説明

コンテンツ記憶装置

【課題】
本発明は、処理負荷を極力抑えて楽曲検索情報を生成する。
【解決手段】
本発明は、携帯再生装置5において、外部から音楽データを取り込んで記憶すると共に、当該外部から、その記憶した音楽データの属性毎に当該音楽データを分類して示す属性別楽曲情報を取り込み、当該取り込んだ属性別楽曲情報を用いて、その記憶した音楽データの検索に使用する楽曲検索情報MSを生成することにより、楽曲検索情報を生成する際の処理を大幅に削減することができ、かくして処理負荷を極力抑えて楽曲検索情報を生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツ記憶装置に関し、例えばパーソナルコンピュータから転送される音楽データを内部のハードディスクに記憶し、ユーザの操作に応じて当該ハードディスクから音楽データを再生する携帯再生装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯再生装置は、内部に小型大容量のハードディスクが設けられたことで、そのハードディスクに対し、パーソナルコンピュータから転送される多数の音楽データを記憶しておくことができるようになった。
【0003】
そして携帯再生装置は、内部のハードディスクに記憶した多数の音楽データの曲名(すなわち、音楽データに基づく楽曲の曲名)等を、当該楽曲の属するジャンルや楽曲を演奏するアーティスト毎に分類して表示部に表示する。これにより携帯再生装置は、表示部に表示した多数の曲名等の中からユーザの操作によって選択された曲名等に対応する音楽データを再生している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0055446A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでかかる構成の携帯再生装置は、内部のハードディスクに対し、音楽データの検索に使用する楽曲の曲名等をアーティストやジャンル毎に分類して示す楽曲検索情報を登録するための楽曲検索データベースを構築している。またパーソナルコンピュータは、携帯再生装置に対し音楽データを転送する毎に、その音楽データに付加された楽曲の曲名やアーティスト名、ジャンル名等の楽曲属性情報に基づき楽曲検索情報を生成している。そしてパーソナルコンピュータは、携帯再生装置に対して音楽データと共に楽曲検索情報も転送して楽曲検索データベースに登録させている。これにより携帯再生装置は、音楽データの再生時にユーザの操作に応じて、ハードディスクの楽曲検索データベースから楽曲検索情報を読み出し、当該読み出した楽曲検索情報に基づいて楽曲の曲名等をジャンルやアーティスト毎に分類して表示部に表示し、かくしてユーザに所望の楽曲を検索させることができる。
【0005】
ところがパーソナルコンピュータは、楽曲検索情報生成プログラムに従って楽曲検索情報を生成している。そしてパーソナルコンピュータは、複数の携帯再生装置に音楽データを転送可能で、これら携帯再生装置にそれぞれ転送する楽曲検索情報の構成が異なる場合、楽曲検索情報の種類に応じた複数種類の楽曲検索情報生成プログラムが必要となる。従ってパーソナルコンピュータと携帯再生装置から構築される楽曲転送記憶システムでは、パーソナルコンピュータが複数の携帯再生装置に対してそれぞれ異なる構成の楽曲検索情報を転送可能な場合、楽曲検索情報生成プログラムの開発の負担が増大する。
【0006】
このためかかる楽曲転送記憶システムでは、個々の携帯再生装置においてそれぞれ楽曲検索情報を生成することが考えられる。しかしながら携帯再生装置では、ハードディスクに対し多数の音楽データを記憶し得るため、記憶する音楽データの数が増加するほど、楽曲検索情報の生成に使用する楽曲属性情報の数も増加し、楽曲検索情報生成の処理付加が増大するという問題があった。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、処理負荷を極力抑えてコンテンツ検索情報を生成し得るコンテンツ記憶装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明においては、コンテンツ記憶装置において、外部からコンテンツデータを取り込むコンテンツ取込手段と、当該コンテンツ取込手段により取り込まれたコンテンツデータを記憶する記憶手段と、外部から、記憶手段に記憶されたコンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込手段と、当該情報取込手段により取り込まれた属性別コンテンツ情報を用いて、記憶手段に記憶されたコンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成手段とを設けるようにした。
【0009】
従ってコンテンツ記憶装置は、外部で生成した属性別コンテンツ情報を用いてコンテンツ検索情報を生成することで、コンテンツデータのコンテンツ属性情報に基づいて1からコンテンツ検索情報を生成する場合に比べて、当該コンテンツ検索情報を生成する際の処理を大幅に削減することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コンテンツ記憶装置において、外部からコンテンツデータを取り込んで記憶すると共に、当該外部から、その記憶したコンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込み、当該取り込んだ属性別コンテンツ情報を用いて、その記憶したコンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成するようにしたことにより、コンテンツ検索情報を生成する際の処理を大幅に削減することができ、かくして処理負荷を極力抑えてコンテンツ検索情報を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0012】
(1)楽曲転送記憶システム
(1−1)楽曲転送記憶システムの全体構成
図1において、1は全体として本発明を適用した楽曲転送記憶システムを示し、パーソナルコンピュータ2がインターネット等のネットワーク3上の音楽データ配信サーバ(図示せず)から音楽データを取得し得ると共に、CD(Compact Disc)等の記録媒体から音楽データを読み出して取得し得るようになされている。またパーソナルコンピュータ2は、音楽データ配信サーバや記録媒体から取得した音楽データを、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の所定のケーブル4を介して携帯再生装置5に転送し、当該携帯再生装置5において内部のハードディスクにその音楽データを記憶し得るようになされている。
【0013】
(1−2)パーソナルコンピュータ2の構成
図2に示すように、パーソナルコンピュータ2は、内部の中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit )10が、ハードディスクドライブ11のハードディスクに予め記憶しているOS(Operating System)等の基本プログラムや、楽曲転送処理プログラム等の各種アプリケーションプログラムを、バス12を介してRAM(Random Access Memory)13に転送し、ROM(Read Only Memory)14に予め記憶している演算用等の各種パラメータ等を適宜用いながらRAM13でその基本プログラム及び各種アプリケーションプログラムを展開することにより、当該展開した基本プログラム及び各種アプリケーションプログラムに従い全体を統括的に制御して各種処理を実行する。
【0014】
これにより中央処理ユニット10は、ユーザによりキーボードやマウス等の操作部15が操作され入出力インタフェース部16及びバス12を順次介して音楽データの取得命令が入力されると、音楽データ配信サーバに対し取得可能な音楽データの提示を要求する楽曲提示要求信号を、入出力インタフェース部16及び通信部17を順次介してネットワーク3上の音楽データ配信サーバに送信する。
【0015】
その結果、中央処理ユニット10は、音楽データ配信サーバから送信された楽曲提示信号を通信部17及び入出力インタフェース部16を順次介して受信すると、その楽曲提示信号を入出力インタフェース部16を介して表示部18に送出する。これにより中央処理ユニット10は、表示部18に対し楽曲提示信号に基づき、音楽データ配信サーバから取得可能な音楽データを楽曲の曲名等で示す楽曲提示画面を表示する。
【0016】
この状態で中央処理ユニット10は、ユーザにより操作部15が操作され楽曲提示画面上で取得対象の音楽データが選択されると、当該選択された音楽データを取得要求する楽曲取得要求信号を入出力インタフェース部16及び通信部17を順次介して音楽データ配信サーバに送信する。これにより中央処理ユニット10は、音楽データ配信サーバから、ユーザによって選択された音楽データが送信されると、これを通信部17及び入出力インタフェース部16を順次介して受信し、当該受信した音楽データをハードディスクドライブ11のハードディスクに記憶する。
【0017】
また中央処理ユニット10は、パーソナルコンピュータ2に対し記録媒体19が装填された状態で、ユーザにより操作部15が操作され入出力インタフェース部16及びバス12を順次介して音楽データの複写命令が入力されると、ドライブ20により記録媒体19からこれに記録されている音楽データを読み出すと共に、当該読み出した音楽データを入出力インタフェース部16及びバス12を順次介してハードディスクドライブ11のハードディスクに記憶する。
【0018】
ここで音楽データ配信サーバの配信する音楽データや、記録媒体に記録された音楽データには、当該音楽データに基づく楽曲の曲名やアーティスト名、その楽曲の属するジャンルの名称(すなわち、ジャンル名)、楽曲の収録されたアルバムの名称(すなわち、アルバム名)、当該アルバム内での楽曲の演奏順番等の楽曲の属性を示す各種情報(以下、これらを楽曲属性情報と呼ぶ)が付加されている。従って中央処理ユニット10は、ハードディスクに対して音楽データと共に楽曲属性情報も記憶している。
【0019】
中央処理ユニット10は、パーソナルコンピュータ2に対し接続部21を介して携帯再生装置5が接続された状態で、ユーザにより操作部15が操作され入出力インタフェース部16及びバス12を順次介して楽曲提示要求が入力されると、ハードディスクからこれに記憶している複数の音楽データの楽曲属性情報を読み出す。そして中央処理ユニット10は、その楽曲属性情報に基づき楽曲提示画面データを生成し、当該生成した楽曲提示画面データを入出力インタフェース部16を介して表示部18に送出する。これにより中央処理ユニット10は、表示部18に対して楽曲提示画面データに基づく楽曲提示画面を表示し、ユーザに対して携帯再生装置5に転送可能な音楽データを楽曲の曲名等で提示する。
【0020】
この状態で中央処理ユニット10は、ユーザにより操作部15が操作され楽曲提示画面上で転送対象の1又は複数の音楽データが選択された後、転送命令が入力されると、ハードディスクドライブ11のハードディスクからユーザにより選択された音楽データを読み出す。そして中央処理ユニット10は、ハードディスクから読み出した音楽データを入出力インタフェース部16及び接続部21を順次介して携帯再生装置5に転送することにより、当該携帯再生装置5内部のハードディスクにその音楽データを記憶する。
【0021】
また図3に示すように、中央処理ユニット10は、このとき転送対象の音楽データを個別に識別可能なデータ番号を発行する。そして中央処理ユニット10は、その転送対象の音楽データ固有のデータ番号に、当該音楽データに基づく楽曲の曲名を対応付けるようにして、その音楽データを管理するための楽曲管理情報MRを生成する。これにより中央処理ユニット10は、転送対象の音楽データに加えて楽曲管理情報MRも入出力インタフェース部16及び接続部21を順次介して携帯再生装置5に転送する。かくして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5内部のハードディスクに構築されている楽曲管理データベースに対しその楽曲管理情報MRを登録する。
【0022】
このようにして中央処理ユニット10は、ユーザにより転送対象として任意に選択された音楽データを携帯再生装置5に転送して記憶させることができると共に、当該音楽データを転送して記憶する毎に、携帯再生装置5で楽曲管理情報MRを追加登録して更新することにより、携帯再生装置5に転送して記憶した全ての音楽データを当該楽曲管理情報MRに基づいて管理させることができる。
【0023】
因みに中央処理ユニット10は、楽曲管理情報MRを生成する場合、入出力インタフェース部16及び接続部21を介して、携帯再生装置5の楽曲管理データベースに登録している楽曲管理情報MR内の全てのデータ番号を確認する。そして中央処理ユニット10は、データ番号の確認結果に基づき、まだ転送対象の音楽データの識別用として発行してはいないデータ番号を検出し、当該検出したデータ番号を今回転送する音楽データの識別用として発行する。これにより中央処理ユニット10は、携帯再生装置5で記憶する個々の音楽データに対するデータ番号を重複しないように発行することができる。従って中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対し、楽曲管理情報MR内のデータ番号により、内部のハードディスクに記憶した全ての音楽データを1つ1つ的確に区別させることができる。
【0024】
これに加えて中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対し音楽データを転送して記憶するとき、当該携帯再生装置5で記憶した音楽データの楽曲属性情報に基づいて、楽曲の属性毎に当該音楽データを分類して示す例えば3種類の属性別楽曲情報も生成する。
【0025】
この場合、中央処理ユニット10は、ハードディスクドライブ11のハードディスクから、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データの楽曲属性情報を読み出す。また中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に転送する音楽データに対して発行したデータ番号を、その楽曲属性情報と共に用いて3種類の属性別楽曲情報を生成する。
【0026】
すなわち中央処理ユニット10は、楽曲属性情報及びデータ番号に基づき、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データを、当該音楽データに基づく楽曲(以下、これを特に転送記憶楽曲と呼ぶ)の属するジャンル毎に分類すると共に、当該ジャンル毎の音楽データをそれぞれ例えば転送記憶楽曲の曲名がアルファベット順となるように並べる。そして図4に示すように、中央処理ユニット10は、転送記憶楽曲の属するジャンルのジャンル名(ジャンルA、……、ジャンルN)を例えばアルファベット順に並べると共に、当該並べたジャンル名に対してそれぞれ、曲名がアルファベット順となるように並べていた音楽データのデータ番号を(その並びを維持して)対応付ける。このようにして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データをジャンル毎に分類して示す属性別楽曲情報(以下、これを特にジャンル別楽曲情報と呼ぶ)JAMを生成する。
【0027】
また中央処理ユニット10は、楽曲属性情報及びデータ番号に基づき、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データを、当該音楽データに基づく転送記憶楽曲のアーティスト毎に分類すると共に、当該アーティスト毎の音楽データをそれぞれ例えば転送記憶楽曲の曲名がアルファベット順となるように並べる。そして図5に示すように、中央処理ユニット10は、転送記憶楽曲を演奏するアーティストのアーティスト名(アーティストA、……、アーティストN)を例えばアルファベット順に並べると共に、当該並べたアーティスト名に対してそれぞれ、曲名がアルファベット順となるように並べていた音楽データのデータ番号を(その並びを維持して)対応付ける。このようにして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データをアーティスト毎に分類して示す属性別楽曲情報(以下、これを特にアーティスト別楽曲情報と呼ぶ)ARMを生成する。
【0028】
さらに中央処理ユニット10は、楽曲属性情報及びデータ番号に基づき、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データを、当該音楽データに基づく転送記憶楽曲の収録されたアルバム毎に分類すると共に、当該アルバム毎の音楽データをそれぞれ例えばアルバム内での転送記憶楽曲の演奏順となるように並べる。そして図6に示すように、中央処理ユニット10は、転送記憶楽曲の収録されたアルバムのアルバム名(アルバムA、……、アルバムN)を例えばアルファベット順に並べると共に、当該並べたアルバム名に対してそれぞれ、転送記憶楽曲がアルバム内の演奏順となるように並べていた音楽データのデータ番号を(その並びを維持して)対応付ける。このようにして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に転送する全ての音楽データをアルバム毎に分類して示す属性別楽曲情報(以下、これを特にアルバム別楽曲情報と呼ぶ)ALMを生成する。
【0029】
そして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対し転送対象の音楽テータ及び楽曲管理情報MRを転送したとき、これに加えてかかる3種類の属性別楽曲情報(すなわち、ジャンル別楽曲情報JAM、アーティスト別楽曲情報ARM、アルバム別楽曲情報ALM)も、入出力インタフェース部16及び接続部21を順次介して携帯再生装置5に転送する。これにより中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対し、かかる3種類の属性別楽曲情報を用いて、転送記憶楽曲の音楽データの検索に使用する楽曲検索情報を生成させる。
【0030】
ところで中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対して初めて音楽データを転送するときには、以上説明したように3種類の属性別楽曲情報を生成する。
【0031】
また中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対して2回目以降音楽データを転送するとき、当該携帯再生装置5からその時点までにすでに転送していた3種類の属性別楽曲情報を全て読み出す。そして中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対して今回転送する音楽データの楽曲属性情報に基づいて、当該携帯再生装置5から読み出した3種類の属性別楽曲情報を更新し、当該更新した3種類の属性別楽曲情報を音楽データと共に携帯再生装置5に転送している。これにより中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対してすでに転送していた全ての音楽データ及び今回転送する音楽データ全体を網羅した3種類の属性別楽曲情報を容易に生成することができる。
【0032】
なお中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対して音楽データを転送する毎に、その時点まで転送していた全ての音楽データの楽曲属性情報をパーソナルコンピュータ2のハードディスクから読み出して属性別楽曲情報を生成するのでは、携帯再生装置5に対して転送した音楽データをその楽曲属性情報と共に当該ハードディスクから消去した場合、その後、携帯再生装置5に転送した全ての音楽データの属性別楽曲情報を生成し難くなる。しかしながら中央処理ユニット10は、前述したように、2回目以降の音楽データの転送時には、携帯再生装置5に転送していた属性別楽曲情報を引き戻して更新している。従って中央処理ユニット10は、パーソナルコンピュータ2のハードディスクに対し、携帯再生装置5に転送した音楽データとその楽曲属性情報を長期間に渡って無駄に保持しておくことなく、属性別楽曲情報を常に的確な内容で生成することができる。
【0033】
(1−3)携帯再生装置5の構成
図7に示すように、携帯再生装置5は、内部のCPU等でなる制御部30がROM31に予め記憶している基本プログラムや、楽曲記憶プログラム及び楽曲検索プログラム等の各種アプリケーションプログラムをバス32を介してRAM33に転送して展開することにより、その展開した基本プログラム及び各種アプリケーションプログラムに従って全体を統括的に制御して各種処理を実行する。
【0034】
これにより制御部30は、携帯再生装置5が接続部34を介してパーソナルコンピュータ2に接続されている間は、当該パーソナルコンピュータ2の中央処理ユニット10による主体的な制御のもとに従属的に機能し、そのパーソナルコンピュータ2から転送された音楽データを接続部34を介して取り込んで、ハードディスクドライブ35のハードディスクに記憶する。
【0035】
また制御部30は、ハードディスクドライブ35のハードディスクに対し予め楽曲管理データベースを構築しており、パーソナルコンピュータ2から音楽データと共に転送された楽曲管理情報MRを接続部34を介して取り込むと、その楽曲管理情報MRをハードディスク内の楽曲管理データベースに登録して当該楽曲管理情報MRを適宜更新する。
【0036】
さらに制御部30は、パーソナルコンピュータ2から音楽データ及び楽曲管理情報MRと共に転送された3種類の属性別楽曲情報(すなわち、ジャンル別楽曲情報JAM、アーティスト別楽曲情報ARM、アルバム別楽曲情報ALM)を接続部34を介して取り込むと、これら属性別楽曲情報をRAM33又はハードディスクに一時記憶する。
【0037】
そして制御部30は、このようにパーソナルコンピュータ2から転送された音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに3種類の属性別楽曲情報をハードディスクに記憶した後、携帯再生装置5がパーソナルコンピュータ2から切り離されると、その属性別楽曲情報を用いて自動的に楽曲検索情報を生成する。
【0038】
ところで制御部30は、例えばユーザにより、3種類の属性別楽曲情報のうち予め任意に選定された少なくとも1種類以上の属性別楽曲情報を用いて楽曲検索情報を生成するように予め設定されている。従ってここでは、制御部30が、例えば3種類の属性別楽曲情報のうち、アーティスト別楽曲情報ARM及びアルバム別楽曲情報ALMを用いて楽曲検索情報を生成する場合について説明する。
【0039】
まず図8に示すように、制御部30は、アーティスト別楽曲情報ARMに含まれる全てのデータ番号を、アーティスト名を対応付けたまま数の小さいものから順次大きくなるように並べ替えてなる変換テーブルCTを生成する。次いで図9に示すように、制御部30は、変換テーブルCTを用いて、アルバム別楽曲情報ALMに含まれるアルバム毎のデータ番号に対応するアーティスト名を、順次アルバム内での転送記憶楽曲の演奏順で検出し、当該検出したアーティスト名に、そのデータ番号及び当該データ番号を分類しているアルバム名を順次対応付ける。これにより制御部30は、例えばアルファベット順のアーティスト名に対してそれぞれアーティストの発表したアルバムのアルバム名を例えばアルファベット順に並べて対応付けると共に、そのアルバム名毎にアルバム内での転送記憶楽曲の演奏順に従ってデータ番号を並べて対応付けた楽曲検索情報MSを生成する。
【0040】
ここで楽曲検索情報MSは、図9からも明らかなように、音楽データの属するグループ(すなわち、アーティスト名やアルバム名)が、検索の際に音楽データの数を段階的に絞り込めるように順次細分化され階層構造化されている。すなわち図10に示すように、楽曲検索情報MSは、楽曲検索用の各グループの階層構造を模式的な木構造で表現すると、複数の音楽データをまとめるルートディレクトリRootが最上位階層とされ、当該ルートディレクトリRootの下位で順次細分化された楽曲検索用のグループGpA、……、GpCのうち、音楽データ(すなわち、データ番号)を直接選択可能なグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCが最下位階層となる。因みに図10に示す楽曲検索情報MSでは、図9に示す例を適用すると、例えばグループGpA、GpBがアーティスト名となり、グループGpAA、GpAB、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCがそれぞれアルバム名となる。
【0041】
この場合、制御部30は、かかる楽曲検索情報MSにおける階層構造の各グループGpA、……、GpCに対してそれぞれ固有のグループ識別情報を発行している。また制御部30は、楽曲検索情報MSの一部として、階層構造のグループGpA、……、GpC毎に、自己のグループ識別情報と、当該グループGpA、……、GpCよりも1階層上位の全てのグループGpA、……、GpCのグループ識別情報(1階層上位がルートディレクトリRootの場合は、当該ルートディレクトリRootを示す識別情報)と、当該グループGpA、……、GpCよりも1階層下位の全てのグループGpA、……、GpCのグループ識別情報とを対応付けて格納したグループ情報を生成している。これにより制御部30は、各グループ情報に基づき、個々のグループGpA、……、GpCに対する1階層上位及び1階層下位のグループGpA、……、GpCを的確に判別することができる。
【0042】
ただし制御部30は、最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCに対するグループ情報については、当該最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpC毎に選択可能な1又は複数の音楽データを識別可能なデータ番号と、当該音楽データに対応するアルバム内の演奏順を判別可能な判別情報とを格納している。従って制御部30は、最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCについては、これよりも1階層上位のグループGpA、GpAB、GpBを的確に判別し得ると共に、選択可能な音楽データと、アルバム内での演奏順とを判別することができる。このようにして制御部30は、各グループ情報に基づいて各グループGpA、……、GpCの階層構造全体を的確に認識することができる。
【0043】
そして図11に示すように制御部30は、このように楽曲検索情報MSを生成すると、当該楽曲検索情報MSを、階層構造管理情報TL、1又は複数の階層構造情報TR1,……、TRN、1又は複数のグループ提示情報GP1、……、GPN、曲名提示情報MNに分割する。
【0044】
この場合、階層構造情報TR1、……、TRNは、例えば階層構造の全てのグループGpA、……、GpCのグループ情報のうち、ルートディレクトリRootから分岐する1つ目の枝部分のグループGpA、GpAA、GpAB、GpABA、GpABB、GpACのグループ情報や、2つ目の枝部分のグループGpB、GpBA、GpBB、GpBCのグループ情報、さらには3つ目の枝部分のグループGpCのグループ情報から構成されている。これにより制御部30は、階層構造情報TR1、……、TRNにより、各グループGpA、……、GpCの階層構造全体のうち、枝部分毎の各グループGpA、……、GpAC、GpB、……、GpBC、GpCと、その枝部分における各グループGpA、……、GpAC、GpB、……、GpBC、GpCの階層構造とを認識し得るようになされている。因みに制御部30は、階層構造の各グループGpA、……、GpCが極端に少ない場合や、携帯再生装置5の製造時の設定等に応じて、各グループGpA、……、GpCの階層構造全体を1つの階層構造情報として表すこともできる。
【0045】
またグループ提示情報GP1、……、GPNは、階層構造情報TR1、……、TRNに1対1で対応させて生成され、枝部分の各グループGpA、……、GpAC、GpB、……、GpBC、GpCのアーティスト名やアルバム名等のグループ名を示すテキスト情報(すなわち、文字列の情報)と、当該グループ名(すなわち、アーティスト名やアルバム名等)を想起させる表示子(以下、これをグループアイコンと呼ぶ)とから構成されている。さらに曲名提示情報MNは、ハードディスクに記憶されている全ての音楽データに基づく転送記憶楽曲の曲名を示すテキスト情報と、そのテキスト情報に対応付けられた当該音楽データのデータ番号と、転送記憶楽曲を想起させる表示子(以下、これを楽曲アイコンと呼ぶ)とから構成されている。これに加えて階層構造管理情報TLは、階層構造情報TR1、……、至TRN、グループ提示情報GP1、……、GPN及び曲名提示情報MNを用いて各グループGpA、……、GpCの階層構造全体を構築及び管理するためのものである。
【0046】
そして制御部30は、楽曲検索情報MSから分割したこれら階層構造管理情報TS、1又は複数の階層構造情報TR1、……、至TRN、1又は複数のグループ情報GP1、……、GPN、曲名情報MNを、ハードディスクドライブ35のハードディスクに予め構築している楽曲検索データベースに登録する。
【0047】
この状態で制御部30は、ユーザにより操作キーでなる操作部36が操作されると、ハードディスクの楽曲検索データベースから階層構造管理情報TLを読み出して各グループGpA、……、GpCの階層構造全体を解析する。その結果、制御部30は、楽曲検索データベースから階層構造情報TR1、……、TRN、グループ提示情報GP1、……、GPNを読み出し、当該読み出した階層構造情報TR1、……、TRN、グループ提示情報GP1、……、GPNに基づいて、例えばルートディレクトリRootよりも1階層下位の全てのグループGpA、GpB、GpCを表すテキスト情報及びグループアイコンを選択して液晶ディスプレイでなる表示部37に送出する。これにより制御部30は、表示部37に対し、ルートディレクトリRootよりも1階層下位の全ての3つのグループGpA、GpB、GpCを表すグループ名(例えば、アーティスト名)とグループアイコンとを表示する。
【0048】
そして制御部30は、ユーザにより操作部36が操作され表示部37の表示画面上で例えば1つのグループGpAが対応するグループ名及びグループアイコンで選択されると、これに応じて当該選択されたグループGpAの属する枝部分の階層構造情報TR1及びグループ提示情報GP1に基づき、その選択されたグループGpAよりも1階層下位の全てのグループGpAA、GpAB、GpACを表すテキスト情報及びグループアイコンを選択して表示部37に送出する。これにより制御部30は、表示部37に対し、グループGpAよりも1階層下位の3つのグループGpAA、GpAB、GpACを表すグループ名(例えば、アルバム名)とグループアイコンとを表示する。
【0049】
引き続き制御部30は、ユーザにより操作部36が操作され表示部37の表示画面上で例えばグループGpABが対応するグループ名及びグループアイコンで選択されると、これに応じて当該選択されたグループGpABの属する枝部分の階層構造情報TR1及びグループ提示情報GP1に基づき、その選択されたグループGpABよりも1階層下位の全てのグループGpABA、GpABBを表すテキスト情報及びグループアイコンを選択して表示部37に送出する。これにより制御部30は、表示部37に対し、グループGpABよりも1階層下位の最下位階層の2つのグループGpABA、GpABBを表すグループ名(例えば、アルバム名)とグループアイコンとを表示する。
【0050】
さらに制御部30は、ユーザにより操作部36が操作され表示部37の表示画面上で例えばグループGpABAが対応するグループ名及びグループアイコンで選択されると、これに応じて当該選択された最下位階層のグループGpABAの属する枝部分の階層構造情報TR1と、曲名提示情報MNとに基づき、そのグループGpABAで選択可能な音楽データに対応する曲名を表すテキスト情報及び楽曲アイコンを順次演奏順で表示部37に送出する。また制御部30は、このとき選択された最下位階層のグループGpABAで選択可能な音楽データをアルバム内の演奏順に従ってハードディスクから読み出してヘッドホン等でなる放音部38に送出する。これにより制御部30は、ユーザにより選択された転送記憶楽曲を放音部38を介して出力し聴取させると共に、その際に、再生中の転送記憶楽曲の曲名及び楽曲アイコンを表示部37に表示してユーザに通知することができる。
【0051】
ところで制御部30は、最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCが選択されたとき、音楽テータを再生しながら曲名及び楽曲アイコンを表示することもできるが、ユーザ設定により、音楽データの再生のみを実行し、又は曲名及び楽曲アイコンの表示のみを実行することもできる。
【0052】
また制御部30は、携帯再生装置5を起動させている間、ユーザに対するグループGpA、……、GpCの提示履歴(以下、これをグループ提示履歴と呼ぶ)を残している。そして制御部30は、携帯再生装置5を起動したときそのグループ提示履歴に基づいて、前回の起動停止時にユーザに提示途中(すなわち、グループ名及びグループアイコンの表示途中)のグループGpA、……、GpCが存在していることを検出すると、当該前回提示途中だったグループGpA、……、GpCからユーザに対する提示(すなわち、グループ名及びグループアイコンの表示)を再開する。
【0053】
(2)楽曲転送記憶処理
次に図12に示すシーケンスチャートを用いて、パーソナルコンピュータ2及び携帯再生装置5で実行する楽曲転送記憶処理について説明する。
【0054】
まずパーソナルコンピュータ2の中央処理ユニット10は、当該パーソナルコンピュータ2に対して携帯再生装置5が接続されると、楽曲転送処理プログラムに従って楽曲転送処理手順RT1を開始する。そして中央処理ユニット10は、楽曲転送処理手順RT1を開始すると、ステップSP1においてユーザにより転送対象の音楽データが選択されたか否かを判断する。その結果、中央処理ユニット10は、例えばユーザにより転送対象の音楽データが選択され肯定結果を得ると、次のステップSP2に移る。
【0055】
ステップSP2において中央処理ユニット10は、ユーザにより選択された転送対象の音楽データに応じて、楽曲管理情報MRを生成して、次のステップSP3に移る。ステップSP3において中央処理ユニット10は、転送対象の音楽データに対応する楽曲属性情報に基づいて、ジャンル別楽曲情報JAM、アーティスト別楽曲情報ARM及びアルバム別楽曲情報ALMの3種類の属性別楽曲情報を生成して、次のステップSP4に移る。
【0056】
ステップSP4において中央処理ユニット10は、ハードディスクドライブ11のハードディスクから転送対象の音楽データを読み出すと共に、当該読み出した音楽データを楽曲管理情報及び3種類の属性別楽曲情報と共に携帯再生装置5に転送して、次のステップSP5に移る。
【0057】
ステップSP5において中央処理ユニット10は、携帯再生装置5に対する音楽データの転送が終了したか否かを判断する。その結果、中央処理ユニット10は、ユーザにより未だ音楽データの転送処理に対する終了命令が入力されず否定結果を得ると、ステップSP1に戻る。これにより中央処理ユニット10は、ステップSP1においてユーザにより転送対象の新たな音楽データが選択されなければ、ステップSP5に移る。従って中央処理ユニット10は、この後、新たに転送対象の音楽データが選択される、又は音楽データの転送処理の終了命令が入力されるまでの間は、ステップSP1−SP5の処理を循環的に繰り返すことにより、当該新たな転送対象の音楽データの選択及び転送処理の終了命令の入力を待ち受ける。
【0058】
その結果、中央処理ユニット10は、新たに転送対象の音楽データが選択されると、再びステップSP2−SP3−SP4の処理を順次実行した後、ステップSP5に移る。また中央処理ユニット10は、ステップSP5においてユーザにより音楽データの転送処理に対する終了命令が入力され肯定結果を得ると、次のステップSP6に移り、かかる楽曲転送処理手順RT1を終了する。
【0059】
このとき携帯再生装置5の制御部30は、当該携帯再生装置5を起動した状態でパーソナルコンピュータ2に接続されると、楽曲記憶プログラムに従って楽曲記憶処理手順RT2を開始している。そして制御部30は、かかる楽曲記憶処理手順RT2を開始すると、ステップSP11においてパーソナルコンピュータ2から転送される音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに属性別楽曲情報を受信したか否かを判断する。その結果、制御部30は、パーソナルコンピュータ2から転送された音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに属性別楽曲情報を受信し肯定結果を得ると、次のステップSP12に移る。
【0060】
ステップSP12において制御部30は、パーソナルコンピュータ2から転送された音楽データをハードディスクドライブ35のハードディスクに記憶すると共に、楽曲管理情報MRをハードディスク内の楽曲管理データベースに登録して、次のステップSP13に移る。ステップSP13において制御部30は、携帯再生装置5がパーソナルコンピュータ2から切り離されたか否かを判断する。その結果、制御部30は、携帯再生装置5が未だパーソナルコンピュータ2から切り離されていなければ、他の音楽データも転送される可能性があるため、ステップSP11に戻る。
【0061】
そして制御部30は、ステップSP11においてパーソナルコンピュータ2から転送される音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに属性別楽曲情報を受信しないことで否定結果を得ると、ステップSP13に移る。従って制御部30は、この後、パーソナルコンピュータ2から転送される音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに属性別楽曲情報を受信し、又は携帯再生装置5がパーソナルコンピュータ2から切り離されるまでの間は、ステップSP11−SP13の処理を循環的に繰り返すことにより、当該音楽データ及び楽曲管理情報MR並びに属性別楽曲情報の受信及びパーソナルコンピュータ2からの切り離しを待ち受ける。
【0062】
その結果、制御部30は、新たな音楽テータを楽曲管理情報MR及び属性別楽曲情報と共に受信すると、再びステップSP12の処理を実行した後、ステップSP13に移る。また制御部30は、ステップSP13において携帯再生装置5がパーソナルコンピュータ2から切り離されたことで肯定結果を得ると、次のステップSP14に移る。
【0063】
ステップSP14において制御部30は、図8及び図9について上述した場合のように、パーソナルコンピュータ2から転送された3種類の属性別楽曲情報のうち少なくとも1種類以上を用いて楽曲検索情報MSを生成して、次のステップSP15に移る。ステップSP15において制御部30は、楽曲検索情報MSをハードディスク内の楽曲検索データベースに登録して、次のステップSP16に移り、かかる楽曲記憶処理手順RT2を終了する。このようにしてパーソナルコンピュータ2及び携帯再生装置5は、楽曲転送記憶処理を全て終了する。
【0064】
(3)楽曲検索処理手順
次に、図13に示すフローチャートを用いて、携帯再生装置5が実行する楽曲検索処理手順RT3について説明する。
【0065】
携帯再生装置5の制御部30は、例えば当該携帯再生装置5を外部からの起動命令の入力に応じて起動させると、楽曲検索プログラムに従って楽曲検索処理手順RT3を開始する。そして制御部30は、楽曲検索処理手順RT3を開始すると、ステップSP21においてグループ提示履歴に基づき、前回の携帯再生装置5の起動時に、表示部37を介してユーザに対し楽曲検索用のグループGpA、……、GpCを提示したまま(すなわち、グループ名及びグループアイコンを表示したまま)、その起動を停止させたか否かを判断する。
【0066】
このステップSP21において肯定結果が得られると、このことは前回の携帯再生装置5の起動時に、音楽データの再生や記憶している音楽データの確認等のためユーザの操作に応じて楽曲検索用のグループGpA、……、GpCを提示して転送記憶楽曲の検索を実行している途中で当該携帯再生装置5の起動を停止させたことを表している。すなわち、このことは携帯再生装置5に対する今回の起動で、前回提示途中だった楽曲検索用のグループGpA、……、GpCを起点として転送記憶楽曲の検索が再開される可能性が著しく高いことを表している。従って制御部30は、このとき次のステップSP22に移る。
【0067】
ステップSP22において制御部30は、グループ提示履歴及び楽曲検索情報MSに基づき、前回提示途中だった楽曲検索用のグループGpA、……、GpCに対応するテキスト情報及びグループアイコンを判別する。そして制御部30は、そのテキスト情報及びグループアイコンを表示部37に送出することにより表示部37に対し、前回提示途中だったグループGpA、……、GpCを表すグループ名及びグループアイコンを表示する。このようにして制御部30は、ユーザに対し前回提示途中だった楽曲検索用のグループGpA、……、GpCを再提示すると、次のステップSP23に移る。
【0068】
ところで上述のステップSP21において否定結果が得られると、このことは前回の携帯再生装置5の起動時に、音楽データの再生や記憶している音楽データの確認等のための転送記憶楽曲の検索が完了した状態で、当該携帯再生装置5の起動を停止させたことを表している。すなわち、このことは携帯再生装置5に対する今回の起動で、新たに楽曲検索用のグループGpA、……、GpCを提示しなおして転送記憶楽曲の検索が実行される可能性が著しく高いことを表している。従って制御部30は、このときステップSP24に移る。
【0069】
ステップSP24において制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、例えばルートディレクトリRootよりも1階層下位の全てのグループGpA、GpB、GpCを表すテキスト情報及びグループアイコンを選択して表示部37に送出することにより表示部37に対し、ルートディレクトリRootよりも1階層下位の階層の3つのグループGpA、GpB、GpCを表すグループ名及びグループアイコンを表示する。このようにして制御部30は、ユーザに対し楽曲検索用の新たなグループGpA、GpB、GpCを提示すると、ステップSP23に移る。
【0070】
ステップSP23において制御部30は、ユーザに対して再提示又は新たに提示した1又は複数のグループGpA、……、GpCが転送記憶楽曲の検索を進める上で選択される(すなわち、表示画面上の何れかのグループ名及びグループアイコンが選択される)ことを待ち受ける。そして制御部30は、ユーザに対して提示した楽曲検索用のグループGpA、……、GpCの1つが選択されると、次のステップSP25に移る。
【0071】
ステップSP25において制御部30は、ユーザによって選択されたグループGpA、……、GpCが最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCであるか否かを判断する。このステップSP25において否定結果が得られると、このことは最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCより少なくとも1階層上位のグループGpA、GpAB、GpBが選択されたことで、ユーザにより検索用に転送記憶楽曲が絞り込まれている途中であることを表しており、このとき制御部30は、ステップSP26に移る。
【0072】
ステップSP26において制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、ユーザによって選択されたグループGpA、GpAB、GpBよりも1階層下位の全てのグループGpAA、GpAB、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを表すテキスト情報及びグループアイコンを選択して表示部37に送出することにより表示部37に対し、グループ名及びグループアイコンを表示する。このようにして制御部30は、ユーザに対し、その選択されたグループGpA、GpAB、GpBよりも1階層下位のグループGpAA、GpAB、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを提示すると、ステップSP23に戻る。
【0073】
従って制御部30は、この後、ユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCが選択されるまでの間、ステップSP23−SP25−SP26の処理を循環的に繰り返す。これにより制御部30は、最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCが選択されることを待ち受ける。
【0074】
そしてステップSP25において肯定結果が得られると、このことはユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCと共に、当該最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCで選択可能な1又は複数の音楽データが選択されたことを表しており、このとき制御部30は、次のステップSP27に移る。
【0075】
ステップSP27において制御部30は、ユーザによって選択された音楽データを再生しながらその音楽データに対応する曲名を表示するか否かを判断する。このステップSP27において肯定結果が得られると、このことはユーザにより転送記憶楽曲の検索時に、選択した音楽データを再生しながら当該音楽データの曲名を表示するように予め設定されていたことを表しており、このとき制御部30は、次のステップSP28に移る。
【0076】
ステップSP28において制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、ユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを介して選択された全ての音楽データに対応するデータ番号及びアルバム内の演奏順を判別する。そして制御部30は、その判別結果に応じて、ハードディスクドライブ35のハードディスクから、その判別したデータ番号の音楽データを同様に判別した演奏順に従って読み出し放音部38を介して転送記憶楽曲として出力する。
【0077】
また制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、ユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを介して選択された全ての音楽データに対応するテキスト情報(すなわち、曲名)及び楽曲アイコンを判別する。そして制御部30は、その判別したテキスト情報及び楽曲アイコンを表示部37に送出して曲名及び楽曲アイコンを表示する。これにより制御部30は、ユーザに対し、選択された音楽データを転送記憶楽曲及び曲名として視聴させ、かくして再生対象や曲名確認用に音楽データを検索させることができる。そして制御部30は、ユーザによって選択された全ての音楽データの再生が終了すると、次のステップSP29に移ってかかる楽曲検索処理手順RT3を終了する。
【0078】
ところでステップSP27において否定結果が得られると、このことはユーザにより、転送記憶楽曲の検索時に選択した音楽データの再生と、当該選択した音楽データの曲名の表示との何れか一方のみを実行するように予め設定されていたことを表しており、このとき制御部30は、ステップSP30に移る。
【0079】
ステップSP30において制御部30は、ユーザによって選択された音楽データの再生のみを実行するか否かを判断する。このステップSP30において肯定結果が得られると、このことはユーザにより、選択した音楽データに基づく転送記憶楽曲の聴取のみが要望されていることを表しており、このとき制御部30は、次のステップSP31に移る。
【0080】
ステップSP31において制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、ユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを介して選択された全ての音楽データに対応するデータ番号及びアルバム内の演奏順を判別する。そして制御部30は、その判別結果に応じて、ハードディスクドライブ35のハードディスクからその判別したデータ番号の音楽データを同様に判別した演奏順に従って読み出し放音部38を介して転送記憶楽曲として出力する。これにより制御部30は、ユーザに対し、選択された音楽データを転送記憶楽曲として聴取させ、かくして再生対象の音楽データを検索させることができる。そして制御部30は、ユーザによって選択された全ての音楽データの再生が終了すると、ステップSP29に移る。
【0081】
またステップSP30において否定結果が得られると、このことはユーザにより、選択した音楽データに基づく転送記憶楽曲の曲名の提示のみが要望されていることを表しており、このとき制御部30は、次のステップSP32に移る。そしてステップSP32において制御部30は、楽曲検索情報MSに基づき、ユーザにより最下位階層のグループGpAA、GpABA、GpABB、GpAC、GpBA、GpBB、GpBC、GpCを介して選択された全ての音楽データに対応するテキスト情報(すなわち、曲名)及び楽曲アイコンを判別する。そして制御部30は、その判別したテキスト情報及び楽曲アイコンを表示部37に送出して曲名及び楽曲アイコンを表示する。これにより制御部30は、ユーザに対し、選択された音楽データを曲名として視覚的に確認させ、かくして曲名確認用に音楽データを検索させることができる。そして制御部30は、ユーザによって選択された全ての音楽データに対応する曲名の提示が終了すると、ステップSP29に移る。
【0082】
因みに制御部30は、ユーザに対し、選択された1又は複数の音楽データの曲名を提示するときには、当該1又は複数の曲名を一括して表示して提示することもできるし、ユーザの操作に応じて1つずつ切り換えて表示して提示することもできる。またかかる曲名の提示は、ユーザによる表示終了命令に応じて終了する。
【0083】
(4)動作及び効果
以上の構成において、楽曲転送記憶システム1は、パーソナルコンピュータ2が携帯再生装置5に対して音楽データを転送して記憶するとき、その転送する音楽データの楽曲属性情報に基づいて、転送記憶楽曲の属性毎に音楽データを分類して示す3種類の属性別楽曲情報を生成し、当該生成した属性別楽曲情報も音楽データと合わせて携帯再生装置5に転送する。そして携帯再生装置5は、パーソナルコンピュータ2から音楽データと共に属性別楽曲情報が与えられると、当該3種類の属性別楽曲情報のうち少なくとも1種類以上を用いて楽曲検索情報MSを生成する。
【0084】
従って携帯再生装置5は、パーソナルコンピュータ2で生成した属性別楽曲情報を用いて楽曲検索情報MSを生成することで、音楽データの楽曲属性情報に基づいて1から楽曲検索情報MSを生成する場合に比べて、当該楽曲検索情報を生成する際に処理を大幅に削減することができる。
【0085】
以上の構成によれば、携帯再生装置5において、パーソナルコンピュータ2から音楽データと共に転送される属性別楽曲情報に基づいて、当該携帯再生装置5のハードディスクに記憶した音楽データの検索に用いる楽曲検索情報MSを生成するようにしたことにより、楽曲検索情報MSを生成する際に処理を大幅に削減することができ、かくして処理負荷を極力抑えて楽曲検索情報MSを生成することができる。
【0086】
そして携帯再生装置5は、パーソナルコンピュータ2から音楽データが転送されたとき、その音楽データと共に転送された属性別楽曲情報に基づいて楽曲検索情報MSを生成するものの、かかる楽曲検索情報MSの処理を大幅に削減していることにより、楽曲検索情報MSを短時間で生成することができる。従って携帯再生装置5は、パーソナルコンピュータ2から転送された音楽データを記憶したとき、ユーザをほとんど待たせることなく、迅速に楽曲検索処理を開始して実行することができる。
【0087】
また携帯再生装置5は、パーソナルコンピュータ2から、転送記憶楽曲の属性毎に音楽データを分類して示す3種類の属性別楽曲情報を受け取ることにより、そのうち1種類の属性別楽曲情報をそのまま楽曲検索情報MSとし又は一部加工して楽曲検索情報MSを生成することもできるし、2種類以上の属性別楽曲情報を組み合せて用いて楽曲検索情報MSを生成することもできる。従って携帯再生装置5に対しては、他の携帯再生装置とは異なる、ユーザが自分の好みに合わせて音楽データを検索し易い独自の構成を有する楽曲検索情報MSを作成させ、又は自己の処理能力に応じて選定された構成の楽曲検索情報MSを生成させることができ、楽曲検索情報MSの生成に対する自由度を格段的に向上させることができる。
【0088】
さらに携帯再生装置5は、転送記憶楽曲の検索時に、音楽データの再生と、曲名の提示との実行の有無を任意に組み合せて設定させることにより、単に転送記憶楽曲を聴取したいときや、曲名を確認したいとき等に、無駄に曲名を提示し、又は音楽データを再生することを未然に回避することができ、ユーザの使い方に的確に対応することができる。
【0089】
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、楽曲属性情報に基づいて生成したジャンル別楽曲情報JAM、アーティスト別楽曲情報ARM及びアルバム別楽曲情報ALMの3種類の属性別楽曲情報を用いて楽曲検索情報MSを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データの発表の年代や、音楽データの収録されたアルバムの販売会社、そのアルバムの発売元の国等の楽曲属性情報に基づいて生成した発表年代別楽曲情報や、販売会社別楽曲情報、国別楽曲情報等を用いて楽曲検索情報を生成するようにしても良い。
【0090】
そして上述の楽曲転送記憶システム1では、パーソナルコンピュータ2から少なくとも2種類の属性別楽曲情報を携帯再生装置5に転送すれば、当該携帯再生装置5において、その少なくとも2種類以上の属性別楽曲情報を用いて、グループを階層構造化した楽曲検索情報MSを生成することができ、かくしてその楽曲検索情報MSを使用して音楽データを順次その数を絞り込みながら容易にかつ的確に検索することができる。
【0091】
また上述の実施の形態においては、本発明によるコンテンツ記憶装置を図1乃至図13について上述した携帯再生装置5に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータや、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance )、ゲーム機器等の情報処理装置、ハードディスクレコーダ、DVD(Digital versatile Disc)レコーダ等の記憶装置のように、この他種々のコンテンツ記憶装置に広く適用することができる。
【0092】
さらに上述の実施の形態においては、本発明によるコンテンツ転送装置を図1乃至図13について上述したパーソナルコンピュータ2に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、簡易小売店(いわゆる、KIOSK)に設置されたKIOSK端末や、携帯電話機、PDA、ゲーム機器等の情報処理装置や、DVDプレーヤ、CDプレーヤ等の再生装置のように、この他種々のコンテンツ転送装置に広く適用することができる。
【0093】
さらに上述の実施の形態においては、本発明によるコンテンツ転送記憶システムを図1乃至図13について上述した楽曲転送記憶システム1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の構成のコンテンツ転送装置及びコンテンツ記憶装置から構築され、コンテンツデータとして映像データやテキストデータ、ゲームプログラム等を転送記憶するこの他種々のコンテンツ転送記憶システムに広く適用することができる。
【0094】
さらに上述の実施の形態においては、外部からコンテンツデータを取り込むコンテンツ取込手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30及び接続部34を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、外部からコンテンツデータを取り込むハードウェア回路構成のコンテンツ取込回路等のように、この他種々のコンテンツ取込手段を広く適用することができる。
【0095】
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツ取込手段により取り込まれたコンテンツデータを記憶する記憶手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30及びハードディスクドライブ35を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯再生装置5に着脱可能に装填される記憶媒体に対してコンテンツデータを記憶するハードウェア回路構成の記憶回路等のように、この他種々の記憶手段を広く適用することができる。
【0096】
さらに上述の実施の形態においては、外部から、記憶手段に記憶されたコンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30及び接続部34を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、属性別コンテンツ情報を取り込むハードウェア回路構成の情報取込回路等のように、この他種々の情報取込手段を広く適用することができる。
【0097】
さらに上述の実施の形態においては、情報取込手段により取り込まれた属性別コンテンツ情報を用いて、記憶手段に記憶されたコンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、属性別コンテンツ情報を用いてコンテンツ検索情報を生成するハードウェア回路構成の検索情報生成回路等のように、この他種々の検索情報生成手段を広く適用することができる。
【0098】
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツ検索情報の示す階層構造化されたグループのうち同一階層の1又は複数の当該グループのグループ名を表示するグループ名表示手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の液晶ディスプレイでなる表示部37を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯再生装置5の外部に設けられた陰極線管等のように、この他種々のグループ名表示手段を広く適用することができる。
【0099】
さらに上述の実施の形態においては、表示手段に表示されるグループ名を選択させるための選択手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の操作部36を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、タッチパネルやリモートコントローラ等のように、この他種々の選択手段を広く適用することができる。
【0100】
さらに上述の実施の形態においては、選択手段を介して、表示手段に表示されたグループ名が選択されると、当該選択されたグループ名のグループよりも1階層下位の1又は複数のグループのグループ名を表示させるように表示手段を制御する表示制御手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示手段を制御するハードウェア回路構成の表示制御回路等のように、この他種々の表示制御手段を広く適用することができる。
【0101】
さらに上述の実施の形態においては、選択手段を介して、表示手段に表示された最下位階層のグループのグループ名が選択されると、当該選択されたグループ名のグループに属するコンテンツデータを再生するデータ再生手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30及びハードディスクドライブ35を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯再生装置5に着脱可能に装填される記憶媒体に記憶されたコンテンツデータを再生するハードウェア回路構成のデータ再生回路等のように、この他種々のデータ再生手段を広く適用することができる。
【0102】
さらに上述の実施の形態においては、選択手段を介して、表示手段に表示された最下位階層よりも上位のグループのグループ名が選択されると、当該選択されたグループ名のグループよりも1階層下位の1又は複数のグループのグループ名を表示させ、選択手段を介して、表示手段に表示された最下位階層のグループのグループ名が選択されると、当該選択されたグループ名のグループに属するコンテンツデータの名称を表示させるように表示手段を制御する表示制御手段として、図1乃至図13について上述した携帯再生装置5の制御部30を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示手段を制御するハードウェア回路構成の表示制御回路等のように、この他種々の表示制御手段を広く適用することができる。
【0103】
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツデータをコンテンツ記憶装置に転送するコンテンツ転送手段として、図1乃至図13について上述したパーソナルコンピュータ2の中央処理ユニット10、入出力インタフェース部16及び接続部21を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コンテンツデータをコンテンツ記憶装置に転送するハードウェア回路構成のコンテンツ転送回路等のように、この他種々のコンテンツ転送手段を広く適用することができる。
【0104】
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツ転送手段によりコンテンツ記憶装置に転送されたコンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成手段として、図1乃至図13について上述したパーソナルコンピュータ2の中央処理ユニット10を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、属性別コンテンツ情報を生成するハードウェア回路構成のコンテンツ情報生成回路等のように、この他種々のコンテンツ情報生成手段を広く適用することができる。
【0105】
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツ情報生成手段により生成された属性別コンテンツ情報をコンテンツ記憶装置に転送する情報転送手段として、図1乃至図13について上述したパーソナルコンピュータ2の中央処理ユニット10、入出力インタフェース部16及び接続部21を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、属性別コンテンツ情報をコンテンツ記憶装置に転送するハードウェア回路構成の情報転送回路等のように、この他種々の情報転送手段を広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話機、PDA、ゲーム機、ハードディスクレコーダ等のデータ記憶装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明による楽曲転送記憶システムの全体構成の一実施の形態を示す略線図である。
【図2】パーソナルコンピュータの回路構成を示すブロック図である。
【図3】楽曲管理情報の構成を示す略線図である。
【図4】ジャンル別楽曲情報の構成を示す略線図である。
【図5】アーティスト別楽曲情報の構成を示す略線図である。
【図6】アルバム別楽曲情報の構成を示す略線図である。
【図7】携帯再生装置の回路構成を示すブロック図である。
【図8】変換テーブルの生成の説明に供する略線図である。
【図9】楽曲検索情報の生成の説明に供する略線図である。
【図10】楽曲検索情報におけるグループの階層構造の説明に供する略線図である。
【図11】楽曲検索情報の登録形態を示す略線図である。
【図12】楽曲転送記憶処理を示すシーケンスチャートである。
【図13】楽曲検索処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0108】
1……楽曲転送記憶システム、2……パーソナルコンピュータ、5……携帯再生装置、10……中央処理ユニット、16……入出力インタフェース部、21、34……接続部、30……制御部、35……ハードディスクドライブ、36……操作部、37……表示部、ALM……アルバム別楽曲情報、ARM……アーティスト別楽曲情報、CT……変換テーブル、JAM……ジャンル別楽曲情報、MR……楽曲管理情報、MS……楽曲検索情報、RT1……楽曲転送処理手順、RT2……楽曲記憶処理手順、RT3……楽曲検索処理手順。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からコンテンツデータを取り込むコンテンツ取込手段と、
上記コンテンツ取込手段により取り込まれた上記コンテンツデータを記憶する記憶手段と、
上記外部から、上記記憶手段に記憶された上記コンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込手段と、
上記情報取込手段により取り込まれた上記属性別コンテンツ情報を用いて、上記記憶手段に記憶された上記コンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成手段と
を具えることを特徴とするコンテンツ記憶装置。
【請求項2】
上記情報取込手段は、
上記外部から少なくとも2種類以上の上記属性別コンテンツ情報を取り込み、
上記検索情報生成手段は、
上記2種類以上の上記属性別コンテンツ情報を少なくとも1種類以上用いて上記コンテンツ検索情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項3】
上記検索情報生成手段は、
上記記憶手段に記憶された上記コンテンツデータの属するグループを順次細分化し階層構造化して示す上記コンテンツ検索情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項4】
上記コンテンツ検索情報の示す上記階層構造化された上記グループのうち同一階層の1又は複数の当該グループのグループ名を表示するグループ名表示手段と、
上記表示手段に表示される上記グループ名を選択させるための選択手段と、
上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループよりも1階層下位の1又は複数の上記グループの上記グループ名を表示させるように上記表示手段を制御する表示制御手段と、
上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された最下位階層の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループに属する上記コンテンツデータを再生するデータ再生手段と
を具えることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項5】
上記コンテンツ検索情報の示す上記階層構造化された上記グループのうち同一階層の1又は複数の当該グループのグループ名を表示するグループ名表示手段と、
上記表示手段に表示される上記グループ名を選択させるための選択手段と、
上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された最下位階層よりも上位の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループよりも1階層下位の1又は複数の上記グループの上記グループ名を表示させ、上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された上記最下位階層の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループに属する上記コンテンツデータの名称を表示させるように上記表示手段を制御する表示制御手段と
を具えることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項6】
上記コンテンツ検索情報の示す上記階層構造化された上記グループのうち同一階層の1又は複数の当該グループのグループ名を表示するグループ名表示手段と、
上記表示手段に表示される上記グループ名を選択させるための選択手段と、
上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された最下位階層よりも上位の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループよりも1階層下位の1又は複数の上記グループの上記グループ名を表示させ、上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された上記最下位階層の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループに属する上記コンテンツデータの名称を表示させるように上記表示手段を制御する表示制御手段と、
上記選択手段を介して、上記表示手段に表示された上記最下位階層の上記グループの上記グループ名が選択されると、当該選択されたグループ名の上記グループに属する上記コンテンツデータを再生するデータ再生手段と
を具えることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項7】
外部からコンテンツデータを取り込んで記憶する記憶ステップと、
上記外部から、上記記憶された上記コンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込ステップと、
上記情報取込ステップで取り込まれた上記属性別コンテンツ情報を用いて、上記記憶された上記コンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成ステップと
を具えることを特徴とするコンテンツ記憶方法。
【請求項8】
情報処理装置に対して、
外部からコンテンツデータを取り込んで記憶する記憶ステップと、
上記外部から、上記記憶された上記コンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込ステップと、
上記情報取込ステップで取り込まれた上記属性別コンテンツ情報を用いて、上記記憶された上記コンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成ステップと
を実行させるためのコンテンツ記憶プログラム。
【請求項9】
コンテンツデータを転送するコンテンツ転送装置と、当該コンテンツ転送装置から転送された上記コンテンツデータを記憶するコンテンツ記憶装置とから構築されるコンテンツ転送記憶システムにおいて、
上記コンテンツ転送装置は、
上記コンテンツデータを上記コンテンツ記憶装置に転送するコンテンツ転送手段と、
上記コンテンツ転送手段により上記コンテンツ記憶装置に転送された上記コンテンツデータの属性毎に当該コンテンツデータを分類して示す属性別コンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成手段と、
上記コンテンツ情報生成手段により生成された上記属性別コンテンツ情報を上記コンテンツ記憶装置に転送する情報転送手段と
を具え、
上記コンテンツ記憶装置は、
上記コンテンツ転送装置から転送された上記コンテンツデータを取り込むコンテンツ取込手段と、
上記コンテンツ取込手段により取り込まれた上記コンテンツデータを記憶する記憶手段と、
上記コンテンツ転送装置から転送された上記属性別コンテンツ情報を取り込む情報取込手段と、
上記情報取込手段により取り込まれた上記属性別コンテンツ情報を用いて、上記記憶手段に記憶された上記コンテンツデータの検索に使用するコンテンツ検索情報を生成する検索情報生成手段と
を具えることを特徴とするコンテンツ転送記憶システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−18894(P2006−18894A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193888(P2004−193888)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】