説明

シート貼付装置

【課題】シートの貼付面積を大きくしなくても、秘匿情報の印字領域を十分に確保して被着体に貼付することのできるシート貼付装置を提供する。
【解決手段】第1シートS1及び第2シートS2が第1及び第2第1繰出手段11、15を介してそれぞれ繰出可能に設けられている。第2シートS2は折畳手段19を介して三つ折りに折り畳まれた状態で、第1シートS1の接着剤層側に重ね合わされる。第1シートS1は、押圧手段20の吸着プレート50に吸着保持され、当該吸着プレート50が被着体Wに向かって下降することで、第2シートS2の外周側に表出した第1シートS1の接着剤層が被着体Wに接着し、第2シートS2が第1シートS1と被着体Wとの間に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシート貼付装置に係り、更に詳しくは、秘匿情報を隠蔽した状態で被着体に貼付することができるシート貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、インターネットやテレビショッピング等の普遍的な拡大に伴い、従来の店頭販売に加えて通信販売が普及するに至り、配送業者が販売者に代わって商品を消費者に届ける流通形態が多く見られるようになっている。そのため、配送伝票を通じて商品に関する情報、例えば、商品名、商品価格等が漏洩し得ることとなる。これらの情報は、消費者が購入した商品が何であるかを特定するため、消費者のプライバシーに大きく関わる秘匿情報であるとともに、商品価格は、商品価値を把握できるため、流通過程における盗難防止を図る観点からも秘匿情報といえる。
【0003】
特許文献1には第1のラベルと第2のラベルとを繰り出す過程で印字を行うとともに、第1のラベルの接着剤層側に第2のラベルの非印字面側を貼り合わせるとともに、第2のラベルの外周側に表出した接着剤層を被着体に接着することで第1のラベルと被着体との間に第2のラベルを保持することのできるラベル貼付装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−181991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたラベル貼付装置にあっては、第2のラベルが第1のラベルよりも平面積が小さいため、第2のラベルの印字領域が小さいものとなり、秘匿情報が増大したときに対応できない、という不都合がある。
この場合、第1のラベルの面積を大きくすれば、それに伴って第2のラベルも面積を大きくすることができるが、反面において、第1のラベルが大きくなりすぎて取扱上の不都合を招来する。例えば、第1のラベルの面積を大きくした場合には、被着体の被貼付面が小さいときに、被着体の外周から第1のラベルがはみ出してしまうことになり、意図しない剥がれや破れを生じさせる要因となる。
【0006】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、被着体に対するシートの貼付面積を大きくしなくても、秘匿情報を含む情報量の増大に対応することのできるシート貼付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明に係るシート貼付装置は、一方の面に接着剤層を有する第1シートを繰り出す第1繰出手段と、第2シートを繰り出す第2繰出手段と、前記第2シートを折り畳む折畳手段と、前記第1シートの前記接着剤層側に、折り畳まれた第2シートが重なり合うように接着されるとともに、前記接着剤層の一部を表出させた状態で第1シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備える、という構成を採っている。
【0008】
また、本発明は、帯状の第1剥離シートの一方の面に接着剤層を有する第1シートが仮着された第1原反を繰り出す第1繰出手段と、帯状の第2剥離シートの一方の面に接着剤層を介して第2シートが仮着された第2原反を繰り出す第2繰出手段と、前記第2シートを第2剥離シートから剥離して折り畳む折畳手段と、前記第1シートを第1剥離シートから剥離して当該第1シートの前記接着剤層側に、折り畳まれた第2シートを重ね合わせるともに、前記接着剤層の一部を表出させた状態で前記第1シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備える、という構成を採ることができる。
【0009】
更に、前記折畳手段は、折畳まれた第2シートを昇降可能とするリフト手段を設けてもよい。
【0010】
本発明において、前記第1シート及び第2シートの各繰出経路に第1及び第2印字手段が設けることができる。
【0011】
更に、前記第2シートは略方形をなし、その中間部を第1の領域として両側を第2、第3の領域としたときに、前記折畳手段は、前記第2の領域及び第3の領域の順番で相互に重なるように折り畳んで三つ折りし、当該三つ折りされた状態における第2の領域は、その折り曲げ縁に沿う一定領域が前記第3の領域で覆われずに前記接着剤層への接着代を形成するように構成することが好ましい。
【0012】
また、前記折り畳まれた第2シートは、一部が前記第1シートの外縁から外側に突出する状態で前記接着剤層に貼付される、という構成を採ることができる。
【0013】
更に、前記折り畳まれた第2シートは、前記第1シートの外縁から外側に突出しない状態で前記接着剤層に貼付される、という構成としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、第2シートが折り畳まれた状態で第1シートの接着剤層側に重ね合わせられ、この状態で第2シートの外側に表出した接着剤層を被着体に接着するように構成したから、第2シートを折り畳む前の面積を第1シートの面積よりも大きくすることができ、面積が拡大した第2シートに印字を行うことで、情報量の増大に十分に対応し得ることとなる。
また、第1及び第2剥離シートに第1及び第2シートをそれぞれ仮着した原反を用いたシート貼付装置によれば、連続的なシート貼付動作を効率よく達成することができる。
更に、各シートの繰出経路に印字手段をそれぞれ設けた構成では、被着体に対応した可変情報の印字を行うことができる。
また、折畳まれた第2シートを昇降可能とするリフト手段を設けることによって、第2シートに第1シートを重ね合わせるときに、第1シートの接着剤層が、他の部位に接着することを防止できる。
更に、第2シートを三つ折りしたときに、前記第2の領域の一部が接着剤層に接着する構成とすることで、折り畳まれた第2シートが第1シートに接着された状態で押圧手段に保持されたときに、折り畳み姿勢が崩れるようなことがないため、第2シートが不規則に折れ曲がって第1シートと被着体との間に挟まれるようなことも防止することができる。
また、折り畳まれた第2シートの一部が第1シートの外縁から外側に突出する状態とした場合には、第2シートの存在を容易に認識させることができる。
更に、折り畳まれた第2シートが第1シートから突出しない状態とした場合には、第2シートの隠蔽性を一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1には、本実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図が示されている。この図において、シート貼付装置10は、一方の面に接着剤層が設けられた第1シートS1を帯状の第1剥離シートRL1に仮着してロール状に巻回された第1原反R1を繰り出す第1繰出手段11と、第1原反R1の繰出経路に設けられて前記第1シートS1上に所定の印字を行う第1印字手段12と、第1剥離シートRL1を急激に反転して当該第1剥離シートRL1から第1シートS1を剥離する第1ピールプレート13と、第2シートS2を帯状の第2剥離シートRL2に接着剤層を介して仮着したロール状の第2原反R2を繰り出す第2繰出手段15と、第2原反R2の繰出経路に設けられて前記第2シートS2上に所定の印字を行う第2印字手段16と、第2剥離シートRL2から第2シートS2を剥離する第2ピールプレート17と、第2シートS2を折り畳む折畳手段19と、第1シートS1を吸着保持するとともに、当該第1シートS1の接着剤層側(図1中下面側)に、折り畳まれた第2シートS2が重なり合うように接着して一体化した状態で、第2シートS2の外側に表出する接着剤層を被着体Wに押圧して貼付する押圧手段20とを備えて構成されている。
【0017】
前記第2シートS2のシート繰出方向に沿う長さは、第1のシートS1よりも長く設定されている。従って、第2のシートS2の平面積は、第1のシートS1よりも大きいものとなり、これにより、第2のシートS2への印字情報が増大した場合でも対応可能となっている。また、第1シートS1には、図3に示されるように、略コ字状の軌跡に沿う切り込みCが形成され、そのU字の開放側が第1シートS1の長手方向一端側に位置するように設けられている。なお、前記第2剥離シートRL2が第2シートS2を仮着する手段は疑似接着であり、第2剥離シートRL2と第2シートS2とが積層状態では、第2シートS2が脱落しない程度の接着力を有し、非粘着性であるので剥離後は再接着しない。疑似接着剤層は第2剥離シートRL2側、第2シートS2側のどちら側に設けられてもよいし、第2剥離シートRL2側、第2シートS2側の2層一対で疑似接着となる組み合わせでもよい。
【0018】
前記第1繰出手段11は、前記第1原反R1を支持する支持ローラ25と、モータM1によって駆動される駆動ローラ26と、当該駆動ローラ26との間に第1原反R1を挟み込むピンチローラ27と、モータM2によって駆動される駆動ローラ28と、当該駆動ローラ28との間に第1剥離シートRL1を挟み込むピンチローラ29と、第1剥離シートRL1を巻き取る巻取ローラ33とにより構成されている。なお、モータM1とM2とは、リンクされており、第1原反R1を繰出方向と反繰出方向とで正転、逆転が可能に設けられているとともに、駆動ローラ26、28間に位置する第1原反R1の張力が所定値になるように、図示しない張力検知手段と制御手段によって制御される。また、巻取ローラ33は図示しないモータによって、前記ピンチローラ29との間に位置する第1剥離シートRL1が所定のテンションとなるようにテンションコントロールされる。
【0019】
前記第1印字手段12は、第1印字ヘッド30と、第1プラテンローラ31とを含んで構成されている。この第1印字手段12は、特に限定されるものではないが、例えば、サーマルヘッド、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ等によって構成することができる。また、第1印字手段12は、図示しない制御装置に接続されており、所定の印字指令が付与されたときに、図示しないホストコンピュータに記憶されているデータを呼び出して印字を行うようになっている。
【0020】
前記第2繰出手段15は、前記第2原反R2を支持する支持ローラ35と、モータM3によって駆動される駆動ローラ36と、当該駆動ローラ36との間に第2原反R2を挟み込むピンチローラ37と、モータM4によって駆動される駆動ローラ38と、当該駆動ローラ38との間に第2剥離シートRL2を挟み込むピンチローラ39と、第2剥離シートRL2を巻き取る巻取ローラ43とにより構成されている。なお、モータM3及びM4も相互にリンクされており、第2原反R2を繰出方向と反繰出方向とで正転、逆転が可能に設けられているとともに、駆動ローラ36、38間に位置する第2原反R2の張力が所定値になるように、図示しない張力検知手段と制御手段によって制御される。また、巻取ローラ43は図示しないモータによって、前記ピンチローラ39との間に位置する第2剥離シートRL2が所定のテンションとなるようにテンションコントロールされる。
【0021】
前記第2印字手段16は、第2印字ヘッド40と、第2プラテンローラ41とを含んで構成されている。この第2印字手段16は、第1印字手段12と同様に、サーマルヘッド等の多種のプリンタによって構成することができる。また、第2印字手段16も、図示しない制御装置に接続されており、所定の印字指令が付与されたときに、前記第2シートS2上に印字を行うようになっている。
【0022】
前記折畳手段19は、直動モータM5と、当該直動モータM5によって図1中左右方向に進退可能に設けられた移動ブロック45と、この移動ブロック45に支持された折り畳みプレート46とにより構成されている。折り畳みプレート46は、中間プレート46Aと、当該中間プレート46Aの両側に位置するとともに、図示しないブラケットに回転可能に支持された回転軸47、48を介して回転可能に設けられた第1及び第2回転プレート46B、46Cとにより構成されている。折り畳みプレート46は、第1回転プレート46Bの上面右端側が第2ピールプレートの先端に最接近した位置を初期位置として保たれる一方、第2シートS2を折り畳んで第1シートS1に重ね合わせるときに、図1中二点鎖線で示される位置まで移動するように構成されている。なお、折り畳みプレート46の上面側には、図示しない吸着孔が形成されており、前記第2剥離シートRL2から剥離された第2シートS2を吸着保持するようになっている。また、第1及び第2回転プレート46B、46Cとは、図示しない駆動手段によって前記回転軸47、48を回転中心として回転可能となっている。更に、中間プレート46Aの上面は、シリンダによって構成されたリフト手段46Dによって昇降可能とされ、第2シートS2に第1シートS1を重ね合わせるときに、第1シートS1の接着剤層が、第1及び第2回転プレート46B、46Cの上面に接着しないようになっている。
【0023】
前記押圧手段20は、吸着プレート50と、この吸着プレート50を被着体Wに向かって進退可能に支持するシリンダ51とを備えて構成されている。吸着プレート50は、下
面側に図示しない多数の吸着孔を備えており、第1シートS1の印字面側を吸着保持するとともに、当該第1シートS1の接着剤層側に、折り畳まれた第2シートS2を貼付して一体化させた状態で、第1シートS1を被着体Wに押圧して接着するようになっている。なお、押圧手段20は、図示しない変位手段を介して図1中紙面直交方向に変位可能に設けられており、これにより、同方向における第1及び第2シートS1、S2の重ね合わせ位置の調整が可能となっている。
【0024】
次に、本実施形態に係るシート貼付装置20の全体的な動作について説明する。ここで、説明の便宜上、第1シートS1の印字面には、梱包ケースからなる被着体W内の収容された配送商品に関する届け先等の公開情報が印字されるものとする一方、第2シートの印字面には、商品名、領収金額等の秘匿情報や、宣伝や広告、キャンペーン情報、インフォメーション等を含む通知情報が印字されるものとする。
【0025】
被着体Wが搬送路P上の所定位置に達したことが図示しないセンサによって検出されると、第1及び第2印字ヘッド30、40の上流側に待機していた第1接着シートS1と第2接着シートS2がそれぞれ繰り出されるとともに、その繰り出しに同期して公開情報と通知情報がそれぞれ印字され、印字済みの第1シートS1は、ピールプレート13の先端で剥離されて吸着プレート50に吸着保持され待機する。一方、印字済みの第2シートS2は、ピールプレート17の先端で剥離されて折り畳みプレート46の上面に吸着保持される。
【0026】
折り畳みプレート46に吸着された第2シートS2は、図2(A)に示されるように、中間プレート46A上に位置する領域が第1の領域S2aとされる一方、第1回転プレート46B、第2回転プレート46C上に位置する領域が第2の領域S2b、第3の領域S2cとされる。そして、第1回転プレート46Bが、図示しない駆動手段によって回転軸47を中心として左回転することで、第2の領域S2bを第1の領域S2a上に折り畳み(図2(B)参照)、この後、第2回転プレート46Cが、図示しない駆動手段によって回転軸48を中心として右回転することで、第2の領域S2cを第2の領域S2b上に折り畳むこととなる(図2(C)参照)。本実施形態では、第3の領域S2cの左右方向幅は、第2の領域S2bの左右方向幅よりも短くなるように予め設定されており、従って、第2、第3の領域S2b、S2cを折り畳んだときに、第2の領域S2bの折り曲げ縁に沿う一定領域は、第3の領域S2cによって覆われることなく表出して接着代aを形成することとなる(図2(C)参照)。
【0027】
このようにして第2シートS2が折り畳まれた状態で、折り畳みプレート46は、前記直動モータM5の駆動によって、前記押圧手段20の下方位置まで前進するとともに、リフト手段46Dが第2シートS2を所定高さ持ち上げて待機する。
【0028】
次いで、前記第1シートS1を吸着保持して待機していた吸着プレート50が下降し、折り畳まれた第2シートS2上に第1シートS1の接着剤層側が重なり合うように接着する。この際、第2シートS2は、第1シートS1のミシン目C内に位置するように重ね合わされるとともに、一端側が第1シートS1の長手方向一端側から所定量突出する状態に重ね合わされる。このような突出した重ね合わせは、押圧手段20を図1中紙面直交方向に所定量変位させることによって行うことができる。また、第2シートS2の第2の領域S2bは、第3の領域S2cで覆われていない接着代aを有するため、図2(D)に示されるように、第3の領域S2cの上面と、接着代aが第1シートS1の接着剤層に接着することとなる。従って、折り畳みプレート46による支持が解除された後に、折り畳まれた第2シートS2の折り畳み状態が崩れるような不都合は生じない。
【0029】
このようにして第1シートS1に第2シートS2が接着したときに、折り畳みプレート46は前記初期位置まで後退して次ぎの第2シートS2の折り畳み動作に備えて待機することとなる。
【0030】
そして、被着体Wが押圧手段20の直下に搬送されたことが図示しないセンサにより検出され、図示しないストッパによって停止されると、前記吸着プレート50が更に下降して第2シートS2の外側に表出している第1シートS1の接着剤層を被着体Wに接着し、その後に、図1中実線で示される位置まで復帰動作することとなる。
【0031】
第1シートS1を被着体Wに接着して第2シートS2を中間に保持した状態では、図3に示されるように、第1シートS1の長手方向一端側から第2シートS2の長手方向一端側が所定量突出した状態に保たれ、第2シートS2の存在を容易に認識できるようになっている。
【0032】
従って、このような実施形態によれば、第1シートS1の平面積よりも大きい第2のシートS2を用いて秘匿情報等の印字を行うことができるので、印字すべき情報量が増大しても、難なくこれに対応することができる。しかも、第1シートS1の平面積を大きくする必要もないため、被着体Wの被貼付面積が小さい場合でも対応可能となる。
【0033】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
【0034】
例えば、前記実施形態では、第2シートS2の一部が第1シートS1の外縁から外側に突出する状態で第1及び第2シートS1、S2を重ね合わせる場合を図示、説明したが、第1シートS1の面内に収まるように第2シートS2を重ね合わせるようにしてもよい。
【0035】
また、第1及び第2シートS1、S2は、秘匿情報を外部に漏れることなく隠蔽する必要が要請されるもの一般に適用することができる他、第1及び第2シートS1、S2の平面形状、相対平面積等、秘匿情報を隠蔽できる限りにおいて種々変更することができる。
【0036】
また、前記実施形態では、第1、第2シートS1、S2が第1、第2剥離シートRL1、RL2に仮着されたものを繰り出し、当該繰出途中でそれぞれ剥離する構成を示したが、剥離シートに仮着しない枚葉タイプのシートをそれぞれ用いることもできる。
【0037】
更に、第1、第2シートS1,S2に予め印字を施したものを採用すれば、繰り出しの途中で印字を行う必要はなく、この場合には、第1、第2印字手段12、16を省略することができる。
【0038】
また、第2シートS2は、三つ折りする場合に限らず、二つ折りしてもよく、前記回転プレートの増設により、更に、折り畳み枚数を増加することも可能である。
【0039】
更に、リフト手段46Dは、シリンダ以外にモータ等の他の駆動手段によって構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図。
【図2】(A)〜(D)は、第2シートの折り畳み動作と、第1シートに第2シートを重ね合わせる動作を説明するための概略正面図。
【図3】第1及び第2シートが被着体に貼付された状態を示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0041】
10 シート貼付装置
11 第1繰出手段
12 第1印字手段
15 第2繰出手段
16 第2印字手段
19 折畳手段
20 押圧手段
46D リフト手段
a 接着代
RL1 第1剥離シート
RL2 第2剥離シート
R1 第1原反
R2 第2原反
S1 第1シート
S2 第2シート
S2a 第1の領域
S2b 第2の領域
S2c 第3の領域
W 被着体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に接着剤層を有する第1シートを繰り出す第1繰出手段と、
第2シートを繰り出す第2繰出手段と、
前記第2シートを折り畳む折畳手段と、
前記第1シートの前記接着剤層側に、折り畳まれた第2シートが重なり合うように接着するとともに、前記接着剤層の一部を表出させた状態で第1シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備えたことを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
帯状の第1剥離シートの一方の面に接着剤層を有する第1シートが仮着された第1原反を繰り出す第1繰出手段と、
帯状の第2剥離シートの一方の面に接着剤層を介して第2シートが仮着された第2原反を繰り出す第2繰出手段と、
前記第2シートを第2剥離シートから剥離して折り畳む折畳手段と、
前記第1シートを第1剥離シートから剥離して当該第1シートの前記接着剤層側に、折り畳まれた第2シートが重なり合うように接着するともに、前記接着剤層の一部を表出させた状態で前記第1シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備えたことを特徴とするシート貼付装置。
【請求項3】
前記折畳手段は、折畳まれた第2シートを昇降可能とするリフト手段を有することを特徴とする請求項請求項1又は2記載のシート貼付装置。
【請求項4】
前記第1シート及び第2シートの各繰出経路に第1及び第2印字手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシート貼付装置。
【請求項5】
前記第2シートは略方形をなし、その中間部を第1の領域として両側を第2、第3の領域としたときに、前記折畳手段は、前記第2の領域及び第3の領域の順番で相互に重なるように折り畳んで三つ折りし、当該三つ折りされた状態における第2の領域は、その折り曲げ縁に沿う一定領域が前記第3の領域で覆われずに前記接着剤層への接着代を形成することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のシート貼付装置。
【請求項6】
前記折り畳まれた第2シートは、一部が前記第1シートの外縁から外側に突出する状態で前記接着剤層に貼付されることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のシート貼付装置。
【請求項7】
前記折り畳まれた第2シートは、前記第1シートの外縁から外側に突出しない状態で前記接着剤層に貼付されることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のシート貼付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−83402(P2009−83402A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258550(P2007−258550)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】