに関連付けて記憶部25に格納する(図7のステップSA5)。
【0030】
例えば、図6(A)に示すように、水平アドレスが最も大きい区画(図6の例では水平アドレスPn)に段積みアドレスT1の領域を占有するコンテナCn1が配置されている場合には、コンテナCn1の上にコンテナCn2を積み重ねるために、作業者は通信端末1を用いて段積みアドレスT2をコンテナ管理サーバ10に対して送信する。すると、コンテナ管理サーバ10では、記憶部25から読み出した水平アドレスPnで特定される区画の2段目にコンテナCn2が積まれたと情報更新部22が判断し、受信した情報を記憶部25に格納する。これにより、図6(B)に示すようにコンテナCn1の上にコンテナCn2が積み重ねられていることが記憶部25に記憶される。
【0031】
なお、コンテナ保管エリアPでは、段積みアドレスが小さいほうからコンテナを順に積み上げてコンテナを保管する場合以外にも、すでに保管されたコンテナの下に別のコンテナを挿入するようにコンテナを配置してもよい。通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段積みアドレス以下であった場合には、情報更新部22は、通信端末1から受信した情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを互いに関連付けて記憶部25に格納すると共に(図7のステップSA5)、通信端末1から受信した段積みアドレス以上の段積みアドレスを持つコンテナの段積みアドレスを一段ずつ増加させる(図7のステップSA6)。
【0032】
この場合、これから保管されるコンテナが、今まで保管されていたコンテナの間に入れ込まれると、その状況が自動的にコンテナ管理サーバ10によって認識され、コンテナ管理サーバ10は今まで保管されていたコンテナの段積みアドレスを自動的に更新するので、作業員の手を煩わせることなく、正確にコンテナの保管位置を管理することができる。
【0033】
このようにして、コンテナコンテナ保管エリアPにコンテナを運び込むたびに、作業者は、保管位置登録要求と、作業員により入力された識別情報、属性情報、及び保管アドレスとを通信端末1を用いてコンテナ管理サーバ10に送信する。すると、記憶部25には、コンテナ保管エリアPに保管されているコンテナの情報が蓄積される。
【0034】
〔使用例2 コンテナ取り出し〕
以下では、上述の使用例1においてコンテナ保管エリアPに運び込まれたコンテナを取り出す例について説明する。図8(A)及び図8(B)は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。図9は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
保管エリアに保管されているコンテナを取り出したい場合には、作業者は、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ取出画面を表示部に表示させる(図9のステップSB1)。
このコンテナ取出画面には、例えば、これから取り出すコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、ならびにコンテナが保管されている保管アドレスを入力するための入力欄と、取り出すコンテナの情報の削除をコンテナ管理サーバ10に要求するためのコンテナ情報削除ボタンが表示されている。
【0035】
作業員は、このコンテナ取出画面において、必要事項を入力し(図9のステップSB2),コンテナ情報削除ボタンを操作する(図9のステップSB3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスならびにコンテナ情報削除要求が通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0036】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、コンテナ情報削除要求が受信されると、受信された一連の情報は、情報更新部22に転送される。
【0037】
情報更新部22は、コンテナ情報削除要求を受け付けると、受信した保管アドレスにおける水平アドレスで特定される区画の最上段の段数を記憶部25から読み出す(図7のステップSB4)。これにより、取り出そうとしているコンテナが保管されている区画に、コンテナが何段積み重ねられているのかをコンテナ管理サーバ10は特定する。
【0038】
続いて、情報更新部22は、記憶部25から読み出した段数と、通信端末1から受信した段積みアドレスとを比較する。
この結果、通信端末1から受信した段積みアドレスが、記憶部25から読み出した段数と一致した場合には、通信端末1から受信した一連の情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを記憶部25から削除する(図9のステップSB5)。
【0039】
例えば、図8(A)及び図8(B)に示すように、水平アドレスPnで特定される区画において段積みアドレスT4に位置するコンテナCn4をコンテナ保管エリアPから取り出す場合には、車両Lに搭載された通信端末1(図1参照)から受信した段積みアドレスは段積みアドレスT4である。コンテナ管理サーバ10が記憶部25から読み出した段積みアドレスがT4であった場合には、今回取り出すコンテナが最上段に保管されていることをコンテナ管理サーバ10は識別し、情報更新部22は、受信した一連の情報を記憶部25から削除する。
【0040】
一方、例えば図8(A)に示すように段積みアドレスT1、T2、T3、T4のそれぞれの位置に積まれたコンテナCn1〜Cn4から、最上段に配置されていないコンテナ(図8(A)においてはコンテナCn1、Cn2、Cn3)を取り出す場合には、通信端末1から受信した段積みアドレスは、記憶部25から読み出した段積みアドレスの値と異なっている。このとき、コンテナ管理サーバ10は、通信端末1から受信した一連の情報、すなわち、コンテナの識別情報、コンテナの属性情報、及び保管アドレスを記憶部25から削除するとともに(図9のステップSB5)、通信端末1から受信した段積みアドレス以上の段積みアドレスを持つコンテナの段積みアドレスを一段ずつ減少させて記憶部25に記憶させる。
【0041】
例えば、通信端末1から受信した段積みアドレスが段積みアドレスT2であり、記憶部25から読み出した段数が段積みアドレスT4であった場合には、段積みアドレスT4より下段のコンテナが取り出されると判断できる。この場合には、情報更新部22は、受信した一連の情報を記憶部25から削除するとともに、取り出されたコンテナよりも上に積まれているコンテナの段積みアドレスを一段ずつ減少させる。これにより、今まで段積みアドレスが段積みアドレスT4であったコンテナの段積みアドレスはT3に更新される。また、これにより、段積みアドレスT3が記憶部25に記憶されているので、この区画の最上段の段数は3段であることがわかるようになる。
【0042】
このように、本使用例では、保管されていたコンテナを取り出して使用する場合に、そのコンテナが最上段ではなく、コンテナの積み重ね方向でコンテナの間に挟まれて保管されていた場合には、その上場を自動的に認識し、取り出されるコンテナの情報を削除するとともに、取り出されたコンテナの上段に積まれていたコンテナの段積みアドレスを自動的に更新するので、作業員の手を煩わせることなく、正確にコンテナの保管位置を管理することができる。
【0043】
保管されているコンテナの中から目的のコンテナを取り出すときに、他のコンテナを一時的に上述のマーシャリングヤードへ移動させて退避させておく場合がある。この場合には、目的のコンテナを取り出した後に、マーシャリングヤードに対比させたコンテナをコンテナ保管エリアPに戻す。
【0044】
このとき、コンテナ管理サーバ10は、コンテナを取り出すことによって削除された保管アドレスを詰めるように退避させたコンテナの保管アドレスを書き換える。さらに、コンテナ管理サーバ10は、書き換えられた保管アドレスとこの保管アドレスに対応する識別情報及び属性情報を荷役管理サーバ20に送信する。
【0045】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスとこの保管アドレスに対応する識別情報及び属性情報に基づいて、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置するための荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する。
【0046】
通信端末1を備えた車両Lは、荷役指示に基づいて、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置する。これにより、コンテナ保管エリアPでは、コンテナを取り出した後でも隙間なくコンテナを積み込むことができる。
【0047】
〔使用例3 長期保管コンテナの検索〕
以下では、コンテナ保管エリアPから特定の条件を満たすコンテナを取り出す場合の荷役管理システム100の動作について説明する。
例えば、コンテナ保管エリアPに長期間保管された長期保管コンテナは、使用頻度が高いコンテナと比較して損傷が少ない。このような長期保管コンテナは、損傷が少ないコンテナを使用して貨物などを輸送する必要がある場合に特にコンテナ保管エリアPから取り出すように指示されることがある。
【0048】
また、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナのうち、一定期間以上取り出されずに放置された長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出して、その形状や機能を検査して貨物の輸送に使用できるか否かを確認する場合がある。
【0049】
以下、コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナから上述の長期保管コンテナを検索する場合について説明する。図10は、荷役管理システム100の使用時の動作を説明するための動作説明図である。図11は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
本実施形態に係る荷役管理システム100においては、上述したように、コンテナの属性情報には、コンテナ保管エリアPにコンテナが搬入された日付を特定するための情報が含まれている。作業員は、長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出すために長期保管コンテナの保管アドレスを知りたい場合には、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ検索画面を表示部に表示させる(図11のステップSC1)。コンテナ検索画面は、長期保管コンテナを検索する場合に使用される検索画面である。
【0050】
このコンテナ検索画面には、コンテナがコンテナ保管エリアPに保管されている期間を例えば日単位で入力するための入力欄と、取り出す長期保管コンテナの検索を要求するためのコンテナ検索ボタンが表示されている。
【0051】
作業員は、このコンテナ検索画面において、コンテナ保管期間を入力し(図11のステップSC2)、コンテナ検索ボタンを操作する(図11のステップSC3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナ保管期間及びコンテナ検索要求が通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0052】
コンテナ管理サーバ10の通信部21により、コンテナ検索要求が受信されると、受信された一連の情報は、コンテナ検索部23に転送される。
【0053】
コンテナ検索部23は、コンテナ検索要求を受け付けると、受信したコンテナ保管期間をキーとして長期保管コンテナを検索する(図11のステップSC4)。具体的には、コンテナ検索部23は、受信したコンテナ保管期間とコンテナ検索要求を受け付けた日付とに基づいて、受信したコンテナ保管期間の初日を算出する。さらに、記憶部25に記憶された属性情報を読み出し、上述の初日以前にコンテナ保管エリアPに搬入されたコンテナの保管アドレスを抽出する。
【0054】
コンテナ検索部23は、抽出された保管アドレスの中から、最も少ない荷役回数でコンテナ保管エリアPから取り出せる長期保管コンテナの保管アドレスを更に検索して荷役管理サーバ20に送信する(図11のステップSC5)。具体的には、コンテナ検索部23は、水平アドレスが最も大きい区画に配置され、且つ段積みアドレスが最も大きい位置に配置されたコンテナの保管アドレスを荷役管理サーバ20に送信する。このとき、水平アドレスが大きいことは、段積みアドレスが大きいことよりも優先される。
【0055】
例えば、図10に示すように、コンテナ保管期間をキーとして長期保管コンテナを検索した結果、水平アドレスPn、且つ段積みアドレスT3であるコンテナCn3が長期保管コンテナXであり、さらに水平アドレスP(n−1)、且つ段積みアドレスT4であるコンテナC(n−1)4が長期保管コンテナYであった場合を考える。この場合には、コンテナ管理サーバ10は、水平アドレスが大きいほうに該当する長期保管コンテナXの保管アドレスが荷役管理サーバ20に送信する。
【0056】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスに基づいて、車両Lによって取り出す対象となる長期保管コンテナに到達するまで他のコンテナを退避させる荷役(マーシャリング)を行う荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する(図11のステップSC6)。
【0057】
通信端末1には荷役管理サーバ20から荷役指示が送信され、通信端末1は、荷役管理サーバ20からの荷役指示を表示する(図11のステップSC7)。これにより、作業者は、荷役管理サーバ20から送信された荷役指示に基づいて目的の長期保管コンテナを取り出すことができる。
【0058】
また、長期保管コンテナを取り出した場合には、上述したコンテナ取り出しの際の操作を通信端末1から行うことで、コンテナを取り出すことによる保管アドレスの変更を記憶部25に速やかに反映させることができる。
【0059】
目的の長期保管コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出したら、上述の使用例2と同様に、退避させたコンテナの保管アドレスを書き換え、退避させたコンテナをコンテナ保管エリアPに再配置する。
【0060】
以上説明してきたように、本使用例では、コンテナ検索部23によって、あらかじめ定められた期間以上保管されている長期保管コンテナのうちから、最も少ない荷役回数で取り出すことができる長期保管コンテナを抽出することができるので、コンテナが保管される期間を平均化するようにコンテナを管理することができる。
【0061】
また、車両Lに設けられた通信端末1がコンテナ管理サーバ10及び荷役管理サーバ20と無線通信できるので、車両Lはコンテナ保管エリアP内を走行しながらコンテナ管理サーバ10や荷役管理サーバ20と通信をすることができる。
【0062】
〔使用例4 指定コンテナの検索〕
コンテナ保管エリアPに保管されたコンテナは、コンテナの所有者によってコンテナ保管エリアPから取り出すように指示される。このとき、コンテナに個別に付与されたコンテナ番号が所有者によって複数指定され、所有者によって指定されたコンテナ番号が付与されたコンテナのうちから、所有者によって指定された数量の指定コンテナを取り出す場合がある。
【0063】
以下では、本実施形態の荷役管理システム100を用いて複数のコンテナから特定の条件を満たすコンテナを検索してコンテナ保管エリアPから取り出す動作について、所有者がコンテナ番号を用いて指定した複数のコンテナから1つの指定コンテナを検索してコンテナ保管エリアPから取り出す例を説明する。
図12は、荷役管理システム100の使用時の動作を示すシーケンス図である。
【0064】
作業員は、指定コンテナをコンテナ保管エリアPから取り出すために、指定コンテナの保管アドレスを知りたい場合には、通信端末1の入力部を操作することにより、コンテナ検索画面を表示部に表示させる(図12のステップSD1)。本使用例のコンテナ検索画面は、指定コンテナを検索する場合に使用される検索画面である。
【0065】
このコンテナ検索画面には、コンテナ番号を入力するための入力欄と、取り出す指定コンテナの検索を要求するためのコンテナ検索ボタンが表示されている。
【0066】
作業員は、このコンテナ検索画面において、コンテナ番号を入力し(図12のステップSD2)、コンテナ検索ボタンを操作してコンテナ検索要求を通信端末1から発信させ(図12のステップSD3)。
これにより、作業員により入力されたコンテナ番号及びコンテナ検索要求が通信端末1によって、通信網を介してコンテナ管理サーバ10に送信される。
【0067】
コンテナ管理サーバ10の通信部21によりコンテナ検索要求が受信されると、受信された一連の情報は、コンテナ検索部23に転送される。
【0068】
コンテナ検索部23は、コンテナ検索要求を受け付けると、受信したコンテナ番号をキーとしてコンテナ保管エリアPに配置されたコンテナからキーに合致するコンテナを検索する(図12のステップSD4)。具体的には、コンテナ検索部23は、記憶部25に記憶された属性情報に含まれるコンテナ番号と、通信端末1から送信されたコンテナ番号とを照合し、通信端末1から送信されたコンテナ番号と一致するコンテナの保管アドレスを収集する。
【0069】
さらに、コンテナ検索部23は、コンテナ保管エリアPからコンテナを取り出すための荷役回数に応じて検索されたコンテナに優先度を付与する。具体的には、コンテナ検索部23は、収集したコンテナ保管アドレスの中から、水平アドレスが最も大きく、且つ段積みアドレスが最も高いコンテナの保管アドレスを抽出する。なお、本使用例では、水平アドレスが大きいことが段積みアドレスが大きいことよりも優先される。コンテナ検索部23は、水平アドレスが最も大きく、且つ段積みアドレスが最も高いコンテナの保管アドレス(指定コンテナの保管アドレスである)が検索されたら、その保管アドレスを荷役管理サーバ20に送信する(図12のステップSD6)。
なお、指定コンテナを複数取り出す場合には、コンテナ管理サーバ10は、優先度の高い順に保管アドレスが荷役管理サーバ20に送信する。
【0070】
荷役管理サーバ20は、コンテナ管理サーバ10から送信された保管アドレスに基づいて、車両Lによって目的の指定コンテナに到達するまで他のコンテナを退避させる荷役(マーシャリング)を行う荷役指示を生成し、この荷役指示を通信端末1に送信する(図12のステップSD7)。
通信端末1には荷役管理サーバ20から荷役指示が送信され、通信端末1は、荷役管理サーバ20からの荷役指示を表示する(図12のステップSD8)。これにより、作業者は、荷役管理サーバ20から送信された荷役指示に基づいて目的の指定コンテナを取り出すことができる。
【0071】
また、指定コンテナを取り出した場合には、上述したコンテナ取り出しの際の操作を通信端末1から行うことで、コンテナを取り出すことによる保管アドレスの変更を記憶部25に速やかに反映させることができる。
【0072】
以上説明してきたように、本使用例では、コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を用いてコンテナ保管エリアPからコンテナを取り出す場合に、コンテナ保管エリアPから取り出すための荷役回数が少ないコンテナを選択することができる。このため、コンテナ保管エリアPから指定コンテナを容易に取り出すことができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態ではコンテナの属性情報にはコンテナをコンテナ保管エリアPに運び込んだ日付を示す情報が含まれている例を示したが、これに限らず、コンテナの属性情報には、コンテナをコンテナ保管エリアPに運び込んだ日付に加えて時刻を示す情報が含まれていてもよく、また月、年などの単位であっても構わない。
【0074】
また、コンテナの属性情報には、コンテナが貨物の輸送に使用された回数を示す情報が含まれていてもよく、この場合には、貨物の輸送に使用された回数が多いコンテナ、貨物の輸送に使用された回数が少ないコンテナ、あるいは貨物の輸送に使用された回数が一定の範囲の回数であるコンテナをそれぞれ検索して、コンテナ保管エリアPから取り出しやすいものを取り出すことができる。
【0075】
また、上述の実施形態では、車両Lを用いてコンテナを移動させる例を示したが、これに限らず、コンテナ保管エリアP内を走行する門型クレーンを用いてコンテナを移動させることもできる。この場合、コンテナ保管エリアPから最も取り出しやすいコンテナを選択するときの優先順位は、上述の使用例3、4で説明したのとは逆になってもよい。すなわち、門型クレーンを用いてコンテナをコンテナ保管エリアPから移動させる場合には、段積みアドレスが大きいことが、水平アドレスが大きいことよりも優先されてもよい。
【0076】
また、上述の実施形態では、段積みアドレスがT1〜T4の4値である例を示したが、段積みアドレスは1以上であればコンテナを積む数量に応じて適宜定めることができる。
【0077】
また、上述の使用例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、使用例2と使用例3とを組み合わせて、コンテナの所有者が指定したコンテナ番号に合致するコンテナであって、かつ一定期間以上コンテナ保管エリアに保管された長期保管コンテナの中から、1つ又は複数の長期保管コンテナを取り出す場合にも、上述の実施形態の荷役管理システムによればコンテナ保管エリアから最も取り出しやすい長期保管コンテナを取り出すことができる。
【0078】
また、上述の実施形態では空のコンテナを管理する例を示したが、これに限らず、内部に貨物などが収容されたコンテナを管理するシステムとしても本発明の荷役管理システムを好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
100 荷役管理システム
1 通信端末
10 コンテナ管理サーバ
20 荷役管理サーバ
22 情報更新部(情報更新手段)
23 コンテナ検索部(検索手段)
25 記憶部(記憶手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積み重ねられて保管されるコンテナを管理するコンテナ管理サーバであって、
前記コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向における前記コンテナの保管位置を示す水平アドレス及び前記コンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶手段と、
前記コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、前記記憶手段に格納された前記属性情報を読み出し、前記コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索手段と、
コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに前記属性情報及び前記保管アドレスを受信した場合に、受信した前記属性情報及び前記保管アドレスを関連付けて前記記憶手段に格納する情報更新手段と、
を備えることを特徴とするコンテナ管理サーバ。
【請求項2】
前記属性情報には、前記コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を示す識別情報が含まれており、
前記コンテナ検索手段は、前記コンテナの中から、あらかじめ選択されたコンテナ番号を有する指定コンテナを検索し、
前記指定コンテナの中から、他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少ない前記長期保管コンテナを少なくとも1つ抽出することを特徴とする請求項1に記載のコンテナ管理サーバ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のコンテナ管理サーバと、
前記コンテナ検索手段によって検索されたコンテナの前記属性情報及び前記保管アドレスに基づいて、前記コンテナ検索手段によって検索された前記長期保管コンテナを取り出す荷役指示を生成する荷役管理サーバと、
前記コンテナを荷役搬送する荷役機械に設けられ、前記荷役指示が表示される表示端末と、
前記荷役管理サーバと通信をして前記荷役指示を表示する通信端末と、
を備えることを特徴とする荷役管理システム。
【請求項4】
前記通信端末は、前記荷役管理サーバと無線通信を行うことを特徴とする請求項3に記載の荷役管理システム。
【請求項1】
積み重ねられて保管されるコンテナを管理するコンテナ管理サーバであって、
前記コンテナが保管されている期間を特定することができる情報が含まれた属性情報と、平面方向における前記コンテナの保管位置を示す水平アドレス及び前記コンテナの積み上げ段数を示す段積みアドレスを含む保管アドレスとを互いに関連付けて格納する記憶手段と、
前記コンテナを取り出すコンテナ取り出し要求を受信した場合に、前記記憶手段に格納された前記属性情報を読み出し、前記コンテナのうち所定の期間以上保管されている長期保管コンテナの中から、取り出し時に他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少なくなる長期保管コンテナを検索するコンテナ検索手段と、
コンテナ保管を要求するコンテナ保管要求、並びに前記属性情報及び前記保管アドレスを受信した場合に、受信した前記属性情報及び前記保管アドレスを関連付けて前記記憶手段に格納する情報更新手段と、
を備えることを特徴とするコンテナ管理サーバ。
【請求項2】
前記属性情報には、前記コンテナに個別に付与されたコンテナ番号を示す識別情報が含まれており、
前記コンテナ検索手段は、前記コンテナの中から、あらかじめ選択されたコンテナ番号を有する指定コンテナを検索し、
前記指定コンテナの中から、他の前記コンテナを移動させる荷役回数が最も少ない前記長期保管コンテナを少なくとも1つ抽出することを特徴とする請求項1に記載のコンテナ管理サーバ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のコンテナ管理サーバと、
前記コンテナ検索手段によって検索されたコンテナの前記属性情報及び前記保管アドレスに基づいて、前記コンテナ検索手段によって検索された前記長期保管コンテナを取り出す荷役指示を生成する荷役管理サーバと、
前記コンテナを荷役搬送する荷役機械に設けられ、前記荷役指示が表示される表示端末と、
前記荷役管理サーバと通信をして前記荷役指示を表示する通信端末と、
を備えることを特徴とする荷役管理システム。
【請求項4】
前記通信端末は、前記荷役管理サーバと無線通信を行うことを特徴とする請求項3に記載の荷役管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−162349(P2011−162349A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30422(P2010−30422)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
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