説明

シルエット画像の表示方法

本発明は、遠隔地に位置される対象のシルエット画像を表示する方法及びシステムに関する。遠隔地に関する入力データが受信され、受信された入力データに基づいて、遠隔地での少なくとも1つの地域の状況をグラフィカルに示す1以上のグラフィカルインジケータが取得され、1以上のグラフィカルインジケータはシルエット画像に組み込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔地に位置される対象者のシルエット画像の表示の方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
愛する人々、友人又は親類が家から離れて旅行するとき、何とかしてその人物に対して多少でも近くにいる感じが必要とされる。シャドーシアターは、連絡を取り合うやり方として提案されており、持続性があり且つ押し付けがましくないものとして特徴付けすことができ、この場合、遠隔地にいる人物のシルエットがおそらくスポットライトで表示され、このスポットライトの色は、所定の状態又は気分の手掛かり又は指標として作用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明の目的は、シルエット画像を、遠隔地にいる人物が滞在する環境について更に特徴付けることを目的として、従来のシャドーシアターディスプレイを改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1態様によれば、本発明は、遠隔地に位置される対象者のシルエット画像を表示する方法に関するものであり、本方法は、遠隔地に関連する入力データを受信し、受信された入力データに基づいて遠隔地での少なくとも1つの地域の状況をグラフィカルに示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得し、取得された少なくとも1つのグラフィカルインジケータをシルエット画像に組み込むことを含んでいる。
【0005】
従って、遠く離れた人物が滞在している遠隔地に関する更なる情報が提供され、シルエット画像に組み込まれたとき、彼/彼女の状態に関する一定の認識を形成する。このことは、シャドーシアターを見ているときにビューアがそれについて絶えず意識している意味で、彼/彼女をその環境に陥らせるので、これは、その人物に近いという感覚を増加させる。誰かが家から離れているときの係る環境の変化の例は、時間、天気及び景色である。これらの全ては、シャドーシアターに盛り込むことができ、シャドーシアターの概念と一致するようなやり方、すなわち持続性があり且つ押し付けがましくないやり方で表すことができ、知識ベースの情報よりもある種の感情として直接的に介在することができる。このように、このアイデアは、他の人物の実際の位置の仮想的なビューを表すやり方が、シルエットに関連して圧倒的な量の情報のために、シャドーシアターにより作成された近さに関する知覚を背景に押し込む点で、他の人物の実際の位置の仮想的なビューを表示するものではない。
【0006】
また、グラフィカルインジケータが実際の画像(デジタル画像)の代わりにシルエット画像と共に表示されることは、さもなければ必要とされるかも知れないユーザの遠隔側における更なる処理能力が必要とされないことを意味する。
【0007】
1実施の形態では、受信された入力データは、以下のうちから選択された1以上のデータを含む。現地のユーザ側での時間、遠隔地側での時間、実際の日付を示すデータ、遠隔地の地理的なデータ。
【0008】
1実施の形態では、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップは、現地のユーザ側で実行され、この場合、前記データは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを作成するための入力として使用される。
【0009】
従って、本方法は、ユーザによる「1回限りの」入力以外に、外部入力データに依存しない。この非常にシンプルな実現は、多くの場合、遠隔の愛する人の位置での時刻のシンプルな指示を有するだけで、ユーザは、基本的な形の僅かに近いという感覚を呼び覚ます。例として、太陽/月のダイアル又は明暗の特性等のグラフィカルインジケータが提供される場合があり、このグラフィカルインジケータは、遠隔の人物の位置での現地時間のみに基づいてシルエット画像に組み込まれる場合がある。この遠隔地の現地時間は、ユーザにより以前設定された内部クロックにより保持される場合がある。代替的に、ユーザは、彼自身の現地時間に対する遠隔の友人の位置について時間のずれを一度入力する。また、ユーザは、彼の位置及び彼の友人の位置を一度入力し、その後、システムは、たとえばシンプルなルックアップテーブルから時間差を決定する。時間を含むことで、たとえば冬において、グラフィカルインジケータ(たとえば太陽/月)は遅くに明るくなり、早くに暗くなるように、時刻のグラフィカルインジケータをその日付に適合することができる。
【0010】
1実施の形態では、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを作成するステップは、遠隔地に関するデータを表示されるべきグラフィカルインジケータに関連するルールのセットに基づいている。
【0011】
1実施の形態では、前記ルールのセットは、遠隔地を表示されるべきグラフィカルインジケータに関連付けるデータをリンクさせるルックアップテーブルである。
【0012】
1実施の形態では、ルールのセットは、受信された入力データを入力変数として使用する数学的ルールであり、この場合、数学的ルールの出力は、表示されるべき少なくとも1つのグラフィカルインジケータである。従って、たとえば時刻インジケータの場合、たとえば太陽の位置を時間にリンクさせる数学的ルール(式)を作成することは容易である。
【0013】
1実施の形態では、少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、太陽又は月を示す円い形をしているアイコン、及び地平線を示す水平線を含んでおり、この場合、ルックアップテーブルは、シルエット画像の領域において水平線を越えて昇っていく太陽を表すように、遠隔地の時間を円い形のアイコンの位置に関連付ける。
【0014】
1実施の形態において、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップは、外部のサービスエージェントに、遠隔地の状況に関連するデータを要求し、状況に関連するデータを少なくとも1つのグラフィカルインジケータに変換する。
【0015】
1実施の形態では、外部サービスエージェントは、以下から選択される。
天気サービスエージェント:遠隔地での天気に関する情報を提供するか、又は天気に関連する情報をグラフィカルに示すグラフィカルインジケータを供給する。
金融サービスエージェント:遠隔地での金融に関連する情報を提供するか、又は遠隔地での金融状況をグラフィカルに示すグラフィカルインジケータを提供する。
社会サービスエージェント:遠隔地での社会に関連する情報を提供するか、又は遠隔地での社会状況をグラフィカルに示すグラフィカルインジケータを提供する。
【0016】
1実施の形態では、遠隔地に関連するデータは、ユーザから受信された入力コマンドに対する応答として、リモートサービスエージェントにより生成され、この場合、入力コマンドは、遠隔地を識別するデータを含む。係る遠隔地を識別するデータは、たとえば遠隔地の国/都市の名前、遠隔地の国/都市のコード、又は任意のタイプの地理的データを含む場合がある。次いで、これらのデータは、たとえば測候所に転送され、この測侯所は、受信されたデータに基づいて、遠隔地に関連するデータ、この場合には天気に関連するデータを生成する。変換するステップは、現地のユーザ側がグラフィカルインジケータを受信するように、測候所で実行されるか、又は変換するステップは、現地のユーザ側で実行される場合がある。従って、本実施の形態では、ユーザは、遠隔地に関するデータ又は前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータ(たとえば曇り、晴れ又は雨又は雨が降っていない等を示す画像)を様々なサーバに要求する場合がある。
【0017】
1実施の形態では、遠隔地に関するデータは、シルエット画像を表示するのを要求するユーザからの要求コマンドに応答して、又は係るシルエット画像を含むソフトウェアプログラムを開始したとき、リモートサービスエージェントにより生成される。従って、このコマンドは、ユーザがシルエットが表示されるのを要求したときに自動的に生成される。そのようにすることで、シルエットの選択は、遠隔の対象の位置に関するデータ(シルエット画像)、すなわち遠隔の人物が現在何処に位置されるかに関するデータを含む。これらのデータ(位置データ)は、遠隔地に関するデータ又は適切なグラフィカルインジケータを取得するため、遠隔のサービスエージェントにより使用される。
【0018】
1実施の形態では、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むステップは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを、背景画像としての役割を果たす既存のシルエット画像に追加することを含む。これは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを含む新たなシルエット画像を作成する代わりに、グラフィカルインジケータが既存のシルエット画像にシンプルに追加されるシナリオである。
【0019】
1実施の形態では、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むステップは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを含むシルエット画像を生成することを含む。
【0020】
1実施の形態では、少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、個別のデータストリームとして現地のユーザ側で受信される。これは、グラフィカルインジケータがシルエット画像の不可分の一部であるが個別のものとして送信されないことを意味する。これにより、ユーザは、シルエット画像にグラフィカルインジケータを含むか否かを判定することができる。
【0021】
1実施の形態では、本方法は、少なくとも1つのグラフィカルインジケータがシルエットがない場合に表示されるべきであることを示すコマンドをユーザから受信するステップを更に含む。
【0022】
1実施の形態では、少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、以下のうちの1以上を含む。遠隔地及び/又は現地のユーザ側での時間を示す時間インジケータ、遠隔地及び/又は現地のユーザ側での日付を示す日付インジケータ、遠隔地の天気状況を示す天気状況インジケータ、遠隔地を示す位置に関連するインジケータ、遠隔地でのユーザの金融の状況を示す金融インジケータ、遠隔地でのユーザの社会的な状況を示す社会インジケータ、及び遠隔地でのユーザの気分を示す気分インジケータ。
【0023】
1実施の形態では、本方法は、多数のグラフィカルインジケータをユーザに表示するステップ、表示されているグラフィカルインジケータのうちのどのインジケータをシルエット画像に組み込むべきかを示す選択コマンドをユーザから受信するステップを更に含む。
【0024】
従って、ユーザフレンドリな方法/インタフェースが提供され、この場合、ユーザは、どのグラフィカルインジケータをシルエット画像に組み込むべきかを選択することができる。
【0025】
別の態様によれば、本発明は、プログラムがコンピュータで実行される時に、上述された方法ステップをコンピュータに実行させる命令を含むコンピュータプログラムに関する。
【0026】
更に別の態様によれば、本発明は、遠隔地に位置される対象のシルエット画像を表示するシステムに関し、本システムは、遠隔地に関する入力データを受信する受信手段、受信された入力データに基づいて遠隔地での少なくとも1つの地域状況をグラフィカルに示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得する取得手段、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むプロセッサを備える。
【0027】
本発明の態様は、他の態様の何れかと結合される場合がある。本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施の形態は、添付図面を参照して例示を通して記載される。
【図1】本発明に係る方法のフローチャートである。
【図2a】遠隔地に位置される対象者のシルエット画像の表現の例を示す図である。
【図2b】遠隔地に位置される対象者のシルエット画像の表現の例を示す図である。
【図3】シルエット画像を表現する本発明に係るシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、遠隔地に位置される対象者のシルエット画像の表現する、本発明に係る方法のフローチャートである。
ステップ(S1)101で、遠隔地に関連する入力データが受信され、この場合、受信された入力データは、現地のユーザ側での時間、遠隔地側での時間、実際の日付を示すデータ、遠隔地のグラフィカルデータ等を含む。この一覧は、本発明を限定するものではない。これらのデータは、ユーザにより手動で入力されるか、又はこれらのデータは、ユーザの現地側でコンピュータにより自動的に要求される場合がある。
【0030】
ステップ(S2)103で、遠隔地での少なくとも1つの地域状況をグラフィカルに示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、受信された入力データに基づいて取得される。
【0031】
ステップ(S3)105で、少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、シルエット画像に組み込まれる。
【0032】
1実施の形態では、この取得するステップは、現地のユーザ側で行われ、この場合、遠隔地に関連するデータに基づいて、少なくとも1つのグラフィカルインジケータが抽出される。例として、ユーザの現地側でのメモリは、たとえば曇りの天気、晴れた空、霧、雨等のような多数の異なるアイコンを記憶している。遠隔地に関連するデータは、ユーザ側からの要求に応答して外部のサービスエージェントから送信される場合があり、この場合、要求は、遠隔地を識別するデータを含む。外部サービスエージェントは、例として、遠隔地での天気に関連する情報を提供する天気サービスエージェント、遠隔地での金融に関連する情報を提供する金融サービスエージェント、遠隔地での社会に関連する情報を提供する社会サービスエージェントを含む。次いで、これらのデータは、ユーザのパーソナルコンピュータPCで受信され、このコンピュータは、(たとえば遠隔地で雨が降っていることを示すデータといった)遠隔地に関連するデータを、適切なグラフィカルインジケータに変換する。例として、受信されたデータが時間であって、この時間が遠隔地では夜であることを示す場合、グラフィカルインジケータは、暗い背景の画像又は月として現れる。これらのサービスエージェントは、遠隔地に関連するデータを送信する代わりに、前記グラフィカルインジケータ(アイコン)を送信する。次いで、ユーザのPCは、受信されたアイコンをシルエット画像に組み込む。
【0033】
別の例として、(現地のユーザ側又は遠隔地での)時間に関連するデータは、遠く離れた人物の位置での現地時間にのみ基づいて、シルエット画像に(たとえば太陽/月のダイアル、又は明暗の特性といった)時刻の指示を提供するために使用される。この遠隔地の現地時間は、ユーザにより一度設定された内部クロックにより保持される。代替的にユーザは、彼自身の現地時間に対する遠く離れた友人の位置について時間のずれを一度入力する。また、ユーザは、彼の位置及び彼の遠く離れた友人の位置を入力し、その後、システムは、シンプルなルックアップテーブルから時間差を決定する。
【0034】
少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップは、1実施の形態では、遠隔地に関連する入力データを、表示すべきグラフィカルインジケータに関連付けするルールのセットに基づいている。これは、遠隔地に関連する入力データを、表示すべきグラフィカルインジケータにリンクさせるルックアップテーブルに基づく場合がある。
【0035】
1実施の形態では、遠隔地に関連する入力データは、ユーザから受信された入力コマンドに対する応答として、リモートサービスエージェントにより生成され、この場合、入力コマンドは、遠隔地を識別するデータを含む。従って、これは、遠隔地での国/都市のコード又は市の名前を入力し、その後、このデータがたとえば外部サーバに送出される場合である。例として、ユーザは、別の刻に滞在している彼のパートナーと(たとえば“facebook”を介して)会話しており、この場合、遠隔の人物の画像は、シルエット画像として表示される。たとえば都市のコードの情報を入力することで、これらの情報は、1以上の外部サーバに送信され、次いで、これらのサーバは、これらの情報を受けて、たとえばユーザの現地の装置に遠隔地に関連する1以上のデータを送信し返すことで応答する。
【0036】
別の実施の形態では、遠隔地に関するデータは、ユーザから受信された、シルエット画像を表示することを要求する要求コマンドに対する応答として、又は係るシルエット画像を含むソフトウェアプログラムを開始したとき、遠隔地で生成される。従って、“facebook”を介して所与の遠く離れた人物と会話するとき、この遠く離れた人物が実際に位置する場所に関する情報が生成される。この情報は、遠く離れた人物により手動で入力することもできる。この遠く離れた人物と会話し始めるとき、これらの遠隔地に関するデータは、たとえば天気サーバ、金融サーバ等に送信され、これらのサーバは、受信されたデータに応答して、遠隔の位置に関連するデータを提供する。例として、金融サーバは、株式市場が上昇/下降しているかを示す金融データ又はある種の金融インジケータを生成する。
【0037】
シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むステップは、背景画像としての役割を果たす既存のシルエット画像に少なくとも1つのグラフィックインジケータを加える、言い換えれば、シルエット画像である第一の画像に、グラフィカルインジケータである第二の画像を重ね合わせることを含む。従って、新たなシルエット画像が作成されないが、代わりに、これらのグラフィカルインジケータは、シルエット画像にシンプルに加えられ、たとえば雨について、シルエットを取り囲んでいるドットのようなパターンが表示され、又は霧について、シルエットを取り囲んでいる灰色が表示され、曇った状況について、幾つかの雲のアイコンが表示され、又は風について、所定の速度で雲が移動される。
【0038】
別の実施の形態では、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むステップは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータを含むシルエット画像を生成することを含む。従って、遠隔地の状況が変化するたびに、新たなシルエット画像が作成される。
【0039】
ステップ(S4)107では、本方法は、ユーザに多数のグラフィカルインジケータを表示し、表示されているグラフィカルインジケータのうちのどのインジケータがシルエット画像に組み込まれるべきかを示す選択コマンドをユーザから受信するステップを更に含む。従って、ユーザは、遠隔地及び/又はユーザの現地側での時間を示す時間インジケータ、遠隔地及び/又はユーザの現地側での日付を示す日付インジケータ、遠隔地の天気の状況を示す天気状況インジケータ、遠隔地でのユーザの金融の状況を示す金融インジケータ、遠隔地でのユーザの社会的な状況を示す社会インジケータ、遠隔地でのユーザの気分を示す気分インジケータ等を含むことを彼が望むかを指定することで、彼のシルエット画像の表現をカスタマイズすることができる。
【0040】
ステップ(S5)109で、本方法は、少なくとも1つのグラフィカルインジケータがシルエットがない場合に表示されることを示すコマンドをユーザから受信するステップを更に含む。
【0041】
図2aは、遠隔地に位置される対象者のシルエット画像の表現の1例を示し、この場合、シルエット画像200は、コンピュータスクリーン210に表示される。これは、携帯電話等のような携帯用コンピュータ装置のスクリーンである場合がある。
【0042】
図示されるグラフィカルインジケータは、太陽(太陽のようなシルエット)円の形をしたアイコン201であり、水平線のアイコン202は、地平線を示す。時刻は、太陽201の位置により示され、この場合、ルックアップテーブルは、シルエット画像の領域において水平線を越えて昇っていく太陽が表示されるように、遠隔地での時間を円の形のアイコンの位置と関連付ける。太陽のようなシルエットは、時間の機能として示されており、この場合、アイコンの位置は、水平線に近い左から、水平線を越える中間、そして水平線に近い右へと、半円において変化する。全てのこれらのルールのセットは、遠隔地での日時をシルエット画像における太陽の位置に関連付けするルックアップテーブルにおいて定義される。
【0043】
本実施の形態で定義されるように、対象者が楽しんでいることを示す気分のグラフィカルインジケータ203も表示される。この気分インジケータは、たとえば遠隔地にいる対象者に関する提供されたデータを有する外部のサービスプロバイダから取得されるか、又はこの気分のグラフィカルインジケータは、この対象者がこの時に楽むことができることを示す良い天気と共に表示される。また、この気分インジケータは、大学での試験がまさに終了したことを示す場合がある(外部サービスは、試験期間が過ぎたことを示す大学のカレンダーである)。また、アプリケーションがMSNのようなサービスである場合、気分の情報は、勿論、この場合にはデータ接続が存在するので、遠隔のユーザ自身から到来する(たとえば携帯電話、PDA等)。
【0044】
図2bは、ムードインジケータ205及びグレーの背景色にり示される、遠隔地が深夜又は夜であることを示す時間インジケータが示すシナリオをグラフィカルに示す。また、(遠隔位置インジケータ又はグラフィカルインジケータを介した)天気サービスエージェントからの情報は、雲のアイコン204により、稲妻が存在することを示す。この天気の状況のアイコンは、専用のサーバ又は既存の測侯所から収集される場合がある。別の例として、雨のグラフィカルインジケータは、シルエットを取り囲んでいるドットのようなパターンが表示され、又は霧について、シルエットの周りにグレーが表示され、又は風について、所定の測度で雲が移動される場合がある。
【0045】
別の例として、環境について、アイコンのスタイルで地理的なデータを表示する場合がある。たとえば山の領域では、山の画像が重ね合わせることができ、又は海の近くでは、波のようなアイコンを重ね合わせることができ、或いは砂漠では、サボテンの画像を重ね合わせることができる。また、村(たとえば遠隔地の領域において50,000未満の人口)の印象を与えるため、村の印象は、幾つかの家のアイコンを加えることで提供され、また、都市(たとえば遠隔地の人口が500,000以上である場合)の印象を与えるため、巨大なビル(をもつ地平線)を示すアイコンを加えることで提供される。
【0046】
遠隔地を示す更なる例は、たとえばエッフェル塔(パリ)、自由の女神(ニューヨーク)、風車(オランダ)等のアイコンといった、遠くはなれた対象者が位置する都市/国の特徴である位置に関連するインジケータを使用することを含む。
【0047】
全てのこれら更なるデータは、1実施の形態では補助的なものと考えられ、注意を引き付けるように表示されないことが好ましい。さらに、原則として、先の幾つかの可能性は個別に行われるか、お互いに重なり合うか、又はユーザにより選択される。
【0048】
図3は、遠隔地に位置される対象のシルエット画像を表現する、本発明に係るシステム300を示しており、本システムは、遠隔の位置に関連する入力データ304を受信する受信ユニット(R)301、受信された入力データに基づいて遠隔地での少なくとも1つの地域状況をグラフィカルに示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータ305を取得する取得手段(O_M)302、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータ305を組み込むプロセッサ(P)303を有している。
【0049】
受信ユニット(R)301は、前記入力データに関するユーザからのキーボードコマンドを受信するキーボードのような入力ユニット、又は音声コマンドを介して前記データを受信する音声認識システム、又はマウスコマンドを介して前記データを受信するマウス等である。また、アプリケーションが遠隔地のユーザへのデータ接続(たとえばMSN)を含む場合、受信ユニットは、遠隔のユーザ装置からの要求された情報を受信し、地理的な位置の場合には、遠隔のユーザのIPアドレスから必要とされる情報を受信する受信機を含む。
【0050】
取得手段(O_M)302は、例として、受信された入力データに基づいて適切なグラフィカルインジケータを、たとえばメモリから抽出するプロセッサを含む。また、取得手段(O_M)302は、有線又は無線通信チャネル307を介して、天気サービスプロバイダ、金融サービスプロバイダ等(図1の下部参照)のような外部サービスプロバイダ306からのグラフィカルインジケータを受信する受信機を含む。プロセッサ(P)は、シルエット画像に少なくとも1つのグラフィカルインジケータを組み込むように適合され、この組み込みは、少なくとも1つのグラフィカルインジケータをシルエット画像に組み込むことを含む。これら1以上のグラフィカルインジケータは、1実施の形態において、二次データとして考えられ、このインジケータが注意をひきつけるように表示されないことが好ましい。
【0051】
本システムは、たとえばPCコンピュータ306、又は、ディスプレイスクリーン、又は携帯電話、デジタルフォトフレーム等を含む携帯用コンピュータのようなディスプレイをもつ任意のタイプの装置において、現地のユーザ側に含まれる。処理ステップは、外部で実行される場合もあり、この場合、シルエット画像は1以上のグラフィカルインジケータと同様に現地のユーザ側で受信される。
【0052】
開示された実施の形態の所定の特定の詳細は、本発明の明確及び完全な理解を提供するように、限定するのではなく説明の目的で述べたれた。しかし、この開示の精神及び範囲から大幅に逸脱することなしに、本明細書で述べた詳細に正確に一致しない他の実施の形態で本発明が実施される場合があることを理解されたい。さらに、この文脈では、簡潔さ且つ明確さのため、公知の装置、回路及び方法の詳細な説明は、不要な詳細及び可能性のある混乱を回避するために省略されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔地に位置される対象のシルエット画像を表示する方法であって、
遠隔地に関連する入力データを受信するステップと、
受信された入力データに基づいて前記遠隔地での少なくとも1つの状況を示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップと、
取得された少なくとも1つのグラフィカルインジケータを前記シルエット画像に組み込むステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記受信された入力データは、現地のユーザ側での時間、前記遠隔地側での時間、実際の日付を示すデータ、及び前記遠隔地の地理的なデータ、から選択された1以上のデータを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップは、前記現地のユーザ側で実行され、前記1以上のデータは、前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを作成するための入力として使用される、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータの作成は、前記遠隔地に関連するデータを、表示される少なくとも1つのグラフィカルインジケータに関連付けするルールのセットに基づく、
請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記ルールのセットは、前記遠隔地に関連するデータを、表示される少なくとも1つのグラフィカルインジケータに関連付けするルックアップテーブルである、
請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ルールのセットは、前記受信された入力データを入力変数として使用し、前記ルールの出力は、表示される少なくとも1つのグラフィカルインジケータである、
請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得するステップは、
前記遠隔地の状況に関連するデータを外部のサービスエージェントに要求するステップと、
前記状況に関連するデータを前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータに変換するステップと、
を含む請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記外部のサービスエージェントは、
前記遠隔地での天気に関連する情報を提供するか又は前記天気に関連する情報を示すグラフィカルインジケータを提供する天気サービスエージェント、前記遠隔地での金融に関連する情報を提供するか又は前記遠隔地での金融の状況を示すグラフィカルインジケータを提供する金融サービスエージェント、又は前記遠隔地での社会に関連する情報を提供するか又は前記遠隔地での社会の状況を示すグラフィカルインジケータを提供する社会サービスエージェント、から選択される、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記遠隔地に関連するデータは、
ユーザから受信される入力コマンドであって、前記遠隔地を識別するデータを含む入力コマンド、又は
前記シルエット画像を表示するのを要求するユーザから受信された要求コマンド又は前記シルエット画像を含むソフトウェアプログラムを開始したとき、
に対する応答として遠隔地のサービスにより生成される、
請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを前記シルエット画像に組み込むステップは、前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを背景画像の役割を果たす既存のシルエット画像に加え、前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータを含むシルエット画像を生成することを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、個別のデータストリムとしてユーザ側で受信される、
請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータが前記シルエット画像がない場合に表示されることを示すコマンドをユーザから受信するステップを更に含む、
請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのグラフィカルインジケータは、
前記遠隔地及び/又は前記現地のユーザ側での時間を示す時間インジケータ、
前記遠隔地及び/又は現地のユーザ側での日付を示す日付インジケータ、
前記遠隔地の天気状況を示す天気状況インジケータ、
前記遠隔地を示す位置に関連するインジケータ、
前記遠隔地でのユーザの金融の状況を示す金融インジケータ、
前記遠隔地でのユーザの社会的な状況を示す社会インジケータ、
前記遠隔地でのユーザの気分を示す気分インジケータ、
のうちの1以上を含む、
請求項1記載の方法。
【請求項14】
コンピュータに、請求項1記載の方法を実行させるための命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項15】
遠隔地に位置される対象のシルエット画像を表示するシステムであって、
前記遠隔地に関連する入力データを受信する受信手段と、
受信された入力データに基づいて、前記遠隔地での少なくとも1つの状況を示す少なくとも1つのグラフィカルインジケータを取得する取得手段と、
取得された少なくとも1つのグラフィカルインジケータを前記シルエット画像に組み込むプロセッサと、
を備えることを特徴とするシステム。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−511765(P2012−511765A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540289(P2011−540289)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/IB2009/055497
【国際公開番号】WO2010/067280
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】