説明

コンテンツ提示装置、管理サーバ、コンテンツ提示システム及びコンテンツ提示方法

コンテンツデータを蓄積し、各提示装置に固有の提示装置識別子を記憶するメモリ4dと、コンテンツデータを出力するディスプレイ4aと、ディスプレイ4aにより出力されるコンテンツデータの切替を指示する切替制御信号を受信する通信インターフェース4cと、提示装置識別子と各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積するデータベース2と、周期的に経過時間を測定するタイマー部12と、管理情報とタイマー部12による測定時間とに基づいて、ディスプレイ4aから出力されるコンテンツデータを切り替えるCPU4bと備える。これにより、地域毎に変化する人口分布の変化にリアルタイムに追従させて情報を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータを、管理サーバによって管理してコンテンツ提示装置により提示させるコンテンツ提示装置、管理サーバ、コンテンツ提示システム及びコンテンツ提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駅のホームや、街頭、電車内の車内広告は、紙媒体が主流となっている。これらの紙媒体の広告は、周期的に交換されることによって、提示される情報の更新を行っている。従来、一般的には、この広告の交換は、例えば、作業員の手作業により電車の運行が停止した後や、交通量が低減した深夜時間帯等に、日に一度或いは週間毎に行っている。
【0003】
ところが、作業員の手作業による広告の交換では、情報更新の頻度に限界があり、情報の変化にリアルタイムに追従できないという問題があった。特に、近年における情報は急速に変化しており、日に一度や週間毎の交換では、十分な情報が提供できないという問題がある。このような問題を解決する技術として、特開2003−69512号公報に開示されたものがある。
【0004】
この技術は、看板や標識などの掲示型報知装置と、この掲示型報知装置又はその近くに設けられ、当該掲示型報知装置への掲示主の提供するサービス内容など、その掲示主が報知を希望する情報を発信する送信手段と、車両或いは人とともに移動し、前記送信手段から発信された情報を受信する移動端末とを具備してなる掲示型報知装置の情報提供システムである。この技術によれば、情報を通信手段により配信することによって、リアルタイムに情報を更新することができる。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、特定の情報主が報知する情報を、車両内の広告に提示させるにすぎないため、刻々と変化する人口分布の変化に追従できないという問題があった。特に、都心部では、時間帯により、人口の分布や年齢層の分布に変化があり、各年齢層に必要な情報を適切に配信することができず、有効な宣伝効果を得られないという問題があった。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、上記のような問題を解決するものであり、地域毎に変化する人口分布の変化にリアルタイムに追従させて情報を提供することのできるコンテンツ提示装置、管理サーバ、コンテンツ提示システム及びコンテンツ提示方法を提供することを目的とする。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータをコンテンツ提示装置に提示させる際に、コンテンツ提示装置を識別する提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積しておき、周期的に経過時間を測定し、管理情報と測定された経過時間とに基づいて、該当するコンテンツを提示装置識別子により特定された提示装置に提示させる。
【0008】
具体的には、コンテンツデータを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、提示装置に固有の提示装置識別子を記憶する識別子記憶手段と、コンテンツデータを出力する出力手段と、出力手段により出力されるコンテンツデータの切替を指示する切替制御信号を受信する通信手段と、提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積する管理情報データベースと、周期的に経過時間を測定するタイマー手段と、管理情報とタイマー手段による測定時間とに基づいて、出力手段から出力されるコンテンツデータを切り替える出力切替手段と備えたコンテンツ提示システムを設ける。
【0009】
このような本発明によれば、電車の車内や駅構内、道路沿線等に設置されたコンテンツ提示装置で提示されるコンテンツデータを、管理情報により一元的に管理することができる。また、各コンテンツ提示装置には、固有の提示装置識別子が割り振られ、この提示装置識別子により、コンテンツ提示装置毎にそれぞれ提示するコンテンツデータを制御することができ、各地域や時間帯に応じたコンテンツを提示することが可能となる。
【0010】
なお、上記コンテンツ提示システムは、以下のようなコンテンツ提示装置及び管理サーバとから構成することができる。
【0011】
すなわち、コンテンツデータを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、提示装置に固有の提示装置識別子を記憶する識別子記憶手段と、コンテンツデータを出力する出力手段と、出力手段により出力されるコンテンツデータの切替を指示する切替制御信号を受信する通信手段と、切替制御信号に基づいて、出力手段から出力されるコンテンツデータを切り替える出力切替手段とを備えることを特徴とするコンテンツ提示装置を設ける。
【0012】
上記コンテンツ提示装置において、通信手段は、コンテンツデータを受信する機能を備え、コンテンツ蓄積手段は、通信手段が受信したコンテンツデータを蓄積する機能を備えることが好ましい。
【0013】
上記コンテンツ提示装置において、他の通信端末機に対して、識別子記憶手段が記憶する提示装置識別子を通知する通知手段を備えることが好ましい。
【0014】
上記コンテンツ提示装置において、通信手段は、所定の領域内に設置された基地局又は他のコンテンツ提示装置とともに、地域的な通信ネットワークを形成するネットワーク形成手段を備え、コンテンツデータの配信又は切替制御信号の受信を、通信ネットワークを介して行うことが好ましい。
【0015】
上記コンテンツ提示装置において、通信ネットワーク内に在圏する他の通信端末機を検出し、通信ネットワークを介して、他の通信端末機に対して自装置の提示装置識別子を通知する機能を備えることが好ましい。
【0016】
上記コンテンツ提示装置において、通信手段は、通信ネットワーク内に在圏する他の通信端末機を特定する端末識別子を、通信ネットワークを介して、取得する機能を備えることが好ましい。
【0017】
また、コンテンツ提示装置を識別する提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積する管理情報データベースと、周期的に経過時間を測定するタイマー手段と、管理情報とタイマー手段による測定時間とに基づいて、該当するコンテンツ提示装置に対して、出力すべきコンテンツを指示する切替制御信号を送信する通信手段とを備える管理サーバを設ける。
【0018】
上記管理サーバにおいて、管理情報には、切替に係るコンテンツデータを新たに配信するか、既にコンテンツ提示装置が保持しているコンテンツデータに切り替えるかについての切替形態情報が含まれ、切替制御信号には、切替形態情報に従って、切替に係るコンテンツのコンテンツ識別子が含まれることが好ましい。
【0019】
上記管理サーバにおいて、管理情報には、鉄道時刻表や交通情報など、時刻に従って変遷する人口の分布に関する地域情報が含まれ、切替制御信号は、地域情報に従って、生成され、送信されることが好ましい。
【0020】
上記管理サーバにおいて、渋滞情報や気象情報など外部の情報サービス機関からの情報を取得する外部情報取得手段を備え、管理情報には、連携すべき外部情報と、外部情報を適用する切替条件とが含まれ、切替信号は、切替条件が合致した場合に、外部情報に従って生成され、送信されることが好ましい。
【0021】
上記管理サーバにおいて、管理情報に基づいて、該当するコンテンツ提示装置に対してコンテンツデータを配信する配信手段を備えることが好ましい。
【0022】
上記管理サーバにおいて、管理情報には、配信に係るコンテンツのコンテンツ識別子と、配信先の提示装置識別子と、配信する時刻とを対応付けたコンテンツ配信情報が含まれることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、実施形態に係るコンテンツ提示システムの全体構成を示す概念図である。
【図2】図2は、実施形態に係るコンテンツ提示装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施形態に係る管理サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、実施形態に係るコンテンツ提示システムの動作を示すフロー図である。
【図5】図5は、実施形態におけるコンテンツ更新管理情報の生成処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るコンテンツ提示システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ提示システムの全体構成を示す概念図である。
【0025】
同図に示すように、本実施形態に係るコンテンツ提示システムは、コンテンツの配信及びコンテンツの切替指示を行う管理サーバ1と、各種データ21〜23を蓄積するデータベース2と、管理サーバ1の指示に基づいてコンテンツの提示及び切替を行うコンテンツ提示装置41〜43と、各装置を接続するインターネット3と、インターネット3に接続されたブロードバンド回線5と、ブロードバンド回線5を介して管理サーバ1に接続され、無線通信によりコンテンツ提示装置41〜43や通信端末(携帯電話やPHS、モバイル端末)10に対してデータの中継行う無線基地局61〜63と、インターネット3に接続可能なパソコン9とから概略構成される。
【0026】
コンテンツ提示装置41〜43は、道路81の近隣建物83上や、線路84の沿線、駅ホーム86構内、市街87、電車85の車内、車両82の外表面などに設置される看板状の装置である。具体的に、これらコンテンツ提示装置41〜43は、図2に示すように、コンテンツデータや提示装置IP等を記憶するメモリ4dと、無線LANやブロードバンド等の通信回線を通じて管理サーバ1とデータの送受信を行う通信インターフェース4cと、コンテンツを表示するディスプレイ4aと、コンテンツの出力や切替、各部の制御を行うCPU4bとから構成される。
【0027】
通信インターフェース4cは、無線LANや有線LAN、ブロードバンド回線5、無線基地局61〜63を介した無線通信回線等により、管理サーバ1から配信されるコンテンツデータや切替制御信号を受信する機能や、他の通信端末機10に対して提示装置IPを通知する機能、所定の領域内に設置された無線基地局63又は他のコンテンツ提示装置とともに、地域的な通信ネットワーク(無線LAN)を形成するネットワーク形成機能を備えている。
【0028】
また、通信インターフェース4cは、無線LAN内に在圏する他の通信端末機10を検出し、無線LANを介して、他の通信端末機に対して自装置の提示装置IPを通知する機能を備えている。これにより、通信端末機10は、近隣の提示装置を特定する提示装置IPを取得することができ、この提示装置IPにより、コンテンツ提示装置との通信を行うことができる。その結果、コンテンツ提示装置により提示された情報にリンクした操作、例えばより詳細なデータの要求や、店舗やサービスなどの予約、商品の購入等が可能となる。
【0029】
CPU4bは、無線基地局61〜63を介して、管理サーバ1からの切替制御信号を受信すると、その切替制御信号を解析し、メモリ4d内に予め蓄積されたコンテンツデータに切り替えるのか、管理サーバ1からストリーミング配信されるデータに切り替えるのかを判断する。メモリ4d内に蓄積されたコンテンツデータへの切替である場合には、切替制御信号に含まれるコンテンツID(インデックスデータ:図中”0001”〜”0003”)を抽出し、コンテンツIDに基づいて、該当するコンテンツデータに切替え、出力する。
【0030】
管理サーバ1は、コンテンツ提示装置41〜43を管理するサーバ装置であって、図3に示すように、各種データを蓄積するデータベース2を管理するデータベース管理部13と、周期的に経過時間を測定するタイマー部12と、コンテンツ提示装置に対して送信するデータを生成するデータ生成部16と、コンテンツ提示装置41〜43に対してデータの送受信を行うデータ送受信部17と、コンテンツの更新や切替を管理するコンテンツ更新管理部15と、渋滞情報や気象情報などを外部情報機関7から取得する外部情報取得部14と、これら各部12〜17の動作を制御する制御部11とを備えている。
【0031】
データベース2は、地域情報データベース21と、コンテンツ管理データベース22と、コンテンツデータベース23とを蓄積している。地域情報データベース21は、例えば、鉄道やバスなど交通機関の時刻表や、人口分布変化の統計データ、交通渋滞の統計データなど、地域特有の人口分布変化を蓄積したデータベースである。
【0032】
コンテンツ管理データベース22は、表1に示すコンテンツ切替テーブルと、表2に示すコンテンツ更新テーブルとを備えている。コンテンツ切替テーブルは、表1に示すように、複数のコンテンツ提示装置を一纏めに管理するためのグループID、各コンテンツ提示装置のIPアドレス、各コンテンツ提示装置に提示させるコンテンツを特定するコンテンツID、各コンテンツIDの提示時間(時刻)、コンテンツデータの切替形態、連携する地域情報、連携する外部情報、切り替えるための条件が関連付けられて記述されている。
【0033】
【表1】

【0034】
また、コンテンツ更新テーブルは、表2に示すように、提示装置IP、コンテンツID、及びコンテンツを新規に配信する時刻を関連付けて記述している。
【0035】
【表2】

【0036】
以上の構成を有する本実施形態に係るコンテンツ提示システムの動作は、以下の通りである。図4は、コンテンツ提示システムの動作を示すフロー図である。ここでは、タイマー部12による所定周期の測定を開始しているものとする。
【0037】
同図に示すように、先ず、データベース2の検索及び外部情報機関7からの外部情報の取得を行う(S101)。具体的には、データベース管理部13によりデータベース2内のコンテンツ管理データベースを検索し、コンテンツ切替テーブルの読み出しを行うとともに、地域情報である時刻表や人口分布統計データ等の読み出しを行う。
【0038】
次に、コンテンツ切替テーブルに基づいて、コンテンツ更新管理情報を生成する(S102)。このコンテンツ更新管理情報は、コンテンツ提示装置毎のコンテンツ更新スケジュールであり、具体的には、図5に示す手順により生成される。このコンテンツ更新管理情報の生成については、後述する。
【0039】
次に、タイマー時刻の取得を行い(S103)、コンテンツ更新管理情報とタイマーが測定した管理時刻とを比較し(S104)、現時点において切替るべきコンテンツがあるか否かについて判断する(S105)。具体的には、コンテンツ切替テーブルの提示時間を読み出し、タイマー管理時刻と比較し、提示時間が満了しているコンテンツがあるか否かを判断する。ステップS105において、切り替えるべきコンテンツがなければ(S105における”N”)、上記S103〜S105の処理を繰り返す。
【0040】
一方、ステップS105において、切り替えるべきコンテンツがあると判断した場合には(S105における”Y”)、次いで、切替形態を読み出し、新規に配信(更新)すべきコンテンツがあるか否かを判断する(S106)。すなわち、新たにコンテンツデータベース23に格納されているコンテンツを配信する必要があるのか、既に提示装置内に保持されているコンテンツに切り替えるのみで足りるのかを判断する。既に提示装置内に格納されているコンテンツに切り替える場合には(S106における”N”)、その切り替えるべきコンテンツを特定するコンテンツIDをインデックス情報として生成する(S109)。一方、S106において、新規にコンテンツを配信する必要があると判断した場合には(S106における”Y”)、コンテンツデータベース23から該当するコンテンツを取得する(S107)。
【0041】
そして、データ生成部16により、ステップS109で生成されたインデックス情報、又はステップS107で取得されたコンテンツデータから送信データ(切替制御信号)を生成し(S108)、データ送受信部17を通じて、各コンテンツ提示装置41〜43にデータを送信する(S110)。切替制御信号を受信した各コンテンツ提示装置41〜43は、切替制御信号に基づいてディスプレイ4aに提示するコンテンツを切り替える。
【0042】
次いで、上述したステップS102におけるコンテンツ更新管理情報の生成処理について詳述する。図5は、ステップS102のサブルーチンを示すフロー図である。
【0043】
先ず、コンテンツ更新管理情報生成処理が開始されると、コンテンツ切替テーブルが読み出され、未処理のレコードを抽出し(S201)、抽出されたレコードの全てについて、以下のステップS202〜S208をループ処理により繰り返す。
【0044】
詳述すると、先ず、読み出したレコードについて提示時間に基づいて、時刻に応じた切替が必要か否かについて判断する(S202)。例えば、表1に示すように、”all”ある場合には、時刻に基づく切替がないため、更新管理を行う必要はない。したがって、この場合には、レコードを破棄し(S203)、次のレコードの処理に移行する。
【0045】
一方、ステップS202において、時刻に応じた切替があると判断した場合には(S202における”Y”)、次いで、地域情報に応じた切替があるかについて判断を行う(S204)。すなわち、コンテンツ切替テーブルの連携地域情報を参照し、地域情報との連携が記述されているような場合には、地域情報データベース21を検索し、取得する(S205)。例えば、連携地域情報に”鉄道時刻表”とある場合には、地域情報データベース21内の時刻表を読み出す。
【0046】
次いで、外部情報に基づく切替があるか否かについて判断する(S206)。すなわち、コンテンツ切替テーブルの連携外部情報を参照し、外部情報との連携が記述されているような場合には、外部情報取得部14を通じて、外部情報機関7から、外部情報を取得する(S207)。例えば、コンテンツ切替テーブルの連携外部情報に渋滞情報や天気予報等が記述されている場合には、外部情報機関7から渋滞情報や天気予報を取得する。
【0047】
そして、これらの地域情報や外部情報に基づいて、切替条件を照合し、条件に合致するレコードについて、切替時刻を決定する(S208)。例えば、例えば、切替条件が”到着3分前”とある場合には、電車の到着時刻から3分減算した値を切替時刻として決定する。また、切替条件が”雨天時”とあり、ステップS207において取得した天気予報が雨天となっていた場合には、切替条件が合致したとして、コンテンツ切替テーブルの提示時間に基づいて切替時刻を決定する。
【0048】
そして、全てのレコードについて上記ステップS202〜S208の処理を行い、各コンテンツの切替時刻が決定した後、切替時刻に基づいて、レコードを切替順にソートする(S209)。このソートされたレコード群がコンテンツ更新管理情報として、コンテンツ更新管理部15に記憶される。
【0049】
このような本実施形態に係るコンテンツ提示システムによれば、電車の車内や駅構内、道路沿線等に設置されたコンテンツ提示装置41〜43で提示されるコンテンツデータを、管理サーバ1において、管理情報により一元的に管理することができる。また、各コンテンツ提示装置41〜43には、固有の提示装置IPが割り振られ、この提示装置IPにより、コンテンツ提示装置毎にそれぞれ提示するコンテンツデータを制御することができ、各地域や時間帯に応じたコンテンツを提示することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上述べたように、この発明のコンテンツ提示装置、管理サーバ、コンテンツ提示システム及びコンテンツ提示方法によれば、電車車内や線路沿線、駅構内、道路沿線等に設置されたコンテンツ提示装置を提示装置識別子により個々に制御するとともに、管理サーバによって一元管理することによって、地域毎に変化する人口分布の変化にリアルタイムに追従させて、情報を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータを提示するコンテンツ提示装置であって、
前記コンテンツデータを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
当該提示装置に固有の提示装置識別子を記憶する識別子記憶手段と、
前記コンテンツデータを出力する出力手段と、
前記出力手段により出力されるコンテンツデータの切替を指示する切替制御信号を受信する通信手段と、
前記切替制御信号に基づいて、前記出力手段から出力されるコンテンツデータを切り替える出力切替手段と
を備えることを特徴とするコンテンツ提示装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記コンテンツデータを受信する機能を備え、
前記コンテンツ蓄積手段は、前記通信手段が受信したコンテンツデータを蓄積する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項3】
他の通信端末機に対して、前記識別子記憶手段が記憶する提示装置識別子を通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項4】
前記通信手段は、所定の領域内に設置された基地局又は他のコンテンツ提示装置とともに、地域的な通信ネットワークを形成するネットワーク形成手段を備え、
前記コンテンツデータの配信又は前記切替制御信号の受信を、前記通信ネットワークを介して行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンテンツ提示装置。
【請求項5】
前記通信ネットワーク内に在圏する他の通信端末機を検出し、該通信ネットワークを介して、該他の通信端末機に対して自装置の提示装置識別子を通知する機能を備えることを特徴とする請求項4に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項6】
前記通信手段は、前記通信ネットワーク内に在圏する他の通信端末機を特定する端末識別子を、該通信ネットワークを介して、取得する機能を備えることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項7】
映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータを出力するコンテンツ提示装置を管理する管理サーバであって、
前記コンテンツ提示装置を識別する提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積する管理情報データベースと、
周期的に経過時間を測定するタイマー手段と、
前記管理情報と前記タイマー手段による測定時間とに基づいて、該当するコンテンツ提示装置に対して、出力すべきコンテンツを指示する切替制御信号を送信する通信手段と
を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
前記管理情報には、切替に係るコンテンツデータを新たに配信するか、既にコンテンツ提示装置が保持しているコンテンツデータに切り替えるかについての切替形態情報が含まれ、
前記切替制御信号には、前記切替形態情報に従って、切替に係るコンテンツのコンテンツ識別子が含まれることを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記管理情報には、鉄道時刻表や交通情報など、時刻に従って変遷する人口の分布に関する地域情報が含まれ、前記切替制御信号は、該地域情報に従って、生成され、送信されることを特徴とする請求項7又は8に記載の管理サーバ。
【請求項10】
渋滞情報や気象情報など外部の情報サービス機関からの情報を取得する外部情報取得手段を備え、
前記管理情報には、連携すべき外部情報と、該外部情報を適用する切替条件とが含まれ、前記切替信号は、該切替条件が合致した場合に、該外部情報に従って生成され、送信されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の管理サーバ。
【請求項11】
前記管理情報に基づいて、該当するコンテンツ提示装置に対してコンテンツデータを配信する配信手段を備えることを特徴とする請求項7乃至9に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記管理情報には、配信に係るコンテンツのコンテンツ識別子と、配信先の提示装置識別子と、配信する時刻とを対応付けたコンテンツ配信情報が含まれることを特徴とする請求項11に記載の管理サーバ。
【請求項13】
映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータをコンテンツ提示装置に提示させるコンテンツ提示システムであって、
前記コンテンツデータを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
当該提示装置に固有の提示装置識別子を記憶する識別子記憶手段と、
前記コンテンツデータを出力する出力手段と、
前記出力手段により出力されるコンテンツデータの切替を指示する切替制御信号を受信する通信手段と、
前記提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積する管理情報データベースと、
周期的に経過時間を測定するタイマー手段と、
前記管理情報と前記タイマー手段による測定時間とに基づいて、前記出力手段から出力されるコンテンツデータを切り替える出力切替手段と
を備えることを特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項14】
映像、音声、文字情報等から構成されるコンテンツデータを、コンテンツ提示装置に提示させるコンテンツ提示方法であって、
前記コンテンツ提示装置を識別する提示装置識別子と、各コンテンツ提示装置が出力すべきコンテンツを識別するコンテンツ識別子と、各コンテンツを提示する時間に関する提示時間情報とを対応付けた管理情報を蓄積するステップと、
周期的に経過時間を測定するステップと、
前記管理情報と測定された経過時間とに基づいて、該当するコンテンツを前記提示装置識別子により特定された提示装置に提示させるコンテンツデータを切り替えるステップと
を備えたことを特徴とするコンテンツ提示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【国際公開番号】WO2005/008471
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【発行日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511890(P2005−511890)
【国際出願番号】PCT/JP2004/010348
【国際出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(591280485)ソフトバンク株式会社 (4)
【Fターム(参考)】