説明

サーバ装置、プログラム及びポイントサービスシステム

【課題】顧客の購買意欲を効果的に喚起するポイントサービスを提供する。
【解決手段】本発明に係るポイントサービスシステム1によれば、ECR20は、顧客の商品購入時に今回の購入金額に応じた獲得ポイント数を算出するとともに、非接触ICリーダ/ライタ40により顧客の携帯電話機50から顧客識別情報を取得して、取得した顧客識別情報及び顧客の今回の獲得ポイント数をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、ECR20から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、当該顧客の累計ポイント数を更新し、累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、記憶部15に記憶されているデジタルコンテンツ(曲データ)から達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し、ECR20に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、プログラム及びポイントサービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な店舗において、顧客の購買意欲を喚起するため、顧客の獲得ポイント数に応じた景品を提供したり、値引きしたりするポイントサービスシステムが導入されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、購入する商品からポイント数に応じて値引きを行う場合に、購入貢献度に応じて設定された還元ポイント割引率に基づいて値引きを行うポイントシステムが記載されている。
また、特許文献2には、店舗側におけるポイントの集計作業や設備投資を必要とせずに顧客の購入履歴を管理するため、ユーザの支払い金額に応じたポイントと購入情報をコードしたポイント情報を印字したレシートを店舗において発行し、ユーザがレシートのポイント情報をブラウザで入力すると、サーバにポイント情報を蓄積するポイント管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−13623号公報
【特許文献2】特開2003−16535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1、2に記載のように、従来のポイントシステムでは、顧客が獲得したポイント数と引き換えに景品やサービスを提供、或いは、商品購入時のポイント還元を行っている。ポイント数と引き換えに景品やサービスを提供する場合、顧客は、目的とする景品やサービスを得るためにその店舗で商品を購入しポイントの蓄積を行う。
【0006】
しかしながら、従来のポイントサービスシステムにおいては、顧客が目的とする景品を獲得できるポイント数に到達するまでは顧客は何も得ることができない。そのため、顧客がポイントを蓄積する過程において、目的の景品やサービスに近づいていく実感が得られず、ポイントの蓄積をあきらめてしまう場合があった。
【0007】
本発明の課題は、顧客の購買意欲を効果的に喚起するポイントサービスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
売上データ処理装置と顧客端末に通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置であって、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段と、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する制御手段と、
を備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御手段は、前記作成した分割コンテンツを、前記売上データ処理装置を介して前記顧客の前記顧客端末に送信する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御手段は、前記顧客の累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合に、当該達成ポイント数に対応する分割コンテンツを提供するWebページのURLを前記売上データ処理装置に送信し、前記売上データ処理装置から前記URLを取得した前記顧客の顧客端末からの前記URLへのアクセスに応じて分割コンテンツを作成し、前記顧客端末に送信する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記制御手段は、前記顧客端末において分割コンテンツを組み合わせて一つのデジタルコンテンツとして再生できるように、前記送信する分割コンテンツに、前記デジタルコンテンツにおける当該分割コンテンツの並び順番を示す情報を付加して前記顧客端末に送信する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記コンテンツ情報記憶手段は、複数のデジタルコンテンツを記憶し、
前記顧客管理情報記憶手段は、前記顧客識別情報と顧客が希望するデジタルコンテンツの名称とを対応付けて記憶し、
前記制御手段は、前記分割コンテンツを作成する際に、前記顧客識別情報に対応するデジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する。
【0013】
請求項6に記載の発明のプログラムは、
売上データ処理装置と顧客端末に通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置に用いられるコンピュータを、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する制御手段、
として機能させる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、
顧客識別情報を記憶する顧客端末との間で無線通信を行う無線通信手段を備えた売上データ処理装置と、サーバ装置と、が通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されたポイントサービスシステムであって、
前記売上データ処理装置は、
顧客の商品購入時に今回の購入金額に応じた獲得ポイント数を算出するとともに、前記無線通信手段により前記顧客の顧客端末から前記顧客の顧客識別情報を取得して、当該取得した顧客識別情報及び前記顧客の今回の獲得ポイント数を前記サーバ装置に送信する第1の制御手段を備え、
前記サーバ装置は、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段と、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し、前記売上データ処理装置に送信する第2の制御手段と、を備え、
前記第1の制御手段は、前記サーバ装置から受信した分割コンテンツを前記無線通信手段により前記顧客の顧客端末に送信する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、顧客の購買意欲を効果的に喚起するポイントサービスを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態におけるポイントサービスシステムの全体構成例を示す図である。
【図2】図1のサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図2の顧客管理情報DBに格納される顧客管理データのデータ構造を示す図である。
【図4】図2の曲INDEX情報DBに格納される曲INDEXデータのデータ構造を示す図である。
【図5】図1のECRの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図1の携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】図5のCPUにより実行される商品登録処理を示すフローチャートである。
【図8】図2のCPUにより実行されるポイント加算処理を示すフローチャートである。
【図9】図6のCPUにより実行されるURL取得処理を示すフローチャートである。
【図10】図6のCPUにより実行されるコンテンツ取得処理を示すフローチャートである。
【図11】図2のCPUにより実行されるコンテンツ送信処理を示すフローチャートである。
【図12】図11のステップS85において実行される発送データ作成処理を示すフローチャートである。
【図13】図1のサーバ装置における発送データ(分割コンテンツ)の作成の過程を模式的に示す図である。(a)は、顧客管理データの一例を示す図、(b)は、曲INDEXデータの一例を示す図、(c)は、(a)の顧客管理データ、(b)の曲INDEXデータ、(d)の曲データに基づいて作成される発送データ(分割コンテンツ)の一例を示す図、(d)は曲データの一例を示す図である。
【図14】図1の携帯電話機における分割コンテンツの合成を模式的に示す図である。
【図15】図5のCPUにより実行される商品登録処理Bを示すフローチャートである。
【図16】図2のCPUにより実行されるポイント加算処理Bを示すフローチャートである。
【図17】図6のCPUにより実行されるコンテンツ取得処理Bを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0018】
〔実施形態1〕
(ポイントサービスシステム1の構成)
図1に、本発明の実施形態1におけるポイントサービスシステム1の全体構成例を示す。
ポイントサービスシステム1は、顧客の累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達する毎に、その顧客が希望するデジタルコンテンツを分割した一部分(分割コンテンツという)を順次顧客の携帯電話機50に提供していき、累計ポイント数が所定のポイント数となったときに最終的に顧客が希望するデジタルコンテンツの完成形を取得できるようにするサービスを提供するシステムである。以下の説明では、デジタルコンテンツを曲データとして説明するが、デジタルコンテンツは、曲データに限定されず、静止画、動画、ゲーム等であってもよい。
【0019】
図1に示すように、ポイントサービスシステム1は、サーバ装置10と、店舗に設けられた売上データ処理装置としてのECR(Electronic Cash Register)20と、顧客端末としての携帯電話機50と、を備えて構成される。
サーバ装置10は、ECR20及び携帯電話機50と通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されている。通信ネットワークNは、専用線や既存の公衆回線、インターネット等を利用して構築された情報通信網である。
ECR20及び携帯電話機50は、ECR20に備えられた非接触ICリーダ/ライタ40を介して無線通信が可能である。
なお、ECR20、携帯電話機50の台数は、特に限定されない。
【0020】
(サーバ装置10の構成)
サーバ装置10は、Web(World Wide Web)サーバとしての機能を有し、顧客に対し、累計ポイント数に応じた分割コンテンツを提供する。
【0021】
図2に、サーバ装置10の機能構成例を示す。図2に示すように、サーバ装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、操作部12、RAM(Random Access Memory)13、表示部14、記憶部15、通信部16等を備えて構成され、各部はバス17を介して接続されている。
【0022】
CPU11は、サーバ装置10の各部を中央制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM13に展開し、RAM13に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、制御手段、第2の制御手段としての機能を実現する。
【0023】
操作部12は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードを含む構成とし、操作者による各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU11に出力する。また、操作部12は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU11に出力することとしてもよい。
【0024】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する。
【0025】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(Electro Luminescent Display)等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
【0026】
記憶部15は、HDD(Hard Disc Drive)や半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部15は、CPU11で実行されるシステムプログラムや、ポイント加算処理、コンテンツ送信処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。各種プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部15に格納される。CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0027】
また、記憶部15は、顧客管理情報記憶手段、コンテンツ情報記憶手段として、顧客管理情報DB(Data Base)151、曲INDEX情報DB152、曲DB153を記憶する。
顧客管理情報DB151には、顧客管理データが格納される。図3に、顧客管理データのデータ構造の一例を示す。顧客管理データは、図3に示すように、「顧客NO.」、「現在ポイント」、「希望コンテンツ名」、「DL(ダウンロード)済みポイント数」により構成されている。「顧客NO.」は、顧客を識別するための顧客識別情報である。「現在ポイント」は、顧客の現在の累計ポイント数である。「希望コンテンツ名」は、顧客がダウンロードを希望しているデジタルコンテンツの名称である。「DL済みポイント数」は、顧客が何ポイントの分割コンテンツまでダウンロード済みかを示す情報である。
【0028】
曲INDEX情報DB152には、曲INDEXデータが格納される。曲INDEXデータは、図4に示すように、「曲名」と、その曲名の曲データを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの「INDEX情報」及び「発送順序」により構成されている。「INDEX情報」は、各分割コンテンツを特定するための情報、例えば、分割コンテンツ名(例えば、「イントロ」)、曲長(例えば、20(秒))を示す情報である。「曲長」により、各分割コンテンツの区切り位置を特定することができる。各分割コンテンツの「INDEX情報」は、曲の先頭からの並び順序で配列される。図4では、分割コンテンツ番号1(先頭から1番目の分割コンテンツ。以下、先頭からn番目の分割コンテンツの分割コンテンツ番号をnとする)の分割コンテンツ名が「イントロ」、曲長が「20(秒)」であり、分割コンテンツ番号2の分割コンテンツ名が「Aメロ」、曲長が「26(秒)」であることを示している。「発送順序」は、各分割コンテンツの発送順序(各分割コンテンツに対応する達成ポイント数)を示す情報である。図4では、1番目(100ポイント目)に分割コンテンツ番号1の分割コンテンツが、2番目(200ポイント目)に分割コンテンツ番号9の分割コンテンツが、3番目(300ポイント目)に分割コンテンツ番号2の分割コンテンツが発送されることを示している。
【0029】
曲DB153には、ポイントにより顧客が獲得可能な曲データ(WAVファイル)が格納される。本実施形態においては、顧客が所望する曲を選択できるように複数の曲データが格納されている。
【0030】
通信部16は、モデム、ルータ、ネットワークカード等により構成される。通信部16は、接続される通信ネットワークN上のECR20、携帯電話機50等の外部機器と情報を送受信する。
【0031】
(ECR20の構成)
ECR20は、店舗内に設置され、顧客の購入商品の登録処理(購入商品の商品名、売上個数、売上金額等の売上データ等の登録)を行う。また、ECR20は、顧客が購入した商品の合計金額に応じてポイントを付与し、今回顧客が獲得したポイント数(今回ポイント数)をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10からダウンロード用サイト(DL用サイト)のURL(Uniform Resource Locator)が受信されると、このURLを顧客の携帯電話機50に送信する。DL用サイトは、顧客の累計ポイント数に応じた分割コンテンツを提供するWebページである。
【0032】
図5に、ECR20の機能構成例を示す。図5に示すように、ECR20は、CPU21と、入力部22と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26と、ドロア27と、印刷部28と、I/F(インタフェース)部29と、計時部30と、非接触ICリーダ/ライタ40と、を備え、非接触ICリーダ/ライタ40を除く各部はバス31を介して接続されている。
【0033】
CPU21は、ECR20の各部を中央制御する。CPU21は、記憶部25に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM23に展開し、RAM23に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、第1の制御手段としての機能を実現する。
【0034】
入力部22は、電源キー、カーソルキー、文字、数字入力キー、各種機能キー等を備えたレジ用のキーボードを含む構成とし、オペレータによる各キーの操作信号をCPU21に出力する。例えば、入力部22は、締め処理の実行を指示する締め処理キー、今回ポイント数のサーバ装置10への送信を指示するポイント処理キー、レシート発行を指示するレシート発行キー等を備える。また、入力部22は、商品に設けられたバーコードを読み取るバーコードリーダやバーコードスキャナ等を備える。
【0035】
RAM23は、揮発性のメモリである。RAM23は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する。
【0036】
表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(Electro-Luminescent Display)等で構成され、CPU21からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
【0037】
記憶部25は、各種プログラム及び各種データを読み出し及び書き込み可能に記憶するフラッシュメモリ、各種プログラム及び各種データを読み出し可能に記憶するROM(Read Only Memory)等により構成される。記憶部25は、CPU21で実行されるシステムプログラムや、商品登録処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。各種プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部25に格納される。CPU21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0038】
また、記憶部25は、商品登録情報ファイル251を記憶する。商品登録情報ファイル251は、商品毎に「商品名」、「単価」、「売上個数」、「売上金額」等を格納するファイルである。
【0039】
通信部26は、モデム、ルータ、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークN上のサーバ装置10と通信を行う。
【0040】
ドロア27は、硬貨や紙幣等の現金を収納する引出し部と、この引出し部の開放部とを有する。ドロア27は、例えば、CPU21の指示に応じて、開放部により引出し部が開けられる。
【0041】
印刷部28は、サーマルプリンタ等の印刷部である。印刷部28は、レシート用、ジャーナル用のロール紙を有し、CPU21から入力される指示に従って、各ロール紙に対して金額等のデータを印刷する。
【0042】
I/F部29は、非接触ICリーダ/ライタ40との有線接続部であり、非接触ICリーダ/ライタ40との通信を介する。
【0043】
計時部30は、計時回路(RTC(Real Time Clock))を有し、この計時回路により
現在の日時情報を計時してCPU21に出力する。
【0044】
非接触ICリーダ/ライタ40は、コイルアンテナ、制御部等を備える無線通信手段である。非接触ICリーダ/ライタ40は、コイルアンテナに発生させる磁束を介して携帯電話機50の非接触IC部59(後述)と各種データの送受信を行う。
【0045】
(携帯電話機50の構成)
携帯電話機50は、顧客が所有する顧客端末である。携帯電話機50は、非接触通信方式の非接触IC部59を有し、非接触IC部59によりECR20と無線通信を行い、ECR20を介してサーバ装置10から送信されるDL用サイトのURL等を受信する。また、携帯電話機50は、Webブラウザ機能を有し、ユーザからの操作により指定されたURLにアクセスし、分割コンテンツのデータのダウンロードを行う。
【0046】
図6に、携帯電話機50の機能構成例を示す。図6に示すように、携帯電話機50は、
CPU51、操作部52、RAM53、表示部54、ROM55、通信部26、フラッシュメモリ57、通話部58、非接触IC部59を備えて構成され、各部はバス60を介して接続されている。
【0047】
CPU51は、携帯電話機50の各部を中央制御する。CPU51は、ROM55に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM53に展開し、RAM53に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0048】
操作部52は、電源キー、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キー等を備えた携帯電話用のキー操作部を含む構成とし、ユーザによる各キーの操作入力を受け付け、その操作情報をCPU51に出力する。
【0049】
RAM53は、揮発性のメモリである。RAM23は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する。
【0050】
表示部54は、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(Electro-Luminescent Display)等で構成され、CPU51からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
【0051】
ROM55は、CPU51で実行されるシステムプログラムや、URL取得処理、コンテンツ取得処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータを記憶する。
【0052】
通信部56は、通信サービス事業者が設置した無線基地局(図示略)との間で着信・発信などに係る無線信号の送受信をおこなうアンテナを備えており、CPU51から入力される指示に従いながら無線基地局との間で音声の送受信やデータ通信などを実行する。
【0053】
フラッシュメモリ57は、各種プログラム及び各種データを読み出し及び書き込み可能に記憶する。フラッシュメモリ57は、ダウンロードした分割コンテンツを格納するための分割コンテンツ格納領域571、分割コンテンツを合成した合成コンテンツを格納するための合成コンテンツ格納領域572を有している。
【0054】
通話部58は、マイク、スピーカ、音声処理部を備える。通話部58において、通信部56から入力された音声のデジタル信号が音声処理部によりアナログ音声信号に変換されてスピーカへ出力されて音声出力される。また、通話部58において、マイクから入力されたアナログ音声信号が音声処理部によりデジタル信号に変換されて、通信部56へ出力される。
【0055】
非接触IC部59は、コイルアンテナ部、制御部、メモリ部等により構成される。コイルアンテナ部は、非接触ICリーダ/ライタ40との間で磁界を介する電磁誘導により情報を送受信する。制御部は、メモリ部に記憶された情報を読み出したり、メモリ部に情報を書き込んだりする。メモリ部には、少なくとも当該携帯電話機50の所有者である顧客の顧客NO.、累計ポイント数が記憶されている。
【0056】
(ポイントサービスシステム1の動作)
次に、ポイントサービスシステム1の動作について説明する。
【0057】
〈商品登録処理〉
図7に、顧客の商品購入時にECR20において実行される商品登録処理のフローチャートを示す。商品登録処理は、CPU21と記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0058】
まず、入力部22からの商品コード等の入力が待機される(ステップS1)。入力部22により顧客が購入する商品の商品コードや個数が入力されると(ステップS1;YES)、入力された商品コードの商品登録が行われる(ステップS2)。即ち、入力された商品コードと「商品コード」が一致するレコードが商品登録情報ファイル251から検索され、検索されたレコードの「売上個数」に今回の購入個数が加算されるとともに、「売上金額」に、単価×今回の購入個数が加算される。また、検索されたレコードの「商品名」、今回の購入個数及び購入金額がRAM23に格納される。入力部22の締め処理キーが押下されるまで、ステップS1〜S2の処理が繰り返し実行される。
【0059】
入力部22において、締め処理キーが押下されると(ステップS3;YES)、締め処理が実行される(ステップS4)。締め処理では、今回購入された商品の合計金額及び合計金額に応じた今回ポイント数が演算され、表示部24に表示される。また、顧客の支払い金額に応じて釣銭の算出等が行われる。
【0060】
次いで、入力部22のポイント処理キー又はレシート発行キーの押下が待機され、レシート発行キーが押下されると(ステップS5;NO)、今回購入した商品の商品名、個数、購入金額、購入合計金額等がレシートに印字されて印刷部28によりレシートが発行され(ステップS12)、処理はステップS1に戻る。
【0061】
一方、ステップS5において、入力部22のポイント処理キーが押下されると(ステップS5;YES)、表示部24に「携帯電話機をかざしてください」等のかざし要求メッセージ及び携帯電話機50をかざす位置や向きのガイダンスが表示される(ステップS6)。携帯電話機50の非接触IC部59が非接触ICリーダ/ライタ40にかざされると、非接触ICリーダ/ライタ40により携帯電話機50との通信が開始され、携帯電話機50に記憶されている顧客NO.が読み出される(ステップS7)。そして、サーバ装置10に通信接続要求が送信され、読み出された顧客NO.及び今回ポイント数が通信部26によりサーバ装置10に送信される(ステップS8)。サーバ装置10においては、ECR20からの通信接続要求が受信されると、図8に示すポイント加算処理が実行され、ECR20に対し、DL用サイトのURL、曲名設定用サイトのURL又はポイント加算終了通知のデータが送信される。曲名設定用サイトは、顧客が希望するデジタルコンテンツをサーバ装置10に設定するためのWebページである。
【0062】
通信部26においてサーバ装置10からURL又はポイント加算終了通知のデータが受信されると(ステップS9)、受信されたURL又はポイント加算終了通知のデータがI/F部29、非接触ICリーダ/ライタ40を介して携帯電話機50に送信される(ステップS10)。また、今回ポイント数が携帯電話機50に送信される(ステップS11)。そして、印刷部28により今回購入した商品の商品名、個数、購入金額、購入合計金額等がレシートに印字されてレシートが発行され(ステップS12)、処理はステップS1に戻る。
【0063】
〈ポイント加算処理〉
次に、サーバ装置10において実行されるポイント加算処理について説明する。ポイント加算処理は、図7の商品登録処理のステップS8に対応してサーバ装置10側において実行される処理である。図8に、ポイント加算処理のフローチャートを示す。ポイント加算処理は、CPU11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0064】
ポイント加算処理においては、ECR20からの通信接続要求が待機され、通信部16においてECR20からの通信接続要求が受信されると(ステップS31;YES)、ECR20との通信が確立され、ECR20から送信される顧客NO.及び今回ポイント数が受信される(ステップS32)。
【0065】
次いで、受信された顧客NO.と「顧客NO.」が一致する顧客管理データが顧客管理情報DB151から検索され(ステップS33)、検索された顧客管理データの「現在ポイント」に今回ポイント数が加算されて現在ポイントが更新される(ステップS34)。次いで、検索された顧客管理データの「DL済みポイント数」が参照され、希望コンテンツが最後までダウンロード(DL)済みであるか否かが判断される(ステップS35)。ここでは、希望するコンテンツを全部ダウンロードするのに必要なポイント数が算出される。例えば、ステップS33で検索された顧客管理データの「希望コンテンツ名」と曲名が一致する曲INDEXデータが検索され、検索された曲INDEXデータに含まれるINDEX情報の数に基づいて、希望コンテンツの分割コンテンツ数が取得される。本実施形態1では100ポイント毎に分割コンテンツがダウンロード可能となるので、希望するコンテンツを全部ダウンロードするのに必要な達成ポイント数は、INDEX情報の数×100で算出される。「DL済みポイント数」が希望コンテンツを全部ダウンロードするのに必要なポイント数である場合、希望コンテンツが最後までダウンロード済みであると判断される。
【0066】
ステップS35において、希望コンテンツが最後までダウンロード済みであると判断されると(ステップS35;YES)、曲名設定用サイトのURLが通信部16によりECR20に送信され(ステップS40)、ECR20との通信は切断され、処理はステップS31に戻る。
【0067】
ステップS35において、希望コンテンツが最後までダウンロードされていないと判断されると(ステップS35;NO)、ステップS33において顧客管理情報DB151から検索された顧客管理データの「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が算出され(ステップS36)、この差分に基づいて今回分割コンテンツのダウンロードが可能であるか否かが判断される(ステップS37)。例えば、本実施形態においては、100ポイント達成毎に分割コンテンツがダウンロード可能となるので、「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が100ポイント以上であれば、累計ポイント数が次の達成ポイント数に到達しており、今回分割コンテンツのダウンロードが可能であると判断される。「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が100ポイントに満たない場合は、累計ポイント数が次の達成ポイント数に到達しておらず、今回分割コンテンツのダウンロードが不可能であると判断される。
【0068】
ステップS37において、今回分割コンテンツのダウンロードが可能であると判断されると(ステップ37;YES)、DL用サイトのURLが通信部16によりECR20に送信される(ステップS38)。そして、ECR20との通信は切断され、処理はステップS31に戻る。ステップS37において、今回ダウンロードが可能ではないと判断されると(ステップS37;NO)、ポイント加算終了通知が通信部16によりECR20に送信され(ステップS39)、ECR20との通信は切断され、処理はステップS31に戻る。
【0069】
〈URL取得処理〉
次に、携帯電話機50において実行されるURL取得処理について説明する。URL取得処理は、図7の商品登録処理のステップS6に対応して顧客が携帯電話機50を非接触ICリーダ/ライタ40にかざすことにより携帯電話機50側で実行される処理である。図9に、URL取得処理のフローチャートを示す。URL取得処理は、CPU51とROM55に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0070】
顧客が携帯電話機50を非接触ICリーダ/ライタ40にかざすことにより、非接触IC部59と非接触ICリーダ/ライタ40との通信が確立され、ECR20から顧客NO.の読み出し要求が受信されると(ステップS51)、非接触IC部59においてメモリ部に記憶されている顧客NO.が読み出されて非接触ICリーダ/ライタ40に送信される(ステップS52)。
【0071】
次いで、ECR20から送信されるURL又はポイント加算終了通知のデータが非接触IC部59により受信される(ステップS53)。また、ECR20から送信される今回ポイント数が非接触IC部59により受信される(ステップS54)。受信された今回ポイント数は、非接触IC部59のメモリ部に記憶されている累計ポイント数に加算される(ステップS55)。そして、受信されたデータの内容、即ち、URL又はポイント加算終了通知、今回ポイント数、及び累計ポイント数が表示部54に表示され(ステップS56)、本処理は終了する。
【0072】
〈コンテンツ取得処理、コンテンツ送信処理〉
次に、携帯電話機50において実行されるコンテンツ取得処理及びサーバ装置10により実行されるコンテンツ送信処理について説明する。図10に、コンテンツ取得処理のフローチャートを示す。コンテンツ取得処理は、CPU51とROM55に記憶されているプログラムとの協働により実行される。図11に、コンテンツ送信処理のフローチャートを示す。コンテンツ送信処理は、CPU11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0073】
携帯電話機50において、操作部52によりDL用サイトのURLが指定されると(図10のステップS61)、通信部56によりURLへのアクセス要求が行われる(ステップS62)。サーバ装置10から送信されたDL用サイトのページデータが通信部56により受信されると、DL用サイトが表示部54に表示される(ステップS63)。DL用サイトには、顧客NO.の入力欄が表示され、操作部52により顧客NO.が入力されると、入力された顧客NO.が通信部56によりサーバ装置10に送信される(ステップS64)。
【0074】
サーバ装置10においては、通信部16によりDL用サイトのURLへのアクセス要求が受信されると(図11のステップS81;YES)、記憶部15からDL用サイトのページデータが読み出されて通信部16により携帯電話機50に送信される(ステップS82)。通信部16により携帯電話機50から送信された顧客NO.が受信されると(ステップS83)、顧客NO.に基づいて要求コンテンツが判断される(ステップS84)。具体的には、受信された顧客NO.と「顧客NO.」が一致する顧客管理データが顧客管理情報DB151から検索され、検索された顧客管理データの「希望コンテンツ名」が参照されることにより要求コンテンツが判断される。
【0075】
要求コンテンツが判断されると、発送データ作成処理が実行される(ステップS85)。
【0076】
図12に、ステップS85において実行される発送データ作成処理のフローチャートを示す。
【0077】
発送データ作成処理においては、まず、要求コンテンツの曲INDEXデータ、曲データが記憶部15から読み出される(ステップA101)。具体的には、ステップS84で検索された顧客管理データの「希望コンテンツ名」と「曲名」が一致する曲INDEXデータが曲INDEX情報DB152から読み出され、その曲データが曲DB153から読み出される。
【0078】
例えば、ステップS84で検索された顧客管理データが図13(a)に示すデータであった場合、図13(b)、図13(d)に示すように、「曲名」が曲Aである曲INDEXデータ及び曲データが読み出される。
【0079】
次いで、ステップS84で検索された顧客管理データの「DL済みポイント数」、「現在ポイント」、及び読み出された曲INDEXデータの「発送順序」に基づいて、要求コンテンツのどの部分の分割コンテンツを送信するかが判断される(ステップA102)。
【0080】
例えば、図13(a)に示す顧客管理データでは、「DL済みポイント数」は200ポイント、「現在ポイント」は330ポイントであるので、201ポイントから330ポイントまでに存在する達成ポイントに対応する分割コンテンツを送信することができる。上述のとおり、100ポイント毎に達成ポイントに到達するので、今回の購入により300ポイントの分割コンテンツを送信することができる。ここで、図13(b)に示す曲INDEXデータの「発送順序」を参照すると300ポイント達成時(3回目の達成ポイント到達時)に送信する分割コンテンツは、分割コンテンツ番号が2のものが該当する。よって、ステップA102では、分割コンテンツ番号が2の分割コンテンツを送信すると判断される。
【0081】
次いで、ステップS84で検索された顧客管理データの「希望コンテンツ名」に格納されている曲名が予め定められた発送データフォーマットの「曲名」にセットされ(ステップA103)、送信する分割コンテンツの分割コンテンツ番号と要求コンテンツにおける分割コンテンツの全体数が「順番」にセットされる(ステップA104)。
【0082】
図13(a)〜(d)に示す例では、図13(c)に示すように「曲A」が発送データフォーマットの「曲名」にセットされ、「2/9」が発送データフォーマットの「順番」にセットされる。
【0083】
次いで、送信する分割コンテンツのStart(開始)秒、End(終了)秒が算出される(ステップA105)。ステップA105においては、曲INDEXデータのINDEX情報が参照され、送信する分割コンテンツの直前の分割コンテンツまでの各分割コンテンツの曲長を累計することによりStart秒が算出され、算出されたStart秒に送信する分割コンテンツの曲長を加算することによりEnd秒が算出される。
【0084】
図13(a)〜(d)に示す例では、送信する分割コンテンツ番号2の分割コンテンツの直前の分割コンテンツまでの各分割コンテンツの曲長の累計は20であるのでStart秒は20である。また、Start秒に分割コンテンツ番号2の分割コンテンツの曲長を加算すると20+26=46であるので、End秒は46である。
【0085】
次いで、ステップA101で読み出された曲データが、算出されたStart秒の位置とEnd秒の位置で分割される(ステップA106)。そして、曲INDEXデータにおける、送信する分割コンテンツの「曲長」が発送データフォーマットの「曲長」にセットされ、Start秒からEnd秒までの間の曲データが発送データフォーマットの「分割コンテンツ」にセットされる(ステップA107)。
【0086】
図13(a)〜(d)に示す例では、図13(d)に示すように曲名Aの曲データが20秒と46秒の位置で分割され、20秒〜46秒までの間の曲データが発送データフォーマットの「分割コンテンツ」にセットされ、曲INDEXデータにおける分割コンテンツ番号2の曲長が発送データフォーマットの「曲長」にセットされる。
【0087】
発送データ(即ち、発送データフォーマットの分割コンテンツ)が完成すると、作成された発送データが通信部16により携帯電話機50に送信される(ステップA108)。次いで、ステップA102において送信すると判断された分割コンテンツのうちまだ送信していない分割コンテンツが存在するか否かが判断され、まだ送信していない分割コンテンツが存在すると判断された場合は(ステップA109;YES)、処理はステップA103に戻り、ステップA103〜ステップA108の処理が繰り返し実行される。ステップA102において送信すると判断された全ての分割コンテンツの送信が終了したと判断されると(ステップA109;NO)、処理は図11のステップS86に移行する。
【0088】
図11のステップS86においては、顧客管理情報DB151におけるステップS84で検索された顧客管理データの「DL済みポイント数」が今回送信した分割コンテンツに対応するポイント数に更新される(ステップS86)。図13(a)〜(d)に示した例では、図13(a)の顧客管理データの「DL済みポイント数」が300に更新される。
【0089】
携帯電話機50においては、サーバ装置10から送信された発送データが通信部56により受信される、すなわちダウンロードされる(図10のステップS65)。ダウンロードが完了すると、ダウンロードされた分割コンテンツ(発送データ)と「曲名」が一致する分割コンテンツがフラッシュメモリ57の分割コンテンツ格納領域571からRAM53に読み出される(ステップS66)。
【0090】
次いで、読み出された分割コンテンツが「順番」に従って並び替えて合成され(ステップS67)、再生可能に加工される(ステップS68)。例えば、合成されたデータが所定のフォーマット形式(例えば、WAV)のファイルに加工される。そして、ダウンロードされた分割コンテンツ及び読み出された分割コンテンツのデータがフラッシュメモリ57の分割コンテンツ格納領域571に保存されるとともに、合成されたデータがフラッシュメモリ57の合成コンテンツ格納領域572に保存され(ステップS69)、本処理は終了する。
【0091】
例えば、図13(a)〜(d)の例において作成された発送データがダウンロードされた場合、図14に示すように、ダウンロードされた曲Aの分割コンテンツ(分割コンテンツ番号2)と、分割コンテンツ格納領域571から読み出された分割コンテンツ(分割コンテンツ番号1、9)が分割コンテンツ番号1、2、9の順に並べられ、曲データ部分が合成され、再生可能に加工される。
【0092】
上記コンテンツ取得処理及びコンテンツ送信処理によって、顧客の累計ポイント数に応じた分割コンテンツが携帯電話機50にダウンロードされ、ダウンロードされたコンテンツがそれまでにダウンロードされた分割コンテンツと合成されて再生可能に加工される。
【0093】
以上のように、ポイントサービスシステム1によれば、顧客の累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達する毎に、その顧客が希望するデジタルコンテンツを分割した一部分である分割コンテンツを順次顧客の携帯電話機50に提供していくので、顧客に対し、ポイント数を蓄積するのに従って目的とするデジタルコンテンツが完成していくことの実感と楽しみを与えることができ、顧客の購買意欲を効果的に喚起し、店舗の販売促進につなげることが可能となる。
【0094】
〔実施形態2〕
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態1においては、達成ポイントに到達した場合に、サーバ装置10からDL用サイトのURLを携帯電話機50に送信し、携帯電話機50からDL用サイトにアクセスして分割コンテンツをダウンロードする態様について説明した。実施形態2においては、達成ポイントに到達した場合に、サーバ装置10からECR20経由で携帯電話機50に分割コンテンツを送信する態様について説明する。
【0095】
実施形態2のポイントサービスシステム1及び各装置の構成は、実施形態1と同様であるので説明を援用し、以下実施形態2の動作について説明する。
【0096】
〈商品登録処理B〉
図15に、顧客の商品購入時にECR20において実行される商品登録処理(実施形態1との区別のため商品登録処理Bとする)のフローチャートを示す。商品登録処理Bは、CPU21と記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0097】
まず、入力部22からの商品コード等の入力が待機される(ステップS101)。入力部22により顧客が購入する商品の商品コードや個数が入力されると(ステップS101;YES)、入力された商品コードの商品登録が行われる(ステップS102)。即ち、入力された商品コードと「商品コード」が一致するレコードが商品登録情報ファイルから検索され、検索されたレコードの「売上個数」に今回の購入個数が加算されるとともに、「売上金額」に、単価×今回の購入個数が加算される。また、検索されたレコードの「商品名」、今回の購入個数及び購入金額がRAM23に格納される。入力部22の締め処理キーが押下されるまで、ステップS101〜S102の処理が繰り返し実行される。
【0098】
入力部22において、締め処理キーが押下されると(ステップS103;YES)、締め処理が実行される(ステップS104)。締め処理では、今回購入された商品の合計金額及び合計金額に応じた今回ポイント数が演算され、表示部24に表示される。また、顧客の支払い金額に応じて釣銭の算出等が行われる。
【0099】
次いで、入力部22のポイント処理キー又はレシート発行キーの押下が待機され、レシート発行キーが押下されると(ステップS105;NO)、今回購入した商品の商品名、個数、購入金額、購入合計金額等がレシートに印字されて印刷部28によりレシートが発行され(ステップS112)、処理はステップS101に戻る。
【0100】
一方、ステップS105において、入力部22のポイント処理キーが押下されると(ステップS105;YES)、表示部24に「携帯電話機をかざしてください」等のかざし要求のメッセージ及び携帯電話機50をかざす位置や向きのガイダンスが表示される(ステップS106)。携帯電話機50の非接触IC部59が非接触ICリーダ/ライタ40にかざされると、非接触ICリーダ/ライタ40により携帯電話機50との通信が開始され、携帯電話機50に記憶されている顧客NO.が読み出される(ステップS107)。そして、サーバ装置10に通信接続要求が送信され、読み出された顧客NO.及び今回ポイント数が通信部26によりサーバ装置10に送信される(ステップS108)。サーバ装置10においては、ECR20から通信接続要求が受信されると、図16に示すポイント加算処理Bが実行され、ECR20に対し、顧客が希望するデジタルコンテンツの分割コンテンツ、曲名設定用サイトのURL又はポイント加算終了通知のデータが送信される。
【0101】
通信部26においてサーバ装置10から分割コンテンツ、URL又はポイント加算終了通知のデータが受信されると(ステップS109)、受信された分割コンテンツ、URL又はポイント加算終了通知のデータがI/F部29、非接触ICリーダ/ライタ40を介して携帯電話機50に送信される(ステップS110)。また、今回ポイント数が携帯電話機50に送信される(ステップS111)。そして、印刷部28により今回購入した商品の商品名、個数、購入金額、購入合計金額等がレシートに印字されてレシートが発行され(ステップS112)、処理はステップS101に戻る。
【0102】
〈ポイント加算処理B〉
次に、サーバ装置10において実行されるポイント加算処理Bについて説明する。ポイント加算処理は、図15の商品登録処理のステップS108に対応してサーバ装置10側において実行される処理である。図16に、ポイント加算処理Bのフローチャートを示す。ポイント加算処理Bは、CPU11と記憶部15に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0103】
ポイント加算処理Bにおいては、ECR20からの通信接続要求が待機され、通信部16においてECR20からの通信接続要求が受信されると(ステップS131;YES)、ECR20との通信が確立され、ECR20からの顧客NO.及び今回ポイント数が受信される(ステップS132)。
【0104】
次いで、受信された顧客NO.と「顧客NO.」が一致する顧客管理データが顧客管理情報DB151から検索され(ステップS133)、検索された顧客管理データの「現在ポイント」に今回ポイント数が加算されて現在ポイントが更新される(ステップS134)。次いで、検索された顧客管理データの「DL済みポイント数」が参照され、希望コンテンツが最後までダウンロード(DL)済みであるか否かが判断される(ステップS135)。ステップS135の処理は、図8のステップS35と同様である。
【0105】
ステップS135において、希望コンテンツが最後までダウンロード済みであると判断されると(ステップS135;YES)、曲名設定用サイトのURLが通信部16によりECR20に送信され(ステップS142)、ECR20との通信は切断されて処理はステップS131に戻る。
【0106】
ステップS135において、希望コンテンツが最後までダウンロードされていないと判断されると(ステップS135;NO)、ステップS133において検索された顧客管理データの「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が算出され(ステップS136)、この差分に基づいて今回分割コンテンツのダウンロードが可能であるか否かが判断される(ステップS137)。ステップS137における処理は、図8のステップS37と同様である。例えば、本実施形態においては、100ポイント達成毎に分割コンテンツがダウンロード可能となるので、「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が100ポイント以上であれば、累計ポイントが次の達成ポイントに到達しており、今回分割コンテンツのダウンロードが可能であると判断される。「現在ポイント」と「DL済みポイント数」の差分が100ポイントに満たない場合は、累計ポイントが次の達成ポイントに到達しておらず、今回分割コンテンツのダウンロードが不可能であると判断される。
【0107】
ステップS137において、今回分割コンテンツのダウンロードが可能であると判断されると(ステップ137;YES)、顧客NO.に基づいて要求コンテンツが判断される(ステップS138)。具体的には、ステップS133で検索された顧客管理データの「希望コンテンツ名」が参照されることにより要求コンテンツが判断される。
【0108】
要求コンテンツが判断されると、発送データ作成処理が実行される(ステップS139)。本実施形態2における発送データ作成処理は、図12で説明したものと略同様であるが、発送データの送信先が異なる。即ち、実施形態1では、発送データが通信部16により携帯電話機50に送信されたが、本実施形態2では、今回ダウンロード可能な分割コンテンツの発送データ(図13(c)参照)が作成され、作成された発送データが通信部16によりECR20に送信される。
【0109】
発送データ作成処理が終了すると、ステップS133において顧客管理情報DB151から検索された顧客管理データの「DL済みポイント数」が更新され(ステップS141)、ECR20との通信は切断され、処理はステップS131に戻る。
【0110】
一方、ステップS137において、今回ダウンロードが可能ではないと判断されると(ステップS137;NO)、ポイント加算終了通知が通信部16によりECR20に送信され(ステップS140)、ECR20との通信は切断され、処理はステップS131に戻る。
【0111】
〈コンテンツ取得処理B〉
次に、携帯電話機50において実行されるコンテンツ取得処理Bについて説明する。コンテンツ取得処理Bは、図15の商品登録処理BのステップS106に対応して顧客が携帯電話機50を非接触ICリーダ/ライタ40にかざすことにより携帯電話機50側で実行される処理である。図17に、コンテンツ取得処理Bのフローチャートを示す。コンテンツ取得処理Bは、CPU51とROM55に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0112】
顧客が携帯電話機50を非接触ICリーダ/ライタ40にかざすことにより、非接触IC部59と非接触ICリーダ/ライタ40との通信が開始され、ECR20から顧客NO.の読み出し要求が受信されると(ステップS151)、非接触IC部59においてメモリ部に記憶されている顧客NO.が読み出されて非接触ICリーダ/ライタ40に送信される(ステップS152)。非接触IC部59によりECR20からの分割コンテンツ、URL又はポイント加算終了通知のデータが受信されると(ステップS153)、受信されたデータが分割コンテンツであるか否かが判断される(ステップS154)。ステップS154における判断は、データの形式又はデータサイズ等に基づいて行われる。
【0113】
ECR20から受信されたデータが分割コンテンツ(発送データ)ではないと判断されると(ステップS154;NO)、処理はステップS159に移行する。
【0114】
ECR20から受信されたデータが分割コンテンツ(発送データ)であると判断されると(ステップS154;YES)、受信された分割コンテンツ(発送データ)と「曲名」が一致する分割コンテンツがフラッシュメモリ57の分割コンテンツ格納領域571からRAM53に読み出される(ステップS155)。
【0115】
次いで、読み出された分割コンテンツが「順番」に従って並べられて合成され(ステップS156)、再生可能に加工される(ステップS157)。例えば、合成されたデータが所定のフォーマット形式(例えば、WAV)のファイルに加工される。そして、受信された分割コンテンツ及び読み出された分割コンテンツのデータがフラッシュメモリ57の分割コンテンツ格納領域571に保存されるとともに、合成されたデータがフラッシュメモリ57の合成コンテンツ格納領域572に保存され(ステップS158)、処理はステップS159に移行する。
【0116】
ステップS159においては、ECR20から送信された今回ポイント数が非接触IC部59により受信され(ステップS159)、受信された今回ポイント数が非接触IC部59のメモリ部に記憶されている累計ポイント数に加算される(ステップS160)。
そして、ECR20から受信されたデータの内容、即ち、分割コンテンツの曲名及び順番、曲名設定用サイトのURL、ポイント加算終了通知、今回ポイント数、累計ポイント数等が表示部54に表示され(ステップS161)、本処理は終了する。
【0117】
例えば、携帯電話機50において、ECR20から図13(a)〜(d)の例において作成された発送データが受信された場合、図14に示すように、ダウンロードされた曲Aの分割コンテンツ(分割コンテンツ番号2)と、分割コンテンツ格納領域571から読み出された分割コンテンツ(分割コンテンツ番号1、9)が分割コンテンツ番号1、2、9の順に並べられ、曲データ部分が合成され、再生可能に加工される。
【0118】
実施形態2におけるポイントサービスシステム100によれば、サーバ装置10からの分割コンテンツはECR20を介して携帯電話機50に送信されるので、顧客が分割コンテンツのダウンロードに係る通信費を負担する必要がなくなり、顧客に対するサービスを向上させることができる。
【0119】
以上説明したように、ポイントサービスシステム1によれば、ECR20は、顧客の商品購入時に今回の購入金額に応じた獲得ポイント数を算出するとともに、非接触ICリーダ/ライタ40により顧客の携帯電話機50から顧客識別情報を取得して、取得した顧客識別情報及び顧客の今回の獲得ポイント数をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、ECR20から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、当該顧客の累計ポイント数を更新し、累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、記憶部15に記憶されているデジタルコンテンツ(曲データ)から達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し、顧客の携帯電話機50に送信する。
【0120】
従って、ポイントが蓄積されていくことにより、顧客が取得して再生できるデジタルコンテンツの範囲が広がっていく、例えば、デジタルコンテンツが曲データであれば、希望する曲の聴ける範囲が広がっていくため、ポイント数の蓄積に応じて目的とするデジタルコンテンツが完成していくことの実感と楽しみを顧客に与えることができ、顧客の購買意欲を効果的に喚起し、店舗の販売促進につなげることが可能となる。
【0121】
サーバ装置10から携帯電話機50に分割コンテンツを送信する態様としては、2つの態様がある。
第1の態様としては、実施形態1で説明したように、達成ポイントに到達した際に、まず、達成ポイント数に対応する分割コンテンツを提供するWebページであるDL用サイトのURLをECR20を介して携帯電話機50に送信しておき、携帯電話機50からのURLへのアクセスに応じて分割コンテンツを携帯電話機50に送信する態様である。このように、DL用サイトのURLを携帯電話機50に送信しておくことで、携帯電話機50では、所望するタイミングで分割コンテンツを取得することが可能となる。
第2の態様としては、実施形態2で説明したように、達成ポイントに到達した際に、その場で達成ポイント数に対応する分割コンテンツをECR20を介して携帯電話機50に送信する態様である。第2の態様によれば、携帯電話機50において、ECR20を介して分割コンテンツをダウンロードすることができるので、顧客が分割コンテンツのダウンロードに係る通信費を負担する必要がなくなり、顧客に対するサービスを向上させることができる。
【0122】
また、サーバ装置10においては、携帯電話機50に分割コンテンツを送信する際に、携帯電話機50において分割コンテンツを組み合わせて一つのデジタルコンテンツとして再生できるように、送信する分割コンテンツに、デジタルコンテンツにおける当該分割コンテンツの並び順番を示す情報を付加して送信する。従って、携帯電話機50では、順次ダウンロードされる分割コンテンツから容易にデジタルコンテンツを作成することが可能となる。
【0123】
また、サーバ装置10は、複数のデジタルコンテンツを記憶しているので、顧客は複数のデジタルコンテンツの中から所望するデジタルコンテンツを取得することができ、顧客の満足度を向上させることが可能となる。
【0124】
なお、上記実施形態1、2における記述内容は、本発明に係るポイントサービスシステム1の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態1においては、顧客端末を携帯電話機50として説明したが、PDA(Personal Digital Assistant)、PC(Personal Computer)等を用いることとしてもよい。
【0125】
また、上記実施形態1、2においては、デジタルコンテンツを曲データとして説明したが、上述のように、デジタルコンテンツや画像、ゲーム等であってもよい。デジタルコンテンツが画像データの場合は、画像データを複数の領域に分割したそれぞれを分割コンテンツとし、達成ポイントに応じて分割コンテンツ(分割領域)を顧客に提供していき、最終的に顧客が1枚の画像の完成形を獲得することができるようにする。また、デジタルコンテンツがモバイルゲームである場合は、例えば、達成ポイントに到達する毎にダンジョンの進める範囲が広がるようにプログラムを配布していき、最終的に全てのダンジョンに挑戦できるようにする。
【0126】
その他、ポイントサービスシステム1を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 ポイントサービスシステム
10 サーバ装置
11 CPU
12 操作部
13 RAM
14 表示部
15 記憶部
151 顧客管理情報DB
152 曲INDEX情報DB
153 曲DB
16 通信部
17 バス
20 ECR
21 CPU
22 入力部
23 RAM
24 表示部
25 記憶部
251 商品登録情報ファイル
26 通信部
27 ドロア
28 印刷部
29 I/F部
30 計時部
31 バス
40 非接触ICリーダ/ライタ
50 携帯電話機
51 CPU
52 操作部
53 RAM
54 表示部
55 記憶部
56 通信部
57 フラッシュメモリ
571 分割コンテンツ格納領域
572 合成コンテンツ格納領域
58 通話部
59 非接触IC部
60 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
売上データ処理装置と顧客端末に通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置であって、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段と、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する制御手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記作成した分割コンテンツを、前記売上データ処理装置を介して前記顧客の前記顧客端末に送信する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記顧客の累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合に、当該達成ポイント数に対応する分割コンテンツを提供するWebページのURLを前記売上データ処理装置に送信し、前記売上データ処理装置から前記URLを取得した前記顧客の顧客端末からの前記URLへのアクセスに応じて分割コンテンツを作成し、前記顧客端末に送信する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記顧客端末において分割コンテンツを組み合わせて一つのデジタルコンテンツとして再生できるように、前記送信する分割コンテンツに、前記デジタルコンテンツにおける当該分割コンテンツの並び順番を示す情報を付加して前記顧客端末に送信する請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記コンテンツ情報記憶手段は、複数のデジタルコンテンツを記憶し、
前記顧客管理情報記憶手段は、前記顧客識別情報と顧客が希望するデジタルコンテンツの名称とを対応付けて記憶し、
前記制御手段は、前記分割コンテンツを作成する際に、前記顧客識別情報に対応するデジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する請求項1〜4の何れか一項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
売上データ処理装置と顧客端末に通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置に用いられるコンピュータを、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し前記顧客の前記顧客端末に送信する制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
顧客識別情報を記憶する顧客端末との間で無線通信を行う無線通信手段を備えた売上データ処理装置と、サーバ装置と、が通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されたポイントサービスシステムであって、
前記売上データ処理装置は、
顧客の商品購入時に今回の購入金額に応じた獲得ポイント数を算出するとともに、前記無線通信手段により前記顧客の顧客端末から前記顧客の顧客識別情報を取得して、当該取得した顧客識別情報及び前記顧客の今回の獲得ポイント数を前記サーバ装置に送信する第1の制御手段を備え、
前記サーバ装置は、
顧客毎に、顧客識別情報と累計購入金額に応じた累計ポイント数とを対応付けて記憶する顧客管理情報記憶手段と、
デジタルコンテンツと、前記デジタルコンテンツを複数の部分に分割することにより作成される各分割コンテンツの区切り位置を特定する情報と、前記各分割コンテンツに対応する達成ポイント数の情報とを記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記売上データ処理装置から送信される顧客の顧客識別情報及び今回の獲得ポイント数に基づいて、前記顧客管理情報記憶手段に記憶されている前記顧客識別情報に対応する累計ポイント数を更新し、当該累計ポイント数が予め定められた達成ポイント数に到達した場合は、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記デジタルコンテンツから前記達成ポイント数に対応する分割コンテンツを作成し、前記売上データ処理装置に送信する第2の制御手段と、を備え、
前記第1の制御手段は、前記サーバ装置から受信した分割コンテンツを前記無線通信手段により前記顧客の顧客端末に送信するポイントサービスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−257165(P2010−257165A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105807(P2009−105807)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】