説明

シームレスベルトの再生方法及びシームレスベルトの再生装置

【課題】転写媒体によらず高い転写率を実現できる柔軟性があるベルトを使用した後、そのベルトの基層から弾性層を除去し、再び弾性層を形成して再生することにより、廃棄物量の削減を実現し、低環境負荷のベルト製造を実現すること。
【解決手段】電子写真用シームレスベルトの再生方法であって、前記シームレスベルトは少なくとも基層上に弾性層が積層されたものであり、前記基層から弾性層を除去する弾性層除去工程と、該弾性層除去工程により弾性層が除去された基層上に新たに弾性層を形成する弾性層形成工程手段とを有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの再生方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー・プリンタ等の画像形成装置に装備されるシームレスベルトの再生方法及び再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子写真装置においては様々な用途でシームレスベルトが部材として用いられている。特に近年のフルカラー電子写真装置においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像画像を一旦中間転写媒体上に色重ねし、その後一括して紙などの転写媒体に転写する中間転写ベルト方式が用いられている。
【0003】
このような中間転写ベルト方式は、1つの感光体に対して4色の現像器を用いるシステムで用いられていたがプリント速度が遅いという欠点があった。そのため、高速プリントとしては、感光体を4色分並べ、各色を連続して紙に転写する4連タンデム方式が用いられている。しかし、この方式では紙の環境による変動などもあり、各色画像を重ねる位置精度を合わせることが非常に困難であり、色ずれ画像を引き起こしていた。そこで近年では、4連タンデム方式に中間転写方式を採用することが主流になってきている。
【0004】
このような情勢の中で中間転写ベルトにおいても、従来よりも要求特性(高速転写、位置精度)が厳しいものとなっており、これらの要求に対応する特性を満足することが必要となってきている。特に、位置精度に対しては、連続使用によるベルト自体の伸び等の変形による変動を抑えることが求められる。また、中間転写ベルトは、装置の広い領域に渡ってレイアウトされ、転写のために高電圧が印加されることから耐熱性・難燃性であることが求められている。このような要求に対応するため、中間転写ベルト材料として主に、高弾性率で高耐熱樹脂であるポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが用いられている。
【0005】
ところが、ポリイミド樹脂による中間転写ベルトにおいては、高強度であるためその表面硬度も高いので、トナー像を転写する際にトナー層に高い圧力がかかり、トナーが局部的に凝集し画像の一部が転写されない、いわゆる中抜け画像が発生することがある。また、感光体や用紙などの転写部での接触部材との接触追従性が劣るため、転写部において部分的な接触不良部(空隙)が発生し、転写むらが発生することがある。
【0006】
近年、フルカラー電子写真を用いてさまざまな用紙に画像を形成することが多くなり、通常の平滑な用紙だけでなく、コート紙のようなスリップ性のある平滑度の高いものからリサイクルペーパーやエンボス紙や和紙やクラフト紙のような表面性の粗いものが使用されることが増えてきている。このような表面性状の異なる用紙への追従性は重要であり、追従性が悪いと、用紙の凹凸状の濃淡むらや色調のむらが発生する。
この課題を解決するために比較的柔軟性のある弾性層を基層上に積層した様々な中間転写ベルトが提案されている。
【0007】
特許文献1の特許第3248455号公報には、ポリイミド基層上にNBRとEPDMのブレンドゴムによる中間層、フッ素ゴム変性樹脂による表層を積層し、中間転写ベルトの粘着性を低減することが開示され、また、特許文献2の特開2009−223282号公報には、ポリイミド基層上にエポキシ変性シリコーン樹脂からなる弾性層を積層し、転写中抜けを防止することが開示され、また、特許文献3の特開2001−100545号公報にはフッ素系樹脂等の基層上にウレタンゴム等からなる弾性層、ウレタン樹脂による表面層を積層し、画像の歪みや色ズレ文字の中抜けを防止したベルトが提案されている。
【0008】
しかしながら、前記特許文献には、いずれも基層と接着層との間の接着性に関して考慮した記述はなく、また、このような弾性層を有するベルトでは、基層に十分な耐久性のあるポリイミド樹脂などを用いることが多い一方で、弾性層を保護する表面層を有するとは言え、弾性層を形成するエラストマーやゴムなどの耐久性が十分ではなく、基層はまだ十分に使用可能な状態であるにも関わらず、ベルトを交換し、廃棄処理せざるを得ないのが現状であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、転写媒体によらず高い転写率を実現できる柔軟性があるベルトを使用した後、そのベルトの基層から弾性層を除去し、再び弾性層を形成して再生することにより、廃棄物量の削減を実現し、低環境負荷のベルト製造を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記(1)〜(8)によって解決される。
(1)電子写真用シームレスベルトの再生方法であって、前記シームレスベルトは少なくとも基層上に弾性層が積層されたものであり、前記基層から弾性層を除去する弾性層除去工程と、該弾性層除去工程により弾性層が除去された基層上に新たに弾性層を形成する弾性層形成工程手段とを有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの再生方法。
(2)前記弾性層をオゾン暴露するオゾン暴露工程及び/または弾性層にUV照射するUV照射工程をさらに有し、オゾン暴露及び/またはUV照射後に弾性層を除去することを特徴とする前記(1)に記載の電子写真用シームレスベルトの再生方法。
(3)弾性層表面を研磨する研磨工程をさらに有し、弾性層表面を研磨後にオゾン暴露及び/またはUV照射することを特徴とする前記(2)に記載の電子写真用シームレスベルトの再生方法。
(4)前記シームレスベルトは、基層がポリイミド樹脂からなり、弾性層がブタジエンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、合成天然ゴム、ブチルゴム、天然ゴム、エポキシ化天然ゴムから選択される1種以上を含むものであることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の再生方法。
(5)前記弾性層が、その表面に球形微粒子が埋没することによって凹凸形状を形成しているものであることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の再生方法。
(6)電子写真用シームレスベルトの再生装置であって、前記シームレスベルトは少なくとも基層上に弾性層が積層されたものであり、前記基層から弾性層を除去する弾性層除去手段と、該弾性層除去手段により弾性層が除去された基層上に新たに弾性層を形成する弾性層形成手段とを有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの再生装置。
(7)前記弾性層をオゾン暴露するオゾン暴露手段及び/または弾性層にUV照射するUV照射手段をさらに有し、前記弾性層除去手段作動前に該オゾン暴露及び/またはUV照射手段が作動するものであることを特徴とする前記(6)に記載の電子写真用シームレスベルトの再生装置。
(8)前記弾性層表面を研磨する研磨手段をさらに有し、前記オゾン暴露及び/またはUV照射手段作動前に該研磨手段が作動するものであることを特徴とする前記(7)に記載の電子写真用シームレスベルトの再生装置。
【発明の効果】
【0011】
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、電子写真装置に搭載され、転写媒体の種類・表面性状によらず、高い転写性能を実現し、高画質な画像形成が可能な中間転写ベルト等のシームレスベルトの基層を再利用することができ、廃棄物低減、省資源に貢献する低環境負荷のベルト製造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明で再生する中間転写ベルトの層構成例の模式図を示す。
【図2】ベルト弾性層表面への粒子埋没装置の模式図である。
【図3】本発明の再生装置の一例を示す図である。
【図4】本発明に係る製造方法により得られるシームレスベルトをベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。
【図5】本発明に係るシームレスベルトからなる1つの中間転写ベルトに沿って複数の感光体ドラムが並設されている画像形成装置の一構成例を示す要部模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
前述のように本発明が再生する電子写真用シームレスベルトは、少なくとも基層上に弾性層が形成されたベルトであり、特に、弾性層を必要とするベルト部材としては中間転写ベルトがある。以降は、この中間転写ベルトを例に説明を行う。
【0014】
本発明は、中間転写ベルト方式の電子写真装置〔いわゆる、像担持体(例えば、感光体ドラム)上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する方式の装置〕における中間転写ベルトとして好適に装備されるものである。
図1には、本発明に好適に用いられる中間転写ベルトの層構成の一例を示す。
図1の中間転写ベルトは、比較的屈曲性が得られる剛性な基層(11)の上に柔軟な弾性層(12)が積層されており、この弾性層(12)の最表面にはトナーの離型性を付与するために表面に球形微粒子(13)が埋没し、凹凸形状を形成する状態をとっているが、基層(11)上に弾性層(12)を有するものであればよく、弾性層(12)上にトナー離型性を有する表面層を形成したものであってもよい。
【0015】
<基層>
まず、基層(11)について説明する。
この構成材料としては、樹脂中に電気抵抗を調整する充填材(又は、添加材)、いわゆる電気抵抗調整材を含有してなるものが挙げられる。
このような樹脂としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF、ETFEなどのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましく、機械強度(高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
【0016】
前記ポリイミド、ポリアミドイミドとしては、東レデュポン、宇部興産、新日本理化、JSR、ユニチカ、アイ・エス・ティー、日立化成工業、東洋紡績、荒川化学等のメーカーからの一般汎用品を入手することができる。
【0017】
前記電気抵抗調整材としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などがある。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。また、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック等が挙げられる。
イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等が挙げられ、これらを併用して用いてもよい。
なお、本発明における電気抵抗調整材は、上記例示化合物に限定されるものではない。
また、本発明のシームレスベルトの製造方法における少なくとも樹脂成分を含む塗工液には必要に応じて、さらに分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などの添加材を含有してもよい。
【0018】
前記中間転写ベルトとして好適に装備されるシームレスベルトに含有される電気抵抗調整材は、好ましくは表面抵抗で1×10〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×10〜1×1012Ω・cmとなる量とされるが、機械強度の面から成形膜が脆く割れやすくならない範囲の量を選択して添加することが必要である。
つまり、中間転写ベルトとする場合には、前記樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体)と電気抵抗調整材の配合を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度のバランスが取れたシームレスベルトを製造して用いるのが好ましい。
【0019】
本発明における電気抵抗調整材の含有量としては、カーボンブラックの場合には、塗工液中の全固形分の10〜25wt%、好ましくは15〜20wt%である。また、金属酸化物の場合の含有量としては、塗工液中の全固形分の1〜50wt%、好ましくは10〜30wt%である。含有量が前記それぞれの電気抵抗調整材の範囲よりも少ないと効果が十分に得られず、また含有量が前記それぞれの範囲よりも多いと前記中間転写ベルト(シームレスベルト)の機械強度が低下し、実使用上好ましくない。
【0020】
<弾性層>
次に、上記基層(11)上に積層する弾性層(21)について説明する。
構成する材料としては、汎用の樹脂・エラストマー・ゴムなどの材料を使用することが可能だが、本発明の効果を十分に発現するに十分な柔軟性(弾性)を有する材料を用いることが好ましく、エラストマー材料やゴム材料を用いるのが良い。
エラストマー材料としては、熱可塑性エラストマーとして、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリジエン系、シリコーン変性ポリカーボネート系、フッ素系共重合体系等が挙げられる。また、熱硬化性として、ポリウレタン系、シリコーン変性エポキシ系、シリコーン変性アクリル系等が挙げられる。
また、ゴム材料としては、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴム等が挙げられる。
上記各種エラストマー、ゴムの中から、性能が得られる材料を適宜選択できるが、本発明においては、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、合成天然ゴム、ブチルゴム、天然ゴム、エポキシ化天然ゴムから選択される1種以上を含むものであることが好ましい。
前記エラストマー、ゴムを1種以上含むものであると、実使用上問題のない接着性が得られ、かつ、使用後には容易に基層から除去することができ、基層との接着性と除去容易性とを両立させることができる。
また、エポキシ化天然ゴムは強固な接着性を有するが、オゾン暴露やUV照射等の前処理により、容易に除去することができるため、好ましく用いることができる。
【0021】
上記選択した材料に、電気特性を調整するための抵抗調整剤、難燃性を得るための難燃剤、必要に応じて、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤などの材料を適宜含有させた配合を行う。
【0022】
電気特性を調整するための抵抗調整剤としては、前述した基層に使用できる抵抗調節剤を適用できるが、カーボンブラックや金属酸化物などは柔軟性を損なうため、使用量を抑えることが好ましく、イオン導電剤や導電性高分子を用いることも有効である。また、これらの併用でも構わない。
弾性層の抵抗値としては、表面抵抗で1×10〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×10〜1×1012Ω・cmとなるように調整されることが好ましい。
【0023】
弾性層の膜厚としては、200μm〜2mm程度が好ましい。膜厚が薄いと、転写媒体の表面性状への追従性や転写圧力低減効果が低く好ましくない。厚すぎると、膜の重さが重くなりたわみやすくなり走行性が不安定になったり、ベルトを張架させるためのローラ曲率部での屈曲により亀裂が発生しやすくなるため好ましくない。
【0024】
<球形粒子>
弾性層の表面に形成する球形粒子について説明する。
材料としては特に問わないが、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、などの樹脂を主成分としてなる球形粒子が挙げられる。また、これらの樹脂材料からなる粒子の表面を異種材料で表面処理を施したものでもよい。
また、ここで言う樹脂粒子の中には、ゴム材料も含む。ゴム材料で作製された球状粒子の表面を硬い樹脂をコートしたような構成のものも適用可能である。
また、中空であったり、多孔質であってもよい。
これらの樹脂中で、滑性を有し、トナーに対しての離型性、耐磨耗性を付与できる機能の高いものとして、シリコーン樹脂粒子が最も好ましい。
これら樹脂を用い、重合法などにより球状の形状に作製された粒子であることが好ましく、本発明においては、真球に近いものほど好ましい。
また、その粒径は、体積平均粒径が、1.0μm〜5.0μmであり、単分散粒子であることが望ましい。ここで言う単分散粒子とは、単一粒子径の粒子という意味ではなく、粒度分布が極めてシャープなもののことを指す。
具体的には、±(平均粒径×0.5)μm以下の分布幅のものでよい。
粒径が1.0μm以下の場合、粒子による転写性能の効果が十分に得られず、一方、5.0μm以上では、表面粗さが大きくなり、粒子間の隙間が大きくなるため、トナーがうまく転写できなくなったりクリーニング不良となる不具合が生じる。
さらには、粒子は絶縁性であることが多いため、粒径が大きすぎると粒子による帯電電位の残留により、連続画像出力時にこの電位の蓄積による画像乱れが発生する不具合も生じる。
【0025】
次に、上記ベルトを作製する方法についての一例を説明する。
まず、基層の作製方法について説明する。本発明の少なくとも樹脂成分を含む塗工液、すなわち前記ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いて基層を製造する方法について説明する。
円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、少なくとも樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化又はポリアミドイミド化を行う。
【0026】
<ベルト表面状態作製法>
十分に冷却後、引き続き、弾性層を積層する。
この弾性層は、射出成形、押し出し成形などにより基層上に形成することも可能であるが、本発明においては樹脂塗工液を塗布することにより形成することが有効である。
樹脂塗工液においては、液状樹脂または液状エラストマー、液状ゴム等を用いることができる。また、溶剤可溶な樹脂またはエラストマー、ゴム材料を溶剤に溶解した溶液を塗布液として用いることもできる。
【0027】
ここでは、加硫ゴム材料を好適に用い、基層上に塗布形成する方法について説明する。
加硫ゴムの未加硫状態のコンパウンドを有機溶剤に溶解することによって得た塗布液を、基層同様、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、ノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。
その後、回転速度を所定速度まで上げ、所望の時所定速度に達したら一定速度に維持し、間回転を継続する。そして、十分にレベリングしたところで、図2に示すように、粉体供給装置(45)と押し当て部材(43)を設置し、回転させながら粉体供給装置(45)から球状粒子を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた球状粒子を押し当て部材(43)により一定圧力にて押し当てる。この押し当て部材(43)により、弾性層へ粒子を埋設させつつ、余剰な粒子を取り除く。本発明では、特に単分散の球形粒子を用いるために、このような押し当て部材でのならし工程のみの簡単な工程で、均一な単一粒子層を形成することが可能である。
粒子の弾性層中への埋没率の調整は、他の方法によっても可能であるかも知れないが、例えば、押し当て部材(43)の押圧力を加減することにより、容易に果たすことができる。例えば、流延塗工液の粘度、樹脂分含量率、溶剤の使用量、樹脂材質等にも依るが、目安として、流延塗工液の粘度100〜100000mPa・sにおいて、押圧力を、1mN/cm〜1000mN/cmの範囲とすることにより、前記50%<埋没率<100%を比較的容易に達成することができる。
均一な粒子層を形成後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させ樹脂層を形成する。
十分冷却後、金型から基層ごと脱離させ、所望のシームレスベルト(中間転写ベルト)を得る。
均一な単一粒子層が形成された中間転写ベルトは、その弾性層表面が完全に球形粒子で覆われることなく、球形粒子間から弾性層が露出した部分を有するため、オゾン暴露やUV照射等の前処理をそのまま行なうことができる。
また、球形粒子でなく均一な表面層が形成された中間転写ベルトの場合は、研磨剤等により表面層を傷つけ、弾性層の一部を露出させればよい。
【0028】
<ベルトの再生方法>
上記のような中間転写ベルトは、後述する電子写真装置での長期使用により、表面の傷つき、また異物の固着等が原因となって異常画像が発生することがある。このような異常画像が発生する状態になった中間転写ベルトは、即座に新品と交換せざるを得ない。
交換された中間転写ベルトは、廃棄されることが多いが、基層はほとんど損傷を受けておらず、使える状態のものも多い。
本発明のベルト再生方法は、上記のように基層上に弾性層が形成されたシームレスベルトを再生するものであり、使用済みの中間転写ベルトの弾性層を除去し、その基層上に彩度新品の弾性層を形成することにより再生する。
【0029】
弾性層がニトリルゴムである場合を例に、中間転写ベルトの弾性層を除去する方法を説明する。
弾性層がニトリルゴムである中間転写ベルトは、基層であるポリイミドと弾性層とが適度な接着力で付着しており、基層を傷つけないようベルト表面から弾性層に刃物を食い込ませ、その切断部の1端を把持し、ベルトを回転させることにより、弾性層を引き剥がすことができる。
【0030】
弾性層除去装置の一例を図3に示す。
弾性層除去装置は、シームレスベルト(36)を張架するローラ(31)、弾性層を切断する刃(32)、及び切断部を把持する把持部(33)を有するものであり、必要に応じて、砥石等の研磨手段(34)、UV照射手段(35)、図示しないオゾン暴露手段を有してなる。前記オゾン暴露手段は弾性層除去装置全体を覆い、オゾンガスを供給するものであってもよい。
シームレスベルトがローラに張架されると、図3(a)に示すように、進退可能な刃()がシームレスベルトの弾性層を切断する。図3(b)に示すように、前記ローラが回転し切断部が把持部まで進むと把持部(33)が弾性層の切断部を把持する。
弾性層を把持したまま、ローラを回転させることにより、基層から弾性層を引き剥がされ、弾性層が除去される。
前記ローラの径は、弾性層の切断部を裂き広げる程度に小径であり、また、前記把持部は、刃を弾性層の下部に食い込ませ、弾性層を上から刃に押し付け、そのまま弾性層を把持するものであってもよい。
【0031】
このようにして弾性層が除去された基層を、必要に応じて洗浄し、再度、前述の装置により弾性層を形成し再生する。
また、弾性層除去装置は、必要に応じて、オゾン暴露装置、UV照射装置、研磨装置を有していてもよい。引き剥がすのが困難な場合はオゾン暴露及び/またはUV照射により弾性層を脆くすることにより、除去可能となり、さらに弾性層表面が表面層等で完全に覆われているシームレスベルトを再生する場合は、予め表面層を研磨し弾性層を露出させ、オゾン暴露及び/またはUV照射を行なう。
【0032】
前述の方法により製造・再生されたシームレスベルトは、例えば、像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する、いわゆる中間転写方式の電子写真装置の中間転写ベルトとして好適に用いられ、高画質画像形成な電子写真装置(画像形成装置)を構成することができる。
本発明における電子写真装置(以降、「画像形成装置」と呼称する。)に装備されるベルト構成部に用いられるシームレスベルトについて、要部模式図を参照しながら以下に詳しく説明する。なお、模式図は一例であって本発明はこれに限定されるものではない。
図4は、本発明に係る製造方法により得られるシームレスベルトをベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。
図4に示すベルト部材を含む中間転写ユニット(500)は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト(501)などにより構成されている。この中間転写ベルト(501)の周りには、2次転写ユニット(600)の2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ(605)、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード(504)、潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ(505)などが対向するように配設されている。
【0033】
また、位置検知用マークが中間転写ベルト(501)の外周面または内周面に図示しない位置検知用マークが設けられる。ただし、中間転写ベルト(501)の外周面側については位置検知用マークがベルトクリーニングブレード(504)の通過域を避けて設ける工夫が必要であり、配置上の困難さを伴うことがあるので、その場合には位置検知用マークを中間転写ベルト(501)の内周面側に設けてもよい。マーク検知用センサとしての光学センサ(514)は、中間転写ベルト(501)が架け渡されている1次転写バイアスローラ(507)とベルト駆動ローラ(508)との間の位置に設けられる。
【0034】
この中間転写ベルト(501)は、1次転写電荷付与手段である1次転写バイアスローラ(507)、ベルト駆動ローラ(508)、ベルトテンションローラ(509)、2次転写対向ローラ(510)、クリーニング対向ローラ(511)、及びフィードバック電流検知ローラ(512)に張架されている。各ローラは導電性材料で形成され、1次転写バイアスローラ(507)以外の各ローラは接地されている。1次転写バイアスローラ(507)には、定電流または定電圧制御された1次転写電源(801)により、トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流または電圧に制御された転写バイアスが印加されている。
【0035】
中間転写ベルト(501)は、図示しない駆動モータによって矢印方向に回転駆動されるベルト駆動ローラ(508)により、矢印方向に駆動される。
このベルト部材である中間転写ベルト(501)は、通常、半導体、又は絶縁体で、単層または多層構造となっているが、本発明においてはシームレスベルトが好ましく用いられ、これによって耐久性が向上すると共に、優れた画像形成が実現できる。また、中間転写ベルトは、感光体ドラム(200)上に形成されたトナー像を重ね合わせるために、通紙可能最大サイズより大きく設定されている。
【0036】
2次転写手段である2次転写バイアスローラ(605)は、2次転写対向ローラ(510)に張架された部分の中間転写ベルト(501)のベルト外周面に対して、後述する接離手段としての接離機構によって、接離可能に構成されている。2次転写バイアスローラ(605)は、2次転写対向ローラ(510)に張架された部分の中間転写ベルト(501)との間に被記録媒体である転写紙(P)を挟持するように配設されており、定電流制御される2次転写電源(802)によって所定電流の転写バイアスが印加されている。
【0037】
レジストローラ(610)は、2次転写バイアスローラ(605)と2次転写対向ローラ(510)に張架された中間転写ベルト(501)との間に、所定のタイミングで転写材である転写紙(P)を送り込む。また、2次転写バイアスローラ(605)には、クリーニング手段であるクリーニングブレード(608)が当接している。該クリーニングブレード(608)は、2次転写バイアスローラ(605)の表面に付着した付着物を除去してクリーニングするものである。
【0038】
このような構成のカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、感光体ドラム(200)は、図示しない駆動モータによって矢印で示す半時計方向に回転され、該感光体ドラム(200)上に、Bk(ブラック)トナー像形成、C(シアン)トナー像形成、M(マゼンタ)トナー像形成、Y(イエロー)トナー像形成が行なわれる。中間転写ベルト(501)はベルト駆動ローラ(508)によって矢印で示す時計回りに回転される。この中間転写ベルト(501)の回転に伴って、1次転写バイアスローラ(507)に印加される電圧による転写バイアスにより、Bkトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Yトナー像の1次転写が行なわれ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト(501)上に各トナー像が重ね合わせて形成される。
【0039】
例えば、上記Bkトナー像形成は次のように行なわれる。
図4において、帯電チャージャ(203)は、コロナ放電によって感光体ドラム(200)の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電する。上記ベルトマーク検知信号に基づき、タイミングを定め、図示しない書き込み光学ユニットにより、Bkカラー画像信号に基づいてレーザ光によるラスタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム(200)の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像に、Bk現像器(231K)の現像ローラ上の負帯電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラム(200)の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
【0040】
このようにして感光体ドラム(200)上に形成されたBkトナー像は、感光体ドラム(200)と接触状態で等速駆動回転している中間転写ベルト(501)のベルト外周面に1次転写される。この1次転写後の感光体ドラム(200)の表面に残留している若干の未転写の残留トナーは、感光体ドラム(200)の再使用に備えて、感光体クリーニング装置(201)で清掃される。この感光体ドラム(200)側では、Bk画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナによるC画像データの読み取りが始まり、そのC画像データによるレーザ光書き込みによって、感光体ドラム(200)の表面にC静電潜像を形成する。
【0041】
そして、先のBk静電潜像の後端部が通過した後で、且つC静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ現像ユニット(230)の回転動作が行なわれ、C現像器(231C)が現像位置にセットされ、C静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像器(231K)の場合と同様にリボルバ現像ユニットの回転動作を行い、次のM現像器(231M)を現像位置に移動させる。これもやはり次のY静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
【0042】
このようにして感光体ドラム(200)上に順次形成されたBk、C、M、Yのトナー像は、中間転写ベルト(501)上の同一面に順次位置合わせされて1次転写される。これにより、中間転写ベルト(501)上に最大で4色が重ね合わされたトナー像が形成される。一方、上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙(P)が転写紙カセット又は手差しトレイなどの給紙部から給送され、レジストローラ(610)のニップで待機している。
そして、2次転写対向ローラ(510)に張架された中間転写ベルト(501)と2次転写バイアスローラ(605)によりニップが形成された2次転写部に、上記中間転写ベルト(501)上のトナー像の先端が差しかかるときに、転写紙(P)の先端がこのトナー像の先端に一致するように、レジストローラ(610)が駆動されて、転写紙ガイド板(601)に沿って転写紙(P)が搬送され、転写紙(P)とトナー像とのレジスト合わせが行なわれる。
【0043】
このようにして、転写紙(P)が2次転写部を通過すると、2次転写電源(802)によって2次転写バイアスローラ(605)に印加された電圧による転写バイアスにより、中間転写ベルト(501)上の4色重ねトナー像が転写紙(P)上に一括転写(2次転写)される。この転写紙(P)は、転写紙ガイド板(601)に沿って搬送されて、2次転写部の下流側に配置した除電針からなる転写紙除電チャージャ(606)との対向部を通過することにより除電された後、ベルト構成部であるベルト搬送装置(210)により定着装置(270)に向けて送られる。そして、この転写紙(P)は、定着装置(270)の定着ローラ(271)、(272)のニップ部でトナー像が溶融定着された後、図示しない排出ローラで装置本体外に送り出され、図示しないコピートレイに表向きにスタックされる。なお、定着装置(270)は必要によりベルト構成部を備えた構成とすることもできる。
【0044】
一方、上記ベルト転写後の感光体ドラム(200)の表面は、感光体クリーニング装置(201)でクリーニングされ、上記除電ランプ(202)で均一に除電される。また、転写紙(P)にトナー像を2次転写した後の中間転写ベルト(501)のベルト外周面に残留した残留トナーは、ベルトクリーニングブレード(504)によってクリーニングされる。該ベルトクリーニングブレード(504)は、図示しないクリーニング部材離接機構によって、該中間転写ベルト(501)のベルト外周面に対して所定のタイミングで接離されるように構成されている。
【0045】
このベルトクリーニングブレード(504)の上記中間転写ベルト(501)の移動方向上流側には、該中間転写ベルト(501)のベルト外周面に対して接離するトナーシール部材(502)が設けられている。このトナーシール部材(502)は、上記残留トナーのクリーニング時に上記ベルトクリーニングブレード(504)から落下した落下トナーを受け止めて、該落下トナーが上記転写紙(P)の搬送経路上に飛散するのを防止している。このトナーシール部材(502)は、上記クリーニング部材離接機構によって、上記ベルトクリーニングブレード(504)とともに、該中間転写ベルト(501)のベルト外周面に対して接離される。
【0046】
このようにして残留トナーが除去された中間転写ベルト(501)のベルト外周面には、上記潤滑剤塗布ブラシ(505)により削り取られた潤滑剤(506)が塗布される。該潤滑剤(506)は、例えば、ステアリン酸亜鉛などの固形体からなり、該潤滑剤塗布ブラシ(505)に接触するように配設されている。また、この中間転写ベルト(501)のベルト外周面に残留した残留電荷は、該中間転写ベルト(501)のベルト外周面に接触した図示しないベルト除電ブラシにより印加される除電バイアスによって除去される。ここで、上記潤滑剤塗布ブラシ(505)及び上記ベルト除電ブラシは、それぞれの図示しない接離機構により、所定のタイミングで、上記中間転写ベルト(501)のベルト外周面に対して接離されるようになっている。
【0047】
ここで、リピートコピーの時は、カラースキャナの動作及び感光体ドラム(200)への画像形成は、1枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目(Bk)の画像形成工程に進む。また、中間転写ベルト(501)は、1枚目の4色重ねトナー像の転写紙への一括転写工程に引き続き、ベルト外周面の上記ベルトクリーニングブレード(504)でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像が1次転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。以上は、4色フルカラーコピーを得るコピーモードであったが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記同様の動作を行うことになる。また、単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、リボルバ現像ユニット(230)の所定色の現像機のみを現像動作状態にし、ベルトクリーニングブレード(504)を中間転写ベルト(501)に接触させたままの状態にしてコピー動作を行う。
【0048】
上記実施形態では、感光体ドラム(200)を一つだけ備えた複写機について説明したが、本発明は、例えば、図5の要部模式図に一構成例を示すような、複数の感光体ドラムをシームレスベルトからなる一つの中間転写ベルトに沿って並設した画像形成装置にも適用できる。
図5は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム(21BK)、(21Y)、(21M)、(21C)を備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
【0049】
図3において、プリンタ本体(10)は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部(12)、画像形成部(13)、給紙部(14)、から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(BK)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部(12)に送信する。画像書込部(12)は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群、からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部(13)の各色毎に設けられた像坦持体(感光体)(21BK)、(21M)、(21Y)、(21C)に各色信号に応じた画像書込を行う。
【0050】
画像形成部(13)は黒(BK)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、シアン(C)用の各像坦持体である感光体(21BK)、(21M)、(21Y)、(21C)を備えている。この各色用の各感光体としては、通常OPC感光体が用いられる。各感光体(21BK)、(21M)、(21Y)、(21C)の周囲には、帯電装置、上記書込部(12)からのレーザ光の露光部、黒、マゼンタ、イエロー、シアンの各色用の現像装置(20BK)、(20M)、(20Y)、(20C)、1次転写手段としての1次転写バイアスローラ(23BK)、(23M)、(23Y)、(23C)、クリーニング装置(表示略)、及び図示しない感光体除電装置等が配設されている。なお、上記現像装置(20BK)、(20M)、(20Y)、(20C)には、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。ベルト構成部である中間転写ベルト(22)は、各感光体(21BK)、(21M)、(21Y)、(21C)と、各1次転写バイアスローラ(23BK)、(23M)、(23Y)、(23C)との間に介在し、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。図6では、(23C)、(23Y)、(23M)、(23BK)の順で中間転写ベルト上にトナー像が形成されていく。
【0051】
一方、転写紙(P)は、給紙部(14)から給紙された後、レジストローラ(16)を介して、ベルト構成部である転写搬送ベルト(50)に担持される。そして、中間転写ベルト(22)と転写搬送ベルト(50)とが接触するところで、上記中間転写ベルト(22)上に転写されたトナー像が、2次転写手段としての2次転写バイアスローラ(60)により2次転写(一括転写)される。これにより、転写紙(P)上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙(P)は、転写搬送ベルト(50)により定着装置(15)に搬送され、この定着装置(15)により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
【0052】
なお、上記2次転写時に転写されずに上記中間転写ベルト(22)上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング部材(25)によって中間転写ベルト(22)から除去される。このクリーニング部材(25)として、図5の装置のようなブレード部材を用いることもできるが、本発明のように中間転写ベルトが十分柔軟な樹脂層が一定膜厚以上に形成されている場合、ブレードの押し付けが十分にできず、うまくクリーニングできなくなる。
この場合、クリーニング部材としては、導電性ローラまたは導電性ブラシ部材とし、これを中間転写ベルトに当接するとともに、電圧を印加し、この電界作用により効果的にトナーを除去する方式を用いることが好ましい。このベルトクリーニング部材(25)の下流側には、必要に応じて潤滑剤塗布装置(27)が配設されている。この潤滑剤塗布装置(27)は、固形潤滑剤と、中間転写ベルト(22)に摺擦して固形潤滑剤を塗布する導電性ブラシとで構成されている。前記導電性ブラシは、中間転写ベルト(22)に常時接触して、中間転写ベルト(22)に固形潤滑剤を塗布している。固形潤滑剤は、中間転写ベルト(22)のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。
【実施例】
【0053】
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りこれらの実施例を適宜改変したものも本発明の範囲内である。
【実施例1】
【0054】
下記により基層用塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルト基層を製造した。
<基層用塗工液の調製>
先ず、ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA;宇部興産社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(SpecialBlack4;エボニックデグサ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17重量%になるように調合し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
【0055】
次に、外径340mm、長さ360mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製の円筒状支持体を型として用い、ロールコート塗工装置に取り付けた。
次に、基層用塗工液をパンに流し込み、塗布ローラの回転速度40mm/secで塗料を汲み上げ、規制ローラと塗布ローラのギャップを0.6mmとして、塗布ローラ上の塗料厚みを制御した。
円筒状支持体の回転速度を35mm/secに制御して塗布ローラに近づけ、塗布ローラとのギャップ0.4mmとして塗布ローラ上の塗料を均一に円筒状支持体上に転写塗布した後、回転を維持しながら熱風循環乾燥機に投入して、110℃まで徐々に昇温して30分加熱、 さらに昇温して200℃で30分加熱し、回転を停止した。その後、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)した。
【0056】
<基層上への弾性層の作製>
以下に示す各材料を配合し、ニーダーにて混練することでゴム組成物を作成した。

ニトリルゴム(アクリロニトリルとブタジエンとのゴム状共重合体)(日本ゼオン株式会社 /Nipol 1042) 100重量部
硫黄(鶴見化学工業 200mesh硫黄) 1重量部
酸化亜鉛(正同化学工業 亜鉛華2種) 3重量部
加硫促進剤(大内新興化学工業/ノクセラーTS) 2重量部
加硫促進剤(大内新興化学工業/ノクセラーCZ) 1重量部
加工助剤;(花王/ルナックS-20) 1重量部
塩素化パラフィン(東ソー/トヨパラックス150) 60重量部
ヒドロキシスズ酸亜鉛;(水澤化学工業/ALCANEX/ZHSF) 20重量部

次いで、このようにして得られたゴム組成物を有機溶剤(MIBK:メチルイソブチルケトン)に溶かして固形分35wt%のゴム溶液を作製した。この作製したゴム溶液を先に作製したポリイミド基層が形成された円筒状支持体を回転させながらポリイミド基層上に、ノズルよりゴム塗料を連続的に吐出しながら支持体の軸方法に移動させ螺旋状に塗工した。塗布量としては最終的な膜厚が500μmになるような液量の条件とした。
その後、ゴム塗料が塗工された円筒状支持体をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分で90℃まで昇温して30分加熱した。
その後、乾燥機から取り出して冷却し、この表面に、図2の方法を用いて、球状微粒子として、シリコーン球形粒子(トスパール120(体積平均粒径2μm品);モメンティブマテリアルズ)をまんべんなく表面にまぶし、ポリウレタンゴムブレードの押し付け部材を、押圧力100mN/cmで押し当てて弾性層に固定化した。その後、再び熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分で170℃まで昇温して60分加熱処理し、中間転写ベルトを得た。
本ベルトの断面を電子線顕微鏡にて断面観察したところ、粒子の樹脂層への埋没率は、65%であった。
本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。

<中間転写ベルトの再生>
取り出した中間転写ベルトを図3に記載の除去装置にセットし、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませ、その切断部の1端を保持してベルトを回転させ、弾性層を分離した。
弾性層を除去したベルトを観察したところ、基層に損傷はなかった。
基層を水洗し、乾燥させた後、上記の方法と同様にして再度弾性層を形成し、再生ベルトを得た。
再生ベルトを図4の装置に搭載し、1万枚連続プリント出力を行ったが、新品と同様のプリント品質が得られ、何ら問題は生じなかった。
【実施例2】
【0057】
実施例1におけるニトリルゴムの代わりに、エポキシ化天然ゴム (Muang Mai Guthrie Public Company /Epoxyprene 50 )を用いる他は同じとし、中間転写ベルトを作製した。
本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。
取り出した中間転写ベルトをオゾン発生器の中に投入し、オゾン濃度10ppmの雰囲気中に約6h暴露させた。
取り出した中間転写ベルトを図3に記載の除去装置にセットし、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませ、その切断部の1端を保持してベルトを回転させ、弾性層を分離した。
弾性層を除去したベルトを観察したところ、基層に損傷はなかった。
基層を水洗し、乾燥させた後、上記の方法と同様にして再度弾性層を形成し、再生ベルトを得た。
再生ベルトを図4の装置に搭載し、1万枚連続プリント出力を行ったが、新品と同様のプリント品質が得られ、何ら問題は生じなかった。
【実施例3】
【0058】
実施例1におけるニトリルゴムの代わりに、エポキシ化天然ゴム (Muang Mai Guthrie Public Company /Epoxyprene 50 )を用いる他は同じとし、中間転写ベルトを作製した。
本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。

取り出した中間転写ベルトを図3に記載の除去装置にセットし、高圧水銀UVランプ(UVH-0401C/280kW品;ウシオ電機)にて、ベルト面照度約1000mW/cmでベルトを回転させながら1時間UV照射処理を施した。
その後、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませ、その切断部の1端を保持してベルトを回転させ、弾性層を分離した。
弾性層を除去したベルトを観察したところ、基層に損傷はなかった。
基層を水洗し、乾燥させた後、上記の方法と同様にして再度弾性層を形成し、再生ベルトを得た。
再生ベルトを図4の画像形成装置に搭載し、1万枚連続プリント出力を行ったが、新品と同様のプリント品質が得られ、何ら問題は生じなかった。
【実施例4】
【0059】
実施例2の弾性層の表面に微粒子を埋没させる代わりに、下記コーティング層を設けた中間転写ベルトにする他は同じとした。
<コーティング液>
フッ素ゴム(ダイエルDPA−382;ダイキン工業) 100重量部
酢酸ブチル 20重量部

上記コーティング液を弾性層上にスプレー塗布し、100℃で1時間乾燥させ、 膜厚3μmのコーティング層を形成した。

本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。
取り出した中間転写ベルトをオゾン発生器の中に投入し、オゾン濃度10ppmの雰囲気中に約6h暴露させた。
図3に記載の除去装置にセットし、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませたが、基層から弾性層を、うまく分離することができなかった。
そこで、図3に記載の除去装置の研磨手段をベルトに押し付け、ベルトを回転させてベルトの表面を研磨処理した後、再度、同条件でオゾン暴露を行い、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませ、その切断部の1端を保持してベルトを回転させ、弾性層を分離した。
弾性層を除去したベルトを観察したところ、基層に損傷はなかった。
基層を水洗し、乾燥させた後、上記の方法と同様にして再度弾性層を形成し、再生ベルトを得た。
再生ベルトを図4の画像形成装置に搭載し、1万枚連続プリント出力を行ったが、新品と同様のプリント品質が得られ、何ら問題は生じなかった。
【0060】
(比較例1)
実施例2の弾性層を以下のものに代える他は同じとした。
アクリルゴム(日本ゼオン株式会社製 二ポールAR12) 100重量部
ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズステアリン酸つばき) 1重量部
赤リン(燐化学工業株式会社製 ノーバエクセル140F) 10重量部
水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH42M) 60重量部
架橋剤(デュポン ダウ エラストマー ジャパン製 Diak.No1(ヘキサメチレンジアミンカーバメイト)) 0.6重量部
架橋促進剤(Safic alcan社製 VULCOFAC ACT55(70%1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7と二塩基酸との塩、30%アモルファスシリカ)) 0.6重量部
導電剤(日本カーリット株式会社製 QAP-01(過塩素酸テトラブチルアンモニウム)) 0.3重量部

本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。
取り出した中間転写ベルトをオゾン発生器の中に投入し、オゾン濃度10ppmの雰囲気中に約6h暴露させた。その後、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませベルトを回転させて引き剥がそうとしたが、当ベルトは弾性層を基層から分離することができなかった。
しかし、さらに長時間オゾン暴露することにより弾性層を除去できると考えられる。
【0061】
(比較例2)
実施例3の弾性層を以下のものに代える他は同じとした。
アクリルゴム(日本ゼオン株式会社製 二ポールAR12) 100重量部
ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズステアリン酸つばき) 1重量部
赤リン(燐化学工業株式会社製 ノーバエクセル140F) 10重量部
水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH42M) 60重量部
架橋剤(デュポン ダウ エラストマー ジャパン製 Diak.No1(ヘキサメチレンジアミンカーバメイト)) 0.6重量部
架橋促進剤(Safic alcan社製 VULCOFAC ACT55(70%1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7と二塩基酸との塩、30%アモルファスシリカ)) 0.6重量部
導電剤(日本カーリット株式会社製 QAP-01(過塩素酸テトラブチルアンモニウム)) 0.3重量部

本中間転写ベルトを図4の画像形成装置に搭載して、1万枚連続プリント出力し、その後中間転写ベルトを前記装置より取り出した。
取り出した中間転写ベルトを図3に記載の除去装置にセットし、高圧水銀UVランプ(UVH-0401C/280kW品;ウシオ電機)にて、ベルト面照度約1000mW/cmでベルトを回転させながら1時間UV照射処理を施した。
その後、基層に到達しない程度に弾性層にカッター刃を食い込ませ、その切断部の1端を保持してベルトを回転させ引き剥がそうとしたが、当ベルトは、弾性層を基層から分離することができなかった。
しかし、さらに長時間UV照射することにより弾性層を除去できると考えられる。
【0062】
以上、本発明の構成とすることにより、転写媒体によらず高い転写率を実現できる高画質の電子写真装置を実現するための中間転写ベルトで、使用後に、基層を再使用することができる低環境負荷のベルト製造を実現することができる。
【符号の説明】
【0063】
(図1の符号)
11 基層
12 樹脂層
13 粒子

(図2の符号)
41 金型ドラム
42 基層と樹脂層を塗布したベルト
43 押し当て部材
44 粒子
45 粉体供給装置

(図3の符号)
31 ローラ
32 刃
33 把持部
35 UVランプ
34 研磨部材
36 シームレスベルト

(図4の符号)
L レーザー光
P 転写紙
70 除電ローラ
80 アースローラ
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
202 除電ランプ
203 帯電チャージャ
204 電位センサ
205 画像濃度センサ
210 ベルト搬送装置
230 リボルバ現像ユニット
231Y Y現像機
231K Bk現像機
231C C現像機
231M M現像機
270 定着装置
271、272 定着ローラ
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
502 トナーシール部材
503 帯電チャージャ
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ
506 潤滑剤
507 1次転写バイアスローラ
508 ベルト駆動ローラ
509 ベルトテンションローラ
510 2次転写対向ローラ
511 クリーニング対向ローラ
512 フィードバッグ電流検知ローラ
513 トナー画像
514 光学センサ
600 2次転写ユニット
601 転写紙ガイド板
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
608 クリーニングブレード
610 レジストローラ
801 1次転写電源
802 2次転写電源

(図5の符号)
P 転写紙
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK、23M、23Y、23C 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
26 従動ローラ
27 潤滑剤塗布装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
70 除電ローラ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0064】
【特許文献1】特許第3248455号公報
【特許文献2】特開2009−223282号公報
【特許文献3】特開2001−100545号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真用シームレスベルトの再生方法であって、前記シームレスベルトは少なくとも基層上に弾性層が積層されたものであり、前記基層から弾性層を除去する弾性層除去工程と、該弾性層除去工程により弾性層が除去された基層上に新たに弾性層を形成する弾性層形成工程手段とを有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの再生方法。
【請求項2】
前記弾性層をオゾン暴露するオゾン暴露工程及び/または弾性層にUV照射するUV照射工程をさらに有し、オゾン暴露及び/またはUV照射後に弾性層を除去することを特徴とする請求項1に記載の電子写真用シームレスベルトの再生方法。
【請求項3】
弾性層表面を研磨する研磨工程をさらに有し、弾性層表面を研磨後にオゾン暴露及び/またはUV照射することを特徴とする請求項2に記載の電子写真用シームレスベルトの再生方法。
【請求項4】
前記シームレスベルトは、基層がポリイミド樹脂からなり、弾性層がブタジエンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、合成天然ゴム、ブチルゴム、天然ゴム、エポキシ化天然ゴムから選択される1種以上を含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の再生方法。
【請求項5】
前記弾性層が、その表面に球形微粒子が埋没することによって凹凸形状を形成しているものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の再生方法。
【請求項6】
電子写真用シームレスベルトの再生装置であって、前記シームレスベルトは少なくとも基層上に弾性層が積層されたものであり、前記基層から弾性層を除去する弾性層除去手段と、該弾性層除去手段により弾性層が除去された基層上に新たに弾性層を形成する弾性層形成手段とを有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの再生装置。
【請求項7】
前記弾性層をオゾン暴露するオゾン暴露手段及び/または弾性層にUV照射するUV照射手段をさらに有し、前記弾性層除去手段作動前に該オゾン暴露及び/またはUV照射手段が作動するものであることを特徴とする請求項6に記載の電子写真用シームレスベルトの再生装置。
【請求項8】
前記弾性層表面を研磨する研磨手段をさらに有し、前記オゾン暴露及び/またはUV照射手段作動前に該研磨手段が作動するものであることを特徴とする請求項7に記載の電子写真用シームレスベルトの再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−194219(P2012−194219A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56203(P2011−56203)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】