説明

ジャッキブラケット構造

【課題】ジャッキブラケットの変形によるジャッキのがたつきを抑えることができるジャッキブラケット構造を得る。
【解決手段】ジャッキ20を保持する際には、ジャッキ20はフロアカーペット38を介してジャッキブラケット40の底壁部50の載置面50Aに載置される。また、底壁部50の一方の端部から延設された縦壁部52に対して、ジャッキ底部26の底面26A側が当てられ、底壁部50の他方の端部寄りに立設されたウエルドボルト56に対して、ジャッキ頭部22における溝部24の内側が当てられる。ここで、ウエルドボルト56は底壁部50に結合されており、縦壁部52とウエルドボルト56との間にジャッキ20が挟持されて固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジャッキブラケット構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ジャッキ保持用のジャッキサポートブラケットの構造においては、断面略コ字状のブラケット内にジャッキを挟持して固定する構造がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7−37818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構造では、ジャッキを固定するためにジャッキ側からブラケット側に荷重が入力された際に、ブラケットの剛性不足によりブラケットが変形し、ジャッキのがたつきを発生させてしまう場合がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、ジャッキブラケットの変形によるジャッキのがたつきを抑えることができるジャッキブラケット構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載する本発明のジャッキブラケット構造は、ジャッキ頭部とジャッキ底部とがリンク機構で連結されると共に前記ジャッキ頭部には前記リンク機構のリンク軸の軸線方向に貫通されかつ前記ジャッキ底部とは反対側に開口した溝部が形成されたジャッキの保持用とされ、前記ジャッキが載置される載置面を備えた底壁部と、前記底壁部の一方の端部から前記ジャッキが載置される側に延設され、前記ジャッキ底部の底面側が当てられる縦壁部と、前記底壁部の他方の端部寄りに結合されることで前記ジャッキが載置される側に立設され、前記ジャッキ頭部における前記溝部の内側が当てられると共に前記縦壁部との間に前記ジャッキを挟持して固定する支持部材と、を有する。
【0007】
請求項1に記載する本発明のジャッキブラケット構造によれば、ジャッキを保持する際には、ジャッキはジャッキブラケットの底壁部の載置面に載置される。また、底壁部の一方の端部からジャッキが載置される側に延設された縦壁部に対して、ジャッキ底部の底面側が当てられ、底壁部の他方の端部寄りにおいてジャッキが載置される側に立設された支持部材に対して、ジャッキ頭部における溝部の内側が当てられる。ここで、支持部材は底壁部に結合されており、縦壁部と支持部材との間にジャッキが挟持されて固定される。このように、縦壁部と支持部材との間にジャッキを固定する際には、ジャッキ頭部から支持部材に入力される荷重が支持部材と底壁部との結合部分に作用するが、当該結合部分は、荷重を結合面に対してせん断方向で受けることができる。よって、ジャッキブラケットが変形し難く、ジャッキブラケットの変形によるがたつきの発生が抑制される。
【0008】
請求項2に記載する本発明のジャッキブラケット構造は、請求項1記載の構成において、前記支持部材は、前記ジャッキ頭部における前記溝部の内側が当てられる軸部と、前記軸部から延設されて前記底壁部に溶接されたフランジ部と、を備える。
【0009】
請求項2に記載する本発明のジャッキブラケット構造によれば、支持部材の軸部から延設されたフランジ部が底壁部に溶接されており、支持部材の軸部に対してジャッキ頭部における溝部の内側が当てられる。このため、縦壁部と支持部材の軸部との間にジャッキを固定する際には、ジャッキ頭部から支持部材の軸部に入力される荷重が当該支持部材のフランジ部と底壁部との結合部分に作用するが、当該結合部分は、荷重を結合面に対してせん断方向で受けることができる。よって、簡易な構成でありながら、ジャッキブラケットが変形し難く、ジャッキブラケットの変形によるがたつきの発生が抑制される。
【0010】
請求項3に記載する本発明のジャッキブラケット構造は、請求項2記載の構成において、前記底壁部の他方の端部寄りに当該底壁部の厚さ方向に貫通する孔が形成され、前記軸部が前記孔を貫通すると共に、前記フランジ部が前記底壁部における前記載置面とは反対側の面に溶接されている。
【0011】
請求項3に記載する本発明のジャッキブラケット構造によれば、支持部材の軸部が底壁部の他方の端部寄りに形成された孔を貫通すると共に、支持部材のフランジ部が底壁部における載置面とは反対側の面に溶接されている。このため、縦壁部と支持部材の軸部との間にジャッキを固定する際にジャッキ頭部から支持部材の軸部に荷重が入力される場合、当該荷重が支持部材のフランジ部と底壁部との結合部分に作用するが、当該荷重が軸部を傾倒させる方向に作用すると、当該結合部分には、圧縮方向の荷重が発生する。よって、支持部材の外れが抑制される。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のジャッキブラケット構造によれば、ジャッキブラケットの変形によるジャッキのがたつきを抑えることができるという優れた効果を有する。
【0013】
請求項2に記載のジャッキブラケット構造によれば、簡易な構成により、ジャッキブラケットの変形によるジャッキのがたつきを抑えることができるという優れた効果を有する。
【0014】
請求項3に記載のジャッキブラケット構造によれば、ジャッキを固定する際の支持部材の外れを効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るジャッキブラケット構造が適用されたジャッキブラケットを搭載した車両の一部を車室内から見た状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るジャッキブラケット構造をジャッキ載置前の状態で示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るジャッキブラケット構造をジャッキ載置後の状態で示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るジャッキブラケット構造を車両側面視で示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態の構成)
本発明の一実施形態に係るジャッキブラケット構造について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。
【0017】
図1には、本実施形態に係るジャッキブラケット構造が適用されたジャッキブラケット40を搭載した車両(自動車)10の一部が車室12内から見た状態の斜視図にて示されている。図1に示されるように、フロントシート14の下方側には、断面ハット形状のクロスメンバ16が車両幅方向に延在しており、その車両後方側には、ジャッキブラケット40が配設されている。ジャッキブラケット40には、ジャッキ20が保持(搭載)されている。なお、図1においては、ジャッキ20及びジャッキブラケット40を模式的に図示している。ジャッキ20は、タイヤ交換時等に地面と車体との間に配置されて車体を持ち上げるための装置である。
【0018】
図3に示されるように、本実施形態のジャッキ20は、公知のパンタグラフジャッキとされ、使用時に路面に接地されるジャッキ底部26(「ジャッキベース部」ともいう。)と、使用時に車体下面を載せるジャッキ頭部22(「ジャッキヘッド部」ともいう。)と、を備えると共に、ジャッキ底部26とジャッキ頭部22とがリンク機構28(「ジャッキアーム部」ともいう。)で連結されている。
【0019】
リンク機構28は、断面コ字状の一対の第一アーム28A(第一リンク)と断面コ字状の一対の第二アーム28B(第二リンク)とによって平面視でひし形状に形成されている。一対の第一アーム28Aの一端は、ジャッキ底部26にリンク軸30A回りに回動可能に連結されており、一対の第一アーム28Aの他端は、一対の第二アーム28Bの一端にリンク軸30B回りに回動可能に連結されている。また、一対の第二アーム28Bの他端は、ジャッキ頭部22にリンク軸30C回りに回動可能に連結されている。なお、リンク軸30A、30B、30Cは、互いに平行に配設されており、図中では、リンク軸30A、30B、30Cの各軸線の一部を一点鎖線で示している。
【0020】
第一アーム28Aと第二アーム28Bとの一対の連結部32の一方側には、ねじ軸34の一端側が貫通して回転可能に支持されており、ねじ軸34の他端側は、一対の連結部32の他方側に形成された雌ねじ部(図示省略)に螺合されている。また、ねじ軸34の一端側には、ジャッキハンドル部36が取り付けられて連結部32の外側に配置されている。すなわち、リンク機構28は、ジャッキハンドル部36を回転させることでねじ軸34をその軸心回りに回転させて、一対の連結部32のうちの他方側を一対の連結部32のうちの一方側に接離移動させることで、ジャッキ頭部22とジャッキ底部26とが互いに接離するようになっている。これにより、ジャッキ20は、ジャッキ底部26が接地した状態でジャッキ頭部22に車体下面が載せられていれば、ジャッキ底部26からジャッキ頭部22を離間させることで車体が持ち上げられる構造である。
【0021】
また、ジャッキ頭部22には、切欠状の溝部24(「ジャッキ切欠部」ともいう。)が形成されている。溝部24は、リンク機構28のリンク軸30A、30B、30Cの軸線方向に貫通されかつジャッキ底部26とは反対側に開口している。なお、ジャッキ頭部22は、ジャッキ底部26とは反対側を向く端面(すなわち、溝部24を挟んで両側に位置する端面)がジャッキ20で車体を持ち上げる際に車体を受ける部位となっている。
【0022】
このようなジャッキ20の収納時の保持用として、ジャッキブラケット40((広義には「取付ブラケット」として把握される要素である。)が設けられている。図2には、ジャッキ20(図3参照)が載置される前のジャッキブラケット40が斜視図にて示されている。
【0023】
図2及び図3に示されるように、ジャッキブラケット40は、板金製のジャッキブラケット本体42を備えており、ジャッキブラケット本体42は、フロアパネル18上に配設される断面ハット形状のステー部44を備えている。なお、フロアパネル18上及びステー部44上には、フロアカーペット38が敷かれている。ステー部44は、左右一対の取付フランジ46がフロアパネル18に面接触状態で載置されてスポット溶接(図中ではスポット打点を「×」印で示す)によって当該フロアパネル18に固定されると共に、フロアパネル18の上方側に配置される底壁部50を備えており、平板状の取付フランジ46と平板状の底壁部50とが脚部48によって上下方向に繋がれている。
【0024】
底壁部50は、フロアカーペット38を介してジャッキ20が載置される載置面50Aを備えている。また、ジャッキブラケット40は、底壁部50における断面ハット形状の延在方向の一方(図中の車両前方側)の端部からジャッキ20が載置される側に一体に延設された縦壁部52を備えている。すなわち、底壁部50からの延設部が略直角に曲げられて縦壁部52とされることによって、縦壁部52と底壁部50とは断面略L字状に配置されている。図3に示されるように、縦壁部52は、ジャッキ20を固定(保持)する際にジャッキ底部26の底面26A側が当てられるようになっている。
【0025】
縦壁部52の上端からは底壁部50と対向する側へ一体に延設された上壁部54が形成されている。上壁部54は、ジャッキ20を固定(保持)する際にジャッキ底部26の一部を上方側から覆うようになっている。なお、本実施形態の図では、図示されていないが、ステー部44、縦壁部52、及び上壁部54に補強用のビードが適宜形成されていてもよい。
【0026】
底壁部50における断面ハット形状の延在方向の他方(図中の車両後方側)の端部寄りには、ジャッキ20が載置される側に立設された支持部材としてのウエルドボルト56(広義には「棒状部材」として把握される要素である。)が設けられている。図4には、ジャッキブラケット40の側断面視の縦断面図が示されている。なお、図4では、図面を簡略化するために、ジャッキ20のリンク機構28及びその連結部は側面図で図示している。
【0027】
図4に示されるように、ウエルドボルト56の立設位置に対応して、底壁部50における車両後方側の(他方の)端部寄りには、当該底壁部50の厚さ方向に貫通する孔50Cが形成され、フロアカーペット38には貫通孔38Aが形成されている。ウエルドボルト56は、底壁部50に形成された孔50C及びフロアカーペット38に形成された貫通孔38Aを貫通する軸部58と、この軸部58の軸線方向の一端側から径方向に一体に延設されたフランジ部60と、を含んで構成されている。ウエルドボルト56のフランジ部60は、底壁部50における載置面50Aとは反対側の面である裏面50Bに溶接により接合(結合)されている。
【0028】
ウエルドボルト56の軸部58は、ジャッキ20の固定(保持)状態でジャッキ頭部22における溝部24の内側に入り込む位置に設定されている。すなわち、ウエルドボルト56の軸部58は、ジャッキ20を固定(保持)する際にジャッキ頭部22における溝部24の内側底面が当てられると共に、縦壁部52との間にジャッキ20を挟持して固定するようになっている。以上の構成により、底壁部50、縦壁部52、及びウエルドボルト56が、ジャッキ20を保持するための保持部として機能している。
【0029】
また、本実施形態では、フロアカーペット38は、ジャッキブラケット40のウエルドボルト56の対応部のみに貫通孔38Aが形成されてジャッキブラケット本体42に被せられているので、後席乗員の足70側付近において、ジャッキブラケット本体42の板金のエッジがフロアカーペット38によってカバーされる。このような構造では、既存のフロアカーペット38でジャッキブラケット本体42を覆うため、コストアップを招かない。ちなみに、例えば、断面コ字状に形成されると共に対向する縦壁部間にジャッキを挟持して固定する構成であってかつフロアカーペットにより板金のエッジを覆うようなジャッキブラケットの対比構造では、ジャッキブラケットがシート下方側に設置されるとジャッキの取り外しの軌跡にフロアカーペットが干渉することになるために、ジャッキの取り外しがフロアカーペットによって困難になる。また、ジャッキブラケットのエッジをカバーするための部品(ジャッキブラケットカバー)を別途追加すると、コストが高くなる。これに対して、本実施形態の場合には、これらの不利が生じない。
【0030】
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
【0031】
本実施形態に係るジャッキブラケット構造によりジャッキ20を保持する際には、ジャッキ20はフロアカーペット38を介して底壁部50の載置面50Aに載置される。また、底壁部50の一方(車両前方側)の端部からジャッキ20が載置される側に延設された縦壁部52に対して、ジャッキ底部26の底面26A側が当てられ、底壁部50の他方(車両後方側)の端部寄りにおいてジャッキ20が載置される側に立設されたウエルドボルト56に対して、ジャッキ頭部22における溝部24の内側が当てられる。ここで、ウエルドボルト56は底壁部50に結合されており、縦壁部52とウエルドボルト56との間にジャッキ20が挟持されて固定される。
【0032】
また、縦壁部52とウエルドボルト56との間にジャッキ20を固定する際には、ジャッキハンドル部36(図3参照)が乗員によって回転させられることでリンク機構28がジャッキアップする方向に広げられてジャッキ頭部22とジャッキ底部26とが互いに離間し、ジャッキ底部26及びジャッキ頭部22がジャッキブラケット40に圧接される。つまり、ジャッキ底部26から縦壁部52に荷重F1が入力されると共に、ジャッキ頭部22からウエルドボルト56に荷重F2が入力される。このとき、ジャッキ頭部22からウエルドボルト56に入力される荷重F2がウエルドボルト56と底壁部50との結合部分に作用するが、当該結合部分は、荷重F2を結合面に対してせん断方向で受けること(面内方向で支えること)ができる(図中ではジャッキブラケット40からの反力を矢印f2で示す)。よって、ジャッキブラケット40が変形し難く、ジャッキブラケット40の変形によるがたつきの発生が抑制される(ジャッキ固定の安定性向上)。
【0033】
また、本実施形態に係るジャッキブラケット構造では、ウエルドボルト56の軸部58は、底壁部50に形成された孔50Cを貫通しており、軸部58から延設されたフランジ部60は、底壁部50における載置面50Aとは反対側の裏面50Bに溶接されている。このため、縦壁部52とウエルドボルト56との間にジャッキ20を固定する際にジャッキ頭部22からウエルドボルト56の軸部58に荷重F2が入力される場合、当該荷重F2が軸部58を傾倒させる方向(矢印X方向に回転移動させる方向)に作用すると、ウエルドボルト56のフランジ部60と底壁部50との結合部分には、圧縮方向(矢印Y方向)の荷重が発生する。よって、ウエルドボルト56の外れ(もげ)が効果的に抑制される。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係るジャッキブラケット構造によれば、ジャッキブラケット40の変形によるジャッキ20のがたつきを抑えることができる。
【0035】
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、ウエルドボルト56に軸部58が設けられ、当該軸部58にジャッキ頭部22の溝部24の内側底面が当てられると共に、この軸部58とジャッキブラケット本体42の縦壁部52との間にジャッキ20を挟持して固定しているが、例えば、底壁部に結合される支持部材に、平面視で縦壁部52と直交する方向に沿って配置された壁状の支持部が設けられ、当該支持部にジャッキ頭部における溝部の内側が当てられかつ当該溝部の深さ方向に沿って配置されると共に、当該支持部と縦壁部との間にジャッキを挟持して固定するような他の構成であってもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、ウエルドボルト56は、軸部58から延設されたフランジ部60が底壁部50における裏面50Bに溶接されており、結合強度を確保する観点からはこのような構成がより好ましいが、支持部材は、例えば、軸部から延設されたフランジ部が底壁部における載置面に溶接された支持部材であってもよい。
【0037】
また、例えば、底壁部(50)の裏面(50B)で孔(50C)の外周部にウエルドナットが固着されると共に前記ウエルドナットに支持部材としてのボルトが螺合されて孔(50C)を貫通するような構成、すなわち、前記ボルトが前記ウエルドナットを介して底壁部(50)の他方の端部寄りに結合される構成としてもよい。
【0038】
さらに、上記実施形態では、ステー部44上にフロアカーペット38が敷かれると共に、底壁部50の載置面50Aにはフロアカーペット38を介してジャッキ20が載置されているが、例えば、ステー部44上にフロアカーペット38が敷かれない構成とし、底壁部50の載置面50Aにはフロアカーペット38を介さずに直接ジャッキ20が載置されてもよい。
【0039】
なお、ジャッキブラケット40の搭載位置についてはシートの下方側に限定されず、例えば、リヤフロア上やその周辺部等のような車両における他の位置がジャッキブラケットの搭載位置とされてもよい。
【符号の説明】
【0040】
20 ジャッキ
22 ジャッキ頭部
24 溝部
26 ジャッキ底部
28 リンク機構
30A,30B,30C リンク軸
40 ジャッキブラケット
50 底壁部
50A 載置面
50B 裏面(載置面とは反対側の面)
50C 孔
52 縦壁部
56 ウエルドボルト(支持部材)
58 軸部
60 フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャッキ頭部とジャッキ底部とがリンク機構で連結されると共に前記ジャッキ頭部には前記リンク機構のリンク軸の軸線方向に貫通されかつ前記ジャッキ底部とは反対側に開口した溝部が形成されたジャッキの保持用とされ、
前記ジャッキが載置される載置面を備えた底壁部と、
前記底壁部の一方の端部から前記ジャッキが載置される側に延設され、前記ジャッキ底部の底面側が当てられる縦壁部と、
前記底壁部の他方の端部寄りに結合されることで前記ジャッキが載置される側に立設され、前記ジャッキ頭部における前記溝部の内側が当てられると共に前記縦壁部との間に前記ジャッキを挟持して固定する支持部材と、
を有するジャッキブラケット構造。
【請求項2】
前記支持部材は、前記ジャッキ頭部における前記溝部の内側が当てられる軸部と、前記軸部から延設されて前記底壁部に溶接されたフランジ部と、を備える請求項1記載のジャッキブラケット構造。
【請求項3】
前記底壁部の他方の端部寄りに当該底壁部の厚さ方向に貫通する孔が形成され、前記軸部が前記孔を貫通すると共に、前記フランジ部が前記底壁部における前記載置面とは反対側の面に溶接されている請求項2記載のジャッキブラケット構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−131719(P2011−131719A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292615(P2009−292615)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】