説明

シャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法

シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法であって、前記シャフトは、歯(3)と歯の欠損部(4)を具備したセンサホイール(1)と接続されており、当該センサホイール(1)には少なくとも1つのセンサ(6)が割り当てられており、当該センサ(6)は第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成し、1つの信号エッジは1つの歯のエッジに割り当てられており、前記エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置は回転方向を符号化し、前記エッジに対して相対的な前記対向エッジの時間的な位置によって、センサホイール(1)の歯(3)に対する回転方向反転点(UKP)の対応付け、またはセンサホイール(1)の歯の欠損部(4)が符号化され、回転角度が各信号エッジ毎に増分(Ink)をカウンターに加えることによって求められ、歯(3)がセンサ(6)を通過している間の回転方向反転後には、一度、回転方向反転後の回転方向の符号を有する半分の増分がインクリメントされ、歯の欠損部がセンサを通過いている間の回転方向反転時には一度、回転方向反転前の回転方向の符号を有する半分の増分がインクリメントされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来技術
本発明は、請求項1の上位概念に記載された、シャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法並びに、請求項2の上位概念に記載されたセンサの出力信号を符号化する方法並びに請求項6の上位概念に記載されたシャフトの回転角度を定める装置用のセンサおよび上述した方法を実行するためのコンピュータプログラムに関する。
【0002】
内燃機関を制御する場合、クランクシャフトの角度を定めるのは中心的なタスクの1つである。既知の解決方法は、インクリメンタルセンサを、クランクシャフトおよびカムシャフトで使用する。通常のセンサディスクはインクリメントマークを有しており、このマークは、クランクシャフトセンサおよびカムシャフトセンサの信号と協働することによって、クランクシャフト角度を定めることを可能にする。クランクシャフト位置が、内燃機関停止時に正確に検出されると、内燃機関の制御が改善される。これによって、内燃機関の再始動が格段に加速され、さらに、快適性および排気ガスに対して有利な作用を与える。内燃機関の停止時にクランクシャフトが変動する可能性がある。すなわち、静止状態まで、2つの回転方向へ交互に動く。目下、内燃機関内で使用されているセンサは一般的に回転方向を識別することができず、従って、クランクシャフトの絶対位置を確実に定めることもできない。
【0003】
クランクシャフト角度センサに回転方向識別機能を付けることは基本的に可能である。このためには少なくとも2つのセンサ部材がセンサハウジング内に適切に配置されなければならない。この場合にはこれらのセンサの信号の時間的な関係から、回転方向が求められる。2つのセンサ部材を有するこのようなセンサは、差動センサとしてそれ自体公知である。回転方向識別を有していないセンサは1つの出力側を有している。すなわち、全部で3つの接続端子を有している(供給電圧、アース、信号出力)。回転方向識別を有するセンサはしばしば2つの信号出力側を有する。1つの実施形態では、2つのセンサ部材の信号が引き出される。別の実施形態で、歯の周波数情報に対する出力側と、回転方向情報に対する別の出力側が設けられる。さらに、歯の周波数および回転方向を、1つの接続端子のみを介して伝送する信号符号化を選択することが知られている。このような信号符号化はこの場合には、信号のパルス長によって行われる。従って信号はパルス幅変調され、2つの異なるパルス長PL1およびPL2を含む。これらはそれぞれ右回転ないしは左回転をあらわす。立ち上がる歯のエッジを通過する度に、回転方向に応じて、パルス形PL1またはPL2が出力される。
【0004】
問題であるのは、回転方向反転時に、回転方向反転点の位置が、歯がセンサを通過する間にあるのかまたは歯の欠損部分がセンサを通過する間にあるのかに応じて、インクリメンタル角度特定時に、系統的なエラーが生じてしまう、ということである。
【0005】
本発明の開示
従って本発明の課題は、シャフトの絶対的な回転角度を正確に検出することができる、冒頭に記載した形式の方法並びにセンサおよびコンピュータプログラムを提供することである。
【0006】
上述の課題は、シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法によって解決される。ここでシャフトは、歯と歯の欠損部とを具備したセンサホイールと接続されており、センサホイールには少なくとも1つのセンサが割り当てられている。ここでこのセンサは第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成する。ここで1つの信号エッジは1つの歯のエッジに割り当てられ、このエッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置は回転方向を符号化する。ここで、エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置によって、回転方向反転点のセンサホイール歯に対する対応付け、またはセンサホイールの歯の欠損部が符号化される。ここで回転角度は信号エッジ毎に増分をカウンターに加えることによって求められる。ここで、歯がセンサを通過する間の回転方向反転後に一度、回転方向反転後の回転方向の符号を伴う半分の増分がインクリメントされ、歯の欠損部がセンサを通過する間の回転方向反転時には、一度、回転方向反転前の回転方向符号を伴う半分の増分がインクリメントされる。増分はここでは、センサホイール上のインクリメントマークの数に依存し、通常の半分のセンサホイールは6°のピッチを有しており、従って増分はそれぞれ6°である。エッジおよび対向エッジはここでは、センサの出力信号の立上がりエッジないしは立下がりエッジであり、符号化によって、エッジは立上がりエッジにも立下がりエッジにもなり、同様のことが対向エッジにも当てはまる。エッジが立上がりエッジである場合、対向エッジは立下がりエッジであり、エッジが立下がりエッジである場合、対向エッジは立上がりエッジである。冒頭に記載した課題は、シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度を定めるための装置のセンサの出力信号を符号化するための方法によっても解決される。ここでシャフトは、歯と歯の欠損部を具備したセンサホイールと接続されており、センサホイールには少なくとも1つのセンサが割り当てられている。ここでこのセンサは第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成する。ここで1つの信号エッジは1つの歯のエッジに割り当てられ、エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置は回転方向を符号化する。ここで、エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置によって、回転方向反転の角度位置に対する付加的な情報が符号化される。
【0007】
有利には、回転方向反転の角度位置に対する付加的な情報は、センサホイールの歯またはセンサホイールの歯の欠損部への回転方向反転点の対応付けを含んでいる。回転方向反転点は、回転方向反転が起こったクランクシャフトの角度、例えばクランクシャフト角度である。有利にはさらに、回転方向も歯への回転方向反転点の対応付け、または歯の欠損部も、センサの出力信号のパルス幅によって符号化される。センサの出力シングは、有利には4つの異なるパルス幅を有している。これによってそれぞれ2つの異なる回転方向および2つの回転方向反転の可能性、すなわち、歯での回転方向反転または歯の欠損部での回転方向反転が符号化される。
【0008】
冒頭に記載された課題は、シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角を定める装置用のセンサによっても解決される。この装置は、センサ(6)の出力信号を符号化するための手段を有している。ここでシャフトは、歯と歯の欠損部を具備したセンサホイールと接続されており、センサホイールに少なくとも1つのセンサが割り当てられている。このセンサは第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成する。ここで複数の信号エッジのうちの1つの信号エッジは、1つの歯のエッジに割り当てられ、この信号エッジに対して相対的な信号対向エッジの時間的な位置は回転方向を符号化する。ここで、エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置によって、回転方向反転の角度位置に対する付加的な情報が符号化される。有利には、センサは、2つのセンサ部材を備えた差動センサである。
【0009】
冒頭に記載した問題は、プログラムがコンピュータ内で実行される場合に、本発明の方法に応じた全てのステップを実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラムによって解決される。
【0010】
以下で本発明の実施例を、添付された図面に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】割り当てられたセンサを有するセンサホイールの図
【図2】変化するパルス長を伴った信号
【図3】絶対的なクランクシャフト角度を定めるための図
【図4】回転方向反転時の信号PL1およびPL2の図
【図5】回転方向反転時の信号PL1およびPL2の図
【図6】回転方向反転時の信号PL1、PL2、PL3およびPL4の図
【図7】回転方向反転時の信号PL1、PL2、PL3およびPL4の図
【0012】
発明の実施形態
図1は、公知のセンサホイール1の図である。このセンサホイール1は、ここで図示されていない、内燃機関のクランクシャフトと接続されており、クランクシャフトの回転時に軸2を中心に回転する。センサホイール1は、センサホイールマーク(印)を有している。これは、歯3と歯の欠損部4とが交互に配置されていることによって形成される。順次連続する歯3と歯の欠損部4の対の間の間隔は6°である。歯3と歯の欠損部4は3°の同じ角度領域にわたって延在し得るが、非対称に分割されていてもよく、例えば、歯3が2°の角度領域を覆い、歯の欠損部4が4°の角度領域を覆ってもよい。歯3を設けないことで、センサホイール隙間5が形成され、センサホイール隙間5は12°の角度を伴って生じている。
【0013】
センサホイール1にはセンサ6が割り当てられている。このセンサ6は2つのセンサ部材7を含んでおり、これらは例えばホール素子、誘導型センサ等である。センサ部材7は、信号線路8を介して電気信号を供給する。この信号から、評価論理回路9内で差動信号が形成され、この信号は信号線路10を介して、図示されていない内燃機関の制御装置へ伝送される。センサ部材7を歯3および歯の欠損部4が通過することによって、センサ部材7の出力側で電圧が変わる。この電圧変化は、信号線路8を介して評価論理回路9に転送される。2つのセンサ部材7は、センサホイール1の円周方向においてずらして配置されている。従って、歯3または歯の欠損部4は、センサホイール1の回転時に時間的にずれて、まずは2つのセンサ部材7のうちの1つを、次に2つのセンサ部材7のうちの他方を通過する。
【0014】
通常、立上がりエッジおよび立下りエッジのうちの立上がりエッジのみが使用され、立上がりエッジは歯の欠損部4から歯3への移行時のエッジに相当する。立下がりエッジは使用されない。立上がりエッジは以降で、歯の欠損部4から歯3への移行に対する同義語であると理解されたい。これはセンサ6によって、相応の電気信号に変換される。これと相応に、立下がりエッジは歯3から歯の欠損部4への移行であると理解されたい。ここでこの移行は同じようにセンサ6によって電気信号に変えられる。電気信号が立上がりエッジ時にハイからローへ移行するかまたはローからハイへ移行するかは、電気的な設計に依る。本願で重要なのは、立上がりエッジおよび立下がりエッジの電気的な定義ではなく、幾何学的な移行である、歯対歯の欠損部への電気信号の対応付けである。
【0015】
接続されている制御機器機能の精度の理由から立上がりエッジのみが評価されるので、立下がりエッジはクランクシャフトの回転方向を符号化するために用いられる。この情報をエンジン制御機器に伝送するそれ自体公知の解決方法は、図2に示されているような、可変パルス長である。すなわち方向情報は、伝送される信号のパルス長によって伝送される。立上がりエッジSFは、迅速にかつさらなる信号処理が施されることなく伝送される。すなわち差動信号センサで、センサホイール1の歯3がセンサ6のほぼ中央まで張り出すとすぐに、立上がりエッジが信号線路へ伝送される。立下りエッジFFは、回転方向に関する情報だけを伝送する。値ハイHとローLの割合は図2に示されている。立上がりエッジSFと立下りエッジFFとの間の信号はハイ値Hであり、立下がりエッジFFと立ち上りエッジSFとの間の信号はロー値Lである。線Zはセンサホイールの展開図を示している。図2においてPL1と示されている信号の場合には、パルス幅比P=(ハイ値Hの持続時間)を(ロー値Lの持続時間)で除算したものは、1よりも格段に小さい値であり、その下に示された信号PL2はパルス幅比に対して、格段に1よりも大きい値を示す。このようにして種々異なるパルス幅比P=H/Lによって、回転方向に関する情報がセンサ6から制御機器へ伝送される。
【0016】
以降の説明ではパルス長は、低いレベルにある信号の時間であると理解されたい。ここで対応付けは当然ながら、別の歯のエッジに対する対応付けも可能である。同じようにパルス長を高い信号レベルにある時間として規定することもできる。正確には、センサ信号の周期はほぼ歯の信号の周期と同じであり、デューティ比だけが回転方向の変数である。全体的な信号処理部は、組み込み回路内に、センサ部材とともに組み込まれ、既に回転数センサ内に組み立てられている。図3は、クランクシャフトの回転角度を定めるための図を示している。これは絶対的なクランクシャフト角度Absである。センサホイール隙間5ないしは対称隙間11が、センサホイール1のピッチが非対称である場合に識別されると、モジュールRSによって回転角度Absが0°KWに設定される。回転角度ABSは、カウンターZLによってインクリメンタルに形成される。詳細には、各立上がりエッジを以って、図2に示された信号PL1が受信されると、カウンターは+6°のインクリメントInkだけカウントアップされ、図2に示された信号PL2が受信されると、カウンターZLは立上がりエッジSF時に−6°のインクリメントInkだけカウントダウンされる。クランクシャフトの回転方向反転時には、歯のエッジへの立上がりエッジないしは立下がりエッジの対応付けが変わる。回転が変化すると、これまでの電気信号の立上がりエッジに対応付けされていた歯のエッジが立下がりエッジに対応付けされ、これによって、相応に電気信号の立下がりエッジになる。回転方向反転時には、クランクシャフトの値は一度、3°の増分だけ修正され、これによって信号をトリガする歯のエッジのずれが考慮される。この修正値は、歯の上での回転反転時には、−3°でなければならないことを示しておく。角度カウンターはこの場合には値3°、9°、15°、12°、6°・・・を含んでおり、ここで回転反転は位置15°と12°の間で行われている。歯の欠損部分での回転反転時には修正値は+3°であり、角度カウンターはこの場合には、例えば、値3°、9°、15°、18°、12°、6°・・・である。ここでは回転反転は15°と18°の間で行われている。回転角度Absの正しい角度特定を可能にするために、本発明では、クランクシャフト角度センサからエンジン制御装置への既知の情報処理の拡張が行われる。本発明では、2つのさらなるパルス長PL3およびPL4を使用するように設定可能であり、これらのパルス長は、回転反転の場所に関する情報、すなわち歯または歯の欠損部を符号化して含んでいる。
【0017】
図4および図5は、回転反転時の信号PL1ないしPL2の図を示している。ここで図4は、歯での回転反転を示しており、図5は、歯の欠損部での回転反転を示している。図5と同じように図4では、まずは回転方向が右側DRRであることから出発し、これが反転点UKPでそれぞれ左側の回転方向DRLに反転する。まずは3°、9°並びに15°で、信号PL1のそれぞれ1つの立上がりエッジSFがトリガされる。これはそれぞれ、図3に示されたカウンターZLを+6°の増分だけカウントアップする。図5では、回転反転は約16°のクランクシャフト角度で行われている。すなわち、センサ6が歯3を検出している間である。これによって次の立上がりパルス(これは信号PL2内ではSF1で示されている)は、図4においてZ1で示されている歯によってはじめてトリガされる。従来技術では、15°KWでカウンターは−6°だけインクリメントされてしまい、これによって、12°KWの正しい値の変わりに、9°KWの値が導出されてしまう。従って、一度、増分が−6°の代わりに、−3°で固定される。図5は、歯の欠損部での回転反転を示している。ここでも、まずは右側の回転方向DRRが仮定されている。ここではカウンターZLは3°、9°並びに15°のクランクシャフト角度でそれぞれ6°の増分だけ、信号PK1によってインクリメントされる。回転方向反転は、歯の欠損部中に、約20°のクランクシャフトで行われる。この瞬間には、カウンターZLは18°のクランクシャフトにある。信号PL2による次のインクリメントは、この場合には、歯のエッジZ2によってトリガされる。これは、信号PL2の立上がりエッジSF2に対応付けされている。信号エッジSF2によって、カウンターZLはここで+3°だけインクリメントされる。図6および図7は、別の2つのパルスPL3およびPL4が加えられている、センサ6の信号の本発明の拡張形態を示している。パルス幅PL3は、歯での回転反転時に伝送され、パルス長PL4は歯の欠損部での回転反転時に伝送される。パルス長PL3が伝送されると、−3°ぶんだけカウンターZLのインクリメントが行われ、パルス長PL4が伝送されると、+3°ぶんだけカウンターZLのインクリメントが行われる。パルスPL3ないしPL4は一度、回転方向反転直後に伝送され、その後に、回転方向に応じて再びパルスPL1ないしPL2が受信される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法であって、
前記シャフトは、歯(3)と歯の欠損部(4)を具備したセンサホイール(1)と接続されており、
当該センサホイール(1)には少なくとも1つのセンサ(6)が割り当てられており、
当該センサ(6)は第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成し、
1つの信号エッジが1つの歯のエッジに割り当てられており、前記エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置が回転方向を符号化し、
前記エッジに対して相対的な前記対向エッジの時間的な位置によって、センサホイール(1)の歯(3)に対する回転方向反転点(UKP)の対応付け、またはセンサホイール(1)の歯の欠損部(4)が符号化され、
回転角度が各信号エッジ毎に増分(Ink)をカウンターに加えることによって求められる形式の方法において、
歯(3)がセンサ(6)を通過している間の回転方向反転後には、一度、回転方向反転後の回転方向の符号を有する半分の増分がインクリメントされ、歯の欠損部がセンサを通過いている間の回転方向反転時には一度、回転方向反転前の回転方向の符号を有する半分の増分がインクリメントされる、
ことを特徴とするシャフトの回転角度をインクリメンタルに求める方法。
【請求項2】
シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度を定めるための装置のセンサ(6)の出力信号を符号化する方法であって、
前記シャフトは、歯(3)と歯の欠損部(4)を具備したセンサホイール(1)と接続されており、
前記センサホイール(1)には少なくとも1つのセンサ(6)が割り当てられており、
前記センサは第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成し、
1つの信号エッジは1つの歯のエッジに割り当てられており、前記エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置が回転方向を符号化する形式の方法であって、
前記エッジに対して相対的な対向エッジの時間的な位置によって、回転方向反転の角度位置に対する付加的な情報が符号化される、
ことを特徴とする、シャフトの回転角度を定めるための装置のセンサの出力信号を符号化する方法。
【請求項3】
前記回転方向反転に関する付加的な情報は、センサホイールの歯に対する回転方向反転点の対応付け、またはセンサホイールの歯の欠損部を含んでいる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
回転方向も、歯または歯の欠損部に対する前記回転方向反転点の対応付けも、センサの出力信号のパルス幅によって符号化される、請求項2または3記載の方法。
【請求項5】
前記出力信号は4つの異なるパルス幅を有している、請求項2から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
シャフト、殊に内燃機関のクランクシャフトの回転角度を定める装置用のセンサであって、
当該センサは、センサ(6)の出力信号を符号化するための手段を有しており、
前記シャフトは、歯(3)と歯の欠損部(4)を具備したセンサホイール(1)と接続されており、
前記センサホイール(1)には少なくとも1つのセンサ(6)が割り当てられており、当該センサ(6)は第1の値または第2の値をとる矩形信号を出力信号として生成し、
複数の信号エッジのうちの1つの信号エッジは1つの歯のエッジに割り当てられており、
当該信号エッジに対して相対的な信号対向エッジの時間的な位置は回転方向を符号化する形式の方法において、
前記エッジに対して相対的な前記対向エッジの時間的な位置によって、回転方向反転の角度位置に対する付加的な情報が符号化される、
ことを特徴とする、シャフトの回転角を定める装置用のセンサ。
【請求項7】
2つのセンサ部材を備えた差動センサである、請求項6記載のセンサ。
【請求項8】
プログラムがコンピュータ内で実行される場合に、請求項1から5までのいずれか1項に記載された全てのステップを実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−515032(P2010−515032A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543408(P2009−543408)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062148
【国際公開番号】WO2008/080677
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】