説明

コンバイン

【課題】詰まり穀稈除去作業や点検整備作業における作業性の向上を図れるものでありながら、構造を簡素化してコスト低減を図ることが可能となるコンバインを提供する。
【解決手段】引起し装置24の上部に備えられた引起し伝動ケース60に、縦向き伝動ケース13から突出する縦向き伝動軸32に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材67が備えられ、引起し伝動ケース60と縦向き伝動ケース13とが、縦向き伝動軸32に対する伝動部材67の抜き差しに伴って着脱自在で、且つ、伝動部材67が縦向き伝動軸32に一体回転自在に嵌合された装着状態で上部側連結手段R1にて取り外し可能に連結されるように構成され、引起し装置24の下部が分草具支持フレーム74に対して下部側連結手段R2にて取り外し可能に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、植立茎稈を引起す引起し装置が、前記筒状フレームに連結された縦向き伝動ケース、及び、前記筒状フレームに連結された分草具支持フレームの夫々に支持される状態で前記刈取部に備えられ、前記筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び前記縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向き伝動軸を介して前記引起し装置に動力を伝達するよう構成されているコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記コンバインにおいて、従来では、前記縦向き伝動軸からの動力を引起し装置に伝達するための機体横幅方向に沿う横向き駆動軸が設けられ、引起し装置を、引起し用の作業位置と機体前方外方に大きく揺動させた退避位置とにわたり上下揺動自在に横向き駆動軸に対して支持させる構成とし、さらに、引起し装置を退避位置で位置保持させるためのガススプリングを設けるように構成したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような構成は、引起し装置の後方に位置する茎稈搬送経路にて詰まっている穀稈を除去する作業や各種の点検整備作業を行うとき、引起し装置を退避位置に揺動させることにより開放された広い作業用空間を確保して、詰まり穀稈除去作業や点検整備作業における作業性の向上を図れるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−61572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来構成によれば、詰まり穀稈除去作業や点検整備作業における作業性の向上を図ることはできるものの、引起し装置を作業位置と退避位置とにわたり揺動自在に支持するために、横向き駆動軸や引起し装置を揺動自在に支持するための複雑な支持機構が必要であり、しかも、引起し装置を退避位置で位置保持させるためのガススプリングも必要であり、構造が複雑となり、コスト高を招く不利がある。
【0006】
本発明の目的は、詰まり穀稈除去作業や点検整備作業における作業性の向上を図れるものでありながら、構造を簡素化してコスト低減を図ることが可能となるコンバインを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンバインは、走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、植立茎稈を引起す引起し装置が、前記筒状フレームに連結された縦向き伝動ケース、及び、前記筒状フレームに連結された分草具支持フレームの夫々に支持される状態で前記刈取部に備えられ、前記筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び前記縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向き伝動軸を介して前記引起し装置に動力を伝達するよう構成されているものであって、その第1特徴構成は、前記引起し装置の上部に備えられた引起し伝動ケースに、前記縦向き伝動ケースから突出する前記縦向き伝動軸に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材が備えられ、前記引起し伝動ケースと前記縦向き伝動ケースとが、前記縦向き伝動軸に対する前記伝動部材の抜き差しに伴って着脱自在で、且つ、前記伝動部材が前記縦向き伝動軸に一体回転自在に嵌合された装着状態で上部側連結手段にて取り外し可能に連結されるように構成され、前記引起し装置の下部が前記分草具支持フレームに対して下部側連結手段にて取り外し可能に連結されるように構成されている点にある。
【0008】
第1特徴構成によれば、引起し装置は、伝動部材が縦向き伝動軸に一体回転自在に嵌合された装着状態で、引起し伝動ケースと縦向き伝動ケースとが上部側連結手段にて連結され、且つ、引起し装置の下部が分草具支持フレームに対して下部側連結手段にて連結されて安定的に支持され、圃場で植立茎稈の刈取作業を行う作業時においては、縦向き伝動軸から伝動部材を介して動力が伝達されて引起し作業を実行することができる。
【0009】
そして、作業を中断したとき、あるいは、刈取作業が終了したのちにおいて、引起し装置の後方に位置する茎稈搬送経路にて詰まっている穀稈を除去する詰まり穀稈除去作業や各種の点検整備作業を行うときは、下部側連結手段の連結を解除して引起し装置の下部を分草具支持フレームから取り外し、且つ、上部側連結手段の連結を解除してから、縦向き伝動軸から伝動部材を抜き外すことにより引起し伝動ケースを縦向き伝動ケースから取り外すことができる。
つまり、引起し装置は、縦向き伝動ケース及び分草具支持フレームの夫々から取り外され、前部が大きく開放された状態となり、上記した詰まり穀稈除去作業や点検整備作業が行い易いものになる。
【0010】
上部側連結手段及び下部側連結手段は、例えばボルト・ナットによる締め付け構造等のような簡単な構造のものでよく、又、伝動構造については、伝動部材を縦向き伝動軸に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合させる構成にするという簡単な構造改良を加えるだけでよく、前部を大きく開放させる状態に切り換えることが可能な構成を、簡素な構造により低コストにて提供できるものとなる。
【0011】
従って、第1特徴構成によれば、詰まり穀稈除去作業や点検整備作業における作業性の向上を図れるものでありながら、構造を簡素化してコスト低減を図ることが可能となるコンバインを提供できるに至った。
【0012】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記縦向き伝動ケースに前記縦向き伝動軸の両側に縦壁を有する断面コの字形の連結用ブラケットが設けられ、前記引起し伝動ケースに前記連結用ブラケットの両側の縦壁の間に嵌り込む被連結部が設けられ、前記上部側連結手段が、前記縦向き伝動軸の両側夫々において前記連結用ブラケットの両側の縦壁及び前記被連結部にわたって挿通する複数のボルトにより、前記縦向き伝動ケースと前記引起し伝動ケースとを取り外し可能に連結するように構成されている点にある。
【0013】
第2特徴構成によれば、縦向き伝動ケースに設けられた断面コの字形の連結用ブラケットの両側の縦壁の間に、引起し伝動ケースに設けられた被連結部が嵌め込まれて、縦向き伝動軸の両側夫々において連結用ブラケットの両側の縦壁及び被連結部にわたって挿通する複数のボルトにより、縦向き伝動ケースと引起し伝動ケースとが連結される。そして、前記複数のボルトを取り外すことにより、縦向き伝動ケースと引起し伝動ケースとの連結が解除されることになる。
【0014】
ところで、伝動軸やギア式伝動機構等を内部に備える2つの伝動ケースを連結する場合、伝動軸の軸芯方向に対向するようにフランジ部を設けて、両側の伝動ケースのフランジ部同士をボルトで連結する構成が一般的であるが、この場合、フランジ部同士に位置ずれが生じない状態で、しかも、フランジ部材同士の間で隙間が生じることのない状態で2つの伝動ケースを連結するためには、例えば4本以上の多数本のボルトにて連結する必要があり、部品点数が多くなり、しかも、着脱作業も煩わしいものになる不利がある。
【0015】
これに対して、第2特徴構成によれば、断面コの字形の連結用ブラケットの両側の縦壁の間に被連結部が嵌め込まれて、縦向き伝動軸の両側(縦向き伝動軸の上側及び下側や、右側及び左側等)の夫々において、連結用ブラケットの両側の縦壁及び被連結部にわたって連結用のボルトが挿通されて、そのボルトにて締付ける構成であるから、連結用ブラケットと被連結部の嵌合構造により、連結用ブラケットと被連結部との位置ずれを回避しながら、しかも、少ない本数のボルトであっても、連結用ブラケットと被連結部との間に隙間ができない状態でそれらを連結することができる。
【0016】
従って、第2特徴構成によれば、少ない本数のボルトにて連結用ブラケットと被連結部との間に隙間ができない状態でそれらを連結することが可能となり、上部側連結手段の構造を簡素なものにすることができ、又、刈取部の着脱作業も少ない手間で行えるものとなる。
【0017】
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、先端に注油ノズルを備えた給油管が、前記縦向き伝動ケース又は前記分草具支持フレームに支持される状態で設けられ、前記引起し装置が前記縦向き伝動ケース及び前記分草具支持フレームに対して取り付けられる状態において、前記注油ノズルが前記引起し装置における回動チェーンに注油可能な位置になるように、前記給油管が前記縦向き伝動ケース又は前記分草具支持フレームに支持される状態で設けられている点にある。
【0018】
第3特徴構成によれば、引起し装置が、縦向き伝動ケース及び分草具支持フレームの夫々に支持されている状態では、注油ノズルが引起し装置における回動チェーンに注油可能な位置になるように、給油管が縦向き伝動ケース又は分草具支持フレームに支持される状態となる。
そして、引起し装置が縦向き伝動ケース及び分草具支持フレームの夫々から取り外されると、先端に注油ノズルを備えた給油管は、縦向き伝動ケース又は分草具支持フレーム側に残り、引起し装置側には給油用の配管やそれに付随する部材が存在しない。
【0019】
その結果、刈取部に備えられている引起し装置を取り外したり、再度、引起し装置を刈取部に取り付けるときに、給油管を着脱させるという煩わしい作業は不要であり、そのことにより、刈取部の着脱作業をより一層手間の少ない状態で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの全体側面図である。
【図2】コンバインの正面図である。
【図3】刈取部の横断平面図である。
【図4】引起し装置への分岐伝動状態を示す断面図である。
【図5】中央引起し装置と右側引起し装置の縦断正面図である。
【図6】右側引起し装置の上部及びギア式伝動装置の縦断側面図である。
【図7】右側引起し装置の下部の正面図である。
【図8】右側引起し装置の下部の切欠側面図である。
【図9】付勢機構を示す正面図である。
【図10】付勢機構を示す側面図である。
【図11】付勢機構の分解斜視図である。
【図12】中央引起し装置の側面図である。
【図13】中央引起し装置の上部及び上部側連結手段の縦断側面図である。
【図14】上部側連結手段を分離した状態を示す縦断側面図である。
【図15】中央引起し装置の下部及び下部側連結手段の縦断側面図である。
【図16】下部側連結手段を分離した状態を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1にコンバインの全体側面が示され、図2にコンバインの正面が示されている。このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行なうものであり、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体の前部に、横軸芯P周りで昇降自在に支持される状態で刈取部2が備えられ、走行機体における機体フレーム5の上部に走行機体横方向に並べる状態で脱穀装置3と穀粒タンク4とが備えられている。走行機体は、前端側の右端部に運転座席6が装備された搭乗運転部7が備えられ、この搭乗運転部7の下方に図示しないエンジンが装備された原動部を備え、エンジンが出力する駆動力によって左右一対のクローラ走行装置1を駆動して自走するように構成されている。
【0022】
刈取部2は、機体フレーム5から走行機体前方並びに斜め下方に向けて延出し且つ機体フレーム5に軸芯Pまわりに上下揺動自在に支持した筒状フレームとしての刈取メインフレーム8により昇降自在に支持され、この刈取メインフレーム8が昇降用油圧シリンダ9によって機体フレーム5に対して上下に揺動操作されることにより、刈取部2が、圃場面近くに下降した下降作業状態と、圃場面から高く上昇した非作業状態とに昇降自在に構成されている。
【0023】
刈取部2を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取部2は、植立茎稈を引起すとともに刈り取り、刈り取り穀稈を脱穀装置3の脱穀フィードチェーン10の始端部に供給する。脱穀装置3は、脱穀フィードチェーン10によって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送し、これによって刈取穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク4は、脱穀装置3から搬送された脱穀粒を回収して貯留する。
【0024】
図3に示すように、刈取メインフレーム8の延出端側に連結され且つ機体横幅方向に延びる横フレーム11、この横フレーム11の左右両側部及び機体横幅方向中央部に夫々連結されて縦向きに延びる三本の縦フレーム12、13、14、及び、横フレーム11に走行機体横方向に所定間隔を隔てて並ぶ配置で連結された四本の走行機体前後向きの分草具支持フレーム15〜18が設けられ、これらの各フレーム11〜18を介して刈取部2が昇降自在に刈取メインフレーム8に支持される構成となっている。
横フレーム11及び三本の縦フレーム12、13、14は夫々筒状に形成され、その内部に後述するように伝動軸を内装する伝動ケースとして機能するように構成されている。
【0025】
図2に示すように、刈取部2は、四つの分草具19〜22、その分草具19〜22の走行機体後方側に走行機体横方向に並べて設けた三つの引起し装置23〜25、分草具支持フレーム15〜18の基端側に設けた一つのバリカン形の刈取装置26、刈り取った穀稈を刈幅中央側に寄せ集めるとともに、縦姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更しながら、脱穀フィードチェーン10の始端部に向けて搬送する穀稈搬送装置27を備えて構成されている。
【0026】
四つの分草具19〜22は、四本の分草具支持フレーム15〜18のうちの対応する分草具支持フレームの前端部に固定され、図2に示すように、四つの分草具19〜22の配置は、四つの分草具19〜22のうち搭乗運転部7が位置する側の横端に位置する分草具19とそれに隣り合って位置する分草具20の先端どうしの間隔を他の分草具同士の間隔より大に設定した配置になっている。
【0027】
つまり、このコンバインでは、回り刈り作業を行う場合には、4個の分草具19〜22の前方に3条分の植立茎稈が位置するように刈取部2を植立茎稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる三条刈り作業形態にて刈取作業を行い、又、中割り刈り作業を行う場合には、搭乗運転部7側の分草具19とそれと隣接する分草具20の間に二条の植立茎稈を導入することにより4条分の植立茎稈が位置するように刈取部2を植立茎稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる四条刈り作業形態にて刈取作業を行えるようになっている。
【0028】
引起し装置23〜25に対する伝動構造について説明する。
図4に示すように、筒状の刈取メインフレーム8の内部に沿って走行機体前方並びに斜め下方に向けて延出する主伝動軸28が設けられ、主伝動軸28の前端部には左右向きの横向き伝動軸29がベベルギヤ機構30を介して連動連結され、横向き伝動軸29の左右両端部と左右中央部の夫々において、横向き伝動軸29と三つの引起し装置23〜25夫々に対応して設けられた三本の縦向き伝動軸31〜33とが夫々ベベルギヤ機構34a及び中継軸34bを介して連動連結されている。そして、前記主伝動軸28に対しては、走行機体に備えられた図示しないエンジンの動力が伝達されるように構成されている。又、中継軸34bと穀稈搬送装置27のうちの掻き込み搬送装置27Aとが連動連結されて、掻き込み搬送装置27Aにエンジンからの動力が伝えられるようになっている。
図4に示すように、横向き伝動軸29は横フレーム11の内部に設けられ、三本の縦向き伝動軸31〜33は三つの縦フレーム12〜14夫々の内部に設けられる。
【0029】
従って、主伝動軸28、横向き伝動軸29、及び、三本の縦向き伝動軸31〜33を介して三つの引起し装置23〜25の夫々に対して動力が伝達されるように構成されている。
【0030】
次に、引起し装置23〜25について説明する。
図2及び図5に示すように、三つの引起し装置23〜25は、夫々、上部に配備された駆動スプロケット35、下部に配備された従動スプロケット36と、それらに亘って巻き掛けられた回動チェーン37と、回動チェーン37に引き起こし姿勢と格納姿勢とに姿勢変更可能な状態で一定間隔ごとに取り付けられた複数の引起爪38、戻り経路側の上部に配備されたテンションスプロケット39、そのテンションスプロケット39を緊張作用すべく移動付勢する付勢機構40等を備えて構成されている。
【0031】
三つの引起し装置23〜25のうち、機体横幅方向中央に位置する中央引起し装置24、及び、機体進行方向に向かって左側に位置する左側引起し装置25は、下部に配備された従動スプロケット36は1個であるが、機体進行方向に向かって右側に位置する右側引起し装置23には、従動スプロケット36の横側に補助従動スプロケット36aが備えられ、回動チェーン37は補助従動スプロケット36aにも巻回される構成となっている。
【0032】
次に、右側引起し装置23について説明する。
図5、図6及び図8に示すように、右側引起し装置23は、板金材からなる前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとを重ねた2つ割り構造である引起しケース41の内部に、駆動スプロケット35、従動スプロケット36、補助従動スプロケット36a、回動チェーン37、引起爪38、付勢機構40等を備えている。
引起しケース41は、前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとを回動チェーン37の回動軌跡の内側に位置する箇所を当て付けてボルト連結して構成されており、前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとの間に形成された通過用隙間を通して引起爪38が通過することができるよう構成されている。
【0033】
図5に示すように、従動スプロケット36と駆動スプロケット35との間の縦向き移動経路には、縦向き起立ガイドレール51が備えられており、引起爪38は起立状態を維持するように構成されている。縦向き移動経路に備えられる縦向き起立ガイドレール51は、下部に位置する下部側ガイドレール51Aと上部側の上部側ガイドレール51Bとに分割されており、特に磨耗が激しい下部側ガイドレール51Aは部品交換が可能なように着脱自在にボルトにて取り付ける構成となっている。
【0034】
図5に示すように、右側引起し装置23は、従動スプロケット36と補助従動スプロケット36aとの間に横向き起立ガイドレール44が備えられており、その横向き起立ガイドレール44にて支持される間は引起爪38が起立状態を維持するように構成されている。
このように構成することで、搭乗運転部7側の分草具19とそれと隣接する分草具20の間に二条の植立茎稈を導入する場合であっても、それら二条分の植立茎稈に対して確実に引起し作用を発揮して引起し残しが少なくなる。
【0035】
そして、図7及び図8に示すように、引起しケース41の後部側ケース部41Bにおいては、従動スプロケット36及び補助従動スプロケット36aの夫々の回転用支軸45、46を支持するための支持ブラケット47の一部を延長形成し且つL字形に折り曲げて引起しケース41の内部に入り込ませることにより、横向き起立ガイドレール44を形成している。又、引起しケース41の前部側ケース部41Aにおいては、L字形に折り曲げた板体を引起しケースの内部に入り込ませた状態で溶接固定することにより横向き起立ガイドレール44を形成している。
【0036】
前後両側の横向き起立ガイドレール44の上部側には、板体をL字形に折り曲げた補強板48を重ね合わせた状態で一体的に溶接にて取り付けてあり、さらに、引起しケース41の外周部に形成された爪ガイド部49の下方外方側にも同様に、板体をL字形に折り曲げた補強板50を重ね合わせた状態で一体的に溶接にて取り付けてある。
このように、引起爪38が摺動しながら起立案内される箇所において二重板構造として耐久性を向上させてあり、長期にわたり使用を継続することができる。
【0037】
中央引起し装置24及び左側引起し装置25は、補助従動スプロケット36aが備えられておらず、下部側では1個の従動スプロケット36により回動チェーン37が巻回される点で右側引起し装置23とは構成が異なるが、それ以外の構成は、右側引起し装置23と同じであるから、同じ構成については説明は省略する。
【0038】
三つの引起し装置23〜25の夫々に備えられる付勢機構40は夫々同じ構成のものであるが、以下、この付勢機構40について説明する。
図9〜図11に示すように、板状の鋼材を略コの字形に折り曲げ加工して形成したガイド部材52が引起しケース41の内部に位置して固定する状態で取り付けられ、このガイド部材52に支持部材53が上下方向にスライド自在に支持されており、支持部材53の上部の支持軸58にテンションスプロケット39が回転自在に支持されている。この支持部材53は、下部側が上部側よりも幅狭となる帯板状に形成してあり、ガイド部材52の上側案内部52aと下側案内部52bの夫々に形成された挿通孔54a,54bを挿通させ、且つ、下部側にコイルバネ55が外嵌装着される状態でガイド部材52に支持され、コイルバネ55が下部側と上部側との間の段差部56とガイド部材52の下側案内部52bとの間で押圧作用して支持部材53を上方に移動付勢するように構成されている。
【0039】
又、支持部材53には、ラチェット爪57が形成されており、このラチェット爪57が下側案内部52bの挿通孔54bの端縁に係止することにより、回動チェーン37に緊張力を付与する方向へのコイルバネ55による支持部材53の移動を許容し、回動チェーン37の緊張力を緩める方向への支持部材53の移動を阻止するラチェット機構が構成されており、しかも、図9に示すように、テンションスプロケット39は回動チェーン37から横向きの分力を有する押圧力Tを受けるので、支持部材53はガイド部材52の上側案内部52aの挿通孔54aの端縁を支点にしてラチェット爪57が下側案内部52bの挿通孔54bの端縁に係止する方向に付勢されるので、ラチェット爪57と挿通孔54bの端縁との係止状態が外れることはない。
【0040】
図10に示すように、支持部材53はテンションスプロケット39に対してその回転軸芯方向に近づけた状態で設けられるから、支持部材53に曲げモーメントが掛かり、テンションスプロケット39が回動チェーン37から外れる方向に力が作用することがなく、良好な回転状態を維持しながら、緊張力を付与することができるようになっている。
又、上記したような付勢機構40を備えて、走行時の機体の振動などにより回動チェーン37がバタつくことがあっても回動チェーン37とテンションスプロケット39との噛合いが外れることが無いようにしてある。
【0041】
次に、中央引起し装置24の伝動構造並びに取り付け構造について説明する。
中央引起し装置24は、三つの縦フレーム12〜14のうちの中央に位置する中央縦フレーム13(縦向き伝動ケースの一例)及び右から3番目の分草具支持フレーム17の夫々に取り外し可能に支持される構成となっている。
【0042】
つまり、中央引起し装置24の上部に備えられた中央引起し伝動ケース60に、中央縦フレーム13から突出する縦向き伝動軸32に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材としてのベベルギア67が備えられ、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とが、縦向き伝動軸32の軸芯方向に沿った中央縦フレーム13に対するベベルギア67の斜め前方上方及び斜め後方下方への抜き差しに伴って着脱自在で、且つ、ベベルギア67が縦向き伝動軸32に一体回転自在に嵌合された装着状態で上部側連結手段R1にて取り外し可能に連結され、中央引起し装置24の下部が分草具支持フレーム17に対して下部側連結手段R2にて取り外し可能に連結されている。
【0043】
又、中央縦フレーム13に縦向き伝動軸32の両側に縦壁62を有する断面コの字形の連結用ブラケット63が設けられ、且つ、引起し伝動ケース60に連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌り込む被連結部64が設けられ、上部側連結手段R1が、縦向き伝動軸32の前後両側夫々において連結用ブラケット63の縦壁62及び被連結部64にわたって挿通する2本のボルト65により、中央縦フレーム13と引起し伝動ケース60とを取り外し可能に連結されるように構成されている。
【0044】
被連結部64には、2本のボルト65を横から挿通する左右向きの穴部が形成されている。また、被連結部64の下端部には、被連結部64の上面に接当支持させる筒状の接当支持部64aが形成されている。
【0045】
以下、中央引起し装置24の取付構造についてさらに説明を加える。
図12及び図13に示すように、中央引起し装置24の上部側の機体後部側箇所に、駆動スプロケット35が一体的に備えられた出力軸66を回動自在に支持するとともに、出力軸66と縦向き伝動軸32とを連動連結する一対のベベルギア67、68を内装した引起し伝動ケース60が設けられている。この引起し伝動ケース60は、出力軸66側の被連結部69が、引起しケース41に固定された断面コの字形のブラケット70に嵌め込まれて、その引起しケース側のブラケット70の両側の縦壁71にわたり挿通する上下一対のボルト72にて締め付け固定される状態で、引起し伝動ケース60と引起しケース41とが連結されている。
【0046】
又、中央縦フレーム13の上端部に縦向き伝動軸32の両側に縦壁62を有する断面コの字形の連結用ブラケット63が一体的に溶接固定する状態で設けられ、引起し伝動ケース60の伝動入力側の端部に形成された入力側の被連結部64が、連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌り込まれて、連結用ブラケット63の両側の縦壁62にわたり挿通する前後一対のボルト65により締め付け固定される状態で、引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とが連結されている。
【0047】
入力側の被連結部64が連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌め込まれた状態で、一対のボルト65が縦向き伝動軸32の前後両側の夫々において連結用ブラケット63の両側の縦壁62にわたり挿通する状態で設けられて締め付け固定する構成となっているから、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13との嵌り合い構造と、合理的に配置した2本のボルト65による締付け構造とにより、位置ずれを起したり隙間が発生することがないように適切な連結状態で、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とを連結することができる。
【0048】
中央引起し伝動ケース60の内部に備えられる一対のベベルギア67,68のうち入力側のベベルギア67は、本発明の伝動部材に相当するものであり、断面が六角形となるように形成された縦向き伝動軸32に外嵌されるように六角形状の嵌合孔67aが形成されており、この入力側のベベルギア67と縦向き伝動軸32とは一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される構成となっている。
又、縦向き伝動軸32の軸端部32aは、先端側ほど先細のテーパ状に形成されており、入力側のベベルギア67を嵌合させるときに、縦向き伝動軸32の先端部に引っかかることがなく円滑に嵌合させることができるように構成されている。
【0049】
そして一対のボルト65による締結を解除して、入力側の被連結部64を連結用ブラケット63から抜き外すことで、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13との連結を解除することができる。
【0050】
このようにして、縦向き伝動軸32の前後両側夫々において連結用ブラケット63の縦壁62及び被連結部64にわたって挿通する2本のボルト65により、中央縦フレーム13と中央引起し伝動ケース60とを取り外し可能に連結する上部側連結手段R1が構成されている。
【0051】
図15に示すように、中央引起し装置24の下部には、従動スプロケット36の回転用支軸45を支持するための支持ブラケット47が固定状態で取り付けられているが、この支持ブラケット47に、機体後方側に向けて突出する左右一対のネジ軸73が固定状態で設けられている。
【0052】
図3、図12及び図15に示すように、分草具支持フレーム17に固定され且つ機体横幅方向に延設された引起し装置支持フレーム74に、ネジ軸73が挿通するための挿通孔75が形成されており、この挿通孔75にネジ軸73を挿通させるように、中央引起し装置24の下部を引起し装置支持フレーム74に装着して機体後方側からナット76で締め付けることにより、中央引起し装置24の下部を固定するよう構成されている。
【0053】
そして、図16に示すように、前記ナット76を緩めてネジ軸73を引起し装置支持フレーム74の挿通孔75から抜き外すことで中央引起し装置24の下部を取り外すことができ、中央引起し装置24は分草具支持フレーム17に対して取り外し可能に連結される構成となっている。
尚、引起し装置支持フレーム74は分草具支持フレーム17と同様に丸パイプ材にて形成されているが、挿通孔75が形成される連結部77は丸パイプ材を扁平状に押し潰した略板状に形成されている。
【0054】
従って、支持ブラケット47に設けられたネジ軸73、引起し装置支持フレーム74及び締め付け用のナット76により、下部側連結手段R2が構成されている。
【0055】
先端に注油ノズル78を備えた給油管79が分草具支持フレーム17に支持される状態で設けられ、中央引起し装置24の下部が分草具支持フレーム17に対して取り付けられた状態で、注油ノズル78が、中央引起し装置24における回動チェーン37に注油可能な状態で分草具支持フレーム17に支持される状態で設けられている。
【0056】
つまり、図12、図15及び図16に示すように、中央引起し装置24の機体後方側箇所において、引起し装置支持フレーム74から上方に固定延設した給油管支持アーム80により給油管79を支持してあり、その給油管79の先端に注油ノズル78を設けてある。この注油ノズル78は、中央引起し装置24が中央縦フレーム13及び分草具支持フレーム17に支持される状態で装着された状態において、回動チェーン37や引起爪38に干渉しないように、引起しケース41の内部に入り込み、回動チェーン37に注油可能な箇所に位置するように設けられている。
【0057】
このような構成であれば、中央引起し装置24を取り外したときに、注油ノズル78は分草具支持フレーム17に支持される状態でそのまま機体側に残ることになり、中央引起し装置24を取り外すときに注油ノズル78や給油管79を合せて取り外す煩わしさがなく、中央引起し装置24の着脱作業が行い易いものになる。
【0058】
次に、右側引起し装置23の伝動構造について説明する。
右側引起し装置23の機体後部側にギア式伝動装置Gを備えており、ギア式伝動装置Gが走行機体側から伝達される動力を右側縦向き伝動軸31から右側引起し装置23における駆動輪体としての駆動スプロケット35と一体回動する出力軸81に伝達するよう構成されている。
【0059】
前記ギア式伝動装置Gは、第1軸芯X1周りで回転自在な入力軸としての右側縦向き伝動軸31と第1軸芯X1に対して斜めに交差する第2軸芯X2周りで回転自在な出力軸81とを連動連結するように構成されている。
【0060】
すなわち、図6に示すように、右側縦向き伝動軸31と一体回転する入力側のベベルギア82、前記第2軸芯X2と平行な軸芯周りで回転自在な中継伝動軸83、入力側のベベルギア82と噛み合い且つ中継伝動軸83と一体回転する出力側のベベルギア84、中継伝動軸83と一体回転する第1平ギア85、及び、第1平ギア85と噛み合い且つ出力軸81と一体回転する第2平ギア86の夫々が、右側引起し伝動ケース87内に備えられている。
【0061】
右側引起し伝動ケース87は、入力側のベベルギア82及び出力側のベベルギア84が収納されるベベルギアケース部87Aと、第1平ギア85及び第2平ギア86が収納される平ギアケース部87Bとを別体で備えて構成され、且つ、中継伝動軸83をベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとにわたって内装する状態でベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとを接続して構成されている。
又、ベベルギアケース部87A及び平ギアケース部87Bの夫々が、一対の分割ケース単位体同士を接続する2つ割り構造のケース体にて構成されている。
【0062】
説明を加えると、ベベルギアケース部87Aが、左右に2分割された一対の分割ケース単位体87A1,87A2同士をフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して構成され、平ギアケース部87Bが、左右に2分割された一対の分割ケース単位体87B1,87B2同士をフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して構成されている。又、それらのベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとをフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して右側引起し伝動ケース87が構成されている。
【0063】
右側引起し伝動ケース87の出力側の被連結部88が、中央引起し装置伝動ケース60と同様に、引起しケース41に固定された断面コの字形のブラケット89に嵌め込まれてボルト72で締め付け固定されて、右側引起し伝動ケース87と引起しケース41とが連結されている。
【0064】
又、中央縦フレーム13と同様に、右側縦フレーム12の上端部に縦向き伝動軸32の両側に断面コの字形のブラケット90が一体的に溶接固定する状態で設けられ、右側引起し伝動ケース87の伝動入力側の端部に形成された入力側の被連結部91が、連結用のブラケット90に嵌め込まれてボルト65で締め付け固定されて、右側引起し伝動ケース87と右側縦フレーム12とが連結されている。
【0065】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、縦向き伝動軸32に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材として、縦向き伝動軸32に外嵌される嵌合孔67aが形成された筒状のベベルギア67にて構成したが、このような構成に代えて、縦向き伝動軸32が嵌合孔が形成される筒状に設けられ、伝動部材が嵌合孔に内嵌される伝動軸にて構成されるものでもよい。
【0066】
(2)上記実施形態では、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13(縦向き伝動ケース)とが着脱自在に構成されるものを示したが、このような構成に代えて、中央引起し伝動ケース60を中央縦フレーム13側に固定し、引起しケース41側の支持部に支持された出力軸66を中央引起し伝動ケース60及びベベルギア68に対して前後に抜き差し可能に構成してもよい。
【0067】
(3)上記実施形態では、上部側連結手段R1が、縦向き伝動軸32の前後両側夫々において連結用ブラケット63の両側の縦壁62及び被連結部64にわたって挿通する一対のボルト65により、中央縦フレーム13(縦向き伝動ケース)と中央引起し伝動ケース60とを連結するようにしたが、このような構成に代えて、縦向き伝動軸32の左右両側夫々において上下方向に挿通する一対のボルトにより、中央縦フレーム13(縦向き伝動ケース)と中央引起し伝動ケース60とを連結する構成としてもよい。
【0068】
(4)上記実施形態では、先端に注油ノズル78を備えた給油管79が分草具支持フレーム17に支持され、注油ノズル78が引起し装置24の上下方向の中間位置に位置する状態で設けられる構成としたが、このような構成に代えて、給油管79が中央縦フレーム13(縦向き伝動ケース)に支持され、注油ノズル78が引起し装置24の上部側箇所に位置する状態で設けられる構成としてもよい。
【0069】
(5)上記実施形態では、三つの引起し装置23,24,25のうちの中央引起し装置24について、上部側連結手段R1並びに下部側連結手段R2にて取り外し可能に中央縦フレーム13(縦向き伝動ケース)及び分草具支持フレーム17に支持するようにしたが、他の引起し装置23,25についても中央引起し装置24と同様に、上部側連結手段R1並びに下部側連結手段R2にて取り外し可能に縦フレーム12,14(縦向き伝動ケース)及び分草具支持フレーム15,18に支持するようにしてもよい。
【0070】
(6)上記実施形態では、三つの引起し装置23,24,25を備えるものを示したが、本発明は、2つ又は4つ以上の引起し装置(図示せず)を備えたコンバインにも適用できる。そして、この場合にも同様に、どの引起し装置を上部側連結手段R1並びに下部側連結手段R2にて取り外し可能に構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、機体前部の刈取部に引起し装置を備えて、植立茎稈を引起しながら刈り取るようにしたコンバインに利用できる。
【符号の説明】
【0072】
2 刈取部
8 筒状フレーム
13 縦向き伝動ケース
17 分草具支持フレーム
24 引起し装置
28 前後向き伝動軸
32 縦向き伝動軸
60 引起し伝動ケース
62 縦壁
63 連結用ブラケット
64 被連結部
65 ボルト
67 伝動部材
78 注油ノズル
79 給油管
R1 上部側連結手段
R2 下部側連結手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、植立茎稈を引起す引起し装置が、前記筒状フレームに連結された縦向き伝動ケース、及び、前記筒状フレームに連結された分草具支持フレームの夫々に支持される状態で前記刈取部に備えられ、前記筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び前記縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向き伝動軸を介して前記引起し装置に動力を伝達するよう構成されているコンバインであって、
前記引起し装置の上部に備えられた引起し伝動ケースに、前記縦向き伝動ケースから突出する前記縦向き伝動軸に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材が備えられ、
前記引起し伝動ケースと前記縦向き伝動ケースとが、前記縦向き伝動軸に対する前記伝動部材の抜き差しに伴って着脱自在で、且つ、前記伝動部材が前記縦向き伝動軸に一体回転自在に嵌合された装着状態で上部側連結手段にて取り外し可能に連結されるように構成され、
前記引起し装置の下部が前記分草具支持フレームに対して下部側連結手段にて取り外し可能に連結されるように構成されているコンバイン。
【請求項2】
前記縦向き伝動ケースに前記縦向き伝動軸の両側に縦壁を有する断面コの字形の連結用ブラケットが設けられ、
前記引起し伝動ケースに前記連結用ブラケットの両側の縦壁の間に嵌り込む被連結部が設けられ、
前記上部側連結手段が、前記縦向き伝動軸の両側夫々において前記連結用ブラケットの縦壁及び前記被連結部にわたって挿通する複数のボルトにより、前記縦向き伝動ケースと前記引起し伝動ケースとを取り外し可能に連結するように構成されている請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
先端に注油ノズルを備えた給油管が、前記縦向き伝動ケース又は前記分草具支持フレームに支持される状態で設けられ、
前記引起し装置が前記縦向き伝動ケース及び前記分草具支持フレームに対して取り付けられる状態において、前記注油ノズルが前記引起し装置における回動チェーンに注油可能な位置になるように、前記給油管が前記縦向き伝動ケース又は前記分草具支持フレームに支持される状態で設けられている請求項1又は2記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−205901(P2011−205901A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73776(P2010−73776)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】