説明

コンバイン

【課題】従来のコンバインは、作業者が脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できるもではない、という問題があった。
【解決手段】刈取部6で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部4と、脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部5と、一番物を貯溜するグレンタンク8と、を備えるコンバインであって、前記選別部5に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知センサ61と、前記グレンタンク8が貯溜する一番物の質量を検知する質量検知センサ62と、異常の警報を発するスピーカ67と、前記投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、前記グレンタンク8内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知センサ62の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発する制御部60と、を備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの技術に関し、特に、脱穀・選別作業中の異常を検知して警報を発する制御部の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検知手段によって脱穀処理量を検知し、該脱穀処理量に応じて、揺動選別装置の開度(チャフシーブの角度)を調節可能とするコンバインの技術は公知となっている(例えば、特許文献1参照)。これにより、脱穀・選別部の作業効率が向上する。
【特許文献1】特開2001−86847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、従来からコンバインの作業者からは、脱穀・選別作業中の異常(選別部内部の穀粒の詰まりや穀粒損失など)を容易に確認したいというニーズがあった。
しかし、前記従来のコンバインは、検知手段の検知結果(前記脱穀処理量など)を活用して、脱穀・選別部の作業効率を向上するものであるが、検知手段の検知結果から作業者が脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できるもではない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
すなわち、請求項1においては、刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部と、一番物を貯溜するグレンタンクと、を備えるコンバインであって、前記選別部に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知手段と、前記グレンタンクが貯溜する一番物の質量を検知する質量検知手段と、異常の警報を発する警報手段と、前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、前記グレンタンク内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知手段の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する制御部と、を備えるものである。
【0006】
請求項2においては、一番物の流量を検知する一番流量検知手段を備え、前記制御部は、前記一番流量検知手段の検知流量に基づいて、前記グレンタンク内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知手段の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発するものである。
【0007】
請求項3においては、刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部と、を備えるコンバインであって、前記選別部に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知手段と、一番物の流量を検知する一番流量検知手段と、異常の警報を発する警報手段と、前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、一番物の推定流量を算出し、該一番物の推定流量と前記一番流量検知手段の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する制御部と、を備えるものである。
【0008】
請求項4においては、前記コンバインの走行速度を検知する走行速度検知手段と、刈取穀稈の条数を検知する刈取条数検知手段と、を備え、前記制御部は、前記走行速度検知手段の検知速度、前記刈取条数検知手段の検知条数に基づいて、前記選別部に投入される脱穀物の推定投入量を算出し、該推定投入量と前記投入量検知手段の検知投入量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発するものである。
【0009】
請求項5においては、二番物の流量を検知する二番流量検知手段を備え、前記制御部は、前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、二番物の推定流量を算出し、該二番物の推定流量と前記二番流量検知手段の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発するものである。
【0010】
請求項6においては、前記選別部は、脱穀物を揺動選別する揺動選別装置と、脱穀物を風選別する唐箕ファンと、前記揺動選別装置の開度を調節可能とする開度調節機構と、前記唐箕ファンの風量を調節可能とする風量調節機構と、前記開度調節機構および前記風量調節機構を作動可能とする調節用アクチュエータと、を備え、前記制御部は、前記検知投入量、前記検知速度、前記検知条数、前記一番物の検知流量、前記二番物の検知流量の内、少なくともいずれか一つに基づいて、前記調節用アクチュエータを作動させて、前記開度調節機構によって前記揺動選別装置の開度を調節し、前記風量調節機構によって前記唐箕ファンの風量を調節するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0012】
請求項1においては、選別部からグレンタンクまでの間の異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0013】
請求項2においては、選別部からグレンタンクへの受継区間での異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0014】
請求項3においては、選別部での一番物の流量異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0015】
請求項4においては、刈取部から脱穀部までの間の異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0016】
請求項5においては、選別部での二番物の流量の異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0017】
請求項6においては、コンバインの作業状況に応じて、揺動選別装置の開度および唐箕ファンの風量を調節できるため、脱穀・選別部の作業効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るコンバインを示した側面図、図2は同じく平面図、図3は脱穀部を示した側面図、図4は揺動選別装置の開度調節機構および唐箕ファンの風量調節機構を示した側面図、図5は本発明の一実施例に係るコンバインの制御ブロック図、図6は一番・二番流量検知センサの取付構成を示した側面断面図、図7は本発明の一実施例に係るコンバインの制御フロー図、図8は処理Aの制御フロー図、図9は処理Bの制御フロー図、図10は処理Cの制御フロー図、図11は処理Dの制御フロー図、図12は処理Eの制御フロー図、図13は処理Fの制御フロー図である。
【0019】
先ず、本発明の一実施例に係るコンバインの全体構成について、図1および図2を用いて説明する。
【0020】
図1および図2に示すように、コンバインでは、トラックフレーム1の左右に、コンバインを前進または後進走行可能とするクローラ式走行装置2が配設されている。トラックフレーム1上には、機体フレーム3が配設されている。機体フレーム3の前部には、穀稈を刈り取ってコンバインの機体(以下、単に「機体」という。)後方へ搬送する刈取部6が配設されている。機体フレーム3上の左側部には、扱胴12やフィードチェン13などで構成され、刈取部6からの刈取穀稈を脱穀する脱穀部4が配設されている。
【0021】
脱穀部4の下方には、揺動選別装置14や唐箕ファン15などで構成され、脱穀部4で脱穀された穀粒などを選別する選別部5が配設されている。脱穀部4の後方には、排藁チェン16などで構成され、脱穀部4で脱穀された穀稈を排藁として機外へ排出する排藁処理部7が配設されている。脱穀部4の右方には、一番揚穀コンベア17によって搬送された選別後の穀粒を貯溜するグレンタンク8が配設されている。
【0022】
グレンタンク8の底部には、グレンタンク8内に貯溜された穀粒を、機体後方に搬送する排出コンベア35が前後方向に配設されている。グレンタンク8の後方から上方にかけては、排出コンベア35によって搬送された穀粒を搬送して、先端部の排出ケース32から機体外部に排出する排出オーガ18が配設されている。グレンタンク8の前方には、操向ハンドル20、運転席21を備える運転キャビン9が配設されている。
【0023】
運転キャビン9の下方には、コンバインの駆動源となるエンジン10、トランスミッション11が配設されている。
【0024】
次に、脱穀部4および選別部5について、図3を用いて説明する。
【0025】
図3に示すように、脱穀部4は、フィードチェン13と、扱胴12と、処理胴22とを備えている。
【0026】
フィードチェン13は、脱穀部4の左側部に配設され、脱穀用穀稈を搬送する。フィードチェン13は、フィードチェンフレームに支持されている。
【0027】
扱胴12は、フィードチェン13によって搬送された穀稈を扱室23内で機体後方向に搬送しながら脱粒処理する。扱胴12は、回動軸を機体前後方向に有して、扱室23内に配設されている。扱胴12の下方周囲には、脱粒処理された穀粒などを選別して通過させる受網24が着脱可能に配設されている。受網24は、正面視半円形状に形成され、扱胴12の下部を覆っている。
【0028】
処理胴22は、扱胴12の右後方で前部が側面視において扱胴12の後部と一部重複するように配設されている。処理胴22は、未処理粒(枝梗付着粒等)を処理室25内で機体後方向に搬送しながら単粒処理する。扱室23内の未処理粒(枝梗付着粒等)は、扱室23の後部右側と処理室25の前部左側とを連通する送塵口26を介して処理室25内に搬送される。
【0029】
処理胴22は、扱胴12と平行に回動軸を機体前後方向に有して、処理室25内に配設されている。処理胴22の下方周囲には、単粒処理した穀粒などを選別して通過させる処理胴網27が配設されている。
【0030】
選別部5は、揺動選別装置14と、唐箕ファン15と、一番回収部28と、二番回収部29とを備え、脱穀物を揺動選別、風選別して一番物と二番物などに選別する。
【0031】
揺動選別装置14は、扱胴12(受網24)の下方に配設されている。揺動選別装置14は、フィードパン33、37と、チャフシーブ34と、グレンシーブ38と、ストローラック36とを備え、脱穀物を揺動選別する。
【0032】
フィードパン33、37は、揺動選別装置14の前部に配設されている。フィードパン33、37は、受網24を通過した脱穀物を機体後方向に送りながら均平、比重選別する。
【0033】
チャフシーブ34は、フィードパン33の後部に配設されている。チャフシーブ34は、フィードパン33から送られた穀粒と藁屑、及び受網24を通過した穀粒と藁屑を機体後方向に送りながら粗選別する。チャフシーブ34は、後述する開度調節機構45(図4参照)によって、開度が調節可能となっている。
【0034】
グレンシーブ38は、チャフシーブ34の下方でフィードパン37の後部に配設されている。グレンシーブ38は、チャフシーブ34で粗選別された脱穀物を唐箕ファン15の選別風とあいまって精選別する。
【0035】
ストローラック36は、チャフシーブ34の後方に配設されている。ストローラック36は、チャフシーブ34から送られた藁屑をほぐして二番物を二番回収部29に落下させ、藁屑を脱穀部4後端部の三番口40から排出させる。
【0036】
唐箕ファン15は、揺動選別装置14の前部下方に配設されている。唐箕ファン15は、選別風を送風してチャフシーブ34で粗選別された穀粒等を精選別するとともに、脱穀部4内の塵埃等を機体後方向に吹き飛ばす。唐箕ファン15の選別風が送風された脱穀物の内、比重の大きい穀粒(一番物)は、選別風に逆らって一番回収部28上に落下し、比重の小さい軽い穀粒(二番物)などは、選別風に吹き飛ばされて二番回収部29上に落下する。唐箕ファン15は、後述する風量調節機構47(図4参照)によって、風量が調節可能となっている。
【0037】
揺動選別装置14の後上方には、唐箕ファン15の選別風に乗ってきた塵埃等を吸引して機外に排出する吸引ファン31(横断流ファン)が配設されている。唐箕ファン15の後方(一番回収部28と二番回収部29との間)には、揺動選別装置6の後部に選別風を送風するセカンドファン30が配設されている。
【0038】
一番回収部28は、唐箕ファン15後方において、選別部5底面が樋状に形成され、一番物を回収する。一番回収部28内には、一番コンベア41が機体左右方向に横設されている。
【0039】
一番コンベア41は、一番回収部28上に落下した一番物を機体右方向へ搬送する。一番コンベア41の右端部(搬送終端部)には、一番揚穀コンベア17が立設されている。
【0040】
一番揚穀コンベア17は、一番コンベア41によって搬送された一番物をグレンタンク8へ搬送する。
【0041】
二番回収部29は、一番回収部28(セカンドファン30)後方において、選別部5底面が樋状に形成され、二番物を回収する。二番回収部29内には、二番コンベア42が機体左右方向に横設されている。
【0042】
二番コンベア42は、二番回収部29上に落下した二番物を機体右方向へ搬送する。二番コンベア42の右端部(搬送終端部)には、二番還元コンベア43が設けられている。
【0043】
二番還元コンベア43は、二番コンベア42によって搬送された二番物を揺動選別装置14上方へ搬送する。二番還元コンベア43の搬送終端部には、二番物の枝梗を処理する枝梗処理装置44が設けられている。
【0044】
次に、チャフシーブ34の開度調節機構45、および唐箕ファン15の風量調節機構47について、図4を用いて説明する。
【0045】
図4に示すように、チャフシーブ34は、チャフ連動板45a、調節アーム45b、調節ワイヤ45cなどで構成される開度調節機構45によって、開度が調節可能となっている。チャフシーブ34は、機体前後方向に適宜間隔で配設される多数の選別板34a・34a・・・を備えている。選別板34a・34a・・・の左右一側端部は、チャフ連動板45aによって連結されている。チャフ連動板45aには、回動軸45dを中心に回動する調節アーム45bが固定されている。調節アーム45bには、調節ワイヤ45cの一端部が連結されている。調節ワイヤ45cは、他端部がリンクやアームなどを介して、調節用アクチュエータとなるモータ46の回転駆動によって引っ張られるようになっている。モータ46は、後述する制御部60によって回転制御される。
【0046】
これにより、モータ46の回転駆動によって調節ワイヤ45cが引っ張られると、調節アーム45bが回動軸45dを中心に回動する。そうすると、選別板34a・34a・・・の傾斜角度が、チャフ連動板45aによって連動して変化して、チャフシーブ34の開度(選別板34a・34a・・・の前後間隔)が調節される。
【0047】
唐箕ファン15は、唐箕シャッタ47aや調節ワイヤ47bなどで構成される風量調節機構47によって、風量が調節可能となっている。唐箕ファン15を覆うファンケースの側部には、空気を導入する導入口15aが形成されている。導入口15aの上部は、回動軸47cを中心に回動する唐箕シャッタ47aによって開閉されるようになっている。唐箕シャッタ47aの回動基部には、アームなどを介して調節ワイヤ47bの一端部が連結されている。調節ワイヤ47bは、他端部がリンクやアームなどを介してモータ46の回転駆動によって引っ張られるようになっている。
【0048】
これにより、モータ46の回転駆動によって調節ワイヤ47bが引っ張られると、唐箕シャッタ47aが回動軸47cを中心に回動する。そうすると、導入口15aの開口面積が変化して、唐箕ファン15の風量が調節される。
【0049】
次に、コンバインの制御ブロックについて、図5および図6を用いて説明する。
【0050】
図5に示すように、制御部60は、各種演算処理を行うCPU60a、各種情報を記憶するROMやRAMなどの記憶部60bなどで構成されている。
制御部60の入力側には、投入量検知センサ61、質量検知センサ62、走行速度検知センサ63、刈取条数検知センサ64、一番流量検知センサ65、二番流量検知センサ66が接続されている。制御部60の出力側には、異常の警報を発する警報手段となるスピーカ67、異常を表示する表示手段となるディスプレイ68、ガバナ69、モータ46が接続されている。スピーカ67およびディスプレイ68は、運転キャビン9内に配設されている。
【0051】
記憶部60bには、選別部5に投入される脱穀物の投入量とグレンタンク8内の一番物の質量との関係にかかる情報、選別部5に投入される脱穀物の投入量と一番物・二番物の流量との関係にかかる情報、一番物の流量とグレンタンク8内の一番物の質量との関係にかかる情報、コンバインの走行速度および刈取穀稈の条数と選別部5に投入される脱穀物の投入量との関係にかかる情報、投入量検知センサ61の検知投入量、走行速度検知センサ63の検知速度、刈取条数検知センサ64の検知条数、一番流量検知センサ65の一番物の検知流量、二番流量検知センサ66の二番物の検知流量のそれぞれと、モータ46の回転量との関係にかかる情報(以下では、単に「モータ回転量にかかる情報」という。)が記憶されている。
【0052】
投入量検知センサ61は、選別部5に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知手段となる。投入量検知センサ61は、チャフシーブ34上の脱穀物の流量を検知する光学式センサ、またはチャフシーブ34上に堆積している穀粒の厚みを検知する回転角度センサなどである。
【0053】
質量検知センサ62は、グレンタンク8が貯溜する一番物の質量を検知する質量検知手段となる。質量検知センサ62は、グレンタンク8の底部に設けられるロードセルなどである。
【0054】
走行速度検知センサ63は、コンバインの走行速度を検知する走行速度検知手段となる。走行速度検知センサ63は、トランスミッション11の出力軸に設けられる回転センサなどである。
【0055】
刈取条数検知センサ64は、刈取部6で刈り取った穀稈の条数を検知する刈取条数検知手段となる。刈取条数検知センサ64は、刈取部6前部(分草杆など)に設けられ、刈取穀稈の株元の有無を検知するリミットスイッチなどである。
【0056】
一番・二番流量検知センサ65・66は、それぞれ一番・二番物の流量を検知する一番・二番流量検知手段となる。一番・二番流量検知センサ65・66は、ともに圧力式センサ、または光学式センサなどである。
【0057】
ここで、一番・二番流量検知センサ65・66の取付構成について、図6を用いて説明する。なお、一番・二番流量検知センサ65・66の取付構成は、略同一であることから、以下では、一番流量検知センサ65の取付構成について説明する。
図6に示すように、一番流量検知センサ65(二番流量検知センサ66)は、一番コンベア41と一番揚穀コンベア17との受継部48(二番コンベア42と二番還元コンベア43との受継部49)を覆う受継ケース50(受継ケース51)の蓋部50a(蓋部51a)内側に取り付けられている。蓋部50a(蓋部51a)は、受継ケース50(受継ケース51)に回動自在(または摺動自在)に取り付けられている。これにより、蓋部50a(蓋部51a)を開放して、受継部48(受継部49)を露出させることにより、受継部48(受継部49)の掃除やメンテナンスができる。
なお、一番・二番流量検知センサ65・66は、それぞれ一番・二番回収部28・29内や、一番揚穀コンベア17および二番還元コンベア43の搬送経路上に取り付けることもできる。
【0058】
次に、コンバインの制御フローについて、図7から図13を用いて説明する。
【0059】
図7に示すように、制御部60では、処理A(S1)、処理B(S2)、処理C(S3)、処理D(S4)、処理E(S5)、処理F(S6)の各処理がされるようになっている。
【0060】
図8に示すように、処理Aでは、制御部60は、投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、グレンタンク8内の一番物の推定質量を算出する(S7)。具体的には、記憶部60bに記憶されている選別部5に投入される脱穀物の投入量とグレンタンク8内の一番物の質量との関係にかかる情報から、検知投入量に対応する一番物の推定質量を算出する。そして、制御部60は、この一番物の推定質量と質量検知センサ62の検知質量との差が設定値以上の場合には(S8:Y)、異常と判断し(S9)、異常信号をスピーカ67、ディスプレイ68、ガバナ69に出力する。そうすると、スピーカ67から異常警報が発せられ、ディスプレイ68に異常警報が表示され、ガバナ69によりエンジン10が停止される(S10)。
【0061】
ここで、処理Aが異常となる原因としては、選別部5内部で穀粒の詰まりや損失が発生していることなどが考えられる。この場合、作業者は、選別部5内部(一番回収部28、受継部48、一番揚穀コンベア17など)で穀粒が詰まっていないか、掃除蓋(蓋部50a・51bなど)が完全に閉じられているかなどを点検する。
【0062】
一方、前記一番物の推定質量と質量検知センサ62の検知質量との差が設定値未満の場合には(S8:N)、制御部60は、正常と判断する(S11)。
【0063】
すなわち、刈取部6で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部4と、脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部5と、一番物を貯溜するグレンタンク8と、を備えるコンバインであって、前記選別部5に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知センサ61と、前記グレンタンク8が貯溜する一番物の質量を検知する質量検知センサ62と、異常の警報を発するスピーカ67と、前記投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、前記グレンタンク8内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知センサ62の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発する制御部60と、を備えるものである。
【0064】
このような構成により、選別部5からグレンタンク8までの間の異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0065】
また、前記異常を表示するディスプレイ68を備え、前記制御部60は、前記異常を判断した場合には、前記ディスプレイ68に異常警報を表示するものである。
【0066】
このような構成により、作業者が表示によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0067】
また、前記制御部60は、前記異常を判断した場合には、前記コンバインのエンジン10を停止させるものである。
【0068】
このような構成により、制御部60が異常を判断すると、エンジン10が停止して脱穀・選別作業が中断するため、脱穀・選別不良の進行を確実に防止できる。
【0069】
図9に示すように、処理Bでは、制御部60は、走行速度検知センサ63の検知速度、刈取条数検知センサ64の検知条数に基づいて、選別部5に投入される脱穀後の穀粒の推定投入量を算出する(S12)。具体的には、記憶部60bに記憶されているコンバインの走行速度および刈取穀稈の条数と選別部5に投入される脱穀物の投入量との関係にかかる情報から、検知速度および検知条数に対応する脱穀物の推定投入量を算出する。そして、制御部60は、この推定投入量と投入量検知センサ61の検知投入量との差が設定値以上の場合には(S13:Y)、異常と判断し(S14)、異常信号をスピーカ67、ディスプレイ68、ガバナ69に出力する。そうすると、スピーカ67から異常警報が発せられ、ディスプレイ68に異常警報が表示され、ガバナ69によりエンジン10が停止される(S15)。
【0070】
ここで、処理Bが異常となる原因としては、刈取部6から脱穀部4までの搬送経路上で刈取穀稈の詰まりが発生していることや、脱穀部4内部で穀粒の詰まりが発生していることなどが考えられる。この場合、作業者は、刈取部6の搬送装置やフィードチェン13で刈取穀稈が詰まっていないか、脱穀部4の扱胴12周辺で穀粒が詰まっていないかなどを点検する。
【0071】
一方、前記推定投入量と投入量検知センサ61の検知投入量との差が設定値未満の場合には(S13:N)、制御部60は、正常と判断する(S16)。
【0072】
すなわち、前記コンバインの走行速度を検知する走行速度検知センサ63と、刈取穀稈の条数を検知する刈取条数検知センサ64と、を備え、前記制御部60は、前記走行速度検知センサ63の検知速度、前記刈取条数検知センサ64の検知条数に基づいて、前記選別部5に投入される脱穀物の推定投入量を算出し、該推定投入量と前記投入量検知センサ61の検知投入量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発するものである。
【0073】
このような構成により、刈取部6から脱穀部4までの間の異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0074】
図10に示すように、処理Cでは、制御部60は、投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、一番物の推定流量を算出する(S17)。具体的には、記憶部60bに記憶されている選別部5に投入される脱穀物の投入量と一番物の流量との関係にかかる情報から、検知投入量に対応する一番物の推定流量を算出する。そして、制御部60は、この一番物の推定流量と一番流量検知センサ65の検知流量との差が設定値以上の場合には(S18:Y)、異常と判断し(S19)、異常信号をスピーカ67、ディスプレイ68、ガバナ69に出力する。そうすると、スピーカ67から異常警報が発せられ、ディスプレイ68に異常警報が表示され、ガバナ69によりエンジン10が停止される(S20)。
【0075】
ここで、処理Cが異常となる原因としては、一番物の搬送経路上で穀粒の詰まりや損失が発生していることなどが考えられる。この場合、作業者は、一番回収部28や受継部48で穀粒が詰まっていないか、掃除蓋(蓋部50aなど)が完全に閉じられているかなどを点検する。
【0076】
一方、前記一番物の推定流量と一番流量検知センサ65の検知流量との差が設定値未満の場合には(S18:N)、制御部60は、正常と判断する(S21)。
【0077】
すなわち、刈取部6で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部4と、脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部5と、を備えるコンバインであって、前記選別部5に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知センサ61と、一番物の流量を検知する一番流量検知センサ65と、異常の警報を発するスピーカ67と、前記投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、一番物の推定流量を算出し、該一番物の推定流量と前記一番流量検知センサ65の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発する制御部60と、を備えるものである。
【0078】
このような構成により、選別部5での一番物の流量異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0079】
ここで、一番流量検知センサ65は、受継ケース50の蓋部50a内側に設けられている(図6参照)。これにより、蓋部50aが開放している場合は、一番流量検知センサ65の検知流量が異常値(圧力式センサの場合は、蓋部51a内側に作用する圧力が小さい値)を示し、蓋部50aが開放していることを作業者が容易に確認できる。
【0080】
図11に示すように、処理Dでは、制御部60は、投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、二番物の推定流量を算出する(S22)。具体的には、記憶部60bに記憶されている選別部5に投入される脱穀物の投入量と二番物の流量との関係にかかる情報から、検知投入量に対応する二番物の推定流量を算出する。そして、制御部60は、この二番物の推定流量と二番流量検知センサ66の検知流量との差が設定値以上の場合には(S23:Y)、異常と判断し(S24)、異常信号をスピーカ67、ディスプレイ68、ガバナ69に出力する。そうすると、スピーカ67から異常警報が発せられ、ディスプレイ68に異常警報が表示され、ガバナ69によりエンジン10が停止される(S25)。
【0081】
ここで、処理Dが異常となる原因としては、二番物の搬送経路上で穀粒の詰まりや損失が発生していることなどが考えられる。この場合、作業者は、二番回収部29や受継部49で穀粒が詰まっていないか、掃除蓋(蓋部51aなど)が完全に閉じられているかなどを点検する。
【0082】
一方、前記二番物の推定流量と二番流量検知センサ66の検知流量との差が設定値未満の場合には(S23:N)、制御部60は、正常と判断する(S26)。
【0083】
すなわち、二番物の流量を検知する二番流量検知センサ66を備え、前記制御部60は、前記投入量検知センサ61の検知投入量に基づいて、二番物の推定流量を算出し、該二番物の推定流量と前記二番流量検知センサ66の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発するものである。
【0084】
このような構成により、選別部5での二番物の流量異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0085】
ここで、二番流量検知センサ66は、受継ケース51の蓋部51a内側に設けられている(図6参照)。これにより、蓋部51aが開放している場合は、二番流量検知センサ66の検知流量が異常値(圧力式センサの場合は、蓋部51a内側に作用する圧力が小さい値)を示し、蓋部51aが開放していることを作業者が容易に確認できる。
【0086】
図12に示すように、処理Eでは、制御部60は、一番流量検知センサ65の検知流量に基づいて、グレンタンク8内の一番物の推定質量を算出する(S27)。具体的には、記憶部60bに記憶されている一番物の流量とグレンタンク8内の一番物の質量との関係にかかる情報から、検知流量に対応する一番物の推定質量を算出する。そして、制御部60は、この一番物の推定質量と質量検知センサ62の検知質量との差が設定値以上の場合には(S28:Y)、異常と判断し(S29)、異常信号をスピーカ67、ディスプレイ68、ガバナ69に出力する。そうすると、スピーカ67から異常警報が発せられ、ディスプレイ68に異常警報が表示され、ガバナ69によりエンジン10が停止される(S30)。
【0087】
ここで、処理Eが異常となる原因としては、選別部5からグレンタンク8への受継区間(特に、受継部48から一番揚穀コンベア17までの間)で穀粒の詰まりや損失が発生していることなどが考えられる。この場合、作業者は、受継部48や一番揚穀コンベア17で穀粒が詰まっていないか、掃除蓋(蓋部51aなど)が完全に閉じられているかなどを点検する。
【0088】
一方、前記一番物の推定質量と質量検知センサ62の検知質量との差が設定値未満の場合には(S28:N)、制御部60は、正常と判断する(S31)。
【0089】
すなわち、一番物の流量を検知する一番流量検知センサ65を備え、前記制御部60は、前記一番流量検知センサ65の検知流量に基づいて、前記グレンタンク8内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知センサ62の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記スピーカ67から異常警報を発するものである。
【0090】
このような構成により、選別部5からグレンタンク8への受継区間での異常を検知して、作業者が警報によって脱穀・選別作業中の異常を容易に確認できる。これにより、作業者が異常発生原因を解消可能となる。
【0091】
図13に示すように、処理Fでは、制御部60は、投入量検知センサ61の検知投入量、走行速度検知センサ63の検知速度、刈取条数検知センサ64の検知条数、一番流量検知センサ65の一番物の検知流量、二番流量検知センサ66の二番物の検知流量に基づいて、モータ46の回転量を算出する(S32)。具体的には、記憶部60bに記憶されているモータ回転量にかかる情報から、検知投入量、検知速度、検知条数、一番物の検知流量、二番物の検知流量に対応するモータ46の回転量を算出する。
なお、検知投入量、検知速度、検知条数、一番物の検知流量、二番物の検知流量の内、少なくともいずれか一つに基づいてモータ46の回転量を算出することができる。
【0092】
そして、制御部60は、算出したモータ46の回転量に係る信号をモータ46に出力して、モータ46が算出された回転量で回転駆動する(S33)。そうすると、チャフシーブ34では、モータ46の回転量に応じて調節ワイヤ45cが引っ張られ、前述した開度調節機構45によってチャフシーブ34の開度(選別板34a・34a・・・の前後間隔)が調節される(S34)。唐箕ファン15では、モータ46の回転量に応じて調節ワイヤ47bが引っ張られ、前述した風量調節機構47によって唐箕ファン15の風量が調節される(S35)。
【0093】
すなわち、前記選別部5は、脱穀物を揺動選別する揺動選別装置14と、脱穀物を風選別する唐箕ファン15と、前記揺動選別装置14の開度を調節可能とする開度調節機構45と、前記唐箕ファン15の風量を調節可能とする風量調節機構47と、前記開度調節機構45および前記風量調節機構47を作動可能とする調節用アクチュエータとなるモータ46と、を備え、前記制御部60は、前記検知投入量、前記検知速度、前記検知条数、前記一番物の検知流量、前記二番物の検知流量の内、少なくともいずれか一つに基づいて、モータ46を作動させて、前記開度調節機構45によって前記揺動選別装置14の開度を調節し、前記風量調節機構47によって前記唐箕ファン15の風量を調節するものである。
【0094】
このような構成により、コンバインの作業状況に応じて、揺動選別装置14の開度および唐箕ファン15の風量を調節できるため、脱穀・選別部の作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の一実施例に係るコンバインを示した側面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】脱穀部を示した側面図。
【図4】揺動選別装置の開度調節機構および唐箕ファンの風量調節機構を示した側面図。
【図5】本発明の一実施例に係るコンバインの制御ブロック図。
【図6】一番・二番流量検知センサの取付構成を示した側面断面図。
【図7】本発明の一実施例に係るコンバインの制御フロー図。
【図8】処理Aの制御フロー図。
【図9】処理Bの制御フロー図。
【図10】処理Cの制御フロー図。
【図11】処理Dの制御フロー図。
【図12】処理Eの制御フロー図。
【図13】処理Fの制御フロー図。
【符号の説明】
【0096】
4 脱穀部
5 選別部
6 刈取部
8 グレンタンク
14 揺動選別装置
15 唐箕ファン
45 開度調節機構
46 モータ
47 風量調節機構
60 制御部
61 投入量検知センサ
62 質量検知センサ
63 走行速度検知センサ
64 刈取条数検知センサ
65 一番流量検知センサ
66 二番流量検知センサ
67 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、
脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部と、
一番物を貯溜するグレンタンクと、
を備えるコンバインであって、
前記選別部に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知手段と、
前記グレンタンクが貯溜する一番物の質量を検知する質量検知手段と、
異常の警報を発する警報手段と、
前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、前記グレンタンク内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知手段の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する制御部と、を備える、
ことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
一番物の流量を検知する一番流量検知手段を備え、
前記制御部は、
前記一番流量検知手段の検知流量に基づいて、前記グレンタンク内の一番物の推定質量を算出し、該一番物の推定質量と前記質量検知手段の検知質量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
刈取部で刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、
脱穀物を一番物と二番物とに選別する選別部と、
を備えるコンバインであって、
前記選別部に投入される脱穀物の投入量を検知する投入量検知手段と、
一番物の流量を検知する一番流量検知手段と、
異常の警報を発する警報手段と、
前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、一番物の推定流量を算出し、該一番物の推定流量と前記一番流量検知手段の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する制御部と、を備える、
ことを特徴とするコンバイン。
【請求項4】
前記コンバインの走行速度を検知する走行速度検知手段と、
刈取穀稈の条数を検知する刈取条数検知手段と、を備え、
前記制御部は、
前記走行速度検知手段の検知速度、前記刈取条数検知手段の検知条数に基づいて、前記選別部に投入される脱穀物の推定投入量を算出し、該推定投入量と前記投入量検知手段の検知投入量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項5】
二番物の流量を検知する二番流量検知手段を備え、
前記制御部は、
前記投入量検知手段の検知投入量に基づいて、二番物の推定流量を算出し、該二番物の推定流量と前記二番流量検知手段の検知流量との差が設定値以上の場合には、異常と判断し、前記警報手段から異常警報を発する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記選別部は、
脱穀物を揺動選別する揺動選別装置と、
脱穀物を風選別する唐箕ファンと、
前記揺動選別装置の開度を調節可能とする開度調節機構と、
前記唐箕ファンの風量を調節可能とする風量調節機構と、
前記開度調節機構および前記風量調節機構を作動可能とする調節用アクチュエータと、を備え、
前記制御部は、
前記検知投入量、前記検知速度、前記検知条数、前記一番物の検知流量、前記二番物の検知流量の内、少なくともいずれか一つに基づいて、前記調節用アクチュエータを作動させて、前記開度調節機構によって前記揺動選別装置の開度を調節し、前記風量調節機構によって前記唐箕ファンの風量を調節する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−219414(P2009−219414A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66670(P2008−66670)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】