説明

コンピュータを用いて実行される障害検出方法及び装置

【解決手段】画像データから通常の障害及び異常な障害を自動的に検出する方法が示されている。この方法は、局所的な強度分散分析に基づいており、多くの医療用コンピュータ支援検出(CAD) システムに用いられ得る。完全な説明が、結腸CAD システムのために示されるが、本発明は、他の画像診断法に利用されることができ、他のCAD アプリケーションに同様に拡張され得る。従来のCTC 結腸CAD 障害検出器は、単純な形状特異的方法に基づいていることが多く、従って、形状が複雑な一部の変形した障害を見逃す場合がある。本発明の実施形態は、各ボクセルでヘッセ行列によって与えられる局所的な強度分散情報に基づいた高速且つ頑健な方法を用いて、ある種の形状を有するがこれらに限定されない非常に蓋然性が高い障害を抽出する。更に、処理要件が最小限度であり、実行は他の公知の技術と比較して簡単である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用の画像化及び分析に関する。特には、本発明は医療用デジタル画像で障害を検出するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用の画像化
医療用デジタル画像の一例が、CTスキャン画像である。CTスキャン画像は、人間又は動物の患者のある領域のCTスキャンから得られた一又は一連のCT画像スライスを有するデジタル画像である。各スライスは、スキャンされた領域のX線吸収を表す二次元デジタルグレースケール画像である。スライスの特性は、使用されるCTスキャナに左右される。例えば、高解像度マルチスライスCTスキャナは、x方向及びy方向(つまり、スライスの面)に解像度が0.5 乃至1.0 mm/画素である画像を生成することが可能である。各画素は、16ビットのグレースケールで表示され得る。各画素の強度値が、ハウンスフィールド単位(HU)で表現されてもよい。連続するスライスは、z方向(つまり、スキャン分離軸)に沿って一定の距離で、例えば0.5 乃至2.5 mmの距離で分離されてもよい。従って、スキャン画像は、スキャン面積及びスキャンされたスライス数に応じた全体サイズを有する三次元(3D)グレースケール画像であってもよい。そのため、各画素は三次元空間におけるボクセルであってもよい。代わりに、スキャン画像は、単一のスライスを有してもよく、従って、単一の二次元(2D)グレースケール画像であってもよい。
【0003】
CTスキャンは、電子ビームコンピュータ断層撮影(EBCT)、多重検出器、渦巻スキャン、又は、X線吸収を表わす2D画像又は3D画像を出力として生成する任意の技術のようなあらゆるCTスキャン技術によって得られてもよい。
【0004】
CAD
コンピュータ支援検出(CAD) は、医療チームの解釈及び決定を支援するコンピュータ化された医療方法である。CAD は、疑わしい障害及び塊を検出するために、CT、SPECT 、PET 、MRI 、超音波、電子顕微鏡、X線透視又は光断層撮影のような医療用画像診断法からの情報を用いる。
【0005】
この10年の間に、コンピュータ化された画像解析におけるコンピュータ性能の進化及び発展は、価値のあるセカンドオピニオンを放射線技師に与えることにより医療用画像化検査の解釈段階に影響を与えており、多くの侵攻性疾患検出の向上及び早期の診断に繋がっている。最近、コンピュータ支援検出は、結腸、肺、胸、肝臓、前立腺及び脳のような様々な解剖体のための多くの医療用スクリーニングアプリケーションに用いられている。
【0006】
一般に、CAD システムは、3つの主要部分、つまり、スキャナ1 、ソフトウェア2 及びビューア3 から構成されている(図1参照)。スキャナ1 は、取得及びデジタル化のために用いられる。ほとんど全てのスキャナは、デジタルの取得データを与えることが可能な電子装置を既に備えている。ソフトウェア2 は、取り込まれたデータを分析して、障害を示唆する可能性がある領域を放射線技師に再調査するように促す高性能なコンピュータプログラムを有している。ビューア3 は、医療診断を支援する画像視覚化及び加工のためのグラフィックユーザインタフェース(GUI) である。
【0007】
CAD のソフトウェアは、決定するための自動アルゴリズム又は半自動アルゴリズムを用いており、基本的に5つの段階、すなわち、前処理、分割、検出、特徴抽出及び分類から構成されている(図2参照)。前処理ステップS1は通常、アーチファクトの訂正及びノイズの除去から構成されている。分割ステップS2は、対象の器官(例えば、肺又は結腸[4] )をデータから分割する。検出ステップS3は、障害を特徴付ける幾何学的特徴の抽出及びグループ化によって、分割された器官中で確率が高い候補領域のみを選択することにより処理すべきデータの量を減らすことを意図しているので、CAD の核である(図3参照)。この検出段階のために開発された方法が、容積形状指数及び湾曲度、規則に基づくフィルタを用いた表面曲率、ハフ変換及び球状フィッティング([4] 及び[4] の参考文献)の使用を含んでいる。特徴抽出ステップS4は、どの値が、同一カテゴリーの領域に非常に類似しているか、及び異なるカテゴリーの領域と非常に異なっているかを評価することにより、候補領域を特徴付ける。最後の分類ステップS5は、教師付き分類又はニューラルネットワークの統計的方法に基づいており、不変の特徴を識別することを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0609922 号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
CTC のためのCAD
結腸直腸癌は、開発途上国と先進国との両方における膨張人口及び高齢人口のために、症例及び死亡の数が地球的規模で増加する世界的な問題である。コンピュータ断層撮影結腸内視鏡検査(CTC) 、すなわち仮想結腸内視鏡検査は、結腸癌のための有望なスクリーニング手段である。CTC は、ポリープ、憩室炎及び癌を含む結腸及び腸を画像化することを意図した非侵入性画像診断法である。CTC は、結腸全体の二次元画像及び三次元画像を生成するためにX線を用いる。CTC のためのCAD は、CTC で疑わしい障害の位置を検出し、放射線技師の決定を支援することができる。結腸直腸癌は、CTC で潜在的に目に見える隆起したポリープから生じると考えられている。このような隆起したポリープを除去することにより、癌の大部分が防止されると推定されている。しかしながら、結腸の一部の重要なポリープが複雑な構造を有しているか、又は隆起していないという認識が広がっている。このタイプのポリープの検出は、非常に困難である。この数年間に、CAD システムは、相当に高度化されたCTC を有しており、ポリープを検出するための機構が確立されている。しかしながら、CTC のためのCAD は、一部の複雑な構造を検出することが未だできず、感度が高く偽陽性率が低い臨床的に十分な検出を達成するために、技術を更に改善することが求められている。
【0010】
CTC のための従来のCAD 機構
CTC のためのCAD 機構は、主に以下の4つのステップから構成されている。
1.ノイズの除去、糞便タギングの影響の最小化又は電子結腸洗浄(ECC) を含んでもよい前処理ステップS1
2.小腸、肺又は胃のような余分な結腸構造からの結腸の分割S2
3.ポリープ候補の検出S3及び分割。容積形状指数及び湾曲度、規則に基づくフィルタを用いた表面曲率、球状フィッティング又は重複表面法線法の使用を含む複数の方法が開発されている。これらの方法は全て、ポリープを他の構造から区別する形状特異的分析を用いている。残念ながら、上述したように、ポリープは固有の形状を有しておらず、潜在的な障害が見落とされる場合がある。
4.容積組織又はCT強度のような様々な内部特徴を用いた、偽陽性の特徴付け及び区別S4
5.ポリープ類に属する候補を選択し、CAD によって検出されたポリープとして候補を報告する分類ステップS5
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、強度を複数のポイントに有する医療用デジタル画像の対象物を識別する、コンピュータを用いて実行される方法において、前記画像を表わす医療用画像データを受け取り、前記強度の局所的な分散を各ポイントで決定し、最小変化方向に沿って前記局所的な分散を分析して、前記対象物を識別することを特徴とする方法が提供されている。
【0012】
本発明の別の態様によれば、強度を複数のポイントに有する医療用デジタル画像の対象物を識別する、コンピュータを用いて実行される方法において、前記画像を表わす医療用画像データを受け取り、画像のヘッセ行列を各ポイントで計算し、ヘッセ行列の正定値性及び負定値性を各ポイントで決定し、ヘッセ行列の前記正定値性及び負定値性を分析して、前記対象物を識別することを特徴とする方法が提供されている。
【0013】
一実施形態では、画像データから通常の障害及び異常な障害を自動的に検出する方法が示されている。この方法は、局所的な強度分散分析に基づいており、多くの医療用コンピュータ支援検出(CAD) システムに用いられ得る。完全な説明が、結腸CAD システムのために示される。従来のCTC 結腸CAD 障害検出器は、単純な形状特異的方法に基づいていることが多く、従って、形状が複雑な一部の変形した障害を見逃す場合がある。
【0014】
本発明の実施形態は、ある種の形状を有するがこれらに限定されない十分確実な障害を抽出する。前記実施形態は、各ボクセルでヘッセ行列によって与えられる局所的な強度分散情報に基づいた高速且つ頑健な方法を備えてもよい。更に、処理要件は最小限度であってもよく、本技術における他の公知の方法と比較して簡単に実行され得る。
【0015】
本発明の実施形態は、容積デジタル画像に関連したCAD 機構を備えており、特には、通常の障害及び異常な障害を検出するために用いられ得る方法を備えている。形状分析と、各形状間の区別とを用いる代わりに、又は特定形状へのマッチング法を用いる代わりに、三次元局所強度分散分析が、通常の障害及び異常な障害を抽出するために用いられる。局所強度分散情報は、各ボクセルでヘッセ行列の特性によって与えられる。ヘッセ行列から導き出された情報が、より暗い背景でより明るい領域を特徴付け得る通常の障害及び異常な障害の位置決定を可能にする。
【0016】
本発明の他の拡張及び利点は、以下の詳細な説明、添付図面及び添付している特許請求の範囲から当業者に明らかになる。本発明は、CTスキャン画像に制限されず、MRI 、超音波又はX線画像のような他の医療用デジタル画像に適用されてもよい。従来のX線画像が、デジタル化される前にX線フィルムで現像されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】CAD システムを示す図である。
【図2】公知のCAD 機構を示すフローチャートである。
【図3】公知の検出機構を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における固有値の計算を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態における障害対照のための2つの可能性がある事例を示す図である。
【図6】本実施形態における臨界点の特徴付けを示す図である。
【図7】医療用画像装置と、医療用画像装置からの画像データを処理するための遠隔コンピュータとを示す概略図である。
【図8】遠隔コンピュータを更に詳細に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を、添付図面を参照して以下に説明する。
【0019】
明瞭化のために、以下の説明は、結腸の障害(ポリープ)の形態の結腸直腸癌の症例のための提案された方法論の使用に重点を置いている。同様に、特定の実施形態は、コンピュータ断層撮影結腸内視鏡検査(CTC) によって生成されたデータに関して特に例示されている。本発明は、一アプリケーション又は一医療形態に制限されない。本発明は、明らかであるように、他のCAD アプリケーションに同様に拡張されることが可能であり、PET/SPECT 、MRI 、OT、US、EM等によって生成されたデータを含むあらゆる他の医療形態に適合され得る。
【0020】
CTC のためのCAD 機構
本実施形態のCAD 機構は、CTC 、特には分割ステップ及び検出ステップに十分関連付けられる。各形状を識別するために形状分析を用いる代わりに、局所的な強度分散分析が、通常の障害及び異常な障害を抽出するために用いられる。局所的な強度分散は、ヘッセ行列の最大の固有値からのみの情報を用いる。データがECC 無しで処理される場合、2つの固有値、すなわち以下の説明で分かるように最大の固有値及び最小の固有値が必要である。
【0021】
まず、結腸における正常な解剖学的構造と異常な解剖学的構造とを検出するために用いられる確実な手法が示される。三次元CTC 画像のCT値が、三次元強度関数I(x,y,z)であるとみなされ得る。画像I の夫々のポイントにおけるヘッセ行列が用いられ得る。H として示されたヘッセ行列は、幾何学的配列に関する強度関数I の二次導関数のマトリックスである。ヘッセ行列H は、元の強度I の局所的な強度変化の二次構造を各ポイントで記述する3×3の対称行列である。ヘッセ行列H は、簡単な偏導関数検査を介して局所的な強度分散情報を与えることが可能な優れた構造記述子である。
【0022】
強度関数I の二次導関数の計算は、ヘッセ行列の質のために重要である。実際には、画像は、通常高周波ノイズを伴っており、従って、ノイズを除去するフィルタが必要である。ノイズを減じて、正確なヘッセ行列を得るための多くの方法が存在する。これらの方法は、様々なフィルタリングの種類、つまり、等方性拡散及び異方性拡散[2,3] に分類され得る([2,3] の参考文献参照)。異方性拡散[3] における頑健な統計の使用は、非常に見込みがあり、CAD の分野で使用されていない。便宜上、等方性拡散のみが、本分野で最も一般に用いられている方法であるので示されている。等方性拡散フィルタリングは、ガウスフィルタとみなされ得る。
【0023】
高速に実行すべく、等方性拡散を用いてヘッセ行列のための導関数を計算する一方法が、直列カスケード型の因果的ガウスフィルタ及び反因果的ガウスフィルタ[1] である。この方法は通常、他の代替方法ほど高価ではない。この再帰的ガウスフィルタは、ガウスフィルタリングの無限インパルス応答(IIR) 近似とも呼ばれる。
【0024】
ヘッセ行列は3×3の対称性を有するので、6つの要素のみが計算される。更に、ガウス関数が分離可能であることに注目することが重要である。従って、多次元ガウスフィルタは、主軸に沿って一次元ガウス関数に分離されることが可能であり、より効率的に計算される。一次元ガウス関数と、その一次導関数及び二次導関数とは、以下の式(1)によって表現され得る。
【0025】
【数1】

【0026】
ここで、導関数g'はt に関しており、σは、高周波とも呼ばれる0(σ)より小さい細部を検出器に無視させるノイズ尺度である。ガウス関数が分離可能であるので、三次元ガウスフィルタマスクは、各方向における一次元ガウス関数の乗算から構成されている。g,g',g''に対応するガウスフィルタマスクは、G0、G1及びG2によって示される。二次導関数の計算は、以下の式(2)によって表現されてもよい。
Iσxx = I*(G2(x)・G0(y)・G0(z))
Iσyy = I*(G0(x)・G2(y)・G0(z))
Iσzz = I*(G0(x)・G0(y)・G2(z)) (2)
Iσxy = I*(G1(x)・G1(y)・G0(z))
Iσxz = I*(G1(x)・G0(y)・G1(z))
Iσyz = I*(G0(x)・G1(y)・G1(z))
アスタリスク「*」は、畳み込み演算子を表わす。添字の表記は、空間座標x,y,z に関する偏導関数を表わす。
【0027】
従って、対称的なヘッセ行列は、以下の式(3)により与えられる。
【0028】
【数2】

【0029】
この行列は、対称であり、従って複数の実固有値を有する。各固有値は、(その固有ベクトルによって方向付けられた)対応する固有方向における局所的な強度分散について記述している。これら3方向の流動性構造のために確実な方向の推定値を得て、大きさが適切な領域の研究にのみ重点を置くために、要素に関連した畳み込みをガウスGρを用いて適用することにより、方向を平均化することが可能であり、ここで、ρは積分尺度である。畳み込みは、上記のような再帰的な方法を用いて実行され得る。
【0030】
【数3】

【0031】
ここで、指数ρ及び指数σは、明瞭化のためにヘッセ行列の要素から省かれている。
【0032】
ヘッセ行列H の固有値(λ1 ≦λ2 ≦λ3 )は、大きさ0(ρ)の近傍内で強度の変化量を積分する。固有値は、対応する固有方向における平均コントラストについて記述している。積分尺度ρは、組織の特徴的大きさを反映している。λ1 ≦λ2 ≦λ3 は、正規直交変換下で不変である。多次元空間が定義されることが可能であり、多次元空間の軸がこれらの不変量測定値に対応する。
【0033】
ヘッセ行列H の固有値を計算するための高速且つ頑健な方法が、特性行列方程式から解析的に[6] 生じる三次方程式を解くことである。
|H−λI|=0 (5)
【0034】
定常点h0=(x0,y0,z0) (最小点、最大点又は鞍点)の付近で、強度関数I (h=(x,y,z)) が、以下の式(6)により近似され得る。
I ≒ I0+1/2hTHh (6)
【0035】
ヘッセ行列H が対称行列であるので、その固有値全てが実数であり、様々な固有値に関連した固有ベクトルが直交であることが示され得る。主軸と呼ばれる、ヘッセ行列H の固有ベクトルから正規直交座標システムを構築することが可能である。主軸定理によって、その列がヘッセ行列H の固有ベクトルである直交行列P 、及びその対角線がヘッセ行列H の固有値である対角行列、PHPT=Dを構築することが可能である。従って、式(6)は、以下の式(7)になる。
I ≒ I0+1/2(Ph)TD(Ph) ≒ I0+1/2(λ1κ12+λ2κ22+λ3κ32) (7)
ここで、ki=(Ph)i、i=1,2,3 である。
【0036】
従って、ヘッセ行列H の固有値を用いて、対応する臨界点特性によって局所構造を特徴付けることが可能である(更に図6参照)。
・ ヘッセ行列H の全ての固有値が完全に正である(H 正定値である)場合、臨界点は、相対的(又は局所的)な最小点である。
・ ヘッセ行列H の全ての固有値が完全に負である(H 負定値である)場合、臨界点は、相対的(又は局所的な)最大点である。
・ ヘッセ行列H が正負の両方の固有値(H 不定値)を有する場合、臨界点は鞍点である。
・ 更なる分析が、ヘッセ行列H が正の半定値又は負の半定値である場合に必要である。
【0037】
臨界点を特徴付けるための、固有値に基づいた方法を用いた代替案が、実対称ヘッセ行列H の正又は負を確定するためのシルベスター条件を検査することである。
・ ヘッセ行列H が正定値である場合、臨界点は相対的(又は局所的)な最小点である。
・ ヘッセ行列H が負定値である場合、臨界点は相対的(又は局所的)な最大点である。
・ 更なる分析が、ヘッセ行列H が正の半定値又は負の半定値である場合に必要である。
【0038】
実対称ヘッセ行列H の正を確定するためのシルベスター条件は、以下の通り定義される。
ヘッセ行列H の左上角部のサブ行列の全ての決定要素(△i 、i=1,2,3 )が正である場合、且つその場合に限り、実対称ヘッセ行列H は正定値である。
【0039】
【数4】

【0040】
実対称ヘッセ行列H の負を確定するためのシルベスター条件は、式(8)で「>」の記号を「<」の記号と置き換えることにより与えられる。
【0041】
決定特性及びシルベスター条件を用いて、ガウス消去タイプのアルゴリズムに基づいた実際的且つ高速な判定基準を開発することが可能である。このアルゴリズムは、決定要素の符号保存行操作特性を用いており、以下の[7] に導くことが可能である。
ヘッセ行列H は、内部符号保存行操作のみを用いることにより、全ての対角線成分が正である上三角行列に減らされ得る場合、且つその場合に限り、実対称ヘッセ行列H は正定値である。
【0042】
上三角行列へのヘッセ行列H の換算は、以下により与えられる。
【0043】
【数5】

【0044】
ここで、ri、i=1,2,3 は、元の行列又は結果として生じた行列のi 番目の行を表わす。
【0045】
分析的形状の局所的特性を研究する別の方法は、その局所的ガウスと、微分幾何フレームワーク[5] からの平均曲率(κ1 及びκ2 )とを用いる。この手法は、表面パッチのモンジュ(Monge )表示とも呼ばれる以下の二次元定式化に基づいている。
z(u,v) ≒ κ1u22v2 (9)
【0046】
この手法は、表面形状の表示に基づいており、本実施形態では三次元容積画像全体からの情報を用いているので、提案された手法とは異なる。
【0047】
尚、提案された方法論は、三次元デジタル画像のみに制限されず、あらゆる次元に拡張され得る。例えば、一部のアプリケーションでは、通常又は異常な組織(障害又は対象物)の検出が、二次元入力デジタル画像から識別され得る。これらのアプリケーションでは、提案された方法論が容易に実施され得る。固有値判定基準、シルベスター判定基準法及びガウス消去タイプ判定基準は、三次元の場合に述べられている同一の原理を用いて適用され得る。
【0048】
結腸のためのCAD の場合には、(結腸直腸ポリープとも呼ばれる)障害が、結腸又は直腸のライニングに生じる肉質の成長物である。ポリープは、細胞の層からなる嚢状体であり、(軸によって腸壁に付着された)有茎か、又は(腸壁から直接成長する)無茎であり、様々な形状を有してもよい。結腸直腸ポリープは、その形状によってCTC スキャンで認識されることが可能であり、空気又は他の周囲組織と比較してハウンスフィールド単位が高い(明るい強度を有する)軟組織の塊の外観によっても認識され得る。従って、局所的な強度分散分析により、結腸直腸ポリープの抽出が可能である。
【0049】
本発明の実施形態の重要なステップは、潜在的なポリープ候補を抽出するための検出アルゴリズムである。ポリープが軟組織の塊であるので、CTC スキャンでポリープを認識するために、コンパクトであり、周囲の組織(結腸壁)と比較してコントラストがより明るい領域を見つけるだけで十分である。従って、λ3 ≪0である領域は、結腸壁における潜在的なポリープ候補である。障害が結腸壁の軟組織の唯一の塊であるので、障害の構造的形状を特徴付ける必要がない。尚、λ3 ≪0は、最大の固有値(λ1 ≦λ2 ≦λ3 ≪0)であり、最小の絶対固有値でもある。この条件は、一方向における変化量が通常より少なく、数学的にはヘッセ行列が不定である折り目(鞍点の場合)のような鞍状構造の検出を防いでいる。ある場合には、結腸ポリープが、軟組織より明るい造影剤を用いてタギングされた流体に現われる。本例では、条件は、コントラストが反転される場合、すなわちλ1 ≫0である場合のために同様に指定され得る(図5参照)。
【0050】
限定的ではない2つの機構が、ポリープ検出のためのアルゴリズムの使用を例示している。
【0051】
機構1:ECC 前処理有り
1.前処理ステップ:電子結腸洗浄
2.分割:内側及び外側の結腸壁を有する結腸ストリップの抽出
・ 内腔分割:内腔2値マスク
・ 膨張させた内腔マスクを生成するために形態的な膨脹を内腔に適用する
・ 形態的に膨張させたマスクから内腔を取り出す
3.内腔ストリップ内の軟組織の潜在的なポリープの検出:局所的な強度分散分析が、λ3 ≪0に相当する最大の固有方向に沿って行なわれ(例えば、λ3 ≦T、ここでTが閾値である)、ハウンスフィールド単位(HU)での軟組織の範囲内の領域のみが考慮される。
4.偽陽性の低減:
・ 軟組織のボクセルを変更せずに、小さい領域を全て除去するために電位領域に条件付きの浸食及び膨脹を適用する
・ 空気と接しない領域を除去する
5.検出されたポリープの分類及びCAD への報告
【0052】
機構2:ECC 前処理無し
1.分割:上記の機構のような、結腸ストリップの抽出
2.内腔ストリップ内の軟組織の潜在的なポリープの検出:局所的な強度分散分析が、λ3 ≪0及びλ1 ≫0に相当する最大及び最小の固有方向で行われ(例えば、λ3 ≦T、ここでTが閾値である)、ハウンスフィールド単位での軟組織の範囲内の領域のみが考慮される
3.偽陽性の低減:上記の機構のような処理
4.検出されたポリープの分類及びCAD への報告
【0053】
コンピュータシステム
図7に示されているように、スキャナ102 からスキャンデータを受け取り、スキャン画像を構築するコンピュータ104 によってスキャン画像が生成されてもよい。スキャン画像は、電子ファイル又は一連のファイルとして保存されて、電子ファイル又は一連のファイルは、固定ディスク又は着脱可能なディスクのような記憶媒体106 に記憶される。スキャン画像は、スキャン画像と関連付けられたメタデータを含んでもよい。スキャン画像は、コンピュータ104 によって分析されてもよく、又は、スキャン画像は、例えば以下に述べられるように、スキャン画像を処理するためのソフトウェアを実行する別のコンピュータ108 に転送されてもよい。ソフトウェアは、着脱可能なディスク又は固体メモリのような担体に記憶されてもよく、又は、ローカルエリアネットワーク(LAN) 、ワイドエリアネットワーク(WAN) 、及び広義又は狭義のインターネットのようなネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0054】
ここに述べられたコンピュータは、図8に示されているようなコンピュータシステム200 であってもよい。本発明の実施形態は、コンピュータシステム200 による実行のためのプログラム可能なコードとして実施されてもよい。本発明の様々な実施形態を、本例のコンピュータシステム200 に関して説明する。この説明を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータ構造を用いて本発明を実施する方法が当業者に明らかになる。
【0055】
コンピュータシステム200 は、プロセッサ204 のような一又は複数のプロセッサを備えている。プロセッサ204 は、専用の又は汎用のデジタルシグナルプロセッサを含むが、これに限定されないあらゆるタイプのプロセッサであってもよい。プロセッサ204 は、通信インフラストラクチャ206 (例えば、バス又はネットワーク)に接続されている。様々なソフトウェアの実行を、この典型的なコンピュータシステムに関して説明する。この説明を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータ構造を用いて本発明を実施する方法が当業者に明らかになる。
【0056】
コンピュータシステム200 は、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM) である主メモリ208 を更に備えており、二次メモリ210 を更に備えてもよい。二次メモリ210 は、例えば、ハードディスクドライブ212 、及び/又は、フロッピディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ等に相当する着脱可能な記憶ドライブ214 を有してもよい。着脱可能な記憶ドライブ214 は、着脱可能な記憶部218 に公知の方法で読み書きする。着脱可能な記憶部218 は、着脱可能な記憶ドライブ214 によって読み書きされるフレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスク等に相当する。着脱可能な記憶部218 は、十分に理解されるように、コンピュータで使用可能な記憶媒体を有しており、記憶媒体に、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが記憶されている。
【0057】
代替の実行では、二次メモリ210 は、コンピュータプログラム又は他の指示をコンピュータシステム200 にロードするための他の同様の手段を有してもよい。このような手段は、例えば、着脱可能な記憶部222 及びインターフェース220 を有してもよい。このような手段の例として、(ビデオゲーム装置で既に見られるような)プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェースと、(EPROM 、PROM又はフラッシュメモリのような)着脱可能なメモリチップ及び関連したソケットと、他の着脱可能な記憶部222 及びソフトウェア及びデータを着脱可能な記憶部222からコンピュータシステム200 に転送するためのインターフェース220 とがある。代わりに、コンピュータシステム200 のプロセッサ204 を用いて、プログラムが実行されてもよく、及び/又は、データが着脱可能な記憶部222 からアクセスされてもよい。
【0058】
コンピュータシステム200 は、通信インターフェース224 を更に備えてもよい。通信インターフェース224 により、ソフトウェア及びデータが、コンピュータシステム200 と外部装置との間で転送され得る。通信インターフェース224 の例として、モデム、(イーサネット(登録商標)カードのような)ネットワークインタフェース、通信ポート、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)スロット及びカード等がある。通信インターフェース224 を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インターフェース224 によって受信され得る電子信号、電磁気信号、光信号又は他の信号であってもよい信号228 の形態である。このような信号228 は通信経路226 を介して通信インターフェース224 に与えられる。通信経路226 は、信号228を伝送しており、ワイヤ若しくはケーブル、光ファイバ、電話線、無線リンク、携帯電話リンク、無線周波数リンク又は他のあらゆる適切な通信チャンネルを用いて実施されてもよい。例えば、通信経路226 はチャネルの組み合わせを用いて実施されてもよい。
【0059】
本適用では、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータで使用可能な媒体」という用語は、着脱可能な記憶ドライブ214 、ハードディスクドライブ212 に装着されたハードディスク、及び信号228 のような媒体を参照するために一般的に用いられている。このようなコンピュータプログラム製品は、ソフトウェアをコンピュータシステム200 に与えるための手段である。
【0060】
(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)コンピュータプログラムが、主メモリ208 及び/又は二次メモリ210 に記憶されている。コンピュータプログラムが、通信インターフェース224 を介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムが実行されると、コンピュータシステム200 は、本明細書に述べられている本発明を実施することが可能になる。従って、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム200 の制御部に相当する。本発明がソフトウェアを用いて実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に記憶されて、複数の実施例を提供するために、着脱可能な記憶ドライブ214、ハードディスクドライブ212 又は通信インターフェース224 を用いてコンピュータシステム200 にロードされてもよい。
【0061】
他の実施形態では、本発明は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで制御ロジックとして実行され得る。
【0062】
別に指定された場合を除いて、本明細書に述べられた方法が、コンピュータシステム200 のようなコンピュータシステムのソフトウェアで実行されてもよいことが十分理解される。「自動的に」行なわれるステップという表現は、好ましくはユーザの介在無しでのこのようなソフトウェアによる実行という意味を包含してもよい。
【0063】
他の実施形態
本発明は、肺小結節、肝臓障害、乳腺腫瘤、脳障害のような異なるタイプの障害に適用されてもよい。所望の障害タイプに適切な分割技術が使用されてもよい。
【0064】
本発明の適用は、CTスキャンに制限されておらず、例えば、本発明の態様は、MRI 、PET 又はX線画像に適用されてもよい。
【0065】
上記の実施形態は、強度値を有する医療用画像に関して述べられているが、画像は、各画素又はボクセルが、画像を生成したスキャンによって測定された強度を表わさないように前処理され得る。例えば、前処理は、画像の局所的又は広域的なコントラストを変更することが可能である。代わりに又は追加として、接続性のような他の特性を表わす空間データを生成するために、画像が前処理され得る。
【0066】
本発明の他の実施形態は、上記の説明を読むと明らかである。しかしながら、このような他の実施形態は、本発明の範囲内に含まれる。
【0067】
参考文献
[1] アイ.ティー.ヤング(I. T. Young)及びエル.ジェイ.ヴァン ヴレット(L. J. van Vliet)著、「ガウスフィルタの再帰的実行,シグナル・プロセシング(Recursive implementation of the Gaussian filter, Signal Proc.)」、1995年、44(2) 、139-151 頁
[2] ティー.チャン(T. Chan)等著、「高次全変動に基づく画像修復,サイアム ジャーナル・オン・サイエンス・アンド・コンピューティング(High-order total variation-based image restoration, SIAM J. Sci. Comput.)」、2000年、22(2) 、503-516 頁
[3] エイ.ドーリ(A. Douiri)等著、「頑健な統計を用いた光トモグラフィ再構成のための局所的拡散正規化法,オプティクス・レターズ(Local diffusion regularization method for optical tomography reconstruction by using robust statistics, Opt. Lett.)」、2005年、30、2439-2441 頁
[4] エイチ.ヨシダ(H.Yoshida)及びジェイ.ナッピ(J.Nappi)著、「経口造影剤の有無によるCTコロノグラフィにおけるCAD :発展及び挑戦,コンピュータ・メディカル・イメージ・アンド・グラフィックス(CAD in CT colonography without and with oral contrast agents:Progress and challenges, Comp. Med. Imag. and Graphics)」、2007年、31、267-284 頁
[5] ジェイ.ジェイ.コーエンデリンク(J.J.Koenderink)著、「固体形状(Solid Shape)」、エムアイティ・プレス(MIT press)、マサチューセッツ州(MA),ケンブリッジ(Cambridge)、1990年
[6] ジー.カルダノ(G.Cardano)著、「アルスマグナ又は代数の規則(Ars Magna or The Rules of Algebra)、1545年
[7] ダブル.リー(W.Li)著、「正定行列、M-行列及びフルビッツ行列のための実際の判定基準,アプライド・マセマティクス・アンド・コンピュテーション(Practical criteria for positive-definite matrix, M-matrix and Hurwitz matrix, App. Math. and Comput.)」、2007年、185(1)、397-401 頁
[8] 米国特許第6345112 号明細書、サマーズ(Summers)等著
[9] 米国特許第7236620 号明細書、グルカン(Gurcan)著

【特許請求の範囲】
【請求項1】
値を複数のポイントに有する医療用デジタル画像内の対象物を識別する、コンピュータを用いて実行される方法において、
a.前記画像を表わす医療用画像データを受け取り、
b.前記値の局所的な分散を前記ポイントの夫々で決定し、
c.最小変化方向に沿って前記局所的な分散を分析して、前記対象物を識別する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記識別された対象物は、所定の範囲内の領域を有することを特徴とする請求項1に記載の方法
【請求項3】
前記分散の決定は、ヘッセ行列を用いて行なわれることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
複数の固有値が、前記ヘッセ行列から導き出されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記固有値は、解析法によって導き出されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分散の分析は、前記固有値の最大値のみを用いて行われることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記識別は、最大の固有値を閾値とすることにより決定されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記識別は、最小の固有値を用いて決定されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記識別は、最小の固有値を閾値とすることにより決定されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
値を複数のポイントに有する医療用デジタル画像の対象物を識別する、コンピュータを用いて実行される方法において、
a.前記画像を表わす医療用画像データを受け取り、
b.画像のヘッセ行列を各ポイントで計算し、
c.ヘッセ行列の正定値性及び負定値性を各ポイントで決定し、
d.ヘッセ行列の前記正定値性及び負定値性を分析して、前記対象物を識別する
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記正定値性及び負定値性は、シルベスター条件を用いて決定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記正定値性及び負定値性は、ガウス消去の判定基準を用いて決定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記識別は、負定値性のヘッセ行列に適用されることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記識別は、ヘッセ行列の正定値性及び負定値性の値を閾値とすることにより決定されることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記画像は前処理されることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記画像は、ノイズを除去するために前処理されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記前処理により、画像の局所構造が高められることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記前処理は、等方性ノイズ除去フィルタを用いて行なわれることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
画像の導関数が、識別されるべき対象物の大きさに対応する標準偏差のガウスフィルタの導関数を用いて畳み込みすることにより決定されることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記識別は、偽陽性の低減を有することを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記偽陽性の低減は、条件付き形態を用いて行なわれることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記偽陽性の低減は、分類器を用いて達成されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
医療用画像は、結腸の少なくとも一部の画像を有することを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記対象物は、結腸中の障害であることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記画像は、結腸から糞便タギング剤を電子的に洗浄除去するために前処理されることを特徴とする請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
前記ポイントは、結腸内腔周りの帯状域に相当することを特徴とする請求項23乃至25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記帯状域は、分割された結腸から偏移された領域であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記偽陽性の低減は、空気と接しない領域を除去することを特徴とする請求項20乃至22のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
医療用画像は、脳、肺、肝臓又は胸の少なくとも一部の画像を有することを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記画像は二次元であることを特徴とする請求項1乃至29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記画像は三次元であることを特徴とする請求項1乃至28のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記値は画像強度値であることを特徴とする請求項1乃至31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記医療用画像はCT画像であることを特徴とする請求項1乃至32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記医療用画像はMR画像であることを特徴とする請求項1乃至32のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記医療用画像はX線画像であることを特徴とする請求項1乃至32のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記医療用画像は超音波画像であることを特徴とする請求項1乃至32のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記医療用画像は顕微鏡画像であることを特徴とする請求項1乃至32のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
適切に配置されたプロセッサによって実行されるとき、請求項1乃至37のいずれかに記載の前記方法を行なうべく配置されたプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム。
【請求項39】
請求項38に記載の前記コンピュータプログラムを有することを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項40】
請求項1乃至37のいずれかに記載の前記方法を行なうべく配置された装置。
【請求項41】
添付図面を参照して本明細書に十分説明された方法。
【請求項42】
添付図面を参照して本明細書に十分説明された装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−504003(P2012−504003A)
【公表日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528411(P2011−528411)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002201
【国際公開番号】WO2010/034968
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(507076322)
【Fターム(参考)】