説明

ジアリールピリミジン非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤の合成方法

簡便かつ高コスト効率な、エトラビリン等のジアリールピリミジン非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤の合成方法を提供する。通常、エトラビリンは2,4,6−トリクロロピリミジン及び3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリルを使用して合成される。また、4−アミノベンゾニトリルと式(V)で表される化合物、すなわち4−[(2,6−ジクロロ)−4−ピリミジニルオキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルとの簡便な縮合方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤の合成方法に関する。特に、本発明は、エトラビリン等のジアリールピリミジン非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤の合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTIs)は、逆転写酵素のアロステリック結合ポケットを標的にすることが可能でHIV逆転写酵素突然変異体に対して広範囲に活性を示すため、高活性抗レトロウィルス療法(HAART)の重要な要素となっている。HAARTは、1996年以来ヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染治療のスタンダードであり生存率は大幅に上昇した。ジアリールピリミジン化合物は代表的な第二世代NNRTIsであり、NNRTI耐性のHIV感染者の治療に有用である。
【0003】
エトラビリン(I)(従前はTMC125と呼ばれ、また化合物として4−[[6−アミノ−5−ブロモ−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルとしても知られている)は、2008年に承認された、治療経験のある成人の多剤耐性HIV感染者に対して他の抗レトロウィルス薬と併用されるNNRTIである。エトラビリンは、経口用タブレットとして世界的に販売されており、De Corteらによって初めて開示された(特許文献1)。
【0004】
【化1】

エトラビリン(I)
【0005】
De Corteらは、特許文献1において、式(II)で表される化合物とアンモニアとを、圧力容器内で1,4−ジオキサン等の不活性溶媒の存在下150℃で4日間加熱反応させる、ジアリールピリミジン化合物の製造方法を開示している。
【0006】
【化2】

【0007】
また、Daviesらは、上記中間体化合物(II)が2種類のルートで合成できることを開示している(非特許文献1)。
【0008】
第一のルートは、5−ブロモ−2,4,6−トリクロロピリミジンと4−アミノベンゾニトリルとを、還流ジオキサン中でジイソピルエチルアミンにより反応させてジアリールアミンを得た後、これを4−ヒドロキシー3,5−ジメチルベンゾニトリルと反応させて式(II)で表される中間体を得る(スキーム1)。
【0009】
【化3】

【0010】
式(II)で表される化合物の第二の合成方法は、4−グアニジノベンゾニトリルを、ナトリウムエトキシドによりマロン酸ジエチルと反応させて環化させて4−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−2−イル−アミノ)−ベンゾニトリルとした後、POClで処理して対応するジクロロ誘導体を得る。
【0011】
さらに、臭素及び重炭酸ナトリウムを含むメタノール水溶液で臭素化することにより、4−(5−ブロモ−4,6−ジクロロピリミジン−2−イル−アミン)ベンゾニトリルを得たのち、これをN−メチルピロリドン及びジオキサン存在下で4−シアノ−2,6−ジメチルフェノレートナトリウム塩と縮合することにより、式(II)で表される中間体を得る(スキーム2)。
【0012】
【化4】

【0013】
しかしながら、上記ジアリールピリミジン系NNRTIsの合成方法は、式(II)で表される化合物から最終化合物への変換が非常に遅いという欠点があった。式(II)で表される化合物とアンモニアとの反応は、還流ジオキサン中で行っても、反応完了まで4日間掛かり、また、収量も満足できるものではない。
【0014】
近年、De Kockらによって、ジアリールピリミジンオキシド誘導体がHIV複製阻害作用を有することが報告されている(特許文献2)。かかるジアリールピリミジンオキシド誘導体は、式(III)で表される対応するジアリールピリミジン誘導体におけるピリミジン環の3級窒素をN−オキシド化することにより得られる。
【0015】
【化5】

【0016】
スキーム3にまとめるように、式(III)で表されるジアリールピリミジン誘導体の様々な合成方法が報告されている。
【0017】
【化6】

【0018】
式(III)で表されるジアリールピリミジン誘導体の合成プロセスとして報告されている最も好ましいものの1つは、式(IV)で表される化合物のハロゲン化によるものである。さらに、式(IV)で表される化合物が4−アミノベンゾニトリル及びシアナミドから合成されることが報告されている。この反応では、水中・強酸存在下で4−シアノフェニルグアニジンを生成し、これを高温・強塩基存在下でアルキルマロン酸エステルと反応させる。そして、得られた4,6−ジヒドロキシピリミジンをハロゲン化剤で処理し、該ピリミジン誘導体を4置換ベンゾニトリル、次いでアンモニアと反応させて、式(IV)で表される中間体を得る。
【0019】
本文献に開示されたプロセスはN−オキシド誘導体の合成に関するものであって、特にエトラビリンの合成に関するものではないが、エトラビリンの合成にも使用されうる。しかしながら、本合成プロセスは、非常に毒性の高い化合物であるシアナミドを使用しなければならないという制限がある。
【0020】
このように、エトラビリン等のNNRTIsはHIV感染治療の主流ではあるものの、安全かつ経済的で満足のいく商業的NNRTIsの合成方法は何ら報告されていないことは明らかである。したがって、コスト効率が高くかつ安全なジアリールピリミジン系NNRTIsの合成方法を開発する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】米国特許第7,037,917号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0194602号公報
【非特許文献】
【0022】
【非特許文献1】Drugs of the Future 2005, 30(5): 462-468
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、単純かつコスト効率が高く、効率的なジアリールピリミジン系NNRTIsの合成方法を提供することを目的とする。
【0024】
本発明の他の目的は、簡便かつコスト効率が良く、効率的なエトラビリンの合成方法を提供することにある。
【0025】
本発明の更に他の目的は、式(V)で表される化合物、すなわち4−[(2,6−ジクロロ)−4−ピリミジニルオキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルを用いる、エトラビリンの合成方法を提供することにある。
【0026】
本発明の更に他の目的は、式(V)で表される化合物、すなわち4−[(2,6−ジクロロ)−4−ピリミジニルオキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルからの、式(VI)で表される化合物4−[[6−クロロ−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルの簡便な合成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明者らは、簡便かつコスト効率の高いエトラビリン合成方法の開発努力の結果、ジアリールピリミジン系NNRTIsが、2,4,6−トリクロロピリミジンやヒドロキシベンゾニトリル誘導体等の安価な出発材料から合成されうることを見出した。
【0028】
得られたピリミジン誘導体を好適なアミノベンゾニトリル誘導体で処理して中間体であるジアリールピリミジン化合物を得る。この中間体は、抗HIV活性を示すジアリールピリミジン系NNRTIsに容易に変換されうる。
【0029】
本発明者らは、簡便かつ商業的に実現可能なエトラビリンの合成方法を開発した。典型的なエトラビリンの合成方法は、
(1)2,4,6−トリクロロピリミジンと3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリルとを縮合させて式(V)で表される化合物を得るステップと、
(2)4−アミノベンゾニトリルと縮合させて、式(V)で表される化合物を式(VI)で表される化合物に変換するステップと、
(3)式(VI)で表される化合物を加アンモニア分解して、式(IV)で表される化合物を得るステップと、
(4)式(IV)で表される化合物をハロゲン化して、エトラビリンを得るステップと、を含む。
【0030】
また、本発明は、式(V)で表される化合物の式(VI)で表される化合物への新規、簡便かつ効率的な変換方法を提供する。典型的には、本変換方法は式(V)で表される化合物と4−アミノベンゾニトリルとを好適な溶媒中で縮合して、式(VI)で表される化合物を得るステップを含む。
【0031】
このように、本発明は、簡便、経済的かつ効率的であり、大規模生産に好適なジアリールピリミジン系NNRTIsの合成方法を提供する。
【0032】
他の態様において、本発明は、商業的に実現可能なエトラビリンの合成方法を提供する。
【0033】
更に他の態様において、本発明は、式(V)で表される化合物の式(VI)で表される化合物への簡便な変換方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、簡便、経済的かつ商業的に実現可能なジアリールピリミジン系NNRTIsの合成方法に関する。特に、本発明は新規なエトラビリン合成方法に関する。
【0035】
典型的には、本発明は、スキーム4に示すように、式(V)で表される化合物、すなわち4−[(2,6−ジクロロ)−4−ピリミジニルオキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリルと、4−アミノベンゾニトリルとを用いるエトラビリンの合成方法を提供する。
【0036】
【化7】

【0037】
上記反応では、まず、エタノール、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、テトラリン、スルフォラン、アセトニトリル等の不活性溶媒中で、2,4,6−トリクロロピリミジンと3,5-ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリルとを反応させて式(V)で表される化合物を得る。本反応は還流温度で行うことが好ましく、また任意で塩基存在下で行ってもよい。溶媒としては1,4−ジオキサンが好ましく;塩基としてはN,N−ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
【0038】
次いで、得られた式(V)で表される化合物と4−アミノベンゾニトリルとを縮合し、式(VI)で表される化合物を得る。式(V)で表される化合物と4−アミノベンゾニトリルとの縮合反応は、本発明において最も重要なステップである。
【0039】
本発明者らは、本反応を酸性条件で行うことは通常好ましくないことを見出した。1N HCl等の酸触媒、及び、ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリドン等の不活性溶媒存在下で本反応を行うと、反応がスムーズに進まず、所望の収量で目的物が得られない。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基の存在下で行っても縮合反応はうまくいかず、また、ジエチルアミン、ピリジン、ジブチル尿素等の有機塩基が存在すると、縮合反応が開始しない。
【0040】
しかしながら、本発明者らは、驚くべきことに、式(V)で表される化合物と4−アミノベンゾニトリルとの縮合による式(VI)で表される化合物を得る反応は、カリウムtert−ブトキシドやナトリウムtert−ブトキシド等のアルコキシドの存在下で行えうることを見出した。
【0041】
本縮合反応は、アルコキシドを塩基として使用した不活性溶媒存在下で行えうる。溶媒としてはN−メチルピロリドンが好ましく;塩基としてはカリウムtert−ブトキシドが好ましい。本縮合反応において、カリウムtert−ブトキシドは最大で4モル当量使用することができる。好ましくは、本縮合反応において2モル当量使用される。
【0042】
得られた式(VI)で表される化合物とアンモニア水とを還流ジオキサン中で反応させると、式(IV)で表される化合物が得られる。驚くべきことに、ピリミジン環の5位に臭素が置換していないため、本反応は、従来法の96時間とは異なり、10〜12時間で完了した。本反応は、25%アンモニア水溶液を使用することが好ましい。本反応は、溶媒としてジオキサンを使用し120〜130℃で行うが、前述の他の不活性溶媒も使用されうる。
【0043】
さらに、本発明者らは、式(VI)で表される化合物は酢酸エチルで洗浄することにより精製できることを見出した。望ましくない不純物、異性体の大部分は、酢酸エチル溶液による洗浄により除去される。通常、酢酸エチル洗浄は60〜70℃で行われ、その後、室温でろ過処理をすることにより、ピュアな目的物を得る。
【0044】
得られた式(IV)で表される化合物は、遊離臭素等の遊離ハロゲン又はハロゲン供与化合物でハロゲン化することにより、目的物であるエトラビリンに容易に変換することができる。本ハロゲン化反応は、好適な不活性溶媒中で行うことが好ましい。好ましい溶媒は、メチレンジクロリド又はエーテルである。
【0045】
このように、本発明は、簡便、コスト効率が高くかつ効果的なエトラビリン合成方法を提供する。
【0046】
本合成方法は、通常、
(1)塩基及び不活性溶媒の存在下で、2,4,6−トリクロロピリミジンと3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリルとを縮合させて式(V)で表される化合物を得るステップと、
(2)アルコキシドを塩基として使用して、4−アミノベンゾニトリルと縮合させて、式(V)で表される化合物を式(VI)で表される化合物に変換するステップと、
(3)任意で、式(VI)で表される化合物を精製するステップと、
(4)式(VI)で表される化合物を加アンモニア分解して、式(IV)で表される化合物を得るステップと、
(5)不活性溶媒中で、式(IV)で表される化合物をハロゲン化して、エトラビリンを得るステップと、を含む。
【0047】
以上のように、本発明は、式(V)で表される化合物及び4−アミノベンゾニトリルを使用したエトラビリンの合成方法を更に提供する。
【0048】
さらに、本発明は、式(V)で表される化合物と4−アミノベンゾニトリルとの簡便な縮合方法を提供する。
【0049】
以上、本発明の原理、好ましい実施形態、及び作用態様を説明したが、本明細書に開示された特定の態様は発明を限定するためではなく例示を目的としているものであり、保護対象である本発明はこれらに限定されない。
【0050】
本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者により改変・変更されうる。以下、本発明を例示的な実施例を基に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に何ら限定されない。
【実施例】
【0051】
(合成1)
4−[(2,6−ジクロロ)−4−ピリミジニルオキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル(化合物V)の合成
2,4,6−トリクロロピリミジン(100g,0.545モル)を1,4−ジオキサン(300ml)に溶解し、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリル(80.1g,0.545モル)を攪拌しながら添加した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(141.00g,1.09モル)を30分掛けて添加した。反応液を70℃で加熱し、2時間攪拌した。反応液をゆっくり15℃まで冷却し、得られた生成物を12〜15℃でろ過したのち、ろ過ケーキを50mlの1,4−ジオキサンで洗浄した。最後に、ろ過ケーキを水(200ml)で洗浄し、目的物を得た。融点:208〜210℃ 収量:128g 収率(%):80%
【0052】
(合成2)
4−[[6−クロロ−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル(化合物VI)の合成
化合物V(100g,0.34モル)をN−メチルピロリドン(500ml)に溶解し、4−アミノベンゾニトリル(40.12g,0.34モル)を攪拌しながら添加した。反応液を0℃に冷却した。この溶液に、カリウムtert−ブトキシド(76.3g,0.68モル)を0〜10℃で小分けで1時間掛けて添加した。反応液を1〜2時間、室温まで放置冷却した。反応液温度を20℃未満に保持しながら、反応液を冷却水(2.0L)にゆっくり添加した。反応液をろ過して、ろ過ケーキを200mlの水で洗浄した。
ウェットケーキを再び20℃未満の水1.0Lに溶解し、ろ過した。得られた生成物を60〜70℃で酢酸エチル300mlで2回洗浄した後、10〜15℃でろ過した。収量:50g
【0053】
(合成3)
4−[[6−アミノ−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−3,5−ジメチルベンゾニトリル(化合物(IV)の合成
25%アンモニア水(600ml)を化合物VI(100g,0.266モル)の1,4−ジオキサン溶液(1000ml)に添加し、反応液を圧力オートクレーブ内で120℃で加熱し、10〜12時間120〜125℃に保持した。反応液を50℃まで放置冷却し、再び70〜80℃に加熱した。このとき、水(200ml)をゆっくり添加した。反応液を徐々に10℃まで冷却したのち、ろ過してウェットケーキを得た。これを乾燥させて目的物を得た。収量:75g 収率(%):80%
【0054】
(合成4)
エトラビリンの合成
化合物(IV)(100g,0.28モル)をメチレンジクロリド(800ml)に添加し、0〜5℃に冷却した。メチレンジクロリド200mlに溶解して、液状臭素(47.2g,0.294モル)を0〜5℃でゆっくり添加した。反応液を0〜5℃で2〜4時間攪拌した。冷却水(800ml)を反応液に添加し、0〜5℃でゆっくり水酸化ナトリウム溶液を添加してpHを9〜10に調整した。メタ重亜硫酸ナトリウムを0〜5℃で添加して反応液のpHを8〜9に保持しながら、反応液を0〜10℃で1時間攪拌した。
反応液をろ過して、ろ過ケーキを200mlの水で洗浄した。ウェットケーキを50〜60℃で乾燥した後、アセトンで再結晶した。収量:100g 融点:252〜254℃














【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)2,4,6−トリクロロピリミジンと3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾニトリルとを縮合させて式(V)で表される化合物を得るステップと、
(b)4−アミノベンゾニトリルと縮合させて、前記式(V)で表される化合物を式(VI)で表される化合物に変換するステップと、
(c)任意で、前記式(VI)で表される化合物を精製するステップと、
(d)前記式(VI)で表される化合物を加アンモニア分解して、式(IV)で表される化合物を得るステップと、
(e)前記式(IV)で表される化合物をハロゲン化して、エトラビリンを得るステップと、
を含む、エトラビリンの合成方法。
【請求項2】
前記ステップ(a)は不活性溶媒及び塩基の存在下で行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項3】
前記不活性溶媒は1,4−ジオキサンであり、前記塩基としてN,N−ジイソプロピルエチルアミンを使用する、請求項2に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項4】
前記ステップ(b)は塩基としてアルコキシドを使用して行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項5】
前記塩基はカリウムtert−ブトキシドである、請求項4に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)は、エタノール、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、テトラリン、スルフォラン、及び、アセトニトリルから選ばれる不活性溶媒を使用して行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項7】
前記不活性溶媒は1−メチル−2−ピロリドンである、請求項7に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項8】
前記ステップ(c)は酢酸エチル洗浄により行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項9】
前記ステップ(d)は、アンモニア水溶液を使用して1,4−ジオキサン中で120〜130℃で行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。
【請求項10】
前記ステップ(e)は遊離ハロゲンを使用して行われる、請求項1に記載のエトラビリンの合成方法。

【公表番号】特表2012−509314(P2012−509314A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537016(P2011−537016)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【国際出願番号】PCT/IN2010/000422
【国際公開番号】WO2010/150279
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(506369162)エムキュア ファーマシューティカルズ リミテッド (7)
【Fターム(参考)】