説明

ジッパーテープ付包装袋、その包装袋の製造装置、製造方法及び折曲用帯状部材

【課題】雄側帯状部材及び雌側帯状部材を精度よく咬合可能なジッパーテープ付包装袋、その包装袋の製造装置、製造方法及び折曲用帯状部材を提供する。
【解決手段】包装袋1では、互いに当接する雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224を設けたため、これら雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224間にて、基材フィルム10が折れ曲り、雄側咬合部211及び雌側咬合部221が確実に咬合する。製造装置によれば、第一の溝部と、第二の溝部とにより、雄側帯状基部端縁214と雌側帯状基部端縁224とを略当接させた状態で、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を一枚の基材テープに貼付けるため、貼付け作業を精度良く行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジッパーテープ付包装袋、その包装袋の製造装置、製造方法及び折曲用帯状部材に関する。
【背景技術】
【0002】
食品、医療品、雑貨など多くの分野でジッパーテープ付包装袋が利用されている。ジッパーテープとしては、包装袋の開封部に雄側帯状部材と雌側帯状部材とで構成されたものが知れている(特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、回転ドラム機構を用いた咬合具付袋の製造方法及び製造装置が開示されている。この製造法では、雄部材及び雌部材をそれぞれ一枚のテープに貼り付ける点が開示されている。
特許文献2に記載のものは、雄部材及び雌部材をそれぞれ別体で基材フィルムに貼り付けるジッパーテープ付テープ用のシール装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3640437号公報
【特許文献2】実開平3−36825号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1、2に記載のような構成では、包装袋を構成する一枚の基材フィルムに雄部材及び雌部材を貼り付ける際、精度よく位置合わせをしつつ貼り付けることが困難となる場合がある。このように精度良く位置合わせができないと、雄部材及び雌部材が精度良く咬合できなくなるという不具合が起こる。
【0006】
本発明の目的は、雄側帯状部材及び雌側帯状部材を精度よく咬合可能なジッパーテープ付包装袋、その包装袋の製造装置、製造方法及び折曲用帯状部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のジッパーテープ付包装袋は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋であって、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部からそれぞれ距離が略同一となる位置に、前記基材フィルムを折り曲げて前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な咬合位置決め手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明のジッパーテープ付包装袋において、前記咬合位置決め手段は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材において、それぞれ幅方向の端部で互いに略当接する雄側当接部及び雌側当接部を有した構成が好ましい。
【0009】
また、本発明のジッパーテープ付包装袋において、前記咬合位置決め手段は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材間に配置され、前記基材フィルムを折り曲げ可能とする折曲部を有する折曲用帯状部材であり、前記折曲部は、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部からそれぞれ距離が略同一となる位置に有した構成も好ましい。
【0010】
そして、上記ジッパーテープ付包装袋において、前記雄側帯状部材は、切断可能な雄側肉薄部を有し、前記雌側帯状部材は、切断可能な雌側肉薄部を有した構成が好ましい。
【0011】
ここで、前記雄側肉薄部及び雌側肉薄部は、それぞれ前記咬合位置決め手段からの距離が異なる位置に設けられた構成でもよい。
【0012】
また、前記折曲用帯状部材の幅寸法は、5mm以上200mm以下である構成が好ましい。
【0013】
そして、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材の幅寸法は、各々2mm以上50mm以下である構成が好ましい。
【0014】
本発明のジッパーテープ付包装袋の製造装置は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋を製造する製造装置であって、前記雄側咬合部を導入案内する第一の溝部と、前記雌側咬合部を導入案内する第二の溝部とがそれぞれ周方向に沿って設けられた略円柱状の回転ドラムと、この回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーと、を備え、前記第一の溝部及び前記第二の溝部は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材のそれぞれ幅方向端部が互いに略当接された状態で、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内可能に設けられたことを特徴とする。
【0015】
ここで、本発明の製造装置において、前記第一の溝部及び前記第二の溝部は、前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材との間に、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲用帯状部材を互いに略当接させた状態で、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内可能に設けられた構成でもよい。
【0016】
さらに、本発明のジッパーテープ付包装袋の製造装置は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋を製造する製造装置であって、前記雄側咬合部を導入案内する第一の溝部と、前記雌側咬合部を導入案内する第二の溝部とがそれぞれ周方向に沿って設けられた略円柱状の回転ドラムと、この回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーと、を備え、前記回転ドラムの外周面における前記第一の溝部と前記第二溝部との間には、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材を導入案内する第三の溝部が設けられたことを特徴とする。
【0017】
本発明のジッパーテープ付包装袋の製造方法は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材のそれぞれ幅方向端部が互いに略当接された状態で、かつ、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面を有するシールバーを押し当てることで、雄側帯状部材及び雌側帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えたことを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明のジッパーテープ付包装袋の製造方法は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材と、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材の間に配置され、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材と、をそれぞれ幅方向端部間に所定間隔を空けた状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーを押し当てることで、前記雄側帯状部材、前記雌側帯状部材、及び前記折曲用帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のジッパーテープ付包装袋の製造方法は、雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材と、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材と、をそれぞれ幅方向端部間に所定間隔を空けた状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させ、かつ、回転ドラムの第一の溝部と第二の溝部の間に周方向に沿って形成された第三の溝部に前記折曲用帯状部材を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーを押し当てることで、前記雄側帯状部材、前記雌側帯状部材、及び前記折曲用帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えたことを特徴とする。
が好ましい。
【0020】
本発明の折曲用帯状部材は、一枚の基材テープに設けられた雄側咬合部と雌側咬合部とを咬合させるために、基材フィルムを折曲可能とする折曲用帯状部材であって、その幅方向中央部に折曲部を有し、且つ、前記基材テープに接着させるための接着面を有していることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の折曲用帯状部材は、一枚の基材テープに設けられた雄側咬合部と雌側咬合部とを咬合させるために、基材フィルムを折曲可能とする折曲用帯状部材であって、
その幅方向中央部からいずれか一縁側に折曲部を有し、且つ、前記基材テープに接着させるための接着面を有していることを特徴とする。
【0022】
ここで、本発明の折曲用帯状部材において、前記折曲部は、切り込み部又は薄肉部である構成が好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、雄側咬合部及び雌側咬合部を精度よく咬合可能なジッパーテープ付包装袋、ジッパーテープ付包装袋の製造装置、製造方法及び折曲用帯状部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、ジッパーテープ付包装袋(以下「包装袋」と略記する)として、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための包装袋を例示する。
図1は、第1実施形態における包装袋を示す正面図である。図2は、第1実施形態における包装袋の断面図である。
【0025】
[第1実施形態]
[包装袋の構成]
図1、2に示すように、包装袋1は、一枚の基材フィルム10に、雄側咬合部211を有する雄側帯状部材21と、雌側咬合部221を有する雌側帯状部材22とが別体に並んで接着されている。これらの雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22により、ジッパーテープ20が構成されている。
基材フィルム10は、一方の基材端部11が他方の基材端部11に重ね合わされたシール部12を有している。つまり、基材フィルム10は、合掌貼り又は封筒貼りされている。
また、基材フィルム10の両側端部には、互いの基材フィルム10がヒートシールされたサイドシール部13がそれぞれ設けられている。これらサイドシール部13間には、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22が配設されている。
そして、基材フィルム10には、シール部12及びサイドシール部13により収納空間14が形成されている。この収納空間14には、粉体などの固体や液体を収納可能である。また、基材フィルム10の底部には、ガゼット15が形成されている。
基材フィルム10は、包装袋用材料であれば特に限定されず、厚みが10〜100μmのものが好ましい。厚み寸法が10μm未満であると、シール強度や袋強度が弱くなる場合がある。一方、厚み寸法が200μmを超えると、袋の開封がしにくくなる場合がある。
また、基材フィルム10は、単層構造でも多層構造でもよい。
基材フィルム10は、収納空間14に対向する収納面10Aを有し、この収納面10Aには、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22がヒートシールされている。
【0026】
雄側帯状部材21は、雄側帯状基部212を有し、この雄側帯状基部212の収納空間14側の面には、雄側咬合部211が突設されている。また、雄側帯状基部212は、基材フィルム10に接着した接着面213と、幅方向で雌側帯状部材22に略当接する雄側帯状基部端縁214と、この雄側帯状基部端縁214に連続する雄側傾斜部215とを有する。
雌側帯状部材22も同様に、雌側帯状基部222を有し、この雌側帯状基部222の収納空間14側の面には、雄側咬合部211に咬合可能な雌側咬合部221が突設されている。また、雌側帯状基部222は、基材フィルム10に接着した接着面223と、幅方向で雄側帯状基部端縁214に略当接する雌側帯状基部端縁224と、雌側帯状基部端縁224に連続する雌側傾斜部225とを有する。
雄側帯状基部端縁214は雄側帯状基部212よりも肉薄に形成されており、雌側帯状基部端縁224も雌側帯状基部222よりも肉薄に形成されている。また、雄側咬合部211から雄側帯状基部端縁214までの距離は、雌側咬合部221から雌側帯状基部端縁224までの距離と略同一である。
これら雄側帯状基部端縁214、及び雌側帯状基部端縁224により、咬合位置決め手段が構成されている。
雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222の幅寸法は、2mm以上50mm以下とすることが好ましく、5mm以上20mm以下とすることがより好ましい。
ここで、幅寸法が2mm未満であると、掴み部が少なくなり掴みにくくなる場合がある。一方、幅寸法が50mmを超えると袋サイズに比べてジッパー部が大きくなり袋のバランスが悪くなる場合がある。
雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222の厚み寸法は、50μm以上500μm以下とすることが好ましく、100μm以上200μm以下とすることがより好ましい。
【0027】
雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22の構成材料は、同一でも異なってもよい。
雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を構成する樹脂としては、例えば、ランダムポリプロピレン(RPP)、低密度ポリエチレン(LDPE)や、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレンを主成分とする共重合体が挙げられ、これらの一種を単独で、又はこれらの二種以上を組み合わせて使用することができる。
【0028】
本実施形態の雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22の材料としては、中でもランダムポリプロピレン(RPP)を使用することが好ましく、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22としてランダムポリプロピレンを使用することにより、例えば、基材フィルム10にポリエチレンを使用した場合における、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22の熱収縮により生じる、基材フィルム10のシワの発生を抑制することができる。
【0029】
雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22として使用されるランダムポリプロピレン(RPP)は、メルトフローレート(MFR)は、3g/10分以上10g/10分以下であることが好ましく、5g/10分以上9g/10分以下であることが特に好ましい。ランダムポリプロピレンのMFRが3g/10分より小さいと、雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222と連続して一体的に形成される咬合部211,221の押出成形性が悪くなる場合があり、一方、MFRが10g/10分より大きいと、雌側咬合部221の各フック部の先端が閉じやすくなったり、雄側咬合部211が倒れやすくなるので、再開閉可能な所定の形状に押し出すことが困難になる場合がある。
【0030】
基材フィルム10としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ドライラミネート法や押出しラミネート法で貼り合わされたラミネートフィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PET)/LLDPE、PET/CPP、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)/CPP、ナイロン/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、金属又は無機蒸着PET/LLDPE等を挙げることができる。
【0031】
包装袋1の開封位置は、雄側咬合部211及び雌側咬合部221により構成される咬合部の位置よりも開口側(図2では上側)であればよく、基材フィルム10にノッチを入れたり、雄側咬合部211及び雌側咬合部221近傍に開封テープを設けたりすることで、開けやすくすることもできる。
【0032】
第1実施形態の包装袋1では、互いに当接する雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224を設けたため、これら雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224間にて、基材フィルム10が折れ曲り、雄側咬合部211及び雌側咬合部221が確実に咬合する。
【0033】
[包装袋の製造装置]
次に、包装袋の製造装置について説明する。
図3は、包装袋の製造装置を示す斜視図である。図4は、ジッパーテープを基材フィルムにヒートシールする状態を示す断面図である。図5は、ジッパーテープの雄側咬合部及び雌側咬合部を溶融扁平化する状態を示す断面図である。図6は、包装袋にガゼットを形成する状態を示す斜視図である。
【0034】
製造装置3は、図3に示すように、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22をそれぞれ並列させて供給する図示しないテープ巻取ロールと、基材フィルム10を供給するフィルム巻取ロール31と、ジッパーテープ20をフィルム巻取ロール31によって供給された基材フィルム10に熱融着する接着手段32と、雄側咬合部211及び雌側咬合部221にそれぞれ所定間隔ごとに爪潰部23を形成する爪潰バー33と、爪潰部23が形成された雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22が接着された基材フィルム10を製袋する製袋手段34とを含んで構成されている。なお、324はガイドロールである。
【0035】
フィルム巻取ロール31には、単層又は多層の合成樹脂製基材フィルム10がロール状に巻かれている。なお、フィルム巻取ロール31から引き出された基材フィルム10は、ガイドロール35に送られ、そこで、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22と重ね合わされたのち、接着手段32に送られる。
【0036】
接着手段32は、図3、4に示されるように、図示省略の駆動源によって回転される略円柱状の回転ドラム321と、回転ドラム321の周面形状に対応する曲面形状の融着面322Aを有するシールバー322と、を備えている。
回転ドラム321には、雄側咬合部211を導入案内する第一の溝部323Aと、雌側咬合部221を導入案内する第二の溝部323Bと、がそれぞれ周方向に沿って設けられている。
各溝部323A,323Bは雄側帯状部材21、及び雌側帯状部材22をそれぞれ収納可能な大きさを有する断面形状が略矩形状とされ、その底面が回転ドラム321の周面と略平行であり、その互いに対向する側面は雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22の突出寸法と略同じ長さで形成されている。
第一の溝部323A及び第二の溝部323Bは、雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224を互いに略当接させる状態で雄側咬合部211及び雌側咬合部221を導入案内可能に設けられている。
また、回転ドラム321は、軸方向が水平方向となる状態に支持部材により支持されていてもよい。この場合、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を基材フィルム10上の所定位置に位置決めしやすくなる。
【0037】
回転ドラム321には、その周面の温度を調節する温度調節機構を有することが好ましい。
シールバー343には、その表面の温度を調節する温度調節機構を有する。
回転ドラム321及びシールバー343の温度調節機構により、回転ドラム321にジッパーテープ20や基材フィルム10が接着することを防止する。
【0038】
図5には爪潰バー33により爪潰部23が形成されたジッパーテープ20の構造が示されている。一対の爪潰バー33は、ジッパーテープ20を挟んで対向配置されている。そして、所定の間隔ごとに、各爪潰バー33が雄側咬合部211及び雌側咬合部221を押潰して溶融扁平化する。溶融扁平化された爪潰部23は、包装袋1のサイドシール部13に対応する位置に配設される。
【0039】
製袋手段34は、ジッパーテープ20が融着された基材フィルム10が巻かれる円筒フォーマ341と、この円筒フォーマ341の側部に配設された送りベルト342と、基材フィルム10の両基材端部11を融着してシール部12を形成するシールバー343と、サイドシール部13を形成するサイドシールバー344と、ガゼット15を形成する三角板345とを備える。円筒フォーマ341は、中空に形成され、内部空間を通して、包装袋1に収納物を充填する。
【0040】
第1実施形態の製造装置3によれば、第一の溝部323Aと、第二の溝部323Bとにより、雄側帯状基部端縁214と雌側帯状基部端縁224とを略当接させた状態で、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を一枚の基材テープに貼付けるため、貼付け作業を精度良く行える。
【0041】
[包装袋の製造方法]
次に、包装袋の製造方法について説明する。
この製造方法は、接着手段32により、基材フィルム10にジッパーテープ20を熱融着する融着工程と、一対の爪潰バー33にてジッパーテープ20の雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22に所定間隔ごとに爪潰部23を形成する爪潰工程と、製袋手段34にて爪潰部23が形成されたジッパーテープ20を有する基材フィルム10を使って製袋する製袋工程とを備える。
【0042】
図示しないテープ巻取ロールから引き出された雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22は、ガイドロール35によりフィルム巻取ロール31から引き出された基材フィルム10と重ね合わされた状態で、接着手段32に送られる。
【0043】
図4に示すように、融着工程では、接着手段32により、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22と基材フィルム10とが互いに重ね合わされた状態で、かつ、雄側咬合部211及び雌側咬合部221が回転ドラム321の各溝部323A,323B内を通りながら、回転ドラム321の回転により連続走行される。ここで、雄側帯状基部端縁214と雌側帯状基部端縁224とが略当接した状態で、雄側帯状部材21と雌側帯状部材22とが走行される。
同時に、回転ドラム321周面に対応する曲面状の融着面322Aを有するシールバー322を押し当てて、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を一枚の基材フィルム10に接着させることで、包装袋1を連続製造する。
その回転ドラム321の周面上において、シールバー322により連続的に熱融着される。
ここで、回転ドラム321の回転により連続走行させる際の速度は、5m/分以上40m/分以下が好ましく、10m/分以上30m/分以下がさらに好ましい。
速度が、5m/分未満であると、生産性が低くなりコストアップになる場合がある。一方、速度が40m/分を超えると、シール強度が不安定となる場合がある。
【0044】
このようにして、ジッパーテープ20が融着された基材フィルム10は、雄側咬合部211及び雌側咬合部221が咬合されることなく、爪潰工程に送られる。
【0045】
次に、図5に示すように、爪潰バー33により、ジッパーテープ20の雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22に爪潰部23が形成される。そして、ジッパーテープ20が融着された基材フィルム10は、製袋手段34に送られる。
【0046】
基材フィルム10は、円筒フォーマ341に巻かれつつ、送りベルト342によって下方に送られる。ここで、爪潰部23とサイドシール部13とが一致するように送られる。そして、シールバー343によりシール部12が形成されつつ、三角板345により、底に対応する部分にガゼット15を形成する。
また、サイドシールバー344により一方のサイドシール部13が形成される。そして、円筒フォーマ341の内部空間を通して収納物の充填を行った後、再びサイドシールバー344により他方のサイドシール部13を形成する。そして包装袋1の切り離しを行う。
【0047】
ここで、ジッパーテープ20自体に、雄側咬合部211、雌側咬合部221、折曲部を設ける構成も考えられるが、この場合、ジッパーテープ20自体の幅が広くなるため、ジッパーテープ20をドラムに巻きつける際にジッパーテープ20の変形が生じやすくなる。さらに、この場合、ジッパーテープ20自体の幅が広いため、ジッパーテープ20を基材フィルム10に接着する際、基材フィルム10にしわが発生し、雄側咬合部211と雌側咬合部221との咬合が精度良く行えない場合がある。
【0048】
[第2実施形態]
[包装袋]
次に、本発明の第2実施形態における包装袋を図7に基づいて説明する。
図7は、本発明の第2実施形態にかかる包装袋の断面図である。
第2実施形態にかかる包装袋は、雄側帯状部材及び雌側帯状部材の構成が異なる以外は第1実施形態と同様の構成であるので、雄側帯状部材及び雌側帯状部材のみを説明する。
第2実施形態における包装袋1の雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22には、それぞれ切断可能な雄側肉薄部41及び雌側肉薄部42が設けられている。これら雄側肉薄部41及び雌側肉薄部42は、それぞれ雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224からの距離が略同一となる位置に設けられている。
そのため、包装袋1を開封する際、これら雄側肉薄部41及び雌側肉薄部42に沿って基材フィルム10を切断し容易に開封することができる。これにより、直線カットが可能になる。
なお、雄側肉薄部41又は雌側肉薄部42は、それぞれ雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224からの距離が異なっていてもよい。この場合、雄側肉薄部41及び雌側肉薄部42に沿って切断することにより、段違いカットが可能になる。この段違いカットにより、開封部を容易につかみやすくなり、開封が容易になる。
【0049】
[第3実施形態]
[包装袋]
次に、本発明の第3実施形態における包装袋を図8に基づいて説明する。
図8は、本発明の第3実施形態にかかる包装袋の断面図である。
第3実施形態にかかる包装袋は、ジッパーテープの構成が異なる以外は第1実施形態と同様の構成であるので、ジッパーテープのみを説明する。
第3実施形態の包装袋1は、雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224間に所定の間隔にて形成された折曲空間50が設けられている。この折曲空間50は、雄側咬合部211及び雌側咬合部221からの距離がそれぞれ同一となる位置に形成されている。
この折曲空間50により、咬合位置決め手段が構成されている。
これら雄側咬合部211及び雌側咬合部221を咬合させる際、折曲空間50に対応する部分で基材フィルム10が折れ曲るため、雄側咬合部211及び雌側咬合部221を確実に咬合させることができる。
折曲空間50を形成する間隔は、2mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは、1mm以下である。
ここで、間隔が2mmを超えると、精度よく咬合できない場合がある。
また、包装袋1を製造する際には、第一の溝部323A及び第二の溝部323Bにより雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22間に所定の間隔が設けられた状態で回転ドラム321とシールバー343により接着処理が行われる。
ここで、第一の溝部323A及び第二の溝部323B間に突出した案内部を設け、この案内部により、折曲空間50を形成してもよい。
【0050】
[第4実施形態]
[包装袋]
次に、本発明の第4実施形態における包装袋を図9に基づいて説明する。
図9は、本発明の第4実施形態にかかる包装袋の断面図である。
第4実施形態にかかる包装袋は、ジッパーテープの構成が異なる以外は第1実施形態と同様の構成であるので、ジッパーテープのみを説明する。
第4実施形態のジッパーテープ20は、雄側帯状基部212と、雌側帯状基部222と、これら雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222間に配設された折曲用帯状部材60とを有する。
折曲用帯状部材60は、雄側帯状基部212の雄側帯状基部端縁214に略当接する折曲雄側端縁61と、雌側帯状基部222の雌側帯状基部端縁224に略当接する折曲雌側端縁62と、幅方向の略中央部に折曲部63とを有する。折曲部63は、雄側咬合部211及び雌側咬合部221からそれぞれ距離が同一となる位置に設けられている。
【0051】
折曲用帯状部材60の幅寸法は、5mm以上200mm以下とすることが好ましく、6mm以上30mm以下とすることがより好ましい。
ここで、幅寸法が5mm未満であると、折り曲げにくく、掴みづらくなる場合がある。一方、幅寸法が200mmを超えると、テープの直進性が悪く、正確に折り曲げることが難しくなる場合がある。
折曲用帯状部材60の厚み寸法は、50μm以上2mm以下とすることが好ましく、100μm以上250μm以下とすることがより好ましい。
ここで、厚み寸法が50μm未満であると正確に折り曲げることが難しくなり、厚み寸法が2mmを超えると、生産性が悪くなり、コストアップの原因となる。
また、折曲部63は、例えば、切込部や薄肉部でもよい。
切込部の断面形状は、V形状であるが、U形状でもよい。切込部は、折曲用帯状部材60の長手方向の両端部に亘って連続して形成されていてもよく、所定間隔で罫線、ミシン目線、半切れ線状に形成されていてもよい。なお、切込部の所定深さ寸法は、折曲用帯状部材60が折れ曲がっても、二つに分離しない状態に設定された寸法である。
一方、折曲部63が薄肉部である場合、薄肉部の厚さ寸法は、20μm以上120μm以下が好ましく、50μm以上100μm以下がさらに好ましい。折曲部63の厚さ寸法が20μm未満であると、折曲部63が折れ曲がった際に伸びたり、切断される場合がある。一方、折曲部63の厚さ寸法が120μmを超えると、折曲部63が折れ曲がりにくくなり、雄側咬合部211及び雌側咬合部221の咬合が容易にできない場合がある。
【0052】
また、折曲用帯状部材60には、回転ドラム321の周面に位置合わせする位置合わせ用凸部64が設けられている。接着手段32で基材フィルム10に折曲用帯状部材60を接着する際に、位置合わせ用凸部64により、折曲用帯状部材60の位置決めが容易となる。
【0053】
雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22間にそれぞれ略当接する折曲用帯状部材60を配設したため、接着する際、基材フィルム10上に雄側帯状部材21と雌側帯状部材22との配設位置を精度良く位置決めできる。
また、折曲用帯状部材60を設けたため、雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222のそれぞれ幅寸法を小さくすることができる。したがって、雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222を基材フィルム10に接着させる際、上述したように、シワの発生を防止することができる。
【0054】
[包装袋の製造装置]
次に、本発明の第4実施形態における包装袋の製造装置を図10に基づいて説明する。
図10は、第4実施形態における包装袋の製造方法において、ジッパーテープを基材フィルムにヒートシールする状態を示す断面図である。
第4実施形態にかかる製造装置3は、回転ドラムの構成が異なる以外は第1実施形態と同様の構成であるので、回転ドラムのみを説明する。
回転ドラム321の第一の溝部323A及び第二の溝部323Bは、雄側帯状基部端縁214と折曲雄側端縁61とを略当接させるとともに、雌側帯状基部端縁224と折曲雌側端縁62とを略当接させた状態で、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22を一枚の基材テープに貼付ける。そのため、貼付け作業を精度良く行える。
また、第一の溝部323A及び第二の溝部323B間には、折曲用帯状部材60の位置合わせ用凸部64に対応する位置合わせ用凹部323Cが設けられている。
【0055】
[包装袋の製造方法]
次に、本発明の第4実施形態における包装袋の製造方法を図10に基づいて説明する。
第4実施形態にかかる製造方法は、融着工程の構成が異なる以外は第1実施形態と同様の構成であるので、融着工程のみを説明する。
【0056】
図10に示すように、融着工程では、第2実施形態の回転ドラム321により、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22及び折曲用帯状部材60と基材フィルム10とが互いに重ね合わされた状態で、かつ、雄側咬合部211、雌側咬合部221及び位置合わせ用凸部64が回転ドラム321の各溝部323A,323B及び位置合わせ用凹部323C内を通りながら、回転ドラム321の回転により連続走行される。
同時に、回転ドラム321周面に対応する曲面状の融着面322Aを有するシールバー322を押し当てることで、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22及び折曲用帯状部材60を一枚の基材フィルム10に接着させる。これにより、包装袋1を連続製造する。
このようにして、ジッパーテープ20が融着された基材フィルム10は、雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22が咬合されることなく爪潰バー33に送られる。
【0057】
[第5実施形態]
[包装袋]
次に、本発明の第5実施形態における包装袋を図11に基づいて説明する。
図11は、本発明の第5実施形態にかかる包装袋の断面図である。
第5実施形態にかかる包装袋は、雄側帯状部材及び雌側帯状部材の構成が異なる以外は第4実施形態と同様の構成であるので、雄側帯状部材及び雌側帯状部材のみを説明する。
第5実施形態における包装袋1の雄側帯状部材21及び雌側帯状部材22には、第2実施形態と同様に、それぞれ切断可能な雄側肉薄部71及び雌側肉薄部72が設けられている。これら雄側肉薄部71及び雌側肉薄部72は、それぞれ折曲帯状部材の折曲部63からの距離が略同一となる位置に設けられている。
包装袋1を開封する際には、これら雄側肉薄部71及び雌側肉薄部72に沿って容易に開封することができる。
【0058】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは、本発明に含まれるものである。
例えば、雄側咬合部211と雌側咬合部221の両方を備えた一枚の帯状部材を用意し、回転ドラム321に巻きつける前にこの帯状部材の幅方向中央部を切断して、雄側咬合部211を備えた雄側帯状部材21と、雌側咬合部221を備えた雌側帯状部材22を形成した後、回転ドラム321の各溝部323A,323Bに導入するようにしてもよい。
【0059】
さらに、第4実施形態及び第5実施形態の製造方法において、雄側帯状部材21と、雌側帯状部材22との間に、折曲用帯状部材60、を雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224から所定間隔を空けた状態で、回転ドラム321の周方向に沿って形成された第一の溝部323Aと第二の溝部323Bとに雄側咬合部211及び雌側咬合部221を導入案内させる構成でもよい。
この場合、折曲用帯状部材60を案内導入するための溝を設けることなく、折曲用帯状部材60と雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224との間にそれぞれ所定間隔を空けることができる。
【0060】
さらに、第1実施形態〜第5実施形態において、図12に示すように、第一の溝部323Aと第二の溝部323Bとの間には、折曲用帯状部材60を導入案内する第三の溝部323C1が設けられていてもよい。
この場合、第三の溝部323C1により、折曲用帯状部材60と雄側帯状基部端縁214及び雌側帯状基部端縁224との間にそれぞれ所定間隔を確実に空けることができる。
【0061】
そして、第4実施形態では、折曲部63は、雄側咬合部211及び雌側咬合部221からそれぞれ距離が同一となる位置に設けられている構成を示したが、雄側帯状基部端縁214又は雌側帯状基部端縁224側に位置して設けられていてもよい。
このような折曲用帯状部材60を備えた包装袋1では、雄側帯状基部端縁214と、雌側帯状基部端縁224との高さ位置が異なる。そのため、雄側帯状基部端縁214および雌側帯状基部端縁224に沿って切断すると、段違いカットが可能となる。
【0062】
また、第1実施形態〜第5実施形態の製造装置3において、回転ドラム321及びシールバー343間に加わる線圧を制御するニップ圧力制御手段をさらに設けてもよい。このニップ圧力制御手段により、回転ドラム321及びシールバー343間に導入される雄側帯状部材21、雌側帯状部材22及び折曲用帯状部材60を基材フィルム10上の所定位置にさらに精度をよく配置することができる。
また、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22及び折曲用帯状部材60が回転ドラム321の周面に接触する接触距離を制御する接触距離制御手段をさらに設けてもよい。この接触距離制御手段により、ニップ圧力制御手段と同様に、雄側帯状部材21、雌側帯状部材22及び折曲用帯状部材を基材フィルム10上の所定位置にさらに精度をよく配置することができる。
さらに、位置合わせ用凸部64を雄側帯状基部212及び雌側帯状基部222に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、例えば、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するためのジッパーテープ付包装袋、ジッパーテープ付包装袋の製造装置及びその製造方法に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1実施形態における包装袋を示す正面図。
【図2】第1実施形態における包装袋を示す断面図。
【図3】第1実施形態における包装袋の製造装置を示す斜視図。
【図4】第1実施形態における包装袋の製造方法において、ジッパーテープ20を基材フィルムにヒートシールする状態を示す断面図。
【図5】第1実施形態における包装袋の製造方法において、ジッパーテープ20の雄側帯状部材及び雌側帯状部材を溶融扁平化する状態を示す断面図。
【図6】第1実施形態における包装袋の製造方法において、包装袋にガゼットを形成する状態を示す斜視図。
【図7】第2実施形態における包装袋を示す断面図。
【図8】第3実施形態における包装袋を示す断面図。
【図9】第4実施形態における包装袋を示す断面図。
【図10】第4実施形態における包装袋の製造方法において、ジッパーテープ20を基材フィルムにヒートシールする状態を示す断面図。
【図11】第5実施形態における包装袋を示す断面図。
【図12】他の実施形態における包装袋の製造方法において、ジッパーテープ20を基材フィルムにヒートシールする状態を示す断面図。
【符号の説明】
【0065】
1…包装袋
10…基材フィルム
14…収納空間
20…ジッパーテープ
21…雄側帯状部材
22…雌側帯状部材
32…接着手段
33…爪潰バー
34…製袋手段
60…折曲用帯状部材
61…折曲雄側端縁
62…折曲雌側端縁
63…折曲部
64…位置合わせ用凸部
211…雄側咬合部
212…雄側帯状基部
214…雄側帯状基部端縁
221…雌側咬合部
222…雌側帯状基部
224…雄側帯状基部端縁
321…回転ドラム
322…シールバー
323A…第一の溝部
323B…第二の溝部
323C…位置合わせ用凹部
323C2…第三の溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋であって、
前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部からそれぞれ距離が略同一となる位置に、前記基材フィルムを折り曲げて前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な咬合位置決め手段を備えた
ことを特徴とするジッパーテープ付包装袋。
【請求項2】
前記咬合位置決め手段は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材において、それぞれ幅方向の端部で互いに略当接する雄側当接部及び雌側当接部を有した
ことを特徴とする請求項1に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項3】
前記咬合位置決め手段は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材間に配置され、前記基材フィルムを折り曲げ可能とする折曲部を有する折曲用帯状部材であり、
前記折曲部は、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部からそれぞれ距離が略同一となる位置に有した
ことを特徴とする請求項1に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項4】
前記雄側帯状部材は、切断可能な雄側肉薄部を有し、
前記雌側帯状部材は、切断可能な雌側肉薄部を有した
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項5】
前記雄側肉薄部及び前記雌側肉薄部は、それぞれ前記咬合位置決め手段からの距離が異なる位置に設けられた
ことを特徴とする請求項4に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項6】
前記折曲用帯状部材の幅寸法は、5mm以上200mm以下である
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項7】
前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材の幅寸法は、各々2mm以上50mm以下である
ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のジッパーテープ付包装袋。
【請求項8】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋を製造する製造装置であって、
前記雄側咬合部を導入案内する第一の溝部と、前記雌側咬合部を導入案内する第二の溝部とがそれぞれ周方向に沿って設けられた略円柱状の回転ドラムと、
この回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーと、
を備え、
前記第一の溝部及び前記第二の溝部は、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材のそれぞれ幅方向端部が互いに略当接された状態で、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内可能に設けられた
ことを特徴とするジッパーテープ付包装袋の製造装置。
【請求項9】
前記第一の溝部及び前記第二の溝部は、前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材との間に、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲用帯状部材を互いに略当接させた状態で、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内可能に設けられた
ことを特徴とする請求項8に記載のジッパーテープ付包装袋の製造装置。
【請求項10】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材と、雌側咬合部を有する雌側帯状部材とが一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋を製造する製造装置であって、
前記雄側咬合部を導入案内する第一の溝部と、前記雌側咬合部を導入案内する第二の溝部とがそれぞれ周方向に沿って設けられた略円柱状の回転ドラムと、
この回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーと、
を備え、
前記回転ドラムの外周面における前記第一の溝部と前記第二溝部との間には、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材を導入案内する第三の溝部が設けられたことを特徴とするジッパーテープ付包装袋の製造装置。
【請求項11】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、
前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材のそれぞれ幅方向端部が互いに略当接された状態で、かつ、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーを押し当てることで、雄側帯状部材及び雌側帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えた
ことを特徴とするジッパーテープ付包装袋の製造方法。
【請求項12】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、
前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材と、前記雄側帯状部材及び前記雌側帯状部材の間に配置され、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材と、をそれぞれ幅方向端部間に所定間隔を空けた状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーを押し当てることで、前記雄側帯状部材、前記雌側帯状部材、及び前記折曲用帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えた
ことを特徴とするジッパーテープ付包装袋の製造方法。
【請求項13】
雄側咬合部を有する雄側帯状部材及び雌側咬合部を有する雌側帯状部材が一枚の基材フィルムに設けられたジッパーテープ付包装袋の製造方法であって、
前記雄側帯状部材と、前記雌側帯状部材と、前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を咬合可能な折曲部を有する折曲用帯状部材と、をそれぞれ幅方向端部間に所定間隔を空けた状態で、回転ドラムの周方向に沿って形成された第一の溝部と第二の溝部とに前記雄側咬合部及び前記雌側咬合部を導入案内させ、かつ、回転ドラムの第一の溝部と第二の溝部の間に周方向に沿って形成された第三の溝部に前記折曲用帯状部材を導入案内させて、前記回転ドラムの周方向に沿って前記基材フィルムを連続走行させつつ、前記回転ドラムの周面に対応する曲面状の加熱面に温度調節機構を有するシールバーを押し当てることで、前記雄側帯状部材、前記雌側帯状部材、及び前記折曲用帯状部材を一枚の基材フィルムに接着させる接着工程を備えた
ことを特徴とするジッパーテープ付包装袋の製造方法。
【請求項14】
一枚の基材テープに設けられた雄側咬合部と雌側咬合部とを咬合させるために、基材フィルムを折曲可能とする折曲用帯状部材であって、
その幅方向中央部に折曲部を有し、且つ、前記基材テープに接着させるための接着面を有している
ことを特徴とする折曲用帯状部材。
【請求項15】
一枚の基材テープに設けられた雄側咬合部と雌側咬合部とを咬合させるために、基材フィルムを折曲可能とする折曲用帯状部材であって、
その幅方向中央部からいずれか一縁側に折曲部を有し、且つ、前記基材テープに接着させるための接着面を有している
ことを特徴とする折曲用帯状部材。
【請求項16】
前記折曲部は、切り込み部又は薄肉部である
ことを特徴とする請求項14又は15に記載の折曲用帯状部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−137866(P2010−137866A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313073(P2008−313073)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(500163366)出光ユニテック株式会社 (128)
【Fターム(参考)】