説明

シート搬送装置および画像形成装置

【課題】堅牢に構成されたシート搬送装置本体側のフレーム等の構造体やステー等の部品を着脱することなく、効率良くかつ安全にシート搬送ユニットを所定の位置まで案内し着脱することができるシート搬送装置、画像形成装置を実現し提供する。
【解決手段】第1給紙装置において、左右のフレーム1に設けられた凸部1aは、搬送ユニット5と一体的に設けられたユニット側板8に形成された開口部5aとのスライド・移動を介して、搬送ユニット5をシート搬送方向Xの上流側から搬送装置本体に挿入可能に案内した後、搬送装置本体の上方向に案内し、さらにシート搬送方向Xと直交するシート幅方向に案内するように構成されており、凸部1aと開口部5aとの係合によって、搬送装置本体に配設されているステー26と干渉することなく、搬送ユニット5が所定の装着位置に案内される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、インクジェットプリンタ、孔版印刷装置を含む印刷装置等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に連結されたり、内蔵されたりするシート搬送装置およびシート搬送装置本体に着脱可能なシート搬送ユニットを有するシート搬送装置を用い、シート搬送ユニットをシート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内するシート搬送ユニットの装着案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、インクジェットプリンタ、孔版印刷装置等を含む印刷装置等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置において、画像形成装置本体に対してスライド可能または着脱可能に構成されたユニットが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
特開2006−139042号公報には、1または複数のユニット、および機構部品を保持し、画像形成装置本体に対し前後方向にスライド可能な引出ユニットにおいて、引出ユニットの下方に向け設けられたガード部材と、ガード部材の近傍に配置され、画像形成装置の機能を担う機能部材とを備え、ガード部材は、引出ユニットを本体から分離した状態で、平坦面に載置したとき該平坦面に接触し、機能部材が平坦面に接触しないように配置されると共に、機能部材は、引出ユニットが画像形成装置本体内に配置された状態で、ガード部材より下方に突出して配置されるように構成されている画像形成装置の引出ユニットに関する技術が記載されている。
【0004】
特開2006−213529号公報には、画像形成装置本体に着脱可能なユニットとして設けられ、少なくとも記録媒体を呼び出す呼出ローラを有し、呼出ローラを駆動する駆動源をユニットに備える給紙装置において、給紙方向と直交する方向のユニット側板の内側に駆動源を配置した給紙装置に関する技術が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今の複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、インクジェットプリンタ、孔版印刷装置を含む印刷装置等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置は、ジャム紙の有無を検出するセンサ等メンテナンスを要する部品を有しており、装置内部はユニット化され、必要に応じ着脱可能となっている。また、それらユニットは、全てが工場出荷時に装着されるとは限らず、ユーザが欲する機能に応じ、工場出荷後に装着される場合もある。
【0006】
上述の内容を前提として考えた場合、特許文献1(特開2006−139042号公報)記載の技術では、画像形成装置本体に対し前後方向にスライドして画像形成装置本体内部に装着され配置されるものであり、画像形成装置本体に配設されている各種部材、すなわち構造体であるフレームの柱やステーをよけながら、引出ユニットを目的とする所定の位置に装着するという技術的課題を持たず、着脱時の効率化または安全性に寄与するものでない。
また、特許文献2(特開2006−213529号公報)記載の技術では、給紙方向と直交する方向の幅を小さくすると共に重量バランスを改善し、給紙ユニット着脱時の重量感を軽減することで着脱性をある程度改善しているが、給紙ユニットの着脱・挿入方向のまま画像形成装置本体内部に装着され配置されるもので、目的の所定の位置まで給紙ユニットを案内するものでない。
【0007】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、堅牢に構成されたシート搬送装置本体側のフレーム等の構造体やステー等の部品を着脱することなく、効率良くかつ安全にシート搬送ユニットを所定の位置まで案内し着脱することができるシート搬送装置、そのシート搬送装置を連結されたり内蔵したりする画像形成装置、シート搬送ユニットをシート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内するシート搬送ユニットの装着案内方法を実現し提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、シートを搬送する搬送手段を備えるシート搬送装置において、前記シート搬送装置本体に対して着脱可能に構成されたシート搬送ユニットと、該シート搬送ユニットを前記シート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内する案内手段とを有し、前記案内手段は、前記シート搬送ユニットをシート搬送方向の上流側または下流側から前記シート搬送装置本体に挿入可能に案内した後、前記シート搬送装置本体の上方向または下方向に案内し、さらに前記シート搬送方向と直交する方向に案内するように構成されており、前記案内手段によって、前記シート搬送装置本体に配設されている部材と干渉することなく、前記シート搬送ユニットが前記所定の位置に案内されることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシート搬送装置において、前記シート搬送ユニットは、前記案内手段および該案内手段に案内される被案内手段の何れか一方を有し、前記シート搬送装置本体は、前記案内手段および前記被案内手段の何れか他方を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のシート搬送装置において、前記案内手段は、突起およびこれを嵌入する孔を備えた孔部材の何れか一方であり、前記被案内手段は、前記突起および前記孔を備えた前記孔部材の何れか他方であることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のシート搬送装置において、前記突起は、前記孔に嵌入したとき、該孔から抜け出ない抜け防止部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記シート搬送ユニットは、前記搬送手段により搬送されるシートを案内する開閉可能なガイド部材開閉手段を有し、前記シート搬送ユニットの前記シート搬送装置本体に対する着脱時に、前記ガイド部材開閉手段を閉じさせる閉じ手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記シート搬送装置本体の上部に、画像読取装置、自動原稿送り装置および手差し給紙装置のうちの少なくとも一つを配置したことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記シート搬送ユニットの下部に、シート積載装置を配置したことを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を連結したことを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0017】
請求項10記載の発明は、シートを搬送する搬送手段を備え、シート搬送装置本体に対して着脱可能に構成されたシート搬送ユニットを有するシート搬送装置を用い、前記シート搬送ユニットを前記シート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内するシート搬送ユニットの装着案内方法であって、前記装着案内方法が、前記シート搬送ユニットをシート搬送方向の上流側または下流側から前記シート搬送装置本体に挿入可能に案内した後、前記シート搬送装置本体の上方向または下方向に案内し、さらに前記シート搬送方向と直交する方向に案内するものであり、前記装着案内方法によって、前記シート搬送装置本体に配設されている部材と干渉することなく、前記シート搬送ユニットが前記所定の位置に案内されることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、構造体と、該構造体に対して着脱可能に構成されたユニットとを有し、該ユニットを前記構造体に装着するときに所定の位置に案内する画像形成装置において、前記構造体は、突起を有し、前記ユニットは、該突起を嵌入させる孔を有し、前記孔は、前記突起を挿入する突起挿入部、前記突起を前記構造体の上下方向に案内・移動する上下案内部および前記ユニットを前記構造体に装着・挿入するときの方向と直交する方向に前記突起を移動・保持する移動保持部を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記課題を解決して新規なシート搬送装置、画像形成装置およびシート搬送ユニットの装着案内方法を実現し提供することができる。請求項ごとの発明の効果を挙げれば、以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、前記構成により、堅牢に構成されたシート搬送装置本体の例えばフレーム部品等を外すことなく、シート搬送ユニットをシート搬送装置本体内部の所定の位置に案内し装着することができるシート搬送装置を実現し提供することができる。
【0020】
請求項2および3記載の発明によれば、前記構成により、シート搬送ユニットの一連の着脱動作の移動開始位置と移動終了位置を作業者が容易に認知することができる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、前記構成により、シート搬送ユニットの一連の案内動作途中にシート搬送ユニットが誤って外れることを防ぐことができる。
【0022】
請求項5記載の発明によれば、前記構成により、ジャムしたシート(ジャム紙)を容易に除去できるガイド部材開閉手段が、シート搬送ユニットの着脱時に誤って開閉することを防ぐことができる。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、シート搬送装置本体の上部に、画像読取装置、自動原稿送り装置および手差し給紙装置のうちの少なくとも一つを配置した装置であっても、それら装置を外すことなく、その下部に配置されるべきシート搬送ユニットを容易に着脱することができる。
【0024】
請求項7記載の発明によれば、シート搬送ユニットの下部に、例えば大容量のシート積載装置がある場合にも、その上部に配置されるべきシート搬送ユニットを容易に着脱することができる。
【0025】
請求項8記載の発明によれば、前記構成により、シート搬送装置に対して着脱容易なシート搬送ユニットを有するシート搬送装置を連結した画像形成装置(もしくは画像形成装置システム)を実現し提供することができる。
【0026】
請求項9記載の発明によれば、前記構成により、シート搬送装置に対して着脱容易なシート搬送ユニットを有する画像形成装置を実現し提供することができる。
【0027】
請求項10記載の発明によれば、前記構成により、堅牢に構成されたシート搬送装置本体の例えばフレーム部品等を外すことなく、シート搬送ユニットをシート搬送装置本体内部の所定の位置に案内し装着することができるシート搬送ユニットの装着案内方法を実現し提供することができる。
【0028】
請求項11記載の発明によれば、前記構成により、堅牢に構成された構造体の例えばフレーム部品等を外すことなく、ユニットを構造体内部の所定の位置に案内し装着することができる画像形成装置を実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態を示すシート搬送装置を含む画像形成装置システムの全体構成図である。
【図2】図1の第1給紙装置における搬送装置本体の外装部品を説明するための外観斜視図である。
【図3】(a)は、搬送装置本体に対して搬送ユニットを挿入・装着したときの、シート搬送ユニットの開口部と搬送装置本体側におけるフレームの凸部との係合・嵌入状態を示す要部の正面図、(b)は、シート搬送ユニットの開口部の拡大正面図である。
【図4】図3の要部の斜視図である。
【図5】シート搬送ユニットの開口部と搬送装置本体側におけるフレームの凸部および掛かり部との係合・嵌入状態を示す要部の断面図である。
【図6】搬送装置本体に対してシート搬送ユニットを上方に上げきった後、左側にスライド・移動し保持したときの、シート搬送ユニットの開口部と搬送装置本体側におけるフレームの凸部との係合・嵌入状態を示す要部の正面図である。
【図7】図6の要部の斜視図である。
【図8】シート搬送ユニットおよびそれに設けられたガイド板開閉機構を示す外観斜視図である。
【図9】ガイド板開閉機構を閉じる閉じ手段を示す要部の斜視図である。
【図10】変形例を示す図であって、搬送装置本体側のフレームの斜視図である。
【図11】図10とは別の変形例を示す図であって、シート搬送ユニットのぶらつき防止・位置決め機構を示す要部の斜視図である。
【図12】図11の変形例を導入するためのシート搬送ユニットのぶらつき状態等を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態および実施例を含む実施形態を説明する。実施形態および変形例等に亘り、同一の機能を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。
【0031】
図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るシート搬送装置の一例としての画像形成装置システムの全体構成について説明する。
図1は、画像形成装置システムの全体構成を概略的に示している。同図において、画像形成装置50の右側(シート搬送方向Xの上流側)には、シート搬送装置としての第1の給紙装置10(以下、「第1給紙装置10」ともいう)と第2の給紙装置20(以下、「第2給紙装置20」ともいう)とが連結・配置されている。画像形成装置50の具体例としては、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、インクジェットプリンタ、孔版印刷装置を含む印刷装置等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の何れか一つを挙げられる。
【0032】
第1給紙装置10には、シート積載装置としての2つの上給紙部13Aと下給紙部13Bとが配置されている。上給紙部13Aには、シートの一例としての用紙Sを積載・収容する給紙台としての給紙トレイ11と、給紙トレイ11上の最上の用紙を1枚ずつ分離して給送するシート給送分離手段(呼出ローラ、分離ローラ対により構成される)とが配設されている。
同様に、下給紙部13Bには、用紙Sを積載・収容する給紙トレイ12と、給紙トレイ12上の最上の用紙を1枚ずつ分離して給送するシート給送分離手段(呼出ローラ、分離ローラ対により構成される)とが配設されている。
【0033】
また、第1給紙装置10には、給紙トレイ11、12から給送された用紙Sを、画像形成装置50の右端部に形成されたシート給送口としての用紙給紙口51を介して画像形成装置50に送り出すシート搬送路としての用紙搬送路14と、第2給紙装置20を連結する場合に、第2給紙装置20から用紙搬送路14へ合流するシート中継搬送路としての中継搬送路(もしくは中継搬送部)15とが配置されている。
【0034】
中継搬送路15は、第2給紙装置20から搬送されてきた用紙Sを給紙トレイ11の上方まで搬送する縦搬送路(もしくは縦搬送部)15bと、さらに縦搬送路15bから搬送されてきた用紙Sを給紙トレイ11の上方を搬送する水平搬送路(もしくは水平搬送部)15aとからなる。水平搬送路15aには、用紙(シート)を搬送する搬送手段としての搬送ローラと、用紙(シート)を案内する案内手段・案内部材としての図示しないガイド板等が配設されている。同様に、縦搬送路15bにも、用紙(シート)を搬送する搬送手段としての搬送ローラと、用紙(シート)を案内する案内手段・案内部材としての図示しないガイド板等が配設されている。
同図において、5は、縦搬送路15bを有して一体的にユニット化されて構成されたシート搬送ユニット(以下、「搬送ユニット」という)を示す。
【0035】
なお、給紙トレイ11と給紙トレイ12との間を水平に搬送させることも可能であり、その場合、縦搬送路15bが水平搬送路に取って代わることも可能である。
【0036】
第2給紙装置20には、第1給紙装置10と同様に、シート積載装置としての2つの上給紙部23Aと下給紙部23Bとが配置されている。上給紙部23Aには、用紙Sを積載・収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21上の最上の用紙を1枚ずつ分離して給送するシート給送分離手段(呼出ローラ、分離ローラ対により構成される)とが配設されている。
同様に、下給紙部23Bには、用紙Sを積載・収容する給紙トレイ22と、給紙トレイ22上の最上の用紙を1枚ずつ分離して給送するシート給送分離手段(呼出ローラ、分離ローラ対により構成される)とが配設されている。
【0037】
また、第2給紙装置20には、第1給紙装置10と同様に、給紙トレイ21、22から給送された用紙Sを、第1給紙装置10の搬送ユニット5の上流端部に送り出すシート搬送路としての用紙搬送路24と、図示しない第3給紙装置を連結する場合に、図示しない第3給紙装置から用紙搬送路24へ合流するシート中継搬送路としての中継搬送路25とが配置されている。
【0038】
第1給紙装置10のシート搬送装置本体17(以下、「搬送装置本体17」という)の上部には、原稿の画像を読み取る画像読取装置60と自動原稿送り装置(ADF)70が配置されている。これらは従来周知のものと同様であり、その詳細な説明は省略する。第2給紙装置20のシート搬送装置本体18(以下、「搬送装置本体18」という)の上部には、手差し給紙装置80が配置されており、これも従来周知のものと同様であり、その詳細な説明は省略する。
【0039】
図1に示した具体例に限らず、給紙装置の数および搭載される給紙トレイの数などは任意であり、また、上流から下流へ用紙を搬送する用紙搬送路も複数配置することも可能である。加えて、給紙装置の上部に配置される、画像読取装置60、自動原稿送り装置70や手差し給紙装置80の配置を逆転させたり、あるいは何れかの装置を多数個配置したり、除去して無しにしたりすることも可能である。
【0040】
次に、図1における中継搬送路15のうち本発明に関わる縦搬送路15bを有して一体的に構成された搬送ユニット5の着脱について詳細に説明する。
図2に示すように、搬送装置本体17には、中継搬送路15を配置された場合、その搬送部にてジャムが生じた際に操作すべき外装部品2と外装部品3とがある。
第2の給紙装置20を有さないシステムの場合は、これら中継搬送路15は配置されなくても良く、そのとき、所定の方法で外装部品2および3は固定され、誤って操作されることはない。搬送装置本体17に対して縦搬送路15bを有して構成された搬送ユニット5を着脱するには、所定の方法にて固定される外装部品4を取り外して作業を行う。外装部品2〜4は、外装パネルとも呼ぶべき部材でもある。
【0041】
図3〜図7に示すように、搬送装置本体17は、構造体としての筐体状をなすフレーム1を有している。図3および4に示すように、左右のフレーム1の上部は、連結・補強部材としてのステー26で連結補強されている。フレーム1は、例えば板金で形成されているが、所定の強度を確保できる樹脂等で形成してもよい。両図において、左右のフレーム1には、搬送ユニット5を装着するための、両図においてその先端が紙面の手前側に突出した突起(もしくは突起部材)としての凸部1aを有している。
凸部1aは、丸棒・円柱状をなし、例えばネジ締結やカシメあるいは溶接などによって左右のフレーム1の略同じ高さの位置に一体的に固着されている。左右のフレーム1の凸部1aは、搬送ユニット5を搬送装置本体17に対して着脱する際に案内する案内手段・案内部材としての機能を有する。
図5に示すように、凸部1aの先端には、後述する搬送ユニット5を構成するユニット側板(もしくはユニット筐体)8に形成された開口部5aから凸部1aの先端が抜け出ないように、凸部1aよりも大きな外径をもって一体的に形成された抜け防止部としての掛かり部1bを備えている。これにより、図6および図7に示す位置に移動案内された搬送ユニット5を外れることなく、略L字に移動方向を変えて案内することができるようになっている。
【0042】
搬送ユニット5は、図3〜図8に示すように、用紙を搬送する搬送手段としての上下一対の搬送ローラ30、31と、搬送ローラ30、31を図示しない軸受を介して回転自在に支持すると共に、左右のフレーム1の凸部1aを嵌入する孔としての開口部5aを備えた孔部材およびユニット本体としてのユニット側板8と、搬送ローラ30、31を回転駆動する駆動手段9とを有している。
ユニット側板8は、例えば板金で形成されているが、所定の強度を確保できる樹脂等で形成してもよい。
【0043】
図3等に示すように、開口部5aが形成された左右のユニット側板8は、搬送ローラ30、31を支持している部分から直角に折り曲げられており、その折り曲げられた左右のユニット側板8には、貫通した長孔である開口部5aが形成されている。
また、折り曲げられたユニット側板8には、搬送ユニット5が目的とする所定の位置である装着位置を占めたときに、搬送装置本体17にネジで締結・固定するための締結孔5bが形成されている。
左右のユニット側板8の開口部5aは、左右のフレーム1の凸部1aに案内される被案内手段・被案内部材としての機能を有する。
【0044】
開口部5aは、図3(b)に拡大して示すように、略L字形状をなし、突起挿入部としての凸部挿入部5a1と、上下案内部5a2と、移動保持部としての左右移動保持部5a3とから構成されている。
凸部挿入部5a1は、凸部1aの先端に一体的に形成された掛かり部1bを挿入可能であり、上下案内部5a2および左右移動保持部5a3よりも大きい孔になっている。
上下案内部5a2は、凸部1aを挿入した状態で、搬送ユニット5を搬送装置本体17の上下方向Z(鉛直方向Z)に案内可能に上下方向Zに延びて形成されている。また、図5に示すように、凸部1aの先端に一体的に形成された掛かり部1bの外径が上下案内部5a2および左右移動保持部5a3の開口幅よりも大きいので、凸部1aが抜けることなく、搬送ユニット5を上下方向Zおよびシート幅方向Yに案内することができるものである。
左右移動保持部5a3は、搬送ユニット5を搬送装置本体17に装着・挿入するときの方向(シート搬送方向X)と直交する方向(シート幅方向Y)に移動案内すると共に搬送ユニット5を上下方向Zで保持することができ、搬送ユニット5を目的とする所定の位置(装着位置)まで案内した後、ネジ止めしやすいように搬送ユニット5を保持することができるものである。
【0045】
上述したように、搬送装置本体17側の左右のフレーム1に配設された凸部1aと、搬送ユニット5側の左右のユニット側板8に形成された開口部5aとの位置関係は、搬送ユニット5を搬送装置本体17内部に装着する際に、左右のフレーム1およびステー26等に干渉してその機能を損なわないように、すなわち効率良くかつ安全に搬送ユニット5を目的とする装着位置まで案内することができるように、また搬送ユニット5を離脱することができるように構成されているものである。
【0046】
搬送ユニット5が有するガイド板幅(シート搬送方向Xに対して直交するシート幅方向Yの大きさ)より搬送装置本体17の左右のフレーム1間の開口距離のほうが大きく、また、搬送装置本体17の左右のフレーム1間の開口距離より凸部1a間距離のほうが大きい。これにより、搬送ユニット5を搬送装置本体17内部に配置することができると共に、シート搬送方向に対しそれ以上搬送ユニット5が搬送装置本体17内部に入ることがないため、搬送装置本体17内部および搬送ユニット5が誤って損傷することはない。
【0047】
搬送ローラ30、31を回転駆動する駆動手段9は、図4および図8等に示すように、搬送ローラ30の軸に一体的に設けられたプーリ32と、搬送ローラ30の下部のユニット側板8に固設された駆動モータと(ユニット側板8の裏側に隠れていて見えない)、その駆動モータの出力軸に一体的に設けられた2連のプーリ33と、プーリ32とプーリ33との間に掛け渡されたベルト34と、搬送ローラ31の軸に一体的に設けられたプーリ35と、2連のプーリ33とプーリ35との間に掛け渡される図示しないベルト(図8では該ベルトとを故意に取り外している状態を示す)とから主に構成されている。
なお、本発明において搬送ユニット5に設けられた駆動手段9は、必須の構成ではなく、搬送装置本体17側に設けるようにしてもよい。このような構成の場合、例えば、搬送ローラ30、31の各軸にそれぞれ係合ピンを設けると共にこれと係合するカップリングを搬送装置本体17側の駆動モータの出力軸に設けることにより、搬送ユニット5は、その開孔部5aが凸部1aに案内されながら、凸部1aが左右移動保持部5a3に係合することにより目的とする装着位置を占めたとき、上記係合ピンが上記駆動モータの出力軸のカップリングと係合することで、搬送装置本体17側に設けた駆動モータから駆動力を伝達するように構成してもよい。
【0048】
次に、搬送ユニット5を搬送装置本体17に着脱する際の操作を含む動作を説明する。この着脱動作に関しては、搬送装置本体17から搬送ユニット5を離脱・取り外すときの動作は装着するときの動作と反対に行われるため、特に装着時について説明する。搬送ユニット5を搬送装置本体17に取り付け・装着する際、構造体の柱であるフレーム1やステー26をよけながら搬送装置本体17の内部にはめ込まなければならない。
【0049】
そこで先ず、搬送ユニット5を搬送装置本体17に装着する場合、搬送装置本体17の内部へシート搬送方向Xの上流から下流へと搬送ユニット5を挿入する。図1においては、第1給紙装置10の右側方(もしくは右側面)から左の奥側へと挿入することになる。その際は、図3および図4に示すように、左右のフレーム1の凸部1aを搬送ユニット5の左右のユニット側板8における開口部5aの凸部挿入部5a1に嵌入(緩く嵌合)させる。
また、ステー26の下方から搬送ユニット5を挿入し、ステー26をよけながら上方へとスライド・移動させる。その際は、フレーム1の凸部1aに案内されながら開口部5aの上下案内部5a2を利用して、搬送ユニット5を上方にスライド・移動させる。
【0050】
本実施形態によれば、上述したようにシート搬送方向Xの上流から下流へと搬送ユニット5を搬送装置本体17内部に挿入することで、第1給紙装置10における搬送装置本体17をなす右側方の2本の柱であるフレーム1の平面部位を、搬送ユニット5のユニット側板8に形成された開口部5aに当ててスライド・固定させる部材として利用することができる。本実施形態例のような比較的大きい搬送ユニット5などを設置する際に、安定的に作業をすることができる。また、搬送装置本体17の外側から挿入するため、図10に示すような搬送ユニット5の挿入時の変形例と比べて作業性がよい。
【0051】
本実施形態によれば、上述したように搬送ユニット5をスライド・移動することで、上方にあるステー26をよけることができる。それ故に、大きいユニットを構造体の一部であるステー等を避けながら挿入し、目的とする所定の位置に設置することができる。後述の変形例に比べて、搬送ユニット5を落下させることを防止でき、ダメージが搬送ユニット5に加わることを防止できるという利点がある。
【0052】
本実施形態の変形例として、搬送ユニット5を上方から下方にスライドさせる(下げる)構成にすることも可能である。その場合、ステーを下に設け、その上から搬送ユニット5を挿入してステーを避けて降ろす。この変形例によれば、上述の実施形態に比べて搬送ユニット5を自重で下に案内できるので、作業性が向上するという利点がある。
【0053】
最後に、搬送ユニット5を上げきった後、図6および図7に示すように、フレーム1の凸部1aに案内されながら開口部5aの左右移動保持部5a3を利用して、搬送ユニット5を両図において左側にスライド・移動して保持する。この状態で、搬送ユニット5の左右のユニット側板8における締結孔5bからネジを挿入し、左右フレーム1に螺刻された雌ネジに螺合させて、搬送ユニット5を搬送装置本体17の左右フレーム1に締結・固定することができる。
本実施形態によれば、搬送ユニット5を両図において右側から左側にずらして保持することにより、搬送ユニット5を上げきった状態で保持できるので、ネジ止めを確実かつ楽な姿勢で行うことができる。
【0054】
なお、本実施形態の変形例として、搬送ユニット5を上げきった後、図6および図7に示したとは反対方向の左側から右側に移動・ずらして保持することも可能である。このときの利点・作用効果は、上述した本実施形態と同様である。
【0055】
本実施形態においては、シート搬送方向Xと直交するシート幅方向Yに搬送ユニット5を案内することで、その挿入位置より高い位置でも容易に搬送ユニット5を仮保持可能とし、その後、所定の方法により固定することができる。メンテナンス等のため搬送ユニット5を外す場合には、前述の固定を外し、図3および図4に示す挿入位置に案内することも容易に可能である。
【0056】
図8に示すように、搬送ユニット5は、ジャム紙除去のために、各搬送ローラ30、31により搬送される用紙を案内する開閉可能なガイド部材開閉手段としての所定のガイド板開閉機構6aを有している。ガイド板開閉機構6aは、ガイド板開閉機構6aを開閉操作するためのガイド部材開閉操作部材6を備えている。図8および図9に示すガイド板開閉機構6aは、それが閉じた状態を表している。
上述したような搬送ユニット5に関わる一連の着脱操作時に、ガイド板が誤って開閉してしまう恐れがある。そこで、図9に示すように、ガイド板が不用意に開閉することがないよう、ガイド板開閉機構6aが有するネジ締結部6bを閉じ手段としてのネジ7で締結可能としている。
【0057】
以上述べたように、本実施形態によれば、堅牢に構成された搬送装置本体17の部品を着脱することなく搬送ユニット5を容易に目的とする所定の位置(装着位置)に移動し固定することができる。搬送装置本体17の上部に画像読取装置60や自動原稿送り装置70、または手差し給紙装置80を配置した場合には、それら装置を着脱することなく、搬送ユニット5を着脱することができる。
【0058】
上述の実施形態における案内手段・案内部材として搬送装置本体17側のフレーム1に設けた凸部1aと、被案内手段・被案内部材として搬送ユニット5側に設けた開口部5aとの組み合わせに限らず、これと逆に、搬送ユニット5側に設けた突起と、搬送装置本体17側のフレーム1に設けた孔との組み合わせでも可能である。しかしながら、柱形状をなすフレーム1に孔としての開孔部を設けることに比べて、フレーム1に突起としての凸部を設ける方が強度を維持する上で優れている。
【0059】
また、案内手段・案内部材と被案内手段・被案内部材との組み合わせは、上述した本実施形態ほどの簡単な構成により安価に済むことをそれ程望まなくてもよいのであれば、例えば凸部と緩く嵌合可能な凹部との組み合わせでも可能である。この組み合わせを採用する場合、凹部側に、掛かり部1bを備えた凸部1aが外れないようなスライド・移動可能な溝を形成すればよい。
【0060】
図10を参照して、搬送ユニット5の搬送装置本体17への挿入時についての変形例を説明する。同図に示す変形例は、図1〜図9に示した実施形態と比較して、シート搬送方向Xの上流から下流へと搬送ユニット5の搬送装置本体17への挿入・移動する構成を、これとは反対に、シート搬送方向Xの下流から上流へと搬送ユニット5を搬送装置本体17内部に挿入するように変更した点、そのために凸部1aの先端の掛かり部1bの取り付け・配置位置を、搬送装置本体17の内側であって、シート搬送方向Xの上流から下流に沿う方向に変更した点が主に相違する。
【0061】
この変形例では、搬送ユニット5の上方Zaへのスライド・移動は、フレーム1の内側に設けられた凸部1aに対して行うこととなる。さらに搬送ユニット5の開孔部5aを搬送装置本体17側の凸部1aで案内しながら上方Zaにスライド・移動させ、構造体であるフレーム1に対して搬送ユニット5をネジ止めする。ネジ止めは内側から行っても外側から行ってもよい。この変形例によれば、上記実施形態と比べて、搬送装置本体17の内側のみで作業できるので、第1給紙装置10の搬送ユニット5周りの省スペース化を図れる。
【0062】
図11および図12を参照して、搬送ユニット5の移動後の固定についての変形例を説明する。図12に示す上記実施形態例の通り、搬送ユニット5を、第1給紙装置10の右側方から左奥側へと挿入する場合、第1給紙装置10の奥側(左側)はネジ止めすることが難しい。図6および図7に示したようにユニット側板8の締結孔5bに対するフレーム1に対するネジ締結・固定だけでは、搬送ユニット5の重心が上にあるため、図12に太矢印28で示すように搬送ユニット5の図において左上端部がおじぎをするように揺動しぶらついてしまい、搬送ユニット5が正確に位置決めされた状態で装着位置で固定できなくなってしまう。そこで、図11に示す変形例を創作した。
【0063】
図11に示す変形例は、図1〜図9に示した実施形態と比較して、図1に示した水平搬送路15aを固定するためのレールブラケット27を利用して、搬送ユニット5のユニット側板8をレールブラケット27に突き当てることでぶらつきを回避した点が主に相違する。レールブラケット27は、左右上部のフレーム1の所定位置に固定されている。
具体的には、搬送ユニット5が有するユニット側板8と一体的に設けられた前後側板面8aを、レールブラケット27に寄りかかるように突き当て保持することで、搬送ユニット5の図において左上端部のぶらつきを回避する。これにより、搬送ユニット5におけるフレーム1と反対側の奥側のシート搬送方向Xの位置決めを行うと共にシート幅方向Yの位置決めを行うことができる。
【0064】
本発明のシート搬送装置は、上述した実施形態や変形例等に示した画像形成装置に連結されているものに限らず、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、インクジェットプリンタ、孔版印刷装置等を含む印刷装置等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置内に有しているものにも適用可能であることは無論である。
上述したとおり、図1〜図9の一実施形態および図10〜図11に示した変形例においては、課題を解決するための手段の欄に記載したシート搬送ユニットの装着案内方法に係る発明が記載され、使用されていたと言える。
【0065】
上述した実施形態や変形例等に示されている技術思想から、当業者であれば次の発明を容易に理解して実施することができる。すなわち、構造体と、該構造体に対して着脱可能に構成されたユニットとを有し、該ユニットを前記構造体に装着するときに所定の位置に案内する画像形成装置において、前記構造体は、突起を有し、前記ユニットは、該突起を嵌入させる孔を有し、前記孔は、前記突起を挿入する突起挿入部、前記突起を前記構造体の上下方向に案内・移動する上下案内部および前記ユニットを前記構造体に装着・挿入するときの方向と直交する方向に前記突起を移動・保持する移動保持部を備えていることを特徴とするものである。
【0066】
以上述べたように、本発明を特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態や変形例あるいは実施例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、画像形成装置以外にも適用ないし準用可能であり、電子機器一般、構造物、またユニットを装置本体の目的とする所定の位置まで挿入・装着するものであればどのような物にでも適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 フレーム(シート搬送装置本体、構造体)
1a 凸部(案内手段、突起)
1b 掛かり部(抜け防止部)
5 搬送ユニット(シート搬送ユニット)
5a 開口部(被案内手段、孔)
5a1 凸部挿入部(突起挿入部)
5a2 上下案内部
5a3 左右移動保持部(移動保持部)
6 ガイド板開閉機構(ガイド部材操作部材、ガイド部材開閉手段を構成)
6a ガイド板開閉機構(ガイド板開閉押圧部、ガイド部材開閉手段を構成)
6b ネジ締結部(閉じ手段締結部)
7 ネジ(閉じ手段)
8 ユニット側板(シート搬送ユニット本体)
9 駆動手段
10 第1給紙装置(シート搬送装置)
11 給紙トレイ
12 給紙トレイ
13A 上給紙部
13B 下給紙部
14 用紙搬送路(シート搬送路)
15 中継搬送路
15a 水平搬送路
15b 縦搬送路
17 搬送装置本体(シート搬送装置本体)
20 第2給紙装置(シート搬送装置)
21 給紙トレイ
22 給紙トレイ
23A 上給紙部
23B 下給紙部
24 用紙搬送路(シート搬送路)
25 中継搬送路
26 ステー
27 レールブラケット
30,31 搬送ローラ(搬送手段)
32,33,35 プーリ
34 ベルト
50 画像形成装置
51 用紙給紙口(シート給送口)
60 画像読取装置
70 自動原稿送り装置
80 手差し給紙装置
S 用紙(シート、シート状記録媒体)
X シート搬送方向
Y シート幅方向
Z 上下方向(鉛直方向)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0069】
【特許文献1】特開2006−139042号公報
【特許文献2】特開2006−213529号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送手段を備えるシート搬送装置において、
前記シート搬送装置本体に対して着脱可能に構成されたシート搬送ユニットと、該シート搬送ユニットを前記シート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内する案内手段とを有し、
前記案内手段は、前記シート搬送ユニットをシート搬送方向の上流側または下流側から前記シート搬送装置本体に挿入可能に案内した後、前記シート搬送装置本体の上方向または下方向に案内し、さらに前記シート搬送方向と直交する方向に案内するように構成されており、
前記案内手段によって、前記シート搬送装置本体に配設されている部材と干渉することなく、前記シート搬送ユニットが前記所定の位置に案内されることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
請求項1記載のシート搬送装置において、
前記シート搬送ユニットは、前記案内手段および該案内手段に案内される被案内手段の何れか一方を有し、前記シート搬送装置本体は、前記案内手段および前記被案内手段の何れか他方を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】
請求項2記載のシート搬送装置において、
前記案内手段は、突起およびこれを嵌入する孔を備えた孔部材の何れか一方であり、前記被案内手段は、前記突起および前記孔を備えた前記孔部材の何れか他方であることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項4】
請求項3記載のシート搬送装置において、
前記突起は、前記孔に嵌入したとき、該孔から抜け出ない抜け防止部を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一つに記載のシート搬送装置において、
前記シート搬送ユニットは、前記搬送手段により搬送されるシートを案内する開閉可能なガイド部材開閉手段を有し、
前記シート搬送ユニットの前記シート搬送装置本体に対する着脱時に、前記ガイド部材開閉手段を閉じさせる閉じ手段を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一つに記載のシート搬送装置において、
前記シート搬送装置本体の上部に、画像読取装置、自動原稿送り装置および手差し給紙装置のうちの少なくとも一つを配置したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一つに記載のシート搬送装置において、
前記シート搬送ユニットの下部に、シート積載装置を配置したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を連結したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
シートを搬送する搬送手段を備え、シート搬送装置本体に対して着脱可能に構成されたシート搬送ユニットを有するシート搬送装置を用い、前記シート搬送ユニットを前記シート搬送装置本体に装着するときに所定の位置に案内するシート搬送ユニットの装着案内方法であって、
前記装着案内方法が、前記シート搬送ユニットをシート搬送方向の上流側または下流側から前記シート搬送装置本体に挿入可能に案内した後、前記シート搬送装置本体の上方向または下方向に案内し、さらに前記シート搬送方向と直交する方向に案内するものであり、
前記装着案内方法によって、前記シート搬送装置本体に配設されている部材と干渉することなく、前記シート搬送ユニットが前記所定の位置に案内されることを特徴とするシート搬送ユニットの装着案内方法。
【請求項11】
構造体と、該構造体に対して着脱可能に構成されたユニットとを有し、該ユニットを前記構造体に装着するときに所定の位置に案内する画像形成装置において、
前記構造体は、突起を有し、前記ユニットは、該突起を嵌入させる孔を有し、
前記孔は、前記突起を挿入する突起挿入部、前記突起を前記構造体の上下方向に案内・移動する上下案内部および前記ユニットを前記構造体に装着・挿入するときの方向と直交する方向に前記突起を移動・保持する移動保持部を備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−230400(P2012−230400A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−142397(P2012−142397)
【出願日】平成24年6月25日(2012.6.25)
【分割の表示】特願2007−227112(P2007−227112)の分割
【原出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】