説明

コンテンツファイル分類装置およびコンテンツファイル分類方法

【課題】複数のコンテンツファイルを効果的に分類し記録媒体に記録するコンテンツファイル分類装置を提供すること。
【解決手段】複数のコンテンツファイルを取得する取得部112と、複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類部113と、複数のコンテンツファイルの記録媒体への記録を制御する制御部114と、制御部による制御に従って、複数のコンテンツファイルのそれぞれを記録媒体に記録する記録部115とを備え、制御部114は、記録部115を制御することにより、分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを記録媒体上に作成し、複数のコンテンツファイルそれぞれを複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させるコンテンツファイル分類装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツファイルを分類するコンテンツファイル分類装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大量のコンテンツファイルの中から所望のデータを検索することのできる装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、コンテンツファイルを、タグ情報等の付加情報に基づく検索条件毎に分け、検索用画像を平面的に表示する表示制御装置が開示されている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、コンテンツ格納部に格納された全てのコンテンツファイルについてタグ情報を検索し、検索用画像を作成する実施例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−041155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に係る表示制御装置では、検索画面を表示していない場合において、使用者が、コンテンツファイルに直接アクセスしたいときに、所望のコンテンツファイルがコンテンツ格納部のどこのフォルダに格納されているかがわかりづらかった。そのため、当該表示制御装置は、使用者にとって使い勝手が悪いものであった。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数のコンテンツファイルを効果的に分類して記録媒体に記録するコンテンツファイル分類装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置は、複数のコンテンツファイルを取得する取得部と、前記取得部に取得された前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類部と、前記複数のコンテンツファイルの記録媒体への記録を制御する制御部と、前記制御部による制御に従って、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記記録媒体に記録する記録部とを備え、前記制御部は、前記記録部を制御することにより、前記分類部により生成された分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる。
【0009】
この構成によれば、複数のコンテンツファイルは、それぞれの付加情報に基づいて分類され、かつ、カテゴリごとのフォルダが作成される。また、複数のコンテンツファイルのそれぞれは、当該ファイルが属するカテゴリに対応するフォルダに格納される。
【0010】
例えば、複数のコンテンツファイルが、それぞれの付加情報とは関係なく記録媒体上の様々なフォルダに分散されて保存されている場合を想定する。この場合、本態様のコンテンツファイル分類装置であれば、複数のコンテンツファイルのそれぞれを、それぞれが属するカテゴリに対応する実フォルダに移動またはコピーすることができる。そのため、例えば使用者は、所望のコンテンツファイルに直接的にアクセスすることが容易である。
【0011】
また、例えば、同一のカテゴリに属する複数のコンテンツファイルに同一の処理を行う場合、フォルダ単位で一括して処理を実行することが可能となる。つまり、これらコンテンツファイルに対する処理が効率化される。
【0012】
従って、本態様のコンテンツファイル分類装置によれば、複数のコンテンツファイルを効果的に分類し記録媒体に記録することができる。
【0013】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部は、前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のカテゴリにより形成されるツリー構造を示す分類情報を生成し、前記制御部は、前記分類情報に示される前記ツリー構造に対応するツリー構造を形成するように前記複数のフォルダを作成するとしてもよい。
【0014】
この構成によれば、カテゴリのツリー構造に応じて階層化された複数のフォルダが作成される。これにより、例えば、所望のコンテンツファイルへのアクセスを効率よく行わせることができる。
【0015】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記制御部は、前記複数のフォルダを作成するための所定の指示を受け付けた場合に、前記複数のフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させるとしてもよい。
【0016】
この構成によれば、本態様のコンテンツファイル分類装置は、例えば、使用者の決定による任意のタイミングで、複数のコンテンツファイルそれぞれの、カテゴリごとのフォルダへの格納を実行することができる。
【0017】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部は、受け付けた指示に従って、前記複数のコンテンツファイルのうちの少なくとも1つのコンテンツファイルの付加情報を生成または更新するとしてもよい。
【0018】
この構成によれば、各コンテンツファイルに、自動的な付加が困難な情報を付加情報として追加することができる。その結果、複数のコンテンツファイルのより効果的な分類が可能となる。
【0019】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報に新たなカテゴリが追加された場合、前記新たなカテゴリに対応する新たなフォルダを前記記録媒体上に作成するとしてもよい。
【0020】
この構成によれば、任意の新たなカテゴリが指定された場合、複数のコンテンツファイルを格納するための現実のフォルダ構造を、当該新たなカテゴリの追加に応じた構造に更新することができる。
【0021】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報からカテゴリが削除された場合、削除された前記カテゴリに対応するフォルダを削除するとしてもよい。
【0022】
この構成によれば、既存のカテゴリが削除された場合、複数のコンテンツファイルを格納するための現実のフォルダ構造を、当該カテゴリの削除に応じた構造に更新することができる。
【0023】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報からカテゴリが削除された場合、削除された前記カテゴリに対応するフォルダに格納されている1以上のコンテンツファイルを、当該フォルダとは異なるフォルダに移動させるとしてもよい。
【0024】
この構成によれば、既存のカテゴリが削除された場合、複数のコンテンツファイルが格納するための現実のフォルダ構造を、当該カテゴリの削除に応じた構造に更新することができる。
【0025】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記複数のコンテンツファイルのうちの1つのコンテンツファイルが、前記1つのコンテンツファイルの付加情報に示されるカテゴリとは異なる他のカテゴリと対応付けられるように、前記分類情報を更新し、前記制御部はさらに、更新後の前記分類情報に従って、前記1つのコンテンツファイルを前記他のカテゴリに対応するフォルダに格納させるとしてもよい。
【0026】
この構成によれば、例えば、分類部の判断によりカテゴリaに対応付けられたコンテンツファイルAを、使用者の判断に基づいてカテゴリbに対応付けることできる。さらに、この対応付けの更新結果に応じて、現実のコンテンツファイルAの格納先を変更することができる。
【0027】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記取得部はさらに、新たなコンテンツファイルを取得し、前記分類部はさらに、前記新たなコンテンツファイルの付加情報を用いて前記分類情報を更新し、前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報に新たなカテゴリが追加された場合、前記新たなカテゴリに対応する新たなフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記新たなコンテンツファイルを前記新たなフォルダに格納させるとしてもよい。
【0028】
この構成によれば、例えば、当該記録媒体にコンテンツファイルが追加された場合であっても、当該コンテンツファイルは、自身の付加情報に応じたカテゴリと対応づけられ、当該カテゴリに対応するフォルダに格納される。
【0029】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置において、前記取得部は、前記制御部により前記複数のフォルダが作成される前から前記記録媒体に存在する前記複数のコンテンツファイルを取得するとしてもよい。
【0030】
この構成によれば、本態様のコンテンツファイル分類装置は、例えば、記録媒体に蓄積された大量のコンテンツファイルのそれぞれを、当該記録媒体上に作成した、それぞれの付加情報に示されるカテゴリに応じたフォルダに格納することができる。
【0031】
その結果、例えば、当該大量のコンテンツファイルの管理が容易化される。
【0032】
また、本発明の一態様に係るコンテンツファイル分類装置は、前記制御部は、前記複数のコンテンツファイルうちの1つのコンテンツファイルが、前記分類情報に示される2以上のカテゴリに属する場合、前記1つのコンテンツファイルを、前記2以上のカテゴリに対応する2以上のフォルダのそれぞれに格納させるとしてもよい。
【0033】
この構成によれば、複数のカテゴリに属する1つのコンテンツファイルは、当該複数のカテゴリに対応するフォルダにそれぞれに格納される。つまり、当該コンテンツファイルの実体データがこれらフォルダに格納されるため、例えば、これらコンテンツファイルそれぞれに対する処理を確実に実行することができる。
【0034】
また。本発明は、上記いずれかの態様に係るコンテンツファイル分類装置が実行する特徴的な処理を含むコンテンツファイル分類方法として実現することもできる。
【0035】
また、当該コンテンツファイル分類方法が含む各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現すること、および、そのプログラムが記録された記録媒体として実現することもできる。そして、そのプログラムをインターネット等の伝送媒体又はDVD等の記録媒体を介して配信することもできる。
【0036】
また、本発明は、上記いずれかの態様に係るコンテンツファイル分類装置の構成の一部または全部を含む集積回路として実現することもできる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、複数のコンテンツファイルを効果的に分類し記録媒体に記録するコンテンツファイル分類装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、実施の形態におけるPCの主要なハードウェア構成を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態におけるPCの主要な機能構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施の形態のPCが分類の対象とする画像ファイルのデータ構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態における仮想フォルダ構造情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図5】図5は、実施の形態のPCが液晶ディスプレイに表示させる編集画面の概要を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態におけるPCの基本的な処理の流れを示すフロー図である。
【図7】図7は、実施の形態における実フォルダ構造と仮想フォルダ構造との同期動作の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、図を用いて、実施の形態に係るPC100の構成および動作について説明する。
【0040】
[1.PC100の構成]
まず、PC100のハードウェア構成について図1を用いて説明する。
【0041】
図1は、実施の形態におけるPC100の主要なハードウェア構成を示す図である。
【0042】
PC100は、本発明のコンテンツファイル分類装置の一例である。PC100は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、HDD(Hard Disk Drive)103、USB(Universal Serial Bus)コネクタ106、および表示デバイス107を備える。また、PC100には、マウス104、キーボード105、および液晶ディスプレイ108等が接続されている。
【0043】
CPU101は、各種の情報処理を実行する処理部である。CPU101は、メモリ102、HDD103、表示デバイス107、およびUSBコネクタ106と電気的に接続されている。
【0044】
CPU101は、表示デバイス107を介して、液晶ディスプレイ108に表示される画面を変更することができる。また、CPU101は、USBコネクタ106を介して、マウス104やキーボード105を用いての使用者の指示を受け付ける。
【0045】
また、CPU101は、PC100の各部に供給される電力等のシステム(図示せず)を全体的に制御している。
【0046】
メモリ102は、CPU101が各種処理を実行するために必要な情報を一時的に格納するメモリである。メモリ102には、CPU101により、HDD103に格納されている画像ファイルの付加情報に基づいて生成された仮想フォルダ構造情報等が格納される。
【0047】
仮想フォルダ構造情報は、本発明のコンテンツファイル分類装置における分類情報の一例である。仮想フォルダ構造情報についての詳細は図4を用いて後述する。
【0048】
HDD103は、コンテンツファイルの一種である画像ファイルなどを格納する大容量のディスクドライブである。HDD103は、画像ファイルを主に格納するフォルダ群を有している。
【0049】
具体的には、図6等を用いて後述するPC100の一連の処理の後に、複数のフォルダで構成されるフォルダ群が作成される。当該フォルダ群は、所定の分類に応じて階層的に構成されており、階層的に構成されたフォルダのそれぞれに、該フォルダの分類に対応する画像ファイルが格納される。
【0050】
所定の分類としては、例えば、撮影日時別の分類、および、撮影したデジタルカメラのメーカー別または機種別の分類等が考えられる。また、詳細を後述するように、CPU101は、複数の画像ファイルを分類することで得られた仮想的なフォルダ構造に基づいて、HDD103内での画像ファイルを格納したフォルダ群の構成を作成または更新することができる。
【0051】
更に、HDD103には、画像編集ソフトの実行ファイルが格納されている。CPU101は、使用者による画像編集ソフトの起動指示に従って、HDD103に格納されている実行ファイルをメモリ102に展開する。これにより、CPU101は、画像編集ソフトの各種処理を実行できるようになる。
【0052】
マウス104は、使用者が、仮想ファイル構造等の編集のための操作(以下、「編集操作」という。)に使用するポインティングデバイスである。使用者は、マウス104を操作することにより、画像編集ソフトの画面上において、画像ファイルを選択すること、および、移動させたりすることなどができる。
【0053】
キーボード105は、使用者が文字入力などを行うキーボードデバイスである。
【0054】
USBコネクタ106は、マウス104とキーボード105とをPC100に接続するためのコネクタである。
【0055】
表示デバイス107は、CPU101で演算された画面情報を映像化するデバイスであり、画面情報を液晶ディスプレイ108に伝える。
【0056】
液晶ディスプレイ108は、表示デバイス107で映像化された画面情報を表示する表示装置である。
【0057】
CPU101は、上述のように、画像編集ソフトをHDD103から読み出し、メモリ102に格納して、画像編集ソフトを起動し実行する。また、CPU101は、画像編集ソフトに含まれるプログラムに従って、以下の処理を実行する。
【0058】
(1)演算処理を実行する。
【0059】
(2)メモリ102から情報を読み出す。
【0060】
(3)メモリ102に情報を格納する。
【0061】
(4)HDD103に格納されている画像ファイルを読み出す。
【0062】
(5)HDD103に画像ファイルを格納する。
【0063】
(6)マウス104、キーボード105を用いて行われた使用者の操作を、USBコネクタ106を介して受け付ける。
【0064】
(7)表示デバイス107へ画面情報を伝える。
【0065】
(8)仮想的なフォルダ構造に基づいて、HDD103内での画像ファイルを格納したフォルダ群の構成の作成および更新を行う。
【0066】
次に、実施の形態におけるPC100の機能的な構成を、図2を用いて説明する。
【0067】
図2は、実施の形態におけるPC100の主要な機能構成を示すブロック図である。
【0068】
図2に示すように、実施の形態におけるPC100は、主要な機能構成として、取得部112、分類部113、制御部114、および記録部115を備える。
【0069】
取得部112は、複数のコンテンツファイルを取得する。分類部113は、取得部112に取得された複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、当該複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す仮想フォルダ構造情報を生成する。
【0070】
制御部114は、複数のコンテンツファイルのHDD103への記録を制御する。記録部115は、制御部114による制御に従って、複数のコンテンツファイルのそれぞれをHDD103に記録する。
【0071】
具体的には、制御部114は、記録部115を制御することで、分類部113により生成された仮想フォルダ構造情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダをHDD103上に作成する。制御部114はさらに、記録部115を制御することで、複数のコンテンツファイルそれぞれを、作成した複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる。
【0072】
また、本実施の形態では、PC100はさらに、受付部111を備える。受付部111は、使用者からの分類部113または制御部114に対する指示を受け付ける。
【0073】
なお、取得部112、分類部113、制御部114、および記録部115のそれぞれの機能は、本実施の形態では、CPU101が上記の画像編集ソフト等を実行することで実現される。
【0074】
また、受付部111の機能は、本実施の形態では、USBコネクタ106とCPU101による情報処理とによって実現される。
【0075】
また、図2に示す複数の機能ブロックは、1つまたは複数の集積回路によって実現することもできる。
【0076】
[2.各種情報のデータ構成例]
次に、実施の形態のPC100が扱う各種情報のデータ構成例について図3および図4を用いて説明する。
【0077】
図3は、実施の形態のPC100が分類の対象とする画像ファイルのデータ構成の一例を示す図である。
【0078】
図3に示すように、実施の形態における画像ファイルは画像データと付加情報とを有する。
【0079】
付加情報は、画像ファイルのヘッダ部に格納されており、当該画像データの各種の属性情報を含んでいる。
【0080】
付加情報としては、図3に示すように、撮影日時、撮影場所、撮影モードおよび登場人物のそれぞれを示す情報が例示される。もちろん、撮影したカメラの機種を示す機種情報など、これら以外の種類の情報が付加情報に含まれていてもよい。
【0081】
“撮影日時”は、当該画像データが生成された日時を示す情報である。“撮影場所”は、当該画像データを得るための撮影が行われた場所を示す情報である。
【0082】
なお、撮影場所を示す情報として、地域を示す名称ではなく、GPS(Global Positioning System)情報(緯度および経度)が付加情報に含まれていてもよい。この場合、例えば、当該画像データを生成したデジタルカメラ、または、PC100が、これら緯度および経度から、当該緯度および経度に該当する地域を示す情報に変換してもよい。
【0083】
“撮影モード”は、当該画像データが例えばデジタルカメラで生成される際の当該デジタルカメラにおける撮影モードを示す情報である。撮影モードとしては、図3に示す「夜景モード」のほか、「AUTOモード」および「風景モード」などがある。
【0084】
“登場人物”は、当該画像データに示される画像に登場している人物を示す情報である。“登場人物”は、例えば、使用者が、当該画像データに示される画像を視認することで、当該画像に登場している人物を特定し、キーボード105によって入力してもよい。また、例えば、当該画像データを生成したデジタルカメラ、または、PC100が、当該画像データを解析し、解析結果と人物データベースとを照合することで、“登場人物”を生成してもよい。
【0085】
本実施の形態では、分類部113が、複数の画像ファイルそれぞれの付加情報に基づいて、これら複数の画像ファイルを分類し、その結果に従って、例えば図4に示す仮想フォルダ構造情報を生成する。
【0086】
図4は、実施の形態における仮想フォルダ構造情報のデータ構成の一例を示す図である。
【0087】
図4に示すように、実施の形態における仮想フォルダ構造情報は、データ項目として、“カテゴリコード”と“カテゴリ名”と“パス”とを有する。
【0088】
“カテゴリコード”は、分類により得られた各カテゴリを識別する識別情報であり、かつ、カテゴリのツリー構造を示すデータ項目である。具体的には、各カテゴリコードにおける“−”(ハイフン)の前の数字が上位のカテゴリを表し、“−”の後のアルファベットが下位のカテゴリを表している。
【0089】
例えば、カテゴリコード“01−a”において、“01”は、“撮影場所”という上位カテゴリを表し、その後ろの“a”は、“撮影場所”に属する“大阪府”を表す。
【0090】
“カテゴリ名”は、各カテゴリの名称を示すデータ項目である。“パス”は、各カテゴリに属する画像ファイルのパスを示すデータ項目である。
【0091】
なお、分類部113として機能するCPU101が、どのような処理により仮想フォルダ構造情報を生成するかについては、後述する図6についての説明の中で述べる。
【0092】
PC100は、液晶ディスプレイ108に編集画面を表示させる際に、例えば図4に示す仮想フォルダ構造情報に従ったツリー構造を有する仮想フォルダ構造を表示する。
【0093】
[3.編集画面の構成]
続いて、液晶ディスプレイ108が表示する編集画面の構成について図5を用いて説明する。
【0094】
図5は、実施の形態のPC100が液晶ディスプレイ108に表示させる編集画面の概要を示す図である。
【0095】
図5に示すように、実施の形態における編集画面は、HDD103内のフォルダ構造(実フォルダ構造)を示す対象フォルダ構造表示エリア200、仮想フォルダ構造を示す仮想フォルダ構造表示エリア201、画像表示エリア202、同期ボタン203、および選択枠204等から構成される。
【0096】
対象フォルダ構造表示エリア200は、HDD103内に格納されているフォルダ群の階層構造を表示するエリアである。このフォルダ群には、分類の対象となる画像ファイルが格納されている。
【0097】
図5に示すように、対象フォルダ構造表示エリア200には、フォルダA、フォルダA−1、フォルダA−2、フォルダB、フォルダB−1、フォルダB−1−1というように、HDD103内に格納されている画像ファイルの現実のフォルダ構造が階層別に区分けされて表示される。
【0098】
なお、対象フォルダ構造表示エリア200に表示されるフォルダ構造は、HDD103内に存在する、画像ファイルが格納された全てのフォルダの構造でもよいし、画像ファイルが格納された一部のフォルダの構造でもよい。
【0099】
使用者は、マウス104またはキーボード105を操作することにより、対象フォルダ構造表示エリア200に表示されたフォルダ構造に含まれるフォルダを選択することができる。選択されたフォルダには、選択されていることを示す選択枠204が重畳表示される。
【0100】
なお、マウス104およびキーボード105が操作されることによりPC100に入力される操作情報は、使用者からの指示として受付部111によって受け付けられる。
【0101】
仮想フォルダ構造表示エリア201は、HDD103内に格納されている画像ファイルを、これらの付加情報に基づいて仮想的にフォルダ構造化した仮想フォルダ構造を表示する枠である。
【0102】
画像ファイルのそれぞれは、図3に示すように、付加情報とともに記録されている。図5に示す編集画面上において、CPU101は、各画像ファイルに関連付けられて記録されている付加情報に基づいて各画像ファイルを分類した結果を、仮想フォルダ構造表示エリア201に表示する。
【0103】
具体的には、仮想フォルダ構造表示エリア201には、例えば図4に示す仮想フォルダ構造情報に従って生成されるツリー構造を示す仮想フォルダ群が表示される。
【0104】
その結果、図5に示すように、仮想フォルダ構造表示エリア201には、[01]撮影場所、[01−a]大阪府、[01−b]兵庫県、[02]撮影モード、[02−a]夜景モード、[03]登場人物、[03−a]お父さん、というように表示される。
【0105】
すなわち、対象フォルダ構造表示エリア200に示される複数のフォルダに格納された複数の画像ファイルそれぞれの付加情報に基づいて分類した結果を仮想的にフォルダ構造化した仮想フォルダ構造が、階層別に区分けされて表示される。
【0106】
使用者は、マウス104またはキーボード105を操作することにより、仮想フォルダ構造表示エリア201に表示されたフォルダ構造に含まれるフォルダを選択することができる。選択されたフォルダには、選択されていることを示す選択枠204が重畳表示される。
【0107】
画像表示エリア202は、対象フォルダ構造表示エリア200または仮想フォルダ構造表示エリア201において、選択枠204が重畳表示され選択状態となっているフォルダに含まれる画像が表示される枠である。
【0108】
図5に示すように、対象フォルダ構造表示エリア200内のフォルダA−1に選択枠204が重畳し選択状態となっている場合、画像表示エリア202には、フォルダA−1内に格納されている画像が表示される。
【0109】
また、例えば、使用者が仮想フォルダ“[01−b]兵庫県”を選択した場合は、画像表示エリア202に、“兵庫県”のカテゴリ(図4参照)に属する画像ファイルが表示される。
【0110】
また、使用者は、マウス104またはキーボード105を操作することにより、画像表示エリア202に表示された画像を選択することができる。
【0111】
なお、各画像ファイルが有する付加情報には、互いに異なる複数のカテゴリを示す情報が含まれている場合がある。
【0112】
例えば、図3に示すように、画像ファイルが、“夜景モード”という撮影モード情報と、“大阪府”という撮影場所情報とを含む付加情報を有している場合を想定する。
【0113】
この場合、この画像ファイルは、“夜景モード”というカテゴリおよび、“大阪府”というカテゴリのそれぞれに仮想的に分類される。すなわち、分類部113は、複数の画像ファイルのそれぞれを、付加情報に基づくカテゴリ別に分類するため、画像ファイルを重複して格納することもある。
【0114】
また、付加情報を有していない画像ファイルも存在し得る。このとき、分類部113は、当該画像ファイルを、例えば、“その他”のカテゴリに分類する。その結果、仮想フォルダ構造表示エリア201において、例えば“[99]その他”が付されたフォルダが、[01]撮影場所と同じ階層に表示される。
【0115】
[4.PC100の処理の流れ]
図6は、実施の形態におけるPC100の基本的な処理の流れを示すフロー図である。
【0116】
図6を用いて、実施の形態におけるPC100の基本的な処理の流れを説明するとともに、CPU101等により実現される、PC100の機能的な構成要素(図2参照)のそれぞれがどのような処理を行うかを説明する。
【0117】
まず、取得部112は、HDD103から複数の画像ファイルを取得する(S100)。具体的には、対象フォルダ構造表示エリア200(図5参照)に示される各フォルダに格納されている画像ファイルを取得する。なお、取得部112は、一括してこれら複数の画像ファイルを取得する必要はなく、必要に応じて、1以上の画像ファイルを順次取得すればよい。
【0118】
分類部113は、これら複数の画像ファイルそれぞれの付加情報に基づいて、当該複数の画像ファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す仮想フォルダ構造情報を生成する(S101)。
【0119】
この生成の際、具体的には、分類部113は、取得部112によって取得された画像ファイルのそれぞれに関連付けられて記憶されている付加情報を読み出して、メモリ102に読み出した付加情報を格納する。
【0120】
また、分類部113は、各画像ファイルのHDD103上の場所を示すパスを読み出して、対応する付加情報とともにメモリ102に記録する。例えば、ある画像ファイルAが付加情報として“夜景モード”および“大阪府”を有しており、別の画像ファイルBが付加情報として“夜景モード”および“兵庫県”を有している場合を想定する。
【0121】
このとき、“夜景モード”のカテゴリ(例えば、図4に示す“02−a”のカテゴリ)には、画像ファイルAおよび画像ファイルBのパスが関連付けられてメモリ102に記録される。
【0122】
また、“大阪府”のカテゴリ(例えば、図4に示す“01−a”のカテゴリ)には、画像ファイルAのパスが関連付けられてメモリ102に記録される。さらに、“兵庫県”のカテゴリ(例えば、図4に示す“01−b”のカテゴリ)には、画像ファイルBのパスが関連付けられてメモリ102に記録される。
【0123】
以上のように、分類部113は、付加情報に基づく複数のカテゴリのそれぞれに、該当する画像ファイルのパスを関連付けて、メモリ102に記録する。
【0124】
メモリ102に記録されたこれらカテゴリごとの情報は、例えば図4に示すテーブル形式の仮想フォルダ構造情報として、メモリ102に保持される。
【0125】
なお、分類部113は、メモリ102に格納された付加情報を取得すること、および、更新することができる。従って、分類部113は、メモリ102に格納された仮想フォルダ構造情報を取得すること、および、更新することができる。
【0126】
すなわち、CPU101は、取得した仮想フォルダ構造情報、および、更新された仮想フォルダ構造情報に従って、仮想フォルダ群を仮想フォルダ構造表示エリア201に表示することができる。
【0127】
制御部114は、記録部115を制御することで、仮想フォルダ構造情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダ(実フォルダ)をHDD103上に作成する(S102)。
【0128】
制御部114はさらに、記録部115を制御することで、複数の画像ファイルそれぞれを、これら複数のフォルダのうちの当該画像ファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる(S103)。
【0129】
ここで、上記の実フォルダの作成(S102)および実フォルダへの画像ファイルの格納(S103)は、本実施の形態では、同期ボタン203が使用者に選択されることを契機に実行される。
【0130】
つまり、同期ボタン203は、HDD103内の実際のフォルダ構造を、編集画面に表示されている仮想フォルダ構造に同期させるボタンである。
【0131】
同期ボタン203は、マウス104またはキーボード105の操作により選択することができる。同期ボタン203が選択されると、受付部111として機能するCPU101は、同期ボタン203が選択されたことを示す選択情報を受け付ける。なお、当該選択情報は、複数のフォルダを作成するための所定の指示の一例である。
【0132】
受付部111が、選択情報を受け付けた場合、制御部114は、記録部115を制御することで、仮想フォルダ構造表示エリア201で表示されている仮想フォルダ構造に従って、HDD103内に実際のフォルダ構造を作成する。
【0133】
制御部114はさらに、記録部115を制御することで、HDD103内に作成されたフォルダ構造に含まれるそれぞれのフォルダに、対応する画像ファイルを格納する。
【0134】
なお、仮想フォルダ構造に同期した実フォルダ構造が作成される場合、対象フォルダ構造表示エリア200に表示された実フォルダ群はそのまま残しつつ、仮想フォルダ構造に同期した実フォルダ構造が作成されてもよい。
【0135】
この場合、残された実フォルダ群それぞれに格納された画像ファイルも、そのままの状態で保持され、これらの画像ファイルの複製のそれぞれが、新たに作成された、当該画像ファイルのカテゴリに対応する実フォルダに格納される。
【0136】
このようにすることで、例えば、画像ファイルが誤って削除されることが防止される。
【0137】
また、対象フォルダ構造表示エリア200に表示された実フォルダ群の構造を変更することで、仮想フォルダ構造に同期した実フォルダ構造を作成してもよい。
【0138】
このようにすることで、例えば、HDD103の記憶領域を効率よく使用することができる。
【0139】
続いて、編集画面上で、使用者が任意に仮想フォルダ構造の分類を編集する場合について説明する。
【0140】
使用者は、マウス104やキーボード105を使って、仮想フォルダ構造表示エリア201内の所望のカテゴリのフォルダ(例えば[01−a]大阪府)に、画像表示エリア202に表示されている所望の画像ファイル(例えば画像A−1)をドラック&ドロップして画像を仕分けすることができる。
【0141】
例えば、画像ファイルの付加情報に基づいて分類された結果が好ましくない場合は、使用者は、当該画像ファイルとカテゴリとの対応付けを任意に変更することができる。
【0142】
具体的には、分類部113が、受付部111により受け付けられた指示に従って、上記のように画像ファイルとカテゴリとの対応付けが変更されるように、仮想フォルダ構造情報を更新する。
【0143】
このようにして、作業者による分類の編集(つまり、手作業による各画像ファイルとカテゴリとの対応付け)が終了すると、使用者は、マウス104またはキーボード105を使って、同期ボタン203を選択する。同期ボタン203が選択されると、記録部115を制御することで、制御部114は、仮想フォルダ構造表示エリア201に表示された仮想フォルダ構造に従って、HDD103に実際にフォルダ構造を作成する。
【0144】
制御部114はさらに、記録部115を制御することで、HDD103内に作成されたフォルダ構造のそれぞれのフォルダに、対応する画像ファイルを格納する。
【0145】
図7は、実施の形態における実フォルダ構造と仮想フォルダ構造との同期動作の概要を示す図である。
【0146】
図7の上図は、同期前におけるHDD103内の実フォルダ構造を示している。使用者により同期ボタン203が選択されると、制御部114は、記録部115を制御することで、仮想フォルダ構造に従って、HDD103上に実際にフォルダ構造を作成する。
【0147】
そして、制御部114は、記録部115を制御することで、HDD103内に作成された実フォルダ構造のそれぞれのフォルダに、対応する画像ファイルを格納する。
【0148】
図7の下図は、同期後におけるHDD103内の実フォルダ構造を示している。このように、HDD103内で、各画像ファイルの付加情報に基づく分類結果に従って実際のフォルダ構造が作成される。そのため、使用者は、編集画面が表示されていないときであっても、HDD103内の所望の画像ファイルに直接アクセスしたいときに、所望の画像ファイルがどこのフォルダに格納されているかわかりやすい。
【0149】
例えば、複数の画像ファイルが、それぞれの付加情報の内容に関係なくHDD103内に保存されている場合を想定する。この場合であっても、上記の同期動作後には、撮影モードの一種である“夜景モード”にて撮影された画像ファイルを使用者が閲覧したい場合、使用者は、“撮影モード”のフォルダを開け、その中の“夜景モード”のフォルダを開けることで、“夜景モード”にて撮影された画像ファイルに直接アクセスすることができる。
【0150】
つまり、使用者は、あるカテゴリに属する画像ファイルにアクセスしたい場合、複数のカテゴリによって形成されるツリーをたどっていくことで、容易に、当該カテゴリに対応するフォルダに到達することができる。
【0151】
また、例えば、使用者が、“夜景モード”に属する複数の画像ファイルの全てに対し、画像サイズの変更等の処理を行いたい場合を想定する。この場合、上記の同期動作後には、これら全ての画像ファイルが、“夜景モード”に対応する1つのフォルダに格納されている。そのため、これら全ての画像ファイルに対する一括処理が可能となる。
【0152】
[5.まとめ]
以上説明したように、実施の形態におけるPC100は、複数のコンテンツファイルを取得する取得部112と、取得された複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、当該複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す仮想フォルダ構造情報を生成する分類部113と、当該複数のコンテンツファイルのHDD103への記録を制御する制御部114と、制御部114による制御に従って、当該複数のコンテンツファイルのそれぞれをHDD103に記録する記録部115とを備え、制御部114は、記録部115を制御することにより、分類部113により生成された仮想フォルダ構造情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダをHDD103上に作成し、当該複数のコンテンツファイルそれぞれを当該複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる。
【0153】
このように、PC100は、取得した画像ファイルの付加情報に基づいて、HDD103上にフォルダを作成することがきる。つまり、複数の画像ファイルを効果的に分類しHDD103に格納することができる。言い換えると、HDD103に記録された画像ファイルを、使用者にとって使い勝手の良いように分類できる。
【0154】
また、実施の形態に係るPC100において、分類部113は、複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、複数のカテゴリにより形成されるツリー構造を示す仮想フォルダ構造情報を生成し、制御部114は、仮想フォルダ構造情報に示されるツリー構造に対応するツリー構造を形成するように複数のフォルダを作成する。
【0155】
これにより、付加情報に示される複数のカテゴリが階層的に仕分けられるときにおいては、HDD103上に階層的にフォルダを作成することが可能となる。その結果、使用者の所望の画像ファイルへのアクセスのし易さが向上する。
【0156】
[6.他の実施の形態]
本発明は、上記実施の形態に限定されず、他の実施の形態も考えられる。以下、他の実施の形態のいくつかの例を説明する。
【0157】
実施の形態では、画像ファイルのカテゴリを変更する場合に、所望のカテゴリのフォルダ(例えば[01−a]大阪府)に所望の画像(例えば画像A−1)をドラック&ドロップする方法を説明した。また、この操作により、仮想フォルダ構造情報が更新されるとした。
【0158】
しかし、例えば、所望のフォルダ(例えば[01−a]大阪府)をクリックし、別の名前に変更する方法で、画像ファイルの付加情報に基づいたフォルダ名とは異なる任意のフォルダ名が設定されてもよい。
【0159】
つまり、仮想フォルダの名称は、複数の画像ファイルのいずれかの付加情報に示されるカテゴリ名でなくてもよく、編集画面上で、使用者の指示に従って変更されたものであってもよい。
【0160】
また、例えば、使用者からの指示に従って、仮想フォルダの追加および削除が行われてもよい。つまり、使用者からの指示に従って、仮想フォルダ構造においてカテゴリの追加および削除が行われてもよい。
【0161】
また、各画像ファイルの付加情報は、マウス104やキーボード105の操作により入力された情報であってもよい。つまり、分類部113は、受付部111により受け付けられた指示に従って、少なくとも1つの画像ファイルの付加情報を生成または更新してもよい。
【0162】
このように、仮想フォルダ構造における、カテゴリの名称の変更、カテゴリの追加および削除、ならびに、付加情報の生成または更新などの指示が使用者からなされた場合、分類部113は、当該指示に従って、仮想フォルダ構造情報を更新すればよい。
【0163】
また、仮想フォルダ構造情報が更新された場合、例えば、使用者により同期ボタン203が選択されたことを契機として、更新後の仮想フォルダ構造情報が、実フォルダ構造に反映されるように、上記の同期動作を実行させてもよい。
【0164】
例えば、仮想フォルダ構造情報の更新により、新たなカテゴリが追加された場合、制御部114は、当該新たなカテゴリに対応する新たなフォルダをHDD103に作成する。
【0165】
ここで、通常、使用者が任意の名称をカテゴリに付す場合、およびカテゴリを追加する場合、当該カテゴリに対応させる画像ファイルは、使用者が他の画像ファイルとの区分けを特に希望する画像ファイルである場合が多い。
【0166】
従って、上述のように、使用者に、編集画面上でカテゴリの名称の変更またはカテゴリの追加を行わせること、ならびに、使用者により付加情報を生成または更新させることは、使用者が閲覧を希望する画像ファイルへのアクセスし易さの向上につながる。
【0167】
また、仮想フォルダ構造情報の更新により、カテゴリが削除された場合、制御部114は、削除された当該カテゴリに対応するフォルダをHDD103から削除してもよい。
【0168】
なお、当該フォルダを削除する場合、当該フォルダに格納されている画像ファイルを、例えば、「削除済み」という名称が付されたフォルダに移動してもよい。
【0169】
また、例えば、対象フォルダ構造表示エリア200に表示されているフォルダ(例えばフォルダA−1)に、新たな画像ファイルが追加された場合、この新たな画像ファイルの付加情報に従った仮想フォルダ構造情報の更新、および同期動作が行われてもよい。
【0170】
この場合、取得部112は、当該新たな画像ファイルを取得し、分類部113は、当該新たな画像ファイルの付加情報を用いて仮想フォルダ構造情報を更新する。
【0171】
また、制御部114は、この更新によって、仮想フォルダ構造情報に新たなカテゴリが追加された場合、記録部115を制御することにより、当該新たなカテゴリに対応する新たなフォルダをHDD103上に作成し、当該新たな画像ファイルを当該新たなフォルダに格納させる。
【0172】
また、実施の形態のPC100では、同期動作は、同期ボタン203が選択されたことを契機に実行されるとしたが、他のタイミングで実行されてもよい。例えば、同期動作は所定の期間ごとに実行されてもよく、仮想フォルダ構造情報の更新が行われたことを契機として実行されてもよい。
【0173】
また、PC100は、HDD103ではなく、例えば外部の記憶装置に記憶されている複数の画像ファイルについて同期動作を実行してもよい。つまり、外部の記憶装置に記憶されている複数の画像ファイルの付加情報に基づいて仮想フォルダ構造情報を生成し、当該仮想フォルダ構造情報に従って、複数のフォルダの作成およびこれらフォルダへの画像ファイルの格納を行ってもよい。
【0174】
また、PC100は、本実施の形態では、画像ファイルを分類の対象としている。しかしながら、PC100は、音声ファイル、またはゲームの実行ファイルなど、様々な種類のコンテンツファイルの分類が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明は、コンテンツファイル分類装置に関し、特にコンテンツファイルの記録媒体への記録が可能なコンテンツファイル分類装置に関する。つまり、本発明はPCへの適用に限定されず、ビデオ、携帯電話、およびデジタルカメラ等の、コンテンツファイルの記録媒体への記録が可能な電子機器にも適用可能である。また、本発明を、同様の機能を実行可能なプログラム、および当該プログラムを格納したCDまたはDVD等の記録メディアとして実現することもできる。
【符号の説明】
【0176】
100 PC
101 CPU
102 メモリ
103 HDD
104 マウス
105 キーボード
106 USBコネクタ
107 表示デバイス
108 液晶ディスプレイ
111 受付部
112 取得部
113 分類部
114 制御部
115 記録部
200 対象フォルダ構造表示エリア
201 仮想フォルダ構造表示エリア
202 画像表示エリア
203 同期ボタン
204 選択枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツファイルを取得する取得部と、
前記取得部に取得された前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類部と、
前記複数のコンテンツファイルの記録媒体への記録を制御する制御部と、
前記制御部による制御に従って、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記記録媒体に記録する記録部とを備え、
前記制御部は、前記記録部を制御することにより、前記分類部により生成された分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる、
コンテンツファイル分類装置。
【請求項2】
前記分類部は、前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のカテゴリにより形成されるツリー構造を示す分類情報を生成し、
前記制御部は、前記分類情報に示される前記ツリー構造に対応するツリー構造を形成するように前記複数のフォルダを作成する、
請求項1記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のフォルダを作成するための所定の指示を受け付けた場合に、前記複数のフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項4】
前記分類部は、受け付けた指示に従って、前記複数のコンテンツファイルのうちの少なくとも1つのコンテンツファイルの付加情報を生成または更新する、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項5】
前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、
前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報に新たなカテゴリが追加された場合、前記新たなカテゴリに対応する新たなフォルダを前記記録媒体上に作成する、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項6】
前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、
前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報からカテゴリが削除された場合、削除された前記カテゴリに対応するフォルダを削除する、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項7】
前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記分類情報を更新し、
前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報からカテゴリが削除された場合、削除された前記カテゴリに対応するフォルダに格納されている1以上のコンテンツファイルを、当該フォルダとは異なるフォルダに移動させる、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項8】
前記分類部はさらに、受け付けた指示に従って、前記複数のコンテンツファイルのうちの1つのコンテンツファイルが、前記1つのコンテンツファイルの付加情報に示されるカテゴリとは異なる他のカテゴリと対応付けられるように、前記分類情報を更新し、
前記制御部はさらに、更新後の前記分類情報に従って、前記1つのコンテンツファイルを前記他のカテゴリに対応するフォルダに格納させる、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項9】
前記取得部はさらに、新たなコンテンツファイルを取得し、
前記分類部はさらに、前記新たなコンテンツファイルの付加情報を用いて前記分類情報を更新し、
前記制御部はさらに、前記分類部による更新によって、前記分類情報に新たなカテゴリが追加された場合、前記新たなカテゴリに対応する新たなフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記新たなコンテンツファイルを前記新たなフォルダに格納させる、
請求項1又は2に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記制御部により前記複数のフォルダが作成される前から前記記録媒体に存在する前記複数のコンテンツファイルを取得する、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記複数のコンテンツファイルうちの1つのコンテンツファイルが、前記分類情報に示される2以上のカテゴリに属する場合、前記1つのコンテンツファイルを、前記2以上のカテゴリに対応する2以上のフォルダのそれぞれに格納させる、
請求項1〜10のいずれか1項に記載のコンテンツファイル分類装置。
【請求項12】
複数のコンテンツファイルを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類ステップと、
前記分類ステップにおいて生成された分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを前記記録媒体上に作成するフォルダ作成ステップと、
前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる格納ステップと
を含むコンテンツファイル分類方法。
【請求項13】
複数のコンテンツファイルを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類ステップと、
前記分類ステップにおいて生成された分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを前記記録媒体上に作成するフォルダ作成ステップと、
前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる格納ステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
複数のコンテンツファイルを取得する取得部と、
前記取得部に取得された前記複数のコンテンツファイルそれぞれの付加情報に基づいて、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれが属するカテゴリを示す分類情報を生成する分類部と、
前記複数のコンテンツファイルの記録媒体への記録を制御する制御部と、
前記制御部による制御に従って、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記記録媒体に記録する記録部とを備え、
前記制御部は、前記記録部を制御することにより、前記分類部により生成された分類情報に示される複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを前記記録媒体上に作成し、前記複数のコンテンツファイルのそれぞれを前記複数のフォルダのうちの当該コンテンツファイルが属するカテゴリに対応する少なくとも1つのフォルダに格納させる、
集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−64297(P2012−64297A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58293(P2011−58293)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】