説明

シャツタ

【課題】 従来、シャツタを閉塞状態で、シャツタ枠と、シャツタプレートとの間、又はシャツタプレート相互間の如く、シャツタを密閉する。この密閉を確保することで、例えば、雨水、外気、或いは湿度、虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に大いに役立つ。その改良として、磁石によるシャツタプレートのブレ防止、又は植毛、フェルト、ゴム等の密封性部材によるシャツタプレートの密着構造がある。
【解決手段】 シャツタ枠に複数枚のシャツタプレートを設けたシャツタで、シャツタ枠の側面枠部間に、シャツタプレートの閉塞時に、シャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、各横棧の自由端と、側面枠部において、対の横棧で区画されたシャツタプレートの側面当接箇所とにシャツタプレートの裏面に接触する、鰭状の突条付の当接面を備えた密封部材を設けるシャツタである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウス等の建屋の屋根、又は妻面等に装備される電動シャツタ、又は建屋の屋根に装備される天窓換気扇に付設されるシャツタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シャツタを閉じた状態(閉塞状態)で、シャツタ枠と、シャツタプレートとの間、又はシャツタプレート相互間の如く、シャツタを密閉する。この密閉を確保することで、例えば、雨水、外気、或いは湿度、虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に大いに役立つ処である。そのため、本出願人は、この閉塞状態を、確保するために、幾多の提案を行っている。その一部が、公開公報として開示されているので、以下、文献として、その概要を説明する。
【0003】
文献1は、特開2011−80650号公報に記載の発明であり、この発明は、[0032]に記載の如く、シャツタプレートの取付け突条と、シャツタプレート支持金具と、連動板、並びにシャツタプレートをシャツタ枠体に固着する磁石とを介して、シャツタプレートの両側面側を閉塞することを意図する。しかし、この発明は、複数枚のシャツタ相互間の隙間を閉塞する構造を備えていなく、十分な閉塞を確保するには、改良の余地がある。
【0004】
また、文献2は、特開2011−99634号公報に記載の発明であり、この発明は、[0041]と[0037]に記載の如く、シャツタ枠体の立上枠体部の枠体表面と、シャツタプレートの裏面側を面接触するとともに、この面接触の状態を、磁石を設けて確実にすること、並びにシャツタプレートの下端に延設部を設け、この延設部で、上下関係のシャツタプレートの隙間を庇部で覆う構造を採用し、シャツタ枠体とシャツタプレートとの間と、シャツタプレート相互間を閉塞することを意図する。しかし、この発明は、弾性を利用して、シャツタ枠体とシャツタプレートとの間、又はシャツタプレート相互間の隙間を閉塞する構造を備えていなく、十分な閉塞を確保するには、改良の余地がある。尚、[0042] において、シャツタプレートの裏面側に、植毛、フェルト、ゴム等の密封性部材を設ける構造が開示されており、気密性の確保には有益である。
【0005】
さらに、文献3は、実開平3−58592号公報に記載の考案であり、この考案は、シャツタプレートの基端側に、閉塞時において、上下のシャツタプレートの基端側で、かつその両端縁にできる隙間を、遮蔽装置で密封することを意図する。しかし、この考案は、上下のシャツタプレートの基端側で、かつその両端縁にできる隙間を、遮蔽装置で密封する構造であり、文献1と同じ改良の余地がある。
【0006】
【特許文献1】特開2011−80650号公報
【特許文献2】特開2011−99634号公報
【特許文献3】実開平3−58592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記列挙した文献1−文献3においては、それぞれ改良の余地が考えられことから、本発明は、次の効果(特徴)を達成する。
(イ) シャツタプレートの裏面(裏面側)と、シャツタ枠と、横棧とに設けた(横長方形状)弾性体の密封部材とで、複数のシャツタプレートの隙間を、確実に密閉することで、雨水、外気、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与する。
(ロ) また、シャツタ枠に、複数の横棧を付設する(差渡して設ける)ことで、強度の向上と、シャツタ枠の肉薄化、細幅化等を図り、かつ低コスト化と、材料の節約化等を図る。
(ハ) シャツタプレートの裏面に、断熱材を貼着する(設ける)ことで、シャツタプレートの結露防止と、密閉性の向上、又はガタ防止と、並びにハウス内の昇温、又は降温解消に、幾分でも寄与すること、等にある。
(ニ) 密封部材を、弾性と鰭部を備えたゴムシートとすることで、前記(イ)−(ハ)を達成する。
(ホ) シャツタを、屋根に設けた天窓換気扇に付設することで、シャツタからの雨水の侵入防止、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与する。
(へ) シャツタを、屋根に設けたシャツタ枠に付設することで、シャツタからの雨水、外気の侵入防止、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、前記(イ)と(ロ)を達成する。
【0009】
請求項1の発明は、シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設けたシャツタにおいて、
シャツタ枠の側面枠部間に、シャツタプレートの閉塞時に、シャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、複数の横棧の自由端と、側面枠部であって、対の横棧で区画されたシャツタプレートの側面当接箇所と、に、当接面が鰭状の突条を備えた密封部材を設ける構成としたシャツタである。
【0010】
請求項2の発明は、前記(イ)−(ハ)を達成する。
【0011】
請求項2は、シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設け、かつこの各シャツタプレートの裏面に断熱材を設けたシャツタにおいて、
このシャツタ枠の側面枠部間に、前記シャツタプレートの閉塞時に、このシャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、この対の横棧の自由端と、当該対の横棧で区画されたシャツタ枠の側面枠部に形成した側面当接箇所と、に密封部材を設ける構成としたシャツタである。
【0012】
請求項3の発明は、前記(イ)−(ハ)と(ニ)を達成する。
【0013】
請求項3は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記密封部材は、弾性と鰭部を備えた構成としたシャツタである。
【0014】
請求項4の発明は、前記(イ)−(ホ)を達成する。
【0015】
請求項4は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタは、前記シャツタ枠に設けたフレーム枠と、このフレーム枠の端部より、その中心に向って延設した支持杆と、この支持杆の中心に設けたモータと、このモータで回転されるファンとで構成した天窓換気扇に付設する構成としたシャツタである。
【0016】
請求項5の発明は、前記(イ)−(ニ)と、(へ)を達成する。
【0017】
請求項5は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタは、前記シャツタ枠に設けたシャツタプレート開閉用のモータと、このモータの出力軸に設けたクランクアームと、このクランクアームの自由端に設けた連結板と、この連結板の両端に設けた連動板とで構成した電動シャツタに付設する構成としたシャツタである。
【0018】
請求項6の発明は、前記(イ)−(へ)を達成する。
【0019】
請求項6は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタプレートの自由端に、補助板を設ける構成としたシャツタである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明は、シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設けたシャツタにおいて、
シャツタ枠の側面枠部間に、シャツタプレートの閉塞時に、シャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、対の横棧の自由端と、対の横棧で区画されたシャツタ枠の側面枠部に形成した側面当接箇所と、に密封部材(シャツタプレートの裏面に接触する、鰭状の突条付の当接面を備えた密封部材)を設ける構成としたシャツタである。
【0021】
従って、請求項1は、下記(イ)と(ロ)を達成できる。
(イ) シャツタプレートの裏面(裏面側)と、シャツタ枠と、横棧とに設けた弾性体の密封部材とで、複数のシャツタプレートの隙間を、確実に密閉することで、雨水、外気、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与できる。
(ロ) また、シャツタ枠に、複数の横棧を付設する(差渡して設ける)ことで、強度の向上と、シャツタ枠の肉薄化、細幅化等を図り、かつ低コスト化と、材料の節約化等が図れる。
【0022】
請求項2の発明は、シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設け、かつ各シャツタプレートの裏面に断熱材を設けたシャツタにおいて、
シャツタ枠の側面枠部間に、シャツタプレートの閉塞時に、シャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、複数の横棧の自由端と、側面枠部であって、対の横棧で区画されたシャツタプレートの側面当接箇所と、に密封部材を設ける構成としたシャツタである。
【0023】
従って、請求項2は、上記(イ)と(ロ)の他に(ハ)を達成できる。
(ハ) シャツタプレートの裏面に、断熱材を貼着する(設ける)ことで、シャツタプレートの結露防止と、密閉性の向上、又はガタ防止と、並びにハウス内の昇温、又は降温解消に、幾分でも寄与すること、等である。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
密封部材は、弾性と鰭部を備えた構成としたシャツタである。
【0025】
従って、請求項3は、前記(イ)−(ハ)の他に、(ニ)を達成できる。
(ニ) 密封部材をゴムシートとすることで、前記(イ)−(ハ)を達成できる。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
シャツタは、シャツタ枠に設けたフレーム枠と、フレーム枠の端部より、中心に向って延設した支持杆と、支持杆の中心に設けたモータと、モータで回転されるファンとで構成した天窓換気扇に付設する構成としたシャツタである。
【0027】
従って、請求項4は、前記(イ)−(ハ)の他に、(ホ)を達成できる。
(ホ) シャツタを、屋根に設けた天窓換気扇に付設することで、シャツタからの雨水の侵入防止、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与できる。
【0028】
請求項5の発明は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
シャツタは、シャツタ枠に設けたシャツタプレート開閉用のモータと、モータの出力軸に設けたクランクアームと、クランクアームの自由端に設けた連結板と、連結板の両端に設けた連動板とで構成した電動シャツタに付設する構成としたシャツタである。
【0029】
従って、請求項5は、前記(イ)−(ハ)の他に、(へ)を達成できる。
(へ) シャツタを、屋根に設けたシャツタ枠に付設することで、シャツタからの雨水、外気の侵入防止、或いは虫等の侵入防止と、内気の漏洩防止、又は虫の逃避防止、又は省エネ等に寄与できる。
【0030】
請求項6の発明は、請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
シャツタプレートの自由端に、補助板を設ける構成としたシャツタである。
【0031】
従って、請求項6の発明は、前記(イ)−(へ)を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第一実施例であり、本発明のシャツタを付設した電動シャツタ(第一実施例の電動シャツタ)であって、シャツタの閉状態の正面図
【図2−1】第一実施例の電動シャツタであって、シャツタの閉状態の背面図
【図2−2】第一実施例の電動シャツタであって、シャツタの開状態の背面図
【図3−1】第一実施例の電動シャツタであって、シャツタの閉状態の側面図
【図3−1−1】図3−1の要部の拡大断面図
【図3−2】第一実施例の電動シャツタであって、シャツタの開状態の側面図
【図3−2−1】図3−2の要部の拡大断面図
【図3−2−2】図3−2−1の要部の拡大断面図
【図4】第二実施例であり、本発明のシャツタを付設した天窓換気扇(第二実施例の天窓換気扇)であって、シャツタの閉状態の正面図
【図5】第二実施例の天窓換気扇であって、シャツタの閉状態の背面図
【図6−1】第二実施例の天窓換気扇であって、シャツタの開状態の側面図
【図6−2】第二実施例の天窓換気扇であって、シャツタの閉状態の側面図
【図7】第一実施例の別の一例を示した電動シャツタであって、シャツタの閉状態の正面図
【図8】第一実施例の別の一例を示した電動シャツタであって、シャツタの開状態の側面図
【図9】第二実施例の別の一例を示した天窓換気扇であって、シャツタの開状態の側面図
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1〜図3−2−1に示した第一実施例の、例えば、屋根に装備した電動シャツタにおいて、1はシャツタで、このシャツタ1の構造を説明すると、方形状のシャツタ枠2と、このシャツタ枠2を構成する左右の側面枠部200、200の張出部200a、200aに差渡し、かつ張出部200a、200aに枢着2a、2a(2aとする)した複数枚のシャツタプレート3、3等(3とする)と(シャツタプレート3の両端部の軸部を枢着2aする)、この各シャツタプレート3の裏面3aの左右部3b、3c(センター柱3d)に一端を固着した、略L形をした複数のシャツタプレート支持金具7と、この複数のシャツタプレート支持金具7の各他端がそれぞれ枢着6され、かつこの各他端(枢着6)を昇降し、しかも前記左右の側面枠部200、200に添って昇降する板状の対の連動板5と、この対の連動板5間に差渡し設け、かつシャツタプレート3と同じ横方向を向く連結板9と、この連結板9に設けたクランクアーム支持金具800と、このクランクアーム支持金具800に一端を枢着10したクランクアーム8と、このクランクアーム8の他端に、一端を枢着11したクランク12と、このクランク12の他端が固着された出力軸1300(出力機構を含む)を備えたモータ13とで構成されている。このモータ13は、シャツタ枠2の下面枠部200bに固定されている。図中200cは、シャツタ枠2の上面枠部で、この上面枠部200cは、側面枠部200、200の張出部200a、200aに至る構造とし、最上段のシャツタプレート3のシャツタプレート支持金具7と、後述する連動板5の一部が収容される。また、図中4は、シャツタ枠1の上面枠部200cの前側に設けた庇で、最上段のシャツタプレート3の枢着側(上方)をカバーする。
【0034】
そして、このシャツタプレート3の表面3eの自由端3fには、雨水、風を遮断する補助板15が、自由端3fより突出して設けられる(延設される)。即ち、この補助板15の短手方向は、図3−2の如く、自由端3fより突出し、また、長手方向(シャツタプレート3の幅方向)は、図1の如く、シャツタプレート3の幅の略一杯に設けられている。従って、図1の如く、シャツタプレート3(シャツタ1)の閉状態では、下側のシャツタプレート3の基端側3gを隠蔽する構造である。これにより、後述する横棧20に設けた密閉部材21を、隠蔽し、かつ雨水、風を遮断することと、後述する溝(雨水通路)を流れる雨水の最適化を図る。尚、補助板15は、原則として、最下端のシャツタプレート3には設けない構造である。
【0035】
以下、シャツタプレート3の開閉を説明すると、図3−1、図3−1−1のシャツタプレート3の閉状態から、図3−2、図3−2−1のシャツタプレート3の開状態に移行する状態を説明すると、モータ13がONし、出力軸1300が回転することで、クランク12が図3−1、図3−1−1の如く、反矢印「イ」の時計方向に回転することで、クランクアーム8が図3−1、図3−1−1の如く、反矢印「ロ」の下方向に引下げられる。この引下げは、次のように各部材の引下げ動作となる。即ち、クランクアーム8とクランクアーム支持金具800、並びに連結板9、及び連動板5を、同様に反矢印「ロ」の下方向に引下げられる。この連動板5の引下げにより、シャツタプレート支持金具7の他端を、図3−1、図3−1−1の如く、反矢印「ハ」の下方向に引下げる。この引下げで、シャツタプレート3が枢着2aを支点として可動し、このシャツタプレート3が開放され、図3−2、図3−2−1の如く、開状態となる。この開状態では、クランクアーム8、並びに連結板9、及び連動板5が、最下端に位置する構造である。そして、この開状態で、図3−2−1に示されている気体通路A(気体通過窓部)が形成される。尚、図3−2、図3−2−1のシャツタプレート3の開状態から、図3−1、図3−1−1のシャツタプレート3の閉状態に移行する状態は、前述の逆の操作となる。
【0036】
20は横棧であり、この横棧20は、シャツタ枠1を構成する側面枠部200、200間に、複数本差渡し設けた構造であり、具体的には、この側面枠部200、200と張出部200a、200aとの接続部位で、かつ各シャツタプレート3の各枢着2aの裏面側(枢着2aと略同じ水平線上)に、それぞれ設けられている。また、この横棧20は、シャツタプレートの開放側(図3−1−1で向って左側)が開放されたC型材(C型鋼)とする。このC型材の自由端が、シャツタプレート3の開放側に位置する構造とする。そして、この各横棧20のC型材の開放端部20a、20b(自由端)には、ゴムシート、その他のシール材、等でなる密閉部材21を、それぞれ付設するとともに、この各密閉部材21の開放鰭部21a、21bが、シャツタプレート3の開放側に位置する構造とし、後述するように、この各開放鰭部21a、21bと、上下の各シャツタプレート3の裏面3a(又は後述する断熱材)との、それぞれの確実な接触と、密着性の向上を図る(図3−1−1参照)。この各開放鰭部21a、21bは、図3−1−1の如く、シャツタプレート3の枢着側と、自由端側とに接触する。また、この開放鰭部21a、21bを囲繞するために、シャツタ枠2の左右の張出部200aの長手方向Bで、かつ内側に形成した内側鍔片200−1に形成された(対の横棧20間で、前記開放鰭部21a、21bの上下間に形成された)複数の側面当接箇所200−2には、密閉部材21を、それぞれ張装するとともに、この各側面当接箇所200−2に、それぞれ設けた密閉部材21の各開放鰭部21c、21dが、それぞれシャツタ枠2の内方側200dに向く構造とする。これにより、シャツタプレート3の裏面3aが、開放鰭部21a、21bと、開放鰭部21c、21dとで、横長方形状に囲繞される構造である。この横長方形状の囲繞で、シャツタプレート3とシャツタ枠2との密閉性(気密性)の向上を図る。従って、雨水がシャツタプレートの周辺より滴下した状況では、この滴下雨水は、密閉部材21の周辺からシャツタ枠2の内側鍔片200−1に到り、この内側鍔片200−1の側面当接箇所200−2に設けた密閉部材21に遮蔽、かつ誘導され、次の密閉部材21に流れる構造である。即ち、密閉部材21と張出部200aとの間の溝部を雨水が流れる構造である。
【0037】
また、前記シャツタプレート3の裏面3aに設けた断熱材22であり、このシャツタプレート3の結露防止と、内外の遮断を図り、ハウス内の温湿度調整と、急激な温度変化を回避する。また、この断熱材22は、必要により、シャツタ枠1の結露防止を考えて、前記上下面枠体200c、200bと、及び/又は、左右の側面枠体200の内面側とに設ける構造もあり得る。
【0038】
尚、図4〜図6−2に示した第二実施例の、例えば、屋根に装備した天窓換気扇において、この第二実施例では、第一実施例の電動シャツタと、基本的なシャツタ1の構造は同じであるので、その相違点を説明すると、シャツタ枠2にはフレーム枠30と、このフレーム枠30の角隅30aより中心に向って延設した支持杆31と、この支持杆31に支持したモータ32と、このモータ32の出力軸3200に設け、かつ前記フレーム枠30に内設したファン33と、連動板(図示せず)で構成されている。そして、シャツタ1には、モータ13と、クランクアーム8、並びに連結板9等を有さない構造である。図中35はガード、36はベルマウスを示す。また、図示しないが、この第二実施例の他の例として、モータに懸掛したベルトで、ファン軸を回転するベルト駆動方式にも採用できる。
【0039】
従って、この天窓換気扇では、ファン33の回転で、各シャツタプレート3が開放し、開状態となる。逆に、ファン33の回転停止で、各シャツタプレート3が閉塞し(連動板を介して、略同時に動き)、閉状態となる。また、この開状態において、シャツタプレート3が開放し(連動板を介して、略同時に動き)、シャツタ1には、それぞれ気体通路Aが形成される。尚、前記閉状態において、シャツタプレート3と密閉部材21の構造、並びに断熱材22と効果は同じであり、
そして、図7と、図8に示した第一実施例の別の一例を示した電動シャツタにおいては、第一実施例と異なり、シャツタプレート3の表面3eの自由端3fには、雨水、風を遮断する補助板15を設けない構造を示している。その効果は、第一実施例より幾分劣るが、市場では使用に耐え得ると考えられる。また、この別の一例では、コストの低廉化と、軽量化等に有効と考えられる。尚、図9に示した第二実施例の別の一例における天窓換気扇のシャツタ1においても、この第一実施例の別の一例を示した電動シャツタに準ずるので、説明は割愛する。
【符号の説明】
【0040】
1 シャツタ
2 シャツタ枠
2a 枢着
200 側面枠部
200a 張出部
200b 下面枠部
200c 上面枠部
200d 内方側
201 側面当接箇所
3 シャツタプレート
3a 裏面
3b 左部
3c 右部
3d センター柱
3e 表面
3f 自由端
3g 基端側
4 庇
5 連動板
6 枢着
7 シャツタプレート支持金具
8 クランクアーム
800 クランクアーム支持金具
9 連結板
8 クランクアーム
10 枢着
11 枢着
12 クランク
13 モータ
1300 出力軸
15 補助板
20 横棧
20a 開放端部
20b 開放端部
21 密閉部材
21a 開放鰭部
21b 開放鰭部
21c 開放鰭部
21d 開放鰭部
22 断熱材
30 フレーム枠
30a 角隅
31 支持杆
32 モータ
3200 出力軸
33 ファン
35 ガード
36 ベルマウス
A 気体通路
B 長手方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設けたシャツタにおいて、
このシャツタ枠の側面枠部間に、前記シャツタプレートの閉塞時に、このシャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、この対の横棧の自由端と、当該対の横棧で区画されたシャツタ枠の側面枠部に形成した側面当接箇所と、に密封部材を設ける構成としたシャツタ。
【請求項2】
シャツタ枠に、複数枚のシャツタプレートを設け、かつこの各シャツタプレートの裏面に断熱材を設けたシャツタにおいて、
このシャツタ枠の側面枠部間に、前記シャツタプレートの閉塞時に、このシャツタプレートが当接する複数の横棧を設け、この複数の横棧の自由端と、前記側面枠部であって、対の横棧で区画されたシャツタプレートの側面当接箇所と、に密封部材を設ける構成としたシャツタ。
【請求項3】
請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記密封部材は、弾性と鰭部を備えた構成としたシャツタ。
【請求項4】
請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタは、前記シャツタ枠に設けたフレーム枠と、このフレーム枠の端部より、その中心に向って延設した支持杆と、この支持杆の中心に設けたモータと、このモータで回転されるファンとで構成した天窓換気扇に付設する構成としたシャツタ。
【請求項5】
請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタは、前記シャツタ枠に設けたシャツタプレート開閉用のモータと、このモータの出力軸に設けたクランクアームと、このクランクアームの自由端に設けた連結板と、この連結板の両端に設けた連動板とで構成した電動シャツタに付設する構成としたシャツタ。
【請求項6】
請求項1、又は請求項2に記載のシャツタであって、
前記シャツタプレートの自由端に、補助板を設ける構成としたシャツタ。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−1−1】
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【図3−2】
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【図3−2−1】
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【図3−2−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−24424(P2013−24424A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155979(P2011−155979)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(391008294)フルタ電機株式会社 (176)
【Fターム(参考)】