説明

シブトラミンの無機酸塩

物理化学的性質に優れたシブトラミンの新規無機酸塩およびその結晶型を開示する。また、前記化合物を有効成分として含む薬学的組成物、前記化合物の製造方法および前記化合物の使用を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記化学式1のシブトラミン(N,N−ジメチル−1−[1−(4−クロロフェニル)シクロブチル]−3−メチルブチルアミン)の新規な無機酸塩、およびその結晶型に関する。また、本発明は、前記化合物を有効成分として含む薬学的組成物、前記化合物の製造方法、および前記化合物の使用に関する。
【0002】
【化002】

【背景技術】
【0003】
シブトラミン(N−[1−[1−(4−クロロフェニル)シクロブチル]−3−メチルブチル}−N,N−ジメチルアミン)は、うつ病、パーキンソン病、肥満症、インスリン非依存性糖尿病、癲癇などの治療に有用な治療剤であって、生体内5−ヒドロキシトリプタミンおよびノルアドレナリン再吸収抑制剤である(Neuropharmacology, 28, p129-134)。また、シブトラミンは、満腹感を増加させて食物の摂取を減少させ、熱発生を促進させてエネルギー消費を増加させる、この二重作用により体重を軽減させる(Int. J. Obesity, 19, p145; Brit. J. Pharmacol. 114, p388)。
【0004】
また、シブトラミンは、低い融点のために精製することが難しいので、シブトラミンを含む薬学的組成物の製造のために、再結晶化によって精製できる結晶性物質を使用することが好ましい。韓国特許公報第1990−0000274号には、シブトラミンは、薬学的に許容される陰イオンを含有する非毒性酸付加塩を形成する酸から形成される塩として、例えば塩酸塩、リンゴ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、琥珀酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩の形態で、使用できると開示されている。しかし、シブトラミン塩酸塩は、吸湿性があって製剤学的取り扱うことが難しいため、薬物の製造に使用することが好ましくない。薬物の製造の際に、それぞれの剤形に一定重量の活性化合物が含有されるようにしなければならないが、周囲から水を吸収する活性成分はそのような一貫性を実現することが難しい。韓国特許公報第94−8913号は、シブトラミン塩酸塩を一水和物として製造する場合、カプセル剤、錠剤および他の薬学的剤形の製造に適切な非吸湿性生成物を得ることができると明示している。
【0005】
また、シブトラミンのうつ病治療の使用は、英国特許第2098602号に記載されており、シブトラミンのパーキンソン病治療の使用は、PCT国際特許公開第88/06444号公報に記載されており、シブトラミンの脳機能疾患治療の使用は、米国特許第4939175号に記載されており、肥満の治療におけるシブトラミン塩酸塩の使用は、ヨーロッパ特許第397831号に記載されており、損傷した耐糖力、またはインスリン非依存性糖尿病に苦しんでいる患者の耐糖力を改善させるためのシブトラミンの使用は、PCT国際特許公開第95/20949号公報に記載されている。
【0006】
また、シブトラミン新規塩に関する特許としては、シブトラミン2モルと硫酸1モルとが結合したシブトラミン硫酸塩を言及しているブラジル特許公開第0105486号がある。ところが、このブラジル公開特許は、本発明のシブトラミン硫酸水素塩(シブトラミン1モルと硫酸1モルとが結合した形態である)とは構造的に異なり、特に新規な塩の結晶型や溶解度、安定性などの物性について全く言及していない。
【0007】
一般に、製剤学的に優れた物性の塩を製造するためには、(1)優れた溶解度、(2)優れた安定性、(3)優れた非吸湿性、および(4)錠剤剤形への加工性といった物理化学的基準を満足しなければならない。
【0008】
ところが、韓国特許公報第94−8913号には、シブトラミン塩酸塩は、可変量の水を含有して吸湿性があるものと知られており、一水和物として製造して非吸湿性のシブトラミンを製造することができると記載されている。この韓国特許公報には、シブトラミン塩酸塩一水和物は、シブトラミン塩酸塩を、水からなるあるいは水を含有する媒質(水との不混和性溶媒又は水との混和性溶媒)と接触させるこにより製造することができると記述されている。
【0009】
したがって、シブトラミン塩酸塩一水和物を製造するためには、反応に一定量の水を投入して製造する工程、あるいはシブトラミン塩酸塩無水物を製造した後、水含有溶媒で長時間懸濁攪拌して一水和物を製造する工程を経なければならないので、煩わしさがある。また、現在商用化されているシブトラミン塩酸塩一水和物は、pH1.0〜7.4における溶解度が比較的低いため、生体利用率を高める、より優れた溶解度を持つ代替塩を開発することが要求されている。本発明で使用する用語「シブトラミン」は、特に言及しない限り、ラセミ体のシブトラミンを意味する。
【0010】
このような背景の下で、本発明者らは、非吸湿性および安定性がありながら水に対する溶解度が著しく高いシブトラミン硫酸水素塩と臭素酸塩、および水和物でありながら既存のシブトラミン塩酸塩水和物に比べて溶解度が著しく優れたリン酸塩水和物を見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の開示】
【0011】
本発明者らは、上述した問題点を解決することが可能な新規のシブトラミン塩を開発するための研究を重ねた結果、シブトラミンの無機酸塩(inorganic acid salt)、特に硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物が、優れた物理化学的性質、すなわち溶解度、非吸湿性、安定性の面で利点を持つだけでなく、水和物の製造過程で一定量の水を含ませなければならない煩わしさなしにシブトラミン無水物を製造すること、無水物であるが、著しく優れた溶解度を持ちながらも吸湿性がなく、医薬品に多く使用される、毒性の少ない酸として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
従って、本発明の目的は、水に対する溶解度が増加し、吸湿性がなく、熱に対して安定なシブトラミン無機酸塩を活性成分として含む、肥満および肥満関連疾患の病的状態を治療および予防するための薬学的組成物を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、シブトラミンの無機酸塩、およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は、シブトラミンの無機酸塩の無水結晶型と水和物結晶型を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に、シブトラミンの無機酸塩を有効成分として含む、薬学的組成物を提供することにある。
【0016】
本発明の別の目的は、シブトラミンの無機酸塩を有効成分として使用し、肥満、うつ病、パーキンソン病、インスリン非依存性糖尿病および癲癇を治療する方法を提供することにある。
【0017】
(発明を実施するための最良の態様)
本発明の目的を達成するために、本発明は、シブトラミンの無機酸塩、好ましくは無水物形態の結晶型シブトラミン硫酸水素塩及び結晶型シブトラミン臭素酸、および水和物形態の結晶型シブトラミンリン酸塩一水和物を提供する。
【0018】
また、本発明は、不活性溶媒中でシブトラミンと硫酸、臭素酸、およびリン酸の中から選択された無機酸とを反応させる段階を含む、シブトラミン無機酸塩の製造方法を提供する。
【0019】
また本発明は、シブトラミン無機酸塩の無水結晶型と水和物結晶型を製造する方法を提供する。
【0020】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、肥満症治療用薬学的組成物を提供する。本発明は、また、前記治療学的に有効な量のシブトラミン無機酸塩を投与して、肥満を治療する方法を提供する。
【0021】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、うつ病治療用薬学的組成物を提供する。本発明は、また、前記治療学的に有効な量のシブトラミン無機酸塩を投与して、うつ病を治療する方法を提供する。
【0022】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、パーキンソン病治療用薬学的組成物を提供する。本発明は、また、前記治療学的に有効な量のシブトラミン無機酸塩を投与して、パーキンソン病を治療する方法を提供する。
【0023】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、インスリン非依存性糖尿病治療用薬学的組成物を提供する。本発明は、また、前記治療学的に有効な量のシブトラミン無機酸塩を投与して、インスリン非依存性糖尿病を治療する方法を提供する。
【0024】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、癲癇治療用薬学的組成物を提供する。本発明は、また、前記治療学的に有効な量のシブトラミン無機酸塩を投与して、癲癇を治療する方法を提供する。
【0025】
本発明の薬学的組成物は、好ましくは錠剤またはカプセル剤の剤形である。
【0026】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
本発明は、化学式1で表されるシブトラミン無機酸塩(sibutramine inorganic acid salt)に関する。
【0028】
【化003】

【0029】
本発明によるシブトラミン臭素酸無水物は、化学式2の市販されているシブトラミン塩酸塩一水和物と比べて同等以上の溶解度、非吸湿性、製剤加工性(Formulability)、化学的安定性を示す。シブトラミン硫酸水素塩とシブトラミンリン酸塩水和物は、シブトラミン塩酸塩一水和物に比べて同等以上の非吸湿性、製剤加工性、化学的安定性、流動性を示し、特に蒸留水およびpH1.2、pH4.0、pH5.3、pH6.8、pH7.4の緩衝溶液で、少なくとも約10倍以上の溶解度を示す。前記シブトラミンの無機酸塩は、非吸湿性の面では、10%、75%、90%の相対湿度で7日以上放置しても、吸湿性及び水分の減少を全く示しておらず、安定性の面でも、60℃の温度で一ヶ月以上放置しても、不純物の生成および含量の変化が見られず、光安定性の面でもやはり優れた結果を示す。
【0030】
本発明のシブトラミン無機酸塩に含有された硫酸、リン酸、臭素酸は、一般に多数の医薬品に用いられており、長期間の使用例と安全性が立証されている毒性の少ない酸であって、シブトラミンの新規塩として長期間服用するには有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0031】
本発明のシブトラミン無機酸塩は、結晶型または非結晶型である。結晶型のシブトラミン無機酸塩が、非吸湿性、熱力学的な安定性などの物性の面においてさらに好ましい。
【0032】
本発明は、シブトラミン無機酸塩の製造方法を含む。すなわち、本発明は、不活性溶媒中でシブトラミンと無機酸とを反応させる段階を含む、シブトラミン無機酸塩の製造方法を含む。無機塩の中でも、硫酸を使用した反応式を表わすと、次の反応式1の通りである。
【0033】
【化004】

【0034】
反応物として使用される前記無機酸において、硫酸は、文献上、2,140mg/kgのLD50(ラット、経口投与)を有し、クロピドグレル、セフピロム、アンフェタミン、サルブタモール、ゲンタマイシンをなどの多数の医薬品に用いられている。
【0035】
一つの態様として、前記方法によって、不活性溶媒として、アセトン、酢酸エチル、エタノール、アセトニトリル、メチルエチルケトンまたは塩化メチレンを用い、X線回折分析において、I/I≧200の場合における2θのピーク値が、6.50、12.18、12.38、12.58、13.06、14.00、16.76、17.04、18.06、19.68、20.32、20.63、21.34、21.82、22.28、22.54、23.32、24.50、25.80、26.42、28.24、28.64、29.28及び33.34を示すことを特徴とする、第1結晶型のシブトラミン硫酸水素塩を製造した。
【0036】
他の態様として、前記方法によって、不活性溶媒としてイソプロピルエーテルを用い、X線回折分析において、I/I≧100の場合における2θのピーク値が、5.73、6.49、12.18、12.51、13.13、14.02、14.79、16.97、17.38、20.62、21.40、21.83、22.31、22.68、24.51、24.88、25.82、26.45及び31.60を示すことを特徴とする、第2結晶型のシブトラミン硫酸水素塩を製造した。
【0037】
別の態様として、前記方法によって、不活性溶媒としてメタノールとイソプロピルエーテルを用い、X線回折分析において、I/I≧100の場合における2θのピーク値が、6.64、10.24、13.03、15.04、17.00、17.53、17.08、19.06、20.52、22.72、23.23、24.23、25.70、26.40及び27.57を示すことを特徴とする第3結晶型のシブトラミン硫酸水素塩を製造した。
【0038】
無機塩のうち臭素酸を使用する反応式を表わすと、次の反応式2の通りである。
【0039】
【化005】

【0040】
反応物として使用される前記臭素酸は、文献上、アンモニウム塩状態でLD50(マウス、経口投与)が2,700mg/kgであり、シタロプラム、デキストロメトルファン、フェノテロール、ガランタミン、スコポラミンなどの多数の医薬品に用いられている。具体的には、反応2の結果物である、結晶型シブトラミン臭素酸塩は、X線回折分析において、I/I≧200の場合における2θのピーク値が、6.96、11.48、13.88、16.64、17.14、18.14、19.68、20.92、21.32、21.86、22.16、22.86、24.30、26.16、26.40、27.42、28.06、28.32、29.52、31.58、32.94、34.54、37.42及び37.82を示すことを特徴とする。
【0041】
無機塩のうちリン酸を使用する反応式を表わすと、次の反応式3の通りである。
【0042】
【化006】

【0043】
反応物として使用されるリン酸は、文献上、LD50(ラット、経口投与)が1,530mg/kgであり、クリンダマイシン、クロロキン、コデイン、ジソピラミド、メトロニダゾール、オレアンドマイシンなどの多数の医薬品に用いられている。具体的に、このような反応式3の結果物である、結晶型シブトラミンリン酸塩は、X線回折分析において、I/I≧200の場合における2θのピーク値が、7.66、10.68、11.06、11.50、14.46、15.40、15.74、17.22、17.84、18.08、18.98、19.68、21.18、21.50、21.88、22.84、23.18、23.62、24.42、24.72、25.98、27.52、28.38、28.64及び29.28を示すことを特徴とする。
【0044】
反応1、2、3で使用した無機酸は、長期間の使用例と安全性が立証されている毒性の少ない無機酸である。
【0045】
本発明の製造方法で使用可能な不活性溶媒には、アセトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、イソプロピルエーテル、メチルエチルケトン、ジクロロメタンなどがあり、好ましくはアセトンと酢酸エチルである。
【0046】
前記不活性溶媒中で、シブトラミン1当量に対し濃硫酸1〜2当量、好ましくは1.02〜1.2当量を不活性溶媒で希釈させた後、滴下して反応させることができ、−5〜40℃、好ましくは20〜30℃の反応温度で、0.5〜5時間、好ましくは2〜3時間反応させることができる。
【0047】
本発明の製造方法によって、シブトラミンの無機酸塩を、90.0%以上の収率と、99.0%以上の高純度で製造することができる。
【0048】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミン硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物と薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、肥満および肥満関連疾患の病的状態を治療する又は予防するための薬学的組成物、およびこれを投与して肥満および肥満関連疾患の病的状態を治療する又は予防する方法を提供する。
【0049】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、うつ病治療用薬学的組成物、およびこれを投与してうつ病を治療する方法を提供する。
【0050】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、パーキンソン病治療用薬学的組成物、およびこれを投与してパーキンソン病を治療または予防する方法を提供する。
【0051】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、インスリン非依存性糖尿病治療用薬学的組成物、およびこれを投与してインスリン非依存性糖尿病を治療する方法を提供する
【0052】
本発明は、治療学的に有効な量のシブトラミンの無機酸塩および薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、癲癇治療用薬学的組成物、およびこれを投与して癲癇を治療する方法を提供する。
【0053】
本発明によるシブトラミン無機酸塩を活性成分として含む薬学的組成物において、好適な投与形態は経口投与であり、このような投与手段としては錠剤またはカプセル剤を例示することができる。
【0054】
錠剤は、活性成分を担体、希釈剤または賦形剤などと混合した後、錠剤化して製造することができ、この際に使用される適切な担体、希釈剤または賦形剤の実例としては、例えば澱粉、糖およびマンニトールなどの崩解剤、例えばリン酸カルシウム、珪酸誘導体などの充填剤および増量剤、例えばカルボキシメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、ゼラチン、およびポリビニルピロリドンなどの結合剤、並びに例えば滑石、カルシウムおよびステアリン酸マグネシウム、および固相ポリエチレングリコールなどの潤滑剤などを挙げることができる。また、前記の担体、希釈剤または賦形剤などの添加剤なしにまたは添加剤と共に、活性成分を含有する硬質または軟質ゼラチンカプセルを、通常の方法によって製造することができる。
【0055】
薬学的組成物の活性成分として、化学式1における結晶型シブトラミン無機酸塩は、薬学的組成物250重量部に対して1〜50重量部を含むことが好ましい。
【0056】
例えば、総重量250mgの本発明による薬学的組成物の製造の際に活性成分として化学式1の結晶型シブトラミン無機酸塩10mg(シブトラミン含量基準)、微細結晶セルロース115mg、ラクトース115mg、二酸化珪素5mg、およびステアリン酸マグネシウム5mgを含むように製造することができる。しかしながら、前記薬学的組成物の組成比は、一つの例示に過ぎないので、これにより本発明の範囲が制限されるものではない。
【0057】
以下、本発明を実施例によってより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は本発明を例示的に説明するためのもので、本発明の範囲を限定するものではない。
【0058】
参考例1.シブトラミン塩酸塩一水和物の製造
韓国特許第2098602号または韓国特許公告第90−00274号に記載された方法によって、シブトラミン塩酸塩無水化物を製造した。その後、英国特許第2184122号または韓国特許公告第94−08913号に記載された方法によって、前記で製造されたシブトラミン塩酸塩無水化物10gを、アセトン110mLおよび水1.2mLの沸騰混合物に溶解させた後、溶液を熱濾過(hot-filtration)し、溶媒80mLを蒸留除去して、濾液の容量を減少させた。濃縮液を濾過し、生成された固体を濾過して回収した後、真空中で乾燥させて、融点195℃の化学式2の化合物9.2g(収率:87%)を得た。
【0059】
(実施例)
まず、本発明の製造方法によってシブトラミンの硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物を製造した後、吸湿性、溶解度、安定性、光安定性および結晶性などの物性を、シブトラミン塩酸塩水和物と比較した。また、製剤加工性と溶出性パターンを調べるためにシブトラミン無機酸塩のカプセル剤を製造した。
【実施例1】
【0060】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(アセトン))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、アセトン150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをアセトン50mLで希釈した後、滴下すると、徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、アセトン30mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物21.0g(収率:91%)を得た。
【0061】
【表1】

融点(DSC):212.8℃
H−NMR(δ、DMSO−d6):8.39(1H、br、s)、7.54〜7.49(4H、dd)、3.75(1H、t)、2.83(3H、d)、2.5(2H、d)、2.33(2H、t)、2.13(3H、d)、1.90(1H、m)、1.70〜1.67(2H、m)、1.40(2H、m)、1.00(6H、t)
【実施例2】
【0062】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(酢酸エチル))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、酢酸エチル150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gを酢酸エチル50mLで希釈した後、滴下すると、徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、酢酸エチル50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物21.5g(収率:94%)を得た。
融点:212℃
【実施例3】
【0063】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(エタノール))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、エタノール70mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをエタノール10mLで希釈した後、滴下すると、澄んだ溶液になりながら徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、アセトン50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物20.3g(収率:89.5%)を得た。
融点:211℃
【実施例4】
【0064】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(アセトニトリル))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、アセトニトリル150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをアセトニトリル50mLで希釈した後、滴下すると、澄んだ溶液になりながら徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、アセトニトリル50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物21.0g(収率:92%)を得た。
融点:211℃
【実施例5】
【0065】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(メチルエチルケトン))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、メチルエチルケトン150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをメチルエチルケトン50mLで希釈した後、滴下すると、徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、メチルエチルケトン50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物22.0g(収率:97%)を得た。
融点:212℃
【実施例6】
【0066】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(塩化メチレン))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、塩化メチレン150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gを塩化メチレン50mLで希釈した後、滴下すると、徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、塩化メチレン50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物20.3g(収率:90%)を得た。
融点:211℃
【実施例7】
【0067】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(イソプロピルエーテル))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、イソプロピルエーテル150mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをイソプロピルエーテル50mLで希釈した後、滴下すると、直ちに結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、イソプロピルエーテル50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物22.1g(収率:97%)を得た。
融点:207℃
【実施例8】
【0068】
(シブトラミン硫酸水素塩の製造(メタノール/イソプロピルエーテル))
シブトラミン(17.1g、0.06モル)を、メタノール50mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、濃硫酸6.0gをメタノール10mLで希釈した後、滴下した。反応溶液を30mLから15mLになるまで減圧濃縮した後、濃縮液にイソプロピルエーテル150mLをゆっくりと10分間で滴下した。その後、25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、イソプロピルエーテル50mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物20.3g(収率:90%)を得た。
融点:210℃
【実施例9】
【0069】
(シブトラミン臭素酸塩の製造)
シブトラミン(28.0g、0.1モル)を、酢酸エチル280mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、47%の臭素酸17.2gを徐々に滴下すると、結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌し、4℃で1時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、酢酸エチル100mLで洗浄した。40℃で真空乾燥させて目的物33.1g(収率:92%)を得た。
【0070】
【表2】

融点:212.4℃
1H−NMR(δ、DMSO−d6):8.61(1H、br、s)、7.60〜7.48(4H、dd)、3.80(1H、t)、2.83(3H、d)、2.50(2H、d)、2.32(2H、t)、2.20(3H、d)、1.90(1H、m)、1.77〜1.68(2H、m)、1.39(2H、m)、1.00(6H、t)
【実施例10】
【0071】
(シブトラミンリン酸塩一水和物の製造)
シブトラミン10gを、酢酸エチル100mLに攪拌して溶解させた。溶液の温度を25℃に調節した後、85%のリン酸4.13gを酢酸エチル30mLで希釈した後、滴下する。徐々に結晶が生成される。反応溶液を25℃で2時間攪拌した。生成された固体を減圧濾過し、酢酸エチル30mLで洗浄した。洗浄されたシブトラミンリン酸塩無水物に、イソプロピルエーテル120mL、アセトン50mL及び水1.5mLを加え、20〜30℃で18時間攪拌した後、濾過する。真空乾燥させて、目的物12.8g(収率:90%)を得た。
【0072】
得られたシブトラミンリン酸塩一水和物の元素分析結果および融点は、次の通りである。
【0073】
【表3】

融点:174.1℃
1H−NMR(δ、DMSO−d6):8.14(1H、br、s)、7.38〜7.30(4H、dd)、3.14(1H、t)、2.51(1H、d)、2.45(1H、d)、2.33(1H、m)、2.22(5H、t)、2.18(3H、t)、1.90(1H、m)、1.67(1H、m)、1.56(1H、m)、1.19(2H、m)、0.95(3H、d)、0.89(3H、d)
【実施例11】
【0074】
(シブトラミン硫酸水素塩を含むカプセル剤の製造)
以下の表4に示した配合の成分を混合し、シブトラミン硫酸水素塩を含むカプセル剤を製造した。
【0075】
【表4】

前記各成分を混合し、カプセル充填器(Bosche社製)を用いて硬質カプセルに充填した。
【実施例12】
【0076】
(シブトラミン臭素酸塩を含むカプセル剤の製造)
以下の表5に示した配合の成分を混合し、シブトラミン臭素酸塩を含むカプセル剤を製造した。
【0077】
【表5】

前記各成分を混合し、カプセル充填器(Bosche社製)を用いて硬質カプセルに充填した。
【実施例13】
【0078】
(シブトラミンリン酸塩一水和物を含むカプセル剤の製造)
以下の表6に示した配合の成分を混合し、シブトラミンリン酸塩一水和物を含むカプセル剤を製造した。
【0079】
【表6】

前記各成分を混合し、カプセル充填器(Bosche社製)を用いて硬質カプセルに充填した。
【実施例14】
【0080】
(シブトラミン無機酸塩の吸湿性評価)
実施例1、2、3で製造したシブトラミン無機酸塩およびシブトラミン塩酸塩一水和物の含水量(K.F.水分%)を、25℃にて様々な湿度条件(75%及び90%RH)で3日間又は1週間曝露した後に測定し、その測定結果を表7に示した。
【0081】
【表7】

【0082】
表7に示すように、シブトラミン硫酸水素塩、臭素酸塩およびリン酸塩水和物は、様々な湿度条件でシブトラミン塩酸塩水和物と同様に水分の変化が殆どないことを示した。
【実施例15】
【0083】
(シブトラミン無機塩の溶解度評価)
実施例1、2、3で製造したシブトラミン無機酸塩およびシブトラミン塩酸塩一水和物の溶解度を、様々なpH値の溶媒条件の下で測定し、その結果を表8に示した。表8において、溶解度は、シブトラミンで換算した溶解度(mg/mL)である。
【0084】
【表8】

【0085】
表8に示すように、蒸留水(DW)と様々なpHの緩衝液でシブトラミン硫酸水素塩およびリン酸塩水和物の溶解度が、シブトラミン塩酸塩と比較して、著しく向上した溶解度となる結果を得ることができた。前記結果より、シブトラミンのこれらの塩形態は、生体利用率の面でシブトラミン塩酸塩一水和物より優れるであろうと予測される。
【実施例16】
【0086】
(シブトラミン無機酸塩の安定性評価)
実施例1、2、3で製造したシブトラミン無機酸塩およびシブトラミン塩酸塩一水和物を、厳しい60℃での熱処理試験を行い、その結果を表9にまとめた。
【0087】
【表9】

HPLC分析条件は、次の通りである。
UV検出の波長:225nm
カラム:オクタデシル・シリカゲルC18(4.6×150mm、5μm)
移動相:一水素化リン酸アンモニウム水溶液(0.05M、リン酸でpH6.0に調 節):アセトニトリル=35:65
流速 :1.0mL/分
【0088】
表9に示すように、シブトラミン無機酸塩は、シブトラミン塩酸塩一水和物と同様に、厳しい60℃での熱処理試験で、含量の変化が殆どなかった。したがって、シブトラミン硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物は、塩酸塩と同様に、高温での化学的安定性に優れることが分かった。
【実施例17】
【0089】
(シブトラミン無機酸塩の光安定性評価)
本実施例では、光安定性試験のために、実施例1、2、3で製造したシブトラミン無機酸塩およびシブトラミン塩酸塩一水和物を、25℃でICHガイドラインに適した光安定性試験機器を用いて、蛍光に露出させたままで4週間保管した。その結果を表10に示す。
【0090】
【表10】

【0091】
表10に示すように、シブトラミン無機酸塩の光安定性の評価のために、含量の変化をHPLCにより分析したところ、シブトラミン無機酸塩は、シブトラミン塩酸塩一水和物と同様に、光安定性に優れることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明のシブトラミンの硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物は、優れた物理化学的性質(非吸湿性、溶解度、安定性、製剤加工性、結晶性)を有し、シブトラミンの硫酸水素塩及びリン酸塩一水和物は、シブトラミン塩酸塩水和物に比べて溶解度が10倍以上増加し、特に、シブトラミンの硫酸水素塩、臭素酸塩、リン酸塩一水和物は吸湿性がないので、含量変化の可能性がなく、これにより長期間の保管に極めて優れ、薬学的剤形の製造に適切な一貫性を保つことができる。
【0093】
また、新規なシブトラミン無機酸塩の製造の際に用いられる硫酸、臭素酸、リン酸は、薬学的に長期間使用された例と安定性が立証された毒性の少ない酸なので、シブトラミン新規塩として有用に使用することができる。
【0094】
本発明の前記および他の目的、特徴および利点は、添付図面を参照して、詳細な説明より明らかに理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、実施例1による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図2】図2は、実施例2による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図3】図3は、実施例3による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図4】図4は、実施例4による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図5】図5は、実施例5による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図6】図6は、実施例6による第1結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図7】図7は、実施例7による第2結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図8】図8は、実施例8による第3結晶型シブトラミン硫酸水素塩のX線回折スペクトルを示す。
【図9】図9は、実施例9による結晶型シブトラミン臭素酸塩のX線回折スペクトルを示す。
【図10】図10は、実施例10による結晶型シブトラミンリン酸塩水和物のX線回折スペクトルを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の構造を持つ、硫酸水素塩、臭素酸塩またはリン酸塩一水和物である、シブトラミンの無機酸塩。
【化001】

【請求項2】
シブトラミン硫酸水素塩は、X線回折分析において2θのピーク値が、6.50、12.18、12.38、12.58、13.06、14.00、16.76、17.04、18.06、19.68、20.32、20.63、21.34、21.82、22.28、22.54、23.32、24.50、25.80、26.42、28.24、28.64、29.28及び33.34を示す第1結晶型のシブトラミン硫酸水素塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシブトラミンの無機酸塩。
【請求項3】
シブトラミン硫酸水素塩は、X線回折分析において2θのピーク値が、5.73、6.49、12.18、12.51、13.13、14.02、14.79、16.97、17.38、20.62、21.40、21.83、22.31、22.68、24.51、24.88、25.82、26.45及び31.60を示す第2結晶型のシブトラミン硫酸水素塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシブトラミンの無機酸塩。
【請求項4】
シブトラミン硫酸水素塩は、X線回折分析において2θのピーク値が、6.64、10.24、13.03、15.04、17.00、17.53、17.08、19.06、20.52、22.72、23.23、24.23、25.70、26.40及び27.57を示す第3結晶型のシブトラミン硫酸水素塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシブトラミンの無機酸塩。
【請求項5】
シブトラミン臭素酸塩は、X線回折分析において2θのピーク値が、6.96、11.48、13.88、16.64、17.14、18.14、19.68、20.92、21.32、21.86、22.16、22.86、24.30、26.16、26.40、27.42、28.06、28.32、29.52、31.58、32.94、34.54、37.42及び37.82を示す結晶型のシブトラミン臭素酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシブトラミンの無機酸塩。
【請求項6】
シブトラミンリン酸塩一水和物は、X線回折分析において2θのピーク値が、7.66、10.68、11.06、11.50、14.46、15.40、15.74、17.22、17.84、18.08、18.98、19.68、21.18、21.50、21.88、22.84、23.18、23.62、24.42、24.72、25.98、27.52、28.38、28.64及び29.28を示す結晶型のシブトラミンリン酸塩一水和物であることを特徴とする、請求項1に記載のシブトラミンの無機酸塩。
【請求項7】
シブトラミンと硫酸とを反応させる段階を含む、請求項1に記載のシブトラミン硫酸水素塩の製造方法。
【請求項8】
シブトラミンと臭素酸とを反応させる段階を含む、請求項1に記載のシブトラミン臭素酸塩の製造方法。
【請求項9】
シブトラミンとリン酸とを反応させる段階を含む、請求項1に記載のシブトラミンリン酸塩およびリン酸塩一水和物の製造方法。
【請求項10】
アセトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、イソプロピルエーテル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン及びそれらの組合せよりなる群から選択される有機溶媒中で、反応を行うことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項11】
治療学的に有効な量の、請求項1に記載のシブトラミンの硫酸水素塩、臭素酸塩またはリン酸塩一水和物と薬学的に許容可能な希釈剤または担体を含む、肥満および肥満関連疾患、うつ病、パーキンソン病、インスリン非依存性糖尿病または癲癇を治療または予防するための薬学的組成物。
【請求項12】
治療学的に有効な量である1〜50mgのシブトラミン硫酸水素塩、シブトラミン臭素酸塩またはシブトラミンリン酸塩を含む、請求項11に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
請求項11に記載の薬学的組成物を投与して、肥満および肥満関連疾患、うつ病、パーキンソン病、インスリン−非依存性糖尿病または癲癇を治療または予防する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−526836(P2008−526836A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550301(P2007−550301)
【出願日】平成18年1月6日(2006.1.6)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000073
【国際公開番号】WO2006/073292
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(508075890)シージェー チェイルジェダン コーポレーション (4)
【Fターム(参考)】