説明

スイッチ入力装置

【課題】使用される入力点数を抑えて、異常を検出することができるスイッチ入力装置を提供する。
【解決手段】走査制御手段12は、走査ラインCOM0〜COM7を所定順序で一つずつ選択して、選択した走査ラインに選択期間の間、走査電圧を出力すると共に、いずれの走査ラインにも走査電圧を出力しない走査オフ期間を設けて走査処理を行う。異常検知手段14は、走査ラインCOM0に走査電圧が出力されているときに入力ポートP30への入力がLowとなったとき、及び、走査オフ期間において入力ポートP30への入力がHighとなったときに、スイッチ入力装置が異常状態であると検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスイッチの操作状況を省配線回路を用いて検知するスイッチ入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数のスイッチとLEDを備えたリモコン等において、各スイッチ及びLEDとマイクロコンピュータ間の接続を、複数の走査ラインによりマトリクス状に接続した省配線回路を用いて行い、複数のスイッチの開閉状態の検知とLEDの点灯/消灯の制御を、複数の走査ラインへの走査電圧の出力を切り換えて時分割で行うようにしたものが知られている。
【0003】
そして、省配線回路の異常を検出するため、各スイッチに直列に接続されたダイオード(他のスイッチからの電流の回り込みを防ぐためのダイオード)の異常を検出する回路と、スイッチの閉成に応じてONするリレーの異常を検出する回路とを備えた構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−270470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された構成では、異常を検出する回路の出力をマイクロコンピュータに入力して異常を検知するために、マイクロコンピュータで使用される入力点数が多くなるという不都合がある。
【0006】
そこで、本発明は、使用される入力点数を抑えて、異常を検出することができるスイッチ入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、第1端子及び第2端子と、該第1端子と該第2端子間を導通状態と遮断状態とに切り換える接点とを有する複数のスイッチと、前記複数のスイッチの第1端子と個別に接続された前記複数のスイッチの個数分のスイッチ走査ラインと、前記スイッチ走査ラインを所定順序で一つずつ選択して、選択したスイッチ走査ラインに、所定の走査電圧を所定時間出力する走査処理を実行する走査手段と、前記複数のスイッチの各第2端子と接続されたスイッチ入力ラインと、前記スイッチ入力ラインに、前記走査電圧に応じた電圧が出力されているか否かを検出するスイッチ入力回路と、前記複数の各スイッチについて、第1端子に接続された前記スイッチ走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記スイッチ入力回路により前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されたときは、接点が導通状態であると検知し、前記スイッチ入力回路により前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されなかったときには、接点が遮断状態にあると検知するスイッチ状態検知手段とを備えたスイッチ入力装置に関する。
【0008】
そして、前記スイッチ入力ラインと接続された異常検知走査ラインを備え、前記走査手段は、前記複数のスイッチの個数分の前記スイッチ走査ライン及び前記異常検知走査ラインからなる複数の走査ラインに対して、該走査ラインを所定順序で一つずつ選択して、選択した走査ラインに前記走査電圧を前記所定時間出力すると共に、いずれの走査ラインにも前記走査電圧を出力しない走査オフ期間を設けて前記走査処理を行い、前記異常検知走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記スイッチ入力回路により、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていないことが検出されたとき、及び、前記走査オフ期間において、前記スイッチ入力回路により、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されたときに、前記装置が異常状態であると検知する異常検知手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
かかる本発明によれば、前記走査処理により前記異常検知ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記走査手段と前記スイッチ走査ラインと前記スイッチ入力ラインと前記スイッチ入力回路とが全て正常であれば、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されて、この電圧の出力が前記スイッチ入力回路で検出される。そのため、前記異常検知手段は、前記走査処理により前記異常検知ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記スイッチ入力回路により、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されなかったときには、前記装置が異常状態であると検知することができる。
【0010】
また、前記走査処理により前記走査オフ期間とされているときに、前記走査手段と前記スイッチ走査ラインと前記スイッチ入力ラインと前記スイッチ入力回路とが全て正常に動作していれば、前記スイッチ入力ラインには前記走査電圧が出力されないため、前記スイッチ入力回路により前記走査電圧に応じた電圧は検出されない。そのため、前記異常検知手段は、前記走査処理により前記オフ期間とされているときに、前記スイッチ入力回路により前記走査電圧に応じた電圧が検出されたときには、前記装置が異常状態であると検知することができる。
【0011】
そして、このように、前記装置の異常を検出するために必要となる入力は、前記スイッチ入力回路の検出出力を入力するためのもののみであり、この入力は、前記スイッチ状態検知手段と前記異常検知手段とで共用される。そのため、本発明によれば、使用される入力点数の増加を抑制して、前記装置の異常を検知することができる。
【0012】
また、第1端子及び第2端子を有して、該第1端子と該第2端子間に所定電圧が印加されたときに点灯状態となり、第1端子が前記複数の走査ラインのいずれかに接続された複数の点灯素子と、前記複数の点灯素子の第2端子と接続されたデータラインと、前記複数の各点灯素子に対して、第1端子に接続された前記走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、第2端子に接続された前記データラインに、第1端子と第2端子間に前記所定電圧を生じさせる駆動電圧を出力するか否かによって、点灯状態と消灯状態とを切り換える点灯駆動手段とを備え、前記走査手段は、前記走査オフ期間を前記所定時間よりも短くして、前記走査処理を実行することを特徴とする。
【0013】
かかる本発明によれば、前記走査手段により、前記走査オフ期間を前記所定時間よりも短くして、前記走査処理を実行することによって、時分割駆動される前記点灯素子の点灯間隔を短くすることができる。そのため、前記点灯素子を点灯させるときのちらつきを抑制して、前記走査オフ期間を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のスイッチ入力装置の構成図。
【図2】スイッチの状態検知のタイミングを示した説明図。
【図3】LEDの点灯/消灯制御のタイミングを示した説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態のスイッチ入力装置は、例えば、ガスファンヒータの操作部に使用されるものであり、複数のスイッチの入力処理と複数のLEDの点灯/消灯の処理を行う。
【0016】
図1を参照して、スイッチ入力装置は、制御基板1、及び制御基板1と接続された操作基板2から構成されている。制御基板1は、マイクロコンピュータ10(以下、マイコン10という)、マイコン10の出力ポートP10〜P13とデータラインSEG1〜SEG4との間に抵抗110〜113を介して接続された駆動素子20〜23、マイコン10の出力ポートP20〜P27と走査ラインCOM0〜COM7との間に接続された駆動素子30〜37、及び、マイコン10の入力ポートP30とスイッチ入力ラインSWinとの間に接続されたスイッチ入力回路4を備えている。
【0017】
操作基板2は、データラインSEG1〜SEG4と走査ラインCOM0〜COM7との間に、アノードをデータラインSEG1〜SEG4側として接続された32個のLED60〜67,70〜77,80〜87,90〜97、走査ラインCOM0とスイッチ入力ラインSWinとの間に、アノードをスイッチ入力ラインSWin側として接続されたダイオード107、走査ラインCOM1〜COM6との間にダイオード100〜105を介して接続された第1スイッチ50〜第6スイッチ55、及び走査ラインCOM7と第2スイッチ51の第1端子C1との間に、アノードを第2スイッチ51側にして接続されたダイオード106を備えている。
【0018】
第1スイッチ50の第1端子C1は、ダイオード100を介して走査ラインCOM1に接続されている。第2スイッチ51の第1端子C1は、ダイオード101を介して走査ラインCOM2に接続されている。第3スイッチ52の第1端子C1は、ダイオード102を介して走査ラインCOM3に接続されている。第4スイッチ53の第1端子C1は、ダイオード103を介して走査ラインCOM4に接続されている。第5スイッチ54の第1端子C1は、ダイオード104を介して走査ラインCOM5に接続されている。第6スイッチ55の第1端子C1は、ダイオード105を介して走査ラインCOM6に接続されている。
【0019】
また、第1スイッチ50〜第6スイッチ55の第2端子C2は、いずれもスイッチ入力ラインSWinに接続されている。
【0020】
なお、走査ラインCOM1〜COM6は本発明のスイッチ走査ラインに相当し、走査ラインCOM0は本発明の異常検知走査ラインに相当する。
【0021】
マイコン10は、予めメモリ(図示しない)に書き込まれたスイッチ入力装置の制御用プログラムを実行することによって、点灯制御手段11、走査制御手段12、スイッチ状態検知手段13、及び異常検知手段14として機能する。
【0022】
なお、走査制御手段12と駆動素子30〜37とにより、本発明の走査手段が構成されている。また、点灯制御手段11と駆動素子20〜23とにより、本発明の点灯駆動手段が構成されている。
【0023】
ここで、図2は、走査制御手段12による走査ラインCOM0〜COM7への走査電圧(0V)の切り換えと、全ての走査ラインCOM0〜COM7への走査電圧(0V)の出力を停止する全オフ期間の設定のタイミングを、T0〜T8により示したものである。また、スイッチ状態検知手段13による第1スイッチ50〜第6スイッチ55の状態検知のタイミングを示したものである。
【0024】
図2を参照して、走査制御手段12は、T0〜T7で走査電圧(0V)を出力する走査ラインCOM0〜COM7を順次選択して切り換え、T8を全オフ期間とする走査処理を、繰り返し実行する。
【0025】
より具体的には、走査制御手段12は、T0でマイコン10の出力ポートP20の出力をHigh(5V)として、駆動素子30を介して走査ラインCOM0に走査電圧(0V)を出力すると共に、出力ポートP21〜P27の出力をLow(0V)として、駆動素子31〜37を介して走査ラインCOM1〜COM7をハイインピーダンス状態とする。
【0026】
同様にして、走査制御手段12は、T1〜T7で、走査ラインCOM1,COM2,…,COM7に、順次走査電圧(0V)を出力する。また、走査制御手段12は、T8では、出力ポートP20〜P27の出力を全てLow(0V)として、駆動素子30〜37を介して全ての走査ラインCOM0〜COM7をハイインピーダンス状態とする。
【0027】
また、スイッチ状態検知手段13は、T1における入力ポートP30への入力がHigh(5V)であるかLow(0V)であるかを判断することによって、第1スイッチ50の接点が導通状態(以下、スイッチが閉状態であるという)であるか遮断状態(以下、スイッチが開状態であるという)であるかを検知する。
【0028】
ここで、スイッチ入力回路4は、抵抗41〜44及びコンデンサ40からなるフィルタ回路と、オペアンプ48と抵抗45〜47からなるヒステリシス付きの比較回路を有し、スイッチ入力ラインSWinが0V(本発明の走査電圧に応じた電圧に相当する)であるときはHigh(5V)出力となり、スイッチ入力ラインSWinがハイインピーダンス状態であるときにはLow(0V)出力となる構成となっている。
【0029】
そして、T1で走査ラインCOM1に走査電圧(0V)が出力されているときは、第1スイッチ50が閉状態であればスイッチ入力ラインSWinが0Vとなって、スイッチ入力回路4からマイコン10の入力ポートP30への出力がHigh(5V)となる。また、第1スイッチ50が開状態であればスイッチ入力ラインSWinがハイインピーダンス状態となって、スイッチ入力回路4からマイコン10の入力ポートP30への出力がLow(0V)となる。
【0030】
そのため、スイッチ状態検知手段13は、T1で入力ポートP30への入力がHighであるときは第1スイッチ50が閉状態であると検知し、T1で入力ポートP30への入力がLowであるときには第1スイッチ50が開状態であると検知する。
【0031】
同様にして、スイッチ状態検知手段13は、T2〜T6で入力ポートP30への入力がHighであるかLowであるかを判断して、第2スイッチ51〜第6スイッチ55が閉状態であるか開状態であるかを検知する。
【0032】
また、第2スイッチ51は、ガスファンヒータの運転と停止を指示するための運転スイッチに割り当てられている。そして、使用者が運転スイッチを操作してガスファンヒータの運転を開始した後、走査ラインCOM2と第2スイッチ51の第1端子C1間の断線が生じると、T2で第2スイッチ51が操作されたことを検知できなくなる。
【0033】
そこで、操作基板2においては、図1に示したように、第2スイッチ51の第1接点C1が、ダイオード106を介して走査ラインCOM7にも接続されている。そして、これにより、スイッチ状態検知手段13は、T7においても第2スイッチ51の開閉状態を検知している。
【0034】
このように、第2スイッチ51の第1接点C1に、走査ラインCOM2,COM7という2系統の経路を設けることによって、断線により運転スイッチ(第2スイッチ51)による運転停止の操作が不能となる可能性を低下させることができる。
【0035】
次に、異常検知手段14は、図2に示したT0,T2,T7,T8において、マイコン10の入力ポートP30への入力を確認することにより、以下の表1の判定条件に従ってスイッチ入力装置の異常を検知する。
【0036】
【表1】

【0037】
先ず、図2のT0では、走査ラインCOM0に走査電圧(0V)が出力されており、図1に示したように、走査ラインCOM0はダイオード107を介してスイッチ入力ラインSWinと接続されている。そのため、スイッチ入力装置が正常に動作していれば、スイッチ入力回路4からマイコン10の入力ポートP30への出力がHighとなる。
【0038】
そこで、異常検知手段14は、T0で入力ポートP30への入力(スイッチ入力)がLowであるときは、スイッチ入力装置が異常状態(常時オン入力異常)であると検知する。この場合は、操作基板2と制御基板1間のスイッチ入力ラインSWinの断線や、スイッチ入力回路4のオフ故障(出力が常時Lowとなる故障)が生じている可能性がある。
【0039】
また、図2のT8では、全ての走査ラインCOM0〜COM8への走査電圧(0V)の出力が停止しているため、スイッチ入力装置が正常に動作していれば、スイッチ入力ラインSWinはハイインピーダンス状態となって、スイッチ入力回路4からマイコン10の入力ポートP30への出力がLowとなる。
【0040】
そこで、異常検知手段14は、T8で入力ポートP30への入力(スイッチ入力)がHighであるときは、スイッチ入力装置が異常状態(常時オフ入力異常)であると検知する。この場合は、スイッチ入力ラインSWinがGNDのラインに短絡した短絡故障や、スイッチ入力回路4のオン故障(出力が常時Highとなる故障)が生じている可能性がある。
【0041】
また、図2のT2とT8では、共に第2スイッチ51(運転スイッチ)の第1端子C1に走査電圧(0V)が出力されているため、スイッチ入力装置が正常に動作しているときは、スイッチ入力回路4からマイコン10の入力ポートP30への入力は、T2,T8で同一(共にHigh又は共にLow)となる。
【0042】
そこで、異常検知手段14は、T2とT8における入力ポートP30への入力が異なるときは、スイッチ入力装置が異常状態(運転スイッチ入力異常)であると検知する。この場合は、第2スイッチ51の第1端子C1と走査ラインCOM2又は走査ラインCOM7間の断線が生じている可能性がある。
【0043】
異常検知手段14は、このようにしてスイッチ入力装置の異常(常時オン入力異常、常時オフ入力異常、運転スイッチ入力異常)を検知したときに、エラー表示(エラー表示用に割り当てられたLEDを点灯)を行うと共に、ガスファンヒータのコントローラ(図示しない)に対して運転の強制終了を指示する。そして、これにより、スイッチの操作が不能な状態で、ガスファンヒータの運転が継続されることを防止している。
【0044】
なお、運転スイッチ入力異常については、第2スイッチ51の操作が可能な状態であるので、エラー表示のみを行って、ガスファンヒータの運転の強制終了を行わないようにしてもよい。
【0045】
次に、点灯制御手段11によるLED60〜67,70〜77,80〜87,90〜97の点灯/消灯の制御について説明する。
【0046】
点灯制御手段11は、図3に示したように、T0〜T7で走査ラインCOM0〜COM7に走査電圧(0V)が出力されるタイミングで、マイコン10の出力ポートP10〜P13の出力をHigh/Lowに切り換えるダイナミック駆動により、各LEDの点灯と消灯を制御する。
【0047】
例えば、LED61を点灯させると共に、LED71,81,91を消灯させるときは、点灯制御手段11は、T1でマイコン10の出力ポートP10〜P13の出力を、(P10,P11,P12,P13)=(Low,High,High,High)とする。これにより、駆動素子20を介してデータラインSEG1に駆動電圧(5V)が出力され、LED61が点灯状態となる。一方、データラインSEG2〜SEG4は、駆動素子21〜23によりハイインピーダンス状態とされるため、LED71,81,91は消灯状態となる。
【0048】
また、T8では、走査ラインCOM0〜COM7のいずれにも走査電圧(0V)が出力されない(全オフ状態)ため、全てのLED60〜67,70〜77,80〜87,90〜97が消灯した全消灯状態となる。
【0049】
そして、図3に示したように、T8でこのように全消灯状態となる時間(1.0msec,本発明の走査オフ期間に相当する)は、T0〜T7における各LEDの点灯時間(1.5msec,本発明の所定時間に相当する)よりも短い時間に設定され、これにより、各LEDの点灯間隔が長くなることによるちらつきを抑制している。
【0050】
また、T0〜T8の総処理時間が一定であるときには、T0〜T8を同一時間に設定する場合よりも、T8をT0〜T7よりも短い時間としてT0〜T7を同一時間にする方が、各LEDの輝度を所定レベル以上とするために必要となるT0〜T7での各LEDへの供給電流が少なくなる。そのため、各LEDの定格電流に対する供給電流の余裕度を大きくすることができる。
【0051】
なお、本実施の形態では、図3に示したように、LEDを全消灯状態とする期間T8を、LEDを点灯状態とする期間(T0〜T7)よりも短い時間に設定したが、この設定を行わない場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
【0052】
また、本実施の形態では、複数のスイッチ50〜55と、複数のLED60〜67,70〜77,80〜87,90〜97とを備えた構成を示したが、LEDを備えない構成に対しても本発明の適用が可能である。
【0053】
また、本実施の形態では、本発明の点灯素子としてLEDを示したが、蛍光表示管等の他の種類の点灯素子を用いてよい。
【0054】
また、本実施の形態では、ガスファンヒータに備えられたスイッチ入力装置を示したが、本発明の適用対象はこれに限られず、複数のスイッチの開閉状態を1本のスイッチ入力ラインへの入力電圧に基づいて検知する構成であれば、本発明を適用してその効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0055】
1…制御基板、2…操作基板、4…スイッチ入力回路、10…マイクロコンピュータ(マイコン)、11…点灯制御手段、12…走査手段、13…スイッチ状態検知手段、14…異常検知手段、50〜55…スイッチ、60〜67,70〜77,80〜87,90〜97…LED。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子及び第2端子と、該第1端子と該第2端子間を導通状態と遮断状態とに切り換える接点とを有する複数のスイッチと、
前記複数のスイッチの第1端子と個別に接続された前記複数のスイッチの個数分のスイッチ走査ラインと、
前記スイッチ走査ラインを所定順序で一つずつ選択して、選択したスイッチ走査ラインに、所定の走査電圧を所定時間出力する走査処理を実行する走査手段と、
前記複数のスイッチの各第2端子と接続されたスイッチ入力ラインと、
前記スイッチ入力ラインに、前記走査電圧に応じた電圧が出力されているか否かを検出するスイッチ入力回路と、
前記複数の各スイッチについて、第1端子に接続された前記スイッチ走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記スイッチ入力回路により前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されたときは、接点が導通状態であると検知し、前記スイッチ入力回路により前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されなかったときには、接点が遮断状態にあると検知するスイッチ状態検知手段とを備えたスイッチ入力装置において、
前記スイッチ入力ラインと接続された異常検知走査ラインを備え、
前記走査手段は、前記複数のスイッチの個数分の前記スイッチ走査ライン及び前記異常検知走査ラインからなる複数の走査ラインに対して、該走査ラインを所定順序で一つずつ選択して、選択した走査ラインに前記走査電圧を前記所定時間出力すると共に、いずれの走査ラインにも前記走査電圧を出力しない走査オフ期間を設けて前記走査処理を行い、
前記異常検知走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、前記スイッチ入力回路により、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていないことが検出されたとき、又は、前記走査オフ期間において、前記スイッチ入力回路により、前記スイッチ入力ラインに前記走査電圧に応じた電圧が出力されていることが検出されたときに、前記装置が異常状態であると検知する異常検知手段を備えたことを特徴とするスイッチ入力装置。
【請求項2】
請求項1記載のスイッチ入力装置において、
第1端子及び第2端子を有して、該第1端子と該第2端子間に所定電圧が印加されたときに点灯状態となり、第1端子が前記複数の走査ラインのいずれかに接続された複数の点灯素子と、
前記複数の点灯素子の第2端子と接続されたデータラインと、
前記複数の各点灯素子に対して、第1端子に接続された前記走査ラインに前記走査電圧が出力されているときに、第2端子に接続された前記データラインに、第1端子と第2端子間に前記所定電圧を生じさせる駆動電圧を出力するか否かによって、点灯状態と消灯状態とを切り換える点灯駆動手段とを備え、
前記走査手段は、前記走査オフ期間を前記所定時間よりも短くして、前記走査処理を実行することを特徴とするスイッチ入力装置。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−38833(P2011−38833A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184701(P2009−184701)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)
【Fターム(参考)】