説明

コンピュータ生成画像をレンダリングするための方法及び装置

ステンシルバッファを使用してコンピュータ生成画像をレンダリングするための方法及び装置について説明する。この方法は、任意閉多角形輪郭線を、任意閉多角形輪郭線内の連続する頂点に対応する第1のレベルのプリミティブと、直前のプリミティブレベルの連続するプリミティブの終端頂点に対応する上位レベルのプリミティブとに分割する。この方法は、ステンシルバッファを使用して任意多角形輪郭線をレンダリングする場合の過剰描画のレベルを、他の画像空間法に比べて低減する。輪郭線の最後の第1のレベルのプリミティブの前に作成された第2の及びより上位レベルのプリミティブと交互になった順序でプリミティブを生成する方法について説明し、この方法により、プリミティブが生成されるにつれて、これらの間でより多くの頂点を再使用することによりキャッシュヒット率を改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの閉多角形輪郭線を含むコンピュータ生成画像をレンダリングするための方法及び装置に関する。具体的には、本発明は、画像空間計算及び標準グラフィックスハードウェアを使用した、凹部、自己交差、さらには複数の「輪郭線」の存在をも許容する「任意」形状の多角形を含む画像のレンダリングに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、コンピュータ生成画像内には数多くの個別の多角形が存在する。多くの場合、グラフィックスレンダリングハードウェア、特に3Dグラフィックスハードウェアは、三角形プリミティブ、或いは、時にその他の凸多角形、すなわち全ての内角が180°よりも小さな多角形をレンダリングする能力しか有していない。このような多角形は、比較的容易にレンダリングされる。このような仕様は、任意多角形のいずれの部分を内部と見なし、いずれの部分を外部と見なすべきかを決定する「塗りつぶしルール」を含む。SVGは、「偶数−奇数」及び「非ゼロ」という2つのこのようなルールを定義する。本明細書では、説明を簡単にするために、通常は「偶数−奇数」ルールの使用を前提とするが、当業者には、提示する技術がその他の明確な塗りつぶしルールにも当てはまることが明らかであろう。
【0003】
図1aに、(凹多角形、自己交差を含む多角形、及び複数輪郭線で構成された多角形を含む)「任意」多角形のいくつかの例を示す。図1a及び図1eは、それぞれ凹多角形、すなわち内角の少なくとも1つが180°よりも大きな多角形の例を示している。図1bは、自己交差を含む多角形、すなわち2つの頂点間の各線分の全ての部分が多角形の境界内又は境界上に留まるとは限らない多角形の例を示している。図1cは、複数の輪郭線を含む多角形、すなわち、全体的形状を定義するために外部輪郭線と内部輪郭線が必要な穴を含む多角形の例を示している。図1dは、全てのこれらの特徴を含む多角形の例を示している。
【0004】
このような任意多角形をレンダリングする傍ら凸多角形にも対応する能力は、例えばSVG(スケーラブルベクトルグラフィックス)及びOpenVG(オープンベクトルグラフィックス)などのベクトルグラフィックス規格をサポートするためなどの多くの理由により有用である。SVGは、2次元グラフィックス及びグラフィックアプリケーションをXML(拡張マークアップ言語)で記述するための言語である。OpenVGは、ハードウェア加速型2次元ベクトルグラフィックス向けに設計された、著作権使用料が無料のアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)である。当然ながら、任意多角形をレンダリングできる方法は、いずれも凸多角形を処理できなければならない。
【0005】
このようなハードウェア上で任意多角形をレンダリングできる方法には2つの系列がある。第1の系列は、モデル空間内で計算を行うものであり、一般に三角形分割アルゴリズムと呼ばれる。これらのアルゴリズムは、多角形の外形を取得して、元の多角形の塗りつぶし領域を正確に補う重なり合わない三角形の組を作成する。本明細書では、他の「三角形分割」の使用と混同しないように、このようなアルゴリズムを「真の三角形分割」と呼ぶ。このような処理を図1aの多角形に適用した考えられる結果の例を図2に示す。このように、原形を三角形{[v2,v3,v5]、[v3,v4,v5]、[v5,v6,v2]、[v6,v2,v7]、[v7,v2,v1]}で構築することができる。N個の辺を有する単純多角形を想定し、これ以上頂点を追加しないと想定すると(アルゴリズムによっては追加の頂点を導入できるものもある)、N−2個の三角形が得られる。これらの三角形は、一度作成したら、いずれかの市販のグラフィックスハードウェア上で容易にレンダリングすることができる。
【0006】
「真の三角形分割」処理のためのアルゴリズムは数多く公開されてきた。Lamot及びZalikが、「単純多角形のための三角形分割アルゴリズムの概要(An overview of triangulation algorithms for simple polygons)」(Information Visualization、1999年、153〜158ページ)において方法の概論を示している。これらの文献の方法は、図1(a)及び図1(e)などの単純多角形に限定したものがほとんどであり、すなわちこれらの方法は、(繰り返し頂点を含む)自己交差も、複数の輪郭線も含むことができない。とは言うものの、Meisterの「イヤーカッティング(ear cutting)」(又はイヤークリッピング(ear clipping))アルゴリズム、及びSeidelの方法は本考察にとって興味深い。
【0007】
Meisterの方法は、(単純)多角形から頂点を1つずつ除去して、切り詰めた多角形を単純な状態で残すものである。この方法は、3つの連続する頂点により形成される「耳」を多角形から繰り返し「切り取る」ものである。このアルゴリズムはO(n3)時間で実行され、後でO(n2)に改善されたが、比較的頂点の少ない多角形を除き、特に魅力的なものではない。
【0008】
一方、Seidelの方法は、単純多角形ではlog*(n)を次式のように定義するO(nlog*n)時間で実行される。

【0009】
従って、nがいずれかの適正値の場合、O(nlog*n)を実際にはO(n)と見なすことができる。上述したように、任意多角形を処理する「真の三角形分割」アルゴリズムはほとんど公開されていない。Heldの方法(「多角形の高速強力三角形分割(FIST:Fast Industrial−Strength Triangulation of Polygons)」、Algorithmica第30巻、第4号、563〜596ページ)は、これらの数少ない例外の1つである。イヤークリッピングに基づくものであるが、単純多角形では追加構造を使用してより良好な時間計算量を達成するものの、本発明者には、自己交差などが存在する場合にこの方法がどのような挙動を示すかは明らかでない。
【0010】
本出願の発明者は、任意多角形を完全にサポートするように強化したバージョンのSeidelのアルゴリズムを実践した。このアルゴリズムは、(自己交差によって形成される潜在的頂点が「n」に含まれると仮定して)依然として事実上線形の性能を実現する。しかしながら、〜2GHzのCPU上では、この処理は、多角形の頂点当たり依然として平均1〜2μsを要する。数多くのフレームにわたって複数回描画される多角形では、三角形分割の結果をキャッシュに記憶することができるので、事前処理コストがレンダリング処理により償却される。しかしながら、多角形が数回しか描画されず、又はフレーム単位で劇的に変化して再三角形分割が強いられるような状況では、真の三角形分割処理は極めて不利益となる恐れがある。(なお、モデルに線形変換を適用すると再三角形分割は不要となる。)
【0011】
任意多角形をレンダリングできる方法の第2の系列は、画像空間計算を使用するものである。この場合、レンダリング/サンプリング処理自体が、いずれの画素が任意多角形の内部に含まれ、いずれが外部に存在するかを判定するように構成される。この方法は、走査線レンダリングアルゴリズムを使用して行うことができるが、本発明者らは主に、任意多角形をより小さな多角形(通常は三角形)に分割し、これらの小さな多角形に関してハードウェアがレンダリングを直接サポートしてこれらをレンダリングし、ハードウェアのステンシルバッファを利用して、レンダリングした画素のいずれが元の任意多角形の内部に存在するかを判定する方法に関心がある。当業では、ステンシルバッファを使用することにより任意多角形を描画できることが周知である(Shreiner他著「OpenGLプログラミングガイド:OpenGLバージョン1.4公式習得ガイド(OpenGL programming guide: the official guide to learning OpenGL, version 1.4)」、ISBN0321173481)。例えば、ステンシルにXOR演算を適用することにより、奇数−偶数ルールを実践することができる。同様に、三角形の屈曲順序を考慮に入れた場合、ステンシルの増分及び減分を使用して非ゼロルールを実践することができる。
【0012】
いずれの塗りつぶしルールの場合にも、まずソース多角形から三角形の組を作成しなければならない。Shreiner他の第13章、「ステンシルバッファを使用した塗りつぶし凹多角形の描画(Drawing Filled, Concave Polygons Using the Stencil Buffer)」の節(http://fly.cc.fer.hr/〜unreal/theredbook/chapter13.html又はhttp://www.scribd.com/doc/7605395/Redbookで閲覧可能)に明白な方法が記載されている。この場合、頂点を単純に[v1,v2,v3,...vN]の順番で提示することにより三角形の扇(Shreiner他の第2章、又はhttp://en.wikipedia.org/wiki/Triangle fanを参照)が作成され、これにより頂点を{[v1,v2,v3],[v1,v3,v4],[v1,v4,v5],...[v1,vN-1,vN]}とするN−2個の三角形の組が暗黙的に作成される。
【0013】
Shreiner他による例(図1(a))を借りて、この処理の一部を図3に示す。7本の辺を有する図を、5つの三角形の扇としてレンダリングする。奇数−偶数塗りつぶしルールを仮定すれば、奇数個の三角形で覆われた網目部分の画素は内部と見なされ、偶数個で覆われたものは外部となる。例えば、v1、v3、及び場所20で境界された領域は、三角形[v1,v2,v3]及び[v1,V3,v4]によって覆われている。ステンシルバッファがゼロに初期化され、XOR演算が使用されると仮定すると、三角形[v1,v2,v3]を描画することで、まず領域[v1,v3,「20」]の全ての画素のステンシル値が設定されるが、その後これらは三角形[v1,v3,v4]によって再び消去される。この結果、この領域は、多角形に対して外部にあると正しく判断される。この処理の単純さは極めて魅力的であり、この処理は三角形の扇を使用するので、N個の頂点をグラフィックスハードウェアへ送信すればよい。
【0014】
いずれの画素が多角形の内部に存在するかを示すようにステンシルを設定したら、ここを適当な色又は模様で塗りつぶさなければならない。これを行うための方法には、多角形の全ての頂点の2D境界矩形を計算し、その後(ステンシルテストを使用して)単一の矩形のみを描画する方法、又は作成された三角形を単純に再送する方法がある。図1(a)に適用して図15(a)に示す前者は、ハードウェアにほぼ最少量の幾何学データしか送信しないという利点を有するが、最小境界と最大境界を事前計算する必要がある。この方法はまた、領域415によって示すように、塗りつぶすべき多角形に矩形が密に接しない場合には、無駄な画素処理という面でコストがかかる恐れもある。
【0015】
図15(b)に示す別の方法(この例では本発明の方法(図7を参照)を使用して作成された三角形の組を使用する)は、境界ボックス法よりも多くの幾何学形状を送信するが、一般に画素塗りつぶしの重複が少なくなる。この例では、形状の大半が単一の画素の「層/パス」450で塗りつぶされるが、画素が複数回塗りつぶされる領域460も存在する。通常、凹部の数又は総凹領域が多い多角形では、この重複が多くなる。
【0016】
この方法は、自己交差多角形及び複数輪郭線多角形でも変わらずに機能し、Shreiner他は、複数輪郭線多角形の例も示している。実際には、彼らは、全ての輪郭線の全ての頂点を連結し、この結果を大きな三角形の扇として処理しているだけである。
【0017】
この扇法は、当業で示されるように単純明快であるにも関わらず、本発明者は、この方法に2つの根本的な問題があることを察した。1つめは、作成される三角形の形状に関するものである。元の多角形から三角形の扇を作成すると、細く長い三角形が作成される傾向にある。このような三角形は、画面領域は等しいが「より等辺的」な形状の別の三角形よりもグラフィックスハードウェアでのレンダリングに時間がかかる。「シルエットクリッピング(Silhouette clipping)」(Sander他、SIGGRAPH2000、327〜334ページ)という1つの出版物にこの問題が記載され、部分的解決策が示されている。Sander他によれば、輪郭の縁の組を塗りつぶすことも必要となる。実際にはこれらは多角形であり、凹部を有する可能性が高い。彼らは以下のように述べている。
「これまでに説明されている基本アルゴリズムは、多くの長く細い三角形を描画する傾向にある。(NVIDIA社のTNT2などの)多くのラスタ化チップ上では、このような偏心した三角形をレンダリングすることに大きな不利点がある。setStencilアルゴリズムが、qの画面−空間投影が輪郭線の頂点の中央にy座標を有する場合に最適に挙動することは容易に示される。qを輪郭線の頂点の3D重心として選択すると、高速近似として機能する。」
さらに以下のように続く。
「各縁部の輪郭線は、輪郭線の頂点の3D重心となるように選択した任意の中心点を中心とする三角形の扇として描画される。」
【0018】
通常はこれにより確かに三角形の形状は改善されるが、残念ながらデータを2回読み出す必要があるという余分な点が導入される。また、扇内に追加の三角形も作成される。図1(a)に適用したこの処理の結果の例を図4に示す。(なお、この図では、「重心」位置であるVcentroidは近似である。)
【0019】
Sander他は、さらなる改善を提案している。
「扇の三角形の偏心度をさらに下げるために、個々の大きな輪郭線を小さなループの組に分割する。より詳細には、輪郭線上の2つの頂点を選択し、これらの頂点間の2つの反対方向を向く縁部をデータ構造に追加し、このようにして形成した小さなループに対して上述の処理を続ける。」
【0020】
残念ながら、これは非常に曖昧である。まず、彼らはどのように「2つの頂点を選択する」かについて述べていない。次に、この書類の文脈では、「小さなループに対して上述の処理を続ける」は、各ループの「重心」を計算して各々を扇に変えるという処理を意味するように思える。この処理では2つの子ループしか生成されないので、これは正しいとは思えない。
【0021】
よりふさわしい解釈は、子「ループ」ごとに頂点の数に関する目標Mを有し、この目標数を満たす十分な等しい断片にソース多角形を分割することである。従って、N個の頂点のソース多角形では、

とするP個の子多角形が必要となる。彼らの方法では、このようにソース多角形をP個の区分に分割した場合、(各々がそれぞれの「ループ」の重心に位置する)P個の追加の頂点が導入される。なお、個々の子ループは扇で描画されるので、過度に小さなMの値を選択しない現実的な理由が存在し、これについては次の段落で説明する。
【0022】
現代のレンダリングハードウェアにいくつかのモデルを提供したときに、これらのレンダリングハードウェアが三角形データ及びバス帯域幅を削減できるようになる方法も本発明に関連する。最も単純な方法は、各三角形を3つのVバイトの頂点として提供して、T個の三角形を有するモデルの場合にハードウェアに3**Vバイトのデータが伝達されるようにすることであるが、より効率的な選択肢が存在する。通常、3Dハードウェアが三角形の扇の概念をサポートすることにより、T個の三角形の扇は(T+2)*Vバイトのデータを提供すればよいことは既に知られている。3Dモデルでは、通常は三角形ストリップと呼ばれる関連概念(ここでもShreiner又はhttp://en.wikipedia.org/wiki/Triangle stripを参照)がより有用である。三角形の扇と同様に、三角形ストリップも、T個の三角形のストリップでは(T+2)*Vバイトのデータしか必要としない。両方の場合、ストリップ又は扇の長さが増えるにつれ、頂点数に対する三角形の比率は、漸近的に1:1に向かって伸びる。従って、長いストリップ及び扇の方が効率的である。
【0023】
過去10年にわたり、帯域幅及びストレージコストをさらに減少させる手段としてインデックス付き三角形フォーマットが高い人気を得てきた。この場合、個々の三角形が、頂点アレイから頂点を選択する、例えば各々が16又は32ビットの3つの整数インデックスとして定義される。3Dモデルでは、このフォーマットは、ストリップ及び扇の1:1の障壁を超える機会を提供するが、2D形状ではこの可能性は低い。このようなフォーマットを効率的にサポートするために、今ではグラフィックスハードウェアが、Hoppeによって説明されている(「透明な頂点キャッシングのためのメッシュ局所性の最適化(Optimization of mesh locality for transparent vertex caching)」、Computer Graphics(SIGGRAPH’99議事録)、269〜276ページ)ような頂点キャッシング技術を頻繁に使用する。簡単に言えば、ハードウェアが、過去の三角形で使用した最後のK個の頂点のキャッシュを保持する。より単純であるだけでなく、何より一般に3Dモデルのキャッシュヒット率が高くなるという理由で、例えば最長未使用時間(LRU)方式ではなく、一般にFIFO置換ポリシーが使用される。
【0024】
ここで第2の、恐らくはるかに重要な、従来技術の扇アルゴリズムが過度の「画素塗りつぶし」を必要とし得るという問題に戻る。例えば、図3から、「真の三角形分割」法により生み出される図2の理想的な状況と比較して、複数の三角形に覆われた比較的大きな領域が存在することが分かる。複数の三角形に覆われた領域を「過剰描画」と呼ぶ。この過剰描画は、レンダリング段階では望ましくない負荷であり、できれば減少させることが有利である。
【0025】
概して、それほど明確でない三角形ストリップの順序を単純に使用して、すなわちv1,v2,vN,v3,vN-1,v4...の順序で頂点を出力して三角形{[v1,v2,vN]、[v2,vN,v3]、[vN,v3,vN-1]…}を作成すると、多くの場合、扇の順序と比較して三角形の形状がより良好になるとともに過剰描画が減少する(皮肉にも特定の事例である図1(a)ではそうならないが)が、残念ながらそれ程大きな改善ではない。図4から、Sander他の方法も、追加の頂点及び三角形の導入を犠牲にして過剰描画を減少させるように思われるが、これが全ての場合に機能するわけではないことは確かである。彼らの方法を、「U」の中心に重心が位置するであろう図1(e)に適用すると、図5に示すように大きな過剰描画領域が生じる。
【0026】
本発明者は、ステンシルバッファ法によるレンダリングのための、任意多角形からより単純な多角形(常にとは限らないが、通常は三角形)の組を作成する方法が必要とされていることを理解しており、この方法は以下の特徴を有する。
・多角形データの事前処理を避ける(事前処理にコストがかかる場合には、真の三角形分割アルゴリズムを使用した方がよい)。
・追加頂点を導入しない。
・平均して、扇(又はストリップ)法よりも過剰描画率が低い。
・平均して、扇/ストリップ法よりも三角形の形状が「より等辺的」になる。
・ソフトウェア及びハードウェアの両方において簡単に実施でき、使用する演算が比較的少ない。当然ながら、この方法はO(n)でなければならない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0027】
【非特許文献1】Lamot及びZalik著、「単純多角形のための三角形分割アルゴリズムの概要(An overview of triangulation algorithms for simple polygons)」(Information Visualization、1999年、153〜158ページ)
【非特許文献2】Held著、(「多角形の高速強力三角形分割(FIST:Fast Industrial−Strength Triangulation of Polygons)」、Algorithmica第30巻、第4号、563〜596ページ
【非特許文献3】Shreiner他著、「OpenGLプログラミングガイド:OpenGLバージョン1.4公式習得ガイド(OpenGL programming guide: the official guide to learning OpenGL, version 1.4)」、ISBN0321173481
【非特許文献4】Shreiner他、第13章、「ステンシルバッファを使用した塗りつぶし凹多角形の描画(Drawing Filled, Concave Polygons Using the Stencil Buffer)」、[online]、インターネット<URL:http://fly.cc.fer.hr/〜unreal/theredbook/chapter13.html又はhttp://www.scribd.com/doc/7605395/Redbook>
【非特許文献5】Shreiner他、第2章、[online]、又はインターネット<URL:http://en.wikipedia.org/wiki/Triangle fan>
【非特許文献6】Sander他著「シルエットクリッピング(Silhouette clipping)」、SIGGRAPH2000、327〜334ページ
【非特許文献7】インターネット<URL:http://en.wikipedia.org/wiki/Triangle strip>
【非特許文献8】Hoppe著、「透明な頂点キャッシングのためのメッシュ局所性の最適化(Optimization of mesh locality for transparent vertex caching)」、Computer Graphics(SIGGRAPH’99議事録)、269〜276ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明の目的は、上記の目標を達成する何らかの助けになる方法及びシステムを提供することである。
【0029】
また、あらゆる方法及びシステムにおいて、必ずしも必須ではないが以下の特徴が望ましい。
・扇/ストリップ法とほぼ同等の幾何学形状データ転送コスト。
・好ましくは、三角形などの提供されるプリミティブを、「時系列的に近い」プリミティブが画面空間内でも近くに存在することにより、(フレームバッファキャッシングなどの)キャッシングをより効果的にすることができるような順序で配列すべきである。
・方法は、扇法よりも実質的に複雑であってはならない。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明は、ここで参照すべき添付の特許請求の範囲において定義される。従属請求項では、有利な特徴を定義する。
【0031】
公知の方法で特定される問題点に対処するために、本発明者は以下のことを理解した。
・通常、多角形上の頂点は凹角よりもむしろ凸角を多く形成する。
・レンダリングハードウェアにおいてインデックス付き三角形をサポートすることにより、別の三角形順序を効率的にサポートすることができる。
・数値的に局所的な指標を有する頂点は、空間的にも局所的な傾向にある。通常、この傾向は、図6a、図6b、及び図6cに示すような頂点の数が多い多角形でより顕著である。
・グラフィックスレンダリングハードウェアは、多角形が時計回りであるか、又は反時計回りであるかの特定をほぼ必ず「無償」でサポートし、このグラフィックスレンダリングハードウェアに、特定の屈曲順序を有する多角形を除外するように指示することができる。
【0032】
真の三角形分割のための「イヤークリッピングアルゴリズム」(例えば、Meister又はHeld)では、「安全な」頂点を識別し、その後この頂点を除去して、N個の辺形状をN−1個の形状に切り詰める。この結果、切り取られた頂点が、その元の2つの隣接する頂点とともに三角形を形成する。残念ながら、「安全な」頂点、すなわち作成される三角形が元の多角形の完全に内部に存在するようになる頂点の識別にはコストがかかる。
【0033】
本発明者は、画像空間法を用いステンシルバッファを使用してレンダリングする場合には、選択した頂点が「安全」であるかどうかは全く重要ではないことを理解した。図3を例をとると、実際には、扇法は、多角形が三角形{V1,V6,V7}に切り詰められるまで、頂点V2,V3,...V5により形成される耳を次第に切り取ることであると考えることができる。
【0034】
本発明者は、三角形プリミティブでは、N個の辺の多角形の元の(単一の)輪郭線の1つ置きの頂点に単純なイヤークリッピングアルゴリズムを適用した場合、通常、このようにして形成される。

個の三角形は、扇法又はストリップ法によって作成される三角形よりも等辺的な形状になることを認識した。さらに、これらの三角形の最終的に塗りつぶされる形状の外部に位置する領域、又は他の三角形と重なり合う領域のいずれかが、通常扇法又はストリップ法により生成される領域よりも大きくなる可能性は低い。この処理後には、

(すなわち、上限(N/2))個の頂点を有する「残りの」多角形が残る。その後、同じ処理を再び適用して、頂点数がさらに少ない別の三角形の組及び別の残りの多角形を作成することができる。このようにして、残りの多角形が「空」になるまで、すなわち残りの多角形が出力するのに望ましいサイズのプリミティブになるまで、又は残りの多角形の面積が自明にゼロになるまでこの処理を繰り返す。このような処理を図1(a)に適用した結果を図7に示す。この例では、過剰描画が少なくなるという望ましい結果が得られた。
【0035】
前段落では、レンダリングシステムが三角形プリミティブをサポートすることを前提とした。レンダリングシステムによっては、(凸状又は任意のいずれの)四角形、さらには例えばM≦16とするM個の辺の「任意」多角形のレンダリングをサポートするものもある。以下で詳述する好ましい実施形態は、本発明を三角形プリミティブに関して実証するものであるが、本発明は、三角形プリミティブの出力に限定されるものではなく、より柔軟なレンダリングシステムで使用した場合には、M個の辺のプリミティブユニット、又は三角形と四角形などの複数の種類のプリミティブユニットを出力することができる。現時点で好ましい実施形態では、三角形などの1つの種類のプリミティブを出力して輪郭線の大部分を補う。
【0036】
また、ステンシルを設定した時点で生じる色又は模様の塗りつぶし処理をできるだけ適度に効率化することも非常に望ましい。この目的のために、本発明者は、自己交差のない単一輪郭線の任意多角形が全体的屈曲順序を有し、さらにこの屈曲順序が、通常アプリケーションにより描画される全てのオブジェクトで一貫していることが有益であることも認識した。(これは、例えば、OpenGL規格、DirectX規格、又はOpenVG規格によって要約される、隣接するオブジェクト間に見られる「隙間」などのアーチファクトを回避するための、グラフィックスハードウェアの「三角形塗りつぶし」又は「タイブレーキングルール」に起因する。)実際のシステムでは、複数輪郭線の任意多角形も、このように一貫した全体的屈曲順序を他の断片に使用する。(一貫したものであることにより、「穴」を表す輪郭線の屈曲順序は逆になり、各輪郭線自体は自己交差しない。)
【0037】
本発明者は、ステンシルバッファを設定したら、全体的屈曲順序Wを有するこのような任意多角形では、オブジェクトを塗りつぶす際に、ステンシルを作成するために使用したやはり屈曲順序Wの三角形しか必要でなくなることに注目した。描画される画素は、奇数−偶数ルールにより生成されるものの上位集合であるため、非ゼロ塗りつぶしルールの挙動を考慮することにより、このことを立証することができる。
【0038】
全体的屈曲順序Wが画素のステンシル値の増分に対応すると仮定すると、正の値のステンシルを有する画素を塗りつぶすだけでよい。逆の屈曲順序の三角形は、ステンシルの値から減算を行うだけであり、一貫した屈曲順序を仮定しているので、これらを排除することができる。通常、レンダリングパイプラインは、ユーザ選択可能な屈曲順序の多角形の排除を無料でサポートするので、元の三角形分割を再使用することができる。(なお、自己交差する「蝶ネクタイ形」などの多角形、すなわち「[0,0],[1,0],[0,1],[1,1]」は、全体的屈曲順序を有していないため、この追加の最適化を使用することができない。)
【0039】
図7に示すような図1(a)の三角形分割に適用したこの処理を図16に示しており、これを図15(b)に示す結果と比較することができる。三角形520を塗りつぶし処理から排除でき、この場合、単一の塗りつぶし層510の領域のみが残されることが分かる。依然として重複した塗りつぶしが若干存在するが、460と比較すると大幅に減少している。
【0040】
ここで、添付図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1a】「任意」多角形の例を示す図である。
【図1b】「任意」多角形の例を示す図である。
【図1c】「任意」多角形の例を示す図である。
【図1d】「任意」多角形の例を示す図である。
【図1e】「任意」多角形の例を示す図である。
【図2】図1aの多角形に「真の三角形分割」を適用した考えられる結果を示す図である。
【図3】最も良く知られている従来技術のレンダリング処理をステンシルバッファと併せて図1aの多角形に適用することにより生成される三角形を示す図である。
【図4】Sander他の方法を使用して図1aの多角形に適用した場合に生成される追加の点及び三角形を示す図である。
【図5】Sander他の方法を図1eの多角形に適用した図である。
【図6a】より多くの頂点を有する「任意」多角形の例を示す図である。
【図6b】より多くの頂点を有する「任意」多角形の例を示す図である。
【図6c】より多くの頂点を有する「任意」多角形の例を示す図である。
【図6d】より多くの頂点を有する「任意」多角形の例を示す図である。
【図6e】より多くの頂点を有する「任意」多角形の例を示す図である。
【図7】本発明の1つの実施形態を図1aの多角形に適用することにより生成される三角形を示す図である。
【図8】多輪郭線の任意多角形をその輪郭線に論理的に分割する本発明の実施形態の処理の最初のステップを示す図である。
【図9a】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図9b】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図9c】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図9d】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図9e】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図9f】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される、ある階層的「サイズ」の三角形に対応する三角形のサブセットを示す図である。
【図10】図6aの多角形に適用した修正した扇法の出力のサブセット(10個目ごとの三角形)を示す図である。
【図11a】本発明の実施形態を図6aの多角形に適用することにより生成される三角形に生じる過剰描画の領域を示す図である。
【図11b】修正した扇アルゴリズムによって生じる過剰描画の領域を示す図である。
【図12】本発明の装置の例示的な実施形態の概要を示す図である。
【図13a】本発明の実施形態にとって異常な多角形の事例を示す図である。
【図13b】本発明の実施形態にとって異常な多角形の事例を示す図である。
【図14a】図13a及び図13bの事例の異常でない別の構成を示す図である。
【図14b】図13a及び図13bの事例の異常でない別の構成を示す図である。
【図15(a)】多角形の先端から求めた矩形の境界ボックスを使用して、ステンシルバッファ値を決定した後に多角形の画素を塗りつぶす方法を示す図である。
【図15(b)】ステンシルを作成するために使用した三角形分割を再送して、ステンシルバッファ値を決定した後に多角形の画素を塗りつぶす方法を示す図である。
【図16】頂点の屈曲順序が一貫した多角形ステンシルバッファを決定した後に、ステンシルを作成するために生成された三角形分割を使用するが、頂点の屈曲順序が逆の三角形を排除した多角形の画素を塗りつぶした結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
第1の好ましい実施形態は、基本的に前述したものであり、以下のステップによって表される。
1.まず任意多角形を、その成分である閉輪郭線又は部分経路に論理的に分離する。図8は、この単純な処理を図1(d)の多角形の例に適用したものを示している。明らかに、図1の(a)、(b)、及び(e)のような単一輪郭線の多角形では、このステップを無視することができる。
なお、このステップは、輪郭線を全て連結し、単一の扇として処理するShreiner他の方法とは異なる。Shreiner他の方法は、単純ではあるものの、通常は大幅な過剰描画を招く。
2.以下で説明する方法を使用して、輪郭線をプリミティブ、この場合は三角形の組に変換し、結果として得られるプリミティブ、例えば三角形を、いずれかの先行する多角形の輪郭によって生成された組と連結する。
3.ステンシルバッファを使用して、この組み合わせたプリミティブ、例えば三角形の組をレンダリングする。
【0043】
0≧3とする輪郭線

のプリミティブの組への変換は、P−2個(まで)の頂点の第1の組を輪郭線から繰り返し除去することにより、閉多角形輪郭を、P≧3とする最大サイズがPのより小さな多角形ユニットに分割して、P個の頂点

を有する多角形及びN0−(P−2)個の頂点を有する切り詰めたソース輪郭線を生成するステップと、(可能であれば)前回の組の最後の頂点から開始してP−2個(まで)の頂点の第2の組を除去するステップと、これらのステップをソース輪郭線の終端まで続けるステップとで構成される。より詳細には、この変換により最初の小さな多角形の組

及び残りの輪郭線

が生成され、この残りの輪郭線は、表現の都合上、

とする

として番号を付け直すことができる。
【0044】
この処理を、個々の後続して切り詰められる輪郭線Cjに対し、頂点がP個又はそれよりも少なくなるか、又は線分(従って自明のゼロ面積)に切り詰められるかのいずれかまで繰り返す。その後、ステンシルバッファを使用して、生成されたプリミティブをレンダリングし、コンピュータ生成画像を作成する。
【0045】
次に、本発明の第1の実施形態による、例えばステップ2を単一の輪郭線に適用して三角形(すなわちP=3)を生成する処理について説明する。輪郭線が、N個の辺、及びBase〜Base+N−1の番号を付けた頂点を有すると仮定する。

StepSize := 1;
WHILE( StepSize < N )
{
// generate all the triangles with this step size
J := 0;
WHILE (J < (N - StepSize))
{
// Get the other two points that will make
// up this triangle
PtB := MIN(J+ StepSize, N-1);
PtC := MIN(J + 2*StepSize, N-1);

//if this is a non degenerate triangle...
IF(PtB != PtC)
{
//output triangle {J, PtB, PtC} relative
//to “base”
OutputTriangle(J + Base,
PtB + Base,
PtC + Base);
}

// Move to the next triangle in this set
J := J + 2*StepSize;
}

// Double the step size
StepSize := StepSize * 2;
}
【0046】
当業者であれば、VHDL又はVerilogなどの言語を使用してこの単純なアルゴリズムをハードウェア内で実現することができ、加算器、レジスタ、及び比較器を含むわずかな構成要素しか必要でないことを理解すべきである。
【0047】
図6に、より多くの頂点を有する任意多角形の5つの例を示す。図6aのオーストラリアの地図は、約1500個の頂点及び26個の輪郭線を含む。図6bに示す「ヒルベルト曲線」は、1000個の頂点を含む。図6cの「Th」というテキストは807個の頂点を有し、図6dに示すランダムウォーク及び図6eに示す星は、両方とも100個のソース頂点を有する。これらの任意多角形は、いずれも本発明を使用してレンダリングすることができる。例えば、図9に、この方法を図6aの多角形に適用した際に出力される三角形のいくつかのサブセットを示しており、これらの6つの画像は、StepSizeがそれぞれ1、4、16、64、256、及び512のときに出力した三角形を取り込んでレンダリングした結果を示している。比較のために、図10に、修正された従来技術の扇アルゴリズムによって生成される10個目ごとの三角形を示す(この修正は、Shreiner他が提案するような低効率での併合ではなく、各輪郭線を別個に処理するものである)。図9と図10を比較すると、このソースモデルでは、本発明によってこのように生成される三角形の方が、扇アルゴリズムによって生成されるものよりも著しく良好に成形されることが分かる。
【0048】
さらに重要なことは、本発明によって生じる過剰描画の量である。図11(A)は、複数の三角形によって覆われた画素を示している。説明を簡単にするために、この図では、2つの三角形によって覆われた領域と、3又はそれ以上の三角形によって覆われた領域とを区別していないが、明らかに後者の方がコストがかかる。にも関わらず、過剰描画領域に接する画素数を、最終的な意図した結果の画素に対して単純に計算した場合、過剰描画の面積は、意図した最終結果の面積の約15%であることが分かる。
【0049】
対照的に、図11(B)には、修正された扇アルゴリズムを用いた過剰描画領域を示している。この状況では、驚いたことに、過剰描画される画素の面積は最終結果の約39%となる。なお、無修正のShreinerの扇アルゴリズムではさらに悪化する。
【0050】
上述したこの本発明の第1の実施形態は、概して2つの最も重要な問題、すなわち三角形形状の改善の問題及び過剰描画の削減の問題に確実に対処する。それほど重要ではないが、第1の実施形態では、N−2個の三角形を必要とするN個の辺の輪郭線をN個の頂点だけで伝達できるようになる扇及びストリップの三角形データ効率が達成されない。第1の実施形態の方法の別の潜在的欠点は、最終的なStepSize値が大きくなる可能性を除き、多くの場合、生成された「時系列的に」局所的な三角形が、単一の共有頂点の近傍においてのみ空間的に局所的となることである。
【0051】
上述した実施形態によって作成される頂点の順序を調べた場合(さらに頂点が「1」から始まると仮定する場合)、三角形が、{[v1,v2,v3],[v3,v4,v5],[v5,v6,v7]...{v1,V3,v5},[v5,v7,v9]...}の順序で作成されることが分かる。このデータが、K個の頂点のキャッシュ(通常、KはNよりもかなり小さい)を有するハードウェアにインデックス付きフォーマットで供給されると仮定した場合、隣接する三角形間では、通常1つの頂点しか再使用されないので、33%程度のキャッシュヒット率しか達成されない。一方、扇又はストリップでは2つの頂点が共有されるので、約66%が達成される。
【0052】
次に、これらのさらなる問題に対処する第2の好ましい実施形態を提供する。この第2の実施形態は、非常に小さなスタックという追加の特徴を組み入れる。輪郭線において遭遇するであろう頂点の最大数をNMaxとすると、このスタックは、最大でも[log2(NMax)]+1(すなわち上限(log2(Nmax))+1)個のエントリしか必要としない。例えば、所与のシステムにおいて、輪郭線が最大216個の頂点を有することができる場合、このスタックは、たった17個のエントリしか有さない。
【0053】
この実施形態では、プリミティブレベルを交互にして頂点の時間局所性を最大化し、全ての第1のレベルのプリミティブが生成される前に少なくとも1つの第2のレベルのプリミティブを生成する。元の任意閉多角形輪郭線の頂点に対してプリミティブ多角形の頂点を分離する際に、プリミティブ多角形レベルが反映される。第1のレベルのプリミティブは、元の閉多角形輪郭線内の連続する頂点である頂点を有する。上位レベルのプリミティブは、元の閉多角形輪郭線内で互いにオフセットされた頂点を有する。オフセット量は、プリミティブレベル及びプリミティブ内の頂点数に関連する。連続するi番目のレベルのプリミティブの端点では、(i+1)番目のレベル(i≧1)のプリミティブが形成される。i番目のレベルのプリミティブの組及び関連する頂点を考慮すると、各頂点は、端点という特別な場合を除き、この組の正確に1つの要素に属し、端点は、最大でも1つの他のi番目のレベルのプリミティブと共有される。
【0054】
輪郭線が、全てのプリミティブレベルにわたる単一サイズのプリミティブに分割される場合、プリミティブレベルをi、及び多角形プリミティブサイズをQとすると、i番目のレベルのプリミティブにおける頂点は、元の任意閉多角形輪郭線内で互いに(Q−1)^(i−1)だけオフセットされた頂点に対応する。例えば、三角形プリミティブのみを使用して輪郭線を分割する場合、第1のレベルのプリミティブが頂点[v1,v2,v3]、[v3,v4,v5]...を有すると仮定すると、第2のレベルのプリミティブは、元の閉多角形輪郭線の頂点に対するオフセットが(3−1)^(2−1)=2の頂点[v1,v3,v5],[v5,v7,v9]...を有することになり、第3のレベルのプリミティブは、元の閉多角形輪郭線の頂点に対するオフセット4の頂点[v1,v5,v9],[v9,v13,v17]...を有することになり、以下同様である。
【0055】
第2の実施形態は、第1の変形と同じステップ1及び3を使用するが、ステップ2、すなわち単一の輪郭線の三角形分割を、以下の擬似コードで表す方法に置き換える。前回と同様に、輪郭線は頂点番号「base」から開始し、N個の頂点を有すると仮定する。
int Vstack[MAX_VERTEX_STACK_SIZE]; //vertex stack
int StackDepth;
int CurrentVertexID;

// put the first vertex, 0, on the stack.
StackDepth := 1;
Vstack[0] := 0;

CurrentVertexID := 1; //next vertex to process*/

// while we have at least 2 more vertices
WHILE(CurrentVertexID <= N-2)
{
// put the next two vertices on the stack
Vstack[StackDepth] := CurrentVertexID;
Vstack[StackDepth+1] := CurrentVertexID+1;

CurrentVertexID+=2;
StackDepth +=2;

// form a triangle from the top 3 vertices
OutputTriangle(Vstack[StackDepth-3] + Base,
Vstack[StackDepth-2] + Base,
Vstack[StackDepth-1] + Base);

// remove the ‘second from top’ stack element
Vstack[StackDepth-2] := Vstack[StackDepth-1];
StackDepth--;

// do all the higher triangle levels we can..
WHILE((StackDepth >= 3) &&
((Vstack[StackDepth-1] - Vstack[StackDepth-2]) ==
(Vstack[StackDepth-2] - Vstack[StackDepth-3])) )
{
// form a triangle from the top 3 vertices
OutputTriangle(Vstack[StackDepth-3] + Base,
Vstack[StackDepth-2] + Base,
Vstack[StackDepth-1] + Base);

// remove the second from top stack element
Vstack[StackDepth-2] := Vstack[StackDepth-1];
StackDepth--;
}//end while doing upper levels
}//end while at least 2 vertices left

// process remaining whole triangles on the stack
WHILE(StackDepth >= 3)
{
// form a triangle from the top 3 vertices
OutputTriangle(Vstack[StackDepth-3] + Base,
Vstack[StackDepth-2] + Base,
Vstack[StackDepth-1] + Base);

// remove the second from top stack element
Vstack[StackDepth-2] := Vstack[StackDepth-1];
StackDepth--;
}//end while

// if there is just one vertex left to do,
// add it to the stack and form the final triangle
IF(CurrentVertexID <= N-1)
{
Vstack[StackDepth] := CurrentVertexID;
StackDepth++;

// form a triangle from the top 3 vertices
OutputTriangle(Vstack[StackDepth-3] + Base,
Vstack[StackDepth-2] + Base,
Vstack[StackDepth-1] + Base);

}// end if one leftover vertex
【0056】
この実施形態では、三角形が、はるかに「頂点キャッシュに適した」順序で作成される。具体的には、作成される三角形は、
{[v1,v2,v3],[v3,v4,v5],[v1,v3,v5],[v5,v6,v7],[v7,v8,v9],[v5,v7,v9],[v1,v5,v9],...}となる。
【0057】
基本的に、第1の実施形態の「StepSize」の様々な値に対応する三角形が交互配置される。Nが十分に大きいと仮定すると、三角形は、少なくとも最初は以下のパターンのレベルに対応して作成される。
StepSize=[1,1,2,1,1,2,4,1,1,2,1,1,2,4,8,1,...]
【0058】
第2の実施形態によって作成される順序付けを使用して、FIFO置換ポリシーを有する16個のエントリの頂点キャッシュが存在すると仮定した場合、例えば120個の頂点の輪郭線におけるヒット率は評価に値する62%であり、これは第1の実施形態のほぼ2倍であり、扇又はストリップと同等である。
【0059】
本発明を実施する装置の例を図12に示す。入力バッファ210に、輪郭線のパラメータが供給される200。これらのパラメータは状態マシーン220によって読み出され、この状態マシーンは、上記の擬似コードで記述したステップを実施する。
【0060】
状態マシーンは、頂点スタックにアクセスすることができる。頂点スタックは、P個のスタックエントリを含む第1の部分230と、第2の部分240という2つの部分に分割されることが好ましい。状態マシーン220は、頂点スタック230の第1の部分の上位P個のエントリ(三角形分割の場合にはP=3)に直接アクセスすることができる。これらの3つのエントリへの読み出しアクセス及び書き込みアクセスを並行して行えることが望ましいので、これらの部分は、独立したレジスタとして実現されることが好ましい。頂点スタック240の第2の部分は、残りのスタックエントリを保持し、単一の読み出し/書き込みポートしか必要とせず、従ってスタック上で4番目に高い要素のインデックスを有する安価なレジスタファイルで実現することができる。
【0061】
スタックデータの押し出し及び抜き取りを可能にするために、この場合、上位3つのエントリを含む頂点スタックの第1の部分230と、スタック空間の残りの部分である第2の部分240との間に読み出し/書き込み経路250が存在する。
【0062】
ユニット230は、上記の擬似コードで記述したような中心的要素(P=3の場合、輪郭線が処理されるにつれて除外又はクリップされる要素に対応する上位から2番目のスタック要素)を削除又は上書きする能力もサポートする。状態マシーンの誘導の下、スタック演算が行われる。状態マシーンにより、プリミティブ出力ユニット、ここでは三角形出力ユニット260に、上位3つのスタック要素230を選択して対応する三角形を出力するように指示することができる。
【0063】
いくつかの説明した三角形生成技術を使用して図6の任意多角形のステンシルを塗りつぶすための「サイクル」数を、レンダリングシミュレータを使用して互いに比較する。また、目標ベンチマークとして、真の三角形分割アルゴリズムの結果の(事前処理コストを含まない)レンダリングサイクルを提供する。解釈を容易にするために、(修正された)扇アルゴリズムがスコア1.0となるようにスコアを正規化する。数字が小さい方が良い。「Sander」アルゴリズムは、本発明者がSander他の文献を解釈したものである。

【0064】
明らかなように、本発明は、ステンシルを利用する他の方法と比較して一般的に好ましい。
【0065】
第2の好ましい実施形態を、三角形インデックスを生成し始める前に、特定の輪郭線内に何個の頂点が存在するかを前もって把握する必要がないようにさらに構成することができる。このような実施形態は、「オンザフライ」で生成される頂点をストリーミングする用途において有用となる。また、この実施形態を、やはり頂点座標をより広いスタックに記憶することにより、レンダリングハードウェア内でインデックス付き三角形をサポートする必要がないように修正することもできる。
【0066】
レンダリングシステムによっては、四角形(凸又は任意のいずれでも)、さらには、例えばM≦16とするM個の辺の「任意」多角形のレンダリングをサポートするものもある。提示した好ましい実施形態は、いずれも本発明の範囲から逸脱することなく、三角形以外のプリミティブユニットを出力して、これらをより柔軟なレンダリングシステムに適合させるように容易に構成することができる。
【0067】
このように提示する発明では、概して、従来技術と比較して過剰描画が減少し、三角形形状が改善され、及び/又は必要なデータが減少するが、異常な状況に遭遇する恐れがある。非常に単純な事例を図13(A)に示す。この例では、最初の3つの頂点{v1,v2,v3}が、図13(B)に灰色で示す他の全ての「StepSize=1」の三角形300がそうであるように、形状内に凹部を形成する。これらの三角形を処理した後、この方法は、なおも大きな五角形領域310を効果的に塗りつぶす必要がある。図から分かるように、これらの三角形は全て、かなりの量の過剰描画領域を形成する。
【0068】
図13における最初の頂点の場所は「不運」であった。そうではなく、この実施形態が、図14(A)に示す幾何学的に均等な図を受け取った場合、図14(B)の別の「StepSize=1」の三角形が代わりに作成される。これにより、残りの「StepSize」の三角形によって覆うべき領域370のみが残され、過剰描画は全く生じない。
【0069】
従って、別の実施形態では、これらの異常な事例の頻度を低減させようと試みる。Seidelの「真の三角形分割」からの思いつきで、別の実施形態ではランダム化技術を使用する。この実施形態では、輪郭線ごとにランダム又は擬似ランダムなオフセット値を供給又は計算することができる。その後、このオフセットを、Nを法として輪郭線内の全ての頂点インデックスに加算して、最悪の事例が再発する可能性を低減させる。
【0070】
多角形データによっては、頂点自体を任意のインデックスのアレイとして頂点アレイ内に供給できるものもある。当業者には、本明細書に示す実施形態を、このような間接的方法をサポートするように拡張できることが明らかであろう。
【0071】
Adobeフラッシュフォーマットでは、任意多角形の縁部が、明らかにランダムな分断された順序で供給される。当業者であれば、本明細書に記載した発明を適用する前に、ハッシュ処理システムを使用して、これらを連結されたチェーンに並べ替えできることを認識するであろう。
【0072】
上記の方法で三角形分割を描画することによってステンシルを構成したら、上述したような当業で公知の方法のいずれかにより、すなわち境界ボックスを使用して又は三角形分割を再使用して、これらの三角形に塗りつぶし/陰影付け/模様付けを行うことができる。さらに、親多角形の頂点の屈曲順序が一貫したものである場合、本発明で提示した追加の機能強化を使用することにより、三角形分割をレンダリングシステムに再送できるが、頂点の屈曲順序が逆の三角形を除外するように指示することができる。
【符号の説明】
【0073】
V1〜V7 頂点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステンシルバッファを使用してコンピュータ生成画像をレンダリングする方法であって、
N個の頂点を有する任意閉多角形輪郭線を受信するステップと、
前記任意閉多角形輪郭線を、2<P<Nとする少なくとも3つの及び最大でP個の頂点を各々が有する多角形であるプリミティブに分割するステップと、
ステンシルバッファを使用して前記プリミティブをレンダリングし、コンピュータ生成画像を生成するステップと、
を含み、前記分割ステップが、
i)前記任意閉多角形輪郭線の1つの頂点を第1の指標頂点として選択し、前記任意閉多角形輪郭線としてのソース輪郭線を設定するステップと、
ii)前記指標頂点と、前記ソース輪郭線の(Q−1)個の連続する頂点とを使用して、Q個の頂点で構成されるプリミティブを出力するステップと、
iii)前記出力したプリミティブの前記指標頂点と終端頂点との間の(Q−2)個の頂点を前記ソース輪郭線から削除することにより切り詰めたソース輪郭線を形成するステップと、
iv)前記出力したプリミティブの前記終端頂点を、前記指標頂点として設定するステップと、
v)前記ソース輪郭線の全ての頂点が前記生成プリミティブの少なくとも1つに含まれるまで、ステップ(ii)からステップ(iv)を繰り返すステップと、
vi)前記切り詰めたソース輪郭線の頂点を指標頂点として選択し、前記切り詰めたソース輪郭線としての前記ソース輪郭線を設定するステップと、
vii)前記切り詰めたソース輪郭線がプリミティブとして出力されるまで、又は前記切り詰めたソース輪郭線が自明なゼロ面積を有するまで、ステップ(ii)からステップ(v)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステンシルバッファを使用してコンピュータ生成画像をレンダリングする方法であって、
N個の頂点を有する任意閉多角形輪郭線を受信するステップと、
前記任意閉多角形輪郭線を、2<P<Nとする少なくとも3つの及び最大でP個の頂点を各々が有する多角形であるプリミティブに分割するステップと、
ステンシルバッファを使用して前記プリミティブをレンダリングし、コンピュータ生成画像を生成するステップと、
を含み、前記分割ステップが、
(i)前記閉多角形輪郭線からの部分的輪郭線を表すデータを記憶するステップと、
(ii)前記記憶したデータを使用して、前記閉多角形輪郭線の連続する頂点に対応する第1のレベルのプリミティブを出力するステップと、
(iii)前記記憶したデータを更新するステップと、
(iv)前記記憶したデータが上位レベルのプリミティブを表している間に、前記記憶したデータを使用して上位レベルのプリミティブを出力し、上位(i+1)番目のレベルのプリミティブが、連続するi番目のレベルのプリミティブの終端頂点に対応し、前記記憶したデータを更新するステップと、
(v)前記記憶したデータがさらなる第1のレベルのプリミティブを表している間に、前記さらなる第1のレベルのプリミティブを出力し、前記記憶したデータを更新するステップと、
(vi)前記閉多角形輪郭線がプリミティブに分割されるまで、又は残りの部分的輪郭線が実質的なゼロ面積を有するまで、ステップ(i)からステップ(v)を繰り返すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記ステップ(i)が、出力すべき前記第1のレベルのプリミティブの頂点数をQとする、前記閉多角形輪郭線の少なくともQ個の連続する頂点を表すデータを記憶するステップを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(iii)における記憶したデータを更新するステップが、前記第1のレベルのプリミティブの(Q−2)個の中心の頂点を表すデータを上書きするステップを含む、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(iv)における記憶したデータを更新するステップが、前記上位レベルのプリミティブの(Q−2)個の中心の頂点を表すデータを上書きするステップを含む、
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記輪郭線をプリミティブに分割する前に、前記任意閉多角形輪郭線内の全ての頂点インデックスにNを法としてオフセットが加算される、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ステンシルバッファを使用して前記プリミティブをレンダリングするステップが、各プリミティブの屈曲順序を、前記任意閉多角形輪郭線の全体的屈曲順序と比較するステップと、前記全体的屈曲順序と同じ屈曲順序のプリミティブのみを、色及び/又は模様の塗りつぶし処理で使用するステップとをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
複数の閉多角形輪郭線を含む複雑な任意多角形が受信され、前記方法が、前記複雑な任意多角形をその成分である閉多角形輪郭線に分離するステップをさらに含み、その後、個々の成分である閉多角形輪郭線にプリミティブへの分割が行われ、個々の成分である閉多角形輪郭線で構成される結果としてのプリミティブが、前記ステンシルバッファを用いたレンダリングの前に連結される、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
実質的に全てのプリミティブが三角形である、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
コンピュータ生成画像をレンダリングするための装置であって、
任意閉多角形輪郭線を受信するための入力部と、
前記任意のN個の頂点の閉多角形輪郭線を、2<P<Nとする少なくとも3つの及び最大でP個の頂点を各々が有する多角形であるプリミティブに分割して該プリミティブを出力するための手段と、
前記プリミティブをレンダリングしてコンピュータ生成画像を生成するためのステンシルバッファと、
を備え、前記任意閉多角形輪郭線をプリミティブに分割するための手段が、請求項1から請求項9のいずれかに記載の方法を実施するように構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記任意閉多角形輪郭線をプリミティブに分割するための前記手段が、
P個のスタックエントリを含む第1の部分と、第2の部分とを含み、前記第1の部分と前記第2の部分の間でスタックデータの押し出し及び抜き取りを可能にするように構成された頂点スタック手段と、
前記頂点スタック手段の前記第1の部分及び状態マシーン手段に結合された、前記頂点スタック手段の前記第1の部分に存在する前記データからプリミティブを出力するためのプリミティブ出力手段と、
前記頂点スタック手段に結合された、前記頂点スタック手段の前記第1及び第2の部分に存在する前記データを管理して、前記プリミティブ出力手段の前記出力におけるプリミティブレベルを交互にするように構成された前記状態マシーン手段と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
コンピュータ生成画像をレンダリングするための装置であって、
任意閉多角形輪郭線を受信するための入力部と、
前記任意閉多角形輪郭線を、少なくとも3つの及び最大でP個の頂点を各々が有する多角形であるプリミティブに分割して該プリミティブを出力するための手段と、
前記任意閉多角形輪郭線を分割するための手段に結合された、前記プリミティブをレンダリングしてコンピュータ生成画像を生成するためのステンシルバッファと、
を備え、前記任意閉多角形輪郭線をプリミティブに分割するための前記手段が、
P個のスタックエントリを含む第1の部分と、第2の部分とを含み、前記第1の部分と前記第2の部分の間でスタックデータの押し出し及び抜き取りを可能にするように構成された頂点スタック手段と、
前記頂点スタック手段の前記第1の部分及び状態マシーン手段に結合された、前記頂点スタック手段の前記第1の部分に存在する前記データからプリミティブを出力するためのプリミティブ出力手段と、
前記頂点スタック手段に結合された、前記頂点スタック手段の前記第1及び第2の部分に存在する前記データを管理して、前記プリミティブ出力手段の前記出力におけるプリミティブレベルを交互にするように構成された前記状態マシーン手段と、
を備えることを特徴とする装置。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図1c】
image rotate

【図1d】
image rotate

【図1e】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図6c】
image rotate

【図6d】
image rotate

【図6e】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9a−9f】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11a】
image rotate

【図11b】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公表番号】特表2012−527676(P2012−527676A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511335(P2012−511335)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000995
【国際公開番号】WO2010/133833
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(501176037)イマジネイション テクノロジーズ リミテッド (59)
【Fターム(参考)】