説明

ジフェンヒドラミン充填カプセル剤

【課題】服用に際してコンプライアンス上良好で、かつ、カプセル皮膜の軟化・割れが起こりにくい、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤の提供。
【解決手段】マクロゴール及びゼラチンを含有するカプセル皮膜に、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ジフェンヒドラミンはアミノアルキルエーテル系の抗ヒスタミン剤であり、経口剤として蕁麻疹、皮膚疾患に伴うアレルギー性鼻炎、そう痒、急性鼻炎等に用いられるほか、近年では、睡眠改善薬として広く用いられている。
しかし、ジフェンヒドラミンをアレルギー性鼻炎等に用いる場合は、1回あたりの服用量が10mgであるのに対し、睡眠改善薬として用いる場合は、1回あたりの服用量が50mgであり、服用する製剤数を減らすためには、製剤そのものを大きくするほか無く、ジフェンヒドラミン含有製剤についてのコンプライアンス上の問題が生じた。
【0003】
一方、医薬の経口剤の態様として、フィルムコーティング錠、糖衣錠などの錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤が知られている。
しかし、錠剤は、胃内の環境によって溶出性に差異が生じることが懸念され、また、速やかな薬効発現の点で必ずしも好ましい剤形ではない、という問題がある。
【0004】
また、カプセル剤については、以下のような技術が既に知られている。
(1)水を含む液体をカプセルに充填すると、カプセル皮膜が軟化するため、軟化を避けるためには充填液の水の量を20質量%未満にする必要があることが知られている(特許文献1)。
(2)ジフェンヒドラミン塩酸塩を、マクロゴール400と水との混液に溶解した状態で充填液400mg中12.5mg(ジフェンヒドラミン塩酸塩濃度:3%)配合したカプセル剤が既に知られている(特許文献1)。しかしながら、この濃度で1回あたりの服用量を50mgとすると、カプセルが大きくなるか(000号のカプセル)又は1回に服用するカプセル数が多くなる(4カプセル)ので、コンプライアンス上問題がある。
【特許文献1】特許第3553562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の課題は、服用に際してコンプライアンス上良好で、かつ、カプセル皮膜の軟化や割れが起こりにくい、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ジフェンヒドラミン含有カプセル剤のコンプライアンス上の問題を解決するため、ジフェンヒドラミン又はその塩を高濃度に含有する溶液をカプセルに充填することを試みた。
まず、カプセルの軟化を抑制すべく、従来技術のように水の量を20質量%未満にして充填を試みた。しかし、水の量を減少させただけではゼラチンカプセルに割れが生じた。一方、ジフェンヒドラミン又はその塩を含まない充填液を充填した場合には、カプセルの割れは生じなかった。従って、ジフェンヒドラミン又はその塩は、ゼラチンカプセルに対して何らかの悪影響を及ぼしていることを見出した。
そこで、さらに検討を進めた結果、充填液の改善ではなく、ゼラチンにマクロゴールを配合したカプセル皮膜を採用し、これにジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したところ、軟化や割れを生じることなく、ジフェンヒドラミン又はその塩を高濃度に配合できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明はマクロゴール及びゼラチンを含有するカプセル皮膜からなるカプセルに、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、服用しやすく、安定性に優れた、商品価値の高いジフェンヒドラミン又はその塩を含有するカプセル剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、カプセル皮膜としてマクロゴール及びゼラチンを含有する皮膜を用いる。ここで、マクロゴールの含有量は、カプセルの機械的強度や成形時の皮膜の均一性を考慮して適宜検討すればよいが、カプセル皮膜全量に対して、0.5〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0010】
本発明に用いられるカプセル皮膜中に含まれるマクロゴールの平均分子量は、特に限定されるものではないが、950〜25000が好ましく、2500〜7000がより好ましく、マクロゴール1000、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000がさらに好ましく、マクロゴール4000が特に好ましい。マクロゴールは1種だけ用いても、複数の混合物を用いてもよい。
【0011】
本発明に用いられるカプセル皮膜中のゼラチンは、特に限定されるものではなく、例えば、熱変化に伴いゾルゲル変化するもので、牛、豚、鳥、魚等を原料とするゼラチンやコハク化ゼラチン等のアシル化ゼラチンなどが挙げられる。
上記ゼラチンの含有量は、カプセルの機械的強度や成形時の皮膜の均一性を考慮して適宜検討すればよいが、カプセル皮膜全量に対して、50〜99.5質量%が好ましく、65〜99質量%がより好ましい。
【0012】
本発明に用いられるカプセル皮膜は、マクロゴール、ゼラチン以外の物質を含んでも良く、当該物質としては、例えば、法定色素等の色素、酸化チタン等の顔料、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、防腐剤、芳香剤、崩壊剤、グリセリンやソルビトール等の可塑剤等が挙げられる。
【0013】
本発明のカプセル剤には、硬カプセル剤及び軟カプセル剤のいずれもが含まれるが、速やかな薬効発現の点から、硬カプセル剤が好ましい。
【0014】
また、本発明に用いられるカプセル皮膜の色は、特に限定されるものではないが、カプセル剤の商品性の点から、カプセル充填液を目視可能な透明又は半透明が好ましい。
【0015】
本発明に用いられるジフェンヒドラミン又はその塩は、公知の化合物であり、公知の方法により製造してもよいし、また市販品を用いることができる。
ジフェンヒドラミンの塩としては、例えば、塩酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、サリチル酸塩、ジフェニルジスルホン酸塩、酒石酸塩、タンニン酸塩、ラウリル硫酸塩、硫酸塩、マレイン酸塩等の酸付加塩が挙げられ、特にジフェンヒドラミン塩酸塩が好ましい。
【0016】
本発明に用いられる、ジフェンヒドラミン又はその塩の含有量は、睡眠改善薬として服用する場合のコンプライアンス向上の点から、1カプセル中に50mg又は25mg含有するように調整することが好ましい。従って、ジフェンヒドラミン又はその塩の濃度は、溶液中4〜25質量%が好ましく、5〜20質量%が特に好ましい。
【0017】
なお、ジフェンヒドラミン又はその塩は、他の抗ヒスタミン剤に代替することも可能である。代替可能な抗ヒスタミン剤としては、例えば、ドキシラミン、クレマスチン、ジフェニルピラリン、カルビノキサミン、プロメタジン、メキタジン、アリメマジン、イソチペンジル、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、クロルフェニラミン、トリプロリジン、ブロムフェニラミン等及びこれらの塩が挙げられる。このうち、ドキシラミンコハク酸塩、クレマスチンフマル酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩が好ましい。
【0018】
本発明に用いられるジフェンヒドラミン又はその塩の溶液の溶媒としては、通常、液体をカプセルに充填する際に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、(1)水、(2)水と混和しない又は水に溶解しない揮発性又は非揮発性の液体(植物油、脂肪族及び芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、エーテル類、エステル類、高級アルコール類、有機酸類)、(3)水と混和する非揮発性の液体、(4)その他(グリセリン、プロピレングリコール、ケトン、酸、アミン、エステル類等)が挙げられる。なお、このうち1種だけ用いても、複数の混合物を用いてもよい。
【0019】
このうち、コンプライアンス向上や速やかな薬効発現の観点から、ジフェンヒドラミンをよく溶解する水、低級アルコール、酢酸等の溶媒と、カプセル皮膜を軟化せず、かつ、ジフェンヒドラミン又はその塩を溶解する溶媒との混液を用いることが好ましく、水と多価アルコールとの混液がより好ましい。
充填液における多価アルコールの含有量は、適宜検討すればよいが、充填液全量に対して、40〜96.9質量%が好ましく、50〜96質量%がより好ましく、55〜95質量%が特に好ましい。
上記混液における水、低級アルコール、酢酸等の含有量は、適宜検討すればよいが、充填液全量に対して、0.1〜30質量%が好ましく、1〜27.5質量%がより好ましく、2〜25質量%が特に好ましい。
水、低級アルコール、酢酸等と多価アルコールとの含有比率は、水等1質量部に対して多価アルコールが1〜50質量部が好ましく、2〜20質量部が特に好ましい。
【0020】
本発明に用いられる溶媒である多価アルコールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、マクロゴール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、マクロゴールが特に好ましい。なお、このうち1種だけでも、複数の混合物を用いてもよい。
本発明の溶媒として用いられるマクロゴールの平均分子量としては、特に限定されないが、100〜800が好ましく、150〜700がより好ましく、190〜630がさらに好ましく、マクロゴール200、マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール600が特に好ましい。マクロゴールは1種だけ用いても、複数の混合物を用いてもよい。
【0021】
また、充填液には、さらにpH調節剤等の添加物を添加することができる。該pH調節剤としては、例えば、塩酸、クエン酸、酢酸、酒石酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基が挙げられる。本発明において、充填液のpHは3〜9が好ましく、3.5〜8がより好ましい。
【0022】
本発明のカプセル剤は、常法に従って製造することができる。
例えば、ゼラチンを吸水膨潤させた後、加熱溶解し、次いでカプセル皮膜中に含ませるべきマクロゴールを適当量加え、所望により色素や防腐剤等を添加し、適宜粘度を調整した後、脱泡処理してカプセル成形用ジェリーを得る。得られたジェリーを、カプセル成形装置を用いて本発明にかかるカプセルに成形し、これに本発明にかかるカプセル充填液を充填することで、本発明のカプセル剤(硬カプセル剤)を製することができる。
また、ゼラチンを吸水膨潤させた後、加熱溶解し、次いでカプセル皮膜中に含ませるべきマクロゴールを適当量加え、所望により、グリセリン等の多価アルコールやソルビトール等の糖アルコール等の可塑剤、色素や防腐剤等を添加して、適宜粘度を調整した後、脱泡処理してカプセル成形用ジェリーを得る。得られたジェリー及び本発明にかかるカプセル充填液を用いて、ロータリー・ダイ法や滴下法等に基づくことにより、本発明のカプセル剤(軟カプセル剤)を製することができる。
【0023】
本発明のカプセル剤の包装形態は特に限定されるものではなく、例えば、ビンやPTP包装等の通常のカプセル剤の包装形態で包装することができる。
【実施例】
【0024】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0025】
製造例1:硬カプセル剤(1)
マクロゴール400を140g及び精製水36gを混合後、約60℃に加温し、溶解後、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調整し、充填液とした。この充填液を通常のサイズ3号のゼラチンハードカプセルに250mgずつ充填し、精製水濃度が20.5質量%の硬カプセル剤を15カプセル製造した。
【0026】
製造例2:硬カプセル剤(2)
マクロゴール400を140g及び精製水36gを混合後、約60℃に加温し、これにジフェンヒドラミン塩酸塩50gを加え撹拌し、溶解後、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調整し、充填液とした。この充填液を通常のサイズ3号のゼラチンハードカプセルに250mgずつ充填し、精製水濃度が15.9%質量%の硬カプセル剤を15カプセル製造した。
【0027】
製造例3:硬カプセル剤(3)
マクロゴール400を172g、精製水を28g用いる以外は製造例2と同様にして、精製水濃度が11.2質量%の硬カプセル剤を15カプセル製造した。
【0028】
試験例1:ジフェンヒドラミンのゼラチンカプセルへの影響の検討
製造例1〜3の硬カプセル剤(1)〜(3)につき、製造後から2日間保存し、経時的な影響(カプセル割れ)を製造2時間後、1日後及び2日後に観察した。結果を表1に示した。
【0029】
【表1】

【0030】
表1から明らかなように、カプセル充填液中に水を20質量%以上含んでいても、ジフェンヒドラミン塩酸塩を含まなければ、カプセル割れは発生しないことが判明した(硬カプセル剤(1))。一方、カプセル充填液中にジフェンヒドラミン塩酸塩を含んでいると、水を20質量%未満に調整しても、カプセル皮膜に割れが発生することが判明した(硬カプセル剤(2)及び(3))。
従って、ジフェンヒドラミン塩酸塩を含んでいると、水の質量%を調整するだけでは、カプセル皮膜の割れを制御することができないことが判明した。
【0031】
製造例4:硬カプセルの製造
ゼラチン10.0kgに精製水18.0リットルを加え、約1〜2時間程度自然放置して吸水膨潤させた。ゼラチンが十分に膨潤した後、60℃に加温し、撹拌してゼラチンを均一に溶解させ、更にこのゼラチン溶液中にマクロゴール4000の50質量%水溶液を1.0kg(5質量%濃度)加えて撹拌し、その粘度を調整した後、脱泡処理してカプセル成形用ジェリーを得た。このジェリーをカプセル成形装置に仕込み、サイズ3号のカプセルを成形した。
【0032】
製造例5:硬カプセルの製造
マクロゴール4000の50質量%水溶液を0.5kg(2.5質量%濃度)加える以外は製造例4と同様にして、カプセルを成形した。
【0033】
実施例1:硬カプセル剤
マクロゴール400を414g及び精製水36gを混合後、約60℃に加温し、これにジフェンヒドラミン塩酸塩50gを加え撹拌し、溶解後、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調整し、充填液とした。この充填液を、前記製造例4に記載のカプセルに250mgずつ充填し、ジフェンヒドラミン塩酸塩濃度が10質量%の硬カプセル剤を製造した。
【0034】
実施例2:硬カプセル剤
製造例5に記載のカプセルを用いる以外は実施例1と同様にして、硬カプセル剤を製造した。
【0035】
比較例1:硬カプセル剤
マクロゴール400を414g及び精製水36gを混合後、約60℃に加温し、これにジフェンヒドラミン塩酸塩15gを加え撹拌し、溶解後、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH6に調整し、充填液とした。この充填液を通常のサイズ3号のゼラチンハードカプセルに250mgずつ充填、ジフェンヒドラミン塩酸塩濃度が3質量%の硬カプセル剤を製造した。
【0036】
比較例2:硬カプセル剤
ジフェンヒドラミン塩酸塩を50g用いる以外は比較例1と同様にして、ジフェンヒドラミン塩酸塩濃度が10質量%の硬カプセル剤を製造した。
【0037】
試験例2:硬カプセル剤の評価
実施例1、2及び比較例1、2の硬カプセル剤についてカプセル割れの評価を行った。評価は充填後、カプセル同士が重ならないようにトレイに広げ、室温にて1日放置後、40℃1ヵ月保存後及び40℃4ヶ月保存後の割れやひびの有無を目視で検査することにより行った。結果を表2及び表3に示した。
【0038】
【表2】

【0039】
表2から明らかなように、実施例1及び2の硬カプセル剤は、製造直後、40℃1ヵ月保存後、40℃4ヶ月保存後いずれにおいても、カプセル割れやひびは観察されなかった。
【0040】
【表3】

【0041】
表3から明らかなように、比較例1の硬カプセル剤では製造直後及び40℃1ヵ月保存後においても、カプセル割れは観察されなかったが、40℃4ヵ月保存後においては、カプセルの軟化が観察された。また、比較例2の硬カプセル剤では製造直後からカプセル割れが認められた。
従って、試験例2より、通常のゼラチンカプセルを用いてジフェンヒドラミン塩酸塩を溶解した充填液を充填した製品として供給可能なカプセル剤は、ジフェンヒドラミン塩酸塩の濃度が3%までであることがわかった。しかしながら、3%の濃度では、1回服用量を50mgとすると、カプセルを大きくするか、服用カプセル数を多くする必要があり、コンプライアンス上好ましいものではない。一方、本発明にかかる実施例1及び2のカプセル剤は、製造直後、40℃1ヵ月保存後、40℃4ヶ月保存後いずれにおいても、カプセル割れやひびは観察されず、服用カプセルの大きさや数を最小限に抑えることができ、コンプライアンスを向上することができることが判明した。
【0042】
実施例3:軟カプセル剤
ゼラチン9.0kgに精製水10.0リットルを加え、約1〜2時間程度自然放置して吸水膨潤させた。ゼラチンが十分に膨潤した後、60℃に加温し、撹拌してゼラチンを均一に溶解させ、更にこのゼラチン溶液中に濃グリセリン1kg及びマクロゴール4000の50質量%水溶液を1.0kg(5質量%濃度)又は0.5kg(2.5質量%濃度)加えて撹拌し、その粘度を調整した後、脱泡処理してカプセル成形用ジェリーを得た。このジェリーを用いてロータリー式カプセル充填機にて、実施例1で製した充填液を充填し、軟カプセル剤を製造した。
【0043】
実施例4:軟カプセル剤
マクロゴール4000の50質量%水溶液を0.5kg(2.5質量%濃度)加える以外は実施例3と同様にして、軟カプセル剤を製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マクロゴール及びゼラチンを含有するカプセル皮膜からなるカプセルに、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液を充填したカプセル剤。
【請求項2】
カプセル皮膜中のマクロゴールの含有量がカプセル皮膜全量に対して0.5〜15質量%であることを特徴とする請求項1記載のカプセル剤。
【請求項3】
カプセル皮膜中のマクロゴールが、平均分子量950〜25000のマクロゴールである請求項1又は2記載のカプセル剤。
【請求項4】
ジフェンヒドラミン又はその塩を1カプセル当たり25mg又は50mg含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のカプセル剤。
【請求項5】
ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液の溶媒が、多価アルコールを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載のカプセル剤。
【請求項6】
ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する溶液の溶媒が、水、低級アルコール及び酢酸から選ばれる1種又は2種以上と、多価アルコールとの混液である請求項1〜5のいずれか1項記載のカプセル剤。

【公開番号】特開2009−73829(P2009−73829A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220851(P2008−220851)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【Fターム(参考)】