説明

サーモプロテクタ

【課題】弾性歪エネルギーをはんだ等の可溶材による接合固定で支持している弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて良好に動作するサーモプロテクタを提供することにある。
【解決手段】ハウジング内に互いに上下に収容された両リード導体部分1、10の一方のリード導体部分1に弾性を有する接触片2が弾性歪エネルギーを保持した曲げ状態で両端部において固定21、22されており、一方の固定21が可溶材3を介しての面接合により行われ、前記曲げ状態の接触片2に他方のリード導体部分10が接触されており、この接触箇所に他方のリード導体部分及び接触片よりも軟質の導電材5が介在されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可溶材の融点または軟化点を動作温度とするサーモプロテクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子・電気機器における異常発熱を感知し、この感知に基づくカットオフ動作で機器を電源から遮断して機器の過熱を防止し、火災の発生を未然に防止するサーモプロテクタとして、弾性歪みエネルギーを蓄積しておき、可溶材の溶融乃至は軟化により弾性歪みエネルギーを解放させる方式が知られている。
例えば、図9に示すサーモプロテクタでは、弾性接触片2’の一端部21’がリード導体部分1’にリベッティングや溶接等により固定され、該弾性接触片2’が凸曲線状に曲げられて弾性曲げ歪エネルギーが加えられた状態で当該弾性接触片2’の他端部22’が前記リード導体部分1’に低融点可溶合金等の可溶材3’による面接合で固定されて弾性接触片2’の曲げ頂部が他方のリード導体部分10’に接触されており、可溶材3’の溶融乃至は軟化による前記弾性曲げ歪エネルギーの解放で前記接触が開放される(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−78954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このサーモプロテクタでは、弾性接触片2’の凸曲線頂部とリード導体部分10’との接触点pの接触抵抗を低くするために接触圧力を相当に高くする必要があり、この接触圧の増大により接触片2‘の他端部22’に作用する曲げモーメントが増し、可溶材3‘による接合界面に作用する劈開力が増加して接合界面の長期安定性が損なわれ易い。
特許文献1の実施例では、前記接触点pでの接触抵抗を低くするために前記可溶材3’よりも低融点のはんだで接触点を接合しているが、これでは、サーモプロテクタの動作の際にはんだが溶融されて糸引き現象が生じ再導通が生じ易くなる。
【0005】
本発明の目的は、弾性歪エネルギーをはんだ等の可溶材による接合固定で支持している弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて良好に動作するサーモプロテクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係るサーモプロテクタは、ハウジング内に互いに上下に収容された両リード導体部分の一方のリード導体部分に弾性を有する接触片が弾性歪エネルギーを保持した曲げ状態で両端部において固定されており、一方の固定が可溶材を介しての面接合により行われており、前記曲げ状態の接触片に他方のリード導体部分が接触されており、この接触箇所に他方のリード導体部分及び接触片よりも軟質の導電材が介在されていることを特徴とする。
請求項2に係るサーモプロテクタは、請求項1のサーモプロテクタにおいて、軟質導電材の融点が可溶材の融点よりも高くされていることを特徴とする。
請求項3に係るサーモプロテクタは、請求項1または2のサーモプロテクタにおいて、他方のリード導体部または接触片の何れかに軟質導電材5が固着されていることを特徴とする。
請求項4に係るサーモプロテクタは、請求項1〜3何れかのサーモプロテクタにおいて、軟質導電材がInまたはInを主成分とする合金であることを特徴とする。
請求項5に係るサーモプロテクタは、請求項1〜3何れかのサーモプロテクタにおいて、軟質導電材が導電性樹脂であることを特徴とする。
請求項6に係るサーモプロテクタは、請求項1〜5何れかのサーモプロテクタにおいて、接触片が他方のリード導体部分側に凸の曲線状に弾性変形されており、接触片の一端部が折り返されその折り返し部が一方のリード導体部分に可溶材を介して面接合されていることを特徴とする。
請求項7に係るサーモプロテクタは、請求項1〜6何れかのサーモプロテクタにおいて、可溶材が低融点金属であることを特徴とする。
請求項8に係るサーモプロテクタは、請求項1〜6何れか記載のサーモプロテクタにおいて、接触片の一端側と一方のリード導体部分との面接合箇所における可溶材が熱可塑性樹脂であり、接触片の他端側と一方のリード導体部分との固定が電気的導通のもとで行われていることを特徴とする。
請求項9に係るサーモプロテクタは、請求項1〜8何れかのサーモプロテクタにおいて、弾性を有する接触片が金属または金属と樹脂との重合物あるいは複合物であることを特徴とする。
請求項10に係るサーモプロテクタは、請求項1〜9何れかのサーモプロテクタにおいて、弾性を有する接触片が多層の重畳体とされていることを特徴とする。
請求項11に係るサーモプロテクタは、請求項1〜10何れかのサーモプロテクタにおいて、ハウジングが上下に二分割の分割式とされ、弾性を有する接触片が固定された一方のリード導体部分が一方の分割ハウジング片内に収容され、他方のリード導体部分が他方の分割ハウジング片内に収容されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
弾性を有する接触片が弾性歪エネルギーを保持した状態で一方のリード導体部分に固定され、少なくとも接触片の片端の固定が可溶材を介して面接合により行われ、その接触片の曲げ頂部が他方めんのリード導体部分に軟質導電材を介して接触されており、その接触界面のリード導体部位や接触片部位に凹凸があったり、同接触界面への異物の介入があっても、軟質導電材のために同接触界面の接触抵抗を低くできる。
従って、接触抵抗の低減のために接触圧力を高くする必要がなく、可溶材により一方のリード導体部分に面接合された接触片端部に作用する曲げモーメントを低くでき、その接合界面に作用する劈開力(法線方向反力)の増加を排除できる。
従って、接合界面の可溶材がクリープ変形するのを防止でき、可溶材による面接合界面を安定に保持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1の(イ)〜(ハ)は本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造の一例を示し、図1の(イ)は動作前を、図1の(ロ)は動作後をそれぞれ示し、図1の(ハ)は図1の(イ)におけるハ−ハ断面図を示している。
図1において、6はハウジング、1,10はハウジング内に互いに上下に配置されたリード導体部分である。2は弾性を有する接触片であり、先端部21が折り返されて一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合で固定され、水平方向圧縮力pにより曲げ状態とされて先端側の撓み角αL’が後述の角度αLにほぼ等しくされ、後端側22が同上リード導体部分1に撓み角0で溶接、リベッティング等により固定されている。
【0009】
このようにして曲げられた接触片2には弾性曲げ歪エネルギーが保持されている。
この曲げ接触片2に他方のリード導体部分10が軟質導電材5を介して接触されている。この軟質導電材5は他方のリード導体部分10及び接触片2より硬度が小とされており、例えばIn、Inを主成分とする合金、導電性粉末の添加により導電性とした樹脂やゴム等の導電性高分子材料を使用できる。
図1の(イ)において、接触片2の先端側21の撓み角がαL’、後端側22の撓み角が0、固定点での水平方向圧縮力がp、高さがhである弾性接触片の撓み状態は、一端固定・他端ヒンジ支持の支柱の水平方向圧縮力pによる撓み状態にほぼ等しい。
【0010】
図2は一端固定・他端ヒンジ支持の柱(Long column)の水平方向圧縮力pによる撓み状態を示している。
図2において、点(x,y)での曲げモーメントをMとすると、
【0011】
y/dx=−M/EI
が成立し(ただし、EIは柱の曲げ剛性)、曲げモーメントMxが
【0012】
=py−Mox/L
で与えられるから、凸曲線の形状yは、p/EI=kとおいて、
【0013】
y=A〔coskx−(sinkx)/kL+(x/L)−1〕
tankL=kL
で与えられ、係数Aはx=L'において凸曲線yの高さが既知のhであることから、
【0014】
x=L'=h、(dy/dx)x=L'=0
より求めることができる。
従って、ヒンジ支持端での撓み角αLは、
【0015】
αL=(dy/dx)x=L=A〔−(coskL)/L−k(sinkL)+(1/L)〕
で与えられる。
【0016】
図2において、ヒンジ支持端を力学的に凍結しても(ヒンジ支持端の撓み角をそのままにしてヒンジ支持を固定支持に変えても)力学的状態は変わらない。従って、図1の(イ)の撓み角αL’を図2における撓み角αLに等しくし、かつ接触個所eでの接触圧力を0とすれば、図1の(イ)において一方のリード導体部分1の先端側と弾性接触片2との接合箇所に曲げモーメントが作用するのを排除し得る。
接触個所eの接触界面には、In、Inを主成分とする合金、導電性樹脂等の軟質導電材5を介在させてあるから、ごく低い接触圧力で低い接触抵抗を保証でき、その接触圧力に基づき可溶材3による接合界面に作用する劈開力を僅小にでき、その接合界面に実質的に剪断応力のみを作用させることができる。従って、曲げモーメント反力に基づく劈開力により接合界面が劈開されるのをよく防止できる。
【0017】
前記接合界面の剪断応力τは接触片2に作用する水平方向圧縮力をp、接合界面の面積をSとすると、τ=p/Sで与えられ、接合界面の剪断強度をf/Sを越える強度とする必要がある。この剪断強度は充分な安全率を有するものでなくてはならず、このため面接合される部分の接触片2または一方のリード導体1の双方あるいは一方に、孔、窪み、切欠きを設けて可溶材3を食い込ませたり、面接合される接触片端部または一方のリード導体部分の一方または双方を粗面として接合界面の剪断強度を増強することが望ましい。また、前記可溶材3で面接合された界面を機械的に補強するために可溶材を盛り付けることもできる。
【0018】
前記接触片2には、金属、金属と合成樹脂との複合体を用いることができる。複合体には、金属粉を混合した樹脂も含まれる。
【0019】
前記可溶材3には、はんだ等の低融点可溶合金、低融点可溶単体金属または熱可塑性樹脂、或いは導電性粉末を添加した導電性熱可塑性樹脂を用いることができる。可溶材3を介しての面接合は、通電加熱や電磁誘導加熱等を用いた溶接により行うことができる。溶接界面にフラックスを塗布することが好ましい。
接触片全長の片面または両面に可溶材をコーティングして弾性体全長の曲げ剛性を均等化することは、曲げ応力の集中化防止に有効である。
【0020】
図1の(イ)において、一方のリード導体部分1→接触片2→接触片2と他方のリード導体部分10との接触面→他方のリード導体部分10の経路で常時電気的に導通されている。
この状態において、(1)リード導体部分10と接触片2との接触界面に軟質導電材5が介在されているから、低い接触圧力のもとでも低接触抵抗の電気的同通を保証できること、(2)可溶材3による接合界面に前記接触圧力に基づき作用する劈開力を僅小にできて接合界面のクリープ変形を防止できること、などから安定な電気的導通を確保できる。
【0021】
周囲温度の上昇により可溶材3が溶融乃至は軟化されると、図1の(ロ)に示すように、曲げ接触片2の可溶材3による拘束が解除され、その曲げ接触片2の弾性曲げ歪エネルギーが解放され、曲げ接触片2が元の直線状に復元されて他方のリード導体部分10と接触片2との接触が脱離され電気的導通が遮断される。
この際、軟質導電材5の脱落を防止するために、一方のリード導体部分1と軟質導電材5との間、または弾性接触片と軟質導電材5との間を固着しておくことが好ましい。また、一方のリード導体部分1または接触片3に予めディピングにより軟質導電材層を被覆しておくことが好ましい。

【0022】
図1の(イ)において、接触片2の撓みyが前記した通り、
y=A〔coskx−(sinkx)/kL+(x/L)−1〕
で与えられ、位置xでの曲げモーメントM(x)が
M(x)=EI・dy/dx
で与えられ、接触片2と他のリード導体部分10との接触箇所eと接触片後端22との間の接触片部分に蓄えられる弾性歪エネルギーWが
【数1】

で与えられる。
また、可溶材3による接合界面に作用する剪断力Sは
S=kEI
で表すことができる。
弾性歪エネルギーWは動作速度に関与し、剪断力Sは可溶材3による接合界面の安定性に関与し、接触片2の曲げ剛性EIを所望値に設定することが必要である。
この曲げ剛性の調整には、多層積重構成とすることが有効である。1枚ものの弾性接触片の厚みをt、巾をb、弾性率をEとすると、その弾性接触片の曲げ剛性EIは
EI=Ebt/12
で与えられ、この1枚もの弾性接触片の厚みtをn分割して積重構成にすると、その弾性接触片の曲げ剛性EI’は
EI’=Ebn(t/n)/12=Ebt/(12n
で与えられ、例えばn=2の場合、曲げ剛性を1/4にできる。
【0023】
上記において、一方のリード導体部分1と接触片2との電気的導通は、可溶材3として可溶金属や導電性熱可塑性樹脂を使用する場合、可溶材により確保できる。
一方のリード導体部分1と接触片後端部22との結着には、スポット抵抗溶接、レーザ溶接、超音波溶接、高周波溶接または電磁誘導加熱溶接等の溶接やリベッティングを使用できる。
リード導体部分と弾性接触片との溶接性を向上させるために、局部的に溶接性に優れた材料で置き換えることもできる。
可溶材3として絶縁性の熱可塑性樹脂を使用する場合、リード導体部分1と接触片後端部22との結着箇所において電気的導通性が確保される。
【0024】
図1に示す例では、接触片2の先端側21を角度ほぼαL'で折り返し、その折り返し部を一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合し、接触片2の後端側22を水平方向圧縮力pを加えた状態で角度0にて一方のリード導体部分1の後端側に溶接やリベッティングにより結着しているが、図3の(イ)に示すように接触片2の先端側21を接触片厚みの立ち上げ211を経て角度ほぼαL'で折り返し、その折り返し部を一方のリード導体部分1の先端部裏面に可溶材3を介して面接合し、接触片2の後端側22を水平方向圧縮力pを加えた状態で角度0にて一方のリード導体部分1の後端側に溶接やリベッティングにより結着することもできる。また、図3の(ロ)に示すように、接触片の先端側21を角度ほぼ(π−αL')で折り曲げ、その折り曲げ部21を一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材を介して面接合し、接触片2の後端側22を水平方向圧縮力pを加えた状態で角度0にて一方のリード導体部分1に溶接やリベッティングにより結着することもできる。
【0025】
また、図4の(イ)に示すように、接触片2の後端側22を角度ほぼαL'で折り返し、その折り返し部22を一方のリード導体部分1の上面に可溶材3を介して面接合し、接触片2の先端側21を水平方向圧縮力pを加えた状態で角度0にて一方のリード導体部分1の先端側に溶接やリベッティングにより結着すること、図4の(ロ)に示すように、接触片2の後端側22を角度ほぼ(π−αL')で折り曲げ、その折り曲げ部22を一方のリード導体部分1の上面に可溶材3を介して面接合し、接触片2の先端側21を水平方向圧縮力pを加えた状態で角度0にて一方のリード導体部分1の先端側に溶接(例えばスポット溶接)やリベッティングにより結着することも可能である。
【0026】
図5の(イ)〜(ハ)は本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造の別例を示し、図5の(イ)は動作前を、図5の(ロ)は動作後をそれぞれ示し、図5の(ハ)は図5の(イ)におけるハ−ハ断面図を示している。
図5において、5はハウジング、1,10はハウジング内に互いに上下に配置されたリード導体部分である。2は弾性を有する接触片であり、先端部がほぼ角度βL’で折り返されて一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合で固定され、水平方向圧縮力pにより曲げ状態とされて先端側21の撓み角βL’が後述の角度βLにほぼ等しくされている。後端側22は角度略(π−βL’)で折り曲げられ同上リード導体部分1に先端側21の撓み角βL’にほぼ等しい角度で溶接やリベッティングにより固定されている。曲げられた接触片2には弾性曲げ歪エネルギーが保持されている。
曲げ接触片2に前記の他方のリード導体部分10とが軟質導電材5を介して接触されている。
図5の(イ)における、先端側21の撓み角がβL’、後端側22の撓み角がほぼβL’、固定点での水平方向圧縮力がp、高さがhである弾性接触片2の撓み状態は、両端ヒンジ支持の支柱の水平方向圧縮力pによる撓み状態にほぼ等しい。
【0027】
図6は両端ヒンジ支持の柱(Long column)の水平方向圧縮力pによる撓み状態を示している。
図6において、点(x,y)での曲げモーメントをMとすると、
【0028】
y/dx=−M/EI
が成立し(ただし、EIは柱の曲げ剛性)、曲げモーメントM
【0029】
=py
で与えられるから、凸曲線の形状yは、p/EI=kとおいて、
【0030】
y=B・sinkx
sinkL=0
で与えられ、
従って、
【0031】
y=B・sin(πx/L)
で与えられる。
係数Bはx=L/2において凸曲線yの高さが既知のhであることから、
【0032】
x=L/2=h、(dy/dx)x=L/2=0
より求めることができ
【0033】
B=h
で与えられる。
従って、ヒンジ支持端での撓み角βLは、
【0034】
βL=(dy/dx)x=Lまたは0=hπ/L
で与えられる。
【0035】
図6において、ヒンジ支持端を力学的に凍結しても(両ヒンジ支持端を撓み角を同一角度のままで両固定支持に変えても)力学的状態は変わらない。従って、図5の(イ)の撓み角βL’を図6における撓み角βLにほぼ等しくすれば、図6の(イ)において一方のリード導体部分1の先端部21と弾性接触片2との接合箇所に曲げモーメントが作用するのを排除して可溶材3による接合界面に剪断応力のみを作用させることができる。従って、曲げモーメント反力に基づく接合界面を劈開しようとする応力が作用するのを防止できる。
【0036】
前記した通り、接合界面の剪断応力τは弾性接触片に作用する水平方向圧縮力をp、接合界面の面積をSとすると、τ=p/Sで与えられ、接合界面の剪断強度をf/Sを越える強度とする必要がある。この剪断強度は充分な安全率を有するものでなくてはならず、可溶材を介して面接合される接触片先端部または一方のリード導体部分の双方あるいは一方に、孔、窪み、切欠きを設けて可溶材を食い込ませたり、可溶材を介して面接合される接触片先端部または一方のリード導体部分の一方または双方を粗面として接合界面の剪断強度を増強することが望ましい。また、前記可溶材で面接合された界面を機械的に補強するために可溶材を盛り付けることもできる。
【0037】
前記接触片2には、金属、金属と合成樹脂との複合体を用いることができる。形状は、通常板状乃至は箔状とされるが、線状とすることも可能である。
複合体には、金属粉を混合した樹脂も含まれる。このように弾性接触片に金属粉混合樹脂のような電気抵抗値の高いものを使用する場合、抵抗体の過電流による通電発熱で可溶材を溶融させてプロテクタを動作させることもできる。
前記可溶材3には、はんだ等の可溶合金、単体金属または熱可塑性樹脂、或いは導電性粉末を添加した導電性熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0038】
図5の(イ)において、一方のリード導体部分1→接触片2→接触片2と他方のリード導体部分10との接触面→他方のリード導体部分10の経路で常時電気的に導通されている。
この状態において、、(1)リード導体部分10と接触片2との接触界面に軟質導電材5が介在されているから、低い接触圧力のもとでも低接触抵抗の電気的同通を保証できること、(2)可溶材3による接合界面に前記接触圧力に基づき作用する劈開力を僅小にできて接合界面のクリープ変形を防止できること、から安定な電気的導通を確保できる。
【0039】
図5の(ロ)に示すように、周囲温度の上昇により可溶材3が溶融乃至は軟化されると、曲げ接触片2の可溶材3による拘束が解除され、その曲げ接触片2の弾性曲げ歪エネルギーが解放され、曲げ接触片2が元の直線状に復元され他方のリード導体部分10と接触片2との接触が脱離されて電気的導通が遮断される。
【0040】
図5の(イ)において、接触片2の撓みyが前記した通り、
y=B・sin(πx/L)
で与えられ、位置xでの曲げモーメントM(x)が
M(x)=EI・dy/dx
で与えられ、接触片2と他のリード導体部分10との接触箇所eと接触片後端22との間の接触片部分に蓄えられる弾性歪エネルギーWが
【数2】

で与えられる。
また、可溶材3による接合界面に作用する剪断力Sは
S=kEI
で表すことができる。
弾性歪エネルギーWは動作速度に関与し、剪断力Sは可溶材3による接合界面の安定性に関与し、接触片2の曲げ剛性EIを所望値に設定することが必要である。
この曲げ剛性の調整には、多層積重構成とすることが有効である。接触片2が板状の場合、1枚ものの弾性接触片の厚みをt、巾をb、弾性率をEとすると、その弾性接触片の曲げ剛性EIは
EI=Ebt/12
で与えられ、この1枚もの弾性接触片の厚みtをn分割して積重構成にすると、その弾性接触片の曲げ剛性EI’は
EI’=Ebn(t/n)/12=Ebt/(12n
で与えられ、例えばn=2の場合、曲げ剛性を1/4にできる。
【0041】
上記において、一方のリード導体部分1と接触片2との電気的導通は、可溶材3として可溶金属や導電性熱可塑性樹脂を使用する場合、可溶材により確保できる。
一方のリード導体部分1と接触片後端部22との結着には、スポット抵抗溶接、レーザ溶接、超音波溶接、高周波溶接または電磁誘導加熱溶接等の溶接やリベッティングを使用できる。
リード導体部分と弾性接触片との溶接性を向上させるために、局部的に溶接性に優れた材料で置き換えることもできる。
可溶材3として絶縁性の熱可塑性樹脂を使用する場合、リード導体部分1と接触片後端部22との結着箇所において電気的導通性が確保される。
【0042】
図5の(イ)に示す例では、接触片2の先端側21を角度ほぼβL'で折り返し、接触片2の後端側22を角度ほぼ(π−βL')で折り曲げ、先端側折り返し部21を一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合し、後端側22を水平方向圧縮力pを加え溶接やリベッティングにより角度ほぼβL'で固定しているが、図7の(イ)に示すように接触片2の先端側21を接触片厚みの立ち上げ211を経て角度βL'で折り返し、接触片2の後端側22を角度ほぼ(π−βL')で折り曲げ、先端側折り返し部21を一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合し、後端側を水平方向圧縮力pを加え溶接やリベッティングにより角度ほぼβL'で固定することもできる。また、図7の(ロ)に示すように、接触片2の先端側21を角度ほぼ(π−βL')で折り曲げ、接触片2の後端側22を角度ほぼ(π−βL')で折り曲げ、先端側折り曲げ部21を一方のリード導体部分1の先端部上面に可溶材3を介して面接合し、後端側22を水平方向圧縮力pを加え溶接やリベッティングにより角度ほぼβL'で固定することもできる。
【0043】
本発明に係るサーモプロテクタにおいては、ハウジングとして上下に分割したタイプを使用し、そのハウジング片を共通化することが好ましく、図8−1〜図8−5はその実施例を示している。
図8−1〔図8−1の(イ)は平面図、同じく(ロ)は図8−1の(イ)のロ−ロ断面図、同じく(ハ)は左側面図、同じく(ニ)は右側面図〕はハウジング片60の一例を示し、ベース部61の両脇に側壁部62,62を設け、その長手方向中央において段差63を付け、各側壁部62,62の長手方向一端側にリード導体押え用凸部65,65を設け、各側壁上面の内側半分の面に超音波溶着用エネルギーダイレクタとしての三角凸条64を設けてある。また、ベース部の一端側にハウジング片内巾よりも狭巾のリベッテング突部4を設けてある。
【0044】
このハウジング片を用いて本発明に係るサーモプロテクタを製作するには、接触片付きリード導体(リード導体部分の一端側の巾は両押え用凸部65,65間の内巾に等しくするようにやや狭くしてある)に孔を穿設し、図8−2〔図8−2の(イ)は平面図、同じく(ロ)は図8−2の(イ)のロ−ロ断面図、同じく(ハ)は図8−2の(ロ)のハ−ハ断面図〕に示すように、孔を穿設した接触片2付きリード導体1(リード導体1と接触片2他端との連結はスポット溶接により行ってある)を孔において一方のハウジング片60にリベッテング突部4の加熱圧潰により固定し、また、図8−3に示すように、接触片無しのリード導体10についても、孔を穿設しこの孔において他方のハウジング片60にリベッテング突部4の加熱圧潰により固定し、次いで、図8−4に示すように、接触片2の上面に軟質導電材55を付着させ、両ハウジング片を上下にかつリード導体部分1,10のリード部の向きを逆とするように重畳して両ハウジング片60,60の側壁を段差63,63の噛み合いで勘合し、接触片付きリード導体のリード導体部分1の巾両側に他方のハウジング片のリード導体押え用凸部65,65を当接し、ついで超音波溶着機にセットし、両ハウジング片の前記エネルギーダイレクタを圧潰溶着させ、これにてサーモプロテクタの製作を終了する。
両ハウジング片間の接合を音波溶着で行うことに代え、レザー溶着や接着剤を使用することも可能である。
また、リード導体1と接触片2他端とのスポット溶接による連結に代え、接触片2他端をリベッテング突部4で留止してリード導体1に電気的に接触させてもよい。
上下のハウジング片間の結着には気密性を必要としない。ハウジング内外間の通気性のもとでも、前記した通り、接触片2と他方のリード導体部分10との接触状態の初期の滑り性を保護コート剤5の空気遮断作用のためによく保持でき、迅速な遮断動作を確保できる。
【0045】
両リード導体のリード部の高さレベルを合わせるように、図8−5に示すように一方のリード導体1のリード部をハウジング端面に沿い段差を介して折り曲げ加工することもできる。
【0046】
図8−1〜図8−2に示したサモプロテクタの動作後の状態は実質的に図1の(ロ)または図5の(ロ)に示した状態に同じであるが、可溶材の溶融乃至は軟化により解放された接触片2の先端部が、リード導体部分1収容ハウジング片60のリベッテング突部4の直下に潜入して他方のリード導体部分10との再接触が確実に防止される特徴がある。
【0047】
上記弾性接触片2に用いる金属材には、例えばリン青銅を例示できる。接触片として樹脂製を使用する場合、樹脂(熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂)をガラス繊維、金属繊維、合成繊維等の繊維で補強したFRP、高剛性エンジニアリングプラスチック等を可溶材として使用する熱可塑性樹脂との融点との相対的な関係を考慮して選択できる。弾性材として、弾性金属材と合成樹脂との複合体、例えばリン青銅板とポリアミドフィルムとの積層体を使用することもできる。
【0048】
接触片2の寸法は、金属弾性板の場合、例えば厚み0.008〜0.1mm、巾0.3〜4.6mm、長さ1.5〜11mmとされる。
【0049】
上記弾性接触片2としての樹脂や可溶材3としての熱可塑性樹脂や軟質導電材のベースとしての熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンサルファイド、ポリサルホン等のエンジニアリングプラスチック、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルイミド等のエンジニアリングプラスチックやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、AS樹脂、ABS樹脂、アイオノマ−、AAS樹脂、ACS樹脂等中から所定融点のものを選定できる。
ハウジングには、これらの樹脂の外、セラミックスも使用できる。ハウジングの寸法は、例えば厚み0.3〜1.5mm、巾1〜5mm、長さ2〜12mmとされる。
【0050】
上記可溶材としての可溶合金としては、PbやCd等の生体系に有害な元素を含まないものを使用することが好ましく、次ぎの組成[A](1)43%<Sn≦70%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(2)25%≦Sn≦40%,50%≦In≦55%,残Bi、(3)25%<Sn≦44%,55%<In≦74%,1%≦Bi<20%、(4)46%<Sn≦70%,18%≦In<48%,1%≦Bi≦12%、(5)5%≦Sn≦28%,15%≦In<37%,残Bi(但し、Bi57.5%,In25.2%,Sn17.3%とBi54%,In29.7%,Sn16.3%のそれぞれを基準にBi±2%,In及びSn±1%の範囲を除く)、(6)10%≦Sn≦18%,37%≦In≦43%,残Bi、(7)25%<Sn≦60%,20%≦In<50%,12%<Bi≦33%、(8)(1)〜(7)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(9)33%≦Sn≦43%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(10)47%≦Sn≦49%,51%≦In≦53%の100重量部にBiを3〜5重量部を添加、(11)40%≦Sn≦46%,7%≦Bi≦12%,残In、(12)0.3%≦Sn≦1.5%,51%≦In≦54%,残Bi、(13)2.5%≦Sn≦10%,25%≦Bi≦35%,残In、(14)(9)〜(13)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(15)10%≦Sn≦25%,48%≦In≦60%,残Biを100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn−Bi系合金の組成[B](16)30%≦Sn≦70%,0.3%≦Sb≦20%,残Bi、(17)(16)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn−Sb系合金の組成[C](18)52%≦In≦85%,残Sn、(19)(18)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn系合金の組成[D](20)45%≦Bi≦55%,残In、(21)(20)の組成の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Bi系合金の組成、[E](22)50%≦Bi≦56%,残Sn、(23)(22)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn系合金の組成[F](24)Inの100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(25)90%≦In≦99.9%,0.1%≦Ag≦10%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(26)95%≦In≦99.9%,0.1%≦Sb≦5%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加等のIn系合金の組成(27)2%≦Zn≦15%,70%≦Sn≦95%,残Bi及びその合金100重量部にAu、In、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加した合金の組成等からサーモプロテクタの動作温度に適合した融点の組成を選定することができる。
また、可溶合金にb.c.cやc.p.h等の結晶構造の金属を多く含ませることにより塑性変形を抑止しクリープ強度を向上させることができる。
【0051】
これらの合金、特に、Biリッチ合金の場合は、金属接触片に予め層状に被覆しておくことが好ましい。
【0052】
上記のリード導体には、ニッケル、銅、銅合金等の導電性金属乃至は合金を使用でき、必要に応じ鍍金することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
リチウムイオン2次電池、リチウムポリマー2次電池等に対する電池パックにおいては、電池や電力トランジスター等の異常発熱を検知して不通電とするサーモプロテクタが必要であるが、本発明に係るサーモプロテクタにおいては小型化が容易であり電池パックに良好に組み込み得、その電池用サーモプロテクタとして好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係るサーモプロテクタの基本的構成を示す図面である。
【図2】一端ヒンジ支持・他端固定の柱の力学的状態を示す図面である。
【図3】図1に示すサーモプロテクタに使用される弾性接触片付きリード導体の別例を示す図面である。
【図4】図1に示すサーモプロテクタに使用される弾性接触片付きリード導体の上記とは別の例を示す図面である。
【図5】本発明に係るサーモプロテクタの上記とは別の基本的構成を示す図面である。
【図6】両端ヒンジ支持の柱の力学的状態を示す図面である。
【図7】図5に示すサーモプロテクタに使用される弾性接触片付きリード導体の別例を示す図面である。
【図8−1】本発明に係るサーモプロテクタに使用するハウジング片の一例を示す図面である。
【図8−2】図8−1のハウジング片を用いてサーモプロテクタを製作する場合の工程の一部を示す図面である。
【図8−3】図8−1のハウジング片を用いてサーモプロテクタを製作する場合の工程の上記とは別の一部を示す図面である。
【図8−4】図8−1のハウジング片を用いてサーモプロテクタを製作する場合の工程の上記とは別の一部を示す図面である。
【図8−5】図8−1のハウジング片を用いてサーモプロテクタの一実施例を示す図面である。
【図9】従来のサーモプロテクタを示す図面である。
【符号の説明】
【0055】
1 一方のリード導体部分
10 他方のリード導体部分
2 接触片
21 接触片の一端部
22 接触片の他端部
3 可溶材
4 リベッティグまたは溶接箇所
5 軟質導電材
6 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内に互いに上下に収容された両リード導体部分の一方のリード導体部分に弾性を有する接触片が弾性歪エネルギーを保持した曲げ状態で両端部において固定されており、一方の固定が可溶材を介しての面接合により行われており、前記曲げ状態の接触片に他方のリード導体部分が接触されており、この接触箇所に他方のリード導体部分及び接触片よりも軟質の導電材が介在されていることを特徴とするサーモプロテクタ。
【請求項2】
軟質導電材の融点が可溶材の融点よりも高くされていることを特徴とする請求項1記載のサーモプロテクタ。
【請求項3】
他方のリード導体部または接触片の何れかに軟質導電材が固着されていることを特徴とする請求項1または2記載のサーモプロテクタ。
【請求項4】
軟質導電材がInまたはInを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1〜3何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項5】
軟質導電材5が導電性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項6】
接触片が他方のリード導体部分側に凸の曲線状に弾性変形されており、接触片の一端部が折り返されその折り返し部が一方のリード導体部分に可溶材を介して面接合されていることを特徴とする請求項1〜5何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項7】
可溶材が低融点金属であることを特徴とする請求項1〜6何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項8】
接触片の一端側と一方のリード導体部分との面接合箇所における可溶材が熱可塑性樹脂であり、接触片の他端側と一方のリード導体部分との固定が電気的導通のもとで行われていることを特徴とする請求項1〜6何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項9】
弾性を有する接触片が金属または金属と樹脂との重合物あるいは複合物であることを特徴とする請求項1〜8何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項10】
弾性を有する接触片が多層の重畳体とされていることを特徴とする請求項1〜9何れか記載のサーモプロテクタ。
【請求項11】
ハウジングが上下に二分割の分割式とされ、弾性を有する接触片が固定された一方のリード導体部分が一方の分割ハウジング片内に収容され、他方のリード導体部分が他方の分割ハウジング片内に収容されていることを特徴とする請求項1〜10何れか記載のサーモプロテクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図8−3】
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【図8−4】
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【図8−5】
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【図9】
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