説明

サービス品質を低減させることによって電子装置の盗難を防止するシステム及び方法

本発明は、予め設定される認証情報が入力も検証もされない場合に装置の少なくとも1つの機能のQoSを所定の状態、すなわち「ロックされた」状態、に低減させる電子装置の盗難を防止するシステム及び方法を備える。方法は電子装置のオンボード制御構成部分によって行われ、予め設定される認証情報は電子構成部分内に記憶される。あるいは、予め設定される認証情報は、(NORフラッシュ、NANDフラッシュ、EEPROM、MRAMなどの)外部メモリに記憶される。予め記憶されているこの認証情報に対して検証する対象の認証情報を入力する手段は、装置の通常の入力手段又は専用入力手段(例えば、アンチセフトの目的用のリモコン)を備える。例えば、低減させるQoSがラップトップ・コンピュータの内部クロック周波数である場合、コンピュータのキーボードが1つの入力手段としての役目を担い、画面が、認証情報が入力される旨を要求する表示手段としての役目を担う。QoSは、例えば、交互の低QoSと高QoSとで、目立つほどに低減させて泥棒を思いとどまらせる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置の1つ又は複数のサービス品質(QoS)パラメータを低減させるか「ロック」して電子装置を盗難の標的として魅力的でないものにするシステム及び方法に関する。特に、本発明のシステム及び方法は電子装置の少なくとも1つのQoSパラメータを低減させるか低レベルで「ロック」するので、装置がその通常のサービス品質未満で動作し、非動作状態にあるものとみなし、それによって装置を盗難の標的として魅力的でないものにすることができる。
【背景技術】
【0002】
ラップトップ、ゲーム・コンソール、携帯情報端末(PDA)、携帯電話機、ストレージ・コンテナ、ディジタル・カメラなどの、開発中であり、かつ、すぐ売れる市場を求めている電子装置が一段と増加している。これらの電子装置は、取り外して持ち運ぶことが容易であり、かつ、盗難されたものとして識別することがそれらの外観からは難しいため、極めて魅力的な、盗難の標的である。
【0003】
通常用いられる手法の1つとしては、そのような装置の盗難を思いとどまらせるために電子装置の機能へのアクセスを何らかの方法で制御するということがある。そのようなアクセス制御は、個人向ポータブル電子装置に特に当てはまり、いくつかの制御手法が開発されている。アクセスを制御することに加えて、電力消費を低減させることは、オンボードのバッテリ電力を節減するために、そのようなポータブル装置に非常に望ましい別の目標である。
【0004】
電力消費が当初の始動時と当初のメモリ・データ初期化段階中とに低減されるように、2分の1にCPUクロック周波数を低減させることによってPDAの電力を低減させることによってバッテリ電力を節減することを開示しているものがある(株式会社東芝の内田正信氏による特許文献1参照。)。ユーザは周波数の低減を制御する立場になく、QoSは、目標であることもなく、何れかの方法において影響を受けることもない。
【0005】
又、アクセスを認可されたものとしてユーザを識別するようユーザが挿入するハードウェア・カードと、挿入されるカードを読み取り、ユーザがアクセスを認可されていない場合にポータブル・コンピュータのシステム電力の全部又は一部を断続させることとを開示しているものもある(株式会社東芝の足立幸雄氏による特許文献2参照。)。ユーザは認証入力を供給せず、QoSを低減させるのではなくサービスを断続させることが特許文献2によって開示されている。
【0006】
更に、パスワード保護による盗難防止を開示しているものもあり(ソニー株式会社の岡田充弘氏による特許文献3参照。)、特許文献3では、ビデオ・カメラの場合、QoSアイテムである画像品質を、正しいパスワードが入力されるまでCPUによって経時的に低減させる。パスワード保護は、ビデオ・カメラが保護モードに入る場合に、電源オン時に正しいパスワードが入力されるまでビデオ・カメラをオフにする(電源をオフにする)ことによってしかイネーブルされない。特許文献3は、ピクチャの一部又は全部を保護モードにおいて、スクランブルさせるか、欠落した状態にすることを開示している。
【0007】
www.insight-security.comというウェブ・サイトは、コンピュータに差し込まれるRFリーダと、認可されたユーザが身に着ける送信器タグと、認可されていないユーザが全く存在しない場合にコンピュータが動かないようにし、認可されたユーザが伝送範囲内に入ること(と送信器タグを身に着けることと)を行う場合に通常の処理を再開して、少なくとも1つの認可されたユーザの至近性を監視することによって認可されていないアクセスを制御するソフトウェアとを組み合わせる「PCアクセス(Access)」プロダクトを提供する。
【0008】
カベオ・テクノロジ(Caveo Technology)社は、PC内のどこかにインストールされる非常に小さな動きセンサを用いるソフトウェア/ハードウェアの組み合わせであるカベオ・アンチセフト(Caveo Anti-Theft)を提供する。カベオ・アンチセフトは、動きを検知し、それを解析して脅威が存在するか否かを判定し、対応を実施する。カベオ・アンチセフトは、コンピュータ・オペレーティング・システムとは独立しており、ラップトップがオン状態でもオフ状態でも動作する。ラップトップの特定の極端な動きによってアラームが起動されると、ラップトップをもう一度オン状態にするには、すなわち、ラップトップの機能がもう一度利用可能になるようにするには、パスワード入力が必要である。
【0009】
これらの従来技術の盗難とアクセスとを防止する手法は、保護される装置のハードウェア及びソフトウェアに対する各種の修正を必要とし、それは、広い範囲の各種ポータブル電子装置には適切でない。
【特許文献1】特開2001-175368号公報
【特許文献2】特開平05-035689号公報
【特許文献3】特開平09-284691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よって、PDAからテレビジョン受信機までの寸法に及ぶ、電子装置の全ての種類に同様に当てはまる盗難防止の解決策に対する必要性、これらの電子装置の費用と部品点数との利点を維持する解決策に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、盗難防止を備え、(パスワードや指紋などの)認証情報入力を受け入れ、予め設定される認証情報を記憶し、一連の認証命令を用いて入力を、限定するものでなく例として、予め記憶されている認証情報に対して、検証し、この検証の結果にふさわしい、すなわち、認証入力に関連したQoSパラメータの「ロック」又は「ロック解除」を維持する、レベルでのQoSを開始する手段を備える電子装置全てにあてはまる。本発明は、電子装置において、認証情報入力を受け入れ、認証情報入力を、予め記憶されている認証情報に対して一連の認証命令を用いて検証する手段を備える、ラップトップ、PDA、ゲーム・コンソール、ポータブルDVDプレイヤに加えて、テレビジョン受信機、カー・ラジオ、グラフィックス端末などの電子装置や他の電子装置に適用可能である。概括的な考えは、装置の1つ又は複数のQoS(サービス品質)パラメータを、いくつかの数の低電力モードの後(例えば、予め設定される数(例えば、5つ)又は可変数のスタンドバイ・モードすなわち電源オフ・モードの後)先行して判定される「ロックされた」状態に低減させるか「ロック」する手段を電子装置に組み入れることによってこれらの電子装置を盗難にあまり魅力的でないものにするというものである。QoSパラメータの通常状態又は「ロック解除された」状態は、認証情報の受け入れと検証との後に装置が「ロック解除された」される場合に取り戻すことが可能である。
【0012】
本発明の一実施例は、オンボードCPUの電源がオフにされる一実施例における場合又は、CPUが非常に低いクロック速度で動作しているか、CPU負荷が、特定の時間量(例えば、1分)について特定の閾値(例えば、5%)未満である際にCPUがオフに切り替えられることが全くない場合に、オンボードCPUの(内部又は外部の)実効クロック周波数(QoSパラメータ)を(例えば、位相ロック・ループ(PLL)やクロック分周器を介して)低減させるか低レベルに「ロックする」ことによって、クロック周波数をそのようなQoSパラメータとして用いる。なお、本明細書及び特許請求の範囲使用のCPUの語は、純正CPU、アナログ回路と、ディジタル回路と、(プログラム可能であるかプログラム可能でない)グルー・ロジックと、0個以上のCPUコア(例えば、ARM,MIPS,x86,…)とのミックスであるチップを有することを意味する。他の実施例は、電子装置の特定の他のQoSパラメータ、例えば、テレビジョンのピクチャ品質又はステレオ若しくはラジオの音質を低減させる。
【0013】
好ましい実施例では、既存の構成部分を修正して、低電力モードでのQoSパラメータの「ロック」と上記のような、認証情報の受け入れ及び検証による「ロック解除」とを自動的に行う。あるいは、別の制御構成部分を備えて、低電力モードでのQoSパラメータの「ロック」と上記のような、認証情報の受け入れ及び検証による「ロック解除」とを自動的に行う。よって、本発明は単純であり、かつ非常に安全である。本発明は安全であるが、それは、「ロック」の種々の「部分」(例えば、PLLと記憶機構と比較ロジック)が同じチップ内にあるからである。物理的に別々の構成部分が関係していれば、これらの種々の構成部分は、お互いに通信することを要することになり、それは禁止するのがより容易である。チップ内では、これは「不可能」である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、電子装置の電源がオフ状態にされるか低電力レベル・モードに入る場合、少なくとも1つのQoSパラメータが低減されたレベルで「ロック」され、電子装置がこの低電力レベル・モードから出される場合、この少なくとも1つのQoSパラメータの「ロックされた」状態は、予め設定される認証情報が受け入れられ、検証されて、それが「ロック解除」されるかそれが部分的にロック解除されるまで維持される。
【0015】
好ましい実施例では、予め設定される認証情報は、CPU,マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特殊用途向集積回路(ASIC)、プログラム可能論理装置(PLD)などのオンボード制御構成部分内と、制御構成部分内の非揮発性メモリ(例えば、NORフラッシュ若しくはNANDフラッシュ又はMRAM若しくはFRAM)におけるフィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)内とに記憶され、制御構成部分クロック周波数のQoSパラメータと関連付けられる。通常の制御構成部分周波数へのアクセスのロック及びロック解除は、制御構成部分を備える装置の低電力モードからイネーブルすることが可能である。この実施例では、制御構成部分の内部周波数を低電力モードで低周波数にする、すなわち、このQoSパラメータを低レベルに「ロック」するオンボードのクロック分周器(若しくはPLL又は同様に機能する構成部分)を制御構成部分が有していることとする。あるいは、CPU、マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特殊用途向集積回路(ASIC)、プログラム可能論理装置(PLD)及びフィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)などの制御構成部分が備えられる。しかし、この「ロック」周波数は、(例えば、キーボード、リモコン装置、又は(指紋若しくは網膜走査の)生体認証装置からの)認証情報の入力を可能にするのに十分高いものであることを要し、それは、実際に、この周波数が非常に低いものであり得ることを意味する。入力されると、認証情報は、制御構成部分において予め記憶されている内部の(隠された)認証情報と比較され、マッチの場合には、制御構成部分は、その内部周波数をより高くする、すなわち、このQoSパラメータを「ロック解除」する。ミスマッチの場合には、制御構成部分の内部周波数(QoSパラメータ)は低い状態、すなわち「ロックされた」状態、に留まり、システム全体が非常に遅い状態、すなわち「ロックされた」状態(制御構成部分を備える装置を対象としたアプリケーションを実行するのが遅すぎる状態)に留まる。このことは、遅い動作又は「ロックされた」動作を表す電子装置の盗難を思いとどまらせることになる。
【実施例】
【0016】
図1は、「ロック解除」シーケンスの好ましい実施例を示す。「ロック解除」手順が、工程100で「ロックされた」QoSパラメータ毎に、工程110で認証情報が入力されたかを判定し、工程120で入力認証情報を相当する記憶されている予め設定された認証情報と比較し、工程130でQoSパラメータを「ロック解除」し、さもなければQoSパラメータの「ロックされた」状態を続けることによって行われる。このようにして、QoSパラメータの部分集合が選択的に利用不能にされる場合があり、更に、複数の認証情報入力によって、この種の保護を脅かす、すなわち、入力する対象の認証情報を推測する、ことが単一の入力よりも難しくなる。例えば、電子装置の特定の機能、例えば、ハード・ドライブ又はインターネット・アクセスを、限定的に、利用可能にさせることとする。
【0017】
図2は、各々を十分に低い状態に設定して、周波数の各々とそれらに関連した機能のサービス品質とについて劣悪なQoSを達成することが可能な複数の内部周波数220に適用される、本発明のシステム及び方法を示す。認証情報は上記内部周波数の各々と関連付けることが可能であり、予め設定される認証情報は好ましくは、制御構成部分のチップ上の非揮発性メモリ230に記憶されるが、(NORフラッシュ、NANDフラッシュ、EEPROM、MRAMなどの)外部メモリに記憶することも可能である。(PCのマザーボード上のCPUなどの)多くの制御構成部分は、多くの周波数で実用的に動作することが可能である。好ましい実施例では、外部クロック周波数(4MHz)は「ロックされた」QoSモードにおける分周ファクタとほぼ同じファクタによって増加させることができないので、泥棒は外部クロック周波数を(同じファクタによって)増加させて本発明によって備えられる保護をうまく避けることができない。別の実施例では、制御構成部分は、外部クロック速度が増加していないということを確認する別の回路/制御ロジックを有する。
【0018】
別の実施例では、本発明の、認証情報によって保護されるQoSパラメータのシステム及び方法がグラフィックス・チップに適用される。この実施例では、ビデオ解像度(画素数と行数)及び/若しくは色深度(例えば、24ビットRGB)並びに/又はリフレッシュ速度(例えば、90Hz)が低状態又は「ロックされた」状態(例えば、320x200画素、256色、60Hz)に設定され、相当する認証情報が高状態又は「ロックされていない」状態(例えば、1024x768画素、24ビットRGB、90Hz)にイネーブルされる。
【0019】
別の実施例では、本発明の、認証情報によって保護されるQoSパラメータのシステム及び方法がテレビジョン受信機か、(ケーブル若しくは衛星放送のセットトップボックスのデコーダ又はディジタル若しくはアナログのビデオ・レコーダ/プレイヤなどの)テレビジョン受信機に接続されることが企図されている装置に適用される。この実施例では、認証情報がリモコン装置を介して入力され、低QoS又は「ロックされた」状態は、例えば、盗難を検知することをずっと容易にする、白黒のピクチャや交互に来る低品質/高品質(例えば、2秒の低品質と2秒の高品質)及び/若しくは無音や、ステレオではなくモノや、1つのスピーカのみからの音や、(例えば、左側からの2秒と、右側からの2秒との)スピーカから経時的に交互に来る音並びに/又は(100Hz TVなどの)他の特徴を備え、認証情報によってイネーブルされるQoS又は「ロック解除された」状態は、音を備えている通常のカラー・ピクチャを備える。この実施例では、予め設定される情報は好ましくは、マザーボード上の主チップ内に記憶される。
【0020】
あるいは、低QoSでの「ロックされた」状態と高QoSでの「ロック解除された」状態とだけが存在する訳でなく、「ロックされた」状態は、非常に不愉快でかつ盗難を防ぎ、検知するのが非常に容易な方法での「低QoSと高QoSとが交互に来ること」も意味し得る。
【0021】
別の実施例では、本発明の、認証入力によって保護されるQoSパラメータのシステム及び方法は、ステレオやステレオ・カセット・プレイヤやCD/DVDプレイヤやMP3プレイヤや、ハード・ディスク・ドライブを備えているオーディオ・プレイヤに適用され、認証入力はボタンを介して行うことが可能であり、低QoS又は「ロックされた」QoSは、合成雑音を付加したモノラル音又はノーマル音を備える。この実施例では、音出力を制御する制御構成部分は予め設定される認証情報と、QoSのロックとロック解除とを行う、例としての一連の認証命令を行う追加機能とを記憶する。あるいは、予め設定される認証情報は、(NORフラッシュ、NANDフラッシュ、EEPROM、MRAMなど)の外部メモリに記憶することも可能である。
【0022】
別の実施例では、本発明の、認証入力によって保護されるQoSパラメータのシステム及び方法は、CPU内やマイクロプロセッサ内やディジタル信号プロセッサ(DSP)内や特殊用途向集積回路(ASIC)内に認証情報が記憶され、ロック及びロック解除が、データ・スループットの速度のQoSパラメータに対して達成されるモデムに適用される。あるいは、予め設定される認証情報は、(NORフラッシュ、NANDフラッシュ、EEPROM、MRAMなどの)外部メモリに記憶することも可能である。
【0023】
全ての実施例では、本発明のシステム及び方法は、有効な認証情報が供給されていない場合に明らかに「ロックされた」モードを維持し、この「ロックされた」動作モードは、泥棒である可能性のある何れかの者と、本発明のシステム及び方法によって保護される盗まれた電子製品を購入する可能性のある者と、取締機関の職員とには明らかである。
【0024】
本発明の例示的実施例の上記記載は、例示と説明との目的で提示している。この記載は、網羅的であることを意図するものでなく、開示されているまさにその実施例に本発明を限定することを意図するものでもない。多くの修正及び変更が、上記開示に鑑みて考えられる。本発明の範囲はこの詳細説明によってではなく、本特許請求の範囲記載の請求項によって限定されるということを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のシステム及び方法によって修正される制御構成部分をポータブル装置のブートアップが用いる、本発明の実施例の処理フローを示す図である。
【図2】図1に示す処理を実施するのに必要な構成部分を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置の少なくとも1つのサービス品質(QoS)パラメータのレベルを制御する装置であって:
少なくとも1つの予め設定される認証情報を有する相当する認証命令シーケンスを前記少なくとも1つのQoSパラメータについて、低電力モードと、スタンドバイ・モードと、シャットダウン・モードとを備える群から選択される動作モードに前記電子装置が所定回数入った際にはいつでも実行するプロセッサ;及び
該プロセッサに結合されるメモリを備え、該メモリは、前記一連の認証命令と、前記少なくとも1つのQoSパラメータに相当する前記少なくとも1つの予め設定される認証情報とを記憶し、
前記少なくとも1つの認証命令シーケンスは、外部から入力される認証情報を受け入れ、該外部から入力される認証情報を、前記記憶されている少なくとも1つの予め設定される情報を用いて検証し、該検証が失敗の場合には前記少なくとも1つのQoSパラメータを明らかに非動作状態であるレベルにロックし、前記検証が成功の場合には前記少なくとも1つのQoSパラメータを動作レベルにロック解除することを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置であって、マイクロコンピュータと、ディジタル信号プロセッサ(DSP)と、特殊用途向集積回路(ASIC)と、プログラム可能論理装置(PLD)と、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)と、電子サブシステムとを備える群のうちの1つとしてパッケージングされることを特徴とする装置。
【請求項3】
電子装置の盗難を防止し、電子装置の所有権を検証する方法であって:
前記電子装置の少なくとも1つのサービス品質(QoS)パラメータを低レベルにロックする工程;
該ロックされるQoSパラメータに相当する認証情報を受け入れる工程;及び
該受け入れられる認証情報が予め設定される認証情報に対して検証される場合に前記ロックされるQoSパラメータを動作レベルにロック解除する工程を備え、
前記少なくとも1つのQoSパラメータを低レベルにロックする工程は、前記電子装置の少なくとも1つの意図された目的について前記電子装置を明らかに非動作状態にし、それによって、前記電子装置を盗難の標的として望ましくないものとし、前記少なくとも1つのQoSパラメータをロック解除する工程が、前記電子装置の所有権を検証することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法であって、前記電子装置はカラー表示画面を有するテレビジョン受信機であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータは、前記表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3記載の方法であって、前記電子装置は音を発生させる電子装置であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータは前記発生する音の品質であることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、前記音を発生させる電子装置は、ステレオ・ラジオと、ステレオ・カセット・プレイヤと、ステレオCD/DVDプレイヤと、MP-3プレイヤと、ハード・ディスク・ドライブを備えているオーディオ・プレイヤと、ソリッド・ステート・オーディオ・プレイヤとを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項3記載の方法であって、前記電子装置がモデムであり、前記少なくとも1つのQoSパラメータが、伝送速度と、帯域幅と、チャネル数と、信号対雑音比とを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項3記載の方法であって、前記ロックする工程は、前記電子装置が低電力レベルに入る場合に行われることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法であって、前記電子装置はカラー表示画面を有するテレビジョン受信機であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータは、前記表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項8記載の方法であって、前記電子装置は、ステレオ・ラジオと、ステレオ・カセット・プレイヤと、ステレオCD/DVDプレイヤと、MP-3プレイヤと、ハード・ディスク・ドライブを備えているオーディオ・プレイヤと、ソリッド・ステート・オーディオ・プレイヤとを備える群から選択される、音を発生させる装置であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータが音質であることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項8記載の方法であって、前記電子装置がモデムであり、前記少なくとも1つのQoSパラメータが、伝送速度、帯域幅、チャネル数及び信号対雑音比であることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項8記載の方法であって、更に:
前記少なくとも1つのQoSパラメータの動作を制御する制御構成部分を備える工程を備え、前記制御構成部分が、マイクロプロセッサと、ディジタル信号プロセッサ(DSP)又は特殊用途向集積回路(ASIC)と、プログラム可能論理装置(PLD)と、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)とを備える群から選択され、前記備えられる制御構成部分が、前記電子装置の既存の構成部分と、別の制御構成部分とを備える群から選択され;
更に、前記少なくとも1つのQoSパラメータを前記制御構成部分の少なくとも1つの内部クロック周波数として規定する工程;及び
前記制御構成部分によってアクセスされる非揮発性メモリに予め記憶する工程を備え、予め設定される認証情報が、前記規定される少なくとも1つのQoSパラメータに相当することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法であって、前記非揮発性メモリは前記制御構成部分内にあることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12記載の方法であって、前記非揮発性メモリは前記制御構成部分外にあることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項12記載の方法であって、前記予め設定される認証情報は、前記少なくとも1つのQoSパラメータに相当する少なくとも1つの予め設定される認証情報であることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項12記載の方法であって、前記制御構成部分は、前記電子装置を少なくとも1つの意図された機能について動作状態にするよう増加させることが可能でない外部周波数を有することを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項12記載の方法であって、前記ロックする工程は更に、位相ロック・ループ(PLL)とクロック分周器とを備える群から選択される少なくとも1つの構成部分を用いて前記少なくとも1つの内部クロック周波数を低減させる工程を備えることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項12記載の方法であって、前記制御構成部分は表示画面を制御するグラフィックス・チップであり、前記QoSパラメータは、前記表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項12記載の方法であって、前記電子装置はカラー表示画面を有するテレビジョン受信機であり、前記QoSパラメータは、前記表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項12記載の方法であって、前記電子装置は音を発生させる装置であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータは前記発生する音の品質であることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20記載の方法であって、前記音を発生させる電子装置は、ステレオ・ラジオと、ステレオ・カセット・プレイヤと、ステレオCD/DVDプレイヤと、MP-3プレイヤと、ハード・ディスク・ドライブを備えているオーディオ・プレイヤと、ソリッド・ステート・オーディオ・プレイヤとを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項12記載の方法であって、前記電子装置がモデムであり、前記少なくとも1つのQoSパラメータが、伝送速度、帯域幅、チャネル数及び信号対雑音比であることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項3記載の方法であって、更に:
前記少なくとも1つのQoSパラメータの動作を制御する制御構成部分を備える工程を備え、前記制御構成部分が、マイクロプロセッサと、ディジタル信号プロセッサ(DSP)又は特殊用途向集積回路(ASIC)と、プログラム可能論理装置(PLD)と、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)とを備える群から選択され、前記備えられる制御構成部分が、前記電子装置の既存の構成部分と、別の制御構成部分とを備える群から選択され;
更に、前記少なくとも1つのQoSパラメータが前記制御構成部分の少なくとも1つの内部クロック周波数であることを規定する工程;及び
前記少なくとも1つのQoSパラメータに相当する前記予め設定される認証情報を該制御構成部分内にある非揮発性メモリに予め記憶する工程を備えることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法であって、前記予め設定される認証情報は、少なくとも1つのQoSパラメータの各々に相当する少なくとも1つの予め設定される認証情報であることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項23記載の方法であって、前記制御構成部分は、前記電子装置を少なくとも1つの意図された機能について動作状態にするよう増加させることが可能でない外部周波数を有することを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項23記載の方法であって、前記ロックする工程は更に、位相ロック・ループ(PLL)とクロック分周器とを備える群から選択される構成部分を用いて前記少なくとも1つの内部クロック周波数を低減させる工程を備えることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項23記載の方法であって、前記制御構成部分は表示画面を制御するグラフィックス・チップであり、前記QoSパラメータは、前記表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項23記載の方法であって、前記電子装置はカラー表示を有するテレビジョン受信機であり、前記QoSパラメータは、表示画面の色深度、画素解像度及びフレーム・レートを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項23記載の方法であって、前記電子装置は音を発生させる装置であり、前記少なくとも1つのQoSパラメータは前記発生する音の品質であることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法であって、前記音を発生させる電子装置は、ステレオ・ラジオと、ステレオ・カセット・プレイヤと、ステレオCD/DVDプレイヤと、MP-3プレイヤと、ハード・ディスク・ドライブを備えているオーディオ・プレイヤと、ソリッド・ステート・オーディオ・プレイヤとを備える群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項23記載の方法であって、前記電子装置がモデムであり、前記少なくとも1つのQoSパラメータが、伝送速度と、帯域幅と、チャネル数と、信号対雑音比とを備える群から選択されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−516486(P2007−516486A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506594(P2006−506594)
【出願日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001449
【国際公開番号】WO2004/099951
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】