説明

シュレッダー

【課題】
誤って貴重な情報を記録した媒体を処理してしまったときも、直ちにその情報が復元できるようにする。
【解決手段】
処理される情報記録媒体に記録された情報の読取記録装置を設ける。
情報記録媒体が紙である場合には、読取記録装置として、情報記録媒体の記録を読み取るスキャナーと、パソコンとから成る装置を用いる。
情報記録媒体がCD/DVDである場合には、情報記録媒体の記録を読み取るCD/DVDリーダーと、パソコンとから成る読取記録装置が用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体を切断処理するシュレッダーに関する。
【背景技術】
【0002】
不要になった情報記録媒体を切断処理するシュレッダーは広く用いられており、以下の特許文献1に示すものの外、多数の特許出願がなされている。
【特許文献1】特開平05-192602
【0003】
然しながら、保存すべき重要情報を記録した媒体を誤って処分してしまうことがしばしばあったが、このような事態に対処すべき手段については何ら考慮がなされていなかった。
誤って処理された情報を復元できるシュレッダーが提供されれば大変好都合である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、如上の問題を解決するためなされたものであって、その課題とするところは、誤って廃棄処理された情報を復元できるシュレッダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
叙上の課題を解決するため、本発明においては、処理される情報記録媒体に記録された情報の読取記録装置を設ける。
情報記録媒体が紙である場合には、読取記録装置として、情報記録媒体の記録を読み取るスキャナーと、パソコンとから成る装置を用いる。
情報記録媒体がCD/DVDである場合には、情報記録媒体の記録を読み取るCD/DVDリーダーと、パソコンとから成る読取記録装置が用いられる。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るシュレッダーにおいては、処理される情報記録媒体に記録された情報の読取記録装置が設けられているので、誤って貴重な情報を記録した媒体を処理してしまったときも、直ちにその情報が復元できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下図面により本発明の一実施例を説明する。
図1は本発明に係るシュレッダーの一実施例を示す斜視図、図2はその作用原理を示す説明図である。
【0008】
図1及び図2において、10はシュレッダーであり、その筐体上に紙媒体投入口12、CD/DVD投入口14、電源スイッチ16及び生体認証用指紋リーダー18を具備する。
【0009】
20はパソコンであり、本体装置22、キーボード24、ディスプレイ26を具備し、後に述べる装置により処理される情報媒体から読み出した情報を記録する。
【0010】
30は、文書、図面、印刷物、写真その他の紙製の情報媒体である。これは合成紙などのプラスチックシートであっても良い。
シュレッダー10の紙媒体挿入口12の下方には、紙ガイドローラー32、両面イメージスキャナー34、カッター36が設けられている。
ここで、紙ガイドローラー32及びカッター36は何れも、対を成して設けられている。
挿入口12に挿入された情報媒体30は、一対の紙ガイドローラー32により引き取られ、両面イメージスキャナー34により表裏両面の画像情報が読み取られた後、一対のカッター36の間に導かれ、複数の細長い紙片38に切断される。
読み取られた画像情報はパソコン20の本体装置22に記録される。
【0011】
40は、CD又はDVDのような、ディスク状の媒体である。
挿入口14の下方には、読取装置42、カッター44が設けられており、挿入口14から挿入された媒体40は、自動的に読取装置42に装着され、その記録データが読み取られ、そのデータはパソコン20の本体装置22に記録される。
【0012】
従って、重要なデータを記録した媒体を誤って廃棄した場合には、キーボード10を操作することにより、パソコン20から所望のデータを再生することができる。
【0013】
本発明の望ましい実施例においては、指紋或いは静脈パターンに依る生体認証装置が設けられ、これらの生体情報を登録した者のみが、このシュレッダーを操作し得るよう構成される。
即ち、この生体認証装置のリーダー18は、パソコン22と連結されており、使用を許可された者の指紋或いは静脈パターンは予め読み取られ、本体装置22のメモリに登録されるものである。
【0014】
登録を受けた者は、何時でも親指を、リーダー18の押し当て、認証を受けることにより、媒体の処理並びにパソコン記録の検索及び再生を行うことができ、その操作記録は、逐一パソコン20に記録されるものである。
尚、使用者の資格、権限に合わせて、可能な作業を媒体の処理のみなどに限定することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明によるときは、誤って貴重な情報を記録した媒体を処理してしまったときも、直ちにその情報が復元できる新規なシュレッダーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るシュレッダーの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示したシュレッダーの作用原理を示す説明図である。
【符号の説明】
【0017】
10: シュレッダー
12: 紙媒体投入口
14: CD/DVD投入口
16: 電源スイッチ
18: 生体認証用指紋リーダー
20: パソコン
22: 本体装置
24: キーボード
26: ディスプレイ
30: 紙製の情報媒体
32: 紙ガイドローラー
34: 両面イメージスキャナー
36: カッター
40: ディスク状の媒体
42: 読取装置
44: カッター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報記録媒体を切断廃棄するシュレッダーにおいて、
処理される情報記録媒体に記録された情報の読取記録装置を設けたことを特徴とする上記のシュレッダー。
【請求項2】
情報記録媒体が紙であり、読取記録装置が、情報記録媒体の記録を読み取るスキャナーと、パソコンとから成る、請求項1に記載のスキャナー。
【請求項3】
情報記録媒体がCD/DVDであり、読取記録装置が、情報記録媒体の記録を読み取るCD/DVDリーダーと、パソコンとから成る、請求項1に記載のスキャナー。
【請求項4】
生体認証装置が設けられ、情報記録媒体に記録された情報と共に、処理作業者のIDが記録される請求項1ないし3のいずれか1に記載のシュレッダー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate