コンバイン
【課題】引継ぎラセンの終端部に跳ね出し板を備えるコンバインにおいて、跳ね出し板の大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセンの駆動負荷を小さくする。
【解決手段】穀粒タンク4に貯留される穀粒を、縦ラセン14を回転自在に内装する縦パイプ8と、引継ぎラセン15を回転自在に内装し、縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、排出ラセン16を回転自在に内装し、引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とを経由して機外に排出するコンバイン1において、引継ぎラセン15の終端位置に、穀粒を排出パイプ10に向けて跳ね出す跳ね出し板15cを設けるにあたり、該跳ね出し板15cに、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとを形成する。
【解決手段】穀粒タンク4に貯留される穀粒を、縦ラセン14を回転自在に内装する縦パイプ8と、引継ぎラセン15を回転自在に内装し、縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、排出ラセン16を回転自在に内装し、引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とを経由して機外に排出するコンバイン1において、引継ぎラセン15の終端位置に、穀粒を排出パイプ10に向けて跳ね出す跳ね出し板15cを設けるにあたり、該跳ね出し板15cに、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとを形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒タンク内の穀粒を、縦パイプ、引継ぎパイプ及び排出パイプを経由して機外に排出するコンバインに関し、特に、引継ぎパイプに内装される引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板が設けられたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインのなかには、穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するものがある。
【0003】
この種のコンバインでは、縦パイプから引継ぎパイプへの穀粒搬送や、引継ぎパイプから排出パイプへの穀粒搬送を円滑にするために、縦ラセンや引継ぎラセンの終端部に跳ね出し板を設けており、該跳ね出し板が、ラセンの回転に伴って下流のパイプに向けて穀粒を跳ね出すように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
縦ラセンの上端部に跳ね出し板を設ける場合は、引継ぎラセンに、縦パイプの終端部と排出パイプの始端部を直線的に連通させる開口部(跳ね出し空間)を形成し、該開口部に向けて縦ラセンの跳ね出し板が穀粒を跳ね出すように構成することが好ましい。このようにすると、縦ラセンの跳ね出し板で跳ね出された穀粒が引継ぎラセンに当たりにくくなるので、穀粒の円滑な引継ぎが可能になる。
【特許文献1】特開平2003−79231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のコンバインでは、引継ぎラセンの終端部に大きな跳ね出し板を設けて、穀粒を排出パイプに向けて積極的に跳ね出していたが、このように構成すると、非搬送範囲(非跳ね出し作用範囲)における引継ぎラセンの駆動負荷が大きくなるという問題がある。
【0006】
そこで、引継ぎラセンの跳ね出し板を小さくすることが考えられるが、単純に引継ぎラセンを小さくすると、引継ぎラセンの搬送能力が低下し、引継ぎパイプから排出パイプへの引継ぎが円滑に行われなくなる可能性がある。また、搬送能力の低下を補うために引継ぎラセンの終端を延長することも考えられるが、この場合には、縦ラセンから引継ぎラセンへの跳ね出し空間が小さくなるので、引継ぎパイプ内で搬送抵抗が増加する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、前記縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、前記引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するコンバインにおいて、前記引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を前記排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板を設けるにあたり、該跳ね出し板に、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面と、逃げ角を持った第二の跳ね出し面とを形成したことを特徴とする。このようにすると、跳ね出し板の大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセンの駆動負荷を小さくすることができる。しかも、第二の跳ね出し面を利用し、引継ぎラセンの実質的な作用長さを延長できるので、引継ぎラセンの搬送能力も向上させることができる。また、跳ね出し板は、引継ぎラセンの終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセンの実質的な作用長さを延長できるので、縦ラセンから引継ぎラセンへの跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ内における搬送抵抗の増加を回避できる。
また、前記引継ぎラセンを、ベアリングホルダで回転自在に支持される回転軸と、該回転軸の外周部に設けられるラセン板と、前記回転軸と前記ベアリングホルダとの隙間を覆うカバーと、前記跳ね出し板とを備えて構成すると共に、前記跳ね出し板を、前記ラセン板及び前記カバーに対して固着したことを特徴とする。このようにすると、跳ね出し板をラセン板のみに固着していた従来に比して、跳ね出し板の支持強度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2と、刈取茎稈から穀粒を脱穀し、脱穀した穀粒を選別する脱穀部3と、選別した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5と、クローラ式の走行部6と、各種の操作具が設けられる操作部7とを備えて構成されている。
【0009】
穀粒タンク4に貯留された穀粒は、穀粒タンク4の後部下側に接続される固定パイプ(図示せず)と、該固定パイプに回転自在に接続される縦パイプ8と、該縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、該引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とからなる排出オーガを経由して機外に排出される。縦パイプ8は、図示しない旋回モータによって正逆回動され、それに伴って排出パイプ10が旋回動作される。引継ぎパイプ9は、縦パイプ8側に一体的に連結される縦ケース9aと、排出パイプ10側に一体的に連結される横ケース9bとを互いに回動自在に連結して構成されている。また、引継ぎパイプ9の縦ケース9aに突設されるステー支軸11と排出パイプ10との間には、ステー12が介設されており、該ステー12と縦ケース9aとの間に介設される昇降シリンダ13によって排出パイプ10が昇降動作される。
【0010】
図3〜図6に示すように、縦パイプ8、引継ぎパイプ9、排出パイプ10には、それぞれ縦ラセン14、引継ぎラセン15、排出ラセン16が回転自在に内装されている。各ラセン14、15、16は、回転軸14a、15a、16aの外周部にラセン板14b、15b、16bを溶着して形成されると共に、ベアリングホルダ17、18に内装されるベベルギヤ19、20を介して互いに連動連結されている。これにより、縦ラセン14の回転に伴い、引継ぎラセン15及び排出ラセン16が一体的に回転し、各パイプ8、9、10内の穀粒が排出パイプ10の排出口10aに向けて搬送される。
【0011】
縦ラセン14は、図示する矢印A方向に回転しながら穀粒を上方に搬送すると共に、その上端部まで達した穀粒を、縦ラセン14の上端部に設けられる跳ね出し板14cによって、図示する矢印B方向、即ち引継ぎパイプ9側に向けて跳ね出すように構成される。本実施形態の引継ぎパイプ9は、縦パイプ8よりも大径に形成され、跳ね出し板14c全体を引継ぎパイプ9内に臨ませることができる。これにより、跳ね出し板14cによって跳ね出された穀粒を、引継ぎパイプ9内に確実に送り込むことが可能になる。
【0012】
引継ぎラセン15のラセン板15bは、図示する矢印C方向に回転しながら穀粒を先端側に搬送すると共に、その先端部まで達した穀粒を、引継ぎラセン15の終端部に設けられる跳ね出し板15cによって、図示する矢印D方向、即ち排出パイプ10側に向けて跳ね出すように構成される。引継ぎラセン15は、回転軸15aの全周に亘って設けられることなく、所定の開口部15dを残して略250゜に亘って設けられる。換言すると、引継ぎラセン15には、縦パイプ8の搬送終端部と排出パイプ10の搬送始端部とを直線的に連通させる開口部15dが、回転軸15aの周回りに所定角度θ1(略110゜)に亘って形成される。
【0013】
縦ラセン14と引継ぎラセン15との回転比は、1対1に設定されており、縦ラセン14がA方向に回転しつつ引継ぎラセン15がC方向に回転することによって縦ラセン14から引継ぎラセン15への穀粒搬送が行われる。ここで、縦ラセン14と引継ぎラセン15との相対的な回転位置は、縦ラセン14の跳ね出し板14cが引継ぎラセン15の開口部15dに向けて穀粒を跳ね出すことを条件にタイミング設定される。これにより、跳ね出し板14cによって跳ね出された穀粒は、引継ぎラセン15に当ることなく、円滑に搬送されることになり、その結果、穀粒の詰りや搬送負荷の増加を防止できるとともに、穀粒の損傷も低減させることが可能になる。つまり、通常、エンジンを定格で回しながら穀粒を排出する場合、ほとんどの穀粒は縦ラセン14の跳ね出し板14cにより、開口部15dから直接排出ラセン16側に搬送され、引継ぎラセン15及び跳ね出し板15cはほとんど機能していない。引継ぎラセン15は、主にエンジン低回転時と穀粒充填時(穀粒排出中に排出を停止してラセン14、15、16内に穀粒が残っている時)に排出する場合に仕事量が増える。
【0014】
図7に示すように、引継ぎラセン15の終端部に設けられる跳ね出し板15cには、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとが形成されている。具体的に説明すると、本実施形態の跳ね出し板15cは、幅方向中央部が曲げ加工された板部材であり、引継ぎラセン15の終端に固着される第一の跳ね出し面15eは、引継ぎラセン15の回転方向に対して直角方向を向いており、第一の跳ね出し面15eから外方に延出する第二の跳ね出し面15fは、第一の跳ね出し面15eに対して所定角度θ2(例えば、30°〜60°程度)だけ逃げ方向に傾斜している。このようにすると、跳ね出し板15cの大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセン15の駆動負荷を小さくできるので、必要な跳ね出し性能を保ちながら、引継ぎラセン15の駆動トルク変動を抑制できる。しかも、本実施形態の第二の跳ね出し面15fは、引継ぎラセン15の終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長するので、引継ぎラセン15の搬送能力を向上できるだけでなく、引継ぎラセン15の開口部15dが小さくなることを回避できる。これにより、縦ラセン14から引継ぎラセン15への跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ9内における搬送抵抗の増加を回避できる。
【0015】
また、本実施形態では、引継ぎラセン15を、ベアリングホルダ17、18で回転自在に支持される回転軸15aと、該回転軸15aの外周部に設けられるラセン板15bと、回転軸15aとベアリングホルダ17、18との隙間を覆うカバー15gと、跳ね出し板15cとを備えて構成するにあたり、跳ね出し板15cを、ラセン板15b及びカバー15gに対して固着している。このようにすると、跳ね出し板15cをラセン板15bのみに固着していた従来に比して、跳ね出し板15cの支持強度を高めることができる。
【0016】
本実施形態では、跳ね出し板14cに起因する縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制するために、縦ラセン14に設けられる跳ね出し板14cの形状や取付位置についても最適化を行っている。具体的には、図3に示すように、跳ね出し板14cの高さを従来に比して小さくし(例えば、25mm→10mm)、縦ラセン14の終端手前位置に取付ける。このようにすると、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。しかも、跳ね出し板14cの後にラセン板14bが延設されるので、引継ぎラセン15側から戻ってきた穀粒を拾い上げることができる。
【0017】
また、本実施形態では、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗を小さくするために、引継ぎパイプ9の形状についても最適化を行っている。例えば、引継ぎパイプ9の穀粒搬送経路には、図8に示すように、ベアリングホルダ17、18を支持するボス部17a、18aが設けられるが、少なくとも縦ラセン14の上端部を支えるベアリングホルダ17のボス部17aは、縦ラセン14(回転軸14a)の延長線上に配置される。このようにすると、ボス部17aがベアリングホルダ17の陰になる位置に配されるので、穀粒との接触機会が大幅に減少し、その結果、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗を小さくできる。また、本実施形態では、ボス部17a、18aの穀粒接触側に、所定の逃げ角を持つ傾斜ガイド面17b、18bを形成している。このようにすると、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗をさらに小さくし、穀粒の引継ぎを円滑に行うことができる。
【0018】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、穀粒タンク4に貯留される穀粒を、縦ラセン14を回転自在に内装する縦パイプ8と、引継ぎラセン15を回転自在に内装し、縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、排出ラセン16を回転自在に内装し、引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とを経由して機外に排出するコンバイン1において、引継ぎラセン15の終端位置に、穀粒を排出パイプ10に向けて跳ね出す跳ね出し板15cを設けるにあたり、該跳ね出し板15cに、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとを形成したので、跳ね出し板15cの大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセン15の駆動負荷を小さくすることができる。しかも、第二の跳ね出し面15fを利用し、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長できるので、引継ぎラセン15の搬送能力も向上させることができる。また、跳ね出し板15cは、引継ぎラセン15の終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長できるので、縦ラセン14から引継ぎラセン15への跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ9内における搬送抵抗の増加を回避できる。
【0019】
また、引継ぎラセン15を、ベアリングホルダ17、18で回転自在に支持される回転軸15aと、該回転軸15aの外周部に設けられるラセン板15bと、回転軸15aとベアリングホルダ17、18との隙間を覆うカバー15gと、跳ね出し板15cとを備えて構成すると共に、跳ね出し板15cを、ラセン板15b及びカバー15gに対して固着したので、跳ね出し板15cをラセン板15bのみに固着していた従来に比して、跳ね出し板15cの支持強度を高めることができる。
【0020】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱しなければ、適宜変更が可能である。
例えば、図9に示すように、縦ラセン14の跳ね出し板14cを、縦ラセン14の終端手前位置ではなく、縦ラセン14の終端位置に取付けるようにしてもよい。このようにしても、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。
また、図10に示すように、縦ラセン14の跳ね出し板14cを省いてもよい。このようにしても、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。
また、図11に示すように、縦ラセン14の上端部を支えるベアリングホルダ17のボス部17aは、縦ラセン14(回転軸14a)の延長線上に配置することなく、縦ラセン14(回転軸14a)の直角方向に沿って配置してもよい。この場合には、ボス部17aの穀粒接触側に、所定の逃げ角を持つ傾斜ガイド面17bを形成し、穀粒との搬送抵抗を小さくすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】排出オーガの引継ぎ部を示す正断面図である。
【図4】排出オーガの引継ぎ部を示す側断面図である。
【図5】排出オーガの引継ぎ部を示す平断面図である。
【図6】排出オーガの引継ぎ部を示す斜視断面図である。
【図7】(A)は引継ぎラセンの平面図、(B)は斜視図である。
【図8】(A)は排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。
【図9】他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図である。
【図10】他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図である。
【図11】(A)は他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 コンバイン
4 穀粒タンク
8 縦パイプ
9 引継ぎパイプ
10 排出パイプ
10 搬出パイプ
14 縦ラセン
14c 跳ね出し板
15 引継ぎラセン
15c 跳ね出し板
15e 第一の跳ね出し面
15f 第二の跳ね出し面
15g カバー
16 排出ラセン
17 ベアリングホルダ
18 ベアリングホルダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒タンク内の穀粒を、縦パイプ、引継ぎパイプ及び排出パイプを経由して機外に排出するコンバインに関し、特に、引継ぎパイプに内装される引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板が設けられたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインのなかには、穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するものがある。
【0003】
この種のコンバインでは、縦パイプから引継ぎパイプへの穀粒搬送や、引継ぎパイプから排出パイプへの穀粒搬送を円滑にするために、縦ラセンや引継ぎラセンの終端部に跳ね出し板を設けており、該跳ね出し板が、ラセンの回転に伴って下流のパイプに向けて穀粒を跳ね出すように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
縦ラセンの上端部に跳ね出し板を設ける場合は、引継ぎラセンに、縦パイプの終端部と排出パイプの始端部を直線的に連通させる開口部(跳ね出し空間)を形成し、該開口部に向けて縦ラセンの跳ね出し板が穀粒を跳ね出すように構成することが好ましい。このようにすると、縦ラセンの跳ね出し板で跳ね出された穀粒が引継ぎラセンに当たりにくくなるので、穀粒の円滑な引継ぎが可能になる。
【特許文献1】特開平2003−79231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のコンバインでは、引継ぎラセンの終端部に大きな跳ね出し板を設けて、穀粒を排出パイプに向けて積極的に跳ね出していたが、このように構成すると、非搬送範囲(非跳ね出し作用範囲)における引継ぎラセンの駆動負荷が大きくなるという問題がある。
【0006】
そこで、引継ぎラセンの跳ね出し板を小さくすることが考えられるが、単純に引継ぎラセンを小さくすると、引継ぎラセンの搬送能力が低下し、引継ぎパイプから排出パイプへの引継ぎが円滑に行われなくなる可能性がある。また、搬送能力の低下を補うために引継ぎラセンの終端を延長することも考えられるが、この場合には、縦ラセンから引継ぎラセンへの跳ね出し空間が小さくなるので、引継ぎパイプ内で搬送抵抗が増加する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、前記縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、前記引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するコンバインにおいて、前記引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を前記排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板を設けるにあたり、該跳ね出し板に、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面と、逃げ角を持った第二の跳ね出し面とを形成したことを特徴とする。このようにすると、跳ね出し板の大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセンの駆動負荷を小さくすることができる。しかも、第二の跳ね出し面を利用し、引継ぎラセンの実質的な作用長さを延長できるので、引継ぎラセンの搬送能力も向上させることができる。また、跳ね出し板は、引継ぎラセンの終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセンの実質的な作用長さを延長できるので、縦ラセンから引継ぎラセンへの跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ内における搬送抵抗の増加を回避できる。
また、前記引継ぎラセンを、ベアリングホルダで回転自在に支持される回転軸と、該回転軸の外周部に設けられるラセン板と、前記回転軸と前記ベアリングホルダとの隙間を覆うカバーと、前記跳ね出し板とを備えて構成すると共に、前記跳ね出し板を、前記ラセン板及び前記カバーに対して固着したことを特徴とする。このようにすると、跳ね出し板をラセン板のみに固着していた従来に比して、跳ね出し板の支持強度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2と、刈取茎稈から穀粒を脱穀し、脱穀した穀粒を選別する脱穀部3と、選別した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5と、クローラ式の走行部6と、各種の操作具が設けられる操作部7とを備えて構成されている。
【0009】
穀粒タンク4に貯留された穀粒は、穀粒タンク4の後部下側に接続される固定パイプ(図示せず)と、該固定パイプに回転自在に接続される縦パイプ8と、該縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、該引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とからなる排出オーガを経由して機外に排出される。縦パイプ8は、図示しない旋回モータによって正逆回動され、それに伴って排出パイプ10が旋回動作される。引継ぎパイプ9は、縦パイプ8側に一体的に連結される縦ケース9aと、排出パイプ10側に一体的に連結される横ケース9bとを互いに回動自在に連結して構成されている。また、引継ぎパイプ9の縦ケース9aに突設されるステー支軸11と排出パイプ10との間には、ステー12が介設されており、該ステー12と縦ケース9aとの間に介設される昇降シリンダ13によって排出パイプ10が昇降動作される。
【0010】
図3〜図6に示すように、縦パイプ8、引継ぎパイプ9、排出パイプ10には、それぞれ縦ラセン14、引継ぎラセン15、排出ラセン16が回転自在に内装されている。各ラセン14、15、16は、回転軸14a、15a、16aの外周部にラセン板14b、15b、16bを溶着して形成されると共に、ベアリングホルダ17、18に内装されるベベルギヤ19、20を介して互いに連動連結されている。これにより、縦ラセン14の回転に伴い、引継ぎラセン15及び排出ラセン16が一体的に回転し、各パイプ8、9、10内の穀粒が排出パイプ10の排出口10aに向けて搬送される。
【0011】
縦ラセン14は、図示する矢印A方向に回転しながら穀粒を上方に搬送すると共に、その上端部まで達した穀粒を、縦ラセン14の上端部に設けられる跳ね出し板14cによって、図示する矢印B方向、即ち引継ぎパイプ9側に向けて跳ね出すように構成される。本実施形態の引継ぎパイプ9は、縦パイプ8よりも大径に形成され、跳ね出し板14c全体を引継ぎパイプ9内に臨ませることができる。これにより、跳ね出し板14cによって跳ね出された穀粒を、引継ぎパイプ9内に確実に送り込むことが可能になる。
【0012】
引継ぎラセン15のラセン板15bは、図示する矢印C方向に回転しながら穀粒を先端側に搬送すると共に、その先端部まで達した穀粒を、引継ぎラセン15の終端部に設けられる跳ね出し板15cによって、図示する矢印D方向、即ち排出パイプ10側に向けて跳ね出すように構成される。引継ぎラセン15は、回転軸15aの全周に亘って設けられることなく、所定の開口部15dを残して略250゜に亘って設けられる。換言すると、引継ぎラセン15には、縦パイプ8の搬送終端部と排出パイプ10の搬送始端部とを直線的に連通させる開口部15dが、回転軸15aの周回りに所定角度θ1(略110゜)に亘って形成される。
【0013】
縦ラセン14と引継ぎラセン15との回転比は、1対1に設定されており、縦ラセン14がA方向に回転しつつ引継ぎラセン15がC方向に回転することによって縦ラセン14から引継ぎラセン15への穀粒搬送が行われる。ここで、縦ラセン14と引継ぎラセン15との相対的な回転位置は、縦ラセン14の跳ね出し板14cが引継ぎラセン15の開口部15dに向けて穀粒を跳ね出すことを条件にタイミング設定される。これにより、跳ね出し板14cによって跳ね出された穀粒は、引継ぎラセン15に当ることなく、円滑に搬送されることになり、その結果、穀粒の詰りや搬送負荷の増加を防止できるとともに、穀粒の損傷も低減させることが可能になる。つまり、通常、エンジンを定格で回しながら穀粒を排出する場合、ほとんどの穀粒は縦ラセン14の跳ね出し板14cにより、開口部15dから直接排出ラセン16側に搬送され、引継ぎラセン15及び跳ね出し板15cはほとんど機能していない。引継ぎラセン15は、主にエンジン低回転時と穀粒充填時(穀粒排出中に排出を停止してラセン14、15、16内に穀粒が残っている時)に排出する場合に仕事量が増える。
【0014】
図7に示すように、引継ぎラセン15の終端部に設けられる跳ね出し板15cには、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとが形成されている。具体的に説明すると、本実施形態の跳ね出し板15cは、幅方向中央部が曲げ加工された板部材であり、引継ぎラセン15の終端に固着される第一の跳ね出し面15eは、引継ぎラセン15の回転方向に対して直角方向を向いており、第一の跳ね出し面15eから外方に延出する第二の跳ね出し面15fは、第一の跳ね出し面15eに対して所定角度θ2(例えば、30°〜60°程度)だけ逃げ方向に傾斜している。このようにすると、跳ね出し板15cの大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセン15の駆動負荷を小さくできるので、必要な跳ね出し性能を保ちながら、引継ぎラセン15の駆動トルク変動を抑制できる。しかも、本実施形態の第二の跳ね出し面15fは、引継ぎラセン15の終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長するので、引継ぎラセン15の搬送能力を向上できるだけでなく、引継ぎラセン15の開口部15dが小さくなることを回避できる。これにより、縦ラセン14から引継ぎラセン15への跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ9内における搬送抵抗の増加を回避できる。
【0015】
また、本実施形態では、引継ぎラセン15を、ベアリングホルダ17、18で回転自在に支持される回転軸15aと、該回転軸15aの外周部に設けられるラセン板15bと、回転軸15aとベアリングホルダ17、18との隙間を覆うカバー15gと、跳ね出し板15cとを備えて構成するにあたり、跳ね出し板15cを、ラセン板15b及びカバー15gに対して固着している。このようにすると、跳ね出し板15cをラセン板15bのみに固着していた従来に比して、跳ね出し板15cの支持強度を高めることができる。
【0016】
本実施形態では、跳ね出し板14cに起因する縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制するために、縦ラセン14に設けられる跳ね出し板14cの形状や取付位置についても最適化を行っている。具体的には、図3に示すように、跳ね出し板14cの高さを従来に比して小さくし(例えば、25mm→10mm)、縦ラセン14の終端手前位置に取付ける。このようにすると、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。しかも、跳ね出し板14cの後にラセン板14bが延設されるので、引継ぎラセン15側から戻ってきた穀粒を拾い上げることができる。
【0017】
また、本実施形態では、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗を小さくするために、引継ぎパイプ9の形状についても最適化を行っている。例えば、引継ぎパイプ9の穀粒搬送経路には、図8に示すように、ベアリングホルダ17、18を支持するボス部17a、18aが設けられるが、少なくとも縦ラセン14の上端部を支えるベアリングホルダ17のボス部17aは、縦ラセン14(回転軸14a)の延長線上に配置される。このようにすると、ボス部17aがベアリングホルダ17の陰になる位置に配されるので、穀粒との接触機会が大幅に減少し、その結果、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗を小さくできる。また、本実施形態では、ボス部17a、18aの穀粒接触側に、所定の逃げ角を持つ傾斜ガイド面17b、18bを形成している。このようにすると、引継ぎパイプ9内における穀粒の搬送抵抗をさらに小さくし、穀粒の引継ぎを円滑に行うことができる。
【0018】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、穀粒タンク4に貯留される穀粒を、縦ラセン14を回転自在に内装する縦パイプ8と、引継ぎラセン15を回転自在に内装し、縦パイプ8の上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプ9と、排出ラセン16を回転自在に内装し、引継ぎパイプ9の先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプ10とを経由して機外に排出するコンバイン1において、引継ぎラセン15の終端位置に、穀粒を排出パイプ10に向けて跳ね出す跳ね出し板15cを設けるにあたり、該跳ね出し板15cに、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面15eと、逃げ角を持った第二の跳ね出し面15fとを形成したので、跳ね出し板15cの大きさを確保しつつ、非搬送範囲における引継ぎラセン15の駆動負荷を小さくすることができる。しかも、第二の跳ね出し面15fを利用し、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長できるので、引継ぎラセン15の搬送能力も向上させることができる。また、跳ね出し板15cは、引継ぎラセン15の終端位置を大きく変えることなく、引継ぎラセン15の実質的な作用長さを延長できるので、縦ラセン14から引継ぎラセン15への跳ね出し空間を十分に確保し、引継ぎパイプ9内における搬送抵抗の増加を回避できる。
【0019】
また、引継ぎラセン15を、ベアリングホルダ17、18で回転自在に支持される回転軸15aと、該回転軸15aの外周部に設けられるラセン板15bと、回転軸15aとベアリングホルダ17、18との隙間を覆うカバー15gと、跳ね出し板15cとを備えて構成すると共に、跳ね出し板15cを、ラセン板15b及びカバー15gに対して固着したので、跳ね出し板15cをラセン板15bのみに固着していた従来に比して、跳ね出し板15cの支持強度を高めることができる。
【0020】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱しなければ、適宜変更が可能である。
例えば、図9に示すように、縦ラセン14の跳ね出し板14cを、縦ラセン14の終端手前位置ではなく、縦ラセン14の終端位置に取付けるようにしてもよい。このようにしても、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。
また、図10に示すように、縦ラセン14の跳ね出し板14cを省いてもよい。このようにしても、非搬送範囲における縦ラセン14の駆動負荷が小さくなるので、縦ラセン14の駆動トルク変動を抑制できる。
また、図11に示すように、縦ラセン14の上端部を支えるベアリングホルダ17のボス部17aは、縦ラセン14(回転軸14a)の延長線上に配置することなく、縦ラセン14(回転軸14a)の直角方向に沿って配置してもよい。この場合には、ボス部17aの穀粒接触側に、所定の逃げ角を持つ傾斜ガイド面17bを形成し、穀粒との搬送抵抗を小さくすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】排出オーガの引継ぎ部を示す正断面図である。
【図4】排出オーガの引継ぎ部を示す側断面図である。
【図5】排出オーガの引継ぎ部を示す平断面図である。
【図6】排出オーガの引継ぎ部を示す斜視断面図である。
【図7】(A)は引継ぎラセンの平面図、(B)は斜視図である。
【図8】(A)は排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。
【図9】他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図である。
【図10】他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図である。
【図11】(A)は他の実施形態に係る排出オーガの引継ぎ部を示す展開断面図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 コンバイン
4 穀粒タンク
8 縦パイプ
9 引継ぎパイプ
10 排出パイプ
10 搬出パイプ
14 縦ラセン
14c 跳ね出し板
15 引継ぎラセン
15c 跳ね出し板
15e 第一の跳ね出し面
15f 第二の跳ね出し面
15g カバー
16 排出ラセン
17 ベアリングホルダ
18 ベアリングホルダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、前記縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、前記引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するコンバインにおいて、前記引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を前記排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板を設けるにあたり、該跳ね出し板に、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面と、逃げ角を持った第二の跳ね出し面とを形成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記引継ぎラセンを、ベアリングホルダで回転自在に支持される回転軸と、該回転軸の外周部に設けられるラセン板と、前記回転軸と前記ベアリングホルダとの隙間を覆うカバーと、前記跳ね出し板とを備えて構成すると共に、前記跳ね出し板を、前記ラセン板及び前記カバーに対して固着したことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項1】
穀粒タンクに貯留される穀粒を、縦ラセンを回転自在に内装する縦パイプと、引継ぎラセンを回転自在に内装し、前記縦パイプの上端部に直角方向を向いて接続される引継ぎパイプと、排出ラセンを回転自在に内装し、前記引継ぎパイプの先端部に直角方向を向いて接続される排出パイプとを経由して機外に排出するコンバインにおいて、前記引継ぎラセンの終端位置に、穀粒を前記排出パイプに向けて跳ね出す跳ね出し板を設けるにあたり、該跳ね出し板に、逃げ角を持たない第一の跳ね出し面と、逃げ角を持った第二の跳ね出し面とを形成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記引継ぎラセンを、ベアリングホルダで回転自在に支持される回転軸と、該回転軸の外周部に設けられるラセン板と、前記回転軸と前記ベアリングホルダとの隙間を覆うカバーと、前記跳ね出し板とを備えて構成すると共に、前記跳ね出し板を、前記ラセン板及び前記カバーに対して固着したことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−228901(P2007−228901A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−55770(P2006−55770)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]