説明

ジャー炊飯器

【課題】炊飯合数判定を実施しているジャー炊飯器において、電源電圧が変動した場合でも、炊飯合数判定を適正に行う事ができるので、炊飯量に応じた加熱量で保温制御されるので、本来のおいしいご飯を提供するとともに、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事が出来る。
【解決手段】炊飯器本体1と、米と水を入れる鍋2と、外蓋5と、鍋を加熱する加熱手段3と、加熱手段を制御する制御手段11と、電源電圧を検知する電源電圧検知手段15と、炊飯合数を判定する炊飯合数判定手段9とを備えて、炊飯合数判定手段による判定値をもとに保温時の加熱量を制御し、制御手段11は、電源電圧検知手段15により検知した検知値があらかじめ有している電源電圧基準範囲から外れた場合には、炊飯合数判定手段9による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯合数判定機能を有するジャー炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のジャー炊飯器は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を開閉自在に覆う外蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、炊飯合数を判定する炊飯合数判定手段とを備え、前記制御手段は、前記炊飯合数判定手段による判定値をもとに保温時の加熱量を制御していた。
【0003】
前記炊飯合数判定手段の一例としては、底温度検知手段と蓋温度検知手段を有し、底温度検知手段がある温度(底a)を越えてから蓋温度検知手段がある温度(蓋a)を越えるまでの時間を炊飯合数判定時間として測定し、炊飯合数判定時間に対応した、保温加熱量を制御する保温加熱量制御値を決定する。
【0004】
この時、炊飯合数判定手段による判定値を元に決定された保温加熱量制御値は、電源電圧の違いにより変えておらず、電源電圧に関わらず同様に制御していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−24648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の構成では電源電圧が変動した場合、入力電力が影響を受け、特に、シーズヒータなどの抵抗負荷の場合、入力電力への影響は電源電圧の2乗で現れてくる。
【0007】
電源電圧が高い場合には、炊飯合数判定時間は実際の合数よりも短くなり、保温加熱量を制御する保温加熱量制御値が必要な制御値よりも小さな値で決定されてしまう。その結果、温暖な地域で使用された場合には、加熱不足により、保温時のごはんが臭うという事が懸念される。
【0008】
電源電圧が低い場合には、炊飯合数判定時間は実際の合数よりも短くなり、保温加熱量を制御する保温加熱量制御値が必要な制御値よりも大きな値で決定されてしまう。その結果、過加熱により保温のごはんの乾燥や本来の省エネ性能が発揮できないという課題があった。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、電源電圧が変動した場合でも、適正な加熱量で保温を行うようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、本発明のジャー炊飯器は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を開閉自在に覆う外蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、電源電圧を検知する電源電圧検知手段と、炊飯合数を判定する炊飯合数判定手段とを備え、前記炊飯合数
判定手段による判定値をもとに保温時の加熱量を制御するジャー炊飯器において、前記制御手段は、前記電源電圧検知手段により検知した検知値があらかじめ有している電源電圧基準範囲から外れた場合には、前記炊飯合数判定手段による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量を制御する構成としたものである。
【0011】
これにより、電源電圧が変動した場合でも、炊飯合数判定を適正に行う事ができるので、炊飯量に応じた最適な加熱量で制御されて保温される。その結果、電源電圧が高い場合には加熱不足を未然に防止できるので、温暖な地域で使用されても保温時のごはんの臭いを防止する事ができる。また、電源電圧が低い場合には、過加熱を未然に防止できるので、ごはんの乾燥を防ぎ、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事が出来る。
【発明の効果】
【0012】
本発明の炊飯器は、電源電圧が変動した場合でも、適正な加熱量で保温を行うようにするので、本来のおいしいご飯を提供するとともに、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1におけるジャー炊飯器のブロック図
【図2】同ジャー炊飯器の断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の発明は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を開閉自在に覆う外蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、電源電圧を検知する電源電圧検知手段と、炊飯合数を判定する炊飯合数判定手段を備え、前記炊飯合数判定手段による判定値をもとに保温時の加熱量を制御するジャー炊飯器において、前記制御手段は、前記電源電圧検知手段により検知した検知値があらかじめ有している電源電圧基準範囲から外れた場合には、前記炊飯合数判定手段による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量を制御する構成としたものである。
【0015】
これによって、電源電圧が変動した場合でも、炊飯合数判定を適正に行う事ができるので、炊飯量に応じた加熱量で制御されて保温される。その結果、電源電圧が高い場合には加熱不足を未然に防止できるので、温暖な地域で使用されても保温時のごはんの臭いを防止する事ができる。また、電源電圧が低い場合には、過加熱を未然に防止できるので、ごはんの乾燥を防ぎ、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事が出来る。
【0016】
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記電源電圧検知手段による検知値が、炊飯合数判定時から変動した場合に、変動に応じて前記炊飯合数判定手段による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量を制御するようにしたものである。
【0017】
これによって、電源電圧が高く変動した場合には過加熱を未然に防止できるので、ごはんの乾燥を防ぎ、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事ができる。また、電源電圧が低く変動した場合には加熱不足を未然に防止できるので、温暖な地域で使用されても保温時のごはんの臭いを防止する事ができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示し、図2は、同炊飯器
の断面図を示すものである。
【0020】
図2に示すように、炊飯器本体1は、内部に米と水を入れる鍋2を着脱自在に収納し、この鍋2はステンレス、鉄などの磁性体によって形成している。鍋2の上部開口部を外蓋5で開閉自在に覆っている。
【0021】
加熱コイル(加熱手段)3は、鍋2の底面外側に配設し、高周波電源から供給される高周波電流により交番磁界を発生し、この交番磁界で鍋2を誘導加熱している。加熱コイル3の巻線方向に対して、その巻線方向がほぼ直交するように、高透磁性の磁性材料で形成したフェライト(図示せず)を加熱コイル3の外側近傍に配置している。フェライトは、加熱コイル3による磁界が炊飯器本体の外部へ漏れるのを防止するとともに、鍋2への誘導加熱を促進する。
【0022】
ここで鍋2への加熱方法が誘導加熱による場合について述べているが、鍋2への加熱方法がシーズヒータなどの抵抗負荷によるものであっても本発明の効果については何ら変わることは無い。その場合の鍋2は、ステンレス、鉄などの磁性体によって形成していてもいいし、アルミに代表される熱伝導性に優れた材料によって形成されていても、何ら問題は無い。
【0023】
鍋温度センサ6は鍋2の温度を検知するもので、サーミスタで構成し、その抵抗値により鍋2の温度を検知している。内蓋温度センサ8は、内蓋の温度を検知するもので、サーミスタで構成し、その抵抗値により内蓋の温度を検知している。
炊飯合数判定手段9は、鍋温度センサ6と内蓋温度センサ8から構成され、鍋温度センサ6がある温度(底a)を越えてから内蓋温度センサ8がある温度(蓋a)を越えるまでの時間を炊飯合数判定時間T1として検知して、この判定時間T1を元に、保温加熱量を制御する保温加熱量制御値P1を決定する。
【0024】
ここで、炊飯合数判定手段9が、鍋温度センサ6と内蓋温度センサ8から構成されている場合について記載されているが、鍋温度センサ6のみによる構成でも何ら問題は無い。その場合、鍋温度センサ6がある温度(底a)を越えてから鍋温度センサ6がある温度(底b)を越えるまでの時間を判定時間T2として検知して、この判定時間T2を元に、保温加熱量を制御する保温加熱量制御値P2を決定する。
【0025】
電源電圧検知手段15は、電源電圧14のレベルを検知し、その出力を後述する制御手段11に出力している。
【0026】
制御基板7は、図1に示す制御手段11と電力供給手段12とを有し、制御手段11はマイクロコンピュータ(図示せず)を有し、鍋温度センサ6と内蓋温度センサ8の出力と、炊飯開始スイッチ21からの入力信号と、メニュー選択手段4からの入力信号とを入力している。
【0027】
さらに、電源電圧検知手段15からの出力と、あらかじめ有している電源電圧基準範囲を比較するように構成し、電源電圧14のレベルを判定している。
【0028】
また、制御基板7は、電力供給手段12を構成する高周波電源と加熱コイル3との間に設けたIGBT等の半導体パワー素子のスイッチングにより、加熱コイル3へ高周波電流を供給し、スイッチング周波数によって供給電力を制御できるようにし、加熱コイル3の加熱量を制御して鍋2を加熱し、鍋2内の米と水を炊飯するよう構成している。
【0029】
ここで鍋2への加熱方法が誘導加熱による場合について述べているが、鍋2への加熱方
法がシーズヒータなどの抵抗負荷によるものであっても本発明の効果については何ら変わることは無い。
【0030】
その場合、制御手段11と電力供給手段12は、シーズヒータとの間に設けたリレー等のスイッチングによりヒータを通電させて鍋2を加熱し、鍋2内の米と水を炊飯および保温するよう構成する。
【0031】
表示手段27は、使用者がメニュー選択手段4により選択したメニューの選択状態を表示するもので、LCD28を有し、このLCD28に少なくとも2つ以上ある炊飯メニューの中から選択した炊飯メニューを表示するようにしている。また、炊飯終了後に保温を開始するが、その時には保温経過時間を表示するようにしている。
【0032】
また、ブザーで構成した報知手段(図示せず)を備え、操作部22において炊飯開始スイッチ21を受け付けた時や、炊飯終了時に鳴動するようにしている。
【0033】
上記構成において動作、作用を説明する。炊飯開始スイッチ21が押されると、炊飯を開始し、吸水工程で米に十分な浸水を促す。吸水工程が終了すると、炊飯合数判定工程に移行する。
【0034】
まず、電源電圧検知手段15により検知した検知値が、あらかじめ有している電源電圧基準範囲よりも高い場合について説明する。
その場合、電源電圧が基準範囲内にある場合に比べて、入力電力は大きくなっているので、鍋温度センサ6がある温度(底a)を越えてから内蓋温度センサ8がある温度(蓋a)を越えるまでの判定時間Tbが短くなる。
【0035】
この判定時間Tbに対し、電源電圧14が基準範囲よりも高くなったことによる影響を加味し、判定時間Tbよりも加熱量が多くなるように補正して、保温加熱量制御値を決定する。その後、炊き上げ工程、むらし工程を経て炊飯が終了すると、その後引き続き保温を開始する。
【0036】
保温を開始すると通常の保温温度よりも低い温度(55〜65℃程度)になるように温調を行う。その後、数時間ごとにごはんの腐敗を防ぐ為の加熱を行う。この時の加熱量は炊飯時の合数判定時間を元に決定した保温加熱量制御値により制御される。
【0037】
次に、電源電圧検知手段15により検知した検知値が、あらかじめ有している電源電圧基準範囲よりも低い場合について説明する。
その場合、電源電圧が基準範囲内にある場合に比べて、入力電力は小さくなっているので、鍋温度センサ6がある温度(底a)を越えてから内蓋温度センサ8がある温度(蓋a)を越えるまでの判定時間Tbが長くなる。
【0038】
この判定時間Tbに対し、電源電圧14が基準範囲よりも低くなったことによる影響を加味し、判定時間Tbよりも加熱量が少なくなるように補正して、保温加熱量制御値を決定する。その後、炊き上げ工程、むらし工程を経て炊飯が終了すると、その後引き続き保温を開始する。
【0039】
保温を開始すると通常の保温温度よりも低い温度(55〜65℃程度)になるように温調を行う。その後、数時間ごとにごはんの腐敗を防ぐ為の加熱を行う。この時の加熱量は炊飯時の合数判定時間を元に決定した保温加熱量制御値により制御される。
【0040】
以上のように、本実施の形態においては、電源電圧が高い場合には、その電源電圧に応
じた合数判定制御値に補正して、保温加熱量が大きくなるように保温加熱制御値を補正するので、実際の炊飯合数に適した加熱量で保温できる。
【0041】
その結果、保温合数に適した加熱量で保温されるので、加熱不足を未然に防止でき、温暖な地域で使用されても保温時のごはんの臭いを防止する事ができる。
【0042】
また、電源電圧が低い場合には、その電源電圧に応じた合数判定制御値に補正して、保温加熱量が小さくなるように保温加熱制御値を補正するので、実際の炊飯合数に適した加熱量で保温できる。その結果、保温合数に適した加熱量で保温されるので、過加熱を未然に防止でき、ごはんの乾燥を防ぎ、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事が出来る。
【0043】
従って、電源電圧の変動に対して非常に強くなり、本来の性能を十分に発揮できるジャー炊飯器を実現する事が出来る。
【0044】
さらに本実施例では、従来からの一般的な構成から新たに構成を増加させる必要が無いので、電源電圧の変動に強い炊飯器を安価に提供する事ができる。
【0045】
(実施の形態2)
本実施の形態は、上記第1の発明と同構成であり、上記構成において動作、作用を説明する。
【0046】
炊飯開始スイッチ21が押されると、炊飯を開始し、吸水工程で米に十分な浸水を促す。吸水工程が終了すると、炊飯合数判定工程に移行する。
【0047】
まず、電源電圧検知手段15により検知した検知値が、あらかじめ有している電源電圧基準範囲よりも高い場合について説明する。
【0048】
その場合、電源電圧が基準範囲内にある場合に比べて、入力電力は大きくなっているので、鍋温度センサ6がある温度(底a)を越えてから、内蓋温度センサ8がある温度(蓋a)を越えるまでの判定時間Tbが短くなる。
【0049】
この判定時間Tbに対し、電源電圧14が基準範囲よりも高くなったことによる影響を加味し、判定時間Tbよりも加熱量が多くなるように補正して、保温加熱量制御値を決定する。その後、炊き上げ工程、むらし工程を経て炊飯が終了すると、その後引き続き保温を開始する。
【0050】
保温を開始すると通常の保温温度よりも低い温度(55〜65℃程度)になるように温調を行う。その後、数時間ごとにごはんの腐敗を防ぐ為の加熱を行う。この時の加熱量は炊飯時の合数判定時間を元に決定した保温加熱量制御値により制御される。
【0051】
その後、電源電圧検知手段15による検知値が変動した場合、その都度、その影響を加味し、いったん決定した保温加熱量制御値を補正して、新たな保温加熱制御値として決定する。
【0052】
次に、電源電圧検知手段15により検知した検知値が、あらかじめ有している電源電圧基準範囲よりも低い場合について説明する。
【0053】
炊飯開始スイッチ21が押されると、炊飯を開始し、吸水工程で米に十分な浸水を促す。吸水工程が終了すると、炊飯合数検知工程に移行する。炊飯合数検知工程では、鍋温度
センサ6がある温度(底a)を越えてから内蓋温度センサ8がある温度(蓋a)を越えるまでの判定時間T2を測定し、この判定時間T2に対し、電源電圧14が基準範囲外にあった場合、その影響を加味し、判定時間T2よりも加熱量を補正して、保温加熱量制御値を決定する。
その後、炊き上げ工程、むらし工程を経て炊飯が終了すると、その後引き続き保温を開始する。
【0054】
保温を開始すると通常の保温温度よりも低い温度(55〜65℃程度)になるように温調を行う。その後、数時間ごとにごはんの腐敗を防ぐ為の加熱を行う。この時の加熱量は炊飯時の合数判定時間を元に決定した保温加熱量制御値により制御される。
【0055】
保温開始後、電源電圧検知手段15による検知値が変動した場合、その影響を加味し、いったん決定した保温加熱量制御値を補正して、新たな保温加熱量制御値とする。この新たな保温加熱量制御値をもとに、数時間ごとにごはんの腐敗を防ぐ為の加熱の制御を行う。
【0056】
ここで、電源電圧が変動した場合に、その都度、保温加熱量制御値を補正するように記載しているが、一旦補正した加熱制御値は、数回で固定し、その後電源電圧が変動しても変動しないように制御しても構わない。
【0057】
以上のように、本実施の形態においては、電源電圧検知手段により検知した検知値が、炊飯合数判定時から高く変動した場合でも、その電源電圧に応じた合数判定制御値に補正して、保温加熱量が小さくなるように保温加熱量制御値を補正するので、実際の炊飯合数に適した加熱量で保温される。
【0058】
その結果、保温合数に適した加熱量で保温され、過加熱を未然に防止できるので、ごはんの乾燥を防ぎ、省エネ性能に優れたジャー炊飯器を提供する事が出来る。
【0059】
また、電源電圧検知手段により検知した検知値が、炊飯合数判定時から低く変動した場合でも、その電源電圧に応じた合数判定制御値に補正して、保温加熱量が大きくなるように保温加熱量制御値を補正するので、実際の炊飯合数に適した加熱量で保温できる。
【0060】
その結果、保温合数に適した加熱量で保温されるので、加熱不足を未然に防止でき、温暖な地域で使用されても保温時のごはんの臭いを防止する事ができる。
【0061】
従って、電源電圧の変動に対して非常に強くなり、本来の性能を十分に発揮できるジャー炊飯器を実現する事が出来る。
【0062】
さらに、本実施の形態では、従来からの一般的な構成から新たに構成を増加させる必要が無いので、電源電圧の変動に強い炊飯器を安価に提供する事ができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、電源電圧が変動した場合でも、炊飯合数判定を適正に行う事ができるので、炊飯量に応じた加熱量で制御され、本来のおいしいご飯を提供する炊飯器の用途に有効である。
【符号の説明】
【0064】
1 炊飯器本体
2 鍋
3 加熱コイル(加熱手段)
5 外蓋
9 炊飯合数判定手段
11 制御手段
15 電源電圧検知手段
27 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を開閉自在に覆う外蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御手段と、電源電圧を検知する電源電圧検知手段と、炊飯合数を判定する炊飯合数判定手段とを備え、前記炊飯合数判定手段による判定値をもとに保温時の加熱量を制御するジャー炊飯器において、前記制御手段は、前記電源電圧検知手段により検知した検知値があらかじめ有している電源電圧基準範囲から外れた場合には、前記炊飯合数判定手段による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量を制御する構成としたジャー炊飯器。
【請求項2】
前記電源電圧検知手段による検知値が、炊飯合数判定時から変動した場合に、変動に応じて前記炊飯合数判定手段による判定値を補正し、補正した判定値をもとに保温時の加熱量を制御する構成とした請求項1に記載のジャー炊飯器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate