説明

シリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及び水素エネルギー生産方法

【課題】シリコン廃水を2次的に処理することによって回収率を一定以上に上昇できるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及びシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を提供する。
【解決手段】シリコン廃水をUF膜でろ過処理し、UF処理水とシリコン濃縮廃液に分離するUF処理槽と、前記UF処理槽と連通され、前記分離されたシリコン濃縮廃液と外部から移送されたアルカリ性物質を互いに混合するラインミキサーと、前記ラインミキサーと連通され、前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに反応させて水素ガスを生産する水素生産水槽とを含んでシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン廃水から水素ガスを生産することによって追加的なエネルギー資源を創出できるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及び水素エネルギー生産方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、情報通信及び半導体産業の発展、石油エネルギーの枯渇及び地球温暖化防止のための太陽熱エネルギーを用いる産業の急浮上に伴い、シリコンウェハの需要が急増している。
一般に、シリコンウェハは、シリコンインゴットに切削油と研磨材(炭化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素など)を混合したスラリーを供給しながらワイヤソーで切削することによって製造される。
【0003】
そして、切削されたシリコンウェハは、切削油及び研磨材が混合されたスラリーと切削粉が混ぜてある廃スラリーが付いた状態で洗浄装備(ワイヤソークリーナ)に移動され、洗浄剤(界面活性剤)を混合した水(洗浄液、DI Water)に超音波を印加して洗浄する洗浄過程を通して太陽電池用のシリコンウェハに製造されたり、研磨エッチング及び洗浄工程などを経て半導体用シリコンウェハに製造される。前記のようなインゴット加工工程では、洗浄液にスラリーと切削粉が混合されたシリコン廃水が一定量発生する。
【0004】
これにより、従来は、前記シリコン廃水を1次的に加圧式MF膜でろ過して生産水を生産し、これを再使用した。そして、ろ過時に発生した廃濃縮水には浸漬型UF膜ろ過を実施し、UF処理水は再使用し、残留する廃濃縮水はそのまま廃棄する方法を使用した。
しかし、シリコン廃水の1次処理時、残留する廃濃縮液の過濃縮により、2次的に実施されるUF膜が塞がるなどの異常現象が発生し、正常的に2次フィルタリングが実施されないという問題がある。これにより、シリコン廃水から一定以上に生産水回収率を上昇できないという問題がある。
【0005】
また、シリコン廃水から発生する廃濃縮水をそのまま廃棄することによって、1トン当たり6〜8万ウォンの廃棄費用が発生し、廃棄費用が上昇するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、上述した問題を解消するために創出されたもので、本発明の目的は、シリコン廃水を2次的に処理することによって回収率を一定以上に上昇できるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及びシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、シリコン廃水から水素ガスを生産し、新しいエネルギー資源を創出できるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及びシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、シリコン廃水で最終的に残存する廃棄物を固形化させることによって廃棄物の重さを減少させ、これにより、廃棄に要求される廃棄費用を効率的に節減できるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム及びシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような本発明の課題を解決するために、本発明によるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムは、シリコン廃水をUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理してUF処理水とシリコン濃縮廃液に分離するUF処理槽と、前記UF処理槽と連通され、前記分離されたシリコン濃縮廃液と外部から移送されたアルカリ性物質を互いに混合するラインミキサーと、前記ラインミキサーと連通され、前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに反応させて水素ガスを生産する水素生産水槽とを含む。
【0009】
また、本発明によるシステムは、前記UF処理槽と連通され、分離されたシリコン濃縮廃液を貯蔵してラインミキサーに供給する廃液貯蔵槽をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明によるシステムは、前記UF処理槽と連通され、分離されたUF処理水を貯蔵する第1の生産水槽と、前記第1の生産水槽と連通され、UF処理水に加熱水を供給する加熱水供給槽とをさらに含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるシステムは、前記ラインミキサーと連通され、アルカリ性物質を貯蔵してラインミキサーに供給するアルカリ性物質タンクをさらに含むことを特徴とする。
また、本発明によるシステムにおいて、前記アルカリ性物質タンクは、貯蔵されたアルカリ性物質の湿度を一定に維持するように制御する除湿機と電気的に連結されたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるシステムは、前記水素生産水槽と連通され、生成された水素を捕集して貯蔵する水素ガス捕集槽をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明によるシステムは、前記水素生産水槽と連通され、酸性物質を貯蔵して水素生産水槽に供給し、水素ガスと共に生成されたアルカリ性用水を中和する酸度調節器をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるシステムは、前記水素生産水槽と連通され、生成された上澄液を貯蔵する第2の生産水槽をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明によるシステムは、前記水素生産水槽と連通され、中和によって生成された沈殿物を受けた後、水分を脱水して外部に排出する遠心分離機をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明によるシステムにおいて、前記遠心分離機は、UF処理槽及び第2の生産水槽と連通され、前記UF処理槽から移送されたシリコン濃縮廃液と前記第2の生産水槽に沈澱される沈殿物を受けた後、水分を脱水して外部に排出することを特徴とする。
また、前記のような本発明の課題を解決するために、本発明によるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法は、シリコン廃水のUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理してUF処理水とシリコン濃縮廃液に分離する段階と、前記分離されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに混合する段階と、前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を反応させて水素ガスとアルカリ性用水を得る段階と、前記アルカリ性用水を酸性物質で中和して上澄液と沈殿物を得る段階とを含む。
【0014】
また、本発明による生産方法は、前記沈殿物を脱水して得た固形分を廃棄する段階をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明による生産方法において、前記アルカリ性物質は、NaOH、KOH、MgOH、CaOH、FeOH、NHOH、NaCO、NaBH及びこれらの混合物からなる群から選択された1種であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明による生産方法において、前記アルカリ性用水はpH12〜13であることを特徴とする。
また、本発明による生産方法において、前記酸性物質は、HCl、HNO及びこれらの混合物からなる群から選択された1種であることを特徴とする。
また、本発明による生産方法において、前記中和は、アルカリ性用水がpH7〜10になるように行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、シリコン廃水から再使用できる処理水を2次的に処理することによって、回収率を一定以上に上昇できるという効果を有する。
また、本発明は、シリコン廃水から水素ガスを捕集し、新しいエネルギー資源を創出できるという効果を有する。
また、本発明は、シリコン廃水で最終的に残存する廃棄物を固形化させることによって廃棄物の重さを減少させ、これにより、廃棄に要求される廃棄費用を効率的に節減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムを概略的に示した図である。
【図2】本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を示したフローチャートである。
【図3】本発明による水素ガスの形成と中和過程を示した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の各図面を参照して本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムを説明する。
図1は、本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムを概略的に示した図である。
図1を参照すると、本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムは、UF処理槽200、ラインミキサー400及び水素生産水槽500を備えている。
【0019】
UF処理槽200は、シリコン廃水を受けた後、これをUF処理槽200の内部に設置された浸漬式UF膜201でろ過処理し、UF処理水とシリコン濃縮廃液に分離する。このとき、シリコン廃水は、インゴット加工工程及び半導体製造工程などで発生するシリコンを含有する廃液を意味する。本発明の一実施例では、インゴット加工部100からインゴット加工工程で発生するシリコン廃水を受けて処理する。
【0020】
前記UF処理槽200で分離されたシリコン濃縮廃液とUF処理水は、UF処理槽200と連通された廃液貯蔵槽300と第1の生産水槽220にそれぞれ貯蔵される。そして、第1の生産水槽220は、これと連通されて加熱水を貯蔵する加熱水供給槽210から加熱水を受け、UF処理水を殺菌処理する。
ラインミキサー400は、前記UF処理槽200と連通され、廃液貯蔵槽300から移送されたシリコン濃縮廃液と外部から移送されたアルカリ性物質を互いに混合する。アルカリ性物質は、ラインミキサー400と連通されてアルカリ性物質を貯蔵するアルカリ性物質タンク410から提供される。アルカリ性物質タンク410は、貯蔵されたアルカリ性物質の湿度を一定に維持するように制御する除湿機と電気的に連結される。
【0021】
前記アルカリ性物質としては、シリコンと反応して水素ガスを生成できるものであれば、制限なく使用することができ、水酸化系列のアルカリ性物質が使用可能である。一例として、前記アルカリ性物質としては、アルカリ金属及びアルカリ土金属の水酸化物が使用可能であり、NaOH、KOH、MgOH、CaOH、FeOH、NHOH、NaCO、NaBH及びこれらの混合物からなる群から選択された1種を使用することがより望ましい。本発明では、ラインミキサー400を通してシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに混合して接触面積を広げることによって、水素生産水槽500で水素ガスが効果的に生産されるようにする。
【0022】
水素生産水槽500は、前記ラインミキサー400と連通され、ラインミキサー400で混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに反応させて水素ガスを生産する。このように生成された水素ガスは、生産水槽500と連通された水素ガス捕集槽510に捕集されて分離・貯蔵される。したがって、本発明では、シリコン廃水からの処理水の回収率を維持しながら、これから別途の水素ガスを発生し、これを水素ガス捕集槽510で一定量捕集して貯蔵することによって、追加的に新しいエネルギー源を生産することができる。
【0023】
一方、水素生産水槽500は、これと連通され、酸性物質を貯蔵する酸度調節器520から酸性物質を受け、水素ガスと共に生成されたアルカリ性用水を酸性物質で中和して上澄液と沈殿物を生成する。このとき、酸性物質としては、HCl、HNO又はこれらの混合物を使用することができる。ここで、前記酸度調節器520は、センサ及び制御部を通してアルカリ性用水が一定のpHに中和されるように酸性物質の提供量を調節することができる。
【0024】
このように生成された沈殿物は、水素生産水槽500と連通された遠心分離機700に移送され、遠心分離機700は、移送された沈殿物に含まれた水分を脱水して固形分に製造し、これを外部に排出する。
一方、第2の生産水槽600は、水素生産水槽500と連通され、生成された上澄液を受けて貯蔵する。
【0025】
このとき、遠心分離機700は、前記UF処理槽200及び第2の生産水槽600と連通される。これにより、前記遠心分離機700は、UF処理槽200でオーバーフローされるシリコン濃縮廃液と第2の生産水槽600の内部で沈澱される他の残留沈殿物を受け、これらを脱水して固形化させ、外部に排出して廃棄することができる。
次に、前記のように構成されるシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システムを用いた水素エネルギー生産方法を説明する。
【0026】
図2は、本発明のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を示したフローチャートである。
図2を参照すると、シリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法は、シリコン廃水をUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理してUF処理水とシリコン濃縮廃液に分離する段階と、前記分離されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに混合する段階と、前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を反応させて水素ガスとアルカリ性用水を得る段階と、前記アルカリ性用水を酸性物質で中和して上澄液と沈殿物を得る段階とを含むシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法を含む。
【0027】
以下、各段階をより詳細に説明する。
まず、シリコン廃水をUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理する。
本発明の一実施例によると、インゴット加工工程などで発生するシリコン廃水は、インゴット加工部100から移送され、UF処理槽200の内部に設置された浸漬式UF膜201でろ過処理される。これにより、シリコン廃水は、UF処理水とシリコン濃縮廃液に分離され、前記UF処理水は第1の生産水槽220に、前記シリコン濃縮廃液は廃液貯蔵槽300にそれぞれ移送される。
【0028】
このとき、前記第1の生産水槽220に移送されたUF処理水は、第1の生産水槽220と連通された加熱水供給槽210を通して供給される加熱水と混合され、殺菌及びクリーニングされる。
次いで、分離されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに混合する。
廃液貯蔵槽300に貯蔵されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質タンク410に貯蔵されたアルカリ性物質は、ラインミキサー400に提供されて混合される。ここで、前記アルカリ性物質は、上述したものと同一である。
【0029】
次いで、混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を反応させて水素とアルカリ性用水を得る。
ラインミキサー400で混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質は、水素生産水槽500で互いに反応して水素を生成させる。このとき、副産物としてアルカリ性用水が発生する。
【0030】
一例として、廃液中に含有されたシリコンがアルカリ性物質であるNaOHと反応する場合、次の式1のように水素ガスが発生する。
[化1]
Si + 2NaOH + HO(1) → NaSiO+ 2H(g)
このように生成された水素ガスは、分離された後、水素生産水槽500と連通された水素ガス捕集槽510に貯蔵される。
【0031】
最後に、アルカリ性用水を酸性物質で中和して上澄液と沈殿物を得る。
水素ガスの分離後、水素生産水槽500に残留するアルカリ性用水はpH12〜13の範囲を有する。そして、酸度調節器520から酸性物質を受け、水素生産水槽500に残留するアルカリ性用水を中和してpH7〜10の範囲にする。このとき、酸性物質としては、HCl、HNO又はこれらの混合物を使用することができる。
【0032】
図3は、本発明に係る水素ガスの形成と中和過程を示した写真である。
図3を参照すると、アルカリ性用水を酸性物質で中和する場合、上澄液とゲル化された沈殿物に分離される。このとき、上澄液は、水素生産水槽500の内部でオーバーフローされて第2の生産水槽600に移送される。このように移送された上澄液は、工程水として再使用されるように供給される。
【0033】
したがって、本発明では、前記水素ガスを生産すると同時に上澄液を分離し、これを工程水として再使用することによって、結局、シリコン廃水から再使用できる処理水の回収率を上昇させることができる。
追加的に、前記沈殿物を脱水して固形分を得た後、これを廃棄する。
前記沈殿物は、遠心分離機700に移送され、水分が除去される。このように脱水が完了した沈殿物は固形化され、固形化された沈殿物は外部に排出されて廃棄される。
【0034】
本発明は、前記のように脱水過程を追加的に実施し、ケーキ状に外部に排出される廃棄物を固形化させて排出することによって、廃棄物自体の重量を減少させ、これにより、廃棄に要求される費用を著しく節減することができる。
【符号の説明】
【0035】
100 インゴット加工部
200 UF処理槽
210 加熱水供給槽
220 第1の生産水槽
300 廃液貯蔵槽
400 ラインミキサー
410 アルカリ性物質タンク
420 除湿機
500 水素生産水槽
510 水素ガス捕集槽
520 酸度調節器
600 第2の生産水槽
700 遠心分離機


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン廃水をUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理し、UF処理水とシリコン濃縮廃液に分離するUF処理槽と、
前記UF処理槽と連通され、前記分離されたシリコン濃縮廃液と外部から移送されたアルカリ性物質を互いに混合するラインミキサーと、
前記ラインミキサーと連通され、前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに反応させて水素ガスを生産する水素生産水槽と、を含むシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項2】
前記UF処理槽と連通され、分離されたシリコン濃縮廃液を貯蔵してラインミキサーに供給する廃液貯蔵槽をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項3】
前記UF処理槽と連通され、分離されたUF処理水を貯蔵する第1の生産水槽と、
前記第1の生産水槽と連通され、UF処理水に加熱水を供給する加熱水供給槽と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項4】
前記ラインミキサーと連通され、アルカリ性物質を貯蔵してラインミキサーに供給するアルカリ性物質タンクをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項5】
前記アルカリ性物質タンクは、貯蔵されたアルカリ性物質の湿度を一定に維持するように制御する除湿機と電気的に連結されたことを特徴とする、請求項4に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項6】
前記水素生産水槽と連通され、生成された水素を捕集して貯蔵する水素ガス捕集槽をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項7】
前記水素生産水槽と連通され、酸性物質を貯蔵して水素生産水槽に供給し、水素ガスと共に生成されたアルカリ性用水を中和する酸度調節器をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項8】
前記水素生産水槽と連通され、中和によって生成された上澄液を貯蔵する第2の生産水槽をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項9】
前記水素生産水槽と連通され、中和によって生成された沈殿物を受けた後、水分を脱水して外部に排出する遠心分離機をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項10】
前記遠心分離機はUF処理槽及び第2の生産水槽と連通され、前記UF処理槽から移送されたシリコン濃縮廃液と前記第2の生産水槽に沈澱される沈殿物を受けた後、水分を脱水して外部に排出することを特徴とする、請求項9に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産システム。
【請求項11】
シリコン廃水のUF(Ultra Filtration)膜でろ過処理してUF処理水とシリコン濃縮廃液に分離する段階と、
前記分離されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を互いに混合する段階と、
前記混合されたシリコン濃縮廃液とアルカリ性物質を反応させて水素ガスとアルカリ性用水を得る段階と、
前記アルカリ性用水を酸性物質で中和して上澄液と沈殿物を得る段階と、を含むシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。
【請求項12】
前記沈殿物を脱水して得た固形分を廃棄する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。
【請求項13】
前記アルカリ性物質は、NaOH、KOH、MgOH、CaOH、FeOH、NHOH、NaCO、NaBH及びこれらの混合物からなる群から選択された1種であることを特徴とする、請求項11に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。
【請求項14】
前記アルカリ性用水はpH12〜13であることを特徴とする、請求項11に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。
【請求項15】
前記酸性物質は、HCl、HNO及びこれらの混合物からなる群から選択された1種であることを特徴とする、請求項11に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。
【請求項16】
前記中和は、アルカリ性用水がpH7〜10になるように行うことを特徴とする、請求項11に記載のシリコン廃水を活用した水素エネルギー生産方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−168478(P2011−168478A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17558(P2011−17558)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(508179431)ウンジン コーウェイ カンパニー リミテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】WOONGJIN COWAY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】658,Yugu−ri,Yugu−eup,Gongju−si,Chungcheongnam−do 314−895,Republic of Korea
【Fターム(参考)】