説明

コートされた高分子基板

高分子基板及び透明導電層を含む複合フィルムであって、導電層は、
(i)金属酸化物及びドープ金属酸化物からなる群から選択される導電性粒子;
(ii)ポリ(ビニルアルコール);及び
(iii)水性溶媒
を含むコーティング組成物から誘導され、
導電層のシート抵抗は、1,000オーム/スクエア以下であり、導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)の質量比はWM:WPとして定義され、WM:WPは約2.0:1〜約4.0:1の範囲内である、複合フィルムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明導電性複合フィルムと、その製造方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
導電性材料を含む導電層でオーバーレイされた支持体を含む透明導電性多層フィルムは、公知であり、かつ、太陽光電池、EMI遮蔽スクリーン、及び、電子装置(例えばPDA、携帯電話など)のタッチスクリーンの製造において有用なものとして、これまでに開示されている。一般的に、複合フィルムは、低い表面抵抗を有する導電層を形成することが可能であるスパッタリング法で製造されている。しかしながら、スパッタリングは、大きく高価な装置の使用を必要とし、蒸着速度が遅いことに関連する点で、不利である。より高い生産性、より低い装置コストと製造コスト、そして、大きな表面積の導電層を製造するためのより高い効率性の観点で、スパッタリング法に対して利点を有する、湿潤コーティング法によって透明複合フィルムを製造することも試みられている。従来のコーティング方法では、バインダー樹脂中に分散された導電性粒子を含む導電性コーティング溶液を、基板に塗布し、高温で乾燥(焼結)させて、導電層を形成して、次いで圧縮する。米国特許5504133号明細書では、酸性官能基を含むポリマーを溶解させた少なくとも1種の極性溶媒及び少なくとも1種の非極性溶媒からなる混合有機溶媒を含むバインダー溶液中に分散された導電性粒子を含む、コーティング組成物の使用について開示されている。従来のコーティング法のほかの例は、日本国特開平9-109259号公報に記載されている。米国特許5908585号明細書では、透明導電層を提供するための有機又は無機のマトリックス中に分散された金属酸化物粒子、及び、導電性中空カーボンマイクロファイバーの組合せについて教示されている。米国特許6777477号明細書では、ガラス又はセラミック基板上の透明導電性スズ酸化物フィルムが開示されており、当該フィルムは、スズ酸を含み、そして、アンモニア又は水溶性アミンの存在下で水溶液中に溶解された極性基を有する水溶性高分子バインダーをさらに含む水性コーティング溶液を用いて調製され、コートされた基板を乾燥させて、次いで、スズ酸化物粒子を結晶化するために400〜700℃の温度で加熱することで、導電性が与えられる。
【0003】
湿潤コーティング法での一つの問題点としては、一般的に、導電層を形成するために、大量のバインダー樹脂を必要とするということである。しかしながら、バインダー樹脂の中の比較的高濃度のバインダー樹脂は、低濃度の導電性粒子と関連しており、それ故に、望ましくないことに、従来のコーティング法によって形成される導電層は、低い導電性及び高い抵抗性を有する。日本国特開平8-199096号公報では、バインダー成分を使わないで低い抵抗性の導電層をガラス基板に塗布するコーティング法が開示されているが、高すぎて高分子基板で使用され得ない温度で焼結が行なわれる。米国特許6416818号明細書ではまた、非-高分子基板の上に透明導電性コーティングを調製することが対象とされており、比較的低濃度のバインダーを含むコーティング組成物が開示されている。米国特許2005/0112361号明細書及び米国特許2008/0026204号明細書では、ガラス、セラミック、及び樹脂基板が対象とされており、導電性粒子対高分子バインダーの容積比は、少なくとも4:1であり、好ましくは完全にバインダーを不存在とした、有機溶媒又は水性溶媒中に分散された導電性粒子を含むコーティング組成物が開示されており、その中で、透明導電層を提供するために、コートされた層は、まず乾燥され、次いで比較的高圧かつ比較的低温下で圧縮される。
従来のコーティング技術でのほかの問題点は、一般的に大量の有機溶媒を必要とすることで、大量を要すると、コストがかかり、処理するのが危険であり、環境的に有害でありうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、低シート抵抗を示す透明導電性コーティングを提供するために、上述した問題を克服することである。本発明の具体的な目的は、湿潤コーティング手段によって得られた、別の又は改良された透明導電性フィルムを提供することである。本発明の別の目的は、湿潤コーティング法によって透明導電性フィルムを製造するための別の又は改良された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従うと、高分子基板及び透明導電層を含む複合フィルムであって、
導電層は、
(i)金属酸化物及びドープ金属酸化物からなる群から選択される導電性粒子;
(ii)ポリ(ビニルアルコール);及び
(iii)水性溶媒
を含むコーティング組成物から誘導され、
導電層のシート抵抗は、1,000オーム/スクエア以下であり、
導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)の質量比はWM:WPとして定義され、WM:WPは約2.0:1〜約4.0:1の範囲内である、複合フィルムが提供される。
【0006】
本発明の別の局面に従うと、高分子基板、及び、1,000オーム/スクエア以下のシート抵抗を有する透明導電層を含む複合フィルムを製造するプロセスであって、
プロセスは、高分子基板を提供する工程と、その表面上にコーティング組成物を被覆させる工程を含み、
コーティング組成物は、
(i)金属酸化物、及び、ドープ金属酸化物からなる群から選択される導電性粒子;
(ii)ポリ(ビニルアルコール);及び、
(iii)水性溶媒
を含み、
導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)の質量比はWM:WPとして定義され、WM:WPは約2.0:1〜約4.0:1の範囲内であり;
次いで、コートされた基板を加熱して溶媒を除去し、加熱工程が200℃以下の温度で行なわれる、プロセスが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
高分子基板は、支持ベースが存在しなくても、独立して存在できるフィルム又はシートを意味する、自己支持型フィルム又はシートである。基板は、いずれかの好適なフィルム形成材料で形成されうる。熱可塑性高分子材料が好ましい。当該材料は、1-オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、及び、ブタ-1-エンのホモポリマー又はコポリマー、ポリアミド、ポリカルボナート、PVC、PVA、ポリアクリラート、セルロース、とりわけ合成線状ポリエステルを含む。基板は、ポリエステル基板について以下に詳細が記載されている。
好適なポリエステルは、1種以上のジカルボン酸、又は、それらの低アルキル(6個の炭素原子以下)のジエステルと、1種以上のジオールとを縮合することで得られうる。ジカルボン酸成分は、一般的に、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸を含み、芳香族ジカルボン酸は、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸(isophathalic acid)、フタル酸、2,5-、2,6-又は2,7-ナフタレンジカルボン酸であり、好ましくは、テレフタル酸又は2,6-ナフタレンジカルボン酸である。ポリエステルは、脂肪族ジカルボン酸、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼレ酸又はセバシン酸から誘導される1種以上の残基を含んでも良い。ジオールは、好ましくは脂肪族及び脂環式のグリコールから選択され、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、及び、1,4-シクロヘキサンジメタノールから選択され、好ましくは脂肪族グリコールから選択される。好ましくは、ポリエステルは、1種のグリコールのみを含み、好ましくはエチレングリコールのみを含む。好ましいホモポリマーは、2,6-ナフタレンジカルボン酸又はテレフタル酸と、エチレングリコールとのポリエステルである。ポリエステルの形成は、好都合なことに、一般的に約295℃以下の温度で、縮合又はエステル交換によって公知の方法で行われる。
【0008】
基板の形成は、本分野で公知の従来の方法で行われうる。好都合なことに、基板の形成は、以下に記載される手順に従った押出成形によって行われる。一般論として、このプロセスは、溶解されたポリマーの層を押出する工程、押出成形物を急冷する工程、急冷された押出成形物を少なくとも一方向に配向する工程を含む。基板は、一軸配向されうるが、より一般的には、二軸配向される。配向は、配向フィルムを製造するための本分野で公知の任意のプロセス、例えば、管状法または平面フィルム法によって行われうる。二軸配向は、機械的及び物理的な特性の満足できる組合せを実現するために、フィルム面内で2つの互いに垂直な方向に引くことによって行われる。管状法では、同時二軸配向は、熱可塑性ポリエステル管を押し出し、それを続いて急冷し、再加熱し、次いで内部ガス圧によって膨張させることによって横方向に配向させ、縦方向に配向させるような速度で引抜くことによって行われうる。好ましい平面フィルム法では、フィルム形成ポリエステルが、スロットダイから押し出され、冷却されたキャスティングドラム上で速やかに急冷されることによって、確実にポリエステルが非晶質状態に急冷される。次いで、配向は、ポリエステルのガラス転移温度を超える温度で、少なくとも一方向に急冷された押出物を延伸することによって行われる。逐次配向は、まず一方向に、通常、縦方向に、すなわちフィルム延伸機から進行方向に、平面の急冷された押出物を延伸して、次いで、横方向に延伸することによって行うことができる。押出物を進行方向に延伸することは、好都合なことに、1組の回転ロール上で、または2対のニップロール間で行なわれ、次いで、横方向延伸は、幅だし装置によって行われる。延伸は、一般に、配向フィルムの寸法が、延伸の方向、または延伸のそれぞれの方向においてその元の寸法の2〜5倍、より好ましくは2.5〜4.5倍であるように行われる。一般的には、延伸は、ポリエステルのTgを超える、好ましくはTgより約15℃高い温度で行われる。一方向のみの配向が必要とされる場合、より大きい引抜き比(例えば、最高約8倍)を使用することができる。機械方向及び横方向で等しく延伸することは必要でないが、バランスのとれた特性が所望される場合、このことが好ましい。
【0009】
延伸フィルムを、ポリエステルのガラス転移温度を超えるが、その融点未満の温度で寸法を維持したまま熱処理してポリエステルを結晶化させることによって、寸法を安定化させることができ、またそうすることが好ましい。熱処理する際に、「トウイン(toe-in)」として知られる手順によって横方向TDでわずかな寸法応力緩和を果たすことができる。トウインは、寸法を2〜4%のオーダーで収縮させうるが、プロセスまたは機械方向MDで同様の寸法応力緩和を実現することは困難である。なぜなら、低いラインテンションを必要とし、フィルムの制御及び巻取りが問題になるためである。現実の熱処理の温度及び時間は、フィルムの組成及びその所望の最終熱収縮に応じて変動することになるが、耐引裂性などのフィルムの靭性を実質的に低下させるように選択すべきでない。これらの制約内で、約180〜245℃の熱処理温度が、一般的に好ましい。フィルムは、オンラインの応力緩和段階を使用することによってもさらに安定化することでき、またそうすることが実際好ましい。あるいは、応力緩和処理は、オフラインで行うこともできる。この追加の工程では、フィルムは、熱処理段階の温度より低い温度で、及びMD及びTDテンションをはるかに低くして加熱される。このようにして加工されたフィルムは、かかる熱処理後の応力緩和を用いないで製造されたフィルムよりも小さい熱収縮を示すことになる。
【0010】
一つの態様では、二軸延伸フィルムの熱処理及び熱安定化は、以下のように行われる。延伸工程が完了した後、熱処理は、好ましくは、約135℃〜約250℃、より好ましくは、235〜240℃の熱処理温度、及び一般的には5〜40秒、好ましくは、8〜30秒の範囲の加熱継続時間を使用して、約19〜約75kg/mフィルム幅の範囲内、好ましくは、約45〜約50kg/mフィルム幅の範囲内のテンションでフィルムの寸法を再度引き伸ばすことによって行われる。次いで、熱処理フィルムは、一般的には、熱処理工程で使用される温度より低く、約135℃〜250℃であり、好ましくは、190〜250℃であり、より好ましくは、200〜230℃の範囲内であり、そしてより好ましくは、少なくとも215℃であり、一般的には215〜230℃であるように選択された温度を使用して、一般的には10〜40秒の範囲内の加熱継続時間、好ましくは、20〜30秒の継続時間で、好ましくは、フィルムがさらされるテンションが、5kg/mフィルム幅未満になり、好ましくは、3.5kg/mフィルム幅未満になり、より好ましくは、1〜約2.5kg/mフィルム幅の範囲内になり、一般的には、1.5〜約2kg/mフィルム幅の範囲内になるような低いテンション下で、フィルムを加熱することによって熱安定化される。
【0011】
熱処理された熱安定性フィルムは、非常に低い残存収縮率を示し、その結果として、高い寸法安定性を示す。好ましくは、フィルムは230℃で30分間での収縮率(本明細書で定義されるように測定される)は、1%未満、好ましくは0.75%未満、好ましくは0.5%未満、好ましくは0.25%未満、より好ましくは0.1%未満である。当然のことながら、これらの寸法安定性の特性は、コートされていない熱安定性の熱処理された二軸配向ポリエステル基板を参照する。
ポリエステル基板は、好都合なことに、ポリエステルフィルムの製造において従来から使用されている添加剤のいずれかを含みうる。従って、薬剤、例えば、架橋剤、染料、顔料、ボイド化剤、滑剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、UV吸収剤、難燃剤、熱安定剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ助剤、蛍光増白剤、光沢改良剤、プロデグラデント(prodegradent)、粘度調整剤及び分散安定剤が必要に応じて組み込まれうる。特に、フィルムは、製造中の処理及び巻線性(windability)を改良できる粒子状フィラーを含むことができる。粒子状フィラーは、例えば、粒子状無機フィラー(例えば、アルミナ、シリカ、及びチタニアなどの金属または半金属酸化物、か焼チャイナクレー、及び、カルシウム及びバリウムの炭酸塩及び硫酸塩などのアルカリ金属塩)でありうる。層の組成物の成分は、従来の方法で一緒に混合することができる。例えば、フィルム形成ポリエステルが誘導されるモノマー性反応物質と混合することによって、又は、成分が、転動もしくは乾式ブレンディングによって、或いは、押出機中で混合された後、冷却され、通常、顆粒またはチップに粉砕されることによってポリエステルと混合することができる。マスターバッチ化技術も用いることができる。
基板は、光学的に透明であるべきであり、ASTM標準D1003に従って測定される場合、好ましくは、10%未満、好ましくは、6%未満、より好ましくは、3.5%未満、特に、1.5%未満の散乱可視光(ヘイズ)%を有する。従って、いずれかの粒子状フィラーは、一般的には、少量だけ、一般に、得られる層の0.5質量%以下、好ましくは、0.2質量%未満で存在する。
【0012】
基板の曝露表面は、所望であれば、化学的または物理的表面改変処理にかけることによってその表面とその後付与される層との間の結合を改良することができる。例えば、基板の曝露表面にコロナ放電を伴う高電圧電気応力をかけることができる。コロナ放電は、好ましくは、1〜100kVの電位で1〜20kWの出力を有する高周波高電圧の発生器を使用する従来の装置を用いて大気圧下空気中で行われうる。放電は、従来、好ましくは1.0〜500m/分の線速度で放電ステーションにおいて誘電性支持ローラ上にフィルムを通過させることによって実施される。放電電極は、移動フィルム表面から0.1〜10.0mmに位置することができる。しかしながら、一般的には、当該表面改変処理を行わずに、本明細書に記載されたコーティング組成物は、基板の表面に直接コートされる。
基板の厚みは、好ましくは約10〜300μmの範囲内である。
導電層の導電性粒子は、好ましくは、インジウムスズ酸化物(すなわち、スズ-ドープインジウム酸化物)、アンチモンスズ酸化物及びアルミニウム亜鉛酸化物の粒子であり、好ましくはインジウムスズ酸化物(ITO)の粒子である。本発明で有益な無機導電性粒子のそのほかの例は、スズ酸化物、インジウム酸化物、亜鉛酸化物、カドミウム酸化物及びフッ素-ドープスズ酸化物(FTO)を含む。多くの異なるタイプの粒子を導電性粒子として使用できるが、一般的に1種類のみの粒子が使用される。いずれの場合にも、コーティング組成物及び導電層に存在する全ての導電性粒子は、金属酸化物及びドープ金属酸化物からなる群から選択される。粒子サイズは、一般的に1μm以下であり、好ましくは0.5μm以下であり、好ましくは100nm以下であり、一般的に1〜100nmの範囲内である。好ましくは、粒子は、球状又は実質的に球状である。
【0013】
本発明で使用されるバインダーは、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)であり、好ましくは、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)の平均分子量(MW)が、約1,000〜約5,000,000であり、好ましくは約2,000,000以下であり、より好ましくは100,000以下であり、より好ましくは少なくとも約5,000であり、一般的には、約10,000〜約30,000である。
導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)バインダーの比は、重要な意味を持ち、本明細書中で、質量比は、WM:WPとして示される。本発明者は、目標とする導電性を提供するために、本発明に従ってWM:WPが約2.0:1〜約4.0:1の範囲内であり、好ましくは約3.0:1〜約4.0:1の範囲内であり、より好ましくは約3.2:1〜約3.8:1の範囲内であることが分かった。分散前の容積に関して、導電性粒子対PVA樹脂の容積比(本明細書中でVM:VPと示す)は、一般的に4:1以下である。層について、第一に導電性粒子及びバインダーの特性を選択し、第二にこれらの成分の相対量を選択することで、複合フィルムの圧縮前又は圧縮を行わない場合でさえ、他の組成物で見られない、予想外の導電性の改良が提供される。従って、ある態様において、本明細書で示されるシート抵抗は、コートされ、かつ、乾燥させた複合フィルム(非圧縮状態で高分子基板及び透明導電層を含む)のシート抵抗である。
【0014】
このような制限の範囲内で、コーティング組成物は、好ましくは、
(i)全コーティング組成物の約10質量%〜約30質量%、好ましくは約15質量%〜約25質量%の量の導電性粒子;及び、
(ii)全コーティング組成物の約1〜約10質量%、好ましくは約3〜約7質量%の量のポリ(ビニルアルコール)を含む。
導電性コーティング組成物の溶媒は、水性溶媒であり、すなわち水からなる溶媒か、水と1種以上の共溶媒とを含む溶媒である。共溶媒は、好ましくは水溶性又は水混和性溶媒から選択され、一般的には極性である。好ましい共溶媒は、アルコール、アセトン、ブタン-2-オン、ペンタン-2-オン、ペンタン-3-オン、テトラヒドロフラン、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドから選択される。好ましいアルコールは、メタノール、エタノール、プロパン-1-オール、プロパン-2-オール、ブタン-1-オール、2-メトキシエタン-1-オール、2-エトキシエタン-1-オール、1-メトキシプロパン-1-オール、1-エトキシプロパン-1-オール、エタン-1,2-ジオール、プロパン-1,3-ジオール及びプロパン-1,2,3-トリオールから選択される。一つの態様において、共溶媒は、メタノール、エタノール、プロパン-2-オール、アセトン及びテトラヒドロフランから選択される。好ましい態様において、溶媒は、基本的に水からなる。
【0015】
他の添加剤、例えば、UV吸収剤、界面活性剤及び分散補助剤を、必要に応じて、コーティング組成物に組み込むこともできる(しかしながら、いずれの当該添加剤も、電気伝導性を損なわない添加剤から選択されるべきである。)。
導電性コーティング組成物は、溶媒の中に導電性粒子を分散して、ポリ(ビニルアルコール)バインダーの水溶液を別に調製して、次いで混合して、調製することによって適切に得られる水分散液である。好ましくは、導電性粒子の分散液を、PVA溶液に添加し、次いで、混合物を激しく攪拌する。次いで、分散液を従来のコーティング技術(グラビア印刷ロールコーティング、リバースロールコーティング、浸漬コーティング、ビーズコーティング、押出コーティング、メルトコーティング、又は、静電スプレーコーティングを含む)を使用して基板に塗布する。次いで、コートされた基板を一般的に約100℃〜約200℃、好ましくは約150℃〜約200℃の温度で乾燥させ、これは通常オーブンを用いて行われる。一般的に加熱持続時間は、使用する温度に応じて、約5分間〜1時間である。驚くことに、導電層の圧縮なしで、かつ、これらの比較的低い加熱温度を用いることで、低いシート抵抗が達成されうる。
【0016】
基板及び導電層を含む複合フィルムは、層の強度及び導電性の双方を増加させるために、圧縮されてもよく、このことは、導電層の基板への接着を改善することもできる。圧縮力は、好ましくは少なくとも44 N/mm2であり、より好ましくは少なくとも135 N/mm2であり、より好ましくは少なくとも180 N/mm2であるが、一般的に1000 N/mm2以下である。圧縮は、常温(すなわち約15〜40℃であり、より一般的には約18〜25℃である)で行なわれうる。圧縮は、従来の方法(例えば、シートプレス及びロールプレス)を用いて行うことができ、好ましくは、圧縮されるフィルムが、ロールの間で保持され、ロール回転で圧縮され、結果として、ロールツーロール(roll-to-roll)製品を可能とする、ロールプレスによって行なわれうる。一つの態様において、基板及び導電層を含む複合フィルムは、圧縮されない。
導電層は、基板の両サイドに形成されうる。
導電層の厚みは、一般的に約40μm以下であり、より一般的には約30μm以下であり、好ましくは約0.1μm〜約10μmの範囲内である。
【0017】
導電層のシート抵抗は、1,000オーム/スクエア以下であり、好ましくは750オーム/スクエア以下であり、好ましくは500オーム/スクエア以下であり、好ましくは250オーム/スクエア以下であり、最も好ましくは100オーム/スクエア未満である。一つの態様において、シート抵抗は、少なくとも1オーム/スクエアである。
高分子基板及び導電層を含む複合フィルムは、好ましくは、50%未満、好ましくは40%未満、より好ましくは30%未満、より好ましくは20%未満、特に10%未満(標準ASTM D 1003に従って測定される)の散乱可視光(ヘイズ)%であり、及び/又は、可視領域に渡る全光透過率(TLT)は少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、及び好ましくは少なくとも90%を示す。
導電層は、保護ハードコート層で提供されてもよく、当該層は、本分野で公知であり、例えば、シリコン-、アクリル性-、及びメラミン-ベースの熱硬化性組成物、及び、UV-硬化性組成物、例えば、アクリレート-含有組成物である。
【0018】
≪特定測定≫
以下の分析は、本明細書中で記載されるフィルムを特徴づけるために使用される:
(i)透明度は、標準テスト法ASTM D1003に従って、M57D球式ヘイズメーター(Diffusion Systems)を使用してフィルムの全厚みを通して、全光透過率(TLT)及びヘイズ(散乱可視光%)を測定することによって計算される。
(ii)導電層のシート抵抗(オーム/スクエア)は、ASTM F390-98(2003)に従って、線状の4本の先端探針(Jandel Model RM2)を用いて測定される。
(iii)熱収縮率は、寸法200mm x 10mmのフィルムサンプル(フィルムの機械方向及び横方向に対して特定の方向で切断され、目測で記される)で評価される。サンプルの長手寸法(すなわち200mm寸法)は、収縮率が測定されるフィルム方向に対応し、すなわち、機械方向での収縮率評価用のフィルム方向に対応し、200mm寸法のテストサンプルは、フィルムの機械方向に沿って配向させる。所定の温度に試験片を加熱して(その温度で加熱されたオーブンに入れることによる)、30分間の間隔で保持した後に、それを室温に冷却し、その寸法を手作業で測定する。熱収縮率は、元の寸法のパーセンテージとして計算され、示される。
本発明は、以下の実施例によってさらに説明される。この実施例は、上述したように本発明を制限することを意図しない。細部の改変は、本発明の範囲から逸脱しない範囲でなされうる。
【実施例】
【0019】
≪コントロール1≫
50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)を、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム(ST504, デュポン帝人フィルム)の上に、おおよそ液状コート厚み36μmに相当するように、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0020】
≪比較例1≫
1.00gの50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)に、0.50gの24wt%のポリ(ビニルアルコール)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルムの上に、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0021】
≪比較例2≫
1.00gの50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)に、0.10gの10wt%のポリ(N-イソプロピル アクリルアミド)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルムの上に、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0022】
≪比較例3≫
0.80gの50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)に、0.16gの25wt%のポリ(2-ヒドロキシエチル メタクリラート)のエタノール溶液を、添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルムの上に、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0023】
≪比較例4≫
1.00gの50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)に、0.10gの24wt%のポリ(N-ビニル ピロリドン)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0024】
≪比較例5≫
1.20gの50wt%のITOナノ粒子の水分散液(NanoTek I1200W, Nanophase Technologies社)に、0.80gの40mol%のビニルアルコール含有量を含む25wt%のビニルアルコール及びビニルアセテートのコポリマーの溶液(クラレ製, トレードマーク: LM-15)を含むエタノールを、添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒4番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0025】
≪コントロール2≫
25wt%のITOナノ粒子を含むイソプロパノール分散液(VP AdNano ITO DIPA, デグサ社)を、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、おおよそ液状コート厚み50μmに相当するように、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0026】
≪比較例6≫
1.00gの25wt%のITOナノ粒子を含むイソプロパノール分散液(VP AdNano ITO DIPA, デグサ社)に、0.20gの25wt%のポリ(N-ビニル ピロリドン)を含むイソプロパノール溶液を、添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0027】
≪比較例7≫
1.00gの25wt%のITOナノ粒子を含むイソプロパノール分散液(VP AdNano ITO DIPA, デグサ社)に、0.20gの25wt%のポリ(N-ビニル ピロリドン)を含むテトラヒドロフラン溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0028】
≪コントロール3≫
25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)を、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルムの上に、おおよそ液状コート厚み100μmに相当するように、マイヤーロッド棒8番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0029】
≪実施例1≫
1.40gの25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)に、0.40gの24wt%のポリ(ビニルアルコール)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性 ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒8番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0030】
≪コントロール4≫
25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)を、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて10分間硬化させた。
【0031】
≪比較例8≫
1.40gの25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)に、0.40gの10wt%のポリ(N-エチル オキサゾリン)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて5分間硬化させた。
【0032】
≪コントロール5≫
25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)を、125μmの熱安定性 ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて20分間硬化させた。
【0033】
≪比較例9≫
1.00gの25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)に、0.25gの25wt%のポリ(エチレングリコール)の水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて20分間硬化させた。
【0034】
≪比較例10≫
0.90gの25wt%のITOナノ粒子の水分散液(VP AdNano ITO DW, デグサ社)に、0.30gの5wt%のポリ(ナトリウム アクリラート)水溶液を添加した。コーティング調合物を激しく攪拌し、次いで、125μmの熱安定性ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に、マイヤーロッド棒5番を用いて塗布した。コートされたフィルムを180℃に設定したオーブンに入れて20分間硬化させた。
上述の複合フィルムについて、本明細書中のテスト方法に従って分析し、結果を表1に表す。
【0035】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子基板及び透明導電層を含む複合フィルムであって、
導電層は、
(i)金属酸化物及びドープ金属酸化物からなる群から選択される導電性粒子;
(ii)ポリ(ビニルアルコール);及び
(iii)水性溶媒
を含むコーティング組成物から誘導され、
導電層のシート抵抗は、1,000オーム/スクエア以下であり、
導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)の質量比はWM:WPとして定義され、WM:WPは約2.0:1〜約4.0:1の範囲内である、複合フィルム。
【請求項2】
導電層のシート抵抗が、少なくとも1オーム/スクエアである、請求項1に記載の複合フィルム。
【請求項3】
フィルムが、可視領域全体に渡る全光透過率(TLT)が少なくとも60%を示す、請求項1又は2に記載の複合フィルム。
【請求項4】
フィルムが、50%以下のヘイズを示す、請求項1〜3のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項5】
導電性粒子が、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物、及び、アルミニウム亜鉛酸化物から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項6】
導電性粒子が、インジウムスズ酸化物から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項7】
導電性粒子の平均一次粒子直径が、100nm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項8】
ポリ(ビニルアルコール)の平均分子量(MW)が、10,000〜30,000である、請求項1〜7のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項9】
溶媒が、水を含み、
更に、
水溶性又は水混和性の溶媒から選択され、好ましくは、アルコール、アセトン、ブタン-2-オン、ペンタン-2-オン、ペンタン-3-オン、テトラヒドロフラン、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、及び、それらの混合物から選択される、1又は複数の共溶媒を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項10】
共溶媒が、メタノール、エタノール、プロパン-1-オール、プロパン-2-オール、ブタン-1-オール、2-メトキシエタン-1-オール、2-エトキシエタン-1-オール、1-メトキシプロパン-1-オール、1-エトキシプロパン-1-オール、エタン-1,2-ジオール、プロパン-1,3-ジオール、及び、プロパン-1,2,3-トリオールから選択される、請求項9に記載の複合フィルム。
【請求項11】
共溶媒が、メタノール、エタノール、プロパン-2-オール、アセトン、及び、テトラヒドロフランから選択される、請求項9に記載の複合フィルム。
【請求項12】
溶媒が、水からなる、請求項1〜8のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項13】
透明導電層の厚みが、10μm以下である、請求項1〜12のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項14】
コーティング組成物が、
(i)全コーティング組成物の約10質量%〜約30質量%の量の導電性粒子;及び、
(ii)全コーティング組成物の約1質量%〜約10質量%の量のポリ(ビニルアルコール)
を含む、請求項1〜13のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項15】
高分子基板が、ポリエステル基板である、請求項1〜14のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項16】
ポリエステルが、ポリ(エチレンテレフタレート)、及び、ポリ(エチレン2,6-ナフタレート)から選択される、請求項15に記載の複合フィルム。
【請求項17】
WM:WPが、約3.0:1〜約4.0:1の範囲内である、請求項1〜16のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項18】
WM:WPが、約3.2:1〜約3.8:1の範囲内である、請求項1〜17のいずれかに記載の複合フィルム。
【請求項19】
高分子基板、及び、1,000オーム/スクエア以下のシート抵抗を有する透明導電層を含む複合フィルムを製造するプロセスであって、
プロセスは、高分子基板を提供する工程と、その表面上にコーティング組成物を配置する工程を含み、
コーティング組成物は、
(i)金属酸化物、及び、ドープ金属酸化物からなる群から選択される導電性粒子;
(ii)ポリ(ビニルアルコール);及び、
(iii)水性溶媒
を含み、
導電性粒子対ポリ(ビニルアルコール)の質量比はWM:WPとして定義され、WM:WPは約2.0:1〜約4.0:1の範囲内であり;
次いで、コートされた基板を加熱して溶媒を除去し、加熱工程が200℃以下の温度で行なわれる、プロセス。

【公表番号】特表2012−503064(P2012−503064A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527399(P2011−527399)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002249
【国際公開番号】WO2010/032021
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(300038826)デュポン テイジン フィルムズ ユー.エス.リミテッド パートナーシップ (36)
【Fターム(参考)】