説明

サーボプレス機

【課題】 加工時の熱膨張等に起因して発生する下死点の変動を抑えて高精度のプレス加工を行うことができるサーボプレス機を提供すること。
【解決手段】 フレーム本体2と、フレーム本体2に往復動自在に支持されたガイドロッド18,20と、ガイドロッド18,20の一端部に装着されたラム30と、それらの他端部に装着された連結ビーム28とを備えたサーボプレス機。連結ビーム28のスタンド84には支持ピン90を介して揺動アーム82が揺動自在に連結されている。フレーム本体2には第1及び第2クランクシャフト44,46が回転自在に支持され、第1クランクシャフト44に装着された第1コネクタ78が揺動アーム82の一端部に連結され、また第2クランクシャフト46に装着された第2コネクタ80が揺動アーム82の他端部に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明には、サーボモータの回転駆動力を利用してクランクシャフトを連続的に、又は所定角度範囲にわたって揺動回転し、このクランクシャフトの回転によってラムを往復移動させてプレス加工を施すサーボプレス機に関する。
【0002】
【従来の技術】加工すべきシート状材料にプレス加工を施すためのプレス機は、一般に、フレーム本体と、このフレーム本体に上下方向に往復移動自在に支持された複数本のガイドロッドと備え、複数本のガイドロッドの一端部にラムが装着され、それらの他端部に連結ビームが装着される。フレーム本体には、また、クランクシャフトが回転自在に支持され、このクランクシャフトのクランク部と連結ビームとの間にコネクタが介在され、コネクタの一端部が上記クランク部に回転自在に連結され、その他端部が連結ビームの所定部位に旋回自在に連結される。そして、フレーム本体に静止金型が取り付けられ、またラムに可動金型が取り付けられる。
【0003】このように構成されているので、クランクシャフトが所定方向に回転されると、コネクタが揺動しながら上下方向に往復動し、これによって連結ビーム、複数本のガイドロッド及びラムがフレーム本体に対して一体的に上下動し、可動金型及び静止金型が加工域に位置するシート状部材に作用することよってシート状部材にプレス加工が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなプレス機では、コネクタが所定方向に回転駆動されることに関連して振動が発生し易く、発生する振動が大きくなるとシート状材料への高精度のプレス加工が困難となる。また、このようなプレス機では、クランクシャフトのクランク部と連結ビームとがコネクタを介して単に連結されているのみであるので、上下方向に往復動するラム、換言するとこれに装着された可動金型の下死点が変動するおそれがある。即ち、加工初期においてはコネクタ、ガイドロッド等の温度は低いが、加工時間が長くなると、まずクランクシャフト及びコネクタの温度が上昇し、コネクタの熱膨張によって下死点が加工初期よりも下方に下がる傾向にあり、そして更に長く加工を続けると、複数本のガイドロッドの温度も上昇し、これらガイドロッドの熱膨張によって下死点が加工初期よりも上昇する傾向にある。このように加工時間にともなってラムの下死点が変動する傾向にあり、このようにして下死点が変動すると、静止金型及び可動金型のシート状材料への作用状態が変動し、このことに起因してもシート状部材への高精度のプレス加工が困難となる。
【0005】本発明の目的は、加工時の振動の発生を抑えて高精度のプレス加工を行うことができるサーボプレス機を提供することである。また、本発明の他の目的は、加工時の熱膨張等に起因して発生する下死点の変動を抑えて高精度のプレス加工を行うことができるサーボプレス機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、フレーム本体と、前記フレーム本体に所定方向に往復移動自在に支持された複数本のガイドロッドと、前記複数本のガイドロッドの一端部に装着されたラムと、前記複数本のガイドロッドの他端部に装着された連結ビームと、前記連結ビームに固定されたスタンドと、前記スタンドに支持ピンを介して揺動自在に連結された揺動アームと、前記フレーム本体に回転自在に支持された第1及び第2クランクシャフトと、前記第1クランクシャフトのシャフト部に駆動連結された第1サーボモータと、前記第2クランクシャフトのシャフト部に駆動連結された第2サーボモータと、前記第1クランクシャフトのクランク部と前記揺動アームの一端部とを連結する第1コネクタと、前記第2クランクシャフトのクランク部と前記揺動アームの他端部とを連結する第2コネクタと、前記第1及び前記第2サーボモータの相対的回転位相を調整するための回転位相調整手段とを備え、前記第1及び前記第2サーボモータは相互に反対方向に回転駆動され、これによって前記揺動アーム、前記支持ピン、前記スタンド、前記連結ビーム及び前記複数本のガイドロッドを介して前記ラムが所定方向に往復移動され、また、前記回転位相調整手段によって前記第1及び前記第2サーボモータの相対的回転位相が調整され、これによって、前記ラムの下死点位置が補正されることを特徴とするサーボプレス機である。
【0007】本発明に従えば、フレーム本体に二本のクランクシャフトが設けられ、第1クランクシャフトに第1サーボモータが駆動連結され、第2クランクシャフトに第2サーボモータが駆動連結されている。そして、第1サーボモータと第2サーボモータとが相互に反対方向に回転駆動されるので、第1クランクシャフトと第2クランクシャフトの回転方向が反対方向となり、これによって第1及び第2クランクシャフトの回転によって生じる振動は相互に打ち消し合うように作用し、かくして加工時の振動の発生が抑えられ、高精度のプレス加工が可能となる。また、フレーム本体に往復動自在に支持された複数本のガイドロッドの一端部にラムが装着され、そられの他端部に連結ビームが装着され、連結ビームに設けられたスタンドに支持ピンを介して揺動アームが揺動自在に連結されてる。そして、第1クランクシャフトのクランク部に連結された第1コネクタが揺動アームの一端部に連結され、第2クランクシャフトのクランク部に連結された第2コネクタが揺動アームの他端部に連結されている。このような構成に関連して、更に、第1及び第2サーボモータの相対的回転位相を調整するための回転位相調整手段が設けられている。従って、この回転位相調整手段によって第1及び第2サーボモータの相対的回転位相を調整すると、揺動アームが揺動自在である故に、第1及び第2クランクシャフトの回転に伴う第1及び第2コネクタの揺動状態が変わり、これによってラムの下死点位置を補正することができる。
【0008】また、本発明では、前記複数本のガイドロッドは上下方向に移動自在に前記フレーム本体に支持され、前記第1及び前記第2クランクシャフトは間隔をおいて水平方向に延び、また前記支持ピンは前記第1及び前記第2クランクシャフトに実質上平行に延びていることを特徴とする。本発明に従えば、複数本のガイドロッドは上下方向に移動自在であり、第1及び第2クランクシャフト及び支持ピンは水平方向に延びているので、揺動アームは支持ピンを中心として上下方向に揺動し、かかる揺動アームの揺動でもってラムの下死点位置を補正することができる。
【0009】また、本発明では、前記第1サーボモータは加工毎に正転、逆転を繰り返し、前記第2サーボモータは加工毎に逆転、正転を繰り返すことを特徴とする。本発明に従えば、第1サーボモータは正転、逆転を繰り返し、第2サーボモータは逆転、正転を繰り返すので、第1クランクシャフトは所定角度範囲にわたっる所定方向及びこれと反対方向の回転を繰り返し、一方第2クランクシャフトは所定角度範囲にわたって所定方向と反対方向及び所定方向の回転を繰り返し、第1及び第2クランクシャフトの所定範囲の揺動回転でもってプレス加工を施すことができる。このように構成した場合、第1及び第2クランクシャフトの揺動回転角度範囲を調整することによって、ラムの上死点位置を調整することができ、また、このことに関連して加工タクトを調整することができる。
【0010】また、本発明では、前記ラムに関連して下死点検出センサが設けられ、前記下死点検出センサの検出位置と基準下死点位置との差に基づいて前記回転位相調整手段は前記第1及び/又は前記第2サーボモータの回転開始タイミングを補正し、これによって前記ラムの下死点位置が補正されることを特徴とする。本発明に従えば、回転位相調整手段は下死点検出センサの検出位置と基準下死点位置との差に基づいて第1及び/又は第2サーボモータの回転開始タイミングを補正するので、簡単な制御でもって第1及び第2サーボモータの相対的回転位相を調整してラムの下死点位置を補正することができる。
【0011】更に、本発明では、前記第1サーボモータは所定方向に連続的に回転駆動され、前記第2サーボモータは前記所定方向と反対方向に連続的に回転駆動されることを特徴とする。本発明に従えば、第1及び第2サーボモータは相互に反対方向に連続的に回転駆動されるので、高速でもって高精度のプレス加工を施すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明に従うサーボプレス機の一実施形態について説明する。図1は、本発明に従うサーボプレス機の一実施形態を正面から見た断面図であり、図2は、図1のサーボプレス機を横側から見た断面図であり、図3は図2におけるIII−III線による断面図であり、図4は、図2におけるIV−IV線による断面図である。図1〜図3を参照して、図示のサーボプレス機は、工場の床面等に設置されるフレーム本体2を備え、フレーム本体2は略矩形状の底フレーム4と、この底フレーム4から上方に延びる4側フレーム6,8,10,12と、これら側フレーム6,8,10,12の上端部を接続する上フレーム14を有している。このフレーム本体2の4側フレーム6,8,10,12によって規定される4つの隅部には支持突部15が一体的に設けられている。
【0013】フレーム本体2には複数本、この実施形態では4本のガイドロッド16,18,20,22が所定方向に移動自在に支持されている。フレーム本体2の各支持突部15には支持スリーブ24が装着され、またフレーム本体2の上フレーム14の4角部には各支持突部15に対応して支持スリーブ26が装着され、ガイドロッド16,18,20,22の一方端側(図1及び図2において下端側)は支持突部15の支持スリーブ24に、またそれらの他方端側(図1及び図2において上端側)は上フレーム14の支持スリーブ26にそれらの軸線方向に沿って移動自在に、即ちサーボプレス機の上下方向に移動自在に装着されている。
【0014】これらガイドロッド16,18,20,22の端部(図1及び図2において下端部)には略矩形状の連結ビーム28が取り付けられ、またそれらの他方側(図1及び図2において上端側)は上フレーム14を貫通して上方に延びており、上フレーム14から突出する端部にラム30が取り付けられている。この形態では、連結ビーム28の4角部には貫通孔が形成され、各ガイドロッド16,18,20,22の一端部には雄ねじ部が設けられており、各ガイドロッド16,18,20,22の一端部を対応する貫通孔を通して突出させ、貫通孔から突出する雄ねじ部に固定ナット32を螺着することによって、連結ビーム28がガイドロッド16,18,20,22に取り付けられている。また、ラム30の4角部には貫通孔が形成され、各ガイドロッド16,18,20,22の他端部には雄ねじ部が設けられており、各ガイドロッド16,18,20,22の他端部を対応する貫通孔を通して突出させ、貫通孔から突出する雄ねじ部に固定ナット34を螺着することによって、ラム30がガイドロッド16,18,20,22の他端部に取り付けられている。従って、4本のガイドロッド16,18,20,22、連結ビーム28及びラム30は、後述するように、フレーム本体2に対して一体的に上下方向に往復動する。
【0015】ラム30の下面には可動金型(図示せず)が取り付けられる。また、フレーム本体2の上フレーム14の上面にはボルスタ32が装着され、このボルスタ32の上面に静止金型(図示せず)が取り付けられる。可動金型と静止金型との間には加工域が存在し、加工すべきシート状材料(図示せず)はこの加工域を通して搬送される。ボルスタ32には上記加工域に対応して排出孔33が形成され、また上フレーム14にはボルスタ32の排出孔33から下方に傾斜して延びる排出通路36が形成されている。従って、連結ビーム28、ガイドロッド16,18,20,22及びラム30が上下方向に往復動することによって、静止金型及び可動金型が加工域に位置するシート状材料に作用してプレス加工、例えば打抜加工が施され、打ち抜かれた被加工物(図示せず)がボルスタ32の排出孔33及び上フレーム14の排出通路36を通して排出される。
【0016】連結ビーム28は、駆動機構42の作用によって上下動される。図示の駆動機構42は、所定方向(図1において左右方向、図2において紙面に垂直な方向、図3において上下方向)に間隔をおいて配設された第1及び第2クランクシャフト44,46を備え、第1のクランクシャフト44はプレス機の右部(図1において右側部、図3において下側部)にて上フレーム14から垂下する一対の第1垂下部48,50に軸受52を介して回転自在に支持され、また第2クランクシャフト46はプレス機の左部(図1において左側部、図3において上側部)にて上フレーム14から垂下する一対の第2垂下部54,56に軸受58を介して回転自在に支持されている。
【0017】駆動機構42は、第1及び第2クランクシャフト44,46を回転駆動するための第1及び第2サーボモータ60,62を含み、第1及び第2サーボモータ60,62がフレーム本体2の側フレーム10の外面に取付ブラケット64を介して取り付けられている。第1クランクシャフト44のシャフト部66の一端部は一方の第1垂下部48を貫通して突出し、この突出端部と第1サーボモータ60の出力軸68とが第1カップリング70を介して駆動連結され、また第2クランクシャフト46のシャフト部72の一端部は一方の第2垂下部54を貫通して突出し、この突出部と第2サーボモータ62の出力軸74とが第2カップリング76を介して駆動連結されている(図3参照)。このように駆動連結されているので、第1(第2)サーボモータ60(62)が正転すると、第1(第2)クランクシャフト44(46)が所定方向に回転駆動され、また第1(第2)サーボモータ60(62)が逆転すると、第1(第2)クランクシャフト44(46)が所定方向と反対方向に回転駆動される。
【0018】第1及び第2クランクシャフト44,46と連結ビーム28とは、一対のコネクタ78,80及び揺動アーム82を介して連結されている。図4をも参照して、この形態では、連結ビーム28の略中央部にスタンド84が設けられ、このスタンド84には上方に延びる連結部86が設けられ、この連結部86に揺動アーム82の中央部が揺動自在に連結されている。図示の形態では、スタンド84の連結部86にはスリット88が形成され、このスリット88内に揺動アーム82が挿入され、連結部86及び揺動アーム82を貫通して支持ピン90を装着することによって、揺動アーム82が揺動自在に連絡されている。
【0019】第1コネクタ78の一端部は第1クランクシャフト44のクランク部92に軸受を94を介して回転自在に連結され(図3参照)、その他端部は連結ピン96を介して揺動アーム82の一端部に揺動自在に連結されている。この形態では、第1コネクタ78の他端部にはスリットが形成されており、このスリット内に揺動アーム82の一端部を位置付け、第1コネクタ78の他端部及び揺動アーム82の一端部を貫通して連結ピン96を装着することによって、両者が連結ピン96を介して連結されている(図4参照)。また、 第2コネクタ80の一端部は第2クランクシャフト46のクランク部98に軸受を100を介して回転自在に連結され(図3参照)、その他端部は、第1コネクタ78の連結様式と同様にして連結ピン102を介して揺動アーム82の他端部に揺動自在に連結されている(図4参照)。このように構成されているので、第1及び第2サーボモータ60,62によって第1及び第2クランクシャフト44,46が所要の通りに回転されると、第1及び第2コネクタ78,80が揺動され、揺動アーム82及びスタンド84を介して連結ビーム28(これとともにガイドロッド16,18,20,22及びラム30)が上下方向に往復動される。
【0020】この実施形態では、ラム30が上下方向に往復動されることに関連して、第1及び第2クランクシャフト44,46はプレス機の横方向に間隔をおいて前後方向に水平に延び、フレーム本体2の背面側に第1及び第2サーボモータ60,62が配置されている。更に、支持ピン90は第1及び第2クランクシャフト44,46の下側にてこれらに実質上平行に水平方向に延びている。このように配置されているので、揺動アーム82は支持ピン90を中心として上下方向に揺動し、揺動アーム82のこのような揺動を許容することによって、ラム30の下死点位置の補正が可能となり、この実施形態では、この下死点位置の補正が後述する如く行われる。
【0021】次に、図5を参照して、図示のサーボプレス機の制御系について説明する。このプレス機では、第1及び第2クランクシャフト44,46が所定方向及びこれと反対方向に所定角度範囲にわたって揺動回転されるように制御される。図示のサーボプレス機は、更に、例えばマイクロコンピュータから構成されるコントローラ112を備えている。このコントローラ112は、第1及び第2サーボモータ60,62の回転数を設定する、換言すると第1及び第2クランクシャフト44,46が揺動回転する所定角度範囲を設定するための回転数設定手段114と、第1サーボモータ60の回転開始タイミングを補正するための回転タイミング補正演算手段116と、第1メモリ118、第2メモリ120、第3メモリ121及び補正マップ122を含んでいる。また、このコントローラ112に関連して入力手段124が設けられているとともに、ラム30に関連してその下死点位置を検出するための下死点検出センサ126が設けられている。入力手段124は入力キー及び/又はタッチキー(このタッチキーは、後述する表示手段128に関連して設けられる)(図示せず)から構成され、入力手段124を操作することによって、プレス加工の開始、停止、またプレス加工の条件などが設定され、設定された加工条件は第1メモリ118に記憶される。下死点検出センサ126はラム30(又はこのラム30に取り付けられた可動金型)の下死点位置を検出し、検出した下死点位置は第2メモリ120に記憶される。また、第3メモリ121には基準下死点位置が記憶されている。尚、下死点検出センサ126は、例えば(リニアスケール)から構成される。更に、補正マップ122には、基準下死点位置と平均下死点検出位置との距離差と回転タイミングの補正値との関係がマップとして記憶されている。
【0022】プレス機には、更に、設定した加工条件等を表示するための表示手段128が設けられている。表示手段128は例えば液晶表示装置、CRT等から構成され、液晶表示装置から構成した場合、その液晶画面をタッチキーとして機能させることができる。第1及び第2サーボモータ60,62は、コントローラ112からの作動信号によって作動制御され、コントローラ112からの作動信号は第1及び第2ドライバ130,132に送給され、第1及び第2ドライバ130,132はコントローラ112からの作動信号に基づいて第1及び第2サーボモータ60,62を作動制御する。
【0023】次に、図1、図2及び図5とともに、図6及び図7を参照して、上述したサーボプレス機によるプレス加工作業を説明する。プレス作業を開始すると、コントローラ112からの作動信号が第1及び第2ドライバ130,132に送給され、第1ドライバ130は第1サーボモータ60を正転し、第2ドライバ132は第2サーボモータ62を逆転する(ステップS−1)。かくすると、第1クランクシャフト44が所定方向に回動されるとともに、第2クランクシャフト46が所定方向と反対方向に回動され、かかる第1及び第2クランクシャフト44,66の回動によって揺動アーム82、スタンド84、連結ビーム28及びガイドロッド16,18,20,22を介してラム30がボルスタ32に向けて下方に移動される。そして、ラム30が下死点位置まで下降すると、下死点検出センサ126が下死点位置を検出し(ステップS−2)、検出した下死点位置がコントローラ112の第2メモリ120に記憶される(ステップS−3)。また、この下死点位置付近ではラム30に取り付けられた可動金型(図示せず)が加工域に位置するシート状材料に作用し、この可動金型及びボルスタ32に取り付けられた静止金型(図示せず)によってシート状材料にプレス加工が施される。この下死点を通過すると、ラム30は上昇し、第1及び第2サーボモータ60,62がステップS−1の時点から所定回転数回転するまでラム30が上昇する。
【0024】そして、第1及び第2サーボモータ60,62が所定回転数回転すると、ステップS−4からステップS−5に進み、第1及び第2サーボモータ60,62の回転が一旦停止した後コントローラ112からの作動信号に基づいて第1ドライバ130が第1サーボモータを逆転するとともに、第2ドライバ132が第2サーボモータ62を正転する。かくすると、上述とは反対に、第1クランクシャフト44が所定方向と反対方向に回動されるとともに、第2クランクシャフト46が所定方向に回動され、かかる第1及び第2クランクシャフト44,66の回動によって揺動アーム82、スタンド84、連結ビーム28及びガイドロッド16,18,20,22を介してラム30がボルスタ32に向けて再び下方に移動される。そして、ラム30が下死点位置まで下降すると、下死点検出センサ126が下死点位置を検出し(ステップS−6)、検出した下死点位置がコントローラ112の第2メモリ120に記憶される(ステップS−7)。また、この下死点位置付近ではラム30に取り付けられた可動金型(図示せず)が再び加工域に位置するシート状材料に作用し、この可動金型及びボルスタ32に取り付けられた静止金型(図示せず)によってシート状材料にプレス加工が施される。この下死点を通過すると、ラム30は上昇し、第1及び第2サーボモータ60,62がステップS−5の時点から所定回転数回転するまで、即ちラムが上死点に戻るまで上昇する。このように第1及び第2サーボモータ60,62の回転によって第1及び第2クランクシャフト44,46が所定角度範囲にわたって揺動回転することによって、ラム30が下死点を通過する毎に加工域に位置するシート状材料にプレス加工が施される。
【0025】このサーボプレス機においては、第1及び第2サーボモータ60,62が相互に反対方向に回転され、これによって第1及び第2クランクシャフト44,46も相互に反対方向に回動されるので、第1サーボモータ60及び第1クランクシャフト44の回転に起因して発生する振動と、第2サーボモータ62及び第2クランクシャフト46の回転に起因して発生する振動とが、互いに打ち消す合うように作用し、これによって加工時の振動の発生を効果的に抑えることができ、高精度のプレス加工が可能となる。
【0026】ここで、図8を参照して、第1及び第2クランクシャフト44,46の回転角度位置とラム30の上下方向位置との関係について説明する。例えば、第1サーボモータ60によって回転される第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が図8(a)に示す回転角度位置A1(水平状態から最下位点に向けて矢印142で示す方向(所定方向)に30度回転した角度位置)から回転を開始し、第2サーボモータ62によって回転される第2クランクシャフト46のクランク部98の最大径部が図8(a)に示す回転角度位置B1(水平状態から最下位点に向けて矢印144で示す方向(上記所定方向と反対方向)に60度回転した角度位置)から回転を開始するとすると、この回転開始時点においては揺動アーム82は、図8(a)で示すように、その一端部が他端部よりも上方に位置するように傾斜し、支持ピン90はラム30の上死点に対応する位置に位置する。
【0027】この状態から第1クランクシャフト44が矢印142で示す方向に、また第2クランクシャフト46が矢印144で示す方向に30度回転すると、図8(b)に示す状態となる。即ち、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が水平状態から矢印142で示す方向に60度回転した回転角度位置A2に、また第2クランクシャフト46のクランク部98が水平状態から矢印144で示す方向に90度回転した回転角度位置B2(最下位点)に回転し、揺動アーム82全体が、図8(a)に示す位置よりも下方に移動するとともに、その傾斜が図8(a)に示す状態よりも小さくなり、従ってラム30は下死点に向けて下降する。
【0028】図8(b)に示す状態から更に第1クランクシャフトが矢印142で示す方向に、また第2クランクシャフト46が矢印144で示す方向に15度回転すると、図8(c)に示す状態となる。即ち、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が水平状態から矢印142で示す方向に75度回転した回転角度位置A3に、また第2クランクシャフト46のクランク部98が水平状態から矢印144で示す方向に105度回転した回転角度位置B3に回転し、揺動アーム82全体が、図8(b)に示す位置よりも更に下方に移動するとともに実質上水平になる。このとき、図8(a)〜(e)から理解されるように、支持ピン90は最も下方に位置し、これに対応してラム30が下死点に位置する。
【0029】図8(c)に示す状態から第1クランクシャフト44が矢印142で示す方向に、また第2クランクシャフト46が矢印144で示す方向に15度回転すると、図8(d)に示す状態となる。即ち、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が水平状態から矢印142で示す方向に90度回転した回転角度位置A4(最下位点)に、また第2クランクシャフト46のクランク部98が水平状態から矢印144で示す方向に120度回転した回転角度位置B4に回転し、揺動アーム82全体が、図8(c)に示す位置よりも上方に移動するとともに、その傾斜状態が図8(b)に示す状態と反対の状態(揺動アーム82の他端部がその一端部よりも上方に位置する)なり、従ってラム30は上死点に向けて上昇する。
【0030】そして、図8(d)に示す状態から第1クランクシャフト44が矢印142で示す方向に、また第2クランクシャフト46が矢印144で示す方向に更に30度回転すると、図8(e)に示す状態となる。即ち、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が水平状態から矢印142で示す方向に120度回転した回転角度位置A5に、また第2クランクシャフト46のクランク部98が水平状態から矢印144で示す方向に150度回転した回転角度位置B5に回転し、揺動アーム82全体が、図8(d)に示す位置よりも更に上方に移動するとともに、その傾斜状態が図8(a)に示す状態と反対の状態なり、ラム30は上死点位置する。
【0031】このようにしてラム30が上死点に位置すると、上述したように、第1クランクシャフト44は矢印142で示す方向と反対方向に、また第2クランクシャフト46は矢印144で示す方向とは反対方向に回転され、そのクランク部92の最大径部は回転角度位置A5から回転角度位置A4〜A2を通って初期の回転角度位置A1まで回転するとともに、他方のクランク部98の最大径部は回転角度位置B5から回転角度位置B4〜B2を通って初期の回転角度位置B1に回転する。
【0032】第1及び第2クランクシャフト44,46は上述したように所定角度範囲、例えば90度の角度範囲にわたる揺動回転が繰り返し遂行され、所定角度範囲回転する毎にラム30が下死点を通して昇降動され、シート状材料にプレス加工が施される。図8(a)〜(e)から理解されるように、第1及び第2クランクシャフト44,46のクランク部92,98の最大径部の回転角度位置A1,B1及びA5,B5は、ラム30の上死点と密接に関連しており、この回転角度位置を変えることによってラム30(これに装着された可動金型)の上死点位置を変更することができ、この実施形態では、入力手段124によるキー入力によって第1及び第2サーボモータ60,62の回転数、換言すると第1及び第2クランクシャフト44,46の揺動回転角度範囲を設定することができる。
【0033】上述したようにして第1及び第2クランクシャフト44,46の揺動回転が行われると、ステップS−8からステップS−9に進み、プレス機によって所定回数加工、例えば10回加工したか否かが判断され、所定回数の加工が終了していない場合、ステップS−1に戻り、所定回数の加工が終了するまでステップS−1〜ステップS−9が繰り返し遂行される。一方、所定回数の加工が終了すると、ステップS−9からステップS−10に進み、プレス加工が終了したか否かが判断される。そして、プレス加工を継続して行う場合、ステップS−11にて下死点補正が後述する如くして行われ、その後ステップS−1に戻り、上述したプレス加工が継続して遂行される。
【0034】次いで、図7を参照して、ステップS−11における下死点補正について詳述すると、下死点補正を行う場合、ます、コントローラ112の回転タイミング補正演算手段116によって平均検出値が演算される(ステップS11−1)。この演算は、下死点検出センサ126によって検出された後第2メモリ120に記憶された下死点位置の平均値を求めることによって行われる。下死点の平均値を演算すると、次に、回転タイミング補正演算手段116により第3メモリ121に記憶された基準下死点位置と平均化した検出下死点位置とを比較して両者の位置差が求められ(ステップS11−2)、ステップS11−3においてこの大きさが所定範囲内か否かが判断される。求めた上記位置差が所定範囲以内であると、ラム30(これに装着された可動金型)の下死点が実質上変動しておらず、従って下死点を補正することなくステップS−1に戻る。これに対して、上記位置差が所定範囲を超えると、加工時の熱膨張によって下死点が変動したとして下死点補正動作が行われる。
【0035】この下死点補正動作は、この実施形態では、基準下死点位置と検出下死点位置との位置差に基づいてコントローラ112の補正マップ122から第1サーボモータ60の回転タイミング補正値が読み取られ(ステップS11−4)、次いでコントローラ112からの回転タイミング調整信号によって第1サーボモータ60が読み取られた回転タイミング補正値だけ回転され(ステップS11−5)、その後ステップS−1に戻る。即ち、ステップS−1における第2サーボモータ62の回転開始に先立って、コントローラ112からの回転タイミング調整信号によって第1サーボモータ60が上記回転タイミング補正値だけ予め回転駆動され、これによって第1及び第2サーボモータ60,62の相対的回転位相が調整され、その後ステップS−1が遂行され、第1及び第2サーボモータ60,62が上述したように回転される。このことから、コントローラ112は、回転位相調整手段としても機能する。
【0036】例えば、ステップS−1の開始に先立って、第1サーボモータ60が矢印142で示す方向に回転タイミング補正量(例えば5度程度)回転すると、第1サーボモータ60の揺動回転範囲は矢印142で示す方向に回転タイミング補正量ずれることになる。このように予め回転させた場合、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が矢印142で示す方向に図8R>8(c)に示す回転角度位置A3を幾分超えるまで回転し、第2クランクシャフト46のクランク部98の最大径部が矢印144で示す方向に図8(c)に示す回転角度位置B3の幾分手前まで回転した時点で揺動アーム82が実質上水平状態となり、支持ピン90が最も下方に位置するようになる。従って、図8(c)を参照することによって理解されるように、このように回転タイミングを補正した場合、支持ピン90の最下位位置が若干下方に変動し、これによってラム30の下死点位置が若干下方に補正される。
【0037】これとは反対に、第1サーボモータ60が矢印142で示す方向と反対方向に回転タイミング補正量回転すると、第1サーボモータ60の揺動回転範囲は矢印142で示す方向と反対方向に回転タイミング補正量ずれることになる。このように予め回転させた場合、第1クランクシャフト44のクランク部92の最大径部が矢印142で示す方向に図8(c)に示す回転角度位置A3の幾分手前まで回転し、第2クランクシャフト46のクランク部98の最大径部が矢印144で示す方向に図8(c)に示す回転角度位置B3を幾分超えるまで回転した時点で揺動アーム82が実質上水平状態となり、支持ピン90が最も下方に位置するようになる。従って、この場合に支持ピン90の最下位位置が若干上方に変動し、ラム30の下死点位置が若干上方に補正される。
【0038】このように、ステップS−1の遂行に先立って第1サーボモータ60を幾分回動させることによって、ラム30(これに装着された可動金型)の下死点位置を基準下死点位置に実質上一致するように補正することができ、これによって加工時の熱膨張に伴う下死点変動を実質上なくして高精度のプレス加工を行うことができる。尚、この実施形態では、予め第1サーボモータ60を回転させて第1及び第2サーボモータ60,62の相対的回転位相を調整してラム30の下死点位置を補正しているが、これに代えて、予め第2サーボモータ62を回転させて、或いは予め第1及び第2サーボモータ60,62を所要の通りに回転させて第1及び第2サーボモータ60,62の相対的回転位相を調整するようにしてもよい。
【0039】以上、本発明に従うサーボプレス機の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。例えば、図示の実施形態では、4本のガイドロッド16,18,20,22を備えたプレス機に適用して説明したが、例えば2本のガイドロッドを備えたものにも同様に適用することができる。また、例えば、図示の実施形態では、連結ビーム28、第1及び第2クランクシャフト44,46並びに揺動アーム82等がラム30の下方に配置された形態のプレス機に適用して説明したが、これに限定されることなく、連結ビーム28並びに第1及び第2クランクシャフト44,46等がラム30の上方に配置された形態のものにも同様に適用することができる。
【0040】更に、図示の実施形態では、第1及び第2サーボモータ60,62の正逆回転によって第1及び第2クランクシャフト44,46を所定範囲にわたって揺動回転する構成であるが、これに限定されず、第1サーボモータ60を所定方向に、また第2サーボモータ62を所定方向と反対に連続的に回転駆動するように構成してもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明の請求項1のサーボプレス機によれば、第1サーボモータと第2サーボモータとが相互に反対方向に回転駆動されるので、これによって第1及び第2クランクシャフトの回転によって生じる振動は相互に打ち消し合うように作用し、加工時の振動の発生を抑えることができる。また、回転位相調整手段によって第1及び第2サーボモータの相対的回転位相を調整することができるので、ラムの下死点位置を補正して加工時の下死点位置の変動を抑えることができる。
【0042】また、本発明の請求項2のサーボプレス機によれば、揺動アームは支持ピンを中心として上下方向に揺動し、かかる揺動アームの揺動でもってラムの下死点位置を補正することができる。また、本発明の請求項3のサーボプレス機によれば、第1サーボモータは正転、逆転を繰り返し、第2サーボモータは逆転、正転を繰り返すので、第1及び第2クランクシャフトの所定範囲の揺動回転でもってプレス加工を施すことができる。
【0043】また、本発明の請求項4のサーボプレス機によれば、回転位相調整手段は下死点検出センサの検出位置と基準下死点位置との差に基づいて第1及び/又は第2サーボモータの回転開始タイミングを補正するので、簡単な制御でもってラムの下死点位置を補正することができる。更に、本発明の請求項5のサーボプレス機によれば、第1及び第2サーボモータは相互に反対方向に連続的に回転駆動されるので、高速でもって高精度のプレス加工を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うサーボプレス機の一実施形態を正面から見た断面図である。
【図2】図1のサーボプレス機を横側から見た断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線による断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線による断面図である。
【図5】図1のサーボプレス機の制御系を簡略的に示すブロック図である。
【図6】図1のサーボプレス機によるプレス加工の作業の流れを示すフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートのステップS−11の内容を更に詳細に示すフローチャートである。
【図8】図8(a)〜(e)は、図1のサーボプレス機における第1及び第2クランクシャフトのクランク部の回転角度位置と揺動アーム及び支持ピンの位置との関係を示す簡略図である。
【符号の説明】
2 フレーム本体
16,18,20,22 ガイドロッド
28 連結ビーム
30 ラム
32 ボルスタ
44,46 クランクシャフト
60,62 サーボモータ
66,72 シャフト部
78,80 コネクタ
82 揺動アーム
84 スタンド
90 支持ピン
92,98 クランク部
112 コントローラ
116 回転タイミング補正演算手段
126 下死点検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレーム本体と、前記フレーム本体に所定方向に往復移動自在に支持された複数本のガイドロッドと、前記複数本のガイドロッドの一端部に装着されたラムと、前記複数本のガイドロッドの他端部に装着された連結ビームと、前記連結ビームに固定されたスタンドと、前記スタンドに支持ピンを介して揺動自在に連結された揺動アームと、前記フレーム本体に回転自在に支持された第1及び第2クランクシャフトと、前記第1クランクシャフトのシャフト部に駆動連結された第1サーボモータと、前記第2クランクシャフトのシャフト部に駆動連結された第2サーボモータと、前記第1クランクシャフトのクランク部と前記揺動アームの一端部とを連結する第1コネクタと、前記第2クランクシャフトのクランク部と前記揺動アームの他端部とを連結する第2コネクタと、前記第1及び前記第2サーボモータの相対的回転位相を調整するための回転位相調整手段とを備え、前記第1及び前記第2サーボモータは相互に反対方向に回転駆動され、これによって前記揺動アーム、前記支持ピン、前記スタンド、前記連結ビーム及び前記複数本のガイドロッドを介して前記ラムが所定方向に往復移動され、また、前記回転位相調整手段によって前記第1及び前記第2サーボモータの相対的回転位相が調整され、これによって、前記ラムの下死点位置が補正されることを特徴とするサーボプレス機。
【請求項2】 前記複数本のガイドロッドは上下方向に移動自在に前記フレーム本体に支持され、前記第1及び前記第2クランクシャフトは間隔をおいて水平方向に延び、また前記支持ピンは前記第1及び前記第2クランクシャフトに実質上平行に延びていることを特徴とする請求項1記載のサーボプレス機。
【請求項3】 前記第1サーボモータは加工毎に正転、逆転を繰り返し、前記第2サーボモータは加工毎に逆転、正転を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2記載のサーボプレス機。
【請求項4】 前記ラムに関連して下死点検出センサが設けられ、前記下死点検出センサの検出位置と基準下死点位置との差に基づいて前記回転位相調整手段は前記第1及び/又は前記第2サーボモータの回転開始タイミングを補正し、これによって前記ラムの下死点位置が補正されることを特徴とする請求項3記載のサーボプレス機。
【請求項5】 前記第1サーボモータは所定方向に連続的に回転駆動され、前記第2サーボモータは前記所定方向と反対方向に連続的に回転駆動されることを特徴とする請求項1又は2記載のサーボプレス機。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図7】
image rotate


【図6】
image rotate


【図8】
image rotate