説明

サービング高速ダウンリンク共有チャネルセル変更のための方法および装置

【課題】サービング高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCHセル変更のための方法。
【解決手段】無線送信/受信ユニット(WTRU)は、ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度に近づく時に測定レポートを送信電力制御(TPC)に送る。RNCは、ターゲットセルをアクティブセットに加えて、ターゲットセル用の事前にロードされたプHS−DSCH設定情報をWTRUに送る。WTRUは、ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度を上回る時に別の測定レポートを送る。WTRUは、事前にロードされたHS−DSCH設定情報に基づいてターゲットセル上の高速共有制御チャネル(HS−SCCH)を監視して、HS−SCCH送信を復号する。WTRUは、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを判断して、必要である場合にターゲットセルからHS−DSCH送信を受信する前にMAC−hs/ehsエンティティをリセットする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:High Speed Downlink Packet Access)は、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:the Third Generation Partnership Project)仕様のリリース5において導入された機能である。HSDPAは、3つの重要な概念である適応変調符号化(AMC:Adaptive Modulation and Coding)と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)を実行することによる高速物理層再送と、高速ノードBスケジューリングとを使用して、最大スペクトル効率を実現する。
【0003】
ハンドオーバーは、無線送信/受信ユニット(WTRU:Wireless Transmit/Receive Unit)が、サービスを中断せずに或るセルから別のセルへと切り替わるプロセスである。ハンドオーバーが起きる時、WTRUは、新しいサービング高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH:High Speed Downlink Shared Channel)セル(ターゲットセル)に切り替わって、古いサービングHS−DSCHセル(ソースセル)との通信を停止する必要がある。この手順は、サービングHS−DSCHセル変更とも呼ばれる。
【0004】
WTRUは、隣接セルとサービングHS−DSCHセルとの信号強度を持続的に監視する。隣接セルの共通パイロットチャネル(CPICH:Common Pilot Channel)で測定された信号強度がサービングセルのCPICHで測定された信号強度を上回る(即ち、イベント1D)時、WTRUは、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)測定レポートを無線ネットワークコントローラ(RNC:Redio Network Controller)に送って最適セルの変更を報告する。イベント1Dによってトリガされた測定レポートは、測定値とセル識別子(ID)とを含む。
【0005】
イベントID測定レポートを受信すると、RNCは、ターゲットセルへのハンドオーバーを実行することに決定する。サービングRNC(SRNC:Serving RNC)は、制御RNC(CRNC:Controlling RNC)がターゲットセルにおいて、無線ネットワークサブシステムアプリケーション部(RNSAP:Radio Network Subsystem Application Part)およびノードBアプリケーション部(NBAP:Node B Application Part)メッセージを介して、WTRUにHS−DSCHリソース(HS−DSCH無線ネットワーク一時識別子(H−RNTI:HS−DSCH Radio Network Temporary Identity)、高速共有制御チャネル(HS−SCCH:High Speed Shared Control Channel)コード、HARQリソース等)を割り当てるように要求する。いったんHS−DSCHリソースが予約されると、CRNCは、すべての情報をSRNCに供給し、そしてSRNCが、RRCメッセージをWTRUに送る。サービングHS−DSCHセル変更を表示するのに使用することができるRRCメッセージは、物理チャネル再設定、トランスポートチャネル再設定、無線ベアラ再設定、アクティブセット更新等を含むことができる。RRCメッセージは、WTRUがターゲットセルの監視を開始するために必要な無線アクセスパラメータをWTRUに供給する。さらに、RRCメッセージは、ハンドオーバーを行うべき起動時刻を供給することができる。
【0006】
ハンドオーバーは、同期か非同期のどちらでもよい。非同期ハンドオーバーにおいて、ネットワークとWTRUとは、リソースとスイッチとを同時に起動しない。WTRUの起動時刻は、“直ちに(now)”にセットされる。これによりハンドオーバー手順に関連する遅延が軽減される。しかしながら、それによりデータ損失の可能性が増す。
【0007】
同期ハンドオーバーにおいて、ネットワークとWTRUとは、リソースの変更を同時に実行する。しかしながら、ネットワークは、スケジューリング遅延、再送、設定時刻等のあらゆる種類の遅延を考慮するために起動時刻を控えめにセットしなければならない。従って、同期ハンドオーバーはデータ損失を最小限にするが、遅延がより長くなる。
【0008】
通常、RRCハンドオーバーメッセージは、ソースノードB経由でWTRUに送られる。サービングHS−DSCHセル変更に関連する遅延が原因で、RRCハンドオーバーメッセージが失敗し、許容できない途切れる電話の比率を引き起こす恐れがある。
【0009】
サービングHS−DSCHセル変更手順を最適化するためにいくつかの提案が行われた。その提案に従って、WTRUとノードBとにHS−DSCH設定情報、即ち、ターゲットセル事前設定を事前にロードする(即ち、事前に設定する)ことができる。
【0010】
ターゲットセル事前設定は、ネットワークがHS−SCCHを使用してソースセルおよび/またはターゲットセルを介してサービングHS−DSCHセル変更コマンドを送ることを可能にし、よってサービングHS−DSCHセル変更手順にロバスト性を加える。ターゲットセル事前設定は、アクティブセット更新手順を介してWTRUに供給される。より詳細には、セルがアクティブセットに加えられる(即ち、イベント1Aまたは1Cがトリガされる)時、ネットワークは、アクティブセット更新メッセージをWTRUに送り、アクティブセット更新メッセージは、個別物理チャネル情報に加えて、新しいセルのHS−DSCHサービングセル情報(H−RNTI、HS−DSCH等)を含む。
【0011】
イベント1Dがトリガされて、WTRUがターゲットセルへのサービングセル変更を要求する測定レポートを送信する時、WTRUは、(ターゲットセル事前設定情報を使用して)、ソースセルにおけるHS−SCCHセットに加えてターゲットセルのHS−SCCHの監視も開始する。ネットワークは、その後ターゲットセルにおいてHS−SCCHを送って、サービングセル変更をトリガする。ターゲットセル上のHS−SCCHを受信すると、WTRUは、このターゲットセルへのHS−DSCHサービングセル変更を実行する。
【0012】
通常のサービングHS−DSCHセル変更手順において、WTRUは、ネットワークからWTRUに明示的に表示されるイントラノードBのハンドオーバーが起きる時にMAC−hsまたはMAC−ehsのリセットを実行する。ネットワークは、ハンドオーバーメッセージにおけるMAC−hs/ehsリセットインジケータを介して、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかをWTRUに信号で知らせる。MAC−hs/ehsインジケータがセットされる場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行する。そうでなければ、MAC−hs/ehsリセットは実行されない。上記の提案に従った新しい変更の導入によって、或る問題が起きることがある。
【0013】
まず、イベント1D(最適セルの変更)が起きる時、WTRUは、ソースセルにおけるHS−SCCHを監視し続けながらターゲットセルにおけるHS−SCCHの監視を開始する。サービングセルの変更を確認するHS−SCCH命令がターゲットセルから受信される場合、WTRUは、MAC−ehsまたはMAC−hsのリセットが必要かどうかを判断する方法がない。これは、ターゲットHS−SCCHが、RRCハンドオーバーコマンドによって行われるような、WTRUにリセットを実行するように命令する明示的なインジケータを含まないという事実による。ネットワークが、MAC−hsまたはMAC−ehsのコンテキストがネットワーク側でリセットされるインターノードBハンドオーバーまたはイントラノードBハンドオーバーを実行した場合、リセットが必要である。WTRUは、このようなリセットがネットワーク側で実行されたことを判断する方法がない。MAC−ehsまたはMAC−hsのリセット手順は、送信シーケンス番号(TSN:Transmission Sequence Number)値をゼロにリセットすること、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)バッファをフラッシュすること等を備える。WTRUがリセットを実行しない場合、WTRUは、ネットワークに同期されないので、データ損失の可能性が生じる。
【0014】
さらに、ハンドオーバーが起きる時、WTRUは、ターゲットセルに切り替わってダウンリンクのデータトラフィックを受信する。しかしながら、アップリンクトラフィックに何が起きて、どのようにしてWTRUにターゲットセルのアップリンクリソースが割り当てられるかは明確でない。現在の3GPP RRC仕様に従って、サービングHS−DSCHセルとサービングE−DCH(Enhanced Dedicated Channel)セルとは同一でなければならない。従って、アップリンクにおいてハンドオーバーを実行するための効率的な方法も定義されなければならない。
【0015】
最後に、ネットワークは、WTRUが高速最適化ハンドオーバーを対応するかどうかを認識してない。従って、ネットワークがハンドオーバーメッセージをターゲットセル上に送信することを開始しても、WTRUは、そのような特性をWTRUが対応しないのでそれを受信することができない。これによって、HS−DSCHセル変更が失敗するので、WTRUはCEL_FACH状態まで戻ってターゲットセルに対してセル再選択を開始しなくてはならないであろう。
【発明の概要】
【0016】
サービングHS−DSCHセル変更のための方法および装置が開示される。WTRUは、ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度に近づく時に測定レポートをRNCに送る。RNCは、ターゲットセルをアクティブセットに加えて、ターゲットセル用の事前にロードされたHS−DSCH設定情報をWTRUに送る。WTRUは、ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度に上回る時に別の測定レポートを送る。WTRUは、事前にロードされたHS−DSCH設定情報に基づいてターゲットセル上のHS−SCCHを監視して、ターゲットセルからのHS−SCCH送信を復号する。WTRUは、MAC−hs/ehsエンティティをリセットする必要があるかどうかの判断を行う。WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行することを表示する設定パラメータが事前にロードされたHS−DSCH設定情報に含まれていてかつTRUEにセットされる場合、またはその設定パラメータが事前にロードされたHS−DSCH設定情報に含まれないもしくはTRUEにセットされないが、ソースセルとターゲットセルとの送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)組み合わせインデックス(オプションとしては、E−RGCH(E−DCH Relative Grant Channel)組み合わせインデックス)が異なる場合に、MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることができる。WTRUは、ターゲットセルとソースセルとを制御するノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応することを検出する場合、MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることができる。あるいは、事前にロードされるHS−DSCH設定情報と共にターゲットセル用のE−DCH設定情報を事前にロードすることができるまたはハンドオーバーコマンドにおいて供給することができる。ハンドオーバーコマンドを含むHS−DSCH送信を共通HS−DSCHリソースを使用して送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
添付図面と共に例示として与えられた以下の説明から、より詳細な理解を得ることができる。
【図1】一実施形態による例示的なプロセスのシグナリング図である。
【図2】MAC−hs/ehsリセットを実行するための例示的なプロセスのフロー図である。
【図3】例示的なWTRUのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下を参照する場合、用語「WTRU」は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または移動式加入者ユニット、ポケットベル、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境において動作することができるその他の種類のユーザデバイスを含むが、これに限らない。以下を参照する場合、用語「ノードB」は、基地局、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境において動作することができるその他の種類のインタフェーシングデバイスを含むが、これに限らない。以下、用語「MAC−hs/ehs」は、MAC−hsまたはMAC−ehsのどちらかを示すために使用される。
【0019】
以下を参照する場合、ターゲットセル上のHS−SCCHまたはターゲットセルHS−SCCHの復号は、WTRUがターゲットセルへのHS−DSCHサービングセル変更を実行してよいという表示としてターゲットセルによって送られたHS−SCCH命令を示す。
【0020】
一実施形態において、WTRUがうまくHS−SCCHを復号した後にターゲットセルからデータを受信して、サービングセル変更を実行することを確保するために、WTRUは、ターゲットセルを介して関連付けられたHS−PDSCHでデータを受信する前にMAC−hs/ehsリセットを実行する。図1は、一実施形態に従った例示的なプロセス100のシグナリング図である。WTRUは、ターゲットセルの信号強度がサービングセルの信号強度に近づく時に、測定レポートをRNCに送る(ステップ102)。RNCは、ターゲットセルをアクティブセットに加えるかを判断して、そのターゲットセル用のHS−DSCH設定情報をWTRUに事前にロードする。WTRUは、ターゲットセル用の事前にロードされたHS−DSCH設定情報を受信して、事前にロードされたHS−DSCH設定情報をメモリに格納する(ステップ106)。WTRUは、ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度を上回る時に別の測定レポート(イベントIDレポート)を送る(ステップ108)。WTRUは、次に、事前にロードされたHS−DSCH設定情報に基づいて、ソースセル上のHS−SCCHに加え、ターゲットセル上のHS−SCCHも監視する(ステップ110)。WTRUは、ターゲットセル上のHS−SCCH(即ち、HS−SCCH命令)を復号する(ステップ112)。WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行するかどうかに関する判断を行う(ステップ114)。MAC−hs/ehsリセットが必要である場合、WTRUは、ターゲットセルからHS−DSCH送信を受信する前にMAC−hs/ehsエンティティをリセットする(ステップ116)。MAC−ehs/hsリセットはサービングセル変更時に実行されることを認識されたい。サービングセル変更が実行されてWTRUがターゲットセルを再設定する時、起動時刻が特定される場合に、MAC−ehs/hsリセットが所定の起動時刻に実行される。
【0021】
MAC−hs/ehsリセットのトリガは、割り当てられたH−RNTIでターゲットセルから最初のHS−SCCHを受信することであってよい。WTRUにターゲットセルのためのH−RNTI(ターゲットH−RNTI)を事前にロードされたHS−DSCH設定情報の一部として割り当てることができ、WTRUが2つのH−RNTIを同時に監視することができる(即ち、ターゲットH−RNTIでターゲットセル上のHS−SCCHと、ソースセルのためのH−RNTI(ソースH−RNTI)でソースセル上のHS−SCCHとを監視する)。
【0022】
あるいは、WTRUは、ソースH−RNTIでターゲットセル上のHS−SCCHを監視することができる。この場合、ネットワークは、ソースセル(即ち、サービングセル)においてWTRUに割り当てられるH−RNTIと同じH−RNTIが、ターゲットセルにおいて他のWTRUに割り当てられないことを確保しなければならない。
【0023】
あるいは、WTRUは、共通H−RNTIを監視することができる。拡張CELL_FACHにおいて使用されるような方法を使用して、共通H−RNTIを放送制御チャネル(BCCH:Broadcast Control Channel)から取得することができる。ネットワークは、ターゲットセルにおいて共通H−RNTIを使用して、ハンドオーバーメッセージをWTRUに送信することができる。ネットワークは、共通H−RNTIを、事前にロードされたHS−DSCH設定情報の一部として一群のWTRUに割り当てることができる。WTRUは、ターゲットセルにおいてこの共通H−RNTIを監視して、ターゲットセルを介してハンドオーバーコマンドを受信すると、この共通H−RNTIを専用H−RNTIに変更することができる。
【0024】
WTRUは、ターゲットセルHS−SCCHを復号すると、あたかもMAC−hs/ehsリセットインジケータがセットされたかのように完全なMAC−hs/ehsリセットを実行することができる。あるいは、WTRUは、部分的なMAC−hs/ehsリセットを実行することができる。この場合、WTRUは、TSNをリセットして、シグナリング無線ベアラ(SRB:Signaling Radio Bearer)を搬送する論理チャネルがマッピングされるMAC−hs/ehsキューのリオーダリング変数とタイマとを再初期化するだけでよい。HS−SCCHを復号した後に、WTRUは、TSN、およびハンドオーバーコマンドを搬送するSRBによって設定されたキューの変数かつタイマをリセットする。MAC−hs/ehsキューが1つだけリセットされる場合に、部分的なMAC−hs/ehsリセットのトリガは、ターゲットセル上のHS−SCCHを検出する代わりにWTRUによってイベント1D測定レポートを送信することで可能になる。ハンドオーバーコマンドを受信した後、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットインジケータがセットされる場合にすべてのMAC−hs/ehsエンティティをリセットすることができる。
【0025】
リリース8以前の3GPPシステムにおいて、イントラノードBのハンドオーバーが起きてそのノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応する場合、ソースセルとターゲットセルとの両方が同じノードBによって制御されるので、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行する必要がない。MAC−hs/ehsの保存は、MAC−hs/ehsのコンテキストを転送または共有することができるノードBまたはネットワークに言及するので、MAC−hs/ehs変数をリセットしてバッファをフラッシュする必要がない。サービングセル変更がMAC−hs/ehsの保存を対応するセルの中で起きる場合、WTRUがMAC−hs/ehsリセットを実行する必要はない。しかしながら、WTRUがMAC−hs/ehsリセットをターゲットセルHS−SCCHの受信に準拠させる場合、WTRUは、ハンドオーバーの種類にかかわらず、たとえ必要がなくてもMAC−hs/ehsエンティティを常にリセットする恐れがある。これによって、ノードBがMAC−ehs/hsのコンテキストを再初期化しなくても、WTRUが再初期化する場合、WTRUとネットワークとの間で脱同期化が生じることもある。
【0026】
WTRUは、以下の方法の1つまたはその組み合わせを使用して、ターゲットセル上のターゲットセルHS−SCCHを受信する時にMAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを判断することができる。WTRUには、ターゲットセルにおいて監視するための2つ以上のHS−SCCHコードを割り当てることができる。MAC−hs/ehsリセットを実行するための信号を、1番目の送信をスケジュールするのに使用されるHS−SCCHコードに準拠させることができる。例えば、ネットワークがその1番目のコードを使用する場合、MAC−hs/ehsリセットが実行される。そうでなければ、MAC−hs/ehsリセットは実行されない。ネットワークは、WTRUをこの情報によって設定することができる、またはWTRUは、どのコードがMACリセットを表示するのに使用されるかを認識するように事前に設定される。
【0027】
あるいは、ネットワークは、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを表示するためにサブフレーム番号を使用することができる。例えば、WTRUが偶数番のサブフレームでターゲットセルHS−SCCHを検出する場合、WTRUはMAC−hs/ehsリセットを実行して、WTRUが奇数番のサブフレーム上でターゲットセルHS−SCCHを検出する場合、WTRUはMAC−hs/ehsリセットを実行しない。
【0028】
あるいは、HS−SCCH命令を使用して、MAC−hs/ehsリセットを実行するようにWTRUに表示することができる。HS−SCCH命令を使用して、サービングセル変更とMAC−hs/ehsリセットを実行する必要とを表示でき、別のHS−SCCH命令を使用して、MAC−hs/ehsリセットなしに、サービングセル変更だけを表示することができる。あるいは、特定のHS−SCCH命令を使用して、MAC−hs/ehsリセットを命令することができる。
【0029】
あるいは、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを判断する際、アクティブセットにおけるセルの無線リンクからの情報を使用することができる。WTRUは、オプションとしてE−RGCH(E−DCH Relative Grant Channel)情報を使用することができる。ターゲットセルのE−RGCH組み合わせインデックスが現在のサービングE−DCHセル(即ち、ソースセル)の組み合わせインデックスと等しい場合、そのソースセルとターゲットセルとは同じノードBに属し(即ち、それらのセルはサービングE−DCHのRLS(Radio Link Set)に属する)、MAC−hs/ehsリセットは、ハンドオーバーコマンドにおいて表示されない限り、必要ない。ターゲットセルがサービングセルE−DCH RLSに属さない場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行することができる。オプションとしては、WTRUは、SRBを搬送する論理チャネルのために設定されるキューのMAC−hs/ehsリセット(即ち、部分的なMAC−hs/ehsリセット)を実行することができる。あるいは、TPC組み合わせインデックスを使用することができる。ターゲットセルのTPC組み合わせインデックスがソースセルのTPC組み合わせインデックスと同じである場合、それらのセルは、同じノードBに属し、MAC−hs/ehsリセットは実行されない。
【0030】
あるいは、付加的には、新しい設定パラメータ(即ち、情報要素(IE:Information Element))を、アクティブセット更新手順の一部として供給される事前にロードされたHS−DSCH設定情報のリストに加えることができる。この新しい設定パラメータは、サービングセル変更がこのセルに対して実行される時にMAC−hs/ehsリセットを実行すべきかどうかを表示する。
【0031】
例えば、新しい設定パラメータを、(0から5までの)整数値を有する「MAC−hs/ehsリセットインデックス」形式にすることができる。同じノードBに属してMAC−hs/ehsの保存を対応するセルに対して、「MAC−hs/ehsリセットインデックス」が同じ値にセットされて、同じMAC−hs/ehsリセットインデックスを有する無線リンクは、サービングセル変更がそれらのセル間で起きた時にMAC−hs/ehsの保存を実行する能力を有する。サービングセル変更がトリガされて、ソースセルとターゲットセルとのMAC−hs/ehsリセットインデックスが同じである時、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行しない。ソースセルとターゲットセルとのMAC−hs/ehsリセットインデックスが異なる場合、WTRUは、HS−SCCH命令を受信すると、または、ターゲットセル上の事前に設定したH−RNTIによって1番目のHS−SCCHを復号すると、MAC−hs/ehsリセットを実行する。
【0032】
あるいは、新しい設定パラメータを供給して、同じノードBに属する無線リンクがMAC−hs/ehsの保存を対応するかどうかを表示することができる。例えば、1ビットのインジケータ(新しいIE)を、必要なHS−DSCH設定情報を事前にロードするRRCメッセージに含むことができる。この新しい情報要素は「サービングセルMACリセットインジケータ」と呼ばれる。サービングセルMACリセットインジケータは、現在のノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応するかどうか(即ち、MAC−hs/ehsリセットを実行すべきかどうか)を表示する。事前にロードされた設定情報におけるサービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされる場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行する。サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされない場合、WTRUは、この情報を、E−RGCH組み合わせインデックスまたはTPC組み合わせインデックスの無線リンク情報と組み合わせる。より詳細には、WTRUは、TPC組み合わせインデックス(またはオプションとしては、E−RGCH組み合わせインデックス)を使用して、MAC−ehs/hsリセットを実行すべきかどうかを判断する。ソースセルとターゲットセルとの両方が同じTPC組み合わせインデックス(またはオプションとしては、同じE−RGCH組み合わせインデックス)を有する場合、無線リンクは同じ無線リンクのセット(即ち、同じノードB)に属し、サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされない場合、WTRUは、ノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応すると判断するので、MAC−hs/ehsリセットは必要ない。サービングセルMACリセットインジケータが、ノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応すると表示する(即ち、サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされない)場合、およびソースセルとターゲットセルとが同じTPC組み合わせインデックス(オプションとしては、E−RGCH組み合わせインデックス)を有する場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行しない。サービングセルMACリセットインジケータが、ノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応しないと表示する(即ち、TRUEにセットされない)場合、およびソースセルとターゲットセルとが異なるTPC組み合わせインデックス(オプションとしては、E−RGCH組み合わせインデックス)を有する(即ち、異なるノードBに属する)場合、WTRUは、(サービングセル変更を表示する)HS−SCCH命令を受信すると、MAC−hs/ehsリセットを実行する。
【0033】
図2は、上記に開示された実施形態に従ってMAC−hs/ehsリセットを実行するプロセスのフロー図である。WTRUは、ターゲットセルHS−SCCH(即ち、HS−SCCH命令)を受信する(ステップ202)。HS−SCCH命令は、上位層に渡される。サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされるかどうかを判断する(ステップ204)。サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされる場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行する(ステップ206)。サービングセルMACリセットインジケータがTRUEにセットされない場合、ソースセルとターゲットセルとのTPC組み合わせインデックス(オプションとしては、E−RGCH組み合わせインデックス)が異なるかどうかを判断する(ステップ208)。異なる場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行する(ステップ206)。異なっていない場合、WTRUは、MAC−hs/ehsリセットを実行しない。
【0034】
別の実施形態に従って、WTRUは、ターゲットセル上のHS−SCCHを読み出す時にMACリセットを実行しないが、ネットワークは、WTRUが予期する次のTSNを使用することでターゲットセルからのデータが廃棄されないことを確保する。これは、MAC−hs/ehs情報をソースセルからターゲットセルに転送することによって実行される。ソースセルは、ハンドオーバーコマンドを含むSRBによって設定されるキューに使用される次のTSNと、場合によりT1タイマ値等の他の変数とのみを転送することができる。あるいは、設定されるすべてのキューの情報をターゲットセルに転送することができる。このことは、WTRUがハンドオーバーコマンドを廃棄しないことを確保する。
【0035】
別の実施形態に従って、ソースセルにおけるMAC−hs/ehsコンテキストがなおも起動状態である間に、ターゲットセルにおいて使用するためにH−RNTIがWTRUに供給されるとすぐに、WTRUは、新しいMAC−hs/ehsコンテキストのインスタンス(即ち、リオーダリングキューごとのTSN値、リオーダリングキュー等)を作成する。短い期間に、WTRUは、2つのMAC−hs/ehsコンテキストを、1つはソースセル用に、もう1つはターゲットセル用に維持管理する。ハードウェアの実施を容易にするために、その期間、両方のコンテキスト間で物理リソース(例えば、メモリ)を共有することができる。RRCシグナリングによってWTRUがMAC−hs/ehsリセットを実行するように命令される時、またはWTRUがターゲットセル上のHS−SCCHでそのH−RNTIを復号した後、WTRUは、ソースセルのMAC−hs/ehsコンテキストを除去して、すべての物理リソースをターゲットセルのMAC−hs/ehsコンテキストに割り当てることができる。
【0036】
別の実施形態に従って、ターゲットセル用のアップリンクE−DCH設定情報もHS−DSCH設定情報と同時に事前にロードされる。E−DCH設定情報は、E−AGCH(E−DCH Absolute Grant Channel)情報、E−DCH無線ネットワーク一時識別子(E−RNTI:E−DCH Radio Network Temporary Identity)、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、サービング許可値、参照E−TFCI(E−DCH Transport Format Combination Index)、E−HICH(E−DCH HARQ Indicator Channel)情報、およびE−RGCH情報を含むことができるが、これに限らない。E−DPCCH(E−DCH Dedicated Physical Control Channel)対DPCCH(Dedicated Physical Channel)の電力オフセット、E−DCH最小セットE−TFCI、および他のパラメータ等の他の情報を、同時に供給することができるまたはハンドオーバーコマンドによって供給することができる。すべての必要な情報が事前に設定したリソースの一部として供給される場合、ネットワークは、ハンドオーバーコマンドを送る必要すらなくなることに留意されたい。より詳細には、RRCハンドオーバーコマンドを復号する必要とせず、WTRUは、ターゲットセルからHS−SCCH命令を受信すると、E−DCHおよびHS−DSCHサービングセル変更を首尾よく実行することができる。
【0037】
あるいは、ターゲットセル用のE−DCH設定情報をHS−DSCH設定情報と共に事前にロードさせることはできないが、ターゲットセルを介してWTRUに送られるハンドオーバーコマンドにおいて供給することができる。この手順を実施するために、WTRUの動きを修正しなければならない。WTRUは、ハンドオーバー手順時に以下のステップを実行することができる。イベント1Dがトリガされる時、アップリンク送信は、ソースセル(即ち、サービングE−DCHセル)に対して正常に継続する一方、ターゲットセルがハンドオーバー中である。WTRUがターゲットセル上のHS−SCCHを復号する時に、WTRUは、ソースセルにおけるアップリンク送信を即座に停止し、ハンドオーバーコマンドが処理されてターゲットセルがサービングE−DCHセルとして設定されるまで停止する。あるいは、WTRUは、ターゲットセル上のダウンリンクにおいてHS−SCCHが復号されていても、アップリンクにおいてデータをソースセルに送信し続ける。WTRUは、いったんハンドオーバーコマンドが受信されてE−DCH情報が復号されると、ターゲットセルに切り替わる。その変更は、設定が完了するとすぐに(即ち、起動時刻が“直ちに(now)”にセットされる)、または所定の起動時刻に行うことができる。これは、サービングE−DCHセルとサービングHS−DSCHセルとが常に同一でないことを必要とする。その2つが同一になるまでわずかな遅れが起きることがある。あるいは、サービングE−DCHセルとサービングHS−DSCHセルとは、ハンドオーバーコマンドが受信されるまで変更したと見なされない。
【0038】
別の実施形態に従って、WTRUは、ターゲットセル上のHS−SCCHが復号されるとすぐにSI(Scheduling Information)の送信をトリガすることができる。これによって、ターゲットセルがWTRUを適切にスケジュールすることができるようになる。HS−SCCHが復号されるとすぐに、またはターゲットセルを介して1番目のMAC PDUを首尾よく受信した後にのみSIを送ることができる。あるいは、アップリンクが適切に設定されるとすぐにSIを送ることができる。ネットワークは、ハンドオーバーが首尾よく行われたことを表示するものとしてSIの受信を使用することができる。
【0039】
さらに、1番目のHS−SCCHが受信されるとすぐにWTRUも、高速チャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)レポーティングを開始することができる。CQIレポートの頻度は、設定されたCQIレポーティングの頻度よりも高くてよい。例えば、CQIをN連続TTI(n≧1)ごとにX回送ることができ、その後、それを正常な動きに戻すことができる。あるいは、CQIを、短い設定期間にまたはハンドオーバーが首尾よく受信されるまで頻度を上げて送ることができる。ネットワークは、WTRUのトリガとして割り当てられたH−RNTIで1番目のHS−SCCHをスケジュールして、HS−DPCCHを介してCQIを送信することを即座に開始することができる。いったんターゲットノードBが1番目のCQIレポートまたはX CQIレポートを受信したら、それは、ダウンリンクにおいてデータ送信を開始することができる。
【0040】
あるいは、WTRUは、ターゲットセルを介してそのE−RNTIでE−AGCHを受信することを、ハンドオーバーがネットワーク側で行われたことを表示するものとして使用することができ、従ってターゲットセルに切り替わってターゲットセル上のHS−SCCHを監視することができる。
【0041】
別の実施形態に従って、新しいWTRU特性情報はRRCメッセージ(例えば、RRC接続要求メッセージ)に加えられて、WTRUが最適化されたHS−DSCHサービングセル変更を対応することを表示する。WTRUがそれを対応しない場合、ネットワークは、HS−DSCHまたはE−DCH設定情報を事前にロードしなくて、かつ手順を実施しない。あるいは、WTRUは、事前にロードされたHS−DSCH設定情報またはE−DCH設定情報がネットワークによって供給されない場合、手順を実行しないことを暗示的に認識する。あるいは、最適化されたHS−DSCHサービングセル変更手順を、すべてのWTRUの強制機能とすることができる。
【0042】
別の実施形態に従って、WTRUは、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)に報知される共通HS−DSCHリソース、またはターゲットセルにおいてHS−SCCHを受信するためにアクティブセットの更新手順の一部としてWTRUに供給される共通リソースを使用することができる。RRCシグナリングを介してWTRUに供給される共通リソースは、WTRUがそれについて事前に設定されたリソースを有しない、またはそれがWTRUのアクティブセットの中にさえないターゲットセル対してサービングセル変更が起きる任意のシナリオにWTRUが使用することができるリソースの共通セットとすることができる。ネットワークは、ターゲットセルを介してハンドオーバーコマンドを、またはSIBから選択された共通リソースもしくはネットワークによって割り当てられた共通リソースのどちらかを使用してハンドオーバー表示をWTRUに送る。イベント1Dまたはイベント1Aまたはイベント1Cの測定レポートを報告したWTRUのみがターゲットセルにおいてネットワークによって供給される共通リソースを待ち受けるように設定される。共通リソースが使用されるという事実によって、いくつかのWTRUは、同じ共通H−RNTIでHS−SCCHコードを待ち受けることがある。従って、RRCメッセージの宛先を識別する必要がある。その識別のために、WTRUの地上波無線アクセスネットワーク無線ネットワーク一時識別子(U−RNTI:UTRAN Radio Network Temporary Identity)を、MACヘッダまたは代替としてRRCハンドオーバーコマンドに加えることができる。あるいは、H−RNTI、セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI:Cell Radio Network Temporary Identity)、E−RNTI等の他のWTRU IDをMACヘッダに添付することができる。
【0043】
ターゲットセルを介してハンドオーバーコマンドを受信すると、そのコマンドがWTRU用の場合、WTRUは、ハンドオーバーメッセージにおいて供給された情報に従ってダウンリンクリソースとアップリンクリソースとを再設定する。この方法によって、非サービングアクティブセットの一部としてセルを有するすべてのWTRUがリソースを浪費せずにネットワークが共通リソースをWTRUに割り当てることができるであろう。
【0044】
図3は、例示的なWTRU300のブロック図である。WTRU300は、トランシーバ302、コントローラ304、およびメモリ306を含む。WTRU300は、上記に開示された実施形態に従ってサービングHS−DSCHセル変更を実行するように構成される。事前にロードされたHS−DSCH設定情報および/または事前にロードされたE−DCH設定情報をメモリ306に格納することができる。トランシーバ302は、事前にロードされたHS−DSCH設定情報に基づいてターゲットセル上のHS−SCCHを監視して、そのターゲットセルからのHS−SCCH送信を復号するように構成される。コントローラ304は、トランシーバを制御して、上記に開示された任意の実施形態を実施するように構成される。例えば、コントローラ304は、MAC−hs/ehsリセットを実行することを表示する設定パラメータが事前にロードされたHS−DSCH設定情報に含まれてTRUEにセットされている場合、またはその設定パラメータが事前にロードされたHS−DSCH設定情報に含まれずTRUEにセットされていないが、ソースセルとターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスが異なる場合に、ターゲットセル上のHS−SCCHを首尾よく復号すると、HS−DSCH送信をターゲットセルから受信する前にMAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される。
【0045】
(実施形態)
1.サービングHS−DSCHセル変更のための方法。
2.ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度に近づく時に1番目の測定レポートを送ることを備える実施形態1に記載の方法。
3.事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報を受信することを備える実施形態1乃至2のいずれかに記載の方法。
4.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報をメモリに格納することを備える実施形態3に記載の方法。
5.前記ターゲットセルの信号強度が前記ソースセルの信号強度を上回る時に2番目の測定レポートを送ることを備える実施形態2乃至4のいずれかに記載の方法。
6.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に基づいて前記ターゲットセル上のHS−SCCHを監視することを備える実施形態3乃至5のいずれかに記載の方法。
7.前記ターゲットセルからのHS−DSCHサービングセルの変更を表示するHS−SCCH命令を受信することを備える実施形態6に記載の方法。
8.MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを判断することを備える実施形態7に記載の方法。
9.MAC−hs/ehsリセットが必要であると判断する場合、MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることを備える実施形態8に記載の方法。
10.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報は、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを表示する設定パラメータを含む実施形態3乃至9のいずれかに記載の方法。
11.前記設定パラメータがTRUEにセットされる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティがリセットされる実施形態8乃至10のいずれかに記載の方法。
12.前記設定パラメータが前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に含まれない場合、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスを判断することをさらに備える実施形態8乃至11のいずれかに記載の方法。
13.前記TPC組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることを備える実施形態12に記載の方法。
14.前記設定パラメータがTRUEにセットされない場合、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスを判断することをさらに備える実施形態8乃至11のいずれかに記載の方法。
15.前記TPC組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることを備える実施形態14に記載の方法。
16.前記設定パラメータが前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に含まれない場合、前記ターゲットセルと前記ソースセルとのE−RGCH組み合わせインデックスを判断することをさらに備える実施形態8乃至15のいずれかに記載の方法。
17.前記E−RGCH組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることを備える実施形態16に記載の方法。
18.前記設定パラメータがTRUEにセットされない場合、前記ターゲットセルと前記ソースセルとのE−RGCH組み合わせインデックスを判断することをさらに備える実施形態8乃至15のいずれかに記載の方法。
19.前記E−RGCH組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットすることを備える実施形態18に記載の方法。
20.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報と共に前記ターゲットセル用の事前にロードされたE−DCH設定情報を受信することと、前記事前にロードされたE−DCH設定情報を前記メモリに格納することとをさらに備える実施形態3乃至19のいずれかに記載の方法。
21.前記HS−SCCH命令が前記ターゲットセルにおいて受信される時に、前記事前にロードされたE−DCH設定情報を使用してE−DCHサービングセル変更を実行することを備える実施形態20に記載の方法。
22.前記事前にロードされたE−DCH設定情報は、E−RNTI、E−AGCH情報、参照E−TFCI、E−HICH情報、およびE−RGCH情報のうち少なくとも1つを含む実施形態20乃至21のいずれかに記載の方法。
23.サービングHS−DSCHセル変更のためのWTRU。
24.事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報を格納するためのメモリを備える実施形態23に記載のWTRU。
25.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に基づいて前記ターゲットセル上のHS−SCCHを監視し、前記ターゲットセルからのHS−SCCH送信を復号するように構成されたトランシーバを備える実施形態24に記載のWTRU。
26.HS−DSCHサービングセルの変更を通知するHS−SCCH命令を前記ターゲットセルから受信する時にMAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを判断し、MAC−hs/ehsリセットが必要であると判断する場合にMAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成されたコントローラを備える実施形態25に記載のWTRU。
27.前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報は、MAC−hs/ehsリセットが必要かどうかを表示する設定パラメータを含む実施形態24乃至26のいずれかに記載のWTRU。
28.前記設定パラメータがTRUEにセットされる場合、前記コントローラは、MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至27のいずれかに記載のWTRU。
29.前記コントローラは、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスを判断し、前記設定パラメータが前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に含まれなくて、かつ前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至28のいずれかに記載のWTRU。
30.前記コントローラは、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスを判断し、前記設定パラメータがTRUEにセットされなくて、かつ前記ソースセルと前記ターゲットセルとのTPC組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至29のいずれかに記載のWTRU。
31.前記コントローラは、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのE−RGCH組み合わせインデックスを判断し、前記設定パラメータが前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報に含まれなくて、かつ前記ターゲットセルと前記ソースセルとのE−RGCH組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至30のいずれかに記載のWTRU。
32.前記コントローラは、前記ソースセルと前記ターゲットセルとのE−RGCH組み合わせインデックスを判断し、前記設定パラメータがTRUEにセットされなくて、かつ前記ターゲットセルと前記ソースセルとのE−RGCH組み合わせインデックスが異なる場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至31のいずれかに記載のWTRU。
33.前記コントローラは、前記ターゲットセルと前記ソースセルとを制御するノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応しない場合、前記MAC−hs/ehsエンティティをリセットするように構成される実施形態26乃至32のいずれかに記載のWTRU。
34.前記コントローラは、前記事前にロードされたターゲットセルHS−DSCH設定情報と共に前記ターゲットセル用の事前にロードされたE−DCH設定情報を受信し、前記事前にロードされたE−DCH設定情報を使用してE−DCHサービングセル変更を実行するように構成される実施形態26乃至33のいずれかに記載のWTRU。
35.前記コントローラは、ハンドオーバーコマンドにおいて前記ターゲットセル用のE−DCH設定情報を受信し、前記E−DCH設定情報を使用してサービングE−DCHセル変更を実行するように構成される実施形態26乃至34のいずれかに記載のWTRU。
36.サービングHS−DSCHセル変更のための方法。
37.ターゲットセルの信号強度がソースセルの信号強度を上回る時に測定レポートを送ることを備える実施形態36に記載の方法。
38.前記ターゲットセル用の共通HS−DSCHリソースを受信することを備える実施形態36乃至37のいずれかに記載の方法。
39.前記共通HS−DSCHリソースを使用して前記ターゲットセル上のHS−SCCHを監視すること備える実施形態38に記載の方法。
40.HS−DSCHサービングセル変更を表示するHS−SCCH命令を前記ターゲットセルから受信することを備える実施形態39に記載の方法。
41.前記ターゲットセル経由でハンドオーバーコマンドメッセージを受信することを備える実施形態38乃至40のいずれかに記載の方法。
42.前記ハンドオーバーコマンドメッセージは、前記ハンドオーバーコマンドメッセージの受信者の識別子を含む実施形態41に記載の方法。
43.サービングHS−DSCHセル変更を実行するように構成されるWTRU。
44.トランシーバは、前記ターゲットセル用の共通HS−DSCHリソースを使用してターゲットセル上のHS−SCCHを監視するおよび前記ターゲットセル経由でHS−DSCHサービングセル変更を表示するHS−SCCH命令を受信するように構成されることを備える実施形態43に記載のWTRU。
45.前記ターゲットセル経由でハンドオーバーコマンドメッセージを受信するように構成されるコントローラを備える実施形態44に記載のWTRU。
46.前記コントローラは、前記ハンドオーバーコマンドメッセージに含まれる識別子に基づいて前記ハンドオーバーコマンドメッセージを受信するように構成される実施形態45に記載のWTRU。
【0046】
発明の特徴および要素は、特定の組み合わせにおいて上記で説明されるが、それぞれの特徴または要素を、他の特徴および要素を用いずに単独でまたは他の特徴および要素の有無にかかわらずさまざまな組み合わせにおいて使用することができる。本明細書で提供される方法またはフロー図を、コンピュータプログラム、ソフトウェア、または汎用のコンピュータまたはプロセッサが実行するためのコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセルメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気媒体、CD−ROMディスク等の磁気光媒体、デジタル多用途ディスク(DVD)等の光媒体を含む。
【0047】
適切なプロセッサは、例を挙げると、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、標準プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、FPGA(Field Programmable Gate Array)回路、その他の種類のIC(Integrated Circuit)、および/または状態機械を含む。
【0048】
ソフトウェアと連携するプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU:Wireless Transmit Receive Unit)、ユーザ機器(UE)、端末機、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC:Redio Network Controller)、または任意のホストコンピュータに使用するための無線周波数トランシーバを実施するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、ビデオフォン、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビ受信機、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)、FM(Frequency Modulated)無線ユニット、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイユニット、OLED(Organic Light−emitting Diode)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/またはWLAN(Wireless Local Area Network)もしくはUWB(Ultra Wide Band)モジュール等のハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュールと併せて使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービングセル変更を実行するための方法であって、
ターゲットセルへのサービングセル変更のインジケータを受信するステップと、
現在のセルの送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルのTPC組み合わせインデックスの値を判断するステップと、
前記現在のセルの前記TPC組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルの前記TPC組み合わせインデックスの値が異なる場合に、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)エンティティをリセットするステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記インジケータはターゲットセル高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH:High Speed Downlink Shared Channel)命令を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MACエンティティはMAC高速(MAC−hs)エンティティを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記MACエンティティはMAC拡張高速(MAC−ehs)エンティティを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットセルに関連付けられたHS−DSCH事前設定情報を受信するステップと、
前記HS−DSCH事前設定情報を格納するステップと、
前記HS−DSCH事前設定情報に基づいて前記MACエンティティをリセットするステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
サービングセル変更を実行するための無線送信/受信ユニット(WTRU:Wireless Transmit/Receive Unit)であって、
ターゲットセルへのサービングセル変更のインジケータを受信するように構成されるトランシーバと、
現在のセルの送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルのTPC組み合わせインデックスの値を判断し、
前記現在のセルの前記TPC組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルの前記TPC組み合わせインデックスの値が異なる場合に、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)エンティティをリセットする
ように構成されるプロセッサと
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項7】
前記インジケータはターゲットセル高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH:High Speed Downlink Shared Channel)命令を含むことを特徴とする請求項6に記載のWTRU。
【請求項8】
前記MACエンティティはMAC高速(MAC−hs)エンティティを含むことを特徴とする請求項6に記載のWTRU。
【請求項9】
前記MACエンティティはMAC拡張高速(MAC−ehs)エンティティを含むことを特徴とする請求項6に記載のWTRU。
【請求項10】
前記トランシーバは、前記ターゲットセルに関連付けられたHS−DSCH事前設定情報を受信するようにさらに構成され、
前記WTRUは、前記HS−DSCH事前設定情報を格納するように構成されるメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記HS−DSCH事前設定情報に基づいて前記MACエンティティをリセットするようにさらに構成されることを特徴とする請求項6に記載のWTRU。
【請求項11】
サービングセル変更を実行するための無線送信/受信ユニット(WTRU:Wireless Transmit/Receive Unit)であって、
ターゲットセル高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH:High Speed Downlink Shared Channel)命令を受信するように構成されるトランシーバと、
ターゲットセル事前設定情報における媒体アクセス制御(MAC)リセットインジケータの値を判断し、
前記MACリセットインジケータの値がTRUEにセットされた場合に、MACエンティティをリセットし、
前記MACリセットインジケータの値がFALSEにセットされたという判断の場合に、現在のセルの送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルのTPC組み合わせインデックスの値を判断し、
前記現在のセルの前記TPC組み合わせインデックスの値と前記ターゲットセルの前記TPC組み合わせインデックスの値が異なる場合に、前記MACエンティティをリセットする
ように構成されるプロセッサと
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項12】
前記MACリセットインジケータはサービングセル変更MACリセット情報要素を含むことを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項13】
前記MACエンティティはMAC高速(MAC−hs)エンティティまたはMAC拡張高速(MAC−ehs)エンティティのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記ターゲットセルおよび前記現在のセルを制御するノードBがMAC−hs/ehsの保存を対応しない場合に、前記MACエンティティをリセットするように構成されることを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項15】
前記プロセッサは、ターゲットセルHS−DSCH事前設定情報と共に前記ターゲットセル用の拡張専用チャネル(E−DCH:Enhanced Dedicated Channel)事前設定情報を受信し、前記E−DCH事前設定情報を使用してE−DCHサービングセル変更を実行するように構成されることを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項16】
前記プロセッサは、ハンドオーバーコマンドにおける前記ターゲットセル用の拡張専用チャネル(E−DCH:Enhanced Dedicated Channel)設定情報を受信し、前記E−DCH設定情報を使用してサービングE−DCHセル変更を実行するように構成されることを特徴する請求項11に記載のWTRU。
【請求項17】
前記トランシーバは、前記ターゲットセル事前設定情報を受信するようにさらに構成され、
前記WTRUは、前記ターゲットセル事前設定情報を格納するように構成されるメモリをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のWTRU。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−235518(P2012−235518A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−168754(P2012−168754)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2010−545184(P2010−545184)の分割
【原出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】