説明

コントローラ支持装置、及びコントローラ支持システム

【課題】互いに太さの異なる2つのコントローラを安定的に支持できるコントローラ支持装置を提供する。
【解決手段】コントローラ支持装置10は、第1コントローラ90を嵌めることができる大きさの支持凹部13が形成された台座12を有している。また、コントローラ支持装置10は、支持凹部13に嵌められたコントローラの外面に押し当てて、当該コントローラを支持するための支持部材21を有している。支持部材21は、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められた時に当該第1コントローラ90の外面に当る第1支持位置と、第1コントローラ90より細い第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時に当該第2コントローラ80の外面に当る第2支持位置との間を移動可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに太さの異なる2つのコントローラの支持に利用できるコントローラ支持装置、及び、それを含むコントローラ支持システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム装置や、オーディオビジュアル装置において、ユーザが手で操作するコントローラが利用されている(例えば、下記特許文献1参照)。こういったコントローラには、ユーザが片手で握って操作できるコントローラがある。近年では、この種のコントローラが利用可能な電子機器として、ユーザによる操作方法が異なる2つのコントローラが利用可能なものある。例えば、ユーザが主にボタン操作するコントローラと、ユーザがコントローラを揺らしたときにその揺れを検知し、その揺れに応じた信号を出力するコントローラとが利用可能なゲーム装置がある。こういったコントローラは、ユーザの操作の仕方に応じて、その太さ等が設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6231444号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こういったコントローラを、その不使用時に、立てた状態で支持するための支持装置が検討されている。しかしながら、2つのコントローラの太さが異なる場合に、一方のコントローラの太さにのみ適合した支持装置は、他方のコントローラを安定的に支持できず、利便性が良くない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、互いに太さの異なる2つのコントローラを安定的に支持できるコントローラ支持装置、及び、コントローラ支持システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るコントローラ支持装置は、互いに太さの異なる第1のコントローラと第2のコントローラのいずれをも嵌めることができる大きさの凹部が形成された台座を備える。また、前記コントローラ支持装置は、前記台座によって支持され、且つ、前記第1のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第1のコントローラの外面に押し当てられる第1の位置と、前記第2のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第2のコントローラの外面に押し当てられる第2の位置との間を移動可能な支持部材を備える。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るコントローラ支持システムは、第1のコントローラと、前記第1のコントローラと太さの異なる第2のコントローラと、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを支持するためのコントローラ支持装置と、を備える。前記コントローラ支持装置は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラのいずれをも嵌めることができる大きさの凹部が形成された台座を備える。また、前記コントローラ支持装置は、前記台座に支持され、且つ、前記第1のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第1のコントローラの外面に押し当てられる第1の位置と、前記第2のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第2のコントローラの外面に押し当てられる第2の位置との間を移動可能な支持部材を備える。
【0008】
本発明によれば、前記コントローラ支持装置によって、第1のコントローラと第2のコントローラのいずれをも安定的に支持できる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記コントローラ支持装置は、前記凹部に嵌められるコントローラが前記凹部内の所定の位置に到来した時に、当該コントローラに押されて移動する被押圧部と、前記被押圧部と連動可能に設けられ、前記被押圧部が動いた時に前記支持部材の移動を抑制するように動く係止部と、を有するストッパ機構をさらに備えてもよい。この態様によれば、凹部に嵌められたコントローラをさらに安定的に支持できる。
【0010】
また、この態様では、前記第2のコントローラは、前記第1のコントローラよりも細いコントローラであり、前記第2のコントローラが前記所定の位置に到来したときに、前記係止部は、前記支持部材の前記第2の位置から前記第1の位置への移動を規制してもよい。こうすることによって、第2のコントローラが台座に形成された凹部に嵌められた時に、支持部材が第1の位置に向けて移動しないので、第2のコントローラの支持をさらに安定させることができる。この態様では、さらに、前記係止部は、前記被押圧部が移動した時に、前記支持部材の進路上の位置に移動するよう配置されてもよい。
【0011】
また、この態様では、前記第2の位置は前記第1の位置よりも前記凹部の内方に位置し、前記支持部材は、前記第2の位置よりもさらに内方の通常位置と、前記第1の位置との間で移動可能となっており、且つ、前記通常位置に向けて付勢されてもよい。こうすることによって、第2のコントローラが台座に形成された凹部に嵌められた時に、第2の位置にある支持部材が通常位置に向けて付勢されるので、第2のコントローラの支持をさらに安定させることができる。
【0012】
また、本発明の他の態様では、前記支持部材は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラのそれぞれの外面に形成された被係合部と嵌り合うように形成された係合部を有してもよい。この態様よれば、第1のコントローラと第2のコントローラのいずれをもさらに安定的に支持できる。
【0013】
また、この態様では、前記係合部は、その先端が前記支持部材から突出するように配置され、且つ後退可能となるように設けられてもよい。こうすることによって、ユーザが第1のコントローラと第2のコントローラを凹部に嵌め易くなる。また、ユーザが、第1のコントローラと第2のコントローラを凹部から円滑に抜くことができるようになる。
【0014】
また、本発明のさらに他の態様では、前記支持部材として、互いに向き合うように配置される2つの支持部材を有してもよい。この態様によれば、第1のコントローラと第2のコントローラのいずれをもさらに安定的に支持できる。
【0015】
また、本発明のさらに他の態様では、前記コントローラ支持装置は、前記第1のコントローラ及び前記第2のコントローラと電気的に接続するための接触部を有する端子をさらに備えてもよい。この態様によれば、例えば、凹部に嵌められたコントローラを充電できるようになる。
【0016】
また、この態様では、前記コントローラ支持装置は、前記凹部に嵌められるコントローラが前記凹部内の所定の位置に到来した時に、当該コントローラに押されて移動する被押圧部を、さらに備えてもよい。そして、前記台座は前記端子の前記接触部を収容する収容部を有し、前記端子の前記接触部は、前記被押圧部と連動可能に設けられ、前記被押圧部が移動した時に前記台座の前記収容部から突出してもよい。こうすることによって、端子の接触部に対するコントローラの位置が適切でない場合に、接触部がコントローラに当ることを防止できる。
【0017】
また、この態様では、さらに、前記台座の前記凹部の内面には、少なくとも一部が前記被押圧部よりも高い位置に位置するとともに、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラに形成された凹部と嵌合可能な凸部が形成されてもよい。こうすることによって、コントローラの凹部に対する向きが適切な場合に、端子の接触部が収容部から突出するようになる。
【0018】
また、本発明のさらに他の態様では、前記支持部材は、前記第1コントローラと前記第2コントローラの外周面における少なくとも2つの位置で前記外周面に当接する当接部を含んでもよい。この態様によれば、凹部に嵌められたコントローラをさらに安定的に支持できる。
【0019】
また、この態様では、さらに、前記少なくとも2つの位置は、前記凹部の中心線を通り且つ前記支持部材の移動方向と平行な平面を挟んで互いに反対側の位置でもよい。こうすることによって、凹部に嵌められたコントローラが、支持部材の移動方向に対して直交する方向に傾倒するのを抑制できる。
【0020】
また、本発明のさらに他の態様では、前記台座には2つの前記凹部が形成され、前記2つの凹部のそれぞれに前記支持部材が設けられてもよい。この態様によれば、第1のコントローラと第2のコントローラの双方を同時に支持できる。また、第1のコントローラと第2のコントローラをいずれの凹部にも嵌めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態の例であるコントローラ支持システムの構成を示す図である。
【図2】上記コントローラ支持システムを構成するコントローラ支持装置の分解斜視図である。
【図3】上記コントローラ支持装置が有する支持装置本体の斜視図である。
【図4】上記支持装置本体の平面図である。
【図5】図4に示すV−V線での断面図である。
【図6】図4に示すVI−VI線での断面図である。
【図7】上記支持装置本体の背面図である。
【図8】上記支持装置本体の正面図である。
【図9】上記支持装置本体の底面図である。
【図10】図4に示すX−X線での断面図である。
【図11】上記支持装置本体が有する支持部材の動きを示すための平面図である。図11(a)は、いずれのコントローラも装着されていない通常状態での支持装置本体を示し、図11(b)は第2コントローラが装着された時の支持装置本体を示し、図11(c)は第1コントローラが装着された時の支持装置本体を示している。
【図12】上記支持装置本体が有するストッパ機構の動きを示す図である。図12(a)は通常状態にある支持装置本体を示し、図12(b)は、第2コントローラが装着された時の支持装置本体を示している。
【図13】上記支持装置本体が有するストッパ機構の動きを示す図である。図13(a)は、通常状態にある支持装置本体を示し、図13(b)は、第2コントローラが装着された時の支持装置本体を示し、図13(c)は第1コントローラが装着された時の支持装置本体を示している。
【図14】上記コントローラ支持装置に設けられた端子の動きを説明するための図である。図14(a)は、通常状態にある支持装置本体を示し、図14(b)はコントローラが装着された時の支持装置本体を示している。
【図15】本発明の他の態様におけるコントローラ支持装置の斜視図である。図15(a)は当該コントローラ支持装置を斜め上方から臨む図であり、図15(b)は当該コントローラ支持装置を斜め下方から臨む図である。
【図16】図15に示すコントローラ支持装置の斜視図であり、同図においてはコントローラ支持装置の蓋部材が取り外されている。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の例であるコントローラ支持システム1の構成を示す図である。
【0023】
図1に示すように、コントローラ支持システム1は、ユーザの操作に応じて電子機器(不図示)を制御するための第1コントローラ90と第2コントローラ80とを有している。この例の第2コントローラ80と第1コントローラ90は、ユーザの操作に応じてゲーム機を制御するためのコントローラである。ユーザは、その使用時には、第2コントローラ80と第1コントローラ90の双方を、或いは、いずれか一方を手で握って操作する。
【0024】
第2コントローラ80は、複数の押しボタン81と、ユーザが前後左右に傾けて操作することのできる操作スティック82とを有している。第1コントローラ90も複数の押しボタン91を有している。また、第1コントローラ90は、加速度センサを内蔵しており、例えばユーザが第1コントローラ90を揺らしたときに、その揺れを検知する。この例の第2コントローラ80と第1コントローラ90は、その使用時には無線でゲーム機と繋がり、ユーザの操作に応じた信号をゲーム機に送信する。また、第2コントローラ80と第1コントローラ90は充電式の電池を内蔵しており、後述するようにコントローラ支持装置10によって充電される。
【0025】
第2コントローラ80と第1コントローラ90はいずれも、細長いコントローラである。第2コントローラ80と第1コントローラ90は互いに太さが異なっている。換言すると、第2コントローラ80の幅(後述する支持部材21が当接する方向(この例では左右方向(X1−X2方向)での幅)と第1コントローラ90の幅が互いに異なっている。具体的には、第2コントローラ80は第1コントローラ90よりも細くなっている。この例では、第1コントローラ90と第2コントローラ80は概ね円柱状であり、第2コントローラ80の断面(第2コントローラ80の長さ方向に直交する面を切断面とする断面)の外径は、第1コントローラ90の断面(第1コントローラ90の長さ方向に直交する面を切断面とする断面)の外径よりも小さくなっている。また、第2コントローラ80の底面83と第1コントローラ90の底面93は、いずれも半球状に丸められている。
【0026】
図1に示すように、コントローラ支持システム1は、コントローラ80,90を支持するためのコントローラ支持装置10を含んでいる。図2はコントローラ支持装置10の分解斜視図である。図3はコントローラ支持装置10が有する支持装置本体11の斜視図である。図4は支持装置本体11の平面図である。図5は図4に示すV−V線での断面図であり、図6は図4に示すVI−VI線での断面図である。図7は支持装置本体11の背面図、すなわち、図3において矢印VIIの示す方向に支持装置本体11を臨む図である。図8は支持装置本体11の正面図である。図9は支持装置本体11の底面図である。図10は図4に示すX−X線での断面図である。
【0027】
図2又は図3に示すように、コントローラ支持装置10は、筐体19に収容された支持装置本体11を有している。支持装置本体11は、コントローラ80,90を載せるための台座12を有している。
【0028】
図3又は図5に示すように、台座12は概ね水平な板状に形成された上板部14を有している。上板部14には上方に開いた凹部(以下、支持凹部)13が形成されている。支持凹部13は太い方のコントローラである第1コントローラ90の下部(ここでは半球状の部分)を嵌めることができる大きさを有している。詳細には、支持凹部13は、半球状の底面83,93に対応して概ね半球状に形成され、その上縁13iは略円形となっている。また、支持凹部13の内径(上縁13iの直径R)は、第1コントローラ90の太さに対応した大きさとなっている。具体的には、支持凹部13の内径は第1コントローラ90の外径と概ね等しくなっている。支持凹部13には、細い方のコントローラである第2コントローラ80の下部をも嵌めることができる。
【0029】
また、図3に示すように、支持装置本体11は2つの支持部材21を有している。支持部材21は、支持凹部13に嵌められたコントローラ80,90の外周面(外面における、コントローラ80,90の中心線を囲む略筒状の部分)に押し当てられて、これらを支持する部材である。2つの支持部材21は、概ね左右対称の形状を有し、且つ、左右方向(図においてX1−X2が示す方向)において互いに向き合うように配置されている。
【0030】
図4又は図10に示すように、支持部材21は板状に形成され、上板部14上で支持されている。支持部材21の前後方向(Y1−Y2方向)の幅は、支持凹部13の前後方向の幅より大きくなっており、支持部材21は、支持凹部13の一部(外側部分)を上方から覆っている。すなわち、支持部材21は、支持凹部13の上縁13iを越えて、支持凹部13の内方に向かって、すなわち、鉛直方向に向いた支持凹部13の中心線Cに向かって張り出すように配置されている。そのため、左右の支持部材21の互いに対向する面(以下、当接面)21aは、支持凹部13の上縁13iよりも内方に位置している。
【0031】
支持部材21は上板部14上で左右方向に移動可能となっている。この例では、コントローラ支持装置10は2つの支持部材21を有し、それらは開閉可能に設けられている。すなわち、2つの支持部材21は、互いに接近、或いは離れることができるように支持されている。
【0032】
図11は、支持部材21の動きを示すための平面図である。図11(a)は通常状態(いずれのコントローラ80,90も装着されていない状態)にある支持装置本体11を示し、図11(b)は第2コントローラ80が装着された時の支持装置本体11を示し、図11(c)は第1コントローラ90が装着された時の支持装置本体11を示している。
【0033】
上述したように、支持凹部13は、第2コントローラ80の下部と第1コントローラ90の下部のいずれをも嵌めることができる大きさに形成されている。図11に示すように、支持部材21は、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められた時に第1コントローラ90の外周面に当る位置(図11(c)で示される支持部材21の位置、以下において第1支持位置)と、第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時に当該第2コントローラの外周面に当る位置(図11(b)で示される支持部材21の位置、以下において第2支持位置)との間を移動可能となっている。この例では、第2コントローラ80は第1コントローラ90よりも細いコントローラである。そのため、第2支持位置は、第1支持位置よりも支持凹部13の中心線Cに近くなっており、すなわち第1支持位置よりも支持凹部13の内方の位置である。そのため、第2支持位置にある2つの支持部材21の間隔は、第1支持位置にあるそれらの間隔よりも小さくなっている。
【0034】
また、図4及び図11(a)に示すように、支持部材21は、いずれのコントローラ80,90も支持凹部13に嵌められていない通常状態においては、第2支持位置よりもさらに支持凹部13の中心線Cに近い位置、すなわち第2支持位置よりもさらに内方の位置(以下、通常位置)に位置している。左右の支持部材21が通常位置にあるときに、それらの当接面21aの間隔が最も小さくなっている。
【0035】
支持部材21は通常位置に向けて付勢されている。この例では、図8又は図9に示すように、左右の支持部材21の前縁には、下方に突出する凸部24が形成されている。左右の支持部材21の凸部24に、これらを引き寄せる力を発揮するバネ29が掛け渡されている。また、図3に示すように、支持部材21の後部21gには、後方に突出する凸部27が形成されている。左右の支持部材21の凸部27にも、これらを引き寄せる力を発揮するバネ41が掛け渡されている。これによって、第2コントローラ80或いは第1コントローラ90が支持凹部13から取り外されたときには、支持部材21は通常位置に戻る。
【0036】
なお、図3に示すように、台座12の上板部14には、上方に突出するとともに、左右の支持部材21の間に位置するストッパ14bが形成されている。この例では、ストッパ14bは、左右の支持部材21の後部21gの間に位置し、それらが通常位置を越えて互いに接近することを阻止している。
【0037】
支持凹部13に第2コントローラ80が嵌められるときには、2つの支持部材21は、バネ29,41の力に抗して、第2コントローラ80の底面83によって押し広げられる。その結果、2つの支持部材21は、通常位置から第2支持位置まで移動する。そして、2つの支持部材21は、バネ29,41の力を受けて、左右から第2コントローラ80を挟み、これらを保持する。また、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められるときにも、2つの支持部材21は、バネ29,41の力に抗して、底面93によって押し広げられる。その結果、2つの支持部材21は、通常位置から第2支持位置を通過して第1支持位置まで移動する。そして、2つの支持部材21は、バネ29,41の力を受けて、左右から第1コントローラ90を挟む。
【0038】
図4に示すように、支持部材21の当接面21aは、第1コントローラ90と第2コントローラ80の外周面に合わせて形成されている。この例では、コントローラ80,90は概ね円柱状に形成されている。そのため、当接面21aは、それらの外周面に合わせて湾曲している。この例では2つの支持部材21が互いに向き合うように配置されているため、各支持部材21の当接面21aは、コントローラ80,90の外周面の半周に合わせて湾曲し、平面視で円弧状となっている。そして、2つの当接面21aは、支持凹部13にコントローラ80,90が嵌められた時には、それらの外周面を取り囲む。なお、支持凹部13の上縁13iは円形であり、当接面21aは、コントローラ80,90の外周面と上縁13iとに合わせて湾曲している(図11(c)参照)。支持凹部13にコントローラ80,90が嵌められた時には、上縁13iはそれらの外周面に当ることなく、当接面21aが外周面に当る。
【0039】
2つの当接面21aの間には隙間が設けられており、それらの隙間から、支持凹部13の上縁13iの一部が露出している。すなわち、図4に示すように、支持部材21には、円弧状の当接面21aの端部から前方及び後方にそれぞれ伸びる対向面21hが形成されている。左右の支持部材21の対向面21hは互いに向き合うと共に、左右方向に離れて位置している。支持凹部13の上縁13iの一部は、左右の対向面21hの間から露出している。第1コントローラ90よりも細い第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時には、第2コントローラ80の外周面と、左右の対向面21hの間から露出した、上縁13iの一部との間に僅かな隙間が設けられる。
【0040】
第2コントローラ80は第1コントローラ90よりも細いコントローラであるため、2つのコントローラ80,90の湾曲度合いは異なっている。そのため、この例の当接面21aは、図4に示すように、第2コントローラ80の外周面に当接する第2当接面21bと、第2当接面21bの両側に位置し、第1コントローラ90の外周面に当接する2つの第1当接面21cとを含んでいる。第2当接面21bは、互いに離れた少なくとも2つの位置で、第2コントローラ80の外周面に当接する。この例では、第2当接面21bは、第2コントローラ80の外周面に合わせて湾曲した円弧状であり、その全体が第2コントローラ80の外周面に当接する。第2当接面21bは、支持凹部13の中心線Cを通り且つ支持部材21の移動方向(この例では左右方向(X1−X2方向))と平行な平面P1の両側に形成されている。そのため、支持部材21が第2コントローラ80に押し付けられたとき、当該第2コントローラ80の前後方向(支持部材21の移動方向に垂直な方向)への傾倒も抑えられる。また、2つの第1当接面21cは、平面P1を挟んで互いに反対側に位置している。そのため、支持部材21が第1コントローラ90に押し付けられたとき、第1コントローラ90の前後方向への傾倒も抑えられる。このようにして、各支持部材21は、コントローラ80,90の外周面の半周における複数の位置を支持する。
【0041】
台座12と支持部材21とには、支持部材21の移動方向を規制するガイドが形成されている。この例では、図4又は図9に示すように、上板部14には、左右方向に細長い複数のガイド溝14aが形成されている。上板部14の右側と左側のそれぞれに、平行な2つのガイド溝14aが形成されている。支持部材21は、各ガイド溝14aに嵌められる複数の凸部22を有している。凸部22がガイド溝14aに沿って移動することによって、支持部材21は左右方向で直線的に移動する。この例では、2つの支持部材21の移動方向は互いに平行で、且つ、反対向きとなっている。
【0042】
さらに、図3に示すように、左右の支持部材21はピニオンギア28を介して連結されている。ピニオンギア28は、支持部材21の移動に伴って回転するように配置されている。この例では、各支持部材21は、反対側の支持部材21に向かって、それらの移動方向(すなわち右方向又は左方向)に伸びるラック21fを有し、2つのラック21fの間にピニオンギア28が配置されている。ピニオンギア28はラック21fに形成された歯と噛み合っている。そのため、一方の支持部材21の移動は、このピニオンギア28によって、他方の支持部材21に伝えられる。その結果、2つの支持部材21は互いに反対方向に等距離だけ移動する。
【0043】
図10に示すように、支持部材21は、支持凹部13の半径方向の中心線Cに向かって突出する、細長い係合ピン25を含んでいる。係合ピン25は、支持部材21の当接面21aから突出している。
【0044】
この例では、支持部材21内には収容室21dが形成され、支持部材21の当接面21aには、収容室21dまで伸びる孔21eが形成されている。係合ピン25は、収容室21dから孔21eに挿入されている。そして、係合ピン25の先端25aは、当接面21aから中心線Cに向かって突出している。左右の支持部材21に設けられた2つの係合ピン25は、左右方向で互いに向き合っている。
【0045】
第2コントローラ80の外周面には2つの凹部80aが形成され、これらの位置は係合ピン25の先端25aの位置に対応している(図1参照)。また、第1コントローラ90の外周面にも2つの凹部90aが形成され、これらの位置は、係合ピン25の先端25aの位置に対応している(図1参照)。コントローラ80,90が支持凹部13に嵌められた時には、係合ピン25の先端25aは、コントローラ80,90の凹部80a,90aに嵌る。
【0046】
先端25aが凹部80a,90aに嵌る方向(この例では、左右方向)は、コントローラ80,90が支持凹部13に嵌められる方向(この説明では、上下方向)に対して概ね垂直となっている。そのため、先端25aが凹部80a,90aに嵌ることによって、コントローラ80,90の支持凹部13からの抜けが防止される。すなわち、コントローラ80,90の上方への移動が抑えられる。また、支持凹部13の中心線Cを中心としたコントローラ80,90の右回り及び左回りの回転も規制される。
【0047】
なお、上述したように、2つの支持部材21は、コントローラ80,90を挟むように配置されており、コントローラ80,90の左右方向への傾倒は、これら2つの支持部材21によって制限される。また、上述したように、各支持部材21の当接面21aは、平面P1の両側にある少なくとも2つの位置で、コントローラ80,90の外周面に当接し、コントローラ80,90を支持している。そのため、コントローラ80,90の前後方向への傾倒も、左右の支持部材21によって制限される。また、この例では、後述するように、支持凹部13には、上方に突出する凸部13eや収容壁13dが形成され、コントローラ80,90には凸部13eと収容壁13dとが嵌る凹部が形成されている。コントローラ80,90の左右方向及び前後方向への傾倒は、凸部13eと収容壁13dがコントローラ80,90に嵌ることによっても規制される。
【0048】
係合ピン25は、先端25aが支持部材21から突出するように配置されるとともに、後退可能となるように支持されている。つまり、係合ピン25が通常位置(コントローラ80,90から力を受けていないときの位置、図10に示す係合ピン25の位置)にあるとき、先端25aはコントローラ80,90の外周面に当接する当接面21aから突出している。係合ピン25は、支持部材21の動きとは独立して通常位置から後退できるよう設けられている。この例では、図10に示すように、係合ピン25は収容室21dから孔21eに挿入されている。そのため、係合ピン25の先端25aは、収容室21dに向かって引っ込むことができる。なお、収容室21d内にはバネ26が配置されている。係合ピン25は、このバネ26によって、通常位置に向けて付勢されている。すなわち、バネ26は係合ピン25の基部25bを支持凹部13の中心線Cに向けて押している。
【0049】
支持凹部13にコントローラ80,90が嵌められるとき、係合ピン25は次のように動く。まず、コントローラ80,90の底面83,93が支持部材21の当接面21aに当たり、2つの支持部材21を押し広げる。この時、係合ピン25の先端25aにも底面83,93が当たり、係合ピン25は当接面21aに形成された孔21eに沈むように動く。コントローラ80,90の外周面に形成された凹部80a,90aの位置と係合ピン25の位置とが合致したとき、係合ピン25は通常位置に復帰し、先端25aは凹部80a,90aに嵌る。
【0050】
なお、凹部80aの高さ(第2コントローラ80の底面83の最下部から、凹部80aを含む水平面までの距離)は、凹部90aの高さ(第1コントローラ90の底面93の最下部から、凹部90aを含む水平面までの距離)と等しくなっている。そのため、凹部80aに係合ピン25が嵌る位置まで第2コントローラ80が支持凹部13に挿入された時の、底面83の高さ(支持凹部13の底面13hから底面83の最下部までの距離)と、凹部90aに係合ピン25が嵌る位置まで第1コントローラ90が支持凹部13に挿入された時の、底面93の高さは等しくなっている。
【0051】
図5に示すように、コントローラ支持装置10はストッパ機構30を備えている。ストッパ機構30は、細い方のコントローラである第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時に、支持部材21の第2支持位置からの移動を規制するための機構である。ストッパ機構30は、支持凹部13にコントローラ80,90が嵌められた時に、コントローラ80,90に押されて移動する被押圧部33を有している。また、ストッパ機構30は、被押圧部33に連動するよう設けられ、支持部材21の移動を抑制するための係止部34aを有している。この例では、ストッパ機構30は、支持凹部13の下方に配置されるレバー31を備えている。この例では、レバー31は、左右の支持部材21の間の下方に位置している。被押圧部33と係止部34aは、このレバー31に形成されている。
【0052】
図5及び図9に示すように、レバー31は、回転可能に支持された支点部32を有している。この例では、レバー31は左右方向に突出する2つの支点部32を有している。支持凹部13の下面には2つの突起15が形成され、これらの突起15が支点部32を回転可能に支持している。レバー31は、支点部32の回転の中心線が、支持部材21の移動方向(ここでは左右方向)に向くように配置されている。
【0053】
被押圧部33はレバー31の一端側に位置している。また、レバー31は、支点部32から被押圧部33とは反対側に伸びるアーム34を有し、係止部34aはこのアーム34の先端に位置している。すなわち、支点部32は、被押圧部33と係止部34aとの間に位置している。
【0054】
図12及び図13はストッパ機構30の動きを示す図である。図12は、図5と同じ切断線で得られる断面を示している。図12(a)は通常状態にある支持装置本体11を示し、図12(b)は、第2コントローラ80が装着された時の支持装置本体11を示している。図13は支持装置本体11の背面図であり、図13(a)は、図7と同様に通常状態にある支持装置本体11を示し、図13(b)は、第2コントローラ80が装着された時の支持装置本体11を示し、図13(c)は第1コントローラ90が装着された時の支持装置本体11を示している。
【0055】
被押圧部33は、コントローラ80,90が、支持凹部13内の所定の位置(以下、正規の位置とする)に到来した時に、当該コントローラ80,90が被押圧部33に当るように配置されている。この例では、図5に示すように、被押圧部33は、支持凹部13の底に配置されている。詳細には、支持凹部13の底面13hには開口13aが形成され、被押圧部33はこの開口13aから上方に突出している。
【0056】
レバー31は、図12(a)に示すレバー31の位置(被押圧部33が底面13hから上方に突出し、且つレバー31の一端側が支持凹部13の下面に当っている時の位置(通常レバー位置))と、図12(b)に示すレバー31の位置(被押圧部33の上面の高さが底面13hと概ね等しくなる位置(被押圧レバー位置)との間で、支点部32を中心にして回転可能となっている。そのため、図12に示すように、コントローラ80,90の下部が適切に支持凹部13に嵌った時には、コントローラ80,90の底面83,93が、被押圧部33に当って被押圧部33を押し下げ、被押圧部33の上面の高さは底面13hと概ね等しくなる。なお、図5に示すように、支持凹部13の下面とレバー31との間には、レバー31を通常レバー位置に向けて付勢するバネ35が配置されている。
【0057】
なお、ここで支持凹部13内の正規の位置とは、支持凹部13におけるコントローラ80,90の位置として許容される最も低い位置である。この例では、上述した支持部材21に設けられた係合ピン25が、コントローラ80,90に形成された凹部80a,90aに嵌った時のコントローラ80,90の位置である。
【0058】
上述したように、係止部34aは支点部32を挟んで被押圧部33とは反対側に位置している。そのため、図12に示すように、係止部34aは、支点部32を中心にして被押圧部33とは反対方向に動く。すなわち、被押圧部33が下方に移動したときには、係止部34aは上方に移動する。
【0059】
係止部34aは、被押圧部33が下方に移動した時に、支持部材21の移動を抑制するように動く。この例では、第2コントローラ80が支持凹部13における正規の位置に到来したときに、係止部34aは、支持部材21が第2支持位置を越えて第1支持位置に向かって移動するのを規制する。具体的には、図13(a)及び図13(b)に示すように、第2コントローラ80が正規の位置に到来し、被押圧部33が下方に移動した時、係止部34aは、第1支持位置に向かう支持部材21の進路上の位置に移動する。その結果、係止部34aは、支持部材21が第2支持位置を越えて第1支持位置に向かって移動するのを阻止する。
【0060】
この例では、図5又は図7に示すように、支持部材21は、その後部21gに、下方に突出する被係止部23を有している。左右の支持部材21の被係止部23は、互いに向き合うように配置されている。この例では、各支持部材21の後部21gは、反対側の支持部21に向かって、すなわち、支持凹部13の中心線Cを通り且つ前後方向に平行な平面P2に向かって伸びる延伸部23aを有している。被係止部23は、延伸部23aの先端から下方に伸びている。左右の支持部材21が有する被係止部23は、平面P2の両側に位置し、僅かな間隔を空けて向き合っている。図7に示すように、レバー31のアーム34は、被係止部23の下方に位置している。アーム34の先端には、左右方向で互いに向き合う壁状に形成された、2つの係止部34aが形成されている。2つの係止部34aも、被係止部23と同様に、平面P2を挟んで互いに反対側に位置している。2つの係止部34aの間隔は、左右の被係止部23の間隔より大きくなっている。
【0061】
図13に示すように、左右の被係止部23は、支持部材21の移動によって、図13(a)及び図7に示す通常位置(支持部材21が通常位置にあるときの被係止部23の位置(通常被係止部位置)、左右の被係止部23が最も接近した最近接位置)から互いに離れるように移動する。すなわち、被係止部23は、第1コントローラ90が嵌められた時には、最近接位置から、図13(c)が示す被係止部23の位置(第1の被係止部位置、被係止部23の移動が係止部34aによって規制されない非ロック位置、左右の被係止部23が最も離れた位置、以下において最離隔位置とする)まで移動する。また、被係止部23は、第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時には、最近接位置から、図13(b)に示す被係止部23の位置(第2の被係止部位置、被係止部23の移動が係止部34aによって規制されるロック位置、以下においては中途離隔位置とする)に移動する。
【0062】
図12(b)又は図13(b)に示すように、第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められる時、第2コントローラ80の底面83が左右の支持部材21を押し広げ、その結果、2つの被係止部23は中途離隔位置に配置される。また、この時、第2コントローラ80の底面83はレバー31の被押圧部33を押し下げる。被押圧部33のその移動によって、左右の係止部34aは被係止部23の進路上の位置まで上方に移動し、中途離隔位置にある2つの被係止部23を挟むように配置される。その結果、中途離隔位置を越える被係止部23の移動が阻止される。これによって、左右の支持部材21が第2支持位置からさらに広がることが防止され、コントローラ支持装置10による第2コントローラ80の支持が確実になる。
【0063】
一方、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められるときには、係止部34aは、被係止部23の最離隔位置への移動を許容する。この例では、図13(c)に示すように、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められ、その底面93が左右の支持部材21を押し広げる時、2つの被係止部23は最離隔位置に向けて移動する。また、この時、第1コントローラ90の底面93がレバー31の被押圧部33を押し下げるため、左右の係止部34aは被係止部23の進路上の位置に向かって上方に移動する。第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められる場合には、係止部34aが被係止部23の進路上の位置に達する前に、被係止部23は中途離隔位置を通過している。すなわち、被係止部23が中途離隔位置を通過した後に、係止部34aが被係止部23の進路上の位置に達するように、係止部34aが被係止部23の進路に至るタイミングや、レバー31の回転が開始するタイミングが設定されている。例えば、コントローラ支持装置10の設計段階において、被押圧部33の高さを調整したり、通常状態にある係止部34aから、被係止部23の進路上の位置までの距離を調整することによって、これらのタイミングを調整できる。なお、第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められる時には、係止部34は、被係止部23が中途離隔位置を通過する前に、当該被係止部23の進路上に到来するため、被係止部23の中途離隔位置を越える移動が阻止される。
【0064】
図4、図6又は図9に示すように、コントローラ支持装置10は、コントローラ80,90と電気的に接続するための複数の端子4を有している。複数の端子4は、支持凹部13の下方に配置され、左右方向に並んでいる。コントローラ80,90の底面83,93には、端子4に接触させるための小さな板状の接触端子83a,93aが設けられている(図1参照)。なお、端子4には不図示の電線(不図示)が接続されている。また、端子4は、例えば、コントローラ80,90を充電するための端子として利用される。
【0065】
図6に示すように、端子4は細長い金属材料(この例ではトーションバネ)によって構成され、レバー31と概ね平行に配置されている。端子4は、その先端部に接触部4aを有している。台座12は接触部4aを収容するように形成されている。この例では、支持凹部13の底面13hに、左右方向に並ぶ複数の端子孔13cが形成されている。また、支持凹部13は、端子孔13cの縁で立つ収容壁13dを有している。接触部4aは、端子孔13cから上方に突出し、収容壁13dによって囲まれている。このようにして、接触部4aは収容壁13dに収容されている。
【0066】
なお、コントローラ80,90の底面83,93には、複数の凹部が形成され、この凹部の内側に接触端子83a,93aが設けられている。そのため、コントローラ80,90が支持凹部13における正規の位置に達した時、底面83,93に形成された凹部に収容壁13dが嵌る。
【0067】
図14は端子4の動きを説明するための図である。図14では、図6と同じ切断線で得られる断面が示されている。図14(a)は、図6と同様に通常状態にある支持装置本体11を示し、図14(b)は第2コントローラ80が装着された時の支持装置本体11を示している。
【0068】
端子4の接触部4aは、レバー31の被押圧部33と連動するよう設けられている。具体的には、接触部4aは、被押圧部33が下方に動いたときに、支持凹部13の内側に突出するように設けられている。この例では、被押圧部33が下方に動いたときに、接触部4aが収容壁13dの間から上方に突出するように、レバー31と端子4とが連結されている。
【0069】
詳細には、図6に示すように、端子4は、その端部(接触部4aとは反対側の端部)に、回転可能に支持された支点部4bを有している。また、端子4は、レバー31と連結される連結部4cを有している。接触部4aと連結部4cは、支点部4bに対して同じ方向に位置している。すなわち、連結部4cは支点部4bと接触部4aとの間の部分に形成されている。上述したように、レバー31は被押圧部33とは反対方向に伸びるアーム34を有しており、連結部4cはこのアーム34に連結されている。
【0070】
上述したように、被押圧部33が押し下げられたときには、アーム34は支点部32を中心にして上方に移動する(図12(b)参照)。そのため、図14(b)に示すように、被押圧部33が押し下げられたときには、連結部4cも上方に移動する。接触部4aは、支点部4bに対して、連結部4cと同じ方向に位置しているので、接触部4aは、支点部4bを中心にして連結部4cと同じ方向に移動する。すなわち、図14に示すように、接触部4aは、連結部4cとともに、上方に移動する。その結果、支持凹部13に形成された収容壁13dから接触部4aの端部は上方に突出する。
【0071】
なお、図7に示すように、この例の支点部4bはコイル状に形成されている。台座12の上板部14の下方には、上板部14から下方に伸びる柱部17を介して上板部14に連結された下板部16が配置されている。この下板部16は、左右方向に向いた軸部16aを有している。コイル状の支点部4bは、この軸部16aに嵌められ、回転可能に支持されている。
【0072】
また、図9に示すように、アーム34には左右方向に長い軸部34bが形成されている。一方、端子4の連結部4cもコイル状に形成され、軸部34bはこの連結部4cに通されている。
【0073】
図3又は図5に示すように、支持凹部13には、その内側に突出する凸部13eが形成されている。凸部13eは、支持凹部13の中心線Cから離れた位置に形成されている。この例では、図5に示すように、凸部13eは、支持凹部13の側面13fに形成されている。一方、第2コントローラ80と第1コントローラ90の底面83,93には、凸部13eに嵌合可能な凹部(不図示)が形成されている。これによって、コントローラ80,90が誤った方向に向いた状態(例えば、コントローラ80,90の前面が後方に向いた状態)で、コントローラ80,90が支持凹部13に嵌められることを防止できる。
【0074】
また、凸部13eの上端13gは、被押圧部33の上端と収容壁13dの上縁よりも高い位置に位置している。そのため、コントローラ80,90が誤った方向に向いた状態で、これらのコントローラ80,90を支持凹部13に嵌めようとした時に、被押圧部33がコントローラ80,90によって押し下げられることを防止できる。その結果、コントローラ80,90が誤った方向に向いているときに、端子4の接触部4aが収容壁13dの間から上方に突出することを防止できる。
【0075】
以上説明したように、コントローラ支持装置10では、支持凹部13は、第1コントローラ90を嵌めることができる大きさを有している。また、支持部材21は、第1コントローラ90が支持凹部13に嵌められた時に当該第1コントローラ90の外周面に当る第1支持位置と、第1コントローラ90より細い第2コントローラ80が支持凹部13に嵌められた時に当該第2コントローラ80の外周面に当る第2支持位置との間を移動可能となっている。そのため、このようなコントローラ支持装置10によれば、第1コントローラ90と第2コントローラ80のいずれをも安定的に支持できる。
【0076】
なお、本発明は、以上説明したコントローラ支持装置10或いはコントローラ支持システム1に限られず、種々の変更が可能である。
【0077】
例えば、以上の説明では、第1コントローラ90と第2コントローラ80は、略円柱状であった。しかしながら、コントローラ支持装置10が支持するコントローラは、これに限られず、例えば、四角柱状に形成されていてもよい。また、ユーザの操作態様に合わせて、円柱や四角柱とは異なる形状のコントローラの支持に本発明は適用されてもよい。
【0078】
また、以上の説明では、第1コントローラ90と第2コントローラ80の双方が、略円柱状であった。しかしながら、いずれか一方が略円柱状に形成され、他方は、例えば、略四角柱状に形成されてもよい。
【0079】
また、以上の説明では、コントローラ80,90は上下方向に立った状態で支持されていた。しかしながら、コントローラ支持装置10の支持凹部13は、コントローラ80,90を前方或いは後方に僅かに傾いた状態で支持するように形成されてもよい。
【0080】
また、以上の説明では、コントローラ80,90の底面83,93が半球状に形成され、支持凹部13もそれに合わせて半球状に形成されていた。しかしながら、底面83,93、及び、支持凹部13の形状はこれに限られず、例えば、底面83,93は平たい面でもよい。この場合、支持凹部13の底部も平らに形成されてもよい。
【0081】
また、以上の説明では、支持部材21は、上板部14上に配置されていた。しかしながら、支持部材21は、上板部14から上方に離れた位置に配置され、台座12に取り付けられた上板部14とは異なる部材を介して支持されてもよい。
【0082】
また、以上の説明では、2つの支持部材21が移動可能に設けられていたが、いずれか一方のみが移動可能に設けられてもよい。
【0083】
また、以上の説明では、コントローラ支持装置10の台座12には、1つの支持凹部13が形成されていた。しかしながら、台座12に形成される支持凹部13の数はこれに限られず、台座12には2つの支持凹部13が形成されてもよい。そして、各支持凹部13に支持部材21が設けられてもよい。図15は、この形態に係るコントローラ支持装置100の斜視図である。図15(a)では、斜め上方から臨むコントローラ支持装置100が示され、同図(b)では、斜め下方から臨むコントローラ支持装置100が示されている。図16は、蓋部材119が取り外されたコントローラ支持装置100の斜視図である。なお、これらの図において、以上説明した箇所と同一箇所には同一符号を付し、以下ではその説明を省略する。
【0084】
図16に示すように、コントローラ支持装置100は、台座112を有している。台座112は左右方向に細長い上板部114を有している。上板部114には2つの支持凹部13が形成され、各支持凹部13には、上述したコントローラ支持装置10と同様に、2つの支持部材21が設けられている。1つの支持凹部13に設けられた2つの支持部材21は左右方向で互いに向き合うように配置され、開閉可能に支持されている。2つの支持凹部13は、支持部材21が向き合っている方向、すなわち、左右方向に並んでいる。そのため、ユーザが、コントローラ支持装置100の正面に位置するユーザがコントローラ80,90を支持凹部13に嵌めようとする際や、コントローラ80,90を支持凹部13から抜こうとする際に、コントローラ80,90からの力が左右の支持部材21に対して均等に作用し易くなる。なお、2つの支持凹部13は左右方向で互いに離れて形成され、左右方向に並んだ4つの支持部材のうち内側の2つの支持部材の間には、これら2つの支持部材の移動を許容するためのスペースが設けられている。
【0085】
図15(a)に示すように、蓋部材119には、円形の2つの開口119aが形成されている。支持部材21は、開口119aの内周縁よりも内方に張り出しており、支持部材21の当接面21aは開口119aから露出している。図15(b)に示すように、コントローラ支持装置100は、上方に開いた筐体118を有している。筐体118は左右方向に細長い椀状であり、この内部に台座112や支持部材21が配置されている。また、この例の筐体118は、その断面(鉛直方向に対して直交する面を切断面とする断面)が上方に行くほど大きくなるように形成されている。上述したように、各支持凹部13には、コントローラ80,90と電気的に接続するための端子4が設けられている。筐体118の側面には、端子4に接続されたケーブルを通す為の孔118aが形成されている。
【符号の説明】
【0086】
1 コントローラ支持システム、4 端子、4a 接触部、4c 連結部、10,100 コントローラ支持装置、11 支持装置本体、12,112 台座、13 支持凹部、13d 収容壁、14,114 上板部、14a ガイド溝、14b ストッパ、16 下板部、19 筐体、21 支持部材、23 被係止部、25 係合ピン、25a 先端、30 ストッパ機構、31 レバー、32 支点部、33 被押圧部、34 アーム、34a 係止部、80 第2コントローラ、80a 凹部、90 第1コントローラ。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに太さの異なる第1のコントローラと第2のコントローラのいずれをも嵌めることができる大きさの凹部が形成された台座と、
前記台座によって支持され、且つ、前記第1のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第1のコントローラの外面に押し当てられる第1の位置と、前記第2のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第2のコントローラの外面に押し当てられる第2の位置との間を移動可能な支持部材と、
を有することを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記凹部に嵌められるコントローラが前記凹部内の所定の位置に到来した時に、当該コントローラに押されて移動する被押圧部と、
前記被押圧部と連動可能に設けられ、前記被押圧部が移動した時に前記支持部材の移動を抑制するように動く係止部と、を有するストッパ機構をさらに備える、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項3】
請求項2に記載のコントローラ支持装置において、
前記第2のコントローラは、前記第1のコントローラよりも細いコントローラであり、
前記第2のコントローラが前記所定の位置に到来したときに、前記係止部は、前記支持部材の前記第2の位置から前記第1の位置への移動を規制する、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項4】
請求項3に記載のコントローラ支持装置において、
前記係止部は、前記被押圧部が移動した時に、前記支持部材の進路上の位置に移動する、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項5】
請求項4に記載のコントローラ支持装置において、
前記第2の位置は前記第1の位置よりも前記凹部の内方に位置し、
前記支持部材は、前記第2の位置よりもさらに内方の通常位置と、前記第1の位置との間で移動可能となっており、且つ、前記通常位置に向けて付勢されている、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項6】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記支持部材は、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラのそれぞれの外面に形成された被係合部と嵌り合うように形成された係合部を有する、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項7】
請求項6に記載のコントローラ支持装置において、
前記係合部は、その先端が前記支持部材から突出するように配置されるとともに、後退可能となるように設けられている、
ことを特徴とするコントローラ支持部材。
【請求項8】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記支持部材として、互いに向き合うように配置される2つの支持部材を有する、
ことを特徴とするコントローラ支持部材。
【請求項9】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記第1のコントローラ及び前記第2のコントローラと電気的に接続するための接触部を有する端子をさらに備える、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項10】
請求項9に記載のコントローラ支持装置において、
前記凹部に嵌められるコントローラが前記凹部内の所定の位置に到来した時に、当該コントローラに押されて移動する被押圧部を、さらに備え、
前記台座は前記端子の前記接触部を収容する収容部を有し、
前記端子の前記接触部は、前記被押圧部と連動可能に設けられ、前記被押圧部が移動した時に前記台座の前記収容部から突出する、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項11】
請求項10に記載のコントローラ支持装置において、
前記台座の前記凹部の内面には、少なくとも一部が前記被押圧部よりも高い位置に位置するとともに、前記第1のコントローラと前記第2のコントローラに形成された凹部と嵌合可能な凸部が形成されている、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項12】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記支持部材は、前記第1コントローラと前記第2コントローラの外周面における少なくとも2つの位置で前記外周面に当接する当接部を含む、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項13】
請求項12に記載のコントローラ支持装置において、
前記少なくとも2つの位置は、前記凹部の中心線を通り且つ前記支持部材の移動方向と平行な平面を挟んで互いに反対側に位置している、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項14】
請求項1に記載のコントローラ支持装置において、
前記台座には2つの前記凹部が形成され、
前記2つの凹部のそれぞれに前記支持部材が設けられている、
ことを特徴とするコントローラ支持装置。
【請求項15】
第1のコントローラと、
前記第1のコントローラと太さの異なる第2のコントローラと、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラとを支持するためのコントローラ支持装置と、を備えるコントローラ支持システムにおいて、
前記コントローラ支持装置は、
前記第1のコントローラと前記第2のコントローラのいずれをも嵌めることができる大きさの凹部が形成された台座と、
前記台座に支持され、且つ、前記第1のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第1のコントローラの外面に押し当てられる第1の位置と、前記第2のコントローラが前記凹部に嵌められた時に当該第2のコントローラの外面に押し当てられる第2の位置との間を移動可能な支持部材と、を備える、
ことを特徴とするコントローラ支持システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−234744(P2011−234744A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105878(P2010−105878)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】