説明

サーバー用飲料水収容具

【課題】高い可撓性を有する素材で成型された容器のサーバーへの着脱を容易にする。
【解決手段】飲料水サーバーの貯水タンク10に飲料水wを供給するためにその飲料水サーバーに着脱され、前記貯水タンク10に通じる導水管11に接続可能な容器1を備えた飲料水収容具において、前記容器1は可撓性を有する素材で形成されて、その容器1は前記導水管11が接続される接続口2が前記容器1の本体部3から突出した突出部4に形成され、前記突出部4が下向きの状態で前記導水管11の先端が前記接続口2に差し込まれて前記本体部3と導水管11とが連通することにより、前記容器1内の飲料水wが前記導水管11を通じて前記貯水タンク10内へ流下し、その容器1内の飲料水wが減少する際に前記容器1は収縮変形するようになっており、前記容器1に、前記突出部4の外面を覆う補強部材20を設けた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、容器に収容されたミネラルウォーター等の各種飲料水をタンク内に貯留した後、その貯留した飲料水を常温又は冷温で、あるいは、その貯留した飲料水を加熱して適宜供給できるようにした飲料水サーバーに関するものであり、より詳しくは、その飲料水サーバーに使用する飲料水収容具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の飲料水サーバーSは、例えば、図14(a)に示すように、貯水タンク10から上方に伸びる導水管11に、容器1からなる飲料水収容具Tが着脱可能であり、その容器1内の飲料水wが、その自重により、導水管11を通じて貯水タンク10内へ流下するようになっている。
【0003】
この容器1は硬質の樹脂等で成型されており、予め殺菌処理等が施された状態の飲料水wが、例えば、20リットル程度の単位で封入されて、密閉された状態で市場に供給されているものである。容器1が硬質の樹脂で成型されているため、内部の飲料水wが減少してもその形状が維持される。
【0004】
図14(b)に示すように、容器1内の飲料水wが貯水タンク10に向かって徐々に流下していくとともに、容器1内には導水管11を通じて徐々に貯水タンク10内の空気aが入り込んでいき、その容器1内の気圧が平常に保たれる。同時に、飲料水wが流入すること、もしくは、その貯水タンク10から引き出された送水管18の、その送水管18に設けられた開閉自在の供給バルブ17を操作することにより生じた、その貯水タンク10内の空気aは通気口13から外部へと給排気され、貯水タンク10内の気圧は平常に保たれる。
【0005】
貯水タンク10内の水位が、図14(c)に示すように導水管11の下端に達すると、容器1への空気aの流入が止まる。このため、自重により流下しようとする飲料水wの流下圧により容器1内がいわゆる負圧状態となり、それ以上の飲料水wの流下を不可能とする。すなわち、貯水タンク10内の液面に作用する空気圧と、容器1内の液面に作用する空気圧とのバランスにより、容器1内から貯水タンク10への水の流下が自動的に止まるようになっている。
【0006】
また、その貯水タンク10から送水管18が引き出されており、その送水管18に開閉自在の供給バルブ17が設けられている。
供給バルブ17を開放すれば、貯水タンク10内の飲料水wが適宜外部へ供給でき、また、供給バルブ17を閉鎖すれば、その供給が止まるようになっている。
【0007】
また、この送水管18からの飲料水wの供給により、貯水タンク10内の水位が低下すれば、図14(d)に示すように、その水位が導水管11の下端に達して前記空気圧のバランスが取れる状態になるまで、容器1内の飲料水wが貯水タンク10内に流下し、貯水タンク10内の水位が維持される(例えば特許文献1参照)。
【0008】
また、図15に示すように、軟質の樹脂等、可撓性を有する素材で形成した容器1を使用する飲料水収容具T及び、それに対応する飲料水サーバーSもある。
この飲料水収容具Tの容器1は、前述の硬質の樹脂を用いた容器1と同様、予め殺菌処理等が施された状態の飲料水wが、例えば、20リットル程度の単位で封入されて、密閉された状態で市場に供給されているものである。容器1が軟質の樹脂で成型されているため、内部の飲料水wが減少すると、それに応じて変形し内部の容積が収縮するようになっている。容器1内に空気aが入り込まないので、衛生的である。
【0009】
この飲料水用サーバーSの作用を説明すると、図15(a)に示すように取付けた容器1内の飲料水wが、前記貯水タンク10内へ流下してその容器1内の飲料水wが減少すると、前記容器1は収縮変形してその容器1内に空気が侵入しないようになっている(図15(b)参照)。図中の符号15は通気孔を示し、符号16は、その通気孔15に設けられるフィルタを示す。
【0010】
導水管11の下端に設けたフロート弁14が、貯水タンク10内の水位変動に伴ってその導水管11の下端開口を開閉するようになっている。
このため、容器1内から貯水タンク10への水の流下は、貯水タンク10内の水位が上昇して所定の位置に達した際に、フロート弁14が導水管11の下端開口を閉じることにより、自動的に止まるようになっている(図15(c)参照)。
【0011】
また、送水管18からの飲料水wの供給により、貯水タンク10内の水位が低下すれば、フロート弁14が導水管11の下端開口を開放することにより、容器1内の飲料水wが貯水タンク10内に流下し、その水位が維持される(図15(d)参照)。
【0012】
すなわち、この飲料水サーバーSでは、可撓性を有する容器1を用いていることから、その容器1内に空気aが入り込まないことを前提としている。このため、前述の硬質の容器1を用いた飲料水サーバーSとは異なり、容器1に通じる導水管11を弁を用いて直接開閉することにより、飲料水wの流下を制御しているのである。
【0013】
なお、一般的には、貯水タンク10に冷却装置を設けて、貯水タンク10内の飲料水wを冷却して冷水として供給する場合や、同じく加熱装置を設けることにより、加熱した飲料水wを供給できるようにした飲料水サーバーSもある。
【0014】
【特許文献1】特開2003−104494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この種の飲料水サーバーSに用いる飲料水収容装置Tの容器1は、図14や図15に示すように、導水管11へ接続するための開口2を有する部分が、容器1の本体部3から突出した形状となっている。この突出した部分を、以下「突出部4」という。
【0016】
この突出部4が、飲料水サーバーS側に設けた凹部12に入り込んで、その凹部12内に上向きに突出する導水管11の先端が前記開口2に差し込まれる。また、凹部12の外周に設けられた受け部12aが、容器1の前記突出部4周囲における本体部3の下面に当接して、その容器1を支える。
【0017】
容器1が、図14に示すような硬質の樹脂で成型されたものである場合(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)製の場合)、その容器1自体が、自身の形状を維持し得る剛性を有しているため、図16(a)(b)に示すように、開口2への導水管11への接続が比較的スムーズである。突出部4の開口2に、導水管11の先端がうまく入らない場合でも、その突出部4が本体部3に対して曲がったり折れたりしにくいからである。
【0018】
しかし、容器1が、図15に示すような可撓性を有する容器1を用いる場合、突出部4の開口2の位置と導水管11の先端の位置とが少しでもずれると、図16(c)(d)に示す状態から図16(e)に示す状態へと、突出部4が本体部3に対して曲がったり折れたりしやすいという欠点がある。
【0019】
さらに、可撓性を有する素材で成型された容器1は、それ自体が自立する剛性を有していないので、内部に飲料水wを封入する際にも、作業が困難であるという問題がある。
【0020】
また、その可撓性を有する容器1の素材として、従来のPP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)に代えて、樹脂臭が発生しにくいと言われ、また、高い柔軟性をもち運搬・保管の容積を縮小でき、排水性にも優れた、アルミ蒸着フィルムやナイロン等の素材を用いたいという要請がある。
【0021】
しかし、一般に、上記アルミ蒸着フィルム等の素材は、非常に柔軟性が高いため、PPやPEと比較してさらに突出部4が本体部3に対して曲がったり折れたりしやすく、また、容器1内への飲料水wの封入作業は、さらに困難である。
【0022】
そこで、この発明は、高い可撓性を有する素材(変形しやすい素材)で成型された容器を備えたサーバー用飲料水収容具において、飲料水サーバーへの着脱を容易にすることを第一の課題とし、容器内への飲料水の封入作業を容易にすることを第二の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記第一の課題を解決するために、この発明は、飲料水サーバーの貯水タンクに飲料水を供給するためにその飲料水サーバーに着脱され、前記貯水タンクに通じる導水管に接続可能な容器を備えた飲料水収容具において、前記容器は可撓性を有する素材で形成されて、その容器は前記導水管が接続される接続口が前記容器の本体部から突出した突出部に形成され、前記突出部が下向きの状態で前記導水管の先端が前記接続口に差し込まれて前記本体部と導水管とが連通することにより、前記容器内の飲料水が前記導水管を通じて前記貯水タンク内へ流下し、その容器内の飲料水が減少する際に、前記容器は収縮変形するようになっており、前記容器に、前記突出部の外面を覆うことによりその突出部を補強固定する補強部材を設けた飲料水収容具の構成を採用した。
【0024】
前記突出部の外面を覆う補強部材を設けたことにより、突出部が本体部に対してその突出状態を維持しやすくなる。これは、補強部材によって、突出部の本体部に対する剛性が高まること、あるいは、その突出部のいわゆる「腰」が強くなることなどが、その要因として挙げられる。
このため突出部の開口に、導水管の先端がうまく入らない場合等でも、その突出部が本体部に対して曲がったり折れたりすることを防止し得る。すなわち、容器の素材として、運搬性、保管性、品質保持に効果の高い素材、より高い可塑性・より高い非溶出性・ガスや紫外線の遮断性等を有する素材を選択し得るようになる。
【0025】
すなわち、高い可撓性を有する素材で容器を作成した場合、運搬面、保管面、容器内残水問題、容器内品質保持問題等の多くの有益性が見込めるが、従来からの発想では、その素材の高い可撓性ゆえ、サーバーへのしっかりした取り付けに対応できなかった。しかし、上記のように、補強部材による容器の突出部に対する補強固定によって、高い可撓性を有する素材を飲料水収容具の容器として導入可能としたものである。
【0026】
この容器を構成する可撓性を有する素材は、例えば、アルミ蒸着フィルムとすることができる。従来、アルミ蒸着フィルムは柔らかすぎる、あるいは変形しやすいため、この種の飲料水サーバーへの採用は難しかったのが実情である。
しかし、このように、容器の突出部に補強部材を設けることによって、その突出部が本体部に対して曲がったり折れたりすることを防止し得るので、柔らかい、あるいは変形しやすいアルミ蒸着フィルムも、容器の素材として選択できるようになった。
【0027】
なお、この補強部材は、前記容器の可撓性を有する素材よりも剛性の高い素材とすることが望ましい。剛性が高ければ、突出部の補強効果がより高まるからである。
その補強部材の素材としては、例えば、樹脂、ゴム、あるいは、紙、木材、金属など周知の素材を採用することができる。紙を用いる場合、例えば、段ボールを採用することができる。
【0028】
前述のように、補強部材は、より剛性の高い素材であることが望ましいが、例えば、期待される補強効果を発揮し得る限りにおいて、補強部材を、容器を構成する可撓性を有する素材と同種の素材、あるいは、それよりも剛性の低い素材で形成することも可能である。仮に、補強部材が、容器と同種の素材、あるいはそれよりも剛性の低い素材で形成されていても、その補強部材を突出部に添えることによって、その突出部の部材厚を実質的に厚くし、突出部が本体部に対して曲がったり折れたりすることを防止し得るからである。
【0029】
また、補強部材には、適宜、リブや突起、凹凸などを設けることにより、容器の突出部に対する補強効果をさらに高めることもできる。
【0030】
この突出部は、容器の本体部から接続口へと、その内部を飲料水が流通するよう中空になっていればよく、その形状は、飲料水サーバーの規格や、容器の形状、大きさ等に基づいて任意に決定することができる。
例えば、突出部の外形を、本体部から突出する角筒状や円筒状、角錐台状、円錐台状、半球状、あるいは、これらの形状を組み合わせた形状とすることもできる。
【0031】
また、前記突出部の一形態として、次のような構成を採用することができる。すなわち、前記突出部が下向きになった状態において、前記突出部が、前記本体部の下面から突出する筒状部を備え、前記接続口は前記筒状部の突出側先端に形成されて、前記補強部材は、前記筒状部を覆う筒状部材を備える構成である。筒状部は、突出部の全体であってもよいし、その一部であってもよい。
【0032】
突出部が筒状部を有する場合において、その外周に筒状の補強部材を設ければ、突出部に対する補強効果が、筒軸周りいずれの方向に対しても高くなる。すなわち、突出部が筒軸周りいずれの方位に倒れたり折れようとしても、筒状の補強部材は全方向に対してそれを抑止し得るので、確実な補強効果が期待できる。
なお、突出部における筒状部の有無に関わりなく、補強部材が前記接続口を囲む環状部材であれば、同様の効果を発揮し得る。
【0033】
また、前記容器が、前記突出部の根元部外面から前記本体部の外面に至る弧状面を備える場合において、前記筒状部材の本体部側の端部に、その弧状面に沿う拡径部を設けた構成とすれば、その拡径部が、突出部を本体部に対して保持する効果をさらに高めることができる。このため、突出部に対する補強効果がさらに高まる。
【0034】
さらに、補強部材が、突出部の筒状部を覆う筒状部材を備える構成において、前記容器の接続口を塞ぐようにキャップが取り付けられ、そのキャップに設けた貫通孔に栓が嵌められ、前記導水管を前記貫通孔に差し込んだ際に前記栓が前記本体部側に押し出されて、前記接続口を通じて前記本体部と前記導水管とが連通するようになっており、前記キャップは前記筒状部材に嵌めて固定される構成を採用することができる。
【0035】
一般に、容器の素材が柔らかい場合、その容器にキャップを固定することは容易ではない。しかし、このようにキャップを筒状部材に嵌めて固定するようにすれば、容器が可撓性を有する素材で形成されていても、そのキャップを容器に取り付けやすいという利点がある。容器がアルミ蒸着フィルムで形成されている場合には、特に有効である。
【0036】
この補強部材の筒状部材の外周又は内周、あるいは内外周両側に、筒軸周り全周に亘るリブを形成することもできる。そのリブは、前記容器を構成する可撓性を有する素材を前記キャップ側に押し付けることにより、前記容器内の水密が維持される構成とすることができる。
【0037】
また、上記第二の課題を解決するために、この発明は、前記補強部材に、前記容器を吊り下げ可能な係止部を設けた構成を採用することができる。容器が、可撓性を有する素材で形成されている場合、容器が自立しないため、例えば、その容器内に飲料水を充填する作業等が困難である。このため、補強部材に係止部を設けることにより、容器を吊り下げて支持できるので便利である。
【0038】
その係止部としては、前記補強部材が筒状部材を備えている場合には、その筒状部材の外周に全周に亘るフランジ部を設けて、そのフランジ部を係止部とすることができる。
【0039】
これらの構成において、前記補強部材に、前記突出部周囲の前記本体部の外面に当接する基部を設けた構成を採用することができる。
その基部は、前記補強部材に一体に設けられていても良いが、前記補強部材に着脱自在とすれば、容器への取り付けが便利である。
【0040】
このような基部は、容器の突出部が本体部に対して立ち上がる部分に設けられるので、その基部が、容器の突出部が本体部に対して倒れないよう、あるいは、折れないように保持する補強機能を発揮することができる。
【0041】
また、前記容器の突出部が、前記飲料水サーバー側に設けた凹部に入り込んで、その凹部内に上向きに突出する前記導水管の先端が前記接続口に差し込まれるようになっている構成において、前記基部は、前記凹部周囲に横方向に張り出して設けられた受け部に当接するように形成されている構成を採用することができる。
容器の重量が、基部を介して、飲料水サーバーの受け部に伝達されるようにすれば、可撓性を有する素材からなる容器を、その基部でしっかりと保持することができる。基部がしっかりと容器を保持していれば、突出部の形態も維持されやすい。
【0042】
また、容器をケースに収納した構成からなる飲料水収容具を採用することもできる。
【0043】
具体的な構成は、上記補強部材を備えた各構成において、前記容器は、前記本体部を収容可能な大きさの凹状のケース内に収納され、前記飲料水サーバーへの取り付け前において、前記補強部材で補強固定した状態の前記突出部が前記本体部側に倒れるように前記容器を変形させてその突出部の突出高さを抑え、その状態で前記ケースの開口を覆う蓋を閉じることができるようになっており、前記飲料水サーバーへ取り付ける際には、前記蓋を開けて、前記補強部材で補強固定した状態の前記突出部を前記本体部から起立させてその突出部の前記接続口がある部分を前記ケースの開口から外側に突出させ、その状態で前記蓋を閉じることにより、その蓋の縁で前記補強部材で補強固定した状態の前記突出部の外面下部を保持して前記起立状態を維持できるようにした構成を採用することができる。
【0044】
この構成において、ケースの蓋は、その縁で前記突出部の外面を保持することにより、突出部の起立状態を維持できる。すなわち、ケースの蓋は、容器の突出部が本体部に対して倒れないよう、あるいは、折れないように保持する補強機能を発揮することができる。
なお、蓋の縁が突出部の外面に当たる部分は、容器の突出部が本体部に対して立ち上がる部分に近いことが望ましい。また、容器の下向き状態(突出部が下向きになった状態)において、その蓋の内面が、容器の突出部周囲の本体部下面に当接していれば、さらに望ましい。
【0045】
前記蓋の縁による突出部の外面の保持は、例えば、蓋の端縁に臨んで設けられた切欠きに突出部が入り込んで、その切欠きの縁で突出部の外面が保持可能である構成とすることができる。
【0046】
また、前記突出部は、前記飲料水サーバー側に設けた凹部に入り込んで、その凹部内に上向きに突出する前記導水管の先端が前記接続口に差し込まれるようになっており、前記ケースの蓋は、前記凹部周囲に横方向に張り出して設けられた受け部に当接するように形成されている構成を採用することができる。
【0047】
容器の重量が、ケースの蓋を介して、飲料水サーバーの受け部に伝達されるようにすれば、可撓性を有する素材からなる容器を、その基部でしっかりと保持することができる。なお、補強部材の基部による突出部の保持並びに受け部への荷重伝達と、ケースの蓋による突出部の保持並びに受け部への荷重伝達とを併用してもよい。
【発明の効果】
【0048】
この発明は、高い可撓性を有する素材で成型された容器を備えたサーバー用飲料水収容具において、飲料水サーバーへの着脱を容易にすることができ、また、容器内への飲料水の封入作業を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
この発明の実施形態を、以下、図面に基づいて説明する。
【0050】
(第一の実施形態)
図1〜図4は、第一の実施形態を示す。飲料水サーバーSの基本的な構成は、従来例と同様であり、図14や図15に示すように、貯水タンク10に飲料水wを供給するために、その貯水タンク10から立ち上がる導水管11に、樹脂製の容器1を備えた飲料水収容具Tが着脱可能となっている。
【0051】
この実施形態の容器1は、アルミ蒸着フィルムやナイロン素材(ポリアミド系樹脂)で形成されている。ただし、容器1の素材は、アルミ蒸着フィルムやナイロン素材には限定されず、他の素材として、可撓性を有する素材(軟質プラスチック等)で形成されているものを対象とし得る。すなわち、容器1内の飲料水wが減少する際に、その容器1が収縮変形することにより、内部に空気が入ることを抑制したタイプの飲料水収容具Tを用いる飲料水サーバーSにおいて、特に有効である。
【0052】
その容器1の構成は、図1(a)に示すように、内部に飲料水wを収容し得る空間を有する袋状の本体部3を備えている。また、飲料水サーバーS側の導水管11が接続される接続口2が、その本体部3からから突出した筒状の突出部4の先端に形成されている。なお、図1(a)は、容器1内に飲料水wを充填した状態をイメージした分解状態の模式図である。
【0053】
容器1に飲料水wを充填した後、図1(b)に示すように、突出部4の周囲に補強部材20が、また、接続口2を塞ぐようにキャップ40が取り付けられる。
図6に示すように、容器1は飲料水wを充填する前はフラットな状態であり、また、補強部材20、キャップ40等の部品は、それ自体嵩張らないものなので、すべての部材をコンパクトに収納した状態で運搬、保管等が可能である。
【0054】
補強部材20の構成について説明すると、補強部材20は、前記突出部4の筒状部5の外面を覆う筒状部材21を備えている。また、図3に示すように、筒軸方向一方の端部(本体部3側に向く端部)21aが、突出部4の根元部4a、すなわち、突出部4と本体部3との弧状の結節点に沿うように、ラッパ状に拡径した形態となっている。すなわち、図3(a)(b)に示すように、筒状部材21の筒軸方向一方の端部21aの内面は、その筒軸方向中央側から端縁側に近づくにつれて、容器1の外面に沿って徐々に拡径する円弧面となっている。
【0055】
この実施形態では、補強部材20は、前記容器1の可撓性を有する素材よりも剛性の高い素材である硬質プラスチックで成型されたものを採用しているが、この補強部材20の素材としては、硬質プラスチックに限定されず、例えば、段ボール等の他の素材を採用してもよい。
【0056】
また、筒状部材21の筒軸方向他方の端部(接続口2側の端部)21bの外周には、図3(a)に示すように、全周に亘るリブ24が形成されている。このリブは、筒状部材21外周または内周あるいは内外周両側でもよい。
【0057】
補強部材20及びキャップ40の取り付け方法の手順を、図2及び図3に示す。図2(a)は、容器1が膨らんでいないフラットなシート状の状態を示している。図2(b)は、容器1内に若干のエアーを入れて膨らませた状態を示す。
【0058】
図2(c)に示すように、筒状部5の外周に補強部材20を嵌める。この状態の断面を図3(b)に示す。
つぎに、図2(c)中に矢印で示すように、筒状部5を全周に亘って外側に折り込んで、その折り込んだ部分を徐々に本体部3側へ引き下ろす。その折り込んだ部分は、補強部材20の筒状部材21の外周に被せられる。この状態を図2(d)及び図3(c)に示す。
【0059】
この後、接続口2を通じて容器1内に飲料水wを充填する。なお、飲料水wの充填方法は、例えば、図4(a)〜(h)に示す手法を採用することができる。
【0060】
この方法において、前記補強部材20に、前記容器1を吊り下げ可能な係止部22を設けていることから、可撓性を有する素材でできた柔らかい容器1であっても、係止部材Fによってその容器1を吊した状態に保持することができる。このため、自立しないような柔らかい素材からなる容器1であっても、飲料水wの充填が容易である。
なお、この実施形態では、係止部22として、筒状部材21の外周に全周に亘って形成されたフランジ部22を採用している。係止部材Fがフランジ部22の下面に当たって、その容器1を吊り下げて支持できるようになっている。
【0061】
つぎに、図3(d)(e)(f)に示すように、補強部材20の外周にキャップ40を嵌める。この実施形態では、キャップ40として、図9(a)(b)(c)(d)に示すものを用いている。
【0062】
このキャップ40は、図3(d)に示すように、その中央に設けた貫通孔41に栓42が嵌められている。また、その貫通孔41よりも外径寄りの部分に環状の凹部45が全周に亘って設けられている。
【0063】
図3(e)から図3(f)に示すように、筒状部材21の他方側端部21bに、このキャップ40の凹部45を嵌め込む。キャップ40は、その外縁端部43がフランジ部22に当たる直前の位置で止まる。その拡大図を、図7(a)(b)に示す。
【0064】
この状態で、筒状部材21の外周に設けたリブ24が、キャップ40の凹部45内に設けた上下に並ぶ対のリブ44,44間に挟まれた状態となる。すなわち、容器1を構成する可撓性を有する素材が、補強部材20側のリブ24によってキャップ40側に押し付けられ、またその前後において、可撓性を有する素材が、キャップ40側のリブ44,44によって補強部材20側に押し付けられる。これにより、補強部材20及びキャップ40は、可撓性を有する素材を介在して固定され、接続口2は水密に閉じられる。また、凹部45の内径側の内面にはリブ47が全周に亘って設けられている。このリブ47もキャップ40と容器1の接続口2内面との水密性を高めることに寄与している。
【0065】
図8に、飲料水サーバーSの導水管11が貫通孔41に入り込んだ状態を示す。導水管11を前記貫通孔41に差し込んだ際、栓42が本体部3側に押し出される。このため、接続口2を通じて本体部3と前記導水管11とが連通するようになっている。なお、貫通孔41内にリブ46が設けられていることにより、キャップ40と導水管11との止水の役割を果たしている。
【0066】
さらに、この実施形態では、容器1はケース30に収容された状態で運搬、保管等され、さらに、飲料水サーバーSに取り付けて使用する際にも、その容器1をケース30に収容したまま用いるようになっている。ケース30は、段ボール製であり、凹状の収容部34とその収容部34の開口を閉じる蓋31を備えたものを用いる。
【0067】
その点について説明すると、図1(b)に示すように、容器1に飲料水wが充填され、補強部材20及びキャップ40が取り付けられた後、図1(c)に示すように、容器1は、突出部4を倒した状態で、凹状のケース30内に収納される。飲料水収容具Tの運搬、保管等は、図1(c)に示す状態で行われる。
このとき、ケース30は、その収容部34が、容器1の本体部3を収容可能な大きさである。また、図1(b)に示す突出部4の起立状態では、その突出部4が、収容部34の上縁34aから突出する大きさとなっている(図5(i)参照)。
【0068】
ケース30内への収納の手順を、図5(a)〜(k)に示す。図5(a)(d)は、前記飲料水サーバーSへの取り付け前であり、突出部4が本体部3側に倒れるように容器1を変形させている。突出部4は、その突出高さが抑えられるように倒されている。この状態で、ケース30の開口を覆う蓋31は閉じられて、封止されている。
【0069】
飲料水サーバーSへ取り付ける際には、まず、図5(b)(e)に示すように、切目線rに沿って半円状の切取片35を取り除き、切欠き32,32を形成する。切欠き32,32は、対向する蓋31,31の向かい合う端縁に臨んでそれぞれ形成されているから、蓋31,31を閉じれば円形の孔となる。この孔の形状は、容器1の筒状部5の断面形状と同じ大きさの同一形状であるか、あるいは、筒状部5の断面形状よりもやや大きい形状とすることができる。孔の縁は、突出部4の外面に沿った形状であることが望ましい。
【0070】
図5(c)(f)に示すように、一方の蓋31を開けて、突出部4を本体部3から起立させる。このとき、突出部4の先端側、すなわち、接続口2がある部分が、ケース30の開口(収容部34の上縁34a)から外側に突出する。そして、図5(g)(i)に示すように、閉じている方の蓋31の切欠き32に突出部4の根元部を入り込ませる。
【0071】
つぎに、図5(h)(j)に示すように、開いていた側の蓋31を閉じる。突出部4の根元部の外周が、ほぼ全周に亘って切欠き32,32のの縁で保持され、前記起立状態を維持できる。突出部4が本体部3に対して倒れようとしたり、折れようとした場合に、それを倒れないように、あるいは、折れないように補強する効果を発揮するものである。
【0072】
このとき筒状部材21の一方の端部21a側の拡径部が、切欠き32の縁で本体部3側に抑えられるので、より補強効果が高いといえる。
【0073】
なお、切欠き32に代えて、例えば、蓋31の対応する部分(突出部4の位置に向かいあう部分)に孔を形成してもよい。
【0074】
この飲料水収容具Tを飲料水サーバーSに取り付ける際には、図5(k)に示すように、突出部4を下向きにして、サーバーSの導水管11を、キャップ40の貫通孔41に差し込む。栓42が本体部3側に押し出されることにより、導水管11の先端が接続口2に差し込まれる。これにより、容器1の本体部3内と導水管11とが連通する。容器1内の飲料水wは、導水管11を通じて貯水タンク10内へ流下可能な状態となる。
【0075】
このとき、突出部4は、飲料水サーバーSに設けた凹部12に入り込み、ケース30の蓋31は、前記凹部12周囲に横方向に張り出して設けられた受け部12aに当接する。
このため、容器1や飲料水w等の重量が、ケース30の蓋31を介して、飲料水サーバーSの受け部12aに伝達される。したがって、可撓性を有する素材からなる容器1を、しっかりとサーバーSに保持することができる。
【0076】
なお、突出部4を倒した状態で、容器1をケース30に収容する構成としたことから、例えば、図17(b)に示す従来例の飲料水収容具と、図17(d)に比較例として示したこの実施形態の飲料水収容具とを対比するとわかるように、従来例が、突出部4が起立した状態で容器1をケース30に収容することにより、そのケース30内に大きな空隙eを発生させているのに対し、この実施形態では、そのような大きな空隙eを生じさせないからケース30をコンパクトにできる。
また、図17(a)は、従来例における飲料水wを入れる前の容器1であり、容器1が硬質の樹脂で作成されているから、嵩が大きいという問題を残している。図17(c)は、この実施形態における飲料水wを入れる前の容器1であり、可撓性を有する素材で容器1を作成していることから、フラットな状態に折り畳むことができコンパクトである。
【0077】
(第二の実施形態)
第二の実施形態を、図10に示す。この実施形態は、前記筒状部材21の筒軸方向一方の端部21aに、前記突出部4周囲の本体部3の外面に当接する基部23を設けたものである。基部23は、筒状部材21の周囲全周に亘って設けられている。
【0078】
第一の実施形態と同様、突出部4が、飲料水サーバーSに設けた凹部12に入り込んだ際、基部23が、前記凹部12周囲に横方向に張り出して設けられた受け部12aに当接する。
このため、容器1や飲料水w等の重量が、補強部材20の基部23を介して、飲料水サーバーSの受け部12aに伝達される。したがって、可撓性を有する素材からなる容器1を、しっかりとサーバーSに保持することができる。
【0079】
なお、その変形例を、図11に示す。この実施形態は、第二の実施形態における基部23を、容器1の本体部3下面全体を覆うものとしたものである。
【0080】
(第三の実施形態)
第三の実施形態を、図12及び図13に示す。この実施形態は、前記基部23を、補強部材20の筒状部材21に対して着脱自在としたものである。基部23は、容器1の本体部3下面全体を覆うものとしているが、筒状部材21と基部23とが着脱自在であるため、容器1への取り付けが容易である。
【0081】
筒状部材21と基部23とは、ねじで固定される。すなわち、図12に示すように、筒状部材21の筒軸方向一方の端部21aの外周に形成された雄ねじ部26が、基部23の中央に設けられた貫通孔の雌ねじ部27にねじ込まれて、両者が固定される。
【0082】
このため、図13(a)に示す状態から、ケース30の蓋31を開けてその蓋31を除去した後(図13(b)参照)、起立させた突出部4を基部23の貫通孔に挿通し(図13(c)参照)、雄ねじ部26を雌ねじ部27にねじ込むことにより(図13(d)参照)、使用可能な状態となる(図13(e)参照)。これにより、基部23をとりつけた状態では、容器1の下部面全体を覆う補強材となり、とりはずした状態では、突出部4を倒した状態の収納容積の縮小化を実現できる。
【0083】
飲料水収容具Tを飲料水サーバーSに取り付けた状態を、図13(f)に示す。基部23が飲料水サーバーSの受け部12aに当接している点は同様である。なお、ケース30は除去してもよい(図13(g)参照)。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第一の実施形態を示し、(a)は飲料水収容具の構成を示す分解状態の説明図、(b)は(a)の組図、(c)は(b)の容器をケースに収容した状態を示す説明図
【図2】容器への補強部材及びキャップの取り付け方法を示す説明図
【図3】容器への補強部材及びキャップの取り付け方法を示す断面図
【図4】容器に飲料水を充填する際の手順を示す説明図
【図5】第一の実施形態でケース内に収容された容器を、飲料水サーバーに取り付け可能な状態とする際の手順を示す説明図
【図6】補強部材、キャップ、栓、及び容器を折り畳んだ状態を示す部品図
【図7】キャップの詳細を示し、(a)は取り付け前、(b)は取り付け後の状態を示す断面図
【図8】導水管とキャップとの関係を示す要部拡大図
【図9】キャップの全体図であり、(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は底面側からの斜視図、(d)は上面側からの斜視図
【図10】第二の実施形態を示す説明図
【図11】図10の変形例を示す説明図
【図12】第三の実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は基部の斜視図、(d)は基部の断面図
【図13】(a)〜(g)は、第三の実施形態でケース内に収容された容器を、飲料水サーバーに取り付け可能な状態とする際の手順を示す説明図
【図14】従来例の飲料水サーバーを示し、硬質の樹脂からなる容器を、飲料水サーバーに取り付ける際の手順を示す説明図
【図15】従来例の飲料水サーバーを示し、軟質の樹脂からなる容器を、飲料水サーバーに取り付ける際の手順を示す説明図
【図16】従来例の飲料水サーバーを示し、(a)(b)は硬質の樹脂からなる容器を用いた場合、(c)〜(e)は軟質の樹脂からなる容器を用いた場合を示す説明図
【図17】(a)(b)従来容器と、(c)(d)この発明の一実施形態を示す比較例とを、対比する図
【符号の説明】
【0085】
1 容器
2 接続口
3 本体部
4 突出部
4a 結節点
5 筒状部
10 貯水タンク
11 導水管
12 凹部
12a 受け部
13,15 通気孔
14 フロート弁
16 フィルタ
17 供給バルブ
18 送水管
20 補強部材
21 筒状部材
21a 筒軸方向一方の端部
21b 筒軸方向他方の端部
22 係止部(フランジ部)
23 基部
24 リブ
30 ケース
31 蓋
32 切欠き
34 収容部
40 キャップ
41 貫通孔
42 栓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料水サーバー(S)の貯水タンク(10)に飲料水(w)を供給するためにその飲料水サーバー(S)に着脱され、前記貯水タンク(10)に通じる導水管(11)に接続可能な容器(1)を備えた飲料水収容具において、
前記容器(1)は可撓性を有する素材で形成されて、その容器(1)は前記導水管(11)が接続される接続口(2)が前記容器(1)の本体部(3)から突出した突出部(4)に形成され、前記突出部(4)が下向きの状態で前記導水管(11)の先端が前記接続口(2)に差し込まれて前記本体部(3)と導水管(11)とが連通することにより、前記容器(1)内の飲料水(w)が前記導水管(11)を通じて前記貯水タンク(10)内へ流下し、その容器(1)内の飲料水(w)が減少する際に、前記容器(1)は収縮変形するようになっており、
前記容器(1)に、前記突出部(4)の外面を覆うことによりその突出部(4)を補強固定する補強部材(20)を設けたことを特徴とする飲料水収容具。
【請求項2】
前記可撓性を有する素材は、アルミ蒸着フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の飲料水収容具。
【請求項3】
前記補強部材(20)は、前記容器(1)の可撓性を有する素材よりも剛性の高い素材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料水収容具。
【請求項4】
前記補強部材(20)は、前記接続口(2)を囲む環状部材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の飲料水収容具。
【請求項5】
前記突出部(4)は、前記下向きの状態で、前記本体部(3)の下面から突出する筒状部(5)を備え、前記接続口(2)は前記筒状部(5)の突出側先端に形成されて、前記補強部材(20)は、前記筒状部(5)を覆う筒状部材(21)を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の飲料水収容具。
【請求項6】
前記筒状部材(21)の本体部(3)側の端部(21a)に、前記突出部(4)の根元部外面から前記本体部(3)の外面に至る弧状面に沿う拡径部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の飲料水収容具。
【請求項7】
前記容器(1)の接続口(2)を塞ぐようにキャップ(40)が取り付けられ、そのキャップ(40)に設けた貫通孔(41)に栓(42)が嵌められ、前記導水管(11)を前記貫通孔(41)に差し込んだ際に前記栓(42)が前記本体部(3)側に押し出されて、前記接続口(2)を通じて前記本体部(3)と前記導水管(11)とが連通するようになっており、前記キャップ(40)は前記筒状部材(21)に嵌めて固定されることを特徴とする請求項5又は6に記載の飲料水収容具。
【請求項8】
前記筒状部材(21)の外周又は内周、あるいは内外周両側に全周に亘るリブ(24)を形成し、そのリブ(24)が、前記可撓性を有する素材を前記キャップ(40)側に押し付けることにより、前記容器(1)内の水密が維持されることを特徴とする請求項7に記載の飲料水収容具。
【請求項9】
前記補強部材(20)に、前記容器(1)を吊り下げ可能な係止部(22)を設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の飲料水収容具。
【請求項10】
前記筒状部材(21)の外周に全周に亘るフランジ部を設け、そのフランジ部を、前記容器(1)を吊り下げ可能な係止部(22)としたことを特徴とする請求項5又は6に記載の飲料水収容具。
【請求項11】
前記補強部材(20)に、前記突出部(4)周囲の前記本体部(3)の外面に当接する基部(23)を設けたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載の飲料水収容具。
【請求項12】
前記基部(23)は、前記補強部材(20)に着脱自在であることを特徴とする請求項11に記載の飲料水収容具。
【請求項13】
前記容器(1)は、前記本体部(3)を収容可能な大きさの凹状のケース(30)内に収納され、前記飲料水サーバー(S)への取り付け前において、前記補強部材(20)で補強固定した状態の前記突出部(4)が、前記本体部(3)側に倒れるように前記容器(1)を変形させてその突出部(4)の突出高さを抑え、その状態で前記ケース(30)の開口を覆う蓋(31)を閉じることができるようになっており、前記飲料水サーバー(S)へ取り付ける際には、前記蓋(31)を開けて、前記補強部材(20)で補強固定した状態の前記突出部(4)を前記本体部(3)から起立させてその突出部(4)の前記接続口(2)がある部分を前記ケース(30)の開口から外側に突出させ、その状態で前記蓋(31)を閉じることにより、その蓋(31)の縁で前記補強部材(20)で補強固定した状態の前記突出部(4)の外面下部を保持して前記起立状態を維持できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載の飲料水収容具。
【請求項14】
前記補強部材(20)で補強固定した状態の前記突出部(4)は、蓋(31)の端縁に臨んで設けられた切欠き(32)に入り込んで、その切欠き(32)の縁で外面が保持可能であることを特徴とする請求項13に記載の飲料水収容具。
【請求項15】
前記突出部(4)は、前記飲料水サーバー(S)側に設けた凹部(12)に入り込んで、その凹部(12)内に上向きに突出する前記導水管(11)の先端が前記接続口(2)に差し込まれるようになっており、前記基部(23)は、前記凹部(12)周囲に横方向に張り出して設けられた受け部(12a)に当接するように形成されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の飲料水収容具。
【請求項16】
前記突出部(4)は、前記飲料水サーバー(S)側に設けた凹部(12)に入り込んで、その凹部(12)内に上向きに突出する前記導水管(11)の先端が前記接続口(2)に差し込まれるようになっており、前記ケース(30)の蓋(31)は、前記凹部(12)周囲に横方向に張り出して設けられた受け部(12a)に当接するように形成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の飲料水収容具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−126170(P2010−126170A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299599(P2008−299599)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(501295707)株式会社フジヤマ (11)
【Fターム(参考)】